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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189054
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】販売データ処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/65 20180101AFI20221215BHJP
【FI】
G06F8/65
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097400
(22)【出願日】2021-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉本 崇
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376CA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】プログラムの更新を効率的に行うことが可能な販売データ処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】POS端末が、インターネットやLAN等のネットワークを介して、サーバ装置と通信可能に接続されるPOSシステムにおいて、POS端末は、第1基本ソフトウェアと、販売データ処理に係るアプリケーションとを記憶する第1記憶部と、第2基本ソフトウェアを記憶する第2記憶部と、第1記憶部と第2記憶部とを選択的に切り替えて自装置を起動する制御部と、第2基本ソフトウェア上で動作し、少なくとも1の更新データが記第1基本ソフトウェア又はアプリケーションに適用された状態の第1記憶部に対応するディスクイメージを外部装置から取得する取得手段と、前記第2基本ソフトウェア上で動作し、取得手段が取得したディスクイメージを、第1記憶部に書き込む書込手段と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基本ソフトウェアと、販売データ処理に係るアプリケーションとを記憶する第1記憶部と、
第2基本ソフトウェアを記憶する第2記憶部と、
前記第1記憶部と前記第2記憶部とを選択的に切り替えて自装置を起動する制御部と、
前記第2基本ソフトウェア上で動作し、少なくとも1の更新データが記第1基本ソフトウェア又は前記アプリケーションに適用された状態の前記第1記憶部に対応するディスクイメージを外部装置から取得する取得手段と、
前記第2基本ソフトウェア上で動作し、前記取得手段が取得した前記ディスクイメージを前記第1記憶部に書き込む書込手段と、
を備える販売データ処理装置。
【請求項2】
前記第1基本ソフトウェア又は前記第2基本ソフトウェア上で動作し、前記ディスクイメージの書き込み前に、前記第1記憶部に記憶された設定情報を前記第2記憶部にバックアップする事前処理手段を更に備える、請求項1に記載の販売データ処理装置。
【請求項3】
前記第1基本ソフトウェア又は前記第2基本ソフトウェア上で動作し、前記ディスクイメージの書き込み後に、前記第2記憶部にバックアップされた前記設定情報を前記第1記憶部に復元する事後処理手段を更に備える、請求項2に記載の販売データ処理装置。
【請求項4】
前記書込手段は、前記第1記憶部に書き込んだ前記ディスクイメージのバージョンを前記第2記憶部に記録し、
前記取得手段は、前記外部装置に保持された前記ディスクイメージのバージョンが、前記第2記憶部に記録されたバージョンよりも新しい場合に、前記外部装置から前記ディスクイメージを取得する、請求項1~3の何れか一項に記載の販売データ処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1基本ソフトウェアの終了に係る一連する処理において、前記第2記憶部への切り替えを少なくとも一度行うことで、自装置を前記第2基本ソフトウェアで起動させ、
前記取得手段及び前記書込手段は、前記第2基本ソフトウェアの起動に伴い動作を開始する、請求項1~4の何れか一項に記載の販売データ処理装置。
【請求項6】
第1基本ソフトウェアと、販売データ処理に係るアプリケーションとを記憶する第1記憶部と、第2基本ソフトウェアを記憶する第2記憶部と、前記第1記憶部と前記第2記憶部とを選択的に切り替えて自装置を起動する制御部と、を備える販売データ処理装置のコンピュータを、
前記第2基本ソフトウェア上で動作し、少なくとも1の更新データが記第1基本ソフトウェア又は前記アプリケーションに適用された状態の前記第1記憶部に対応するディスクイメージを外部装置から取得する取得手段と、
前記第2基本ソフトウェア上で動作し、前記取得手段が取得した前記ディスクイメージを前記第1記憶部に書き込む書込手段と、
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、販売データ処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品の小売を行う小売店や各種サービスを提供する事業所等では、POS端末等の販売データ処理装置が使用されている。このような販売データ処理装置は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを搭載しており、プロセッサとプログラムとが協働することで、商品登録や会計処理等の販売データ処理を行っている。例えば、販売データ処理装置の記憶部は、基本ソフトウェアやアプリケーション等のプログラムを記憶し、プロセッサはこれらプログラムを用いて各部を制御することで、販売データ処理を実行する。
【0003】
ところで、上述したプログラムでは、不具合やセキュリティ上の脆弱性等に対応するため、パッチプログラム等の更新用データが随時又は定期的に提供されている。販売データ処理装置では、提供された更新用データを適用することで、基本ソフトウェアやアプリケーション等のプログラムを最新の状態に更新する。
【0004】
しかしながら、更新用データを適用している間は販売データ処理を行うことができないため、業務効率等の観点から更新用データの適用に要する時間が問題となっている。特に、更新用データのデータ容量やデータ数が増えると更新に要する時間も増大するため、プログラムの更新を効率的に行うことが可能な技術が望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、プログラムの更新を効率的に行うことが可能な販売データ処理装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の販売データ処理装置は、第1記憶部と、第2記憶部と、制御部と、取得手段と、書込手段とを備える。第1記憶部は、第1基本ソフトウェアと、販売データ処理に係るアプリケーションとを記憶する。第2記憶部は、第2基本ソフトウェアを記憶する。制御部は、前記第1記憶部と前記第2記憶部とを選択的に切り替えて自装置を起動する。取得手段は、前記第2基本ソフトウェア上で動作し、少なくとも1の更新データが記第1基本ソフトウェア又は前記アプリケーションに適用された状態の前記第1記憶部に対応するディスクイメージを外部装置から取得する。書込手段は、前記第2基本ソフトウェア上で動作し、前記取得手段が取得した前記ディスクイメージを前記第1記憶部に書き込む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施形態に係るPOSシステムの構成の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係るPOS端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態にPOS端末及びサーバ装置の機能構成の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態のサーバ装置が実行するディスクイメージ生成処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、実施形態のPOS端末が実行する更新処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、販売データ処理装置及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、販売データ処理装置及びプログラムの一実施形態であって、その構成や仕様等を限定するものではない。以下に説明する実施形態では、販売データ処理装置の一例であるPOS(Point of sale)端末に適用した例について説明する。
【0009】
図1は、本実施形態に係るPOSシステムの構成の一例を示す図である。POSシステム1は、POS端末10と、サーバ装置20とを有する。POS端末10は、インターネットやLAN(Local Area Network)等のネットワークNを介して、サーバ装置20と通信可能に接続される。
【0010】
なお、POS端末10の台数は、図1の例に限定されないものとする。また、POS端末10とサーバ装置20との間の通信は、有線及び無線の何れであってもよい。例えば、店舗等の施設内に設けられたローカル5G等の高速無線通信網により、POS端末10とサーバ装置20とが接続されてもよい。
【0011】
POS端末10は、販売データ処理装置の一例である。POS端末10は、例えば商品の小売を行う小売店(店舗)や各種サービスを提供する事業所等に導入される。
【0012】
POS端末10は、後述する第1記憶部14にメインOS(オペレーティングシステム)141や、アプリケーション142等のプログラムを記憶しており、係るプログラムを実行することで、販売対象の商品(又はサービス)に係る登録処理や会計処理等の販売データ処理を行う。
【0013】
サーバ装置20は、POS端末10で使用されるメインOS141やアプリケーション142等のプログラムを更新するためのデータを提供する。具体的には、サーバ装置20は、少なくとも1の更新用データがメインOS141やアプリケーション142に適用された状態の第1記憶部14に対応するディスクイメージを、POS端末10に提供する。
【0014】
ディスクイメージは、記憶媒体に記憶されているデータの内容や構造全体を単一のファイルにしたものである。ここで、記憶媒体は、POS端末10の第1記憶部14と同様のデータ構成を有し、更新用データの適用によりメインOS141及びアプリケーション142の何れか一方又は両方が更新後の状態となっている。POS端末10では、サーバ装置20から提供されるディスクイメージを自装置の第1記憶部14に書き込むことで、販売データ処理の実行環境を実現することができる。
【0015】
なお、サーバ装置20が設定される場所は特に問わないものとする。例えば、サーバ装置20は、店舗サーバ等の形態で店舗内に設置されてもよい。また、サーバ装置20は、店舗の各々を運営する本部や、POS端末10を製造するメーカのサービス拠点、データセンタ等に設置されてもよい。
【0016】
次に、上述したPOS端末10及びサーバ装置20の構成について説明する。
【0017】
図2は、POS端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示すように、POS端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、及びRAM(Random Access Memory)13等のコンピュータ構成を備える。
【0018】
CPU11は、POS端末10に搭載されたプロセッサ及び制御部の一例である。CPU11は、POS端末10の各部を統括的に制御する。ROM12は、各種プログラムを記憶する。RAM13は、プログラムや各種データを展開するワークスペースである。
【0019】
また、POS端末10は、第1記憶部14と、第2記憶部15とを備える。
【0020】
第1記憶部14は、第1記憶部の一例である。第1記憶部14は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の記憶媒体を有し、電源を遮断しても記憶内容を維持する。第1記憶部14は、第1基本ソフトウェアの一例であるメインOS141を記憶する。また、第1記憶部14は、メインOS141上で動作する。販売データ処理に係るアプリケーション142等の各種プログラムを記憶する。また、第1記憶部14は、POS端末10の動作に係る設定情報143を記憶する。
【0021】
設定情報143は、POS端末10に固有の設定情報を含む。例えば、設定情報143は、自己のPOS端末10を他のPOS端末10と識別するためのレジ番号等の端末IDを含む。また、設定情報143は、自己のPOS端末10に割り当てられた、ネットワークNに接続するためのネットワーク設定(例えばIPアドレス)等を含む。
【0022】
CPU11は、第1記憶部14に記憶されたメインOS141及びアプリケーション142と協働することで、販売データ処理を実行する。つまり、第1記憶部14に記憶されたメインOS141及びアプリケーション142は、POS端末10を販売データ処理装置として機能させるための実行環境を実現する。
【0023】
第2記憶部15は、第2記憶部の一例である。第2記憶部15は、第1記憶部14と同様の記憶媒体を有し、電源を遮断しても記憶内容を維持する。第2記憶部15は、第2基本ソフトウェアの一例であるサブOS151を記憶する。また、第2記憶部15は、サブOS151上で動作する、第1記憶部14に記憶されたデータの更新処理を行うための更新処理プログラム152等を記憶する。また、第2記憶部15は、第1記憶部14に書き込まれたディスクイメージのバージョンを示すバージョン情報153を記憶する。
【0024】
CPU11は、第2記憶部15に記憶されたサブOS151及び更新処理プログラム152と協働することで、第1記憶部14に記憶されたデータの更新処理を実行する。
【0025】
なお、CPU11は、第1記憶部14と第2記憶部15とを選択的に切り替えて、起動ディスク(又は起動ドライブ)とすることで、起動ディスクに記憶されたOSを用いてPOS端末10を起動させる。具体的には、CPU11は、POS端末10の通常動作時において、第1記憶部14を起動ディスクとすることで、POS端末10を販売データ処理装置として機能させる。また、CPU11は、予め設定されたタイミングで起動ディスクを第2記憶部15に切り替えることで、更新処理プログラム152による第1記憶部14の更新処理を実行する。
【0026】
第2記憶部15を起動ディスクとするタイミングは特に問わず、任意に設定可能とするが、店舗運営の妨げとならないタイミングを設定することが好ましい。例えば、メインOS141の終了に係る一連する処理において、第2記憶部15への切り替えを少なくとも一度行うように設定してもよい。
【0027】
より具体的には、販売データ処理の一例である閉店処理後のシャットダウン前に、第1記憶部14から第2記憶部15に起動ディスクに切り替えて、POS端末10をサブOS151で起動させてもよい。ここで、閉店処理は、1日分の売上を精算する処理を意味する。なお、CPU11は、更新処理が完了した後は、起動ディスクを第1記憶部14に戻すものとする。また、起動ディスクは、手動操作によって切り替えてもよい。
【0028】
また、POS端末10は、表示部16と、操作部17と、読取部18、通信部19とを備える。
【0029】
表示部16は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。操作部17は、表示部16の画面上のタッチ箇所を検出することで各種操作を受け付けるタッチパッド等の入力装置である。なお、操作部17は、ハードウェアボタン等であってもよい。
【0030】
読取部18は、バーコードや2次元コード等のコードシンボルを読み取るスキャナ装置である。読取部18は、例えば、商品に付されたバーコードを読み取ることで、商品を識別するための商品コード(例えば、JANコード等)を取得する。
【0031】
通信部19は、ネットワークNを介して、他の装置と通信するためのインタフェースである。通信部19は、ネットワークNに接続することで、サーバ装置20等の外部装置との通信を実行する。
【0032】
図3は、サーバ装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。図3に示すように、サーバ装置20は、CPU21、ROM22、及びRAM23等のコンピュータ構成を備える。
【0033】
CPU21は、サーバ装置20に搭載されたプロセッサの一例である。CPU21は、サーバ装置20の各部を統括的に制御する。ROM22は、各種プログラムを記憶する。RAM23は、プログラムや各種データを展開するワークスペースである。
【0034】
また、サーバ装置20は、記憶部24を備える。記憶部24は、HDDやSSD等の記憶媒体を有し、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部24は、CPU21が実行することが可能なプログラムや各種の設定情報を記憶する。CPU21は、ROM22や記憶部24に記憶されRAM23に展開されたプログラムに従って動作することで、各種の処理を実行する。
【0035】
また、記憶部24は、ディスクイメージDIを記憶する。ディスクイメージDIは、POS端末10で使用されるメインOS141及びアプリケーション142等のプログラムが導入された第1記憶部14に対応する記憶媒体のディスクイメージである。具体的には、記憶部24は、ディスクイメージDIと、当該ディスクイメージDIのバージョン情報とを関連付けて記憶する。
【0036】
なお、記憶部24が記憶するディスクイメージDIの個数は特に問わず、互いに異なるバージョンの複数のディスクイメージDIを記憶してもよい。
【0037】
通信部25は、ネットワークNを介して、他の装置と通信するためのインタフェースである。通信部25は、ネットワークNに接続することで、POS端末10等の外部装置との通信を実行する。
【0038】
次に、POS端末10及びサーバ装置20の機能構成について説明する。図4は、POS端末10及びサーバ装置20の機能構成の一例を示す図である。なお、図4では、POS端末10及びサーバ装置20が備える機能部のうち、協働関係にある機能部同士を破線で接続している。
【0039】
図4に示すように、サーバ装置20は、更新用データ取得部211と、ディスクイメージ生成部212と、データ管理部213と、データ提供部214とを備える。
【0040】
サーバ装置20が備える機能部の一部又は全ては、サーバ装置20のプロセッサ(例えばCPU21)と記憶部24に記憶されたプログラムとの協働により実現される。また、サーバ装置20が備える機能部の一部又は全ては、サーバ装置20に搭載された専用回路等で実現されるハードウェア構成であってもよい。
【0041】
更新用データ取得部211は、POS端末10の第1記憶部14に記憶されたプログラム(メインOS141、アプリケーション142)を更新するための更新用データを取得する。更新用データの取得先は特に問わず、ネットワークNに接続される外部装置から取得してもよい。例えば、更新用データ取得部211は、メインOS141やアプリケーション142を作成するベンダー等の外部装置から、メインOS141やアプリケーション142を更新するための更新用データを取得する。更新用データは、不具合やセキュリティ上の脆弱性を修正するためのパッチプログラム、機能追加等のアップデートプログラム等を含む概念である。
【0042】
ディスクイメージ生成部212は、少なくとも1の更新用データがメインOS141やアプリケーション142に適用された状態の第1記憶部14に対応する記憶媒体に基づき、ディスクイメージを生成する。ここで、ディスクイメージの生成方法は特に問わず、種々の方法を採用することができる。
【0043】
一例として、ディスクイメージ生成部212は、POS端末10と同様のハードウェア及びソフトウェア構成を備えた販売データ処理装置(以下、サンプル機ともいう)と協働することで、更新用データを適用した状態のディスクイメージを生成する。この場合、ディスクイメージ生成部212は、更新用データが適用された後のサンプル機の記憶媒体(第1記憶部14に対応)からデータを丸ごと写し取ることで、更新用データが適用された状態のディスクイメージを生成する。なお、サンプル機が備える設定情報143は、未設定での状態であることが好ましい。また、サンプル機のハードウェア構成は、第2記憶部15を取り除いた構成としてもよい。
【0044】
また、他の例として、ディスクイメージ生成部212は、POS端末10と同様のハードウェア構成及びソフトウェア構成を仮想的に実現した仮想マシンと協働することで、更新用データを適用した状態のディスクイメージを生成してもよい。この場合、ディスクイメージ生成部212は、更新用データが適用された後の仮想マシンの記憶域(第1記憶部14に対応)からデータを丸ごと写し取ることで、更新用データが適用された状態のディスクイメージを生成する。
【0045】
ここで、サンプル機又は仮想マシンに対する更新用データの適用は、手動で行われてもよいし、ディスクイメージ生成部212の制御により自動で行う形態としてもよい。後者の場合、ディスクイメージ生成部212は、更新用データ取得部211が取得した更新用データを用いて、当該更新用データをサンプル機又は仮想マシンに適用する処理を行う。
【0046】
また、サンプル機又は仮想マシンが備える設定情報143は、未設定での状態であることが好ましい。また、サンプル機又は仮想マシンのハードウェア構成は、第2記憶部15等を取り除いた構成としてもよい。
【0047】
なお、ディスクイメージ生成部212が、ディスクイメージの生成を開始するトリガや条件は特に問わず、任意に設定することが可能である。例えば、更新用データの適用に要する時間を見積もり、当該時間に基づいてディスクイメージを生成するか否かを決定してもよい。具体的には、第1記憶部14に更新用データを適用するのに要する時間が、第1記憶部14に対するディスクイメージの書き込みに要する時間よりも長くなる場合に、ディスクイメージの生成を行うことが好ましい。
【0048】
例えば、更新用データは、データ容量が大きいほど、ファイルの入れ替えや導入等のインストール処理が複雑化するため、適用に要する時間が長くなる傾向にある。そこで、例えば、更新用データ取得部211が取得した更新用データのデータ容量が所定の閾値を上回ることを条件に、ディスクイメージを生成するように設定してもよい。この場合、更新用データのデータ容量は、単一の更新用データに限らず、複数の更新用データのデータ容量の合計値であってもよい。
【0049】
また、例えば、更新用データは、一度に適用するデータ数が増えるほど、適用回数が増えるため、適用に要する時間が長くなる傾向にある。そこで、例えば、更新用データ取得部211が取得した更新用データのデータ数が所定の閾値を上回ったことを条件に、ディスクイメージを生成するように設定してもよい。
【0050】
このように生成したディスクイメージを、更新対象の第1記憶部14に書き込むことで、更新用データを個別に適用してプログラムを更新する方法と比較し、より高速にプログラムの更新を行うことができる。
【0051】
データ管理部213は、ディスクイメージ生成部212が生成したディスクイメージを、ディスクイメージDIとして記憶部24に記憶する。具体的には、データ管理部213は、ディスクイメージ生成部212が生成したディスクイメージDIをバージョン情報と関連付けて記憶部24に記憶する。ここで、バージョン情報は、生成されたディスクイメージDIのバージョンを示す情報である。バージョン情報は、例えば、ディスクイメージDIが生成された日時を示す情報であってもよいし、ディスクイメージDIのリビジョンを示す情報であってもよい。
【0052】
データ提供部214は、記憶部24に記憶されたディスクイメージDIをPOS端末10に提供する。例えば、データ提供部214は、POS端末10からの要求に応じて、記憶部24に記憶されたディスクイメージDIをPOS端末10に提供する。また、データ提供部214は、POS端末10からの要求に応じて、ディスクイメージDIに関連付けられたバージョン情報をPOS端末10に提供する。
【0053】
一方、POS端末10は、図4に示すように、バックアップ処理部111と、ディスクイメージ取得部112と、更新処理部113と、バックアップ復元部114とを備える。
【0054】
POS端末10が備える機能部は、POS端末10のプロセッサ(例えばCPU11)と第2記憶部15に記憶された更新処理プログラム152との協働により実現されてもよい。また、POS端末10が備える機能部のうち、バックアップ処理部111、ディスクイメージ取得部112及びバックアップ復元部114の一部又は全ては、POS端末10のプロセッサと第1記憶部14に記憶されたプログラムとの協働により実現されてもよい。
【0055】
バックアップ処理部111は、事前処理手段の一例である。バックアップ処理部111は、第1記憶部14に記憶された設定情報143を、第2記憶部15にバックアップ(保存)する。ここで、バックアップ処理部111が設定情報のバックアップを行うタイミングは特に問わないものとするが、バックアップ処理部111の実現形態に応じたタイミングを設定することが好ましい。
【0056】
例えば、バックアップ処理部111が第1記憶部14に記憶されたプログラムにより実現される場合、つまりメインOS141上で動作するプログラムによって実現される場合、メインOS141の起動時又は終了時に、バックアップを行うように設定してもよい。この場合、バックアップ処理部111は、メインOS141の起動時又は終了時に、第1記憶部14に記憶されている設定情報を第2記憶部15の所定領域にバックアップする。
【0057】
また、例えば、バックアップ処理部111が第2記憶部15に記憶された更新処理プログラム152により実現される場合、つまりサブOS151上で動作する更新処理プログラムにより実現される場合、サブOS151の起動時にバックアップを行うように設定してもよい。この場合、バックアップ処理部111は、サブOS151の起動時に、第1記憶部14に記憶されている設定情報を第2記憶部15の所定領域にバックアップする。
【0058】
ディスクイメージ取得部112は、取得手段の一例である。ディスクイメージ取得部112は、サーバ装置20からディスクイメージDIを取得する。具体的には、ディスクイメージ取得部112は、ネットワークNを介してサーバ装置20にアクセスすると、当該サーバ装置20からディスクイメージDIを取得する。
【0059】
なお、バックアップ処理部111が第2記憶部15に記憶された更新処理プログラム152により実現される場合、バックアップ処理部111は、第2記憶部15にバックアップされた設定情報143に基づきネットワークNに接続してもよい。また、ネットワークNへの接続は、サブOS151が行う形態としてもよい。
【0060】
また、ディスクイメージ取得部112は、サーバ装置20からのディスクイメージDIの取得に先駆けて、ディスクイメージDIのバージョン情報をサーバ装置20から取得する。ディスクイメージ取得部112は、サーバ装置20から取得したバージョン情報と、第2記憶部15に記憶されたバージョン情報153(以下、現行バージョンともいう)とを比較し、その比較結果に応じてディスクイメージDIを取得するか否かを決定する。
【0061】
具体的には、ディスクイメージ取得部112は、サーバ装置20から取得したバージョン情報が、現行バージョンよりも新しいバージョン情報(以下、新バージョンともいう)が場合、サーバ装置20から新バージョンのディスクイメージDIを取得する。一方、サーバ装置20から取得したバージョン情報の何れもが、現行バージョン以下の場合、ディスクイメージ取得部112は、サーバ装置20からディスクイメージDIの取得を行わないことで、現行バージョンを維持させる。
【0062】
なお、サーバ装置20が複数バージョンのディスクイメージDIを記憶している場合、ディスクイメージ取得部112は、ディスクイメージDIに各々のバージョン情報をサーバ装置20から取得する。そして、取得したバージョン情報の中に、現行バージョンよりも新バージョンが含まれ場合、ディスクイメージ取得部112は、最新バージョンのディスクイメージDIを取得する。
【0063】
更新処理部113は、書込手段の一例である。更新処理部113は、ディスクイメージ取得部112が取得したディスクイメージDIを第1記憶部14に書き込むことで、第1記憶部14に記憶されたデータを更新する。具体的には、更新処理部113は、第2記憶部15に記憶されたディスクイメージDIを第1記憶部14に書き込むことで、更新用データが適用された状態の実行環境を第1記憶部14に実現(復元)する。
【0064】
また、更新処理部113は、ディスクイメージDIを第1記憶部14に書き込むと、そのディスクイメージDIのバージョンを示すバージョン情報153を現行バージョンとして第2記憶部15に記録(記憶)する。
【0065】
なお、更新処理部113は、ディスクイメージ取得部112が取得したディスクイメージDIを、オンザフライ方式で第1記憶部14に書き込む形態としてもよい。この場合、ディスクイメージDIのデータ全体を第2記憶部15等に保持する必要がないため、第2記憶部15の小容量化を図ることができる。また、ディスクイメージ取得部112が取得したディスクイメージDIを第2記憶部15等に記憶する場合、更新処理部113は、記憶されたディスクイメージDIを用いて第1記憶部14への書き込みを行うものとする。
【0066】
バックアップ復元部114は、事後処理手段の一例である。バックアップ復元部114は、更新処理部113によるディスクイメージDIの書き込み後、第2記憶部15にバックアップされた設定情報143を、第1記憶部14に書き戻すことで設定情報143を復元する。
【0067】
なお、バックアップ復元部114が設定情報を復元するタイミングは特に問わないものとするが、バックアップ復元部114の実現形態に応じたタイミングを設定することが好ましい。
【0068】
例えば、バックアップ復元部114が第1記憶部14に記憶されたプログラムにより実現される場合、ディスクイメージDI書き込み後のメインOS141の起動時に、設定情報143を復元するように設定してもよい。この場合、バックアップ復元部114は、ディスクイメージDIの書き込み後のメインOS141の起動時に、第2記憶部15にバックアップされた設定情報143を第1記憶部14の所定領域に復元する。
【0069】
また、例えば、バックアップ復元部114が第2記憶部15に記憶された更新処理プログラム152により実現される場合、ディスクイメージDIの書き込み後のサブOS151の終了時に設定情報143を復元するように設定してもよい。この場合、バックアップ復元部114は、ディスクイメージDIの書き込み後のサブOS151の終了時に、第2記憶部15にバックアップされた設定情報143を第1記憶部14の所定領域に復元する。
【0070】
以下、POS端末10及びサーバ装置20の動作例について説明する。
【0071】
まず、サーバ装置20で実行されるディスクイメージ生成処理の一例について説明する。図5は、サーバ装置20が行うディスクイメージ生成処理の一例を示すフローチャートである。
【0072】
更新用データ取得部211は、ベンダー等の外部装置から、POS端末10のメインOS141又はアプリケーション142を更新するための更新用データを取得する(ステップS11)。
【0073】
ここで、更新用データ取得部211は、所定の時間間隔で外部装置にアクセスすることで、更新用データの取得を定期的に試みる形態としてもよい。また、更新用データ取得部211は、外部装置からの通知に応じて、外部装置にアクセスする形態としてもよい。なお、更新用データ取得部211が取得した更新用データは、記憶部24に確保された所定の領域に記憶される。
【0074】
続いて、ディスクイメージ生成部212は、ステップS11で取得された更新用データのデータ容量やデータ数が、所定の条件を充足するか否かを判定する(ステップS12)。ここで、条件を充足しないと判定した場合(ステップS12;No)、ディスクイメージ生成部212は、ステップS11に処理を戻すことで、更新用データの取得を継続する。
【0075】
一方、ステップS12で条件を充足すると判定した場合(ステップS12;Yes)、ディスクイメージ生成部212は、ステップS11で取得された更新用データを用いてディスクイメージDIを生成する(ステップS13)。
【0076】
続いて、データ管理部213は、ステップS13で生成されたディスクイメージDIを、バージョン情報と関連付けて記憶部24に記憶し(ステップS14)、本処理を終了する。
【0077】
なお、ディスクイメージ生成部212は、ディスクイメージDIを生成した後、当該ディスクイメージDIの生成に使用した更新用データを、記憶部24から削除してもよい。
【0078】
次に、POS端末10で実行される更新処理の一例について説明する。図6は、POS端末10が行う更新処理の一例を示すフローチャートである。なお、本処理では、POS端末10の閉店処理に伴い設定情報のバックアップ、メインOS141の終了、及びサブOS151の起動が順次行われるよう設定されているものとする。また、バックアップ処理部111及びバックアップ復元部114は、メインOS141上で動作を行うものとする。
【0079】
まず、バックアップ処理部111は、第1記憶部14に記憶されたアプリケーション142との協働による閉店処理が完了すると(ステップS21)、第1記憶部14に記憶された設定情報143を第2記憶部15にバックアップする(ステップS22)。
【0080】
次いで、バックアップ処理部111は、起動ディスクを第2記憶部15に切り替え、POS端末10を再起動させることで、メインOS141の終了(ステップS23)と、サブOS151の起動(ステップS24)とを順次行う。なお、ステップS23及びステップS24の処理、つまり、起動ディスクの切り替え及び再起動は、バックアップ処理部111が行うのではなく、CPU11がメインOS141と協働して行う形態としてもよい。
【0081】
サブOS151が起動すると、ディスクイメージ取得部112は、第2記憶部15に記憶された現行バージョンのバージョン情報153と、サーバ装置20に記憶されたディスクイメージDIのバージョン情報とを比較する(ステップS25)。
【0082】
ここで、サーバ装置20に記憶されたディスクイメージDIが、現行バージョン以下であった場合(ステップS26;No)、ディスクイメージ取得部112は、起動ディスクを第1記憶部14に戻し、サブOS151を終了させる(ステップS27)。
【0083】
これにより、POS端末10は、次回の起動時において、従前のバージョンが維持されたまま第1記憶部14(メインOS141)から起動される。なお、ステップS27の処理は、CPU11(サブOS151)が行う形態としてもよい。
【0084】
一方、サーバ装置20に記憶されたディスクイメージDIが、現行バージョンよりも新しい新バージョンであった場合(ステップS26;Yes)、ディスクイメージ取得部112は、サーバ装置20から新バージョンのディスクイメージDIを取得する(ステップS28)。
【0085】
続いて、更新処理部113は、ステップS28で取得されたディスクイメージDIを第1記憶部14に書き込む(ステップS29)。次いで、更新処理部113は、第1記憶部14に書き込んだディスクイメージDIのバージョン情報を、現行バージョン(バージョン情報153)として第2記憶部15に記録する(ステップS30)。
【0086】
続いて、更新処理部113は、起動ディスクを第1記憶部14に戻し、POS端末10を再起動させることで、サブOS151の終了(ステップS31)と、メインOS141の起動(ステップS32)とを順次行う。
【0087】
これにより、POS端末10は、次回の起動時において、更新用データが適用された最新バージョンの状態で第1記憶部14(メインOS141)から起動される。なお、ステップS31及びステップS32の処理、つまり、起動ディスクの切り替え及び再起動は、更新処理部113が行うのではなく、CPU11がサブOS151と協働して行う形態としてもよい。また、更新処理部113は、ディスクイメージDI書き込み直後の状態であることをバックアップ復元部114に通知するため、フラグ情報等を第2記憶部15等に残す形態としてもよい。
【0088】
メインOS141が起動すると、バックアップ復元部114は、第2記憶部15にバックアップされた設定情報143を第1記憶部14に復元する(ステップS33)。そして、バックアップ復元部114は、起動ディスクを第1記憶部14に戻し、メインOS141を終了させる(ステップS34)。
【0089】
これにより、POS端末10は、次回の起動時において、更新用データが適用された最新バージョンの状態で、且つ従前の設定情報143が有効化された状態で、第1記憶部14(メインOS141)から起動される。
【0090】
以上のように、本実施形態のPOS端末10は、メインOS141とアプリケーション142とを記憶する第1記憶部14と、サブOS151を記憶する第2記憶部15と、第1記憶部14と第2記憶部15とを選択的に切り替えて自装置を起動するCPU11とを備える。また、POS端末10は、サブOS151で起動されると、少なくとも1の更新データがメインOS141又はアプリケーション142に適用された状態の第1記憶部14に対応するディスクイメージDIをサーバ装置20から取得し、第1記憶部14への書き込みを行う。
【0091】
これにより、POS端末10では、取得したディスクイメージDIを第1記憶部14に書き込むことで、販売データ処理の実行環境を更新することができる。したがって、POS端末10では、更新データを個別に取得して適用する構成と比較し、第1記憶部14に導入されたプログラム(メインOS141、アプリケーション142)の更新を効率的に行うことができる。
【0092】
なお、上述した実施形態は、上述した各装置が有する構成又は機能の一部を変更することで、適宜に変形して実施することも可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係るいくつかの変形例を他の実施形態として説明する。なお、以下では、上述した実施形態と異なる点を主に説明することとし、既に説明した内容と共通する点については詳細な説明を省略する。また、以下で説明する変形例は、個別に実施されてもよいし、適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0093】
(変形例1)
上述の実施形態では、ディスクイメージDIに書き込みにより、第1記憶部14に導入されたメインOS141とアプリケーション142とを更新する形態としたが、これに限らず、メインOS141のみを更新の対象としてもよい。アプリケーション142と比較し、メインOS141の更新データのデータ容量の方が一般的に大容量となるため、メインOS141のみを更新の対象とすることで、更新処理の効率化を図ることができる。
【0094】
なお、本変形例を採用する場合、アプリケーション142の更新方法については、既存の技術を用いることができる。例えば、メインOS141が起動された状態において、メインOS141又は該当するアプリケーション142が、サーバ装置20又はベンダー等の外部装置から更新データを取得し、適用する処理を行うことで更新することができる。
【0095】
(変形例2)
上述の実施形態では、複数の更新データの総データ容量が閾値を上回った場合に、これら複数の更新データを適用したディスクイメージを生成する形態としたが、更新データ毎にディスクイメージを生成する形態としてもよい。この場合、データ容量が閾値に満たない更新データについては、ディスクイメージを生成することなく、更新データのままPOS端末10に提供する構成としてもよい。
【0096】
なお、本変形例を採用する場合、更新データの提供方法及び適用方法については、既存の技術を用いることができる。例えば、メインOS141が起動された状態において、メインOS141又は該当するアプリケーション142が、サーバ装置20又はベンダー等の外部装置から更新データを取得し、適用する処理を行うことで更新することができる。
【0097】
(変形例3)
上述の実施形態では、サーバ装置20がディスクイメージを生成する形態としたが、これに限らず、ベンダー等の外部装置からディスクイメージが提供される形態としてもよい。この場合、サーバ装置20の更新用データ取得部211は、外部装置から提供されるディスクイメージDIを取得する。また、データ管理部213は、更新用データ取得部211が取得したディスクイメージDIをバージョン情報と関連付けて記憶部24に記憶する。
【0098】
なお、本変形例を採用する場合、ディスクイメージ生成部212は無効化又はサーバ装置20から取り除いた構成としてもよい。
【0099】
(変形例4)
上述の実施形態では、第1記憶部14に記憶されたメインOS141及びアプリケーション142を更新の対象としたが、これに限らず、第1記憶部14に記憶された他のプログラムを更新の対象としてもよい。
【0100】
(変形例5)
また、上述の実施形態では、販売データ処理装置としてPOS端末10を例示したがこれに限定されないものとする。例えば、本発明の実施の形態における更新処理の適用対象の装置としては店舗サーバ、他の業務用の装置やサーバ、あるいはプリンタやMFP(Multifunction Peripheral/Printer/Product)等にも同様に適用可能である。また、上記のアプリケーションは販売データ処理に限定されるものではなく、それぞれの装置で実行される機能を実現するアプリケーションやファームウェア等であってもよい。
【0101】
また、販売データ処理についても、上述した商品の登録処理や会計処理に限定されないものとする。販売データ処理は、例えば、取引の内訳をレシート等の形態で出力(印字、表示、データ出力を含む)する処理や、取引の内訳を電子レシートとして送信する処理、商品の品出しや棚卸に係る処理等、商取引に係る各種処理を含む概念である。
【0102】
上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムは、ROMや記憶部等に予め組み込まれた状態で提供される。上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0103】
さらに、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
【0104】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態やその変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0105】
1 POSシステム
10 POS端末
11 CPU
14 第1記憶部
15 第2記憶部
20 サーバ装置
111 バックアップ処理部
112 ディスクイメージ取得部
113 更新処理部
114 バックアップ復元部
141 メインOS
142 アプリケーション
151 サブOS
152 更新処理プログラム
153 バージョン情報
211 更新用データ取得部
212 ディスクイメージ生成部
213 データ管理部
214 データ提供部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0106】
【特許文献1】特開2016-103189号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6