IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社の特許一覧

特開2022-187930処理装置、処理方法及び処理プログラム
<>
  • 特開-処理装置、処理方法及び処理プログラム 図1
  • 特開-処理装置、処理方法及び処理プログラム 図2
  • 特開-処理装置、処理方法及び処理プログラム 図3
  • 特開-処理装置、処理方法及び処理プログラム 図4
  • 特開-処理装置、処理方法及び処理プログラム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187930
(43)【公開日】2022-12-20
(54)【発明の名称】処理装置、処理方法及び処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20221213BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20221213BHJP
【FI】
G06Q30/06 340
G06Q30/06 300
G06T19/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021096188
(22)【出願日】2021-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 俊允
【テーマコード(参考)】
5B050
5L049
【Fターム(参考)】
5B050AA10
5B050BA09
5B050CA07
5B050CA08
5B050EA09
5B050EA19
5B050EA27
5B050FA02
5B050FA13
5L049BB47
5L049BB66
(57)【要約】
【課題】仮想空間に構築された購買環境において、ユーザの購買意欲の向上を図ることができる。
【解決手段】サーバ装置10は、ユーザによる商品の閲覧及び購買が可能である仮想店舗を仮想空間に構築し、ユーザが使用するユーザ端末に提供する構築部132と、商品のいずれかを反映したユーザ専用のルームを仮想空間上に構築し、ユーザ端末に表示させるルーム構築部133と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる商品の閲覧及び購買が可能である仮想店舗を仮想空間に構築し、前記ユーザが使用するユーザ端末に提供する第1の構築部と、
前記商品のいずれかを反映したユーザ専用のルームを前記仮想空間上に構築し、前記ユーザ端末に表示させる第2の構築部と、
を有することを特徴とする処理装置。
【請求項2】
前記第2の構築部は、前記ルームに、前記ユーザが欲しいものとして登録したウィッシュリストの商品を表示させることを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記第2の構築部は、前記ルームに、前記ユーザのアバターを表示させ、前記ルームに展示または表示されている商品を前記アバターに装着させることを特徴とする請求項1または2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記第2の構築部は、前記ルームの内装を、前記ユーザの嗜好に応じた内装に変更することを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の処理装置。
【請求項5】
処理装置によって実行される処理方法であって、
ユーザによる商品の閲覧及び購買が可能である仮想店舗を仮想空間に構築し、前記ユーザが使用するユーザ端末に提供する工程と、
前記商品のいずれかを反映したユーザ専用のルームを前記仮想空間上に構築し、前記ユーザ端末に表示させる工程と、
を含んだことを特徴とする処理方法。
【請求項6】
ユーザによる商品の閲覧及び購買が可能である仮想店舗を仮想空間に構築し、前記ユーザが使用するユーザ端末に提供するステップと、
前記商品のいずれかを反映したユーザ専用のルームを前記仮想空間上に構築し、前記ユーザ端末に表示させるステップと、
をコンピュータに実行させるための処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置、処理方法及び処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネット上で商品を販売するWebサイト(ECサイト(Electronic Commerce site))を利用した商品の購入が一般化している。さらに、近年では、仮想空間上に店舗を再現し、ECサイトと連動することで、実店舗における商品の購買と同程度の購買体験をユーザに提供する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-220074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のECサイトなどのオンラインサイト上では、ユーザが自分の欲しい商品をウィッシュリストに登録し、商品を一覧表示することは可能である。しかしながら、従来のECサイトなどのオンラインサイト上では、商品を一覧表示するだけであるため、自室にウィッシュリストの商品を配置したイメージができず、商品の購入まで至らない場合があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、仮想空間に構築された購買環境において、ユーザの購買意欲の向上を図ることができる処理装置、処理方法及び処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の処理装置は、ユーザによる商品の閲覧及び購買が可能である仮想店舗を仮想空間に構築し、ユーザが使用するユーザ端末に提供する第1の構築部と、商品のいずれかを反映したユーザ専用のルームを仮想空間上に構築し、ユーザ端末に表示させる第2の構築部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、仮想空間に構築された購買環境において、ユーザの購買意欲の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態における通信システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、図1に示すサーバ装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、ルームを説明する図である。
図4図4は、実施の形態に係る通信システムにおける通信処理の処理手順を示すシーケンス図である。
図5図5は、プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る処理装置、処理方法及び処理プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により本願に係る処理装置、処理方法及び処理プログラムが限定されるものではない。
【0010】
以下の実施の形態では、実施の形態に係る処理装置、処理方法及び処理プログラムの処理の流れを順に説明し、最後に実施の形態による効果を説明する。
【0011】
[実施の形態]
まず、実施の形態について説明する。実施の形態では、仮想空間でのショッピング環境をユーザに提供するための通信システムについて説明する。
【0012】
実施の形態における通信システムでは、ショッピング環境をユーザに提供するVRショッピングモール提供事業者側のサーバ装置において、仮想空間上に仮想の街を構築し、その街の中に、複数の仮想店舗(VRストア)を含んだ仮想ショッピングモール(VRショッピングモール)を構築する。実施の形態における通信システムでは、仮想空間上で、ユーザが購入を検討する商品を反映したユーザ専用のルームをユーザ端末20に表示させることで、自室に商品を配置した状態等をユーザがイメージできるようにし、ユーザの購買意欲の向上を図る。
【0013】
[通信システムの構成]
実施の形態に係る通信システムの構成を説明する。図1は、実施の形態における通信システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0014】
図1に示すように、実施の形態に係る通信システムは、各ユーザが使用するユーザ端末20と、VRストア提供事業者のサーバ装置10(処理装置)とを有する。また、サーバ装置10は、商品を販売する店舗Pの店舗サーバ装置30と接続する。なお、図1に示す構成は一例にすぎず、具体的な構成や各装置の数は特に限定されない。
【0015】
VRストア提供事業者のサーバ装置10は、商品を販売する店舗Pの店舗サーバ装置30から、VRストアや広告に展示可能な商品の情報を受け、これらの商品を陳列したVRストアと、VRストアや街頭広告を含むVRショッピングモールをユーザに提供する。
【0016】
そして、サーバ装置10は、商品のいずれかを反映したユーザ専用のルームを仮想空間上に構築し、ユーザ端末に表示させる。ルームは、例えば、ユーザの部屋を模した仮想空間である。サーバ装置10は、自室に商品を配置した状態等をユーザがイメージできるように、仮想空間上で、ユーザが購入を検討する商品を反映したユーザ専用のルームをユーザ端末20に表示させる。このように、サーバ装置10は、ユーザの自室に近い環境に商品を反映したイメージをユーザに提供する。
【0017】
店舗サーバ装置30は、それぞれ保持する商品の在庫上DBを有する。店舗サーバ装置30は、それぞれ保持する商品のうち、VRストアや広告に展示可能な商品の情報を、ネットワーク等を介して、サーバ装置10に送信する。店舗サーバ装置30は、商品の情報として、商品の識別情報、名称、サイズ、色、価格、在庫情報を送信する。なお、実際には、店舗及び店舗サーバ装置30は、複数ある。
【0018】
ユーザ端末20は、ノートPC(Personal Computer)やデスクトップPC等の情報処理装置電子や、タブレット、スマートフォン等のスマートデバイスである。ユーザ端末20は、ネットワークNを介して、サーバ装置10に接続し、VRショッピングモールの提供を受ける。ユーザ端末20は、提供されたVRショッピングモール内で、ショッピングモール内での店舗や広告の閲覧、VRストア内での商品及び広告の閲覧や商品の購入を行う。続いて、図1に示すサーバ装置10について説明する。
【0019】
[サーバ装置]
図2は、図1に示すサーバ装置10の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、このサーバ装置10は、各種情報に関する通信を制御する通信部11、制御部13による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する記憶部12、及び、種々の処理を実行する制御部13を有する。以下にサーバ装置10が有する各部の処理を説明する。
【0020】
通信部11は、ネットワーク等を介して接続された他の装置との間で、各種情報を送受信する通信インタフェースである。通信部11は、NIC(Network Interface Card)等で実現され、LAN(Local Area Network)やインターネットなどの電気通信回線を介した他の装置と制御部13(後述)との間の通信を行う。例えば、通信部11は、ネットワークを介して、店舗サーバ装置30から、展示可能な商品の情報を受信する。また、通信部11は、ネットワークNを介して、ユーザ端末20から、VRショッピングモールの入場要求、VRストアへの入店要求、商品の閲覧要求や購入要求を受信する。通信部11は、商品の購入手続き、商品購入後の在庫更新に関する情報を店舗サーバ装置30に送信する。
【0021】
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。なお、記憶部12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、NVSRAM(Non Volatile Static Random Access Memory)等のデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。記憶部12は、サーバ装置10で実行されるOS(Operating System)や各種プログラムを記憶する。さらに、記憶部12は、プログラムの実行で用いられる各種情報を記憶する。記憶部12は、構築用情報121、ユーザ情報122及び店舗及び商品情報123を記憶する。
【0022】
構築用情報121は、VRストア及びVRショッピングモールを仮想空間上で構築するために要する情報である。構築用情報121は、VRストア及びVRショッピングモールを仮想空間上で構築するための、画像処理条件や画像処理プログラムを含む。また、構築用情報121は、店舗内観、商品、街並み、店舗外観を、定点或いは360°で撮影した写真、或いは、これらの写真を画像処理して構築したVRストア及びVRショッピングモールの画像を含む。構築用情報121は、例えば、VRストア及びVRショッピングモールが、CG(Computer Graphics)で構築されている場合には、店舗内観、商品、街並み及び店舗外観を再現した画像である。また、構築用情報121は、ユーザ専用のルームを仮想空間に構築するために要する情報も含む。
【0023】
ユーザ情報122は、VRストア及びVRショッピングモールの入場者として登録されている各ユーザに関する情報である。ユーザ情報122は、例えば、ユーザのIDと、各ユーザIDに対応付けられた購入履歴1221、閲覧履歴1222、ウィッシュリスト1223を含む。
【0024】
購入履歴1221は、ユーザが購入した商品のリストであり、例えば、購入時間、商品を購入した店舗の名称、商品ID、商品名、サイズ、色、個数を項目として有する。閲覧履歴1222は、ユーザが商品情報を閲覧した商品のリストであり、例えば、閲覧時間、商品を閲覧した店舗の名称、商品ID、商品名、サイズ、色、個数を項目として有する。ウィッシュリスト1223は、ユーザが欲しいものとして登録した商品のリストであり、例えば、商品を販売する店舗の名称、商品ID、商品名、商品画像、色、サイズ、価格を項目として有する。また、ウィッシュリスト1223は、各商品の仮想空間に配置するための商品のデータ、例えば、商品画像からサーバ10が作成した画像を含む。
【0025】
店舗及び商品情報123は、VRショッピングモールに配置される店舗及びVRストア内に展示される商品に関する情報である。店舗及び商品情報123は、店舗ID、店舗種別、各店舗が保持する商品のうちVRストアや広告に展示可能である商品の商品ID,商品名、サイズ、色、個数を項目として有する。例えば、店舗Pが衣料店である場合には、VRストアに展示可能である衣服や小物の画像または写真が、これらの商品のサイズ、色等の特徴、価格、在庫の個数等の情報とともに店舗及び商品情報123に格納される。
【0026】
制御部13は、サーバ装置10全体を制御する。制御部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路である。また、制御部13は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、内部メモリを用いて各処理を実行する。また、制御部13は、各種のプログラムが動作することにより各種の処理部として機能する。制御部13は、受付部131、構築部132(第1の構築部)及びルーム構築部133(第2の構築部)を有する。
【0027】
受付部131は、ユーザによる、VRショッピングモールへの入場、VRショッピングモール内のVRストアへの入店、商品の閲覧、商品の購入、ユーザ専用のルームの入室を受け付ける。
【0028】
構築部132は、画像或いはCGを用いて、VRショッピングモール、VRストアを仮想空間上に構築する。構築部132は、ユーザのVRショッピングモールへの入場を受け付けると、構築用情報121を取得して、VRショッピングモールを仮想空間上に構築する。そして、構築部132は、VRショッピングモールを、ユーザが使用するユーザ端末20に提供する。なお、構築部132は、シーズンごとに、VRショッピングモールの街並みの風景や、VRストアに展示する商品を変更してもよい。
【0029】
VRショッピングモールでは、実際の街並みに基づいて、各店舗の配置、各店舗の外観、道路、該当広告が構築される。VRショッピングモールでは、ユーザは、実際の街並みを歩くように、ユーザのアバターを移動させることができる。そして、VRショッピングモールでは、例えば、ユーザは、店舗外観に表示される店舗名や店舗の入り口をクリックまたはタップすることで、選択したVRストアに入店することができる。
【0030】
構築部132は、ユーザのVRストアへの入店を受け付けると、VRストアを仮想空間上に構築する。そして、構築部132は、構築したVRストアを、ユーザが使用するユーザ端末20に提供する。
【0031】
VRストアでは、実店舗に基づいて内観が構築され、実店舗が保持する商品のうち展示可能である商品が実際の店舗内での展示方法(陳列棚に一列に配置する等)で展示されるように表示される。そして、展示された商品については、商品情報(種別、色、形、サイズ、価格、在庫状況)が閲覧可能なように提供される。展示された商品については、購入も可能である。また、VRストアでは、店舗内の任意の領域に、該店舗において展示される商品等の広告の表示も可能である。
【0032】
なお、構築部132は、ユーザのVRショッピングモールへの入場を受け付けた際に、VRショッピングモールとともに、VRショッピングモールに配置される各VRストアも構築してもよい。
【0033】
ルーム構築部133は、商品のいずれかを反映したユーザ専用のルームを仮想空間上に構築し、ユーザ端末20に表示させる。このルームは、仮想空間上に設けられたユーザ専用のスペースであり、例えば、ユーザ端末20において表示されるルームボタンをユーザが選択することで、構築される。ルームは、ユーザの希望に応じてカスタマイズ可能である空間である。例えば、ルームは、家具や衣服等の商品をユーザが希望する箇所に配置することが可能である。また、ルームは、ルームの広さ、窓やドアの位置、大きさ、デザイン、床の絨毯、壁紙等をユーザの希望に応じて変更可能である。
【0034】
図3は、ルームを説明する図である。ユーザがルームボタンを選択した場合、ルーム構築部133は、図3に示す、ユーザ専用のルームであるマイルームM1を構築し、ユーザ端末20に表示させる(図3の(1))。ルーム構築部133は、マイルームM1に、ユーザのアバターA1を表示させるほか、ユーザが配置設定した家具の画像、例えば、ソファG1の画像を表示させる。
【0035】
そして、ユーザが、衣服G11,G12及びソファG13を欲しいものとして新しいウィッシュリストL1を登録した場合(図3の(2))、ルーム構築部133は、このユーザのマイルームM1に、ユーザが登録したウィッシュリストL1の商品を表示させる。
【0036】
例えば、ウィッシュリストL1の衣服G11,G12を、マイルームM1の壁面に掛けて、ウィッシュリストL1の商品をマイルームM1に反映する(図3の(3))。ユーザは、マイルームM1の壁に、ウィッシュリストL1の衣服G11,G12を掛けることで、自室の衣服G11,G12を掛けたイメージを視認することができる。
【0037】
また、ルーム構築部133は、ユーザ端末20の操作情報にしたがって、アバターA1に、ルームに展示または表示されている商品、例えば、衣服G11を装着させる。マイルームM1は、ユーザ端末20に表示されるため、ユーザは、マイルームM1の自分のアバターの衣服を、ルームに展示または表示されている商品に着せ替えることで、自身が商品を装着したイメージを視認することができる。なお、アバターA1はユーザに似ている方が、アバターA1が衣服を装着したイメージが、実際にユーザが衣服を装着したイメージに近づくため、アバターの体形等がユーザの体形等に似るように作成される。
【0038】
また、ルーム構築部133は、ウィッシュリストの登録商品の類似商品が既にマイルームM1に配置されている場合には、類似商品をウィッシュリストの商品に入れ替えてもよい(図3の(4))。図3の例の場合には、ルーム構築部133は、既に配置されたソファG1を、ウィッシュリストL1に登録されているソファG13に入れ替える。ユーザは、マイルームM1の家具を、ウィッシュリストL1に登録された家具に入れ替えることで、自室にウィッシュリストL1のソファG13を配置したイメージを視認することができる。
【0039】
また、ルーム構築部133は、マイルームM1の内装を、ユーザの嗜好に応じた内装に変更する。ここで、内装には、壁紙や床の仕様のほか、マイルームM1に展示する商品、洋服等も含む。例えば、ルーム構築部133は、ユーザがウィッシュリストに、あるブランドの衣服または小物を登録した場合には、そのブランドをユーザが施行していると判定する。そして、ルーム構築部133は、ウィッシュリストに登録された商品に限らず、そのブランドの衣服や小物のうち売れ筋商品をピックアップして、マイルームM1に展示してもよい。
【0040】
また、例えば、ルーム構築部133は、ユーザがウィッシュリストに、海辺への旅行ツアーを登録している場合には、海をユーザが好んでいると判定する。なお、ルーム構築部133は、例えば商品にタグ付けされているキーワード等を基に、ユーザが嗜好対象を判定する。また、ルーム構築部133は、AI(Artificial Intelligence)等のレコメンド機能からユーザの嗜好対象を抽出してもよい。そして、ルーム構築部133は、その旅行ツアーで紹介された海辺の景色がマイルームM1の窓から見えるように表示させてもよい。或いは、ルーム構築部133は、マイルームM1の壁紙を、ツアーで利用するホテルの壁紙に類似する壁紙に変更してもよい。
【0041】
ルーム構築部133は、ユーザのウィッシュリストに限らず、ユーザの購入履歴や閲覧履歴を参照して、ユーザが過去に購入した商品や、ユーザが過去に閲覧した商品をマイルームM1に展示してもよい。また、マイルームM1に展示する商品やマイルームの内装は、ユーザ自身が選択してもよいし、ユーザの購入履歴、閲覧履歴、ウィッシュリストの商品からルーム構築部133が自動的に選択してもよい。
【0042】
[通信処理の処理手順]
図4は、実施の形態に係る通信システムにおける通信処理の処理手順を示すシーケンス図である。
【0043】
図4に示すように、サーバ装置10は、店舗サーバ装置30から商品情報及び在庫情報を受けると(ステップS1)、店舗及び商品情報123を更新する(ステップS2)。
【0044】
サーバ装置10では、受付部131が、ユーザ端末20からVRストアへの入店申し込みを受け付けると(ステップS3,S4)、構築部132が、構築用情報121と店舗及び商品情報123とを取得して(ステップS5)、VRストアを仮想空間上に構築する(ステップS6)。そして、構築部132は、ユーザ端末20にVRストアを提供する(ステップS7)。なお、構築部132は、VRショッピングモールを仮想空間上に構築して、ユーザ端末20に提供してもよい。
【0045】
サーバ装置10は、ユーザ端末20から、ユーザのマイルームの入室要求を受けると(ステップS8)、ユーザ情報122を参照し(ステップS9)、商品のいずれかを反映したユーザ専用のルームを仮想空間上に構築する(ステップS10)。そして、サーバ装置10は、構築したルームの表示指示をユーザ端末20に送信し(ステップS11)、ユーザ端末20にユーザ専用のルームを表示させる。この際、ルームに展示する商品やマイルームの内装は、ユーザ自身が選択したものでもよいし、ユーザの購入履歴、閲覧履歴、ウィッシュリストの商品からサーバ装置10が自動的に選択してもよい。
【0046】
例えば、サーバ装置10は、ユーザ端末20から、アバターの着せ替え要求を受けた場合には(ステップS12)、アバターの衣服を着せ替えて(ステップS13)、着せ替え後のアバターの表示指示をユーザ端末20に送信し(ステップS14)、ユーザ端末20にユーザ専用のルームに、着せ替え後のアバターを表示させる。
【0047】
[実施の形態の効果]
上記に記載したように、実施の形態におけるサーバ装置10は、仮想空間上で、ユーザが購入を検討する商品を反映したユーザ専用のルームをユーザ端末20に表示させることで、自室に商品を配置した状態等をユーザがイメージできるようにし、ユーザの購買意欲の向上を図ることができる。
【0048】
[システム構成等]
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUやGPU及び当該CPUやGPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【0049】
また、本実施形態において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0050】
[プログラム]
また、上記実施形態において説明したサーバ装置10及びが実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。例えば、実施形態におけるサーバ装置10が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。この場合、コンピュータがプログラムを実行することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、かかるプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ませて実行することにより上記実施形態と同様の処理を実現してもよい。
【0051】
図5は、プログラムを実行するコンピュータを示す図である。図5に例示するように、コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010と、CPU1020と、ハードディスクドライブインタフェース1030と、ディスクドライブインタフェース1040と、シリアルポートインタフェース1050と、ビデオアダプタ1060と、ネットワークインタフェース1070とを有し、これらの各部はバス1080によって接続される。
【0052】
メモリ1010は、図7に例示するように、ROM(Read Only Memory)1011及びRAM1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース1030は、図7に例示するように、ハードディスクドライブ1090に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、ディスクドライブ1100に接続される。例えば磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が、ディスクドライブ1100に挿入される。シリアルポートインタフェース1050は、例えばマウス1110、キーボード1120に接続される。ビデオアダプタ1060は、例えばディスプレイ1130に接続される。
【0053】
ここで、図7に例示するように、ハードディスクドライブ1090は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093、プログラムデータ1094を記憶する。すなわち、上記の、プログラムは、コンピュータ1000によって実行される指令が記述されたプログラムモジュールとして、例えばハードディスクドライブ1090に記憶される。
【0054】
また、上記実施形態で説明した各種データは、プログラムデータとして、例えばメモリ1010やハードディスクドライブ1090に記憶される。そして、CPU1020が、メモリ1010やハードディスクドライブ1090に記憶されたプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094を必要に応じてRAM1012に読み出し、各種処理手順を実行する。
【0055】
なお、プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ハードディスクドライブ1090に記憶される場合に限られず、例えば着脱可能な記憶媒体に記憶され、ディスクドライブ等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ネットワーク(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等)を介して接続された他のコンピュータに記憶され、ネットワークインタフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。
【0056】
上記の実施形態やその変形は、本願が開示する技術に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0057】
10 サーバ装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
20 ユーザ端末
30 店舗サーバ装置
121 構築用情報
122 ユーザ情報
123 店舗及び商品情報
131 受付部
132 構築部
133 ルーム構築部
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2022-09-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによる商品の閲覧及び購買が可能である仮想店舗を仮想空間に構築し、前記ユーザが使用するユーザ端末に提供する第1の構築部と、
前記第1の構築部によって構築された前記仮想店舗を前記ユーザ端末に提供した後にルームボタンが前記ユーザに選択された場合に、前記商品のいずれかを反映したユーザ専用のルームを前記仮想空間上に構築し、前記ユーザ端末に表示させる第2の構築部と、
を有し、
前記第2の構築部は、前記ユーザが欲しいものとして登録したウィッシュリストに登録されている商品またはサービスを基に前記ユーザが嗜好しているブランドを判定し、前記ユーザが嗜好しているブランドの衣服や小物のうち売れ筋商品をピックアップして前記ルームに展示し、
前記第2の構築部は、前記ユーザが欲しいものとして登録したウィッシュリストに登録されている旅行ツアーを基に前記ユーザが嗜好するスポットを判定し、前記ユーザが嗜好するスポットの景色を前記ルームの窓から見えるように表示させ、前記ルームの壁紙を前記旅行ツアーで使用するホテルの壁紙に類似する壁紙に変更することを特徴とする処理装置。
【請求項2】
前記第2の構築部は、前記ルームに、前記ユーザが欲しいものとして登録したウィッシュリストの商品を表示させることを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記第2の構築部は、前記ルームに、前記ユーザのアバターを表示させ、前記ルームに展示または表示されている商品を前記アバターに装着させることを特徴とする請求項1または2に記載の処理装置。
【請求項4】
処理装置によって実行される処理方法であって、
ユーザによる商品の閲覧及び購買が可能である仮想店舗を仮想空間に構築し、前記ユーザが使用するユーザ端末に提供する工程と、
前記提供する工程によって構築された前記仮想店舗を前記ユーザ端末に提供した後にルームボタンが前記ユーザに選択された場合に、前記商品のいずれかを反映したユーザ専用のルームを前記仮想空間上に構築し、前記ユーザ端末に表示させる工程と、
を含み、
前記表示させる工程は、前記ユーザが欲しいものとして登録したウィッシュリストに登録されている商品またはサービスを基に前記ユーザが嗜好しているブランドを判定し、前記ユーザが嗜好しているブランドの衣服や小物のうち売れ筋商品をピックアップして前記ルームに展示し、
前記表示させる工程は、前記ユーザが欲しいものとして登録したウィッシュリストに登録されている旅行ツアーを基に前記ユーザが嗜好するスポットを判定し、前記ユーザが嗜好するスポットの景色を前記ルームの窓から見えるように表示させ、前記ルームの壁紙を前記旅行ツアーで使用するホテルの壁紙に類似する壁紙に変更することを特徴とする処理方法。
【請求項5】
ユーザによる商品の閲覧及び購買が可能である仮想店舗を仮想空間に構築し、前記ユーザが使用するユーザ端末に提供するステップと、
前記提供するステップによって構築された前記仮想店舗を前記ユーザ端末に提供した後にルームボタンが前記ユーザに選択された場合に、前記商品のいずれかを反映したユーザ専用のルームを前記仮想空間上に構築し、前記ユーザ端末に表示させるステップと、
をコンピュータに実行させ
前記表示させるステップは、前記ユーザが欲しいものとして登録したウィッシュリストに登録されている商品またはサービスを基に前記ユーザが嗜好しているブランドを判定し、前記ユーザが嗜好しているブランドの衣服や小物のうち売れ筋商品をピックアップして前記ルームに展示し、
前記表示させるステップは、前記ユーザが欲しいものとして登録したウィッシュリストに登録されている旅行ツアーを基に前記ユーザが嗜好するスポットを判定し、前記ユーザが嗜好するスポットの景色を前記ルームの窓から見えるように表示させ、前記ルームの壁紙を前記旅行ツアーで使用するホテルの壁紙に類似する壁紙に変更するための処理プログラム。