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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188427
(43)【公開日】2022-12-21
(54)【発明の名称】バッグ
(51)【国際特許分類】
   A45C 3/00 20060101AFI20221214BHJP
【FI】
A45C3/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021096447
(22)【出願日】2021-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】506413694
【氏名又は名称】株式会社クロンティップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107102
【弁理士】
【氏名又は名称】吉延 彰広
(74)【代理人】
【識別番号】100164242
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 直人
(74)【代理人】
【識別番号】100172498
【弁理士】
【氏名又は名称】八木 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】松本 浩明
(72)【発明者】
【氏名】倉澤 直人
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA53
3B045CE07
3B045FA00
3B045FC04
3B045FC08
3B045GA01
3B045GA02
(57)【要約】
【課題】使用形態を容易に切り替え可能なバッグを提供する
【解決手段】第一の袋体2よりも収納容量が大きく、その下部が第一の袋体2の収納空間を形成する面に接続され、第一の袋体2に収納可能な第二の袋体3と、第一の袋体2の外から、第一の袋体2に設けられた通し孔21、22を経由して第二の袋体3の上半分のいずれかの場所に繋がったストラップ5と、を備えたバッグ1であって、第二の袋体3が第一の袋体2の収納空間の外に展開した展開状態で、通し孔21、22から出ているストラップ5を引っ張ると第二の袋体3が第一の袋体2の収納空間に導かれ、第二の袋体3を第一の袋体2に収納した収納状態で、ストラップ5を用いて第一の袋体2を肩掛け可能な状態になり、収納状態にある第二の袋体3を引き出して展開状態にすると、通し孔21、22から出ているストラップ5が第一の袋体2の内部に引き込まれる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の袋体と、
第二の袋体と、
ストラップと、
を備えたバッグであって、
前記第二の袋体は、
前記第一の袋体よりも収納容量が大きく、その下部が前記第一の袋体の収納空間を形成する面に接続され、前記第一の袋体に収納可能なものであり、
前記ストラップは、
前記第一の袋体の外から、前記第一の袋体に設けられた通し孔を経由して前記第二の袋体の上半分のいずれかの場所に繋がったものであり、
前記第二の袋体が前記第一の袋体の収納空間の外に展開した展開状態で、前記通し孔から出ている前記ストラップを引っ張ると前記第二の袋体が前記第一の袋体の収納空間に導かれ、
前記第二の袋体を前記第一の袋体に収納した収納状態で、前記ストラップを用いて前記第一の袋体を肩掛け可能な状態になり、
前記収納状態にある前記第二の袋体を引き出して前記展開状態にすると、前記通し孔から出ている前記ストラップが前記第一の袋体の内部に引き込まれる、
ことを特徴とするバッグ。
【請求項2】
請求項1に記載のバッグであって、
前記通し孔が、前記第一の袋体の下部に形成されている
ことを特徴とするバッグ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のバッグであって、
前記第二の袋体が前記第一の袋体の収納空間の外に展開した展開状態で、前記通し孔から出ている前記ストラップを引っ張ると前記第二の袋体がねじられつつ前記第一の袋体の収納空間に導かれる、
ことを特徴とするバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の使用形態を有するバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、複数の使用形態を有するバッグが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-154931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のバッグでは、様々な形態で使用することができる。しかし、その形態の切り替えの作業が煩雑になる場合がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑み、使用形態を容易に切り替え可能なバッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を解決する本発明のバッグは、
第一の袋体と、
第二の袋体と、
ストラップと、
を備えたバッグであって、
前記第二の袋体は、
前記第一の袋体よりも収納容量が大きく、その下部が前記第一の袋体の収納空間を形成する面に接続され、前記第一の袋体に収納可能なものであり、
前記ストラップは、
前記第一の袋体の外から、前記第一の袋体に設けられた通し孔を経由して前記第二の袋体の上半分のいずれかの場所に繋がったものであり、
前記第二の袋体が前記第一の袋体の収納空間の外に展開した展開状態で、前記通し孔から出ている前記ストラップを引っ張ると前記第二の袋体が前記第一の袋体の収納空間に導かれ、
前記第二の袋体を前記第一の袋体に収納した収納状態で、前記ストラップを用いて前記第一の袋体を肩掛け可能な状態になり、
前記収納状態にある前記第二の袋体を引き出して前記展開状態にすると、前記通し孔から出ている前記ストラップが前記第一の袋体の内部に引き込まれる、
ことを特徴とする。
【0007】
このバッグでは、収納状態では第一の袋体の収納空間を使用し、展開状態では第二の袋体の収納空間を使用することができる。そして、収納状態から展開状態にする際には第二の袋体を引き出すことでストラップが邪魔にならないようにすることができ、展開状態から収納状態にする際にはストラップを引っ張ることにより第二の袋体を容易に収納することができる。
【0008】
ここで、上記のバッグは、
前記通し孔が、前記第一の袋体の下部に形成されているものであってもよい。
【0009】
このバッグでは、第二の袋体を容易に収納することができる。
【0010】
また、上記のバッグは、
前記第二の袋体が前記第一の袋体の収納空間の外に展開した展開状態で、前記通し孔から出ている前記ストラップを引っ張ると前記第二の袋体がねじられつつ前記第一の袋体の収納空間に導かれるものであってもよい。
【0011】
このバッグでは、第二の袋体の開口が第一の袋体の開口よりも大きい場合であっても、第一の袋体の中央に第二の袋体を引き寄せることによって収納を容易にすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、使用形態を容易に切り替え可能なバッグを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】インナーバッグ収納状態のマルチウェイバッグ1を示す図である。
図2】インナーバッグ展開状態のマルチウェイバッグ1を示す図である。
図3】マルチウェイバッグ1のストラップ5の状態を示す概略図である。
図4】マルチウェイバッグ1の変形例(インナーバッグ収納状態)示す図である。
図5図4に示すマルチウェイバッグ1のインナーバッグ展開状態を示す図である。
図6】マルチウェイバッグ1の変形例を示す概略図である。
図7】マルチウェイバッグ1の変形例を示す概略図である。
図8】マルチウェイバッグ1の変形例を示す概略図である。
図9】マルチウェイバッグ1の変形例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[基本実施形態]
図1は、実施形態の一例であるマルチウェイバッグ1を示す図である。このマルチウェイバッグ1は、荷物を収納可能な収納空間を有する本体部2と、本体部2よりも大きな収納空間を有するインナーバッグ3と、本体部2を肩掛け可能なストラップ5を有する。この図1では、本体部2の収納空間にインナーバッグ3が収納された状態(以下、インナーバッグ収納状態)のマルチウェイバッグ1を示しており、この状態でインナーバッグ3は本体部2の外部から視認できない状態となっている。なお、インナーバッグ3の素材は、本体部2に収納可能なもの(例えば、ナイロン、ポリエステル、コットン、リネン)であればよい。
【0015】
ストラップ5は、本体部2およびインナーバッグ3を経由し、本体部2に設けられたハトメ71、72の通し孔21、22から両端が出た状態となっている。図1に示すインナーバッグ収納状態では、ストラップ5の一方の端部に設けられたスナップフック6によってもう一方の端部が連結され、ストラップ5が本体部2を肩掛け可能な状態になっている。
【0016】
図2は、図1に示すマルチウェイバッグ1のインナーバッグ3を展開した状態(以下、インナーバッグ展開状態)を示す図である。インナーバッグ3には、マルチウェイバッグ1を持ち運ぶための一対のハンドル4(それぞれ、第一ハンドル41、第二ハンドル42、と称する場合がある)が設けられている。また、インナーバッグ3の底部は本体部2の収納空間の底部に接続されている。本体部2の収納空間では収納しきれない荷物があるような場合、インナーバッグ展開状態にすることによってより多くの荷物を運ぶことができる。なお、インナーバッグ3と本体部2とを接続する箇所については、互いの底部を接続する構成に限られるものではなく、インナーバッグ3の下部のいずれかの箇所が本体部2の収納空間を形成する面に接続されていればよい。また、インナーバッグ3と本体部2の接続状態としては、インナーバッグ3と本体部2が分離不能になっていてもよいし、インナーバッグ3と本体部2が着脱可能になっていてもよい。なお、着脱可能な構成とした場合、インナーバッグ3を取り外して洗うことができる。また、本体部2とインナーバッグ3について様々なデザインのものが用意されている場合には、これらを組み合わせることで新たなデザインのマルチウェイバッグ1にすることができる。インナーバッグ3と本体部2を着脱可能にする構成の例としては、スナップボタンやファスナー、面ファスナーを用いた構成が挙げられるが、これらの構成に限定されるものではない。
【0017】
図3は、マルチウェイバッグ1のストラップ5の状態を示す概略図である。なお、この図3では、本体部2のうちインナーバッグ3の手前側となる部分を省略して示している。また、ストラップ5のうちインナーバッグ3の内側を通っている部分を点線で示している。
【0018】
図3には、ストラップ5が本体部2の通し孔21およびインナーバッグ3の通し孔31を通ってインナーバッグ3の上部に到達し、この上部を経由して逆サイドまで到達した後に、インナーバッグ3の通し孔32および本体部2の通し孔22を通って本体部2の逆側から出ていることが示されている。インナーバッグ3の上部には、開口部分を形成する生地を折り返して縫い合わせた縫い目STがあり、この縫い目STによって形成された空間にストラップ5が通された状態となっている。
【0019】
インナーバッグ収納状態からインナーバッグ展開状態にするにあたっては、インナーバッグ3を本体部2の外に引き出す。このとき、縫い目STに引っ掛かった状態のストラップ5がインナーバッグ3と一緒に引っ張られ、本体部2の外に出ていたストラップ5が本体部2の内側に引き込まれる。この構成により、インナーバッグ展開状態においてストラップ5が邪魔にならないように収納しておくことができる。図2では、インナーバッグ展開状態においてストラップ5が本体部2の内側に引き込まれた状態となっていることが示されている。
【0020】
一方、インナーバッグ展開状態からインナーバッグ収納状態にする際には、本体部2から出ているストラップ5の両端を引っ張る。このときストラップ5によって縫い目STが本体部2の収納空間に引き込まれ、この縫い目STを介してインナーバッグ3の上部が本体部2の収納空間に引き込まれる。このように、ストラップ5を引っ張るだけで、インナーバッグ3を本体部2の収納空間に容易に収納することができる。そしてインナーバッグ3を収納した後は、ストラップ5の両端を連結することで、図1のようにストラップ5が本体部2を肩掛け可能な状態にすることができる。
【0021】
以上説明したマルチウェイバッグ1は、インナーバッグ収納状態では本体部2の収納空間を使用し、インナーバッグ展開状態ではインナーバッグ3の収納空間を使用することができる。そして、インナーバッグ収納状態からインナーバッグ展開状態にする際にはインナーバッグ3を引き出すことでストラップ5が邪魔にならないようにすることができ、インナーバッグ展開状態からインナーバッグ収納状態にする際にはストラップ5の両端を引っ張ることによりインナーバッグ3を容易に収納することができる。
【0022】
なお、図1図3の例では、本体部2に設けられたハトメ71、72によって形成された通し孔21、22にストラップ5を通す構成について説明した。しかしストラップ5を通す通し孔21、22を本体部2に設けるにあたっては、図1図3の例のように本体部2の生地を貫通させる構成に限られるものではなく、他の構成であってもよい。例えば、図4図5に示すように、本体部2の開口の縁にループ部材(この図では角カン)を設け、このループ部材に形成された通し孔21、22にストラップ5を通す構成としてもよい。図4には、本体部2の開口の縁に設けられたループ部材81、82に形成された通し孔21、22を用いたマルチウェイバッグ1のインナーバッグ収納状態が示されている。また図5には、図4のマルチウェイバッグ1のインナーバッグ展開状態が示されている。このような構成であっても、図1図2で説明したマルチウェイバッグ1と同様の使い方が可能である。
【0023】
また、図1図3の例では、ストラップ5がインナーバッグ3の上部に設けられた空間を経由した構成となっているが、インナーバッグ3を本体部2に引き込むにあたっては、ストラップ5が引っ張られた際にインナーバッグ3の上半分のいずれかの場所を本体部2の収納空間内部に引っ張ることが可能な状態となってればよい。すなわち、インナーバッグ3の上半分のいずれかの場所にストラップ5が繋がっていればよく、上記の例に限定されるものではない。この状態を満たす限りにおいては、インナーバッグ3におけるストラップ5の経由箇所の数や位置については特に限定されるものではなく、例えば、経由箇所を複数設けた構成としてもよい。この経由箇所によっては、インナーバッグ3が引っ張られる箇所を限定してインナーバッグ3が収納しにくい形状になることを防止できる場合がある。
【0024】
また、図1図3の例ではストラップ5を通す空間(縫い目STにより仕切られた空間)をインナーバッグ3に設けた構成について説明したが、ストラップ5が引っ張られた際にインナーバッグ3の上半分のいずれかの場所を引っ張ることが可能な状態とするにあたっては、例えばストラップ5とインナーバッグ3に接着箇所や縫い合わせた箇所を設けてもよく、さらには、何らかのアタッチメントを用いてストラップ5がインナーバッグ3を引っ張る箇所を設けた構成としてもよい。
【0025】
また、インナーバッグ3がくしゃくしゃの状態で本体部2に引き込まれると、インナーバッグ3が本体部2にうまく収まらなくなる場合があるため、例えばインナーバッグ3の一部に芯材を設けた構成としてもよい。この構成では、芯材によってある程度形状が維持されることでインナーバッグ3を畳みやすくすることができ、本体部2にインナーバッグ3を収納しやすくすることができる場合がある。また、ストラップ5がこの芯材を介してインナーバッグ3を引っ張る構成としてもよい。
【0026】
また、ストラップ5が第一ハンドル41や第二ハンドル42に接続された構成や、ストラップ5の一部がインナーバッグ3のハンドルとなる構成であってもよい。これらの構成では、インナーバッグ収納状態からインナーバッグ展開状態へ容易に変化させることができる。
【0027】
また、図1図3の例では、ストラップ5がインナーバッグ3の内側を通る構成について説明したが、インナーバッグ3の外側を通る構成であってもよい。なお、インナーバッグ3の外側を通る構成とした場合、インナーバッグ3の通し孔31、32は設けなくてもよい。また、インナーバッグ3の外側を通る構成とした場合に、本体部2の収納空間にループ部材(例えばDカン)を設け、このループ部材にストラップ5を通すことでストラップ5の動きを制限してもよい。例えば、ストラップ5をインナーバッグ3の外側に通す構成とする際に、図3の例のようにストラップ5を本体部2の底部で折り返す場合には、インナーバッグ3の通し孔31、32に近い位置にループ部材を設けた構成とすればよい。
【0028】
また、図1図3の例では、一本のストラップ5を設けた構成について説明したが、例えば図6に示すように、ストラップ5を二本設けた構成としてもよい。この図6の例では、インナーバッグ3の上部でストラップ5の端部が縫い合わされている。この例のように、引っ張られた際にインナーバッグ3の上半分のいずれかの場所を本体部2の収納空間に引っ張ることが可能なストラップが設けられていればよく、ストラップの数が限定されるものではない。
【0029】
また、マルチウェイバッグ1の各部分の素材や形状については特に限定されるものではなく、様々な素材、形状のものを用いることができる。例えば、図1では紐状のストラップ5が示されているが、このストラップ5をテープ状の素材で構成してもよい。
【0030】
[その他適用可能な構成]
以下、その他適用可能な構成について説明する。
【0031】
図3の構成では、図右側の本体部2の通し孔21を通ったストラップ5が本体部2の下方向にあるインナーバッグ3の通し孔31を通り、その後上方に折り返されたものとなっている。このストラップ5を引っ張ると、上記説明したようにインナーバッグ3の上部が本体部2の収納空間に向けて引っ張られるが、同時にストラップ5の折返し部分によってインナーバッグ3の通し孔31が上方向に押し上げられ、本体部2の通し孔21にインナーバッグ3の通し孔31が引き寄せられることになる。同様に図左側においても、ストラップ5を引っ張った場合に、本体部2の通し孔22にインナーバッグ3の通し孔32が引き寄せられることになる。仮に、この作用によって本体部2が上下方向に潰れた状態になると、かえってインナーバッグ3が収納しにくくなってしまう。このような本体部2の変形を防止するために、例えば、剛性の高い素材や芯材を用いた構成としてもよい。
【0032】
また例えば図7に示すように、インナーバッグ3の通し孔31、32と本体部2の通し孔21、22が一直線に並ぶような構成にしてもよい。この構成では、ストラップ5に折返し部分がないため、引っ張った際に、本体部2が上下方向に潰れる力が生じないようにすることができる。なお、図7の構成ではインナーバッグ3を本体部2の収納空間に完全に引き込めない場合があるものの、インナーバッグ3を途中まで収納することを容易にすることができる。
【0033】
また例えば図8に示すように、本体部2の通し孔21、22を本体部2の下部に設けた構成としてもよい。この構成では、ストラップ5に折返し部分がないため、引っ張った際に、本体部2が上下方向に潰れる力が生じないようにすることができる。なお、図8の例では、インナーバッグ3の通し孔31、32と本体部2の通し孔21、22が一直線に並んでいるが、例えば図7の通し孔31、32と同じように、本体部2の開口付近にインナーバッグ3の通し孔31、32を設けてもよい。すなわち、本体部2の通し孔21、22を本体部2の下部に設けた構成においては、インナーバッグ3の通し孔31、32の位置が限定されるものではない。
【0034】
なお、図8の例のように本体部2の通し孔21、22を本体部2の下部に設けた構成では、ストラップ5の両端が本体部2の底部から出ているため、この状態でストラップ5の両端を持ち上げると本体部2が上下逆さまになってしまう。この構成の場合、例えば本体部2の両サイドの上部に留め具(例えばナスカン等)を設け、ストラップ5のそれぞれの端部をこの留め具に通してから連結することで、ストラップ5を持ち上げた際の力が本体部2の上部にかかるように(上下逆さまにならないように)することができる。また例えば、本体部2の両サイドに面ファスナーを設け、底部から出ているストラップ5をこの面ファスナーで固定することで本体部2の上部からストラップ5が出る状態にした上で、ストラップ5の両端を連結するようにしてもよい。この構成でも、ストラップ5を持ち上げた際の力が本体部2の上部にかかるように(上下逆さまにならないように)することができる。なお、ストラップ5を持ち上げた際の力が本体部2の上部にかかるように(上下逆さまにならないように)する構成については、上記の構成に限定されるものではない。
【0035】
また図3の構成では、右側のストラップ5を引っ張るとインナーバッグ3の上部右側が引っ張られ、左側のストラップ5を引っ張るとインナーバッグ3の上部左側が引っ張られる。この構成に限らず図9に示すように、ストラップ5が出ている側とは反対側の領域においてインナーバッグ3が引っ張られる構成としてもよい。この図9の構成では、右側のストラップ5を引っ張るとインナーバッグ3の上部左側が引っ張られ、左側のストラップ5を引っ張るとインナーバッグ3の上部右側が引っ張られる。この構成では、インナーバッグ3を本体部2の中央に引き寄せて収納したり、インナーバッグ3をねじりながら収納したりすることができる。特に、インナーバッグ3の開口が本体部2の開口よりも大きい場合であっても、本体部2の中央にインナーバッグ3を引き寄せることによって収納を容易にすることができる。なお、上記図9を用いて説明した構成については、図7図8の例で説明した本体部2の通し孔21、22やインナーバッグ3の通し孔31、32の構成と組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 マルチウェイバッグ
2 本体部
3 インナーバッグ
4 ハンドル
5 ストラップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9