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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189042
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】電力量計
(51)【国際特許分類】
   G01R 22/06 20060101AFI20221215BHJP
   G01R 11/04 20060101ALI20221215BHJP
   G01R 11/00 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
G01R22/06 130H
G01R22/06 130D
G01R11/04 B
G01R11/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097379
(22)【出願日】2021-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】309042071
【氏名又は名称】東光東芝メーターシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】良知 慎一
(57)【要約】
【課題】異極端子間の短絡を防止する電力量計。
【解決手段】導体側端子接続部3bを有する導体とブロック取付部4Acを有するベース4Aを備える計量装置と、通信装置と、端子側導体接続部9bを備える端子、導体側端子接続部を端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ7、ブロック取付部をブロック側ベース取付部10aに取付けるブロック取付ねじ6を備える端子ブロックと、カバーを有し、ベースに摺動用凹部4A1を設け、ブロックに摺動用凸部10A1を設け、摺動用凹部に摺動用凸部を挿入して摺動することで導体側端子接続部を垂直に降ろし、導体側端子接続部を端子側導体接続部と導体接続ねじのねじ頭の間に挿入し、ブロック取付部をブロック側ベース取付部とブロック取付ねじのねじ頭の間に挿入し、導体接続ねじを締め付け導体側端子接続部を端子側導体接続部に固定し、ブロック取付ねじを締め付けブロック側ベース取付部に固定し、計量装置を端子ブロックに取付ける。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導体側端子接続部を有する導体とブロック取付部を有するベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに前記導体と接続する端子側導体接続部を備える端子、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ、前記ブロック取付部をブロックのブロック側ベース取付部に取付けるブロック取付ねじを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うカバーとを有し、
前記ベースに摺動用凹部を設け、前記ブロックに摺動用凸部を設け、前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記摺動用凹部に前記摺動用凸部が挿入されて摺動することで、前記導体側端子接続部を垂直に降ろして、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部と前記導体接続ねじのねじ頭の間に挿入すると同時に、前記ブロック取付部を前記ブロック側ベース取付部と前記ブロック取付ねじのねじ頭の間に挿入し、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に固定し、前記ブロック取付ねじを締め付けて前記ブロック取付部を前記ブロック側ベース取付部に固定して、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする電力量計。
【請求項2】
導体側端子接続部を有する導体とブロック取付部を有するベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに前記導体と接続する端子側導体接続部を備える端子、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ、前記ブロック取付部をブロックのブロック側ベース取付部に取付けるブロック取付ねじを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うカバーとを有し、
前記ベースに摺動用凸部を設け、前記ブロックに摺動用凹部を設け、前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記摺動用凹部に前記摺動用凸部が挿入されて摺動することで、前記導体側端子接続部を垂直に降ろして、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部と前記導体接続ねじのねじ頭の間に挿入すると同時に、前記ブロック取付部を前記ブロック側ベース取付部と前記ブロック取付ねじのねじ頭の間に挿入し、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に固定し、前記ブロック取付ねじを締め付けて前記ブロック取付部を前記ブロック側ベース取付部に固定して、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする電力量計。
【請求項3】
導体側端子接続部を有する導体とブロック取付部を有するベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに前記導体と接続する端子側導体接続部を備える端子、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ、前記ブロック取付部をブロックのブロック側ベース取付部に取付けるブロック取付ねじを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うカバーとを有し、
前記ベースに前記ブロック取付部を有する摺動用凸部を設け、前記ブロックに摺動用穴部を設け、前記摺動用穴部の終端にブロック側ベース取付部を設け、前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記摺動用穴部に前記摺動用凸部が挿入されて摺動することで、前記導体側端子接続部を垂直に降ろして、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部と前記導体接続ねじのねじ頭の間に挿入すると同時に、前記ブロック取付部を前記ブロック側ベース取付部と前記ブロック取付ねじのねじ頭の間に挿入し、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に固定し、前記ブロック取付ねじを締め付けて前記ブロック取付部を前記ブロック側ベース取付部に固定して、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする電力量計。
【請求項4】
導体側端子接続部を有する導体とベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに前記導体と接続する端子側導体接続部を備える端子、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ、前記端子を挿入するブロックを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うカバーとを有し、
前記ベースに摺動用凹部と先端に爪部を有したスナップフィット構造の固定部とを設け、前記ブロックに摺動用凸部と前記固定部の前記爪部に篏合する引っ掛け部とを設け、
前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記摺動用凹部に前記摺動用凸部が挿入されて摺動することで、前記導体側端子接続部を垂直に降ろして、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部と前記導体接続ねじのねじ頭の間に挿入すると同時に、前記爪部が前記引っ掛け部に篏合することで固定され、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に固定して、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする電力量計。
【請求項5】
導体側端子接続部を有する導体とベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに前記導体と接続する端子側導体接続部を備える端子、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ、前記端子を挿入するブロックを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うカバーとを有し、
前記ベースに摺動用凸部と先端に爪部を有したスナップフィット構造の固定部とをを設け、前記ブロックに摺動用凹部と前記固定部の前記爪部に篏合する引っ掛け部とを設け、
前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記摺動用凹部に前記摺動用凸部が挿入されて摺動することで、前記導体側端子接続部を垂直に降ろして、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部と前記導体接続ねじのねじ頭の間に挿入すると同時に、前記爪部が前記引っ掛け部に篏合することで固定され、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に固定して、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする電力量計。
【請求項6】
導体側端子接続部を有する導体とベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに前記導体と接続する端子側導体接続部を備える端子、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ、前記端子を挿入するブロックを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うカバーとを有し、
前記ベースに摺動用凸部と先端に爪部を有したスナップフィット構造の固定部とを設け、前記ブロックに摺動用穴部と前記固定部の前記爪部に篏合する引っ掛け部とを設け、
前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記摺動用穴部に前記摺動用凸部が挿入されて摺動することで、前記導体側端子接続部を垂直に降ろして、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部と前記導体接続ねじのねじ頭の間に挿入すると同時に、前記爪部が前記引っ掛け部に篏合することで固定され、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に固定して、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする電力量計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力量計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電力量計は、計量装置と、計量装置に取り付けられ且つ計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、端子ブロック、カバーを有している。図7(a)~図7(d)は、従来の電力量計において、計量装置、端子ブロック、通信装置、カバーを組立てる手順を示した工程図である。図7(a)は、計量装置を端子ブロックに取付ける方向を示し、図7(b)は、計量装置に端子ブロックを取り付けた状態を示し、図7(c)は、計量装置に通信装置を取り付けた状態を示し、図7(d)は、端子ブロックにカバーを取り付けて完成した電力量計を示す。図8(a)、(b)は、従来の電力量計の分解図を示す。図9(a)は、従来の電力量計用通信装置の外観を示し、図9(b)は、通信装置に設けられた計量装置取付部24aを示す。
【0003】
計量装置は、図8(a)~図8(b)に示すように、電力量を表示する表示部1aと通信装置接続部1bと開閉検出部1cと導体接続部1dとセンサ接続部1eとベース取付部1fを有する回路部1、回路部1のセンサ接続部1eに接続するセンサ側回路接続部2aを有し電流を測定するセンサ部2、回路部1の導体接続部1dに接続して電源供給する導体側回路接続部3aと端子ブロックの端子9の端子側導体接続部9bと接続する導体側端子接続部3bを備えている導体3、通信装置接続部通し穴4aと通信装置取付部4bとブロック取付部4cと開閉検出部通し穴4dとケース取付部4eと導体通し穴4fと回路取付部4gを備えるベース4、それらを収納し、表示窓5aとケース側ベース取付部5bとケース防水用リブ収納部5cとケース防水用リブ5dとケース側固定ねじ取付部5eを備えているケース5で構成されている。
【0004】
通信装置は、図9(a)~図9(b)に示すように、計量装置接続部21a、計量装置取付部24aを有している。端子ブロックは、図8(a)~図8(b)に示すように、ブロック取付ねじ6、導体接続ねじ7、電線取付ねじ8、電線収納部9aと端子側導体接続部9bを備える端子9、ブロック側ベース取付部10aとカバー取付用雌ねじ部10bと電線通し穴10cと端子取付部10dとブロック側固定ねじ取付部10eとブロック防水用リブ収納部10fを備えるブロック10で構成されている。カバーは、図8(a)~図8(b)に示すように、検出用凸部11aとカバー防水用リブ11bを備えるカバー11とカバー取付ねじ12で構成されている。
【0005】
このように構成された計量装置、通信装置、端子ブロック、カバーを電力量計に組立てる手順を以下に記す。まず、図7(a)に示すように、計量装置を端子ブロックの上方に配置して下方に移動させると、図7(b)に示すように、計量装置を端子ブロックに篏合させた後、計量装置の導体側端子接続部3bを、端子ブロックの導体接続ねじ7で端子9の端子側導体接続部9bに固定し、計量装置のブロック取付部4cを、ブロック取付ねじ6で端子ブロックのブロック側ベース取付部10aに固定することで、計量装置を端子ブロックに取り付けることができる。
【0006】
このとき、ケース5のケース防水用リブ5dは、ブロック10のブロック防水用リブ収納部10fに収納される。その後、図7(c)に示すように、通信装置の計量装置取付部24aを、計量装置のベース4の通信装置取付部4bに嵌合させ、通信装置の計量装置接続部21aを、計量装置のベース4の通信装置接続部通し穴4aを通して、回路部1の通信装置接続部1bに接続することで、通信装置を計量装置に取り付ける。
【0007】
その後、図7(d)に示すように、カバー11のカバー防水用リブをケース5のケース防水用リブ収納部5cに挿入し、カバー11に備えてあるカバー取付ねじ12を、ブロック10のカバー取付用雌ねじ部10bに取り付けることで、電力量計が組み立てられることになる。
【0008】
設置された端子ブロックを流用して計量装置を交換する時において、端子ブロックのブロック取付ねじ6と導体接続ねじ7を緩めて、取り付けられた古い計量装置を取り外し、新しい計量装置を端子ブロックに載せた後、ブロック取付ねじ6と導体接続ねじ7を締付けて固定する必要がある。
【0009】
参考として、端子台に接続されている電源側給電用導線および負荷側給電用導線を取り外す必要がなく、給電制御装置の着脱作業を容易かつ安全に行うことができる電力量計が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第4991340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
電力量計交換時において、端子ブロック取付ねじと導体接続ねじを緩めて取付けられた古い計量装置を取外し、新しい計量装置を端子ブロックに取り付ける際、計量装置の端子接続部が端子ブロックの異極端子間を短絡させる可能性がある。
【0012】
本発明は、計量装置取付時の端子ブロックの異極端子間の短絡を防止することができる電力量計を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1は、導体側端子接続部を有する導体とブロック取付部を有するベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに前記導体と接続する端子側導体接続部を備える端子、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ、前記ブロック取付部をブロックのブロック側ベース取付部に取付けるブロック取付ねじを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うカバーとを有し、前記ベースに摺動用凹部を設け、前記ブロックに摺動用凸部を設け、前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記摺動用凹部に前記摺動用凸部が挿入されて摺動することで、前記導体側端子接続部を垂直に降ろして、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部と前記導体接続ねじのねじ頭の間に挿入すると同時に、前記ブロック取付部を前記ブロック側ベース取付部と前記ブロック取付ねじのねじ頭の間に挿入し、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に固定し、前記ブロック取付ねじを締め付けて前記ブロック取付部を前記ブロック側ベース取付部に固定して、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明は、導体側端子接続部を有する導体とブロック取付部を有するベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに前記導体と接続する端子側導体接続部を備える端子、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ、前記ブロック取付部をブロックのブロック側ベース取付部に取付けるブロック取付ねじを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うカバーとを有し、前記ベースに摺動用凸部を設け、前記ブロックに摺動用凹部を設け、前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記摺動用凹部に前記摺動用凸部が挿入されて摺動することで、前記導体側端子接続部を垂直に降ろして、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部と前記導体接続ねじのねじ頭の間に挿入すると同時に、前記ブロック取付部を前記ブロック側ベース取付部と前記ブロック取付ねじのねじ頭の間に挿入し、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に固定し、前記ブロック取付ねじを締め付けて前記ブロック取付部を前記ブロック側ベース取付部に固定して、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明は、導体側端子接続部を有する導体とブロック取付部を有するベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに前記導体と接続する端子側導体接続部を備える端子、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ、前記ブロック取付部をブロックのブロック側ベース取付部に取付けるブロック取付ねじを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うカバーとを有し、前記ベースに前記ブロック取付部を有する摺動用凸部を設け、前記ブロックに摺動用穴部を設け、前記摺動用穴部の終端にブロック側ベース取付部を設け、前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記摺動用穴部に前記摺動用凸部が挿入されて摺動することで、前記導体側端子接続部を垂直に降ろして、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部と前記導体接続ねじのねじ頭の間に挿入すると同時に、前記ブロック取付部を前記ブロック側ベース取付部と前記ブロック取付ねじのねじ頭の間に挿入し、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に固定し、前記ブロック取付ねじを締め付けて前記ブロック取付部を前記ブロック側ベース取付部に固定して、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明は、導体側端子接続部を有する導体とベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに前記導体と接続する端子側導体接続部を備える端子、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ、前記端子を挿入するブロックを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うカバーとを有し、前記ベースに摺動用凹部と先端に爪部を有したスナップフィット構造の固定部とを設け、前記ブロックに摺動用凸部と前記固定部の前記爪部に篏合する引っ掛け部とを設け、前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記摺動用凹部に前記摺動用凸部が挿入されて摺動することで、前記導体側端子接続部を垂直に降ろして、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部と前記導体接続ねじのねじ頭の間に挿入すると同時に、前記爪部が前記引っ掛け部に篏合することで固定され、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に固定して、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする。
【0017】
請求項5の発明は、導体側端子接続部を有する導体とベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに前記導体と接続する端子側導体接続部を備える端子、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ、前記端子を挿入するブロックを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うカバーとを有し、前記ベースに摺動用凸部と先端に爪部を有したスナップフィット構造の固定部とを設け、前記ブロックに摺動用凹部と前記固定部の前記爪部に篏合する引っ掛け部とを設け、前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記摺動用凹部に前記摺動用凸部が挿入されて摺動することで、前記導体側端子接続部を垂直に降ろして、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部と前記導体接続ねじのねじ頭の間に挿入すると同時に、前記爪部が前記引っ掛け部に篏合することで固定され、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に固定して、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする。
【0018】
請求項6の発明は、導体側端子接続部を有する導体とベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに前記導体と接続する端子側導体接続部を備える端子、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に取り付ける導体接続ねじ、前記端子を挿入するブロックを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うカバーとを有し、前記ベースに摺動用凸部と先端に爪部を有したスナップフィット構造の固定部とを設け、前記ブロックに摺動用穴部と前記固定部の前記爪部に篏合する引っ掛け部とを設け、前記計量装置を前記端子ブロックに取り付ける時、前記摺動用穴部に前記摺動用凸部が挿入されて摺動することで、前記導体側端子接続部を垂直に降ろして、前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部と前記導体接続ねじのねじ頭の間に挿入すると同時に、前記爪部が前記引っ掛け部に篏合することで固定され、前記導体接続ねじを締め付けて前記導体側端子接続部を前記端子側導体接続部に固定して、前記計量装置を前記端子ブロックに取付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
請求項1、2、3の発明によれば、現行品に比べ、計量装置とともに導体を垂直に端子ブロックの端子取付部に下すことができるため、端子ブロックの異極端子間の短絡を防止することができる。
【0020】
請求項4~6の発明によれば、請求項1~3に比べ、固定部で計量装置と端子ブロックを固定できるため、現行品のねじ2箇所の締付け作業時間に比べ大幅に作業時間を短縮できるため、電力量計取付作業の作業性を向上した上で、コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースとブロックの斜視図である。
図2】本発明の第2の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースとブロックの斜視図である。
図3】本発明の第3の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースとブロックの斜視図である。
図4】本発明の第4の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースとブロックの斜視図である。
図5】本発明の第5の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースとブロックの斜視図である。
図6】本発明の第6の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースとブロックの斜視図である。
図7】従来の電力量計の斜視図である。
図8】従来の電力量計の分解図である。
図9】従来の電力量計用通信装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態に係る電力量計について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースとブロックの斜視図である。図1(a)は、計量装置を端子ブロックに取付ける方向を示し、図1(b)は、計量装置を下方に摺動してベースのブロック取付部をブロック取付ねじに取り付けた状態を示し、図1(c)は、ベースの斜視図を示し、図1(d)は、ブロックの斜視図を示す。
【0024】
電力量計は、導体側端子接続部3bを有する導体3とブロック取付部4Acを有するベース4Aを備える計量装置と、計量装置に取り付けられ且つ計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置(図7に示す上ケース23と下ケース24)と、電線を接続するとともに導体3と接続する端子側導体接続部9bを備える端子9、導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bに取り付ける導体接続ねじ7、ブロック取付部4Acをブロック10Aのブロック側ベース取付部10Aaに取付けるブロック取付ねじ6を備える端子ブロックと、計量装置、通信装置及び端子ブロックを覆うカバー11とを有している。
【0025】
図1(c)に示すように、ベース4Aの左右2箇所で且つブロック取付部4Acの真下には摺動用凹部4A1が設けられている。
【0026】
図1(d)に示すように、ブロック10Aの左右2箇所にはベース4Aの摺動用凹部4A1に嵌合する摺動用凸部10A1が設けられている。
【0027】
次に、このように構成された第1の実施形態の電力量計の動作を説明する。まず、取付ねじ6と導体接続ねじ7をドライバーで緩めて、取付ねじ6のねじ頭とブロック10Aのブロック側ベース取付部10Aaの間に隙間がある状態、導体接続ねじ7のねじ頭と端子側導体接続部9bの間に隙間がある状態にする。
【0028】
次に、計量装置を端子ブロックに取り付ける時、図1(a)に示すように、上方から計量装置を端子ブロックに下ろすと、計量装置のベース4Aの摺動用凹部4A1に、端子ブロックのブロック10Aの摺動用凸部10A1が挿入されて摺動することで、導体側端子接続部3bを垂直に降ろし、導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7のねじ頭の間に挿入すると同時に、ベース4Aのブロック取付部4Acをブロック10Aのブロック側ベース取付部10Aaとブロック取付ねじ6のねじ頭の間に挿入する。
【0029】
次に、ドライバーで導体接続ねじ7を締め付けて導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bに固定し、ドライバーでブロック取付ねじ6を締め付けてブロック取付部4Acをブロック側ベース取付部10Aaに固定して、計量装置を端子ブロックに取付ける。
【0030】
このように第1の実施形態に係る電力量計によれば、現行品に比べ、計量装置とともに導体3を垂直に端子ブロックの端子取付部に下すことができるため、端子ブロックの異極端子間の短絡を防止することができる。
【0031】
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースとブロックの斜視図である。図2(a)は、計量装置を端子ブロックに取付ける方向を示し、図2(b)は、計量装置を下方に摺動してベースのブロック取付部をブロック取付ねじに取り付けた状態を示し、図2(c)は、ベースの斜視図を示し、図2(d)は、ブロックの斜視図を示す。
【0032】
電力量計は、導体側端子接続部3bを有する導体3とブロック取付部4Bcを有するベース4Bを備える計量装置と、計量装置に取り付けられ且つ計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置(図7に示す上ケース23と下ケース24)と、電線を接続するとともに導体3と接続する端子側導体接続部9bを備える端子9、導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bに取り付ける導体接続ねじ7、ブロック取付部4Bcをブロック10Bのブロック側ベース取付部10Baに取付けるブロック取付ねじ6を備える端子ブロックと、計量装置、通信装置及び端子ブロックを覆うカバー11とを有している。
【0033】
図2(c)に示すように、ベース4Bの左右2箇所で且つブロック取付部4Bcの真下には摺動用凸部4B2が設けられている。
【0034】
図2(d)に示すように、ブロック10Bの左右2箇所にはベース4Bの摺動用凸部4B2に嵌合する摺動用凹部10B2が設けられている。
【0035】
次に、このように構成された第2の実施形態の電力量計の動作を説明する。まず、取付ねじ6と導体接続ねじ7をドライバーで緩めて、取付ねじ6のねじ頭とブロック10Bのブロック側ベース取付部10Baの間に隙間がある状態、導体接続ねじ7のねじ頭と端子側導体接続部9bの間に隙間がある状態にする。
【0036】
次に、計量装置を端子ブロックに取り付ける時、図2(a)に示すように、上方から計量装置を端子ブロックに下ろすと、端子ブロックのブロック10Bの摺動用凹部10B2に、計量装置のベース4Bの摺動用凸部4B2が挿入されて摺動することで、導体側端子接続部3bを垂直に降ろし、導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7のねじ頭の間に挿入すると同時に、ベース4Bのブロック取付部4Bcをブロック10Bのブロック側ベース取付部10Baとブロック取付ねじ6のねじ頭の間に挿入する。
【0037】
次に、ドライバーで導体接続ねじ7を締め付けて導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bに固定し、ドライバーでブロック取付ねじ6を締め付けてブロック取付部4Bcをブロック側ベース取付部10Baに固定して、計量装置を端子ブロックに取付ける。
【0038】
このように第2の実施形態に係る電力量計によれば、現行品に比べ、計量装置とともに導体3を垂直に端子ブロックの端子取付部に下すことができるため、端子ブロックの異極端子間の短絡を防止することができる。
【0039】
(第3の実施形態)
図3は、本発明の第3の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースとブロックの斜視図である。図3(a)は、計量装置を端子ブロックに取付ける方向を示し、図3(b)は、計量装置を下方に摺動してベースのブロック取付部をブロック取付ねじに取り付けた状態を示し、図3(c)は、ベースの斜視図を示し、図3(d)は、ブロックの斜視図を示す。
【0040】
電力量計は、導体側端子接続部3bを有する導体3とブロック取付部4Ccを有するベース4Cを備える計量装置と、計量装置に取り付けられ且つ計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、電線を接続するとともに導体3と接続する端子側導体接続部9bを備える端子9、導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bに取り付ける導体接続ねじ7、ブロック取付部4Ccをブロック10Cのブロック側ベース取付部10Caに取付けるブロック取付ねじ6を備える端子ブロックと、計量装置、通信装置及び端子ブロックを覆うカバー11とを有している。
【0041】
図3(c)に示すように、ベース4Cの左右2箇所にはブロック取付部4Ccを有する摺動用凸部4C2が設けられている。
【0042】
図3(d)に示すように、ブロック10Cの左右2箇所にはベース4Cの摺動用凸部4C2と嵌合する摺動用穴部10C3が設けられている。摺動用穴部10C3の終端にはブロック側ベース取付部10Caが設けられている。
【0043】
次に、このように構成された第3の実施形態の電力量計の動作を説明する。まず、取付ねじ6と導体接続ねじ7をドライバーで緩めて、取付ねじ6のねじ頭とブロック10Cのブロック側ベース取付部10Caの間に隙間がある状態、導体接続ねじ7のねじ頭と端子側導体接続部9bの間に隙間がある状態にする。
【0044】
次に、計量装置を端子ブロックに取り付ける時、図3(a)に示すように、上方から計量装置を端子ブロックに下ろすと、端子ブロックのブロック10Cの摺動用穴部10C3に、計量装置のベース4Cの摺動用凸部4C2が挿入されて摺動することで、導体側端子接続部3bを垂直に降し、導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7のねじ頭の間に挿入すると同時に、ベース4Cのブロック取付部4Ccをブロック10Cのブロック側ベース取付部10Caとブロック取付ねじ6のねじ頭の間に挿入する。
【0045】
次に、ドライバーで導体接続ねじ7を締め付けて導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bに固定し、ドライバーでブロック取付ねじ6を締め付けてブロック取付部4Ccをブロック側ベース取付部10Caに固定して、計量装置を端子ブロックに取付ける。
【0046】
このように構成された第3の実施形態の電力量計によれば、現行品に比べ、計量装置とともに導体を垂直に端子ブロックの端子取付部に下すことができるため、端子ブロックの異極端子間の短絡を防止することができる。
【0047】
(第4の実施形態)
図4は、本発明の第4の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースとブロックの斜視図である。図4(a)は、計量装置を端子ブロックに取付ける方向を示し、図4(b)は、計量装置を下方に摺動してベースのブロック取付部をブロック取付ねじに取り付けた状態を示し、図4(c)は、ベースの斜視図を示し、図4(d)は、ブロックの斜視図を示す。
【0048】
第4の実施形態に係る電力量計は、第1の実施形態に係る電力量計に対して、ブロック取付ねじ6が不要となり、図4(c)に示すように、ベース4Dの左右2箇所には、摺動用凹部4D1が設けられるとともに、ベース4Dの左右側面には、先端に爪部4D3を有したスナップフィット構造の固定部4D4を設け、図4(d)に示すように、ブロック10Dの左右2箇所には、ベース4Dの摺動用凹部4D1と嵌合する摺動用凸部10D1が設けられるとともに、固定部4D4の爪部4D3を外側に撓ませるための傾斜部10D4と、固定部4D4の爪部4D3を引っ掛ける引っ掛け部10D5が設けられている。その他の構成は、第1の実施形態に係る電力量計と同じである。
【0049】
次に、このように構成された第4の実施形態の電力量計の動作を説明する。まず、導体接続ねじ7をドライバーで緩めて、導体接続ねじ7のねじ頭と端子側導体接続部9bの間に隙間がある状態にする。
【0050】
次に、計量装置を端子ブロックに取り付ける時、図4(a)に示すように、上方から計量装置を端子ブロックに下ろすと、計量装置のベース4Dの摺動用凹部4D1に、端子ブロックのブロック10Dの摺動用凸部10D1が挿入されて摺動することで、導体側端子接続部3bを垂直に降ろす。このとき、固定部4D4の先端の爪部4D3は、傾斜部10D4により外側に撓む。
【0051】
そして、再下端に達したときに、導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7のねじ頭の間に挿入すると同時に、爪部4D3が復元して引っ掛け部10D5に篏合して固定される。
【0052】
次に、ドライバーで導体接続ねじ7を締め付けて導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bに固定して、計量装置を端子ブロックに取付ける。
【0053】
このように構成された第4の実施形態の電力量計によれば、第1の実施形態に比べ、固定部4D4で計量装置と端子ブロックを固定できるため、現行品のブロック取付ねじ2箇所の締付け作業時間に比べ大幅に作業時間を短縮できる。このため、電力量計取付作業の作業性を向上した上で、コストを削減することができる。
【0054】
(第5の実施形態)
図5は、本発明の第5の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースとブロックの斜視図である。図5(a)は、計量装置を端子ブロックに取付ける方向を示し、図5(b)は、計量装置を下方に摺動してベースのブロック取付部をブロック取付ねじに取り付けた状態を示し、図5(c)は、ベースの斜視図を示し、図5(d)は、ブロックの斜視図を示す。
【0055】
第5の実施形態に係る電力量計は、第2の実施形態に係る電力量計に対して、ブロック取付ねじ6が不要となり、図5(c)に示すように、ベース4Eの左右2箇所には、摺動用凸部4E2が設けられるとともに、ベース4Eの左右側面には、先端に爪部4E3を有したスナップフィット構造の固定部4E4を設け、図5(d)に示すように、ブロック10Eの左右2箇所には、ベース4Eの摺動用凸部4E2と嵌合する摺動用凹部10E2が設けられるとともに、固定部4E4の爪部4E3を外側に撓ませるための傾斜部10E4と、固定部4E4の爪部4E3を引っ掛ける引っ掛け部10E5が設けられている。その他の構成は、第2の実施形態に係る電力量計と同じである。
【0056】
次に、このように構成された第5の実施形態の電力量計の動作を説明する。まず、導体接続ねじ7をドライバーで緩めて、導体接続ねじ7のねじ頭と端子側導体接続部9bの間に隙間がある状態にする。
【0057】
次に、計量装置を端子ブロックに取り付ける時、図5(a)に示すように、上方から計量装置を端子ブロックに下ろすと、端子ブロックのブロック10Eの摺動用凹部10E2に、計量装置のベース4Eの摺動用凸部4E2が挿入されて摺動することで、導体側端子接続部3bを垂直に降ろす。このとき、固定部4E4の先端の爪部4E3は、傾斜部10E4により外側に撓む。
【0058】
そして、再下端に達したときに、導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7のねじ頭の間に挿入すると同時に、爪部4E3が復元して引っ掛け部10E5に篏合して固定される。
【0059】
次に、ドライバーで導体接続ねじ7を締め付けて導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bに固定して、計量装置を端子ブロックに取付ける。
【0060】
このように構成された第5の実施形態の電力量計によれば、第2の実施形態に比べ、固定部4E4で計量装置と端子ブロックを固定できるため、現行品のブロック取付ねじ2箇所の締付け作業時間に比べ大幅に作業時間を短縮できるため、電力量計取付作業の作業性を向上した上で、コストを削減することができる。
【0061】
(第6の実施形態)
図6は、本発明の第6の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースとブロックの斜視図である。図6(a)は、計量装置を端子ブロックに取付ける方向を示し、図6(b)は、計量装置を下方に摺動してベースのブロック取付部をブロック取付ねじに取り付けた状態を示し、図6(c)は、ベースの斜視図を示し、図6(d)は、ブロックの斜視図を示す。
【0062】
第6の実施形態に係る電力量計は、第3の実施形態に係る電力量計に対して、ブロック取付ねじ6が不要となり、図6(c)に示すように、ベース4Fの左右2箇所には、左右外側に開口部が形成されたコの字状の摺動用凸部4F2が設けられるとともに、摺動用凸部4F2の開口部には先端に爪部4F3を有したスナップフィット構造の固定部4F4を設け、図6(d)に示すように、ブロック10Fの左右2箇所には、ベース4Fの摺動用凸部4F2と嵌合する摺動用穴部10F3が設けられるとともに、固定部4F4の爪部4F3を引っ掛ける引っ掛け部10F5が設けられている。その他の構成は、第3の実施形態に係る電力量計と同じである。
【0063】
次に、このように構成された第5の実施形態の電力量計の動作を説明する。まず、導体接続ねじ7をドライバーで緩めて、導体接続ねじ7のねじ頭と端子側導体接続部9bの間に隙間がある状態にする。
【0064】
次に、計量装置を端子ブロックに取り付ける時、図6(a)に示すように、上方から計量装置を端子ブロックに下ろすと、端子ブロックのブロック10Fの摺動用穴部10F3に、計量装置のベース4Fの摺動用凸部4F2および先端に爪部4F3を有したスナップフィット構造の固定部4F4が挿入されて摺動することで、導体側端子接続部3bを垂直に降ろす。このとき、固定部4F4の先端の爪部4F3は、摺動用穴部10F3に挿入されて内側に撓む。そして、再下端に達したときに、導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bと導体接続ねじ7のねじ頭の間に挿入すると同時に、爪部4F3が復元して引っ掛け部10F5に篏合して固定される。
【0065】
次に、ドライバーで導体接続ねじ7を締め付けて導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bに固定して、計量装置を端子ブロックに取付ける。
【0066】
このように構成された第6の実施形態の電力量計によれば、第3の実施形態に比べ、固定部4F4で計量装置と端子ブロックを固定できるため、現行品のブロック取付ねじ2箇所の締付け作業時間に比べ大幅に作業時間を短縮できるため、電力量計取付作業の作業性を向上した上で、コストを削減することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 回路部
1a 表示部
1b 通信装置接続部
1c 開閉検出部
1d 導体接続部
1e センサ接続部
1f ベース取付部
2 センサ部
2a センサ側回路接続部
3 導体
3a 導体側回路接続部
3b 導体側端子接続部
4,4A~4F ベース
4a,4Aa~4Fa 通信装置接続部通し穴
4b,4Ab~4Fb 通信装置取付部
4c,4Ac~4Fc ブロック取付部
4d,4Ad~4Fd 開閉検出部通し穴
4e,4Ae~4Fe ケース取付部
4f,4Af~4Ff 導体通し穴
4g,4Ag~4Fg 回路取付部
4A1,4D1 摺動用凹部
4B2,4C2,4E2,4F2 摺動用凸部
4D3,4E3,4F3 爪部
4D4,4E4,4F4 固定部
5 ケース
5a 表示窓
5b ケース側ベース取付部
5c ケース防水用リブ収納部
5d ケース防水用リブ
5e ねじ頭取付部
5f ねじ頭覆い部
5g ねじ頭引っ掛け部
5h ねじ頭挿入部
6 ブロック取付ねじ
7 導体接続ねじ
8 電線取付ねじ
9 端子
9a 電線収納部
9b 端子側導体接続部
10,10A~10F ブロック
10a,10Aa~10Fa ブロック側ベース取付部
10b,10Ab~10Fb カバー取付用雌ねじ部
10c,10Ac~10Fc 電線通し穴
10d,10Ad~10Fd 端子取付部
10e,10Ae~10Fe ブロック側固定ねじ取付部
10f,10Af~10Ff ブロック防水用リブ収納部
10A1,10D1 摺動用凸部
10B2,10E2 摺動用凹部
10C3,10F3 摺動用穴部
10D4,10E4 傾斜部
10D5,10E5,10F5 引っ掛け部
11 カバー
11a 検出用凸部
11b カバー防水用リブ
12 カバー取付ねじ
21 ケーブル
21a 計量装置接続部
22 LED導光部
23 上ケース
24 下ケース
24a 計量装置取付部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9