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▶ 向井 滋春の特許一覧

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  • 特開-人気順位を決定するシステム 図1
  • 特開-人気順位を決定するシステム 図2
  • 特開-人気順位を決定するシステム 図3
  • 特開-人気順位を決定するシステム 図4
  • 特開-人気順位を決定するシステム 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188486
(43)【公開日】2022-12-21
(54)【発明の名称】人気順位を決定するシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221214BHJP
   G07C 13/00 20060101ALI20221214BHJP
【FI】
G06Q50/10
G07C13/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021096557
(22)【出願日】2021-06-09
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】521251774
【氏名又は名称】向井 滋春
(74)【代理人】
【識別番号】100098969
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 正行
(72)【発明者】
【氏名】向井 滋春
【テーマコード(参考)】
3E138
5L049
【Fターム(参考)】
3E138AA01
3E138KA10
5L049CC19
(57)【要約】      (修正有)
【課題】真にリアルタイムな人気順位を決定するシステムを提供する。
【解決手段】複数のユーザーの投票に基づいて複数の対象のユーザー間での人気順位を決定するために、ユーザーが各々保有するユーザー端末と、ネットワークを介してユーザー端末と通信可能なウェブサーバーとを備えるシステムにおいて、ウェブサーバーが、ユーザーの投票を示す投票情報をユーザー端末から受信するステップ、得票数に基づいて対象の順位を更新するステップ及び全対象の得票数をr倍(例えばr=0.9)して上書き保存するステップを繰り返すことにより、現在時刻から遡って遠い時刻に受信した投票情報に含まれる票ほど減衰するように票に重み付けし、重み付けされた票を対象毎に集計して対象毎の得票数を得、その得票数に基づいて順位を決定する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザーの投票に基づいて複数の対象のユーザー間での人気順位を決定するために、前記ユーザーが各々保有するユーザー端末と、ネットワークを介して前記ユーザー端末と通信可能なウェブサーバーとを備えるシステムにおいて、
前記ウェブサーバーが、ユーザーの投票を示す投票情報を前記ユーザー端末から受信し、現在時刻から遡って遠い時刻に受信した投票情報に含まれる票ほど減衰するように票に重み付けし、重み付けされた票を前記対象毎に集計して対象毎の得票数を得、その得票数に基づいて前記順位を決定する、ことを特徴とする人気順位決定システム。
【請求項2】
前記ウェブサーバーが、対象毎の得票数及び順位を保存する対象情報データベースを有し、前記重み付けが前記得票数に重み係数r(0<r<1)を乗じるものであり、前記対象情報データベースに保存された順位を更新すると同時もしくはその直後に前記重み付けを行って前記得票数を上書き保存し、次いで一定時間t1待機する段階を繰り返す、請求項1に記載の人気順位決定システム。
【請求項3】
前記ウェブサーバーが、ユーザー毎の投票可能票数を保存するユーザー情報データベースを有し、前記ユーザー情報データベースに保存された投票可能票数が所定の上限値より小さい場合に前記投票可能票数を一定数増加させて上書き保存し、一定時間t2待機する段階を繰り返す、請求項1又は2に記載の人気順位決定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、同じカテゴリーに属する複数の対象のユーザー間での人気順位をリアルタイムに決定するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ある対象が同じカテゴリーに属する他の対象と比べてどの程度人気があるか、即ち人気度又は人気順位は、その対象を気に入っていたり、その対象と関係し又は関係しようとする者にとって、最も知りたい情報の一つである。従って、人気順位を情報として発信することが様々な業界で行われている。そして、一般に現時点の人気順位と決定された人気順位との間に誤差があるところ、その誤差が小さいほど情報としての価値が高く、リアルタイム情報が最も望まれる。
【0003】
そこで、例えば前記対象を観光地とする場合、各観光地についての関心度を示す現時点での登録数をデータベースに保存し、その登録数に基づいて所定の時間枠毎の人気度を決定する、観光情報提供システムが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-256303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1には、そもそも登録数をシステムが如何にして取得するのかが開示されていないし、何らかの手段で取得するにしても一旦登録されてしまえば、その後に登録者が関心を寄せていなくても登録を取り消さない限り登録数としてカウントされ続けるので、真にリアルタイムな人気度を表しているとは言えない。
それ故、この発明の課題は、真にリアルタイムな人気順位を決定するシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
その課題を解決するために、この発明の人気順位決定システムは、
複数のユーザーの投票に基づいて複数の対象のユーザー間での人気順位を決定するために、前記ユーザーが各々保有するユーザー端末と、ネットワークを介して前記ユーザー端末と通信可能なウェブサーバーとを備えるシステムにおいて、
前記ウェブサーバーが、ユーザーの投票を示す投票情報を前記ユーザー端末から受信し、現在時刻から遡って遠い時刻に受信した投票情報に含まれる票ほど減衰するように票に重み付けし、重み付けされた票を前記対象毎に集計して対象毎の得票数を得、その得票数に基づいて前記順位を決定する、ことを特徴とする。ここで対象は、芸能人、俳優、モデル、アニメキャラクター、企業、観光地、商品など、人気の対象となるものであれば何でも良い。
【0007】
この発明のシステムによれば、現在時刻から遡って遠い時刻に投じられた票ほど減衰するように票に重み付けされ、重み付けされた票の集計値に基づいて前記順位が決定されるので、現在時刻に近い票を多く得るほど集計後の対象の得票数が高くなる。このため、ある対象の順位が高く保たれるためには、その対象を応援するユーザーが継続して何度も投票しなければならず、集計値は真にリアルタイムな人気順位を反映する。
【0008】
この発明のシステムにおいて好ましい一つの構成は、前記ウェブサーバーが、対象毎の得票数及び順位を保存する対象情報データベースを有し、前記重み付けが前記得票数に重み係数r(0<r<1)を乗じるものであり、前記対象情報データベースに保存された順位を更新すると同時もしくはその直後に前記重み付けを行って前記得票数を上書き保存し、次いで一定時間t1待機する段階を繰り返すものである。待機時間が無ければ途切れなく投票された場合に順位が定まらないため、一定時間t1待機した後に次の更新処理をすることにした。ただし、待機時間があまり長いと現時点での実際の順位と決定された順位との間に大きな誤差が生じるので、ウェブサーバーや端末の性能を考慮したうえで、できる限り短く設定される。
【0009】
この発明のシステムにおいて好ましいもう一つの構成は、前記ウェブサーバーが、ユーザー毎の投票可能票数を保存するユーザー情報データベースを有し、前記ユーザー情報データベースに保存された投票可能票数が所定の上限値より小さい場合に前記投票可能票数を一定数増加させて上書き保存し、一定時間t2待機する段階を繰り返すものである。これにより、ユーザーは、投票可能票数が上限値に達しない限り、投票しなくても時間t2が経過する毎に投票可能票数を蓄積することができるものの、上限値以上に蓄積することはできない。従って、ユーザーとしては、割り当てられる票を無駄にしないために上限値に達するまでに投票することが促される。時間t2は時間t1と同一であってもよいし、異なっていても良い。
【発明の効果】
【0010】
以上のように、この発明の人気順位決定システムによれば、対象の人気順位をリアルタイムに決定するので、投票するユーザーにとっては十分な満足感が得られる。また、決定された人気順位は、ユーザー以外の第三者にとっても対象を選択する際の信頼性の高い参考情報となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】この発明の人気順位決定システムの実施形態を示す構成図である。
図2】新規ユーザーが投票するまでの流れを示すシーケンス図である。
図3】各対象の順位更新の処理を示すフローチャートである。
図4】ユーザーの投票可能票数を回復させる処理を示すフローチャートである。
図5】決定された順位が表示されるまでの流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この発明を、熱狂的ファンを有する人物(以下、「アイドル」という。)を対象として人気順位を決定するための実施形態に基づいて具体的に説明する。
実施形態の人気順位決定システム1は、図1に示すように、各ユーザーが通常一つずつ保有するユーザー端末2と、ネットワークを介して各ユーザー端末2と通信可能なウェブサーバー3とを備える。ウェブサーバー3は、認証情報データベース4、ユーザー情報データベース5及びアイドル情報データベース6の他、図示しない投票可能票数割り当て部、順位決定部、表示部などを備える。
【0013】
認証情報データベース4は、ユーザーID、ユーザー名及びトークンを含む認証情報を保存している。ユーザー情報データベース5は、ユーザーID、ユーザー名及び投票可能票数を含むユーザー情報を保存している。アイドル情報データベース6は、アイドルID、アイドル名、現在の得票数及び順位を含むアイドル情報を保存している。
【0014】
新規ユーザーが投票するためには、先ず図2に示すように、自分のユーザー端末2にTwitter(登録商標)ログイン画面を表示させ、アカウント情報を入力してウェブサーバー3に送信する。ウェブサーバー3は、そのアカウント情報をトゥイッター・インコーポレイテッドのOAuthサーバーに転送し、OAuthサーバーから本人のアカウントである旨の承認情報を受信すると、ユーザーID、トークン及び初期票数を発行する。
【0015】
そして、ユーザーID、ユーザー名及びトークンを認証情報データベース4の新たな行に、ユーザーID、ユーザー名及び初期票数をユーザー情報データベース5の新たな行に各々記録するとともに、そのユーザーID及びトークンをユーザー端末2に表示可能に送信する。このとき発行されるトークンは、先に認証情報データベース4に保存されているトークンのいずれにも一致しないランダムな文字配列である。また、初期票数は、全てのユーザーに最初に同じ数だけ発行される投票可能票数である。ウェブサーバー3は、ユーザー端末2から情報要求を受信すると、当該ユーザー端末2に投票可能票数、現時点でのアイドルの順位などを表示可能に送信する。これにて投票の準備が完了する。
【0016】
ユーザー端末2は、ユーザーの操作により、ID及びトークンを含む認証情報とともに、投票画面の表示要求をウェブサーバー3に送信する。ウェブサーバー3は、認証情報データベース4を参照してユーザーを認証し、投票画面をユーザー端末2に送信する。ユーザーは、ユーザー端末2に表示された投票画面上で、投票するアイドル名を指定し、そのアイドルに投じる票数nを入力し、これらの投票情報をウェブサーバー3に送信する。
【0017】
ウェブサーバー3は、投票情報を受信すると、認証情報データベース4を参照してユーザーを認証し、投じられた票数nをユーザー情報データベース5における投票可能票数から引くとともに、票数nをアイドル情報データベース6における現在の得票数に加える。こうして、ある時刻、例えば午前零時を起点として一定時間、例えば24時間経過するまでは、ユーザー端末2から送信される投票情報を受信する毎に、ウェブサーバー3はユーザー情報データベース5における投票可能票数をnだけ減じるとともに、アイドル情報データベース6における現在の得票数をnだけ増していく。
【0018】
そして、翌日の午前零時になった時点で、図3に示すように、ウェブサーバー3の順位決定部が対象情報データベース6における各アイドルの同時点の得票数をチェックし、得票数に基づいて順位を更新した(ステップ31)後、全アイドルの得票数をr倍(例えばr=0.9)して対象情報データベース6に上書き保存し(ステップ32)、t1時間(=24時間)待機する(ステップ33)。
【0019】
一方、並行して図4に示すように、ウェブサーバー3の投票可能票数割り当て部がユーザー情報データベース5における各ユーザーの同時点の投票可能票数をチェックし(ステップ41)、その数がk(例えばk=108)より小さいか否かを判定し(ステップ42)、小さいときは、そのユーザーの投票可能票数を一定数(例えば1)増加させてユーザー情報データベース5に上書き保存した後(ステップ43)、t2時間(=20分間)待機する(ステップ44)。こうして、投票可能票数がkより小さい場合は、20分毎に1票回復させる。
【0020】
前記の順位更新、r倍、投票可能票数の回復は、いずれも瞬時になされる。待機中、ユーザーは随時投票可能である。そして、前記の通り票が投じられた時点からの日数の経過に伴って票に重みが減衰していく。即ち、ユーザー甲がアイドルAに一昨日100票投じ、ユーザー乙がアイドルBに昨日95票投じ、ユーザー丙がアイドルCに本日90票投じ、それら以外に投票がないととすると、本日の集計ではアイドルA、B、Cの得票数は各々81、85.5、90と評価され、順位はCが一位、Bが二位、Aが三位と決定される。
【0021】
決定された順位は、図5に示すように、ユーザーの端末操作により、ユーザーIDとトークンを含む認証情報とともに順位表示要求がユーザー端末2からウェブサーバー3に送信されると、ウェブサーバー3の表示部が対象情報データベース6からアイドル名と順位を抽出し、トップから一定順位、例えば100位までの順位を順位情報としてユーザー端末2に送信し、表示させる。
【0022】
ユーザー甲には一昨日の時点で8票、乙には昨日の時点で13票、丙には本日時点で18票が残されており、その後いずれのユーザーも108票に達しない限り20分に1票新たに追加してもらえるが、108票に達した時点で追加の割り当ては無くなる。従って、ユーザーは、自分の応援するアイドルに高い順位を維持してもらうためだけでなく、割り当てられるはずの票を無駄にしないためにも、継続して何度も投票しなければならず、投票意欲がかき立てられる。
【0023】
この実施形態ではトゥイッター・インコーポレイテッドの認証プラットホームを使用して投票できるようにしたが、他の認証プラットホームを使用してもよい。
【符号の説明】
【0024】
1 人気順位決定システム
2 ユーザー端末
3 ウェブサーバー
4 認証情報データベース
5 ユーザー情報データベース
6 対象情報データベース
図1
図2
図3
図4
図5