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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188241
(43)【公開日】2022-12-20
(54)【発明の名称】集積回路
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20221213BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221213BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20221213BHJP
【FI】
H04W52/02 111
H04W72/04 136
H04W72/04 131
H04W72/04 132
H04W16/28
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022163013
(22)【出願日】2022-10-11
(62)【分割の表示】P 2020567874の分割
【原出願日】2018-09-26
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ ホンチャオ
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】ワン リレイ
(72)【発明者】
【氏名】バムリ アンキット
(72)【発明者】
【氏名】クゥァン クゥァン
(57)【要約】
【課題】効率的なスケジューリングを提供すること。
【解決手段】本開示の一態様に係る集積回路は、モバイルデバイスの処理を制御し、前記処理は、信号を受信及び/又は送信する送受信と、第1のリソースのセットにおいて制御信号をモニタし、モニタされた前記制御信号が前記モバイルデバイスの識別情報と第1の値を有するインジケータとを含む場合、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信し、モニタされた前記制御信号において示されている期間の後、前記第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信せず、前記第1のリソースのセットにおいて前記制御信号をモニタし、検出された前記制御信号の時間リソース、周波数リソース、又は符号リソースに基づいて、モニタされた前記制御信号と前記第2のリソースのセットにおけるデータチャネルとの間の疑似コロケーション関係又はビームインデックスの関連付けを決定する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルデバイスの処理を制御する集積回路であって、前記処理は、
信号を受信及び/又は送信する送受信と、
第1のリソースのセットにおいて制御信号をモニタし、
モニタされた前記制御信号が前記モバイルデバイスの識別情報と第1の値を有するインジケータとを含む場合、
第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信し、
モニタされた前記制御信号において示されている期間の後、前記第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信せず、前記第1のリソースのセットにおいて前記制御信号をモニタし、
検出された前記制御信号の時間リソース、周波数リソース、又は符号リソースに基づいて、モニタされた前記制御信号と前記第2のリソースのセットにおけるデータチャネルとの間の疑似コロケーション関係又はビームインデックスの関連付けを決定する、
集積回路。
【請求項2】
前記期間外では、モニタされた前記制御信号が第2の値を有する前記インジケータを含む場合、前記第1のリソースのセットにおいて前記制御信号をモニタし続け、前記第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信しない、
請求項1に記載の集積回路。
【請求項3】
前記第1のリソースのセットは、同期信号又は参照信号に対して割当てられたリソースから、固定された間隔又は無線リソース制御プロトコルによって設定された間隔で、配置される、
請求項1又は2に記載の集積回路。
【請求項4】
前記期間内では、前記第1のリソースのセットにおいて前記制御信号をモニタしない、
請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の集積回路。
【請求項5】
前記モバイルデバイスは、前記期間外では第1のモードにあり、前記期間内では第2のモードにあると称され、
前記モバイルデバイスが前記第2のモードにあるとき、前記第1のリソースのセットにおいて前記制御信号をモニタし、モニタされた前記制御信号が第2の値を有する前記インジケータを含む場合、前記期間後の前記モバイルデバイスを前記第1のモードに設定する、
請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の集積回路。
【請求項6】
前記モバイルデバイスは、前記期間外では第1のモードにあり、前記期間内では第2のモードにあると称され、
前記第1のモードから前記第2のモードに前記モバイルデバイスを設定すると、
モニタされた前記制御信号に含まれる指示及び/又は前記モバイルデバイスの識別情報に基づいて、スケジューリング情報を受信するために物理ダウンリンク制御チャネルにおいてモニタされるリソース候補を決定し、
前記リソース候補における信号を受信し、
前記リソース候補における受信された該信号に基づいて、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースを決定し、
決定された前記データリソースにおいてデータを受信又は送信する、
請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の集積回路。
【請求項7】
前記モバイルデバイスは、前記期間外では第1のモードにあり、前記期間内では第2のモードにあると称され、
前記第1のモードから前記第2のモードに前記モバイルデバイスを設定すると、
モニタされた前記制御信号に含まれる指示及び/又は前記モバイルデバイスの識別情報に基づいて、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースを決定し、
決定された前記データリソースにおいてデータを受信又は送信する、
請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の集積回路。
【請求項8】
モニタされた前記制御信号に含まれる指示及び/又は前記モバイルデバイスの識別情報に基づいて、決定された前記データリソースに対応する送信確認応答の受信又は送信のためのリソースを決定する、
請求項6又は7に記載の集積回路。
【請求項9】
前記モバイルデバイスは、前記期間外では第1のモードにあり、前記期間内では第2のモードにあると称され、
前記第1のモードから前記第2のモードに前記モバイルデバイスを設定すると、前記モバイルデバイスの識別情報に基づいて、且つ/又は、トラフィックに基づいて、
ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースをスケジューリングするスケジューリング情報を受信するために物理ダウンリンク制御チャネルにおいてモニタされるリソース候補が、モニタされた前記制御信号に含まれる指示及び/又は前記モバイルデバイスの識別情報に応じて決定されるか、又は、
直接的に、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースが、モニタされた前記制御信号に含まれる指示及び/又は前記モバイルデバイスの識別情報に応じて決定されるか、
を選択する、
請求項1乃至8のうちのいずれか1項に記載の集積回路。
【請求項10】
前記モバイルデバイスの識別情報は、
直交系列又は準直交系列のセットからの疑似ランダム系列と、
無線ネットワーク一時識別子(RNTI)と、
のうちの少なくとも一方である、
請求項1乃至9のうちのいずれか1項に記載の集積回路。
【請求項11】
前記第1のリソースのセットのモニタは、前記第2のリソースのセットのモニタよりも少ないブラインド復号を含む、
請求項1乃至10のうちのいずれか1項に記載の集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信システムにおける信号の送信及び受信に関する。詳細には、本開示は、そのような送信及び受信のための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:the 3rd Generation Partnership Project)は、100GHzまでの周波数範囲で動作する「新(しい)無線」(NR:New Radio)無線アクセス技術(RAT:radio access technology)も含む第5世代(5G)とも称される次世代セルラー技術についての技術仕様の次のリリース(リリース15)に取り組んでいる。NRは、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)及びLTE Advanced(LTE-A)に代表される現在の技術の後継版である。NRは、例えば、高度モバイルブロードバンド(eMBB:enhanced mobile broadband)、超高信頼・低遅延通信(URLLC:ultra-reliable low-latency communications)、大規模マシンタイプ通信(mMTC:massive machine type communication)等を含んで規定されている全ての利用シナリオ、要件、及び配置シナリオに対処する単一の技術的枠組みを促進するように計画されている。例えば、eMBBの配置シナリオには、屋内のホットスポット、密集都市部、郊外、都市部、及び高速が含まれ得る。URLLCの配置シナリオには、産業制御システム、モバイル健康管理(遠隔モニタリング、診断、及び治療)、車両のリアルタイム制御、スマートグリッドの広域監視・制御システムが含まれ得る。mMTCには、スマートウェアラブルやセンサネットワーク等、遅延の影響が小さいデータ伝送による多数の装置を使用するシナリオが含まれ得る。eMBBサービス及びURLLCサービスは、両方とも非常に広い帯域幅を要求するという点で類似しているが、URLLCサービスが超低遅延を必要とするという点で異なる。物理レイヤは、時間-周波数リソース(LTEにおける直交周波数分割多重(OFDM)等)に基づいており、複数アンテナ運用をサポートする場合がある。
【0003】
LTE及びNRのようなシステムでは、更なる改良及びオプションが、通信システム及びシステムに関連する特定のデバイスの効率的な運用を容易にする可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
非限定的且つ例示的な一実施形態は、特に端末における電力消費及びサービス遅延の点で、効率的なスケジューリングを提供することを容易にする。
【0005】
概括的な一態様において、ここに開示されている技術は、モバイルデバイスであって、動作中、信号を受信及び/又は送信する送受信機と、動作中、(i)第1のリソースのセットにおいて信号をモニタし、(ii)モニタされた信号がモバイルデバイスの識別情報と第1の値を有するインジケータとを含む場合、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信し、モニタされた制御信号において示されている期間の後、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信せず、第1のリソースのセットにおいて制御信号をモニタする、ように送受信機を制御する回路と、を備えるモバイルデバイスを特徴とする。
【0006】
なお、一般的な実施形態又は特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータープログラム、記憶媒体、又はこれらの任意の選択的な組み合わせとして、実現可能であることに留意されたい。
【0007】
開示されている実施形態の更なる恩恵及び利点は、本明細書及び図面から明らかになるであろう。これらの恩恵及び/又は利点は、本明細書及び図面の様々な実施形態及び特徴によって個別に得ることができる。ただし、このような恩恵及び/又は利点のうちの1つ以上を得るために、これらの特徴全てを設ける必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下において、例示的な実施形態が、添付の図面を参照して、より詳細に説明される。
図1】LTE eNB、gNB、及びUEについての例示的なユーザ及び制御プレーンアーキテクチャを含む3GPP NRシステムについての例示的なアーキテクチャを示す図。
図2】端末及び基地局の例示的な構成を示すブロック図。
図3】省電力信号の送信及び受信とこれに関連する挙動とのための回路の構成を示すブロック図。
図4】省電力信号と物理制御チャネルをスケジューリングすることに対するその影響との一例を示す概略図。
図5】省電力信号と物理制御チャネルをスケジューリングすることに対するその影響との別の例を示す概略図。
図6】省電力信号と物理データチャネルをスケジューリングすることに対するその影響との一例を示す概略図。
図7】省電力信号と物理データチャネルをスケジューリングすることに対するその影響との別の例を示す概略図。
図8】省電力信号の送信及び受信とこれに関連する可能性がある挙動とについての例示的な方法を示すフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、基地局と端末とコアネットワークとを含む通信システムの例示的な一例を示している。そのような通信システムは、NR及び/又はLTE及び/又はUMTS等の3GPPシステムであってよい。例えば、図1に示されているように、基地局(BS:base station)は、gNB(例えば、NR gNB)又はeNB(例えば、LTE)であってよい。しかしながら、本開示は、これらの3GPPシステム又は任意の他のシステムに限定されるものではない。実施形態及び例示的な実施態様が、3GPPシステムの何らかの用語を使用して説明されるが、本開示は、任意の他の通信システム、特に、任意のセルラーシステム、無線システム、及び/又はモバイルシステムにも適用可能である。
【0010】
端末は、LTE及びNRにおいて、ユーザ機器(UE)と称される。これは、ユーザ機器の機能を有する、無線電話機、スマートフォン、又はUSBスティック等のモバイルデバイスであってよい。しかしながら、モバイルデバイスという用語は、これらに限定されるものではなく、概して、中継器が、そのようなモバイルデバイスの機能を有してもよく、モバイルデバイスが、中継器として動作してもよい。
【0011】
基地局は、例えば、端末にサービスを提供するためのネットワークの一部を形成するネットワークノードである。基地局は、端末に無線アクセスを提供するネットワークノードである。
【0012】
LTE及びNRにおいて、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)プロトコルが、設定のために基地局(eNB、gNB)と端末(UE)との間で使用される。RRCは、物理レイヤ及びMACレイヤよりも上位に存在する制御プロトコルである。RRCは、UEを対象として、送信/受信挙動に応じた様々な状態を定義する。例えば、RRC_CONNECTED状態は、とりわけ、UEが、確立された無線アクセスベアラを有し、データを送信及び/又は受信できることを意味する。一方、RRC_IDLEモードは、とりわけ、UEが、設定された無線アクセスベアラを有しないが、確立されたシグナリング無線ベアラを有し得ることを意味する。
【0013】
本開示は、移動端末のための効率的な省電力、特に、移動端末と基地局との間の通信に関連する省電力を容易にすることができる手法を提供する。
【0014】
LTEでは、不連続受信(DRX)を適用することにより電力利用の効率性が増大する。DRXは、スケジューリンググラントなしでRRC_CONNECTEDモードにおけるアクティブ期間を短縮する手法である。特に、eNBによって設定され得るタイマによって、UEは、PDCCHをモニタするアクティブモードと受信がオフに切り替えられるDRXモードとで動作することができる。
【0015】
しかしながら、DRXメカニズムは、(PDCCHがモニタされる)オン期間及び(PDCCHがモニタされない)オフモードを提供する。オン期間の開始時間及び継続時間は(したがって、オフ期間の開始時間及び継続時間も)、RRCによって設定され、これは、動的ではなく、せいぜい準静的であることを意味する。動的変更は、スケジューリング頻度、例えば、スケジューリンググラントによる変更を意味する。準静的も、やはり、例えばRRCによる通信接続中の変更を意味し得るが、RRC設定は、スケジューリンググラントよりも頻繁ではない。DRXでは、PDCCHは、オフ期間中にモニタすることができないので、サービス遅延が増大する可能性があり、これは、いくつかの特定の遅延センシティブサービスにとってはあまり効果的ではない可能性がある。換言すれば、オフモードでは、UEはPDCCHをモニタしないので、トラフィックが到着した場合、UEは、次のオン期間までスケジューリング可能でない。その結果、低遅延要件は、いくつかのサービスに対して保証されない可能性がある。DRXオン期間周期が短い値で設定される場合、PDCCHのモニタの増大に起因して、電力消費が増加する。トラフィックが全くない場合であっても、UEは、依然として、PDCCHをモニタするためにオンにする必要があり、これは、電力の浪費をもたらす。要するに、DRXは、省電力とサービス遅延との間の良好なトレードオフを提供しない。逆に、DRXは、トラフィックが到着するときには長い待ち時間をもたらし、トラフィックが到着しないときに不必要な電力浪費をもたらす可能性がある。
【0016】
本開示のいくつかの例示的な実施形態は、トラフィック到着タイミング及びパターン等のトラフィック特性と整合され得る、より動的で、効率的で、且つ/又はUE固有の電力適応を提供することを容易にすることができる。
【0017】
例えば、UEは、(上位レイヤシグナリングによって示される)限定されたリソースにおいて、第1のモードにおける省電力に関連する制御情報(例えば、PoSS)をモニタすることができ、UEは、第1のモードにおいて制御情報を検出したときには、第2のモードに遷移し、UEは、第1のモードにおいて制御情報を検出しなかったときには、第1のモードに留まる。制御情報は、第2のモードの長さに関する情報を含み、UEは、第2のモードの長さに基づいて、第2のモードから第1のモードに戻る。
【0018】
そのようなモバイルデバイス210の一例が、図2に示されている。図2は、ユーザ機器210(通信デバイスとも呼ばれる)と、ここでは基地局(例えば、eLTE eNB(あるいは、ng-eNBと呼ばれる)又は5G NRにおけるgNB)内に位置すると例示的に想定されるスケジューリングデバイス250と、の概括的で簡略化された例示的なブロック図を示している。しかしながら、概して、スケジューリングデバイスは、2つの端末間のサイドリンク接続の場合には端末であることもある。UE及びeNB/gNBは、それぞれの送受信機220(UE側)及び260(基地局側)を使用して、(無線)物理チャネル290を介して互いと通信する。基地局250及び端末210は、一緒になって通信システム200を形成する。
【0019】
通信デバイス210は、送受信機220及び(処理)回路230を備えることができる。そして、送受信機220は、受信機及び/又は送信機を含むことができる、且つ/又は、受信機及び/又は送信機として機能することができる。回路は、1つ以上のプロセッサ又は任意のLSI等の1つ以上のハードウェアであってよい。送受信機と処理回路との間には、入力/出力点(又は入力/出力ノード)225、265が存在し、処理回路は、動作中、入力/出力点(又は入力/出力ノード)225、265を介して、送受信機を制御することができる、すなわち、受信機及び/又は送信機を制御し、受信/送信データを交換することができる。送受信機は、送信機及び受信機として、1つ以上のアンテナ、増幅器、RF変調器/復調器等を含むRF(無線周波数)フロントエンドを含むことができる。処理回路は、処理回路によって提供されるユーザデータ及び制御データを送信するように、且つ/又は、処理回路によって更に処理されるユーザデータ及び制御データを受信するように送受信機を制御すること等の制御タスクを実施することができる。処理回路はまた、判定、決定、計算、測定等といった他のプロセスを実行することを担うことができる。送信機は、送信するプロセス及び送信するプロセスに関連する他のプロセスを実行することを担うことができる。受信機は、受信するプロセス及び受信するプロセスに関連する他のプロセスを実行することを担うことができる。
【0020】
一実施形態に従うと、端末は、通信デバイス210に対応し、動作中、信号を受信及び/又は送信する送受信機220と回路230とを備える。回路230は、動作中、第1のリソースのセットにおいて信号をモニタし、モニタされた信号がモバイルデバイスの識別情報と第1の値を有するインジケータとを含む場合、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信し、モニタされた制御信号において示されている期間の後、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信せず、第1のリソースのセットにおいて制御信号をモニタする、ように送受信機を制御する。
【0021】
一実施形態に従うと、ネットワークノードは、通信デバイス250に対応し、動作中、信号を受信及び/又は送信する送受信機260と、動作中、第1のリソースのセットにおいて信号を送信し、送信された信号がモバイルデバイスの識別情報と第1の値を有するインジケータとを含む場合、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信し、送信された制御信号において示されている期間の後、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信せず、第1のリソースのセットにおいて制御信号を送信する、ように送受信機を制御する回路270と、を備える。
【0022】
更に、図3は、例示的な実施態様に従った、モバイルデバイスと基地局等のネットワークノードとのより詳細な構成を示している。回路301は、端末において使用されてよい。回路301は、PoSS検出のための回路310と、データチャネルの受信又は送信を制御するための回路320と、第1のモードと第2のモードとを切り替えるための、すなわち、回路310によって実行されるPoSS検出と回路320によって実行されるデータチャネルの受信又は送信とを切り替えるための回路330と、を含む。回路305は、基地局において使用されてよい。回路305は、端末へのPoSS送信のための回路350と、端末を対象としたデータチャネルの受信又は送信を制御するための回路360と、端末を対象として第1のモードと第2のモードとを切り替えるための、すなわち、回路350によって実行されるPoSS送信と回路360によって実行されるデータチャネルの受信又は送信とを切り替えるための回路370と、を含む。
【0023】
説明を簡単にするために、端末が第1のリソースのセットをモニタする上述した期間は、省電力期間と称されることがあり、そのような期間中の端末の状態は、省電力モードと称されることがある。更に、モニタされた制御信号において示される上述した期間は、アクティブ期間と称されることがあり、そのような期間中の端末の状態は、アクティブモードと称されることがある。
【0024】
換言すれば、いくつかの実施形態に従うと、端末は、省電力モード及びアクティブモードという2つの相互に排他的なモードで動作することができる。省電力モードでは、端末は、省電力信号(PoSS:power saving signal)をモニタするが、標準的なPDCCHをモニタしない。アクティブモードでは、端末は、標準的なPDCCHをモニタする。このコンテキストにおける用語「標準的な」は、LTE及びリリース15 NRにおけるPDCCH等のPDCCHを意味する。
【0025】
PDCCHのモニタは、何らかの電力を消費するので、PDCCHではなくPoSSがモニタされるモードを提供することによって、特に第2のリソースのセットのモニタが第1のリソースのセットのモニタよりも多くの電力を消費する場合に、何らかの省電力を容易にすることができる。例えば、PoSSをモニタするための電力消費は、PDCCHをモニタするための電力消費よりも小さい場合がある。これは、例えば、モニタされる復号候補がより少ないPoSSが提供される場合、及び/又は、PoSSがPDCCHよりも狭い帯域幅を用いる場合である。換言すれば、より少ないブラインド復号が存在する場合、省電力を達成することができる。
【0026】
PoSSは、モニタされる第1のリソースのセット内に配置される。第1のリソースのセットは、時間領域における1つ以上のシンボル及び/又は1つ以上のスロットによって、また、周波数領域における1つ以上のサブキャリア及び/又は1つ以上の物理リソースブロックによって、与えられ得る。しかしながら、本開示は、これに限定されるものではなく、第1のリソースのセットは、上記の例に加えて又は上記の例に代えて、符号(例えば、スクランブリング系列又は拡散系列)、及び/又は、アンテナポート、及び/又は、系列ID又はデバイスIDの1つ以上のインデックスによって、更に定義されてもよい。第1のリソースのセットは、システムのリソースにおける周期的なパターン(例えば、時間領域及び/又は周波数領域における周期)として定義されてもよい。信号の長さ及び周期は、(例えば、時間領域及び/又は周波数領域において)指定され得る。第1のリソースのセットは、例えば、固定されたものとして、又は、いくつかの伝送パラメータ及び/又はトラフィックパラメータに応じて、規格によって、予め定義されてもよい。代替的に又は追加的に、第1のリソースのセットは、例えば、RRCプロトコル等のシグナリングを介して、設定可能であってもよい。
【0027】
一例において、省電力モードにおける限定されたリソースの設定は、いくつかの同期信号又は参照信号に対する何らかの相対的なオフセットをもって定義されてもよい。具体的には、第1のリソースのセットは、同期信号又は参照信号に対して割当てられたリソースから、固定された間隔又は無線リソース制御プロトコルによって設定された間隔で、配置される。例えば、LTE又はNRの用語の観点から検討すると、第1のリソースのセットは、1つ以上の同期信号ブロック(SSB:Synchronization Signal Block)及び/又は1つ以上のトラッキング用参照信号(TRS:Tracking Reference Signal)及び/又は1つ以上のチャネル状態情報参照信号(CSI-RS:Channel State Information Reference Signal)の位置に対して相対的に設定されてもよい。SSBは、特定の基地局との同期のために使用されてよく、TRSは、位相も含めた同期をトラッキングするために使用されてよく、CSI-RSは、端末によってチャネル品質を測定し、測定された品質をチャネル品質に関するフィードバックとして基地局に提供するために使用されてよい。
【0028】
同期信号及び/又は参照信号までの間隔は、伝送パラメータ及び/又はトラフィックパラメータに応じて可変であってもよいし、又は、RRCシグナリング等のシグナリングによって設定可能であってもよい。ここで、トラフィックパラメータは、トラフィックのタイプと、遅延感度、トラフィック量、誤り率の点での目標品質等の、トラフィックのパラメータと、を含むことができる。伝送パラメータは、チャネル品質、適用された変調及び符号化、電力、ニューメロロジー等のパラメータを含むことができる。上述した相対的な位置は、PoSSが、各SSBに対するオフセットで含まれることを必ずしも意味するものではない。PoSSの頻度は、SSB(及び/又はTRS及び/又はCSI-RS、又は、任意の種類の参照信号)の頻度と同じであることもあるし、そのような頻度よりも少ないこともあるし、又は、そのような頻度よりも多いこともある。PoSSの頻度と同期信号及び/又は参照信号の頻度との比率は、トラフィックパラメータ又は伝送パラメータ等のパラメータに基づいて導出可能であってもよいし又は固定されていてもよいし、且つ/又は、RRCシグナリング等の何らかのシグナリングによって設定可能であってもよい。上記の例は、網羅的ではなく、更なる設定及びパラメータが可能であることに留意されたい。
【0029】
PoSSは、端末によって受信されると省電力モードからアクティブモードへと端末に切り替えさせる信号とみなされ得る。これは、以下のように、任意の方法で実行され得る。
【0030】
第1の例において、第1のリソースのセットにおいてPoSS信号が存在することは、省電力モードからアクティブモードへの端末の切り替えを生じさせる。第1のリソースのセットにおいてPoSS信号が存在しないことは、省電力モードに留まらせる。この例は、非常に単純ではあるが効率的な切り替えメカニズムを提供する。PoSS信号が存在する場合、第1のリソースのセットは、アクティブ期間長及び必要に応じて更なるパラメータを示すためのリソースを更に含むことができる。
【0031】
第2の例において、PoSS信号は、PoSSで常に送信されるが、異なる値をとることができる。第1の値は、省電力モードからアクティブモードへの端末の切り替えを生じさせることを示すことができる。第1の値とは異なる第2の値は、端末を省電力モードに留まらせることができる。
【0032】
上述したように、上記アクティブ期間外では、省電力期間において、モニタされた制御信号が第2の値を有するインジケータを含む場合、処理回路は、受信機に、第1のリソースのセットにおいて制御信号をモニタし続けさせ、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信しないようにさせることができる。
【0033】
第2のリソースのセットは、例えば、PDCCHリソースを含む。しかしながら、第2のリソースのセットは、PDCCHリソースに必ずしも限定されるものではなく、ページングリソース等、PDCCHリソースとは異なるいくつかの参照信号リソース及び/又は更なるシグナリングリソースを含んでもよい。
【0034】
例示的な実施形態において、省電力モードでは、端末は、(同期信号とは別の)PoSSのみをモニタするが、シグナリング又はデータをモニタしない。いくつかの参照信号は、モニタされてもよいが、必ずしもモニタされる必要はない。したがって、ページングチャネルもモニタされない。この例示的な実施形態において、非常に効率的な省電力を容易にすることができる。
【0035】
例示的な実施形態に従うと、アクティブモードでは、端末は、第1のリソースのセットをモニタしない。また、第1のリソースは、アクティブモードへの切り替えを指示する値を有するPoSSを取得した後、アクティブ期間の長さも定義するので、アクティブモードにおいてPoSSをモニタすることは不要である。端末は、アクティブ期間の後、省電力モードに戻る。この手法は、アクティブモードでも、何らかの電力及びリソースを節減することを容易にすることができる。
【0036】
しかしながら、本開示は、この実施形態に限定されるものではない。PoSSは、端末がアクティブモードにあるとき、第1のリソースのセットにおいてモニタされてもよい。あるいは、PoSS信号は、第2のリソースのセットと同じ又は異なるが、第1のリソースのセットとは異なる第3のリソースのセットにおいてモニタされてもよい。いずれにせよ、本開示は、第1のリソースのセットが、PoSSを含み得るが、アクティブ期間の指示を含まない実施形態も提供する。このような場合、アクティブモードにおけるPoSS信号を使用して、アクティブモードから省電力モードに端末を切り替える。PoSSの第1の値を使用して、省電力モードからアクティブモードに切り替えることができるのに対し、PoSSの第2の値を使用して、アクティブモードから省電力モードに再び切り替えることができることに留意されたい。PoSS信号の第1の値と第2の値とは異なる。
【0037】
換言すれば、例示的な実施形態において、回路は、動作中、モバイルデバイスが第2のモード(アクティブモード)にあるとき、第1のリソースのセットにおいて制御信号をモニタし、モニタされた制御信号が第2の値を有するインジケータ(PoSS)を含む場合、アクティブ期間後のモバイルデバイスを第1のモードに設定する。
【0038】
省電力モードにおいてPoSS信号を提供する利点のうちのいくつかは、より短い遅延及び省電力の両方を提供できるという点で容易にされる。トラフィックが到着すると、端末は、適時にスケジューリングされ得る。PoSSのモニタは、より少ない電力を消費し得るので、電力消費がより低くなり得る。長期間の間トラフィックがない場合、PoSSだけをモニタすることは、DRXオン期間におけるPDCCHブラインド復号よりも少ない電力を消費し得る。
【0039】
RRC_CONNECTEDモードにおいて適用されるDRXのコンテキストにおいて、上記の実施形態は、依然として、省電力モードにおいてPoSSをモニタするのに対し、DRXオフ期間では、シグナリングチャネルはモニタされない。上記の実施形態において、端末は、省電力モードからアクティブモードに動的に戻ることができる、又は、端末は、短い周期のPoSSに基づいて省電力モードに留まり得る。これに対して、DRXでは、端末は、オフ期間からオン期間に動的に遷移することができず、設定されたタイミングでしか切り替わることができない。その結果、上記の実施形態のトラフィック適応能力とDRX手法とは異なる。特に、上記の実施形態において、トラフィックがスケジューリングされていない場合、端末は、アクティブモードに入る必要がなく、これは、省電力を容易にすることができる。対照的に、DRX手法では、トラフィックがない場合であっても、UEは、設定された期間において1つ以上のPDCCHをモニタするためにオン期間に入る必要があり、これは、電力浪費につながる可能性がある。
【0040】
第1のモード及び第2のモードの両方が、端末のRRC_CONNECTED状態において定義され得ることに注意されたい。しかしながら、これは、本開示を限定するものではなく、以下に示されるように、第2のモードがRRC_CONNECTEDモードに対応する実施形態も想定される。本開示は、第1のモード及び第2のモード(省電力モード及びアクティブモード)の両方がRRC_IDLEモードにおけるものである実施形態にも適用可能である。
【0041】
以下において、2つの実施形態が説明される。これらの実施形態のうちの一方の実施形態において、PoSSを検出したときに第1のリソースのセットから取得される制御情報は、(PDCCH等を)モニタするための制御情報のリソース候補に関する。他方の実施形態において、制御情報は、データチャネル(PDSCH又はPUSCH等)の1つ以上のリソース又はリソース候補に関する第2のリソース情報を含む。以下において更に説明される第3の実施形態は、制御情報において、制御チャネルに関する第1のリソース情報又はデータチャネルに関する第2の制御情報のどちらが制御情報に含まれるかを示す1つ以上のビットも提供することを想定している。1つ以上のビットは、UE ID又はRNTIを使用することによって生成され得る。
【0042】
(PDCCHオケージョンを伴うPoSS)
例示的且つ非限定的な実施形態において、端末は、PoSSを受信すると、アクティブモードに遷移し、アクティブモードに遷移すると、スケジューリンググラントを受信するためにPDCCHをモニタすることを開始する。
【0043】
換言すれば、回路は、動作中、第1のモードから第2のモードにモバイルデバイスを設定すると、モニタされた制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に基づいて、(例えば、DCIに含まれる)スケジューリング情報を受信するために物理ダウンリンク制御チャネル(例えば、PDCCH)においてモニタされるリソース候補(例えば、サーチスペース)を決定する。次いで、回路は、リソース候補における信号を受信(例えば、ブラインド復号)するように送受信機を制御し、リソース候補における受信された信号(例えば、ダウンリンク又はアップリンクグラントを含むDCI)に基づいて、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースを決定する。最後に、回路は、決定された(例えば、許可された)データリソースにおいてデータを受信(ダウンリンク方向)又は送信(アップリンク方向)するように送受信機を制御する。
【0044】
したがって、この実施形態において、アクティブモードへの遷移後、端末によってデータが受信又は送信されることになる最初のリソースは、アクティブモードにおける任意の他のリソースと同様に、PDCCH受信に基づいて、端末において決定される。具体的には、省電力モードからアクティブモードへの遷移後、PDCCHにおけるデータスケジューリングのための今後のリソース候補は、CORESET情報又はブラインド復号候補等、第1のリソースのセットにおけるPoSSに伴う情報内の指示に基づいて決定される。例えば、PoSSにおいて、CORESET及び/又はブラインド復号候補の限定されたセットが、第2のリソースのセットにおける端末受信を補助するために示され得る。これは、PDCCHブラインド検出を実行するときの端末の電力消費を節減することができる。概して、CORESETという用語は、NRにおける制御シグナリングに使用されるリソースのセットである制御リソースセットを表す。
【0045】
代替的に又は追加的に、このような候補は、端末の識別情報に応じて決定されてもよい。第2のリソースのセットにおけるブラインド復号候補及び/又はCORESET及び/又はサーチスペースの決定は、PoSSにおいて検出されたIDに関連し得る/そのようなIDによって計算され得る。換言すれば、リソースの位置は、IDに応じた位置を計算することによって決定され得る。
【0046】
PDCCHを設定するシグナリング情報は、最小集約レベル及び最大集約レベルの指示、候補が局在しているか又は分散されているか、候補についての伝送パラメータ等を含むことができる。
【0047】
図4は、PoSS及びPDCCHリソースに加えて、省電力モード及びアクティブモードのタイミングを概略的に示している。特に、図4は、第2のリソースのセットではなく第1のリソースのセットがモニタされる省電力期間に対応する「オフ期間」を示している。PoSSオケージョン(第1のリソースのセット)において、PoSSが実際に検出され、PoSSを検出すると、端末は、上述したアクティブモードに対応する「オン期間」に遷移する。オン期間及びオフ期間は、タイムスロットに分割され、それらの一部は、アクティブ期間(オン期間)において、端末によってモニタされるPDCCHリソースを含む。オフ期間では、端末はPDCCHをモニタしない。
【0048】
図4において、PoSSからPDCCHブラインド復号(候補)リソースへの矢印は、PoSSがPDCCHリソースの指示を提供できることも示している。この例では、PDCCHは、PoSS信号からのオフセットの後に始まる5つの連続するタイムスロットにおいてモニタされる。ここで、オフセットはゼロである。すなわち、モニタされる最初のPDCCHは、PoSSが配置されていたスロットの直後のスロットに配置されている。しかしながら、本開示は、このような手法に限定されるものではなく、タイムスロット及び/又はシンボルに関するオフセットは、ゼロでなくてもよい。
【0049】
図5は、省電力モードからアクティブモードに切り替わった後、PDCCHが各スロットにおいてモニタされない別の例示的な実施態様を示している。そうではなく、PDCCHは、固定されていてもよいし(例えば、規格において定義される)又は可変であってもよい頻度でモニタされる。可変性は、基地局から端末へのシグナリングによって(例えば、RRCシグナリングによって)設定可能なニューメロロジー等の他のパラメータに応じて実現され得る。
【0050】
省電力モードは、PoSSの受信によって、動的に終了させられ得るので、本開示の手法は、DRXよりもフレキシブルである。DRXでは、オフ期間が終了すると、UEに対する実際のトラフィックが存在するか否かにかかわらず、UEは、アクティブモードに自動的に遷移する。
【0051】
LTE及びNRでは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)が、伝送誤りを訂正するために採用されている。リソースを節減するために、確認応答されているデータの送信に対して割当てられた(スケジューリングされた)リソースの位置に基づいて、確認応答(肯定確認応答(ACK)又は否定確認応答(NACK))の送信のためのリソースの位置を暗黙的に決定するマルチプロセスstop-and-wait HARQが使用される。
【0052】
例示的な実施態様に従うと、上述した実施形態及び例のいずれかにおいて、UEがPoSSを検出すると、UEは、アクティブモードに遷移し、PoSSに伴う指示又はUE IDに基づいて、データスケジューリングのためのリソース候補(PDCCH)だけでなく、HARQ確認応答のためのリソースも決定する。具体的には、HARQフィードバックリソースは、スケジューリングされたPDSCH及びPUSCHリソースに基づいて(例えば、PDCCH内の指示に基づいて、且つ/又は、UE IDに基づいて)、決定される。換言すれば、PoSSにおける指示(及び/又は検出されたID)は、HARQ-ACKリソースを計算するために使用されるパラメータを含むことができる。
【0053】
換言すれば、例示的な一実施態様において、回路は、動作中、モニタされた制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に基づいて、決定されたデータリソースに対応する送信確認応答の受信又は送信のためのリソースを決定する。
【0054】
まとめると、UEが、省電力モードにおいてPoSSを検出すると、UEは、以下のうちの1つ以上を決定することができる:
-(PoSS又は第1のリソースにおけるPoSSに伴う追加の指示、及び/又は、UE識別情報に基づく)今後のPDCCHリソース
-(PoSS又は第1のリソースにおけるPoSSに伴う追加の指示、及び/又は、UE識別情報に基づく)HARQフィードバックのためのリソース
-アクティブモードから省電力モードに戻るタイミング情報
【0055】
(データチャネルスケジューリングを伴うPoSS)
例示的且つ非限定的な実施形態において、端末は、PoSSを受信すると、アクティブモードに遷移し、PoSSにおける指示に基づいて(又は、より一般的には、第1のリソースのセット内の指示に基づいて)、且つ/又は、端末識別情報に基づいて、PUSCH及び/又はPDSCHにおけるデータのための今後のリソースを決定する。
【0056】
換言すれば、回路は、動作中、第1のモードから第2のモードにモバイルデバイスを設定すると、モニタされた制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に基づいて、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースを決定し、決定されたデータリソースにおいてデータを受信又は送信するように送受信機を制御する。
【0057】
図6は、そのような手順の一例を示している。省電力モード(オフ期間)において、PoSS信号が、端末がデータを受信することになるPDSCHリソースの指示も含む第1のリソースのセットにおいて受信される。これにより、端末は、オン期間に遷移し、PoSS信号で始まり、PoSS信号を含むタイムスロットの後のタイムスロットにおけるそれぞれのPDSCHリソースで終わる矢印で示されているように、指示されたPDSCHリソースにおいてデータを受信する。第1のリソースは、アクティブモード(オン期間)から省電力モード(オフ期間)に戻る遷移のタイミングを更に示す。したがって、図6に示されているように、オン期間の後、指定されたタイミング又は期間で、端末は、省電力モードに再び遷移する。
【0058】
PoSSを運ぶ第1のリソースは、各PoSSとともに、端末が省電力モードに戻ることになる期間を指示することができることに留意されたい。しかしながら、いくつかの実施形態において、そのような指示は、必ずしも各PoSSとともに提供されるわけではない。換言すれば、そのような指示は、複数の後続する遷移に適用可能なタイミングを伝達することができる。例えば、タイミングは、それが変化する場合にのみシグナリングされてもよい。
【0059】
すでに上述しているように、いくつかの実施態様において、アクティブモードにあるときに省電力モードに切り替わる期間又はタイミングは、第1のリソースのセット内で又はPoSSにおいて、シグナリングされる必要はない。そのような期間又はタイミングは、規格によって予め定義される限り、固定されていてもよいし、又は、可変であってもよい。代替的に、そのようなタイミングは、RRC等のような制御シグナリングを介して、基地局又は別のネットワークノードによって設定されてもよい。
【0060】
また、いくつかの実施態様において、アクティブモードにあるときに省電力モードに切り替わる期間又はタイミングは、PoSSによって第1のリソースのセットにおいてシグナリングされる。そのような期間若しくはスケジューリングパターン又はタイミング情報は、RRCシグナリングによって設定される複数のオプションを有することがある。それらのオプションの間で、PoSSは、それらのオプションのうちの1つのオプションをUEに示す。
【0061】
図6において、PDSCHリソースは、連続するタイムスロットに配置されている。しかしながら、これは、本開示を限定するものではない。図7に示されているように、PDSCHリソースは、特定のタイムスロットに周期的に配置されてもよい。概して、PDSCHリソースは、時間領域及び/又は周波数領域における開始位置及び長さによって、又は、時間領域及び/又は周波数領域における開始位置、長さ、及び頻度によって、定義され得る。開始位置は、例えば、PoSSスロット(PoSS信号が配置されていたスロット)の後の次のスロット又はPoSSスロットの後のn番目のスロットに設定されるように、予め定義され得る。代替的に又は追加的に、時間領域リソースは、タイムスロット(だけ)に基づいてではなく、シンボルに基づいて定義されてもよい。同様に、リソースは、周波数領域において定義され得る。
【0062】
図6及び図7の上記の例において、データ伝送は、PUSCHを介して行われている。しかしながら、本開示は、これに限定されるものではない。リソース割当ては、必ずしもダウンリンクにおける伝送のためであるとは限らない。リソース割当ては、アップリンクのための(例えば、PUSCHのための)リソースの割当てであってもよいし、又は、PDSCH及びPUSCHの両方のためのリソースの割当てであってもよい。
【0063】
更に、例示的な実施態様において、回路は、動作中、モニタされた制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に基づいて、決定されたデータリソースに対応する送信確認応答の受信又は送信のためのリソースを決定する。換言すれば、HARQフィードバックのためのリソースは、PoSSリソースによって与えられるPDSCH及び/又はPUSCHリソースに応じて設定され得る。更に、これらのHARQリソースは、(PDSCH及びPUSCHがPoSSに基づいて決定されるので)暗黙的に、又は、通信システムのリソースの間でのリソースの位置及び/又はタイミングをシグナリングすることによって明示的に、PoSSに応じて設定され得る。更に、リソース位置は、端末識別情報に依存し得る。
【0064】
PUSCHにおけるアップリンクデータ伝送のためのHARQフィードバックリソースは、ダウンリンクリソースであるのに対し、PDSCHにおけるダウンリンクデータ伝送のためのHARQフィードバックリソースは、アップリンクリソースである。
【0065】
まとめると、上述した例示的な実施形態に従うと、UEは、PoSSの検出の後、アクティブモードに遷移し、PoSS内の指示(又は、より一般的には、第1のリソースのセット内の指示)に基づいて、且つ/又は、端末の識別情報(UEに関連付けられている系列又はRNTI等の任意のID)に基づいて、データPDSCH/PUSCHのための今後のリソースを決定する。更に、フィードバックのための1つ以上のリソースは、PoSS内の指示に基づいて、且つ/又は、端末の識別情報に基づいて、PDSCH及び/又はPUSCHに対応して決定され得る。また、アクティブモードから省電力モード(オフ期間)に再び遷移するタイミング情報は、第1のリソースのセットにおいて、具体的にはPoSS信号によって、定義され得る。
【0066】
HARQ確認応答又はフィードバックが上述されているが、これらは、非限定的な例に過ぎないことに留意されたい。PoSS及び/又はUE IDに基づいて決定され得るリソースは、非ハイブリッドARQを含む任意の種類のフィードバックのためのリソース、又は、更には、チャネル状態及び/又はトラフィックの測定に基づくチャネル品質フィードバック等の様々な種類のフィードバックのためのリソースであってもよい。
【0067】
この実施形態のいくつかの例示的な実施態様は、追加の利点を提供することができる。例えば、DRXでは、オフ期間が終了すると、端末によって送信又は受信されるようにスケジューリングされるトラフィックが存在するか否かにかかわらず、UEは、アクティブモードに自動的に遷移する。
【0068】
(PDCCH指示を伴うPoSSとデータチャネルスケジューリングを伴うPoSSとの間の選択)
上述したPDCCHオケージョンを伴うPoSS及びデータチャネルスケジューリングを伴うPoSSを受けて、これらは、排他的な選択肢であってもよいが、必ずしも排他的な選択肢であるとは限らないことに留意されたい。この例示的な実施形態において、これらの2つの手法の間の選択は、端末が、基地局によって(又は、一般的にはネットワークノードによって)制御されて両方を行えるように、実行され得る。
【0069】
換言すれば、この実施形態において、回路は、動作中、第1のモードから第2のモードにモバイルデバイスを設定すると、前述した指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に基づいて、且つ/又は、トラフィックに基づいて、
-ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースをスケジューリングするスケジューリング情報を受信するために物理ダウンリンク制御チャネルにおいてモニタされるリソース候補が、モニタされた制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に応じて決定されるか、又は、
-直接的に、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースが、モニタされた制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に応じて決定されるか、
を選択する。
【0070】
具体的には、一例において、UEが、PoSSを検出すると、UEは、省電力モードからアクティブモードに遷移する。PoSS(又は、第1のリソースのセットである、PoSSも含むリソース)は、UEが、
i)今後のPDCCHをモニタすることに進む(「PDCCHオケージョンを伴うPoSS」の下での上述したソリューション)か、又は、
ii)直接的にPDSCHを受信する又はPUSCHを送信する(「データチャネルスケジューリングを伴うPoSS」の下での上述したソリューション)か、
のいずれであるかも示す。
【0071】
示された挙動i)又はii)は、特定のタイミングウィンドウ内で有効であってよい。タイミングウィンドウは、動的であってよく、例えば、タイミングウィンドウも、PoSSを含む第1のリソースのセットにおいて示されてよい。代替的に又は追加的に、上記の挙動i)又はii)の選択は、検出されたUE ID、系列ID、及び/又はRNTIに基づいてもよい。
【0072】
代替的に又は追加的に、所望の挙動i)又はii)を選択するための他のオプションが存在する。UE挙動のオプションは、異なるトラフィック到着パターンに基づいて選択されてもよい。例えば、RRCが、そのようなオプションを設定してもよく、PoSSが、そのようなオプションの間で選択してもよい。例示的且つ非限定的な例として、RRCシグナリングが、異なるパラメータのいくつかの設定候補を提供してもよく、また、上述した可能なUE挙動をそれぞれのインデックスとともに提供してもよい。PoSSは、対応するインデックスをシグナリングすることによって、端末が、これらの挙動のうちどの挙動に従うべきかを示すことができる。
【0073】
このようなオプションを提供する可能な利点のうちの1つは、異なるトラフィック特性に対するトラフィックへの適応を容易にすることである。これは、データの到着及びスケジューリングが、gNB側から予測可能である場合又は予測可能でない場合にも対応できる。データ到着/スケジューリングが予測可能である場合、PoSSは、例えば、データチャネル(PDSCH、PUSCH)をPoSSで直接的にスケジューリングする可能性を選択することによって、今後のデータ到着/スケジューリングパターン/プロファイルに合致するように、RRCにおける設定のうちの1つを選択することができる。いくつかの実施形態において、PoSSは、トラフィック到着及び特性プロファイルと整合されたパラメータを用いて、RRC設定のうちの1つを示すことができる。データ到着/スケジューリングが予測可能でない場合、PoSSは、単に今後のPDCCHをモニタすることをUEに示すことを選択することができる。予測可能性は、サービスタイプに基づいて判定され得る。例えば、双方向音声会話は、類似する特性を経時的に有する可能性が高い。他の種類のトラフィックは、予測するのがより困難であり得る。
【0074】
上記の実施形態及び例のいずれかにおいて、モバイルデバイスの識別情報は、直交系列又は準直交系列のセットからの疑似ランダム系列と、無線ネットワーク一時識別子(RNTI:Radio Network Temporary Identifier)と、のうちの少なくとも一方である。概して、UE又は端末の識別情報が上述されている場合、UE/端末に関連付けられる任意の番号若しくはラベル又は任意の種類の識別子が意図されている。例えば、そのような識別子は、PoSS信号がスクランブル又は拡散される系列であってよい。そのような系列は、相互直交系列又は準直交系列のセットからの任意のスクランブリング系列又は拡散系列であってよい。代替的に又は追加的に、識別情報は、端末に割当てられたRNTIであってもよい。
【0075】
上述したように、本開示は、端末又は基地局によって実行され得る、具体的には、それらのいずれかに組み込まれているプロセッサによって実行され得る、対応する方法も提供する。更に、コンピューター又はプロセッサ上で実行されたときに、それぞれの方法のステップを実行するコード命令を記憶している非一時的なコンピューター読み取り可能な媒体が提供され得る。このような媒体は、ハードドライブ、不揮発性メモリ、SSD、光学記憶装置、又は磁気記憶装置等といった任意の記憶装置であってよい。
【0076】
これらの方法が、図8に示されている。端末によって実行され得る方法は、第1のリソースのセットにおいて信号をモニタすること(ステップ810、820)と、モニタされた信号がモバイルデバイスの識別情報と第1の値を有するインジケータとを含む場合(ステップ820でyes)、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信し(ステップ850)、モニタされた制御信号において示されている期間の後、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信せず、第1のリソースのセットにおいて制御信号をモニタする(ステップ810に戻る矢印)、ように送受信機を制御することと、を含むことができる。上述したように、PoSS検出(ステップ820)の後に、グラントの受信のためのスケジューリングチャネルのモニタ(ステップ830、840)が続き得る。
【0077】
別の方法は、基地局において実行され得る。このような方法は、第1のリソースのセットにおいて、端末(モバイルデバイス)にアドレス指定された信号を送信するステップ(ステップ860)と、モニタされた信号がモバイルデバイスの識別情報と第1の値を有するインジケータとを含む場合(ステップ870でyes)、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信し(ステップ890)、送信された制御信号において示されている期間の後、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信せず、第1のリソースのセットにおいて制御信号を送信する、ように送受信機を制御するステップと、を含むことができる。この方法は、ステップ890においてデータを送信又は受信するために、グラントを含むスケジューリングチャネル(例えば、PDCCH)を端末に送信するステップ(ステップ880)を更に含むことができる。
【0078】
以下において、一実施形態に従った、ネットワークと端末との間の例示的なインタラクションが、説明される。ネットワークは、基地局(eNB又はgNB)等のネットワークノードによって表され得る。しかしながら、他のネットワークエンティティが使用されてもよい。以下の例は、NRのコンテキストにおいてNRの用語を適用して説明される。しかしながら、これは、例示の目的に過ぎず、本開示は、特定の通信システムに限定されるものではない。
【0079】
gNBは、UE又はUEのグループを対象として、省電力及びスケジューリング動作に関連するパラメータを設定する。この設定は、例えば、オペレータによる設定に応じて、且つ/又は、セル及び/又はネットワークの他の部分におけるUE能力、セル及び/又はネットワークの他の部分におけるトラフィック、セル及び/又はネットワークの他の部分における負荷、チャネル品質、サービス要件、セル配置シナリオ等に応じて、実行され得る。UEは、gNBからPoSSの設定を受信する。この設定は、以下の情報要素の1つ又は組み合わせを含む、UE固有のRRCシグナリング等のRRCシグナリング若しくは報知シグナリング又はデフォルトパラメータ(例えば、規格において指定される)によって実行される:
-1つ以上のUE ID又はUE ID派生パラメータ(例えば、RNTI)。一般に、複数のIDを使用して、どのIDが検出されたかに基づいてUEに挙動選択を行わせることができることに留意されたい。ID並びに対応するUE挙動及びパラメータ設定は、例えばUE固有のシグナリングによって、RRCで設定され得る。
-UE ID又は関連するパラメータ(例えば、RNTI)から導出することができる、PoSSの第1の部分に使用される系列ID。
-当該系列は、PoSSの参照信号としての役割を果たすことができる。換言すれば、PoSSは、参照信号部分及び制御チャネル部分という2つの部分を含むことができる。例えば、PoSSは、DMRS(復調用参照信号)及び制御情報として、又は、同期信号及び制御情報として、形成され得る。制御情報は、参照信号とは異なる時間/周波数リソースにマッピングされることもあるし、又は、同じ時間/周波数リソースにマッピングされることもある(制御情報が複数の可能な系列の中からの当該系列の選択によって示され得る場合)。しかしながら、これらは例に過ぎず、他の実施形態も可能である。PoSSは、当該系列又はDMRS又はSSBとは異なる系列、又は、制御情報と組み合わせて他の目的のために使用される任意の他の系列によって、形成され得るだけである。
-PoSSの第1の部分及び/又は第2の部分によって使用される時間領域リソース及び周波数領域リソース。ここで、PoSSの第1の部分は、省電力モードからアクティブモードへの遷移が行われる指示の受信を表す。換言すれば、第1の部分は、PoSSを含む部分を表す。第2の部分は、アクティブモードの継続時間、又は、以下及び上記のパラメータ等の更なるパラメータを指定する制御情報である。
-第1の部分によって使用される時間領域リソース、周波数領域リソース、及び/又は符号領域リソース。これは、開始スロット/シンボルと、PoSSが実際に送信されたかどうか又はPoSSがどの値を有するかを端末がチェックする必要があるタイミングと、によって特定され得る。UEは、特定の時間領域リソース、周波数領域リソース、及び/又は符号領域リソースにおいてPoSSの第1の部分をモニタすることを要求され得る。この例では、UEがPoSSの第1の部分を検出できた後、UEは、制御情報又は更なる制御情報(PoSSの第1の部分が何らかの情報も運ぶ場合)を含む、PoSSの第2の部分を検出することに進むことができる。
-例えば、PDCCHといった、PoSSの第2の部分に使用される時間領域リソース及び/又は周波数領域リソース。例えば、RRC設定は、第1の部分の受信後にモニタされるPDCCHのためのサーチスペース設定を指定することができる。
【0080】
周波数領域リソース設定(いずれの目的にせよ、RRCシグナリングにおいて送信される、且つ/又は、第1のリソースのセット内で送信される、PoSS又はPDCCH又はPDSCH又はPUSCH)は、帯域幅部分の指示を含むことができることに留意されたい。実際のリソース位置の計算は、上述したように、UE ID又は関連するパラメータ(例えば、RNTI)に関連付けられ得る。時間領域リソース設定は、上述したように、周期及びオフセットのパラメータを含むことができる。更に、時間領域リソース設定は、時間/ビームインデックス又はPoSSインデックスを含むことができる(ビームスイーピングユースケースの場合)。換言すれば、PoSSは、異なるビーム指向方向及びビームのシーケンスで送信され得る。PoSSインデックス(又は時間インデックス)と更なるPDCCH/PDSCH/PUSCHとの間のビーム指向方向の関連付けは、RRCシグナリングによって決定される。
【0081】
まとめると、UEは、例えば、RRCシグナリングを介して、基地局から設定を受信し、PoSS及び/又はPDCCHをモニタするためにこの設定を使用する。
【0082】
上述したPoSSを検出することによって、UEは、以下の挙動の1つ又は組み合わせを決定する。換言すれば、PoSSは、UE挙動を制御する更なるパラメータの指示を含み得る又は伴い得る:
-省電力モード(スリープ又はオフモードとも呼ばれる)からアクティブ(アウェイク又はオンとも呼ばれる)モードへの遷移。特に、第1のリソースのセットは、端末が省電力モードからアクティブモードに切り替わることになるタイミングの指示を運ぶことができる。一例において、切り替えは、基地局から端末へのPoSSによって動的に指示される。
-特定の時間内でのアクティブ(オン)モードから省電力モード(又はスリープ又はオフモード)への遷移。特に、第1のリソースのセットは、端末がアクティブモードから省電力モードに切り替わることになるタイミングの指示を運ぶことができる。一例において、切り替えは、第1のリソースのセット又は第2のリソースのセットのいずれかにおいて、基地局から端末へのPoSSによって動的に指示される。
-RRC_INACTIVE/IDLEモードからRRC_CONNECTEDモードへの遷移をトリガすること。PoSSの検出の成功に基づいて、省電力モードとアクティブモードとの間のトリガのために、RRC_INACTIVE/IDLEモードからRRC_CONNECTEDモードへの遷移が、上述したようにトリガされ得る。
-RRC_CONNECTEDモードからRRC_INACTIVE/IDLEモードへの遷移をトリガすること。省電力モード(第1のモード)からアクティブモード(第2のモード)への上記のトリガの後、対応して、アクティブモードから省電力モードに戻る切り替えのために、RRC_CONNECTEDモードからRRC_INACTIVE/IDLEモードに戻る切り替えが、上記の実施形態において説明されたように実行され得る。具体的には、これは、PoSSシグナリングによって与えられるタイミング、RRCによって設定されるタイミング、又は規格によって定義されるタイミング等の予め定められたタイミングの後に実行され得る。代替的に、切り替えは、このような切り替えを指示する値等を有するPoSS信号を検出することによって、実行されてもよい。
-帯域幅部分又はニューメロロジー(サブキャリア間隔)情報を決定すること。これは、PDCCH及び/又はPDSCH若しくはPUSCHの受信のために、PoSS(一般的には、第1のリソースのセット)において示され得る。
-以下であり得る、PoSSにおける指示による今後の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)の検出によって使用される時間領域リソース及び周波数領域リソースを決定すること:
-PDCCH時間及び/又は周波数領域リソース指示。これは、PoSSのために特別に定義された新しいCORESETであり得る。
-UE ID又は設定されたRNTIに関連付けられ得る、PDCCHブラインド検出のための時間及び/又は周波数領域候補リソース。換言すれば、サーチスペース設定、又は、サーチスペース設定のための少なくとも1つのパラメータ。
-1つ以上のスロットのスケジューリング又は設定されたPDSCHのリソースを決定し、PDSCHリソースにおけるトランスポートブロック(TB:transport block)を復号してHARQ-ACKを送信した後、省電力モードに遷移すること(トランスポートブロックは、LTE及びNRにおいて、例えばPDSCH又はPUSCHを介した1回の送信といった1送信時間間隔内の送信のために媒体アクセス制御(MAC)レイヤから物理レイヤに提供されるデータユニットと定義されている)。換言すれば、PoSSと、PDCCH内での又は直接的に第1のリソースのセット内での対応するPDSCHリソース指示と、の受信によってスケジューリングされたPDSCH送信が終了すると、端末は、省電力モードに自動的に再び遷移することができる。
-1つ以上のスロットの(グラントを含む又は含まない)PUSCHのリソースを決定し、PUSCHリソースにおいてデータを送信して特定の期間内に再送スケジューリングを受信しなかった後、省電力モードに遷移すること。換言すれば、PoSSと、PDCCH内での又は直接的に第1のリソースのセット内での対応するPUSCHリソース指示と、の受信によってスケジューリングされたPUSCH送信が終了すると、端末は、省電力モードに自動的に再び遷移することができる。
【0083】
UEは、PoSSリソースにおいて様々なパラメータを検出すると、検出されたPoSSにおけるCRCスクランブリングに使用された検出されたRNTIタイプに基づいて、上述した挙動の1つ又は組み合わせを決定する。例えば、1つのRNTI(第1のRNTI)は、UEが、PoSSを受信した後、PDCCHをリッスンすることを示すために予約され得るのに対し、別のRNTI(第2のRNTI)は、UEが、PDSCH又はPUSCHを直接的に受信することを示すために予約され得る。第1のRNTI又は第2のRNTIは、両方のRNTIがPoSSのブラインド復号において試されるように、PoSS信号をスクランブル又は拡散するために使用され得る。
【0084】
RNTIを使用することによる検出に代えて又はこれに加えて、UEは、RNTIとは異なる、PoSSにおいて検出された系列ID又はインデックスに基づいて、挙動の1つ又は組み合わせを決定してもよい。ここでの用語「挙動」は、アクティブモードへの遷移後にPDCCHが受信されるか又はデータチャネルが直接的に受信されるかに関する決定だけを含むものではない上述したパラメータ及び設定のいずれかを指すことに留意されたい。むしろ、挙動は、チャネルの設定(PDCCHのサーチスペース、受信又は送信されるリソース、HARQリソース、アクティブモードに切り替えられたときに端末が省電力モードに再び切り替わる時間等)も含むことができる。
【0085】
追加的に又は代替的に、端末は、検出されたPoSSによって使用された時間/周波数/符号リソースに基づいて、且つ/又は、検出されたPoSSにおける明示的な指示に基づいて、挙動の1つ又は組み合わせを決定してもよい。
【0086】
例示的な実施態様に従うと、端末は、検出されたPoSSの時間/周波数/符号領域リソースに基づいて、又は、検出されたPoSSにおいて明示的に示されている時間インデックス(ビームインデックス)に基づいて、PoSSと今後受信されるPDCCHとの間の疑似コロケーション(QCL:quasi-colocation)関係又はビームインデックスの関連付けを決定する。このQCL決定は、PoSS検出の後に、データチャネルの割当てのためのPDCCHをモニタすることが続く実施形態に特に関連し得る。QCL概念は、NRにおいて利用され、次のように簡略化された形で説明され得る:2つの信号がQCLである場合、これは、UEが、例えば、ドップラーシフト、ドップラー拡散、平均遅延、遅延拡散、空間受信パラメータ、及びビーム指向方向といった、大規模チャネルパラメータにおいて同じ受信/送信パラメータを仮定できることを意味する。これは、UEチャネル推定性能を向上させるのに役立つ。
【0087】
代替的に又は追加的に、端末は、検出されたPoSSの時間/周波数/符号領域リソース、又は、検出されたPoSSにおいて明示的に示されている時間インデックス(ビームインデックス)に基づいて、PoSSと今後受信されるPDSCHとの間のQCL関係又はビームインデックスの関連付けを決定する。このQCL決定は、PoSS検出の後に、PDSCH又はPUSCHにおいてデータを直接的に送信又は受信することが続く実施形態に特に関連し得る。換言すれば、UEは、検出されたPoSSと今後のPDCCH/PDSCH/PUSCHとの間のQCLを仮定することができる。
【0088】
PUSCHに関して、端末は、検出されたPoSSの時間/周波数/符号領域リソース、又は、検出されたPoSSにおいて明示的に示されている時間インデックス(ビームインデックス)に基づいて、(ダウンリンク(DL)における)PoSSと今後送信される(アップリンク(UL)における)PUSCHとの間のDL-ULビーム対応関係を決定することができる。
【0089】
代替的に又は追加的に、端末は、検出されたPoSSの時間/周波数/符号領域リソース、又は、検出されたPoSSにおいて明示的に示されている時間インデックス(ビームインデックス)に基づいて、PoSSと今後送信されるPUCCHとの間のDL-ULビーム対応関係を決定する。PUCCHは、例えば、ダウンリンクにおけるデータ伝送に関するフィードバックを送信するために使用され得る物理アップリンク制御チャネルである。PUCCHは、例えば、確認応答(肯定確認応答及び/又は否定確認応答)及び/又はチャネル品質測定結果を運ぶことができる。
【0090】
PoSS信号は、参照信号として使用され得るように、(受信機及び送信機において、すなわち、端末及び基地局において)既知の形状及び/又は電力の信号であってよい。例えば、一実施形態に従うと、端末は、上述したように設定されたPoSSを受信することによって、無線リソース管理(RRM:radio resource management)測定を行う。RRM機能は、例えば、ハンドオーバ制御、輻輳制御、及び呼受付制御を含む。ここで、PoSSは、例えば、信号を受信及び/又は送信するのに適したセルを決定するために使用されてよい。換言すれば、RRM測定及び報告は、現在の測定された対象、すなわち、SSB及び/又はCSI-RSに加えて、PoSSの受信に基づいてよい。
【0091】
すでに上述しているように、省電力モードでは、端末は、PoSSにおいて系列を検出した後にのみ、PoSSの第2の部分(例えば、PDCCH、PUCCH、PDSCH、PUSCH)を検出することを開始することができる。系列は、UEに関連付けられている任意の系列、すなわち、RNTI等といった、UE IDでスクランブルされた系列であってよい。
【0092】
PoSSの受信後に、UEによる今後のPDCCHの検出が、ページングとして実行されることがあり(例えば、RRC_IDLEモードで実行される場合には、PoSSが検出された後に、UEは、ページングをモニタすることを開始することができる、あるいは、PoSSがページングに置き換わってもよい)、この場合、(PDCCHスケジューリング又はページングメッセージの)CRCが、特別なページングRNTI(P-RNTI)(UE固有又はグループ固有のRNTIであり得る)でスクランブルされていることに留意されたい。換言すれば、ページングのPDCCHは、RRC設定によってPoSSを受信する前にモニタされる必要はない。むしろ、ページング手順は、PoSS受信の後に続いてよい。
【0093】
PoSSの受信後の端末挙動の決定において使用されるRNTIは、C-RNTI、CS-RNTI、MCS-RNTI、SFI-RNTI、又は、新たに定義される省電力RNTIであってよく、これらは、例えばRRCシグナリングによって、上述したように設定されてよい。非限定的な例示的な例として、UEのアクティブな挙動が、一般的なUE固有レベルで制御される場合、C-RNTIが使用されてよい。UEのアクティブな挙動が、現在のSPS(semi-permanent scheduling)設定を再使用する場合、CS-RNTIが使用されてよい。SPS設定IDは、PoSSにおいて示され得る。これは、UE固有又はUEグループ固有であり得る。UEのアクティブな挙動が、URLLCユースケースに対するものである場合、UE固有であるMCS-RNTIが使用されてよい。UEのアクティブな挙動の制御が、現在のスロットフォーマット指示(SFI:slot format indication)のシグナリング構成を再使用する場合、UEグループレベルであるSFI-RNTIが使用されてよい。
【0094】
例示的な実施形態において、第2の部分のCRCがC-RNTIでスクランブルされているPoSSをUEが検出すると、UEは、PoSSにおける指示に基づいて、PDSCH/PUSCHリソース割当てを決定する。
【0095】
UEは、第2の部分のCRCが特定の新しいUEグループRNTI又はUE固有RNTIでスクランブルされているPoSSを検出すると、PoSSにおける(例えば、PoSSの第2の部分における)指示に基づいて、今後の制御チャネルリソース位置を決定することができる。
【0096】
UEは、第2の部分のCRCがSFI-RNTIでスクランブルされているPoSSを検出すると、UEは、PoSSにおける指示に基づいて、今後のスロットフォーマット(又は今後のリソース方向)を決定することができる。
【0097】
したがって、端末は、PoSSモニタ中、PoSS(第1のリソースのセット)の受信のために設定されたリソースのみをブラインド復号する必要がある。設定の可能性は、上記のいくつかの例において説明されており、RRC、規格定義、及び/又はいくつかの更なるパラメータに対する依存性を含むことができる。
【0098】
検出されたPoSSの時間/周波数/符号領域リソース、又は、検出されたPoSSにおいて明示的に示されている時間インデックス(ビームインデックス)は、他の目的のために使用されてもよい。例えば、これらのうちの1つ以上に応じて、UEは、UL電力制御空間関連パラメータを決定することができる。例えば、現在の規格では、電力制御パラメータは、空間又はビーム指向方向情報を含み、これは、異なるビーム指向方向に対する異なる電力制御パラメータ設定を可能にするためのインデックスのようなものである。UE送信電力制御は、PoSSから得られるこの情報を用いることができる。しかしながら、電力制御は、代替的に又は追加的に、他のパラメータを含んでもよく、PoSSを使用することによって決定されてもよい。
【0099】
特定の例示的な実施態様に従うと、UEが、PoSSを検出すると、UEは、検出された系列ID、インデックス、又はUE IDに応じて、以下の挙動のうちの1つに従うことができる。
-PoSSにおける指示に基づいて、PDSCH/PUSCHリソース割当てを決定すること。
-PoSSにおける指示に基づいて、今後の制御チャネルリソース位置(PDCCH及び/又はPUCCH)を決定すること。
-PoSSにおける指示に基づいて、今後のスロットフォーマット(又は今後のリソース方向)を決定すること。
【0100】
別の例示的且つ非限定的な実施態様に従うと、UEが、PoSSを検出すると、PoSSの時間/周波数/符号リソース位置/インデックスに応じて、UEは、以下の挙動のうちの1つに従う。
-検出されたPoSSの時間/周波数/符号リソース又は含まれる指示に基づいて、PDSCH/PUSCHリソース割当てを決定すること。
-検出されたPoSSの時間/周波数/符号リソース又は含まれる指示に基づいて、今後の制御チャネルリソース位置(PDCCH及び/又はPUCCH)を決定すること。
-検出されたPoSSの時間/周波数/符号リソース又は含まれる指示に基づいて、今後のスロットフォーマット(又は今後のリソース方向)を決定すること。
【0101】
換言すれば、PoSSの時間/周波数/符号リソース位置/インデックスは、PoSSの検出後に上記の3つの可能な挙動のうちのどれが適用されるかを決定する。
【0102】
まとめると、PoSSによるPDCCH/PDSCH/PUSCHリソース指示は、検出されたPoSSのリソースインデックス、UE ID、RNTI、及び、PoSS PDCCHにおける明示的なフィールドであり得る入力パラメータの何らかの組み合わせを用いることができる。
【0103】
PoSSと示されている今後のPDCCH/PDSCH/PUSCH/PUCCHとの間のビーム/QCL関連指示又はビーム対応指示が、仮定されてもよく、例えば、固定されていてもよいし、又は、RRC等のシグナリングによって設定されてもよい。
【0104】
電力制御関連パラメータ(特に、PUSCH/PUCCH/SRSについての空間情報)は、検出されたPoSSから導出され得る。換言すれば、サウンディング参照信号(SRS:sounding reference signal)設定は、1つ以上のPoSSパラメータに基づいて選択され得る。複数のSRS設定が、可能であってもよいし、規格において提供されてもよいし、又は、RRCシグナリングによって定義されてもよく、PoSSパラメータが、それらの中から適用可能なSRS設定を選択してもよい。
【0105】
上述したように、省電力モードからアクティブモードへのモード切り替えは、PoSSの検出によってトリガされる。ただし、アクティブモードから省電力モードに切り替えるために、PoSSが同様に適用可能であってもよい。具体的には、(予期されるリソースである第1のリソースのセットにおいてPoSSを検出しないのではなく)PoSSの検出は、第1のモードから第2のモードへのモード切り替え及び第2のモードから第1のモードへのモード切り替えをトリガしてもよい。代替的に、PoSSがとることが可能な異なる値が存在してもよく、一方の値は、第1のモードから第2のモードへの切り替えを示してよく、他方の値は、第2のモードから第1のモードへの切り替えを示してよい。
【0106】
PoSS検出手順は、2つのステップを含むことができる。第1のステップにおいて、PoSSが存在するかどうか又はPoSSがどの値を有するかを判定するために、系列検出が実行される。第2のステップにおいて、PDCCH設定又はPDSCH/PUSCH設定が検出される。上記では、第1の部分及び第2の部分の制御情報の両方がこの順序で判別されることが例示されているが、これは、それらが両方とも第1のリソースにおけるものである場合であり得る。しかしながら、本開示は、そのような設定によって限定されるものではなく、第1のリソースのセットは、PoSSの第1の部分と第2の部分とリソースとが、時間領域及び/又は周波数領域及び/又は符号領域において分離されるように、分散されてもよい。
【0107】
PoSSは、RRM測定に使用されてもよい。
【0108】
本開示は、ソフトウェアによって、ハードウェアによって、又はハードウェアと協働するソフトウェアによって、実現可能である。上述した各実施形態の説明において使用されている、回路等の各機能ブロックは、その一部又は全てを、集積回路等のLSIによって実現可能であり、各実施形態において説明された各プロセスは、その一部又は全てを、同じLSI又はLSIの組み合わせによって制御可能である。LSIは、チップとして個別に形成可能である、又は、機能ブロックの一部又は全てを含むように1つのチップを形成することができる。LSIは、自身に結合されたデータ入出力部を含むことができる。LSIは、ここでは、集積度の違いに応じて、IC(集積回路)、システムLSI、スーパーLSI、又はウルトラLSIと称されることがある。しかしながら、集積回路を実現する技術は、LSIに限定されるものではなく、専用回路、汎用プロセッサ、又は専用プロセッサを使用することによって実現可能である。更に、LSIの製造後にプログラムすることができるFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)や、LSI内部に配置されている回路セルの接続及び設定を再設定できるリコンフィギャラブル・プロセッサを使用することもできる。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現可能である。半導体技術又は別の派生技術の進歩の結果として、LSIが将来の集積回路技術に置き換わる場合、その将来の集積回路技術を使用して機能ブロックを集積化することができる。バイオテクノロジを適用することもできる。
【0109】
更に、様々な実施形態は、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって又はハードウェアで直接的に、実現されてもよい。また、ソフトウェアモジュールとハードウェア実装とを組み合わせることもできる。ソフトウェアモジュールは、例えば、RAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD-ROM、DVD等のあらゆる種類のコンピューター読み取り可能な記憶媒体に記憶することができる。更に、異なる実施形態の個々の特徴は、個別に又は任意の組み合わせで、別の実施形態の主題であり得ることに留意されたい。
【0110】
当業者であれば、具体的な実施形態に示されているような本開示に対して多数の変形及び/又は変更を行うことができることを理解するであろう。したがって、本実施形態は、全ての点で例示的であり、限定的ではないと考えられるべきである。
【0111】
まとめると、モバイルデバイスであって、動作中、信号を受信及び/又は送信する送受信機と、動作中、第1のリソースのセットにおいて信号をモニタし、モニタされた信号がモバイルデバイスの識別情報と第1の値を有するインジケータとを含む場合、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信し、モニタされた制御信号において示されている期間の後、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信せず、第1のリソースのセットにおいて制御信号をモニタする、ように送受信機を制御する回路と、を備えるモバイルデバイスが提供される。
【0112】
例えば、期間外では、モニタされた制御信号が第2の値を有するインジケータを含む場合、第1のリソースのセットにおいて制御信号をモニタし続け、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信しない。
【0113】
第1のリソースのセットは、同期信号又は参照信号に対して割当てられたリソースから、固定された間隔又は無線リソース制御プロトコルによって設定された間隔で、配置されてよい。
【0114】
更に、一実施形態において、回路は、動作中、期間内では、第1のリソースのセットにおいて制御信号をモニタしない。
【0115】
一例において、モバイルデバイスは、期間外では第1のモードにあり、期間内では第2のモードにあると称され、回路は、動作中、モバイルデバイスが第2のモードにあるとき、第1のリソースのセットにおいて制御信号をモニタし、モニタされた制御信号が第2の値を有するインジケータを含む場合、省電力期間後にモバイルデバイスを第1のモードに設定する。
【0116】
詳細には、モバイルデバイスは、期間外では第1のモードにあり、期間内では第2のモードにあると称され、回路は、動作中、第1のモードから第2のモードにモバイルデバイスを設定すると、モニタされた制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に基づいて、スケジューリング情報を受信するために物理ダウンリンク制御チャネルにおいてモニタされるリソース候補を決定し、リソース候補における信号を受信するように送受信機を制御し、リソース候補における受信された信号に基づいて、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースを決定し、決定されたデータリソースにおいてデータを受信又は送信するように送受信機を制御する。
【0117】
一実施形態に従うと、モバイルデバイスは、期間外では第1のモードにあり、期間内では第2のモードにあると称され、回路は、動作中、第1のモードから第2のモードにモバイルデバイスを設定すると、モニタされた制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に基づいて、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースを決定し、決定されたデータリソースにおいてデータを受信又は送信するように送受信機を制御する。
【0118】
更に、いくつかの例において、回路は、動作中、モニタされた制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に基づいて、決定されたデータリソースに対応する送信確認応答の受信又は送信のためのリソースを決定する。
【0119】
詳細には、モバイルデバイスは、期間外では第1のモードにあり、期間内では第2のモードにあると称され、回路は、第1のモードから第2のモードにモバイルデバイスを設定すると、モバイルデバイスの識別情報に基づいて、且つ/又は、トラフィックに基づいて、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースをスケジューリングするスケジューリング情報を受信するために物理ダウンリンク制御チャネルにおいてモニタされるリソース候補が、モニタされた制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に応じて決定されるか、又は、直接的に、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースが、モニタされた制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に応じて決定されるか、を選択する。
【0120】
更に、いくつかの例示的な実施態様において、モバイルデバイスの識別情報は、直交系列又は準直交系列のセットからの疑似ランダム系列と、無線ネットワーク一時識別子(RNTI)と、のうちの少なくとも一方である。
【0121】
いくつかの実施形態において、回路は、動作中、検出された制御信号の時間リソース、周波数リソース、又は符号リソースに基づいて、モニタされた制御信号と第2のリソースのセットにおけるデータチャネルとの間のQCL関係又はビームインデックスの関連付けを決定する。
【0122】
例えば、第1のリソースのセットのモニタは、第2のリソースのセットのモニタよりも少ないブラインド復号を含む。このように、PoSSのモニタは、より電力効率的であり得る。
【0123】
別の態様に従うと、動作中、信号を受信及び/又は送信する送受信機と、動作中、第1のリソースのセットにおいて、モバイルデバイスを対象とした信号を送信し、送信された信号がモバイルデバイスの識別情報と第1の値を有するインジケータとを含む場合、第2のリソースのセットにおいてモバイルデバイスを対象とした信号を受信又は送信し、送信された制御信号において示されている期間の後、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信せず、第1のリソースのセットにおいて、モバイルデバイスを対象とした制御信号を送信する、ように送受信機を制御する回路と、を備えるネットワークノードが提供される。
【0124】
例えば、期間外では、送信された制御信号が第2の値を有するインジケータを含む場合、第1のリソースのセットにおいて制御信号を送信し続け、第2のリソースのセットにおいて、(特定のモバイルデバイスを対象とした)信号を受信又は送信しない。
【0125】
第1のリソースのセットは、同期信号又は参照信号に対して割当てられたリソースから、固定された間隔又は無線リソース制御プロトコルによって設定された間隔で、配置されてよい。
【0126】
更に、一実施形態において、回路は、動作中、期間内では、第1のリソースのセットにおいて、所与のモバイルデバイスを対象とした制御信号を送信しない。
【0127】
一例において、モバイルデバイスは、期間外では第1のモードにあり、期間内では第2のモードにあると称され、ネットワークノードの回路は、動作中、モバイルデバイスが第2のモードにあるとき、第1のリソースのセットにおいて制御信号を送信し、送信された制御信号が第2の値を有するインジケータを含む場合、アクティブ期間後のモバイルデバイスが第1のモードにあるとみなす。
【0128】
別の例において、回路は、動作中、第1のモードから第2のモードにモバイルデバイスを設定すると、スケジューリング情報を受信するために物理ダウンリンク制御チャネルにおいてモニタされるリソース候補を決定し、送信される制御信号中に対応する指示を含め且つ/又はモバイルデバイスの識別情報を含め、リソース候補において信号を送信するように送受信機を制御し、リソース候補における送信された信号に基づいて、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースを決定(設定)し、決定されたデータリソースにおいてデータを受信又は送信するように送受信機を制御する。
【0129】
一実施形態に従うと、回路は、動作中、第1のモードから第2のモードにモバイルデバイスを設定すると、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースを決定(設定)し、送信される制御信号中に対応する指示を含め且つ/又はモバイルデバイスの識別情報を含め、決定されたデータリソースにおいてデータを受信又は送信するように送受信機を制御する。
【0130】
更に、いくつかの例において、回路は、動作中、送信された制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に基づいて、決定されたデータリソースに対応する送信確認応答の受信又は送信のためのリソースを決定(設定)する。
【0131】
詳細には、一例において、回路は、第1のモードから第2のモードにモバイルデバイスを設定すると、モバイルデバイスの識別情報に基づいて、且つ/又は、トラフィックに基づいて、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースをスケジューリングするスケジューリング情報のために物理ダウンリンク制御チャネルにおいてモバイルデバイスを対象として送信されるリソース候補が、送信された制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に応じて決定されるか、又は、直接的に、ダウンリンク又はアップリンクデータ伝送のためのデータリソースが、送信された制御信号に含まれる指示及び/又はモバイルデバイスの識別情報に応じて決定(設定)されるか、を選択する。
【0132】
更に、いくつかの例示的な実施態様において、モバイルデバイスの識別情報は、直交系列又は準直交系列のセットからの疑似ランダム系列と、無線ネットワーク一時識別子(RNTI)と、のうちの少なくとも一方である。
【0133】
いくつかの実施形態において、回路は、動作中、検出される制御信号の時間リソース、周波数リソース、又は符号リソースに基づいて、モニタされる制御信号と第2のリソースのセットにおけるデータチャネルとの間のQCL関係又はビームインデックスの関連付けを決定(設定)する。
【0134】
例えば、第1のリソースのセットのモニタは、第2のリソースのセットのモニタよりも少ないブラインド復号を含む。このように、PoSSのモニタは、より電力効率的であり得る。
【0135】
上述した装置によって実行されるステップに対応する方法も提供される。例えば、第1のリソースのセットにおいて信号をモニタすることと、モニタされた信号がモバイルデバイスの識別情報と第1の値を有するインジケータとを含む場合、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信し、モニタされた制御信号において示されている期間の後、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信せず、第1のリソースのセットにおいて制御信号をモニタする、ように送受信機を制御することと、を含む方法が提供される。
【0136】
更に、第1のリソースのセットにおいて信号を送信するステップと、モニタされた信号がモバイルデバイスの識別情報と第1の値を有するインジケータとを含む場合、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信し、送信された制御信号において示されている期間の後、第2のリソースのセットにおいて信号を受信又は送信せず、第1のリソースのセットにおいて制御信号を送信する、ように送受信機を制御するステップと、を含む方法が提供される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8