(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188657
(43)【公開日】2022-12-21
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20120101AFI20221214BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021096872
(22)【出願日】2021-06-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り https://www.hapilogi.co.jp/warehouse(ウェブサイトのアドレスの掲載日 令和3年1月29日)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】506372092
【氏名又は名称】株式会社はぴロジ
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(72)【発明者】
【氏名】園田 有希生
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】独自の物流網を有していないEC事業者でも、荷主として、倉庫業者とのやり取りを自動で行うことができ、在庫管理等の個別のカスタマイズや商品の入出荷の管理等も自動で行うことができる情報処理システムを提供する。
【解決手段】複数のEC事業者の端末と、ECサイトの運営システムと、倉庫システムを使用して電子取引をする複数の倉庫事業者の端末と、倉庫システムと、それぞれ互換性を有するように外部通信網を介して情報の送受信を行うための第1情報入出力部、第2情報入出力部、第3情報入出力部、及び第4情報入出力部と、第1情報入出力部及び第2情報入出力部の少なくとも一方から取得した物流管理に関する情報と、第3情報入出力部及び第4情報入出力部の少なくとも一方から取得した倉庫管理に関する情報と、を記憶する記憶部と、記憶部に記憶された情報から、物流管理処理を行う処理部と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ECサイトを使用して電子商取引をする複数のEC事業者の物流管理を自動的に行う情報処理システムであって、
前記複数のEC事業者の端末と互換性を有するように外部通信網を介して情報の送受信を行うための第1情報入出力部と、
前記複数のEC事業者が使用するECサイトの運営システムと互換性を有するように外部通信網を介して情報の送受信を行うための第2情報入出力部と、
倉庫システムを使用して電子取引をする複数の倉庫事業者の端末と互換性を有するように外部通信網を介して情報の送受信を行うための第3情報入出力部と、
前記複数の倉庫事業者が使用する倉庫システムと互換性を有するように外部通信網を介して情報の送受信を行うための第4情報入出力部と、
前記第1情報入出力部及び前記第2情報入出力部の少なくともいずれか一方から取得した物流管理に関する情報と、前記第3情報入出力部及び前記第4情報入出力部の少なくともいずれか一方から取得した倉庫管理に関する情報と、を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された、前記物流管理に関する情報と、前記倉庫管理に関する情報とから、物流管理処理を行う処理部と、を備えること
を特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記処理部は、前記記憶部に記憶された、前記物流管理に関する情報と、前記倉庫管理に関する情報とから、前記物流管理処理として、前記複数のEC事業者と、前記複数の倉庫事業者とのマッチングを行うこと
を特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記処理部は、前記記憶部に記憶された、前記物流管理に関する情報と、前記倉庫管理に関する情報とから、前記物流管理処理として、商品の受注管理を行うこと
を特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
物流管理と直接的又は間接的に関連する1乃至複数のシステムと互換性を有するように外部通信網を介して情報の送受信を行うためのシステム情報入出力部を更に備え、
前記記憶部では、前記システム情報入出力部から取得した物流管理と直接的又は間接的に関連する情報が記憶され、
前記処理部は、前記第1情報入出力部から前記複数のEC事業者の端末又は前記複数の倉庫事業者の端末に、前記物流管理と直接的又は間接的に関連する情報を送信すること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理システムは、クラウドシステムとして構築されていること
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、インターネット上で、電子商取引サイト(以下、ECサイトと言う)を使用して電子商取引(所謂EC(electronic commerce))が広く行われ、近年では、さらに広く行われるようになってきている(例えば、特許文献1等を参照)。
【0003】
このようなECサイトを使用して電子商取引をする電子商取引事業者(以下、EC事業者と言う)は、厳密には、自身が運営するECサイトで電子商取引を行う業務体系と、他者が運営するモール型ECサイトのプラットフォームを利用して1つのモールとして電子商取引を行う業務体系とがある。
【0004】
EC事業者は、上記いずれの業務体系においても、販売する商品の荷主となり、顧客から商品の注文があった際に、いつでも受注できるように在庫管理し、顧客が求める場所に時間までに商品を届ける出荷を行うための物流網を必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、一部の大企業などを除く多くのEC事業者は、独自の物流網を有しておらず、効率的な物流管理を行うことができないでいた。
【0007】
具体的には、特に、これら独自の物流網を有していないEC事業者では、荷主として、倉庫業者とのやり取りは自動では行えず、在庫管理等の個別のカスタマイズや商品の入出荷の管理等も自動では行えず、人海戦術で対応せざるを得ない状況にあった。
【0008】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、独自の物流網を有していないEC事業者でも、荷主として、倉庫業者とのやり取りを自動で行うことができ、在庫管理等の個別のカスタマイズや商品の入出荷の管理等も自動で行うことができる情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る情報処理システムは、ECサイトを使用して電子商取引をする複数のEC事業者の物流管理を自動的に行う情報処理システムであって、前記複数のEC事業者の端末と互換性を有するように外部通信網を介して情報の送受信を行うための第1情報入出力部と、前記複数のEC事業者が使用するECサイトの運営システムと互換性を有するように外部通信網を介して情報の送受信を行うための第2情報入出力部と、倉庫システムを使用して電子取引をする複数の倉庫事業者の端末と互換性を有するように外部通信網を介して情報の送受信を行うための第3情報入出力部と、前記複数の倉庫事業者が使用する倉庫システムと互換性を有するように外部通信網を介して情報の送受信を行うための第4情報入出力部と、前記第1情報入出力部及び前記第2情報入出力部の少なくともいずれか一方から取得した物流管理に関する情報と、前記第3情報入出力部及び前記第4情報入出力部の少なくともいずれか一方から取得した倉庫管理に関する情報と、を記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された、前記物流管理に関する情報と、前記倉庫管理に関する情報とから、物流管理処理を行う処理部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、独自の物流網を有していないEC事業者でも、荷主として、倉庫業者とのやり取りを自動で行うことができ、在庫管理等の個別のカスタマイズや商品の入出荷の管理等も自動で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態1に係る情報処理システム全体の概略構成を示す模式図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態1に係る情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態2に係る情報処理システム全体の概略構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
[実施形態1]
先ず、
図1及び
図2を用いて、本発明の実施形態1に係る情報処理システム100について説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係る情報処理システム全体の概略構成を示す模式図であり、
図2は、本発明の実施形態1に係る情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。
【0014】
本発明の実施形態1に係る情報処理システム100は、
図1に示すように、情報処理装置1を備える。情報処理装置1は、外部通信網としてのインターネットNを介して、記憶部としての記憶サーバ2、複数のEC事業者の端末51~5N、これら複数のEC事業者が使用するECサイトの運営システム41~4N、複数の倉庫事業者の端末61~6N、これら複数の倉庫事業者が使用する倉庫システム600、及び管理用端末7と接続されている。
【0015】
情報処理装置1は、パーソナルコンピュータ(PC)であり、ユーザである複数のEC事業者と、複数の倉庫事業者とがインターネットNを介して利用し、サービスを提供するホストコンピュータである。そして、情報処理装置1は、
図2に示すように、その内部に、CPU(Central Processing Unit)等からなる処理部3を有する。
【0016】
この処理部3は、複数のEC事業者の端末51~5Nと、ECサイトの運営システム41~4Nと、複数の倉庫事業者の端末61~6Nと、倉庫システム600と、それぞれ互換性を有するようにインターネットNを介して情報の送受信を行うための第1情報入出力部31、第2情報入出力部32、第3情報入出力部33、及び第4情報入出力部34を有している。
【0017】
記憶サーバ2は、第1情報入出力部31及び第2情報入出力部32の少なくとも一方から取得した物流管理に関する情報、第3情報入出力部33及び第4情報入出力部34少なくとも一方から取得した倉庫管理に関する情報等を記憶する。
【0018】
複数のEC事業者の端末51~5Nは、情報処理装置1との間で、互換性を有するように情報の送受信を行う。
【0019】
EC事業者の端末51~5Nが、情報処理装置1との間で、互換性を有するように情報の送受信するためには、例えば、文字情報等は、CSV(Comma Separated Value)形式のデータ等を用い、画像情報等は、画像UI(User Interface)等を用いればよい。
【0020】
ECサイトの運営システム41~4Nは、情報処理装置1との間で、互換性を有するように情報の送受信を行う。
【0021】
ECサイトの運営システム41~4Nが、情報処理装置1との間で、互換性を有するように情報の送受信するためには、例えば、文字情報等は、JSON(JavaScript Object Notation)形式のデータ等を用い、プログラム等は、API(Application Programming Interface)等を用いればよい。
【0022】
複数の倉庫事業者の端末61~6Nは、情報処理装置1との間で、互換性を有するように情報の送受信を行う。
【0023】
倉庫事業者の端末61~6Nが、情報処理装置1との間で、互換性を有するように情報の送受信するためには、例えば、文字情報等は、CSV(Comma Separated Value)形式のデータ等を用い、画像情報等は、画像UI(User Interface)等を用いればよい。
【0024】
倉庫システム600は、情報処理装置1との間で、互換性を有するように情報の送受信を行う。
【0025】
倉庫システム600が、情報処理装置1との間で、互換性を有するように情報の送受信するためには、例えば、文字情報等は、JSON(JavaScript Object Notation)形式のデータ等を用い、プログラム等は、API(Application Programming Interface)等を用いればよい。
【0026】
管理用端末7は、システム管理者が、情報処理システム100のシステム管理を行うためのものである。
【0027】
具体的には、EC事業者の端末51~5N及びECサイトの運営システム41~4Nの少なくともいずか一方から情報処理装置1に、リアルタイムで、例えば、対象となる商品の在庫の物流管理に関する情報が送信されてくると、記憶サーバ2に送られ、一旦記憶される。
【0028】
また、複数の倉庫事業者の端末61~6N及び倉庫システム600の少なくともいずか一方から情報処理装置1に、リアルタイムで、対象となる商品に対応可能な倉庫管理に関する情報が送信されてくると、記憶サーバ2に送られ、一旦記憶される。
【0029】
そして、情報処理装置1の処理部3は、物流管理処理として、倉庫の空き状況、場所、掛かる費用等を総合して、条件が一致する複数のEC事業者と複数の倉庫事業者とのマッチングを行う。
【0030】
なお、EC事業者は、単一の倉庫事業者の倉庫を用いるだけでなく、売れ行きの良い地域ではより多く在庫を保有するために複数の倉庫を用いる等の在庫管理等の個別のカスタマイズも含めてマッチングを行うこともできる。
【0031】
また、EC事業者の端末51~5N及びECサイトの運営システム41~4Nの少なくともいずか一方から情報処理装置1に、リアルタイムで、例えば、対象となる商品の受注の物流管理に関する情報が送信されてくると、記憶サーバ2に送られ、一旦記憶される。
【0032】
そして、情報処理装置1の処理部3は、物流管理処理として、ECサイトの運営に代行して、ECサイトの運営システム41~4Nに注文された対象となる商品の残り個数が減った情報を送信するとともに、対応する倉庫事業者の端末61~6Nに対応する商品が注文され、どこの倉庫から何時出荷されるべきかの情報を送信する商品の受注管理も行う。
【0033】
なお、本実施形態に係る情報処理システム100は、インターネットNを介して複数のシステム等が接続された、これらのプラットフォームとなるクラウドシステムとして構築されている。
【0034】
以上説明した実施形態1に係る情報処理システム100によれば、上記した構成なので、独自の物流網を有していないEC事業者でも、荷主として、倉庫業者とのやり取りを自動で行うことができ、在庫管理等の個別のカスタマイズや商品の入出荷の管理等も自動で行うことができる情報処理システムを提供することができる。
【0035】
また、この情報処理システム100では、上記した構成なので、複数のEC事業者と、複数の倉庫事業者とのマッチングを容易に行うことができる。
【0036】
また、この情報処理システム100では、上記した構成なので、ECサイトの運営に代行して、商品の受注管理も行うことができる。
【0037】
さらに、この情報処理システム100では、上記した構成なので、クラウドシステムとしてセキュリティが高い等の多くの利点を有することができる。
【0038】
[実施形態2]
次に、
図3を用いて、本発明の実施形態2に係る情報処理システム100について説明する。
図3は、本発明の実施形態2に係る情報処理システム全体の概略構成を示す模式図である。上述の実施形態1に係る情報処理システム100と相違する点は、主に、情報処理装置1が、物流管理と直接的又は間接的に関連する1乃至複数のシステム1~N81~8Nと互換性を有するようにインターネットNを介して接続されていることなので、その点について主に説明し、同一構成は同一符号を付し、説明を省略する。
【0039】
この情報処理システム100では、図示は省略したが、情報処理装置1の処理部3は、物流管理と直接的又は間接的に関連する複数のシステム1~N81~8Nと互換性を有するようにインターネットNを介して情報の送受信を行うためのシステム情報入出力部を更に備えている。そして、記憶サーバ2では、システム情報入出力部から取得した物流管理と直接的又は間接的に関連する情報が記憶され、処理部3は、第1情報入出力部31から複数のEC事業者の端末51~5N又は複数の倉庫事業者の端末61~6Nに、物流管理と直接的又は間接的に関連する情報を送信可能なことが、実施形態1に係る情報処理システム100と異なる。
【0040】
なお、システム1~N81~8Nは、情報処理装置1との間で、互換性を有するように情報の送受信を行う。
【0041】
システム1~N81~8Nが、情報処理装置1との間で、互換性を有するように情報の送受信するためには、例えば、文字情報等は、JSON(JavaScript Object Notation)形式のデータ等を用い、プログラム等は、API(Application Programming Interface)等を用いればよい。
【0042】
このため、この情報処理システム100では、例えば、これらのシステム1~N81~8Nが、例えば、配車管理システム、クラウドファンディング、POS(Point of sale)システム、流通、倉庫オペレーション等のAI・データ分析システム、商品の仕入発注システム、物流人材派遣システム、請求書作成・発行システム、海外(越境)物流システム、通関・貿易システム、前記システムを含有したERP(Enterprise Resources Planning)システム、及び前記システムの処理の内部統制としての稟議承認システム等である場合は、これらのシステム1~N81~8Nのサービスも、複数のEC事業者又は複数の倉庫事業者に提供することができる。
【0043】
本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0044】
100 情報処理システム
1 情報処理装置
2 記憶サーバ(記憶部)
3 処理部
31 第1情報入出力部
32 第2情報入出力部
33 第3情報入出力部
34 第4情報入出力部
41~4N ECサイトの運営システム
51~5N EC事業者の端末
61~6N 倉庫事業者の端末
600 倉庫システム
7 管理用端末
81~8N システム1~N
N インターネット(外部通信網)