(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188318
(43)【公開日】2022-12-21
(54)【発明の名称】情報処理装置、通信デバイス、情報処理システム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 9/445 20180101AFI20221214BHJP
H04L 12/28 20060101ALI20221214BHJP
【FI】
G06F9/445
H04L12/28 200Z
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021089375
(22)【出願日】2021-05-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100206081
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 央
(72)【発明者】
【氏名】森重 勇作
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 健
(72)【発明者】
【氏名】柴山 和哉
(72)【発明者】
【氏名】荒木 直幸
【テーマコード(参考)】
5B376
5K033
【Fターム(参考)】
5B376AA02
5B376AA11
5B376AE41
5B376AE51
5B376AE63
5B376FA11
5K033AA09
5K033CB19
5K033DA01
5K033DA15
5K033DB03
5K033EC01
(57)【要約】
【課題】ネットワークに接続されているコンピュータを遠隔で起動させる際に、起動に関連する処理を指定可能にすること。
【解決手段】情報処理装置は、ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得部と、通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、通信情報取得部が取得した情報から起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、第1検出部により起動指示情報が検出された場合、第2検出部により検出された追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理部と、を備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力する起動信号出力部と、
前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存する追加情報保存部と、
をさらに備え、
前記起動処理部は、
前記起動信号出力部から出力された前記起動信号を取得した場合、前記追加情報保存部に保存されている前記追加情報を参照し、前記追加情報に基づいてシステムを起動させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記追加情報には、前記システムを起動させる際の起動元を指定する指定情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記追加情報により指定された起動元に記録されているプログラムに基づいて前記システムを起動させる、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記追加情報には、前記起動元から提供される複数の処理のいずれかを指定する指定情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記追加情報により指定された処理を実行する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)の設定の変更を指定する指定情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記BIOSに基づいて前記システムを起動させる際に、前記追加情報により指定されたBIOSの設定に変更する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)のバックアップまたはリカバリを命令する命令情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記追加情報に基づいてBIOSのバックアップ処理またはリカバリ処理を実行する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記追加情報には、前記情報処理装置に備えられているハードウェアの診断を命令する命令情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記追加情報に基づいて診断処理を実行する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
自情報処理装置の起動を制御する第1のプログラムを記憶する第1のメモリと、
前記メモリに記憶された前記第1のプログラムを実行する第1のプロセッサと、
ネットワークを介して他の装置から情報を取得するLAN(Local Area Network)アダプタと、
を備え、
前記LANアダプタは、
前記LANアダプタを制御する第2のプログラムを記憶する第2のメモリと、
前記第2のメモリに記憶された前記第2のプログラムを実行する第2のプロセッサと、
を備え、
前記第2のプロセッサは、
前記第2のメモリに記憶された前記第2のプログラムを実行することにより、
前記ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得処理と、
前記通信情報取得処理により取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出処理と、
前記通信情報取得処理により取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出処理と、を行い、
前記第1のプロセッサは、
前記第1のメモリに記憶された前記第1のプログラムを実行することにより、
前記第1検出処理により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出処理により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理を行い、
前記起動指示情報は、WOL(Wake On LAN)により前記起動の指示を行うマジックパケットを含む、
情報処理装置。
【請求項9】
ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から、自通信デバイスが備えられている情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力する起動信号出力部と、
前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存する追加情報保存部と、
を備える通信デバイス。
【請求項10】
ネットワークを介して複数の情報処理装置が通信する情報処理システムであって、
前記複数の情報処理装置のうちの第1情報処理装置は、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外から選択された第2情報処理装置への起動を指示する起動指示情報と、前記起動に関連する追加情報とを含む情報を送信し、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外のそれぞれの情報処理装置は、
前記ネットワークを介して前記第1情報処理装置から情報を取得する通信情報取得部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理部と、
を備える情報処理システム。
【請求項11】
情報処理装置における制御方法であって、
通信情報取得部が、ネットワークを介して他の装置から情報を取得するステップと、
第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、
第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、
起動処理部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させるステップと、
を含む制御方法。
【請求項12】
通信デバイスにおける制御方法であって、
通信情報取得部が、ネットワークを介して他の装置から情報を取得するステップと、
第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自通信デバイスが備えられている情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、
第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、
起動信号出力部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力するステップと、
追加情報保存部が、前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存するステップと、
を含む制御方法。
【請求項13】
ネットワークを介して複数の情報処理装置が通信する情報処理システムにおける制御方法であって、
前記複数の情報処理装置のうちの第1情報処理装置が、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外から選択された第2情報処理装置への起動を指示する起動指示情報と、前記起動に関連する追加情報とを含む情報を送信するステップと、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外のそれぞれの情報処理装置において、
通信情報取得部が、前記ネットワークを介して前記第1情報処理装置から情報を取得するステップと、
第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、
第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、
起動処理部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させるステップと、
を含む制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、通信デバイス、情報処理システム、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続されているコンピュータを遠隔で起動させる技術として、例えばWOL(Wake On LAN)などと呼ばれる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、WOLは、あくまでネットワークに接続されているコンピュータを遠隔で起動(ウェイクアップ)させることのみが可能であり、起動に関連する各種の処理を指定することができなかった。
【0005】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、ネットワークに接続されているコンピュータを遠隔で起動させる際に、起動に関連する処理を指定可能な情報処理装置、通信デバイス、情報処理システム、及び制御方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の第1態様に係る情報処理装置は、ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得部と、前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理部と、を備える。
【0007】
上記情報処理装置は、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力する起動信号出力部と、前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存する追加情報保存部と、をさらに備え、前記起動処理部は、前記起動信号出力部から出力された前記起動信号を取得した場合、前記追加情報保存部に保存されている前記追加情報を参照し、前記追加情報に基づいてシステムを起動させてもよい。
【0008】
上記情報処理装置において、前記追加情報には、前記システムを起動させる際の起動元を指定する指定情報が含まれ、前記起動処理部は、前記追加情報により指定された起動元に記録されているプログラムに基づいて前記システムを起動させてもよい。
【0009】
上記情報処理装置において、前記追加情報には、前記起動元から提供される複数の処理のいずれかを指定する指定情報が含まれ、前記起動処理部は、前記追加情報により指定された処理を実行してもよい。
【0010】
上記情報処理装置において、前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)の設定の変更を指定する指定情報が含まれ、前記起動処理部は、前記BIOSに基づいて前記システムを起動させる際に、前記追加情報により指定されたBIOSの設定に変更してもよい。
【0011】
上記情報処理装置において、前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)のバックアップまたはリカバリを命令する命令情報が含まれ、前記起動処理部は、前記追加情報に基づいてBIOSのバックアップ処理またはリカバリ処理を実行してもよい。
【0012】
上記情報処理装置において、前記追加情報には、前記情報処理装置に備えられているハードウェアの診断を命令する命令情報が含まれ、前記起動処理部は、前記追加情報に基づいて診断処理を実行してもよい。
【0013】
また、本発明の第2態様に係る情報処理装置は、自情報処理装置の起動を制御する第1のプログラムを記憶する第1のメモリと、前記メモリに記憶された前記第1のプログラムを実行する第1のプロセッサと、ネットワークを介して他の装置から情報を取得するLAN(Local Area Network)アダプタと、を備え、前記LANアダプタは、前記LANアダプタを制御する第2のプログラムを記憶する第2のメモリと、前記第2のメモリに記憶された前記第2のプログラムを実行する第2のプロセッサと、を備え前記第2のプロセッサは、前記第2のメモリに記憶された前記第2のプログラムを実行することにより、前記ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得処理と、前記通信情報取得処理により取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出処理と、前記通信情報取得処理により取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出処理と、を行い、前記第1のプロセッサは、前記第1のメモリに記憶された前記第1のプログラムを実行することにより、前記第1検出処理により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出処理により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理を行い、前記起動指示情報は、WOL(Wake On LAN)により前記起動の指示を行うマジックパケットを含む。
【0014】
また、本発明の第3態様に係る通信デバイスは、ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得部と、前記通信情報取得部が取得した情報から、自通信デバイスが備えられている情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力する起動信号出力部と、前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存する追加情報保存部と、を備える。
【0015】
また、本発明の第4態様に係る、ネットワークを介して複数の情報処理装置が通信する情報処理システムは、前記複数の情報処理装置のうちの第1情報処理装置は、前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外から選択された第2情報処理装置への起動を指示する起動指示情報と、前記起動に関連する追加情報とを含む情報を送信し、前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外のそれぞれの情報処理装置は、前記ネットワークを介して前記第1情報処理装置から情報を取得する通信情報取得部と、前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理部と、を備える。
【0016】
また、本発明の第5態様に係る情報処理装置における制御方法は、通信情報取得部が、ネットワークを介して他の装置から情報を取得するステップと、第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、起動処理部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させるステップと、を含む。
【0017】
また、本発明の第6態様に係る通信デバイスにおける制御方法は、通信情報取得部が、ネットワークを介して他の装置から情報を取得するステップと、第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自通信デバイスが備えられている情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、起動信号出力部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力するステップと、追加情報保存部が、前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存するステップと、を含む。
【0018】
また、本発明の第7態様に係る、ネットワークを介して複数の情報処理装置が通信する情報処理システムにおける制御方法は、前記複数の情報処理装置のうちの第1情報処理装置が、前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外から選択された第2情報処理装置への起動を指示する起動指示情報と、前記起動に関連する追加情報とを含む情報を送信するステップと、前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外のそれぞれの情報処理装置において、通信情報取得部が、前記ネットワークを介して前記第1情報処理装置から情報を取得するステップと、第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、起動処理部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0019】
本発明の上記態様によれば、ネットワークに接続されているコンピュータを遠隔で起動させる際に、起動に関連する処理を指定可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図。
【
図2】第1の実施形態に係るイーサーネットフレームのデータ構造を示す図。
【
図3】第1の実施形態に係るブートオーダーの一例を示す図。
【
図4】第1の実施形態に係るクラウドブート時のブートオーダーの一例を示す図。
【
図5】第1の実施形態に係る端末装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
【
図6】第1の実施形態に係るLANアダプタの構成の一例を示すブロック図。
【
図7】第1の実施形態に係るPOST処理の一例を示すフローチャート。
【
図8】第2の実施形態に係るPOST処理の一例を示すフローチャート。
【
図9】第3の実施形態に係るBIOSデータのバックアップについての説明図。
【
図10】第3の実施形態に係るPOST処理の一例を示すフローチャート。
【
図11】第4の実施形態に係るPOST処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
[システム構成]
まず、第1の実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成について説明する。
図1は、情報処理システム1の概略構成の一例を示す図である。情報処理システム1は、複数の端末装置10(10a、10b、10c、10d、・・・)と、サーバ装置40とが中継器50を介してネットワークで接続されている。端末装置10及びサーバ装置40は、コンピュータ装置(情報処理装置)の一例であり、クラムシェル型(ノート型)のPC(Personal Computer;パーソナルコンピュータ)、デスクトップ型のPCなどである。なお、図示する例では、4台の端末装置10を示しているが、端末装置10は任意の台数とすることができる。また、この図では、端末装置10とサーバ装置40とを区別して示しているが、ネットワーク上の複数のコンピュータ装置のいずれがサーバとなってもよい。
【0022】
中継器50は、スイッチングハブまたはルータなどを含んで構成されており、イーサーネット(登録商標)用のLAN(Local Area Network)ケーブルで各端末装置10及びサーバ装置40と接続されている。各端末装置10は、LANアダプタ25を備えている。各端末装置10のLANアダプタ25のそれぞれは、それぞれを識別するための識別情報として、MACアドレス(Media Access Control address)が割り当てられている。なお、中継器50は、有線LANに限らず、無線LANのアクセスポイントを含む構成としてもよい。
【0023】
サーバ装置40は、WOL(Wake On LAN)を用いて、ネットワーク上の任意の端末装置10を起動させることができる。例えば、サーバ装置40は、ネットワーク上の任意の端末装置10へ起動の指示を行うための特殊なイーサーネットフレームを生成し、生成したイーサーネットフレームを中継器50介して各端末装置10へ送信する。この特殊なイーサーネットフレームは、例えばマジックパケットと呼ばれ、「FF:FF:FF:FF:FF:FF」(ブロードキャストアドレス)に続けて起動したい端末装置10のMACアドレスを16回(以上)繰り返したデータが含まれる。
【0024】
図2は、イーサーネットフレームのデータ構造を示す図である。イーサーネットフレームは、宛先MACアドレスと、送信元MACアドレスと、タイプコードと、データ(ペイロード)と、FCS(Frame Check Sequence)とを含む。タイプコードは、IPv4(0x800)、ARP(0x806)、WOL(0x842)などを示す。マジックパケットは、データの中に含まれている。
【0025】
また、サーバ装置40は、マジックパケットに加えてオプションデータを送信する。オプションデータは、起動に関連する追加の情報である。例えば、マジックパケットの16回(以上)繰り返したMACアドレスの後に続けてオプションデータが含まれる。なお、オプションデータは、イーサーネットフレーム内のマジックパケット以外の予め設定された場所に含まれてもよい。また、オプションデータは、イーサーネットフレーム内のマジックパケット以外の任意の場所に、オプションデータを特定するためのヘッダ情報とともに含まれてもよい。
【0026】
端末装置10は、BIOS(Basic Input Output System)に基づいて起動処理を実行する。BIOSには、システムを起動させる際にどこから起動させるかを選択するための情報として、起動元の優先順位が設定されている。この起動元の優先順位を、以下では、「ブートオーダー(Boot Order)」と称する。本実施形態では、WOL時に上記のオプションデータを用いることにより起動元を指定することができる。
【0027】
起動元の例としては、HDD(Hard Disk Drive)/SSD(Solid State Drive)、USB(Universal Serial Bus)、CD(Compact Disc)、PXE(Preboot eXecution Environment)などがある。起動元が「HDD/SSD」の場合、HDDまたはSSDからシステムプログラムを実行するHDDブートが行われる。起動元が「USB」の場合、USBドライブ(USBメモリ)からシステムプログラムを実行するUSBブートが行われる。起動元が「CD」の場合、CDドライブにセットされているCDからシステムプログラムを実行するCDブートが行われる。起動元が「PXE」の場合、LANアダプタ25内のPXE機能を用いて、ネットワーク上のサーバ(PXEブート用サーバ)からシステムプログラムをダウンロードして実行するPXEブート(ネットワークブートの一例)が行われる。
【0028】
図3は、本実施形態に係るブートオーダーの一例を示す図である。図示するブートオーダーの例は、起動要因がWOL以外の場合と、起動要因がWOLでオプションデータが設定されていない場合と、起動要因がWOLでオプションデータが設定されている場合とのそれぞれのブートオーダーの例を示している。起動要因がWOL以外の場合とは、端末装置10の電源ボタンや端末装置10に接続されている操作デバイスなどに対する操作が起動要因となる場合であり、通常時のブートオーダーの設定がされている。「通常時のブートオーダー」は、一例として、優先度が高い順に、HDD/SSD、USB、CD、PXEと設定されている。オプションデータが設定されていない場合のWOL時のブートオーダー「WOL時のブートオーダー(オプションデータなし)」は、一例として、優先度が高い順に、PXE、HDD/SSD、USB、CDと設定されている。
【0029】
オプションデータが設定されている場合のWOL時のブートオーダー「WOL時のブートオーダー(オプションデータあり)」は、例えばオプションデータには起動元を指定する指定情報が設定されている。図示する例では、オプションデータが「1」の場合には起動元が「PXE」に指定される。オプションデータが「2」の場合には起動元が「HDD/SSD」に指定される。オプションデータが「3」の場合には起動元が「USB」に指定される。オプションデータが「4」の場合には起動元が「CD」に指定される。例えば、「WOL時のブートオーダー(オプションデータあり)」の場合は、元々設定されているブートオーダー(例えば、優先度が高い順に、PXE、HDD/SSD、USB、CD)の先頭に、オプションデータで指定されている起動元が割り込むことになる。つまり、「WOL時のブートオーダー(オプションデータなし)」の場合にはPXEが先頭であるが、「WOL時のブートオーダー(オプションデータあり)」では、例えばオプションデータが「3」の場合PXEの前に起動元としてUSBを加えることができ、優先度が高い順に、USB、PXE、HDD/SSD、USB、CDとなる。もしくは、オプションデータで指定されている起動元をブートオーダーの先頭に加えるのではなく、オプションデータに示された起動元だけを実行可能なようにしてもよい。
【0030】
また、ネットワークブートの他の例として、中継器50を介して通信可能なネットワーク内に構築されたクラウド(プライベート型クラウド)からシステムプログラムをダウンロードして実行するネットワークブート(以下、「クラウドブート」と称する)に対応してもよい。例えば、起動元がクラウドブートの場合には、クラウドブート後のサービスとしてVDI(Virtual Desktop Infrastructure)ブート(VDI Boot)や、ファームウェアアップデート(FW Update)などの様々なサービスが提供される。通常、クラウドブート後に、ユーザがクラウドメニューの中からキーボード操作などにより、特定のサービスを実行できるが、オプションデータで指定することにより、起動元を直接クラウドサービス内の指定のプログラムをサーバ装置40から遠隔で端末装置10に実行させることができる。
【0031】
図4は、本実施形態に係るクラウドブート時のブートオーダーの一例を示す図である。例えば、オプションデータが設定されている場合のWOL時のブートオーダーにおいて、オプションデータが「5」の場合には起動元が「Cloud」に指定され、クラウドブートが行われる。オプションデータが「6」の場合にはクラウドが提供するVDIブートのサービスが実行される。オプションデータが「7」の場合にはクラウドが提供するファームウェアアップデートのサービスが実行される。例えば、オプションデータに「7」を設定することにより、端末装置10のBIOSを遠隔でアップデートすることができる。なお、クラウドブートは、
図3に示す通常時のブートオーダー及びオプションデータが設定されていない場合のWOL時のブートオーダーにも選択肢の一つとして所定の優先順位で含まれてもよいが、クラウドが提供するサービスのいずれを選択するかは、遠隔で指定することができず、端末装置10の側でユーザが選択することになる。
【0032】
以下の説明において、このマジックパケットに加えてオプションデータを用いるWOLのことを「拡張WOL」と称する。
【0033】
[端末装置のハードウェア構成]
次に、
図5を参照して、端末装置10の主要なハードウェア構成について説明する。
図5は、本実施形態に係る端末装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0034】
端末装置10は、CPU11と、メインメモリ12と、ビデオサブシステム13と、表示部14と、チップセット21と、BIOSメモリ22と、記憶媒体23と、オーディオシステム24と、LANアダプタ25と、USBコネクタ26と、ODD27と、エンベデッドコントローラ31と、操作部32と、電源回路33とを備える。
【0035】
CPU11は、プログラム制御により種々の演算処理を実行し、端末装置10全体を制御している。例えば、CPU11は、OS(Operating System)やBIOSのプログラムに基づく処理を実行する。
メインメモリ12は、CPU11の実行プログラムの読み込み領域として、又は、実行プログラムの処理データを書き込む作業領域として利用される書き込み可能メモリである。メインメモリ12は、例えば、複数個のDRAM(Dynamic Random Access Memory)チップで構成される。この実行プログラムには、OS、周辺機器類をハードウェア操作するための各種ドライバ、各種サービス/ユーティリティ、アプリケーションプログラム等が含まれる。
【0036】
ビデオサブシステム13は、画像表示に関連する機能を実現するためのサブシステムであり、ビデオコントローラを含んでいる。このビデオコントローラは、CPU11からの描画命令を処理し、処理した描画情報をビデオメモリに書き込むとともに、ビデオメモリからこの描画情報を読み出して、表示部14に描画データ(表示データ)として出力する。
【0037】
表示部14は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであり、ビデオサブシステム13から出力された描画データ(表示データ)に基づく表示画面を表示する。
【0038】
チップセット21は、USB、シリアルATA(AT Attachment)、SPI(Serial Peripheral Interface)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、PCI-Expressバス、及びLPC(Low Pin Count)バスなどのコントローラを備えており複数のデバイスが接続される。例えば、複数のデバイスとして、後述するBIOSメモリ22と、記憶媒体23と、オーディオシステム24と、LANアダプタ25と、USBコネクタ26と、ODD27と、エンベデッドコントローラ31とが含まれる。
【0039】
BIOSメモリ22は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュROMなどの電気的に書き換え可能な不揮発性メモリで構成される。BIOSメモリ22は、BIOS、及びエンベデッドコントローラ31などを制御するためのシステムファームウェアなどのデータを記憶する。
【0040】
記憶媒体23は、HDDまたはSSDなどを含んで構成される。例えば、記憶媒体23は、OS、各種ドライバ、各種サービス/ユーティリティ、アプリケーションプログラム、及び各種データを記憶する。上述したHDDブートまたはSSDブートの場合は、OSが記録されたHDDまたはSSDからの起動となる。
【0041】
オーディオシステム24は、不図示のマイク及びスピーカが接続され、音データの記録、再生、出力を行う。なお、マイク及びスピーカは、一例として、端末装置10に内蔵されている。
【0042】
LANアダプタ25は、LAN用ケーブルで中継器50に接続することにより、ネットワークを介して他の装置と通信を行う。例えば、LANアダプタ25は、サーバ装置40から送信されたイーサーネットフレーム(
図2参照)を受信し、受信したイーサーネットフレームからマジックパケット及びオプションデータを検出する。LANアダプタ25の詳細構成については、
図6を参照して後述する。なお、LANアダプタ25は、有線LANに限らず、無線LANで中継器50と接続されてもよい。
【0043】
USBコネクタ26は、USBを利用した周辺機器類を接続するためのコネクタである。上述したUSBブートの場合は、OSが記録されたUSBメモリをUSBコネクタ26に接続することにより、当該USBメモリからの起動が可能となる。
【0044】
ODD(Optical Disk Drive)27は、CD(CD-R、CD-RW)、DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクからプログラムやデータの読み出し、または光ディスクへのデータの書き込みなどを行う。上述したCDブートの場合は、OSが記録されたCDをODD27にセットすることにより、当該CDからの起動が可能となる。
【0045】
操作部32は、キーボードや、タッチパッド、電源ボタンなどを含んで構成されている。操作部32は、ユーザの操作に基づいて操作信号をエンベデッドコントローラ31へ出力する。なお、操作部32は、USBコネクタ26などを介して接続される外部機器であってもよい。外部機器としては、キーボードや、マウス、タッチパッドなどが挙げられる。
【0046】
電源回路33は、例えば、DC/DCコンバータ、充放電ユニット、AC/DCアダプタなどを含んで構成されている。例えば、電源回路33は、ACアダプタ(不図示)などの外部電源又はバッテリなどから供給される直流電圧を、端末装置10を動作させるために必要な複数の電圧に変換する。また、電源回路33は、エンベデッドコントローラ31からの制御に基づいて、端末装置10の各部に電力を供給する。
【0047】
エンベデッドコントローラ31は、端末装置10のシステムの状態に関わらず、各種デバイス(周辺装置やセンサ等)を監視して制御するワンチップマイコン(One-Chip Microcomputer)である。エンベデッドコントローラ31は、不図示のCPU、ROM、RAM、複数チャネルのA/D入力端子、D/A出力端子、タイマ、及びデジタル入出力端子を備える。エンベデッドコントローラ31のデジタル入出力端子には、例えば、操作部32、及び電源回路33などが接続されている。エンベデッドコントローラ31は、操作部32からの操作信号を受け取る。例えば、エンベデッドコントローラ31が電源ボタンへのユーザの操作に基づいて操作部32から操作信号を取得した場合、起動信号をCPU11へ送信する。また、エンベデッドコントローラ31は、電源回路33などの動作を制御する。
【0048】
[LANアダプタの構成]
次に、拡張WOLに対応したLANアダプタ25の構成について詳しく説明する。
図6は、本実施形態に係るLANアダプタ25の構成の一例を示すブロック図である。LANアダプタ25は、イーサーネットフレーム検出部251と、マジックパケット検出部252と、起動信号出力部253と、オプションデータ検出部254と、オプションデータ保存部255とを備えている。
【0049】
イーサーネットフレーム検出部251(通信情報取得部の一例)は、ネットワークを介してサーバ装置40から送信されたイーサーネットフレームを検出して取得する。
【0050】
マジックパケット検出部252(第1検出部の一例)は、イーサーネットフレーム検出部251が取得したイーサーネットフレームからマジックパケットを検出する。マジックパケット検出部252は、マジックパケットに含まれているMACアドレスが自身のMACアドレスである場合、自端末装置10への起動を指示するマジックパケットであるとして検出する。
【0051】
起動信号出力部253は、マジックパケット検出部252により自身のMACアドレスが含まれるマジックパケット(即ち、自端末装置10への起動を指示するマジックパケット)が検出された場合、起動信号を出力する。
【0052】
オプションデータ検出部254(第2検出部の一例)は、イーサーネットフレーム検出部251が取得したイーサーネットフレームからオプションデータを検出する。例えば、オプションデータ検出部254は、マジックパケット検出部252により検出されたマジックパケットに続くオプションデータを検出する。
【0053】
オプションデータ保存部255(追加情報保存部の一例)は、メモリを有し、オプションデータ検出部254により検出されたオプションデータを保存する。
【0054】
なお、LANアダプタ25が備える上記の各構成は、ハードウェアで実現される構成であってもよいし、プログラムを実行することにより実現される構成であってもよい。LANアダプタ25が備える上記の各構成がハードウェアで実現される構成である場合、各構成を個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、LANアダプタ25が備える上記の各構成がプログラムを実行することにより実現される構成である場合、LANアダプタ25は、不図示のプロセッサ(CPUなど)及びメモリなどを備え、当該メモリ(ROM、フラッシュROMなど)に記憶されているプログラム(LANアダプタ25を制御するファームウェア)を実行することにより、LANアダプタ25が備える上記の各構成による処理を行ってもよい。
【0055】
また、
図6に示すBIOS処理部110(起動処理部の一例)は、CPU11がBIOSメモリ22に記憶されているBIOSのプログラム(システムファームウェア)に基づいて処理を実行する構成として示している。BIOS処理部110は、POST(Power On Self Test)処理の中で起動要因を判定することにより、WOL以外の通常の起動処理、オプションデータが設定されていないWOLによる起動処理、及びオプションデータが設定されている拡張WOLによる起動処理のいずれかを選択して実行する。
【0056】
BIOS処理部110は、例えば電源ボタンへのユーザの操作に基づいてエンベデッドコントローラ31から起動信号を取得した場合、WOL以外の通常の起動処理として、「通常時のブートオーダー」(
図3参照)に従ってOSの起動元を選択して、OSの起動処理を実行する。
【0057】
また、BIOS処理部110は、起動信号出力部253から出力された起動信号を取得した場合、オプションデータ保存部255に保存されているオプションデータを参照する。BIOS処理部110は、オプションデータ保存部255にオプションデータが保存されていない場合、オプションデータが設定されていないWOLによる起動処理として、「WOL時のブートオーダー(オプションデータなし)」(
図3参照)に従ってOSの起動元を選択して、OSの起動処理を実行する。一方、BIOS処理部110は、オプションデータ保存部255にオプションデータが保存されている場合、拡張WOLによる起動処理として、「WOL時のブートオーダー(オプションデータあり)」(
図3、4参照)により指定されている起動元または処理を選択して、OSの起動処理または選択した処理を実行する。
【0058】
つまり、拡張WOLの場合、BIOS処理部110は、マジックパケット検出部252によりマジックパケットが検出された場合、オプションデータ検出部254により検出されたオプションデータに基づいてOSを起動させる。例えば、BIOS処理部110は、オプションデータにOSを起動させる際の起動元を指定する指定情報(
図3のオプションデータ参照)が含まれている場合、オプションデータにより指定された起動元に記録されているプログラムに基づいてOSを起動させる。一例として、オプションデータが「1」の場合、BIOS処理部110は、PXEブートによる起動処理を実行する(
図3参照)。
【0059】
また、オプションデータに起動元から提供される複数の処理のいずれかを指定する指定情報が含まれる場合、BIOS処理部110は、オプションデータにより指定された処理を実行させる。例えば、オプションデータに、クラウドブートによるOSの起動、VDIブート、ファームウェアアップデートなどのいずれかを指定する指定情報が含まれる場合(
図4のオプションデータ参照)、BIOS処理部110は、オプションデータにより指定された処理を実行する。一例として、オプションデータが「7」の場合、BIOS処理部110は、BIOSのファームウェアアップデートの処理を実行する(
図4参照)。
【0060】
[POST処理の動作]
次に、BIOS処理部110が起動要因によってOSの起動元を選択するPOST処理の動作について説明する。
図7は、本実施形態に係るPOST処理の一例を示すフローチャートである。
【0061】
(ステップS101)BIOS処理部110は、起動要因が生じた場合にPOST処理を開始し、WOLによる起動であるか否かを判定する。例えば、BIOS処理部110は、LANアダプタ25から起動信号を取得したか否かによって、WOLによる起動であるか否かを判定する。BIOS処理部110は、WOL以外の起動であると判定した場合(NO)、ステップS103の処理に進む。一方、BIOS処理部110は、WOLによる起動であると判定した場合(YES)、ステップS105の処理に進む。
【0062】
(ステップS103)BIOS処理部110は、WOL以外の通常の起動処理として、「通常時のブートオーダー」(
図3参照)に従ってOSの起動元を選択して、OSの起動処理を実行する。
【0063】
(ステップS105)BIOS処理部110は、LANアダプタ25にオプションデータが保存されているか否かを判定する。BIOS処理部110は、オプションデータが保存されていないと判定した場合(NO)、ステップS107の処理に進む。一方、BIOS処理部110は、オプションデータが保存されていると判定した場合(YES)、ステップS109の処理に進む。
【0064】
(ステップS107)BIOS処理部110は、オプションデータが設定されていないWOLによる起動処理として、「WOL時のブートオーダー(オプションデータなし)」(
図3参照)に従ってOSの起動元を選択して、OSの起動処理を実行する。
【0065】
(ステップS109)BIOS処理部110は、拡張WOLによる起動処理として、「WOL時のブートオーダー(オプションデータあり)」(
図3、4参照)により指定されている起動元または処理を選択して、OSの起動処理または選択した処理を実行する。
【0066】
[第1の実施形態のまとめ]
以上説明してきたように、本実施形態に係る端末装置10は、ネットワークを介してサーバ装置40(他の装置の一例)からイーサーネットフレーム(情報の一例)を取得し、取得したイーサーネットフレームから端末装置10への起動を指示するマジックパケット(起動指示情報の一例)と、当該起動に関連するオプションデータ(追加情報の一例)とを検出する。そして、端末装置10は、自端末装置10への起動を指示するマジックパケットが検出された場合、オプションデータに基づいてOS(システムの一例)を起動させる。
【0067】
これにより、端末装置10は、ネットワークを介してサーバ装置40からの指示で起動する際に、サーバ装置40から送信された起動に関連するオプションデータに基づいて起動処理を行うことができる。よって、端末装置10は、ネットワークを介して単に起動するだけでなく、指定された処理に従って起動することができる。つまり、本実施形態によれば、ネットワークに接続されているコンピュータを遠隔で起動させる際に、起動に関連する処理を指定可能な端末装置10を提供することができる。
【0068】
例えば、端末装置10は、自端末装置10への起動を指示するマジックパケットが検出された場合、起動信号を出力するとともに、検出されたオプションデータを保存する。そして、端末装置10は、出力した起動信号を取得した場合、オプションデータを参照し、オプションデータに基づいてOSを起動させる。
【0069】
これにより、端末装置10は、ネットワークを介してサーバ装置40からの指示で起動する際に、サーバ装置40から送信された起動に関連するオプションデータに基づいて起動処理を行うことができる。よって、端末装置10は、ネットワークを介して単に起動するだけでなく、指定された処理に従って起動することができる。
【0070】
一例として、オプションデータには、OSを起動させる際の起動元を指定する指定情報が含まれている。端末装置10は、オプションデータにより指定された起動元に記録されているプログラムに基づいてOSを起動させる。
【0071】
これにより、端末装置10は、ネットワークを介してサーバ装置40からの指示で起動する際に、サーバ装置40から指定された起動元からOSを起動させることができる。よって、端末装置10は、ネットワークを介して単に起動するだけでなく、指定された起動元からOSを起動させることができる。
【0072】
また、オプションデータには、起動元から提供される複数の処理のいずれかを指定する指定情報が含まれてもよい。端末装置10は、オプションデータにより指定された処理を実行させる。
【0073】
これにより、端末装置10は、ネットワークを介してサーバ装置40からの指示で起動する際に、指定された処理を実行することができる。
【0074】
なお、本実施形態に係る端末装置10(情報処理装置の一例)は、端末装置10の起動を制御するBIOSのプログラム(第1のプログラムの一例)を記憶する第1のメモリ(例えば、BIOSメモリ22)と、BIOSメモリ22に記憶されたBIOSのプログラムを実行する第1のプロセッサ(例えば、CPU11)と、ネットワークを介して他の装置(例えば、サーバ装置40)から情報を取得するLANアダプタ25とを備えている。
LANアダプタ25は、LANアダプタ25を制御するファームウェア(第2のプログラムの一例)を記憶する第2のメモリ(例えば、LANアダプタ25の内部のROM、フラッシュROMなど)と、第2のメモリに記憶されたLANアダプタ25を制御するファームウェアを実行する第2のプロセッサと、を備えている。この第2のプロセッサは、第2のメモリに記憶されたファームウェアを実行することにより、通信情報取得処理と、第1検出処理と、第2検出処理とを行うように構成されている。通信情報取得処理は、ネットワークを介して他の装置(例えば、サーバ装置40)から情報を取得する処理である。第1検出処理は、通信情報取得処理により取得した情報から、端末装置10への起動を指示する起動指示情報を検出する処理である。第2検出処理は、通信情報取得処理により取得した情報から端末装置10の起動に関連するオプションデータ(追加情報の一例)を検出する処理である。また、第1のプロセッサ(例えば、CPU11)は、第1のメモリ(例えば、BIOSメモリ22)に記憶されたBIOSのプログラムを実行することにより、起動処理を行うように構成されている。起動処理は、第1検出処理により起動指示情報が検出された場合、第2検出処理により検出されたオプションデータに基づいてシステムを起動させる処理である。また、上記の起動指示情報は、例えばWOLにより起動の指示を行うマジックパケットを含んで構成されている。
【0075】
また、本実施形態に係るLANアダプタ25(通信デバイスの一例)は、ネットワークを介してサーバ装置40(他の装置の一例)からイーサーネットフレーム(情報の一例)を取得し、取得したイーサーネットフレームからLANアダプタ25が備えられている端末装置10(情報処理装置の一例)の起動を指示するマジックパケット(起動指示情報の一例)と、当該起動に関連するオプションデータ(追加情報の一例)とを検出する。また、LANアダプタ25は、自LANアダプタ25に接続されている端末装置10への起動を指示するマジックパケットが検出された場合、起動信号を出力するとともに、検出されたオプションデータを保存する。なお、LANアダプタ25は、端末装置10に内蔵されているものに限らず、USBコネクタ26などに接続して使用する外付けの通信デバイスであってもよい。
【0076】
これにより、LANアダプタ25は、端末装置10に接続することにより、ネットワークを介してサーバ装置40からの指示で端末装置10を起動させる際に、サーバ装置40で指定された処理に従って端末装置10を起動させることができる。つまり、本実施形態によれば、LANアダプタ25は、ネットワークに接続されているコンピュータを遠隔で起動させる際に、起動に関連する処理を指定可能なようにすることができる。
【0077】
また、本実施形態に係る情報処理システム1は、ネットワークを介して複数の端末装置10とサーバ装置40とが通信する。サーバ装置40(第1情報処理装置の一例)は、複数の端末装置10のうちから選択された端末装置10(第2情報処理装置の一例)への起動を指示するマジックパケット(起動指示情報の一例)と、当該起動に関連するオプションデータ(追加情報の一例)とを含むイーサーネットフレーム(情報の一例)を送信する。また、それぞれの端末装置10は、ネットワークを介してサーバ装置40からイーサーネットフレームを取得し、取得したイーサーネットフレームから端末装置10への起動を指示するマジックパケットと、当該起動に関連するオプションデータとを検出する。そして、それぞれの端末装置10は、自端末装置10への起動を指示するマジックパケットが検出された場合、オプションデータに基づいてOS(システムの一例)を起動させる。
【0078】
これにより、情報処理システム1は、ネットワークを介してサーバ装置40からの指示で端末装置10を起動させる際に、サーバ装置40から送信された起動に関連するオプションデータに基づいて端末装置10が起動処理を行うことができる。よって、情報処理システム1は、ネットワークを介して端末装置10を単に起動するだけでなく、指定した処理に従って端末装置10を起動させることができる。つまり、本実施形態によれば、ネットワークに接続されているコンピュータを遠隔で起動させる際に、起動に関連する処理を指定可能な情報処理システム1を提供することができる。
【0079】
端末装置10(情報処理装置の一例)における制御方法は、ネットワークを介してサーバ装置40(他の装置の一例)からイーサーネットフレーム(情報の一例)を取得するステップと、取得したイーサーネットフレームから端末装置10への起動を指示するマジックパケット(起動指示情報の一例)を検出するステップと、当該起動に関連するオプションデータ(追加情報の一例)を検出するステップと、自端末装置10への起動を指示するマジックパケットが検出された場合、オプションデータに基づいてOS(システムの一例)を起動させるステップと、を含む。
【0080】
これにより、端末装置10は、ネットワークを介してサーバ装置40からの指示で起動する際に、サーバ装置40から送信された起動に関連するオプションデータに基づいて起動処理を行うことができる。よって、端末装置10は、ネットワークを介して単に起動するだけでなく、指定された処理に従って起動することができる。つまり、本実施形態によれば、ネットワークに接続されているコンピュータを遠隔で起動させる際に、起動に関連する処理を指定可能な端末装置10を提供することができる。
【0081】
また、本実施形態に係るLANアダプタ25(通信デバイスの一例)における制御方法は、ネットワークを介してサーバ装置40(他の装置の一例)からイーサーネットフレーム(情報の一例)を取得するステップと、取得したイーサーネットフレームから、自LANアダプタ25が備えられている端末装置10(情報処理装置の一例)の起動を指示するマジックパケット(起動指示情報の一例)を検出するステップと、取得したイーサーネットフレームから、当該起動に関連するオプションデータ(追加情報の一例)を検出するステップと、自LANアダプタ25が備えられている端末装置10の起動を指示するマジックパケットが検出された場合、起動信号を出力するステップと、検出されたオプションデータを保存するステップと、を含む。
【0082】
これにより、LANアダプタ25は、端末装置10に接続することにより、ネットワークを介してサーバ装置40からの指示で端末装置10を起動させる際に、サーバ装置40で指定された処理に従って端末装置10を起動させることができる。つまり、本実施形態によれば、LANアダプタ25は、ネットワークに接続されているコンピュータを遠隔で起動させる際に、起動に関連する処理を指定可能なようにすることができる。
【0083】
また、本実施形態に係る、ネットワークを介して複数の端末装置10とサーバ装置40とが通信する情報処理システム1における制御方法は、サーバ装置40(第1情報処理装置の一例)が、複数の端末装置10のうちから選択された端末装置10(第2情報処理装置の一例)への起動を指示するマジックパケット(起動指示情報の一例)と、当該起動に関連するオプションデータ(追加情報の一例)とを含むイーサーネットフレーム(情報の一例)を送信するステップと、それぞれの端末装置10が、ネットワークを介してサーバ装置40からイーサーネットフレームを取得するステップと、取得したイーサーネットフレームから端末装置10への起動を指示するマジックパケットを検出するステップと、取得したイーサーネットフレームから当該起動に関連するオプションデータを検出するステップと、自端末装置10への起動を指示するマジックパケットが検出された場合、オプションデータに基づいてOS(システムの一例)を起動させるステップと、を含む。
【0084】
これにより、情報処理システム1は、ネットワークを介してサーバ装置40からの指示で端末装置10を起動させる際に、サーバ装置40から送信された起動に関連するオプションデータに基づいて端末装置10が起動処理を行うことができる。よって、情報処理システム1は、ネットワークを介して端末装置10を単に起動するだけでなく、指定した処理に従って端末装置10を起動させることができる。つまり、本実施形態によれば、ネットワークに接続されているコンピュータを遠隔で起動させる際に、起動に関連する処理を指定可能な情報処理システム1を提供することができる。
【0085】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態では、起動に関連する情報としてBIOSの設定情報(セットアップ情報)をオプションデータで指定する例を説明する。例えば、オプションデータには、BIOSの設定の変更を指定する指定情報が含まれる。BIOSの設定項目のうちどの設定項目を何に設定するか(何に変更するか)をオプションデータに設定することにより、端末装置10の起動の際に、BIOSの設定情報を変更することが可能である。
【0086】
図8は、本実施形態に係るPOST処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、オプションデータが設定されている拡張WOLの場合におけるPOST処理の一部を示している。
【0087】
(ステップS201)BIOS処理部110は、LANアダプタ25にオプションデータが保存されているか否かを判定する。BIOS処理部110は、オプションデータが保存されていないと判定した場合(NO)、ステップS203の処理に進む。一方、BIOS処理部110は、オプションデータが保存されていると判定した場合(YES)、ステップS205の処理に進む。
【0088】
(ステップS203)BIOS処理部110は、POST処理を継続する。
(ステップS205)BIOS処理部110は、オプションデータで指定されたBIOSの設定項目を、指定された設定に変更する。
【0089】
一例として、オプションデータで指定されているBIOSの設定項目が「セキュアブート」で設定が「オン」の場合、BIOS処理部110は、セキュアブートを実行する。なお、BIOS処理部110は、セキュアブートを実行する際に、必要に応じて再起動を行う。なお、BIOSの任意の設定情報をオプションデータで指定することができる。
【0090】
[第2の実施形態のまとめ]
以上説明してきたように、本実施形態に係るオプションデータには、BIOSの設定の変更を指定する指定情報が含まれる。そして、端末装置10は、BIOSに基づいてOSを起動させる際に、オプションデータにより指定されたBIOSの設定に変更する。
【0091】
これにより、端末装置10は、ネットワークを介してサーバ装置40からの指示で起動する際に、サーバ装置40から指定されたBIOSの設定を変更して起動させることができる。
【0092】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態では、起動に関連する情報としてバックアップ命令(或いはリカバリ)命令をオプションデータで指定する例を説明する。例えば、オプションデータには、BIOSのバックアップまたはリカバリを命令する命令情報が含まれる。例えば、BIOSメモリ22には、メイン領域とバックアップ領域とが設けられている。メイン領域に記憶されているBIOSのデータをバックアップ領域にコピー(バックアップ)しておくことにより、メイン領域に記憶されているBIOSのデータが壊れたとしても、バックアップ領域にコピーしたBIOSのデータをメイン領域に書き戻す(リカバリする)ことが可能になる。
【0093】
図9は、BIOSデータのバックアップについての説明図である。
図9(A)では、BIOSメモリ22のメイン領域には最新のバージョン(02ver)のBIOSが記憶されており、バックアップ領域には以前のバージョン(01ver)のBIOSが記憶されている状態を示している。メイン領域に記憶されている最新のバージョン(02ver)のBIOSをバックアップ領域にコピー(バックアップ)すると、
図9(B)に示すように、バックアップ領域にも最新のバージョン(02ver)のBIOSが記憶される。これにより、メイン領域に記憶されている最新のバージョンBIOSのデータが壊れたとしても、バックアップ領域にコピーした最新のバージョンBIOSのデータをメイン領域に書き戻す(リカバリする)ことが可能になる。
【0094】
図10は、本実施形態に係るPOST処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、オプションデータが設定されている拡張WOLの場合におけるPOST処理の一部を示している。
【0095】
(ステップS301)BIOS処理部110は、LANアダプタ25にオプションデータが保存されているか否かを判定する。BIOS処理部110は、オプションデータが保存されていないと判定した場合(NO)、ステップS303の処理に進む。一方、BIOS処理部110は、オプションデータが保存されていると判定した場合(YES)、ステップS305の処理に進む。
【0096】
(ステップS303)BIOS処理部110は、POST処理を継続する。
(ステップS305)BIOS処理部110は、オプションデータでバックアップが指定されている場合には、BIOSのバックアップ処理を行う。または、BIOS処理部110は、オプションデータでリカバリが指定されている場合には、BIOSのリカバリ処理を行う。
【0097】
[第3の実施形態のまとめ]
以上説明してきたように、本実施形態に係るオプションデータには、BIOSのバックアップまたはリカバリを命令する命令情報が含まれる。そして、端末装置10は、オプションデータに基づいてBIOSのバックアップ処理またはリカバリ処理を実行する。
【0098】
これにより、端末装置10は、ネットワークを介してサーバ装置40からの指示で起動する際に、サーバ装置40からの指示によりBIOSのバックアップ処理またはリカバリ処理を実行させることができる。
【0099】
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
本実施形態では、起動に関連する情報として、ハードウェアの診断(DIAG機能)の命令をオプションデータで指定する例を説明する。例えば、端末装置10に備えられているハードウェアの診断を命令する命令情報が含まれる。ハードウェアの診断を命令する命令情報をオプションデータに設定することにより、端末装置10の起動時にハードウェアの診断を行わせることが可能である。ハードウェアの診断には、例えば、メモリ、HDD/SSD、I/O、通信機能などの診断が含まれる。
【0100】
図11は、本実施形態に係るPOST処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、オプションデータが設定されている拡張WOLの場合におけるPOST処理の一部を示している。
【0101】
(ステップS401)BIOS処理部110は、LANアダプタ25にオプションデータが保存されているか否かを判定する。BIOS処理部110は、オプションデータが保存されていないと判定した場合(NO)、ステップS403の処理に進む。一方、BIOS処理部110は、オプションデータが保存されていると判定した場合(YES)、ステップS405の処理に進む。
【0102】
(ステップS403)BIOS処理部110は、POST処理を継続する。
(ステップS405)BIOS処理部110は、オプションデータに基づいて診断処理を実行し、診断結果を表示部14に表示する。
【0103】
[第4の実施形態のまとめ]
以上説明してきたように、本実施形態に係るオプションデータには、端末装置10に備えられているハードウェアの診断を命令する命令情報が含まれる。そして、端末装置10は、オプションデータに基づいて診断処理を実行する。
【0104】
これにより、端末装置10は、ネットワークを介してサーバ装置40からの指示で起動する際に、サーバ装置40からの指示によりハードウェアの診断処理を実行させることができる。
【0105】
以上、この発明の各実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の各実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。
【0106】
また、オプションデータとして設定できる内容は、上記実施形態で示した例に限られるものではなく、BIOSが実行する処理のいずれにも適用することができる。
【0107】
なお、上述した端末装置10及びサーバ装置40は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した端末装置10及びサーバ装置40が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した端末装置10及びサーバ装置40が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0108】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置10が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0109】
また、上述した実施形態における端末装置10及びサーバ装置40が備える各機能の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【符号の説明】
【0110】
1 情報処理システム、10 端末装置、40 サーバ装置、50 中継器、11 CPU、12 メインメモリ、13 ビデオサブシステム、14 表示部、21 チップセット、22 BIOSメモリ、23 記憶媒体、24 オーディオシステム、25 LANアダプタ、26 USBコネクタ、27 ODD、31 エンベデッドコントローラ、32 操作部、33 電源回路、110 BIOS処理部、251 イーサーネットフレーム検出部、252 マジックパケット検出部、253 起動信号出力部、254 オプションデータ検出部、255 オプションデータ保存部
【手続補正書】
【提出日】2022-07-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理部と、
を備え、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)の設定の変更を指定する指定情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記BIOSに基づいて前記システムを起動させる際に、前記追加情報により指定されたBIOSの設定に変更する、
情報処理装置。
【請求項2】
ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理部と、
を備え、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)のバックアップまたはリカバリを命令する命令情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記追加情報に基づいてBIOSのバックアップ処理またはリカバリ処理を実行する、
情報処理装置。
【請求項3】
ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理部と、
を備え、
前記追加情報には、自情報処理装置に備えられているハードウェアの診断を命令する命令情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記追加情報に基づいて診断処理を実行する、
情報処理装置。
【請求項4】
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力する起動信号出力部と、
前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存する追加情報保存部と、
をさらに備え、
前記起動処理部は、
前記起動信号出力部から出力された前記起動信号を取得した場合、前記追加情報保存部に保存されている前記追加情報を参照し、前記追加情報に基づいてシステムを起動させる、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
自情報処理装置の起動を制御する第1のプログラムを記憶する第1のメモリと、
前記第1のメモリに記憶された前記第1のプログラムを実行する第1のプロセッサと、
ネットワークを介して他の装置から情報を取得するLAN(Local Area Network)アダプタと、
を備え、
前記LANアダプタは、
前記LANアダプタを制御する第2のプログラムを記憶する第2のメモリと、
前記第2のメモリに記憶された前記第2のプログラムを実行する第2のプロセッサと、
を備え、
前記第2のプロセッサは、
前記第2のメモリに記憶された前記第2のプログラムを実行することにより、
前記ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得処理と、
前記通信情報取得処理により取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出処理と、
前記通信情報取得処理により取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出処理と、を行い、
前記第1のプロセッサは、
前記第1のメモリに記憶された前記第1のプログラムを実行することにより、
前記第1検出処理により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出処理により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理を行い、
前記起動指示情報は、WOL(Wake On LAN)により前記起動の指示を行うマジックパケットを含み、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)の設定の変更を指定する指定情報が含まれ、
前記第1のプロセッサは、
前記BIOSに基づいて前記システムを起動させる際に、前記追加情報により指定されたBIOSの設定に変更する、
情報処理装置。
【請求項6】
自情報処理装置の起動を制御する第1のプログラムを記憶する第1のメモリと、
前記第1のメモリに記憶された前記第1のプログラムを実行する第1のプロセッサと、
ネットワークを介して他の装置から情報を取得するLAN(Local Area Network)アダプタと、
を備え、
前記LANアダプタは、
前記LANアダプタを制御する第2のプログラムを記憶する第2のメモリと、
前記第2のメモリに記憶された前記第2のプログラムを実行する第2のプロセッサと、
を備え、
前記第2のプロセッサは、
前記第2のメモリに記憶された前記第2のプログラムを実行することにより、
前記ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得処理と、
前記通信情報取得処理により取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出処理と、
前記通信情報取得処理により取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出処理と、を行い、
前記第1のプロセッサは、
前記第1のメモリに記憶された前記第1のプログラムを実行することにより、
前記第1検出処理により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出処理により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理を行い、
前記起動指示情報は、WOL(Wake On LAN)により前記起動の指示を行うマジックパケットを含み、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)のバックアップまたはリカバリを命令する命令情報が含まれ、
前記第1のプロセッサは、
前記追加情報に基づいてBIOSのバックアップ処理またはリカバリ処理を実行する、
情報処理装置。
【請求項7】
自情報処理装置の起動を制御する第1のプログラムを記憶する第1のメモリと、
前記第1のメモリに記憶された前記第1のプログラムを実行する第1のプロセッサと、
ネットワークを介して他の装置から情報を取得するLAN(Local Area Network)アダプタと、
を備え、
前記LANアダプタは、
前記LANアダプタを制御する第2のプログラムを記憶する第2のメモリと、
前記第2のメモリに記憶された前記第2のプログラムを実行する第2のプロセッサと、
を備え、
前記第2のプロセッサは、
前記第2のメモリに記憶された前記第2のプログラムを実行することにより、
前記ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得処理と、
前記通信情報取得処理により取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出処理と、
前記通信情報取得処理により取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出処理と、を行い、
前記第1のプロセッサは、
前記第1のメモリに記憶された前記第1のプログラムを実行することにより、
前記第1検出処理により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出処理により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理を行い、
前記起動指示情報は、WOL(Wake On LAN)により前記起動の指示を行うマジックパケットを含み、
前記追加情報には、自情報処理装置に備えられているハードウェアの診断を命令する命令情報が含まれ、
前記第1のプロセッサは、
前記追加情報に基づいて診断処理を実行する、
情報処理装置。
【請求項8】
ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から、自通信デバイスが備えられている情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力する起動信号出力部と、
前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存する追加情報保存部と、
を備え、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)の設定の変更を指定する指定情報が含まれる、
通信デバイス。
【請求項9】
ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から、自通信デバイスが備えられている情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力する起動信号出力部と、
前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存する追加情報保存部と、
を備え、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)のバックアップまたはリカバリを命令する命令情報が含まれる、
通信デバイス。
【請求項10】
ネットワークを介して他の装置から情報を取得する通信情報取得部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から、自通信デバイスが備えられている情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力する起動信号出力部と、
前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存する追加情報保存部と、
を備え、
前記追加情報には、前記情報処理装置に備えられているハードウェアの診断を命令する命令情報が含まれる、
通信デバイス。
【請求項11】
ネットワークを介して複数の情報処理装置が通信する情報処理システムであって、
前記複数の情報処理装置のうちの第1情報処理装置は、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外から選択された第2情報処理装置への起動を指示する起動指示情報と、前記起動に関連する追加情報とを含む情報を送信し、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外のそれぞれの情報処理装置は、
前記ネットワークを介して前記第1情報処理装置から情報を取得する通信情報取得部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理部と、
を備え、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)の設定の変更を指定する指定情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記BIOSに基づいて前記システムを起動させる際に、前記追加情報により指定されたBIOSの設定に変更する、
情報処理システム。
【請求項12】
ネットワークを介して複数の情報処理装置が通信する情報処理システムであって、
前記複数の情報処理装置のうちの第1情報処理装置は、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外から選択された第2情報処理装置への起動を指示する起動指示情報と、前記起動に関連する追加情報とを含む情報を送信し、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外のそれぞれの情報処理装置は、
前記ネットワークを介して前記第1情報処理装置から情報を取得する通信情報取得部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理部と、
を備え、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)のバックアップまたはリカバリを命令する命令情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記追加情報に基づいてBIOSのバックアップ処理またはリカバリ処理を実行する、
情報処理システム。
【請求項13】
ネットワークを介して複数の情報処理装置が通信する情報処理システムであって、
前記複数の情報処理装置のうちの第1情報処理装置は、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外から選択された第2情報処理装置への起動を指示する起動指示情報と、前記起動に関連する追加情報とを含む情報を送信し、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外のそれぞれの情報処理装置は、
前記ネットワークを介して前記第1情報処理装置から情報を取得する通信情報取得部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出する第1検出部と、
前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出する第2検出部と、
前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させる起動処理部と、
を備え、
前記追加情報には、前記情報処理装置に備えられているハードウェアの診断を命令する命令情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記追加情報に基づいて診断処理を実行する、
情報処理システム。
【請求項14】
情報処理装置における制御方法であって、
通信情報取得部が、ネットワークを介して他の装置から情報を取得するステップと、
第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、
第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、
起動処理部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させるステップと、
を含み、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)の設定の変更を指定する指定情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記BIOSに基づいて前記システムを起動させる際に、前記追加情報により指定されたBIOSの設定に変更する、
制御方法。
【請求項15】
情報処理装置における制御方法であって、
通信情報取得部が、ネットワークを介して他の装置から情報を取得するステップと、
第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、
第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、
起動処理部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させるステップと、
を含み、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)のバックアップまたはリカバリを命令する命令情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記システムを起動させる際に、前記追加情報に基づいてBIOSのバックアップ処理またはリカバリ処理を実行する、
制御方法。
【請求項16】
情報処理装置における制御方法であって、
通信情報取得部が、ネットワークを介して他の装置から情報を取得するステップと、
第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置への起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、
第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、
起動処理部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させるステップと、
を含み、
前記追加情報には、前記情報処理装置に備えられているハードウェアの診断を命令する命令情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記システムを起動させる際に、前記追加情報に基づいて診断処理を実行する、
制御方法。
を含む制御方法。
【請求項17】
通信デバイスにおける制御方法であって、
通信情報取得部が、ネットワークを介して他の装置から情報を取得するステップと、
第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自通信デバイスが備えられている情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、
第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、
起動信号出力部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力するステップと、
追加情報保存部が、前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存するステップと、
を含み、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)の設定の変更を指定する指定情報が含まれる、
制御方法。
【請求項18】
通信デバイスにおける制御方法であって、
通信情報取得部が、ネットワークを介して他の装置から情報を取得するステップと、
第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自通信デバイスが備えられている情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、
第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、
起動信号出力部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力するステップと、
追加情報保存部が、前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存するステップと、
を含み、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)のバックアップまたはリカバリを命令する命令情報が含まれる、
制御方法。
【請求項19】
通信デバイスにおける制御方法であって、
通信情報取得部が、ネットワークを介して他の装置から情報を取得するステップと、
第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自通信デバイスが備えられている情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、
第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、
起動信号出力部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、起動信号を出力するステップと、
追加情報保存部が、前記第2検出部により検出された前記追加情報を保存するステップと、
を含み、
前記追加情報には、前記情報処理装置に備えられているハードウェアの診断を命令する命令情報が含まれる、
制御方法。
【請求項20】
ネットワークを介して複数の情報処理装置が通信する情報処理システムにおける制御方法であって、
前記複数の情報処理装置のうちの第1情報処理装置が、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外から選択された第2情報処理装置への起動を指示する起動指示情報と、前記起動に関連する追加情報とを含む情報を送信するステップと、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外のそれぞれの情報処理装置において、
通信情報取得部が、前記ネットワークを介して前記第1情報処理装置から情報を取得するステップと、
第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、
第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、
起動処理部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させるステップと、
を含み、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)の設定の変更を指定する指定情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記BIOSに基づいて前記システムを起動させる際に、前記追加情報により指定されたBIOSの設定に変更する、
制御方法。
【請求項21】
ネットワークを介して複数の情報処理装置が通信する情報処理システムにおける制御方法であって、
前記複数の情報処理装置のうちの第1情報処理装置が、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外から選択された第2情報処理装置への起動を指示する起動指示情報と、前記起動に関連する追加情報とを含む情報を送信するステップと、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外のそれぞれの情報処理装置において、
通信情報取得部が、前記ネットワークを介して前記第1情報処理装置から情報を取得するステップと、
第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、
第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、
起動処理部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させるステップと、
を含み、
前記追加情報には、BIOS(Basic Input Output System)のバックアップまたはリカバリを命令する命令情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記システムを起動させる際に、前記追加情報に基づいてBIOSのバックアップ処理またはリカバリ処理を実行する、
制御方法。
【請求項22】
ネットワークを介して複数の情報処理装置が通信する情報処理システムにおける制御方法であって、
前記複数の情報処理装置のうちの第1情報処理装置が、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外から選択された第2情報処理装置への起動を指示する起動指示情報と、前記起動に関連する追加情報とを含む情報を送信するステップと、
前記複数の情報処理装置のうちの前記第1情報処理装置以外のそれぞれの情報処理装置において、
通信情報取得部が、前記ネットワークを介して前記第1情報処理装置から情報を取得するステップと、
第1検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から、自情報処理装置の起動を指示する起動指示情報を検出するステップと、
第2検出部が、前記通信情報取得部が取得した情報から前記起動に関連する追加情報を検出するステップと、
起動処理部が、前記第1検出部により前記起動指示情報が検出された場合、前記第2検出部により検出された前記追加情報に基づいてシステムを起動させるステップと、
を含み、
前記追加情報には、前記情報処理装置に備えられているハードウェアの診断を命令する命令情報が含まれ、
前記起動処理部は、
前記システムを起動させる際に、前記追加情報に基づいて診断処理を実行する、
制御方法。