(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188280
(43)【公開日】2022-12-20
(54)【発明の名称】セルフカスタマイズ眼鏡
(51)【国際特許分類】
G02C 1/00 20060101AFI20221213BHJP
G02C 5/00 20060101ALI20221213BHJP
G02C 5/02 20060101ALI20221213BHJP
G02C 5/08 20060101ALI20221213BHJP
G02C 5/10 20060101ALI20221213BHJP
G02C 5/14 20060101ALI20221213BHJP
G02C 7/10 20060101ALI20221213BHJP
G02C 13/00 20060101ALI20221213BHJP
【FI】
G02C1/00
G02C5/00
G02C5/02
G02C5/08
G02C5/10
G02C5/14
G02C7/10
G02C13/00
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166543
(22)【出願日】2022-10-17
(62)【分割の表示】P 2020555231の分割
【原出願日】2018-06-15
(31)【優先権主張番号】10-2018-0043208
(32)【優先日】2018-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0047572
(32)【優先日】2018-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0053656
(32)【優先日】2018-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】507073343
【氏名又は名称】リム,ソン-キュ
(71)【出願人】
【識別番号】515203192
【氏名又は名称】リム,ジョン-ホ
(71)【出願人】
【識別番号】515203206
【氏名又は名称】リム,ジョン-ユン
(71)【出願人】
【識別番号】515203859
【氏名又は名称】キム,ミョン-ヒ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】リム,ソン-キュ
(72)【発明者】
【氏名】リム,ジョン-ホ
(72)【発明者】
【氏名】リム,ジョン-ユン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ミョン-ヒ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】セルフカスタマイズ眼鏡を提供する。
【解決手段】眼鏡の主な部位をセルフカスタマイズで組み立てることができ、眼鏡を構成する主な部位の色相や模様、デザイン、眼鏡のすべての形状もまた着用者の好みに合うように自分で選ぶことができ、眼鏡をリムレスやハーフリム、フルリムの感じで表現可能にする。さらに、本発明は透明マイクロLEDディスプレイスキンを、眼鏡を構成する主な部位に被覆して構成することから、眼鏡テンプル、ブリッジ、眼鏡リム、眼鏡レンズの色相や模様を眼鏡の着用者が希望する通りに選んだり変更したりでき、眼鏡レンズの機能もまた種々に実現することができる。特に、マイクロLEDディスプレイスキンを眼鏡レンズにのみ適用したり、眼鏡レンズ及び眼鏡リムの両方に適用したりできるので、眼鏡レンズや眼鏡リムの全体の色相や表現デザインを瞬時に変更することができる。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルフカスタマイズ眼鏡において、
一対の眼鏡レンズ(12)と、左右のレンズ連結頭部(6)につながった左右の眼鏡テンプル(4)と、鼻当て(8)と、が含まれ、左右の眼鏡レンズ(12)を共同でつなぐブリッジ部(10)が独立して分離及び磁力による組み立て固定が可能なように構成し、
左右の眼鏡レンズ(12)には、外部に色相及びデザインをディスプレイ表現可能な透明マイクロLEDディスプレイスキン(20)を無線で制御するための本体マスター部(30)と、透明マイクロLEDディスプレイスキン(20)を駆動するための遠隔スレーブ(50)とが眼鏡本体に配備されるように構成することを特徴とするセルフカスタマイズ眼鏡。
【請求項2】
左右のレンズ連結頭部(6)の各一方の側部及びブリッジ部(10)の左右の側部には磁石(17、15)が埋め込まれるように構成し、眼鏡レンズ(12)を保持できるように左右のレンズ連結頭部(6)の磁石(17)及びブリッジ部(10)の磁石(15)にそれぞれ磁力が働く頭部用及びブリッジ用の磁石固定部材(6a、10a)が別設されることを特徴とする請求項1に記載のセルフカスタマイズ眼鏡。
【請求項3】
本体マスター部(30)は、スマートフォン(60)と近距離無線通信方式で無線接続され、スマートフォン(60)にダウンロードされた眼鏡レンズのデザイン及び色相のモバイルアプリケーションの駆動に伴うデザイン及び色相の制御指令に従い、眼鏡レンズ(12)の透明マイクロLEDディスプレイスキン(20)の色相及びデザインが表現されるように無線制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のセルフカスタマイズ眼鏡。
【請求項4】
セルフカスタマイズ眼鏡において、
一対の眼鏡レンズ(12)と、左右のレンズ連結頭部(6)につながった左右の眼鏡テンプル(4)と、鼻当て(8)と、が含まれ、左右の眼鏡レンズ(12)を共同でつなぐブリッジ部(10)が独立して分離及び磁力による組み立て固定が可能なように構成し、
左右の眼鏡レンズ(12)に上覆い可能な構造の左右の上覆いレンズ(11)をさらに備え、上覆いレンズ(11)には透明マイクロLEDディスプレイスキン(20)が被覆されるように形成し、
透明マイクロLEDディスプレイスキン(20)を無線で制御するための本体マスター部(30)と、透明マイクロLEDディスプレイスキン(20)を駆動するための遠隔スレーブ(50)とが眼鏡本体に配備されるように構成することを特徴とするセルフカスタマイズ眼鏡。
【請求項5】
セルフカスタマイズ眼鏡において、
一対の眼鏡レンズ(12)と、左右のレンズ連結頭部(6)につながった左右の眼鏡テンプル(4)と、鼻当て(8)と、が含まれ、左右の眼鏡レンズ(12)を共同でつなぐブリッジ部(10)が独立して分離及び磁力による組み立て固定が可能なように構成し、
左右の眼鏡リム(70)に結合された眼鏡レンズ(12)には、外部に色相及びデザインがディスプレイ表現可能な透明マイクロLEDディスプレイスキン(20)が被覆されるように形成し、
透明マイクロLEDディスプレイスキン(20)を無線で制御するための本体マスター部(30)が眼鏡テンプル(4)に配備され、透明マイクロLEDディスプレイスキン(20)を駆動するための遠隔スレーブ(50)が眼鏡リム(70)に配備されるように構成することを特徴とするセルフカスタマイズ眼鏡。
【請求項6】
左右の眼鏡リム(70)のそれぞれは、磁力による分離及び組み立て固定が可能なようにカスタマイズリムのタイプに構成することを特徴とする請求項5に記載のセルフカスタマイズ眼鏡。
【請求項7】
眼鏡リム(70)は、外部に色相及びデザインがディスプレイ表現可能な透明マイクロLEDディスプレイスキン(20)をさらに備えることを特徴とする請求項5または6に記載のセルフカスタマイズ眼鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼鏡に関し、特に、眼鏡を構成する主な部位の色相や模様、レンズの大きさを着用者が自ら自由に選んで着用者の個性と好みに合わせることができ、着用者本人の創作デザインを可能にするセルフカスタマイズ眼鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、眼鏡は大勢の人々が種々の目的で着用している。視力補正用や視力保護用に主として着用しており、最近には、自分だけの個性を表現したがる時代のトレンドに合うデザインと本人のファッションや周りの環境や周りの雰囲気に似合うための小品としても広く活用されている。
【0003】
眼鏡は、微妙な違いにより着用者の感じと周りの雰囲気が大きく異なるため、今日、ファッションや周りの雰囲気に似合う眼鏡を着用者本人の創作デザインでセットすることができ、且つ、最近のトレンドに合い、時代を先駆する様々な眼鏡のデザインが実現可能であるならば、数百年の眼鏡の歴史上で革新的なことであり、大勢の人々から大きな呼応が得られる筈である。
【0004】
また、これまでの眼鏡は、眼鏡メーカーが作っておいた少なくとも数百個から数千個のデザインの製品の中で、着用者が選んで着用しただけであった。ところが、同じデザインの製品ではなく着用者にとっては世界に唯一の自分だけのデザインの眼鏡を実現したり、色々な眼鏡の機能が眼鏡レンズなどを介して実現したりすることが誰か一人でもできれば、個性を追い求め、機能性をも重視する現代人は大きく呼応する筈である。なお、眼鏡が眼鏡に関する既存の固定観念を無くす画期的なものであれば、眼鏡の着用者だけではなく、眼鏡製品に携わる者から大きな呼応が得られる筈である。
【0005】
さらに、眼鏡の縁(リム)や眼鏡の腕(テンプル)、必要に応じては、眼鏡レンズの一部まで単に色が付けられたわけではなく、途中で途切れていたり、彩度や模様が変わったりすれば、消費者から多くの関心を引き寄せることができる筈である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、眼鏡を構成する主な部位であって、眼鏡テンプル、ブリッジ、眼鏡リム、眼鏡レンズの色相や模様を着用者が所望の通りに選ぶことができ、着用者の好みと個性に合う創作眼鏡デザインにすることのできるセルフカスタマイズ眼鏡を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、長時間にわたっての着用でも不便さを感じないほどに軽いながらも、着用者の好みに合うデザインとリムレスやハーフリム、フルリムなどの感じを持たせることのできるセルフカスタマイズ眼鏡を提供することである。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、眼鏡レンズの色相や大きさ、形状を瞬時に変更することができ、眼鏡リムの有無に関わらず着用者が眼鏡を着用していながら着用者が表示したい眼鏡リム及びレンズの表現を色々なデザインに変更できるようにし、着用者本人の創作デザインがユニークに発現するセルフカスタマイズ眼鏡を提供することである。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、眼鏡レンズを昼間や夜間における視力保護、道路や海辺、雪上などの周りの環境からの視力保護機能や視力矯正用途にも使用できるようにするセルフカスタマイズ眼鏡を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した目的を達成するために案出された本発明は、一対の眼鏡レンズ12と、左右のレンズ連結頭部6につながった左右の眼鏡テンプル4と、鼻当て(鼻パッド)8とを含む眼鏡において、左右の眼鏡レンズ12を共同でつなぐブリッジ部10が独立して互いに分離及び磁力による組み立て固定が可能なように構成するが、左右のレンズ連結頭部6の各一方の側部及びブリッジ部10の左右の側部には磁石17、15に磁石の引力が働く磁石17、15を有する頭部用及びブリッジ用の磁石固定部材6a、10aが別設され、左右の眼鏡テンプル4と、ブリッジ部10及び眼鏡レンズ12のうちのいずれか一つ以上には透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されるように形成することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の他の見地によれば、一対の眼鏡レンズ12と、左右のレンズ連結頭部6につながった左右の眼鏡テンプル4と、鼻当てとを含む眼鏡において、左右の眼鏡レンズ12を共同でつなぐブリッジ部10が独立して互いに分離及び磁力による組み立て固定が可能なように構成するが、左右のレンズ連結頭部6の各一方の側部及びブリッジ部10の左右の側部には磁石17、15の埋め込まれた磁力付着溝部16、14が配備されるように構成し、眼鏡レンズ12の周縁には磁力部材18が形成されるように構成して、磁力部材18を有する眼鏡レンズ12が磁力付着溝部16、14に嵌め込まれて磁力で固定されるようにし、左右の眼鏡テンプル4と、ブリッジ部10及び眼鏡レンズ12のうちのいずれか一つ以上には透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されるように形成することを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明のさらに他の見地によれば、一対の眼鏡レンズ12と、左右のレンズ連結頭部6につながった左右の眼鏡テンプル4と、鼻当てとを含む眼鏡において、左右の眼鏡レンズ12を共同でつなぐブリッジ部10が独立して互いに分離及び磁力による組み立て固定が可能なように構成するが、左右のレンズ連結頭部6の各一方の側部及びブリッジ部10の左右の側部には磁石17、15が埋め込まれるように構成し、眼鏡レンズ12を保持できるように、磁石17、15に磁石の引力が働く磁石17、15を有する頭部用及びブリッジ用の磁石固定部材6a、10aが別設されるように構成することを特徴とする。このとき、眼鏡レンズ12を磁力で保持する左右のレンズ連結頭部6の内面と頭部用の磁石固定部材6aの内面、及びブリッジ部10の内面とブリッジ用の磁石固定部材10aの内面は平らに面接触するように構成するか、あるいは、左右のレンズ連結頭部6の内面と頭部用の磁石固定部材6aの内面、及びブリッジ部10の内面とブリッジ用の磁石固定部材10aの内面には相互間の整合のための整合凹凸部19が形成されるように構成することを特徴とする。
【0013】
さらにまた、本発明のさらに他の見地によれば、一対の眼鏡レンズ12と、左右のレンズ連結頭部6につながった左右の眼鏡テンプル4と、鼻当てとを含む眼鏡において、左右の眼鏡レンズ12を共同でつなぐブリッジ部10が独立して互いに分離及び磁力による組み立て固定が可能なように構成するが、左右のレンズ連結頭部6の各一方の側部及びブリッジ部10の左右の側部には磁石17、15の埋め込まれた磁力付着溝部16、14が配備されるように構成し、眼鏡レンズ12の周縁には磁力部材18が形成されるように構成して、磁力部材18を有する眼鏡レンズ12が磁力付着溝部16、14に嵌め込まれて磁力で固定されるように構成することを特徴とする。
【0014】
本発明のさらに他の見地による眼鏡レンズ12の磁力部材18は、帯状にレンズの表面にコーティング形成された透明磁石膜18a及び眼鏡レンズ12の左右の両側fの端部に配列植込された磁性片18bのうちのどちらか一方で構成することを特徴とする。
【0015】
本発明のさらに他の見地によれば、セルフカスタマイズ眼鏡において、眼鏡テンプルとつながる左右の半割れ眼鏡リム210がブリッジ部に切断面が形成されるように構成し、半割れブリッジ切断壁面には磁石212が埋め込まれて互いに磁力で止着されるように構成され、眼鏡レンズ12は、左右の半割れ眼鏡リム210の各嵌合溝に磁力により取着られるように構成することを特徴とする。
【0016】
また、本発明のさらに他の見地によれば、一対の眼鏡レンズ12と、左右のレンズ連結頭部6につながった左右の眼鏡テンプル4と、鼻当てとを含む眼鏡において、左右の眼鏡レンズ12を共同でつなぐブリッジ部10が独立して互いに分離及び磁力による組み立て固定が可能なように構成するが、左右の眼鏡レンズ12には、外部に色相及びデザインがディスプレイ可能な透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されるように形成し、透明マイクロLEDディスプレイスキン20を無線で制御するための本体マスター部30と、透明マイクロLEDディスプレイがスキン20を駆動するための遠隔スレーブ50と、が眼鏡本体に配備されるように構成することを特徴とするセルフカスタマイズ眼鏡2である。
【0017】
さらに、本発明は、さらに好ましくは、左右のレンズ連結頭部6の各一方の側部及びブリッジ部10の左右の側部には磁石17、15が埋め込まれるように構成し、眼鏡レンズ12を保持できるように左右のレンズ連結頭部6の磁石17及びブリッジ部10の磁石15にそれぞれ磁力が働く頭部用及びブリッジ用の磁石固定部材6a、10aが別設されることを特徴とする。
【0018】
また、本発明において、本体マスター部30は、スマートフォン60と近距離無線通信方式で無線接続され、スマートフォン60にダウンロードされた眼鏡レンズのデザイン及び色相のモバイルアプリケーションの駆動に伴うデザイン及び色相の制御指令に従い、眼鏡レンズ12の透明マイクロLEDディスプレイスキン20の色相及びデザインが表現されるように無線制御を行うことを特徴とする
【0019】
さらに、本発明のさらに他の見地によれば、セルフカスタマイズ眼鏡2の外部の光の明るさを検出するための光検出部48を本体マスター部30及び遠隔スレーブ50のうちのどちらか一方以上に備えてセルフカスタマイズ眼鏡2に印加される外部光量の感知に基づいて、本体マスター部30と遠隔スレーブ50によるマイクロLED透明ディスプレイスキン20のディスプレイの輝度が制御されるように構成することを特徴とする。
【0020】
さらにまた、本発明のさらに他の見地によれば、一対の眼鏡レンズ12と、左右のレンズ連結頭部6につながった左右の眼鏡テンプル4と、鼻当てとを含む眼鏡において、左右の眼鏡レンズ12を共同でつなぐブリッジ部10が独立して分離及び磁力による組み立て固定が可能なように構成するが、左右の眼鏡レンズ12に上覆い可能な構造の左右の上覆いレンズ11をさらに備えるが、上覆いレンズ11には透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されるように形成し、透明マイクロLEDディスプレイスキン20を無線で制御するための本体マスター部30と、透明マイクロLEDディスプレイスキン20を駆動するための遠隔スレーブ50とが眼鏡本体に配備されるように構成することを特徴とする。
【0021】
さらにまた、本発明のさらに他の見地によれば、一対の眼鏡レンズ12と、左右のレンズ連結頭部6につながった左右の眼鏡テンプル4と、鼻当てとを含むセルフカスタマイズ眼鏡において、左右の眼鏡レンズ12を共同でつなぐブリッジ部10が独立して互いに分離及び磁力による組み立て固定が可能なように構成するが、左右の眼鏡リム70に結合された眼鏡レンズ12には、外部に色相及びデザインがディスプレイ表現可能な透明マイクロLEDディスプレイスキン20を無線で制御するための本体マスター部30が眼鏡テンプル4に配備され、透明マイクロLEDディスプレイスキン20を駆動するための遠隔スレーブ50が眼鏡リム70に配備されるように構成することを特徴とする。
【0022】
本発明のさらに他の見地による左右の眼鏡リム70のそれぞれは、磁力による分離及び組み立てが可能なようにカスタマイズリムのタイプに構成してもよい。
【0023】
また、眼鏡リム70は、外部に色相及びデザインがディスプレイ表現可能な透明マイクロLEDディスプレイスキン20をさらに備えていてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、カスタマイズ組み立てタイプの適用やマイクロLEDディスプレイスキンの各部の適用のうちの少なくとも一方以上を通じて眼鏡を構成する主な部位の色相や模様、デザインを着用者が任意に取ることができて、眼鏡のすべてのタイプで着用者の好みに合うように自分で選ぶことができ、リムレス状態の眼鏡であっても、リムレスやハーフリム、フルリムの感じが表現可能であるというメリットがある。それだけではなく、眼鏡リムがハーフリムやフルリムであっても、リムを問わずに、着用者が眼鏡を表現したいデザインと形状を創作表現することができるというメリットがある。
【0025】
また、本発明は、眼鏡を構成する主な部位であって、眼鏡テンプル、ブリッジ、眼鏡リム、眼鏡レンズの色相や模様を着用者が所望の通りに選んだり変更したりでき、眼鏡レンズの機能もまた種々に実現することができる。特に、マイクロLEDディスプレイスキンを眼鏡レンズにのみ適用したり、眼鏡レンズ及び眼鏡リムの両方に適用したりできるので、眼鏡レンズや眼鏡リムの全体の色相や表現デザインを瞬時に変更することができ、眼鏡レンズを昼間や夜間における視力保護、道路や海辺、雪上などの周りの環境からの視力保護機能やピンホール眼鏡(pinhole glasses)のようなピンホール効果を利用した視力矯正用途にも使用することができるというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の第1の実施形態によるカスタマイズ眼鏡レンズを磁力で固定するレンズ連結頭部及びブリッジ部の斜視構成図である。
【
図3】左右の各眼鏡レンズの左右の両側端部に存在する磁力部材を示す図。
【
図4】
図2に示す眼鏡レンズの透明磁石膜がレンズ連結頭部の磁力付着溝部の内側壁に埋め込まれた磁石に磁力で固定されたセルフカスタマイズ眼鏡の側断面図。
【
図5】
図3に示す眼鏡レンズの磁性片がレンズ連結頭部の磁力付着溝部の内側壁に埋め込まれた磁石に磁力で固定されたセルフカスタマイズ眼鏡の側断面図。
【
図6】本発明の第1の実施形態による眼鏡レンズを磁力で固定するレンズ連結頭部及びブリッジ部の分離平断面図。
【
図7】本発明によりファッション眼鏡の外表面に透明マイクロLEDディスプレイスキンが被覆されるように形成されることを説明するための図。
【
図8】本発明の実施形態に適用された透明マイクロLEDディスプレイスキンの構成例示図。
【
図9】本発明に適用される透明マイクロLEDディスプレイスキンの駆動の一例の写真。
【
図10】本発明によりセルフカスタマイズ眼鏡の眼鏡テンプルに組み込まれた本体マスター部の回路ブロック構成図。
【
図11】本発明の第1の実施形態によりセルフカスタマイズ眼鏡の眼鏡レンズ及びレンズ連結頭部に形成された遠隔スレーブの回路ブロック構成図。
【
図12】本発明によるセルフカスタマイズ眼鏡とスマートフォンとの間の眼鏡のデザイン及び色相の変更のための制御構成図。
【
図13】本発明の第2の実施形態によるハーフリム眼鏡に適用した斜視構成図。
【
図14】本発明の第3の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の斜視構成図。
【
図17】本発明の第3の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡におけるレンズ連結頭部及びブリッジ部の平断面構成図。
【
図18】本発明の第4の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の斜視構成図。
【
図21】本発明の第4の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡におけるレンズ連結頭部及びブリッジ部の部分平断面構成図。
【
図22】本発明の第5の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の組立状態の斜視構成図。
【
図23】本発明の第5の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の要部の分解斜視図。
【
図24】本発明の第5の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡のレンズ連結頭部の縦断面構成図。
【
図25】本発明の第5の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡におけるレンズ連結頭部及びブリッジ部の部分平断面の分解構成図。
【
図26】本発明の第5の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の全体の平断面構成図。
【
図27】本発明の第6の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の組立状態の斜視構成図。
【
図29】本発明の第6の実施形態における眼鏡レンズの変形例示図。
【
図30】
図27に示す眼鏡レンズを磁力で固定したセルフカスタマイズ眼鏡の側断面図。
【
図31】本発明の第7の実施形態における
図29に示す眼鏡レンズを磁力で固定したセルフカスタマイズ眼鏡の側断面図。
【
図32】本発明の第6の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡におけるレンズ連結頭部及びブリッジ部の部分平断面構成図。
【
図33】本発明の第4の実施形態の変形例示であって、ハーフリム眼鏡またはフルリム眼鏡に適用した例示構成図。
【
図34】本発明の第7の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の分解斜視構成図。
【
図35】本発明の第8の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の組立状態の斜視構成図。
【
図36】本発明の第8の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の拡大状態の斜視構成図。
【
図38】
図36に示すセルフカスタマイズ眼鏡の横断面構成図。
【
図39】本発明の第8の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡のレンズ連結頭部の縦断面構成図。
【
図40】本発明の第8の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡におけるレンズ連結頭部及びブリッジ部の部分平断面の分解構成図。
【
図41】本発明の第8の実施形態によるセルフカスタマイズマイクロLED眼鏡において、眼鏡レンズの外表面に透明マイクロLEDディスプレイスキンが被覆されるように形成されることを説明するための図。
【
図42】本発明の第8の実施形態によりセルフカスタマイズ眼鏡の眼鏡テンプルに組み込まれた本体マスター部の回路ブロック構成図。
【
図43】本発明の第8の実施形態によりセルフカスタマイズ眼鏡の眼鏡レンズに配備された遠隔スレーブの回路ブロック構成図。
【
図44】本発明の第8の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡とスマートフォンとの間の眼鏡レンズのデザイン及び色相の変更のための遠隔制御概略構成図。
【
図45】本発明の第8の実施形態によりサングラスなどカラーが付けられた状態のセルフカスタマイズ眼鏡の例示構成図。
【
図46】本発明の第8の実施形態により眼鏡レンズに眼鏡リムが表現された状態のセルフカスタマイズ眼鏡の例示構成図。
【
図47】本発明の第8の実施形態により眼鏡レンズに着用者が好む図形が表現されたセルフカスタマイズ眼鏡の例示構成図。
【
図48】本発明の第8の実施形態によりピンホール眼鏡など視力矯正用の用途に実現したセルフカスタマイズ眼鏡の例示構成図。
【
図49】本発明の第8の実施形態により透明マイクロLEDディスプレイスキンが被覆された上覆いレンズを用いたセルフカスタマイズ眼鏡の例示構成図。
【
図50】本発明の第9の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の組立状態の斜視構成図。
【
図52】本発明の第9の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の横断面構成図。
【
図53】本発明の第10の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の分解斜視構成図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明においては、眼鏡の微妙な違いにより、その着用者の感じは大きく異なるため、今日、ファッションや周りの雰囲気に似合う眼鏡を着用者本人の創作デザインでセットできるようにし、最近流行っているトレンドに合う様々な眼鏡のデザインが現われるように実現する。すなわち、眼鏡リムや眼鏡テンプル、眼鏡レンズの模様や形状やカラーなどを時と場所を問わずに非常に短い時間内に新たな眼鏡のタイプに変形して着用することを可能にする。眼鏡リムや眼鏡テンプルが単に色相が付けられたものではなく、途中で色や模様や彩度も変化できるようにするなど、これまでの眼鏡のタイプとして存在しなかった着用者の状況に適した役割と効果を出せる新たな概念の眼鏡となるようにする。なお、着用者が任意にデザインの創作を演出することができて、世界で唯一のファッション眼鏡となるので、セルフカスタマイズ眼鏡の概念を画期的に変えて、消費者から大きな呼応を得る。
【0028】
このために、本発明においては、眼鏡構成品の分離及び組み立てと、色相または模様の変色や変更が可能なように実現され、かつ、外部に露出される眼鏡の主な部分に透明マイクロLEDディスプレイスキンが被覆されたセルフカスタマイズ眼鏡を実現する。
【0029】
図1は、本発明の第1の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2の組立状態の斜視構成図であり、
図2は、
図1の分解斜視構成図である。また、
図6は、本発明の第1の実施形態による眼鏡レンズ12を磁力で固定するレンズ連結頭部6及びブリッジ部10の分離平断面図である。
【0030】
図1及び
図2に示す本発明の第1の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、分離可能な組み立て型のセルフカスタマイズリムレス眼鏡のタイプである。すなわち、
図1及び
図2に第1の実施形態として示す本発明のセルフカスタマイズ眼鏡2は、眼鏡リムなしに磁力でつながったタイプであって、左右の眼鏡テンプル4と、その左右の眼鏡テンプル4に蝶合された左右のレンズ連結頭部6と、鼻当て8を有し、左右の眼鏡レンズ12を共同でつなぐブリッジ部10と、一対の眼鏡レンズ12から構成され、各部の分離及び磁力による組み立て固定を行うことができる。
【0031】
ブリッジ部10の両側の側壁には眼鏡レンズ12が挿入されて磁力で止着可能な磁力付着溝部14を有し、磁力付着溝部14の内壁には磁石15が埋着される。また、眼鏡テンプル4と蝶合された左右のレンズ連結頭部6の各内側壁には、左右眼鏡レンズ12の外郭部が挿入されて磁力で止着可能な磁力付着溝部16を有し、磁力付着溝部16の内壁には磁石17が埋着される。
【0032】
図2においては、磁石15、17は、磁力付着溝部14、16の一方の内壁部に埋め込まれることを例示しているが、磁力付着溝部14、16の前後の向かい合う両側の内壁部に埋設されてもよく、磁力付着溝部14、16の奥側の内壁部にまで埋設されてもよいということはいうまでもない。なお、磁石15、17は、磁石片のタイプに構成されてもよく、ブリッジ部10やレンズ連結頭部6が樹脂の材質から製作される場合、樹脂に磁石粉が混合されて構成されてもよい。
【0033】
図2においては、左右のレンズ連結頭部6の磁力付着溝部17の内壁に埋設された磁石17は、磁力付着溝部17の一方の内壁部と奥側の内壁部には埋設されたことを例示しているが(
図6参照)、必要に応じて、磁力付着溝部14の前方の内壁部にも埋設されてもよいということはいうまでもない。
【0034】
このようなレンズ連結頭部6の磁力付着溝部16とブリッジ部10の磁力付着溝部14には、眼鏡リムの支持なしにも、左右の各眼鏡レンズ12の左右の側端部が磁力で止着されるが、このために、各眼鏡レンズ12の左右の側端部には本発明でのように磁力付着のための磁力部材18が存在する。
【0035】
図2においては、左右の各眼鏡レンズ12の左右の両側fの端部に存在する磁力部材18として透明磁石膜18aを例示しており、上下に帯状に延設される。
【0036】
図2に示す磁力部材18として上下に帯状に延びてコーティング形成された透明磁石膜18aは、二酸化チタン(TiO
2)に磁石としての性質を有するコバルト原子を数パーセント(%)添加したコバルト入り二酸化チタン膜(Co:TiO
2)として実現可能であり、コバルト入り二酸化チタン膜(Co:TiO
2)は、室温だけではなく、高い温度でも磁石を性質を失わずに可視光に対して略透明な性質を有する。コバルト入り二酸化チタン膜(Co:TiO
2)からなる透明磁石膜18aは、常温下で強磁性体となる。
【0037】
図3は、左右の各眼鏡レンズ12の左右の両側fの端部に存在する磁力部材18であって、磁石や鉄心などの磁性片18bが植込されて配列されたことを示しており、上下に多数延設される。
【0038】
このような構成の本発明のセルフカスタマイズ眼鏡2は、眼鏡リムなしにも磁気力で眼鏡テンプル4のレンズ連結頭部6とブリッジ部10との間に眼鏡レンズ12が挿入された後、取着されることにより組み立てが完了する。
【0039】
図6の(a)は、眼鏡レンズ12が眼鏡テンプル4のレンズ連結頭部6に形成された磁力付着溝部16に挿入された後、磁力で固定された平断面図を示しており、
図6の(b)は、眼鏡レンズ12がブリッジ部10に形成された磁力付着溝部14に挿入された後、磁力で固定された平断面図を示している。
【0040】
図4は、
図2に示す眼鏡レンズ12の透明磁石膜18aがレンズ連結頭部6の磁力付着溝部16の内側壁に埋め込まれた磁石17に磁力で固定されたセルフカスタマイズ眼鏡2の側断面図を示しており、
図5は、
図3に示す眼鏡レンズ12の磁性片18bがレンズ連結頭部6の磁力付着溝部16の内側壁に埋め込まれた磁石17に磁力で固定されたセルフカスタマイズ眼鏡2の側断面図を示している。
【0041】
図1から
図6と結び付けて説明した本発明の第1の実施形態においては、磁力付着溝部16と眼鏡レンズ12に形成された磁力部材18を用いた磁力付着の構成について説明したが、変形例示として、
図14から
図17と結び付けて説明する本発明の第3の実施形態においては、眼鏡レンズ12に磁力部材18を形成せず、2つの磁石を用いた磁力付着の構成が採用可能であることを示している。
【0042】
図14から
図17は、本発明の第3の実施形態及び第4の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2であって、
図14は、本発明の第3の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2の斜視構成図であり、
図15は、
図14の要部の分解斜視構成図であり、
図16は、
図14のレンズ連結頭部6の縦断面構成図である。なお、
図17は、本発明の第3の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2におけるレンズ連結頭部6及びブリッジ部10の平断面構成図である。
【0043】
本発明の第3の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2の眼鏡レンズ12には、
図1から
図6とは異なり、磁力部材18がない。その代わりに、レンズ連結頭部6には磁力付着溝部16がなく、磁石17を有する頭部用の磁石固定部材6aを別設する。また、ブリッジ部10には磁力付着溝部14がなく、磁石15を有するブリッジ用の磁石固定部材10aを別設する。
【0044】
頭部用の磁石固定部材6aとブリッジ用の磁石固定部材10aは、別々になっているため、紛失の恐れがあり、そのため、必要に応じては、弾性もしくは非弾性の繋ぎ紐62で対応レンズ連結頭部6と対応ブリッジ部10に吊り下がるようにつないで構成してもよい。
【0045】
このため、本発明の第3の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、各眼鏡レンズ12の一方の周縁がレンズ連結頭部6に埋め込まれた磁石17と頭部用の磁石固定部材6aの磁石17の引力(磁力)により保持され、各眼鏡レンズ12の他方の周縁がブリッジ部10に埋め込まれた磁石15とブリッジ用の磁石固定部材10aの磁石15の磁石の引力(磁力)により保持されるように構成されてもよい。
【0046】
図1から
図6と結び付けて上述したように、本発明によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、眼鏡テンプル4のレンズ連結頭部6とブリッジ部10との間に眼鏡レンズ12が挿入された後、磁力で止着すると、着用者は本人の好みに合うように眼鏡レンズ12の高低を上下に調整することができる。
【0047】
このような眼鏡レンズ12は、眼鏡リムから自由な状態であるため、眼鏡レンズのデザイン形状や模様をそれぞれ異ならせることができる。また、本発明においては、本人の個性や周りの環境や状況に合う眼鏡レンズ12を自由に選定でき、左右レンズの形状や大きさ、色相を同じくしても、異ならせてもよく、さらに、組み立てや分解が行えるというメリットがある。
【0048】
一方、本発明は、セルフカスタマイズ眼鏡2を構成する主な部位である、眼鏡テンプル4、レンズ連結頭部6、ブリッジ部10、ひいては眼鏡レンズ12の外周部(特に、上下側の外周部)に色相や模様、デザインを着用者が任意に表現できるように、
図7に示すように、透明マイクロLEDディスプレイスキン20が外部に露出される表面部に被覆されるように形成する。
【0049】
図7は、本発明によりセルフカスタマイズ眼鏡の外表面に透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されるように形成されることを説明するための図であって、例えば、左右の眼鏡テンプル4の外表面部(側方及び上方)、左右のレンズ連結頭部6の外表面(前方及び上方)、ブリッジ部10の外表面(前方及び上方)、左右の眼鏡レンズ12の外周部(特に、上下側の外周部)に透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されるように形成される。
【0050】
眼鏡レンズ12は、本発明により別々に容易に分離可能であるため、レンズの大きさを任意に選ぶことができ、透明マイクロLEDディスプレイスキン20が適用された左右のレンズ連結頭部6を有する左右の眼鏡テンプル4やブリッジ部10もまた異なるデザインや色相、模様を表現可能にする。
【0051】
マイクロLEDディスプレイは、5~100μm(10万分の1cmである)の大きさの超小型LED粒子を基板(本発明においては、透明基板)に継ぎ当てたディスプレイであって、LEDチップそれ自体を画素(ピクセル)として活用して柔軟性があるか(flexible)、丸く巻き取れる(rollable)画面を実現するのに適しており、OLEDに比べて電力の消耗量ははるかに少ないため、長時間にわたって使用可能であり、既存のOLEDに比べても照度、彩度、電力効率性の面からみて、はるかに優れている。
【0052】
本発明においては、このようなマイクロLEDディスプレイをセルフカスタマイズ眼鏡2の表面部に被覆されるように取着するが、マイクロLEDディスプレイが作動しない場合にも、セルフカスタマイズ眼鏡2が有する固有の色相がそのまま現われるように透明性と可撓性を併せ持つ透明基板22を用い、マイクロLEDチップからなる画素、すなわち、マイクロLED画素26もまた透明性を最大限に有するように構成する。
【0053】
マイクロLEDディスプレイは、数多くのマイクロLED画素26を有する半導体デバイス層24がマイクロ転写印刷技術を用いて透明基板22に移植形成される。このとき、転写印刷技術を行うにあたっても、ロール転写技術を用いて1秒当たりに1万個弱以上のマイクロLED画素26を透明基板22に転写して付着可能にすることが好ましい。
【0054】
マイクロLED画素26は、母(native)基板の上に用意された後、透明基板22に転写印刷され、母基板及び不要な部分は除去される。
【0055】
本発明の実施形態において、透明基板22は、透明であり、及び/または、軟性である。透明基板22は、5~10μm、5~50μm、50~100μm、100~200μm、200~500μm、0.5~1mm、1~5mm、5~10mmの厚さ範囲のうちのいずれか一つの厚さ範囲で選定される。
【0056】
図8は、本発明の実施形態に適用された透明マイクロLEDディスプレイスキン20の構成図であり、透明性と可撓性を併せ持つ透明基板22の上にマイクロLED画素26を有する半導体デバイス層24が取設された構成である。
【0057】
図8中、半導体デバイス層24のマイクロLED画素26は、正電極層31、透明導電層32、透明p-電極層34、p-GaN層36、活性層38、n-Gan層40、及び上部の透明n-電極層42から構成され、各マイクロLED画素26の間には透明性絶縁層44が形成される。半導体デバイス層24に形成されたマイクロLED画素26のそれぞれは、p-nダイオード層であって、スペクトル内の特定の領域に対応するバンドギャップを有する化合物半導体であり、本発明の例示においては、III~V属窒化物材料の代表的な一例である窒化ガリウム(GaN)から形成される。
【0058】
透明p-電極層34は、電源の供給のためのものであり、透過率が70%以上のAl、Ga、Ag、Sn、In、Zn、Co、Ni、Auを含む酸化物から電極を形成し、正電極層90は、回路パターンやバンプ、伝導性接着層となり、透明n-電極層42は、電気伝導性を有する。正電極層31は、可視スペクトルに対して反射性を有する銀及びニッケルの群から選ばれ、潜在的な反射性ミラー層を形成する。
【0059】
また、本発明は、赤色、緑色、及び青色を有する3種類の素子、すなわち、マイクロLEDパネルを配列することで、透明マイクロLEDディスプレイスキン20をフルカラーで実現することができる。
【0060】
図9は、本発明に適用される透明マイクロLEDディスプレイスキン20の駆動を示す一写真であり、透明マイクロLEDディスプレイスキン20が透明性を有するため、セルフカスタマイズ眼鏡2をなす各部[眼鏡テンプル14、眼鏡レンズ12、ブリッジ部10、レンズ連結頭部6など]の本体の下地に存在したり映されたりした色相や文字を含めた模様がそのまま露出可能である。
【0061】
さらに、本発明においては、眼鏡レンズ12の全面にも、
図35から
図53に示す実施形態でのように、透明マイクロLEDディスプレイスキン20が貼着可能であり、
図2及び
図3に示すように、眼鏡レンズ12上の外周部にのみ透明マイクロLEDディスプレイスキン20が貼着されてもよい。
【0062】
図2及び
図3に示すように、眼鏡レンズ12の外周部にのみ透明マイクロLEDディスプレイスキン20が貼着されることにより、眼鏡レンズ12の透明マイクロLEDディスプレイスキン20が作動しなければ、眼鏡レンズ12しか見えないため、リムレス状を示し、眼鏡レンズ12の外周の上部側の透明マイクロLEDディスプレイスキン20が作動すれば、眼鏡レンズ12を用いたハーフリムの感じの表現を可能にし、眼鏡レンズ12の外周の上下部側の両方の透明マイクロLEDディスプレイスキン20が一緒に作動すれば、眼鏡レンズ12を用いたフルリムの感じ(まるで、眼鏡リムがあるかのような感じ)の表現も可能にする。
【0063】
また、本発明においては、眼鏡レンズ12がリムレス眼鏡であるため、組み立て式眼鏡リムも上覆いしてもよい。
【0064】
本発明のセルフカスタマイズ眼鏡2は、眼鏡の各部に貼着された透明マイクロLEDディスプレイスキン20を作動するための構成回路を各部に組み込む。
【0065】
図10は、本発明によりセルフカスタマイズ眼鏡2の眼鏡テンプル4に組み込まれた本体マスター部30の回路ブロック構成図であり、
図11は、本発明によりセルフカスタマイズ眼鏡2の眼鏡レンズ12及びレンズ連結頭部6に形成された遠隔スレーブ50の回路ブロック構成図である。
【0066】
図10を参照すると、本発明のセルフカスタマイズ眼鏡2の眼鏡テンプル4における本体マスター部30は、電源スイッチ32とUSBケーブルを介して内蔵バッテリーの充電を行うための充電ポート34、電源部36、バッテリー38を備え、且つ、レンズ連結頭部6及び眼鏡レンズ12への電源の無線での供給のための無線電気コイルを有する電源無線供給部40、スマートフォン(
図12の60)のような外部機器や
図11の遠隔制御部54との近距離無線通信のための近距離無線通信部42及び眼鏡の色相及びデザインの表現のための制御を行うメイン制御部44を備える。なお、エネルギーの自己生成のためのエネルギーハーベスト部46も備えていてもよく、セルフカスタマイズ眼鏡2の外部の光の明るさを検出するための光検出部48をも備える。
【0067】
本発明においては、眼鏡テンプル4に組み込むメイン制御部44のICチップは、注文型半導体チップ(Application specific integrated circuit;ASIC)として実現することが好ましく、無線電気とエネルギーハーベスト部46の一例として、太陽電池(photovolyaic)を用いたエネルギー供給が可能なように制御する。
【0068】
図11を参照すると、眼鏡テンプル4から供給される電源を無線で受信するためのレンズ連結頭部6や眼鏡レンズ12の遠隔スレーブ50は、無線電気アンテナー52を備え、当該透明マイクロLEDディスプレイスキン20が駆動及び制御のためのICチップタイプの遠隔制御部54を備え、本体マスター部30との超近接遠隔送受信のための遠隔送受信部60を備える。
【0069】
また、遠隔スレーブ50は、エネルギーの自己生成のためのエネルギーハーベスト部56を備えていてもよく、セルフカスタマイズ眼鏡2の外部の光の明るさを検出するための光検出部58も備える。
【0070】
遠隔制御部54のIC(integrated circuit)は、相補性の金属酸化膜半導体(complementary-metal-oxide semiconductor;CMOS)を用いてミクロン単位の集積回路を構成してもよい。ICチップの面積は、最大1mm×1mmであり、厚さは、最大0.5mmである。
【0071】
セルフカスタマイズ眼鏡2の眼鏡テンプル4に配備された電源無線供給部40の無線電気コイルにおいて共振現象を通じて生じたパワーは、眼鏡レンズ12やレンズ連結頭部6の無線電気アンテナー52に受信され、遠隔制御部54の制御を通じて受信されたパワーを眼鏡レンズ12及びレンズ連結頭部6の透明マイクロLEDディスプレイスキン20の駆動に用いる。
【0072】
レンズ連結頭部6及び眼鏡レンズ12、眼鏡テンプル4にそれぞれ配備される光検出部(photodetector)48においては、セルフカスタマイズ眼鏡2に印加される外部の光量を感知し、当該メイン制御部44や遠隔制御部54に印加し、当該メイン制御部44や遠隔制御部54は、その光量に基づいて、透明マイクロLEDディスプレイスキン20のディスプレイ輝度を制御する。セルフカスタマイズ眼鏡2の周りの昼夜による透明マイクロLEDディスプレイスキン20の輝度もまた、自動調節が行われ得る。
【0073】
本発明による眼鏡レンズ12は、振動磁場に基づいて、共振エネルギーを伝える概念の無線電気を受信することができ、無線送受信方式を通じて眼鏡レンズ12などの各部の情報を眼鏡本体マスター部30やスマートフォン60などに渡すことができる。
【0074】
図10や
図11のエネルギーハーベスト部46、56は、周りのエネルギーを収穫する手段であって、別途のバッテリーの電源を供給せずとも電力を生成して内部の各部に供給する。エネルギーハーベスト部46、56は、光電素子、熱電素子、圧電素子及び無線電気変換素子のうちのいずれか一つまたはこれらの組み合わせから構成してもよい。
【0075】
このため、本発明のセルフカスタマイズ眼鏡2は、最近のトレンドに合う様々な眼鏡のデザインが実現可能であり、透明マイクロLEDディスプレイスキン20を用いた眼鏡の色相及びデザインの表現を行うこともできる。セルフカスタマイズ眼鏡2は、色相が単に付けられたものではなく、途中で途切れていたり、彩度が変わったり、模様が変わったりするファッション眼鏡のデザインの創作演出が可能である。
【0076】
図12は、本発明により、セルフカスタマイズ眼鏡2とスマートフォン60との間で、眼鏡のデザイン及び色相の変化が制御可能なことを示す構成図である。
【0077】
本発明においては、セルフカスタマイズ眼鏡2がブルートゥース(登録商標)通信、Wi-Fi通信、NFC通信、IR通信などの近距離無線通信方式を用いてスマートフォン60と無線接続することができ、本発明によって、スマートフォン60にダウンロードされたセルフカスタマイズ眼鏡2のデザイン及び色相のモバイルアプリケーションを駆動してデザイン及び色相の制御をすることにより、セルフカスタマイズ眼鏡2の色相及びデザインを表現することができる。
【0078】
上述した本発明の第1の実施形態においては、組み立て式に適用したが、
図13に示すハーフリム眼鏡200にも適用可能である。
【0079】
図13は、本発明の第2の実施形態によるハーフリム眼鏡200に適用した斜視構成図であり、ハーフリム眼鏡200の眼鏡リム202に眼鏡レンズ12が磁力式で着脱可能であり、眼鏡テンプル4と、眼鏡リム202及び眼鏡レンズ12に透明マイクロLEDディスプレイスキン20が形成された構成を有し、上述した方式により作動可能である。
【0080】
図18から
図24は、本発明の第4の実施形態から第7の実施形態に関するものであり、透明マイクロLEDディスプレイスキン20なしに構成されたセルフカスタマイズ眼鏡2に関連するものである。
【0081】
図18から
図24に示す本発明の第4の実施形態から第7の実施形態は、眼鏡構成品の分離及び組み立てを通じて色相または模様が変化可能なタイプで実現し、且つ、必要に応じて、眼鏡レンズの外郭部が組み立て式で上覆いされるように実現してもよい。
【0082】
図18は、本発明の第4の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2の斜視構成図であり、
図19は、
図18の要部の分解斜視図であり、
図20は、
図18のレンズ連結頭部6の縦断面構成図である。なお、
図21は、本発明の第4の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2におけるレンズ連結頭部6の平断面構成図(a)及びブリッジ部10の部分平断面構成図(b)である。
【0083】
そして、
図22から
図26は、本発明の第5の実施形態に係る構成であり、
図18から
図21は、本発明の第6の実施形態に係る構成であり、
図18から
図23に係る本発明の第4の実施形態から変形された例示である。
【0084】
本発明の第4乃至第6の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、分離可能な組み立て型のセルフカスタマイズリムレス眼鏡タイプの構成が基本型である。また、変形の実施形態であって、眼鏡リム付きセルフカスタマイズ眼鏡も採用可能である(
図33及び
図34がこれと関連している)。
【0085】
図18及び
図19に第4の実施形態として示す本発明のセルフカスタマイズ眼鏡2は、眼鏡リムなしに磁力でつながったタイプであり、左右の眼鏡テンプル4と、その左右の眼鏡テンプル4に蝶合された左右のレンズ連結頭部6と、鼻当て8を有し、左右の眼鏡レンズ12を共同でつなぐブリッジ部10と、一対の眼鏡レンズ12から構成され、各部の分離及び磁力による組み立て固定を行うことができる。
【0086】
図18から
図21に示すように、磁石17の埋め込まれたレンズ連結頭部6には、磁石17の埋め込まれた頭部用の磁石固定部材6aがレンズ連結頭部6と対をなして別設され、磁石15の埋め込まれたブリッジ部10には、磁石15の埋め込まれたブリッジ用の磁石固定部材10aがブリッジ部10と対をなして別設される。
【0087】
頭部用の磁石固定部材6aとブリッジ用の磁石固定部材10aは、別々になっているため、磁力により一対をなすレンズ連結頭部6の埋め込み磁石17やブリッジ部10の磁石15には円滑に取着されるが、万が一の紛失の恐れがあるため、必要に応じて、
図19及び
図21に示すように、弾性もしくは非弾性の繋ぎ紐62で対応レンズ連結頭部6と対応ブリッジ部10に吊り下がるようにつないで構成してもよい。
【0088】
このため、本発明の第4の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、各眼鏡レンズ12の一方の周縁がレンズ連結頭部6に埋め込まれた磁石17と頭部用の磁石固定部材6aの磁石17との間に働く磁石の引力(磁力)により保持され、各眼鏡レンズ12の他方の周縁がブリッジ部10に埋め込まれた磁石15とブリッジ用の磁石固定部材10aの磁石15の磁石の引力(磁力)により保持されるように構成されてもよい。
【0089】
また、本発明の第4の実施形態においては、眼鏡レンズ12の周縁には、磁石に付着可能な磁性片(鉄心など)が不要であり、耐傷付き性(scratch-resistant)及び耐指紋性(fingerprint-resistant)を有するコーティング層をさらに形成してもよい。
【0090】
本発明の第4の実施形態による眼鏡レンズ12の周縁に耐傷付き性を持たせるための他の一例によれば、眼鏡レンズ12と接触するレンズ連結頭部6及び頭部用の磁石固定部材6aの面にウレタンなどの材質の引っ掻き防止被覆層が形成されるように構成してもよい。
【0091】
そして、本発明の第4の実施形態においては、レンズ連結頭部6及びブリッジ部10には頭部用の磁石固定部材6a間及びブリッジ用の磁石固定部材10a間との磁力による引力が働くように、近付くときに左右の眼鏡レンズ12を収容及び支持するための磁力付着溝部16、14が設けられ、相互間の整合を容易に取るために階段状の整合凹凸部19も形成されるように構成する。
【0092】
図18から
図21に示す本発明の第5の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、眼鏡テンプル4のレンズ連結頭部6とブリッジ部10との間に眼鏡レンズ12が磁力付着溝部16、14及び整合凹凸部19により安定的に挿入され、磁力により固定可能であり、着用者は、本人の好みに合わせて眼鏡レンズ12の高低を上下に調整することができる。
【0093】
図22から
図26は、本発明の第5の実施形態に係る構成であり、
図18から
図21に係る本発明の第4の実施形態の整合凹凸部19がないタイプに変形された例示である。
【0094】
図22は、本発明の第5の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡の組立状態の斜視構成図であり、
図23は、本発明の第5の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2の要部の分解斜視図であり、
図24は、本発明の第5の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2のレンズ連結頭部6の縦断面構成図であり、
図25は、本発明の第5の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2におけるレンズ連結頭部6及びブリッジ部10の部分平断面の分解構成図である。なお、
図26は、本発明の第5の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2の全体の平断面構成図である。
【0095】
本発明の第5の実施形態においては、
図22から
図26に示すように、磁石17が埋め込まれたレンズ連結頭部6には、磁石17の埋め込まれた頭部用の磁石固定部材6aがレンズ連結頭部6と対をなして別設され、磁石15の埋め込まれたブリッジ部10は、磁石15の埋め込まれたブリッジ用の磁石固定部材10aがブリッジ部10と対をなして別設される。そして、レンズ連結頭部6と頭部用の磁石固定部材6aの内面には、凹凸構造[整合凹凸部10がない]ではなく、平らな形状であって、面接触する構成であり、繋ぎ紐62の連結構成もなく、組み立ての際に磁力付着溝部16、14の提供もない。
【0096】
このような本発明の第5の実施形態のような場合には、眼鏡レンズ12は眼鏡リムから自由であり、磁力付着溝部16、14からも自由な状態であるため、眼鏡レンズ12のデザインの形状や模様、大きさを
図22及び
図23に示す一例のように左右で互いに異ならせてもよい。
【0097】
また、眼鏡レンズ12上における固定位置、すなわち、レンズ連結頭部6と頭部用の磁石固定部材6aとの間の磁力固定位置やブリッジ部10とブリッジ用の磁石固定部材10aとの間の磁力固定位置を着用者が任意に設定することもできる。
図22においては、一方(図面の右側)の眼鏡レンズ12が他方の眼鏡レンズ12とは異なり、レンズ中央に近い周縁を磁力固定位置としている。
【0098】
このような本発明においては、本人の個性や周りの環境や状況に合う眼鏡レンズ12を自由に選定できるが、左右のレンズの形状や大きさ、色相を同じくしても、互いに異ならせてもよく、連結組立と分解、レンズ取付位置の変動などを任意に行うことができるというメリットがある。
【0099】
図27は、本発明の第6の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2の組立状態の斜視構成図であり、
図28は、
図27の分解斜視構成図であり、
図29は、本発明の第6の実施形態における眼鏡レンズ12の変形例示図である。また、
図30は、
図27に示す眼鏡レンズ12を磁力で固定したセルフカスタマイズ眼鏡の側断面図であり、
図31は、本発明の第7の実施形態にいて、
図29のような眼鏡レンズ12を磁力で固定したセルフカスタマイズ眼鏡の側断面図であり、
図32は、本発明の第6の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2におけるレンズ連結頭部6及びブリッジ部10の部分平断面構成図である。
【0100】
本発明の第6の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、ブリッジ部10の左右の側壁には、眼鏡レンズ12の外郭部が挿入されて磁力で止着可能な磁力付着溝部14を有し、磁力付着溝部14の内壁には磁石15が埋着される。そして、眼鏡テンプル4と蝶合された左右のレンズ連結頭部6の各内側壁には左右眼鏡レンズ12の外郭部が挿入されて磁力で止着可能な磁力付着溝部16を有し、磁力付着溝部16の内壁には磁石17が埋着される構成である。
【0101】
図28及び
図30並びに
図31の一例においては、磁石15、17は磁力付着溝部14、16の一方の内壁部には埋設されたことを例示しているが、磁力付着溝部14、16の前後の向かい合う両側の内壁部に埋設されてもよく、磁力付着溝部14、16の奥側の内壁部まで埋設されてもよいということはいうまでもない。
【0102】
そして、磁石15、17は、磁石片のタイプに構成されてもよく、ブリッジ部10やレンズ連結頭部6が樹脂の材質から構成される場合、樹脂に磁石粉末が混合されて構成されてもよい。
【0103】
図28及び
図30においては、左右のレンズ連結頭部6の磁力付着溝部17の内壁に埋設された磁石17は、磁力付着溝部17の一方の内壁部と深部の内壁部には埋設されたことを例示しているが(
図32を一緒に参照)、必要に応じて、磁力付着溝部14の前方の内壁部にも埋設されてもよいということはいうまでもない。
【0104】
このようなレンズ連結頭部6の磁力付着溝部16とブリッジ部10の磁力付着溝部14には、眼鏡リムの支持なしにも左右の各眼鏡レンズ12の左右の側端部が磁力で取着されるが、このために、各眼鏡レンズ12の左右の側端部には、本発明のように、磁力での付着のための磁力部材18が存在する。
【0105】
図28においては、左右の各眼鏡レンズ12の左右の両側fの端部に存在する磁力部材18として透明磁石膜18aを示しており、上下に帯状に延設される。
【0106】
図28に示す磁力部材18として上下に帯状に延びてコーティング形成された透明磁石膜18aは、二酸化チタン(TiO
2)に磁石としての性質を有するコバルト原子を数パーセント(%)[1%以上10%未満]添加したコバルト入り二酸化チタン膜(Co:TiO
2)として実現可能であり、コバルト入り二酸化チタン膜(Co:TiO
2)は、室温だけではなく、高い温度でも磁石の性質を失わずに可視光に対して略透明な性質を有する。コバルト入り二酸化チタン膜(Co:TiO
2)からなる透明磁石膜18aは、常温下で強磁性体となる。
【0107】
図29においては、左右の各眼鏡レンズ12の左右の両側fの端部に存在する磁力部材18として磁石や鉄心などの磁性片18bが植込されて配列されたことを示しており、上下に多数延設される。
【0108】
図30は、
図28に示す眼鏡レンズ12の透明磁石膜18aがレンズ連結頭部6の磁力付着溝部16の内側壁に埋め込まれた磁石17に磁力で固定されたセルフカスタマイズ眼鏡2の側断面図であり、
図31は、
図29に示す眼鏡レンズ12の磁性片18bがレンズ連結頭部6の磁力付着溝部16の内側壁に埋め込まれた磁石17に磁力で固定されたセルフカスタマイズ眼鏡2の側断面図である。
【0109】
このような構成の本発明の第6の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、眼鏡リムなしでも磁気力で眼鏡テンプル4のレンズ連結頭部6とブリッジ部10との間に眼鏡レンズ12が挿入された後に止着されることにより組み立てが仕上がる。
【0110】
図32の(a)においては、眼鏡レンズ12が眼鏡テンプル4のレンズ連結頭部6に形成された磁力付着溝部16に挿入された後、磁力で固定された平断面図を示しており、
図32の(b)においては、眼鏡レンズ12がブリッジ部10に形成された磁力付着溝部14に挿入された後、磁力で固定された平断面図を示している。
【0111】
図27から
図32と結び付けて説明した本発明の第6の実施形態においては、磁力付着溝部16と眼鏡レンズ12に形成された磁力部材18を用いて磁力で付着することができる。
【0112】
図18から
図32と結び付けて上述したような本発明は、セルフカスタマイズ眼鏡2は、眼鏡テンプル4のレンズ連結頭部6とブリッジ部10との間に眼鏡レンズ12が挿入された後、磁力で止着することにより、着用者は本人の好みに合わせて眼鏡レンズ12の高低を上下に調整することができる。
【0113】
このような眼鏡レンズ12は、眼鏡リムから自由な状態であるため、眼鏡レンズのデザインの形状や模様をそれぞれ異ならせることができる。また、本発明においては、本人の個性や周りの環境や状況に合う眼鏡レンズ12を自由に選定でき、左右のレンズの形状や大きさ、色相を同じくしても、異ならせてもよく、連結組立及び分解を行うことができるというメリットがある。
【0114】
また、本発明においては、
図33に示すように、
図18のようなセルフカスタマイズ眼鏡2の眼鏡レンズ12の上部や下部のうちのどちらか一方以上に組み立てリム204、206を嵌め込んでハーフリムタイプやフルリムタイプとして表現されるように構成してもよい。
【0115】
上述したように、本発明は、眼鏡リムが現れないように作る最近のトレンドに応えて、眼鏡リムをなくしてもよく、また、必要に応じて、ハーフリムやフルリムのタイプの眼鏡リムを飾りとして組み立て固定してもよい。
【0116】
一方、上述した透明マイクロLEDディスプレイスキン20なしに構成された本発明の実施形態においては、眼鏡テンプル4と、レンズ12及びブリッジ部10間の組み立て式を適用したが、
図34に示す本発明の第7の実施形態のセルフカスタマイズ眼鏡のように、眼鏡テンプル4とつながる左右の半割れ眼鏡リム210を有して、ブリッジ部に切断面が形成されるように構成し、半割れブリッジ切断壁面には磁石212が埋め込まれて互いに磁力で付着するように構成される眼鏡レンズ12は、左右の半割れ眼鏡リム210の各嵌合溝に磁力により止着されるように構成してもよい。
【0117】
眼鏡リムを有する具体的な例示によれば、本発明の第7の実施形態においては、左右の半割れ眼鏡リム210を有して、ブリッジ部に切断面が形成されるように構成し、左右の半割れブリッジ切断壁面のそれぞれには磁石212が埋め込まれるように構成する。眼鏡レンズ12の外周部には磁性部材18を選択的に形成し、半割れの眼鏡リム210の眼鏡レンズ12の嵌合溝には別途の磁石17を埋め込んで磁力による止着が行われるように構成してもよい。なお、必要に応じて、半割れの眼鏡リム210と磁石214により磁力で付着する下部の組み立てリム206をさらに備えていてもよい。
【0118】
このような本発明のセルフカスタマイズ眼鏡は、通常の眼鏡が占める空間よりもはるかに小さな眼鏡保管ケースにも保管可能であるため、保管と携帯が便利であるというメリットもある。
【0119】
図35から
図53は、本発明の第8乃至第10の実施形態に係るものであり、眼鏡レンズ12に透明マイクロLEDディスプレイスキン20を被覆した構成である。
【0120】
図35から
図53に示すように、本発明の第8乃至第10の実施形態においては、透明マイクロLEDディスプレイスキン20を被覆することで、上記の透明マイクロLEDディスプレイスキン20を用いて眼鏡レンズ12の上に様々な模様と色相を形成することができるため、これまで眼鏡のタイプとして存在しなかった着用者の状況に適した役割と効果を出せる新たな概念の眼鏡となるようにする。
【0121】
そして、着用者が眼鏡レンズ12の上に任意でデザインの装着を演出し、色相及び模様を変更することができて、この世の中に一つしかないセルフカスタマイズ眼鏡となるようにして、眼鏡の既存の概念を超えて新たな概念の眼鏡を創造する。
【0122】
図35は、本発明の第8の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2の組立状態の斜視構成図であり、
図36は、本発明の第8の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2の拡大状態の斜視構成図であり、
図37は、
図36の分解斜視構成図である。
【0123】
そして、
図38は、
図36に示すセルフカスタマイズ眼鏡2の横断面構成図であり、
図39は、本発明の第8の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2のレンズ連結頭部6の縦断面構成図であり、
図40は、本発明の第8の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2におけるレンズ連結頭部6及びブリッジ部10の部分平断面の分解構成図である。
【0124】
図35から
図40に示す本発明の第8の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、分離可能な組み立て型のセルフカスタマイズリムレス眼鏡タイプの構成であり、眼鏡レンズ12には、透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されるように構成する。
【0125】
すなわち、
図35から
図40に例示する本発明のセルフカスタマイズ眼鏡2は、眼鏡リムなしに磁力でつながったタイプであり、左右の眼鏡テンプル4と、その左右の眼鏡テンプル4に蝶合された左右のレンズ連結頭部6と、鼻当て8を有し、左右の眼鏡レンズ12を共同でつなぐブリッジ部10と、一対の眼鏡レンズ12から構成され、各部の分離及び磁力による組み立て固定を行うことができる。
【0126】
図35から
図38に示すように、磁石17の埋め込まれたレンズ連結頭部6には、磁石17の埋め込まれた頭部用の磁石固定部材6aがレンズ連結頭部6と対をなして別設され、磁石15の埋め込まれたブリッジ部10には、磁石15の埋め込まれたブリッジ用の磁石固定部材10aがブリッジ部10と対をなして別設される。
【0127】
眼鏡テンプル4とつながった頭部用の磁石固定部材6aとブリッジ用の磁石固定部材10aは、それぞれ別々になっているため、磁力により一対をなすレンズ連結頭部6の埋め込み磁石17やブリッジ部10の磁石15には円滑に止着されるが、万が一の紛失の恐れがあるため、必要に応じて、弾性もしくは非弾性の繋ぎ紐でつないでもよい。
【0128】
このような本発明の好適な実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、各眼鏡レンズ12の一方の周縁がレンズ連結頭部6に埋め込まれた磁石17と頭部用の磁石固定部材6aの磁石17との間に働く磁力により保持され、各眼鏡レンズ12の他方の周縁がブリッジ部10に埋め込まれた磁石15とブリッジ用の磁石固定部材10aの磁石15との間に働く磁力により保持される。
【0129】
本発明の実施形態においては、レンズ連結頭部6と眼鏡レンズ12との固定及びブリッジ部10と眼鏡レンズ12との固定が磁力により保持されることを好適な実施形態として言及したが、磁力による保持に加えて、嵌合構造や係合構造によって保持されてもよい。
【0130】
眼鏡レンズ12は、ガラス材質から構成されてもよいが、眼鏡用のプラスチック材質から構成されることが好ましく、表面に耐傷付き性(scratch-resistant)及び耐指紋性(fingerprint-resistant)を有するコーティング層をさらに形成してもよく、耐傷付き性を高めるための硬さのあるハードコーティング層を形成することも可能である。
【0131】
また、本発明の第8の実施形態により眼鏡レンズ12の周縁に磁力固定構造による耐傷付き性を持たせるために、眼鏡レンズ12に接触するレンズ連結頭部6の接触内面及び頭部用の磁石固定部材6aの接触内面やブリッジ部10の接触内面及びブリッジ用の磁石固定部材10aの接触内面にウレタンなどの引っ掻き防止被覆層がさらに形成されてもよい。
【0132】
本発明が、セルフカスタマイズ眼鏡2において、眼鏡テンプル4のレンズ連結頭部6とブリッジ部10との間に眼鏡レンズ12が位置した後、磁力で止着すると、着用者は、本人の好みに合うように眼鏡レンズ12の高低を上下に調整することができる。
【0133】
このような眼鏡レンズ12は、眼鏡リムから自由な状態であるため、眼鏡レンズのデザインの形状や模様をそれぞれ異ならせることができる。また、本発明においては、本人の個性や周りの環境や状況に合う眼鏡レンズ12を自由に選定でき、左右のレンズの形状や大きさを同じくしても、異ならせてもよく、連結組立と分解を行うことができる。
【0134】
すなわち、眼鏡レンズ12は、眼鏡リムから自由であり、磁力付着溝部16、14からも自由な状態であるため、眼鏡レンズ12のデザインの形状や模様、大きさを
図36及び
図37に示す一例のように左右で互いに異なるようにできる。また、眼鏡レンズ12上における固定位置、すなわち、レンズ連結頭部6と頭部用の磁石固定部材6aとの間の磁力固定位置やブリッジ部10とブリッジ用の磁石固定部材10aとの間の磁力固定位置を
図36から
図38に例示する一例のように着用者が任意に設定することができる。
【0135】
また、本発明においては、本人の個性や周りの環境や状況に合う眼鏡レンズ12を自由に選定できるが、左右のレンズの形状や大きさを任意に選ぶことができるだけではなく、
図35から
図41に示すように、眼鏡レンズ12の上に透明マイクロLEDディスプレイスキン20を被覆することにより、その透明マイクロLEDディスプレイスキン20を用いて普段は眼鏡レンズ機能はそのままにしながらも、眼鏡レンズ12の上に様々な色相と模様またはデザインを形成することができ、着用者が必要とする役割と効果を出せる機能を実現することができる。
【0136】
図41は、本発明の第8の実施形態によりセルフカスタマイズ眼鏡の外表面に透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されるように形成されることを説明するための図であって、左右眼鏡レンズ12の上に、外部に色相と模様、デザインがディスプレイ表現可能な透明マイクロLEDディスプレイスキン20を取着する。
【0137】
透明マイクロLEDディスプレイスキン20の被覆された眼鏡レンズ12は、本発明の第8の実施形態により独立して容易に分離可能であるため、左右レンズ大きさを着用者が任意に選ぶことができ、透明マイクロLEDディスプレイスキン20が形成されていない他の眼鏡レンズに取り替えることができる。
【0138】
マイクロLEDディスプレイは、5~100μm(10万分の1cmである)の大きさの超小型LED粒子を基板(本発明においては、透明基板)に継ぎ当てたディスプレイであって、LEDチップそれ自体を画素(ピクセル)として活用して柔軟性があるか(flexible)、丸く巻き取れる(rollable)画面を実現するのに適しており、OLEDに比べて電力の消耗量ははるかに少ないため、長時間にわたって使用可能であり、既存のOLEDに比べても照度、彩度、電力効率性の面からみて、はるかに優れている。
【0139】
本発明においては、このような透明マイクロLEDディスプレイスキン20をセルフカスタマイズ眼鏡2の全体の表面部に被覆されるように貼着する。本発明の透明マイクロLEDディスプレイスキン20は、マイクロLEDディスプレイが作動しない場合でも、眼鏡レンズ12が眼鏡レンズの役割をそのまま果たせるように透明性と可撓性を併せ持つ透明基板22を用い、マイクロLEDチップからなる画素、すなわち、マイクロLED画素26も透明性を最大限に有するように構成する。
【0140】
また、眼鏡レンズ12に被覆された透明マイクロLEDディスプレイスキン20の画素数が調節されるように配置して(すなわち、画面の解像度を低く調節して)透明マイクロLEDディスプレイスキン20が作動してデザインの形状が表現されているとしても、着用者が前方を注視するのに問題がないようにする。
【0141】
このため、眼鏡レンズ12の透明透明マイクロLEDディスプレイスキン20が作動しなければ、通常の眼鏡レンズ12のタイプで使用することができ、眼鏡レンズ12に被覆された透明マイクロLEDディスプレイスキン20が作動すれば、眼鏡レンズ12を用いて外部に様々なデザインの表現や色相の表現及び機能の実現が可能であり、具体的な一例によれば、サングラスなどの機能も有することが可能である。
【0142】
眼鏡レンズ12の透明マイクロLEDディスプレイスキン20にディスプレイされても、着用者はそのスキン20が透明性を有するため、眼鏡レンズ12を介して外部を見ることができる。
【0143】
本発明のセルフカスタマイズ眼鏡2は、眼鏡レンズ12に被覆された透明マイクロLEDディスプレイスキン20を作動するための構成回路を、
図41に示すように、眼鏡テンプル4や眼鏡レンズ12に備える。
【0144】
図42は、本発明の第8の実施形態によりセルフカスタマイズ眼鏡2の眼鏡テンプル4に組み込まれた本体マスター部430の回路ブロック構成図であり、
図43は、本発明の第8の実施形態によりセルフカスタマイズ眼鏡2の眼鏡レンズ12に配備された遠隔スレーブ50の回路ブロック構成図である。
【0145】
図42に示す本体マスター部30の構成は、
図10に示す本体マスター部30の構成と略同様であるが、
図10にはセルフカスタマイズ眼鏡2の眼鏡テンプル4に透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されているのに対し、
図42にはそれがないという点で相違する。
【0146】
そして、
図43に示す遠隔スレーブ50の構成もまた、
図11に示す遠隔スレーブ50の構成と略同様であるが、
図11には透明マイクロLEDディスプレイスキン20がレンズ連結頭部6及び眼鏡レンズ12に被覆されているのに対し、
図43には透明マイクロLEDディスプレイスキン20が眼鏡レンズ12に被覆されているという点で相違する。
【0147】
眼鏡レンズ12や眼鏡テンプル4に配備される光検出部(photodetector)48においては、セルフカスタマイズ眼鏡2に印加される外部の光量を感知し、当該メイン制御部44や遠隔制御部54に印加し、当該メイン制御部44や遠隔制御部54は、その光量に基づいて、透明マイクロLEDディスプレイスキン20がディスプレイ輝度を制御する。セルフカスタマイズ眼鏡2の周りの昼夜による透明マイクロLEDディスプレイスキン20の輝度もまた自動調節が行われ得る。
【0148】
本発明による眼鏡レンズ12は、振動磁場に基づく共振エネルギーを伝える概念の無線電気を受信することができ、無線送受信方式を通じて眼鏡レンズ12の情報を眼鏡本体マスター部30やスマートフォン60などに渡すことができる。
【0149】
眼鏡レンズ12と本体マスター部30との間の無線送受信方式や本体マスター部30とスマートフォン60との間の無線送受信方式、眼鏡レンズ12とスマートフォン60との間の無線送受信方式は、LEDから発せられる光の波長を用いて高い通信速度を実現するLi-Fi技術を利用することもでき、特に、本発明のマイクロLED技術を適用すれば、部品の小型化と軽量化がなお一層容易になる。
【0150】
このため、本発明のセルフカスタマイズ眼鏡2は、最近のトレンドに合う様々な眼鏡デザインが実現可能であり、眼鏡レンズ12の全体に被覆された透明マイクロLEDディスプレイスキン20を用いた眼鏡色相及びデザインの表現を種々に行うことができる。
【0151】
図44は、本発明の第8の実施形態により、セルフカスタマイズ眼鏡2とスマートフォン60との間で、近距離遠隔制御を通じて眼鏡レンズ12のデザイン及び色相の変化を制御可能なことを示す概念構成図である。
【0152】
本発明においては、セルフカスタマイズ眼鏡2の本体マスター部30がブルートゥース(登録商標)通信、Wi-Fi通信、NFC通信、IR通信、Li-Fi通信などの近距離無線通信方式を用いてスマートフォン60と無線接続することができる。そして、本発明の第8の実施形態によりスマートフォン60にダウンロードされた眼鏡レンズのデザイン及び色相のモバイルアプリケーションの駆動によるデザイン及び色相制御指令に従い、本体マスター部30は、セルフカスタマイズ眼鏡2の眼鏡レンズ12の透明マイクロLEDディスプレイスキン20に眼鏡レンズ色相及びデザインが表現されるように無線制御を行う。
【0153】
また、本発明においては、飾りタイプと磁石固定片の役割を果たす眼鏡リム70をさらに備えていてもよく、眼鏡リム70にも透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されるように形成してもよい。このときには、本体マスター部30は、セルフカスタマイズ眼鏡2の眼鏡レンズ(
図52の70)の透明マイクロLEDディスプレイスキン20に眼鏡レンズの色相及びデザインが表現されるように無線制御を行う。
【0154】
図45から
図49は、本発明の第8の実施形態によりマイクロLEDディスプレイスキン20を眼鏡レンズ12に適用することから、眼鏡レンズ12の全体の色相や表現デザインを瞬時に表現することを例示する図である。
【0155】
図45は、本発明の第8の実施形態により眼鏡レンズ12のマイクロLEDディスプレイスキン20にサングラスなどのカラーを表現して、そのカラーが付けられた状態におけるセルフカスタマイズ眼鏡2の例示である。
【0156】
セルフカスタマイズ眼鏡2内の眼鏡レンズ12のマイクロLEDディスプレイスキン20が褐色で表現されれば、紫外線及び赤外線の遮断効果があり、光の散乱を防いでまぶしさを低減し、物品を鮮明に見ることができる。
【0157】
例えば、もしセルフカスタマイズ眼鏡2内の眼鏡レンズ12の透明マイクロLEDディスプレイスキン20に薄い黒色で表現されれば、光の波長を均一に吸収して本来の色相が見えるようにし、まぶしさの防止効果が大きく、紫外線の遮断効果が高い。なお、セルフカスタマイズ眼鏡2内の眼鏡レンズ12の透明マイクロLEDディスプレイスキン20に黄色で表現されれば、視野を明るくするので、夜間に活動する着用者に向いている。
【0158】
このような眼鏡レンズ12を用いると、昼間や夜間における視力保護、道路や海辺、雪上のような周りの環境からの視力保護機能を有することが可能である。
【0159】
また、その他に、着用者が表現したがり、他の人に見せるデザイン及びカラーをセルフカスタマイズ眼鏡2内の眼鏡レンズ12の透明マイクロLEDディスプレイスキン20に表現することができる。
【0160】
図46においては、本発明の第8の実施形態により眼鏡レンズ12のマイクロLEDディスプレイスキン20の外郭部に眼鏡リムが表現されるようにして、リムレスタイプの眼鏡レンズ12にまるでフルリムやハーフリムのように眼鏡リムがあるかのような感じを与えるセルフカスタマイズ眼鏡2を例示している。
【0161】
そして、
図47は、本発明の第8の実施形態により眼鏡レンズ12のマイクロLEDディスプレイスキン20に着用者が好む図形、例えば、国旗模様の図形やハートなどの図形が即時で表現されるようにできるということを示すセルフカスタマイズ眼鏡2の例示である。
【0162】
図48は、本発明の第8の実施形態により眼鏡レンズ12の透明マイクロLEDディスプレイスキン20にピンホール眼鏡(pinhole glasses)などの視力矯正の用途に実現することができるということを示すセルフカスタマイズ眼鏡2の例示である。
【0163】
図49は、本発明のセルフカスタマイズ眼鏡2の他の実施形態であって、左右の眼鏡レンズ12に上覆い可能な構造の左右の上覆いレンズ11をさらに備える構成である。
【0164】
図49を参照すると、本発明の第8の実施形態により別設された左右の上覆いレンズ11には、透明マイクロLEDディスプレイスキン20を無線で制御するための本体マスター部30が眼鏡テンプル4に配備され、透明マイクロLEDディスプレイスキン20を駆動するための遠隔スレーブ50は、上覆いレンズ11に配備されるように構成する。
【0165】
すなわち、
図49に示すセルフカスタマイズ眼鏡2は、一対の眼鏡レンズ12と、左右のレンズ連結頭部6につながった左右の眼鏡テンプル4と、鼻当て8と、が含まれ、左右の眼鏡レンズ12を共同でつなぐブリッジ部10が独立して磁力による互いの分離及び組み立て固定が可能なように構成し、また、左右の眼鏡レンズ12に上覆い可能な構造の左右の上覆いレンズ11をさらに備え、上覆いレンズ11には透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されるように形成し、透明マイクロLEDディスプレイスキン20を無線で制御するための本体マスター部30が眼鏡テンプル4に配備され、透明マイクロLEDディスプレイスキン20を駆動するための遠隔スレーブ50が眼鏡レンズ12に配備されるように構成したものである。
【0166】
【0167】
図50から
図52に示す本発明の第9の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、分離及び組み立てが可能な組み立て型のセルフカスタマイズのリム付き眼鏡タイプの構成であり、眼鏡レンズ12には透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されるように構成する。
【0168】
図50から
図52に例示する本発明の第9の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、
図35から
図40に示す本発明の実施形態とは異なり、眼鏡リムがあり、磁力でつながったタイプであって、左右の眼鏡テンプル4と、その左右の眼鏡テンプル4に蝶合された左右のレンズ連結頭部6と、鼻当て8と、を有し、眼鏡レンズ12が結合された左右の眼鏡リム70を共同でつなぐブリッジ部10と、左右の各眼鏡レンズ12が結合された左右眼鏡リム70と、から構成され、各部の分離及び磁力による組み立て固定を行うことができる。
【0169】
すなわち、本発明の他の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2は、眼鏡レンズ12がそれぞれ結合された左右の眼鏡リム70と、左右のレンズ連結頭部6につながった左右の眼鏡テンプル4と、鼻当て8と、が含まれ、左右の眼鏡リム70を共同でつなぐブリッジ部10が独立して磁力によって互いに分離及び組み立て固定が可能なように構成するが、左右の眼鏡リム70に結合された眼鏡レンズ12には外部に色相及びデザインがディスプレイ表現可能な透明マイクロLEDディスプレイスキン20が被覆されるように形成し、透明マイクロLEDディスプレイスキン20を無線で制御するための本体マスター部30が眼鏡テンプル4に配備され、透明マイクロLEDディスプレイスキン20を駆動するための遠隔スレーブ50が眼鏡リム70に配備されるように構成したものである。
【0170】
図50から
図52中、未説明符号72、74、76は、磁力による固定用の磁石である。
【0171】
図50から
図52に示す本発明の第9の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2において、透明マイクロLEDディスプレイスキン20が眼鏡レンズ12に被覆された構成を説明したが、
図50から
図52に示すように、透明マイクロLEDディスプレイスキン20が眼鏡リム70にさらに配備されてもよい。
【0172】
上述したような透明マイクロLEDディスプレイスキン20を眼鏡レンズ12にのみ適用したり、眼鏡レンズ12及び眼鏡リム70の両方に適用したりするので、眼鏡レンズ12単独や眼鏡レンズ12及び眼鏡リム70の全体に色相や表現デザインを瞬時に変更して表現することができる。
【0173】
図53は、本発明の第10の実施形態によるセルフカスタマイズ眼鏡2が変形された分解斜視構成図であり、左右の眼鏡リム70のそれぞれは、磁力による分離及び組み立てが可能なようにカスタマイズリムのタイプに構成したものである。このとき、眼鏡リム70は、飾りの役割を兼ね、磁力固定片の役割をも果たす。
【0174】
図53においては、眼鏡リム70がハーフリムタイプで組み立てられる構成を示しており、70aは、磁力によるハーフリムタイプの眼鏡リム70に誂え向きに組み立てられる飾り眼鏡リムである。
【0175】
図53中、未説明の符号230、232は、眼鏡リム70と飾り眼鏡リム70aを磁力で固定するための磁石である。
【0176】
図53の本発明の第10の実施形態に示すように、本発明の第9の実施形態から変形するようにして、透明マイクロLEDディスプレイスキン20が眼鏡リム70にも被覆されるように変形して形成してもよく、飾り眼鏡リム70aには、
図53のような飾り美を有する模様(星状、ハート状、薔薇の花状など)が被覆されるように構成してもよい。なお、必要に応じて、飾り眼鏡リム70aにも透明マイクロLEDディスプレイスキン20を被覆して様々なグラフィックを表現することもできる。
【0177】
図53中、眼鏡リム70と飾り眼鏡リム70aは、両方とも飾り用に構成してもよく、両方とも透明マイクロLEDディスプレイスキン20に形成してもよく、そのうちの一部のみが透明マイクロLEDディスプレイスキン20に形成してもよいということはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0178】
本発明は、ファッション眼鏡や機能性眼鏡など種々の眼鏡に適用可能である。