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特開2022-187947情報処理方法、プログラム及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187947
(43)【公開日】2022-12-20
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20221213BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20221213BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20221213BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
G06F3/12 324
G06F3/12 303
G06F3/12 326
G06F3/12 388
G06F3/12 387
G06F3/12 368
G06F13/00 650B
H04N1/00 350
H04N1/00 127
B41J29/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021096224
(22)【出願日】2021-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】塚田 祥弘
【テーマコード(参考)】
2C061
5B084
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AS02
2C061CQ04
2C061CQ23
2C061CQ34
5B084AA01
5B084AA06
5B084AA12
5B084AA16
5B084AB01
5B084AB06
5B084AB11
5B084AB18
5B084AB31
5B084AB39
5B084BA09
5B084BB02
5B084CC04
5B084CC14
5B084CF12
5B084DB01
5B084DC02
5B084DC03
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA29
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC34
5C062AE03
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF00
5C062AF12
(57)【要約】
【課題】 チャットルームにデータがアップロードされたことに基づいて、そのデータの印刷指示を入力するための情報を表示する際に、不要な情報が表示されないようにすることを目的とする。
【解決手段】 本発明の情報処理方法は、ユーザがメッセージをやり取りするためのチャットルームにデータがアップロードされたことに基づいて、当該データに基づいて印刷処理を実行するための印刷指示を入力するための情報を表示するための画面データを情報処理装置に生成させる生成工程と、前記生成工程によって生成された画面データに基づいて表示された前記情報を用いて入力された印刷指示に基づいて、画像形成装置に前記データに基づいて前記印刷処理を実行させる印刷制御工程と、アップロードされた前記データの属性情報に基づいて、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させるか否かを決定する決定工程を有することを特徴とする。
【選択図】 図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザがメッセージをやり取りするためのチャットルームにデータがアップロードされたことに基づいて、当該データに基づいて印刷処理を実行するための印刷指示を入力するための情報を表示するための画面データを情報処理装置に生成させる生成工程と、
前記生成工程によって生成された画面データに基づいて表示された前記情報を用いて入力された印刷指示に基づいて、画像形成装置に前記データに基づいて前記印刷処理を実行させる印刷制御工程と、
アップロードされた前記データの属性情報に基づいて、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させるか否かを決定する決定工程を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項2】
前記決定工程は、前記データの属性情報であるファイル形式に基づいて、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させるか否かを決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記決定工程は、前記データの属性情報であるファイル形式が、前記データが送信される前記画像形成装置によって印刷可能なファイル形式である場合は、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させると決定し、
前記データの属性情報であるファイル形式が、前記データが送信される画像形成装置によって印刷可能なファイル形式でない場合は、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させないと決定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記決定工程は、前記データの属性情報であるファイル形式が、前記情報処理装置にログインしているユーザに対応付けて登録されている画像形成装置によって印刷可能なファイル形式である場合は、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させると決定し、
前記データの属性情報であるファイル形式が、前記情報処理装置にログインしているユーザに対応付けて登録されている前記画像形成装置によって印刷可能なファイル形式でない場合は、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させないと決定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記決定工程は、前記ファイルの属性情報が写真を示す情報である場合であって、前記情報処理装置にログインしているユーザに対応付けて登録されている画像形成装置がカラー印刷可能でない場合、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させないと決定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記生成工程は、前記印刷処理を実行するための印刷指示を入力するためのオブジェクトを表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記生成工程は、前記印刷処理を実行するための印刷指示を入力するためのオブジェクトを前記トークルームへ投稿されたメッセージとして表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させることを特徴とする請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
ユーザがメッセージをやり取りするためのチャットルームにデータがアップロードされたことに基づいて、当該データに基づいて印刷処理を実行するための印刷指示を入力するための情報を表示するための画面データを情報処理装置に生成させる生成工程と、
前記生成工程によって生成された画面データに基づいて表示された前記情報を用いて入力された印刷指示に基づいて、画像形成装置に前記データに基づいて前記印刷処理を実行させる印刷制御工程と、
アップロードされた前記データの属性情報に基づいて、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させるか否かを決定する決定工程を有することを特徴とするプログラム。
【請求項9】
前記決定工程は、前記データの属性情報であるファイル形式に基づいて、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させるか否かを決定することを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記決定工程は、前記データの属性情報であるファイル形式が、前記データが送信される前記画像形成装置によって印刷可能なファイル形式である場合は、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させると決定し、
前記データの属性情報であるファイル形式が、前記データが送信される画像形成装置によって印刷可能なファイル形式でない場合は、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させないと決定することを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
前記決定工程は、前記データの属性情報であるファイル形式が、前記情報処理装置にログインしているユーザに対応付けて登録されている画像形成装置によって印刷可能なファイル形式である場合は、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させると決定し、
前記データの属性情報であるファイル形式が、前記情報処理装置にログインしているユーザに対応付けて登録されている前記画像形成装置によって印刷可能なファイル形式でない場合は、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させないと決定することを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
【請求項12】
前記決定工程は、前記ファイルの属性情報が写真を示す情報である場合であって、前記情報処理装置にログインしているユーザに対応付けて登録されている画像形成装置がカラー印刷可能でない場合、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させないと決定することを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
【請求項13】
前記生成工程は、前記印刷処理を実行するための印刷指示を入力するためのオブジェクトを表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させることを特徴とする請求項8乃至12の何れか1項に記載のプログラム。
【請求項14】
前記生成工程は、前記印刷処理を実行するための印刷指示を入力するためのオブジェクトを前記トークルームへ投稿されたメッセージとして表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させることを特徴とする請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
ユーザがメッセージをやり取りするためのチャットルームにデータがアップロードされたことに基づいて、当該データに基づいて印刷処理を実行するための印刷指示を入力するための情報を表示するための画面データを生成する生成手段と、
前記生成手段によって生成された画面データに基づいて表示された前記情報を用いて入力された印刷指示に基づいて、画像形成装置に前記データに基づいて前記印刷処理を実行させる印刷制御手段と、
アップロードされた前記データの属性情報に基づいて、前記生成手段が前記情報を表示するための画面データを生成するか否かを決定する決定工程を有することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理方法、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、チャットサービス上のユーザの投稿に応答して、アップロードされた画像データをプリンタに送信し、印刷させるチャットボットを動作させる装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-154940号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたチャットボットは、チャット上でユーザによって投稿された特定のメッセージ(印刷指示)に従って、プリンタに画像データを印刷させる。一方、チャット上に画像データがアップロードされたことに従って、プリンタに印刷を行わせるかどうかを確認するためのメッセージを表示する構成も考えられる。その場合、そのメッセージに対してユーザが印刷指示を入力することによって、アップロードされた画像データがプリンタによって印刷される。
【0005】
画像データが投稿されたことに従って、プリンタに印刷を行わせるかどうかを確認するためのメッセージをチャット上で送る場合、以下のような課題が考えられる。例えば、ユーザが印刷したいと思っていないデータや印刷できないデータがアップロードされた場合にも上記メッセージを表示すると、不要なメッセージでチャット画面の表示領域が圧迫される。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、チャットルームにデータがアップロードされたことに基づいて、そのデータの印刷指示を入力するための情報を表示する際に、不要な情報が表示されないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理方法は、ユーザがメッセージをやり取りするためのチャットルームにデータがアップロードされたことに基づいて、当該データに基づいて印刷処理を実行するための印刷指示を入力するための情報を表示するための画面データを情報処理装置に生成させる生成工程と、前記生成工程によって生成された画面データに基づいて表示された前記情報を用いて入力された印刷指示に基づいて、画像形成装置に前記データに基づいて前記印刷処理を実行させる印刷制御工程と、アップロードされた前記データの属性情報に基づいて、前記生成工程で前記情報を表示するための画面データを前記情報処理装置に生成させるか否かを決定する決定工程を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、チャットルームにデータがアップロードされたことに基づいて、そのデータの印刷指示を入力するための情報を表示する際に、不要な情報が表示されないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明のシステム構成の一例を示す図
図2】MFP10のハードウェア構成の一例を示す図
図3】ユーザ端末20のハードウェア構成の一例を示す図
図4】メッセージアプリケーションサーバ30のハードウェア構成の一例を示す図
図5】テナントサーバ40のハードウェア構成の一例を示す図
図6】アプリケーションデータサーバ50のハードウェア構成の一例を示す図
図7】テナントサーバ40に格納されるテナント情報601の一例を示す図
図8】メッセージアプリケーション306のメッセージ画面の一例701を示す図
図9】メッセージアプリケーション306の印刷提案画面を示す図
図10】メッセージアプリケーション306に格納されるファイルの属性を示す図
図11】印刷提案を行う際の連携アプリA506の判断フローチャート
図12】MFP10からメッセージアプリケーションサーバ30へのスキャン送信の一例を示す図
図13】メッセージアプリケーションサーバ30からMFP10への印刷実行の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施例において示す構成は一例であり、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
【0011】
図1は、本発明におけるメッセージアプリケーションサービスの全体構成図の一例を示す図である。メッセージアプリケーションサービスにおいて、画像処理装置であるMFP(Multi Function Peripheral)10、11、ユーザ端末20~22はクライアント側として構成される。サーバ側はメッセージアプリケーションサーバ30、テナントサーバ40、アプリケーションデータサーバ50から構成される。
【0012】
MFP10、11は、メッセージアプリケーションサーバ30から受信した画像を印刷する機能、もしくはスキャンして生成した画像データをメッセージアプリケーションサーバ30に送信する機能を持つ画像形成装置である。図1では2台のMFPが接続されていることを例に挙げているが、接続数は任意である。MFP10、11は同一の構成であり、以降はMFP10について説明する。
【0013】
ユーザ端末20~22は、メッセージアプリケーションサービスのユーザが利用する、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置を指す。図1では3台のユーザ端末20~22が接続されていることを例に挙げているが、接続数は任意である。ユーザは、ユーザ端末20~22のいずれかを操作してクラウド上のメッセージアプリケーションサーバ30にアクセスし、他ユーザとのメッセージのやり取りやインストールされているアプリケーションの実行を行う。ユーザ端末20~22とメッセージアプリケーションサーバ30は有線あるいは無線の通信ネットワークに接続されており、各々でデータ送受信が可能となっている。本実施形態では通信ネットワークの一例としてインターネット上の公衆回線を想定しているが、専用回線を用いても良い。ユーザ端末20~22は同一の構成とすることが可能であり、以降はユーザ端末20について説明する。
【0014】
メッセージアプリケーションサーバ30は、クラウド60上に配置されたクラウドサーバであり、メッセージアプリケーション306を用いたサービスを提供するサーバである。メッセージアプリケーションサーバ30は、ユーザ端末20~22に対するメッセージや画像データの送受信処理、及びチャットルームの画面表示等、メッセージのやり取りに関する処理全般を実行する。メッセージアプリケーションサーバ30は、2人のメンバー間のメッセージ等のやり取りを処理する他に、3人以上のメンバーでグループを形成し、グループ内でのメッセージ等のやり取りを処理することができる。
【0015】
テナントサーバ40は、クラウド60上に配置されたクラウドサーバであり、各テナント情報を保存、提供するサーバである。テナントサーバ40に格納されるテナント情報の詳細に関しては、図7説明の項目にて説明する。
【0016】
アプリケーションデータサーバ50は、クラウド60上に配置されたクラウドサーバであり、メッセージアプリケーション306にインストールすることのできる連携アプリケーション506のデータを保持する。なお本実施例ではアプリケーションデータがアプリケーションデータサーバ50に保持されている構成としているが、クラウド外のネットワークから連携アプリケーション506のデータをダウンロードする構成としてもよい。
【0017】
図2は、MFP10のハードウェア構成の一例を示す図である。MFP10はCPU111、ROM112、RAM113、ストレージ114、操作部I/F115、操作部116を備える。さらに、MFP10は読取部I/F117、読取部118、印刷部I/F119、印刷部120、無線通信部I/F121、無線通信部122、通信部I/F123、通信部124を備える。
【0018】
CPU111を含む制御部110は、MFP10全体の動作を制御する。CPU111は、ROM112又はストレージ114に記憶された制御プログラムをRAM113に読み出して、読取制御や印刷制御などの各種制御を行う。ROM112は、CPU111で実行可能な制御プログラムを格納する。また、ROM112は、ブートプログラムやフォントデータなども格納する。RAM113は、主記憶メモリであり、ワークエリア、ROM112及びストレージ114に格納された各種制御プログラムを展開するための一時記憶領域として用いられる。ストレージ114は、画像データ、印刷データ、各種プログラム、各種アドレス、及び各種設定情報を記憶する。本実施例ではストレージ114としてフラッシュメモリを想定しているが、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disc Drive)などの補助記憶装置を用いるようにしても良い。また、eMMC(embedded Multi Media Card)を用いるようにしても良い。
【0019】
なお、本実施例のMFP10は、1つのCPU111が1つのメモリ(RAM113)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するものとするが、これに限るものではない。例えば複数のCPU、RAM、ROM、及びストレージを協働させて後述するフローチャートに示す各処理を実行することもできる。また、ASICやFPGA等のハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしてもよい。
【0020】
操作部I/F115は、例えばタッチパネルのような表示部やハードキーを含む操作部116と制御部110を接続する。操作部116は、画面を表示したり、ユーザからの入力を受け付けたりする。
【0021】
読取部I/F117は、例えばスキャナのような読取部118と制御部110を接続する。読取部118は原稿の画像を読み取って、CPU111がその画像をバイナリーデータなどの画像データに変換する。読取部118によって読み取られた画像に基づいて生成された画像データは、外部装置に送信されたり、用紙に印刷されたりする。
【0022】
印刷部I/F119は、例えばプリンタのような印刷部120と制御部110を接続する。CPU111は、RAM113に記憶された画像データ(印刷データ)を印刷部I/F119を介して印刷部120に転送する。印刷部120は、転送された画像データに基づく画像を給紙カセットから給送された用紙に印刷する。
【0023】
無線通信部I/F121は、無線通信部122を制御する為のI/Fで制御部110と無線経由で外部の無線機器と接続する。外部の無線機器としてユーザ端末20を使用する構成としてもよい。
【0024】
通信部I/F123は、通信部を制御するためのI/Fであり、制御部110と通信部124に接続されている。通信部124はネットワーク100上の外部装置に画像データや装置内部の各種情報を送信したり、ネットワーク100上の情報処理装置から印刷データやネットワーク100上の情報を受信したりする。ネットワーク100を介した送受信の方法としては、電子メール(Eメール)を用いての送受信や、その他のプロトコル(例えば、FTPやSMB、WEBDAV等)を用いたファイル送信を行うことができる。さらに、ユーザ端末20やメッセージアプリケーションサーバ30からのHTTP通信によるアクセスで、画像データや各種設定データをネットワーク100で送受信する事もできる。
【0025】
図3はユーザ端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、本実施形態のユーザ端末20はスマートフォンやPC等の装置のクライアント端末を想定している。
【0026】
CPU207はROM208が記憶している制御プログラムを読み出して、ユーザ端末20の動作を制御するための様々な処理を実行する。ROM208は、制御プログラムを記憶している。RAM209は、CPU207の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD210は、写真や電子文書等の様々なデータを記憶する。
【0027】
操作パネル201は、ユーザのタッチ操作を検出可能なタッチパネル機能を備え、OSや電子メール送信アプリケーションが提供する各種画面を表示する。また、操作パネル201は、メッセージアプリケーションサーバ30に記憶されている情報を確認するために使用される。ユーザは操作パネル201にタッチ操作を入力することで、ユーザ端末20に所望の操作指示を入力することができる。なお、ユーザ端末20は不図示のハードウェアキーを備えていて、ユーザはこのハードウェアキーを用いてユーザ端末20に操作指示を入力することができる。また、ユーザはキーボードやマウス等をユーザ端末20に接続して、所望の操作を行うこともできる。
【0028】
カメラ204はユーザの撮像指示に応じて撮像する。カメラ204で撮像された写真は、HDD210の所定の領域に記憶される。また、QRコード(登録商標)解析が可能なプログラムを用いて、カメラ204で読み取ったQRコードから情報を取得することが可能である。
【0029】
ユーザ端末20はNFC通信部205、Bluetooth(登録商標)通信部206、無線LAN通信部211を介して各種周辺機器とデータの送受信を行うことができる。ユーザ端末20のBluetooth通信部206はBluetooth Low Energyに対応していてもよい。
【0030】
図4はメッセージアプリケーションサーバ30のハードウェア構成の一例を示す図である。CPU301はROM302が記憶している制御プログラムやHDD305が記憶しているメッセージアプリケーション306を読み出して、メッセージアプリケーションサーバ30の動作を制御するための様々な処理を実行する。ROM302は、制御プログラムを記憶している。RAM303は、CPU301の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD305は、メッセージ、画像、チャンネル情報、アプリケーション等の様々なデータを記憶する。通信部304を介してユーザ端末20、MFP10など各種機器とデータの送受信を行うことができる。なお、通信部304はEthernet(登録商標)を用いた有線の通信を行ってもいいし、Wi-Fiのような無線通信を行ってもよい。HDD305にはメッセージアプリケーション306がインストールされており、CPU301上で動作する。
【0031】
図5はテナントサーバ40のハードウェア構成の一例を示す図である。CPU401はROM402が記憶している制御プログラムを読み出して、テナント情報601を制御するための様々な処理を実行する。保存されるテナント情報601についての説明は後述する。ROM402は、制御プログラムを記憶している。RAM403は、CPU401の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD405は、テナント情報601などを記憶する。通信部404を介してメッセージアプリケーションサーバ30等の装置とデータの送受信を行うことができる。なお、通信部404はEthernet(登録商標)を用いた有線の通信を行ってもいいし、Wi-Fiのような無線通信を行ってもよい。
【0032】
図6はアプリケーションデータサーバ50のハードウェア構成の一例を示す図である。CPU501はROM502が記憶している制御プログラムを読み出して、アプリケーションデータサーバ50を制御するための様々な処理を実行する。ROM502は、制御プログラムを記憶している。RAM503は、CPU501の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD505は、連携アプリケーションデータA506~C508を記憶する。通信部504はメッセージアプリケーションサーバ30等の装置とデータの送受信を行うことができる。連携アプリA506~C508は、メッセージアプリケーション306と連携して動作するアプリケーションであり、HDD505に保存されている。これらの連携アプリA506~C508は命令に応じて、通信部504を介してメッセージアプリケーションサーバ30に送信され、メッセージアプリケーションサーバにインストールされる。この時、連携アプリA506~C508はメッセージアプリケーションサーバ30のHDD305にインストールされる。
【0033】
図7はテナントサーバ40内のHDD405に格納されるテナント情報601の一例を示す図である。テナント情報601に1つ以上のグループが対応づけられており、図7の例では2つのグループ1(602)、グループ2(609)が存在する。メッセージアプリケーション306の構成によっては、1つのテナント情報の中に1つのグループ情報しか持たない場合があり、その際はテナント情報601とグループ情報が同等のものとなる。
【0034】
各グループ602、609はそれぞれグループを構成する情報を持っており、グループ1(602)には、ユーザ情報603、チャンネル情報604、プリンタ情報606、連携アプリケーション情報607、ファイル608が対応づけられている。
【0035】
ユーザ情報603はグループに所属する各ユーザを識別するための情報である。チャンネル情報604はユーザ情報603をグルーピングするための情報であり、チャンネルごとに該当するユーザ情報603をまとめたリスト605を保持している。メッセージアプリケーション上では、チャンネル情報604に示されるチャンネルごとにトークルーム(チャットルーム)が作成され、ユーザはそのトークルーム内で他のユーザとメッセージや画像データのやり取りを行う。
【0036】
プリンタ情報606はMFP10を識別するための情報である。このプリンタ情報606はプリンタのIPアドレスやMACアドレスであってもよいし、一意に識別可能なIDであってもよい。またそのIDはテナントサーバ40にMFP10の情報を登録したときに、テナントサーバ40によって発行されたIDであってもよい。グループ情報602を用いるアプリケーションは本情報を参照することで、任意のMFPに印刷命令などのコマンドを送付することができるようになる。なお、プリンタ情報606はグループに対応づけられているが、チャンネルに対応付けられていてもよいし、後述の連携アプリケーション情報に対応づけられていてもよい。例えば、アプリケーション1にはMFP1、アプリケーション2にはMFP1、2が対応付けられているように構成になっていてもよい。また、プリンタ情報606はテナント情報601に対応付けられていてもよい。つまり、図7のテナント1の場合、テナント1で共通して対応付けられたプリンタ情報606が示すプリンタが使用される。
【0037】
連携アプリケーション情報607は、グループ1(602)に対応づけられた連携アプリケーションを識別するための情報である。また、連携アプリケーション情報607によって示される連携アプリは、メッセージアプリケーションサーバ30にインストールされているアプリケーションである。
【0038】
ファイル608はグループ1(602)に対応付けて記憶されているファイルである。例えばファイル608にMFP10に送信することで、MFP10はそのファイルを印刷することが可能である。また、このファイル608はグループに対応付けられているが、チャンネルごとに対応づけられていてもよい。例えば、あるユーザによって、トークルームであるチャンネル1にファイルが投稿されたことによって、そのチャンネル1に投稿されたファイルが対応付けて記憶される。また、ユーザは記憶されているファイルをそのチャンネル内で確認したり、ユーザ端末20にダウンロードしたりすることができる。
【0039】
テナント情報601に対応したメッセージアプリケーション306内でユーザ一覧が参照される場合、メッセージアプリケーションサーバ30は通信部304を介してテナントサーバ40のHDD405が持つ情報を参照する。このときの参照情報は、グループ情報602、ユーザ情報603が一覧としてリストされる。チャンネル情報604、プリンタ情報606、連携アプリケーション情報607、ファイル608に関しても同様である。
【0040】
図8はユーザ端末20の操作パネル201に表示するメッセージ画面の一例を示す図である。メッセージ画面701は、グループ602に対応したメッセージアプリケーション306をメッセージアプリケーションサーバ30が実行することによって、画面データがユーザ端末20に送信され、その画面データに基づいてユーザ端末20によって表示される。
【0041】
メッセージ画面701では、グループ602と紐づいたメッセージアプリケーション306に、ユーザ1がアクセスした場合を示している。
【0042】
表示領域702では自身のユーザ情報603と、自身が所属するグループ情報602が表示されている。
【0043】
表示領域703では、グループ情報602に対応付けられている他のユーザ情報603(グループに所属する他のユーザの情報)、チャンネル情報604(グループ1内で作成されたチャンネルの情報)が表示されている。ユーザは表示領域703から任意の相手を選択することで、選択した相手とのメッセージのやり取りするためのメッセージ画面が表示され、やり取りが可能となる。ここでチャンネル情報604を選択した場合、チャンネルに所属するメンバー全員とメッセージのやり取りするためのメッセージ画面701が表示され、やり取りが可能になる。
【0044】
ボタン704は連携アプリケーション506を追加するためのオブジェクトであり、本ボタンが押下されることで連携アプリケーションA506のインストールが行われる。本実施例では連携アプリケーションA506をインストールする構成としているが、他の連携アプリケーションを一覧で表示してユーザにインストールする連携アプリケーションを選択させる形にしてもよい。
【0045】
表示領域705は現在メッセージのやり取りをしている相手を示す。すなわち、表示領域703から選択された相手が表示される。メッセージ画面701では、チャンネル1が選択されている。
【0046】
メッセージ706、707には、やり取りしたメッセージの履歴が表示されている。メッセージ706に示されるように文字だけでもよく、またメッセージ707に示されるようにファイル608情報を付与してもよい。メッセージ707では、MFP10からファイルをスキャンアップロードした際の表示内容である。
【0047】
図9はユーザ端末20の操作パネル201に表示するメッセージ画面の一例を示す図である。メッセージ画面800では、グループ602と紐づいたメッセージアプリケーション306に、ユーザがアクセスした場合を示している。
【0048】
メッセージ801は、ユーザ3により資料がアップロードと「資料をアップロードします」という文章が投稿された時のメッセージである。
【0049】
メッセージ802は、チャンネル1に対応づけてインストールされたMFP Botアプリケーションのアイコンを示す。MFP Botアプリケーションとは、前述した連携アプリケーションの一例である。
【0050】
メッセージ803は、メッセージ801でファイルがアップロードされたことを検知して、MFP Botアプリケーション802が投稿したメッセージである。
【0051】
リスト804は、印刷可能なプリンターリストを示し、ユーザの選択により印刷指示を行うプリンタを選択するためのリストである。
【0052】
ボタン805は、リスト804から選択したプリンタに対して印刷指示を実行する印刷ボタンである。このボタン805が選択されることにより、MFP Botアプリケーションはリスト804で選択されたプリンタに対し、メッセージ801でアップロードされたファイルと印刷指示を送信する。なお、この印刷指示には後述するボタン807が選択されることによって設定された印刷設定情報が含まれている。ファイルと印刷指示を受信したプリンタは、印刷指示に基づいて、受信したファイル(画像データ)に基づく画像を用紙に印刷する。
【0053】
ボタン807は、印刷設定を行うためのボタンであり、ボタン807が選択されることにより、不図示の印刷設定画面が表示され、ユーザの操作により印刷設定を受け付けることができる。
【0054】
メッセージ806は、ボタン805が選択されたことにより実行された印刷が完了したことを示すメッセージである。このメッセージは、ファイルと印刷指示を送信したプリンタから印刷完了通知をメッセージアプリケーションサーバ30が受信したことによって、MFP Botアプリケーションが投稿したメッセージである。
【0055】
なお、図9の例では、ユーザは表示されたボタン805を選択することによってプリンタへの印刷指示を行うことができる例を説明したが、これに限るものではない。例えば、MFP Botアプリケーションは、ファイルがアップロードされたこと検知して、「印刷しますか?」というメッセージを投稿する。そして、ユーザがそのメッセージに対して「印刷」というメッセージを投稿することによって、MFP Botアプリケーションが登録されているプリンタにファイルと印刷指示を送信する。なお、ユーザが「印刷しますか?」というメッセージに対して、「MFP1で印刷」というメッセージを返答することで、ファイルと印刷指示を送信し、ファイルを印刷させるプリンタを選択することができる。
【0056】
また、MFP Botアプリケーションが検知するのは、ユーザによるファイルのアップロードだけではない。例えば、図8のメッセージ707のようにMFPでスキャンされることによって生成されたファイルをMFPもしくはそのMFPと連携する連携アプリケーションによってファイルがアップロードされたことも検知できる。
【0057】
図10は、ファイル情報608の属性情報901の一例を示す図である。属性情報901は、メッセージアプリケーションサーバ30にファイルがアップロードされることにより、ファイル毎に生成される情報である。また、この属性情報はメッセージアプリケーションサーバ30のHDD305に記憶される。例えば、図9のようにチャンネル1にユーザがファイルをアップロードすることによって生成される情報である。
【0058】
ファイル名902は、ファイルはファイルの名称である。作成日時903は、ファイルがメッセージアプリケーションサーバ30にアップロードされた日時である。作成者904は、ファイルをアップロードしたユーザを示す情報である。例えば。そのファイルがMFPによってアップロードされていれば、作成者はMFPとなる。ユーザによってアップロードされていればユーザとなる。また、連携アプリケーションによってアップロードされていれば、Botアプリとなる。更新日時905は、ファイル更新日時を示す。更新者906は、ファイル更新者を示し、更新者にはMFP1と示すようなデバイス、ユーザ3と示すようなユーザ、Botアプリ等が設定される。写真907は、そのファイルが写真か否かを示すフラグであり、カメラ撮影時の情報が保存されている場合にTRUEになり、それ以外の場合はFALSEになる。MIMEタイプ908は、ファイルのMIMEタイプを示し、PDFは、application/pdf、JPEGはimage/jpeg、word文書は、application/mswordとなる。属性情報901の読み取り例、資料1は、ファイルの作成者、更新者がMFP1で、PDF文書であることがわかる。また、資料3に関しては、ユーザ3が作成した後に、ユーザ2が更新したword文書であることがわかる。つまりMIMEタイプ908では、そのファイルのファイル形式を識別することができる。
【0059】
図11は、連携アプリケーションA506による印刷提案処理の一例を示すフローチャートである。また、後述する図13のメッセージアプリケーションサーバ30の処理を示すフロー図である。図11のフローはメッセージアプリケーションサーバ30にユーザ1がユーザ端末20を用いてアクセスし、メッセージアプリケーションサーバ30がメッセージ画面を表示するための要求を受け付けたことによって開始される。
【0060】
以下の例では連携アプリケーションAがチャンネルに対応づけられた例を説明する。そして、図11のフローは、連携アプリケーションA506に対応付けられたチャンネルに属するユーザごとに独立して実行される。以下の例では、ユーザ1がユーザ端末20を用いてメッセージアプリケーションサーバ30にアクセスし、ユーザ1に対応するメッセージ画面を表示するための要求を受け付けた場合を例として説明する。よって以下の説明の対象ユーザとはユーザ1のことである。メッセージアプリケーションサーバ30が別のユーザ(ユーザ2やユーザ3等)からメッセージ画面の表示要求を受け付けた場合は、独立して図11のフローが開始される。
【0061】
また、図11のフローはメッセージアプリケーションサーバ30のCPU301が連携アプリケーションA506を実行することによって、連携アプリケーションA506がメッセージアプリケーションサーバ30に各処理が実行させる。
【0062】
S1001において、連携アプリケーションA506は、メッセージアプリケーションサーバ30においてファイル変更があるか否か確認し、ファイル変更を検知した場合はS1001に戻り、ファイル変更を検知した場合は、S1002に進む。つまり、連携アプリケーションA506が対応付けられたチャンネルに、ファイルがアップロードされたか否かを判定し、アップロードされていれば、S1002に進み、そうでない場合はS1001に戻る。
【0063】
S1002において、連携アプリケーションA506は、属性情報901を確認し、ファイル変更を検知した対象ファイルが作成された場合は、S1003に進み、ファイルが更新された場合は、S1010に進む。ファイル作成か否かは、作成日時903と更新日時905が同じか、ファイル更新日時905が設定されていないことにより判断する。なお、S1002の処理は省略してもよい。
【0064】
S1003において、連携アプリケーションA506は、ファイルの作成者904が印刷対象のMFPであるか、印刷対象のMFPと連携するための連携アプリケーションか、メッセージ画面の表示要求を送信してきたユーザと同一ユーザか確認し、該当する場合は連携アプリケーションA506の処理を終了する。該当しない場合は、S1004に進む。印刷対象のMFPとは、連携アプリケーションA506がファイルと印刷指示を送信できるMFPであり、リスト804に表示されるMFPである。リスト804に表示されるMFPは、メッセージ803を表示するためにユーザ端末20を用いてメッセージアプリケーションサーバ30にアクセスしているユーザに対応付けられているMFPである。つまり、メッセージ804を表示しているユーザごとにリスト804に表示されるMFPが異なる場合がある。また、ユーザとMFPはテナントサーバ40において、事前に対応づけて登録されている。
【0065】
印刷対象のMFPは基本的にそのユーザの近くにあるMFPが設定される。つまり、印刷対象のMFPもしくは、印刷対象のMFPと連携する連携アプリケーションからアップロードされたファイルというのは、対象ユーザの近くのMFPでスキャンされて生成されたファイル(画像データ)である。つまり、原稿をスキャンしたユーザが近くいる可能性が高い。そのようなファイル(画像データ)が印刷されたファイルが欲しい場合、チャットサービスを介さずに、原稿を持っているユーザがMFPでコピーをして直接手渡したほうが共有されたユーザが印刷する手間がなくなる。そのため、S1003のような処理を実行し、印刷対象のMFPもしくは、印刷対象のMFPと連携する連携アプリケーションからファイルがアップロードされた場合は、印刷提案を行うメッセージ803を投稿しない。つまり、ユーザ1のメッセージ画面には、メッセージ803が表示されない。
【0066】
また、対象ユーザであるユーザ1が自分でファイルをアップロードした場合は、印刷提案を行うメッセージ803を投稿しない。つまり、ユーザ1のメッセージ画面には、メッセージ803が表示されない。これは、自分でファイルをアップロードする場合、そのユーザ自身がファイル(画像データ)のもととなる原稿を持っている可能性が高い。よって、メッセージアプリケーションサーバ30にアクセスしている複数の複数のユーザのうちの対象ユーザと同じユーザがファイルをアップロードした場合、そのユーザに対しては印刷提案のためのメッセージを投稿しない。つまり、ユーザ1によってファイルがアップロードされた場合、ユーザ1には印刷提案のためのメッセージ803を投稿しないが、ユーザ2やユーザ3に対しては印刷提案のためのメッセージ803を投稿する。つまり、ユーザ2やユーザ3のメッセージ画面には、印刷提案のためのメッセージ803が表示される。なお、S1003の処理は省略してもよい。
【0067】
S1004において、連携アプリケーションA506は、属性情報の写真フラグ907を確認し、TRUEの場合は、S1005に進む。FALSEの場合は、S1011に進む。つまり、アップロードされたファイルが写真である場合は、S1005に進み、そうでない場合は、S1011に進む。なお、S1004の処理は省略して常にS1011に進むようにしてもよい。
【0068】
S1005において、連携アプリケーションA506は、カラー印刷可能なプリンタへアクセス可能かをプリンタ情報より確認する。アクセス可能な場合は、S1006へ進み、アクセス不可能な場合は、連携アプリケーションA506の処理を終了する。なお、S1005の処理は省略してもよい。写真データを印刷する場合、基本的にはカラーで印刷されるため、カラー印刷ができるMFPが登録されていない場合は、印刷提案のためのメッセージを投稿しない。
【0069】
S1006において、連携アプリケーションA506は、印刷提案のためのメッセージ803を投稿し、メッセージアプリケーション306は投稿されたメッセージを表示するための画面データを作成する。その画面データを受信したユーザ端末20は、画面データに基づきメッセージ画面を表示する。
【0070】
S1007において、連携アプリケーションA506は、ユーザから印刷ボタン805を押下されたか否かを判定し、押下された場合は、S1008へ進む。押下されていない場合はS1007の処理を継続しユーザ操作を待つ。
【0071】
S1008において、連携アプリケーションA506は、MFP804に対して印刷実行を行い、S1009に進む。この処理については、図13で詳細に説明する。
【0072】
S1009において、連携アプリケーション506は、ファイルと印刷指示を送信したMFPから印刷完了通知を受信すると、そのファイルの印刷カウントをインクリメントする。そして、印刷完了したことを示すメッセージ806をメッセージアプリケーション306に投稿する。メッセージアプリケーション306は、投稿されたメッセージを表示するための画面データを作成する。
【0073】
S1010において、連携アプリケーションA506は、印刷カウントがあるファイルか否かを確認し、印刷カウントがある場合はS1011に進む。印刷カウントがない場合は、S1001に戻る。ファイル更新検知かつ印刷カウントがあるファイルを印刷対象とすることで、再度印刷する可能性が高いファイルに対して印刷提案が行える。つまり、前回印刷しなかったファイルが更新されていても、印刷提案は実行されない。なお、S1010の処理は省略してもよい。
【0074】
S1011において、連携アプリケーションA506は、ファイルのMIMEタイプを確認する。そして、確認したMIMEタイプを印刷可能なMFPがあるか否かを確認する。確認したMIMEタイプを印刷可能なMFPがある場合は、S1006に進む。ない場合は、処理を終了する。つまり、ここではアップロードされたファイルのファイル形式が、アップロードされたファイルが送信されるMFPが印刷可能であるか否かを確認している。具体的には、メッセージアプリケーションサーバ30にログインしたユーザに対応付けて登録されているMFPが、アップロードされたファイルを印刷可能であるか否かを判定している。例えば、PDFなどは印刷可能であるが、MPEGなどの動画データや音声データは印刷可能でないと判断される。なお、確認したMIMEタイプを印刷可能なMFPがない場合は、「このファイルを印刷可能なプリンタがありません」などのメッセージを投稿するようにしてもよい。
【0075】
このS1011のフローでは、テナントサーバ40において、事前に対象ユーザに対応付けて登録されたMFPが、上記MIMEタイプを印刷可能であるかどうかを確認する。例えば、PDFのようなファイルは印刷可能であるが、MPEGのような動画ファイルや、音声ファイルなどはMFPで印刷できないため、印刷提案のためのメッセージ803を投稿しない。
【0076】
図12は、メッセージアプリケーションサーバ30にMFP10からスキャンしたファイルをアップロードする際のシーケンスである。図8のメッセージ707のようにMFP10がスキャンして生成したファイルをアップロードするための処理である。
【0077】
S1101において、MFP10のCPU111は、操作部116を介してユーザからメッセージアプリケーションサーバ30へのログイン情報であるID、パスワードの入力を受け付ける。
【0078】
S1102において、MFP10のCPU111は、通信部124を介して入力されたID、パスワードをテナントサーバ40に送信して、認証要求を行う。
【0079】
S1103において、テナントサーバ40のCPU401は、受信したID、パスワードを用いた認証を行い、認証が成功した(テナントサーバ40のHDD405に記憶されているID、パスワードの組み合わせと一致した)場合、通信部404を介して生成したアクセストークンをMFP10に送信する。
【0080】
S1104において、MFP10のCPU111は、受信したアクセストークンを用いてメッセージアプリケーションサーバ30へチャンネルリストの取得依頼を行い、メッセージアプリケーションサーバ30からチャンネルリストを取得する。
【0081】
S1105において、MFP10CPU111は、取得したチャンネルリストから、操作部116を介してユーザによるチャンネルの選択を受け付ける。
【0082】
S1106において、MFP10のCPU111は、ユーザからのスキャン指示を受けて読取部118により原稿のスキャンを行う。
【0083】
S1107において、MFP10のCPU111は、読取部118を介してスキャンした原稿の画像に基づき画像データ(PDF、JPEGなどのファイル)を生成し、ストレージ114またはRAM113に格納する。
【0084】
S1108において、MFP10のCPU111は、作成したファイルをメッセージアプリケーションサーバ30の選択されたチャンネルに対して、ファイルのアップロードを行うための要求をメッセージアプリケーションサーバ30に送信する。ここでは、生成されたファイルとアップロードするチャンネルを示すチャンネル情報が送信され、メッセージアプリケーションサーバ30は、受信したチャンネル情報に基づき受信したファイルを投稿する。この時、アップロードされたファイルの作成者は、MFP10の情報になる。
【0085】
図13は、印刷提案のためのメッセージを投稿する処理一例を示すシーケンス図である。連携アプリケーションA506はユーザ端末20からアップロードされたファイルをMFP10に送信して印刷させる機能を持つ。
【0086】
図13のメッセージアプリケーションサーバ30のシーケンスは、連携アプリケーションの動作をメッセージアプリケーションサーバ30が実行することによって行われる。
【0087】
S1201において、ユーザ端末20のCPU207は、無線LAN通信部211を介して、メッセージアプリケーションサーバ30に対しメッセージ画面を表示するための要求を送信する。具体的には、メッセージ画面をユーザ端末20が表示するための画面データの要求を送信する。
【0088】
S1202において、メッセージアプリケーションサーバ30の連携アプリケーション506はファイルがアップロードされたか否かを判定する。
【0089】
S1203において、ファイルがアップロードされたら、メッセージアプリケーションサーバ30の連携アプリケーション506は、印刷提案するためのメッセージを表示するための画面を生成する。なお、S1003やS1011等で印刷提案するためのメッセージを投稿すべきでないと判定された場合(S1003でYES、S1011でNOに進んだ場合)、印刷提案するためのメッセージは表示されない画面データが生成される。
【0090】
S1204において、メッセージアプリケーションサーバ30は、S1203で生成された画面データをユーザ端末20に送信する。ユーザ端末20は、受信した画面データを元に操作パネル201の表示を更新する。
【0091】
S1205において、ユーザ端末20のCPU207はメッセージアプリケーションサーバ30に対し、メッセージアプリケーションサーバ30にログインしているユーザに紐づくプリンタ情報606のリストを送付するよう要求する。
【0092】
S1206において、メッセージアプリケーションサーバ30はテナントサーバ40に対し、ユーザに紐づくプリンタ情報606のリストを送付するよう依頼する。なお、S1205、S1206の処理において、上記ではユーザにMFP(プリンタ)が対応づけられている例を説明したが、グループ情報が対応付けられていてもいいし、チャンネル情報が対応付けられていてもよい。その場合、グループ情報もしくはチャンネル情報に対応するプリンタのリストを要求する。
【0093】
S1207において、テナントサーバ40のCPU401は、ユーザ端末20にユーザ認証用の情報取得を依頼する。
【0094】
S1208において、ユーザはユーザ端末20の操作パネル201を介して自身のテナントデータに対応する認証情報を入力する。なお、この処理はメッセージアプリケーションサーバ30にログインしたときに入力された認証情報(ID、パスワード)を使ってもよい。その場合、S1208でユーザが認証情報を入力することなく、S1209の処理に移る。
【0095】
S1209において、ユーザ端末20のCPU207は無線LAN通信部211を介して、テナントサーバ40に対してS1208で入力された認証情報を送信する。
【0096】
S1210において、テナントサーバ40のCPU401は受信した認証情報を用いてユーザ認証を行う。認証に成功した(事前に登録され、HDD405に記憶されているID、パスワードと一致した)場合、テナントサーバ40のCPU401は認証されたユーザが使用可能であるプリンタを事前に登録されたプリンターリストから検索し、使用できるプリンタに対応する制御用アクセストークンをメッセージアプリケーションサーバ30に送信する。なお、プリンタにユーザではなくグループもしくはチャンネルが対応付けられている場合は、グループもしくはチャンネルに対応するプリンタに対応する制御用アクセストークンを送信する。
【0097】
S1211において、メッセージアプリケーションサーバ30の連携アプリケーションA506はユーザ端末20にS1210で取得したプリンタの制御用アクセストークンを送信する。
【0098】
S1212において、ユーザ端末20のCPU207は操作パネル201を用いて、使用できるプリンタ情報を操作パネル201上に表示する。ユーザは任意のプリンタと、印刷したいファイルを選択する。なお、アップロードされたファイルが1つの場合は、ユーザはファイルを選択せずに、プリンタだけを選択する。
【0099】
S1213において、ユーザ端末20のCPU207は、無線LAN通信部211を介してメッセージアプリケーションサーバ30に対してS1212にて選択されたプリンタの制御用アクセストークンとファイルを送付する。
【0100】
S1214において、メッセージアプリケーションサーバ30の連携アプリケーションA506は、テナントサーバ40に対してS1213で受信した制御用アクセストークンとファイルを送信する。
【0101】
S1215において、テナントサーバ40のCPU401は通信部403を介して、S1214で受信したプリンタの制御用アクセストークンに対応するプリンタ(MFP10)に対してファイル(画像データ)と印刷指示を送信する。
【0102】
S1216において、MFP10のCPU111は印刷部120を用いて、S1215で受信した印刷指示に従って、S1215で受信したファイル(画像データ)の印刷処理を行う。
【0103】
以上のように構成することで、チャットルームにデータがアップロードされたことに従って、プリンタに印刷を行わせるかどうかを確認する際に、不要なメッセージが表示されないようにすることができる。
【0104】
なお、上記例では印刷提案するためのメッセージ803が、チャット形式で投稿される例を説明したが、これに限るものではない。例えば、ファイルがアップロードされたことによって、メッセージ画面にポップアップ画面を表示し、そのポップアップ画面において、印刷設定や印刷指示を受け付けられるようにしてもよい。その場合、ポップアップ画面は連携アプリケーションA506が、メッセージアプリケーションサーバ30に生成させる。
【0105】
なお、本実施例において示す構成は一例であり、本発明は図示された構成に限定されるものではない。例えばS1205~S1212に示される制御用アクセストークン取得ステップにて取得した制御用アクセストークン情報をメッセージアプリケーションサーバ30またはユーザ端末20に記憶しておくことで、毎回認証作業を行うことを省略することが可能である。
【0106】
<その他の実施の形態>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0107】
10 MFP
20 ユーザ端末
30 メッセージアプリケーションサーバ
40 テナントサーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13