(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189041
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】卵パックのラベル貼付装置
(51)【国際特許分類】
B65C 9/18 20060101AFI20221215BHJP
【FI】
B65C9/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097377
(22)【出願日】2021-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】597017812
【氏名又は名称】株式会社ナベル
(72)【発明者】
【氏名】南部 友幸
(72)【発明者】
【氏名】神田 寛行
(72)【発明者】
【氏名】橋本 幸久
【テーマコード(参考)】
3E095
【Fターム(参考)】
3E095AA12
3E095BA03
3E095CA01
3E095DA01
3E095DA22
3E095DA48
3E095DA52
3E095DA82
3E095FA30
(57)【要約】
【課題】卵パックに貼り付けるラベルをファンフォールドタイプのものとした、新しい方式の卵パックのラベル貼付装置を提供する。
【解決手段】本発明は、折り畳まれた台紙に複数枚のラベル片が保持されたファンフォールドラベルL1を用いて、卵パックPにラベル片を貼り付ける卵パックのラベル貼付装置10であって、供給部1と、搬送部4と、位置決め部とを備える。供給部1は、折り畳まれた状態のファンフォールドラベルL1が配置される。搬送部4は、供給部1の下方で卵パックPを搬送する。位置決め部は、供給部1上のファンフォールドラベルL1の幅方向の位置決めをする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳まれた台紙に複数枚のラベル片が保持されたファンフォールドラベルを用いて、卵パックにラベル片を貼り付ける卵パックの貼付装置であって、
折り畳まれた状態のファンフォールドラベルが配置される供給部と、
前記供給部の下方で卵パックを搬送する搬送部と、
前記供給部上のファンフォールドラベルの幅方向の位置決めをする位置決め部とを備える、卵パックのラベル貼付装置。
【請求項2】
前記位置決め部は、折り畳まれた状態のファンフォールドラベルが入れられた箱を位置決めする、請求項1記載の卵パックのラベル貼付装置。
【請求項3】
前記供給部は、交換用の予備のファンフォールドラベルが配置され、当該予備のファンフォールドラベルをスライド移動可能な平面を備える、請求項1または2記載の卵パックのラベル貼付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、卵パックのラベル貼付装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
卵パックのラベル貼付装置として、特許文献1に示すものが知られている。この卵パックのラベル貼付装置は、ロールラベルを用いるものである。ロールラベルは、粘着面を備えた複数枚のラベル片が台紙に保持され、ロール状に巻かれたものである。
【0003】
一方、プリンタの分野では、例えば、下記特許文献2に示すように、ロール状に巻かれた記録用紙の他に、Z状に折り重ねられたファンフォールドタイプの記録用紙を用いるものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-24866号公報
【特許文献2】特開2000-301785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、卵パックに貼り付けるラベルをファンフォールドタイプのものとした、新しい方式の卵パックのラベル貼付装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の卵パックのラベル貼付装置は、折り畳まれた台紙に複数枚のラベル片が保持されたファンフォールドラベルを用いて、卵パックにラベル片を貼り付ける。卵パックのラベル貼付装置は、供給部と、搬送部と、位置決め部とを備える。供給部は、折り畳まれた状態のファンフォールドラベルが配置される。搬送部は、供給部の下方で卵パックを搬送する。位置決め部は、供給部上のファンフォールドラベルの幅方向の位置決めをする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、卵パックに貼り付けるラベルをファンフォールドタイプのものとした、新しい方式の卵パックのラベル貼付装置を提供できる。
【0008】
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態にかかる卵パックの貼付装置の正面図である。
【
図2】同実施形態にかかる卵パックの貼付装置の要部を示す斜視図である。
【
図3】同実施形態にかかる卵パックの貼付装置の要部を示す斜視図である。
【
図4】同実施形態にかかる卵パックの貼付装置の平面図である。
【
図5】同実施形態にかかる卵パックの貼付装置の搬送方向上流側から見た図である。
【
図6】同実施形態にかかる卵パックの貼付装置の台紙接続機構に関するフローチャートである。
【
図7】同実施形態にかかる卵パックの貼付装置の他の使用状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態にかかる卵パックのラベル貼付装置10は、ファンフォールドラベルL1を用いて、卵パックPにラベル片L4を貼り付ける。
【0011】
ファンフォールドラベルL1は、台紙L3と、ラベル片L4とを主体に構成される。台紙L3は、帯状のもので、ミシン目(図示しない)が形成されている。ミシン目は、台紙L3の幅方向を横切っている。台紙L3は、ミシン目を折り目としてつづら折りされている。ラベル片L4は、折り畳まれた台紙L3に複数枚保持されているシール状のものである。ラベル片L4は、台紙L3から剥がされた後、蓋が閉じた状態の卵パックPの蓋の外面に貼り付けられる。
【0012】
卵パックのラベル貼付装置10は、供給部1と、送出部2と、貼付部3と、搬送部4と、位置決め部5と、接続部6とを備える。
【0013】
供給部1は、折り畳まれた状態のファンフォールドラベルL1が配置される。ファンフォールドラベルL1は、箱B1に入った状態で供給部1上に載せられる。箱B1は、供給部1に対して着脱可能なものである。さらに、供給部1には、交換用の予備のファンフォールドラベルL2が配置される。予備のファンフォールドラベルL2は、例えば、使用中のファンフォールドラベルL1の手前側に置かれ、ファンフォールドラベルL1が入った箱B1ごと取り替えられる。供給部1は、予備のファンフォールドラベルL2をスライド移動可能な平面11を備える。
【0014】
送出部2は、供給部1と貼付部3との間でファンフォールドラベルL1を送り出す。送出部2上には、ラベル片L4に賞味期限などを印字するための印字機構21が設けられている。
【0015】
貼付部3は、搬送部4による卵パックPの移動を利用して卵パックPにラベル片L4を貼り付ける。また、ラベル片L4が剥がされた後の台紙L3は、送出部2の下方で案内され回収される。
【0016】
搬送部4は、供給部1の下方で卵パックPを搬送する。搬送部4の上面と供給部1の下面との間には、蓋が閉じた卵パックPが通過可能な空間が形成されている。搬送部4は、複数のコンベヤで形成されていてもよい。
【0017】
位置決め部5は、供給部1上のファンフォールドラベルL1の幅方向の位置決めをする。位置決め部5は、箱B1の外面に接触するガイドである。ファンフォールドラベルL1は、箱B1に入った状態で長手方向が搬送部4の搬送方向に平行になるように配置される。ファンフォールドラベルL1は、搬送部4の真上に配置される。また、本実施形態では、他の位置決め部51が、ファンフォールドラベルL1の長手方向の位置決めをしている。
【0018】
接続部6は、貼付部3の上流側に設けられる。接続部6では、作業者が台紙L3の端部同士を接続する作業を行う。接続部6には、接続テープTが設けられている。接続部6の上流側には、台紙L3の端部を検出する検出部(図示しない)が設けられている。
【0019】
また、本実施形態の卵パックのラベル貼付装置10は、ロール状に巻かれた台紙に複数枚のラベル片が保持されたロールラベルRLも使用することが可能である。すなわち、ロールラベルの供給部(以下、「第二の供給部7」と記す。)をさらに備える。第二の供給部7から供給されるロールラベルRLは、ファンフォールドラベルL1の場合と共通して使用される送出部2および貼付部3を通って卵パックPに貼り付けられる。
【0020】
次に、ラベルの交換について、
図6を用いて説明する。
【0021】
供給部1には、使用中のファンフォールドラベルL1が入った箱B1と、交換用の予備のファンフォールドラベルL2が入った箱B2とが隣り合って配置されている。使用中のファンフォールドラベルL1が位置決めされて貼付部3側へ次々と送り出されている。この状態から、検出部が、ファンフォールドラベルL1の端部が所定位置まで到達したことを検出すると(ステップS1)、ファンフォールドラベルL1の供給が停止する。搬送部4も停止する。
【0022】
接続部6に設けられた接続テープTを作業者が繰り出して作業台部分に配置し(ステップS2)、接続テープTの粘着面にファンフォールドラベルL1の端部を固定する(ステップS3)。
【0023】
次に、作業者が、使用済みのファンフォールドラベルL1が入っていた箱B1を供給部1上から取り除く。空いたスペースに、交換用の予備のファンフォールドラベルL2が入った箱B2を配置する(ステップS4)。この際、平面11を利用して、箱B2ごと奥側へスライド移動させる。
【0024】
箱B2から予備のファンフォールドラベルL2の端部を取り出し(ステップS5)、接続部6で、接続テープTの粘着面にその端部を固定する(ステップS6)。これで、先に使用していたファンフォールドラベルL1の端部と予備のファンフォールドラベルL2の端部とを接続テープTを介してつなぐことができ、端部付近のラベル片L4もラベル貼付装置10を用いて卵パックPに貼り付けることができるようになる。最後に、台紙L3からはみ出している余分な接続テープTを処理する(ステップS7)。
【0025】
その後、搬送部4、卵パックのラベル貼付装置10の稼働を再開させる。作業者は、予備のファンフォールドラベルL2が置いてあった場所に、新たな予備のファンフォールドラベルL2を配置しておけば、スムーズに次のラベルの交換作業を行うことができる。
【0026】
以上説明したように、本実施形態にかかる卵パックのラベル貼付装置10は、折り畳まれた台紙L3に複数枚のラベル片L4が保持されたファンフォールドラベルL1を用いて、卵パックPにラベル片L4を貼り付ける。この卵パックのラベル貼付装置10は、供給部1と、搬送部4と、位置決め部5とを備える。供給部1は、折り畳まれた状態のファンフォールドラベルL1が配置される。搬送部4は、供給部1の下方で卵パックPを搬送する。位置決め部5は、供給部1上のファンフォールドラベルL1の幅方向の位置決めをする。このように、卵パックのラベル貼付装置10にファンフォールドラベルL1を用いると、ラベルの交換作業を行う作業者の手間を従来のものよりも減らすことができる。具体的には、ラベルの交換作業の頻度を少なくしたり、予備のファンフォールドラベルL2を送出部2や貼付部3に通す作業をなくしたりすることが可能となる。前者は、ファンフォールドラベルL1がロールラベルRLと比べて、中央部分に芯がなく、コンパクトに収納できる形態であるため、ラベル片L4の枚数が従来のものより多くても取り扱いやすくなるのが理由の一つである。後者は、予備のファンフォールドラベルL2の端部を接続部6でファンフォールドラベルL1とつないで使用できるからである。
【0027】
位置決め部5は、折り畳まれた状態のファンフォールドラベルL1が入れられた箱B1を位置決めする。
【0028】
供給部1は、交換用の予備のファンフォールドラベルL2が配置され、当該予備のファンフォールドラベルL2をスライド移動可能な平面11を備える。
【0029】
なお、本発明は上述した実施形態に限られない。
【0030】
ファンフォールドラベルL1は、図示したものには限られない。ファンフォールドラベルL1は、箱B1に入っていない状態で供給部1に配置されてもよい。ファンフォールドラベルL1と、予備のファンフォールドラベルL2とは、同じラベルであってもよいし、互いに異なるラベルであってもよい。
【0031】
供給部1は、予備のファンフォールドラベルL2が配置されないものでもよい。供給部1は、作業者がラベル貼付装置10の前側からファンフォールドラベルL1を配置可能なものであることが好ましい。
【0032】
位置決め部5の大きさや形状は、図示したものには限られず、種々変更可能である。本実施形態のラベル貼付装置10は、供給部1上のファンフォールドラベルL1の幅方向の位置決めをする位置決め部5を少なくとも備えていればよく、ファンフォールドラベルL1の長手方向の位置決めは必須の構成ではない。
【0033】
第二の供給部7を備えない、ファンフォールドラベル専用のラベル貼付装置であってもよい。
【0034】
今回開示された実施の形態は例示であってこれに制限されるものではない。本発明は上記で説明した範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、卵パックのラベル貼付装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0036】
10…卵パックのラベル貼付装置
1…供給部
4…搬送部
5…位置決め部
L1…ファンフォールドラベル
L3…台紙
L4…ラベル片
B1…箱