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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188010
(43)【公開日】2022-12-20
(54)【発明の名称】GPS傾斜決定
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/06 20060101AFI20221213BHJP
【FI】
A63B71/06 R
A63B71/06 T
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022092956
(22)【出願日】2022-06-08
(31)【優先権主張番号】63/208,114
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】519169432
【氏名又は名称】ブッシュネル インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スコット ニハート
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム フラッド
(57)【要約】
【課題】追加機能を装備したGPS装置の提供
【解決手段】全地球測位システム(GPS)受信機、圧力センサ、温度センサ、コントローラを含む、標的までの距離を決定するための装置、コンピュータプログラム、および方法が開示され、この方法は、GPS受信機からの座標に基づいて装置の地理的位置を決定し、センサからの圧力および温度データに基づいて装置の高度を決定することと、データベースからGPS座標に基づいてランドマークの位置と高度を取得することと、GPS座標を使用して装置とランドマークの間の距離を決定することと、装置の高度とランドマークとの間の高度の差に基づいて傾斜補正を適用することと、距離をユーザーが認識できる信号に変換することとを含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
距離を決定するための装置であって、前記装置は、
コントローラ、全地球測位システム(GPS)受信機、圧力センサ、前記コントローラと通信する温度センサ、および内部に具体化された複数のコンピュータ可読命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を備え、
前記複数のコンピュータ可読命令は、前記コントローラによって実行されると、
前記GPS受信機からの第1の座標に基づいて前記装置の地理的位置を決定し、
GPS座標とデータベースからの基準高度とに基づいて基準位置を取得し、
前記基準GPS座標を前記GPS受信機からの前記第1のGPS座標と比較することにより、前記装置の位置が前記基準位置と一致することを確認し、
前記圧力センサと前記温度センサから受信した圧力と温度の値に基づいて、装置の圧力高度を決定し、
前記装置の圧力高度を前記基準高度と比較し、
前記装置の圧力高度と前記基準高度との間の差に基づいて、高度オフセット係数を決定するように、
前記コントローラに、前記コンピュータ可読命令を実行することによって、前記高度オフセット係数を決定させる、装置。
【請求項2】
ゴルフコース上の位置および高度情報を決定するために使用される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記基準位置は、ティーボックスまたはグリーンである、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記コントローラは、
前記GPS受信機からの現在のGPS座標に基づいて、前記装置の現在位置を決定し、
ランドマークの位置をデータベースからの前記ランドマークのGPS座標に基づいて取得し、
前記現在のGPS座標と前記ランドマークのGPS座標を使用して、前記装置と前記ランドマークとの間の距離を決定し、
前記距離をユーザーが認識できる信号に変換するようにさらに構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記ランドマークは、グリーン前面、グリーン中央、グリーン背面、旗竿、ピン位置、カップ、グリーン周囲、ハザード、バンカー、トラップ、水景、ラフ、フェアウェイ境界、およびカート通路からなる群から選択される、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記圧力センサおよび前記温度センサから受信した圧力値および温度値に基づいて、前記装置の現在の高度を決定し、前記高度オフセット係数を適用するようにさらに構成される、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記装置の現在の位置および高度は、ゴルフコース上のゴルフボールの現在の位置で決定される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記コントローラは、
前記データベースから前記ランドマークの高度を取得し、
前記ランドマークの位置と高度、および前記装置の現在の位置と高度から前記ランドマークに向かう弾道に適用される前記装置の現在の位置と高度に基づいて、傾斜補正距離を含むショット情報を決定し、
前記ショット情報をユーザーが認識できる信号に変換するようにさらに構成される、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記ショット情報は、ゴルフボールの弾道飛行に対する前記装置の現在の高度の影響に基づく前記傾斜補正距離に対する高度補正係数をさらに含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ショット情報は、ゴルフボールの弾道飛行に対する現在の温度の影響に基づく前記傾斜補正距離に対する温度補正係数をさらに含む、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記温度センサは、前記装置から離れており、温度情報が無線で前記コントローラに送信される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
内部に具体化された複数のコンピュータ可読命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記命令は、装置のコントローラであって、前記装置は、全地球測位システム(GPS)受信機、圧力センサ、および前記コントローラと通信する温度センサを含む、前記装置のコントローラによって実行された場合、
前記GPS受信機からの第1の座標に基づいて前記装置の地理的位置を決定し、
GPS座標とデータベースからの基準高度とに基づいて基準位置を取得し、
前記基準GPS座標を前記GPS受信機からの前記第1のGPS座標と比較することにより、前記装置の位置が前記基準位置と一致することを確認し、
前記圧力センサと前記温度センサから受信した圧力と温度の値に基づいて、装置の圧力高度を決定し、
前記装置の圧力高度を前記基準高度と比較し、
前記装置の圧力と前記基準高度との間の差に基づいて、高度オフセット係数を決定するように、
前記コントローラに、前記コンピュータ可読命令を実行することによって、前記高度オフセット係数を決定させる、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記命令は、
前記GPS受信機からの現在のGPS座標に基づいて、前記装置の現在位置を決定し、
ランドマークの位置をデータベースからの前記ランドマークのGPS座標に基づいて取得し、
前記現在のGPS座標と前記ランドマークのGPS座標を使用して、前記装置と前記ランドマークとの間の距離を決定し、
前記距離をユーザーが認識できる信号に変換するように前記コントローラにさらにさせる、請求項12に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記命令は、
前記圧力センサおよび前記温度センサから受信した圧力値および温度値に基づいて、前記装置の現在の高度を決定し、
前記高度オフセット係数を適用するようにさらに構成される前記コントローラにさらにさせる、請求項13に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記命令は、
前記データベースから前記ランドマークの高度を取得し、
前記ランドマークの位置と高度、および前記装置の現在の位置と高度から前記ランドマークに向かう弾道に適用される前記装置の現在の位置と高度に基づいて、傾斜補正距離を含むショット情報を決定し、
前記ショット情報をユーザーが認識できる信号に変換するように前記コントローラにさらにさせる、請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記命令は、
ゴルフボールの弾道飛行に対する前記装置の現在の高度の影響に基づいて高度補正係数を決定して、それを前記傾斜補正距離に適用するように前記コントローラにさらにさせる、請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記命令は、
ゴルフボールの弾道飛行に対する現在の温度の影響に基づいて温度補正係数を決定して、それを前記傾斜補正距離に適用するように前記コントローラにさらにさせる、請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
装置上でコントローラによって実行される、距離を決定するための方法であって、前記装置は、前記コントローラ、全地球測位システム(GPS)受信機、圧力センサ、および前記コントローラと通信する温度センサを含み、前記方法は、
前記GPS受信機からの第1の座標に基づいて前記装置の地理的位置を決定し、
GPS座標とデータベースからの基準高度とに基づいて基準位置を取得し、
前記基準GPS座標を前記GPS受信機からの前記第1のGPS座標と比較することにより、前記装置の位置が前記基準位置と一致することを確認し、
前記圧力センサと前記温度センサから受信した圧力と温度の値に基づいて、装置の圧力高度を決定し、
前記装置の圧力高度を前記基準高度と比較し、
前記装置の圧力と前記基準高度との間の差に基づいて、高度オフセット係数を決定する、コンピュータ可読命令を実行することによって、
前記コントローラが、前記高度オフセット係数を決定するステップを含む、方法。
【請求項19】
前記コントローラが、
前記GPS受信機からの現在のGPS座標に基づいて、前記装置の現在位置を特定するステップと、
ランドマークの位置をデータベースからの前記ランドマークのGPS座標に基づいて取得するステップと、
前記現在のGPS座標と前記ランドマークのGPS座標を使用して、前記装置と前記ランドマークとの間の距離を決定するステップと、
前記距離をユーザーが認識できる信号に変換するステップと
をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記コントローラが、
前記圧力センサおよび前記温度センサから受信した圧力値および温度値に基づいて、前記装置の現在の高度を決定するステップと、
前記高度オフセット係数を適用するステップと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記コントローラが、
前記データベースから前記ランドマークの高度を取得するステップと、
前記ランドマークの位置と高度、および前記装置の現在の位置と高度から前記ランドマークに向かう弾道に適用される前記装置の現在の位置と高度に基づいて、傾斜補正距離を含むショット情報を決定するステップと、
前記ショット情報をユーザーが認識できる信号に変換するステップと
をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記コントローラが、
ゴルフボールの弾道飛行に対する前記現在の高度の影響に基づいて高度補正係数を決定して、それを前記傾斜補正距離に適用するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記コントローラが、
ゴルフボールの弾道飛行に対する現在の温度の影響に基づいて温度補正係数を決定して、それを前記傾斜補正距離に適用するステップをさらに含む、請求項21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、標的までの距離範囲を決定するためのシステム、装置、方法、およびコンピュータプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
野球、テニス、サッカー、フットボールなどのスポーツとは異なり、ゴルフのスポーツは標準化されたプレーエリアを使用しない。したがって、様々なゴルフコースで遭遇する様々な地形に対処するプレーヤーの能力は、ゲーム戦略の重要な部分である。ゴルフコースは通常、9ホールまたは18ホールからなり、各ホールにはパッティンググリーンで囲まれたカップがある。
【0003】
旗竿または「ピン」がカップに入れられ、カップの位置を遠くから見えるようにする。各ホールには、規定によるティーエリアの境界を示す2つのマーカーで区切られた少なくとも1つのティー領域または「ティーボックス」も含まれている。異なる能力のプレーヤーが同じホールをプレーできるようにするために、追加のティーボックスが含まれる場合がある。ティーボックスとカップの間にフェアウェイが伸びている。
【0004】
様々な障害物およびハザードもまた、通常、ティーボックスとピンとの間に配置される。これらの障害物およびハザードには、砂のバンカー、樹木、池、湖、川、海岸線、クリーク(小川)、草が茂っていないエリア、自然植生エリアなどがあり、これらは通常、フェアウェイの両側に位置するが、フェアウェイ内に配置される場合がある。一般的に、フェアウェイは完全に平坦にはほど遠く、かなりの起伏と高度の変化を有する場合がある。時々、ゴルフボールの打撃位置とグリーンなどの着地地点との間の高度差が重要になる可能性がある。高度、温度、風向と強さなどの他の環境条件は、距離を含むゴルフボールの経路に影響を与える可能性がある。グリーンおよび/またはピンまでの距離、およびそのようなハザードまでの距離を知り、そのような距離に基づいて適切なショットをすることは、ゴルフのゲームで優るために必要である。
【0005】
ゴルファーは、低いゴルフスコアを上げる、つまり、最小のストローク数でティーからカップへと進むことを目指している。本格的なゴルファーは、バッグの中の各クラブを打つ距離を知っている必要があるが、そのような距離は、平坦な表面と理想的または典型的な気象条件を前提としている。ゴルファーは常に、ボールの位置から着地エリアまでの異なる高度、風、ハザードの回避を含む、ゴルファーが受ける様々な変数に対応し、すべては低いスコアを上げる目標のための主観的な判断を下している。
【0006】
熟練したゴルファーは、各ショット、特にグリーンへのショットで多くの変数を考慮し、データと情報が電子装置を介して利用できる範囲で、そのようなデータと情報は歓迎される。そのような情報とデータは、ゴルファーがクラブの選択、ボールを打つ場所、さらにはボールを打つ方法を決定するのに役立つ。
【0007】
ゴルフでのさらなる考慮事項は、プレーのペースである。良いペースのプレーを維持することは、ゴルフエチケットの主要なルールの1つである。遅いプレーヤーがコース全体に渋滞を起こし、予定されたティータイムを混乱させる可能性があるため、これは非常に重要な場合がある。遅いプレーヤーの背後でプレーしているパートナーおよびグループは、遅いプレーに非常に嫌な顔をする。
【0008】
ここ数十年で、ゴルファーを支援するための距離測定を提供するための電子距離計装置が導入された。これらの距離計にはレーザー距離計が含まれ、距離計装置は全地球測位システム(GPS)を利用する。このようなGPS距離計装置はゴルフコースのレイアウトを格納し、GPS対応装置を使用してゴルフコースに対する距離計装置の位置を確立する。GPS装置に格納されているコースレイアウトを使用して、装置は現在のホールのグリーンの中央、前、後までの距離ならびにハザードまでの距離を計算して表示できる。距離は、LCDディスプレイおよび/またはOLEDディスプレイなどのディスプレイ画面にグラフィカルに表示できる。GPS距離計装置は、レーザー距離計と組み合わせることもでき、正確な距離を決定するためのより多くの機能を提供する。レーザー距離計のない個別のGPS距離計装置は、時計として着用するか、またはゴルファーの衣服またはゴルフバッグに簡単にクリップ留めできる程度に小型化されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
当初、GPS装置は、GPS装置の実際の位置を、ティーボックス、グリーン、ハザードなどの既知の位置のGPS座標と比較することにより、距離を計算するためだけに使用されていた。それが今日でも明らかに主な用途であるが、GPS装置に追加機能を装備することは望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一態様は、距離を決定するための装置であって、装置は、コントローラ、全地球測位システム(GPS)受信機、圧力センサ、コントローラと通信する温度センサ、および内部に具体化された複数のコンピュータ可読命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含み、複数のコンピュータ可読命令は、コントローラによって実行されると、GPS受信機からの第1の座標に基づいて装置の地理的位置を決定し、GPS座標とデータベースからの基準高度とに基づいて基準位置を取得し、基準GPS座標をGPS受信機からの第1のGPS座標と比較することにより、装置の位置が基準位置と一致することを確認し、圧力センサと温度センサから受信した圧力と温度の値に基づいて、装置の圧力高度を決定し、装置の圧力高度を基準高度と比較し、装置の圧力高度と基準高度との間の差に基づいて、高度オフセット係数を決定するように、コントローラに、コンピュータ可読命令を実行することによって、高度オフセット係数を決定させる、装置である。
【0011】
装置の実施形態は、以下を単独でまたは任意の組み合わせで含む。
【0012】
装置は、ゴルフコース上の位置および高度情報を決定するために使用することができ、例えば、基準位置は、ティーボックスまたはグリーンである。
【0013】
コントローラは、GPS受信機からの現在のGPS座標に基づいて、装置の現在位置を決定し、ランドマークの位置をデータベースからのランドマークのGPS座標に基づいて取得し、現在のGPS座標とランドマークのGPS座標を使用して、装置とランドマークとの間の距離を決定し、距離をユーザーが認識できる信号に変換するようにさらに構成することができる。
【0014】
ランドマークは、グリーン前面、グリーン中央、グリーン背面、旗竿、ピン位置、カップ、グリーン周囲、ハザード、バンカー、トラップ、水景、ラフ、フェアウェイ境界、およびカート通路からなる群から選択することができる。
【0015】
コントローラは、圧力センサおよび温度センサから受信した圧力値および温度値に基づいて、装置の現在の高度を決定し、高度オフセット係数を適用するようにさらに構成することができ、例えば、装置の現在の位置および高度は、ゴルフコース上のゴルフボールの現在の位置で決定される。
【0016】
コントローラは、データベースからランドマークの高度を取得し、ランドマークの位置と高度、および装置の現在の位置と高度からランドマークに向かう弾道に適用される装置の現在の位置と高度に基づいて、傾斜補正距離を含むショット情報を決定し、ショット情報をユーザーが認識できる信号に変換するようにさらに構成することができる。
【0017】
ショット情報は、ゴルフボールの弾道飛行に対する装置の現在の高度の影響に基づく傾斜補正距離に対する高度補正係数、および/またはゴルフボールの弾道飛行に対する現在の温度の影響に基づく傾斜補正距離に対する温度補正係数をさらに含むことができる。
【0018】
温度センサは、装置から離れている場合があり、温度情報が無線でコントローラに送信される。
【0019】
別の一態様は、内部に具体化された複数のコンピュータ可読命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、命令は、上記の装置のコントローラによって実行された場合、GPS受信機からの第1の座標に基づいて装置の地理的位置を決定し、GPS座標とデータベースからの基準高度とに基づいて基準位置を取得し、基準GPS座標をGPS受信機からの第1のGPS座標と比較することにより、装置の位置が基準位置と一致することを確認し、圧力センサと温度センサから受信した圧力と温度の値に基づいて、装置の圧力高度を決定し、装置の圧力高度を基準高度と比較し、装置の圧力と基準高度との間の差に基づいて、高度オフセット係数を決定するように、コントローラに、コンピュータ可読命令を実行することによって、高度オフセット係数を決定させる、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。
【0020】
この態様の実施形態は、以下を単独でまたは任意の組み合わせで含む。
【0021】
命令は、GPS受信機からの現在のGPS座標に基づいて、装置の現在位置を決定し、ランドマークの位置をデータベースからのランドマークのGPS座標に基づいて取得し、現在のGPS座標とランドマークのGPS座標を使用して、装置とランドマークとの間の距離を決定し、距離をユーザーが認識できる信号に変換するようにコントローラにさらにさせることができる。
【0022】
命令は、圧力センサおよび温度センサから受信した圧力値および温度値に基づいて、装置の現在の高度を決定し、高度オフセット係数を適用するようにさらに構成されるコントローラにさらにさせることができる。
【0023】
命令は、データベースからランドマークの高度を取得し、ランドマークの位置と高度、および装置の現在の位置と高度からランドマークに向かう弾道に適用される装置の現在の位置と高度に基づいて、傾斜補正距離を含むショット情報を決定し、ショット情報をユーザーが認識できる信号に変換するようにコントローラにさらにさせることができる。
【0024】
命令は、ゴルフボールの弾道飛行に対する装置の現在の高度の影響に基づいて高度補正係数を決定して、それを傾斜補正距離に適用するようにコントローラにさらにさせることができる。
【0025】
命令は、ゴルフボールの弾道飛行に対する現在の温度の影響に基づいて温度補正係数を決定して、それを傾斜補正距離に適用するようにコントローラにさらにさせることができる。
【0026】
別の一態様は、上記の装置上でコントローラによって実行される、距離を決定するための方法であって、方法は、GPS受信機からの第1の座標に基づいて装置の地理的位置を決定し、GPS座標とデータベースからの基準高度とに基づいて基準位置を取得し、基準GPS座標をGPS受信機からの第1のGPS座標と比較することにより、装置の位置が基準位置と一致することを確認し、圧力センサと温度センサから受信した圧力と温度の値に基づいて、装置の圧力高度を決定し、装置の圧力高度を基準高度と比較し、装置の圧力と基準高度との間の差に基づいて、高度オフセット係数を決定することによって、
コントローラが、高度オフセット係数を決定するステップを含む、方法である。
【0027】
この方法の実施形態は、以下を単独でまたは任意の組み合わせで含む。
【0028】
コントローラはさらに、GPS受信機からの現在のGPS座標に基づいて、装置の現在位置を決定し、ランドマークの位置をデータベースからのランドマークのGPS座標に基づいて取得し、現在のGPS座標とランドマークのGPS座標を使用して、装置とランドマークとの間の距離を決定し、距離をユーザーが認識できる信号に変換する。
【0029】
コントローラはさらに、圧力センサおよび温度センサから受信した圧力値および温度値に基づいて、装置の現在の高度を決定し、高度オフセット係数を適用する。
【0030】
コントローラはさらに、データベースからランドマークの高度を取得し、ランドマークの位置と高度、および装置の現在の位置と高度からランドマークに向かう弾道に適用される装置の現在の位置と高度に基づいて、傾斜補正距離を含むショット情報を決定し、ショット情報をユーザーが認識できる信号に変換する。
【0031】
コントローラはさらに、ゴルフボールの弾道飛行に対する現在の高度の影響に基づいて高度補正係数を決定して、それを傾斜補正距離に適用する、および/またはゴルフボールの弾道飛行に対する現在の温度の影響に基づいて温度補正係数を決定して、それを傾斜補正距離に適用する。
【0032】
添付の図面と併せて本明細書に記載される開示された態様は、開示された態様を例示するために提供されるものであり、開示された態様を限定するために提供されるものではなく、同様の名称は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】開示された主題の例示的な一実施形態に係る装置の前面を示す。
図2A】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、発射体の弾道軌道が第2の距離を決定する際に考慮されるように、標的に対する第1の距離および角度に基づいて標的までの第2の距離を決定する態様を示す。
図2B】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、発射体の弾道軌道が第2の距離を決定する際に考慮されるように、標的に対する第1の距離および角度に基づいて標的までの第2の距離を決定する態様を示す。
図2C】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、発射体の弾道軌道が第2の距離を決定する際に考慮されるように、標的に対する第1の距離および角度に基づいて標的までの第2の距離を決定する態様を示す。
図3】開示された主題の例示的な一実施形態に係る装置のブロック図を示す。
図4】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、発射体の弾道軌道が第2の距離を決定する際に考慮されるように、標的に対する第1の距離および角度に基づいて標的までの第2の距離を決定する態様を示す。
図5A】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、グリーンの前面、中央、背面までの距離を表示するディスプレイを示す。
図5B】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、グリーンの前面、中央、背面までの距離を表示するディスプレイを示す。
図5C】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、グリーンの前面、中央、背面までの距離を表示するディスプレイを示す。
図5D】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、グリーンの前面、中央、背面までの距離を表示するディスプレイを示す。
図6A】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、グリーンの光景を示すディスプレイを示す。
図6B】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、グリーンの光景を示すディスプレイを示す。
図7A】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、ハザードまでの距離を表示するディスプレイを示す。
図7B】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、ハザードまでの距離を表示するディスプレイを示す。
図7C】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、ハザードまでの距離を表示するディスプレイを示す。
図8】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、時計表示を示す。
図9】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、装置からランドマークまでの距離を決定するための方法のプロセスフロー図を示す。
図10】開示された主題の例示的な一実施形態に係る、装置の高度を決定するための方法のプロセスフロー図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
多くの場合、様々な状況で標的までの正確な距離を決定することが望ましい。例えば、ゴルファーは、クラブの選択を決定する際に、グリーンまたはグリーン上に配置されたピンまでの距離などの標的までの距離を利用する。従来のGPS装置は、標的までの距離を決定するために開発された。しかしながら、これらの従来の装置は、標的までの直線距離のみを表し、標的を対象とするゴルフボールなどの発射体の弾道軌道を考慮に入れていない距離を決定する。弾道軌道は一般に放物線状であり、重力と空気抵抗の影響により、降下角が発射角よりも急になる。結果として、これらの従来の装置は、標的が装置の上方または下方に配置されている場合、不正確な結果を生成する。例えば、標的が装置の上方に配置されている場合、打たれたゴルフボールなど、装置の位置を起源とする発射体は、ゴルフボールの弾道軌道のために、標的が装置の上方に配置されていない場合よりも、標的に到達するのにより長い距離を移動するように打たれる必要がある。同様に、標的が装置の下方に配置されている場合、標的が装置の下方に配置されていない場合よりも、標的と交差するのにより短い距離を移動するように、装置を起源とする発射体を打つ必要がある。従来のGPS装置は、発射体の軌道と標的に対する角度によって引き起こされる標的までの距離のこの増加または減少を説明できない。
【0035】
ゴルフコース上のゴルファーなど、様々な傾斜の地形の屋外にいるときに個人が標的までの距離を決定することが多いため、従来の距離決定装置によって生成される不正確な結果は、装置の使用を実質的に阻害し、装置の多くの有益な特徴を否定する。例えば、ゴルファーは、傾斜した地形で不正確なヤード数の測定値を提供する距離計装置を利用する可能性は低く、したがって、単一の正確な距離を決定するか、または決定された距離に基づいて正しいヤード数を手動で推定または推測するために複数の装置を使用することを強いられる。推定および複数の装置をこのように使用することは、望ましくない不便さおよび不正確さをもたらす。
【0036】
したがって、ゴルファーはGPSで決定された距離よりも実際の距離と傾斜に関心がある。ゴルフボールは、傾斜に基づいて実際の距離より長くまたは短く飛ぶ。傾斜は、高度の変化の比率を2点間の水平距離で割って生成された勾配である。実際の距離(AD)は、(水平距離(HD)^2+高度差^2)の平方根として計算できる。しかしながら、この計算では2点間の傾斜は決定されない。通常、GPS装置は、高度差を決定できる高度情報を提供しない。
【0037】
図1は、例示的な実施形態に係る装置1の正面図を示している。装置1は、平面で角が丸い略長方形の前面であって、表示画面11を備えた前面と、角が丸い略長方形である、上面、底面、および2つの側面を有するハウジング12と、角が丸く、任意選択で中央に突起部がある、略長方形の背面とを含む。
【0038】
2つの側面は、複数のコントロールボタンを含む。電源/メニューボタン13は、装置の電源をオンにし、メニューを切り替えるために使用される。ボタン13を長押しすると、装置のオンとオフが切り替わる。オンにすると、ホーム画面が表示される。電源を入れたときにボタンを押すと、設定メニュー、ゴルフモードメニューなどを含むメニューが切り替わる。ゴルフモードでは、ボタン13を押すとスコア入力が提供される。上ボタン14は、メニュー画面またはリストを上にスクロールする。選択ボタン15は、プレーゴルフモードで画面を循環させ、メニューオプションを選択する。下ボタン16は、メニュー画面を下にスクロールする。USB(タイプC)ポート17は底面にあり、内部電池を再充電するための充電器ユニットまたは別の電子装置に接続するように構成されている。圧力センサ344および温度センサ346aのための外部コンポーネント(図3を参照)が、18および19など側面のうちの1つに配置されている。任意選択で、スピーカー(複数可)およびマイクを装置1の底面に配置することができる。
【0039】
表示画面11は、ベゼルおよびハウジング12上のユーザーコントロール内の装置1の前面に見えるように配置されている。図1に示される実施形態では、ディスプレイ11は、前部、中央、後部(FCB)画面を示している。グリーン中央までの距離は21、グリーン前部までの距離は22、グリーン後部までの距離は23に示されている。現在のホール番号は24に示されている。現在のホールのパーは25に示され、ラウンドのゴルファーの現在の合計スコアは26に示される。
【0040】
GPS受信機、プロセッサ、メモリ、電池への接続を含む回路はすべて、ハウジング12の内部に配置され、回路はさらに表示画面11に接続されている。
【0041】
このような配置は、単純な設計(例えば、単純なクラムシェル構成)で製造コストを低く抑える、エレガントで単純な設計を提供する。
【0042】
実施形態の特徴および利点は、ディスプレイの取り扱いおよび読み取りに最適なサイズの組み合わせでありながら、容易に携帯可能および/または装着可能であり、しかも軽量である。
【0043】
実施形態では、装置1は、6インチ(152.4mm)未満の最大の高さまたは幅の寸法を有する。実施形態では、装置は、ディスプレイを見たときに、角が丸く、任意選択で上面および底面が湾曲した長方形の外観を有する。実施形態では、装置1のディスプレイ側11は、そのハウジング12によって画定されるように、2.6インチ(66.04mm)未満の幅および6インチ未満の高さを有し得る。実施形態では、装置1のディスプレイ側11は、そのハウジング12によって画定されるように、2.3インチ(58.42mm)未満の幅および5インチ(127mm)未満の高さを有し得る。実施形態では、装置1は、そのハウジングによって画定されるように、0.95インチ(24.13mm)の最大深さを有する。実施形態では、装置1は、そのハウジングによって画定されるように、0.80インチ(20.32mm)の最大深さを有する。
【0044】
実施形態では、特徴および利点は、装置1のハウジング12の各外部コーナーが丸みを帯びており、半径が0.12インチ(3.048mm)以上であることである。実施形態では、特徴および利点は、装置のハウジングの各外部コーナーが丸みを帯びており、半径が0.10インチ(2.54mm)以上であることである。
【0045】
実施形態の特徴および利点は、GPS装置1が、表示画面11が配置される平面前面と、装置を見ずに装置を握ったときにどちら側が前面側であり、どちらの側が背面側であるかをユーザーが確認でき、装置を使用・閲覧位置まで持ち上げるための操作を最小限に抑えるように微妙に突出する背面とを有することである。特徴および利点は、4つの側壁の各々が前面側から背面側に向かって内側に傾斜し、ディスプレイ11が配置される前面が背面側と比較して大きくなることを可能にすることであり得る。このような構成は、コンポーネントの内部配置に対応する。例えば、表示画面11が取り付けられたプリント回路基板アセンブリ(PCBA)は、前壁部分に前方に配置され、前壁部分に前方に収容されて表示画面の背後に配置される最大の面積を有し、電池がPCBAの背後に配置される。したがって、最適な小型化は、前部から背部へのテーパーを備えたハウジングを有することができる。
【0046】
任意選択で、ハウジング12の一部は、任意選択の磁石(図示せず)のためのインターフェースを提供するために利用され、ハウジングのその部分は、窪みおよび凹みのない外面を有する。ハウジングのその部分は、前面に表示画面を備えた装置の背面全体またはその一部とすることができる。任意選択の磁石は、装置1の背面の中央突起部でハウジング12の内部に配置することができ、ハウジングは、磁石部に外部平面を有し、外部平面は、サイズが磁石に一致する。実施形態では、背面側は、少なくとも0.06インチ(1.524mm)および0.25インチ(6.35mm)未満背面側に延在する突起部を有する。
【0047】
実施形態では、装置の軽量化により、ゴルフカートの金属製の支柱または金属部品に、ならびにその後ゴルフバッグまたはユーザーの衣服に取り付けられるアクセサリクリップに直接取り付けるための任意選択の磁石を使用して、高完全性磁気固定の使用が可能になり得る。例えば、装置が軽量であるため、例えば約3オンス(85g)未満であるため、重量が大きい装置と比較して、軽くぶつかったときに金属製の支柱またはアクセサリクリップから磁石が外れる可能性が低くなる。また、サイズと重量は、ポケットに入れる、および取り外すのに最適である。
【0048】
より具体的には、本開示は、発射体の弾道軌道が第2の距離を決定する際に考慮されるように、標的に対する第1の距離および角度に基づいて標的までの第2の距離を決定するためのシステム、装置、方法、およびコンピュータプログラムに関するものである。
【0049】
図2A図2Cを参照すると、本明細書に記載の装置は、ゴルファーの高さで水平面に対してゴルファー202によって携行される装置から標的Tに対する角度θを決定するように動作可能である。水平距離(HD)は、GPS座標を使用して装置の位置と標的との間の距離を見つけることによって決定される距離である。装置の位置は、装置がその位置のGPS座標を少なくとも1つのGPS衛星210から取得することによってリアルタイムで決定することができる。通常、GPS受信機は、その位置を特定するために少なくとも3つの衛星を必要とする。標的TのGPS座標は、その以前に決定されたGPS座標を格納するデータストア212から取得できる。図2Aに示すように、装置と標的Tの両方が傾斜のない平らな面上に配置されている場合、角度θはゼロになり、実際の距離ADは、第1の距離で示されるように水平距離と同じになる。図2Bに示すように、装置が標的Tの下方に配置されている場合、装置と標的Tとの間の傾斜は正であり、角度θは正となり(すなわち、傾斜は装置の位置と標的Tとの間で上り坂となり)、実際の距離は水平距離とは異なる。逆に、図2Cに示すように、装置が標的Tの上方に配置され、装置と標的Tとの間の傾斜が負または下り坂の場合、角度θは負となる。角度θは、装置と標的Tとの間の地面または表面の特定の曲がりに依存しないが、以下に説明するように、角度θは、装置と標的Tとの間の高度の変化に基づいて決定されることが好ましいことが理解され得る。
【0050】
標的Tが装置1の上方または下方に配置されている場合など、角度θがゼロ以外の状況では、発射体(例えば、ゴルフボール)の弾道運動が距離計算に影響を与えるため、発射体は標的Tに到達するためにより長いまたはより短い距離を移動する必要がある場合がある。係数は、角度θのためにゴルフボールが標的Tに到達するために移動しなければならないより長いまたはより短い距離を考慮して、第1の距離を調整するため、第2の距離は、発射体が標的Tと交差するために移動する必要がある平坦な地面の距離をユーザーに正確に表したものとなる。
【0051】
例えば、図2Bに示すように、第1の距離は100ヤード(91.44m)であり、これは標的までの水平距離を表すが、角度θが3度の場合、詳細は以下で説明される計算によって決定されるように、第2の距離は104ヤードになる。104ヤード(95.01m)の第2の距離は、図2Bに示されるように、その軌道がある位置で標的と交差するように発射体が移動すべき平坦な地面の距離を表す。したがって、第2の距離は、標的Tと交差するために発射体が移動する必要のあるより大きな距離またはより小さな距離を含むため、標的までの実際の直線距離を表さない。例えば、ユーザーが標的から100ヤード離れていて、標的にゴルフボールを当てることを望む場合、ユーザーはゴルフボールを100ヤード打つことを試みる。平坦な地面では、追加の計算は必要なく、100ヤード移動するために打たれたゴルフボールは標的に到達する。しかしながら、角度θが例えば3度の場合など、平坦でない地面では、平坦な地面であるかのように100ヤード移動するようにユーザーがゴルフボールを打つと、ゴルフボールの弾道軌道により標的に届かない。対照的に、例えば、平坦な地面であるかのように第2の距離104ヤードに到達するようにユーザーがゴルフボールを打つと、第2の距離によって説明される距離の増加により、ゴルフボールの弾道が標的と交差するため、ゴルフボールが標的に届かないことはない。
【0052】
傾斜が下り坂である図2Cでは、第2の距離はより短くなる。水平距離HD、実際の距離AD、および角度θの大きさは、図2Bに示されているものと同じである。しかしながら、標的Tに着地するであろうゴルフボールの弾道経路は、水平距離HDの手前で水平面と交差する。
【0053】
装置は、本開示の好ましい一実施形態に従って構築される。概して、装置は、ゴルフコース上のGPS装置の位置を決定するためのGPS受信機と、既知の高度の基準点とGPS装置の現在の位置で大気圧を決定するための圧力センサと、GPS受信機と結合して標的Tまでの第1の距離または距離を決定し、圧力センサと結合して、基準点と現在位置との間の圧力差に基づいて、GPS装置の現在位置の高度を決定し、GPS装置の現在位置の高度と標的Tの高度とに基づいて、角度θをさらに決定し、第1の距離と決定された角度θに基づいて標的Tまでの第2の距離を決定するコンピューティング要素と、装置の機能を制御するためのコンピュータプログラムなどのデータを保存するためのメモリと、GPS受信機、圧力センサ、コンピューティング要素、メモリ、および以下で説明するその他のコンポーネントを収容するためのポータブルハンドヘルドハウジングとを含む。
【0054】
図3Aは、本開示の一態様に係るコンピュータシステム300を示している。一般的に、コンピュータシステム300は、センサ情報を受信し、高度および距離を決定し、信号の出力を指示および制御するために設計および実装された専用コンピュータなどのコンピューティング装置310を含むことができる。コンピューティング装置310は、データソース、クライアント装置などであるか、またはそれらを含むことができる。例えば、コンピューティング装置310は、モバイル装置の内部領域内に設置および配置されたマイクロプロセッサを含むことができる。特定の態様では、コンピューティング装置310は、ハードウェアまたはソフトウェアとハードウェアの組み合わせを使用して実装することができる。コンピューティング装置310は、スタンドアロン装置、別のエンティティまたは装置に統合された装置、複数のエンティティにわたって分散されたプラットフォーム、または仮想化環境内で実行される仮想化装置とすることができる。一態様によれば、コンピューティング装置310は、例えば、スタンドアロン装置、携帯電話、タブレット、ファブレット、PCなどのモバイル装置とすることができる。別の一態様によれば、コンピューティング装置310は、スピーカーをさらに含む装置とすることができる。
【0055】
コンピューティング装置310は、ネットワーク302を介して通信することができる。ネットワーク302は、コンピュータシステム300内の参加者間でデータおよび制御情報を通信するのに適した任意のデータネットワーク(複数可)またはインターネットワーク(複数可)を含むことができる。これには、コンピュータシステム300内の参加者間でデータを運ぶために使用することができる任意のスイッチ、ルータ、ハブ、ゲートウェイなどと共に、インターネットなどのパブリックネットワーク、プライベートネットワーク、およびパブリックスイッチドテレフォンネットワークなどの電気通信ネットワーク、またはセルラー技術および/またはその他の技術を使用するセルラーネットワーク、ならびにその他の様々なローカルエリアネットワークやエンタープライズネットワークが含まれ得る。ネットワーク302はまた、データネットワークの組み合わせを含むことができ、厳密にパブリックまたはプライベートネットワークに限定される必要はない。
【0056】
コンピューティング装置310は、外部装置304と通信することができる。外部装置304は、任意のコンピュータ、モバイル装置(例えば、携帯電話、タブレット、スマートウォッチ)、またはネットワーク302を介してコンピューティング装置310に接続する他の遠隔リソースとすることができる。これには、本明細書に記載の装置によって使用される情報のための、サーバー、コンテンツプロバイダー、データベース、または他のソースを含む、本明細書に記載のサーバーまたはデータソースのいずれかが含まれ得る。
【0057】
一般的に、コンピューティング装置310は、コントローラ312、メモリ314、ネットワークインターフェース316、データストア318、および1つまたは複数の入力/出力インターフェース320を含むことができる。コンピューティング装置310は、周辺機器322と、入力/出力インターフェース320に接続することができる他の外部入力/出力装置とをさらに含むか、またはそれらと通信することができる。
【0058】
コントローラ312は、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実装することができる。一態様によれば、コントローラ312は、モバイル装置上で実行されるアプリケーションソフトウェアに実装することができる。あるいはまた、コントローラ312は、コンピューティング装置310またはコンピュータシステム300内で実行するための命令を処理することができるプロセッサまたは他の処理回路を含むことができる。コントローラ312は、ハードウェアとして、シングルスレッドプロセッサ、マルチスレッドプロセッサ、マルチコアプロセッサなどを含むことができる。コントローラ312は、メモリ314またはデータストア318に格納された命令を処理することができ得る。
【0059】
メモリ314は、コンピューティング装置310内に情報を格納することができる。メモリ314は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、プログラム可能な読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能なPROM(EPROM)、レジスタなどを含むがこれらに限定されない、任意の揮発性または非揮発性メモリまたは他のコンピュータ可読媒体を含むことができる。メモリ314は、プログラム命令、プログラムデータ、実行可能要素、およびコンピューティング装置310の動作を制御し、ユーザーのために機能を実行するようにコンピューティング装置310を構成するのに有用な他のソフトウェアおよびデータを格納することができる。メモリ314は、コンピューティング装置310の動作の異なる局面に対していくつかの異なるステージおよびタイプのメモリを含むことができる。例えば、プロセッサは、特定のデータまたは命令へのより高速なアクセスのためにオンボードメモリおよび/またはキャッシュを含むことができ、別個のメインメモリなどが、必要に応じてメモリ容量を拡張するために含まれ得る。そのようなすべてのメモリタイプは、本明細書で考えられるように、メモリ314の一部とすることができる。
【0060】
メモリ314は、一般的に、コンピューティング装置310によって実行されると、問題のコンピュータプログラムのための実行環境を生成し、本明細書に記載されている様々なフローチャートおよび他のアルゴリズムの説明に記載されているステップの一部またはすべてを実行するコンピュータコード(例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、または前述の組み合わせを構成するコード)を含む不揮発性コンピュータ可読媒体を含むことができる。単一のメモリ314が示されているが、任意の数のメモリがコンピューティング装置310に有用に組み込まれ得ることが理解されるであろう。
【0061】
ネットワークインターフェース316は、ネットワーク302を介して他のリソースと通信関係にあるコンピューティング装置310を接続するための任意のハードウェアおよび/またはソフトウェアを含むことができる。これには、インターネットを介してアクセス可能な遠隔リソース(例えば、オーディオストリーミング、気象情報)、ならびに例えば、物理接続(例えば、イーサネット)、高周波通信(例えば、Wi-Fi、Bluetooth)、光通信(例えば、光ファイバー、赤外線など)、超音波通信、またはコンピューティング装置310と他の装置との間でデータを運ぶために使用することができるこれらのまたは他の媒体の任意の組み合わせを使用した短距離通信プロトコルを使用して利用可能なローカルリソースが含まれ得る。ネットワークインターフェース316には、例えば、ルータ、モデム、ネットワークカード、赤外線トランシーバ、AM/FMまたは衛星無線源を受信するための高周波(RF)トランシーバ、近距離通信インターフェース、RFID(radio-frequency identification)タグリーダー、またはその他のデータ読み取りまたは書き込みリソースなどが含まれ得る。
【0062】
ネットワークインターフェース316には、コンピューティング装置310のコンポーネントを他のコンピューティングまたは通信リソースに結合するのに適したハードウェアおよびソフトウェアの任意の組み合わせが含まれ得る。限定ではなく例として、これは、IEEE8021規格(またはその任意の変形)に従って動作する有線または無線イーサネット接続用の電子機器、または任意の他の短距離または長距離無線ネットワークコンポーネントなどを含むことができる。これは、Bluetoothまたは赤外線トランシーバなどの短距離データ通信用のハードウェアを含むことができ、これらは、他のローカル装置に結合するために、または次にインターネットなどのデータネットワーク302に結合されるローカルエリアネットワークなどに接続するために使用することができる。これはまた、(例えば、CDMA、GSM、LTE、またはその他の適切なプロトコルまたはプロトコルの組み合わせを使用する)WiMax接続またはセルラーネットワーク接続用のハードウェア/ソフトウェアを含むことができる。ネットワークインターフェース316は、入力/出力装置320の一部として含まれ得るか、またはその逆とすることができる。
【0063】
データストア318は、ディスクドライブ、光学ドライブ、磁気ドライブ、フラッシュドライブ、またはコンピューティング装置310に大容量ストレージを提供することができる他の装置などのコンピュータ可読媒体を提供する任意の内部メモリストアとすることができる。データストア318は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、およびコンピューティング装置310またはコンピュータシステム300のための他のデータを、比較的長期の永続的な記憶およびその後の検索および使用のために不揮発性の形態で記憶することができる。例えば、データストア318は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、プログラムデータ、データベース、ファイル、および他のプログラムモジュールまたは他のソフトウェアオブジェクトなどを格納することができる。
【0064】
特に、メモリ314またはデータストア318は、本明細書でさらに説明するように、ゴルフコースのランドマークの位置および高度情報を含む、1つまたは複数のゴルフコースに関する情報を格納する。
【0065】
入力/出力インターフェース310は、コンピューティング装置310に結合し得る他の装置からの入力および他の装置への出力をサポートすることができる。これには、例えば、シリアルポート(例えば、RS-232ポート)、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、光ポート、イーサネットポート、電話ポート、オーディオジャック、コンポーネントオーディオ/ビデオ入力、HDMI(登録商標)ポートなどが含まれ、これらのいずれかを使用して、他のローカル装置への有線接続を形成できる。これには、赤外線インターフェース、RFインターフェース、磁気カードリーダー、または他のローカル装置との通信関係で無線結合するための他の入出力システムも含まれ得る。ネットワーク通信用のネットワークインターフェース316は、ローカル装置通信用の入力/出力インターフェース320とは別に説明されているが、これらの2つのインターフェースは、同じとすることができるか、またはUBSポート370を使用してWi-Fiアクセサリに接続するか、またはイーサネット接続を使用してローカルネットワークに接続されたストレージに結合するなど機能を共有できることが理解される。入力/出力インターフェース320は、本明細書で説明されるように、GPS装置のディスプレイに信号をさらに出力することができる。
【0066】
特定の実施形態では、I/Oインターフェース320は、ユーザーと対話するための入力および出力装置との通信を容易にする。例えば、I/Oインターフェースは、ユーザー入力装置および/またはディスプレイ350などの1つまたは複数の装置と通信することができ、これらは、本明細書に記載の装置上および/またはモバイル装置208などの別個の装置上でインスタンス化することができ、これらは、ユーザーがバス328を介してコントローラ312と直接対話することを可能にする。これらの実施形態では、コンピュータシステムは、ユーザーに視覚的出力を提供するためのディスプレイ350をさらに含むことができる。ユーザー入力装置は、1つまたは複数の押しボタン、タッチスクリーン、またはユーザーが情報を入力することを可能にする他の装置を含むことができる。ディスプレイ350は、例えば、可視画面、一組の可視記号または数字などの様々な視覚的ディスプレイのうちのいずれかを含むことができる。
【0067】
周辺機器322は、コンピューティング装置310に情報を提供するか、またはコンピューティング装置310から情報7を受信するために使用される任意の装置を含むことができる。これには、キーボード、マウス、マウスパッド、トラックボール、ジョイスティック、マイク、フットペダル、カメラ、タッチスクリーン、スキャナー、またはコンピューティング装置310に入力を提供するためにユーザー330が使用できる他の装置などの人間用入出力(I/O)装置が含まれ得る。これはまた、またはその代わりに、ディスプレイ、プリンター、プロジェクター、ヘッドセット、またはユーザーに情報を提示するための任意のその他の視聴覚装置を含むことができる。周辺機器322はまた、またはその代わりに、デジタル信号処理装置、アクチュエータ、またはその他の装置またはコンポーネントの制御またはそれらとの通信をサポートするための他の装置を含むことができる。一態様では、周辺機器322は、例えば、短距離(例えば、Bluetooth、Wi-Fi、赤外線、RFなど)通信プロトコルまたは長距離(例えば、セルラーデータまたはWiMax)通信プロトコルを介して通信を提供するように構成されたUSB装置を備えた、ネットワークインターフェース316として機能することができる。別の一態様では、周辺機器322は、GPS装置または他の装置などの追加の機能または特徴を備えたコンピューティング装置310の動作を増強することができる。別の一態様では、周辺機器322は、フラッシュカード、USBドライブ、または他のソリッドステート装置、または光学ドライブ、磁気ドライブ、ディスクドライブ、またはバルクストレージに適した他の装置または装置の組み合わせなどのストレージ装置を含むことができる。より一般的には、コンピューティング装置310と共に使用するのに適した任意の装置または装置の組み合わせを、本明細書で考えられているように周辺機器322として使用することができる。
【0068】
コプロセッサ、デジタル信号処理システム、数学コプロセッサ、グラフィックエンジン、ビデオドライバ、カメラ、マイク、追加のスピーカーなどの他のハードウェア326をコンピューティング装置310に組み込むことができる。他のハードウェア326はまた、またはその代わりに、拡張された入力/出力ポート、追加のメモリ、追加のドライブなどを含むことができる。
【0069】
バス328またはバスの組み合わせは、コントローラ312、メモリ314、ネットワークインターフェース316、他のハードウェア326、データストア318、および入力/出力インターフェースなどのコンピューティング装置310のコンポーネントを相互接続するための電気機械的バックボーンとして機能し得る。図に示されるように、コンピューティング装置310のコンポーネントの各々は、制御、コマンド、データ、電力などを共有するための通信関係でシステムバス328を使用して相互接続することができる。
【0070】
GPS受信機340は、インストールされたアプリケーション内のGPS機能または別の位置情報サービスを含む。GPSアンテナ342は、装置が少なくとも1つのGPS衛星210から位置情報を取得することを可能にする。電源(図示せず)は、GPS装置にエネルギーを供給することができる。電源は、充電式電池360および装置を再充電するためのコネクタなどの任意の電源とすることができる。
【0071】
実施形態では、GPS装置はデジタルコンパスを含むことができ、現在の装置の方向は、デジタルコンパスからの信号を使用してプロセッサによって決定される。
【0072】
GPS装置は、装置の周囲の気圧を決定し、圧力情報を伝達する信号をプロセッサに提供するように構成された一体型圧力センサ344を含む。
【0073】
GPS装置は、装置の周囲の温度を決定し、温度情報を伝達する信号をプロセッサに提供するように構成された温度センサ346aを含むことができる。温度センサ346aからの温度情報に加えて、プロセッサは、好ましくは、外部装置、サービス、またはネットワーク内の遠隔温度センサ346bから温度情報を受信し、ネットワークインターフェース316を介してコンピューティング装置310に通信することができる。
【0074】
GPS装置はまた、ユーザーに視覚情報を提供するように構成されたディスプレイ350に動作可能に結合された回路を含む。GPS装置はまた、任意選択で、ユーザーに音声情報を提供するように構成された任意選択のスピーカー352に動作可能に結合された回路を含む。GPS装置はまた、ユーザーに視覚情報を提供するように構成された電池360に動作可能に結合された回路を含む。
【0075】
実施形態では、回路は、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数の命令セットを格納する非一時的なコンピュータ可読媒体とを含む。実施形態では、1つまたは複数の命令セットは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるように構成された命令を含み、本明細書に記載されるような「傾斜」関数を使用して、GPS装置に、その位置と標的Tの位置との間の高度の変化に基づいて「プレーアズ」距離を決定させる。
【0076】
距離を決定するための装置またはシステムは、一般的に、コントローラ、全地球測位システム(GPS)受信機、圧力センサ、コントローラと通信する温度センサ、コントローラ、および内部に具体化された複数のコンピュータ可読命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むスタンドアロンの単一装置として本明細書で説明される。しかしながら、これは限定ではない。いくつかの実施形態では、ハードウェア、ソフトウェア、およびセンサは、複数の物理的装置上でインスタンス化することができる。例えば、装置は、例えば、携帯電話、タブレット、ファブレット、スマートウォッチなどのモバイル装置にロードされ、インターネットまたはゴルフコースの地形のGPS位置に関連する情報の保存など、本明細書で説明される機能の一部を実行することができるアプリと無線接続することができる。
【0077】
実施形態は、距離を決定するためのシステムを含み、システムは、コントローラ、全地球測位システム(GPS)受信機と、コントローラと通信する圧力センサとを含む装置、コントローラと通信する温度センサ、および内部に具体化された複数のコンピュータ可読命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含み、複数のコンピュータ可読命令は、コントローラによって実行されると、GPS受信機からの第1の座標に基づいて装置の地理的位置を決定し、ランドマークの位置をデータベースからの第2のGPS座標に基づいて取得し、第1および第2のGPS座標を使用して、装置とランドマークとの間の距離を決定し、距離をユーザーが認識できる信号に変換するように、コントローラにさせる。
【0078】
実施形態は、距離を決定するためのシステムを含み、システムは、コントローラ、全地球測位システム(GPS)受信機と、コントローラと通信する圧力センサとを含む装置、コントローラと通信する温度センサ、および内部に具体化された複数のコンピュータ可読命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含み、複数のコンピュータ可読命令は、コントローラによって実行されると、GPS受信機からの第1の座標に基づいて装置の地理的位置を決定し、ランドマークの位置をデータベースからの第2のGPS座標に基づいて取得し、第1および第2のGPS座標を使用して、装置とランドマークとの間の距離を決定し、アルゴリズムを使用して、圧力センサおよび温度センサから受信した圧力値および温度値に基づいて、装置の高度を決定し、データベースからランドマークの高度を取得し、装置とランドマークとの間の高度補正距離を決定し、高度補正距離をユーザーが認識できる信号に変換するように、コントローラにさせる。
【0079】
特に、圧力センサと温度センサは、高度性能に異なる影響を与える2つの異なるセンサである。高度の計算は、装置の場所の温度よりも気圧に敏感である。ゴルフコース全体のわずかな高度変化による温度差は最小限であることを理解することができる。したがって、本明細書で説明する高度の式では、温度は圧力よりも高度に与える影響が少ない。さらに、小型の携帯型装置内の温度センサの場合、測定される温度は、太陽の負荷および人体による温めによって大きく変動する可能性がある。これらの振れは、高度の式に誤差をもたらす可能性があるほど重要になる可能性がある。太陽または体の近くの温度が大きく変化する状況では、これらの影響を受けない、より一定した温度値を使用する方がよい場合がある。そのような状況では、気象サービスまたはクラブハウスの温度計からの温度値が、より真の高度結果をもたらす温度値を提供する可能性がある。逆に、ユーザーの近くにある圧力センサによって測定された気圧は、ユーザーの影響を受けにくくなるが、高度の計算に大きな影響を与えるため、圧力センサは高度を測定したい場所にできるだけ近づける必要がある。要するに、圧力はユーザーの場所で測定する必要があるが、温度は、装置内の温度センサ346aを使用して装置で測定するか、または装置から離れたWebベースの気象サービスまたは例えばゴルフコースのクラブハウスにあるWeb接続された温度計に関連付けられた温度センサ346bから取得することができる。
【0080】
したがって、装置が直接またはモバイル装置との通信を介してネットワークアクセスを有する場合、装置は、好ましくは、装置の位置に最も近いデータサービスに配置された遠隔温度センサ346bから、例えば、ゴルフコースにあるローカルな気象観測所の温度センサ、または温度情報が利用可能でコントローラに通信されるその他のデータサービスから取得された温度データを使用することができる。
【0081】
GPS受信機はまた、位置決定に影響を与えるため、装置1などのユーザーが携行する装置に配置する必要がある。
【0082】
実施形態では、本明細書で説明するように、計算を実行し、距離情報をユーザーが認識できる信号に変換するために必要なソフトウェアおよびコンピュータ可読命令は、ネットワークインターフェース316、ディスプレイ350、スピーカー(複数可)352を含む、ソフトウェアでインスタンス化された動作を実行するために必要なすべてのハードウェアコンポーネントと機能が含まれる、例えば、携帯電話、タブレット、ファブレット、スマートウォッチなどのモバイル装置にロードされるアプリ上でインスタンス化することができ、モバイル装置のコントローラ(複数可)およびプロセッサ(複数可)は、コンピュータ可読命令を実行し、温度および圧力センサとGPS機能は、前述のモバイル装置との無線通信において1つまたは複数の装置でインスタンス化される。
【0083】
実施形態では、装置が直接またはモバイル装置との通信を介してネットワークアクセスを有する場合、装置は、遠隔サーバーに格納されたデータから最新のゴルフコース情報にアクセスすることができる。
【0084】
好ましい一実施形態では、圧力センサは、図1に示される装置1または腕時計などの本明細書に記載される装置上にある。装置または時計は、ゴルファーと物理的に共にいて、モバイル装置上のアプリをインターネットへのゲートウェイとして使用する。
【0085】
実施形態では、システムは、モバイル装置上の表示機能を使用して、本明細書で説明される距離および高度情報を表示することができる。
【0086】
実施形態では、圧力センサ344、温度センサ346a、および任意選択で、GPSアンテナおよび/または受信機は、コントローラ、プロセッサ(複数可)、メモリ、表示機能などを含む別の物理的装置と無線通信しているユーザーによって携行または着用されるフォブ、ビーコン、または腕時計型装置などの小型の装置上でインスタンス化することができる。例えば、圧力センサ344、温度センサ346a、GPSアンテナ342、および/または受信機340を含む小さな装置(図3の破線のボックスで囲まれている)は、ディスプレイ350および任意選択のスピーカー352も含む装置1などの装置または携帯電話などのモバイル装置上に物理的に配置されたコンポーネントを内部に含むコンピューティング装置310と無線通信することができる。
【0087】
あるいはまた、フォブ、ビーコン、または腕時計型装置は、圧力センサ344および温度センサ346aを含み、圧力および温度データを、GPS機能を含み、内部に格納されたソフトウェアアプリケーションを含む、装置1または携帯電話などのモバイル装置に無線で通信することができる。
【0088】
別の代替の一実施形態では、小型装置またはビーコンは、圧力センサ344と、温度センサ346aと、センサ情報を装置1に送信し、装置1から距離情報を受信し、スピーカーを介してユーザー330に距離情報を提供するために、コンピューティング装置310と無線通信する、GPSアンテナ342およびスピーカー352とを含むことができる。ビーコンは、ユーザー330が装置に口頭で命令を提供することを可能にするマイク354および/またはユーザー330が距離情報の要求などのタップ信号(複数可)を提供することを可能にする1つまたは複数のセンサをさらに含むことができる。実施形態では、ビーコンは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第16/935,929号「ロケーション対応ポータブルオーディオシステム(Location-enabled Portable Audio System)」に記載されているようなイヤホンなどのイヤピースとして構成することができる。
【0089】
本明細書で図示および説明される装置およびコンピュータプログラムは、本開示の態様を実装するために使用でき、本開示の範囲から逸脱することなく他の装置およびプログラムと置き換えることができる、装置、システム、およびプログラムの単なる例である。
【0090】
コンピューティング要素は、従来のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、または他の電気要素または要素の組み合わせ、例えば、単一のパッケージに収容された単一の集積回路、単一または複数のパッケージに収容された複数の集積回路、または任意の他の組み合わせを含むことができる。同様に、コンピューティング要素は、以下に説明するように、第1の距離および角度θから第2の距離を決定するように動作可能な任意の要素とすることができる。したがって、コンピューティング要素は、従来のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ要素に限定されず、以下に説明する機能を実行するように動作可能な任意の要素を含むことができる。
【0091】
本開示に関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、本開示で議論される機能を実行するように特別に構成されたプロセッサを用いて実装または実行することができる。プロセッサは、ニューラルネットワークプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ信号(FPGA)またはその他のプログラマブルロジック装置(PLD)、本明細書に記載の機能を実行するように設計された、個別のゲートまたはトランジスタロジック、個別のハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意の組み合わせとすることができる。あるいはまた、処理システムは、本明細書に記載のニューロンモデルおよび神経システムのモデルを実装するための1つまたは複数のニューロモルフィックプロセッサを含むことができる。プロセッサは、本明細書で説明するように特別に構成された、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンとすることができる。プロセッサはまた、コンピューティング装置の組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または本明細書で説明されるような他の特別な構成として実装することができる。
【0092】
本開示に関連して説明される方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、または2つの組み合わせで直接具体化することができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROMまたはその他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたはその他の磁気ストレージ装置、または命令またはデータ構造の形式で所望のプログラムコードを伝送または格納するために使用でき、コンピュータからアクセスできる、その他の媒体を含む、ストレージまたは機械可読媒体に常駐できる。ソフトウェアモジュールは、単一の命令または多くの命令を含むことができ、いくつかの異なるコードセグメントにわたって、異なるプログラム間で、および複数の記憶媒体にわたって分散することができる。記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合することができる。あるいはまた、記憶媒体はプロセッサと一体とすることができる。
【0093】
本明細書に開示される方法は、記載された方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを含む。方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく、交換することができる。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されていない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく変更することができる。
【0094】
説明されている機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実装できる。ハードウェアに実装されている場合、ハードウェア構成の例は、装置内に処理システムを含むことができる。処理システムは、バスアーキテクチャで実装することができる。バスは、処理システムの特定のアプリケーションと全体的な設計上の制約に応じて、任意の数の相互接続するバスおよびブリッジを含むことができる。バスは、プロセッサ、機械可読媒体、バスインターフェースを含む、様々な回路を結び付けることができる。バスインターフェースは、とりわけ、ネットワークアダプタを、バスを介して処理システムに接続するために使用することができる。ネットワークアダプタは、信号処理機能を実装するために使用することができる。特定の態様では、ユーザーインターフェース(例えば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティックなど)もバスに接続することができる。バスはまた、例えば、タイミングソース、周辺機器、電圧レギュレータ、電力管理回路など、当技術分野でよく知られている他の様々な回路を結び付けることができ、したがって、これ以上説明しない。
【0095】
プロセッサは、機械可読媒体に格納されたソフトウェアの実行を含む、バスと処理の管理を担当することができる。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などと呼ばれるかどうかにかかわらず、命令、データ、またはそれらの任意の組み合わせを意味すると解釈されるものとする。
【0096】
ハードウェア実装では、機械可読媒体は、プロセッサとは別の処理システムの一部とすることができる。しかしながら、当業者が容易に理解するように、機械可読媒体またはその任意の部分は、処理システムの外部にあり得る。例として、機械可読媒体は、伝送線路、データによって変調された搬送波、および/または装置とは別のコンピュータ製品を含むことができ、これらはすべて、バスインターフェースを介してプロセッサによってアクセスされ得る。あるいはまた、またはさらに、機械可読媒体またはその任意の部分は、キャッシュおよび/または特殊なレジスタファイルを伴う場合など、プロセッサに統合することができる。議論した様々なコンポーネントは、ローカルコンポーネントなどの特定の場所にあると説明できるが、分散コンピューティングシステムの一部として構成されている特定のコンポーネントなど、様々な方法で構成することもできる。
【0097】
機械可読媒体は、いくつかのソフトウェアモジュールを含むことができる。ソフトウェアモジュールは、送信モジュールおよび受信モジュールを含むことができる。各々のソフトウェアモジュールは、単一のストレージ装置に常駐することができるか、または複数のストレージ装置にわたって分散すことができる。例として、トリガーイベントが発生したときにソフトウェアモジュールをハードドライブからRAMにロードすることができる。ソフトウェアモジュールの実行中に、プロセッサはアクセス速度を上げるためにいくつかの命令をキャッシュにロードすることができる。次に、1つまたは複数のキャッシュラインを、プロセッサによる実行のために特別な目的のレジスタファイルにロードすることができる。以下のソフトウェアモジュールの機能を参照する場合、そのような機能は、そのソフトウェアモジュールからの命令を実行するときにプロセッサによって実装されることが理解されるであろう。さらに、本開示の態様は、そのような態様を実装する、プロセッサ、コンピュータ、機械、または他のシステムの機能の改善をもたらすことを理解すべきである。
【0098】
ソフトウェアに実装されている場合、機能は、コンピュータ可読媒体に1つまたは複数の命令またはコードとして格納または伝送され得る。コンピュータ可読媒体には、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の記憶媒体を含む通信媒体の両方が含まれる。
【0099】
さらに、本明細書に記載の方法および技術を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、必要に応じて、ユーザー端末および/または基地局によってダウンロードおよび/または他の方法で取得できることを理解すべきである。例えば、そのような装置は、本明細書に記載の方法を実行するための手段の転送を容易にするためにサーバーに結合することができる。あるいはまた、本明細書に記載の様々な方法は、記憶手段を介して提供することができるため、ユーザー端末および/または基地局は、記憶手段を装置に結合または提供するときに様々な方法を得ることができる。さらに、本明細書に記載の方法および技術を装置に提供するための他の任意の適切な技術を利用することができる。
【0100】
コンピュータプログラムは、装置の入力と動作を制御する。コンピュータプログラムは、GPS受信機、圧力センサ、温度センサ、コンピューティング要素、および他の関連するコンポーネントに本明細書に記載される方法で動作するように命令するために、装置上にあるか、または装置によってアクセス可能なコンピュータ可読媒体に格納された少なくとも1つのコードセグメントを含む。コンピュータプログラムは、好ましくはメモリ内に格納され、装置に論理機能を実装するための実行可能命令の順序付けられたリストを含む。しかしながら、コンピュータプログラムは、ハードワイヤード電子部品、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラマブルロジック、アプリケーション固有の集積回路、または電気装置または他のコンピューティング装置の動作を制御するための他の同様のまたは従来の方法などの、順序付けられたリストではない機能を装置に実装するためのプログラムおよび方法を含むことができる。
【0101】
同様に、コンピュータプログラムは、命令実行システム、機器、または装置、例えば、コンピュータベースのシステム、プロセッサを含むシステム、または命令実行システム、機器、または装置からの命令をフェッチして、命令を実行することができる他のシステムによって、またはそれらに接続して使用するために、任意のコンピュータ可読媒体に具体化することができる。コンピュータ可読媒体は、例えば、紙または他の媒体の光学的走査を介してプログラムを電子的にキャプチャし、次にコンパイルする、解釈する、またはさもなければ必要に応じて適切な方法で処理して、コンピュータのメモリに格納することができるとき、プログラムが印刷される紙または別の適切な媒体でさえあり得る。
【0102】
メモリを使用して、1つまたは複数のゴルフコースのコンピュータ可読地図を含む地図データベースを格納できる。コンピュータ可読地図(複数可)は、製造元によって装置メモリにロードされ得る。あるいはまた、コンピュータ可読ゴルフコース地図は、ゴルフコース運営者によって、またはインターネットまたはクラウドベースのサーバーから提供されるコンピュータ可読地図にアクセスすることによって、プレー時にユーザーによってメモリにロードすることができる。いくつかの実施形態では、装置は、装置上のプロセッサまたはコントローラが、遠隔サーバー、クラウドベースのアプリケーション、またはプロセッサと通信している周辺機器またはモバイル装置などの遠隔位置に格納されたコンピュータ可読地図にアクセスできるように、通信ユニットおよびコンピュータ可読命令で構成され得る。
【0103】
コンピュータ可読地図には、局地的な気象条件に依存しない測定に基づく、ティーボックス、グリーンの前面、中央、および/または背面、グリーンの周囲、およびハザード(例えば、バンカー、トラップ、水景など)のうちの1つまたは複数の実際の(真の)高度情報とGPS座標が含まれている。地図データベースには、特定の距離に対応するフェアウェイの中心を下る設定された数の地点の高度も含まれ得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読地図は、それらの地物の高度およびGPS座標の表を含むことができる。フェアウェイ境界、カート通路など、ゴルフコースの他の地物も含まれ得る。実施形態では、コンピュータ可読地図は、ゴルフコースの各々のホールおよび/または各々のグリーンの俯瞰図を含むことができる。
【0104】
GPS受信機は、装置から標的Tまでの第1の距離を決定するように動作可能である。GPS受信機は、その位置を画定するGPS座標を受信するための少なくとも1つのGPS衛星との無線通信に基づいて装置の現在の位置を決定するための任意の従来のGPS受信機とすることができる。標的Tまでの第1の距離は、装置の現在のGPS位置を標的Tまたはその近くの既知のGPS位置と比較することによって決定される。標的Tの既知の位置は、プロセッサがコンピュータ可読地図にアクセスして標的TのGPS座標を取得することで取得できる。例えば、標的Tは、以下でより詳細に説明するように、グリーンまたはグリーン上に配置されたピンなどのゴルフコースの一部とすることができる。
【0105】
GPS受信機はまた、コンピューティング要素およびメモリとは別のメモリおよび処理機能を含むことができるため、GPS受信機は、追加のコンポーネントの助けなしに、標的Tまでの第1の距離を決定するように動作可能である。しかしながら、GPS受信機は、第1の距離を具体的に計算して決定するために、コンピューティング要素とメモリによって提供される機能に依存する場合がある。第1の距離は、好ましくは、装置と標的Tとの間に引かれる仮想線の長さ、例えば、装置と標的Tとの間に直接引かれるフィート、メートル、ヤードなどの数を表す。第1の距離は、目標Tに到達するために必要なゴルフクラブの推定長さなど、他の測定単位を表す場合もある。
【0106】
GPS装置は、例えば、樹木、人、車両、葉などの物体が装置と標的の間に配置されている場合でも、標的までの第1の距離を決定するように動作可能である。その結果、GPS受信機は、ゴルフコースで、様々な樹木、他の葉、および/または地形が標的Tの直視を妨げる可能性がある他の屋外状況を含む、様々な状況において標的Tまでの第1の距離を決定できる。
【0107】
標的Tに対する装置の現在の位置は、実質的に従来の方法で第1の距離を決定するために、従来の光学式、無線、超音波、または視覚的距離検知装置などの他の距離検知コンポーネントを代替的または追加的に含むことができる。
【0108】
特に、GPSは水平距離を提供する。つまり、GPSは、本質的に滑らかな球面を想定してGPS受信機の位置を報告するように構成され、これは、三次元の球面位置を二次元の水平地図上に投影することでさらに簡略化される。別の言い方をすれば、GPSは、GPS受信機の位置を地球上のその位置から平坦な地図上の位置に変換する。同様に、既知の場所のGPS座標も水平地図を参照する。したがって、2つのGPSで決定された地点間の距離は、2つの地点間の高度の違いを考慮しない水平方向の違いである。
【0109】
装置は、好ましくは、最初に装置の現在の位置の高度(標高)を決定し、続いてそれをコンピュータ可読ゴルフコース地図から得られた標的Tの高度と比較することによって角度θを決定する。装置の高度は、圧力センサを使用して大気圧を測定し、温度センサを使用して周囲温度を測定することによって決定できる。任意の地点での高度は、測高公式を使用して計算できる。
【0110】
温度と圧力を高度に変換するアルゴリズムの例は次の通りである。
【数1】

ここで、hは海抜メートル単位であり、Poは海面気圧1013.25であり、Pは大気圧(hPa)であり、Tは温度(℃)である。
【0111】
温度と圧力を高度に変換する別のアルゴリズムの例は次の通りである。
【数2】

ここで、Hは高さ(公称海面からのフィート)であり、公称海面気圧は1013.25であり、Tは℃単位の温度であり、Paは圧力(hPa)である。
【0112】
これら2つのアルゴリズムには絶対的な違いがあるが、妥当な範囲では相対的な違いはわずかである。圧力と温度の値を高度に変換するための他のアルゴリズムがある。圧力センサの販売会社は、圧力を計算するための独自の最適化されたアルゴリズムとソースコードを提供することがよくある。必要な精度は、大きな圧力変化ではなく小さな圧力変化に対してであるため、様々なアルゴリズムを使用できる。
【0113】
大気圧は気象条件によって変化するので、装置は気象条件による圧力変動を説明するための較正機能を含むことが理解され得る。
【0114】
装置が地図データベースからそのGPS座標を参照してティーボックス上にあることを認識すると、装置は高度オフセット(ElevationOffset)を計算する。装置内または装置から離れた内部圧力センサと温度センサは、装置の圧力高度を計算するために使用される圧力と温度のデータを提供できる。装置は、ティーボックスでの実際の圧力を決定し、上記のようなアルゴリズムを使用して、測定された高度または圧力高度(ElevationPressure)を決定し、地図データベースのティーボックスの高度と正確に一致しない場合がある。測定された高度と地図データベースの高度の差は、プレー中に観察された圧力を補正するための補正係数を決定するために使用される。ティーボックスにいるとき、高度オフセット=圧力高度(ElevationPressure)-地図データベースのティーボックスの高度(Elevation of Tee Box)。高度オフセットは、ユーザーが携行する装置とティーボックスの地面の高さとの高さの差に関連する成分を含むため、地面上のボールの位置の高度が傾斜の計算に使用されることを理解できる。
【0115】
装置がコースを移動するとき、プロセッサは、内部圧力センサと遠隔および/または一体型温度センサとアルゴリズムからの情報を使用して、圧力高度(ElevationPressure)を計算し続ける。装置は、その場所で観測された圧力高度(ElevationPressure)間の差を計算し、ホールのティーボックスなどの前の較正ステップで決定された高度オフセットを適用することにより、現在のユーザー高度(UserElevation)を計算する。次に、較正オフセットがセンサの高度(圧力高度(ElevationPressure)-高度オフセット)に適用され、コンピュータ可読地図上の基準点に関連する装置の高度、ユーザー高度を計算する。その後、ユーザー高度は、コンピュータ可読地図内の他の標的の高度と比較できる。装置は、データベース内の任意の標的間のユーザー高度間の差を計算できる。傾斜または補正距離に使用される高度差は、ユーザー高度と(地図データベースからの)標的高度(TargetElevation)との差である。
【0116】
図4は、例示的な一実施形態に係る装置が、方法の例示的な一実施形態を使用して、第1の距離R1、第2の距離R2、およびθを決定する、ゴルフコースホールの一例の鳥瞰図または地図ビューおよび高度図を示す。図4は、ティーボックス、フェアウェイ、クリークハザード、バンカーハザード、およびグリーンを含むホールを示している。この図では、水平方向と垂直方向の目盛りは同じではない。図中、星印1はティーボックスを示し、星印Aはクリークハザードレイアップ位置を示し、星印Bはバンカーハザードキャリー位置を示し、星印Cはグリーンの前面を示し、星印Dはグリーンの旗(中央)を示し、星印Eはグリーンの後部を示している。これらの位置の各々は、地図データベースで提供されるホールの情報から取得できる。地図ビューは、示された地点の各々のGPS座標に基づいている。2つの場所の間の公称距離は、2つの場所のGPS座標の差を見つけることによって計算できる。高度図には、これらの地点の各々の高度が示され、これらも地図データベースから入手できる。星印2は、例えば、ティーショット後のフェアウェイでのプレーヤーのボールの位置での、装置の現在の位置を示す。
【0117】
第1の距離R1は、地図データベース内のそのGPS座標に基づいて、装置のGPS位置によって決定される星印2でのユーザーの位置から、標的である星印Dの位置までの公称距離または水平距離を計算することによって決定される。角度θは、ティーボックスでの基準点である星印1、地図データベースからのピンでの標的星印D、および上記のように決定されたユーザー高度(ElevationUser(EU))の高度を比較することによって決定される。図4に示すように、E1は、地図データベースに基づくティーボックスから旗までの高度の低下である。EUは、ティーボックスと星印2でのユーザーの位置との間の高度の低下として示される。E2は、星印2のユーザー位置から旗までの高度の上昇であり、EUからE1を差し引いて決定される。角度θは、水平高度線HEと傾斜線Sによって画定される角度であり、第1の距離R1での高度E2の変化によって決定される。
【0118】
コンピューティング要素のプロセッサは、第1の距離R1および決定された角度θに基づいて、標的Tまでの第2の距離R2を決定する。好ましくは、コンピューティングリソースを節約するために、第2の距離R2は、第2の距離R2が所望の間隔でのみ、またはユーザーによる入力時にのみ決定されるように、静的に決定することができる。逆に、第2の距離は、第2の距離が新しい第1の距離または角度として連続的に更新することができるか、または例えば、装置がユーザーによってコースの周りを移動するときに提供することができるように動的に決定されてもよい。
【0119】
プロセッサは、星印2でのゴルフボールの位置と標的Tとの間の高度の変化を説明するために、角度θに対応する「傾斜」係数によって第1の距離を調整することによって第2の距離R2を決定する。この係数は、発射体の推定軌道を考慮して第1の距離を調整する。したがって、第2の距離R2は、好ましくは、発射体の推定軌道が標的Tと略交差するように発射体が移動しなければならない距離を表す。対照的に、第1の距離は、装置と標的Tとの間の仮想線の長さを表し、これは、上記のように、略直線である。当技術分野で知られているように、ゴルフボール、フットボール、矢などの自走式ではない発射体は、主に重力と空気抵抗の影響により、略放物線(すなわち、弾道)曲線Pに従って空気中を進む。角度θがゼロの状況では、発射体の弾道運動は、距離計算に実質的に影響しない。図2Bおよび図4に示すように、標的Tの高度がユーザーの高度よりも高い場合、R2はR1よりも長くなる。
【0120】
図4は、標的Tがフラグまたはピンの位置である一例を示している。しかしながら、標的Tはピン位置以外のものとすることができることを理解できる。例えば、ユーザーは、ピンまでの距離に基づいて、星印2のゴルフボールの位置から1回のショットでピンに到達できないと判断する可能性があり、星印A、B、またはCで示されるような別の標的までの距離の決定を要求することができる。同様に、ドッグレッグホールは、ドッグレッグの2つの部分によって形成される角度の頂点に近接する標的を含むことができる。「傾斜」係数は、発射体のソース角度に基づいて空気中の発射体の略放物線または弾道運動を説明し、高度の変化に合わせて調整する、従来のよく知られたアルゴリズムまたは表を利用して決定できる。好ましくは、係数は、角度θおよび角度θの接線に対応する乗数に基づいて決定される。以下に説明するように、係数および関連情報は、コンピューティング要素による計算を容易にし、促進するために、メモリ314に格納することができる。
【0121】
説明したように決定された第2の距離R2を使用して、装置の位置と標的Tの間の公称またはGPSの差とは異なる「プレーアズ(PlayAs)」距離を定義できる。
【0122】
ゴルフボールの飛行に影響を与える可能性のある周囲温度や空気密度(圧力)などの他の係数も、「プレーアズ」距離で考慮され得る。前述のように、本明細書で説明する装置は、一体型圧力センサと一体型または遠隔温度センサを含むため、それらの変数を含むゴルフボールの弾道飛行のアルゴリズムを使用して、温度と圧力を「プレーアズ」距離の計算に含めることができる。GPS装置1は、内部アルゴリズムとプロセッサを使用して、計算と適切な調整を行う。
【0123】
実施形態では、本明細書に開示される装置は、ゴルフボールの位置と標的Tとの間の高度の変化(傾斜)によって決定されるR2距離に基づく第1の傾斜補正の組み合わせとして「プレーアズ」距離を計算し、これは上記のような圧力/温度高度アルゴリズム、およびゴルフボールの弾道飛行に対する現在の温度と空気圧の影響に基づく追加の環境または「要素」補正係数を使用して決定される。
【0124】
表1は、傾斜のみが補正されたプレーアズ距離と、傾斜と要素の両方が補正されたプレーアズ距離の比較を示している。
【0125】
この例では、ホールが海抜近くのニューヨーク州にある場合、またはホールがアリゾナ州スコッツデールのレジェンドトレイルにある場合(高度が大幅に高い場合)に、架空のホール上のゴルファーのライを比較する。ライのGPS衛星からのGPS座標とコースデータベースからの標的のGPS座標によって決定されるように、ライの距離は、グリーンの前面、中央、背面に対して決定される。この例では、ライは両方の場所でグリーンの中心から167ヤード(152.7m)である。傾斜は、標的(複数可)と比較した圧力と温度のアルゴリズムを使用して、ライの高度を標的(複数可)の高度と比較することにより、上記のように計算される。負の傾斜は、標的がライから下り坂にあることを示す。プレーアズ距離は、一連の標準化された圧力および温度条件に正規化された標準の弾道軌道と比較した、水平距離、実際の距離、および角度θの間の幾何学的関係を使用して決定される。傾斜値が-7%の場合、表示されるプレーアズ距離は、GPS距離よりもかなり短くなる。中央距離は、11ヤード(10.06m)短いものとしてプレーするものであることが分かる。ニューヨークにあるホールとスコッツデールにあるホールの高度の差は、プレーアズ距離にさらに影響を与え、ゴルファーがショットに対処すべき方法に影響を与える可能性がある。高度が高いということは、空気の密度(圧力)が低く、ゴルフボールの飛行に対する空気の抵抗も少ないことを意味する。その結果、スコッツデールのゴルフボールは、同じ力で打たれたニューヨークのゴルフボールよりも遠くまで移動する。プレーアズ距離をさらに調整するための第2のステップとして、高度補正係数を適用できる。この例では、スコッツデールの高度が高いことを補正すると、中央はさらに7ヤード(6.4m)短いものとしてプレーするものとなる。
【0126】
温かいボールは冷たい温度のボールよりも動的であるため、温度もボールの飛行距離に影響を与える可能性がある。例えば、80F(27℃)で打たれたボールは、65F(18℃)で同じ力で打たれたボールよりも遠くまで移動する。したがって、第3のステップでは、温度補正係数は、プレーアズ距離をさらに調整して、計算中に観測された実際の温度を考慮に入れることができる。計算時の周囲温度は、傾斜決定のための高度計算およびボールの弾道飛行に対する高度の影響に比較的小さな影響を与えることを理解できる。しかしながら、周囲温度はボールの弾道飛行に大きな影響を与える可能性があるため、温度補正が望ましい場合がある。
【0127】
特に、本明細書に記載の装置によって得られた圧力および温度データを使用して、傾斜補正と、高度補正および温度補正とを計算することができる。これにより、本明細書で説明するような圧力と温度の係数を使用して決定されたプレーアズ距離は、距離計算に圧力と温度を使用しない従来の距離計システムよりも、プレー時の条件により関連性が高くなる。
【表1】
【0128】
高度補正と温度補正を使用して決定された場合の傾斜補正のために装置によって決定された圧力高度は、ゴルフのラウンドの期間にわたってプレーが進むにつれて周囲の圧力と温度の変化によっても影響を受けるため、装置を頻繁に再較正して補正の正確な決定を確実にすることが重要な場合がある。例えば、再較正は、各々のティーボックスで行われることが望ましい。上記のように、GPS装置は、そのGPS位置を、コンピュータ可読地図から取得したティーボックスのGPS座標と比較することにより、所与のホールのティーボックスにあるかどうかを判断できる。装置とティーボックスのGPS座標が、ティーボックスのGPS座標の周囲のある定義された半径などの指定されたマージン内で一致すると、装置はその一体型圧力センサと一体型または(好ましくは)遠隔温度センサとを使用して圧力と温度の情報を取得して、そのホールに使用される高度オフセットを計算する。
【0129】
温度値は、GPS装置346aに取り付けられた、ゴルファーに取り付けられた、またはゴルファーによって使用された、または無線通信によって遠隔センサ346bから取得された温度センサによって提供することができるか、またはユーザーによって入力することができる。温度情報は、公的に入手可能な気象情報またはセンサによって提供され得る。実施形態では、ゴルファーは、温度を観察して入力することができる。
【0130】
上に示したように、装置は、そのGPSの位置、圧力、および温度を連続的に監視して、装置がティーボックスにあると判断したときに自律的に再較正することができる。あるいはまた、計算能力を節約するために、装置は、単にそのGPS位置を連続的に監視し、そのGPS位置をコンピュータ可読地図のティーボックスのGPS位置と照合することにより、ティーボックスにあると判断したときに、圧力と温度のデータを選択的に取得することができる。あるいはまた、再較正は、ユーザーが再較正要求を入力することによって開始することができる。
【0131】
あるいはまた、グリーンで再較正を行ってもよい。例えば、ゴルフコースの男性用ティーボックスでは高度情報を利用できるが、女性用ティーボックスでは利用できない場合がある。女性用のティーボックスでプレーするゴルファーの場合、ホールのグリーンでの較正を使用して、次のホールの高度オフセットを計算できる。グリーンは、較正がまだ有効かどうかを判断するためのチェックとしても役立つ可能性がある。グリーンでの較正は精度が低い可能性があるが、ティーボックスの較正がスキップされる状況では役立つ可能性がある。ティーボックスは一般的に水平であるため、ティーボックス内の任意の場所での高度較正は、どこで実行されても一貫している可能性がある。しかしながら、グリーンの高度は、データベースにグリーンの高度が集計されたグリーン上の地点と1つまたは複数の方向で異なる場合があり、データベースの高度と比較して、圧力高度(PressureElevation)の決定に誤差が発生する可能性がある。さらに、ゴルフコースのオペレーターは、旗またはピンの位置をグリーン内の様々な位置に定期的に移動する可能性があり、データベースのグリーンの高度が測定された場所が不確実になる。
【0132】
GPS装置は、ユーザーからの入力を受信し、ユーザーに情報を提供するためのユーザーインターフェースを含む。ユーザー入力は、上記の図1で説明したように、装置の1つまたは複数のボタンまたはスイッチによって、または装置との無線通信でアプリを使用することによって、装置に提供できる。実施形態では、ユーザー入力は、例えば、ボタンを押すことによって、信号をタップすることによって、またはマイクを備えた装置に対して口頭で伝達することができる。
【0133】
GPS装置は、LEDまたはLCDディスプレイなどの、情報をユーザーに提供するためのディスプレイを含む。情報は、測定された距離の読み出し(例えば、上記のR1)を含むことができ、「プレーアズ」距離(例えば、任意選択で、高度補正および/または温度補正を含む、上記のR2)などの追加の情報、例えば、そのパー値、合計距離、グリーンの前面までの距離、グリーンの背面までの距離、およびハザードまでの距離を含む、プレーしているホールに関する情報を含むことができる。表示されるその他の情報には、ストローク数、電池情報、および装置動作の他のインジケータが含まれ得る。
【0134】
実施形態では、ディスプレイは、傾斜機能が有効(オン)であるか無効(オフ)であるかを示すアイコン(複数可)を含む。傾斜機能を備えた装置の場合、装置には、ユーザーが傾斜モードを有効または無効にする機能がある。これは、傾斜機能が有効になっていることを示すアイコンが望ましいことを意味し、距離値が実際に傾斜値を示している時点を示すために、そのアイコンのバリエーションが必要である。傾斜モードが有効になっている場合、特定のアイコンを表示することでユーザーに強調表示される。GPS距離と「プレーアズ」距離が表示される場合がある。傾斜モードが無効になっている場合、そのステータスは傾斜アイコンがないか、別のアイコンが表示されていることで示されることができ、画面に表示される距離に変更はない。例えば、「プレーアズ」距離は表示されないか、GPS距離と同じ距離として表示される。さらに、すべてのコースに、装置が傾斜の計算に使用できる高度データがあり得るとは限らない。傾斜を計算できない場合は、非傾斜値が表示される。傾斜アイコンは、傾斜モードが有効になっていることを示すように構成できるが、高度は利用できないため、「プレーアズ」距離は計算できない。
【0135】
図5A図5Cは、距離情報が示されている例示的なディスプレイを示している。これらの図では、ディスプレイはグリーンの前面、中央、背面の距離情報を要約している。図4Aでは、傾斜機能がオフになっており、ディスプレイ30aに傾斜アイコンは表示されていない。ディスプレイ30aは、グリーン21の中央、グリーン22の前面、グリーン23の背面までの現在のGPS距離をヤード単位で示している。実施形態では、距離単位は、距離をメートル単位で表示するように切り替えることができる。現在のホール番号は24に表示される。現在のホールのパーは25に表示され、そのラウンドのゴルファーの現在の合計スコアは26に表示される。実施形態では、ゴルファーのスコアは、コースのパーと比較したゴルファーのスコープ(図示される)または総ストローク数のいずれかとして表示することができる。図5Bは、傾斜機能が有効にされているが、例えば、傾斜補正を計算することを可能にする高度データが不足しているために補正された距離が表示されていないディスプレイ30bを示している。27bの「開いた」傾斜アイコンがディスプレイ30bで点灯し、傾斜がオンになっていることを示すが、未補正のGPS距離が表示される。図5Cは、傾斜機能が有効にされ、計算された「プレーアズ」距離が表示されているディスプレイ30cを示している。27cの「閉じた」傾斜アイコンがディスプレイ30cで点灯し、傾斜がオンになっていることを示し、計算された距離が表示される。図5Dは、傾斜機能が無効(左)と有効(右)になっている装置の図を示している。写真は、計算されたプレーアズ距離がGPS距離とどのように異なり得るかを示している。
【0136】
図6Aは、グリーンビューディスプレイ31の画像を示している。この図では、グリーンの地図が示され、グリーン33の中央までの距離がブロック32に示されている。グリーンの前面と背面までの距離は、それぞれブロック34と35に示されている。閉じた傾斜アイコン27cは、プレーアズ距離が表示されていることを示す。通常、コースのグラウンドキーパーは、グリーンエリア内の任意の場所にカップまたはピンを移動して、異なる日の間でプレーを変えたり、グリーンの摩耗を減らすなどすることができる。そのため、ピンの実際の位置は、一覧になっている距離のいずれかよりもゴルファーに関連している可能性がある。実施形態では、グリーンビューは、ゴルファーがグリーン地図の周りを移動して、観察されたピン配置38を定義することができる可動カーソル37を含む。ゴルファーがグリーンビューにピン配置を行う場合、中央33までの距離は、ピン配置38までの距離に置き換えられる。ピン配置38は可変であるため、その高度は地図データベースに含まれない可能性があることを理解することができる。その場合、ピン配置の高度は、最も近い前面の高度、中央の高度、または背面の高度から、または前面の高度、中央の高度、および背面の高度の加重平均から推定できる。あるいはまた、ピン配置の高度が決定できない場合は、開いた傾斜アイコン(図5Bを参照)が表示され、中央距離が表示される。図6Bは、傾斜機能が無効(左)と有効(右)のグリーンビューディスプレイを示す装置の図を示している。この図は、計算されたプレーアズ距離がGPS距離とどのように異なり得るかを示している。この実施形態では、グリーンの中央までの距離またはピン配置のみが示されている。
【0137】
図7A図7Cは、最大6つの異なるハザードまでの距離が表示される、ハザード表示の画像を示している。図7Aでは、傾斜機能がオフになっており、ディスプレイ40aに傾斜アイコンは表示されていない。ハザード42までのGPS距離41aが表示されている。電池充電インジケータは28に表示される。図7Bでは、傾斜機能がオンになっており、閉じた傾斜アイコンがディスプレイ40bに表示され、「プレーアズ」距離が表示されていることを示している。ハザード42までのプレーアズ距離41bが表示されている。プレーアズ距離を計算できない場合、例えば、ハザードの高度をデータベースで見けることができない場合は、3つのハイフンで示される。実施形態では、現在のライのGPS座標が、ゴルファーがハザードを超えたことを示している場合、ハザードはディスプレイから削除され、必要に応じて追加のハザードを表示できるようにする。図7Cは、傾斜機能が無効(左)と有効(右)のハザード表示を示す装置の図を示している。この図は、計算されたプレーアズ距離がGPS距離とどのように異なるかを示している。
【0138】
図8は、時計ディスプレイ50の画像を示している。この図では、時刻は51で表示され、これは、実施形態では、現在の時刻、または経過時間のストップウォッチ機能とすることができる。例えば、ゴルファーは、ラウンドの合計経過時間、または特定のホールのプレー時間を計時することができる。実施形態では、ユーザーは、上にスクロールおよび下にスクロールボタンを使用して、異なる時間表示の中からスクロールおよび選択することができる。曜日と日付はそれぞれ52と53で表示される。
【0139】
他の表示ビューには、装置のコントローラによって決定されたときの装置のGPS位置に対するコースのGPS座標の近さに基づいて、データベース内の1つまたは複数のコースからゴルフコースを選択できるホームビューが含まれる。場合によっては、例えば、2つのコースが、ユーザーが装置の電源を入れた1つのクラブハウスに関連付けられている場合など、GPS比較に基づいて複数のコースが可能である。そのような場合、ユーザーは上にスクロールボタンと下にスクロールボタンを使用して、異なるコース間をスクロールして選択できる。
【0140】
別の表示ビューには、高度と傾斜の補正を決定するために使用される装置に関連付けられた圧力センサと温度センサから取得された現在の気圧と温度が表示される場合がある。
【0141】
さらに他の要因が「プレーアズ」の計算に含まれる場合がある。
【0142】
いくつかの実施形態では、ゴルファーのハンディキャップによって特徴付けられるようなゴルファーの能力もまた、コンピューティング要素がその要因を考慮して「プレーアズ」距離を調整できるようにするために装置に入力することができる。他の実施形態では、ゴルファーは、1つまたは複数のクラブタイプを使用して平均打撃差を入力し、装置が、所与のクラブを使用して打撃するプレーヤーの強さおよびスキルに基づいて、弾道飛行経路でゴルフボールを打つゴルファーの能力を決定できるようにすることができる。熟練度の低いゴルファーは、熟練度の高いゴルファーよりもフラットなショットおよび/または遅いショットを打つ可能性があることを理解できる。また、ゴルフのラウンドごとにプレーヤーの能力を入力する必要はなく、プレーヤーの能力を1回入力し、ゴルファーの能力が時間の経過とともに変化するにつれて、必要に応じて修正できることも理解できる。
【0143】
図9は、本開示の態様に従って決定された距離に関連するショット情報を取得する方法を示している。本明細書に記載され、ブロック902に示されるように、GPS対応ポータブル装置は、ショット情報の要求を受信することができる。一般的に、ショット情報は、コンピュータ可読命令を実行するコントローラによって本明細書に記載される方法を使用して装置によって決定される距離を含む。ゴルファーなどのユーザーが、装置の位置または周囲の環境の特徴に関する情報を受け取りたい場合は、GPS対応のモバイル装置でユーザー入力作動させることでリクエストを開始でき、リクエストはGPS対応モバイル装置のコントローラに送信される。実施形態では、装置の電源を入れるユーザーは、ショット情報の要求を構成するためにコントローラによって取り込まれ、ユーザーからの追加の入力なしでブロック904について議論したように、コントローラをブロック904に移動させて、装置の地理的位置を自律的に、そして任意選択で連続的に決定する。いくつかの実施形態では、電池寿命を節約するために、ユーザーによって電源が投入された後、コントローラは、ショット情報を要求するためにユーザー入力を必要とする「スリープ」モードに入ることができる。例えば、「スリープ」モードは、装置の位置が変化せず、位置の変化がショット情報の要求としてコントローラによって解釈される所定の期間の後に入ることができる。あるいはまた、「スリープ」モードは、GPS情報に基づいて、装置が連続動作中であり、動作の停止が、ショット情報が望まれ得るボールの現在のライのユーザーを示すことを決定するコントローラを含むことができる。本開示の態様は、ボタンまたはタッチパッドを使用して圧力で作動するユーザー入力を提供するが、当業者は、タップ信号または音声コマンドを含む、ショット情報要求を開始するために他のトリガーを実装できることを認識するであろう。他の実施形態では、ユーザーがディスプレイを読み取るために配置されている装置を示す装置の向きの変化は、ショット情報の要求を構成するためにコントローラによって理解され得る。実施形態では、装置は、装置の位置および高度が本質的に装置を携行するユーザーのものとなるように、ユーザーによって携行される。
【0144】
ブロック904に示されるように、コントローラは、モバイル装置の生来のGPS機能またはインストールされたアプリケーション内の別の位置情報サービスを使用して、装置(ユーザー)の地理的位置を決定することができる。遠隔装置のアプリケーションソフトウェアには、ユーザーの場所に関連するローカル環境情報が含まれ得る。例えば、アプリケーションソフトウェアは、ユーザーが位置するゴルフコースおよび/またはゲームプレイに関連する、地図、高度、距離などを含むことができる。
【0145】
ブロック906および908に示されるように、コントローラは、装置の地理的位置に依存して、ユーザーの位置をアプリケーションソフトウェアの地理的データと相関させて、ショット情報を生成することができる。ショット情報は、ゴルフコース、様々なランドマーク、マーカーなどの定義された領域内または領域上のユーザーの位置に関する情報を含むことができる。一態様によれば、アプリケーションソフトウェアは、いくつかのゴルフコースのGPS情報を格納するデータベースを含むか、またはデータベースにアクセスすることができる。地理的位置に基づいて、コントローラは、ユーザーが位置するゴルフコースを決定することができる。コントローラは、地理的位置を識別されたゴルフコースの位置情報と相関させて、ショット情報を生成することができる。ショット情報には、高度、距離、またはユーザーの位置と標的(旗竿、バンカー、または他の既知のランドマークなど)に関連する他のゲームプレイ情報も含まれ得る。ブロック906では、コントローラは、GPS座標で具体化されるようなランドマーク位置をデータベースから取得する。ブロック908では、コントローラは、ユーザーの位置とランドマークの位置との間の距離を計算する。この距離は、図4の第1の距離R1に対応する。
【0146】
ブロック910では、コントローラは、傾斜機能が有効にされているかどうかを判断する。傾斜機能が有効になっている場合、コントローラはブロック911に進む。傾斜機能が有効になっていない場合、コントローラはブロック912に進む。
【0147】
ブロック912に示されるように、ユーザーからランドマークまでの距離に関連するショット情報は、ショット情報をユーザーに伝達するために、GPS装置の表示画面に表示される視覚情報に変換可能な信号に変換され得る。例えば、ショット情報は、ユーザーが現在のホールの旗竿から100ヤード離れていることを示すことができる。いくつかの実施形態では、例えば、ショット情報は、ディスプレイ上の視覚情報に加えて、またはその代わりに、「あなたは旗竿から100ヤード離れている。」と述べる音声信号に変換することができる。
【0148】
ブロック911では、図10で詳細に説明されているように、コントローラは、装置に関連付けられたセンサから受信した圧力と温度の情報を使用して、ユーザーの高度を決定する。
【0149】
ブロック913では、コントローラはデータベースからランドマークの高度を取得し、ブロック915に進む。コントローラがデータベースからランドマークの高度を取得できない場合、コントローラは傾斜補正距離を決定せず、912に移動して、傾斜補正距離をユーザーが認識できる信号に報告できないという情報を変換する。
【0150】
ブロック915では、コントローラは、ブロック908で取得した距離情報、ブロック911からのユーザーの高度、およびブロック913からのランドマークの高度を使用して、図4の第2の距離R2に対応する傾斜補正距離またはプレーアズ距離を計算する。傾斜補正距離を計算した後、コントローラはブロック912に移動して、傾斜補正距離をユーザーが認識できる信号に変換する。上記のように、信号には、傾斜補正距離が表示されるインジケータが含まれている。
【0151】
実施形態では、プレーアズ距離は、上記のようなゴルフボールの弾道飛行における高度と温度の影響に基づいて、装置とランドマークとの間の高度補正距離(ブロック917)および/または装置とランドマークとの間の温度補正距離(ブロック919)を決定することによってさらに補正することができる。実施形態では、コントローラは、プレーの開始時に観察された高度および/または温度がゴルフボールの弾道飛行に無視できる影響を与えるであろうと判断することができる。例えば、観測された高度は、弾道飛行に対する高度の影響の標準値またはデフォルト値で使用される高度の周囲の定義された範囲内にあるため、高度の影響はプレーアズ距離に大きな影響を与えない場合がある。その場合、コントローラは、ブロック917の計算が不要であると自律的に判断し、ブロック919にスキップする、および/またはブロック912に移動することができる。別の一例では、観測された温度は、弾道飛行に対する高度の影響の標準値またはデフォルト値で使用される高度の周囲の定義された範囲内にあるため、温度の影響はプレーアズ距離に大きな影響を与えない場合がある。その場合、コントローラは、ブロック919の計算が不要であると自律的に判断し、ブロック917および/またはブロック912に戻ることができる。観測された圧力と温度が弾道飛行への影響を無視できると判断した場合、コントローラはブロック917と919の両方をスキップする。観測された圧力と温度が弾道飛行に無視できない影響をもたらすと判断された場合、コントローラは、ブロック917と919の両方で補正を決定する。これらの場合のいずれにおいても、圧力および温度補正の決定は、単一のプレーアズ距離がユーザーに報告されるように、傾斜補正距離とは別に決定を表示せずに実行され得る。
【0152】
ブロック912において距離がユーザーに認識可能な信号に変換された後、コントローラはブロック904に戻り、装置の位置を再び決定する。このプロセスフロー図は、追加のユーザー入力なしで、コントローラが装置の場所を自律的かつ連続的に決定することを提供することが理解される。「スリープ」モードを伴う実施形態では、ブロック904のコントローラはまた、その最後の位置決定以降に、上記のようなショット情報(ブロック902)に対するユーザー要求が受信されたかどうかを判断し得る。
【0153】
図10は、本開示の一態様に係る、図9のブロック911で使用されるユーザーの高度を決定する方法を示す。本明細書で説明され、ブロック1002に示されるように、GPS対応モバイル装置は、ブロック904からのユーザーの位置がデータベース(ブロック1001)から取得された基準位置と一致するかどうかを判断する。図9のブロック904でユーザーの位置が決定された後、コントローラはデータベースを検索して、ユーザーの位置のGPS座標に近接している基準点の位置を探し、基準座標をユーザーの位置の座標と一致させようとする。例えば、ティーボックスのマーカーの間に立っているユーザーは、データベースに格納されているティーボックスの場所から数フィート以内の場所を有する。コントローラが、ユーザー位置が基準位置の位置と一致すると判断した場合、コントローラはブロック1004に移動する。
【0154】
ブロック1004では、コントローラは、装置上の圧力センサから圧力および情報を要求および取得し、一体型温度センサ346aまたは遠隔温度センサ346bから温度情報を取得して、上記のようなアルゴリズムに従って圧力高度を決定する。
【0155】
ブロック1006では、コントローラは、データベースに格納されている基準位置の高度を要求し、取得する。
【0156】
ブロック1008では、コントローラは、圧力および温度情報を使用して同時に決定された圧力高度を、データベースに格納されている基準位置の高度と比較する。上記のように、センサデータからの観測された圧力と温度に基づいて決定された基準位置での高度は可変であるが、データベースからの基準高度は固定されている。一般的に、圧力高度とデータベースの高度は、環境条件が変化するため、わずかに異なる。
【0157】
ブロック1010では、コントローラは、データベースに格納された基準高度と圧力高度との間の差に基づいて高度オフセットを決定する。
【0158】
ブロック1004~1010のステップは、センサデータを使用して経験的に決定された高度をデータベースからの基準高度に合わせるための、本明細書に開示されるGPS対応装置の較正と見なすことができる。実施形態では、装置のGPS位置は、装置が基準位置にあることをコントローラが自律的に判断し、例えば各々のティーボックスで、ゴルフのラウンドを通して定期的に較正ステップ1004~1010を実行できるように、連続的に更新される。このようにして、ティーボックスで決定された高度オフセットは、較正が行われたティーボックスに関連付けられたホール全体で使用される。
【0159】
ユーザーの位置が基準位置の位置と一致しない場合、コントローラはブロック1011に移動する。例えば、ユーザーの位置は、図4の星印2に対応する、ティーショット後のフェアウェイ内にある場合がある。ブロック1011では、コントローラは、ブロック1004について説明されたように、圧力センサおよび温度センサからの圧力および温度情報を要求して、上記のようなアルゴリズムに従って圧力高度を決定する。
【0160】
ブロック1013では、コントローラは、ブロック1010の較正ステップで決定された高度オフセットを、ブロック1011で決定された圧力および温度情報に基づいて高度に適用して、調整された高度を決定する。調整された高度は、図9のブロック915で使用され、ユーザーの位置から現在のホールのグリーンのピンなどの標的の位置までの傾斜補正距離を決定する。
【0161】
ユーザーがティーボックスからグリーンなどの標的へのショット情報を要求した場合、両方の位置と高度が地図データベースにあり、センサ情報を使用してユーザーの高度を決定する必要がないことを理解できる。傾斜補正距離は、データベースの距離と高度情報からのみ決定できる。しかしながら、ゴルフボールの飛行に影響を与える可能性のある高度と温度の環境条件は、センサ情報から取得され、必要に応じてプレーアズ距離に対する高度および/または温度補正を決定する。さらに、装置はセンサ情報を収集し、ゴルファーがグリーンに向かって進むときに高度が地図データベースにない場合のショット情報の後続の要求で使用する高度オフセットを決定する。
【0162】
本開示の態様は、GPS装置自体にある機能および能力を提供し得るが、当業者は、これらの機能のいくつかが、本開示の範囲から逸脱することなく、GPS装置に結合された遠隔装置上に配置、処理、または他の方法で実行することができることを認識するであろう。
【0163】
本開示の態様は、ゴルファーによってゴルフコースで使用されるGPSシステムを提供するが、当業者は、本明細書で説明されるようなGPSシステムの使用および適用可能性がそのように限定されず、他の環境で使用することができることを認識するであろう。
【0164】
前述の開示の一態様は、距離を決定するための装置またはシステムであり、装置は、コントローラ、全地球測位システム(GPS)受信機、圧力センサ、コントローラと通信する温度センサ、および内部に具体化された複数のコンピュータ可読命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含み、複数のコンピュータ可読命令は、コントローラによって実行されると、GPS受信機からの第1の座標に基づいて装置の地理的位置を決定し、ランドマークの位置をデータベースからの第2のGPS座標に基づいて取得し、第1および第2のGPS座標を使用して、装置とランドマークとの間の距離を決定し、距離をユーザーが認識できる信号に変換するように、コントローラにさせる。
【0165】
装置またはシステムの実施形態は、以下を単独でまたは任意の組み合わせで含む。
【0166】
少なくとも1つの非限定的な例示的な実施形態によれば、装置またはシステム上のコントローラは、アルゴリズムを使用して圧力センサおよび温度センサから受信した圧力値および温度値に基づいて装置の高度を決定し、データベースからランドマークの高度を取得し、装置とランドマークとの間の高度補正距離を決定し、高度補正距離をユーザーが認識できる信号に変換するためのコンピュータ可読命令を実行するようにさらに構成される。
【0167】
コントローラは、圧力センサと温度センサから受信した圧力値と温度値に基づいて装置の高度を決定し、高度オフセット係数を適用する。
【0168】
コントローラは、コンピュータ可読命令を実行してデータベースから基準位置を取得し、装置の位置が基準位置と一致していることを確認し、圧力センサと温度センサから受信した圧力値と温度値に基づいて、装置の圧力高度を決定し、データベースから基準高度を取得し、装置の圧力高度を基準高度と比較し、装置の圧力高度と高度オフセット係数が基準高度と等しくなるように、高度オフセット係数を決定することによって、高度オフセット係数を決定する。
【0169】
実施形態では、ショット情報は、装置とランドマーク位置との間の距離を含むか、または装置とランドマークの位置および高度との間の傾斜補正距離を含む。
【0170】
装置またはシステムは、ゴルフコース上の位置および高度情報を決定するために使用することができ、例えば、装置の位置および高度は、ゴルフボールの現在のライで決定される。
【0171】
ランドマークは、ティーボックス、グリーン前面、グリーン中央、グリーン背面、旗竿、ピン位置、カップ、グリーン周辺ハザード、バンカー、トラップ、水景、ラフ、フェアウェイ境界、カート通路からなる群から選択できる。基準位置は、ティーボックスまたはグリーンとすることができる。
【0172】
また、内部に具体化された複数のコンピュータ可読命令を含む非一時的なコンピュータ可読記憶媒体も提供される。命令は、コントローラ、全地球測位システム(GPS)受信機、圧力センサ、およびコントローラと通信する温度センサを含む装置のコントローラによって実行されると、GPS受信機からの第1の座標に基づいて装置の地理的位置を決定し、ランドマークの位置をデータベースからの第2のGPS座標に基づいて取得し、第1および第2のGPS座標を使用して、装置とランドマークとの間の距離を決定し、距離をユーザーが認識できる信号に変換するように、コントローラにさせる。
【0173】
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の実施形態は、以下を単独でまたは任意の組み合わせで含む。
【0174】
命令は、アルゴリズムを使用して、圧力センサおよび温度センサから受信した圧力値および温度値に基づいて、装置の高度を決定し、データベースからランドマークの高度を取得し、装置とランドマークとの間の高度補正距離を決定し、高度補正距離をユーザーが認識できる信号に変換するように、コントローラにさせる。
【0175】
命令は、圧力センサおよび温度センサから受信した圧力値および温度値に基づいて、装置の現在の高度を決定し、高度オフセット係数を適用するようにさらに構成されるコントローラにさらにさせることができる。
【0176】
命令は、データベースから基準位置を取得し、装置の位置が基準位置と一致していることを確認し、圧力センサと温度センサから受信した圧力値と温度値に基づいて、装置の圧力高度を決定し、データベースから基準高度を取得し、装置の圧力高度を基準高度と比較し、装置の圧力高度に高度オフセット係数を加えたものが基準高度と等しくなるように、高度オフセット係数を決定することによって、高度オフセット係数を決定するようにコントローラにさらにさせることができる。
【0177】
ショット情報は、装置とランドマークの位置および高度との間の傾斜補正距離を含み得る。
【0178】
また、全地球測位システム(GPS)受信機、圧力センサ、およびコントローラと通信する温度センサを含む、装置上でコントローラによって実行される距離を決定するための方法であって、方法は、コントローラがGPS受信機からの第1の座標に基づいて装置の地理的位置を決定し、データベースからの第2のGPS座標に基づいてランドマークの位置を取得し、第1および第2のGPS座標を使用して、装置とランドマークとの間の距離を決定し、距離をユーザーが認識できる信号に変換することを含む、方法も提供される。
【0179】
この方法の実施形態は、以下を単独でまたは任意の組み合わせで含む。
【0180】
コントローラはさらに、アルゴリズムを用いて、圧力センサおよび温度センサから受信した圧力値および温度値に基づいて、装置の高度を決定し、データベースからランドマークの高度を取得し、装置とランドマークとの間の高度補正距離を決定し、高度補正距離をユーザーが認識できる信号に変換する。
【0181】
コントローラは、圧力センサと温度センサから受信した圧力値と温度値に基づいて装置の高度を決定し、高度オフセット係数を適用する。
【0182】
コントローラは、データベースから基準位置を取得することにより、高度オフセット係数を決定し、装置の位置が基準位置と一致することを判断し、圧力センサと温度センサから受信した圧力値と温度値に基づいて、装置の圧力高度を決定し、データベースから基準高度を取得し、装置の圧力高度を基準高度と比較する。装置の圧力高度に高度オフセット係数を加えたものが基準高度と等しくなるように、高度オフセット係数を決定する。
【0183】
ショット情報は、装置とランドマークの位置および高度との間の傾斜補正距離を含む方法。
【0184】
教示に基づいて、当業者は、本開示の範囲が、本開示の他の態様とは独立してまたは組み合わせて実装されるかどうかにかかわらず、本開示の任意の態様を網羅することを意図していることを理解すべきである。例えば、記載された任意の数の態様を使用して、装置を実装することができるか、または方法を実施することができる。また、本開示の範囲は、説明された本開示の様々な態様に加えて、またはそれ以外の他の構造、機能、または構造および機能を使用して実施されるそのような装置または方法を網羅することを意図している。本開示の任意の態様は、特許請求の範囲の1つまたは複数の要素によって具体化することができることを理解すべきである。
【0185】
「例示的」という言葉は、本明細書では、「例、実例、または例示として機能する」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」として記載されるいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。
【0186】
特定の態様が本明細書で説明されているが、これらの態様の多くの変形および変更は、本開示の範囲内にある。好ましい態様のいくつかの利益および利点が言及されているが、本開示の範囲は、特定の利益、用途、または目的に限定されることを意図するものではない。むしろ、本開示の態様は、異なる技術、システム構成、ネットワーク、およびプロトコルに広く適用可能であることが意図されており、それらのいくつかは、好ましい態様の図および以下の説明に例として示されている。詳細な説明および図面は、限定するのではなく、本開示の単なる例示であり、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される。
【0187】
本明細書で使用される場合、「決定」という用語は、多種多様な行動を包含する。例えば、「決定」は、計算、コンピューティング、処理、導出、調査、検索(例えば、テーブル、データベース、または別のデータ構造内の検索)、確認などを含むことができる。また、「決定」は、受信(例えば、情報の受信)、アクセス(例えば、メモリ内のデータへのアクセス)などを含むことができる。さらに、「決定」は、解決、選定、選択、確立などを含むことができる。
【0188】
特許請求の範囲は、上に示した正確な構成および構成要素に限定されないことを理解すべきである。特許請求の範囲から逸脱することなく、上記の方法および装置の配置、操作、および詳細において、様々な修正、変更、および変形を行うことができる。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10
【外国語明細書】