(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188838
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】配信システム、サーバ装置、配信方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20221215BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20221215BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F13/00 540P
H04M11/00 302
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097068
(22)【出願日】2021-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000110217
【氏名又は名称】トッパン・フォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100206999
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 綾夏
(72)【発明者】
【氏名】本多 英明
(72)【発明者】
【氏名】三田 貴之
(72)【発明者】
【氏名】竹内 大佑
(72)【発明者】
【氏名】後藤 聡
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 義輝
(72)【発明者】
【氏名】小松 嵩実
【テーマコード(参考)】
5B084
5K201
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA02
5B084AA11
5B084AA12
5B084AB39
5B084BA02
5B084BB15
5K201AA05
5K201BA05
5K201BA12
5K201BA17
5K201BC27
5K201CA09
5K201CB05
5K201EC06
5K201ED05
5L049CC12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】登録者リストに基づいて個々のユーザに応じた情報を配信する配信システム、さーば装置、配信方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】配信システムにおいて、情報管理サーバ20は、携帯キャリアサーバ30から提供される、企業から発信される情報の受信希望者として登録された携帯電話番号のリストを示す登録者リストを取得する。携帯キャリアサーバ30は、登録者リストに示された携帯電話番号あてに、携帯電話番号に対応するユーザの個人情報であって企業に関連する個人情報及び当該ユーザの本人確認が可能な本人確認情報を通知するように依頼する要求メッセージを送信する。そして、情報管理サーバ20は、要求メッセージに対する応答に基づいて応答に含まれるユーザの個人情報と本人確認情報が携帯電話番号に対応づけられた顧客情報を生成し、生成した顧客情報を企業の顧客マスタ情報と突合させることによって、顧客情報を確定させる。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯キャリアサーバから提供される、企業から発信される情報の受信希望者として登録された携帯電話番号のリストを示す登録者リストを取得する登録者リスト取得部と、
前記登録者リストに示された携帯電話番号あてに、前記携帯電話番号に対応するユーザの個人情報であって前記企業に関連する個人情報及び当該ユーザの本人確認が可能な本人確認情報を通知するように依頼する要求メッセージを送信する配信部と、
前記要求メッセージに対する応答に基づいて前記応答に含まれる前記ユーザの個人情報と本人確認情報が前記携帯電話番号に対応づけられた顧客情報を生成し、生成した前記顧客情報を前記企業の顧客マスタ情報と突合させることによって、前記顧客情報を確定させる確定部と、
を備える配信システム。
【請求項2】
前記登録者リストは、前記企業におけるRCSの公式アカウントをフォローするユーザの携帯電話番号を示すリストである、
請求項1に記載の配信システム。
【請求項3】
前記要求メッセージは、前記企業から前記ユーザあてに個別に発信される情報の受信を前記ユーザが希望する場合に前記個人情報と前記本人確認情報とを通知するように依頼するメッセージである、
請求項1又は請求項2に記載の配信システム。
【請求項4】
前記確定部によって前記顧客情報が確定されたユーザには、当該確定された前記顧客情報を用いて、前記企業から前記ユーザあてに個別に発信される情報が送信され、前記確定部によって前記顧客情報が確定されないユーザには、前記登録者リストを用いて、前記企業から不特定のユーザあてに一律に発信される情報が送信される、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の配信システム。
【請求項5】
携帯キャリアサーバから提供される、企業から発信される情報の受信希望者として登録された携帯電話番号のリストを示す登録者リストを取得する登録者リスト取得部と、
前記登録者リストに示された携帯電話番号あてに、前記携帯電話番号に対応するユーザの個人情報であって前記企業に関連する個人情報及び当該ユーザの本人確認が可能な本人確認情報を通知するように依頼する要求メッセージを送信するように、前記携帯キャリアサーバに要求する配信要求部と、
前記要求メッセージに対する応答に基づいて前記応答に含まれる前記ユーザの個人情報と本人確認情報が前記携帯電話番号に対応づけられた顧客情報を生成し、生成した前記顧客情報を前記企業の顧客マスタ情報と突合させることによって、前記顧客情報を確定させる確定部と、
を備えるサーバ装置。
【請求項6】
コンピュータにより実行される配信方法であって、
登録者リスト取得部が、携帯キャリアサーバから提供される、企業から発信される情報の受信希望者として登録された携帯電話番号のリストを示す登録者リストを取得し、
配信部が、前記登録者リストに示された携帯電話番号あてに、前記携帯電話番号に対応するユーザの個人情報であって前記企業に関連する個人情報及び当該ユーザの本人確認が可能な本人確認情報を通知するように依頼する要求メッセージを送信し、
確定部が、前記要求メッセージに対する応答に基づいて前記応答に含まれる前記ユーザの個人情報と本人確認情報が前記携帯電話番号に対応づけられた顧客情報を生成し、生成した前記顧客情報を前記企業の顧客マスタ情報と突合させることによって、前記顧客情報を確定させる、
配信方法。
【請求項7】
コンピュータを、請求項5に記載のサーバ装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記サーバ装置が備える各部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信システム、サーバ装置、配信方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
オンラインで情報を通知する電子通知サービスが提供されるようになった。このような電子通知サービスは、例えば、新製品などを紹介する情報を顧客に通知する通知手段として種々の企業に利用されている。特許文献1では、顧客に通知を行う際、顧客がすぐに見ることのできる確率が高いアドレスに情報を送信する技術が開示されている。
【0003】
このような電子通知サービスのうち、携帯電話番号を宛先とするメッセージサービスが広く普及している。携帯電話番号を宛先とすることにより、通知先の相手のメールアドレスが不明であっても、メッセージを送信することができ、利便性が高いためである。
【0004】
携帯電話番号を宛先とするメッセージサービスには、例えば、RCS(Rich Communication Services)がある。RCSは、携帯電話用のインスタントメッセンジャーを端末レベルで実現するための規格である。RCSにおいては、通信キャリア間の相互接続を考慮した設計がなされ、異なる通信キャリア間であってもメッセージのやり取りが可能である。
【0005】
また、RCSでは、企業が公式アカウントを作成することができる。ユーザは、企業から配信される情報を受信したい場合に、その企業の公式アカウントをフォローする。企業の公式アカウントをフォローするユーザ端末の一覧は、携帯キャリア(携帯電話事業者)の登録者リスト(サブスクライバリストともいう)に登録される。企業は、携帯キャリアから登録者リストを取得し、取得した登録者リストを利用することによって、新製品などを紹介する情報を配信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、登録者リストには、情報配信の宛先となる携帯電話番号のみが登録されている。登録者リストに携帯電話番号以外の情報がない。このため、登録者リストの登録者、企業の顧客として既に登録され済なのか、新規の顧客なのかが判らない。このため、企業は、登録者リストを用いて一律の情報を配信することができるが、個々のユーザに応じた情報を配信することが困難であった。
【0008】
上述の課題を鑑み、本発明の目的は、登録者リストに基づいて個々のユーザに応じた情報を配信することができる配信システム、サーバ装置、配信方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る配信システムは、携帯キャリアサーバから提供される、企業から発信される情報の受信希望者として登録された携帯電話番号のリストを示す登録者リストを取得する登録者リスト取得部と、前記登録者リストに示された携帯電話番号あてに、前記携帯電話番号に対応するユーザの個人情報であって前記企業に関連する個人情報及び当該ユーザの本人確認が可能な本人確認情報を通知するように依頼する要求メッセージを送信する配信部と、前記要求メッセージに対する応答に基づいて前記応答に含まれる前記ユーザの個人情報と本人確認情報が前記携帯電話番号に対応づけられた顧客情報を生成し、生成した前記顧客情報を前記企業の顧客マスタ情報と突合させることによって、前記顧客情報を確定させる確定部と、を備える。
【0010】
また、本発明の一態様に係るサーバ装置は、携帯キャリアサーバから提供される、企業から発信される情報の受信希望者として登録された携帯電話番号のリストを示す登録者リストを取得する登録者リスト取得部と、前記登録者リストに示された携帯電話番号あてに、前記携帯電話番号に対応するユーザの個人情報であって前記企業に関連する個人情報及び当該ユーザの本人確認が可能な本人確認情報を通知するように依頼する要求メッセージを送信するように、前記携帯キャリアサーバに要求する配信要求部と、前記要求メッセージに対する応答に基づいて前記応答に含まれる前記ユーザの個人情報と本人確認情報が前記携帯電話番号に対応づけられた顧客情報を生成し、生成した前記顧客情報を前記企業の顧客マスタ情報と突合させることによって、前記顧客情報を確定させる確定部と、を備える。
【0011】
また、本発明の一態様に係る配信方法は、コンピュータにより実行される配信方法であって、登録者リスト取得部が、携帯キャリアサーバから提供される、企業から発信される情報の受信希望者として登録された携帯電話番号のリストを示す登録者リストを取得し、配信部が、前記登録者リストに示された携帯電話番号あてに、前記携帯電話番号に対応するユーザの個人情報であって前記企業に関連する個人情報及び当該ユーザの本人確認が可能な本人確認情報を通知するように依頼する要求メッセージを送信し、確定部が、前記要求メッセージに対する応答に基づいて前記応答に含まれる前記ユーザの個人情報と本人確認情報が前記携帯電話番号に対応づけられた顧客情報を生成し、生成した前記顧客情報を前記企業の顧客マスタ情報と突合させることによって、前記顧客情報を確定させる。
【0012】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、上記に記載のサーバ装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記サーバ装置が備える各部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、登録者リストを用いて、個々のユーザに応じた情報を配信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施形態に係る配信システム1の構成例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る情報管理サーバ20の構成例を示すブロック図である。
【
図3】実施形態に係る携帯キャリアサーバ30の構成例を示すブロック図である。
【
図4】実施形態に係る顧客マスタ情報120の構成例を示す図である。
【
図5】実施形態に係る登録者リスト情報220(320)の構成例を示す図である。
【
図6】実施形態に係る顧客情報221の構成例を示す図である。
【
図7】実施形態に係る生活者端末40の表示例を示す図である。
【
図8】実施形態に係る生活者端末40の表示例を示す図である。
【
図9】実施形態に係る生活者端末40の表示例を示す図である。
【
図10】実施形態に係る配信システム1における処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、実施形態に係る配信システム1の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、配信システム1は、例えば、企業サーバ10と、情報管理サーバ20と、携帯キャリアサーバ30と、生活者端末40とを備える。配信システム1の構成要素(企業サーバ10、情報管理サーバ20、携帯キャリアサーバ30、及び生活者端末40)は、通信ネットワークNWにより通信可能に接続されている。
【0016】
企業サーバ10は、情報配信を情報管理サーバ20に依頼する企業の端末装置である。企業サーバ10は、例えば、サーバ装置、クラウド装置、PC(Personal Computer)、などのコンピュータ装置により実現される。
【0017】
情報管理サーバ20は、企業サーバ10からの要求に応じて、情報を配信する制御を行うコンピュータ装置である。情報管理サーバ20は、例えば、クラウド装置、サーバ装置、PCなどにより実現される。情報管理サーバ20は、「サーバ装置」の一例である。
【0018】
携帯キャリアサーバ30は、情報管理サーバ20からの要求に応じて情報を配信するコンピュータ装置である。携帯キャリアサーバ30は、例えば、クラウド装置、サーバ装置、PCなどにより実現される。携帯キャリアサーバ30は、RCSメッセージサービスを提供する通信キャリア(携帯電話事業者)のサーバ装置であり、RCSメッセージサービスを利用した通知(以下、RCS通知という)を生活者端末40に行う。
【0019】
生活者端末40は、企業からの情報配信を受けるコンピュータ装置である。生活者端末40は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話などにより実現される。
【0020】
図1の例では、配信システム1に、1つの企業サーバ10、及び、1つの生活者端末40が設けられる場合を例示したが、これに限定されない。配信システム1において、複数の企業サーバ10が設けられる構成であってもよいし、複数の生活者端末40が設けられる構成であってよい。
【0021】
また、
図1の例では、配信システム1に、1つの携帯キャリアサーバ30設けられる場合を例示したが、これに限定されない。複数の携帯キャリアのそれぞれの携帯キャリアサーバ30が配信システム1に設けられる構成であってもよい。
【0022】
本実施形態では、企業のRCS公式アカウントを利用して、生活者端末40に情報が配信される。RCS公式アカウントは、RCSメッセージサービスを提供する通信キャリア(携帯電話事業者)により設定される、RCSの公式なアカウントである。
【0023】
例えば、情報を発信したい企業が、RCSメッセージサービスに、RCS公式アカウントを公開する。RCSメッセージサービスを利用している利用者(以下、単に「利用者」という)は、自身の生活者端末40を用いて希望するRCS公式アカウントをフォローする。
【0024】
利用者が自身の生活者端末40を用いてRCS公式アカウントをフォローすると、その生活者端末40の携帯電話番号が、携帯キャリアサーバ30に通知される。携帯キャリアサーバ30は、通知された携帯電話番号を用いて、登録者リストを作成する。情報管理サーバ20は、例えば定期的に、携帯キャリアサーバ30から登録者リストを取得する。情報管理サーバ20は、登録者リストに掲載された携帯電話番号あてに企業からの情報が配信されるようにする。
【0025】
ここで、上述したように、登録者リストには携帯電話番号のみが掲載されている。このため、登録者リストでは、個人を特定することができない。利用者のなかには、企業から一律に通知される情報のみを受信したい利用者がいる一方で、個別の情報を受信したいと考える利用者も含まれる。個別の情報を受信したいと考える利用者に個別の情報を通知することができれば、利用者の利便性を高めることができ、企業にとっても有利である。
【0026】
このような観点から、本実施形態では、希望する利用者には、企業から個別の情報を送信できるようにする。具体的には、情報管理サーバ20は、希望する利用者から、その利用者の個人情報(例えば、企業の口座情報など)を取得し、取得した個人情報に基づいて個人を特定できるようにする。この場合において、情報管理サーバ20は、利用者から個人情報と共に本人確認情報を取得し、取得した個人情報について本人確認を行えるようにしてもよい。これにより、利用者から取得した個人情報の確かさを高めることができる。
【0027】
そして、情報管理サーバ20は、利用者から取得した個人情報を、企業の顧客マスタ情報と突合させることによって確定させる。この場合、情報管理サーバ20が利用者の個人情報を企業サーバ10へ送り、企業サーバ10が顧客マスタ情報と突合してもよい。これにより、企業から、利用者に個別の情報を送信することが可能となる。情報管理サーバ20が、利用者から取得した個人情報を確定させる具体的な処理については後で詳しく説明する。
【0028】
図1に示すように、企業サーバ10は、例えば、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。通信部11は、外部の装置と通信する。ここでの外部の装置とは、情報管理サーバ20、携帯キャリアサーバ30、及び生活者端末40である。本実施形態では、通信部11は、情報管理サーバ20とのみ通信する。
【0029】
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)などの記憶媒体、あるいはこれらの組合せによって構成される。記憶部12は、企業サーバ10の各種処理を実行するためのプログラム、及び各種処理を行う際に利用される一時的なデータを記憶する。記憶部12は、例えば、顧客マスタ情報120を記憶する。顧客マスタ情報120は、企業における顧客関する情報である。
【0030】
ここで、顧客マスタ情報120について、
図4を用いて説明する。
図4は、実施形態に係る顧客マスタ情報120の構成例を示す図である。
図4に示すように、顧客マスタ情報120は、たとえば、顧客ID、氏名、住所、口座番号、及び本人確認情報などの項目を備える。顧客IDは、顧客を一意に特定する番号などの識別情報である。氏名及び住所は、顧客IDにて特定される顧客の氏名及び住所である。
【0031】
口座番号は、顧客IDにて特定される顧客の口座番号である。ここでは、企業が顧客からの依頼などに応じて口座番号を発行する業務を行うことを想定して、顧客マスタ情報120に顧客の口座番号が記憶される例を示している。本人確認情報は、口座番号等を作成する際などに、顧客の本人確認に用いられた情報、例えば、運転免許証のコピーなどを示す情報である。
【0032】
図1の説明に戻り、制御部13は、企業サーバ10がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。制御部13は、企業サーバ10を統括的に制御する。制御部13は、例えば、顧客マスタ情報120を、通信部11を介して、情報管理サーバ20に送信する。
【0033】
また、生活者端末40は、例えば、通信部41と、記憶部42と、制御部43と、表示部44とを備える。通信部41は、外部の装置と通信する。ここでの外部の装置とは、企業サーバ10、情報管理サーバ20、及び携帯キャリアサーバ30である。
【0034】
記憶部42は、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROMなどの記憶媒体、あるいはこれらの組合せによって構成される。記憶部42は、生活者端末40の各種処理を実行するためのプログラム、及び各種処理を行う際に利用される一時的なデータを記憶する。記憶部42は、例えば、RCSに係るアプリケーションプログラム(RCSアプリ)が記憶される。
【0035】
制御部43は、生活者端末40がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。制御部43は、生活者端末40を統括的に制御する。例えば、制御部43は、CPUに記憶部42が記憶するRCSアプリを実行させることによって、RCSに係る機能を実現する。ここでのRCSに係る機能とは、例えば、RCS通知を受信し、受信した情報に基づいて、RCS通知により通知されたメッセージを表示する機能である。
【0036】
表示部44は、液晶ディスプレイなどの表示装置を含み、制御部43の制御に応じて、RCS通知により通知されたメッセージ等の画像を表示する。
【0037】
図2は、実施形態に係る情報管理サーバ20の構成例を示すブロック図である。情報管理サーバ20は、例えば、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを備える。通信部21は、外部の装置と通信する。ここでの外部の装置とは、企業サーバ10、携帯キャリアサーバ30、及び生活者端末40である。
【0038】
記憶部22は、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROMなどの記憶媒体、あるいはこれらの組合せによって構成される。記憶部22は、情報管理サーバ20の各種処理を実行するためのプログラム、及び各種処理を行う際に利用される一時的なデータを記憶する。記憶部22は、例えば、登録者リスト情報220と、顧客情報221とを記憶する。
【0039】
図5は、実施形態に係る登録者リスト情報220の構成例を示す図である。登録者リスト情報220は、登録者リストを示す情報である。登録者リスト情報220は、例えば、公式アカウント及び複数の登録者(登録者1、登録者2…)などの項目を備える。公式アカウントは、何れの企業のRCS公式アカウントであるかを示す情報である。登録者には、公式アカウントをフォローした生活者端末40の携帯電話番号が示される。
【0040】
図6は、実施形態に係る顧客情報221の構成例を示す図である。企業から一律ではない個別の情報を受信することを希望した利用者の個人情報である。顧客情報221は、例えば、公式アカウント及び複数の登録者(登録者1、登録者2…)などの項目を備える。公式アカウントは、何れの企業のRCS公式アカウントであるかを示す情報である。登録者には、公式アカウントをフォローした利用者の個人情報が示される。
【0041】
図6に示す顧客情報221の登録者の欄は、例えば、登録者リスト情報と、確定情報の項目を備える。登録者リスト情報は、登録者リストに掲載された利用者の携帯電話番号、及び登録日が示される。登録日は、登録者リストに登録された日付、或いは、情報管理サーバ20が登録者リストを取得した日付である。確定情報には、利用者の氏名、携帯電話番号、住所、口座番号、及び本人確認情報などの項目を備える。これらの確定情報は、利用者から通知され、その後企業の顧客マスタ情報120と突合させることによって確定された利用者の個人情報である。
【0042】
図2の説明に戻り、制御部23は、情報管理サーバ20がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。制御部23は、情報管理サーバ20を統括的に制御する。制御部23は、例えば、登録者リスト取得部230と、配信要求部231と、確定部232と、装置制御部233とを備える。
【0043】
登録者リスト取得部230は、携帯キャリアサーバ30から登録者リストを取得する。登録者リスト取得部230は、定期的に登録者リストを取得してもよいし、登録者リストに携帯電話番号が追加されたタイミングが判る場合にはそのタイミングで登録者リストを取得するようにしてもよい。登録者リスト取得部230は、取得した登録者リストを、登録者リスト情報220として記憶部12に記憶させる。
【0044】
この場合において、登録者リスト取得部230は、過去に取得済みの携帯電話番号については、登録者リスト情報220に記憶させないようにしてもよい。具体的には、登録者リスト取得部230は、過去に登録者リストから取得した携帯電話番号の利用者について、所定の条件を充足する場合には、その携帯電話番号を登録者リスト情報220に記憶させないようにするようにしてもよい。所定の条件とは、例えば、すでにその利用者の登録者リスト情報220や顧客情報221が生成済みである場合などである。
【0045】
配信要求部231は、登録者リスト情報220に基づいて、生活者端末40に、要求メッセージを送信する。要求メッセージは、企業から一律ではない個別の情報を受信することを希望する場合に、利用者の個人情報を通知するように要求するメッセージである。
【0046】
図7~
図9は、要求メッセージが生活者端末40に表示された例を示す図である。要求メッセージは、例えば、RCSの公式アカウントのトークルームに通知される。
【0047】
図7には、質問メッセージの例が示されている。質問メッセージは、利用者に、企業から一律ではない個別の情報を受信することを希望するか否かを質問するメッセージである。質問メッセージは、「要求メッセージ」の一例である。質問メッセージでは、例えば、通知文と共に、選択ボタンB1~B3が通知される。通知文は、「TF銀行をフォロー頂き…アカウントの確認をさせてください」などの文章である。
【0048】
通知文には、企業から一律ではない個別の情報を受信することを希望する場合に、アカウントを確認させてほしい旨が記載されている。ここでのアカウントは、利用者の個人情報であって、企業に関連する個人情報を示している。例えば、企業が顧客の口座番号を発行する業務を行う場合、アカウントは利用者の口座番号である。
【0049】
選択ボタンB1~B3は、利用者の希望に応じて選択されるボタンである。利用者は、企業から一律ではない個別の情報を受信することを希望する場合、選択ボタンB1を選択する。選択ボタンB1が選択された場合、アカウントを確認する旨が、携帯キャリアサーバ30を経由して情報管理サーバ20に通知される。これにより、情報管理サーバ20は、企業から個別の情報を受信することを利用者が希望している旨を把握することができる。
【0050】
利用者は、アカウント(例えば、口座番号)を持っていない場合、選択ボタンB2を選択する。選択ボタンB2が選択された場合、アカウントを作成するサイトが、例えば、企業が提供する口座開設サイトに遷移する。
【0051】
利用者は、アカウントの確認を希望しない場合、選択ボタンB3を選択する。選択ボタンB3が選択された場合、アカウントを確認しない旨が、情報管理サーバ20に通知される。これにより、情報管理サーバ20は、企業から個別の情報を受信することを利用者が希望していない旨を把握することができる。
【0052】
配信要求部231は、質問メッセージに対して、選択ボタンB1が選択され、アカウントを確認する旨の応答があった場合に、アカウント確認メッセージを通知する。アカウント確認メッセージは、アカウントを確認するためのメッセージであって、「要求メッセージ」の一例である。
【0053】
図8には、アカウント確認メッセージの例が示されている。アカウント確認メッセージには、「アカウントを確認…口座番号を確認させてください」など、利用者の個人情報を通知するように要求する通知文が通知される。
【0054】
利用者は、アカウント確認メッセージに応答する。具体的には、利用者は、口座番号をトークルームのメッセージ入力欄に入力して送信操作する。これにより、利用者の口座番号が、携帯キャリアサーバ30を経由して情報管理サーバ20に通知される。
【0055】
配信要求部231は、アカウント確認メッセージに対する応答として、利用者の口座番号が通知された場合、本人確認メッセージを通知する。本人確認メッセージは、口座番号を通知した利用者の本人確認を行うためのメッセージであって、「要求メッセージ」の一例である。
【0056】
図9には、本人確認メッセージの例が示されている。本人確認メッセージでは、例えば、通知文と共に、選択ボタンB1~B3が通知される。通知文は、「本人確認をさせて頂きます…選択してください」など、本人確認を行う旨を伝える文章である。
【0057】
選択ボタンB1~B3は、利用者が希望する本人確認の方法に応じて選択されるボタンである。利用者は、公的個人認証を希望する場合、選択ボタンB1を選択する。選択ボタンB1が選択された場合、公的個人認証が行われる。この場合、利用者は、画面の案内にしたがってマイナンバーカードを画面にタッチする等して本人確認を行うことができる。そして、本人確認の結果が、情報管理サーバ20に通知される。これにより、情報管理サーバ20は、利用者の本人確認情報を取得することができる。
【0058】
利用者は、携帯キャリア認証を希望する場合、選択ボタンB2を選択する。選択ボタンB2が選択された場合、携帯キャリア認証を行うサイト、例えば、携帯電話事業者が提供する携帯キャリア認証を行うサイトに遷移する。この場合、利用者は、画面の案内にしたがって、携帯電話の契約時に登録した暗証番号を入力する等して本人確認を行うことができる。そして、本人確認の結果が、情報管理サーバ20に通知される。これにより、情報管理サーバ20は、利用者の本人確認情報を取得することができる。
【0059】
利用者は、その他の認証(この例では「○○認証」と記載)を希望する場合、選択ボタンB3を選択する。その他の認証は任意の方法であってよい。その他の認証は、例えば、利用者の顔が撮影された画像や、利用者の運転免許証が撮像された画像を通知することにより、オンラインで本人確認を行う方法である。選択ボタンB3が選択された場合、その他の認証が行われる。この場合、利用者は、画面の案内にしたがって、撮像したり、撮像した画像を送信したりすることで本人確認を行うことができる。そして、本人確認の結果が、情報管理サーバ20に通知される。これにより、情報管理サーバ20は、利用者の本人確認情報を取得することができる。
【0060】
配信要求部231は、利用者から通知された個人情報(口座番号)、及び本人確認情報を、確定部232に出力する。
【0061】
図2の説明に戻り、確定部232は、配信要求部231から取得した、利用者の個人情報(口座番号)、及び本人確認情報を確定させる。例えば、確定部232は、取得した情報を企業サーバ10に通知して、企業サーバ10の顧客マスタ情報120と一致するか問い合わせる。企業サーバ10は、例えば、通知された情報と、顧客マスタ情報120とを突合させることにより、顧客マスタ情報120と一致するか否かを判定する。企業サーバ10は、判定結果を情報管理サーバ20に通知する。確定部232は、企業サーバ10から、顧客マスタ情報120と一致する旨の応答を受信した場合、利用者の個人情報(口座番号)、及び本人確認情報を確定させる。確定部232は、確定させた情報を、顧客情報221の確定情報として記憶させる。
【0062】
一方、確定部232は、企業サーバ10から、顧客マスタ情報120と一致しない旨の応答を受信した場合、利用者の個人情報(口座番号)、及び本人確認情報を確定させない。具体的には、確定部232は、利用者の個人情報(口座番号)、及び本人確認情報を、顧客情報221の確定情報として記憶させない。この場合、確定部232は、利用者の個人情報(口座番号)、及び本人確認情報を確定できなかった旨を、その利用者の生活者端末40に通知してもよい。
【0063】
なお、企業サーバ10へ問合せ方法は任意であってよい。例えば、情報管理サーバ20が、企業サーバ10から顧客マスタ情報120を一時的に預かり、情報管理サーバ20にて突合を行うようにしてもよい。
【0064】
装置制御部233は、情報管理サーバ20を統括的に制御する。装置制御部233は、例えば、通信部21が受信した登録者リストを登録者リスト取得部230に出力する。装置制御部233は、通信部21が受信した要求メッセージに対する応答を配信要求部231に出力する。
【0065】
図3は、実施形態に係る携帯キャリアサーバ30の構成例を示すブロック図である。携帯キャリアサーバ30は、例えば、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを備える。通信部31は、外部の装置と通信する。ここでの外部の装置とは、企業サーバ10、情報管理サーバ20、及び生活者端末40である。
【0066】
記憶部32は、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、RAM、ROMなどの記憶媒体、あるいはこれらの組合せによって構成される。記憶部32は、携帯キャリアサーバ30の各種処理を実行するためのプログラム、及び各種処理を行う際に利用される一時的なデータを記憶する。記憶部32は、例えば、登録者リスト情報320を記憶する。登録者リスト情報320は、登録者リスト情報220と同様であるため、その説明を省略する。
【0067】
制御部33は、携帯キャリアサーバ30がハードウェアとして備えるCPUにプログラムを実行させることによって実現される。制御部33は、携帯キャリアサーバ30を統括的に制御する。制御部33は、例えば、取得部330と、登録者リスト生成部331と、配信部332と、装置制御部333とを備える。
【0068】
取得部330は、公式アカウントをフォローした利用者の生活者端末40からの通知を取得する。取得部330は、取得した生活者端末40の携帯電話番号を登録者リスト生成部331に出力する。
【0069】
登録者リスト生成部331は、取得部330から公式アカウントをフォローした利用者の生活者端末40の携帯電話番号を取得し、取得した携帯電話番号を掲載した登録者リストを生成する。登録者リスト生成部331は、生成した登録者リストを、登録者リスト取得部230として、記憶部32に記憶させる。
【0070】
また、取得部330は、情報管理サーバ20から要求されたRCS通知を取得する。取得部330は、取得した要求を配信部332に出力する。
【0071】
配信部332は、RCS通知を行う。配信部332は、取得部330から取得した要求に応じて、企業からの一律又は個別の情報を生活者端末40にRCS通知する。
【0072】
装置制御部333は、携帯キャリアサーバ30を統括的に制御する。装置制御部333は、例えば、通信部31が生活者端末40から受信した、公式アカウントをフォローした旨の通知を取得部330に出力する。装置制御部333は、例えば、通信部31が情報管理サーバ20から受信したRCS通知の要求を取得部330に出力する。
【0073】
図10は、実施形態に係る配信システム1における処理の流れを示すフローチャートである。
【0074】
企業サーバ10は、予め、顧客マスタ情報120を記憶している(ステップS10)。生活者端末40は、公式アカウントをフォローする(ステップS11)。これにより、生活者端末40から携帯キャリアサーバ30に、公式アカウントをフォローした旨が通知される。
【0075】
携帯キャリアサーバ30は、登録者リストを更新する(ステップS12)。携帯キャリアサーバ30は、公式アカウントをフォローした旨を通知してきた生活者端末40の携帯電話番号を登録者リストに追加することによって、登録者リストを更新する。
【0076】
情報管理サーバ20は、登録者リストを取得する(ステップS13)。情報管理サーバ20は、携帯キャリアサーバ30に登録者リストを要求することによって、登録者リストを取得する。情報管理サーバ20は、定期的又は不定期に、携帯キャリアサーバ30に登録者リストを要求することによって、登録者リストを更新するようにしてもよい(ステップS14)。情報管理サーバ20は、登録者リストに掲載された携帯電話番号あてに、要求メッセージを送信する(ステップS15)。
【0077】
生活者端末40は、要求メッセージを受信する(ステップS16)。生活者端末40は、利用者の希望に応じた応答を行う(ステップS17)。例えば、利用者が、アカウントの確認を希望しない場合、処理が終了する。利用者が、アカウントの確認を希望する場合、生活者端末40は、利用者のアカウント(口座番号)が、携帯キャリアサーバ30を経由して情報管理サーバ20に通知される(ステップS18)。この場合において、生活者端末40は、利用者の本人確認情報を情報管理サーバ20に通知してもよい。
【0078】
情報管理サーバ20は、生活者端末40から利用者のアカウント(口座番号)等を受信する(ステップS19)。情報管理サーバ20は、受信した情報を企業サーバ10に送信して、顧客マスタ情報120と照合させる(ステップS20)。或いは、ステップS20において情報管理サーバ20は、予め企業サーバ10から顧客マスタ情報120を受領しておき、受領済みの顧客マスタ情報120を、利用者のアカウント(口座番号)等と照合させるようにしてもよい。情報管理サーバ20は、顧客マスタ情報120と照合させた結果に基づいて、顧客情報221を更新する(ステップS21)。具体的には、情報管理サーバ20は、利用者のアカウント(口座番号)等が、顧客マスタ情報120と一致した場合、その利用者のアカウント(口座番号)等を、顧客情報221の確定情報として記憶させる。
【0079】
なお、情報管理サーバ20は、生活者端末40に応答(メッセージ)を送信してもよい(ステップS22)。ここでの応答は、例えば、生活者端末40から受信した利用者のアカウント(口座番号)等が、顧客マスタ情報120と一致したか否かを示す応答である。或いは、ここでの応答は、今後、利用者に、企業から一律ではない個別の情報を通知する旨を示す応答である。生活者端末40は、携帯キャリアサーバ30を経由して情報管理サーバ20から応答(メッセージ)を受信する(ステップS23)。
【0080】
以上説明したように、実施形態に係る配信システム1は、登録者リスト取得部230と、配信部332と、確定部232とを備える。登録者リスト取得部230は、登録者リストを取得する。登録者リストは、公式アカウントをフォローした携帯電話番号のリストである。公式アカウントをフォローすることは、「携帯キャリアサーバ30から提供される、企業から発信される情報の受信希望者として登録される」ことの一例である。配信部332は、要求メッセージを送信する。要求メッセージは、登録者リストに示された携帯電話番号あてに、アカウントと本人確認情報を通知するように依頼するメッセージである。アカウントは、「携帯電話番号に対応するユーザの個人情報であって、企業に関連する個人情報」の一例である。確定部232は、顧客情報221を確定させる。顧客情報221は、要求メッセージに対する応答に含まれるアカウントが携帯電話番号に対応づけられた情報である。確定部232は、アカウントを、顧客マスタ情報120と突合させることによって顧客情報221を確定させる。
【0081】
これにより、実施形態に係る配信システム1は、登録者リストを用いて、個々の顧客(ユーザ)に応じた情報を配信することができる。要求メッセージからの応答として、利用者の個人情報を取得することができ、その情報が顧客マスタ情報120と一致した場合に、公式アカウントをフォローした利用者が企業の顧客の何れであるか確定させることができるためである。個人が確定できれば、個々の顧客(ユーザ)に応じた情報を配信することが可能である。
【0082】
また、実施形態に係る配信システム1では、登録者リストは、企業におけるRCSの公式アカウントをフォローするユーザの携帯電話番号を示すリストである。これにより、実施形態に係る配信システム1は、携帯キャリアサーバ30に要求することによって、公式アカウントをフォローしている携帯電話の電話番号を容易に取得することができる。
【0083】
また、実施形態に係る配信システム1では、要求メッセージは、企業から顧客(ユーザ)あてに個別に発信される情報の受信を、顧客が希望する場合にアカウントと本人確認情報とを通知するように依頼する。また、実施形態に係る配信システム1では、確定部232によって顧客情報221が確定された顧客(ユーザ)には、当該確定された顧客情報221を用いて企業から顧客(ユーザ)あてに個別に発信される情報が送信される。一方、確定部232によって顧客情報221が確定されない利用者(ユーザ)には、登録者リスト情報220を用いて企業から不特定の利用者(ユーザ)あてに一律に発信される情報が送信される。これにより、個別の情報を受信したい顧客の希望と、個別の情報を受信したくない利用者の希望のそれぞれに応えることができ、利便性を向上させることができる。
【0084】
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、上述した実施形態における配信システム1、及び情報管理サーバ20の全部又は一部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0085】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0086】
1 配信システム
10 企業サーバ
20 情報管理サーバ(サーバ装置)
230 登録者リスト取得部
231 配信要求部
232 確定部
30 携帯キャリアサーバ
330 取得部
331 登録者リスト生成部
332 配信部
333 装置制御部
40 生活者端末(顧客端末)