IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アンドレア ロッシの特許一覧

特開2022-188336電気エネルギ発生装置及び電気エネルギ発生方法
<>
  • 特開-電気エネルギ発生装置及び電気エネルギ発生方法 図1
  • 特開-電気エネルギ発生装置及び電気エネルギ発生方法 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188336
(43)【公開日】2022-12-21
(54)【発明の名称】電気エネルギ発生装置及び電気エネルギ発生方法
(51)【国際特許分類】
   H01J 21/18 20060101AFI20221214BHJP
   H01J 21/02 20060101ALI20221214BHJP
   H01J 19/04 20060101ALI20221214BHJP
【FI】
H01J21/18
H01J21/02
H01J19/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】31
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021096283
(22)【出願日】2021-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】521251202
【氏名又は名称】アンドレア ロッシ
【氏名又は名称原語表記】Andrea Rossi
【住所又は居所原語表記】Viale Angelico 4A,00195 Roma,Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100149032
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 敏明
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア ロッシ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高効率の電気エネルギ発生装置を提供する
【解決手段】導体を含む金属又は石英からなり、電源5に接続され駆動される、タングステン・ハフニウム合金製の電子銃30および、電子銃上に設けられたグリッド25からなる導電性中空筐体2に於いて、電子がターゲットに当たると共に、磁石4が電子をターゲットに向かって直線的に走らせて、導電性中空筐体2の中空が飽和するまで接地され、飽和後MOSFETが、電子がグランドへ向かうことを阻害し、ダイオードが電子をコンデンサから負荷に導く、電気エネルギ発生装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導体を含む金属又は石英からなり、タングステン・ハフニウム合金製の電子銃を駆動する電源に接続されてなり、かつ、前記電気銃上にグリッドが設けられてなる導電性中空筐体から形成されてなる電気エネルギ発生装置において、
電子が反対側のターゲットに当たると共に、磁石が前記電子をターゲットに向かって直線的に走らせ、前記筐体は中空が飽和するまで接地され、飽和するとMOSFETが、前記電子がグランドへ向かうことを阻害し、ダイオードが前記電子をコンデンサに、コンデンサから負荷に導く、前記電気エネルギ発生装置。
【請求項2】
前記MOSFETが、2つの抵抗の間に配置されたNPNトランジスタで操縦され、周波数発生器によって電力が供給される、請求項1に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項3】
一の抵抗が、DCエネルギ源と前記NPNトランジスタとの間に配置され、他の抵抗が、前記NPNトランジスタと前記周波数発生器の接続との間に配置される、請求項2に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項4】
DC電流源が、前記MOSFETと前記NPNトランジスタとの間に配置される、請求項2又は3に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項5】
前記MOSFETは、前記電子がグランドに向かうフェーズと、前記電子が前記負荷に向かうフェーズとを交互に繰り返すために必要な周波数を発生する、請求項1~4のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項6】
真空ポンプが、バルブを介して前記筐体内を真空にし、当該真空中にはアルゴン又は他のガス及び金属を含み、前記筐体が一定の真空度で密閉されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項7】
前記電子銃が、グランドに接続する線の電圧よりも低い電圧でDC電源によって電力を供給され、DC電流源によって供給される、請求項1~6のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項8】
前記電子銃と接地線に流れるDC電流が、可変変圧器によって変調される、請求項1~7のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項9】
前記電子銃と前記筐体との間が、電気絶縁材料によって電気的に絶縁されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項10】
当該電気エネルギ発生装置から放散された熱を回収するために、前記筐体が熱交換器によって二重壁とされる、請求項1~9のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項11】
前記電子銃は、カソードと前記筐体に接続された前記グリッドとの間の電圧に対して、カソードとグランドとの間の電位を高く維持するために、DC線を介して接地される電源によって充電される、請求項1~10のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項12】
前記コンデンサは、前記MOSFETのブレークダウン電圧以下の電圧と、前記筐体及び前記MOSFETを合わせた容量よりも高い容量とを有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項13】
前記MOSFETが、2つの抵抗の間に配置されたNPNトランジスタに接続され、周波数発生器からの信号が、前記MOSFETが機能しなければならない値に正確に維持され、前記NPNトランジスタと前記周波数発生器との間に一のDC源が配置され、前記MOSFETと前記グランドとの間に他のDC源が配置される、請求項1~12のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項14】
抵抗がNPNトランジスタを分極し、抵抗がツェナダイオードを分極し、抵抗が、NPNトランジスタが妨げられているときに前記MOSFETのゲートをソースに対して+20Vの電圧となるようにし、抵抗がフォトカプラのLEDへの電流を制限する、請求項1~13のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項15】
コンデンサが、前記負荷に送られるべき電子を蓄積し、コンデンサがツェナダイオードのインピーダンスを下げ、コンデンサが24Vバッテリのバイパス用であり、コンデンサがフォトカプラに接続され、コンデンサがカソードのバイパス用である、請求項1~14のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項16】
前記筐体と前記MOSFETとの間に電圧が到達したときに電流を逆流させるツェナダイオードを備える、請求項1~15のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項17】
電圧が到達したときにダイオードが電流をコンデンサに導く、請求項16に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項18】
フォトカプラが周波数発生器をスイッチ回路から分離する、請求項16に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項19】
NPNトランジスタがSiC-MOSFETへの電流を処理する、請求項16に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項20】
SiC-MOSFETがプロセスの交互サイクルを調整して、電流がグランドへ向かう又は筐体に流れることを可能にする、請求項16に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項21】
プラズマが、反応器の内壁に層状に配置された、成分:Au,Ga,In,P,Ge,As,Biからなる合金によって取り囲まれている、請求項1~20のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項22】
人工知能デバイスが、アンペアを増加させると電力がアンペアの二乗で指数関数的に増加するという事実に基づいて、V、A、Wの間の比率を時間的に最適化する、請求項1~21のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項23】
プラズマ反応器が、プラズマによって生成された熱エネルギを回収する熱交換器の内部に収容される、請求項1~22のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項24】
プラズマによって生成された負の抵抗を利用して、インダクタとコンデンサを直列に配置したRLC回路で発振を得る、請求項1~23のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項25】
人工知能システムが、アンペア数を増加させたときの電力の指数関数的な増加を利用する方法で装置を指示する、請求項1~24のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項26】
あらゆる種類の既存のランプよりも高い照明効率を得るLEDランプと組み合わせることができる、請求項1~25のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項27】
装置内の残留光を使用して、必要な場所に光ファイバを用いて非常に高い効率でそれを転送することができる、請求項1~26のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項28】
電気自動車の走行中に電気自動車のバッテリを充電し、自律性を高め、発電された電気の電圧を自動車のバッテリのモジュールの電圧に調整するために使用できる、請求項1~27のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
【請求項29】
導体を含む金属又は石英からなり、タングステン・ハフニウム合金製の電子銃を駆動する電源に接続されてなり、かつ、前記電気銃上にグリッドが設けられてなる導電性中空筐体から形成された装置を用いて電気エネルギを発生する方法において、
電子が反対側のターゲットに当たると共に、磁石が前記電子をターゲットに向かって直線的に走らせ、前記筐体は中空が飽和するまで接地され、飽和するとMOSFETが、前記電子がグランドへ向かうことを阻害し、ダイオードが前記電子をコンデンサに、コンデンサから負荷に導く、前記方法。
【請求項30】
空間電荷、真空偏極、真空中で加熱されたカソードの周りに電子雲を形成する仮想粒子を生成する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
「ポイントゼロエネルギ」から開始して、電子のツィッターベヴェーグンクとアハラノフボーム効果を強化するdV/dTの比率で高いdVを生成、電子の位相を変更して、位相のコヒーレンスでクラスタに配置し、より低いエントロピを生成し、より低い熱容量およびより少ない自由度、そのような過剰なエネルギを位相のコヒーレンスではない電子に伝達し、その結果、過剰な光子放出をもたらす、請求項29~30のいずれか一項に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空間電荷、真空偏極及び仮想粒子の概念に結びついた理論に由来し、真空中で加熱されたカソードの周りの電子雲の自発形成に関連する。
【背景技術】
【0002】
本発明の基礎にある物理学理論は、2019年1月にリサーチゲートの発明者によって発表され(www.researchgate.net/publication/330601653_E-Cat_SK_and_long_range_particle_interactions)、エントロピーポンプによって実現される。ここで、ハイゼンベルグの不確定性原理で予見されるゼロ点エネルギは、dV/dtでdVが大きくなると、電子のツィッターベヴェーグンクが活発になり、アハラノフボーム効果が生じ、電子の位相が変化し、位相の揃った電子のクラスタが形成され、エントロピ、熱容量、自由度が小さくなり、位相の揃っていない電子にエネルギが移動し、エネルギが増加する。
【0003】
真空管技術の初期からよく知られ、利用されているが、安定した空間電荷の形成は電子間のクーロン力によって防止されると考えられているため、空間電荷効果は十分に定義された理論を有していない。しかしながら、ハイゼンベルグの不確定性原理によって予測される量子変動の結果として、仮想電荷対の形成消滅によって生成される真空偏極によって反発力をスクリーニングできることを実験的に発見した。
【0004】
このような粒子-反粒子対の寿命は、その質量-エネルギに反比例するが、その短い存在の間に、コンデンサの固体誘電体の電荷として機能し、電界を遮ってコンデンサのプレートに電荷を蓄積するのに必要な電圧を低下させることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第9115913号明細書
【特許文献2】米国特許第6465965号明細書
【特許文献3】米国特許第9502202号明細書
【特許文献4】米国特許第5502354号明細書
【特許文献5】米国特許第7379286号明細書
【特許文献6】米国特許第9306527号明細書
【特許文献7】米国特許第3670494号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Aharonov Y. and Bohm D. Significance of Electromagnetic Potentials in the Quantum Theory, Physical Review, 115: 485-491, 1959
【非特許文献2】Hestenes D. Zitterbewegung Modeling, Foundations of Physics, 23(3): 365-387, 1993
【非特許文献3】Dirac P.A.M. Nobel lecture, Theory of Electrons and Positrons, Nobel Lectures, Physics 1922-1941, 1965
【非特許文献4】Feynman R.P. QED: The Strange Theory of Light and Matter, Penguin Books, Penguin 1990
【非特許文献5】Giorgio Vassallo et Al. : Maxwell-Dirac Theory and Occam’s Razor: Unified Field, Elementary Particles, and Nuclear Interactions, Amazon 2019
【非特許文献6】Andrea Rossi,「Ecat SK and long range particle nteractions」,[online],2019年1月,ResearchGate,[令和3年6月8日検索],インターネット<URL:www.researchgate.net/publication/330601653_E-Cat_SK_and_long_range_particle_interactions>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記仮想粒子の生成は、真空中の許容されるエネルギ状態の密度が高いために有利であるが、通常の金属導体では許容状態の数が比較的少ないために妨げとなる。この違いを利用して、高効率の電気エネルギ発生装置を作成することができ、これが本発明の目的である。このようなエネルギは、ガリウム、インジウム、ヒ素、リン、ゲルマニウム、金、ビスマスの合金で層状になった中空の固体の中の壁によって、光子を得たプラズマが電気エネルギに変換されることで作成される。空間電荷の概念に基づいた電気エネルギ発生装置を実現し、運用することには今日まで誰も成功しておらず、本発明の装置は、空間電荷を運用するという課題に初めて応えるものである。
【0008】
本発明の装置は、特許文献1~7に記載されているような既存の電気・光・熱のエネルギ発生装置とは全く異なり、後述する実験で明らかであるように、より高い効率が得られる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の各一態様によれば、以下のものが提供される:
[1]導体を含む金属又は石英からなり、タングステン・ハフニウム合金製の電子銃を駆動する電源に接続されてなり、かつ、前記電気銃上にグリッドが設けられてなる導電性中空筐体から形成されてなる電気エネルギ発生装置において、
電子が反対側のターゲットに当たると共に、磁石が前記電子をターゲットに向かって直線的に走らせ、前記筐体は中空が飽和するまで接地され、飽和するとMOSFETが、前記電子がグランドへ向かうことを阻害し、ダイオードが前記電子をコンデンサに、コンデンサから負荷に導く、前記電気エネルギ発生装置。
[2]前記MOSFETが、2つの抵抗の間に配置されたNPNトランジスタで操縦され、周波数発生器によって電力が供給される、[1]に記載の電気エネルギ発生装置。
[3]一の抵抗が、DCエネルギ源と前記NPNトランジスタとの間に配置され、他の抵抗が、前記NPNトランジスタと前記周波数発生器の接続との間に配置される、[2]に記載の電気エネルギ発生装置。
[4]DC電流源が、前記MOSFETと前記NPNトランジスタとの間に配置される、[2]又は[3]に記載の電気エネルギ発生装置。
[5]前記MOSFETは、前記電子がグランドに向かうフェーズと、前記電子が前記負荷に向かうフェーズとを交互に繰り返すために必要な周波数を発生する、[1]~[4]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[6]真空ポンプが、バルブを介して前記筐体内を真空にし、当該真空中にはアルゴン又は他のガス及び金属を含み、前記筐体が一定の真空度で密閉されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[7]前記電子銃が、グランドに接続する線の電圧よりも低い電圧でDC電源によって電力を供給され、DC電流源によって供給される、[1]~[6]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[8]前記電子銃と接地線に流れるDC電流が、可変変圧器によって変調される、[1]~[7]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[9]前記電子銃と前記筐体との間が、電気絶縁材料によって電気的に絶縁されている、[1]~[8]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[10]当該電気エネルギ発生装置から放散された熱を回収するために、前記筐体が熱交換器によって二重壁とされる、[1]~[9]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[11]前記熱交換器が、気体又は液体の媒体を冷却剤として使用する、[10]に記載の電気エネルギ発生装置。
[12]すべての構成要素と前記電源とが同じオムニバスによってグランドに接続される、[1]~[11]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[13]前記電子銃は、カソードと前記筐体に接続された前記グリッドとの間の電圧に対して、カソードとグランドとの間の電位を高く維持するために、DC線を介して接地される電源によって充電される、[1]~[12]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[14]前記コンデンサは、前記MOSFETのブレークダウン電圧以下の電圧と、前記筐体及び前記MOSFETを合わせた容量よりも高い容量とを有する、[1]~[13]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[15]電圧、アンペア数、静電容量、寸法、テスラ、材料の選択が、当該電気エネルギ発生装置の出力に依存する、[1]~[14]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[16]前記MOSFETが、2つの抵抗の間に配置されたNPNトランジスタに接続され、周波数発生器からの信号が、前記MOSFETが機能しなければならない値に正確に維持され、前記NPNトランジスタと前記周波数発生器との間に一のDC源が配置され、前記MOSFETと前記グランドとの間に他のDC源が配置される、[1]~[15]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[17]前記MOSFET及び前記NPNトランジスタが、ヒートシンク及びファンによって冷却される、[1]~[16]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[18]抵抗がNPNトランジスタを分極し、抵抗がツェナダイオードを分極し、抵抗が、NPNトランジスタが妨げられているときに前記MOSFETのゲートをソースに対して+20Vの電圧となるようにし、抵抗がフォトカプラのLEDへの電流を制限する、[1]~[17]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[19]コンデンサが、前記負荷に送られるべき電子を蓄積し、コンデンサがツェナダイオードのインピーダンスを下げ、コンデンサが24Vバッテリのバイパス用であり、コンデンサがフォトカプラに接続され、コンデンサがカソードのバイパス用である、[1]~[18]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[20]前記筐体と前記MOSFETとの間に電圧が到達したときに電流を逆流させるツェナダイオードを備える、[1]~[19]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[21]電圧が到達したときにダイオードが電流をコンデンサに導く、[20]に記載の電気エネルギ発生装置。
[22]フォトカプラが周波数発生器をスイッチ回路から分離する、[20]に記載の電気エネルギ発生装置。
[23]NPNトランジスタがSiC-MOSFETへの電流を処理する、[20]に記載の電気エネルギ発生装置。
[24]SiC-MOSFETがプロセスの交互サイクルを調整して、電流がグランドへ向かう又は筐体に流れることを可能にする、[20]に記載の電気エネルギ発生装置。
[25]プラズマが、反応器の内壁に層状に配置された、成分:Au,Ga,In,P,Ge,As,Biからなる合金によって取り囲まれている、[1]~[24]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[26]人工知能デバイスが、アンペアを増加させると電力がアンペアの二乗で指数関数的に増加するという事実に基づいて、V、A、Wの間の比率を時間的に最適化する、[1]~[25]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[27]プラズマ反応器が、プラズマによって生成された熱エネルギを回収する熱交換器の内部に収容される、[1]~[26]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[28]プラズマによって生成された負の抵抗を利用して、インダクタとコンデンサを直列に配置したRLC回路で発振を得る、[1]~[27]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[29]人工知能システムが、アンペア数を増加させたときの電力の指数関数的な増加を利用する方法で装置を指示する、[1]~[28]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[30]あらゆる種類の既存のランプよりも高い照明効率を得るLEDランプと組み合わせることができる、[1]~[29]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[31]装置内の残留光を使用して、必要な場所に光ファイバを用いて非常に高い効率でそれを転送することができる、[1]~[26]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[32]電気自動車の走行中に電気自動車のバッテリを充電し、自律性を高め、発電された電気の電圧を自動車のバッテリのモジュールの電圧に調整するために使用できる、[1]~[31]のいずれか一項に記載の電気エネルギ発生装置。
[33]導体を含む金属又は石英からなり、タングステン・ハフニウム合金製の電子銃を駆動する電源に接続されてなり、かつ、前記電気銃上にグリッドが設けられてなる導電性中空筐体から形成された装置を用いて電気エネルギを発生する方法において、
電子が反対側のターゲットに当たると共に、磁石が前記電子をターゲットに向かって直線的に走らせ、前記筐体は中空が飽和するまで接地され、飽和するとMOSFETが、前記電子がグランドへ向かうことを阻害し、ダイオードが前記電子をコンデンサに、コンデンサから負荷に導く、前記方法。
[34]空間電荷、真空偏極、真空中で加熱されたカソードの周りに電子雲を形成する仮想粒子を生成する、[33]に記載の方法。
[35]「ポイントゼロエネルギ」から開始して、電子のツィッターベヴェーグンクとアハラノフボーム効果を強化するdV/dTの比率で高いdVを生成、電子の位相を変更して、位相のコヒーレンスでクラスタに配置し、より低いエントロピを生成し、より低い熱容量およびより少ない自由度、そのような過剰なエネルギを位相のコヒーレンスではない電子に伝達し、その結果、過剰な光子放出をもたらす、[33]~[34]のいずれか一項に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態を示す回路図である。
図2】本発明の一実施形態を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の装置は、以下のような理論で電気エネルギが発生する。すなわち、真空中の空間電荷は、物質と反物質の仮想粒子の形成によって、その寿命の間、電子間の反発を遮蔽し、その質量-エネルギに反比例するため、遮蔽効果を得るのに十分であり、コンデンサのプレートに電荷を蓄積するのに必要な電圧を低下させ、その結果、巨視的な電圧とエネルギを発生させる。電子のガスは、ハイゼンベルグ不確定性原理によって予測される量子ゆらぎの結果としての仮想電荷ペアの生成・消滅によって生じる真空分極に由来する長距離静電遮蔽によって生成されるため、電気エネルギは筐体の壁に発生する。そのため、ハイゼンベルグ不確定性原理から得られるゼロ点エネルギを起点として、dV/dtがツィッターベヴェーグンクとアハラノフボーム効果を増大させ、電子の位相が変化し、位相の揃った電子のクラスタが形成され、エントロピ、熱容量、自由度が小さくなり、位相の揃っていない電子にエネルギが移動し、光子の放出が増大する。
【0012】
本発明の装置は、導電性材料からなる筐体、又は内部に導電体を含む石英管によって形成されており、特に限定されないが、例えば、中空の円筒、中空の正六面体や平行六面体、他の中空の形態等が挙げられる。
【0013】
例えば、円筒の一端の上部には磁石を有し、カソードの反対側には電子銃が配置されている。カソードとアノードとの間には、真空雰囲気下で、アルゴンやキセノン等のガス及び金属が存在し、プラズマが維持されている。また、円筒は、導電体を含む石英で形成することもできる。
【0014】
電子銃のカソードにはグリッドが設けられており、電子の反発を避けるために、電子は円筒の中空に保持され、磁石によって発生する磁場によって反対側の一端に直線的に導かれる。
電子銃は、導電性の筐体に接続されたグリッドとカソードとの間よりも、カソードとグランドとの間の方が高電位になるように、DC線を介して接地された電源によって充電される。
【0015】
電圧は、特に限定されないが、システムの電力に応じて可変変圧器で調整することができる。
【0016】
MOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor;金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)は、100万分の1秒から数百万分の1秒の間、電子が負荷に向かって回路を進むことを阻害し、電子が円筒の筐体を満たした後、MOSFETはグランドへの回路を開き、負荷への回路を閉じる。
【0017】
負荷への経路には、電子が閾値電圧を超えてのみ通過することを可能にするダイオードが存在する。次に、電子はコンデンサに到達し、コンデンサが負荷に電子を放出する。この2回目のサイクルは、1回目のサイクルと同じように、100万分の1秒から数百万分の1秒の間で行われる。
【0018】
MOSFETは、NPNトランジスタによって操縦され、1~3MHzの周波数を制御する周波数発生器によって充電される。NPNトランジスタは、1000オーム、1Vの抵抗と100オーム、7Vの抵抗との間に配置される。第1の抵抗は、NPNトランジスタと周波数発生器との間に、第2の抵抗は、NPNトランジスタと24Vのバッテリとの間に配置される。NPNトランジスタとMOSFETのもう一方の端の間には4Vのバッテリが配置される。実際、周波数発生器は、MOSFET-スイッチに必要な特性を正確に備えた電流を供給することができないので、高圧でMOSFET-スイッチを正しく操縦するために、周波数発生器の信号を増幅するエミッタ共通接続のNPNトランジスタが必要であり、正しく動作させるためには、完全導通時の20Vから完全阻止時の-4Vまでの圧変動が必要である。MOSFET-スイッチの入力インピーダンスは200pFとほぼ純粋な容量性である。
【0019】
NPNトランジスタの回路は、NPNトランジスタのベース電流を制限するために、1000オームの抵抗で完成させる。周波数発生器の信号が約10Vのとき、NPNトランジスタのベースには約9.4mAの電流が流れると、NPNトランジスタは導通し(飽和状態)、MOSFETのゲートに接続されたコレクタはほぼ接地され、VCE(sat)は数十分の1Vとなるため、MOSFETは遮断される。周波数発生器の信号が0V又は-1~-2Vのとき、NPNトランジスタは導通せず、100Ωの抵抗により、MOSFETのゲートは急速に20Vになる。
【0020】
tau= R × C
ここで、R=100オーム(Ω)、C=200pF
【0021】
コンデンサは、MOSFETのブレークダウン電圧までの低い電圧で維持されなければならず、その容量は導電性の筐体とMOSFETを合わせた容量よりも大きくなければならない。
【0022】
操作の開始前に、筐体が一定の真空程度で密閉された状態に維持されていない限り、導電性の筐体内部を高真空にする。
【0023】
熱的に絶縁された二重壁の熱交換器が、システムによって放散された熱を回収する。このような熱交換器は、気体又は液体の媒体を冷却剤として使用することができる。
【0024】
適正な真空度に達したら、真空度を上げ、アルゴン等のガスを所定の真空度になるまで強制的に注入し、この時点で筐体を密閉することができる。
【0025】
すべての電源と電気エネルギ発生装置のシステムの構成要素は、オムニバスグランドに接続される。
【0026】
Ga-In-P-As-Ge-Au-Biの合金は、反応器の内壁に沿って、カソードとアノードとの間に発生するプラズマの周りに層状に配置される。
【0027】
この電気エネルギ発生装置の動作は、人工知能システムによって制御されており、アンペア、ボルト、ワットの比率は、アンペアが増加したときに電力が二次的に増加するという、オームの方程式に基づいている。
【0028】
I = A^2 × R
【0029】
重要な応用例として、この電気エネルギ発生装置とLEDランプとの組み合わせが挙げられる。実験では、グリッドから電気エネルギ発生装置に供給される4ワットの電気エネルギで200000ルーメンに達した。これは、全世界で発生する電気エネルギの58%を照明が奪っているという事実からも、非常に重要なことである。
【0030】
また、この電気エネルギ発生装置を電気自動車のバッテリの充電に使用することもできる。電気自動車の走行中にバッテリに電気を供給し、自動車の自律性を大幅に向上させることができる。その際、発生する電気の電圧をバッテリのモジュールの電圧(通常3.7V)に合わせる。
【0031】
本発明の一実施形態を図1に示す。その構成要素は以下の通りである。
1- タングステン・ハフニウム合金製のカソードとアノードを備えた真空チャンバ
2- 導電性金属からなる筐体(一定の真空度で密閉されている)
3- 真空ポンプバルブ
4- 磁石
5- 電子銃とグリッドとの間のDC電源
6- 電子銃とグランドとの間のDC電源(V6>V5)
7- 可変変圧器(Variac:バリアック)
8- 電源
9- ダイオード
10-コンデンサ
11-負荷
12-MOSFET/スイッチ
13-ヒートシンク+ファン
14-バッテリ
15-バッテリ
16-NPNトランジスタ
17-抵抗
18-周波数発生器のBNCコネクタ
19-周波数発生器
20-接地母線
21-絶縁体
22-抵抗
23-真空ポンプ
24-AC電源コンセント
25-グリッド
26-熱交換器
27-変圧器
28-ツェナ
29-フォトカプラ
30-電子銃
31-オシロスコープ
32-フレネルレンズ
33-ガリウム、インジウム、リン、ヒ素、ゲルマニウム、金、ビスマスの合金で層状になったプラズマの周囲の囲い
34-符号33に記載した合金の層
【0032】
上記構成要素の値や特性は、本発明の有効性を損なうことなく、システムの電力、筐体の導電性金属の種類、筐体の内壁にある層の合金等に応じて、適宜変更することができる。
【実施例0033】
図1及び図2に示す実施形態及び本明細書に記載と同じ設定で、一連の実験を行った。
【0034】
その結果、高真空によるインピーダンスの低下と、それに伴う空間電荷の発生とにより、エネルギの増加が見られた。また、電気エネルギ発生装置からの残光を測定したところ、光ファイバによってどこにでも拡散して使用するのに適していることがわかった。
【0035】
この実験は、フロリダ州マイアミビーチ(米国)とローマ(イタリア)にあるレオナルド社の研究所で行われた。
【0036】
図1及び図2に示す実施形態において、図に記載されている数字の他に、下記コードを以下の通りに説明する。
【0037】
図1について
R1は、1kWの抵抗性負荷である。
R2は、NPNトランジスタを分極する。820オーム1/2W
R3は、ツェナZ1を分極する。4.7V,10W
R4は、100オーム、7Wであり、T1が遮断されている場合、MOSFETのゲートをソースに対して+20Vにする。
R5は、820オーム、1Wであり、フォトカプラ内部のLEDに流れる電流を制限する。
RTESTは、1オーム1/2Wであり、オシロスコープでMOSFETのドレイン電流を監視する。
【0038】
コンデンサは、すべてセラミックである:
C1は、0.15nF 1700Vのコンデンサである。
C2は、ツェナの動作インピーダンスを下げ、ノイズを低減するための100nF 50Vのコンデンサである。
C3は、24Vバッテリのバイパス用の100nFのコンデンサである。
C4は、100nFのコンデンサであり、フォトカプラから要求される低電圧のものである。フォトカプラの接続部4と6の近くに接続される。
C5は、50nFのコンデンサであり、カソードのバイパス用の低電圧のものである。
【0039】
Z1は、ツェナで、電圧が到達したときに電流が逆方向に進むようにする。
D1は、高電圧、高速のダイオードである。
U1は、スイッチ回路のシグレントを分離するためのフォトカプラである。
T1は、NPNトランジスタである。
T2は、システムの2つのモードを交互に切り替えるスイッチであるSiC-MOSFETである。
PHは、半導体のチップである。
AIは、A/V比と動力とのバランスをとる人工知能である。
HXは、プラズマから照射された熱を回収する熱交換器である。
Lは、Au、Ge、P、Ga、In、As、Biの合金の層である。
【0040】
スイッチ回路全体は、オムニバスのグランドから十分に絶縁される。
バッテリに表示されている接続部2が、正極である。
周波数発生器(Sigrent:シグレント)は、矩形波+5 V HI 0V LOW、50%デューティサイクル、周波数1~5MHzを出力するように調整される。
各トランジスタは、ヒートシンクから十分に分離される。
【0041】
図2について
図2は、アノードとインダクタを接続したもので、カソードとアノードとの間で放出された電子が濃縮されることにより、プラズマの負の抵抗を利用して、一連のコンデンサとインダクタで回路内にRLC振動を起こす。
【0042】
図1及び2に示す回路図の構成要素は、同じ原理で動作すれば、当業者が適宜変更することができる。
【0043】
本出願の英語表記を以下表1に示す。
【0044】
【表1】

図1
図2