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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022188888
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】画像処理装置および画像処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 9/07 20060101AFI20221215BHJP
【FI】
H04N9/07 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097151
(22)【出願日】2021-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】514315159
【氏名又は名称】株式会社ソシオネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】窄口 優人
【テーマコード(参考)】
5C065
【Fターム(参考)】
5C065AA01
5C065BB48
5C065CC01
5C065DD01
5C065DD17
5C065EE05
5C065EE09
5C065EE10
5C065GG13
5C065GG21
5C065GG23
(57)【要約】
【課題】画像に含まれるエッジを正しく検出し、検出したエッジに基づいて画素値を補間することで、補間後の画像に偽色が発生することを抑制する。
【解決手段】検出する光の波長領域が異なる複数種の画素を含む撮像装置から受信する画素値を、撮像装置の第1画素配列と異なる第2画素配列での画素の画素値に置き換える画像処理装置は、画素値を補間する着目画素の周辺に位置する、着目画素の置き換え後の色と同じ色の周辺画素のうち、画素値の変化が少ない画素が並ぶ方向を示すエッジの有無を判定する第1判定部と、エッジがあると判定された場合、周辺画素のうちエッジの方向に沿う画素の画素値を使用して着目画素の画素値を補間し、エッジがないと判定された場合、着目画素の周辺に位置する画素の輝度に基づいて検出したエッジの方向に沿う画素の画素値を使用して着目画素の画素値を補間する補間処理部と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出する光の波長領域が異なる複数種の画素を含む撮像装置から受信する画素値を、前記撮像装置の第1画素配列と異なる第2画素配列での画素の画素値に置き換える画像処理装置であって、
画素値を補間する着目画素の周辺に位置する、着目画素の置き換え後の色と同じ色の周辺画素のうち、画素値の変化が少ない画素が並ぶ方向を示すエッジの有無を判定する第1判定部と、
エッジがあると判定された場合、前記周辺画素のうちエッジの方向に沿う画素の画素値を使用して前記着目画素の画素値を補間し、エッジがないと判定された場合、前記着目画素の周辺に位置する画素の輝度に基づいて検出したエッジの方向に沿う画素の画素値を使用して前記着目画素の画素値を補間する補間処理部と、
を有する画像処理装置。
【請求項2】
前記第1判定部は、前記周辺画素のうち前記着目画素に対して第1方向に沿って配置される画素の画素値の差と、前記周辺画素のうち前記第1方向の交差方向に沿って配置される画素の画素値の差とが所定の閾値以上の場合、エッジがあると判定する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記着目画素の周辺に位置する画素の輝度に基づいてエッジを検出する第2判定部を有し、
前記第2判定部によるエッジの検出は、前記第1判定部によるエッジの有無の判定前に実施される
請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記着目画素の周辺に位置する画素の輝度に基づいてエッジを検出する第2判定部を有し、
前記第2判定部によるエッジの検出は、前記第1判定部によりエッジがないと判定された場合に実施される
請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第1画素配列は、赤、緑、青の画素と、赤、緑、青以外の他の画素とを含み、
前記補間処理部は、赤、緑、青の画素と前記他の画素とを含む前記第1画素配列の画像データを、赤、緑、青の画素を含み、前記他の画素を含まない前記第2画素配列の画像データに変換する
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第2画素配列は、ベイヤー配列である
請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記他の画素は、赤外の波長領域の光を検出する画素である
請求項5または請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
検出する光の波長領域が異なる複数種の画素を含む撮像装置から受信する画素値に基づいて、着目画素の画素値を、前記撮像装置の画素配列と異なる画素配列での画素の画素値に置き換える画像処理方法であって、
前記着目画素の周辺に位置する、置き換え後の画素と同じ色の周辺画素のうち、画素値の変化が少ない画素が並ぶ方向を示すエッジの有無を判定する第1判定処理と、
エッジがあると判定された場合、前記周辺画素のうちエッジの方向に沿う画素の画素値を使用して前記着目画素の画素値を補間し、エッジがないと判定された場合、前記着目画素の周辺に位置する画素の輝度に基づいて検出したエッジの方向に沿う画素の画素値を使用して前記着目画素の画素値を補間する補間処理と、
を実施する画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車載カメラ等においては、被写体を撮影する場所または時間帯等により照明条件が大きく異なる場合がある。そこで、様々な照明条件に応じて適切な画像を得るため、赤、緑、青の3色のカラーフィルタに加えて、赤外光を透過する赤外フィルタまたは赤、緑、青の全てを透過する白色フィルタを有する撮像装置が開発されている。この種の撮像装置の画素の配列は、ベイヤー配列等の既存の配列と異なるため、既存の処理手法を使用して画像処理を実施するためには、撮像装置が取得した画像データを、画素値の補間処理によりベイヤー配列の画像データに変換する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-259060号公報
【特許文献2】特開2019-106576号公報
【特許文献3】特開2008-258932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、画素値の補間処理は、着目する画素の周囲で輝度が大きく変化するエッジを検出し、エッジの方向に沿って配置される、着目する画素と同色の画素の画素値を使用して実施される。しかしながら、例えば、互いに隣接する色合いの異なる2つの画像領域の輝度の差が小さい場合、2つの画像領域の境界部のエッジを検出できない場合がある。エッジが存在するにもかかわらず、エッジを考慮した画素値の補間処理が実施されない場合、補間処理後の画像に本来の画像の色と異なる偽色(アーティファクト)が発生するおそれがある。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、画像に含まれるエッジを正しく検出し、検出したエッジに基づいて画素値を補間することで、補間後の画像に偽色が発生することを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様では、画像処理装置は、検出する光の波長領域が異なる複数種の画素を含む撮像装置から受信する画素値を、前記撮像装置の第1画素配列と異なる第2画素配列での画素の画素値に置き換える画像処理装置であって、画素値を補間する着目画素の周辺に位置する、着目画素の置き換え後の色と同じ色の周辺画素のうち、画素値の変化が少ない画素が並ぶ方向を示すエッジの有無を判定する第1判定部と、エッジがあると判定された場合、前記周辺画素のうちエッジの方向に沿う画素の画素値を使用して前記着目画素の画素値を補間し、エッジがないと判定された場合、前記着目画素の周辺に位置する画素の輝度に基づいて検出したエッジの方向に沿う画素の画素値を使用して前記着目画素の画素値を補間する補間処理部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
開示の技術によれば、画像に含まれるエッジを正しく検出し、検出したエッジに基づいて画素値を補間することで、補間後の画像に偽色が発生することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1の実施形態における画像処理装置を含む画像処理システムの一例を示すイメージ図である。
図2図1の画像処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3図1の移動体に搭載される各種装置の構成の概要を示すブロック図である。
図4図3の画像処理装置および情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図5図3の撮像装置により取得されたRGBIrの画像データをベイヤー配列の画像データに変換する例を示す説明図である。
図6図3のイメージセンサにより取得された画像データを使用してエッジを検出する手法の一例と、エッジの検出結果に基づいて画素値を補間する手法の一例とを示す説明図である。
図7図3の画像処理装置が実施するエッジ検出処理と画素値の補間処理の一例を示すフロー図である。
図8】第2の実施形態における画像処理装置が実施するエッジ検出処理と画素値の補間処理の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて実施形態を説明する。以下の説明では、画像データを単に画像と称する場合がある。
【0010】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における画像処理装置を含む画像処理システムの一例のイメージを示す。図1に示す画像処理システム100は、例えば、自動車等の移動体200に搭載される。移動体200の進行方向Dの前方、後方、左側および右側と、移動体200の車内の前方には、カメラ等の撮像装置19A、19B、19C、19D、19Eが設置される。以下では、撮像装置19A、19B、19C、19D、19Eを区別なく説明する場合、撮像装置19とも称される。撮像装置19に搭載されるイメージセンサの画素の例は、図6で説明される。
【0011】
なお、移動体200に設置される撮像装置19の数および設置位置は、図1に限定されない。例えば、1つの撮像装置19が移動体200の前方のみに設置されてもよく、2つの撮像装置19が前方と後方のみに設置されてもよい。あるいは、撮像装置19は、移動体200の天井に設置されてもよい。
【0012】
また、画像処理システム100が搭載される移動体200は、自動車に限定されず、例えば、工場内で稼働する搬送ロボットまたはドローンでもよい。また、画像処理システム100は、例えば、監視カメラ、デジタルスチルカメラまたはデジタルカムコーダなどの、移動体200に設置された撮像装置19以外の撮像装置から取得した画像を処理するシステムであってもよい。
【0013】
各撮像装置19は、信号線または無線を介して画像処理装置10に接続される。さらに、各撮像装置19と画像処理装置10との距離は、図1でイメージされる距離よりも長くてもよい。例えば、撮像装置19で取得した画像データは、ネットワークを介して画像処理装置10に伝送されてもよい。この場合、画像処理装置10および情報処理装置11の少なくとも一方は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0014】
画像処理システム100は、画像処理装置10、情報処理装置11および表示装置12を有する。なお、図1では、説明を分かりやすくするために、上方から俯瞰した移動体200のイメージ図に画像処理システム100が重ねて記載されている。しかしながら、実際には、画像処理装置10および情報処理装置11は、移動体200に搭載される制御基板等に実装され、表示装置12は、移動体200内において、運転者等の人物から見える位置に設置される。なお、画像処理装置10は、情報処理装置11の一部として制御基板等に実装されてもよい。
【0015】
図2は、図1の画像処理装置10の機能構成の一例を示す。画像処理装置10は、取得部10a、第1判定部10b、第2判定部10c、補間処理部10dおよび出力部10eを有する。取得部10aは、各撮像装置19により撮像された移動体200の周囲の画像を示す画像データを取得する。
【0016】
第1判定部10bは、取得部10aから取得した画像データを使用して、画素値を補間する着目画素の周辺に位置する、着目画素の置き換え後の色と同じ色の周辺画素のうち、画素値の変化が少ない画素が並ぶ方向を示すエッジの有無を判定する(第1判定処理)。第2判定部10cは、取得部10aから取得した画像データを使用して、着目画素の周辺に位置する画素の輝度に基づいてエッジを判定する(第2判定処理)。例えば、第2判定部10cによるエッジの判定は、第1判定部10bによるエッジの有無の判定前に実施されてもよく、第1判定部10bによりエッジがないと判定された場合に実施されてもよい。
【0017】
補間処理部10dは、第1判定部10bによりエッジがあると判定された場合、周辺画素のうちエッジの方向に沿う画素の画素値を使用して着目画素の画素値を補間する。補間処理部10dは、第1判定部10bによりエッジがないと判定された場合、第2判定部10cにより判定された画素の輝度に基づくエッジの方向に沿う画素の画素値を使用して着目画素の画素値を補間する。
【0018】
これにより、画素値の差(色差)に基づいて検出されるエッジによる画素値の補間処理を、輝度差に基づいて検出されるエッジによる画素値の補間処理よりも優先的に実施することができる。したがって、互いに隣接する色合いの異なる2つの画像領域の輝度の差が小さく、2つの画像領域の境界部のエッジを輝度差では検出できない場合にも、色差により検出したエッジに基づいて画素値の補間処理を適切に実施することができる。この結果、画素値の補間処理が画像領域の境界部を跨いで実施されることを抑制でき、画像領域の境界部に偽色が発生することを抑制することができる。
【0019】
出力部10eは、補間処理部10dにより補間された画素の画素値を含む補間後の画像データを画像処理結果として表示装置12および情報処理装置11の少なくとも一方に出力する。
【0020】
図3は、図1の移動体200に搭載される各種装置の構成の概要を示す。移動体200は、内部ネットワークを介して相互に接続された画像処理装置10、情報処理装置11、表示装置12、少なくとも1つのECU(Electronic Control Unit)13および無線通信装置14を有する。また、移動体200は、センサ15、駆動装置16、ランプ装置17、ナビゲーション装置18および撮像装置19を有する。例えば、内部ネットワークは、CAN(Controller Area Network)またはイーサネット(登録商標)等の車載ネットワークである。
【0021】
画像処理装置10は、撮像装置19により取得された画像データ(フレームデータ)を受信し、受信した画像データを使用して画像処理を実施する。情報処理装置11は、画像処理装置10により画像処理された画像データを用いて、画像認識等の処理を実施する。例えば、情報処理装置11は、画像処理装置10により生成された画像に基づいて、移動体200の外部の人物、信号または標識等の物体を認識してもよく、認識した物体を追尾してもよい。情報処理装置11は、移動体200の各部を制御するコンピュータとして機能されてもよい。また、情報処理装置11は、ECU13を制御することにより、移動体200の全体を制御してもよい。
【0022】
表示装置12は、画像処理装置10により生成された画像データを使用して画像および補正画像等を表示する。表示装置12は、移動体200が後進(バック)する際に、移動体200の後進方向の画像をリアルタイムで表示してもよい。また、表示装置12は、ナビゲーション装置18から出力される画像を表示してもよい。
【0023】
ECU13は、エンジンまたはトランスミッション等の機構部に対応してそれぞれ設けられる。各ECU13は、情報処理装置11からの指示に基づいて、対応する機構部を制御する。無線通信装置14は、移動体200の外部の装置との通信を行う。センサ15は、各種の情報を検出するセンサである。センサ15は、例えば、移動体200の現在の位置情報を取得する位置センサを含んでもよい。また、センサ15は、移動体200の速度を検出する速度センサを含んでもよい。
【0024】
駆動装置16は、移動体200を移動させるための各種装置である。駆動装置16には、例えば、エンジン、操舵装置(ステアリング)、および制動装置(ブレーキ)等が含まれてもよい。ランプ装置17は、移動体200に搭載された各種灯具である。ランプ装置17には、例えば、前照灯(ヘッドランプ、ヘッドライト)、方向指示器(ウインカー)のランプ、バックライトおよびブレーキランプ等が含まれてもよい。ナビゲーション装置18は、目的地への経路を音声および表示により案内する装置である。
【0025】
撮像装置19は、例えば、赤色光R、緑色光G、青色光Bおよび近赤外光Irをそれぞれ透過する複数種のフィルタを含む画素が搭載されたRGBIrのイメージセンサIMGSを有する。すなわち、イメージセンサIMGSは、検出する光の波長領域が異なる複数種の画素を含む。
【0026】
近赤外光Irを検出する画素は、赤、緑、青以外の他の画素の一例である。イメージセンサIMGSは、RGB以外の1種類の他の画素だけでなく、複数種類の他の画素を有してもよい。なお、イメージセンサIMGSは、近赤外光Irを検出する画素の代わりに、他の波長領域の光(例えば、RGB全て)を検出する画素を有してもよい。
【0027】
上述したように、撮像装置19により取得された画像データは、画像処理装置10により処理される。例えば、画像処理装置10は、RGBIrのイメージセンサIMGSにより取得された画像データを補正(補間)し、ベイヤー配列の画像データを生成する。画像処理装置10が実施する画像処理については、図5から図7で説明される。イメージセンサIMGSのRGBIrの画素配列は、第1画素配列の一例である。ベイヤー配列の画素配列は、第2画素配列の一例である。
【0028】
なお、画像処理装置10は、ベイヤー配列のイメージセンサにより取得された画像データを、ベイヤー配列以外の画像データに変換してもよい。さらに、画像処理装置10は、補正により生成した画像データを、外部または内部の記録装置に記録してもよい。
【0029】
図4は、図3の画像処理装置10および情報処理装置11の構成の一例を示す。画像処理装置10および情報処理装置11の構成は、互いに同様であるため、以下では、画像処理装置10の構成が説明される。例えば、画像処理装置10は、バスBUSで相互に接続されたCPU20、インタフェース装置21、ドライブ装置22、補助記憶装置23およびメモリ装置24を有する。
【0030】
CPU20は、メモリ装置24に格納された画像処理プログラムを実行することで、後述する各種の画像処理を実施する。インタフェース装置21は、図示しないネットワークに接続するために使用される。補助記憶装置23は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)等であり、画像処理プログラム、画像データおよび画像処理に使用する各種パラメータ等を保持する。
【0031】
メモリ装置24は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等であり、補助記憶装置23から転送される画像処理プログラム等を保持する。ドライブ装置22は、記録媒体30を接続するインタフェースを有し、例えば、CPU20からの指示に基づいて、記録媒体30に格納された画像処理プログラムを補助記憶装置23に転送する。なお、ドライブ装置22は、補助記憶装置23に記憶された画像データ等を記録媒体30に転送してもよい。
【0032】
図5は、図3のイメージセンサIMGSにより取得されたRGBIrの画像データIMG1をベイヤー配列の画像データIMG2に変換する例を示す。イメージセンサIMGSは、赤色光を検出する画素R、緑色光を検出する画素G、青色光を検出する画素Bおよび近赤外光を検出する画素Irを有する。
【0033】
イメージセンサIMGSの配列の繰り返しの単位である縦4画素、横4画素において、画素R、画素G、画素B、画素Irは、1:4:1:2の比率で配置される。画素Irは、ベイヤー配列の画素Rまたは画素Bの位置に配置される。図5の左下の括弧内に示す画素配列は、左上の画素配列の画素Rと画素Bとを入れ替えたものである(画素位置はずれている)。以下では、イメージセンサIMGSの画素配列は、非ベイヤー配列とも称される。
【0034】
これに対して、図5の右上に示すベイヤー配列では、縦2画素、横2画素において、画素R、画素G、画素Bは、1:2:1の比率で配置される。図5の左上および左下の非ベイヤー配列において、太枠で示す画素は、ベイヤー配列の画素と色が相違することを示す。非ベイヤー配列の画像データIMG1をベイヤー配列の画像データIMG2に変換する場合、太枠の画素に対応するベイヤー配列の画素の画素値は、周囲の同色の画素の画素値を使用して補間処理を実施することで生成される。
【0035】
画素値の補間処理の一手法では、まず、RGBの画素値から求まる各画素の輝度に基づいて、輝度が大きく変化する画像の境界部分であるエッジの位置(エッジ方向)が検出される。画素値を補間する着目画素は、エッジにより二分される画像領域の一方に属する。そして、着目画素と同じ画像領域に含まれ、エッジの方向に沿う画素の画素値を使用して画素値が補間される。あるいは、着目画素と同じ画像領域に含まれ、着目画素の位置に近い同色の画素の画素値を使用して画素値が補間される。エッジを跨いだ画素の画素値を補間に使用しないことで、画素値を適切に補間することが可能になる。
【0036】
しかしながら、図5の右下に示すように、例えば、青色の画像領域1と赤色の画像領域2とが隣接する場合、上述した輝度による画素値の補間では、画像領域の境界に偽色(アーティファクト)が発生する場合がある。偽色の発生により画像領域1、2の境界がぼやけた画像が生成されてしまう。偽色の発生の原因について以下に説明する。
【0037】
画像領域1において画素Rの画素値、画素Gの画素値、画素Bの画素値は、それぞれR1、G1、B1とする。画像領域2において画素Rの画素値、画素Gの画素値、画素Bの画素値は、それぞれR2、G3、B3とする。また、説明を分かりやすくするため、画像領域1および画像領域2の各々において、RGB各色の成分は一様であるとする。
【0038】
青色の画像領域1では、画素値B1は大きく、画素値R1は小さい。赤色の画像領域2では、画素値R2は大きく、画素値B2は小さい。画素値B1は画素値R2とほぼ等しく、画素値R1は画素値B2とほぼ等しいとする。画像領域1の画素値G1と画像領域2の画素値G2とは、ほぼ等しいとする。
【0039】
画像領域1の輝度Y1および画像領域2の輝度Y2は、例えば、式(1)、式(2)によりそれぞれ算出可能である。式中の符号"*"は、乗算符号を示す。
輝度Y1=(画素値R1+画素値G1*2+画素値B1)/4 …(1)
輝度Y2=(画素値R2+画素値G2*2+画素値B2)/4 …(2)
【0040】
上述したように、画素値B1が画素値R2とほぼ等しく、画素値R1が画素値B2とほぼ等しく、画素値G1が画素値G2とほぼ等しい場合、式(1)、式(2)から算出される輝度Y1、Y2は、ほぼ等しくなる。輝度Y1、Y2がほぼ等しい場合、輝度の差分に基づいてエッジの方向を判断する手法では、画像領域1と画像領域2との境界であるエッジを検出できない。
【0041】
このため、画像領域1において、画像領域2との境界付近の画素の画素値を補間により算出する場合、画像領域1の画素の画素値だけでなく、画像領域2の画素の画素値が参照される。同様に、画像領域2において、画像領域1との境界付近の画素の画素値を補間により算出する場合、画像領域2の画素の画素値だけでなく、画像領域1の画素の画素値が参照される。この結果、画像領域1と画像領域2との境界部分に偽色が発生する。
【0042】
図6は、図3のイメージセンサIMGSにより取得された画像データを使用してエッジを検出する手法の一例と、エッジの検出結果に基づいて画素値を補間する手法の一例とを示す。図6に示す25個の画素は、イメージセンサIMGSに搭載される画素の一部を示す。
【0043】
図6では、説明を分かりやすくするために、画素R、G、B、Irに色毎の通し番号を付している。画素Rに括弧で付した符号"->B"は、画素Rの画素値がベイヤー配列の画像データに変換する補間処理により、画素Bの画素値に置き換えられることを示す。画素Irに括弧で付した符号"->R"は、画素Irの画素値がベイヤー配列の画像データに変換する補間処理により、画素Rの画素値に置き換えられることを示す。
【0044】
以下では、25個の画素のうち、太枠で示す中央の画素R3の画素値が、ベイヤー配列での画素Bの画素値に置き換えられる例が示される。エッジの検出処理および画素値の補間処理は、図3の画像処理装置10に搭載されるCPU20(図4)が、画像処理プログラムを実行して画像処理方法を実施することにより実現される。以下では、太枠で示す画素R3および置き換え後の画素Bは、着目画素とも称される。
【0045】
まず、画像処理装置10は、着目画素R3に対して水平方向Hの両側と垂直方向Vの両側に位置する、着目画素Bと同種の4つの画素B1-B4の画素値を用いて、各方向での画素Bの色差データ(勾配)を生成する。以下では、画素B1-B4の各々の画素値は、画素値B1-B4と称される。水平方向Hは、第1方向の一例であり、垂直方向Vは、第1方向の交差方向の一例である。
【0046】
水平方向Hの色差データgradH、垂直方向Vの色差データgradV、左上から右下に向く斜め方向の色差データgradNおよび左下から右上に向く斜め方向の色差データgradZは、式(3)、(4)、(5)、(6)により算出される。式(3)から式(6)において、符号absは、絶対値の算出を示す。また、式(5)および式(6)の計算結果は、小数点以下が切り捨てられてもよい。
【0047】
gradH=abs(B2-B3) …(3)
gradV=abs(B1-B4) …(4)
gradN=(abs(B1-B3)+abs(B4-B2))/2 …(5)
gradZ=(abs(B1-B2)+abs(B4-B3))/2 …(6)
【0048】
次に、画像処理装置10は、式(7)により、色差データgradH、gradV、gradN、gradZのうち、最小勾配値minGradを算出する。
minGrad=min(gradH,gradV,gradZ,gradN) …(7)
式(7)において、符号min(gradH,gradV,gradZ,gradN)は、最小値を算出する関数を示す。
【0049】
そして、画像処理装置10は、最小勾配値minGradが色差データgradHの場合で、かつ、色差データgradH、gradZの差(絶対値)が所定の閾値T以上の場合、水平方向Hがエッジの方向であると判断する。画像処理装置10は、最小勾配値minGradが色差データgradVの場合で、かつ、色差データgradH、gradZの差(絶対値)が所定の閾値T以上の場合、垂直方向Vがエッジの方向であると判断する。そして、画像処理装置10は、色差により判断したエッジの方向に基づいて、着目画素Bの画素値を他の画素Bの画素値を使用して補間する補間処理を実施する。
【0050】
色差データgradH、gradZの差(絶対値)が所定の閾値Tより小さい場合、色差によるエッジの方向の判断の精度が低いおそれがある。この場合、画像処理装置10は、色差ではエッジの方向を判断せず、輝度差によりエッジの方向を判断する。そして、画像処理装置10は、輝度差により判断したエッジの方向に基づいて画素値を補間する。
【0051】
なお、最小勾配値minGradが色差データgradZまたは色差データgradNの場合、色差により斜め方向のエッジの存在が判断される。しかしながら、画像処理装置10は、判断した斜め方向のエッジに基づいて画素値を補間しなくてもよい。これは、図6に示す画素配列では、斜め方向のエッジが検出された場合、方向によらず、着目画素Bの周囲の4つの画素B1-B4の画素値を使用して着目画素Bの画素値が補間されるためである。
【0052】
斜め方向のエッジの検出に基づいて、画像の境界部を跨いだ画素の画素値を使用して画素値の補間処理が実施される場合、偽色が発生するおそれがある。このため、画像処理装置10は、斜め方向のエッジが検出された場合、輝度差によりエッジの方向を判断し、判断したエッジの方向に基づいて画素値を補間する。
【0053】
例えば、判断されたエッジの方向が水平方向Hの場合、画像処理装置10は、画素値B2、B3を参照して着目画素Bの画素値を補間する。判断されたエッジの方向が垂直方向Vの場合、画像処理装置10は、画素値B1、B4を参照して着目画素Bの画素値を補間する。図6に示す例では、着目画素Bと参照する画素B2、B3(またはB1、B4)との距離は互いに等しいため、画素B2、B3(またはB1、B4)の画素値の平均が、着目画素Bの画素値に設定される。着目画素Bと参照する複数の画素との距離がそれぞれ異なる場合、距離に応じて重み付けされた画素値の平均が着目画素Bの画素値に設定される。
【0054】
なお、画像処理装置10は、輝度差により判断したエッジの方向に基づいて画素値を補間する場合、色差により判断したエッジの方向に基づく画素値の補間と同様に手法を使用する。例えば、画像処理装置10は、輝度差により判断したエッジの方向が水平方向Hの場合、画素B2、B3の画素値を参照して着目画素Bの画素値を補間する。画像処理装置10は、輝度差により判断したエッジの方向が垂直方向Vの場合、画素B1、B4の画素値を参照して着目画素Bの画素値を補間する。画像処理装置10は、輝度差により判断したエッジの方向が斜め方向の場合、またはエッジ方向が判断できなかった場合、着目画素Bの周囲の4つの画素B1-B4の画素値を使用して着目画素Bの画素値を補間する。
【0055】
図7は、図3の画像処理装置10が実施するエッジ検出処理と画素値の補間処理のフローの一例を示す。すなわち、図7は、画像処理装置10による画像処理方法の一例を示す。図7に示すフローは、例えば、画像処理装置10のCPU20が画像処理プログラムを実行することにより実現される。
【0056】
上述した処理と同様の処理については、詳細な説明は省略する。なお、図7に示すフローは、画像処理装置10に搭載されるFPGA(Field-Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現されてもよい。あるいは、図7に示すフローは、ハードウェアとソフトウェアとを協働させることで実現されてもよい。
【0057】
まず、ステップS10において、画像処理装置10は、撮像装置19から取得した画像データに基づいて、各画素の輝度情報を生成する。次に、ステップS11において、画像処理装置10は、生成した輝度情報を使用して、輝度の変化が少ない画素が並ぶ方向を示すエッジを検出する。
【0058】
次に、ステップS12において、画像処理装置10は、撮像装置19から取得した画像データに基づいて、着目画素の周囲の画素であって、着目画素の補間後の色と同じ色の画素の画素値を使用して各方向の色差情報を生成する。次に、ステップS13において、画像処理装置10は、生成した色差情報を使用して、色差の変化が少ない画素が並ぶ方向を示すエッジを検出する。
【0059】
次に、ステップS14において、画像処理装置10は、垂直方向Vの色差と水平方向Hの色差との差分が閾値T以上の場合、色差情報によるエッジを検出したと判定し、処理をステップS15に移行する。画像処理装置10は、垂直方向Vの色差と水平方向Hの色差との差分が所定の閾値T未満の場合、色差情報によるエッジを検出していないと判定する。この場合、画像処理装置10は、輝度情報により検出したエッジを使用して補間処理を実施するため、処理をステップS16に移行する。
【0060】
ステップS15において、画像処理装置10は、ステップS13で検出した色差情報に基づくエッジの採用を決定し、処理をステップS17に移行する。ステップS16において、画像処理装置10は、ステップS11で検出した輝度情報に基づくエッジの採用を決定し、処理をステップS17に移行する。
【0061】
ステップS17において、画像処理装置10は、ステップS15またはステップS16で決定したエッジを使用して、RGBIrの画素配列の画像データをベイヤー配列の画像データに変換する補間処理を実施し、図7に示す処理を終了する。
【0062】
以上、この実施形態では、画像処理装置10は、画素値の差(色差)に基づいて検出されるエッジによる画素値の補間処理を、輝度差に基づいて検出されるエッジによる画素値の補間処理よりも優先的に実施する。これにより、色が互いに異なる画像領域の境界において、補間処理により偽色が発生することを抑制することができ、補間後の画像の品位が低下することを抑制することができる。例えば、RGBIrの画素配列の画像データをベイヤー配列の画像データに変換する場合に、変換後の画像に偽色が発生することを抑制することができる。
【0063】
画像処理装置10は、垂直方向Vの色差と水平方向Hの色差との差分が閾値以上の場合、色差に基づいて検出したエッジを使用した補間処理を実施する。換言すれば、画像処理装置10は、垂直方向Vの色差と水平方向Hの色差との差分が閾値T未満の場合に、色差に基づいて検出したエッジを使用した補間処理を実施せず、輝度に基づいて検出したエッジを使用して補間処理を実施する。色差の差分が小さく、色差から検出したエッジの精度が低い場合に輝度から検出したエッジを使用して補間処理を実施することで、精度の低いエッジによる補間処理の実施により、補間後の画像に偽色等のノイズが含まれることを抑制することができる。
【0064】
画像処理装置10は、垂直方向Vの色差と水平方向Hの色差との差分が閾値T以上か否かを判定する前に、予め輝度情報を生成し、生成した輝度情報を使用して、輝度の変化が少ない方向を示すエッジを検出する。これにより、輝度により検出したエッジが補間処理に使用されない場合にも、他の画像処理に使用することが可能になる。
【0065】
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態における画像処理装置が実施するエッジ検出処理と画素値の補間処理のフローの一例を示す。すなわち、図8は、画像処理装置による画像処理方法の一例を示す。図7と同様の処理については、詳細な説明は省略する。
【0066】
図8に示すフローを実施する画像処理装置10は、図1から図3に示す画像処理装置10と同様であり、情報処理装置11および表示装置12とともに画像処理システム100に搭載される。図8に示すフローは、例えば、図3の画像処理装置10のCPU20(図4)が画像処理プログラムを実行することにより実現される。
【0067】
なお、図8に示すフローは、画像処理装置10に搭載されるFPGAまたはASIC等のハードウェアにより実現されてもよい。あるいは、図8に示すフローは、ハードウェアとソフトウェアとを協働させることで実現されてもよい。
【0068】
画像処理システム100は、例えば、自動車、搬送ロボットまたはドローン等の移動体200に搭載される。なお、画像処理システム100は、監視カメラ、デジタルスチルカメラまたはデジタルカムコーダなどの撮像装置から取得した画像を処理するシステムであってもよい。
【0069】
まず、ステップS20において、画像処理装置10は、図7のステップS12と同様に、撮像装置19から取得した画像データに基づいて、各方向の色差情報を生成する。次に、ステップS21において、画像処理装置10は、図7のステップS14と同様に、垂直方向Vの色差と水平方向Hの色差との差分が所定の閾値T以上の場合、色差情報によるエッジを検出したと判定し、処理をステップS22に移行する。画像処理装置10は、垂直方向Vの色差と水平方向Hの色差との差分が所定の閾値T未満の場合、色差情報によるエッジを検出していないため、輝度情報により検出したエッジを使用すると判定し、処理をステップS23に移行する。
【0070】
ステップS22において、画像処理装置10は、図7のステップS13と同様に、ステップS20で生成した色差情報を使用して、色差の変化が少ない方向を示すエッジを検出し、処理をステップS25に移行する。ステップS23において、画像処理装置10は、図7のステップS10と同様に、撮像装置19から取得した画像データに基づいて、各画素の輝度情報を生成する。
【0071】
次に、ステップS24において、画像処理装置10は、図7のステップS11と同様に、生成した輝度情報を使用して、輝度の変化が少ない方向を示すエッジを検出し、処理をステップS25に移行する。このように、輝度情報の生成および輝度情報に基づくエッジの検出は、色差情報に基づくエッジの検出を実施しない場合のみ実施される。これにより、ステップS23、S24の処理が無駄に実施されることを抑制することができる。
【0072】
ステップS25において、画像処理装置10は、図7のステップS17と同様に、ステップS22またはステップS24で検出したエッジを使用して、RGBIrの画素配列の画像データをベイヤー配列の画像データに変換する補間処理を実施する。そして、画像処理装置10は、図8に示す処理を終了する。
【0073】
以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。例えば、色差に基づいて検出したエッジを使用して、着目画素の画素値の補間処理を実施することで、色が互いに異なる画像領域の境界において、補間処理後の画像に偽色が発生することを抑制することができる。
【0074】
さらに、この実施形態では、画像処理装置10は、垂直方向Vの色差と水平方向Hの色差との差分が閾値T未満の場合のみ、輝度情報を生成し、生成した輝度情報を使用して、輝度の変化が少ない方向を示すエッジを検出する。これにより、輝度により検出したエッジが補間処理以外に使用されない場合に、輝度によるエッジの検出処理が無駄になることを抑制することができる。
【0075】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0076】
10 画像処理装置
10a 取得部
10b 第1判定部
10c 第2判定部
10d 補間処理部
10e 出力部
11 情報処理装置
12 表示装置
13 ECU
14 無線通信装置
15 センサ
16 駆動装置
17 ランプ装置
18 ナビゲーション装置
19(19A、19B、19C、19D、19E) 撮像装置
20 CPU
21 インタフェース装置
22 ドライブ装置
23 補助記憶装置
24 メモリ装置
30 記録媒体
100 画像処理システム
200 移動体
BUS バス
H 水平方向
IMG1、IMG2 画像データ
IMGS イメージセンサ
PX 画素
V 垂直方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8