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特開2022-187911固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187911
(43)【公開日】2022-12-20
(54)【発明の名称】固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01G 9/08 20060101AFI20221213BHJP
   H01G 9/00 20060101ALI20221213BHJP
   H01G 9/028 20060101ALI20221213BHJP
   H01G 9/055 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
H01G9/08 A
H01G9/00 290E
H01G9/028 F
H01G9/055 103
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021096145
(22)【出願日】2021-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(72)【発明者】
【氏名】永井 俊行
(57)【要約】
【課題】 固体電解質層の損傷を抑制することが可能な固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法を提供すること。
【解決手段】 第1面11を有し且つ弁作用金属を含む多孔質焼結体1と、第1面11から突出し且つ弁作用金属を含む陽極ワイヤ10と、多孔質焼結体1上に形成された誘電体層2と、誘電体層2上に形成された固体電解質層3と、固体電解質層3上に形成された陰極層4と、を備え、固体電解質層3は、誘電体層2上に形成された第1層31と、第1層31上に形成された第2層32と、を含み、第1層31を介して第1面11の少なくとも一部を覆う保護層5を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面を有し且つ弁作用金属を含む多孔質焼結体と、
前記第1面から突出し且つ弁作用金属を含む陽極ワイヤと、
前記多孔質焼結体上に形成された誘電体層と、
前記誘電体層上に形成された固体電解質層と、
前記固体電解質層上に形成された陰極層と、を備え、
前記固体電解質層は、前記誘電体層上に形成された第1層と、前記第1層上に形成された第2層と、を含み、
前記第1層を介して前記第1面の少なくとも一部を覆う保護層を備える、固体電解コンデンサ。
【請求項2】
前記保護層は、前記第1層に直接接する、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
【請求項3】
前記第1層と前記保護層との間に前記第2層が介在する、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
【請求項4】
前記陰極層は、前記固体電解質層上に形成されたグラファイト層と、前記グラファイト層上に形成された金属層と、を含み、
前記保護層は、前記グラファイト層に接する、請求項3に記載の固体電解コンデンサ。
【請求項5】
前記保護層は、前記金属層に接する、請求項4に記載の固体電解コンデンサ。
【請求項6】
前記多孔質焼結体は、前記陽極ワイヤから離れており且つ前記第1面に繋がる第2面を有し、
前記陰極層は、前記第2面上に形成されており、
前記保護層は、前記第1面上に形成された第1部と、前記第2面上に形成された第2部と、を含む、請求項4または5に記載の固体電解コンデンサ。
【請求項7】
前記第2面から前記第2部の表面までの厚さの最大値である第1厚さは、前記第2面から前記金属層の表面までの厚さの最大値である第2厚さよりも薄い、請求項6に記載の固体電解コンデンサ。
【請求項8】
前記保護層は、フッ素樹脂、シリコーン樹脂およびアクリル樹脂の少なくともいずれかを含む、請求項1ないし7のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
【請求項9】
前記第1面から前記保護層の表面までの第3厚さは、前記陽極ワイヤに近いほど厚い、請求項1ないし8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
【請求項10】
弁作用金属を含む陽極ワイヤが突出する第1面を有し且つ弁作用金属を含む多孔質焼結体を形成する工程と、
前記多孔質焼結体上に誘電体層を形成する工程と、
前記誘電体層上に固体電解質層を形成する工程と、
前記固体電解質層上に陰極層を形成する工程と、を備え、
前記固体電解質層を形成する工程は、前記誘電体層上に第1層を形成する工程と、前記第1層上に第2層を形成する工程と、を含み、
前記第1層を形成する工程の後に、前記第1面の少なくとも一部を覆う保護層を形成する工程を備える、固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項11】
前記第2層を形成する工程の前に、前記保護層を形成する工程を行う、請求項10に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項12】
前記第2層を形成する工程の後、前記陰極層を形成する工程の前に、前記保護層を形成する工程を行う、請求項10に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項13】
前記陰極層を形成する工程は、前記固体電解質層上にグラファイト層を形成する工程と、前記グラファイト層上に金属層を形成する工程と、を含み、
前記グラファイト層を形成する工程の後、前記金属層を形成する工程の前に、前記保護層を形成する工程を行う、請求項10に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項14】
前記陰極層を形成する工程の後に、前記保護層を形成する工程を行う、請求項10に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項15】
前記第1層を形成する工程は、化学重合処理または電解重合処理を含む、請求項10ないし14のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項16】
前記第2層を形成する工程は、化学重合処理または電解重合処理を含む、請求項10ないし15のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項17】
前記保護層を形成する工程は、前記保護層となるペースト材料をディスペンサを用いて前記第1面上に塗布する、請求項10ないし16のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
【請求項18】
前記保護層は、フッ素樹脂、シリコーン樹脂およびアクリル樹脂の少なくともいずれかを含む、請求項10ないし17のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の固体電解コンデンサの一例が開示されている。同文献に開示された固体電解コンデンサは、陽極ワイヤが突出する多孔質焼結体、誘電体層、固体電解質層、陰極層、陽極端子、陰極端子および封止樹脂を備える。多孔質焼結体および陽極ワイヤは、Ta(タンタル)またはNb(ニオブ)等の弁作用金属からなる。固体電解質層は、導電性ポリマからなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-168621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
陽極ワイヤを陽極端子に接合する工程や使用時において、固体電解質層が損傷するおそれがある。
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、固体電解質層の損傷を抑制することが可能な固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の側面によって提供される固体電解コンデンサは、第1面を有し且つ弁作用金属を含む多孔質焼結体と、前記第1面から突出し且つ弁作用金属を含む陽極ワイヤと、前記多孔質焼結体上に形成された誘電体層と、前記誘電体層上に形成された固体電解質層と、前記固体電解質層上に形成された陰極層と、を備え、前記固体電解質層は、前記誘電体層上に形成された第1層と、前記第1層上に形成された第2層と、を含み、前記第1層を介して前記第1面の少なくとも一部を覆う保護層を備える。
【0007】
本発明の第2の側面によって提供される固体電解コンデンサの製造方法は、弁作用金属を含む陽極ワイヤが突出する第1面を有し且つ弁作用金属を含む多孔質焼結体を形成する工程と、前記多孔質焼結体上に誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層上に固体電解質層を形成する工程と、前記固体電解質層上に陰極層を形成する工程と、を備え、前記固体電解質層を形成する工程は、前記誘電体層上に第1層を形成する工程と、前記第1層上に第2層を形成する工程と、を含み、前記第1層を形成する工程の後に、前記第1面の少なくとも一部を覆う保護層を形成する工程を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、固体電解質層の損傷を抑制できる。
【0009】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本開示の第1実施形態に係る固体電解コンデンサを示す断面図である。
図2図2は、本開示の第1実施形態に係る固体電解コンデンサを示す要部拡大断面図である。
図3図3は、本開示の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示すフロー図である。
図4図4は、本開示の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示す断面図である。
図5図5は、本開示の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示す断面図である。
図6図6は、本開示の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示す断面図である。
図7図7は、本開示の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示す断面図である。
図8図8は、本開示の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示す断面図である。
図9図9は、本開示の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示す断面図である。
図10図10は、本開示の第1実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示す断面図である。
図11図11は、本開示の第2実施形態に係る固体電解コンデンサを示す断面図である。
図12図12は、本開示の第2実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示すフロー図である。
図13図13は、本開示の第2実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示す断面図である。
図14図14は、本開示の第3実施形態に係る固体電解コンデンサを示す断面図である。
図15図15は、本開示の第3実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示すフロー図である。
図16図16は、本開示の第3実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示す断面図である。
図17図17は、本開示の第4実施形態に係る固体電解コンデンサを示す断面図である。
図18図18は、本開示の第4実施形態に係る固体電解コンデンサを示す要部拡大断面図である。
図19図19は、本開示の第4実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示すフロー図である。
図20図20は、本開示の第4実施形態に係る固体電解コンデンサの製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0012】
本開示において、AがB上に形成されているとは、AがBに直接接触している場合と、Aが他の物を介してBと重なる位置に設けられている場合と、を含む。
【0013】
本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単に識別のために用いたものであり、それらの対象物に順列を付することを意図していない。
【0014】
<第1実施形態>
図1および図2は、本開示の第1実施形態に係る固体電解コンデンサを示している。本実施形態の固体電解コンデンサA1は、多孔質焼結体1、陽極ワイヤ10、誘電体層2、固体電解質層3、陰極層4、保護層5、陽極導通部材6、陰極導通部材7および封止樹脂8を備える。
【0015】
多孔質焼結体1は、弁作用金属を含み、たとえば弁作用金属の微粉末が圧縮加工された中間品を焼結処理することによって形成されており、その内部に多数の細孔を有する。多孔質焼結体1に含まれる弁作用金属としては、たとえばTa(タンタル)またはNb(ニオブ)が挙げられる。本実施形態の多孔質焼結体1は、第1面11および第2面12を有する。多孔質焼結体1の形状が直方体である場合、第1面11は直方体を構成する1つの面であり、第2面12は、第1面11に繋がる4つの面である。あるいは、多孔質焼結体1が円柱形である場合、第1面11は、1つの端面であり、第2面12は、第1面11に繋がる周側面である。
【0016】
陽極ワイヤ10は、多孔質焼結体1の第1面11から突出しており、その一部が多孔質焼結体1内に進入している。陽極ワイヤ10は、弁作用金属を含む。多孔質焼結体1に含まれる弁作用金属としては、たとえばTa(タンタル)またはNb(ニオブ)が挙げられる。陽極ワイヤ10に含まれる弁作用金属は、多孔質焼結体1に含まれる弁作用金属と同じものが好ましい。
【0017】
誘電体層2は、多孔質焼結体1上に形成されている。誘電体層2は、多孔質焼結体1に直接接している。また、本実施形態においては、誘電体層2は、陽極ワイヤ10の一部上に形成されており、陽極ワイヤ10の一部に直接接している。誘電体層2は、多孔質焼結体1の第1面11および第2面12を含む外表面と、多孔質焼結体1の内部の細孔とを、覆っている。誘電体層2は、たとえば弁作用金属の酸化物を含み、具体例として、Ta25(五酸化タンタル)、Nb25(五酸化ニオブ)等が挙げられる。
【0018】
固体電解質層3は、誘電体層2上に形成されている。固体電解質層3は、誘電体層2に直接接している。固体電解質層3は、第1層31および第2層32を含む。第1層31は、誘電体層2上に形成されており、誘電体層2に直接接している。第2層32は、第1層31上に形成されており、第1層31に直接接している。第1層31は、誘電体層2を介して第1面11上および第2面12上に形成された部分を含む。また、図示された例においては、第1層31は、誘電体層2を介して陽極ワイヤ10の一部の上に形成された部分を含む。第2層32は、誘電体層2および第1層31を介して第2面12上に形成された部分を含み、第1面11を避けた位置に設けられている。第1層31および第2層32は、たとえば導電性ポリマを含む。導電性ポリマの具体例としては、たとえばポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンおよびポリフラン等が挙げられる。
【0019】
陰極層4は、固体電解質層3上に形成されている。陰極層4は、固体電解質層3の第2層32に直接接している。本実施形態の陰極層4は、グラファイト層41および金属層42を含むグラファイト層41は、固体電解質層3上に形成されており、第2層32に直接接している。グラファイト層41は、フラファイトを含む。金属層42は、グラファイト層41上に形成されており、グラファイト層41に直接接している。金属層42は、たとえばAg(銀)を含む。本実施形態の陰極層4は、第2面12を含む多孔質焼結体1の外表面上に形成されており、第1面11を避けた位置に設けられている。
【0020】
保護層5は、誘電体層2および第1層31を介して第1面11の少なくとも一部を覆う。保護層5は、絶縁性材料を含む。保護層5に含まれる絶縁性材料としては、たとえばフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。絶縁性材料の好ましい例としては、たとえば、PVF(Polyvinyl Fluoride)、ETFE(Ethylene Tetrafluoroethylene)、FEP(Fluorinated Ethylene Propylene)、PFA(四フッ化エチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体)、PTEF(Polytetrafluoroethylene)、フルオロオレフィン-ビニルエーテル共重合体(FEVE:Fluorethylene Vinyl Ether)、ポリビニリデンフルオライドとアクリル樹脂との混合物(PVDF:Poly Vinylidene DiFluoride)などが挙げられる。本実施形態の保護層5は、第1層31に直接接している。
【0021】
本実施形態の保護層5は、第1部51を有する。第1部51は、第1面11の略全面を覆っている。また、第1部51は、第2面12を避けた位置に設けられている。第2層32は、保護層5(第1部51)を避けた位置に形成されている。保護層5(第1部51)は、誘電体層2および固体電解質層3の双方または誘電体層2のみを介して陽極ワイヤ10の一部を覆っている。本実施形態においては、第1面11から保護層5(第1部51)の表面までの厚さt3は、陽極ワイヤ10に近いほど厚い。厚さt3は、本開示の第3厚さに相当する。
【0022】
陽極導通部材6は、多孔質焼結体1および陽極ワイヤ10と固体電解コンデンサA1が実装される回路(図示略)とを導通させる部材である。陽極導通部材6の具体的構成は何ら限定されず、本実施形態においては、端子部61および中継部62を含む。
【0023】
端子部61は、封止樹脂8から露出した部分を有し、固体電解コンデンサA1が実装される際の実装端子として用いられる。端子部61は、たとえば銅(Cu)等の金属を含む。また、端子部61の実装面には、錫(Sn)、ニッケル(Ni)等のめっき層(図示略)が設けられていてもよい。
【0024】
中継部62は、陽極ワイヤ10と端子部61とを中継しており、陽極ワイヤ10および端子部61の双方に接合されている。中継部62は、たとえば銅(Cu)等の金属を含む。中継部62と陽極ワイヤ10および端子部61との接合手法は何ら限定されない。中継部62と陽極ワイヤ10とは、たとえばレーザ溶接を用いて接合される。端子部61と中継部62とは、たとえばレーザ溶接、抵抗溶接等の溶接、あるいは導電性接合材を用いた接合手法によって接合される。
【0025】
陰極導通部材7は、陰極層4と固体電解コンデンサA1が実装される回路(図示略)とを導通させる部材である。陰極導通部材7の具体的構成は何ら限定されず、本実施形態においては、板状部材からなる。陰極導通部材7は、たとえば銅(Cu)等の金属を含む。また、陰極導通部材7の実装面には、錫(Sn)、ニッケル(Ni)等のめっき層(図示略)が設けられていてもよい。陰極導通部材7は、導電性接合材79を介して陰極層4に導通接合されている。導電性接合材79は、たとえば銀(Ag)を含む。
【0026】
封止樹脂8は、多孔質焼結体1、陽極ワイヤ10、誘電体層2、固体電解質層3、陰極層4および保護層5と、陽極導通部材6および陰極導通部材7の一部ずつとを覆っている。封止樹脂8は、たとえばエポキシ樹脂を含む。陽極導通部材6および陰極導通部材7は、それぞれの一部ずつが封止樹脂8から露出している。
【0027】
次に、固体電解コンデンサA1の製造方法について、図3図10を参照しつつ、以下に説明する。
【0028】
図3に示すように、固体電解コンデンサA1の製造方法は、多孔質焼結体1を形成する工程、誘電体層2を形成する工程、固体電解質層3(第1層31)を形成する工程、保護層5を形成する工程、固体電解質層3(第2層32)を形成する工程、陰極層4(グラファイト層41)を形成する工程、陰極層4(金属層42)を形成する工程、陽極導通部材6に接合する工程、陰極導通部材7に接合する工程および封止樹脂8を形成する工程、を含む。本実施形態においては、第1層31を形成する工程の後、第2層32を形成する工程の前に、保護層5を形成する工程を行う。
【0029】
まず、図4に示すように、中間品100を形成する。中間品100の形成は、たとえばTa(タンタル)またはNb(ニオブ)等の弁作用金属の微粉末を加圧成形することにより行う。この加圧成形を、弁作用金属の微粉末に陽極ワイヤ10を挿入した状態で行う。これにより、第1面11から陽極ワイヤ10が突出した中間品100が得られる。次いで、中間品100に対して焼結処理を行う。これにより、多孔質焼結体1が得られる。
【0030】
次いで、誘電体層2を形成する。誘電体層2の形成は、たとえば図5に示すように、多孔質焼結体1と陽極ワイヤ10の一部とを化成液200に浸漬させた状態で、陽極酸化処理を施すことにより行う。化成液200としては、たとえばリン酸水溶液が挙げられる。これにより、多孔質焼結体1の外表面および細孔と陽極ワイヤ10の一部とを覆う誘電体層2が得られる。
【0031】
次に、第1層31を形成する。第1層31の形成は、たとえば図6に示すように、誘電体層2が形成された多孔質焼結体1に対して化学重合処理または電解重合処理を施すことにより行う。これらの重合処理においては、たとえば誘電体層2が形成された多孔質焼結体1をモノマを含む反応液310に浸漬する。本実施形態においては、多孔質焼結体1および陽極ワイヤ10の一部を反応液310に浸漬する。ただし、陽極ワイヤ10のうち誘電体層2から露出した部分は、反応液310には浸漬しない。重合処理を施すことにより、第1層31が形成される。第1層31は、第1面11および第2面12を含む多孔質焼結体1の表面と、陽極ワイヤ10の一部と、の上に形成される。第1層31は、誘電体層2上に積層される。なお、第1層31を形成した後に、再化成処理を施してもよい。
【0032】
次に、保護層5を形成する。保護層5の形成は、たとえば図7に示すように、ディスペンサDsを用いて樹脂ペースト500を塗布することにより行う。ディスペンサDsは、一定量の樹脂ペースト500を塗布することが可能な装置である。樹脂ペースト500は、保護層5に含まれる絶縁材料構成するための材料である。本実施形態においては、ディスペンサDsによって、第1面11を覆うように樹脂ペースト500を塗布する。この際、第2面12上には樹脂ペースト500を塗布しない。また、樹脂ペースト500は、誘電体層2および第1層31を介して、陽極ワイヤ10の一部を覆っている。この樹脂ペースト500に対して、乾燥、加熱、紫外線照射等の所定の処理を施すことにより、保護層5が得られる。
【0033】
次に、第2層32を形成する。第2層32の形成は、たとえば図7に示すように、誘電体層2、第1層31および保護層5が形成された多孔質焼結体1に対して化学重合処理または電解重合処理を施すことにより行う。これらの重合処理においては、たとえば誘電体層2、第1層31および保護層5が形成された多孔質焼結体1をモノマを含む反応液320に浸漬する。本実施形態においては、保護層5(第1面11)を反応液320には浸漬させない。重合処理を施すことにより、図9に示すように、第2層32が形成される。第2層32は、第1面11を除く多孔質焼結体1の外表面上に形成され、第1層31に直接接している。なお、第2層32を形成した後に、再化成処理を施してもよい。
【0034】
次に、図10に示すように、グラファイト層41を形成する工程と、金属層42を形成する工程を行う。これにより、グラファイト層41および金属層42からなる陰極層4が得られる。陰極層4は、多孔質焼結体1の第1面11を除く外表面上に形成されており、固体電解質層3の第2層32に直接接している。
【0035】
この後は、陽極ワイヤ10に陽極導通部材6を接合する工程、および陰極層4の金属層42に陰極導通部材7を接合する工程を行う。そして、誘電体層2、固体電解質層3、陰極層4および保護層5が形成された多孔質焼結体1および陽極ワイヤ10と、陽極導通部材6および陰極導通部材7の一部ずつを覆う封止樹脂8を形成する。これにより、上述の固体電解コンデンサA1が得られる。
【0036】
次に、固体電解コンデンサA1および固体電解コンデンサA1の製造方法の作用について説明する。
【0037】
図1および図2に示すように、多孔質焼結体1の第1面11上には、第1層31が形成されている。固体電解コンデンサA1の製造方法において、たとえば陽極ワイヤ10を中継部62に接合するためのレーザ溶接時や、固体電解コンデンサA1の使用時等において、陽極ワイヤ10の根元に負荷がかかる場合がある。この負荷により、第1層31が損傷することが懸念される。本実施形態によれば、第1面11上において第1層31は、保護層5(第1部51)によって覆われている。したがって、本実施形態によれば、固体電解質層3の損傷を抑制することができる。
【0038】
第1部51は、第1面11の全面に形成されている。これにより、第1面11上の第1層31をより確実に保護することができる。
【0039】
図2に示すように、第1面11から保護層5(第1部51)の表面までの厚さt3は、陽極ワイヤ10に近いほど厚い。これにより、陽極ワイヤ10の根元に負荷が生じた場合に、陽極ワイヤ10に近い位置にある第1層31をより確実に保護することができる。
【0040】
保護層5として、上述の通りに例示されたフッ素樹脂を用いると、製造工程において溶剤に容易に分散させることが可能であり、高耐候性を発揮する点で好ましい。保護層5に含まれるフッ素樹脂としては、ガラス転移温度が150℃以下であって、120℃以下が好ましく、さらに100℃以下が好ましい。
【0041】
図7に示すように、本実施形態においては、ディスペンサDsを用いて樹脂ペースト500を塗布することにより、保護層5を形成する。これにより、樹脂ペースト500を消耗の領域により正確に塗布することができる。
【0042】
図11図20は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0043】
<第2実施形態>
図11は、本開示の第2実施形態に係る固体電解コンデンサを示している。本実施形態の固体電解コンデンサA2は、保護層5が第2層32上に形成されている。
【0044】
本実施形態においては、第2層32が、第1面11上に形成された部分を有する。当該部分は、第1層31に直接接している。保護層5の第1部51は、第2層32に直接接している。
【0045】
図12および図13は、固体電解コンデンサA2の製造方法を示している。図12に示すように、本実施形態においては、第2層32を形成する工程の後、グラファイト層41を形成する工程の前に、保護層5を形成する工程を行う。
【0046】
図13に示すように、第2層32を形成した後は、多孔質焼結体1の第1面11が、誘電体層2、第1層31および第2層32によって覆われている。すなわち、図8を参照して示した化学重合処理または電解重合処理において、第1面11および陽極ワイヤ10の一部を反応液320に浸漬させる。そして、図13に示す工程においては、ディスペンサDsを用いて第1面11上に形成された第2層32に樹脂ペースト500を塗布する。
【0047】
本実施形態によっても、固体電解質層3の損傷を抑制することができる。また、本実施形態によれば、第1面11上において、第1層31と第2層32とを保護層5(第1部51)によって保護することができる。
【0048】
<第3実施形態>
図14は、本開示の第3実施形態に係る固体電解コンデンサを示している。本実施形態の固体電解コンデンサA3は、保護層5がグラファイト層41上に形成されている。
【0049】
本実施形態においては、保護層5は、第1部51および第2部52を有する。第1部51は、第1面11上に形成されている。第1部51と第1面11との間には、誘電体層2、第1層31および第2層32が介在している。第1部51は、第2層32に直接接している。
【0050】
第2部52は、第2面12上に形成されている。本実施形態においては、第2部52と第2面12との間に、誘電体層2、第1層31、第2層32およびグラファイト層41が介在している。第2部52は、グラファイト層41に直接接している。グラファイト層41のうち第2部52に覆われていない部分が、金属層42によって覆われている。第2部52の一部が、金属層42に覆われていてもよい。
【0051】
図15および図16は、固体電解コンデンサA3の製造方法を示している。図15に示すように、本実施形態においては、グラファイト層41を形成する工程の後、金属層42を形成する工程前に、保護層5を形成する工程を行う。
【0052】
本実施形態においては、図16に示すように、グラファイト層41を形成した後に、ディスペンサDsを用いて樹脂ペースト500を塗布する。図示された例においては、樹脂ペースト500を第1面11の略全面の上と、第2面12の一部の上とに塗布している。第1面11上に塗布された樹脂ペースト500は、第2層32に接する。第2面12上に塗布された樹脂ペースト500は、グラファイト層41に接する。
【0053】
第2面12上への樹脂ペースト500の塗布は、意図的に行われてもよいし、第1面11上の全面への塗布をより確実に行うために、樹脂ペースト500の一部が第2面12上に及んだ結果であってもよい。このため、第1面11と第2面12との境界が、全長に渡って樹脂ペースト500(保護層5)に覆われた構成に限定されない。当該境界の一部のみが樹脂ペースト500(保護層5)に覆われた構成であってもよい。
【0054】
本実施形態によっても、固体電解質層3の損傷を抑制することができる。また、本実施形態によれば、グラファイト層41の一部が保護層5(第2部52)によって覆われている。これにより、グラファイト層41の端部から剥離やクラックが生じること等を抑制することができる。
【0055】
<第4実施形態>
図17および図18は、本開示の第4実施形態に係る固体電解コンデンサを示している。本実施形態の固体電解コンデンサA4は、保護層5が金属層42上に形成されている。
【0056】
本実施形態においては、保護層5は、第1部51および第2部52を有する。第1部51は、第1面11上に形成されている。第1部51と第1面11との間には、誘電体層2、第1層31および第2層32が介在している。第1部51は、第2層32に直接接している。
【0057】
第2部52は、第2面12上に形成されている。本実施形態においては、第2部52と第2面12との間に、誘電体層2、第1層31、第2層32、グラファイト層41および金属層42が介在している。第2部52は、グラファイト層41に直接接している部分と、金属層42に直接接している部分とを有する。グラファイト層41のうち第2部52に覆われていない部分が、金属層42によって覆われている。
【0058】
図18に示すように、図示された例においては、第2面12から第2部52(保護層5)の表面までの厚さの最大値である厚さt1は、第2面12から金属層42の表面までの厚さの最大値である厚さt2よりも薄い。厚さt1は、本開示の第1厚さに相当する。厚さt2は、本開示の第2厚さに相当する。
【0059】
図19および図20は、固体電解コンデンサA3の製造方法を示している。図19に示すように、本実施形態においては、金属層42を形成する工程の後に、保護層5を形成する工程を行う。
【0060】
本実施形態においては、図20に示すように、グラファイト層442を形成した後に、ディスペンサDsを用いて樹脂ペースト500を塗布する。図示された例においては、樹脂ペースト500を第1面11の略全面の上と、第2面12の一部の上とに塗布している。第1面11上に塗布された樹脂ペースト500は、第2層32に接する。第2面12上においては、グラファイト層41の一部が金属層42から露出している。第2面12上に塗布された樹脂ペースト500は、グラファイト層41および金属層42に接する。
【0061】
第2面12上への樹脂ペースト500の塗布は、意図的に行われてもよいし、第1面11上の全面への塗布をより確実に行うために、樹脂ペースト500の一部が第2面12上に及んだ結果であってもよい。このため、第1面11と第2面12との境界が、全長に渡って樹脂ペースト500(保護層5)に覆われた構成に限定されない。当該境界の一部のみが樹脂ペースト500(保護層5)に覆われた構成であってもよい。
【0062】
本実施形態によっても、固体電解質層3の損傷を抑制することができる。また、本実施形態によれば、グラファイト層41の一部および金属層42の一部が保護層5(第2部52)によって覆われている。これにより、グラファイト層41の端部および金属層42の端部から剥離やクラックが生じること等を抑制することができる。
【0063】
また、図18に示すように、第2面12から第2部52(保護層5)の表面までの厚さの最大値である厚さt1は、第2面12から金属層42の表面までの厚さの最大値である厚さt2よりも薄い。これにより、第2部52(保護層5)によって、グラファイト層41および金属層42の保護を図りつつ、第2部52を設けることによって多孔質焼結体1、誘電体層2、固体電解質層3、陰極層4および保護層5を含む部材の寸法が、意図せず大きくなってしまうことを回避することができる。
【0064】
本発明に係る固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの製造方法の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0065】
〔付記1〕
第1面を有し且つ弁作用金属を含む多孔質焼結体と、
前記第1面から突出し且つ弁作用金属を含む陽極ワイヤと、
前記多孔質焼結体上に形成された誘電体層と、
前記誘電体層上に形成された固体電解質層と、
前記固体電解質層上に形成された陰極層と、を備え、
前記固体電解質層は、前記誘電体層上に形成された第1層と、前記第1層上に形成された第2層と、を含み、
前記第1層を介して前記第1面の少なくとも一部を覆う保護層を備える、固体電解コンデンサ。
〔付記2〕
前記保護層は、前記第1層に直接接する、付記1に記載の固体電解コンデンサ。
〔付記3〕
前記第1層と前記保護層との間に前記第2層が介在する、付記1に記載の固体電解コンデンサ。
〔付記4〕
前記陰極層は、前記固体電解質層上に形成されたグラファイト層と、前記グラファイト層上に形成された金属層と、を含み、
前記保護層は、前記グラファイト層に接する、付記3に記載の固体電解コンデンサ。
〔付記5〕
前記保護層は、前記金属層に接する、付記4に記載の固体電解コンデンサ。
〔付記6〕
前記多孔質焼結体は、前記陽極ワイヤから離れており且つ前記第1面に繋がる第2面を有し、
前記陰極層は、前記第2面上に形成されており、
前記保護層は、前記第1面上に形成された第1部と、前記第2面上に形成された第2部と、を含む、付記4または5に記載の固体電解コンデンサ。
〔付記7〕
前記第2面から前記第2部の表面までの厚さの最大値である第1厚さは、前記第2面から前記金属層の表面までの厚さの最大値である第2厚さよりも薄い、付記6に記載の固体電解コンデンサ。
〔付記8〕
前記保護層は、フッ素樹脂、シリコーン樹脂およびアクリル樹脂の少なくともいずれかを含む、付記1ないし7のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
〔付記9〕
前記第1面から前記保護層の表面までの第3厚さは、前記陽極ワイヤに近いほど厚い、付記1ないし8のいずれかに記載の固体電解コンデンサ。
〔付記10〕
弁作用金属を含む陽極ワイヤが突出する第1面を有し且つ弁作用金属を含む多孔質焼結体を形成する工程と、
前記多孔質焼結体上に誘電体層を形成する工程と、
前記誘電体層上に固体電解質層を形成する工程と、
前記固体電解質層上に陰極層を形成する工程と、を備え、
前記固体電解質層を形成する工程は、前記誘電体層上に第1層を形成する工程と、前記第1層上に第2層を形成する工程と、を含み、
前記第1層を形成する工程の後に、前記第1面の少なくとも一部を覆う保護層を形成する工程を備える、固体電解コンデンサの製造方法。
〔付記11〕
前記第2層を形成する工程の前に、前記保護層を形成する工程を行う、付記10に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
〔付記12〕
前記第2層を形成する工程の後、前記陰極層を形成する工程の前に、前記保護層を形成する工程を行う、付記10に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
〔付記13〕
前記陰極層を形成する工程は、前記固体電解質層上にグラファイト層を形成する工程と、前記グラファイト層上に金属層を形成する工程と、を含み、
前記グラファイト層を形成する工程の後、前記金属層を形成する工程の前に、前記保護層を形成する工程を行う、付記10に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
〔付記14〕
前記陰極層を形成する工程の後に、前記保護層を形成する工程を行う、付記10に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
〔付記15〕
前記第1層を形成する工程は、化学重合処理または電解重合処理を含む、付記10ないし14のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
〔付記16〕
前記第2層を形成する工程は、化学重合処理または電解重合処理を含む、付記10ないし15のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
〔付記17〕
前記保護層を形成する工程は、前記保護層となるペースト材料をディスペンサを用いて前記第1面上に塗布する、付記10ないし16のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
〔付記18〕
前記保護層は、フッ素樹脂、シリコーン樹脂およびアクリル樹脂の少なくともいずれかを含む、付記10ないし17のいずれかに記載の固体電解コンデンサの製造方法。
【符号の説明】
【0066】
A1,A2,A3,A4:固体電解コンデンサ
1 :多孔質焼結体
2 :誘電体層
3 :固体電解質層
4 :陰極層
5 :保護層
6 :陽極導通部材
7 :陰極導通部材
8 :封止樹脂
10 :陽極ワイヤ
11 :第1面
12 :第2面
31 :第1層
32 :第2層
41 :グラファイト層
42 :金属層
51 :第1部
52 :第2部
61 :端子部
62 :中継部
79 :導電性接合材
100 :中間品
200 :化成液
310,320:反応液
442 :グラファイト層
500 :樹脂ペースト
Ds :ディスペンサ
t1,t2,t3:厚さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20