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特開2022-189090制御装置、基地局、制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189090
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】制御装置、基地局、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/04 20090101AFI20221215BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20221215BHJP
   H04W 24/02 20090101ALI20221215BHJP
【FI】
H04W72/04 131
H04W28/06 130
H04W24/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】25
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097466
(22)【出願日】2021-06-10
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.3GPP
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 哲也
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA03
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067HH28
(57)【要約】
【課題】ネットワーク間の干渉を抑制しながら柔軟なネットワークの運用を行うこと。
【解決手段】制御装置は、第1のネットワークにおいて時分割複信(TDD)のタイムスロットのそれぞれが基地局と端末との間の通信の方向である上りリンクと下りリンクとに割り当てられる第1のパターンが使用されており、第2のネットワークにおいて、基地局と端末との間のTDDによる通信のために、第1のパターンと、タイムスロットへの通信の方向の割り当てが第1のパターンとは異なる第2のパターンとを使用可能である場合に、所定の条件が満たされたことに基づいて、第1のパターンと第2のパターンとで割り当てられた通信の方向が一致するタイムスロットを使用し、割り当てられた通信の方向が一致しないタイムスロットを使用しないように、第2のネットワークに属する基地局を制御する。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のネットワークにおいて時分割複信(TDD)のタイムスロットのそれぞれが基地局と端末との間の通信の方向である上りリンクと下りリンクとに割り当てられる第1のパターンが使用されており、前記第1のネットワークと異なる第2のネットワークにおいて、基地局と端末との間のTDDによる通信のために、前記第1のパターンと、タイムスロットへの前記通信の方向の割り当てが前記第1のパターンとは異なる第2のパターンとを使用可能である場合に、所定の条件が満たされたことに基づいて、前記第1のパターンと前記第2のパターンとで割り当てられた前記通信の方向が一致するタイムスロットを使用し、割り当てられた前記通信の方向が一致しないタイムスロットを使用しないように、前記第2のネットワークに属する基地局を制御する制御手段を有する、ことを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記所定の条件は、前記基地局が前記第1のパターンを用いて動作することを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記所定の条件は、前記基地局が前記第1のパターンを用いて動作し、かつ、前記基地局と相互に干渉しあう関係にある前記第2のネットワークの他の基地局が前記第2のパターンで動作していることを含む、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記所定の条件は、さらに、前記基地局が使用している第1の周波数帯域と同一または隣接する第2の周波数帯域を前記他の基地局が使用していることを含み、
前記制御手段は、前記基地局が前記第1のパターンを用いて動作し、前記基地局と相互に干渉しあう関係にある前記第2のネットワークの他の基地局が前記第2のパターンで動作している場合であっても、前記他の基地局が前記第2の周波数帯域を使用していない場合には、前記第1のパターンのタイムスロットのうちの前記第2のパターンと前記通信の方向が一致しないタイムスロットであっても使用するように前記基地局を制御する、
ことを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記基地局が前記第1のパターンを用いて動作し、かつ、前記基地局と相互に干渉しあう関係にある前記第2のパターンで動作する他の基地局が存在しない場合、当該第1のパターンのタイムスロットのうちの前記第2のパターンと前記通信の方向が一致しないタイムスロットであっても使用するように前記基地局を制御する、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第1のパターンと前記第2のパターンとで前記通信の方向が一致しない第1のタイムスロットを使用しないように前記基地局を制御する場合に、前記第2のパターンにおける前記第1のタイムスロットと異なる第2のタイムスロットのうち、前記第1のタイムスロットと前記通信の方向が同じ第3のタイムスロットの使用を制限するように前記基地局と異なる他の基地局を制御する、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記他の基地局が前記第1のタイムスロットで送信したデータを再送すべき場合には当該再送のために前記第3のタイムスロットを使用するように前記他の基地局を制御し、前記他の基地局が前記第1のタイムスロットで送信したデータを再送しない場合には当該第3のタイムスロットを使用しないように前記他の基地局を制御する、ことを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記他の基地局が前記基地局と同一の周波数帯域を使用する場合に前記第2のタイムスロットの使用を制限するように前記他の基地局を制御し、前記他の基地局が前記基地局と異なる周波数帯域を使用する場合には前記第2のタイムスロットの使用を制限しないように前記他の基地局を制御する、ことを特徴とする請求項6又は7に記載の制御装置。
【請求項9】
前記第2のパターンは、前記第1のパターンにおいて下りリンクに割り当てられているタイムスロットの一部を上りリンクに割り当てたパターンである、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記第1のネットワークは全国的に提供されるセルラ通信ネットワークであり、前記第2のネットワークは局所的に提供されるセルラ通信ネットワークである、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項11】
時分割複信(TDD)のタイムスロットのそれぞれが通信の方向である上りリンクと下りリンクとに割り当てられる第1のパターンが用いられる第1のネットワークとは異なる第2のネットワークに属する基地局であって、
端末とTDDによる通信を行う通信手段と、
前記第2のネットワークにおいて、前記第1のパターンと、タイムスロットへの前記通信の方向の割り当てが前記第1のパターンとは異なる第2のパターンとを使用可能である場合に、所定の条件が満たされたことに基づいて、前記第1のパターンと前記第2のパターンとで割り当てられた前記通信の方向が一致するタイムスロットを使用し、割り当てられた前記通信の方向が一致しないタイムスロットを使用しないように、前記通信手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする基地局。
【請求項12】
前記所定の条件は、前記基地局が前記第1のパターンを用いて動作することを含む、ことを特徴とする請求項11に記載の基地局。
【請求項13】
前記所定の条件は、前記基地局が前記第1のパターンを用いて動作し、かつ、前記基地局と相互に干渉しあう関係にある前記第2のネットワークの他の基地局が前記第2のパターンで動作していることを含む、ことを特徴とする請求項11又は12に記載の基地局。
【請求項14】
前記所定の条件は、さらに、前記基地局が使用している第1の周波数帯域と同一または隣接する第2の周波数帯域を前記他の基地局が使用していることを含み、
前記制御手段は、前記基地局が前記第1のパターンを用いて動作し、前記基地局と相互に干渉しあう関係にある前記第2のネットワークの他の基地局が前記第2のパターンで動作している場合であっても、前記他の基地局が前記第2の周波数帯域を使用していない場合には、前記第1のパターンのタイムスロットのうちの前記第2のパターンと前記通信の方向が一致しないタイムスロットであっても使用するように前記通信手段を制御する、
ことを特徴とする請求項13に記載の基地局。
【請求項15】
前記制御手段は、前記基地局が前記第1のパターンを用いて動作し、かつ、前記基地局と相互に干渉しあう関係にある前記第2のパターンで動作する他の基地局が存在しない場合、当該第1のパターンのタイムスロットのうちの前記第2のパターンと前記通信の方向が一致しないタイムスロットであっても使用するように前記通信手段を制御する、ことを特徴とする請求項11から14のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項16】
時分割複信(TDD)のタイムスロットのそれぞれが通信の方向である上りリンクと下りリンクとに割り当てられる第1のパターンが用いられる第1のネットワークとは異なる第2のネットワークに属する基地局であって、
端末とTDDによる通信を行う通信手段と、
前記第2のネットワークにおいて、前記第1のパターンと、タイムスロットへの前記通信の方向の割り当てが前記第1のパターンとは異なる第2のパターンとを使用可能であり、かつ、前記第2のネットワークの他の基地局が、前記第1のパターンと前記第2のパターンとで前記通信の方向が一致しない第1のタイムスロットを使用せず、割り当てられた前記通信の方向が一致する第2のタイムスロットを使用する場合、前記第2のパターンにおける前記第2のタイムスロットのうち、前記第1のタイムスロットと前記通信の方向が同じ第3のタイムスロットの使用を制限するように前記通信手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする基地局。
【請求項17】
前記制御手段は、前記基地局が前記第1のタイムスロットで送信したデータを再送すべき場合には当該再送のために前記第3のタイムスロットを使用するように前記通信手段を制御し、前記基地局が前記第1のタイムスロットで送信したデータを再送しない場合には当該第3のタイムスロットを使用しないように前記通信手段を制御する、ことを特徴とする請求項16に記載の基地局。
【請求項18】
前記制御手段は、前記基地局が前記他の基地局と同一の周波数帯域を使用する場合に前記第3のタイムスロットの使用を制限するように前記通信手段を制御し、前記基地局が前記他の基地局と異なる周波数帯域を使用する場合には前記第3のタイムスロットの使用を制限しないように前記通信手段を制御する、ことを特徴とする請求項16又は17に記載の基地局。
【請求項19】
前記第2のパターンは、前記第1のパターンにおいて下りリンクに割り当てられているタイムスロットの一部を上りリンクに割り当てたパターンである、ことを特徴とする請求項11から18のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項20】
前記第1のネットワークは全国的に提供されるセルラ通信ネットワークであり、前記第2のネットワークは局所的に提供されるセルラ通信ネットワークである、ことを特徴とする請求項11から19のいずれか1項に記載の基地局。
【請求項21】
制御装置によって実行される制御方法であって、
第1のネットワークにおいて時分割複信(TDD)のタイムスロットのそれぞれが基地局と端末との間の通信の方向である上りリンクと下りリンクとに割り当てられる第1のパターンが使用されており、前記第1のネットワークと異なる第2のネットワークにおいて、基地局と端末との間のTDDによる通信のために、前記第1のパターンと、タイムスロットへの前記通信の方向の割り当てが前記第1のパターンとは異なる第2のパターンとを使用可能である場合に、所定の条件が満たされたことに基づいて、前記第1のパターンと前記第2のパターンとで割り当てられた前記通信の方向が一致するタイムスロットを使用し、割り当てられた前記通信の方向が一致しないタイムスロットを使用しないように、前記第2のネットワークに属する基地局を制御することを含む、ことを特徴とする制御方法。
【請求項22】
時分割複信(TDD)のタイムスロットのそれぞれが通信の方向である上りリンクと下りリンクとに割り当てられる第1のパターンが用いられる第1のネットワークとは異なる第2のネットワークに属し、端末とTDDによる通信を行う基地局によって実行される制御方法であって、
前記第2のネットワークにおいて、前記第1のパターンと、タイムスロットへの前記通信の方向の割り当てが前記第1のパターンとは異なる第2のパターンとを使用可能である場合に、所定の条件が満たされたことに基づいて、前記第1のパターンと前記第2のパターンとで割り当てられた前記通信の方向が一致するタイムスロットを使用し、割り当てられた前記通信の方向が一致しないタイムスロットを使用しないように、前記基地局による通信を制御することを含む、ことを特徴とする制御方法。
【請求項23】
時分割複信(TDD)のタイムスロットのそれぞれが通信の方向である上りリンクと下りリンクとに割り当てられる第1のパターンが用いられる第1のネットワークとは異なる第2のネットワークに属し、端末とTDDによる通信を行う基地局によって実行される制御方法であって、
前記第2のネットワークにおいて、前記第1のパターンと、タイムスロットへの前記通信の方向の割り当てが前記第1のパターンとは異なる第2のパターンとを使用可能であり、かつ、前記第2のネットワークの他の基地局が、前記第1のパターンと前記第2のパターンとで前記通信の方向が一致しない第1のタイムスロットを使用せず、割り当てられた前記通信の方向が一致する第2のタイムスロットを使用する場合、前記第2のパターンにおける前記第2のタイムスロットのうち、前記第1のタイムスロットと前記通信の方向が同じ第3のタイムスロットの使用を制限するように前記基地局による通信を制御することを含む、ことを特徴とする制御方法。
【請求項24】
コンピュータを、請求項1から10のいずれか1項に記載の制御装置として機能させるためのプログラム。
【請求項25】
コンピュータを、請求項11から20のいずれか1項に記載の基地局として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信ネットワーク間の干渉抑制技術に関する。
【背景技術】
【0002】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって規格化された第5世代(5G)のセルラ通信規格が実用化されている。5Gでは、通信事業者が全国的に展開するネットワークに加え、通信事業者以外の地域や企業が主体となってネットワークを展開することができるローカル5Gの利用が可能となっている。また、通信事業者以外の地域や企業が主体となって展開可能なネットワークとして、地域BWA(Broadband Wireless Access)も知られている。以下では、通信事業者が全国的に展開するネットワークをキャリア網と呼び、ローカル5Gや地域BWAのネットワークをローカル網と呼ぶ場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許出願公開第2020/0008087号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
キャリア網とローカル網のような、異なるネットワークが共存する環境においては、キャリア網などの優先されるべきネットワークの通信に対して、相対的に優先度が低いローカル網などのネットワークの通信が与える干渉を抑制することが必要である。例えば、キャリア網が時分割複信(TDD)で通信する場合、キャリア網で上りリンクの通信が行われるタイムスロットで、ローカル網が下りリンクの通信を行うと、ローカル網の基地局からの信号が、キャリア網の基地局において干渉を引き起こしうる。これに対して、ローカル網が、キャリア網と同期して、上りリンクの通信と下りリンクの通信とが行われるタイムスロットを同期させることにより、干渉の発生を抑制することができる。しかしながら、例えば、ローカル網において上りリンクにおける通信需要が高い場合に上りリンクのスロットを増やすなど、ローカル網がキャリア網と上りリンク及び下りリンクの送信タイミングを同期させない柔軟な運用を行うことが想定される。このような柔軟な運用を行うためには、ネットワーク間の干渉の影響を抑制する技術が重要となる(特許文献1参照)。
【0005】
本発明は、ネットワーク間の干渉を抑制しながら柔軟なネットワークの運用を可能とする技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による制御装置は、第1のネットワークにおいて時分割複信(TDD)のタイムスロットのそれぞれが基地局と端末との間の通信の方向である上りリンクと下りリンクとに割り当てられる第1のパターンが使用されており、前記第1のネットワークと異なる第2のネットワークにおいて、基地局と端末との間のTDDによる通信のために、前記第1のパターンと、タイムスロットへの前記通信の方向の割り当てが前記第1のパターンとは異なる第2のパターンとを使用可能である場合に、所定の条件が満たされたことに基づいて、前記第1のパターンと前記第2のパターンとで割り当てられた前記通信の方向が一致するタイムスロットを使用し、割り当てられた前記通信の方向が一致しないタイムスロットを使用しないように、前記第2のネットワークに属する基地局を制御する制御手段を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ネットワーク間の干渉を抑制しながら柔軟なネットワークの運用を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】システム構成例を示す図である。
図2】ローカル網において使用可能なTDDのタイムスロットの構成例を説明する図である。
図3】基地局装置のハードウェア構成例を示す図である。
図4】基地局装置の機能構成例を示す図である。
図5】ローカル網の基地局によって実行される処理の流れの例を示す図である。
図6】ローカル網のコアネットワーク内のノードによって実行される処理の流れの例を示す図である。
図7】ローカル網のコアネットワーク内のノードによって利用される基地局情報の例を示す図である。
図8】ローカル網のコアネットワーク内のノードによって実行される処理の流れの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
(システム構成)
図1に、本実施形態に係るシステムの構成例を示す。本実施形態に係るシステムは、複数のネットワークを含んで構成される。ここでは、複数のネットワークは、いずれもが第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のセルラ通信規格に準拠したセルラ通信ネットワークである。第1のネットワークは、無線通信事業者によって全国的に提供されるキャリア網101であり、第2のネットワークは、地域や企業などによって局所的に提供されるローカル網103である。なお、これらは一例であり、フレームのタイミングが同期している複数のTDDシステムが共存する任意のシステムにおいて、以下の議論を適用することができる。ローカル網103は、一例において、キャリア網101が展開されるエリアの内部に構成される。すなわち、キャリア網101が展開されているエリア内の重複するエリアにおいて、ローカル網103が展開される。なお、これらは一例であり、他の形式の無線通信ネットワークに以下の議論が適用されうる。なお、本実施形態では、キャリア網101とローカル網103は、隣接する周波数帯域を用いて運用されるものとする。例えば、図1では、キャリア網101が4.5GHz帯を使用し、ローカル網103が4.6GHz帯や4.7GHz帯を使用している例を示している。本実施形態では、ローカル網103の基地局104および基地局105が4.6GHz帯を使用し、基地局106が4.6GHz帯に隣接する4.7GHz帯を使用しているものとする。
【0011】
キャリア網101では、キャリア網101の通信サービスを提供するための基地局102との無線通信が実行可能なエリアにおいて、無線通信事業者と契約したユーザの端末108に対して無線通信サービスが提供される。キャリア網101の基地局102は、コアネットワーク(不図示)に接続され、移動管理やセッション管理などはコアネットワーク内のノードによって行われる。同様に、ローカル網103では、ローカル網103の基地局104~基地局106のいずれかとの無線通信が実行可能なエリアにおいて、ローカル網の通信のために用意された端末109に対して無線通信サービスが提供される。ここで、本実施形態では、キャリア網101が優先されるべきネットワークであり、ローカル網103は、キャリア網101の通信への干渉がないように又は十分小さいレベルとなるように処理をした上で通信するものとする。なお、ローカル網103の移動管理やセッション管理は、キャリア網101のコアネットワークと独立したコアネットワーク内のノード107によって行われる。
【0012】
キャリア網101とローカル網103は、それぞれ独自のタイミングで通信を行うことが考えられる。この場合、キャリア網101とローカル網103が、例えば相互に直交性を担保可能な直交周波数分割多重(OFDM)を用いて通信を行っているとしても、無線フレームのタイミングが一致しないことにより直交性が担保されず、相互に干渉が発生しうる。この干渉については、例えば基地局104~基地局106が、キャリア網101の基地局102と同期して無線フレームの送受信を行って無線フレームのタイミングを一致させることより抑制可能である。
【0013】
なお、相互に干渉が発生する状況は複数のパターンが存在する。例えば、キャリア網101からローカル網103への干渉として、(1)基地局102から基地局104~基地局106への干渉と、(2)基地局102から端末109への干渉とがありうる。また、キャリア網101からローカル網103への干渉は、(3)端末108から基地局104~基地局106への干渉と、(4)端末108から端末109への干渉というパターンも存在する。また、ローカル網103からキャリア網101への干渉として、(5)基地局104~基地局106から基地局102への干渉と、(6)基地局104~基地局106から端末108への干渉とがありうる。また、ローカル網103からキャリア網101への干渉は、(7)端末109から基地局102への干渉と、(8)端末109から端末108への干渉もありうる。このとき、ローカル網103はキャリア網101に対して劣後することを前提とすることにより、(1)~(4)の干渉は一定程度許容され、ローカル網103は、この干渉の影響を低減するための処理を行うことができる。一方、(5)~(8)の干渉は、優先されるネットワークへの干渉であるため、ローカル網103は、このような干渉が発生することを防ぐ又はこのような干渉を十分に抑制しなければならない。
【0014】
一例において、(5)の干渉は、キャリア網101の基地局102によって信号が送信されるタイミングで、ローカル網103の基地局104~基地局106が信号を送信することによって十分に抑制することができる。また、キャリア網101の基地局102によって送受信される信号の周波数帯域と、ローカル網103の基地局104~基地局106によって送受信される信号の周波数帯域とを異ならせることにより、(6)及び(7)の干渉を十分小さく抑制することができる。また、(8)の干渉も、キャリア網101の端末108によって信号が送信されるタイミングで、ローカル網103の端末109が信号を送信することによって十分に抑制することができる。
【0015】
一方で、近年のセルラ通信規格では、基地局から端末へ信号が送信される下りリンクと端末から基地局へ信号が送信される上りリンクとの割合を柔軟に変更可能な時分割複信(TDD)方式が規格化されている。TDD方式は、共通の周波数帯域を用いて上りリンク及び下りリンクの通信を行う方式であり、単位時間で区切られた複数のタイムスロットのそれぞれを、上りリンクと下りリンクとのいずれかに割り当てる。一般には下りリンクの通信の需要が高いため、キャリア網101では、下りリンクに多くのタイムスロットを割り当てる傾向がある。一方で、ローカル網103は、その用途によって、キャリア網101より多くの上りリンク用のタイムスロットが必要となることが想定されうる。この場合、キャリア網101のタイムスロットの上りリンク及び下りリンクへの割り当てとは独立して、ローカル網103が、タイムスロットを上りリンク及び下りリンクへ割り当てることができる(特許文献1参照)。しかしながら、この場合、上述の(5)及び(8)の干渉が発生してしまう。
【0016】
これに対して、ローカル網103において、キャリア網101のタイムスロットの割り当てのうち一部のみを変更して用いることが可能である。一例において、キャリア網101において上りリンクに割り当てられているスロットの一部のみを下りリンクに割り当て、キャリア網101において下りリンクに割り当てられているスロットはそのまま下りリンクに用いる設定が可能である。また、キャリア網101において下りリンクに割り当てられているスロットの一部のみを上りリンクに割り当て、キャリア網101において上りリンクに割り当てられているスロットはそのまま上りリンクに用いる設定も可能である。前者の設定によれば、キャリア網101において下りリンクの通信が行われる間は、端末109が信号を送信することがないため、(8)の干渉を抑制することができる。一方、後者の設定によれば、キャリア網101において上りリンクの通信が行われる間は、基地局104~基地局106が信号を送信することがないため、(5)の干渉を抑制することができる。
【0017】
ここでは、キャリア網101の基地局102の保護の観点で、(5)の干渉がないような設定を用いる場合について検討する。この場合のローカル網103において使用可能なタイムスロットの設定の例を図2に示す。ここでは、キャリア網101と上りリンク及び下りリンクのタイムスロットの設定が一致しているタイムロットの割り当てパターンを、同期TDDパターンと呼ぶ。一方、キャリア網101のタイムスロットの割り当てのうちの一部の通信の方向(上りリンク又は下りリンク)を変更したタイムスロットの割り当てパターンは、準同期TDD通信と呼ばれる。本実施形態では、特に、図2に示すように、キャリア網101のタイムスロットにおいて下りリンクに割り当てられているタイムスロットを上りリンクとしたTDDパターンをローカル網103で用いる通信を指して、準同期TDDと呼ぶ。図2では、「U」により上りリンクの通信に割り当てられたタイムスロットが示され、「D」により下りリンクの通信に割り当てられたタイムスロットが示され、「S」により下りリンクから上りリンクへの切り替えの期間を示すタイムスロットが示されている。
【0018】
本実施形態では、キャリア網101では、図2の同期TDDパターンに従って通信が行われるものとする。ただし、図2は一例であり、キャリア網101では複数のTDDの設定のうちのいずれかを使用することが許容されうる。一方で、ローカル網103では、キャリア網101と同じTDDパターンである同期TDDパターンと、キャリア網101のタイムスロットにおいて下りリンクに割り当てられているタイムスロットを上りリンクとした非同期TDDパターンを用いるものとする。
【0019】
なお、本実施形態では、ローカル網の基地局104~基地局106は、低遅延通信や高速アップリンク通信のために、通常時には準同期TDDパターンで運用されるものとする。一方、ローカル網の基地局104~基地局106は、キャリア網101に対して干渉を及ぼす場合、非同期TDDパターンから同期TDDパターンに切り替えられて運用されうる。例えば、準同期TDDパターンで運用されている基地局104に接続中の端末109が、キャリア網の端末108に対して干渉を及ぼす場合、基地局104は、同期TDDパターンでの運用に変更される。
【0020】
この場合、ローカル網103において、基地局104は同期TDDパターンで運用され、基地局105及び基地局106は準同期TDDパターンで運用されることになる。この結果、ローカル網103の内部で、基地局104の下りリンクの通信と基地局105及び基地局106の上りリンクの通信とが相互に干渉してしまいうる。そして、この結果として、例えば、準同期TDDパターンで動作中の基地局105や基地局106の上りリンクの通信における実行スループットや遅延時間が要求を満たすことができなくなってしまいうる。
【0021】
本実施形態では、このような事情に鑑み、各基地局において使用されるTDDパターンに基づく干渉の影響を抑制する技術をローカル網103の基地局104~基地局106に実行させる。具体的には、基地局104~基地局106は、所定の条件に基づいて、TDDの第1のパターンと第2のパターンとで、通信の方向(上りリンク又は下りリンク)が一致するタイムスロットを使用し、通信の方向が一致しないタイムスロットを使用しない。例えば、所定の条件が満たされた基地局104~基地局106は、図2の同期TDDパターンと準同期TDDパターンとが用いられる場合、タイムスロット番号が8、9、18及び19のタイムスロットを使用せず、残りのタイムスロットで通信を行うようにする。所定の条件は、例えば、同期TDDパターンで動作することでありうる。また、所定の条件は、キャリア網101に干渉を与えうる位置に基地局104~基地局106又は接続中の端末が存在することでありうる。また、所定の条件は、上述の条件に加え、周囲に同一又は隣接周波数で準同期TDDパターンを用いて動作する他の基地局が存在することを含みうる。
【0022】
また、基地局104~基地局106は、上述のように一部のタイムスロットが使用されない別の基地局が存在することを想定し、その別の基地局の通信の効率が劣化しないように、その別の基地局が使用しないタイムスロットを優先して使用するようにしうる。そして、基地局104~基地局106は、準同期TDDパターンで動作中に、別の基地局が使用しないタイムスロットの、準同期TDDパターンにおける通信の方向を特定する。そして、基地局104~基地局106は、その通信の方向に割り当てられたタイムスロットのうち、別の基地局が使用するタイムスロットの使用を制限する。例えば、上述の手法によれば、別の基地局は、タイムスロット番号が8、9、18及び19のタイムスロットを使用しないが、このタイムスロットにおける準同期TDDパターンの通信の方向は上りリンクである。そして、基地局104~基地局106は、準同期TDDパターンにおいて上りリンクに割り当てられており、かつ、別の基地局が使用するタイムスロット番号が4、5、14及び15のタイムスロットについて、その使用を制限する。制限は、使用しないこと、及び、データの再送の時にのみ使用することを含む。これによれば、別の基地局が上りリンクで第1の通信を行う機会において、基地局104~基地局106の第2の通信がその第1の通信に干渉してしまう確率を低減することができる。
【0023】
以下では、このような処理を行う装置の構成と、処理の流れの例について図面を用いて説明する。
【0024】
(装置構成)
図3に、ローカル網103の基地局104~基地局106のハードウェア構成例を示す。基地局104~基地局106は、例えばそのハードウェア構成として、制御部301、記憶部302、無線通信部303、およびアンテナ制御部304を有する。
【0025】
制御部301は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)などの1つ以上のプロセッサーを含んで構成される。なお、制御部301は、デジタルシグナルプロセッサー(DSP)や、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)などを含んで構成されてもよい。記憶部302は、制御部301が実行する制御プログラムや制御用パラメータ、使用するTDDパターン、接続端末情報等の各種情報を記憶する。制御部301は、例えば、記憶部302に記憶される制御プログラムを実行することにより、装置全体を制御する。また、一例において、後述の各種動作は、記憶部302に記憶された制御プログラムを制御部301が実行することにより実現される。
【0026】
無線通信部303は、3GPP規格に準拠する第5世代(5G)のNew Radio(NR)やロングタームエボリューション(LTE)等の、3GPPのセルラ通信規格に準拠した通信を行うための回路を含んで構成される。無線通信部303は、例えば、ベースバンドチップやRF(Radio Frequency)チップなどを含んで構成される。アンテナ制御部304は、無線通信部303による無線通信のために、アンテナを制御する。なお、アンテナ制御部304は、無線通信部303に包含されていてもよいし、無線通信部303とは別個に存在してもよい。なお、アンテナ制御部304によって制御されるアンテナは、使用されうる例えば、キャリア網101とローカル網103とのそれぞれが使用可能な周波数帯域の両方において動作可能なアンテナでありうる。しかしながら、これは一例であり、アンテナは、例えば、ローカル網103の周波数帯でのみ動作可能なアンテナや、他の周波数帯でも動作可能なアンテナであってもよい。
【0027】
図4は、本実施形態に係る基地局装置の機能構成例を示す図である。基地局装置は、その機能構成例として、信号送信部401、信号受信部402、データ記憶部403、接続制御部404、TDDパターン決定部405、及びTDDタイムスロット使用抑制部406を有する。これらの機能構成は、例えば、制御部301が記憶部302に記憶されたプログラムを実行することによって実現されうる。信号送信部401と信号受信部402は、3GPPのセルラ通信規格において定義されたフレーム構成を有する信号を送信および受信する。データ記憶部403は、実行すべき制御に対応するソフトウェアや、セルラ通信に関する情報などを記憶する。データ記憶部403は、例えば、後述のように、基地局において現在使用されている運用モード(使用しているTDDパターン)の情報を記憶しうる。接続制御部404は、端末との間で、無線リソース制御(RRC)メッセージの通信等の、セルラ網への端末の接続および切断に関する処理を実行する。また、接続制御部404は、コアネットワーク機能との接続に関する処理を実行しうる。
【0028】
TDDパターン決定部405は、運用するTDDパターンを決定する。TDDパターン決定部405は、例えば、接続中の第1の端末がキャリア網101の第2の端末からの電波を検知した場合に、第1の端末による上りリンクの信号が、第2の端末に干渉する可能性があると判定し、同期TDDパターンを使用すると決定する。また、TDDパターン決定部405は、自装置において第2の端末からの電波を検知した場合にも、同期TDDパターンを使用すると決定してもよい。なお、これらは一例であり、TDDパターン決定部405は、準同期TDDパターンを用いた場合に第2の端末に対して干渉が発生しうる状況であると判定した場合に、同期TDDパターンを使用すると決定しうる。また、TDDパターン決定部405は、上りリンクの通信頻度が低く、同期TDDパターンを用いても上りリンクでの通信需要を満足できる場合には、同期TDDパターンを使用すると決定してもよい。TDDパターン決定部405は、同期TDDパターンを使用しない場合、準同期TDDパターンを使用すると決定する。すなわち、TDDパターン決定部405は、同期TDDパターンにおいて下りリンクに割り当てられているタイムスロットの一部を上りリンクに割り当てたTDDパターンを使用すると決定しうる。なお、TDDパターン決定部405は、キャリア網101の基地局102への干渉が十分に抑制可能であることを条件として、同期TDDパターンで上りリンクのタイムスロットを下りリンクに割り当てるTDDパターンを使用すると決定してもよい。TDDパターン決定部405は、決定したTDDパターンを接続制御部404へ通知する。
【0029】
TDDタイムスロット使用抑制部406は、後述の所定のTDDタイムスロットの使用を抑制することに関する処理を実行する。
【0030】
(処理の流れ)
続いて、TDDタイムスロット使用抑制部406によって実行される、所定のTDDタイムスロットの使用を抑制する処理の流れの例について、図5を用いて説明する。本処理は、例えば、ローカル網103の基地局104~基地局106のそれぞれがローカル網103のコアネットワーク装置107へ接続された際に、それらの基地局においてそれぞれ開始される。また、本処理は、ローカル網103の基地局の制御部301が、記憶部302に記憶されたコンピュータプログラムを読み出して実行することにより実現されうる。なお、これは一例であり、例えば、ローカル網103の基地局104~基地局106の少なくともいずれかにおいて、以下の処理を実行する専用のハードウェアが用いられてもよい。なお、以下では、基地局104が処理を実行する場合について説明するが、基地局105及び基地局106も同様の処理を実行しうる。
【0031】
処理の開始後、基地局104は、周囲に存在するローカル網103の基地局に関する基地局情報を取得する(S501)。なお、基地局104は、周囲に存在するローカル網103の基地局から、例えば基地局間インタフェースを用いて、租の基地局に関する基地局情報を取得しうる。また、基地局104は、例えばコアネットワーク内のノードから、その基地局情報を取得してもよい。また、ここでの周囲に存在する基地局は、例えば、3GPPで規定されている隣接セルリストに含められるセルに基づいて、そのセルを提供する他の基地局でありうる。すなわち、事前に隣接関係にあると判定された他の基地局が、周囲に存在する基地局であると判定される。また、例えば基地局104と接続中の端末109が検知した電波の送信元が別の基地局やその別の基地局に接続中の端末である場合に、その別の基地局が基地局104の周囲に存在する基地局として扱われてもよい。なお、隣接関係にある基地局にキャリア網101の基地局などの他のネットワークの基地局が含まれる場合は、本処理を実行する基地局と同じローカル網103に属する基地局のみが抽出されてもよい。本実施形態では、基地局104~基地局106は相互に周囲に存在すると認識されるものとする。このため、基地局104は、基地局105及び基地局106に関する基地局情報を取得する。なお、基地局情報は、例えば、その基地局が同期TDDパターンと準同期TDDパターンとのいずれで運用されているかを示す情報を含む。また、基地局情報は、その基地局情報の提供元の基地局が使用中の周波数帯域に関する情報を含んでもよい。
【0032】
続いて、基地局104は、自装置が、現在、同期TDDパターンで運用されているか否かを判定する(S502)。基地局104は、同期TDDパターンで運用中の場合(S502でYES)、取得した基地局情報に基づいて、自装置と同じ周波数帯域またはそれと隣接する周波数帯域で、準同期TDDパターンで運用中の基地局が周囲に存在するかを判定する(S503)。基地局104は、そのような基地局が周囲に存在しないと判定した場合(S503でNO)は、一部のタイムスロットの使用制限などの特段の制限を行うことなく処理を終了する。一方、基地局104は、そのような基地局が周囲に存在すると判定した場合(S503でYES)、同期TDDパターンと準同期TDDパターンとでリンクの方向が一致しないタイムスロットを使用しないようにする(S504)。
【0033】
例えば、基地局104の周囲では、基地局105が基地局104と同一の周波数帯域において準同期TDDパターンで動作しており、基地局106が基地局104の使用周波数帯域と隣接する周波数帯域において準同期TDDパターンで動作している。このため、基地局104は、これらの基地局105及び基地局106が使用する準同期TDDパターンと同期TDDパターンとで、上りリンク及び下りリンクの方向が一致しないタイムスロットを使用しないようにする。例えば、基地局105及び基地局106が、図2に示すような準同期TDDパターンを用いる場合、基地局104は、タイムスロット番号が8、9、18、及び19のタイムスロットを使用しないようにする。換言すれば、基地局104は、同期TDDパターンと準同期パターンとで通信の方向が一致しているタイムスロットをそのまま流用し、通信の方向が一致しないタイムスロットについてはブランクとした新たなTDDパターンに従って動作する。これにより、基地局104の通信が、同期TDDパターンを使用するキャリア網101の通信に対して干渉を与えず、かつ、非同期TDDパターンを使用するローカル網103の基地局105及び基地局106の通信にも干渉を与えないようにすることができる。これにより、例えば、基地局105及び基地局106の上りリンクでの通信において、エラーが発生する確率を抑制することができ、通信の遅延を低減することができる。
【0034】
ここまでの処理は、同期TDDパターンを用いて動作する基地局104によって実行される処理である。このような基地局104が存在する場合、周囲の準同期TDDパターンで動作する基地局105及び基地局106は、基地局104の上述のような処理を前提とした処理を実行しうる。
【0035】
例えば、基地局105は、自装置が非同期TDDパターンで運用中であると判定すると(S502でNO)、自装置と同じ周波数帯域において、同期TDDパターンで運用中の基地局が周囲に存在するかを判定する(S505)。基地局105は、S501で基地局104の基地局情報を取得しており、基地局104が自装置と同じ周波数において同期TDDパターンで動作していると判定する(S505でYES)。この場合、基地局105は、同期TDDパターンと非同期TDDパターンとで共通して上りリンクのタイムスロットの使用を抑制するように動作しうる。すなわち、基地局105は、タイムスロット番号4、5、14、及び15のタイムスロットの使用を抑制する。これは、タイムスロット番号が8、9、18、及び19のタイムスロットの使用を基地局104が停止するため、その基地局104が上りリンクの通信を確実に実行可能とするための処理である。すなわち、基地局105が、タイムスロット番号4、5、14、及び15のタイムスロットを使用すると、基地局104における上りリンクの通信に干渉を及ぼしうるため、この干渉の抑制のために一部のタイムスロットの使用を制限する。例えば、基地局105は、このタイムスロット番号4、5、14、及び15のタイムスロットにおいては、再送データのみが送信されるようにしうる(S506)。すなわち、基地局105では、タイムスロット番号が8、9、18、及び19のタイムスロットにおける通信に成功した場合には、タイムスロット番号4、5、14、及び15のタイムスロットを使用しない。また、基地局105は、タイムスロット番号4、5、14、及び15のタイムスロットを再送においても使用しないようにしてもよい。これにより、同期TDDパターンで通信する基地局104の上りリンクの通信の成功率を向上させることができる。
【0036】
一方、基地局106は、自装置が非同期TDDパターンで運用中であると判定する(S502でNO)が、自装置と同じ周波数帯域において同期TDDパターンで運用中の基地局が周囲に存在しないと判定する(S505でNO)。基地局106が使用している周波数帯域は、基地局104が使用している周波数帯域と異なるからである。この場合、基地局106が、タイムスロット番号4、5、14、及び15のタイムスロットを使用しても、基地局104の通信への干渉は限定的であることが想定される。このため、基地局106は、使用するタイムスロットに関して特に制限せずに、処理を終了する。なお、基地局106も、タイムスロット番号4、5、14、及び15のタイムスロットを使用しない、又は、これらのタイムスロットではデータの再送のみを行うようにしてもよい。
【0037】
なお、本処理例では、ローカル網103における上りリンクのタイムスロットでのエラーの低減のために、S504およびS506の処理が実行されるものとしたが、これらのいずれかのみの処理が行われるようにしてもよい。また、同期TDDパターンで運用中の基地局104は、S503の判定処理を行わずに、S504の処理を実行するようにしてもよい。
【0038】
以上のようにしてローカル網103の各基地局が自律的に一部のタイムスロットの使用を制限することにより、キャリア網101への干渉を防ぎながら、ローカル網103の内部での干渉の発生を抑制することができる。さらに、ローカル網103の内部で、準同期TDDパターンにおける上りリンクの通信を一部制限することにより、同期TDDパターンで動作する基地局への干渉を抑制し、上りリンクの通信の効率を向上させることができる。
【0039】
<変形例>
なお、上述の処理例は、ローカル網103における各基地局がそれぞれ実行するとしたが、これに限られない。本変形例では、ローカル網103の各基地局が接続するコアネットワーク上のノード107が、通信が抑制されるべきタイムスロットの設定等の基地局を制御する処理を実行する場合について説明する。ノード107の構成は、基地局の構成(図3及び図4の構成)と概ね同様である。ただし、ノード107は、一般に、各基地局と有線回線を用いて接続されるため、無線通信部303は有線通信などを行う通信部と置き換えられ、アンテナ制御部304及びアンテナは例えば有線通信用のインタフェースと置き換えられうる。また、ノード107の信号送信部401並びに信号受信部402、及び接続制御部404は、例えば5Gコア(5GC)の規格に従ってコアネットワーク内での通信を行い、各基地局との接続/切断管理、及び各基地局との通信を行うように構成される。また、TDDパターン決定部405及びTDDタイムスロット使用抑制部407は、ノード107の制御対象となる基地局のそれぞれについての処理を統括的に行う。ノード107は、このような構成を用いて上述のような処理を、ローカル網103内の複数の基地局について統括して実行する。
【0040】
ノード107において実行される処理の流れの例について図6を用いて説明する。本処理は、ローカル網103に基地局104~基地局106などの基地局が接続されたことに応じて実行される。ノード107は、例えば、基地局装置がローカル網103に接続され、ローカル網103の基地局としての各種設定が完了したことを、所定のノードの監視を行うこと等によって認識して、図6の処理を開始する。また、基地局がノード107に接続して処理を開始させてもよい。なお、本処理は、ノード107の制御部302が記憶部303に記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行することによって実現されうる。
【0041】
ノード107は、基地局の接続時に、すなわち図6の処理の開始前に、各基地局に関する基地局情報を取得できる。ここでの基地局情報は、例えば、基地局識別情報(基地局ID)及び周囲に存在する隣接基地局情報(隣接セルを提供する基地局の基地局ID)を含みうる。また、基地局情報は、使用周波数帯域情報を含んでもよい。なお、ノード107が、各基地局において使用されるべき周波数帯域を決定する場合には、基地局情報はこの情報を含まないでもよい。さらに、TDDパターンを基地局が決定する場合には、各基地局が同期TDDパターンと準同期TDDパターンとのいずれに従って動作しているかを示す情報を含んでもよい。なお、ノード107が、各基地局が同期TDDパターンと準同期TDDパターンとのいずれを用いるかを決定する場合には、基地局情報はこの情報を含まなくてもよい。図7に、本実施形態においてノード107が取得する基地局情報の例を示す。なお、図7の例では、基地局104の基地局IDが104であり、基地局105の基地局IDが105であり、基地局106の基地局IDが106であるものとしている。図7に示すように、この基地局情報により、基地局104~基地局106が相互に周囲に存在する関係にあることが示され、かつ、基地局104のみが同期TDDパターンに従って運用されていることが示されている。
【0042】
図6の処理において、ノード107は、まず、基地局IDの値が最小の基地局を、最初の処理対象の基地局として決定する(S601)。なお、本処理例では、基地局IDの値が小さい順に処理対象の基地局が選択されるが、これは一例であり、これ以外の順序が用いられてもよい。例えば、基地局IDの値が大きい順に処理対象の基地局が選択されてもよい。また、処理対象の基地局に対して任意のルールによって通し番号を付して、その通し番号の順に処理を実行してもよい。例えば、基地局に付されたIPアドレスが小さい/大きい順、基地局が設置された順、基地局の能力が高い/低い順などの任意の順で通し番号が付されてもよい。
【0043】
続いて、ノード107は、S601で選択した最初の処理対象の基地局に対して、後述するTDDタイムスロット使用抑制処理を実行する(S602)。そして、ノード107は、処理対象の全ての基地局に対してS602の処理の実行を完了したかを判定し(S603)、完了していない場合(S603でNO)には、次の処理対象の基地局を選択して(S604)、S602の処理を実行する。一方、ノード107は、処理対象の全ての基地局に対してS602の処理の実行を完了したと判定した場合(S603でYES)、処理を終了する。
【0044】
S602で実行される処理は、例えば、図5のようにして行われる。すなわち、ノード107は、まず、処理対象の基地局について、周囲に存在するローカル網103の基地局の情報を取得する(S501)。そして、ノード107は、処理対象の基地局が同期TDDパターンで動作している場合(S502でYES)、処理対象の基地局と同一周波数帯又は隣接周波数帯において準同期TDDパターンで動作している周囲の基地局が存在するかを判定する(S503)。ノード107は、そのような周囲の基地局が存在する場合(S503でYES)、同期TDDパターンと準同期TDDパターンとで上りリンクと下りリンクの方向が異なるタイムスロットを処理対象の基地局に使用させないと決定する(S504)。一方、ノード107は、そのような周囲の基地局が存在しない場合(S503でNO)、処理対象の基地局については特に使用を制限するタイムスロットを設定せずに、処理を終了する。また、ノード107は、処理対象の基地局が準同期TDDパターンで動作している場合(S502でNO)、処理対象の基地局と同一周波数帯において同期TDDパターンで動作している周囲の基地局が存在するかを判定する(S505)。そして、ノード107は、そのような周囲の基地局が存在する場合(S505でYES)、同期TDDパターンと非同期TDDパターンとで上りリンクと下りリンクの方向が一致するタイムスロットの処理対象の基地局による使用を制限させる(S506)。一方、ノード107は、そのような周囲の基地局が存在しない場合(S505でNO)、処理対象の基地局については特に使用を制限するタイムスロットを設定せずに、処理を終了する。
【0045】
図6の処理例では、ノード107は、まず、基地局104を処理対象の基地局とする。基地局104は、同期TDDパターンで動作しており、かつ、基地局104の周囲に同一又は隣接周波数帯域で準同期TDDパターンを用いて動作している基地局105及び基地局106が存在している。このため、ノード107は、基地局104については、タイムスロット番号8、9、18、19のタイムスロットを使用させないことを決定する。次に、ノード107は、基地局105を処理対象の基地局とする。基地局105は準同期TDDパターンで動作しており、かつ、基地局105の周囲に同一周波数帯域で同期TDDパターンを用いて動作している基地局104が存在している。このため、ノード107は、基地局105については、タイムスロット番号4、5、14、及び15のタイムスロットを再送の時にのみ使用させるなど、同期TDDパターンと準同期TDDパターンとで共通して上りリンクのタイムスロットの使用を制限する。最後に、ノード107は、基地局106を処理対象の基地局とする。基地局106は準同期TDDパターンで動作しており、かつ、基地局106の周囲に同一周波数帯域で同期TDDパターンを用いて動作している基地局は存在しない。このため、ノード107は、基地局106に関しては特段の制限を課さない。
【0046】
なお、本処理例では、ローカル網103における上りリンクのタイムスロットでのエラーの低減のために、S504およびS506の処理が実行されるものとしたが、これらのいずれかのみの処理が行われるようにしてもよい。また、同期TDDパターンで運用中の基地局104は、S503の判定処理を行わずに、S504の処理を実行するようにしてもよい。
【0047】
以上のようにして、ノード107は、ローカル網103の各基地局に一部のタイムスロットの使用を制限させることにより、キャリア網101への干渉を防ぎながら、ローカル網103の内部での干渉の発生を抑制することができる。さらに、ローカル網103の内部で、準同期TDDパターンにおける上りリンクの通信を一部制限することにより、同期TDDパターンで動作する基地局への干渉を抑制し、上りリンクの通信の効率を向上させることができる。
【0048】
なお、上述の処理では、処理対象の基地局を1つずつ選択して、その1つの基地局についてのタイムスロットの使用制限を行うか否か及び使用制限の内容を決定する処理の流れについて説明したが、これに限られない。例えば、相互に周囲に存在する関係にある複数の基地局について、まとめて処理を行ってもよい。この場合の処理の流れを図8に示す。
【0049】
S801~S804までの処理は、S501~S504と同様である。すなわち、ノード107は、処理対象の基地局の情報に基づいて、その基地局が同期TDDパターンで動作しており、その周囲に同一又は隣接周波数帯域で非同期TDDパターンを用いて動作している基地局が存在する場合、処理対象の基地局の通信を制限する。ノード107は、このときに、処理対象の基地局の周囲の準同期TDDパターンで動作中の基地局についても、一括して制限処理を実行する。すなわち、ノード107は、処理対象の基地局の周囲の準同期TDDパターンで動作中であり、同一周波数帯域で動作中の基地局を特定する(S805)。そして、ノード107は、そのような基地局が存在する場合(S805でYES)、その基地局について、S506と同様にして、同期TDDパターンと準同期TDDパターンとで共通の上りリンクのタイムスロットの使用が制限される(S806)。
【0050】
例えば、ノード107は、基地局104に関する処理を実行中に、S801~S804において基地局104におけるタイムスロットの使用制限を決定し、S806において基地局105におけるタイムスロットの使用制限を決定する。なお、ノード107は、基地局106については基地局104との関係においては、S806によるタイムスロットの使用制限を課さない。その後、ノード107は、ノード105について、まだ処理が実行されていない場合であっても、図8の処理を行わない。すなわち、S806の処理対象となった基地局については、処理対象の基地局から除く。また、ノード105については、他の基地局に関する処理においてS806の処理対象からも除く。これによれば、処理対象の基地局を減らすことができるため、処理負荷を低減することができる。一方で、基地局106については、基地局104との関係ではタイムスロットの使用制限が行われなかったが、他の基地局との関係でタイムスロットの使用制限が課される可能性があるため、処理対象の基地局として残しておく。これにより、全ての処理対象の基地局について漏れなく処理を行うことができる。
【0051】
また、ノード107は、処理対象の基地局が準同期TDDパターンで動作している場合(S802でNO)、その基地局の周囲に、同一又は隣接周波数帯域で動作中の同期TDDパターンで動作中の別の基地局が存在するかを判定する(S807、S808)。そして、ノード107は、そのような別の基地局が存在する場合(S807でYES、S808でYES)、この別の基地局に対してS504と同様のタイムスロットの使用制限を課す(S809)。また、この別の基地局が使用している周波数帯域が、処理対象の基地局が使用している周波数帯域と同一である場合(S810でYES)、処理対象の基地局について、S506と同様のタイムスロットの使用制限を課す(S811)。
【0052】
例えば、ノード107は、最初の処理対象の基地局として基地局105を選択した場合、基地局105の周囲に、同一の周波数帯域で同期TDDパターンを用いて動作している基地局104が存在する。このため、ノード107は、基地局104に対してS809によるタイムスロットの使用制限を課し、さらに、基地局105に対してS811によるタイムスロットの使用制限を課す。また、例えば、ノード107は、最初の処理対象の基地局として基地局106を選択した場合、基地局106の周囲に、隣接する周波数帯域で同期TDDパターンを用いて動作している基地局104が存在する。このため、ノード107は、基地局104に対してS809によるタイムスロットの使用制限を課す。なお、この場合、基地局104と基地局106とで使用する周波数帯域が異なるため、S811の処理は行われない。なお、ノード107は、これらの処理の後に、ノード104について、まだ処理が実行されていない場合であっても、図8の処理を行わない。すなわち、S809の処理対象となった基地局については、処理対象の基地局から除く。また、ノード104については、他の基地局に関する処理においてS809の処理対象からも除く。例えば、最初に基地局105の処理を実行し、S809でノード104に対するタイムスロットの使用制限が課された場合、次に基地局106の処理を実行する際に、S809の処理対象から基地局104を除く。また、この場合、S807において同期TDDパターンで動作している他の基地局が基地局104しかない場合、S808の処理も省略されうる。このようにして、処理負荷を低減することができる。
【0053】
なお、上述の実施形態では、準同期TDDパターンで動作する基地局について、同一周波数帯域を用いて同期TDDパターンで動作する基地局が周囲に存在する場合に、タイムスロット番号4、5、14、及び15のタイムスロットの使用を制限した。しかしながら、これは一例であり、例えば、タイムスロット番号4、5、14、及び15のタイムスロットのうちの一部のみの使用を制限してもよい。また、例えば準同期TDDパターンで動作する第1の基地局と、同期TDDパターンで動作する第2の基地局とで優先順位を付しておき、第2の基地局が第1の基地局よりも高い優先順位を有する場合にのみ、上述のような制限が行われてもよい。また、複数段階の優先度を各基地局に付与しておき、その優先度の違いに応じて、タイムスロット番号4、5、14、及び15のタイムスロットのうちで使用が制限されるタイムスロットの数が決定されてもよい。すなわち、同期TDDパターンで動作する基地局の優先度を示す第1の値から、準同期TDDパターンで動作する基地局の優先度を示す第2の値を減じた値が第1の所定値以上の場合、4つのタイムスロットの使用が制限されうる。また、第1の値から第2の値を減じた値が第1の所定値より小さく、第2の所定値以上の場合は、上述の4つのタイムスロットのうちの2つのタイムスロットの使用が制限されうる。また、第1の値から第2の値を減じた値が第2の所定値より小さい場合は、上述の4つのタイムスロットのいずれも使用を制限しないようにしうる。このように、段階的に制限を強化/緩和してもよい。
【0054】
また、上述の実施形態では、上りリンクの通信の制限について説明したが、これに限られない。例えば、ローカル網103において、下りリンクのタイムスロットが同期TDDパターンより多いTDDパターンが使用される場合、下りリンクのタイムスロットの制限が同様にして行われてもよい。すなわち、ローカル網103において同期TDDパターンに従って動作する基地局について、周囲に準同期TDDパターンで動作している他のローカル網103の基地局が存在する場合、通信の向きが一致しないタイムスロットの使用が制限されうる。すなわち、同期TDDパターンと準同期TDDパターンとで、上りリンクと下りリンクの方向が一致しているタイムスロットのみを使用し、一致しないタイムスロットをブランクとしてもよい。
【0055】
これによれば、キャリア網101とローカル網103との間で干渉を抑制しながら、ローカル網103を柔軟に運用することが可能となる。
【0056】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0057】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0058】
101:キャリア網、102:キャリア網の基地局、103:ローカル網、104~106:ローカル網の基地局、107:ローカル網のコアネットワークノード、406:TDDタイムスロット使用抑制部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8