(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188552
(43)【公開日】2022-12-21
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
A01F 12/32 20060101AFI20221214BHJP
A01F 12/48 20060101ALI20221214BHJP
A01F 12/18 20060101ALI20221214BHJP
【FI】
A01F12/32 A
A01F12/48 Z
A01F12/18 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021096679
(22)【出願日】2021-06-09
(71)【出願人】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】三井 孝文
(72)【発明者】
【氏名】西村 俊成
【テーマコード(参考)】
2B094
2B095
【Fターム(参考)】
2B094AA11
2B094AB02
2B094AE01
2B094AJ01
2B095AA07
2B095AA12
2B095BA03
2B095BA07
2B095BA18
2B095BB12
2B095BB13
2B095CA01
2B095CB01
(57)【要約】
【課題】刈取作物の全体が投入される扱室が備えられ、複数の棒状の扱歯支持部材、および、扱歯支持部材から扱胴の径方向外側に向けて突出する棒状の扱歯によって構成される扱胴が備えられているコンバインにおいて、精度よい選別処理を行わせつつ高速で刈取走行することを可能にする。
【解決手段】選別部2Bに、揺動駆動可能なシーブケース23、受網8から漏下した処理物を受け止めて選別処理する状態でシーブケース23に支持された第1チャフシーブ27、選別部2Bの前後方向において第1チャフシーブ27と重複する状態でシーブケース23に支持され、第1チャフシーブ27から漏下した処理物を受け止めて選別処理する第2チャフシーブ28、第1チャフシーブ27および第2チャフシーブ28に沿う選別風を供給する唐箕29が備えられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場の植立作物を刈取る刈取部と、
前記刈取部によって刈り取られた刈取作物の全体が投入される扱室、前記扱室に回転可能な状態で設けられ、前記扱室に投入された刈取作物の脱穀処理を行う扱胴、前記扱胴の下方に設けられた受網、前記受網から漏下した処理物の選別処理を行う選別部を有する脱穀装置と、が備えられ、
前記扱胴は、前記扱室の前後方向に沿う姿勢で前記扱室に回転可能に設けられる扱胴支軸と、前記扱胴支軸に沿った状態、かつ、前記扱胴の周方向に間隔を空けた状態で前記扱胴支軸に支持される複数の棒状の扱歯支持部材と、複数の前記扱歯支持部材それぞれにおいて、前記扱歯支持部材から前記扱胴の径方向外側に向けて突出する状態、かつ、前記扱胴支軸に沿った方向に間隔を空けた状態で前記扱歯支持部材に支持される複数の棒状の扱歯と、を備え、
前記選別部は、前記受網の下方に揺動駆動可能に位置するシーブケースと、前記シーブケースの内部に支持され、前記受網から漏下した処理物を受け止め、受け止めた処理物を前記選別部の後方に向けて移送しながら選別処理する第1チャフシーブと、前記選別部の前後方向において前記第1チャフシーブと重複する状態、かつ、前記第1チャフシーブの下方に位置する状態で前記シーブケースに支持され、前記第1チャフシーブから漏下した処理物を受け止め、受け止めた処理物を前記選別部の後方に向けて移送しながら選別処理する第2チャフシーブと、前記選別部の前部に設けられ、前記選別部の後方に向けて前記第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブに沿う選別風を供給する唐箕と、を備えているコンバイン。
【請求項2】
前記扱胴支軸は、水平姿勢で設けられている請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記唐箕の後方に設けられ、1番選別物を回収して前記選別部の横幅方向に沿う方向に搬送する1番スクリューコンベヤが備えられ、
前記1番スクリューコンベヤよりも後側に設けられ、2番選別物を回収して前記選別部の横幅方向に沿う方向に搬送する2番スクリューコンベヤが備えられ、
前記第1チャフシーブの前部および前記第2チャフシーブの前部は、前記1番スクリューコンベヤの中心よりも前側まで延ばされ、
前記第1チャフシーブの後部および前記第2チャフシーブの後部は、前記2番スクリューコンベヤの中心よりも後側まで延ばされている請求項1または2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記第2チャフシーブの後部の下方から前下がり姿勢で前記2番スクリューコンベヤの上方を通って前記1番スクリューコンベヤに向けて延び、1番選別物を前記1番スクリューコンベヤに案内するガイド部が備えられている請求項3に記載のコンバイン。
【請求項5】
前記唐箕は、選別風を前記唐箕の横外側から吸入して前記唐箕の後側へ向けて吐出するように構成され、
前記唐箕と、前記第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブと、の間に、前記唐箕が吐出する選別風を前記第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブに向けて流れるように案内する筒状の風路部材が備えられている請求項1から4のいずれか一項に記載のコンバイン。
【請求項6】
前記風路部材の吹出し口が前記第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブの前方において、前記第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブに対向するように設けられている請求項5に記載のコンバイン。
【請求項7】
前記風路部材は、前記第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブの延び方向に沿って選別風を吹き出すように構成されている請求項5または6に記載のコンバイン。
【請求項8】
前記扱胴は、前記扱胴の前部に設けられ、前記扱室に投入された刈取作物を前記扱室の後方に向けて掻込む掻込み部と、前記掻込み部の後部に接続され、前記扱歯支持部材および前記扱歯によって構成された扱き処理部と、を備え、
前記唐箕は、前記選別部の横幅方向に延びる回転軸芯を有する回転羽根を備え、かつ、前記選別部の前後方向において、前記回転軸芯は、前記掻込み部の存在範囲内に設けられている請求項5から7のいずれか一項に記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
コンバインには、圃場の植立作物を刈取る刈取部と、刈取部によって刈り取られた刈取作物の全体が投入される扱室、扱室に回転可能な状態で設けられ、扱室に投入された刈取作物の脱穀処理を行う扱胴、扱胴の下方に設けられた受網、受網から漏下した処理物の選別処理を行う選別部を有する脱穀装置と、が備えられたものがある。この種のコンバインにおいて、扱胴は、扱室の前後方向に沿う姿勢で前記扱室に回転可能に設けられる扱胴支軸と、扱胴支軸に沿った状態、かつ、扱胴の周方向に間隔を空けた状態で扱胴支軸に支持される複数の棒状の扱歯支持部材と、複数の扱歯支持部材それぞれにおいて、扱歯支持部材から扱胴の径方向外側に向けて突出する状態、かつ、扱胴支軸に沿った方向に間隔を空けた状態で扱歯支持部材に支持される複数の棒状の扱歯と、を備えるものがある。
【0003】
この種のコンバインでは、扱胴外周面と受網との間の扱き処理空間に位置する脱穀処理物に扱歯支持部材及び扱歯による打撃や扱歯の梳き込みなどによる脱穀処理が施される。さらに、この脱穀処理で得た処理物が扱胴のうちの扱歯支持部材よりも内側の内部空間に扱歯支持部材どうしの間から入り込むことが可能であり、扱き処理空間の処理物と内部空間の処理物とを撹拌しながら、これらの処理物に扱歯支持部材及び扱歯の打撃や扱歯の梳き込みなどによる脱穀処理が施される。つまり、多量の刈取作物が脱穀処理物として扱室に投入されても、精度よい脱穀処理を施すことが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
扱室に投入される多量の脱穀処理物が精度よく脱穀処理されても、選別部において、脱穀部から供給される多量の処理物に対する選別処理が精度よく行われないと、扱室にあまり多量の刈取作物が供給されないように刈取走行速度をあまり速くすることができない。
【0006】
本発明は、選別部構造を簡素に済ませながら精度よい選別処理を行わせつつ高速で刈取走行することができるコンバインを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるコンバインは、
圃場の植立作物を刈取る刈取部と、前記刈取部によって刈り取られた刈取作物の全体が投入される扱室、前記扱室に回転可能な状態で設けられ、前記扱室に投入された刈取作物の脱穀処理を行う扱胴、前記扱胴の下方に設けられた受網、前記受網から漏下した処理物の選別処理を行う選別部を有する脱穀装置と、が備えられ、前記扱胴は、前記扱室の前後方向に沿う姿勢で前記扱室に回転可能に設けられる扱胴支軸と、前記扱胴支軸に沿った状態、かつ、前記扱胴の周方向に間隔を空けた状態で前記扱胴支軸に支持される複数の棒状の扱歯支持部材と、複数の前記扱歯支持部材それぞれにおいて、前記扱歯支持部材から前記扱胴の径方向外側に向けて突出する状態、かつ、前記扱胴支軸に沿った方向に間隔を空けた状態で前記扱歯支持部材に支持される複数の棒状の扱歯と、を備え、前記選別部は、前記受網の下方に揺動駆動可能に位置するシーブケースと、前記シーブケースの内部に支持され、前記受網から漏下した処理物を受け止め、受け止めた処理物を前記選別部の後方に向けて移送しながら選別処理する第1チャフシーブと、前記選別部の前後方向において前記第1チャフシーブと重複する状態、かつ、前記第1チャフシーブの下方に位置する状態で前記シーブケースに支持され、前記第1チャフシーブから漏下した処理物を受け止め、受け止めた処理物を前記選別部の後方に向けて移送しながら選別処理する第2チャフシーブと、前記選別部の前部に設けられ、前記選別部の後方に向けて前記第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブに沿う選別風を供給する唐箕と、を備えている。
【0008】
本構成によると、受網から漏下した脱穀処理物が第1チャフシーブによって受け止められて第1チャフシーブによるふるい選別と選別風による風選別とによって選別処理され、この選別処理が行われた処理物が第2チャフシーブによって受け止められて第2チャフシーブによるふるい選別と選別風による風選別とによってさらに選別処理され、扱胴と受網とによって精度よく脱穀処理された多量の脱穀処理物が選別処理物として選別部に供給されても精度よく選別処理されるので、選別部の構造を第1チャフシーブと第2チャフシーブとが共通のシーブケースによって揺動操作される簡素なものに済ませながら、精度よい選別処理を行わせつつ高速で刈取走行することができる。
【0009】
本発明においては、
前記扱胴支軸は、水平姿勢で設けられていると好適である。
【0010】
本構成によると、扱胴外周面と受網との間の処理空間や扱胴の内部空間において処理物が扱胴前後方向に均等に分散し易いので、多量の処理物が均等に脱穀処理され易くて多量の処理物をより精度よく脱穀処理することができる。
【0011】
本発明においては、
前記唐箕の後方に設けられ、1番選別物を回収して前記選別部の横幅方向に沿う方向に搬送する1番スクリューコンベヤが備えられ、前記1番スクリューコンベヤよりも後側に設けられ、2番選別物を回収して前記選別部の横幅方向に沿う方向に搬送する2番スクリューコンベヤが備えられ、前記第1チャフシーブの前部および前記第2チャフシーブの前部は、前記1番スクリューコンベヤの中心よりも前側まで延ばされ、前記第1チャフシーブの後部および前記第2チャフシーブの後部は、前記2番スクリューコンベヤの中心よりも後側まで延ばされていると好適である。
【0012】
本構成によると、第1チャフシーブおよび第2チャフシーブが選別部の前後方向に広い範囲にわたって存在して第1チャフシーブおよび第2チャフシーブによる選別処理を十分に施すことができるので、第1チャフシーブおよび第2チャフシーブによる選別処理をより精度よく行わせることができる。
【0013】
本発明においては、
前記第2チャフシーブの後部の下方から前下がり姿勢で前記2番スクリューコンベヤの上方を通って前記1番スクリューコンベヤに向けて延び、1番選別物を前記1番スクリューコンベヤに案内するガイド部が備えられていると好適である。
【0014】
本構成によると、第2チャフシーブから漏下する1番選別物がガイド部によって1番スクリューコンベヤに的確に案内されて1番スクリューコンベヤによって回収されるので、1番選別物を回収漏れがないように回収し易い。
【0015】
本発明においては、
前記唐箕は、選別風を前記唐箕の横外側から吸入して前記唐箕の後側へ向けて吐出するように構成され、前記唐箕と、前記第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブと、の間に、前記唐箕が吐出する選別風を前記第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブに向けて流れるように案内する筒状の風路部材が備えられていると好適である。
【0016】
本構成によると、唐箕において吸入された選別風が漏れなく後向きに吐出され、唐箕からの選別風が筒状の風路部材によって案内されて第1チャフシーブおよび第2チャフシーブに向かうので、第1チャフシーブおよび第2チャフシーブに選別風が供給もれのないように安定的に供給され、第1チャフシーブおよび第2チャフシーブにおける選別処理を精度よく行わせることができる。
【0017】
本発明においては、
前記風路部材の吹出し口が前記第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブの前方において、前記第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブに対向するように設けられていると好適である。
【0018】
本構成によると、風路部材が吹き出す選別風の風向きが第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブに的確に向く風向きになるので、第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブに選別風がきっちり届いて第1チャフシーブおよび第2チャフシーブにおける選別処理を精度よく行わせることができる。
【0019】
本発明においては、
前記風路部材は、前記第1チャフシーブおよび前記第2チャフシーブの延び方向に沿って選別風を吹き出すように構成されていると好適である。
【0020】
本構成によると、風路部材が吹き出した選別風が第1チャフシーブおよび第2チャフシーブに沿って流れるので、第1チャフシーブおよび第2チャフシーブの全体に選別風がきっちり届いて第1チャフシーブおよび第2チャフシーブにおける選別処理を精度よく行わせることができる。
【0021】
本発明においては、
前記扱胴は、前記扱胴の前部に設けられ、前記扱室に投入された刈取作物を前記扱室の後方に向けて掻込む掻込み部と、前記掻込み部の後部に接続され、前記扱歯支持部材および前記扱歯によって構成された扱き処理部と、を備え、前記唐箕は、前記選別部の横幅方向に延びる回転軸芯を有する回転羽根を備え、かつ、前記選別部の前後方向において、前記回転軸芯は、前記掻込み部の存在範囲内に設けられていると好適である。
【0022】
本構成によると、唐箕の吹出し口と、第1チャフシーブおよび第2チャフシーブとの間隔が長くなるので、筒状の風路部材の長さを長くし、唐箕からの選別風が風路部材によって第1チャフシーブおよび第2チャフシーブに的確に向かうように案内され、第1チャフシーブおよび第2チャフシーブに選別風が供給もれのないように安定的に供給でき、第1チャフシーブおよび第2チャフシーブにおける選別処理を精度よく行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一例である実施形態を図面に基づいて説明する。
コンバインの全体を図示しないが、コンバインは、前車輪および後車輪などの走行装置で支持され、かつ、搭乗型の運転部、および、エンジンを有する原動部が形成された走行機体を備えている。走行機体の前部に、圃場の稲や麦などの直立作物を刈取り、刈取作物を後方に搬送する刈取搬送部が設けられている。刈取搬送部は、植立作物を刈り取る刈取部と、刈取部が刈り取った刈取作物を後方に搬送する搬送装置としてのフィーダ1(
図1参照)を備えている。走行機体の後部に、フィーダ1が搬送する刈取穀稈を脱穀対象物として受け入れて脱穀処理し、脱穀処理後の処理物に選別処理を施す脱穀装置2(
図1参照)、および、選別処理によって得られた穀粒を回収して貯留する穀粒タンク(図示せず)が設けられている。
【0025】
〔脱穀装置の構成について〕
脱穀装置2および扱胴3の説明にあたり、脱穀装置2および扱胴3の処理始端側[穀稈投入側(
図1の紙面左側)]を「前」とし、脱穀装置2及び扱胴3の処理終端側[穀稈排出側(
図1の紙面右側)]を「後」とする。
【0026】
図1に示されるように、脱穀装置2には、フィーダ1が投入する刈取作物としての刈取穀稈を脱穀処理物として、この脱穀処理物に脱穀処理を施す脱穀部2Aが備えられている。脱穀部2Aの下方に、脱穀処理後の処理物に選別処理を施す選別部2Bが設けられている。
【0027】
図1に示されるように、脱穀部2Aには、脱穀装置2の上部に形成された扱室4が備えられている。扱室4には、扱胴3が設けられている。扱胴3は、扱胴支軸5を回転中心にして回転駆動される。扱室4の前下部には、脱穀処理物の扱室4への投入を可能にする供給口6が形成されている。扱室4の後下部には、脱穀排稈の扱室外への排出を可能にする排稈部7が形成されている。扱胴3の周囲のうちの扱胴3の下方の領域に受網8が設けられている。
【0028】
扱室4は、扱胴3を支持する前壁9と後壁10、扱室4の上方を覆う天板11、および受網8などによって区画形成されている。天板11の内側部分に、扱室の前後方向に並ぶ複数の送塵弁12が設けられている。扱胴3は、
図1に示されるように、扱胴3の前部に設けられた掻込み部13と、扱胴3のうちの掻込み部13の後側の部位に、掻込み部13の後部に接続している状態で設けられた扱き処理部14と、を備えている。
【0029】
脱穀部2Aにおいては、フィーダ1によって供給口6から扱室4に投入された刈取穀稈の株元から穂先までの全体が脱穀処理物として掻込み部13によって扱室4の内部側に掻き込まれて扱き処理部14と受網8とによって脱穀処理される。脱穀処理される脱穀処理物は、回転する扱き処理部14によって回動力を付与されて送塵弁12に当り、送塵弁12によって扱室4の後方に向けて流れるように案内される。脱穀処理物は、扱き処理部14によって扱室4の後方に向けて移送されつつ脱穀処理される。脱穀処理によって得た穀粒が受網8から漏下する。脱穀処理によって発生した脱穀排稈や切れワラなどが排稈部7から扱室4の外部へ排出される。排稈部7から排出される脱穀排稈や切れワラは、受網8の後端部から後下り姿勢で延びる排出ガイド15によって選別部2Bの外部に向けて流下するように案内される。排出ガイド15は、選別部2Bに位置するシーブケース23の後側まで延ばされ、脱穀排稈や切れワラをシーブケース23よりも後側に流下するように案内する。
【0030】
〔扱胴の構成について〕
扱胴3は、
図1に示されるように、扱室4の前後方向に沿う姿勢で扱室4に設けられ、扱胴軸芯Pを回転中心として回転駆動される扱胴支軸5と、扱胴支軸5の前部に支持されている掻込み部13と、扱胴支軸5のうち、掻込み部13よりも後側の部分に支持されている扱き処理部14とを備えている。掻込み部13の後部と扱き処理部14の前部とが接続されている。扱胴支軸5は、水平姿勢で前壁9および後壁10に支持されている。
【0031】
〔掻込み部の構成について〕
掻込み部13は、
図1に示されるように、扱胴3の前端側ほど小径である基台部13aと、基台部13aの外周部から基台部13aの外側に向かって立ち上がる状態で基台部13aの外周部に設けられた螺旋羽根13bとを備えている。2つの螺旋羽根13bが備えられている。2つの螺旋羽根13bは、基台部13aの周方向に間隔を空けて並んだ2重螺旋状で、基台部13aの後端部から先端部に亘って設けられている。
【0032】
基台部13aは、円錐台状に巻かれた板金部材によって構成されている。基台部13aは、基台部13aの前端部を扱胴支軸5に連結する円板部材(図示せず)、基台部13aの後端部を扱胴支軸5に連結する前支持部材17を介して扱胴支軸5に支持されている。
【0033】
掻込み部13においては、基台部13aが円板部材及び前支持部材17を介して扱胴支軸5によって駆動されて、2つの螺旋羽根13bが扱胴軸芯Pを回転中心にして回転駆動される。フィーダ1によって供給口6から扱室4に投入された刈取穀稈の株元から穂先までの全体が回転する螺旋羽根13bによって案内底板18(
図1参照)に沿わせて扱室4の後方に向けて掻き込まれる。
【0034】
〔扱き処理部の構成について〕
扱き処理部14には、
図1に示されるように、扱胴支軸5のうち、掻込み部13の後部に対応する部分に支持される前支持部材17、扱胴支軸5のうちの前支持部材17よりも後側の部分に支持される後支持部材19、扱胴支軸5のうち、前支持部材17と後支持部材19との間の部分に支持される3つの中間支持部材20が備えられている。3つの中間支持部材20は、扱胴支軸5の前後方向に等間隔を空けて並んでいる。以下において、3つの中間支持部材20のうち、最も前の中間支持部材20を第1の中間支持部材20aと呼称し、3つの中間支持部材20のうち、中間の中間支持部材20を第2の中間支持部材20bと呼称し、3つの中間支持部材20のうち、最も後の中間支持部材20を第3の中間支持部材20cと呼称する。
【0035】
扱き処理部14は、
図1に示されるように、第2の中間支持部材20bよりも前側に位置する6本の棒状の前分割扱歯支持部材21aを有する前扱き処理部14Fと、第2の中間支持部材20bよりも後側に位置する6本の棒状の後分割扱歯支持部材21bを有する後扱き処理部14Rと、を備えている。前分割扱歯支持部材21a及び後分割扱歯支持部材21bは、前分割扱歯支持部材21aと後分割扱歯支持部材21bとに亘る前後長さを有する一本物の扱歯支持部材を第2の中間支持部材20bに対応する位置で前後方向に2分割されたものである。前分割扱歯支持部材21aと後分割扱歯支持部材21bとは、扱胴3の周方向に位置ずれしている。
【0036】
図1に示されるように、前扱き処理部14Fは、扱胴支軸5に沿った状態、かつ、扱胴3の周方向に間隔を空けた状態で扱胴支軸5に支持される6本の棒状の前分割扱歯支持部材21aを備えている。6本の前分割扱歯支持部材21aは、前支持部材17、第1の中間支持部材20a及び第2の中間支持部材20bを介して扱胴支軸5に支持されている。6本の前分割扱歯支持部材21aは、6本の前分割扱歯支持部材21aの扱胴3の周方向での配列ピッチが同じになる状態で扱胴支軸5に支持されている。6本の前分割扱歯支持部材21aそれぞれに、複数の棒状の扱歯22が扱胴支軸5に沿った方向に間隔を空けた状態で支持されている。各前分割扱歯支持部材21aの扱歯22は、前分割扱歯支持部材21aから扱胴3の径方向外側に向けて突出している。
【0037】
図1に示されるように、後扱き処理部14Rは、扱胴支軸5に沿った状態、かつ、扱胴3の周方向に間隔を空けた状態で扱胴支軸5に支持される6本の棒状の後分割扱歯支持部材21bを備えている。6本の後分割扱歯支持部材21bは、第2の中間支持部材20b、第3の中間支持部材20cおよび後支持部材19を介して扱胴支軸5に支持されている。6本の後分割扱歯支持部材21bは、6本の後分割扱歯支持部材21bの扱胴3の周方向での配列ピッチが同じになる状態で扱胴支軸5に支持されている。6本の後分割扱歯支持部材21bそれぞれに、複数の棒状の扱歯22が扱胴支軸5に沿った方向に間隔を空けた状態で支持されている。各後分割扱歯支持部材21bの扱歯22は、後分割扱歯支持部材21bから扱胴3の径方向外側に向けて突出している。
【0038】
本実施形態では、前分割扱歯支持部材21a及び後分割扱歯支持部材21bが6本設けられているが、5本以下あるいは7本以上設けてもよい。本実施形態では、前分割扱歯支持部材21a及び後分割扱歯支持部材21bは、丸パイプ鋼材によって構成されている。前分割扱歯支持部材21a及び後分割扱歯支持部材21bには、丸パイプ鋼材の他、丸鋼材、角棒鋼材、角パイプ鋼材などの各種の棒状部材を採用することができる。また、前分割扱歯支持部材21a及び後分割扱歯支持部材21bには、アングル材やチャンネル材も採用可能である。本実施形態では、各扱歯22は、丸鋼材によって構成されている。扱歯22には、丸鋼材の他、角棒鋼材、丸パイプ材、角パイプ材など各種の棒状部材を採用することができる。
【0039】
扱胴3は、前分割扱歯支持部材21aどうしの間、及び後分割扱歯支持部材21bどうしの間を介して扱室4に連通する内部空間S1(
図1参照)を内部に形成した籠状に構成し、かつ、前分割扱歯支持部材21aおよび後分割扱歯支持部材21bによって形成される扱胴3の外周面から扱胴径方向外側に向けて突出する複数の扱歯22を扱胴3の周方向及び処理方向に間隔を空けて整列した状態で備えるように構成し、いわゆるバー形の扱胴に構成してある。
【0040】
従って、扱胴3は、処理方向の扱胴支軸5を回転中心として回転することにより、掻込み部13からの脱穀処理物を、扱き処理部14と受網8との間に導入する。扱胴3は、扱胴外周面と受網8との間の扱き処理空間S2(
図1参照)に位置する脱穀処理物に前分割扱歯支持部材21a、後分割扱歯支持部材21b及び扱歯22による打撃や扱歯22の梳き込みなどによる脱穀処理を施し、この脱穀処理で得た処理物の内部空間S1への入り込みを許容し、扱き処理空間S2の処理物と内部空間S1の処理物とを撹拌しながら、これらの処理物に前分割扱歯支持部材21a、後分割扱歯支持部材21b及び扱歯22の打撃や扱歯22の梳き込みなどによる脱穀処理を施す。
【0041】
〔選別部の構成〕
選別部2Bの説明にあたり、選別部2Bの処理始端側(
図1の紙面左側)を「前」とし、選別部2Bの処理終端側(
図1の紙面右側)を「後」とする。
【0042】
図1に示されるように、選別部2Bには、受網8の下方に位置するシーブケース23が備えられている。シーブケース23の前部がシーブケース23の前下方に位置する駆動機構24に連結され、シーブケース23の後部に、脱穀フレーム(図示せず)によって揺動可能に支持される支持部(図示せず)が備えられている。シーブケース23は、後部の支持部を揺動支点にして揺動するように駆動機構24によって揺動駆動される。
【0043】
シーブケース23の内部の前部に、グレンパン25が支持されている。
図1に示される鉛直線L1は、1番スクリューコンベヤ30の中心30cを通る線である。グレンパン25は、受網8の前部分8F、すなわち、受網8のうち、前端部8aと鉛直線L1が通る中間部8bとの間の部分の下方に位置している。グレンパン25の後端部から篩い線26が後ろ向きに延ばされている。シーブケース23の後部内に、第1チャフシーブ27および第2チャフシーブ28が支持されている。第1チャフシーブ27は、受網8のうちの後部分8Rの下方に位置している。第2チャフシーブ28は、選別部2Bの前後方向において第1チャフシーブ27と重複する状態、かつ、第1チャフシーブ27の下方に位置する状態でシーブケース23に支持されている。
【0044】
選別部2Bの前部に唐箕29が設けられている。唐箕29は、選別部2Bの後方に向けて第1チャフシーブ27および第2チャフシーブ28に沿う選別風を供給するように構成されている。
【0045】
唐箕29の後方において、シーブケース23の下縁部23tよりも下側の位置に1番選別物(単粒化穀粒)を回収して搬送する1番スクリューコンベヤ30が設けられている。1番スクリューコンベヤ30よりも後側において、シーブケース23の下縁部23tよりも下側の位置に2番選別物(未単粒化穀粒)を回収して搬送する2番スクリューコンベヤ31が設けられている。1番スクリューコンベヤ30および2番スクリューコンベヤ31は、選別部2Bの横幅方向に延びる状態で設けられ、回収した1番選別物あるいは2番選別物を選別部2Bの横幅方向に脱穀装置2の横外側まで搬送する。1番スクリューコンベヤ30および2番スクリューコンベヤ31を支持するフレーム32は、走行機体の機体フレーム(図示せず)に支持されている。
【0046】
図1に示される鉛直線L1は、1番スクリューコンベヤ30の中心30c(回転軸芯)を通る鉛直線であり、鉛直線L2は、2番スクリューコンベヤ31の中心31c(回転軸芯)、および、扱き処理部14の前後方向での中心部14cを通る鉛直線である。
図1に示されるように、第1チャフシーブ27の前部、および、第2チャフシーブ28の前部は、1番スクリューコンベヤ30の中心30cよりも前側まで延ばされている。第1チャフシーブ27の後部は、受網8の後端部8cよりも後側まで延ばされている。第1チャフシーブ27の後部、および、第2チャフシーブ28の後部は、2番スクリューコンベヤ31の中心31cよりも後側まで延ばされている。第2チャフシーブ28よりも下側において、第2チャフシーブ28の後端部の下方箇所から前下がり姿勢で2番スクリューコンベヤ31の上方を通って1番スクリューコンベヤ30に向けて延び、1番選別物を1番スクリューコンベヤ30に案内する1番ガイド部33がシーブケース23に支持されている。シーブケース23の後縁部において、第1チャフシーブ27の後端部の下方箇所から前下がり姿勢で2番スクリューコンベヤ31に向けて延び、2番選別物を2番スクリューコンベヤ31に案内する2番ガイド部34がシーブケース23に支持されている。1番ガイド部33の後端部33aと2番ガイド部34との間に、2番選別物が通過する隙間Dが形成されている。
【0047】
選別部2Bにおいては、シーブケース23が駆動機構24によって揺動操作され、グレンパン25、第1チャフシーブ27および第2チャフシーブ28がシーブケース23によって揺動操作される。受網8の前部分8Fから漏下した脱穀処理物が選別処理物としてグレンパン25によって受け止められ、グレンパン25によって選別部2Bの後方に向けて移送されつつ選別処理される。グレンパン25からの選別処理物、および、受網8の後部分8Rから漏下した脱穀処理物が選別処理物として第1チャフシーブ27によって受け止められ、受け止められた選別処理物が第1チャフシーブ27によって選別部2Bの後方に向けて移送されつつ第1チャフシーブ27によるふるい選別と、唐箕29からの選別風による風選別とによって選別処理される。第1チャフシーブ27から漏下した選別処理物が第2チャフシーブ28によって受け止められ、受け止められた選別処理物が第2チャフシーブ28によって選別部2Bの後方に向けて移送されつつ第2チャフシーブ28によるふるい選別と、唐箕29からの選別風による風選別とによって選別処理される。第2チャフシーブ28から漏下した1番選別物(単粒化穀粒)が1番ガイド部33によって受け止められ、1番ガイド部33によって1番スクリューコンベヤ30に案内されて1番スクリューコンベヤ30によって回収される。回収された1番選別物は、1番スクリューコンベヤ30によって脱穀装置2の横外側へ搬送される。横外側に搬送された1番選別物は、揚穀装置(図示せず)によって穀粒タンクに供給される。第1チャフシーブ27の後部から漏下した2番選別物(未単粒化穀粒)および第2チャフシーブ28の後端部から後側に排出された2番選別物(未単粒化穀粒)が2番ガイド部34によって受け止められ、2番ガイド部34によって2番スクリューコンベヤ31に案内されて2番スクリューコンベヤ31によって回収される。回収された2番選別物は、2番スクリューコンベヤ31によって脱穀装置2の横外側へ搬送される。横外側へ搬送された2番選別物は、還元装置(図示せず)によって脱穀部2Aの前部に還元される。
【0048】
扱胴3をバー形に構成し、かつ、扱胴3の長さを長くして多量の脱穀処理物に脱穀処理を施すことを可能にされている。脱穀部2Aから多量の処理物が選別部2Bに供給されても、上下2段の第1チャフシーブ27と第2チャフシーブ28とによってしっかり選別処理されてほとんどの処理物が1番スクリューコンベヤ30に案内されて回収され、脱穀部2Aに還元される処理物が多くなって脱穀部2Aに詰まりが発生することを防止できる。
【0049】
〔選別風を供給する構成〕
図1に示されるように、選別部2Bの前部に唐箕29が設けられている。唐箕29には、ファンケース29aが備えられている。ファンケース29aの内部に、選別部2Bの横幅方向に延びる回転軸芯Xを有する複数の回転羽根29bが設けられている。ファンケース29aの両横側部に、ファンケース29aの外部から内部に選別風を吸入する吸気口29cが開口されている。ファンケース29aの後部に、選別風を後側に向けて第1チャフシーブ27および第2チャフシーブ28に沿うように吐出する吐出口29dが開口されている。
【0050】
唐箕29は、選別部2Bの前部のうち、シーブケース23の外部に位置する部位に設けられている。唐箕29と、第1チャフシーブ27および第2チャフシーブ28との間に筒状の風路部材35が備えられている。風路部材35の前部が唐箕29の吐出口29dに連通され、風路部材35の後部に、選別風を後向きに吹き出す吹出し口35aが備えられている。風路部材35の吐出口29dに対する連通は、風路部材35をファンケース29aに一体形成することによって行われている。吹出し口35aは、第1チャフシーブ27および第2チャフシーブ28の前方において、第1チャフシーブ27および第2チャフシーブ28に対向するように設けられている。吹出し口35aは、シーブケース23の内部に位置している。
【0051】
風路部材35に、唐箕29からの選別風を第1チャフシーブ27に向かって流れるように案内する周壁部が備えられている。風路部材35の内部に、唐箕29からの選別風を第1チャフシーブ27に向かって流れるように案内する第1ガイド部36、および、唐箕29からの選別風を第2チャフシーブ28に向かって流れるように案内する第2ガイド部37が備えられている。
【0052】
図1に示される鉛直線L3は、回転羽根29bの回転軸芯Xを通る鉛直線である。
図1に示されるように、唐箕29は、回転羽根29bの回転軸芯Xが選別部2Bの前後方向において掻込み部13の存在範囲内に位置する状態で選別部2Bの前部に設けられている。第1チャフシーブ27および第2チャフシーブ28から唐箕29までの距離が長くなり、風路部材35の長さを長くできる。
【0053】
唐箕29において、回転羽根29bの回転により、選別風が唐箕29の両横外側から吸気口29cを介してファンケース29aの内部に吸入され、吸引された選別風が吐出口29dから唐箕29の後側へ向けて吐出される。吐出された選別風が風路部材35の内部に吹き込まれ、風路部材35の周壁部による案内によって、かつ第1ガイド部36および第2ガイド部37による案内によって第1チャフシーブ27および第2チャフシーブ28に向けて流れるように案内され、吹出し口35aから第1チャフシーブ27および第2チャフシーブ28の延び方向に沿って流れるように吹き出される。
【0054】
〔別実施形態〕
(1)上記した実施形態では、扱胴支軸5が水平姿勢で支持される構成を示したが、後上りの傾斜姿勢で支持されるものであってもよい。
【0055】
(2)上記した実施形態では、風路部材35を備える例を示したが、風路部材35を備えず、唐箕29の吐出口29dから第1チャフシーブ27および第2チャフシーブ28に直接に選別風を供給するものであってもよい。
【0056】
(3)上記した実施形態では、風路部材35がファンケース29aに一体成形された例を示したが、ファンケース29aとは別部材に形成されたものであってもよい。
【0057】
(4)上記した実施形態では、唐箕29を回転軸芯Xが掻込み部13の存在範囲内に位置する配置で設けた例を示したが、これに限らない。たとえば回転軸芯Xが掻込み部13よりも前側、あるいは後側に位置するなど、どのような配置で設けるものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、刈取作物の全体が投入される扱室、受網、棒状の扱歯支持部材および棒状の扱歯を有する扱胴が備えられた脱穀装置を有するコンバインに適用できる。
【符号の説明】
【0059】
2 脱穀装置
2B 選別部
3 扱胴
4 扱室
5 扱胴支軸
8 受網
13 掻込み部
14 扱き処理部
21a 扱歯支持部材(前分割扱歯支持部材)
21b 扱歯支持部材(後分割扱歯支持部材)
22 扱歯
23 シーブケース
27 第1チャフシーブ
28 第2チャフシーブ
29 唐箕
29b 回転羽根
30 1番スクリューコンベヤ
30c 中心
31 2番スクリューコンベヤ
31c 中心
33 ガイド部(1番ガイド部)
35 風路部材
35a 吹出し口
X 回転軸芯