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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022187967
(43)【公開日】2022-12-20
(54)【発明の名称】電動スピンドルの3次元力負荷装置
(51)【国際特許分類】
   G01M 13/025 20190101AFI20221213BHJP
【FI】
G01M13/025
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022010318
(22)【出願日】2022-01-26
(31)【優先権主張番号】202110636288.1
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522036059
【氏名又は名称】ハルビン工業大学
(74)【代理人】
【識別番号】100084375
【弁理士】
【氏名又は名称】板谷 康夫
(74)【代理人】
【識別番号】100142077
【弁理士】
【氏名又は名称】板谷 真之
(72)【発明者】
【氏名】曹継偉
(72)【発明者】
【氏名】張成明
(72)【発明者】
【氏名】李立毅
(72)【発明者】
【氏名】劉家曦
【テーマコード(参考)】
2G024
【Fターム(参考)】
2G024AB20
2G024BA11
2G024CA05
2G024CA06
2G024CA11
2G024CA12
2G024DA02
2G024DA03
2G024DA05
2G024EA08
(57)【要約】
【課題】電動スピンドルの3次元力負荷装置を提供する。
【解決手段】本発明は、底板と、電動スピンドルといずれも底板に設置され、かつ電動スピンドルに伝動接続され、電動スピンドルのトルク性能をテストするために用いられるトルク負荷装置と、電動スピンドルに回転可能に嵌設され、かつ電動スピンドルの軸線方向に沿って位置固定されるケーシングと、底板に設置され、電動スピンドルの軸線方向に垂直な径方向負荷力を供給するために用いられ、かつケーシングに固定接続され、電動スピンドルの径方向力性能をテストするために用いられる径方向力負荷装置と、底板に設置され、電動スピンドルの軸線方向に沿う軸方向負荷力を供給し、電動スピンドルの軸方向力性能をテストするために用いられる軸方向力負荷装置と、ケーシング及び軸方向力負荷装置の両方に接続される中間力伝達構造と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板と、
前記電動スピンドルといずれも前記底板に設置され、かつ前記電動スピンドルに伝動接続され、電動スピンドルのトルク性能をテストするために用いられるトルク負荷装置と、
前記電動スピンドルに回転可能に嵌設され、かつ前記電動スピンドルの軸線方向に沿って位置固定されるケーシングと、
前記底板に設置され、前記電動スピンドルの軸線方向に垂直な径方向負荷力を供給するために用いられ、かつ前記ケーシングに固定接続される前記電動スピンドルの径方向力性能をテストするために用いられる径方向力負荷装置と、
前記底板に設置され、前記電動スピンドルの軸線方向に沿う軸方向負荷力を供給し、電動スピンドルの軸方向力性能をテストするために用いられる軸方向力負荷装置と、
前記ケーシング及び前記軸方向力負荷装置の両方に接続され、前記軸方向力負荷装置から供給される軸方向負荷力を前記ケーシングに伝達する中間力伝達構造と、を含むことを特徴とする電動スピンドルの3次元力負荷装置。
【請求項2】
前記電動スピンドル及び前記トルク負荷装置にそれぞれ第1フランジ及び第2フランジが設置され、前記第1フランジ及び前記第2フランジは可撓性接続テープによって接続され、前記トルク負荷装置と前記電動スピンドルとの伝動接続を実現することを特徴とする請求項1に記載の電動スピンドルの3次元力負荷装置。
【請求項3】
前記トルク負荷装置は動力計であることを特徴とする請求項1に記載の電動スピンドルの3次元力負荷装置。
【請求項4】
軸受をさらに含み、前記ケーシングは前記軸受によって前記電動スピンドルの主軸接続棒に回転可能に嵌設され、かつ前記軸受は前記ケーシングを前記電動スピンドルの軸線方向位置に沿って位置固定させることができることを特徴とする請求項1に記載の電動スピンドルの3次元力負荷装置。
【請求項5】
前記軸受は深溝玉軸受又は角接触軸受であることを特徴とする請求項4に記載の電動スピンドルの3次元力負荷装置。
【請求項6】
交流電源を含み、前記径方向力負荷装置は径方向電磁力負荷装置であり、前記軸方向力負荷装置は軸方向電磁力負荷装置であり、前記径方向電磁力負荷装置は前記交流電源に電気的に接続され、前記電動スピンドルの軸線方向に垂直な径方向電磁力を供給し、前記軸方向力負荷装置は前記交流電源に電気的に接続され、前記電動スピンドルの軸線方向に沿う軸方向電磁力を供給することを特徴とする請求項1に記載の電動スピンドルの3次元力負荷装置。
【請求項7】
前記軸方向力負荷装置は第1ベース、第1上ケース、第1力検出装置、第1負荷棒、第1コイル及び第1磁石を含み、前記第1ベースは前記底板に固定接続され、前記第1上ケースは前記第1ベースの上方に設置され、前記第1上ケースは前記第1ベースにスライド可能に接続され、前記第1コイルと前記第1磁石は前記第1上ケースと前記第1ベースとの間に設置され、前記第1コイルはいずれも前記交流電源に電気的に接続され、前記第1負荷棒は前記第1力検出装置によって前記第1上ケースに接続され、かつ前記第1力負荷棒は前記ケーシングに固定接続され、前記軸方向力負荷装置は第2ベース、第2上ケース、第2力検出装置、第2負荷棒、第2コイル及び第2磁石を含み、前記第2ベースは前記底板に固定接続され、前記第2上ケースは前記第2ベースの上方に設置され、前記第2上ケースは前記第2ベースにスライド可能に接続され、前記第2コイルと前記第2磁石は前記第2上ケースと前記第2ベースとの間に設置され、前記第2コイルはいずれも前記交流電源に電気的に接続され、前記第2負荷棒は前記第2力検出装置によって前記第2上ケースに接続され、かつ前記第2力負荷棒は前記中間力伝達機構に固定接続されることを特徴とする請求項6に記載の電動スピンドルの3次元力負荷装置。
【請求項8】
第1ガス供給装置と第2ガス供給装置をさらに含み、前記第1ガス供給装置は前記第1ベースと前記第1上ケースとの間にガスを供給して、前記第1上ケースを前記第1ベースの上方に浮遊させるために用いられ、前記第2ガス供給装置は前記第2ベースと前記第2上ケースとの間にガスを供給して、前記第2上ケースを前記第2ベースの上方に浮遊させるために用いられること特徴とする請求項7に記載の電動スピンドルの3次元力負荷装置。
【請求項9】
前記中間力伝達機構は回転棒と支持棒を含み、前記支持棒は前記底板に設置され、前記回転棒は前記支持棒に回転可能に接続され、前記回転棒の一端は前記ケーシングに固定接続され、前記回転棒の他端は前記軸方向力負荷装置に固定接続されることを特徴とする請求項1に記載の電動スピンドルの3次元力負荷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電動スピンドルのテスト分野に関し、特に電動スピンドルの3次元力負荷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現段階では、数値制御工作機械の高精度加工は、国家の総合力を決定する中核要因となっている。システム全体の精度、性能及び加工品質は、数値制御工作機械の中核部品である電動スピンドの性能に直接的に依存する。電動スピンドルが主軸を通してシャンクを駆動してワークを切削している時、電動スピンドルが受ける力は、シャンクが回転切削により存在するトルク力、シャンクの供給による径方向力と主軸受熱又は他の要因による軸方向伸長による軸方向力である。従来の電動スピンドルテストシステムは、モータの関連テストシステムを含み、そのほとんどは、トルクの関連テストしか実行できず、径方向力、軸方向力の性能の関連テストを実現できない。
【0003】
したがって、上記の欠点をどのように克服するかは、当業者が現在早急に解決すべき問題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術的問題を解決するために、本発明は、電動スピンドルのトルク、径方向力及び軸方向力という3つの性能の関連テストを実現する電動スピンドルの3次元力負荷装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を実現するために、本発明は以下の解決手段を提供する。
【0006】
本発明は、底板と、前記電動スピンドルといずれも前記底板に設置され、かつ前記電動スピンドルに伝動接続され、電動スピンドルのトルク性能をテストするために用いられるトルク負荷装置と、前記電動スピンドルに回転可能に嵌設され、かつ前記電動スピンドルの軸線方向に沿って位置固定されるケーシングと、前記底板に設置され、前記電動スピンドルの軸線方向に垂直な径方向負荷力を供給するために用いられ、かつ前記ケーシングに固定接続され、前記電動スピンドルの径方向力性能をテストするために用いられる径方向力負荷装置と、前記底板に設置され、前記電動スピンドルの軸線方向に沿う軸方向負荷力を供給し、電動スピンドルの軸方向力性能をテストするために用いられる軸方向力負荷装置と、前記ケーシング及び前記軸方向力負荷装置の両方に接続され、前記軸方向力負荷装置から供給される軸方向負荷力を前記ケーシングに伝達する中間力伝達構造と、を含む電動スピンドルの3次元力負荷装置を提供する。
【0007】
好ましくは、前記電動スピンドル及び前記トルク負荷装置にそれぞれ第1フランジ及び第2フランジが設置され、前記第1フランジ及び前記第2フランジは可撓性接続テープによって接続され、前記トルク負荷装置と前記電動スピンドルとの伝動接続を実現する。
【0008】
好ましくは、前記トルク負荷装置は動力計である。
【0009】
好ましくは、電動スピンドルの3次元力負荷装置は軸受をさらに含み、前記ケーシングは前記軸受によって前記電動スピンドルの主軸接続棒に回転可能に嵌設され、かつ前記軸受は前記ケーシングを前記電動スピンドルの軸線方向に沿って位置固定させることができる。
【0010】
好ましくは、前記軸受は深溝玉軸受又は角接触軸受である。
【0011】
好ましくは、電動スピンドルの3次元力負荷装置は交流電源をさらに含み、前記径方向力負荷装置は径方向電磁力負荷装置であり、前記軸方向力負荷装置は軸方向電磁力負荷装置であり、前記径方向電磁力負荷装置は前記交流電源に電気的に接続され、前記電動スピンドルの軸線方向に垂直な径方向電磁力を供給し、前記軸方向力負荷装置は前記交流電源に電気的に接続され、前記電動スピンドル軸線方向に沿う軸方向電磁力を供給する。
【0012】
好ましくは、前記軸方向力負荷装置は第1ベース、第1上ケース、第1力検出装置、第1負荷棒、第1コイル及び第1磁石を含み、前記第1ベースは前記底板に固定接続され、前記第1上ケースは前記第1ベースの上方に設置され、前記第1上ケースは前記第1ベースにスライド可能に接続され、前記第1コイルと前記第1磁石は前記第1上ケースと前記第1ベースとの間に設置され、前記第1コイルはいずれも前記交流電源に電気的に接続され、前記第1負荷棒は前記第1力検出装置によって前記第1上ケースに接続され、かつ前記第1力負荷棒は前記ケーシングに固定接続され、前記軸方向力負荷装置は第2ベース、第2上ケース、第2力検出装置、第2負荷棒、第2コイル及び第2磁石を含み、前記第2ベースは前記底板に固定接続され、前記第2上ケースは前記第2ベースの上方に設置され、前記第2上ケースは前記第2ベースにスライド可能に接続され、前記第2コイルと前記第2磁石は前記第2上ケースと前記第2ベースとの間に設置され、前記第2コイルはいずれも前記交流電源に電気的に接続され、前記第2負荷棒は前記第2力検出装置によって前記第2上ケースに接続され、かつ前記第2力負荷棒は前記中間力伝達機構に固定接続される。
【0013】
好ましくは、電動スピンドルの3次元力負荷装置は第1ガス供給装置と第2ガス供給装置をさらに含み、前記第1ガス供給装置は前記第1ベースと前記第1上ケースとの間にガスを供給して、前記第1上ケースを前記第1ベースの上方に浮遊させるために用いられ、前記第2ガス供給装置は前記第2ベースと前記第2上ケースとの間にガスを供給して、前記第2上ケースを前記第2ベースの上方に浮遊させるために用いられる。
【0014】
好ましくは、前記中間力伝達機構は回転棒と支持棒を含み、前記支持棒は前記底板に設置され、前記回転棒と前記支持棒は回転可能に接続され、前記回転棒の一端は前記ケーシングに固定接続され、前記回転棒の他端は前記軸方向力負荷装置に固定接続される。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、従来技術に対して、以下の技術的効果を取得する。
【0016】
本発明が提供する電動スピンドルの3次元力負荷装置は、底板と、電動スピンドルといずれも底板に設置され、かつ電動スピンドルに伝動接続され、電動スピンドルのトルク性能をテストするために用いられるトルク負荷装置と、電動スピンドルに回転可能に嵌設され、かつ電動スピンドルの軸線方向に沿って位置固定されるケーシングと、底板に設置され、電動スピンドルの軸線方向に垂直な径方向負荷力を供給するために用いられ、かつケーシングに固定接続され、電動スピンドルの径方向力性能をテストするために用いられる径方向力負荷装置と、底板に設置され、電動スピンドルの軸線方向に沿う軸方向負荷力を供給し、電動スピンドルの軸方向力性能をテストするために用いられる軸方向力負荷装置と、ケーシング及び前記軸方向力負荷装置の両方に接続され、軸方向力負荷装置から供給される軸方向負荷力をケーシングに伝達する中間力伝達構造と、を含む。具体的な使用過程において、トルク負荷装置を通して電動スピンドルのトルク性能テストを実現でき、径方向力負荷装置を通して電動スピンドルの径方向力性能テストを実現でき、軸方向力負荷装置を通して電動スピンドルの軸方向力性能テストを実現できる。このように、本発明が提供する電動スピンドルの3次元力負荷装置は電動スピンドルのトルク、径方向力及び軸方向力という3つの性能の関連テストを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段を、より明確に説明するために、以下に実施例に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下に記載する図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面にも想到し得る。
【0018】
図1】本発明の実施例で提供する電動スピンドルの3次元力負荷装置である。
図2】可撓性接続テープの設置方式の概略図である。
図3】ケーシングの設置方式の概略図である。
図4】径方向電磁力負荷装置の構造概略図である。
図5】径方向電磁力の発生原理図である。
図6】第1上ケースの浮遊原理図である。
図7】中間力伝達機構の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明し、明らかに、記載された実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要さずに想到し得る他の実施例はすべて、本発明の技術的範囲に属する。
【0020】
本発明の目的は、電動スピンドルのトルク、径方向力及び軸方向力という3つの性能の関連テストを実現できる電動スピンドルの3次元力負荷装置を提供することである。
【0021】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより分かり易くするために、以下に図面及び具体的な実施形態を参照して本発明をさらに詳細に説明する。
【0022】
図1図7に示すように、本実施例は、電動スピンドルの3次元力負荷装置100を提供するものであり、底板1と、電動スピンドル4といずれも底板1に設置され、かつ電動スピンドル4に伝動接続され、電動スピンドル4のトルク性能をテストするために用いられるトルク負荷装置と、電動スピンドル4に回転可能に嵌設され、かつ電動スピンドル4の軸線方向に沿って位置固定されるケーシング3と、底板1に設置され、電動スピンドル4の軸線方向に垂直な径方向負荷力を供給するために用いられ、かつケーシング3に固定接続される電動スピンドル4の径方向力性能をテストするために用いられる径方向力負荷装置9と、底板1に設置され、電動スピンドル4の軸線方向に沿う軸方向負荷力を供給し、電動スピンドル4の軸方向力性能をテストするために用いられる軸方向力負荷装置10と、ケーシング3及び軸方向力負荷装置10の両方に接続され、軸方向力負荷装置10から供給される軸方向負荷力をケーシング3に伝達する中間力伝達構造と、を含む。本実施例が提供する電動スピンドルの3次元力負荷装置100のトルク負荷装置、径方向力負荷装置9及び軸方向力性能テストは、それぞれ電動スピンドル4のトルク性能、径方向力性能及び軸方向力性能の関連テストを実現することができ、従来の電動スピンドルの3次元力負荷装置100がトルク性能テストしか実現できないという欠陥を効果的に克服する。
【0023】
本実施例において、図2に示すように、電動スピンドル4及びトルク負荷装置にそれぞれ第1フランジ5及び第2フランジ6が設置され、第1フランジ5と第2フランジ6は可撓性接続テープ7によって接続され、トルク負荷装置と電動スピンドル4の伝動接続を実現する。このようにして、トルク負荷装置が電動スピンドル4の軸方向性能及び径方向性能テストに影響を与えることが効果的に避けられる。可撓性接続テープ7は具体的には軽質のガラスリボンテープ又は炭素繊維テープを選択し、かつ第1フランジ5及び第2フランジ6にそれぞれ可撓性接続テープ7を貫通させるための第1貫通孔及び第2貫通孔が設置され、可撓性接続テープは第1貫通孔と第2貫通孔を貫通し、第1フランジ5と第2フランジ6の接続を実現する。
【0024】
本実施例において、具体的には、トルク負荷装置は動力計2である。
【0025】
本実施例において、具体的には、図3に示すように、電動スピンドルの3次元力負荷装置100は軸受8をさらに含み、ケーシング3は軸受8によって電動スピンドル4の主軸接続棒401に回転可能に嵌設され、かつ軸受8はケーシング3を電動スピンドル4の軸線方向に沿って位置固定させることができる。
【0026】
本実施例において、具体的には、図2に示すように、ケーシング3は軸受8によって電動スピンドル4の主軸接続棒401に設置され、第1フランジ5と第2フランジ6はそれぞれ電動スピンドル4の主軸接続棒401と動力計2の出力軸201に設置される。
【0027】
本実施例において、具体的には、軸受8は、深溝玉軸受8又は角接触軸受8である。
【0028】
本実施例において、図4図5に示すように、電動スピンドルの3次元力負荷装置100は交流電源13をさらに含み、径方向力負荷装置9は径方向電磁力負荷装置であり、軸方向力負荷装置10は軸方向電磁力負荷装置であり、径方向電磁力負荷装置は交流電源13に電気的に接続され、電動スピンドル4の軸線方向に垂直な径方向電磁力を供給し、軸方向力負荷装置10は交流電源13に電気的に接続され、電動スピンドル4の軸線方向に沿う軸方向電磁力を供給し、前記電磁力は振幅と方向が要求に応じて変化してもよい、又は一定の力であってもよい。さらに、軸方向力負荷装置10は第1ベース901、第1上ケース902、第1力検出装置903、第1負荷棒904、第1コイル905及び第1磁石906を含み、第1ベース901は底板1に固定接続され、第1上ケース902は第1ベース901の上方に設置され、第1上ケース902は第1ベース901にスライド可能に接続され、第1コイル905と第1磁石906は第1上ケース902と第1ベース901との間に設置され、第1コイル905はいずれも交流電源13に電気的に接続され、第1負荷棒904は第1力検出装置903によって第1上ケース902に接続され、かつ第1力負荷棒はケーシング3に固定接続され、軸方向力負荷装置10は第2ベース、第2上ケース、第2力検出装置、第2負荷棒、第2コイル及び第2磁石を含み、第2ベースは底板1に固定接続され、第2上ケースは第2ベースの上方に設置され、第2上ケースは第2ベースにスライド可能に接続され、第2コイルと第2磁石は第2上ケースと第2ベースとの間に設置され、第2コイルはいずれも交流電源13に電気的に接続され、第2負荷棒は第2力検出装置によって第2上ケースに接続され、かつ第2力負荷棒は中間力伝達機構に固定接続される。
【0029】
具体的な使用過程において、交流電源により異なる周波数、波形の電流を与え、それにより第1上ケース902及び第2上ケースは一定の周波数、波形の力を出力する。本発明が提供する電動スピンドルの3次元力負荷装置100は実際の動作状況の要件に応じて、軸方向力、径方向力の印加数値、周波数を選択でき、軸方向力と径方向力を結合して制御してもよく、別々に制御してもよい。同時にトルク負荷を実現し、実際の電動スピンドル4の動作状況と同様であり、主軸モータのテスト難度を低下させ、電動スピンドル4のモータのテスト能力を高める。
【0030】
なお、第1コイル905、第1磁石906、第2コイル及び第2磁石の数量はいずれも一つでも複数でもよく、具体的な数量は必要な電磁力の大きさによって決定される。第1コイル905、第1磁石906、第2コイル及び第2磁石が一つ又は複数であることを論ずることなく、第1コイル905と第1磁石906の位置は対向し、第2コイルと第2磁石の位置は対向する。設置された第1コイル905、第1磁石906、第2コイル及び第2磁石の数量がいずれも複数である場合、複数の第1コイル905は第1ベース901の長手方向に沿って設置され、複数の第1磁石906は第1上ケース902の長手方向に沿って設置され、複数の第2コイルは第2ベースの長手方向に沿って設置され、複数の第2磁石は第2上ケースの長手方向に沿って設置される。
【0031】
本実施例において、具体的には、第1力検出装置903と第2検出装置はいずれも力センサである。
【0032】
本実施例において、電動スピンドルの3次元力負荷装置100は第1ガス供給装置と第2ガス供給装置をさらに含み、第1ガス供給装置は第1ベース901と第1上ケース902との間にガスを供給して、第1上ケース902を第1ベース901の上方に浮遊させるために用いられ、第2ガス供給装置は第2ベースと第2上ケースとの間にガスを供給して、第2上ケースを第2ベースの上方に浮遊させるために用いられる。このように設置すると、第1ベース901と第1上ケース902との間及び第2ベースと第2上ケースとの間の摩擦力を効果的に低減させることができる。第1ガス供給装置と第2ガス供給装置は具体的にはエアポンプを選択できる。
【0033】
本実施例において、図7に示すように、中間力伝達機構は回転棒11と支持棒12を含み、支持棒12は底板1に設置され、回転棒11は支持棒12に回転可能に接続され、回転棒11の一端はケーシング3に固定接続され、回転棒11の他端は軸方向力負荷装置10に固定接続される。具体的な使用過程において、第1上ケース902と第1ベース901、第2上ケースと第2ベースとの間に相対変位がなく、中間力伝達機構は力の伝達のみを完了する。
【0034】
さらに、本実施例において、具体的には、回転棒11と軸方向力負荷装置10は始終垂直であり、かつ回転棒11の一端は軸方向力負荷装置10の負荷棒に固定接続される。このように、軸方向力負荷装置10が発生した軸方向負荷力は負荷棒を介して回転棒11に伝達され、回転棒11を介してケーシング3に伝達され、最終的にケーシング3によって電動スピンドル4に印加される。
【0035】
本明細書では具体的な例を用いて本発明の原理及び実施形態を説明したが、以上の実施例の説明は本発明の方法及びその中核思想の理解を助けるためにのみ用いられ、同時に、当業者であれば、本発明の思想に基づき、具体的な実施形態及び応用範囲にいずれも変更がある。要約すると、本明細書の内容は本発明に対する制限と理解すべきではない。
【符号の説明】
【0036】
100 電動スピンドルの3次元力負荷装置
1 底板
2 動力計、
201 出力軸
3 ケーシング
4 電動スピンドル
401 主軸接続棒
5 第1フランジ
6 第2フランジ
7 可撓性接続テープ
8 軸受
9 径方向力負荷装置
901 第1ベース
902 第1上ケース
903 第1力検出装置
904 第1負荷棒
905 第1コイル
906 第1磁石
10 軸方向力負荷装置
11 回転棒
12 支持棒
13 交流電源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7