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特開2022-187808商品販売データ処理装置及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187808
(43)【公開日】2022-12-20
(54)【発明の名称】商品販売データ処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20221213BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20221213BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20221213BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20221213BHJP
【FI】
G07G1/00 311D
G07G1/00 311E
G07G1/12 361E
G07G1/01 301D
G06T7/00 250
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021095996
(22)【出願日】2021-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保田 卓秀
【テーマコード(参考)】
3E142
5L096
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142BA01
3E142CA12
3E142CA17
3E142DA08
3E142DA09
3E142EA02
3E142FA31
3E142GA16
3E142JA01
5L096AA02
5L096AA06
5L096CA02
5L096DA01
5L096FA14
5L096FA15
5L096HA11
5L096JA11
(57)【要約】
【課題】商品に貼付された値引き情報を有するラベルの読み取りを、より低い通信負荷で行うことが可能な商品販売データ処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】携帯端末(商品販売データ処理装置)は、商品を一意に特定する商品情報を取得する商品情報取得部と、商品の値引き情報を有する値引きラベル(シンボル)を含む画像を撮像する撮像処理部と、撮像された画像の中から、少なくとも値引きラベルを含む領域を抽出する値引きラベル領域抽出部(領域抽出部)と、抽出された領域の画像をOCR実行サーバ(サーバ装置)に送信する画像情報送信部(送信部)と、OCR実行サーバから、画像情報送信部が送信した画像に基づく商品の値引き情報を取得する値引き情報取得部と、商品情報取得部が取得した商品情報と、値引き情報取得部が取得した値引き情報に基づく商品の金額と、を関連付けて登録する商品情報登録部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を一意に特定する商品情報を取得する商品情報取得部と、
前記商品の値引き情報を有するシンボルを含む画像を撮像する撮像処理部と、
前記撮像処理部が撮像した画像の中から、少なくとも前記シンボルを含む領域を抽出する領域抽出部と、
前記領域抽出部が抽出した領域の画像をサーバ装置に送信する送信部と、
前記サーバ装置から、前記送信部が送信した画像に基づく前記商品の値引き情報を取得する値引き情報取得部と、
前記商品情報取得部が取得した商品情報と、前記値引き情報取得部が取得した値引き情報に基づく商品の金額と、を関連付けて登録する商品情報登録部と、
を備える商品販売データ処理装置。
【請求項2】
前記領域抽出部は、前記シンボルを含む領域を抽出して、抽出した領域の中の前記シンボル以外の領域に所定の値を書き込む、
請求項1に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項3】
前記領域抽出部が抽出した領域の画像を、所定のサイズにリサイズするサイズ調整部を更に備えて、
前記送信部は、前記サイズ調整部によってリサイズされた領域の画像を、前記サーバ装置に送信する、
請求項1または請求項2に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項4】
前記撮像処理部は、前記シンボルを含む画像を撮像する際に、当該画像をモニタする画面に、前記シンボルの適切な撮像サイズを示す情報を表示させる、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項5】
前記商品販売データ処理装置は、客が所持する携帯端末である、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の商品販売データ処理装置。
【請求項6】
コンピュータを、
商品を一意に特定する情報を取得する商品情報取得部と、
前記商品の値引き情報を有するシンボルを含む画像を撮像する撮像処理部と、
前記撮像処理部が撮像した画像の中から、少なくとも前記シンボルを含む領域を抽出する領域抽出部と、
前記領域抽出部が抽出した領域の画像をサーバ装置に送信する送信部と、
前記サーバ装置から、前記送信部が送信した画像に基づく前記商品の値引き情報を取得する値引き情報取得部と、
前記商品情報取得部が取得した商品情報と、前記値引き情報取得部が取得した値引き情報に基づく商品の金額と、を関連付けて登録する商品情報登録部と、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、商品販売データ処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットやショッピングセンター等の店舗において、消費者が所持するスマートフォンやタブレット端末等の携帯端末に専用のアプリケーションを実装することによって、携帯端末に、従来のPOS(Point Of Sales)端末が備える商品登録機能や決済機能を持たせたセルフショッピングシステムが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1のセルフショッピングシステムにおいて、客は、自身が所持する携帯端末によって、クーポン券や割引券などの紙面を撮像する。撮像された画像は管理サーバに送信されて、管理サーバにおいて、画像に写った割引額や割引率が認識される。これによって、商品の割引額が算出される。
【0004】
このような構成のセルフショッピングシステムにあっては、撮像された画像の全てが管理サーバに送信されるため、通信負荷が高いという課題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、商品に貼付された値引き情報を有するラベルの読み取りを、より低い通信負荷で行うことが可能な商品販売データ処理装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の商品販売データ処理装置は、商品情報取得部と、撮像処理部と、領域抽出部と、送信部と、値引き情報取得部と、商品情報登録部とを備える。商品情報取得部は、商品を一意に特定する情報を取得する。撮像処理部は、商品の値引き情報を有するシンボルを含む画像を撮像する。領域抽出部は、撮像処理部が撮像した画像の中から、少なくともシンボルを含む領域を抽出する。送信部は、領域抽出部が抽出した領域の画像をサーバ装置に送信する。値引き情報取得部は、サーバ装置から、送信部が送信した画像に基づく商品の値引き情報を取得する。商品情報登録部は、商品情報取得部が取得した商品情報と、値引き情報取得部が取得した値引き情報に基づく商品の金額と、を関連付けて登録する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係るセルフチェックアウトシステムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。
図2図2は、実施形態に係る携帯端末のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る携帯端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図4図4は、商品に付されたバーコードと値引きラベルの一例を示す図である。
図5図5は、値引きラベルの一例を示す図である。
図6図6は、携帯端末が、値引きラベルを含む領域を抽出する方法を説明する図である。
図7図7は、実施形態に係るセルフチェックアウトシステムが行う処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
図8図8は、実施形態の変形例における、値引きラベルの撮像状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本願発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態では、本願発明の商品販売データ処理装置を、客が購入する商品の登録機能及び決済機能を備えたセルフチェックアウトシステム1に適用した例について説明する。
【0009】
(セルフチェックアウトシステムの全体構成)
図1は、実施形態に係るセルフチェックアウトシステムのシステム構成の一例を示すシステム構成図である。図1に示すように、セルフチェックアウトシステム1は、携帯端末10と、OCR実行サーバ30と、店舗サーバ40と、POS端末50とを備える。
【0010】
携帯端末10とOCR実行サーバ30、及び携帯端末10と店舗サーバ40とは、非図示の公衆回線等を介して、互いに通信可能に接続されている。また、店舗サーバ40とPOS端末50とは、LAN(Local Area Network)等の非図示のネットワークを介して、互いに通信可能に接続されている。
【0011】
携帯端末10は、買物中の客が所持する、スマートフォンやタブレット端末等の携帯型端末である。携帯端末10は、客が買物を行う際に、購入する商品を登録する商品登録処理と、登録した商品の決済を行う決済処理とを行う。なお、携帯端末10は、本開示における商品販売データ処理装置の一例である。
【0012】
商品登録処理を行う際に、携帯端末10は、商品に貼付または印刷されたバーコードや2次元コード等のコードシンボルを読み取って、当該コードシンボルに登録されているコード情報をデコードする。そして、携帯端末10は、デコードしたコード情報を店舗サーバ40に送信する。店舗サーバ40は、携帯端末10から受信したコード情報と商品マスタとを照合することによって、コード情報に対応する、商品名や価格等の商品情報を取得する。そして、携帯端末10は、店舗サーバ40が送信した商品情報を受信する。
【0013】
また、携帯端末10は、商品に貼付された値引きラベルL(図4参照)を撮像して、撮像された画像の中から、値引きラベルLを含む領域を抽出する。そして、携帯端末10は、抽出された領域の画像をOCR実行サーバ30に送信する。更に、携帯端末10は、OCR実行サーバ30から、当該OCR実行サーバ30が値引きラベルLの文字情報を認識した結果である値引き情報を受信する。
【0014】
携帯端末10は、店舗サーバ40から受信した商品情報と、OCR実行サーバ30から受信した値引き情報と、に基づいて商品の価格を算出して、当該商品を登録する。
【0015】
なお、セルフチェックアウトシステム1は、OCR実行サーバ30と店舗サーバ40とが、非図示のネットワークを介して互いに通信を行うことによって、OCR実行サーバ30が、OCR処理によって認識した値引き情報を店舗サーバ40に送信して、店舗サーバ40が値引き後の商品の金額を算出して携帯端末10に返す構成であってもよい。
【0016】
OCR実行サーバ30は、携帯端末10が送信した、値引きラベルLを含む領域の画像を受信する。また、OCR実行サーバ30は、受信した画像に写った値引きラベルLの文字情報を認識するOCR(Optical Character Recognition)処理を行う。更に、OCR実行サーバ30は、OCR処理によって認識された値引き情報を携帯端末10に送信する。なお、OCR実行サーバ30は、本開示におけるサーバ装置の一例である。
【0017】
なお、OCR処理は、公知のアルゴリズムによって実行される。OCR処理は、例えば、与えられたデータを、予め用意された教師データの中の最も近いパターンに分類するk近傍(k-Nearest Neighbor)法や、教師ありの機械学習アルゴリズムの一種であるSVM(Support Vector Machine)法、または、ニューラルネットワークを用いて、与えられたデータの特徴を自動的に抽出して分類する深層学習(Deep Learning)等を用いることによって行われる。
【0018】
店舗サーバ40は、携帯端末10が送信した、商品のコード情報を受信する。また、店舗サーバ40は、受信したコード情報と商品マスタとを照合することによって、コード情報に対応する商品情報を取得する。更に、店舗サーバ40は、取得した商品情報を携帯端末10に送信する。
【0019】
POS端末50は、携帯端末10を所持する客が現金決済を選択した場合に、客が支払った現金を受領する。また、POS端末50は、釣銭が必要な場合に釣銭を払い出す。更に、POS端末50は、現金決済の結果をレシートに印字して発行する。
【0020】
なお、携帯端末10を所持する客が、電子マネー決済、クレジットカード決済等のキャッシュレス決済を選択した場合には、携帯端末10は、決済結果を、非図示の電子レシートサーバに送信する。そして、携帯端末10は、電子レシートサーバが発行する、決済の結果を示す電子レシートを受信する。客は、携帯端末10の画面上で、受信した電子レシートを閲覧して決済の結果を確認する。
【0021】
(携帯端末のハードウェア構成)
図2を用いて、携帯端末10のハードウェア構成を説明する。図2は、実施形態に係る携帯端末のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
【0022】
図2に示すように、携帯端末10は、制御部11と、記憶部12と、入出力コントローラ14と、無線通信インタフェース15とを備える。
【0023】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)111と、ROM(Read Only Memory)112と、RAM(Random Access Memory)113とを備える。CPU111は、携帯端末10の制御主体となる。ROM112は。各種固定データや各種テーブル等を記憶する。RAM113は、CPU111が各種処理を行う際に、制御プログラムや各種データを展開してワークメモリとして機能する。
【0024】
記憶部12は、制御プログラムPと、商品登録ファイルF1と、決済ファイルF2とを記憶する。
【0025】
制御プログラムPは、CPU111が実行するプログラムである。CPU111と、ROM112と、RAM113と、記憶部12とは、互いに内部バス13を介して接続されており、制御部11は、CPU111が、記憶部12に記憶された制御プログラムP及びROM112に記憶された各種データをRAM113に展開して動作させる。これによって、制御部11は、携帯端末10に係る各種制御処理を実行する。
【0026】
なお、制御プログラムPは、記憶部12に格納された状態で提供してもよいし、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、制御プログラムPは、ネットワークに接続したコンピュータ上に格納して、ネットワーク経由でダウンロードすることによって提供してもよい。更に、制御プログラムPは、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布してもよい。
【0027】
商品登録ファイルF1は、客が登録した商品情報を記憶したファイルである。
【0028】
決済ファイルF2は、携帯端末10がキャッシュレス決済を行った結果を記憶したファイルである。なお、決済ファイルF2は、電子レシート管理サーバから受信した電子レシートを記憶してもよい。
【0029】
入出力コントローラ14は、内部バス13を介して、CPU111と、周辺機器であるモニタ16、タッチパネル17、カメラ18とを接続する。入出力コントローラ14は、制御部11からの指示に応じて、これらの周辺機器の動作を制御する。
【0030】
モニタ16は、携帯端末10が備える表示デバイスであり、液晶パネルや有機ELパネル等で構成される。携帯端末10の制御部11は、モニタ16に、携帯端末10が行う各種処理の結果に係る画面や、各種処理の操作に係るユーザインタフェース画面等を表示する。また、携帯端末10の制御部11は、カメラ18が画像を撮像している間に亘って、撮像された画像をモニタ16に表示する。ユーザはモニタ16を見ながら、適切な画像が撮像できるように、カメラ18の位置を調整する。
【0031】
タッチパネル17は、携帯端末10が備える操作デバイスである。携帯端末10の制御部11は、タッチパネル17が検出した操作内容に応じた処理を行う。なお、携帯端末10は、タッチパネル17の他に、物理スイッチを備えてもよい。
【0032】
カメラ18は、携帯端末10に内蔵されて、商品に貼付または印刷されたバーコード等のコードシンボルを撮像する。また、カメラ18は、商品に貼付された値引きラベルLを撮像する。
【0033】
無線通信インタフェース15は、内部バス13を介して、制御部11とOCR実行サーバ30、店舗サーバ40とを接続する。また、無線通信インタフェース15は、制御部11と、非図示の電子レシート管理サーバとを接続する。
【0034】
なお、セルフチェックアウトシステム1を構成するハードウェアのうち、OCR実行サーバ30と、店舗サーバ40と、POS端末50と、非図示の電子レシート管理サーバについては、ハードウェア構成の説明を省略する。いずれの装置も、携帯端末10と同様に、制御プログラムによって動作する一般的なコンピュータの構成を備えている。
【0035】
(携帯端末の機能構成)
図3を用いて、携帯端末10の機能構成を説明する。図3は、実施形態に係る携帯端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0036】
携帯端末10の制御部11は、制御プログラムPをRAM113に展開して動作させることによって、図3に示す撮像処理部61と、商品情報取得部62と、値引きラベル領域抽出部63と、領域リサイズ処理部64と、画像情報送信部65と、値引き情報取得部66と、商品情報登録部67と、決済処理部68と、表示制御部69と、操作制御部70と、通信制御部71とを機能部として実現する。
【0037】
撮像処理部61は、カメラ18によって、商品の値引き情報を有する値引きラベルLを含む画像を撮像する。また、撮像処理部61は、商品に貼付または印刷されたバーコード84(図4参照)等のコードシンボルを含む画像を撮像する。
【0038】
商品情報取得部62は、撮像されたコードシンボルの画像から、コードシンボルの領域を抽出して、当該コードシンボルに登録されたコード情報のデコードを行う。また、商品情報取得部62は、デコードの結果得られたコード情報を店舗サーバ40に送信する。更に、商品情報取得部62は、店舗サーバ40から、商品を一意に特定する商品情報を取得する。
【0039】
なお、商品情報取得部62は、撮像処理部61が撮像した画像の中から、バーコード等のコードシンボルが備える特徴(例えば、白黒の繰り返しパターン等)を抽出することによって、コードシンボルの領域を抽出する。
【0040】
値引きラベル領域抽出部63は、撮像処理部61が撮像した画像の中に、フラグラベルF(図4参照)が写っているかを判定する。具体的には、値引きラベル領域抽出部63は、撮像処理部61が撮像した画像の中から、フラグラベルFが有する形状や色の特徴と同じ特徴を有する領域を抽出することによって、フラグラベルFが写っているかを判定する。
【0041】
また、値引きラベル領域抽出部63は、撮像処理部61が撮像した画像の中から、少なくとも値引きラベルLを含む領域を抽出する。具体的には、値引きラベル領域抽出部63は、撮像処理部61が撮像した画像の中から、値引きラベルLが有する形状や色の特徴と同じ特徴を有する領域を抽出することによって、値引きラベルLを含む領域を抽出する。値引きラベルLを含む領域の抽出方法について、詳しくは後述する(図6参照)。なお、値引きラベル領域抽出部63は、本開示における領域抽出部の一例である。
【0042】
更に、値引きラベル領域抽出部63は、抽出した領域の中の値引きラベルL以外の領域に所定の値を書き込む。
【0043】
領域リサイズ処理部64は、値引きラベル領域抽出部63が抽出した領域の画像を、所定のサイズにリサイズする。これは、客が携帯端末10のカメラ18で商品を撮像する際に、カメラ18と商品との距離がばらつくことによって、撮像された値引きラベルLの画像内での大きさが不均一になるため、値引きラベルLの大きさを均一化するためである。即ち、不均一な大きさの値引きラベルLを含む画像を、そのままOCR実行サーバ30に送信すると、例えば、値引きラベルLが小さく撮像された画像では、OCR実行サーバ30における文字認識の精度が悪化するおそれがある。領域リサイズ処理部64は、例えば、画像の拡大処理または縮小処理を行うことによって、値引きラベルLのサイズを均一化する。なお、領域リサイズ処理部64は、本開示におけるサイズ調整部の一例である。
【0044】
画像情報送信部65は、値引きラベル領域抽出部63が抽出した値引きラベルLを含む領域の画像をOCR実行サーバ30に送信する。なお、画像情報送信部65は、本開示における送信部の一例である。
【0045】
値引き情報取得部66は、OCR実行サーバ30から、画像情報送信部65が送信した値引きラベルLを含む領域の画像に基づいてOCR実行サーバ30が認識した、商品の値引き情報を取得する。
【0046】
商品情報登録部67は、商品情報取得部62が取得した商品情報と、値引き情報取得部66が取得した値引き情報に基づく商品の金額と、を関連付けて登録する。
【0047】
決済処理部68は、商品情報登録部67による登録結果に基づいて、ユーザに指定された決済方法によって決済処理を行う。なお、ユーザが現金決済を選択した場合には、POS端末50において決済処理を行う。
【0048】
表示制御部69は、制御部11からの指示に基づいて、モニタ16の表示内容を制御する。
【0049】
操作制御部70は、タッチパネル17の操作状態を検出して制御部11に送信する。
【0050】
通信制御部71は、携帯端末10と、外部機器(OCR実行サーバ30、店舗サーバ40、電子レシート管理サーバ(非図示))との間の通信を制御する。
【0051】
(コードシンボル及び値引きラベルの構成)
図4図5を用いて、バーコード84及び値引きラベルLの構成を説明する。図4は、商品に付されたバーコードと値引きラベルの一例を示す図である。図5は、値引きラベルの一例を示す図である。
【0052】
商品80の表面には、バーコードラベル81と値引きラベルLとが貼付されている。バーコードラベル81には、商品80の商品名82と、商品価格83とバーコード84等が印字されている。バーコード84には、商品80を一意に特定する商品コード等の情報が登録されている。また、バーコード84の下部には、バーコード84に登録されている商品コードが印字されている。なお、商品80の表面には、バーコード84の代わりに、2次元コードが貼付されてもよい。
【0053】
値引きラベルLは、商品80に関する値引き額や値引き率を示す文字情報が表示されたラベルである。値引きラベルLは、予め決められた形状、大きさ、色、デザインを有する。なお、値引きラベルLは、本開示におけるシンボルの一例である。値引きラベルLの構成について、詳しくは後述する(図5参照)。
【0054】
なお、バーコード84の近傍には、商品80に値引きラベルLが貼付されていることを示すフラグラベルFが貼付される。フラグラベルFは、予め決められた形状、大きさ、色、デザインを有する。
【0055】
携帯端末10は、カメラ18に対して、バーコード84を含む領域を撮像させる。そして、携帯端末10は、バーコード84を含む領域を撮像した画像の中にフラグラベルFが写っていることを条件として、商品80に値引きラベルLが貼付されていると認識する。携帯端末10は、バーコード84を含む領域の撮像が終了した後で、カメラ18に対して、値引きラベルLを含む領域の撮像を行わせる。
【0056】
図5に示すように、値引きラベルLは、輪郭Laと、下地Lbと、装飾Lcと、文字情報Ldとを有する。
【0057】
輪郭Laは、値引きラベルLの外形形状を特定する。輪郭Laは、円形状、矩形形状、三角形状等の、予め決められて形状とされる。また、輪郭Laによって形成される値引きラベルLの大きさは、少なくとも同一店舗においては等しいものとする。
【0058】
下地Lbは、値引きラベルLの色を特定する。値引きラベルLに表示される文字情報Ldの視認性を高めるために、下地Lbと文字情報Ldとは、できるだけコントラストが高い配色とするのが望ましい。
【0059】
装飾Lcは、値引きラベルLの外周に沿って付与される模様である。装飾Lcは、客が商品80を一瞥したときに、値引きラベルLの存在に気づくように、できるだけ目立つ色やデザインとするのが望ましい。
【0060】
文字情報Ldは、商品80の値引き情報である。文字情報Ldは、バーコードラベル81に表示された商品価格83に対する値引き率や値引き額を表す。値引き率を表す場合、文字情報Ldは、例えば図5に示すように、「表示価格より2割値引き」等の形態で付与される。また、値引き額を表す場合、文字情報Ldは、「表示価格より30円引き」等の形態で付与される。更に、文字情報Ldは、ポイント還元率に係る情報であってもよい。例えば、商品80を購入すると通常よりも高いポイント還元が受けられる場合に、文字情報Ldとして、「ポイント2倍」等の情報を付与してもよい。
【0061】
なお、値引きラベルLの形状や色の特徴(輪郭La、下地Lb、装飾Lcに係る特徴)と、文字情報Ldのバリエーションとは、予めOCR実行サーバ30に登録しておくものとする。
【0062】
(値引きラベルを含む領域の抽出方法)
図6を用いて、携帯端末10が、値引きラベルLを含む領域を抽出する方法を説明する。図6は、携帯端末が、値引きラベルを含む領域を抽出する方法を説明する図である。
【0063】
値引きラベル領域抽出部63は、撮像処理部61が撮像した画像85の中に、値引きラベルLが写っているかを判定する。具体的には、値引きラベル領域抽出部63は、画像85の中に、値引きラベルLが有する形状や色の特徴と同じ特徴があるかによって、値引きラベルLが写っているかを判定する。
【0064】
値引きラベルLが有する形状や色の特徴としては、図5で説明した、値引きラベルLの輪郭Laと、下地Lbと、装飾Lcに係る情報が利用される。
【0065】
値引きラベル領域抽出部63は、例えば、画像85の中から隣接する画素との間に所定の閾値以上の画素値を有するエッジ構成点を検出する。そして、エッジ構成点で構成される図形の形状が、値引きラベルLの輪郭Laの形状、または装飾Lcの形状と相似形になる場合に、画像85の中に値引きラベルLが写っていると判定する。なお、値引きラベルLの輪郭Laが画像85の縁からフレームアウトしている場合は、輪郭Laの形状が不完全になるため、値引きラベル領域抽出部63は、画像85の中に値引きラベルLが写っていると判定しない。
【0066】
また、客は、携帯端末10のカメラ18で商品を撮像する際に、カメラ18と商品との位置関係を一定に保持するのが困難である。そのため、カメラ18が商品を斜めから撮像する可能性もある。このような場合、例えば円形の値引きラベルLは、楕円形の領域として画像化される。また、矩形の値引きラベルLは、異なる縦横比の矩形領域や台形領域として画像化される。値引きラベル領域抽出部63は、このようにカメラ18の姿勢が変化した場合であっても、カメラ18が撮像した画像の中に値引きラベルLが写っているかを判定できるように、値引きラベルLが斜めから撮像された場合の形状モデルも記憶しておくのが望ましい。
【0067】
また、値引きラベル領域抽出部63は、輪郭Laの内側の色が、値引きラベルLの下地Lbの色と略等しい場合に、画像85の中に値引きラベルLが写っていると判定してもよい。
【0068】
更に、値引きラベル領域抽出部63は、輪郭Laの内側に装飾Lcが写っている場合に、画像85の中に値引きラベルLが写っていると判定してもよい。
【0069】
なお、値引きラベル領域抽出部63は、画像85の中から値引きラベルLの輪郭Laの形状、装飾Lcの形状、下地Lbの色、装飾Lcの色の全てを検出して、画像85の中に値引きラベルLが写っているかを判定してもよいし、前記した特徴の一部のみを用いて、画像85の中に値引きラベルLが写っているかを判定してもよい。
【0070】
画像85の中に値引きラベルLが写っていると判定されると、値引きラベル領域抽出部63は、値引きラベルLの領域以外の画素に、予め設定された所定の画素値を書き込む。所定の画素値を書き込むことによって、例えば、図6に示す画像86が得られる。なお、所定の画素値は、例えば、1画素が8ビットの容量を有する画像の場合、0から255の間の任意の値とされる。
【0071】
続いて、値引きラベル領域抽出部63は、画像86において、値引きラベルLを含む領域88を設定する。領域88は、少なくとも値引きラベルLを含んでいればよい。図6に示す画像87では、値引きラベルLに外接する領域88を設定している。なお、領域88の形状は、以後に行う処理の効率化のために、矩形であるのが望ましい。
【0072】
次に、領域リサイズ処理部64は、値引きラベル領域抽出部63が抽出した領域88の画像を、所定のサイズにリサイズすることによって、部分画像89を生成する。この処理によって、撮像された値引きラベルLが大き過ぎる場合は領域88が縮小されて、撮像された値引きラベルLが小さ過ぎる場合は領域88が拡大される。
【0073】
このようにして生成された部分画像89は、OCR実行サーバ30に送信されて、OCR実行サーバ30において、文字情報Ldの認識が行われる。
【0074】
(セルフチェックアウトシステムが行う処理の流れ)
図7を用いて、セルフチェックアウトシステム1が行う処理の流れを説明する。図7は、実施形態に係るセルフチェックアウトシステムが行う処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
【0075】
(携帯端末が行う処理の流れ)
撮像処理部61は、バーコード84の撮像を開始する(ステップS11)。
【0076】
撮像処理部61は、バーコード84が撮像されたかを判定する(ステップS12)。バーコード84が撮像されたと判定される(ステップS12:Yes)とステップS13に進む。一方、バーコード84が撮像されたと判定されない(ステップS12:No)とステップS12を繰り返す。
【0077】
ステップS12において、バーコード84が撮像されたと判定されると、商品情報取得部62は、撮像されたコード情報のデコードを行う(ステップS13)。
【0078】
続いて、商品情報取得部62は、デコードしたコード情報を店舗サーバ40に送信する(ステップS14)。
【0079】
更に、商品情報取得部62は、店舗サーバ40から商品情報を受信する(ステップS15)。
【0080】
撮像処理部61は、バーコード84を撮像した画像の中にフラグラベルFが写っているかを判定する(ステップS16)。フラグラベルFが写っていると判定される(ステップS16:Yes)とステップS17に進む。一方、フラグラベルFが写っていると判定されない(ステップS16:No)、即ち、商品の値引きがない場合はステップS23に進む。
【0081】
ステップS16において、フラグラベルFが写っていると判定されると、撮像処理部61は、値引きラベルLの撮像を開始する(ステップS17)。
【0082】
値引きラベル領域抽出部63は、値引きラベルLが撮像されたかを判定する(ステップS18)。値引きラベルLが撮像されたと判定される(ステップS18:Yes)とステップS19に進む。一方、値引きラベルLが撮像されたと判定されない(ステップS18:No)とステップS18を繰り返す。
【0083】
ステップS18において、値引きラベルLが撮像されたと判定されると、値引きラベル領域抽出部63は、値引きラベルLに外接する領域88を抽出する(ステップS19)。
【0084】
続いて、領域リサイズ処理部64は、値引きラベル領域抽出部63がステップS19で抽出した領域88の画像を、所定のサイズにリサイズするリサイズ処理を行う(ステップS20)。
【0085】
画像情報送信部65は、部分画像89をOCR実行サーバ30に送信する(ステップS21)。
【0086】
値引き情報取得部66は、OCR実行サーバ30が部分画像89に含まれる値引きラベルLの文字情報Ldの内容を認識した結果である、商品の値引き情報を取得する(ステップS22)。
【0087】
商品情報登録部67は、ステップS15で取得した商品情報と、ステップS22で取得した値引き情報とを関連付けて登録する(ステップS23)。
【0088】
商品情報登録部67は、全ての商品を登録したかを判定する(ステップS24)。全ての商品を登録したと判定される(ステップS24:Yes)とステップS25に進む。一方、全ての商品を登録したと判定されない(ステップS24:No)とステップS11に戻る。なお、商品情報登録部67は、例えば、携帯端末10のモニタ16に表示された、非図示の「商品登録完了ボタン」が押下された場合に、全ての商品の登録を完了したと判定する。
【0089】
ステップS24において、全ての商品を登録したと判定されると、決済処理部68は、商品情報登録部67による登録結果に基づく決済処理を行う(ステップS25)。その後、携帯端末10は、図7の処理を終了する。
【0090】
(店舗サーバが行う処理の流れ)
次に、店舗サーバ40が行う処理の流れを説明する。
【0091】
店舗サーバ40は、携帯端末10から、商品のコード情報を受信したかを判定する(ステップS31)。商品のコード情報を受信したと判定される(ステップS31:Yes)とステップS32に進む。一方、商品のコード情報を受信したと判定されない(ステップS31:No)とステップS31を繰り返す。
【0092】
ステップS31において、商品のコード情報を受信したと判定されると、店舗サーバ40は、受信したコード情報を商品マスタと照合することによって、コード情報に対応する商品情報(商品名、価格等)を特定する(ステップS32)。
【0093】
次に、店舗サーバ40は、特定した商品情報を携帯端末10に送信する(ステップS33)。その後、店舗サーバ40は、図7の処理を終了する。
【0094】
(OCR実行サーバが行う処理の流れ)
次に、OCR実行サーバ30が行う処理の流れを説明する。
【0095】
OCR実行サーバ30は、携帯端末10から、部分画像89を受信したかを判定する(ステップS41)。部分画像89を受信したと判定される(ステップS41:Yes)とステップS42に進む。一方、部分画像89を受信したと判定されない(ステップS41:No)とステップS41を繰り返す。
【0096】
ステップS41において、部分画像89を受信したと判定されると、OCR実行サーバ30は、受信した部分画像39に含まれる文字情報Ldを認識するOCR処理を行う(ステップS42)。
【0097】
次に、OCR実行サーバ30は、文字情報Ldの認識結果である値引き情報を携帯端末10に送信する(ステップS43)。その後、OCR実行サーバ30は、図7の処理を終了する。
【0098】
以上説明したように、実施形態の携帯端末10(商品販売データ処理装置)は、商品を一意に特定する商品情報を取得する商品情報取得部62と、商品の値引き情報を有する値引きラベルL(シンボル)を含む画像を撮像する撮像処理部61と、撮像処理部61が撮像した画像の中から、少なくとも値引きラベルLを含む領域を抽出する値引きラベル領域抽出部63(領域抽出部)と、値引きラベル領域抽出部63が抽出した領域の画像をOCR実行サーバ30(サーバ装置)に送信する画像情報送信部65(送信部)と、OCR実行サーバ30から、画像情報送信部65が送信した画像に基づく商品の値引き情報を取得する値引き情報取得部66と、商品情報取得部62が取得した商品情報と、値引き情報取得部66が取得した値引き情報に基づく商品の金額と、を関連付けて登録する商品情報登録部67と、を備える。したがって、携帯端末10は、値引きラベルLを抽出する前処理を行って、少なくとも値引きラベルLを含む領域の画像をOCR実行サーバ30に送信する。そのため、値引きラベルLを含む画像の全てをOCR実行サーバ30に送信して、OCR実行サーバ30において値引き情報を認識する場合と比較して、値引きラベルLの読み取りを、より低い通信負荷で行うことができる。また、OCR処理はOCR実行サーバ30で実行されるため、サーバ側においてOCRエンジンの更新を行うことによって、文字認識の精度を向上させることができる。また、サーバ側で画像を保持しておくことができるため、誤認識が発生した際のログの採取を容易に行うことができる。
【0099】
また、実施形態の携帯端末10(商品販売データ処理装置)において、値引きラベル領域抽出部63(領域抽出部)は、値引きラベルL(シンボル)を含む領域を抽出して、抽出した領域の中の値引きラベルL以外の領域に所定の値を書き込む。したがって、値引きラベルLの領域が明確になるため、OCR実行サーバ30における認識処理を、より容易に行うことができる。また、部分画像89をOCR実行サーバ30に送信する際に、所定の値が書き込まれた画素は、同じ画素値が連続するため、例えばランレングス圧縮を行って送信することにより、通信量を削減することができる。
【0100】
また、実施形態の携帯端末10(商品販売データ処理装置)は、値引きラベル領域抽出部63(領域抽出部)が抽出した領域の画像を、所定のサイズにリサイズする領域リサイズ処理部64(サイズ調整部)を更に備える。したがって、抽出された領域の画像をOCR実行サーバ30に送信する際に、送信する画像の品質をできるだけ均一にすることができるため、OCR実行サーバ30における文字情報Ldの認識を、安定した精度で行わせることができる。
【0101】
また、実施形態の携帯端末10(商品販売データ処理装置)は、客が所持する携帯端末10である。したがって、客は、自身が所持する携帯端末10によって、商品の登録と決済とを行うことができる。
【0102】
(実施形態の変形例)
以下、添付図面を参照して、本願発明の実施形態の変形例を説明する。以下に示す実施形態の変形例は、実施形態で説明した携帯端末10のカメラ18が、値引きラベルLを撮像する際に、撮像した画像をモニタするモニタ16の画面上に、値引きラベルLの適切な撮像サイズを示すガイド枠92を表示するものである。なお、実施形態の変形例の携帯端末10は、上述した実施形態と同じハードウェア構成及び機能構成を備える。したがって、以下の説明において、実施形態と同じハードウェア構成要素及び機能構成要素は、同じ符号を用いて説明する。
【0103】
図8を用いて、実施形態の変形例の動作例を説明する。図8は、実施形態の変形例における、値引きラベルの撮像状態を説明する図である。
【0104】
携帯端末10の撮像処理部61は、カメラ18に値引きラベルLを含む画像を撮像させる際に、表示制御部69に対して、撮像した画像をモニタする画面、即ちモニタ16に、値引きラベルLの適切な撮像サイズを示すガイド枠92を重畳表示させる。
【0105】
また、撮像処理部61は、表示制御部69に対して、モニタ16に表示される撮像された画像に、値引きラベルLをガイド枠92に収まるように調整する旨をガイドするメッセージ90を重畳表示させる。メッセージ90は、例えば、「値引きラベルを枠に合わせてください」等の文言である。
【0106】
ユーザは、携帯端末10のカメラ18に商品80の値引きラベルLを撮像させながら、モニタ16に表示される画像を確認する。そして、値引きラベルLがガイド枠92に収まるように、携帯端末10のカメラ18の位置を変更する。
【0107】
なお、携帯端末10の撮像処理部61は、更に、カメラ18にバーコード84を撮像させる際にも、表示制御部69に対して、モニタ16上の撮像された画像に、バーコード84の適切な撮像サイズを示すガイド枠を重畳表示させてもよい。
【0108】
以上説明したように、実施形態の変形例の携帯端末10(商品販売データ処理装置)は、撮像処理部61が、値引きラベルL(シンボル)を含む画像を撮像する際に、当該画像をモニタする画面に、値引きラベルLの適切な撮像サイズを示すガイド枠92を表示させる。したがって、客は、携帯端末10で商品80を撮像する際に、値引きラベルLがガイド枠92に収まるように撮像すればよいため、値引きラベルLを適切なサイズで容易に撮像することができる。
【0109】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例示であり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0110】
1…セルフチェックアウトシステム、10…携帯端末(商品販売データ処理装置)、16…モニタ、17…タッチパネル、18…カメラ、30…OCR実行サーバ(サーバ装置)、40…店舗サーバ、50…POS端末、61…撮像処理部、62…商品情報取得部、63…値引きラベル領域抽出部(領域抽出部)、64…領域リサイズ処理部(サイズ調整部)、65…画像情報送信部(送信部)、66…値引き情報取得部、67…商品情報登録部、68…決済処理部、69…表示制御部、70…操作制御部、71…通信制御部、80…商品、81…バーコードラベル、84…バーコード、85,86,87…画像、88…領域、89…部分画像、92…ガイド枠、F…フラグラベル、L…値引きラベル(シンボル)、Lа…輪郭、Lb…下地、Lc…装飾、Ld…文字情報
【先行技術文献】
【特許文献】
【0111】
【特許文献1】特開2014-235530号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8