(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188879
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】液晶装置、及び電子機器
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1343 20060101AFI20221215BHJP
【FI】
G02F1/1343
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097139
(22)【出願日】2021-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】小林 佳津
(72)【発明者】
【氏名】堀川 光洋
(72)【発明者】
【氏名】塩野 晃宏
(72)【発明者】
【氏名】北原 大太朗
【テーマコード(参考)】
2H092
【Fターム(参考)】
2H092GA13
2H092GA31
2H092HA04
2H092HA14
2H092JA24
2H092JA41
2H092JB11
2H092JB51
2H092MA07
2H092PA02
(57)【要約】
【課題】表示品質を向上させることが可能な液晶装置、及び電子機器を提供する。
【解決手段】素子基板10と対向基板20との間に液晶層15を挟持した液晶装置100であって、素子基板10は、複数の画素電極27が設けられた表示領域Eと、表示領域Eを枠状に囲み、ダミー画素電極27aが設けられた非表示領域E1と、を有し、対向基板20は、複数の画素電極27、及び、ダミー画素電極27aと対向する対向電極31aを有し、非表示領域E1におけるダミー画素電極27a、対向電極31aのうち少なくとも一方の電極における液晶層15の側には、凹凸パターン27a2,31a2が形成されており、凹凸パターン27a2,31a2には、所定の方向から斜方蒸着された配向膜28,32が設けられる。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と第2基板との間に液晶層を挟持した液晶装置であって、
前記第1基板は、複数の第1電極が設けられた表示領域と、
前記表示領域を枠状に囲み、第2電極が設けられた周辺領域と、を有し、
前記第2基板は、前記複数の第1電極、及び、前記第2電極と対向する第3電極を有し、
前記周辺領域における前記第2電極、前記第3電極のうち少なくとも一方の電極における前記液晶層の側には、凹凸パターンが形成されており、
前記凹凸パターンには、所定の方向から斜方蒸着された蒸着膜が設けられる、液晶装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液晶装置であって、
前記表示領域は、略矩形をなしており、
前記周辺領域は、前記表示領域を囲う額縁状であり、
前記凹凸パターンは、前記額縁状の角部に位置する前記第2電極及び前記第3電極の少なくとも一方に設けられている、液晶装置。
【請求項3】
請求項2に記載の液晶装置であって、
前記角部は、前記液晶層の配向方向に相当する部分である、液晶装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液晶装置であって、
前記第2電極は、前記表示領域における前記第1電極による表示駆動に寄与しないダミー画素電極である、液晶装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の液晶装置であって、
前記凹凸パターンは、前記第2電極、又は、前記第3電極に設けられた格子状の溝であり、
前記溝の幅をWとし、前記溝の高さをHとした場合、
W:Hは、1:1~1:2である、液晶装置。
【請求項6】
請求項5に記載の液晶装置であって、
前記溝のピッチは、前記第1電極の配置ピッチよりも小さい、液晶装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の液晶装置を備える、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶装置、及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、表示領域を囲む非表示領域に3つの電極を並べて配置し、それぞれの電極に位相の異なる交流信号を印加することにより、表示ムラの原因となるイオン性不純物を非表示領域に移動させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、非表示領域におけるイオン性不純物のトラップ性能が十分ではなく、更なるトラップ性能の向上が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
液晶装置は、第1基板と第2基板との間に液晶層を挟持した液晶装置であって、前記第1基板は、複数の第1電極が設けられた表示領域と、前記表示領域を枠状に囲み、第2電極が設けられた周辺領域と、を有し、前記第2基板は、前記複数の第1電極、及び、前記第2電極と対向する第3電極を有し、前記周辺領域における前記第2電極、前記第3電極のうち少なくとも一方の電極における前記液晶層の側には、凹凸パターンが形成されており、前記凹凸パターンには、所定の方向から斜方蒸着された蒸着膜が設けられる。
【0006】
電子機器は、上記に記載の液晶装置を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】
図1に示す液晶装置のH-H’線に沿う断面図。
【
図6】
図5に示す液晶装置のB1部を拡大して示す平面図。
【
図7】
図6に示す液晶装置のC部を拡大して示す平面図。
【
図8】
図7に示す液晶装置のD-D’線に沿う断面図。
【
図10】配向膜の状態及び液晶分子の配向状態とイオン性不純物の流れとの関係を説明する図。
【
図12】電子機器としてのプロジェクターの構成を示す図。
【
図13】変形例のダミー画素電極の構成を示す断面図。
【
図14】変形例のダミー画素電極の構成を示す断面図。
【
図15】変形例のダミー画素電極の構成を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の各図においては、互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸、及びZ軸として説明する。X軸に沿う方向を「X方向」、Y軸に沿う方向を「Y方向」、Z軸に沿う方向を「Z方向」とし、矢印の方向が+方向であり、+方向と反対の方向を-方向とする。なお、+Z方向を「上」又は「上方」、-Z方向を「下」又は「下方」ということもあり、+Z方向から見ることを平面視あるいは平面的ともいう。また、Z方向+側の面を上面、これと反対側となるZ方向-側の面を下面として説明する。
【0009】
さらに、以下の説明において、例えば基板に対して、「基板上に」との記載は、基板の上に接して配置される場合、基板の上に他の構造物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接して配置され、一部が他の構造物を介して配置される場合のいずれかを表すものとする。
【0010】
図1及び
図2を参照しながら、液晶装置100の構成を説明する。
【0011】
液晶装置100は、対向配置された第1基板としての素子基板10、及び第2基板としての対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された液晶層15とを有する。素子基板10を構成する基板としての第1基材10a、及び対向基板20を構成する第2基材20aは、例えば、ガラス又は石英などである。
【0012】
素子基板10は対向基板20よりも大きく、両基板は、対向基板20の外周に沿って配置されたシール材14を介して接合されている。その隙間に、正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて液晶層15を構成している。
【0013】
シール材14は、例えば、熱硬化性又は紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材14には、例えば、一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサーが混入されている。
【0014】
シール材14の内側には、表示に寄与する複数の画素Pを配列した表示領域Eが設けられている。表示領域Eの周囲には、表示に寄与しない周辺回路などが設けられた周辺領域としての非表示領域E1が配置されている。
【0015】
素子基板10の1辺部に沿ったシール材14と1辺部との間には、データ線駆動回路22が設けられている。また、1辺部に対向する他の1辺部に沿ったシール材14と表示領域Eとの間には、検査回路25が設けられている。さらに、1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿ったシール材14と表示領域Eとの間には、走査線駆動回路24が設けられている。1辺部と対向する他の1辺部に沿ったシール材14と検査回路25との間には、2つの走査線駆動回路24を繋ぐ複数の配線29が設けられている。
【0016】
対向基板20側における額縁状に配置されたシール材14の内側には、同じく額縁状に遮光膜18が設けられている。遮光膜18は、例えば、光反射性を有する金属あるいは金属酸化物などからなり、遮光膜18の内側が複数の画素Pを有する表示領域Eとなっている。遮光膜18としては、例えば、タングステンシリサイド(WSi)を用いることができる。
【0017】
これらデータ線駆動回路22、走査線駆動回路24に繋がる配線は、1辺部に沿って配列した複数の外部接続用端子70に接続されている。以降、1辺部に沿った方向をX方向とし、1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿った方向をY方向として説明する。また、Z方向から見ることを平面視という。
【0018】
第1基材10aの液晶層15側の表面には、画素Pごとに設けられた第1電極としての画素電極27と、スイッチング素子である薄膜トランジスター(以降、「トランジスター30」と呼称する)と、データ線(図示せず)と、これらを覆う第1配向膜28とが形成されている。
【0019】
画素電極27は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜で形成されている。本発明における素子基板10は、少なくとも画素電極27、トランジスター30、第1配向膜28を含むものである。
【0020】
第2基材20aの液晶層15側の表面には、遮光膜18と、これを覆うように成膜された絶縁層33と、絶縁層33を覆うように設けられた第3電極としての対向電極31と、対向電極31を覆う第2配向膜32とが設けられている。本発明における対向基板20は、少なくとも遮光膜18、対向電極31、第2配向膜32を含むものである。
【0021】
遮光膜18は、
図1に示すように、表示領域Eを取り囲むと共に、平面的に走査線駆動回路24、検査回路25と重なる位置に設けられている。これにより、対向基板20側からこれらの駆動回路を含む周辺回路に入射する光を遮光して、周辺回路が光によって誤動作することを防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が表示領域Eに入射しないように遮光して、表示領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
【0022】
絶縁層33は、例えば、酸化シリコンなどの無機材料からなり、光透過性を有して遮光膜18を覆うように設けられている。このような絶縁層33の形成方法としては、例えば、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて成膜する方法が挙げられる。
【0023】
対向電極31は、例えば、ITOなどの透明導電膜からなり、絶縁層33を覆うと共に、対向基板20の四隅に設けられた上下導通部26により素子基板10側の配線に電気的に接続されている。
【0024】
画素電極27を覆う第1配向膜28、及び対向電極31を覆う第2配向膜32は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。第1配向膜28及び第2配向膜32としては、SiOx(酸化シリコン)などの無機材料を成膜して、負の誘電異方性を有する液晶分子に対して略垂直配向させる無機配向膜が挙げられる。第1配向膜28、及び第2配向膜32は、斜方蒸着により、
図1の矢印方向の配向方向を備える。
【0025】
このような液晶装置100は、透過型であって、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が電圧印加時の透過率よりも大きいノーマリーホワイトや、電圧が印加されない時の画素Pの透過率が電圧印加時の透過率よりも小さいノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。光の入射側と射出側とにそれぞれ偏光素子が光学設計に応じて配置されて用いられる。
【0026】
次に、
図3を参照しながら、液晶装置100の電気的な構成について説明する。
【0027】
液晶装置100は、少なくとも表示領域Eにおいて互いに絶縁されて直交する複数の走査線3aおよび複数のデータ線6aと、容量線3bとを有する。例えば、走査線3aが延在する方向がX方向であり、データ線6aが延在する方向がY方向である。
【0028】
走査線3aとデータ線6aならびに容量線3bと、これらの信号線類により区分された領域に、画素電極27と、トランジスター30と、容量素子16とが設けられ、これらが画素Pの画素回路を構成している。
【0029】
走査線3aはトランジスター30のゲートに電気的に接続され、データ線6aはトランジスター30のソース領域に電気的に接続されている。画素電極27は、トランジスター30のドレイン領域に電気的に接続されている。
【0030】
データ線6aは、データ線駆動回路22(
図1参照)に接続されており、データ線駆動回路22から供給される画像信号D1,D2,…,Dnを画素Pに供給する。走査線3aは、走査線駆動回路24(
図1参照)に接続されており、走査線駆動回路24から供給される走査信号SC1,SC2,…,SCmを各画素Pに供給する。
【0031】
データ線駆動回路22からデータ線6aに供給される画像信号D1~Dnは、この順に線順次で供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6a同士に対してグループごとに供給してもよい。走査線駆動回路24は、走査線3aに対して、走査信号SC1~SCmを所定のタイミングでパルス的に線順次で供給する。
【0032】
液晶装置100は、スイッチング素子であるトランジスター30が走査信号SC1~SCmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号D1~Dnが所定のタイミングで画素電極27に書き込まれる構成となっている。そして、画素電極27を介して液晶層15に書き込まれた所定レベルの画像信号D1~Dnは、画素電極27と液晶層15を介して対向配置された対向電極31との間で一定期間保持される。
【0033】
保持された画像信号D1~Dnがリークするのを防止するため、画素電極27と対向電極31との間に形成される液晶容量と並列に容量素子16が接続されている。容量素子16は、2つの容量電極の間に容量膜としての誘電体層を有するものである。
【0034】
次に、
図4を参照しながら、液晶装置100の具体的な構成について説明する。
【0035】
液晶装置100は、素子基板10と、これに対向配置される対向基板20と、を備えている。素子基板10を構成する第1基材10aは、例えば、石英である。素子基板10は、第1基材10aの上に、絶縁層40及び配線層41と、画素電極27と、第1配向膜28と、を備えている。
【0036】
絶縁層40は、例えば、酸化シリコンで構成されており、第1絶縁層40aと、第2絶縁層40bと、第3絶縁層40cと、第4絶縁層40dと、第5絶縁層40eと、第6絶縁層40fと、第7絶縁層40gと、第8絶縁層40hと、を有する。第1絶縁層40aと第2絶縁層40bとの間には、平面視で四角形の枠状に形成された遮光膜42が配置されている。配線層41は、遮光膜43と、トランジスター30と、走査線3aと、容量線3bと、データ線6aと、を備えている。
【0037】
絶縁層40の上には、画素電極27が配置されている。画素電極27の上には、酸化シリコンなどの無機材料を斜方蒸着した蒸着膜としての第1配向膜28が設けられている。第1配向膜28の上には、シール材14により囲まれた空間に液晶等が封入された液晶層15が配置されている。
【0038】
一方、対向基板20は、第2基材20aを備えている。第2基材20aは、例えば、石英である。対向基板20は、第2基材20aの上(液晶層15側)に、絶縁層33と、第3電極としての対向電極31と、第2配向膜32と、を備えている。対向電極31は、例えば、ITO等の透明導電膜からなる。蒸着膜としての第2配向膜32は、第1配向膜28と同様に、例えば、酸化シリコンなどの無機材料が斜方蒸着されている。
【0039】
液晶層15は、画素電極27と対向電極31との間で電界が生じていない状態で配向膜28,32によって所定の配向状態をとる。後述するプロジェクター1000の光Lは、例えば、素子基板10側から入射する。
【0040】
次に、
図5~
図8を参照しながら、液晶装置100における表示領域E、及び非表示領域E1の具体的な構成について説明する。
【0041】
図5及び
図6に示すように、素子基板10における表示領域Eには、表示駆動に寄与する複数の画素電極27がマトリクス状に配置されている。また、表示領域Eの周囲、言い換えれば、表示領域Eとシール材14との間の非表示領域E1の領域には、表示駆動に寄与しない第2電極としての複数のダミー画素電極27aが配置されている。
【0042】
図6に示すように、本実施形態のダミー画素電極27aは、例えば、X方向に9画素、Y方向に9画素が配置されている。なお、ダミー画素電極27aとシール材14との間には、フローティング状態、具体的には、下層の配線とは電気的に接続されていない、ダミー画素電極27bが配置されている。なお、フローティング状態のダミー画素電極27bは、配置されなくてもよい。
【0043】
図7及び
図8に示すように、素子基板10の表面には、第1配向膜28が成膜されている。また、対向基板20の表面には、第2配向膜32が成膜されている。
【0044】
具体的には、素子基板10のダミー画素電極27aの表面、具体的には、ダミー画素電極27aのベースとなるベース電極27a1の上に、格子状の溝を有する凹凸パターン27a2が設けられている。よって、素子基板10に対して斜方蒸着処理を施した際に、第1配向膜28が蒸着する部分と、蒸着されずダミー画素電極27aの表面が露出する露出部27a3と、が形成される。
【0045】
また、対向基板20側における非表示領域E1の対向電極31a(なお、表示領域Eの対向電極31と同じものであるが、説明の都合上、区分けして説明する)の表面、具体的には、対向電極31aのベースとなるベース電極31a1の上に、格子状の溝を有する凹凸パターン31a2が設けられている。よって、対向基板20に対して斜方蒸着処理を施した際に、第2配向膜32が蒸着する部分と、蒸着されず対向電極31aが露出する露出部31a3と、が形成される。
【0046】
凹凸パターン27a2,31a2の形成方法は、例えば、エッチング処理が挙げられる。例えば、凹凸パターン27a2,31a2を設ける領域のみ、凹凸パターン27a2,31a2の厚み分のITO膜を成膜した後、エッチング処理を施して凹凸パターン27a2,31a2を形成する。なお、凹凸パターン27a2,31a2が形成されればよく、この方法に限定されない。
【0047】
このように、凹凸パターン27a2,31a2を設けることによって、斜方蒸着の影となる部分がつくられる。よって、非表示領域E1における第1配向膜28が蒸着されない露出部27a3の面積を多くすることができる。更に、非表示領域E1における第2配向膜32が蒸着されない露出部31a3の面積を多くすることができる。
【0048】
よって、露出部27a3,31a3にイオン性不純物50を吸着させやすくすることが可能となり、非表示領域E1にイオン性不純物50を留めておくことができる。その結果、イオン性不純物50に起因する角シミが発生することを抑えることができる。
【0049】
なお、素子基板10側と対向基板20側との両方に凹凸パターン27a2,31a2を設けることに限定されず、どちらか一方の基板10,20のみに、凹凸パターン27a2,31a2を設けるようにしてもよい。
【0050】
また、
図7に示すように、ダミー画素電極27aの表面には、凹凸パターン27a2が千鳥状に配置されている。ダミー画素電極27aのX方向には、例えば、4個又は5個の凹凸パターン27a2が設けられている。一方、Y方向も同様に、4個又は5個の凹凸パターン27a2が設けられている。このように凹凸パターン27a2を設けることにより、第1配向膜28が設けられていない領域、つまり、露出部27a3の領域を広くすることができる。なお、対向電極31についても、同様に凹凸パターン31a2が設けられている。
【0051】
また、ダミー画素電極27aの表面に設けられた凹凸パターン27a2の大きさについて説明する。
図8に示すように、凹凸パターン27a2の高さ、言い換えれば、溝の高さをHとし、凹凸パターン27a2の凸部と凸部との間隔、言い換えれば、溝の幅をWとした場合、W:Hは、1:2である。
【0052】
このような関係にすることにより、溝の幅Wよりも溝の高さHが大きいので、斜方蒸着処理の際、影となる領域を増やすことが可能となり、露出部27a3の面積を広くすることができる。よって、イオン性不純物50をトラップしやすくすることができる。
【0053】
以上のように、非表示領域E1におけるダミー画素電極27aや対向電極31aに設けられた凹凸パターン27a2,31a2に斜方蒸着を施すことによって、配向膜28,32となる蒸着膜が設けられる部分と蒸着膜が設けられない部分とを有するので、例えば、蒸着膜が絶縁膜の場合、絶縁膜が設けられていない露出部27a3,31a3の電極表面においてイオン性不純物50を吸着しやすくなる、言い換えれば、イオン性不純物50のトラップ性能を向上させることができる。これにより、非表示領域E1にイオン性不純物50を留めておくことが可能となり、イオン性不純物50に起因する表示ムラが発生することを抑えることができる。
【0054】
次に、
図9を参照しながら、画素Pの構成について説明する。
【0055】
画素Pは、隣り合う画素電極27と画素電極27との間に、データ線6aや走査線3aが配置されている。また、データ線6aと走査線3aとが交差する部分にトランジスター30が配置されている。非表示領域E1には、ダミー画素電極27a,27bが配置される。ダミー画素電極27a,27bは、画素Pの表示画素数の調整のためや、表示領域Eの境界の液晶に影響を与えないように構成される。
【0056】
画素電極27の大きさは、横方向(X方向)の幅L1が、例えば、8.5μmである。一方、縦方向(Y方向)の幅L2の大きさは、例えば、8.5μmである。本実施形態では、ダミー画素電極27a、及びフローティング状態のダミー画素電極27bとも、画素電極27と同じ大きさである。また、画素電極27の厚みは、例えば、1200Å~1400Å程度である。
【0057】
図6~
図8に示すように、例えば、ダミー画素電極27aがX方向及びY方向にそれぞれ9画素分配置されているとする。この場合、例えば、本実施形態では、全てのダミー画素電極27aに凹凸パターン27a2を設ける。
【0058】
このように、非表示領域E1におけるダミー画素電極27a及び対向電極31aに凹凸パターン27a2,31a2を設けることにより、表示領域Eにおいて、液晶の配向に影響を及ぼすことを抑えることができる。
【0059】
次に、
図10を参照しながら、液晶の配向方向と、イオン性不純物50の流れる方向と、の関係を説明する。
【0060】
素子基板10の表面、及び対向基板20の表面には、例えば、酸化シリコンを真空蒸着法により、斜方蒸着して得られた第1配向膜28及び第2配向膜32が形成されている。斜方蒸着する蒸着角度θbは、例えば、45°である。これにより、素子基板10及び対向基板20の表面には、酸化シリコンの結晶体が柱状に成長する。柱状に成長した柱状結晶体を、カラム28a,32aと称する。第1配向膜28は、カラム28aの集合体である。第2配向膜32は、カラム32aの集合体である。
【0061】
カラム28a,32aの成長角度θcは、蒸着角度θbと必ずしも一致せず、例えば、70°となっている。第1配向膜28及び第2配向膜32の表面において、略垂直配向する液晶分子LCのプレチルト角θpは、例えば、85°である。また、素子基板10及び対向基板20の基板表面から見た液晶分子LCのプレチルトの方向、即ち方位角方向は、第1配向膜28及び第2配向膜32における斜方蒸着における平面的な蒸着方向と同じである。
【0062】
画素電極27と対向電極31との間に駆動電圧を印加して液晶層15を駆動すると、液晶分子LCがプレチルトの方位角方向に倒れる。液晶層15の駆動(ON/OFF)を繰り返すと、液晶分子LCは、プレチルトの方位角方向に倒れたり、初期の配向状態に戻ったりする挙動を繰り返す。液晶分子LC、負の誘電異方性を有し、液晶層15の駆動がOFFの時、略垂直配向する。
【0063】
液晶分子LCの向きが変わることにより、表示領域Eにおいて、液晶層15に滞留するイオン性不純物50が移動し、主にB1方向及びB2方向(
図5参照)に集中する。本実施形態によれば、イオン性不純物50が表示領域Eの一部に集中する場合、非表示領域E1において、イオン性不純物50のトラップ性能が高められているので、イオン性不純物50が表示領域Eの角部に集中することを抑制し、表示ムラの発生を防止することができる。表示ムラの要因となる。表示領域Eの角部に発生する表示ムラは、角シミと呼ばれる。
【0064】
次に、
図11を参照しながら、角シミの発生状況について説明する。
【0065】
図11は、横軸に試験時間を示し、右側に行くに従って、試験時間が長くなっている。また、縦軸に角シミの悪さを示し、上側に行くに従って、発生状況が悪くなっている。「ITO剥き出しあり」は実施形態を示し、「ITO剥き出し無し」は比較形態を示す。
【0066】
ダミー画素電極27aや対向電極31の全域に配向膜28,32が設けられている、言い換えれば、ITOが剥き出し無しの場合、試験時間が長くなるに従って、角シミの発生状況が悪化している。
【0067】
一方、ダミー画素電極27aや対向電極31aに凹凸パターン27a2,31a2があり、配向膜28,32が設けられていない露出部27a3,31a3がある場合、言い換えれば、ITOが剥き出しありの場合、試験時間が長くなっても、角シミの発生状況は変わらない。
【0068】
次に、
図12を参照しながら、液晶装置100が搭載された電子機器としてのプロジェクター1000の構成について説明する。
【0069】
本実施形態のプロジェクター1000は、システム光軸Lに沿って配置された偏光照明装置1100と、光分離素子としての2つのダイクロイックミラー1104,1105と、3つの反射ミラー1106,1107,1108と、5つのリレーレンズ1201,1202,1203,1204,1205と、3つの光変調手段としての透過型の液晶ライトバルブ1210,1220,1230と、光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム1206と、投写レンズ1207とを備えている。
【0070】
偏光照明装置1100は、超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット1101と、インテグレーターレンズ1102と、偏光変換素子1103とから概略構成されている。
【0071】
ダイクロイックミラー1104は、偏光照明装置1100から射出された偏光光束のうち、赤色光(R)を反射させ、緑色光(G)と青色光(B)とを透過させる。もう1つのダイクロイックミラー1105は、ダイクロイックミラー1104を透過した緑色光(G)を反射させ、青色光(B)を透過させる。
【0072】
ダイクロイックミラー1104で反射した赤色光(R)は、反射ミラー1106で反射した後にリレーレンズ1205を経由して液晶ライトバルブ1210に入射する。ダイクロイックミラー1105で反射した緑色光(G)は、リレーレンズ1204を経由して液晶ライトバルブ1220に入射する。ダイクロイックミラー1105を透過した青色光(B)は、3つのリレーレンズ1201,1202,1203と2つの反射ミラー1107,1108とからなる導光系を経由して液晶ライトバルブ1230に入射する。
【0073】
液晶ライトバルブ1210,1220,1230は、クロスダイクロイックプリズム1206の色光ごとの入射面に対してそれぞれ対向配置されている。液晶ライトバルブ1210,1220,1230に入射した色光は、映像情報(映像信号)に基づいて変調されクロスダイクロイックプリズム1206に向けて射出される。
【0074】
このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光は、投写光学系である投写レンズ1207によってスクリーン1300上に投写され、画像が拡大されて表示される。
【0075】
液晶ライトバルブ1210は、上述した液晶装置100が適用されたものである。液晶装置100は、色光の入射側と射出側とにおいてクロスニコルに配置された一対の偏光素子の間に隙間を置いて配置されている。他の液晶ライトバルブ1220,1230も同様である。
【0076】
なお、液晶装置100が搭載される電子機器としては、プロジェクター1000の他、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、スマートフォン、EVF(Electrical View Finder)、モバイルミニプロジェクター、電子ブック、携帯電話、モバイルコンピューター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ディスプレイ、車載機器、オーディオ機器、露光装置や照明機器など各種電子機器に用いることができる。
【0077】
以上述べたように、本実施形態の液晶装置100は、素子基板10と対向基板20との間に液晶層15を挟持した液晶装置100であって、素子基板10は、複数の画素電極27が設けられた表示領域Eと、表示領域Eを枠状に囲み、ダミー画素電極27aが設けられた非表示領域E1と、を有し、対向基板20は、複数の画素電極27、及び、ダミー画素電極27aと対向する対向電極31を有し、非表示領域E1におけるダミー画素電極27a、対向電極31aのうち少なくとも一方の電極における液晶層15の側には、凹凸パターン27a2,31a2が形成されており、凹凸パターン27a2,31a2には、所定の方向から斜方蒸着された配向膜28,32となる蒸着膜が設けられる。
【0078】
この構成によれば、非表示領域E1におけるダミー画素電極27aや対向電極31aに設けられた凹凸パターン27a2,31a2に斜方蒸着を施すことによって、蒸着膜が設けられる部分と蒸着膜が設けられない部分とを有するので、例えば、蒸着膜が絶縁膜の場合、絶縁膜が設けられていない露出部27a3,31a3の電極表面においてイオン性不純物50を吸着しやすくなる、言い換えれば、イオン性不純物50をトラップしやすくすることができる。これにより、非表示領域E1にイオン性不純物50を留めておくことが可能となり、イオン性不純物50に起因する角シミが発生することを抑えることができる。
【0079】
また、本実施形態の液晶装置100において、ダミー画素電極27aは、表示領域Eにおける画素電極27による表示駆動に寄与しないダミー画素電極であることが好ましい。この構成によれば、ダミー画素電極27aに凹凸パターン27a2が設けられているので、蒸着膜が設けられていない露出部27a3,31a3によって、イオン性不純物50をトラップすることが可能となり、角シミが発生することを抑えることができる。更に、ダミー画素電極27aに凹凸パターン27a2が設けられているので、表示領域Eにおける液晶の配向に影響を与えることを抑えることができる。
【0080】
また、本実施形態の液晶装置100において、凹凸パターン27a2,31a2は、ダミー画素電極27a、又は、対向電極31aに設けられた格子状の溝であり、溝の幅をWとし、溝の高さをHとした場合、W:Hは、1:2であることが好ましい。この構成によれば、上記の割合で凹凸パターン27a2,31a2が設けられているので、例えば、斜方蒸着によって配向膜28,32を形成した場合、影となる部分を形成することができる。
【0081】
また、本実施形態の液晶装置100において、溝のピッチは、画素電極27の配置ピッチよりも小さいことが好ましい。この構成によれば、画素電極27の配置ピッチよりも小さいピッチで凹凸パターン27a2,31a2を配置するので、凹凸パターン27a2,31a2の数を増やすことが可能となり、配向膜28,32が設けられていない露出部27a3,31a3の面積を広くすることができる。よって、よりイオン性不純物50をトラップすることができる。
【0082】
また、本実施形態のプロジェクター1000は、上記に記載の液晶装置100を備える。この構成によれば、表示品質を向上させることが可能なプロジェクター1000を提供することができる。
【0083】
以下、上記した実施形態の変形例を説明する。
【0084】
まず、変形例1について説明する。
【0085】
上記したように、ダミー画素電極27aの凹凸パターン27a2の溝の高さHと溝の幅Wとの関係は、上記したように、W:H=1:2であることに限定されず、例えば、
図13に示すように、W:H=1:1でもよい。具体的には、W:Hは、1:1~1:2であることが好ましい。
【0086】
図13に示す変形例のダミー画素電極27Aは、ベース電極27A1の上に凹凸パターン27A2が設けられている。凹凸パターン27A2は、上記したように、W:H=1:1である。この場合でも、凹凸パターン27A2に斜方蒸着処理を施すと、影となる部分が存在し、電極の表面が露出する露出部27A3が形成される。よって、露出部27A3によってイオン性不純物50を引き寄せることができる。なお、対向電極31に関しても同様である。
【0087】
また、凹凸パターン27a2,31a2,27A2は、規則性をもったパターンであることに限定されず、画素電極27の配置ピッチより小さく凹凸が設けられていればよく、溝の幅Wが異なっていてもよい。
【0088】
このように、変形例の凹凸パターン27A2は、ダミー画素電極27Aに設けられた格子状の溝であり、溝の幅をWとし、溝の高さをHとした場合、W:Hは、1:1~1:2であることが好ましい。この構成によれば、上記の割合の範囲で凹凸パターン27A2が設けられているので、例えば、斜方蒸着によって第1配向膜28を形成した場合、影となる露出部27A3を形成することができる。
【0089】
次に、変形例2について説明する。
【0090】
素子基板10の表面、及び対向基板20の表面に、斜方蒸着処理を施して配向膜28,32を形成することに限定せず、
図14及び
図15に示すようにしてもよい。
図14及び
図15は、斜方蒸着膜と垂直蒸着膜とを積層させて第1配向膜28を形成した場合を示す断面図である。また、
図14は、凹凸パターン27B2の溝の高さHと溝の幅Wとの関係を、W:H=1:1で表した断面図である。
図15は、凹凸パターン27C2の溝の高さHと溝の幅Wとの関係を、W:H=1:2で表した断面図である。
【0091】
図14に示す変形例のダミー画素電極27Bは、ベース電極27B1の上に凹凸パターン27B2が設けられている。
図15に示す変形例のダミー画素電極27Cは、ベース電極27C1の上に凹凸パターン27C2が設けられている。
【0092】
図14及び
図15に示すように、変形例のダミー画素電極27B,27Cは、上記したように、斜方蒸着膜と垂直蒸着膜との積層によって第1配向膜28が形成されている。少なくとも斜方蒸着処理を素子基板10及び対向基板20に施しているので、表示領域Eにおける液晶分子の配向に影響を与えることを抑えることができる。更に、非表示領域E1において、凹凸パターン27B2,27C2に第1配向膜28が設けられない露出部27B3,27C3形成することが可能となり、露出部27B3,27C3によって、イオン性不純物50を引き寄せやすくすることができる。
【0093】
なお、
図14に示すダミー画素電極27Bよりも、
図15に示すダミー画素電極27Cの方が、蒸着膜が設けられていない部分、即ち、露出部27C3の面積が広いため、よりイオン性不純物50を引き寄せやすくすることができる。
【0094】
次に、変形例3について説明する。
【0095】
凹凸パターン27a2の上面は、画素電極27の上面よりも高くすることに限定されず、
図16に示すように、画素電極27の上面と同じ高さになるように凹凸パターン27D2を設けてもよい。
【0096】
図16に示す変形例の液晶装置101のダミー画素電極27Dは、ベース電極27D1の上に凹凸パターン27D2が設けられている。この場合でも、凹凸パターン27D2によって斜方蒸着膜が設けられない露出部27D3があるため、露出部27D3によって、イオン性不純物50を引き寄せることができる。
【0097】
次に、変形例4について説明する。
【0098】
非表示領域E1に配置されたダミー画素電極27aの全てに凹凸パターン27a2を設けることに限定されず、イオン性不純物50が集まりやすい領域、例えば、矩形状の表示領域Eを囲む額縁状の非表示領域E1の角部(例えば、4箇所)のみに、凹凸パターン27a2を設けるようにしてもよい。なお、対向電極31の凹凸パターン31a2についても同様である。
【0099】
このように、変形例の液晶装置において、表示領域Eは、略矩形をなしており、非表示領域E1は、表示領域Eを囲う額縁状であり、凹凸パターン27a2は、額縁状の角部に設けられていることが好ましい。この構成によれば、角シミが発生しやすい角部の方向に凹凸パターン27a2が設けられているので、角部の凹凸パターン27a2の露出部27a3によって、イオン性不純物50をトラップすることが可能となり、角シミが発生することを抑えることができる。
【0100】
次に、変形例5について説明する。
【0101】
上記した変形例のように、非表示領域E1の4箇所の角部に、凹凸パターン27a2を設けることに限定されず、例えば、液晶の配向方向に相当する角部(例えば、
図5に示すB1部やB2部)のみに、凹凸パターン27a2を設けるようにしてもよい。なお、対向電極31の凹凸パターン31a2についても同様である。
【0102】
このように、変形例の液晶装置において、角部は、液晶層15の配向方向に相当する部分であることが好ましい。この構成によれば、液晶層15の配向方向に相当する角部に凹凸パターン27a2が設けられているので、角部に集まったイオン性不純物50をトラップすることが可能となり、角シミが発生することを抑えることができる。
【0103】
次に、変形例6について説明する。
【0104】
複数のダミー画素電極27aを囲むように矩形環状の周辺電極が配置されていてもよく、この周辺電極の表面に凹凸パターン27a2を形成するようにしてもよい。周辺電極は、例えば、イオン性不純物50をトラップするべく直流電圧が印加されている。
【0105】
次に、変形例7について説明する。
【0106】
素子基板10側と対向基板20側の両方に凹凸パターン27a2,31a2を設けていたが、素子基板10側又は対向基板20側のどちらか一方に凹凸パターン27a2,31a2を設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0107】
3a…走査線、3b…容量線、6a…データ線、10…第1基板としての素子基板、10a…第1基材、14…シール材、15…液晶層、16…容量素子、18…遮光膜、20…第2基板としての対向基板、20a…第2基材、22…データ線駆動回路、24…走査線駆動回路、25…検査回路、26…上下導通部、27…第1電極としての画素電極、27a3,27A3,27B3,27C3,27D3,31a3…露出部、27A1,27a1,27B1,27C1,27D1,31a1…ベース電極、27A2,27a2,27B2,27C2,27D2,31a2…凹凸パターン、27A,27a,27b,27B,27C,27D…第2電極としてのダミー画素電極、28…蒸着膜としての第1配向膜、28a…カラム、29…配線、30…トランジスター、31…第3電極としての対向電極、31a…対向電極、32…蒸着膜としての第2配向膜、32a…カラム、33,40…絶縁層、40a…第1絶縁層、40b…第2絶縁層、40c…第3絶縁層、40d…第4絶縁層、40e…第5絶縁層、40f…第6絶縁層、40g…第7絶縁層、40h…第8絶縁層、41…配線層、42,43…遮光膜、50…イオン性不純物、70…外部接続用端子、100,101…液晶装置、1000…プロジェクター、1100…偏光照明装置、1101…ランプユニット、1102…インテグレーターレンズ、1103…偏光変換素子、1104,1105…ダイクロイックミラー、1106,1107,1108…反射ミラー、1201,1202,1203,1204,1205…リレーレンズ、1206…クロスダイクロイックプリズム、1207…投写レンズ、1210,1220,1230…液晶ライトバルブ、1300…スクリーン。