(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187868
(43)【公開日】2022-12-20
(54)【発明の名称】力検出装置
(51)【国際特許分類】
G01L 1/18 20060101AFI20221213BHJP
【FI】
G01L1/18 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021096080
(22)【出願日】2021-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石▲崎▼ 隆介
(72)【発明者】
【氏名】濱津 文哉
(72)【発明者】
【氏名】高橋 和幸
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 知之
(57)【要約】
【課題】圧抵抗効果を用いて力を検出する場合において、力の検出可能範囲を拡げることができる力検出装置を提供する。
【解決手段】力検出装置1は、低負荷用及び高負荷用セル10A,10Bと、第1及び第2押し子3a,3bを備える。第1及び第2押し子3a,3bは、互いに異なる面積の押圧面を有しており、同一の力Fが第1及び第2押し子3a,3bに作用した際、低負荷用及び高負荷用セル10A,10Bは、両者の出力が互いに異なる値を示すように構成されている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧抵抗効果を用いて力を検出する力検出装置であって、
圧抵抗効果を有する第1圧力センサと、
当該第1圧力センサに対向するように配置され、当該第1圧力センサを押圧するための第1押圧面を有する第1押圧部と、
前記第1圧力センサに隣接するように配置され、圧抵抗効果を有する第2圧力センサと、
当該第2圧力センサに対向するように配置され、当該第2圧力センサを押圧するための第2押圧面を有する第2押圧部と、
を備え、
同一の力が前記第1押圧部及び前記第2押圧部に作用した際、前記第1圧力センサ及び前記第2圧力センサの出力が互いに異なる値を示すように構成されていることを特徴とする力検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の力検出装置において、
前記第1押圧部の前記第1押圧面及び前記第2押圧部の前記第2押圧面が互いに異なる面積を有していることによって、同一の力が前記第1押圧部及び前記第2押圧部に作用した際、前記第1圧力センサ及び前記第2圧力センサの出力が互いに異なる値を示すように構成されていることを特徴とする力検出装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の力検出装置において、
前記第1押圧部及び前記第2押圧部が、弾性係数及び硬度の一方が異なるように構成されていることによって、同一の力が前記第1押圧部及び前記第2押圧部に作用した際、前記第1圧力センサ及び前記第2圧力センサの出力が互いに異なる値を示すように構成されていることを特徴とする力検出装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載の力検出装置において、
前記第1圧力センサ及び前記第2圧力センサが、互いに異なる特性の圧抵抗効果を有していることによって、同一の力が前記第1押圧部及び前記第2押圧部に作用した際、前記第1圧力センサ及び前記第2圧力センサの出力が互いに異なる値を示すように構成されていることを特徴とする力検出装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の力検出装置において、
前記第1圧力センサの出力に基づく力の検出可能範囲は、前記第2圧力センサの出力に基づく力の検出可能範囲とオーバーラップするように構成されていることを特徴とする力検出装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の力検出装置において、
複数の前記第1圧力センサと、
複数の前記第1押圧部と、
複数の前記第2圧力センサと、
複数の前記第2押圧部と、をさらに備えることを特徴とする力検出装置。
【請求項7】
請求項6に記載の力検出装置において、
前記複数の前記第1圧力センサの各々及び前記複数の前記第2圧力センサの各々は、交互に隣接するように分散配置されていることを特徴とする力検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧抵抗効果を用いて力を検出する力検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、力検出装置として特許文献1に記載されたものが知られている。この力検出装置は、複数の圧力センサと押圧部材とを備えている。押圧部材は、複数の突起を備えており、これらの突起は、複数の圧力センサの電極に対向するように配置されている。
【0003】
この力検出装置では、力が押圧部材に作用した際、押圧部材の突起が各圧力センサの電極を押圧することにより、電極の電気抵抗が変化する。それにより、圧力センサにおける電気抵抗の変化に基づいて、各圧力センサに作用した力が検出される。すなわち、圧力センサにおける圧抵抗効果を用いて力が検出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、力検出装置において、汎用性を高める観点から、力の検出可能範囲を拡げることが望まれており、上記従来の力検出装置においても同じことが望まれている。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、圧抵抗効果を用いて力を検出する場合において、力の検出可能範囲を拡大することができる力検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、電気抵抗Rの変化によって力を検出する力検出装置1であって、押圧されることによって電気抵抗Rが変化する感圧式の第1圧力センサ(圧力センサ10、低負荷用及び高負荷用セル10A,10Bの一方)と、第1圧力センサに対向するように配置され、第1圧力センサを押圧するための第1押圧面を有する第1押圧部(第1及び第2押し子3a,3bの一方)と、第1圧力センサに隣接するように配置され、押圧されることによって電気抵抗Rが変化する感圧式の第2圧力センサ(圧力センサ10、低負荷用及び高負荷用セル10A,10Bの他方)と、第2圧力センサに対向するように配置され、第2圧力センサを押圧するための第2押圧面を有する第2押圧部(第1及び第2押し子3a,3bの他方)と、を備え、同一の力が第1押圧部及び第2押圧部に作用した際、第1圧力センサ及び第2圧力センサは、第1圧力センサ及び第2圧力センサの出力が互いに異なる値を示すように構成されていることを特徴とする。
【0008】
この力検出装置によれば、同一の力が第1押圧部及び第2押圧部に作用した際、第1圧力センサ及び第2圧力センサは、両者の出力が互いに異なる値を示すように構成されているので、第1圧力センサによって検出可能な力の範囲と、第2圧力センサによって検出可能な力の範囲が異なる状態となる。その結果、力の検出可能範囲が同じ複数の圧力センサを用いる従来の場合と比べて、力の検出可能範囲を拡大することができる。それにより、力検出装置の汎用性及び有用性を向上させることができる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の力検出装置1において、第1押圧部の第1押圧面(押圧面3c,3dの一方)及び第2押圧部の第2押圧面(押圧面3c,3dの他方)が互いに異なる面積Sa,Sbを有していることによって、同一の力が第1押圧部及び第2押圧部に作用した際、第1圧力センサ及び第2圧力センサの出力が互いに異なる値を示すように構成されていることを特徴とする。
【0010】
この力検出装置によれば、第1押圧部の第1押圧面及び第2押圧部の第2押圧面を、両者が互いに異なる面積を有するように構成することによって、力の検出範囲を拡大することができる。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の力検出装置1において、第1押圧部及び第2押圧部が、弾性係数及び硬度の一方が異なるように構成されていることによって、同一の力が第1押圧部及び第2押圧部に作用した際、第1圧力センサ及び第2圧力センサの出力が互いに異なる値を示すように構成されていることを特徴とする。
【0012】
この力検出装置によれば、第1押圧部及び第2押圧部を、弾性係数及び硬度の一方が異なるように構成することによって、力の検出範囲を拡大することができる。
【0013】
請求項4に係る発明は、請求項1に記載の力検出装置1において、第1圧力センサ及び第2圧力センサが、互いに異なる特性の圧抵抗効果を有していることによって、同一の力が第1押圧部及び第2押圧部に作用した際、第1圧力センサ及び第2圧力センサの出力が互いに異なる値を示すように構成されていることを特徴とする。
【0014】
この力検出装置によれば、第1圧力センサ及び第2圧力センサを、互いに異なる特性の圧抵抗効果を有するように構成することによって、力の検出範囲を拡大することができる。
【0015】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の力検出装置1において、第1圧力センサの出力に基づく力の検出可能範囲は、第2圧力センサの出力に基づく力の検出可能範囲とオーバーラップするように構成されていることを特徴とする。
【0016】
この力検出装置によれば、2つの圧力センサの出力に基づく力の検出可能範囲がオーバーラップするように構成されているので、2つの検出可能範囲の上限値のうち、高い方の上限値から、2つの検出可能範囲の下限値のうち、低い方の下限値までの範囲内において、力を切れ目なく連続的に検出することができる。それにより、力検出装置の汎用性及び有用性をさらに向上させることができる
【0017】
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の力検出装置1において、複数の第1圧力センサと、複数の第1押圧部と、複数の第2圧力センサと、複数の第2押圧部と、をさらに備えることを特徴とする。
【0018】
この力検出装置によれば、複数の第1圧力センサ、複数の第1押圧部、複数の第2圧力センサ、及び複数の第2押圧部をさらに備えているので、複数の箇所において、力の検出可能範囲を拡大することができる。
【0019】
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の力検出装置1において、複数の第1圧力センサの各々及び複数の第2圧力センサの各々は、交互に隣接するように分散配置されていることを特徴とする。
【0020】
この力検出装置によれば、複数の第1圧力センサの各々及び複数の第2圧力センサの各々は、交互に隣接するように分散配置されているので、分布荷重が力検出装置作用した際、1種類の圧力センサを用いた場合と比べて、分解能を向上させることができ、圧力中心COP(Center of Pressure)を精度よく検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態に係る力検出装置の構成を模式的に示す正面図である。
【
図2】押圧部材を
図1のI-I方向から見た構成を示す図である。
【
図4】第1押圧面及び第2押圧面と、圧力センサの低負荷用セル及び高負荷用セルとの位置関係を示す平面図である。
【
図5】力検出装置における力-電気抵抗の特性曲線を示す図である。
【
図6】力検出装置に要求される圧力検出範囲と圧力センサの仕様検出範囲との関係を示す図である。
【
図7】第1押圧面の面積を決定する手法の説明図である。
【
図8】第2押圧面の面積を決定する手法の説明図である。
【
図9】力検出装置による力の算出式などを示す図である。
【
図10】力検出装置において、低負荷用セル及び高負荷用セルの値を用いる領域を示す図である。
【
図12】低負荷用セルのみを用いた場合の圧力中心の算出結果を示す図である。
【
図13】高負荷用セルのみを用いた場合の圧力中心の算出結果を示す図である。
【
図14】低負荷用セル及び高負荷用セルを用いた場合の圧力中心の算出結果を示す図である。
【
図15】画像補間手法を適用した力検出手法を説明するための図である。
【
図16】画像補間手法を適用した他の力検出手法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、
図1~4を参照しながら、本発明の一実施形態に係る力検出装置1について説明する。なお、以下の説明では、便宜上、
図1の上下方向を「上下」、左右方向を「左右」、手前側を「前」、奥側を「後ろ」とそれぞれいう。
【0023】
図1に示すように、本実施形態の力検出装置1は、上から下に向かって順に、表層部材2、押圧部材3及び圧力センサ10を備えている。表層部材2は、薄板状の部材であり、柔軟性を有する材質(例えばウレタン、シリコン、クロロプレンゴムなど)で構成されている。
【0024】
この表層部材2は、物体との接触衝撃を緩和したり、物体との摩擦力を確保したりするためのものである。なお、力検出装置1において、これらの機能が不要である場合には、表層部材2を省略してもよい。
【0025】
また、押圧部材3は、力が表層部材2に作用した際、その力によって圧力センサ10を押圧する部材であり、所定硬さを備えた材質(例えばアクリル、シリコンなど)で構成されている。
【0026】
図2に示すように、押圧部材3は、基部3e、多数(6つのみ図示)の第1押し子3a及び多数(6つのみ図示)の第2押し子3bを備えている。これらの第1及び第2押し子3a,3bは、一体に構成されているので、同一の物性を有している。なお、本実施形態では、第1押し子3aが第1押圧部及び第2押圧部の一方に相当し、第2押し子3bが第1押圧部及び第2押圧部の他方に相当する。基部3eは、薄板状に形成され、表層部材2の下面に接した状態で配置されている。
【0027】
押圧部材3を平面視した場合、第1押し子3a及び第2押し子3bは、左右方向及び前後方向に交互に並ぶとともに、両者の中心が等間隔になるように配置されている。すなわち、第1押し子3a及び第2押し子3bは、平面視格子状に配置されている。
【0028】
第1押し子3aは、基部3eと一体に形成され、基部3eから所定高さで下方に突出している。第1押し子3aは、円錐台形状を有し、その頂面が円形の押圧面3dになっている。この押圧面3cは、押圧部材3が下方に押された際、圧力センサ10に当接して圧力センサ10を押圧するものであり、所定の第1面積Saを備えている。なお、本実施形態では、押圧面3cが第1押圧面及び第2押圧面の一方に相当する。
【0029】
第2押し子3bは、第1押し子3aと同様に、基部3eと一体に形成され、基部3eから第1押し子3aと同じ高さで下方に突出している。第2押し子3bは、円錐台形状を有し、その頂面が円形の押圧面3dになっている。この押圧面3dは、押圧部材3が下方に押された際、圧力センサ10に当接するものであり、所定の第2面積Sbを備えている。なお、本実施形態では、押圧面3dが第1押圧面及び第2押圧面の他方に相当する。
【0030】
第1面積Sa及び第2面積Sbは、Sa<Sbが成立するとともに、圧力センサ10の後述する低負荷用セル10A及び高負荷用セル10Bの出力において、後述する特性が得られるように設定されている。
【0031】
次に、圧力センサ10について説明する。この圧力センサ10は、圧抵抗効果(ピエゾ抵抗効果)を用いて、圧力を検出するものであり、
図1及び
図3に示すように、上から下に向かって順に、多数(3つのみ図示)の上側電極11、感圧材12及び多数(3つのみ図示)の下側電極13を備えている。
【0032】
多数の上側電極11は、前後方向に延び、互いに所定間隔で左右方向に並ぶように配置されている。各上側電極11は、左右方向の所定幅と上下方向の所定厚さを有し、平面視矩形の細長い薄板状に形成されている。各上側電極11は、図示しない電線を介して、図示しない電気回路装置に接続されている。
【0033】
また、多数の下側電極13は、左右方向に延び、互いに所定間隔で前後方向に並ぶように配置されている。隣り合う下側電極13,13の間隔は、隣り合う上側電極11,11の間隔と同一に設定されている。
【0034】
さらに、下側電極13は、平面視矩形の細長い薄板状に形成され、前後方向の幅が上側電極11の左右方向の幅と同一であるとともに、上下方向の厚さが上側電極11の上下方向の厚さと同一に構成されている。なお、下側電極13及び上側電極11において、両者の左右方向の幅及び上下方向の厚さが異なるように構成してもよい。各下側電極13は、図示しない電線を介して、図示しない電気回路に接続されている。
【0035】
一方、感圧材12は、薄板状の部材であり、上側電極11と下側電極13の間に配置されている。また、感圧材12は、誘電性及び弾性を有する材質(例えば合成ゴム、エラストマなど)で構成され、その内部には、導電性粒子が多数含まれている。
【0036】
以上のように構成された圧力センサ10では、上側電極11が上方から押圧された際、感圧材12が弾性変形し、感圧材12内の導電性粒子間の距離が短くなるのに伴い、感圧材12の電気抵抗が減少する。その結果、電気回路装置では、圧力センサ10における上側電極11と下側電極13との間の電気抵抗の変化に基づいて、圧力センサ10に作用した力(荷重)が検出可能になる。すなわち、圧力センサ10は、圧抵抗効果を有している。
【0037】
本実施形態の力検出装置1の場合、前述したように、押圧部材3が2種類の第1及び第2押し子3a,3bを備えており、力が押圧部材3に作用した際、第1及び第2押し子3a,3bの押圧面3c,3dは、
図4に示す状態で圧力センサ10に当接することになる。
【0038】
図4において、低負荷用セル10Aは、第1押し子3aの押圧面3cが当接する上側電極11の領域を便宜的に表したものであり、高負荷用セル10Bは、第2押し子3bの押圧面3dが当接する上側電極11の領域を便宜的に表したものである。また、
図4では、理解の容易化のために、押圧面3c及び押圧面3dがハッチングで表されている。
【0039】
本実施形態の力検出装置1の場合、第1押し子3aに作用する力Fと低負荷用セル10Aの電気抵抗Rとの関係は、
図5に示す特性曲線fa(F)となるように構成されている。
【0040】
また、第2押し子3bに作用する力Fと高負荷用セル10Bの電気抵抗Rとの関係は、
図5に示す特性曲線fb(F)となるように構成されている。なお、本実施形態では、低負荷用セル10Aが第1圧力センサ及び第2圧力センサの一方に相当し、高負荷用セル10Bが第1圧力センサ及び第2圧力センサの他方に相当する。
【0041】
同図において、Fr_minは、力検出装置1によって検出可能な力Fの最小値を、Fr_maxは、力検出装置1によって検出可能な力Fの最大値をそれぞれ表している。また、F0,F1は、Fr_min<F0<F1<Fr_maxが成立するように設定される力Fの所定値である。
【0042】
特性曲線fa(F)を参照すると明らかなように、第1押し子3a及び低負荷用セル10Aの組み合わせの場合、第1押し子3aに作用する力Fの検出可能範囲は、最小値Fr_minから所定値F1までの範囲に設定されている。また、第2押し子3b及び高負荷用セル10Bの組み合わせの場合、第2押し子3bに作用する力Fの検出可能範囲は、所定値F0から最大値Fr_maxまでの範囲に設定されている。
【0043】
すなわち、本実施形態の力検出装置1では、第1押し子3aに作用する力Fの検出可能範囲と、第2押し子3bに作用する力Fの検出可能範囲が、所定値F0~F1の間でオーバーラップするように構成されている。以下、力検出装置1がこのように構成されている理由について説明する。
【0044】
まず、力検出装置1に要求される力の検出範囲が上述した最小値Fr_minから最大値Fr_maxまでの範囲である場合、この範囲を圧力の範囲に置き換えると、
図6に示すように、最小値Pr_minから最大値Pr_maxまでの範囲になる。この最小値Pr_minは、前述した低負荷用セル10Aの面積(=高負荷用セル10Bの面積)をSeとした場合、Pr_min=Fr_min/Seが成立する値であり、最大値Pr_maxは、Pr_max=Fr_max/Seが成立する値である。
【0045】
また、
図6に示すように、圧力センサ10の仕様における圧力の検出範囲が最小値Ps_min(>Pr_min)から最大値Ps_max(<Pr_max)までの範囲である場合、この範囲Ps_min~Ps_maxは、上記の範囲Pr_min~Pr_maxよりも狭いので、この圧力センサ10によって上記の検出範囲全体をカバーするのは不可能である。
【0046】
そのため、第1押し子3aの押圧面3cの面積である第1面積SaをSa・Ps_min=Fr_minが成立するように構成することにより、第1押し子3a及び低負荷用セル10Aによって、最小値Fr_minから所定値F1(=Ps_max・Sa)の範囲の力Fを検出できることになる。その結果、第1押し子3aに作用する力Fと低負荷用セル10Aの電気抵抗Rの値との関係が、
図5の特性曲線fa(F)のようになる。
【0047】
また、第2押し子3bの押圧面3dの面積である第2面積Sbを、Sb・Ps_max=Fr_mmaxが成立するように構成することにより、第2押し子3b及び高負荷用セル10Bによって、所定値F0(=Ps_min・Sb)から最大値Fr_maxまでの範囲の力Fを検出できることになる。その結果、第2押し子3bに作用する力と高負荷用セル10Bの電気抵抗Rの値との関係が、
図5の特性曲線fb(F)のようになる。
【0048】
これに加えて、圧力センサ10の仕様、第1面積Sa、及び第2面積Sbは、以下の3つの条件(a1)~(a3)を満たすように決定される。これらの(a1)~(a3)の条件はいずれも、力検出装置1における力Fの検出精度を向上させるためのものである。
【0049】
(a1)上記
図5の2つの特性曲線fa(F),fb(F)のオーバーラップする領域が可能な限り大きくなるように、圧力センサ10の仕様及び2つの面積Sa,Sbを決定する。
【0050】
(a2)上述した力Fの最小値Fr_minが第1押し子3aに作用した際、低負荷用セル10Aの出力(電気抵抗R)が上限値R_lim_hとなるように、第1押し子3aの押圧面3cの第1面積Sa及び圧力センサ10の仕様を決定する。この上限値R_lim_hは、
図7に示すように、低負荷用セル10Aの出力が安定するような値に相当する。
【0051】
(a3)力検出装置1で必要とされる力Fの分解能をΔF_reqとし、AD変換値が1LSB(最下位ビット)分、変化するのに必要な抵抗値をΔRとした場合において、
図8に示す特性曲線fb(F)における、R_h-R_l>ΔRかつF_l-F_h<ΔF_reqの条件を満たす抵抗値R_lの最小値を選択する。そして、値F_l(=Fb
-1(R_l))=Fr_maxが成立するように、第2面積Sbを決定する。
【0052】
以上のように構成された力検出装置1では、力検出装置1に作用する力Fは、力Fの範囲に応じて、
図9に示すように算出(検出)される。同図に示すように、力FがF<F0の範囲内の値である場合には、低負荷用セル10Aの電気抵抗Rの値を、前述した特性曲線fa(F)に適用することにより、力Fが算出される。すなわち、F=fa
-1(R)の算出式により、力Fが算出される。
【0053】
この場合、力検出装置1の位置分解能は、隣り合う2つの低負荷用セル10A,10A間の距離に対応して、2電極分となる。また、圧力中心COP(Center of Pressure)は、低負荷用セル10Aの値のみを用いて算出される。
【0054】
また、力検出装置1に作用する力FがF1<Fの範囲内の値である場合には、高負荷用セル10Bの電気抵抗Rの値を、前述した特性曲線fb(F)に適用することにより、力Fが算出される。すなわち、F=fb-1(R)の算出式により、力Fが算出される。
【0055】
この場合、力検出装置1の位置分解能は、隣り合う2つの高負荷用セル10B,10B間の距離に対応して、2電極分となる。また、圧力中心COP(Center of Pressure)は、高負荷用セル10Bの値のみを用いて算出される。
【0056】
一方、力検出装置1に作用する力FがF0≦F≦F1の範囲内の値である場合には、低負荷用セル10A及び高負荷用セル10Bの出力を用いて力Fが算出される。
【0057】
例えば、
図10に示すように、力Fx(F0≦Fx≦F1)が力検出装置1に作用している場合において、低負荷用セル10Aの電気抵抗Rが値R1であるときには、Fx=Fa
-1(R1)の算出式により、力Fxが算出される。これと同時に、高負荷用セル10Bの電気抵抗Rが値R2であるときには、Fx=Fb
-1(R2)の算出式により、力Fxが算出される。
【0058】
さらに、力検出装置1の位置分解能は、隣り合う低負荷用セル10Aと高負荷用セル10B間の距離に対応して、1電極分となる。また、圧力中心COPは、低負荷用セル10A及び高負荷用セル10Bの値を用いて算出される。
【0059】
このように、低負荷用セル10A及び高負荷用セル10Bの値を用いた場合、以下の効果を得ることができる。すなわち、
図11に示すように、分布荷重である力Fx(F0≦Fx≦F1)が力検出装置1の低負荷用セル10A_1,10A2及び高負荷用セル10B_1,10B2に作用している場合、実際の圧力中心COPは、隣り合う高負荷用セル10B_1と低負荷用セル10A_2の間になる。
【0060】
しかしながら、
図12に示すように、低負荷用セル10A_1,10A_2の電気抵抗Rの値のみを用いた場合には、計算上の圧力中心COPは、高負荷用セル10B_1の中心付近の位置になってしまう。
【0061】
また、
図13に示すように、高負荷用セル10B_1,10B_2の電気抵抗Rの値のみを用いた場合には、計算上の圧力中心COPは、低負荷用セル10A_2の中心付近の位置になってしまう。
【0062】
これに対して、
図14に示すように、低負荷用セル10A及び高負荷用セル10Bの双方の電気抵抗Rの値を用いた場合、計算結果の圧力中心COPは、実際の圧力中心COPと一致することになる。すなわち、低負荷用セル10A及び高負荷用セル10Bの値を用いることにより、圧力中心COPの算出精度を向させることができる。
【0063】
以上のように、本実施形態の力検出装置1によれば、同一の力が第1押し子3a及び第2押し子3bに作用した際、低負荷用セル10A及び高負荷用セル10Bの電気抵抗Rが
図5の特性曲線fa(F)及びfb(F)のように変化するように構成されている。
【0064】
この場合、特性曲線fa(F)は、力Fの最小値Fr_minから所定値F1までの範囲をカバーしており、特性曲線fb(F)は、力Fの所定値F0から最大値Fr_maxまでの範囲をカバーしているとともに、両者は、所定値F0から所定値F1の範囲で互いにオーバーラップしている。
【0065】
それにより、力検出装置1によって、要求される検出範囲Fr_min~Fr_max内の力Fを切れ目なく連続的に検出することができる。すなわち、第1押し子3aの押圧面3c及び第2押し子3bの押圧面3dを異なる面積に設定することによって、1種類の押し子を用いた場合と比べて、力の検出可能範囲を拡大することができる。
【0066】
その際、低負荷用セル10A及び高負荷用セル10Bを1つの圧力センサ10で構成できるとともに、第1押し子3a及び第2押し子3bを同一の部材で構成できるので、その分、コストを削減することができる。
【0067】
また、所定値F0から所定値F1の範囲の力Fを検出する際、低負荷用セル10A及び高負荷用セル10Bの双方の出力を用いることができるので、所定値F0から所定値F1の範囲の分布荷重が力検出装置1作用した際、1種類の圧力センサを用いた場合と比べて、分解能を向上させることができ、圧力中心COPを精度よく検出することができる。
【0068】
なお、力検出装置1に作用する力FがF1<Fの範囲内の値である場合、力Fの検出において高負荷用セル10Bのみを用いる関係上、2つのセル10A,10Bを用いる場合と比べて、分解能が低下してしまう。これを補償するために、以下に述べる画像補間手法を用いてもよい。
【0069】
例えば、
図15に示すように、4つの高負荷用セル10B_a~10B_dによって囲まれた低負荷用セル10A_xの位置に作用する力F_xを算出する場合、以下に述べる線形補間手法により、力F_xが算出される。
【0070】
まず、4つの高負荷用セル10B_a~10B_dにおける電気抵抗R_a~R_dをグレースケール画像として捉える。そして、低負荷用セル10A_xの位置における仮想の電気抵抗R_xを、下式(1)により算出する。下式(1)のKa~Kdは、所定の重み係数である。
【0071】
R_x=Ka・R_a+Kb・R_b+Kc・R_c+Kd・R_d ・・・(1)
【0072】
そして、電気抵抗R_xを前述した特性曲線fb(R)に適用することにより、力F_xが算出される。以上の手法を用いた場合、低負荷用セル10A_xの位置に作用する力F_xを検出でき、それにより、力検出装置1における分解能を向上させることができる。
【0073】
また、
図16に示すように、例えば、力Fの分布が関数f(x)に従うことが既知である場合には、2つの高負荷用セル10B_a,10B_b間の距離も既知である関係上、下式(2)により、電気抵抗R_xを算出することができる(非線形補間)。
【0074】
R_x=f(R_a+(R_b-R_a)/2) ・・・(2)
【0075】
そして、電気抵抗R_xを前述した特性曲線fb(R)に適用することにより、力F_xが算出される。以上の手法を用いた場合でも、低負荷用セル10A_xの位置に作用する力F_xを検出でき、それにより、力検出装置1における分解能を向上させることができる。
【0076】
さらに、画像補間手法として、補間ネットワーク及び識別ネットワークを用いた学習手法により、電気抵抗R_xを算出するように構成してもよい。
【0077】
また、実施形態は、2つの押し子3a,3bの押圧面3c,3dの面積を異なる値Sa,Sbに設定することによって、2つのセル10A,10Bの電気抵抗Rと力Fの関係が、
図5に示す特性曲線fa(F),fb(F)となるように構成した例であるが、これに代えて、以下に述べるように構成してもよい。
【0078】
例えば、2つのセル10A,10Bの圧抵抗効果を同一の特性に設定し、2つの押し子3a,3bの押圧面3c,3dの面積を異なる値に設定するとともに、2つの押し子3a,3bの弾性係数及び硬度の一方を異なるように構成することによって、2つのセル10A,10Bの電気抵抗Rと力Fの関係が、
図5に示す特性曲線fa(F),fb(F)と同様になるように構成してもよい。
【0079】
その際、押圧面3cの面積が押圧面3dの面積よりも大きい場合において、第1押し子3aの弾性係数が第2押し子3bの弾性係数よりも大きい値になるように構成してもよく、これとは逆に、第1押し子3aの弾性係数が第2押し子3bの弾性係数よりも小さい値になるように構成してもよい。
【0080】
また、押圧面3cの面積が押圧面3dの面積よりも小さい場合において、第1押し子3aの弾性係数が第2押し子3bの弾性係数よりも大きい値になるように構成してもよく、これとは逆に、第1押し子3aの弾性係数が第2押し子3bの弾性係数よりも小さい値になるように構成してもよい。
【0081】
さらに、押圧面3cの面積が押圧面3dの面積よりも大きい場合において、第1押し子3aの硬度が第2押し子3bの硬度よりも大きい値になるように構成してもよく、これとは逆に、第1押し子3aの硬度が第2押し子3bの硬度よりも小さい値になるように構成してもよい。
【0082】
これに加えて、押圧面3cの面積が押圧面3dの面積よりも小さい場合において、第1押し子3aの硬度が第2押し子3bの硬度よりも大きい値になるように構成してもよく、これとは逆に、第1押し子3aの硬度が第2押し子3bの硬度よりも小さい値になるように構成してもよい。
【0083】
一方、2つの押し子3a,3bの押圧面3c,3dの面積を異なる値に設定し、2つの押し子3a,3bの物性を同一に設定するとともに、セル10A,10Bを互いに異なる特性の圧抵抗効果を有する別体のセンサとして構成することによって、2つのセル10A,10Bの電気抵抗Rと力Fの関係が、
図5に示す特性曲線fa(F),fb(F)と同様になるように構成してもよい。
【0084】
その際、押圧面3cの面積が押圧面3dの面積よりも大きい場合において、同一の圧力に対してセル10Aの方がセル10Bよりも電気抵抗Rが大きくなる特性を備えているように構成してもよく、これとは逆に、同一の圧力に対してセル10Aの方がセル10Bよりも電気抵抗Rが小さくなる特性を備えているように構成してもよい。
【0085】
また、押圧面3cの面積が押圧面3dの面積よりも小さい場合において、同一の圧力に対してセル10Aの方がセル10Bよりも電気抵抗Rが大きくなる特性を備えているように構成してもよく、これとは逆に、同一の圧力に対してセル10Aの方がセル10Bよりも電気抵抗Rが小さくなる特性を備えているように構成してもよい。
【0086】
一方、2つの押し子3a,3bの押圧面3c,3dの面積を同一に設定し、2つの押し子3a,3bの物性を同一に設定するとともに、セル10A,10Bを互いに異なる特性の圧抵抗効果を有する別体のセンサとして構成することによって、2つのセル10A,10Bの電気抵抗Rと力Fの関係が、
図5に示す特性曲線fa(F),fb(F)と同様になるように構成してもよい。その際には、同一の圧力に対してセル10Aの方がセル10Bよりも電気抵抗Rが大きくなる特性を備えているように構成すればよい。
【0087】
さらに、2つのセル10A,10Bの圧抵抗効果を同一の特性に設定し、2つの押し子3a,3bの押圧面3c,3dの面積を同一に設定するとともに、2つの押し子3a,3bの弾性係数及び硬度の一方を異なるように構成することによって、2つのセル10A,10Bの電気抵抗Rと力Fの関係が、
図5に示す特性曲線fa(F),fb(F)と同様になるように構成してもよい。
【0088】
その際、2つの押し子3a,3bを、第1押し子3aの弾性係数が第2押し子3bの弾性係数よりも大きい値になるように構成してもよく、第1押し子3aの硬度が第2押し子3bの硬度よりも大きい値になるように構成してもよい。
【0089】
また、2つの押し子3a,3bの押圧面3c,3dの面積を同一に設定し、2つのセル10A,10Bの圧抵抗効果を異なる特性に設定するとともに、2つの押し子3a,3bの弾性係数及び硬度の一方を異なるように構成することによって、2つのセル10A,10Bの電気抵抗Rと力Fの関係が、
図5に示す特性曲線fa(F),fb(F)と同様になるように構成してもよい。
【0090】
例えば、2つの押し子3a,3bの押圧面3c,3dの面積が同一であり、同一の圧力に対してセル10Aの方がセル10Bよりも電気抵抗Rが大きくなる特性を備えている場合において、第1押し子3aの弾性係数が第2押し子3bの弾性係数よりも大きい値になるように構成してもよく、これとは逆に、第1押し子3aの弾性係数が第2押し子3bの弾性係数よりも小さい値になるように構成してもよい。
【0091】
また、2つの押し子3a,3bの押圧面3c,3dの面積が同一であり、同一の圧力に対してセル10Aの方がセル10Bよりも電気抵抗Rが大きくなる特性を備えている場合において、第1押し子3aの硬度が第2押し子3bの硬度よりも大きい値になるように構成してもよく、これとは逆に、第1押し子3aの硬度が第2押し子3bの硬度よりも小さい値になるように構成してもよい。
【0092】
さらに、2つの押し子3a,3bの押圧面3c,3dの面積が同一であり、同一の圧力に対してセル10Aの方がセル10Bよりも電気抵抗Rが小さくなる特性を備えている場合において、第1押し子3aの弾性係数が第2押し子3bの弾性係数よりも大きい値になるように構成してもよく、これとは逆に、第1押し子3aの弾性係数が第2押し子3bの弾性係数よりも小さい値になるように構成してもよい。
【0093】
これに加えて、2つの押し子3a,3bの押圧面3c,3dの面積が同一であり、同一の圧力に対してセル10Aの方がセル10Bよりも電気抵抗Rが小さくなる特性を備えている場合において、第1押し子3aの硬度が第2押し子3bの硬度よりも大きい値になるように構成してもよく、これとは逆に、第1押し子3aの硬度が第2押し子3bの硬度よりも小さい値になるように構成してもよい。
【0094】
さらに、2つの押し子3a,3bの押圧面3c,3dの面積を異なる値に設定し、2つのセル10A,10Bの圧抵抗効果を異なる特性に設定するとともに、2つの押し子3a,3bの弾性係数及び硬度の一方を異なるように構成することによって、2つのセル10A,10Bの電気抵抗Rと力Fの関係が、
図5に示す特性曲線fa(F),fb(F)と同様になるように構成してもよい。
【0095】
また、実施形態は、第1押し子3a及び第2押し子3bの押圧面3c,3dを平面視円形に構成した例であるが、これに代えて、押圧面3c,3dを、平面視多角形、平面視楕円形、平面視半楕円形、又は平面視半円形の形状に構成してもよい。
【0096】
さらに、実施形態は、低負荷用セル10A及び高負荷用セル10Bの検出可能範囲が
図5に示すF0~F1の範囲でオーバーラップするように構成した例であるが、これに代えて、低負荷用セル10Aによって検出可能な力の最大値と、高負荷用セル10Bによって検出可能な力の最小値が同じ値になるように構成してもよい。
【0097】
また、実施形態は、低負荷用セル10A及び高負荷用セル10Bを、左右方向及び前後方向に等間隔で交互に配置した例であるが、これに代えて、低負荷用セル10A及び高負荷用セル10Bを交互に隣接するように分散配置してもよい。さらに、複数の低負荷用セル10Aを互いに隣接するように配置してもよく、高負荷用セル10Bを互いに隣接するように配置してもよい。
【符号の説明】
【0098】
1 力検出装置
3a 第1押し子(第1押圧部及び第2押圧部の一方)
3b 第2押し子(第1押圧部及び第2押圧部の他方)
3c 押圧面(第1押圧面及び第2押圧面の一方)
3d 押圧面(第1押圧面及び第2押圧面の他方)
10 圧力センサ(第1圧力センサ、第2圧力センサ)
10A 低負荷用セル(第1圧力センサ及び第2圧力センサの一方)
10B 高負荷用セル(第1圧力センサ及び第2圧力センサの他方)
F 力
R 電気抵抗
Sa 第1面積(第1押圧面及び第2押圧面の一方の面積)
Sb 第2面積(第1押圧面及び第2押圧面の他方の面積)