(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188156
(43)【公開日】2022-12-20
(54)【発明の名称】情報処理方法、防犯システム、情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/32 20130101AFI20221213BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20221213BHJP
G06V 40/16 20220101ALI20221213BHJP
【FI】
G06F21/32
G06T7/00 510F
G06V40/16 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022156212
(22)【出願日】2022-09-29
(62)【分割の表示】P 2021097458の分割
【原出願日】2015-09-03
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】樋口 輝幸
(57)【要約】
【課題】認証精度を向上するとともに生体情報の偽造による成りすましを防ぐ認証装置を提供する。
【解決手段】情報処理方法は、認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出し、距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できると決定し、前記認証対象の認証を開始できると決定した後に、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出し、
距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できると決定し、
前記認証対象の認証を開始できると決定した後に、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行う、
情報処理方法。
【請求項2】
認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出し、
距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できる状態に推移し、
前記状態において、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行う、
情報処理方法。
【請求項3】
前記距離情報に基づいて、前記認証対象が制御対象に手を近づけるジェスチャを検出した場合、制御対象の状態を変化させる、
請求項1または請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記認証対象の顔画像に基づいて、第三者が前記認証対象の近くに存在すると判定した場合、
警報装置を動作させる、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記生体情報は、前記認証対象の顔、静脈パターン、虹彩パターンのうち少なくとも一つである、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の情報処理方法。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理方法を実行する情報処理装置と、
通報装置と、
を有し、
前記通報装置は、前記情報処理装置の指示に基づいて通報を行う、
防犯システム。
【請求項7】
認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出し、
距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できると決定し、
前記認証対象の認証を開始できると決定した後に、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行う、
情報処理装置。
【請求項8】
認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出し、
距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できる状態に推移し、
前記状態において、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行う
情報処理装置。
【請求項9】
情報処理装置のコンピュータに、
認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出させ、
距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できると決定させ、
前記認証対象の認証を開始できると決定した後に、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行わせる、
プログラム。
【請求項10】
情報処理装置のコンピュータに、
認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出させ、
距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できる状態に推移させ、
前記状態において、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行わせる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、防犯システム、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、顔、指紋、静脈パターン等の生体的特徴(バイオメトリクス)を認証することによってセキュリティを強化した認証装置が開発され、ドアの施錠解除やコンピュータに蓄積された情報にアクセスする際の認証などに利用されている。
例えば、特許文献1には、生体の所定部位に対応する動作パターンをセンサで検出し、検出した動作パターンに対応する部位の生体情報と、検出した動作パターンから生成した生体情報とを照合することによって認証を行う生体認証装置について記載がある。また、特許文献2には、指紋と血管の非接触の生体特徴入力装置について記載がある。
生体的特徴を利用した認証方法は、パスワードや鍵、セキュリティーカードなどを利用した認証における課題(パスワードや鍵の盗難、忘失、紛失など)に対して有効である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】再公表WO2013/114806号公報
【特許文献2】特開2009-175810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、生体的特徴を利用した認証方法にも生体特有の曖昧さによる認証精度の低下や生体情報の偽造によるなりすましなどの新しい課題がある。また、他の課題として、次のようなものがある。例えば、指紋認証の場合、センサに指を接触させる必要があるが、人体の清潔感の確保や操作を簡便にするため、非接触の状態で認証を行うことへの要求がある。また、指の静脈パターンで認証を行う場合、位置ずれによる認証精度が問題となるため、指を置台に接触させる必要がある場合も多いが、置台に指を接触させるとその部分の静脈が圧迫され静脈パターンが変化して認証精度が低下するという問題もある。また、顔認証においては、非接触性が確保しやすいが、指紋や血管などに比較すると数値化が容易な特徴が少なく一般的に認証精度の確保がしづらいという問題がある。また、例えばドアの通行許可に顔認証を用いる場合、常に認証装置が顔を監視していると、顔画像が登録されている人物がドアの前を通っただけでドアが開いてしまい、ドアを開けたくない事情がある場合に不都合が生じる。このような生体認証が有する複数の課題に対応した認証方法は、これまでに提供されてこなかった。
【0005】
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる情報処理方法、防犯システム、情報処理装置およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出し、距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できると決定し、前記認証対象の認証を開始できると決定した後に、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行う、情報処理方法である。
【0007】
また、本発明は、認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出し、距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できる状態に推移し、前記状態において、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行う、情報処理方法である。
【0008】
また、本発明は、認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出し、距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できると決定し、前記認証対象の認証を開始できると決定した後に、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行う、情報処理装置である。
【0009】
また、本発明は、認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出し、距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できる状態に推移し、前記状態において、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行う、情報処理装置である。
【0010】
また、本発明は、情報処理装置のコンピュータに、認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出させ、距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できると決定させ、前記認証対象の認証を開始できると決定した後に、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行わせる、プログラムである。
【0011】
また、本発明は、情報処理装置のコンピュータに、認証対象までの距離を示す距離情報に基づいて認証対象によるジェスチャを検出させ、距離情報に基づいたジェスチャを検出すると前記認証対象の生体情報に基づいて前記認証対象の認証を開始できる状態に推移させ、前記状態において、認証対象の顔画像に基づいて顔認証を行わせる、プログラムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の認証によれば、非接触な認証の利便性を維持しつつ、認証の精度を向上するとともに生体情報の偽造による成りすましを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の第一の実施形態による認証装置の最小構成を示す図である。
【
図2】本発明の第一の実施形態による防犯システムのブロック図である。
【
図3】本発明の第一の実施形態による認証装置が認証処理の開始を指示するジェスチャの一例を示す第一の図である。
【
図4】本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体情報の一例を示す第一の図である。
【
図5】本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体情報の一例を示す第二の図である。
【
図6】本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体情報の一例を示す第三の図である。
【
図7】本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体情報の一例を示す第四の図である。
【
図8】本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体情報の一例を示す第五の図である。
【
図9】本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体情報の一例を示す第六の図である。
【
図10】本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体のジェスチャの一例を示す図である。
【
図11】本発明の第一の実施形態によるドアの開錠施錠を指示する生体のジェスチャの一例を示す第一の図である。
【
図12】本発明の第一の実施形態によるドアの開錠施錠を指示する生体のジェスチャの一例を示す第二の図である。
【
図13】本発明の第一の実施形態による認証対象者が緊急事態にあることを検出する場合の画像の一例である。
【
図14】本発明の第一の実施形態における認証処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】本発明の第一の実施形態における通報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】本発明の第二の実施形態による防犯システムのブロック図である。
【
図17】本発明の第二の実施形態における認証処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第一の実施形態>
以下、本発明の第一の実施形態による認証装置を
図1~
図15を参照して説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態による認証装置の最小構成を示す図である。
図1に示す通り、認証装置100は、撮像部110と、認証部130とを少なくとも有している。
撮像部110は、認証対象となる人(以下、対象者と呼ぶ)を撮像する。
認証部130は、撮像部110が撮像した対象者の画像に含まれる一つまたは複数の生体情報と、撮像部110が撮像した画像に含まれる生体のジェスチャが示す情報と、に基づいて前記生体についての認証を行う。生体情報とは、例えば、顔画像、生体各部位の静脈パターン、虹彩パターンなどである。また、生体のジェスチャが示す情報とは、例えば、対象者が指で示した数字や文字などである。
【0015】
図2は、本発明の第一の実施形態による防犯システムのブロック図である。
この図における防犯システム1は、認証装置100と、通報装置200と、記憶装置210と、ドア300と、電気錠310とを含んで構成される。防犯システム1は、ドア300を通行しようとする対象者10が、ドア300を通行する権限を有しているか否かを認証し、権限を有している場合に対象者10がドア300を通行することを許可するシステムである。また、防犯システム1は、対象者10がドア300を通行する際に、第三者が同時に通行しようとしたような場合に、監視員などに通報するための通報装置200を備えている。また、記憶装置210は、対象者10認証に用いる生体情報などを記憶している。
【0016】
認証装置100は、対象者10を撮像し、撮像して得られた画像に基づいて認証処理を行い、対象者10がドア300を通行する権限を有しているか否かの判定を行う。また、認証装置100は、対象者10がドア300を通行する権限を有している場合、電気錠310に開錠信号を出力してドア300を開錠するよう制御する。また、また、認証装置100は、例えば対象者10が襲われたことを検出すると、通報装置200を動作させ通報を行う。認証装置100は、近赤外カメラ111と、近赤外光源112と、近赤外光源113と、パターンフィルタ114と、光源スイッチ115と、制御部120と、認証部130と、警報ランプ140とを有している。
【0017】
近赤外カメラ111は、近赤外光源112または近赤外光源113を光源として対象を撮像するカメラである。近赤外光源112は、顔認証、静脈パターン認証、ジェスチャ認識用の画像を得るための近赤外均一光の光源である。近赤外光源112を光源とする場合、近赤外カメラ111は、対象者10の近赤外画像(認証用画像とよぶ)を撮像する。一方、近赤外光源113の前方にはパターンフィルタ114が設けられる。パターンフィルタ114は、近赤外光源113を光源とする光が顔、手などの部位へ特殊パターン光を提供するためのフィルタである。パターンフィルタ114は、例えばランダムドットパターンや縞模様状のフィルタなどである。パターンフィルタ114を通した特殊パターン光を身体の各部位に照射し撮像することで、それらの部位と近赤外カメラ111との距離の情報を含んだ画像が得られる。つまり、近赤外光源113を光源とする場合、近赤外カメラ111は、対象者10の各部位との距離を示す情報を含んだ画像(距離画像とよぶ)を撮像する。距離画像は、顔や静脈パターンの認証精度の向上およびジェスチャの認識強化に利用できる。光源スイッチ115は、近赤外カメラ111の光源を、近赤外光源112または近赤外光源113に切り替える。光源の切り替えは、制御部120によって制御される。
図1の撮像部110は、近赤外カメラ111と、近赤外光源112と、近赤外光源113と、パターンフィルタ114と、光源スイッチ115とを含んで構成される。
【0018】
制御部120は、認証部130による認証結果に基づいて電気錠310の開錠・施錠を制御する。また、制御部120は、認証部130による対象者10のジェスチャの認識結果に基づいて、通報装置200を動作させる。また、制御部120は、光源スイッチ115を介して近赤外光源112と近赤外光源113を切り替えつつ、近赤外カメラ111に撮像指示を行う。また、制御部120は、近赤外カメラ111が撮像した画像を認証部130に出力し、認証部130に認証処理を指示する。また、制御部120は、認証部130による第三者の検出に基づいて警報ランプ140を点灯させる。
【0019】
認証部130は、近赤外カメラ111が撮像した対象者10の認証用画像を取得し、所定の画像処理・画像認識処理(以下まとめて画像処理と呼ぶ)を行う。例えば、顔認証の場合、認証部130は、対象者10の顔が写った認証用画像から顔の範囲や顔の特徴点を抽出する処理を行う。あるいは、認証部130は、対象者10の距離画像に基づいて、対象者10と近赤外カメラ111との距離を認識する。そして、認証部130は、認証用画像に含まれる顔画像の大きさを、予め記憶装置210に登録された権限を有する者の顔画像と照合できる大きさに補正する処理などを行う。これらの画像処理は、公知の技術を用いることができるので本明細書では画像処理の具体的な内容について言及しない。認証部130は、これらの画像処理を行うと、画像処理後の対象者10の顔画像と記憶装置210に登録された顔画像とを照合し、対象者10の認証を行う。なお、認証部130は、認証用画像から得られる他の生体情報(顔、静脈パターン、虹彩パターンなど)のうち複数の生体情報を用いて認証を行ってもよい。また、認証部130は、認証用画像に含まれる対象者10のジェスチャを画像処理によって認識する。対象者10のジェスチャとは、例えば、対象者10が近赤外カメラ111に向かって手を左右前後に揺らしたり、指を曲げ伸ばししたりするジェスチャである。そして、認証部130は、生体情報による認証に加えて、さらに対象者10のジェスチャが示す情報を用いて認証を行ってもよい。また、認証部130は、対象者10のジェスチャが示す情報に基づいて、電気錠310の開錠・施錠を決定してもよい。これら認証部130による認証処理や電気錠310に対する制御の具体例については後に説明する。
【0020】
図3は、本発明の第一の実施形態による認証装置が認証処理の開始を指示するジェスチャの一例を示す第一の図である。
図3は、対象者10が近赤外カメラ111に向かって手を顔の近くに掲げている様子を示している。認証部130は、
図3で例示する認証用画像を取得し、画像処理によって、例えば、対象者10がどちらか一方の手を顔の近くに掲げているジェスチャを認識することができる。このジェスチャを認識すると認証処理の開始を指示することが予め定められており、認証部130は、対象者10に対する認証処理を開始することを決定する。認証開始を決定すると、認証部130は、例えば、
図3の認証用画像を用いた顔認証処理を行ってもよい。
【0021】
図4は、本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体情報の一例を示す第一の図である。
図4は、対象者10の喉の静脈パターンの一例を示している。
【0022】
図5は、本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体情報の一例を示す第二の図である。
図5は、対象者10の頬の静脈パターンの一例を示している。
【0023】
図6は、本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体情報の一例を示す第三の図である。
図6は、対象者10の掌の静脈パターンの一例を示している。
【0024】
図7は、本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体情報の一例を示す第四の図である。
図7は、対象者10の手の甲の静脈パターンの一例を示している。
【0025】
図8は、本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体情報の一例を示す第五の図である。
図8は、対象者10の腕の静脈パターンの一例を示している。
【0026】
図9は、本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体情報の一例を示す第六の図である。
図9は、対象者10の虹彩パターンの一例を示している。
図9の例に示すように昨今のカメラの解像度は非常に高精細化が進み虹彩パターンの切り出しも可能である。
【0027】
光源を近赤外光源112とした場合の近赤外カメラ111は、
図4~
図9で例示した静脈パターンや虹彩パターンを含む画像を撮像することができる。近赤外カメラ111は、対象者10の顔画像と同時に、これらの生体情報のうち少なくとも一つが含まれる認証用画像を撮像する。上述のように認証部130は、認証用画像から顔を認証する機能を有している。また、認証部130は、近赤外カメラ111が撮像した認証用画像から静脈パターンを抽出して予め記憶装置210に登録された権限を有している者の静脈パターンと照合し、対象者10の認証処理を行う機能を有していてもよい。また、認証部130は、近赤外カメラ111が撮像した認証用画像から虹彩パターンを抽出して予め記憶装置210に登録された権限を有している者の虹彩パターンと照合し、対象者10の認証処理を行う機能を有していてもよい。認証部130は、対象者10の顔と、喉の静脈パターンと、頬の静脈パターンと、指の静脈パターンと、掌の静脈パターンと、手の甲の静脈パターンと、腕の静脈パターンと、虹彩パターンとのうち、複数の生体情報を用いて認証を行うことが可能である。例えば、顔とどれか一つの静脈パターンと虹彩パターンとを用いて認証処理を行ってもよい。あるいは、複数の部位の静脈パターンを用いて認証処理を行ってもよい。これにより、例えば顔だけで認証を行う場合に比べ、認証精度を高めることが可能である。また、認証に際して対象者10は、顔、各部位の静脈パターン、虹彩パターンを撮像できるように体の各部位を近赤外カメラ111に向ければよく、認証処理において体をセンサ類に接触させることがないため、対象者10は、体の清潔性を保つことができる。また、複数種類の生体情報を用いるため、例えば顔や静脈のうち単一の生体情報を偽造するよりも困難である。そのため、第三者のなりすましの対策に効果的である。さらに
図9で例示したように近赤外線を光源として認証用画像を撮像すると虹彩パターンによる認証も可能である。虹彩パターンの認証結果を追加すれば更に認証精度を向上することができる。
【0028】
図10は、本発明の第一の実施形態による認証装置が認証に用いる生体のジェスチャの一例を示す図である。
近赤外光源112を光源とする近赤外カメラ111は、生体情報だけではなく、対象者10の手指のジェスチャを撮像することができる。
図10(a)は、対象者10が指の本数によって数字の「2」を表現したジェスチャの例である。
図10(b)は、対象者10が指の本数によって数字の「3」を表現したジェスチャの例である。
図10(c)は、対象者10が指の本数によって数字の「4」を表現したジェスチャの例である。これらの例のように、対象者10が指のジェスチャによって数字を表現した場合、認証部130は、その数字を認証処理における暗証番号として認識することができる。例えば、対象者10が
図10(a)~
図10(c)で示した指のジェスチャをこの順で行った場合、認証部130は、その様子を撮像した複数の認証用画像から公知の画像処理技術により暗証番号「234」を認識する。また、認証部130は、近赤外カメラ111が撮像した認証用画像から認識した暗証番号「234」と予め記憶装置210に登録された暗証番号とを比較し、対象者10の認証処理を行う。この指のジェスチャが示す暗証番号による認証においても、対象者10は、指のジェスチャを近赤外カメラ111に向かって行えばよく、認証装置への非接触性を維持し体の清潔性を保つことができる。また、顔認証などの生体情報を用いた認証処理と組み合わせて用いることにより、認証精度を高め、第三者によるなりすましを防止する効果が期待できる。
【0029】
なお、
図10(a)~
図10(c)が示すように、近赤外カメラ111は、対象者10の指のジェスチャと同時に、指や掌の静脈パターンを含んだ認証用画像を撮像することができる。認証部130は、その認証用画像を用いて静脈パターンによる認証と暗証番号による認証とを組み合わせた認証処理を行うことができる。この場合、対象者10は、指のジェスチャを近赤外カメラ111に向かって行うだけで、生体情報(静脈パターン)による認証と暗証番号による認証を行うことができるので、対象者10は、煩わしさを感じることなく、生体情報と生体のジェスチャが示す情報とを組み合わせた二要素認証(あるいは、他の生体情報を加えた多要素認証)を行ってセキュリティを向上させることができる。
【0030】
なお、対象者10が認証のために行うジェスチャは、
図10の例に限定されない。また対象者10のジェスチャが示す情報は数字でなくアルファベットなどの文字でもよい。また、対象者10が手指の形をある形状にすることによって認証を行うようにしてもよい。
【0031】
これまでに説明したように、本実施形態では、複数種類の生体情報を用いた認証処理、または、1つまたは複数種類の生体情報に基づく認証と生体のジェスチャが示す情報に基づく認証とを組み合わせた認証処理、を行うことで、認証精度を向上させ、セキュリティを高めることができる。この認証処理が成功すると、制御部120が電気錠310を開錠し、対象者10がドア300を通行できるように制御してもよいが、さらに認証部130が、対象者10によるドア300に対する指示ジェスチャを認識し、制御部120が、その指示ジェスチャに基づいて電気錠310を制御するように構成してもよい。
【0032】
図11は、本発明の第一の実施形態によるドアの開錠施錠を指示する生体のジェスチャの一例を示す第一の図である。
近赤外光源112を光源とする近赤外カメラ111は、対象者10の表情を撮像することができる。
図11は、対象者10が片目をつぶった表情を撮像した画像である。認証部130は、
図11に例示した画像から対象者10が右目をつぶったことを公知の画像処理技術によって認識することができる。つぶった目に応じて開錠・施錠を予め決めておくことで、例えば、右目をつぶったら電気錠310を開錠し、左目をつぶったら電気錠310を施錠するなどの動作が可能になる。このように対象者10は、ドア300の開錠・施錠のタイミングを表情によって指示することができる。
【0033】
図12は、本発明の第一の実施形態によるドアの開錠施錠を指示する生体のジェスチャの一例を示す第二の図である。
図12(a)~
図12(c)は、ドア300の開錠・施錠を指示するジェスチャを示した図である。
図12(a)は、指示ジェスチャの開始を意味するジェスチャである。対象者10が、
図12(a)の手の位置から
図12(b)が示す位置に手を横方向に移動させると、認証部130は、一連の認証用画像および距離画像からそのジェスチャを認識する。認証部130は、対象者10が手を横方向に移動させるジェスチャを認識すると、例えばそのジェスチャを開錠の合図であると判定し、制御部120に電気錠310の開錠を指示する。また、対象者10が、例えば、
図12(b)の手の位置から
図12(c)が示す位置に手を近付ける方向に移動させると、認証部130は、そのジェスチャを認識し、例えばそのジェスチャを施錠の合図であると判定する。対象者10がジェスチャを行う間、制御部120は、光源スイッチ115を制御し、近赤外光源112と近赤外光源113とを切替え、近赤外カメラ111は、一連のジェスチャの認証用画像と距離画像とを撮像する。この例のように手を近づけたり遠ざけたりするジェスチャの場合、近赤外光源113を光源とする近赤外カメラ111が撮像する距離画像によって、認証部130は、対象者10のジェスチャを精度よく認識することができる。
【0034】
図11、
図12を用いて説明したように、本実施形態では、対象者10によるドア300の動作に対する指示ジェスチャに基づいて電気錠310を制御することで、対象者10が、ドア300の開錠・施錠タイミングを決定することができる。本実施形態の防犯システム1は、さらに、対象者10の背後に忍び寄る第三者の存在を検出して本人に警告を行ったり、第三者に襲われたような非常時には通報を行ったりすることができる。
【0035】
図13は、本発明の第一の実施形態による認証対象者が緊急事態にあることを検出する場合の画像の一例である。
図13は、対象者10が驚きの表情を浮かべている状態を示した図である。認証部130は、公知の顔認識技術を用いて、例えば、対象者10が目や口を開くことを検出することによって対象者10が驚きの表情を浮かべていると認識することができる。認証部130は、対象者10が驚きの表情や恐怖の表情をした場合、対象者が緊急事態にあると判定し、制御部120が通報装置200に緊急警報を通報させるよう制御してもよい。また、例えば、第三者に口を塞がれた状態も検出した場合、緊急通報を通報させるよう制御してもよい。
【0036】
また、図示しないが、第三者が背後に潜んでいる場合、認証部130は、記憶装置210に登録されていない顔や手の静脈パターンなどを検知し、背後に第三者がいることを検出することが可能である。その場合、制御部120は、カメラの脇に設置された警報ランプ140を例えば点灯させて対象者10に不審者の存在を知らせることが可能である。
また、不審者の生体情報を事前に記憶装置210に登録しておき、認証部130が認証用画像に含まれる生体情報と犯罪者の生体情報とを照合し、犯罪者の存在を検出することも可能である。
また、不審な第三者が存在する場合や第三者に脅かされて開錠を迫られたときなどに、例えば、故意に顔を手で覆うなどの予め登録された緊急時用ジェスチャを用いて第三者にわからない方法で電気錠310を施錠したり、通報装置200に通報させたりなどの制御が可能である。
【0037】
なお、非常事態に通報装置200を通して通報した情報や、近赤外カメラ111が撮像した非常時の状況を写した画像を記憶装置210に記録することで防犯に役立てることも可能である。
【0038】
次に本実施形態の認証処置、電気錠310の開錠・施錠制御、第三者検出時の通報制御の処理の流れについて説明する。
図14は、本発明の第一の実施形態における認証処理の一例を示すフローチャートである。
なお、記憶装置210には、認証用画像に写る人物の認証処理を開始する条件となるジェスチャ(例えば、その人物が片手を顔の横に掲げるジェスチャ)、認証に用いる対象者10の生体情報、認証に用いる暗証番号、対象者10の電気錠310および通報装置200の動作に対する指示ジェスチャが予め記録されているものとする。
まず、対象者10が近赤外カメラ111の前に立って、片手を顔の横に掲げる。近赤外カメラ111は、制御部120からの撮像指示に基づいて対象者10を撮像する。このとき制御部120は、光源スイッチ115によって、近赤外カメラ111の光源を、近赤外光源112と近赤外光源113とで切り替える。近赤外カメラ111は、対象者10の認証用画像と距離画像とを撮像する(ステップS100)。制御部120は、近赤外カメラ111が撮像した認証用画像と距離画像とを取得し、認証部130へ出力する。なお、以降の処理においても、近赤外カメラ111は、例えば所定の時間間隔で認証用画像と距離画像とを撮像し、制御部120へ出力し続ける。
【0039】
次に認証部130は、制御部120の指示に基づいて認証用画像と距離画像の画像処理を実行する(ステップS110)。次に認証部130は、認証用画像の画像処理によって対象者10の認証開始ジェスチャを検出する(ステップS120)。例えば、認証部130は、取得した認証用画像と距離画像とを用いて、対象者10が片手を顔の横に掲げていることを認識する。認証部130は、このジェスチャによって対象者10の認証を開始すると判定する。
【0040】
次に、認証部130は、認証処理を実行する(ステップS130)このとき、認証部130は、顔認証と指のジェスチャによる暗証番号の入力のように、少なくとも1つの生体情報による認証とジェスチャによる認証とを組み合わせて認証処理を行う。例えば、認証部130は、認証用画像に写る対象者10の顔画像と記憶装置210に登録された複数の顔画像とを照合し、記憶装置210に登録された権限を有する者の顔画像の中に対象者10の顔画像が存在するか否かを判定する。また、例えば、対象者10は、片手を顔の横に掲げた後、
図10で例示したように指のジェスチャによって暗証番号を入力する。認証部130は、認証用画像を画像処理することにより、対象者10が入力した暗証番号を認識する。認証部130は、認識した暗証番号と、顔画像により照合できた人物の暗証番号とが一致するかどうかを判定する。顔画像による認証と暗証番号による認証が成功すると、認証部130は、認証が成功したと判定する。そうでない場合、認証部130は、認証が失敗したと判定する。認証部130は、認証結果を制御部120へ出力する。
【0041】
なお、対象者10の認証方法は、顔認証とジェスチャによる暗証番号に限らない。例えば、これらに加えて、対象者10が片手を掲げたり、暗証番号入力したときに撮像した認証用画像に含まれる対象者10の指や掌の静脈パターンによる認証を行ってもよい。生体情報の種類を増やすことで認証精度と向上し、セキュリティを高めることができる。また、複数の生体情報を用いる場合、そのうちのどれか一つによる認証が失敗した場合でも他の生体情報による認証が成功すれば、認証成功と判定してもよい。例えば、顔と指の静脈パターンと掌の静脈パターンと暗証番号によって認証をおこなう場合、指の静脈パターンによる認証が失敗しても、顔と掌の静脈パターンと暗証番号による認証が成功していれば認証成功と判定する。例えば指のジャスチャによって暗証番号を入力し、その際に撮像した画像の指の静脈パターンによって認証する場合、指を撮像する角度、指の曲げ具合によって、指の静脈パターンが適切に撮像できない可能性がある。そのような場合でも、他の生体情報および暗証番号によって認証成功と判定できれば、認証のやり直しを行うことなく、ドア300の通行ができるので、対象者10の利便性が確保できる。また、上記の例のように複数の種類の生体情報によって認証するようにすれば、例えば怪我をして指に包袋をしている等の事情があるときにも、顔と掌の静脈パターンによって認証ができる。その場合でも1つまたは複数の生体情報および暗証番号による認証を行っているので、十分なセキュリティを保つことができる。また、この認証処理において、対象者10は指などをセンサ類に接触させることがないので、対象者10は、清潔感を保ちつつ簡便に認証を行うことができる。
なお、生体情報として虹彩パターンを用いることも可能である。また、ジェスチャによって暗証番号を入力するのではなく、対象者10のあるジェスチャそのもの(例えば、対象者10が手や指で表現した形状、所定の回数だけ瞬きするといった対象者10の顔の表情など)によって認証処理を行うこともできる。
また、認証部130は、ジェスチャによる認証を行わずに、顔認証、喉や頬の静脈パターン認証、虹彩パターン認証など複数の生体情報を用いて認証を行ってもよい。
【0042】
次に制御部120は、認証部130の認証結果に基づいて電気錠310の開錠・施錠を制御する。認証に失敗した場合(ステップS140;No)、制御部120は、例えば警報ランプ140を点滅させるなどして認証失敗を通知する(ステップS150)。そして本処理フローを終了する。あるいは、所定回数だけ認証処理のリトライを行ってもよい。認証に成功した場合(ステップS140;Yes)、認証部130は、対象者10の近くに第三者が存在するかどうかを判定する(ステップS160)。ここで第三者とは、ドア300を通行する権限のない者のことをいう。認証部130は、制御部120を介して、近赤外カメラ111が撮像した認証用画像と距離画像とを取得する。認証部130は、認証用画像を画像認証し、対象者10以外の人物が認証用画像に含まれているかどうかを判定する。例えば、認証部130は、認証用画像から対象者10以外の人物の顔や手などの各部位の静脈パターン、虹彩パターンを切り出す。それらの生体情報を含む画像が切り出すことができた場合、認証部130は、記憶装置210に登録された対応する生体情報の画像と照合する。このとき、認証部130は、距離画像を用いて顔や静脈パターンの大きさを適切に補正する。照合できた場合、認証部130は、認証用画像に映し出された人物はドア300を通行する権限を有している人物であると判定する。照合できない場合、認証部130は、認証用画像の人物はドア300を通行する権限を有していない第三者であると判定する。
【0043】
第三者が存在すると判定した場合(ステップS160;Yes)、認証部130は、対象者10に警戒を促す警告を通知することを制御部120に指示する。制御部120は、警報ランプ140を点灯し、警告を通知する(ステップS190)。例えば、対象者10は、警報ランプ140の点灯表示を見て自分の近くに存在する人物が不審者かどうかを判断する。例えば、外部から顧客を招いた場合など意図してドア300の通行を許可する人物の場合、この第三者は対象者10と共にドア300を通行してもよい。この場合、対象者10は、電気錠310を開錠する指示ジェスチャを行う。しかし、意図しない不審者が自分の近くに存在している場合、その不審者を通行させることは適切ではない。その場合、対象者10は、電気錠310を施錠する指示ジェスチャを行い、認証部130は、その指示ジェスチャを検出する(ステップS200)。例えば対象者10は、片方の目をつぶる。すると、近赤外カメラ111がその様子を撮像し、認証部130は、近赤外カメラ111が撮像した認証用画像から対象者10の指示ジェスチャを認識する。認証部130は、認識した指示ジェスチャと予め定められた電気錠310の開錠または施錠を指示する指示ジェスチャとを比較する。認証部130は、検出した指示ジェスチャが示す開錠または施錠の指示信号を制御部120に出力する。次に、制御部120は、取得した指示信号に基づいて電気錠310を開錠または施錠する。また、対象者10は、通報装置200に緊急通報を行うよう指示する指示ジェスチャを行ってもよい。認証部130がその指示ジェスチャを認識すると、制御部120が制御し、通報装置200が緊急通報を行う。
【0044】
第三者が存在しないと判定した場合(ステップS160;No)、制御部120は、例えば、警報ランプ140を点滅させるなどして認証が成功したことを対象者10に通知する。対象者10は、この表示を見て電気錠310を開錠する指示ジャスチャを行行い、認証部130は、その指示ジェスチャを検出する(ステップS170)。認証部130は、検出した指示ジェスチャを示す情報を制御部120に出力する。制御部120は、取得した情報に基づいて電気錠310を開錠する(ステップS180)。これにより対象者10はドア300を通行することができる。
【0045】
図15は、本発明の第一の実施形態における通報処理の一例を示すフローチャートである。
図15を用いて、対象者10に緊急事態が生じた場合の処理の流れについて説明を行う。
図14において例えば、ステップS160の代わりに対象者10に緊急事態を判定する場合を例に説明を行う。ステップS100~ステップ140は
図14と同様であるので説明を省略する。認証に成功した場合(ステップS140;Yes)、認証部130は、対象者10に緊急事態が生じたかどうかを判定する(ステップS163)。例えば、認証用画像を画像処理することにより対象者10が驚きや恐怖の表情をしていると認識すると、認証部130は、対象者10に緊急事態が生じていると判定する。あるいは認証部130は、対象者10が後ろから襲われたり口を塞がれたりする状況を認識すると、対象者10に緊急事態が生じていると判定する。その場合(ステップS163;Yes)、認証部130は、対象者10に通報を行うべきことを制御部120へ通知する。制御部120は通報装置200に緊急通報を行わせる(ステップS213)。あるいは、通報装置200は、不審者を撃退する警告音を発してもよい。これにより、対象者10が襲われたような場合でも、速やかに外部にその状況を知らせることができる。このとき、制御部120は、通報装置200に緊急通報を行わせるだけでなく、電気錠310を施錠してもよい。また、制御部120は、対象者10が襲われたときの認証用画像や緊急通報を行った実績情報などを記憶装置210に記録してもよい。
【0046】
対象者10に緊急事態が生じていないと判定した場合(ステップS163;No)は、
図14のステップS170以降の処理と同様である。なお、本処理を
図14のステップS160と並行してさらにこれらの処理を行うことも可能である。
【0047】
一般に生体認証には、生体情報の偽造によるなりすましの危険性がある。例えば、顔認証は、シリコンゴムなどの精巧なマスクによって他人になりすまされ悪意のアクセスをされる可能性がある。また、指紋認証は粘土や樹脂などによる偽造手法が知られており、コップなどに残った遺留指紋からの偽造例も報告されている。また、静脈パターン認証も近赤外線カメラで撮像し複写してなりすましをされる可能性がある。しかし、本実施形態では、生体情報による認証に加えて、指のジェスチャによって入力した暗証番号による認証も行うため、仮に生体情報が偽造されてもそれだけでセキュリティが破られることは無い。また、本実施形態では、1台の近赤外カメラ111が撮像した1枚の画像で複数の生体情報を得ることができる。例えば、顔を撮像した場合、顔の他に喉または頬の静脈パターンと、虹彩パターンを得られる可能性がある。あるいは、認証開始ジェスチャ(片手を顔の近くに掲げる)を行った場合、顔と、指や掌の静脈パターンと、虹彩パターンが一度に得られる可能性がある。本実施形態ではこれを利用し、効率的に複数の独立した生体情報による認証を行うことが可能である。複数の生体情報を用いて認証を行うようにすると、生体情報の偽造による成りすましの可能性をさらに低減することができる。
【0048】
また、一つの生体情報だけを用いる認証の場合、怪我などの理由によってその生体認証ができない場合がある。一般的にはそのような場合に備えて別の認証手段を準備しておく場合が多い。例えば代替手段としてテンキ―による暗証番号の入力を行う場合、この認証手段では、非接触性や操作の簡便性を失うと共に暗証番号入力のためのテンキ―の操作パネルが必要になる。その場合、操作パネルの設置場所が必要になるなどの制約が加わる。本実施形態によれば、複数の生体情報による認証やジェスチャによる認証を用いることができるので、仮に1つの生体情報が使えない場合であっても、予めそのような状況を想定し、認証に用いることができる(認証用画像から切り出すことが可能な)他の生体情報やジェスチャだけで認証できるように構成しておけば、追加の装置を用意する必要ない。
【0049】
また、従来の認証装置には、開錠した瞬間に背後から忍び寄った第三者に押し入られる、あるいは脅かされて開錠させられるといった状況に対する機能が無かった。本実施形態によれば、上記のような緊急事態を画像処理により認識し、警告を表示したり警報を通知したりすることができる。
【0050】
このように本実施形態によれば、顔の他の生体認証特徴を利用して顔認証の清潔感の確保など非接触性の利点を維持しながら生体認証の精度を向上するとともに生体特徴の偽造によるなりすましを困難にすることができる。さらにジェスチャの認識によって非接触性を維持しながらボタンの代わりにドアの開錠、施錠のタイミングを使用者が制御できる。さらに、第三者の存在を検出し、本人が気付かないときも警告し、必要に応じて緊急通報を第三者に知られることなく、あるいは撃退の為に警告音などを鳴らせることによって防犯機能の付与を実現することが可能になる。これにより、対象者10を犯罪から守ることができる。また、本実施形態では、単一のカメラと認証部130だけで、複数種類の生体情報やジェスチャを用いた認証が可能である。
【0051】
<第二の実施形態>
以下、本発明の第二の実施形態による防犯システムの一例を
図16~
図17を参照して説明する。
第二の実施形態では、第一の実施形態の機能に加えて、対象者10の指紋を検出する機能および指紋認証を行う機能を有している。
図16は、本発明の第一の実施形態による防犯システムのブロック図である。
なお、本発明の第二の実施の形態に係る構成のうち、本発明の第一の実施の形態に係る防犯システムを構成する機能部や各種装置と同じものには、同じ符号を付し、それぞれの説明を省略する。
【0052】
この図における防犯システム2は、認証装置100と、通報装置200と、記憶装置210と、ドア300と、電気錠310とを含んで構成される。認証装置100は、近赤外カメラ111と、近赤外光源112と、近赤外光源113と、パターンフィルタ114と、光源スイッチ115と、制御部120と、認証部130と、警報ランプ140、指紋スキャナ150、非常スイッチ160とを有している。
指紋スキャナ150は、対象者10の指紋を検出し、検出した指紋情報を制御部120へ出力する。認証部130は、その指紋情報を記憶装置210に登録された指紋情報と照合し指紋認証を行う。
非常スイッチ160は、緊急事態に備えて設けられた隠しスイッチである。非常スイッチ160は、目立たない場所に設けられ、緊急時に対象者10が非常スイッチ160を押下すると、通報装置200が動作し、緊急通報を通知する。
【0053】
図17は、本発明の第二の実施形態における認証処理の一例を示すフローチャートである。
次に
図17を用いて第二の実施形態の認証処置、電気錠310の開錠・施錠制御、第三者検出時の通報処理の流れについて説明する。第一の実施形態と同様の処理については簡単に説明する。
まず、対象者10が近赤外カメラ111の前に立って、認証開始ジェスチャを行う。近赤外カメラ111は、対象者10が写った認証用画像と距離画像とを撮像する(ステップS100)。
次に認証部130は、認証用画像と距離画像の画像処理を実行する(ステップS110)。次に認証部130は、認証用画像の画像処理によって対象者10の認証開始ジェスチャを検出する(ステップS120)。認証部130は、このジェスチャによって対象者10の認証を開始すると判定する。対象者10は、続いて指のジェスチャによる暗証番号の入力や、指、掌、腕などの静脈パターンを近赤外カメラ111に向け撮像させる。これら認証に必要な生体情報は予め定められており、近赤外カメラ111は、認証処理に必要な生体情報を含む認証用画像を撮像する。
【0054】
次に認証部130は、指紋の検出を行うか否かを判定する(ステップS123)。例えば、認証部130は、認証用画像から認証に必要な生体情報を切り出す。認証に必要な全ての生体情報を切り出すことができた場合は、認証部130は、指紋の検出は不要と判定する。また、怪我の影響などで必要な生体情報を切り出すことができない場合、認証部130は、指紋の検出が必要と判定する。指紋の検出が不要と判定した場合(ステップ123;No)、後述するステップS131へ進む。指紋の検出が必要と判定した場合(ステップ123;Yes)、認証部130は、制御部120に指紋認証が必要であることを示す信号を出力する。制御部120は、例えば、指紋スキャナ150が有する表示部に表示を行い(例えばランプを点灯させる)、対象者10に指紋認証を促す。対象者10は、指紋スキャナ150に指を置き、指紋スキャナ150は、対象者10の指紋情報を取得する(ステップS125)。指紋スキャナ150は、取得した指紋情報を制御部120に出力する。次に認証部130は認証処理を実行する(ステップS131)。認証部130は、近赤外カメラ111が撮像した認証用画像や対象画像を制御部120から取得する。認証部130は、切り出した顔、各部位の静脈パターン、虹彩パターンなどの生体情報が含まれる画像と記憶装置210に登録された対応する生体情報を含む画像とを照合する。また、ステップS125で指紋情報を取得した場合、認証部130は、制御部120から指紋情報を取得し、記憶装置210に登録された指紋情報と照合する。認証部130は、これらの照合結果に基づいて、対象者10がドア300を通過する権限を有しているかどうかの認証を行う。例えば、認証部130は、1つまたは複数の生体情報による照合、指紋による照合、ジェスチャにより入力した暗証番号による照合の全てが成功した場合に認証が成功したと判定する。あるいは、認証部130は、1つまたは複数の生体情報および指紋の照合のうち複数が成功し、かつ暗証番号による照合が成功した場合に認証が成功したと判定してもよい。あるいは、認証部130は、1つまたは複数の生体情報の照合と指紋照合とのうちどちらか一方が成功し、かつ暗証番号による照合が成功した場合に認証が成功したと判定してもよい。このように、本実施形態では、指紋による認証をオプションとして追加することで、状況の変化(例えば、生体情報が採取できない状況)に応じた柔軟な認証を可能にしてセキュリティを高めることができる。
【0055】
次に制御部120は、認証部130の認証結果に基づいて電気錠310の開錠・施錠を制御する。認証に失敗した場合(ステップS140;No)、制御部120は、例えば警報ランプ140を点滅させるなどして認証失敗を通知する(ステップS150)。そして本処理フローを終了する。認証に成功した場合(ステップS140;Yes)、認証部130は、対象者10の近くに第三者が存在するかどうかを判定する(ステップS160)。認証部130は、認証用画像を画像処理し、対象者10以外の人物が認証用画像に含まれているかどうかを判定する。
【0056】
第三者が存在すると判定した場合(ステップS160;Yes)、認証部130は、対象者10に対して警告を通知することを制御部120に指示する。制御部120は、警報ランプ140を点灯し、警告を表示する(ステップS190)。対象者10は、この警告表示に対し、指紋スキャナ150を用いて電気錠310や通報装置200に対する動作指示を行う。例えば、対象者10は、予め電気錠310の開錠を指示する指(例えば人差し指)、施錠を指示する指(例えば中指)、緊急通報を行う指(例えば薬指)の指紋情報を記憶装置210に登録しておく。そして、対象者10は、第三者が不審者ではない場合、人差し指を指紋スキャナ150に置く。また、対象者10は、第三者が知らない人の場合は中指、明らかに不審な挙動をしている場合は薬指を指紋スキャナ150に置く。認証部130は、置かれた指を識別する(ステップS203)。具体的には、認証部130は、指紋スキャナ150が取得した指紋情報と対象者10について予め登録された指紋情報とを比較し、対象者10が指紋スキャナ150に置いた指を認識する。認証部130は、認識した指に対応する電気錠310や通報装置200に対する動作内容を制御部120に出力する。制御部120は、識別した指が示す動作内容に基づき電気錠310や通報装置200を制御する(ステップS215)。例えば、制御部120は、認証部130から取得した動作内容に応じて、電気錠310を開錠・施錠したり、通報装置200による緊急通報を行ったりする。
また、強盗などに襲われて部屋に侵入されそうになったような状況で、指紋による指示ジェスチャでは間に合わないような場合、非常スイッチ160を強く押し、制御部120が通報装置200を作動させ緊急事態を通報してもよい。
【0057】
なお、第三者が存在しないと判定した場合(ステップS160;No)の処理については、
図14と同様である。
【0058】
本実施形態によれば、第一の実施形態による効果に加え、指紋スキャナ150を用いることでセキュリティを向上させることができる。また、非接触の清潔感確保や便宜性を優先する場合は、指紋スキャナ150は非常用とし通常では使用しないことも可能である。また、非常スイッチ160を設けることで、緊急時にはより確実に緊急通報を行うことができる。
【0059】
なお、第一の実施形態および第二の実施形態の防犯システム1、2は、例えば、サーバールームへの入退出管理に用いることができるが、他にもコンピュータのログイン、一般家庭の玄関ドアの開閉などにも適用することができる。
【0060】
なお、上述の認証装置100は内部にコンピュータを有している。そして、上述した認証装置100の各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0061】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。対象者10は、生体の一例である。
【0062】
なお、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0063】
(付記1)認証対象となる生体を撮像する撮像部と、
前記撮像部が撮像した画像に含まれる一つまたは複数の前記生体の生体情報と、前記撮像部が撮像した画像に含まれる前記生体のジェスチャが示す情報と、に基づいて前記生体についての認証を行う認証部と、
を有する認証装置。
【0064】
(付記2)前記生体情報は、前記生体の顔、静脈パターン、指紋、虹彩パターンのうち少なくとも一つであって、
前記認証部は、前記撮像部が撮像した画像に含まれる生体情報と予め撮像した当該生体情報に対応する生体情報を含む画像とを照合して認証を行う、
付記1に記載の認証装置。
【0065】
(付記3)前記画像に含まれる前記生体のジェスチャが示す情報は、1つまたは複数の数字であって、
前記認証部は、前記1つまたは複数の数字と予め定められた数字とを比較して認証を行う、
付記1または付記2に記載の認証装置。
【0066】
(付記4)前記文字は、前記生体が指のジェスチャによって示した形状であって、
前記認証部は、前記1つまたは複数の形状によって認証を行う、
付記3に記載の認証装置。
【0067】
(付記5)自装置に接続された装置の動作を制御する制御部、
をさらに備え、
前記認証部による認証の結果が成功の場合、前記認証部は、前記生体の顔画像が示す表情と前記生体のジェスチャが示す情報とのうち少なくとも一方に基づいて、前記生体による前記装置に対して指示する動作内容を認識し、前記制御部は、前記動作内容に基づいて前記装置を制御する、
付記1から付記4の何れか1つに記載の認証装置。
【0068】
(付記6)前記装置は前記認証対象となる生体に警告を通知する警告装置であって、
前記認証部が、認証処理中に前記認証対象となる生体以外の認証に失敗する生体を認識した場合、
前記制御部は、前記警告装置に警告通知を行うよう制御する、
付記5に記載の認証装置。
【0069】
(付記7)前記装置は通報装置であって、
前記認証部が、前記認証対象となる生体以外の認証に失敗する生体を認識した場合、
前記制御部は、前記生体のジェスチャに基づいて前記通報装置に通報動作を行うよう制御する、
付記5または付記6に記載の認証装置。
【0070】
(付記8)前記装置は通報装置であって、
前記認証部が、前記認証対象となる生体に緊急事態が生じたことを認識した場合、
前記制御部は、前記通報装置に通報動作を行うよう制御する、
付記5から付記7の何れか一つに記載の認証装置。
【0071】
(付記9)前記装置は通報装置であって、
前記認証部は、前記生体の顔画像が示す表情と前記生体のジェスチャが示す情報とのうち少なくとも一方に基づいて、前記通報装置に通知動作を指示する情報であるかを認識し、前記制御部は、前記認証部の前記認識に基づいて前記通報装置に通報動作を行うよう制御する、
付記5から付記8の何れか一つに記載の認証装置。
【0072】
(付記10)前記装置は、前記生体が通行するドアの開錠・施錠を制御する制御装置であって、前記認証部は、前記生体の顔画像が示す表情と前記生体のジェスチャが示す情報とのうち少なくとも一方に基づいて、前記ドアの開錠または施錠を指示する情報であるかを認識し、前記制御部は、前記認証部の前記認識に基づいて前記ドアの開錠または施錠を制御する、
付記5から付記9の何れか一つに記載の認証装置。
【0073】
(付記11)前記撮像部は、前記生体を撮像した画像に加え、前記生体との距離の情報を含んだ距離画像を撮像し、
前記認証部は、前記距離画像を用いて前記撮像部が撮像した画像の画像処理を行う、
付記1から付記10の何れか1つに記載の認証装置。
【0074】
(付記12)前記認証対象となる生体の指紋を検出する指紋検出部、
をさらに備え、
前記認証部は、前記生体情報および前記生体のジェスチャが示す情報に加え、さらに指紋を用いて認証を行う、
付記1から付記11の何れか1つに記載の認証装置。
【0075】
(付記13)前記認証部は、前記認証対象となる生体と当該生体以外の生体とを認識した場合、さらに前記指紋検出部が検出した指紋による認証を要求する、
付記12に記載の認証装置。
【0076】
(付記14)前記認証部は、前記指紋検出部が検出した指紋に対応する前記認証対象となる生体の部位を特定し、
前記制御部は、前記認証部が特定した部位に対応付けて予め定められた制御方法によって自装置に接続された装置の動作を制御する、
付記11または付記12に記載の認証装置。
【0077】
(付記15)認証対象となる生体を撮像する撮像部と、
前記撮像部が撮像した前記生体の顔と、前記生体の喉の静脈パターンと、前記生体の頬の静脈パターンと、前記生体の指の静脈パターンと、前記生体の掌の静脈パターンと、手の甲の静脈パターンと、腕の静脈パターンと、前記生体の虹彩パターンとのうち、複数の生体情報を用いて認証を行う認証部と、
を有する認証装置。
【0078】
(付記16)前記撮像部は、1つのカメラで構成された、
付記1から付記15の何れか1つに記載の認証装置。
【0079】
(付記17)付記1から付記16の何れか1つに記載の認証装置と、
通報装置と、
を有し、
前記通報装置は、前記認証装置の指示に基づいて通報を行う、
防犯システム。
【0080】
(付記18)前記通報装置は、緊急ボタンを有し、
前記通報装置は、前記緊急ボタンが操作されると通報を行う、
付記17に記載の防犯システム。
【0081】
(付記19)認証対象となる生体を撮像し、
前記撮像した画像に含まれる一つまたは複数の前記生体の生体情報と、前記撮像した画像に含まれる前記生体のジェスチャが示す情報と、に基づいて前記生体についての認証を行う、
認証方法。
【0082】
(付記20)認証装置のコンピュータを、
認証対象となる生体を撮像した画像を取得する手段、
前記撮像した画像に含まれる一つまたは複数の前記生体の生体情報と、前記撮像した画像に含まれる前記生体のジェスチャが示す情報と、に基づいて前記生体についての認証を行う手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0083】
1、2・・・防犯システム
100・・・認証装置
111・・・近赤外カメラ
112、113・・・近赤外光源
114・・・パターンフィルタ
115・・・光源スイッチ
120・・・制御部
130・・・認証部
140・・・警報ランプ
150・・・指紋スキャナ
160・・・非常スイッチ
200・・・通報装置
210・・・記憶装置
300・・・ドア
310・・・電気錠