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特開2022-189102情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189102
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01B 11/12 20060101AFI20221215BHJP
   G01B 5/12 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
G01B11/12 H
G01B5/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097483
(22)【出願日】2021-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】515086908
【氏名又は名称】株式会社トヨタプロダクションエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】錦戸 洋航
【テーマコード(参考)】
2F062
2F065
【Fターム(参考)】
2F062AA01
2F062AA11
2F062AA34
2F062EE01
2F062EE09
2F062EE62
2F062GG11
2F062HH04
2F062HH12
2F065AA01
2F065AA04
2F065AA17
2F065AA27
2F065BB27
2F065DD03
2F065FF04
2F065FF05
2F065FF63
2F065JJ19
2F065JJ26
2F065MM23
2F065QQ23
2F065QQ24
2F065QQ31
(57)【要約】      (修正有)
【課題】穴に関する適切な測定を行うことができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置201は、穴301に挿入される部材101を有するアタッチメント100に付される複数のマーカ120の位置と、穴の直径と対応付けた穴径情報を記憶する記憶部と、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部220によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得部と、情報取得部によって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得部と、位置取得部によって取得される複数のマーカの位置と、記憶部に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する穴径取得部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、穴の直径とを対応付けた穴径情報を記憶する記憶部と、
複数のマーカが付される前記アタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部によって取得される画像情報に基づいて、前記アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得部と、
前記位置取得部によって取得される複数のマーカの位置と、前記記憶部に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する穴径取得部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記位置取得部は、前記撮像部によって前記アタッチメントが異なる方向から複数回撮像されることに基づいて生成される画像情報に基づいて、複数のマーカの3次元の位置関係に関する3次元情報を取得し、
前記穴径取得部は、前記位置取得部によって取得される3次元情報と、前記記憶部に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、前記部材の中心位置とを対応付けた中心情報を記憶する記憶部と、
複数のマーカが付される前記アタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部によって取得される画像情報に基づいて、前記アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得部と、
前記位置取得部によって取得されるマーカの位置と、前記記憶部に記憶される中心情報とに基づいて、穴の中心位置を取得する中心取得部と、
を備える情報処理装置。
【請求項4】
前記位置取得部は、画像情報に基づいて、前記アタッチメントに付される複数のマーカの位置関係を取得する
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記アタッチメントは、穴に挿入される前記部材として、
穴の深さ方向に沿って第1方向に移動可能な移動部材と、
前記移動部材との接触の面がテーパ状に形成され、前記移動部材の移動に応じて第1方向とは交差する第2方向に移動可能な測定子と、
を備える請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記アタッチメントは、穴に挿入される前記部材として、穴の深さ方向に沿って移動可能であり、先端部がテーパ状になる前記部材を備える
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記アタッチメントは、前記部材における、穴に挿入される先端部とは反対側の基端部と、前記部材が配されるケーシングとに、マーカを備える
請求項5又は6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、穴の直径とを対応付けた穴径情報を記憶する記憶部を有するコンピュータが、
複数のマーカが付される前記アタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得ステップと、
前記情報取得ステップによって取得される画像情報に基づいて、前記アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得ステップと、
前記位置取得ステップによって取得される複数のマーカの位置と、前記記憶部に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する穴径取得ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項9】
穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、前記部材の中心位置とを対応付けた中心情報を記憶する記憶部を有するコンピュータが、
複数のマーカが付される前記アタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得ステップと、
前記情報取得ステップによって取得される画像情報に基づいて、前記アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得ステップと、
前記位置取得ステップによって取得されるマーカの位置と、前記記憶部に記憶される中心情報とに基づいて、穴の中心位置を取得する中心取得ステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、穴の直径とを対応付けた穴径情報を記憶する記憶機能と、
複数のマーカが付される前記アタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得機能と、
前記情報取得機能によって取得される画像情報に基づいて、前記アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得機能と、
前記位置取得機能によって取得される複数のマーカの位置と、前記記憶機能に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する穴径取得機能と、
を実現させる情報処理プログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、前記部材の中心位置とを対応付けた中心情報を記憶する記憶機能と、
複数のマーカが付される前記アタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得機能と、
前記情報取得機能によって取得される画像情報に基づいて、前記アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得機能と、
前記位置取得機能によって取得されるマーカの位置と、前記記憶機能に記憶される中心情報とに基づいて、穴の中心位置を取得する中心取得機能と、
を実現させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、測定装置を利用することにより、ワークに形成される穴を精度よく測定する試みが行われている。特許文献1には、ワークのラッチ穴及びピアス穴が設計通りの形状に形成されているかを測定する技術が記載されている。すなわち、特許文献1に記載される技術は、穴部の形状に合わせて様々な外形形状に加工される測定ピンを備え、測定ピンの下端には傾斜面を有する円錐形状部を備える。その傾斜面は、測定する穴部の設計形状に合わせて、30度、45度及び60度等の角度が設定される。そのような測定ピンは、測定対象のラッチ穴に挿入されると、傾斜面がラッチ穴の内側面と略全面に渡り接触する。その測定ピンを利用して3次元測定を行うことにより、バラツキがなくラッチ穴の中心位置を算出することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-101414号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1は、測定対象のラッチ穴の形状が予めわかり、そのラッチ穴の外形形状に応じた測定ピンを利用して、ラッチ穴の中心位置を算出するようになっている。
しかしながら、ワークには種々の種類の穴が形成される場合があるため、その穴の形状を全て把握することは難しい場合が存在する。すなわち、特許文献1に記載される技術ではラッチ穴の外形形状に応じた適切な測定ピンを選択できない場合が発生する可能性がある。この場合には、穴に関する適切な測定ができない可能性がある。
【0005】
本発明は、穴に関する適切な測定を行うことができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様の情報処理装置は、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、穴の直径とを対応付けた穴径情報を記憶する記憶部と、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得部と、情報取得部によって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得部と、位置取得部によって取得される複数のマーカの位置と、記憶部に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する穴径取得部と、を備える。
【0007】
一態様の情報処理装置は、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、部材の中心位置とを対応付けた中心情報を記憶する記憶部と、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得部と、情報取得部によって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得部と、位置取得部によって取得されるマーカの位置と、記憶部に記憶される中心情報とに基づいて、穴の中心位置を取得する中心取得部と、を備える。
【0008】
一態様の情報処理方法では、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、穴の直径とを対応付けた穴径情報を記憶する記憶部を有するコンピュータが、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得ステップと、情報取得ステップによって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得ステップと、位置取得ステップによって取得される複数のマーカの位置と、記憶部に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する穴径取得ステップと、を実行する。
【0009】
一態様の情報処理方法では、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、部材の中心位置とを対応付けた中心情報を記憶する記憶部を有するコンピュータが、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得ステップと、情報取得ステップによって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得ステップと、位置取得ステップによって取得されるマーカの位置と、記憶部に記憶される中心情報とに基づいて、穴の中心位置を取得する中心取得ステップと、を実行する。
【0010】
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、穴の直径とを対応付けた穴径情報を記憶する記憶機能と、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得機能と、情報取得機能によって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得機能と、位置取得機能によって取得される複数のマーカの位置と、記憶機能に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する穴径取得機能と、を実現させる。
【0011】
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、部材の中心位置とを対応付けた中心情報を記憶する記憶機能と、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得機能と、情報取得機能によって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得機能と、位置取得機能によって取得されるマーカの位置と、記憶機能に記憶される中心情報とに基づいて、穴の中心位置を取得する中心取得機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0012】
一態様の情報処理装置は、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、穴の直径とを対応付けた穴径情報を記憶する記憶部を備え、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得し、複数のマーカの位置と穴径情報とに基づいて穴径を取得するので、穴に関する適切な測定を行うことができる。
一態様の情報処理方法及び情報処理プログラムは、上述した一態様の情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施形態に係る情報処理システムについて説明するための図である。
図2】一実施形態に係る情報処理システムについて説明するためのブロック図である。
図3】第1のタイプのアタッチメントについて説明するための図である。(A)はアタッチメントの斜視図を示し、(B)はアタッチメントの断面図を示す。
図4】第1のタイプのアタッチメントが穴に挿入された場合の一例について説明するための図である。(A)は測定子が1つ有る場合の一例を示し、(B)は測定子が複数有る場合の一例を示す。
図5】第2のタイプのアタッチメントについて説明するための図である。
図6】一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0015】
[情報処理システム200の概略]
まず、情報処理システム200の概略について説明する。
図1は、一実施形態に係る情報処理システム200について説明するための図である。
【0016】
情報処理システム200は、アタッチメント100を利用して、ワーク300に形成された穴301に関する測定処理を行う。穴301に関する測定処理は、例えば、穴径の測定処理、及び、穴301の中心位置の測定処理であってもよい。穴301は、例えば、底を有する凹部であってもよく、ワーク300の一方の面から他方の面に貫通した貫通孔であってもよい。
【0017】
アタッチメント100は、穴301に挿入される部材101、及び、その部材101を収容するケーシング104を備える。その部材101は、穴301の深さ方向に移動することに応じて、先端部が穴301の側面に接触する。部材101の先端部とは反対側の基端部側に、マーカ120が配される。マーカ120は、後述する撮像部220によって撮像可能な印であり、撮像部220によって撮像可能なものであれば種々のタイプであってもよい。具体的な一例として、マーカ120は、種々の形状(1つのアタッチメント100につき同一又は異なる形状)であってもよく、種々の色(1つのアタッチメント100につき同一又は異なる色)であってもよく、種々の大きさ(1つのアタッチメント100につき同一又は異なる大きさ)であってもよい。また、アタッチメント100が複数有る場合には、複数のアタッチメント100それそれで同一のタイプのマーカ120又は異なるタイプのマーカ120であってもよい。アタッチメント100は、穴径に応じて部材101が穴301の深さに移動するため、穴径に応じてマーカ120の位置を変動させることが可能である。
また、ケーシング104における部材101の基端部付近、すなわち、穴301とは反対側にも、マーカ120が配される。マーカ120は、上述した場合と同様に、撮像部220によって撮像可能な印である。
【0018】
情報処理システム200は、撮像部220及び情報処理装置201を備える。
撮像部220は、マーカ120を撮像することが可能なカメラ装置である。撮像部220は、マーカ120を撮像することに応じて画像情報を生成し、その画像情報を情報処理装置201に送信する。
【0019】
情報処理装置201は、例えば、サーバ、デスクトップ及びラップトップ等のコンピュータであってよい。情報処理装置201は、撮像部220から画像情報を取得し、その画像情報に基づいて複数のマーカ120の位置関係を取得する。この場合、情報処理装置201は、撮像部220によって複数の異なる方向からマーカ120を撮像することによって生成される画像情報に基づいて、複数のマーカ120の3次元の位置関係を取得してもよい。情報処理装置201は、複数のマーカ120の位置関係と穴径とを対応付けた穴径情報を予め記憶する。情報処理装置201は、画像情報に基づいて取得される複数のマーカ120の位置関係、及び、穴径情報に基づいて、測定対象となる穴301の穴径を取得する。
【0020】
また、情報処理装置201は、画像情報に基づいて取得される複数のマーカ120の位置関係、及び、中心情報に基づいて、測定対象となる穴301の中心位置を取得してもよい。この場合、情報処理装置201は、複数の穴301それぞれに挿入されるアタッチメント100(複数のアタッチメント100)を利用して取得される穴301の中心位置に基づいて、複数の穴301の間隔(複数の穴301それぞれの中心位置の間隔)を取得してもよい。
【0021】
[情報処理システム200の詳細]
次に、情報処理システム200について詳細に説明する。
図2は、一実施形態に係る情報処理システム200について説明するためのブロック図である。
【0022】
[撮像部220]
撮像部220は、アタッチメント100を撮像する。すなわち、撮像部220は、アタッチメント100に配されるマーカ120を撮像して、画像情報を生成する。撮像部220は、例えば、複数の異なる方向からマーカ120を撮像することが可能である。したがって、撮像部220は、例えば、1台の撮像部220を移動することにより、複数の異なる方向からマーカ120を撮像してもよい。又は、撮像部220は、例えば、複数台の撮像部220が異なる位置に配されることにより、複数の異なる方向からマーカ120を撮像してもよい。なお、アタッチメント100の詳細については後述する。
【0023】
[情報処理装置201]
情報処理装置201は、記憶部208、通信部209、表示部210、情報取得部203、位置取得部204、穴径取得部205、中心取得部206及び出力制御部207を備える。情報取得部203、位置取得部204、穴径取得部205、中心取得部206及び出力制御部207は、情報処理装置201の制御部202(例えば、演算処理装置等)の一機能として実現されてもよい。記憶部208、通信部209及び表示部210は、「出力部」として機能してもよい。
【0024】
記憶部208は、穴に挿入される部材101を有するアタッチメント100に付される複数のマーカ120の位置と、穴の直径(穴径)とを対応付けた穴径情報を記憶する。穴径情報は、例えば、複数のマーカ120の種々の位置関係(一例として、3次元の位置関係等)と、その位置関係のときの穴径とを対応付けた情報であってもよい。穴径情報は、例えば、情報処理システム200において異なる複数のアタッチメント100を利用可能な場合、複数のアタッチメント100それぞれに応じた複数のマーカ120の位置と穴径と対応付けた情報であってもよい。
なお、記憶部208は、例えば、情報処理装置201に配されてもよく、又は、情報処理装置201に着脱可能な外部メモリであってもよい。
【0025】
なお、穴径情報は、例えば、上述した情報とは異なり、学習モデルであってもよい。例えば、制御部202(又は、外部サーバ等の学習装置)は、複数のマーカ120の位置(位置関係)と、その位置(位置関係)に対応する穴径とを学習することにより学習モデル(穴径情報)を生成してもよい。制御部202は、生成した学習モデル(穴径情報)を記憶部208に記憶してもよい。
【0026】
記憶部208は、穴に挿入される部材101を有するアタッチメント100に付される複数のマーカ120の位置と、部材101の中心位置とを対応付けた中心情報を記憶してもよい。中心情報は、例えば、複数のマーカ120の種々の位置関係(一例として、3次元の位置関係等)と、その位置関係のときの穴の中心位置(その穴に挿入される部材101の中心位置)とを対応付けた情報であってもよい。中心情報は、例えば、情報処理システム200において異なる複数のアタッチメント100を利用可能な場合、複数のアタッチメント100それぞれに応じた複数のマーカ120の位置と穴の中心位置(部材101の中心位置)と対応付けた情報であってもよい。なお、中心情報は、例えば、穴径と、穴径に応じた穴の中心位置(部材101の中心位置)とを対応付けた情報であってもよい。
【0027】
なお、中心情報は、例えば、上述した情報とは異なり、学習モデルであってもよい。例えば、制御部202(又は、外部サーバ等の学習装置)は、複数のマーカ120の位置(位置関係)と、その位置(位置関係)に対応する部材101(穴)の中心位置とを学習することにより学習モデル(中心情報)を生成してもよい。制御部202は、生成した学習モデル(中心情報)を記憶部208に記憶してもよい。
【0028】
通信部209は、情報処理装置201の外部にある装置(例えば、撮像部220等)と通信を行う。すなわち、通信部209は、情報処理装置201の外部にある装置との間で情報の送受信を行うことが可能である。通信部209は、例えば、撮像部220から送信される画像情報を受信してもよい。通信部209は、例えば、後述する出力制御部207の制御に基づいて、穴径取得部205によって取得される穴径に関する情報、及び、中心取得部206によって取得される中心位置に関する情報のうち少なくとも一方を情報処理装置201の外部(外部装置)に送信してもよい。
【0029】
表示部210は、例えば、種々の文字、記号及び画像等を表示する。表示部210は、例えば、撮像部220によって生成される画像情報に基づく画像(マーカ120が写る画像)を表示してもよい。表示部210は、例えば、後述する位置取得部204によって取得される複数のマーカ120の位置関係(一例として、3次元の位置関係等)に基づく画像を表示してもよい。表示部210は、例えば、後述する出力制御部207の制御に基づいて、穴径取得部205によって取得される穴径、及び、中心取得部206によって取得される中心位置のうち少なくとも一方を表示してもよい。
【0030】
情報取得部203は、複数のマーカ120が付されるアタッチメント100が撮像部220によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する。すなわち、情報取得部203は、撮像部220から送信される画像情報を取得する。又は、図2に例示する場合とは異なり、情報取得部203は、撮像部220から送信される画像情報を、通信部209を介して取得してもよい。又は、情報取得部203は、撮像部220によって生成された画像情報が情報処理装置201の外部にあるサーバ(図示せず)に蓄積される場合、通信部209を介してそのサーバから画像情報を取得してもよい。
【0031】
位置取得部204は、情報取得部203によって取得される画像情報に基づいて、アタッチメント100に付される複数のマーカ120の位置を取得する。
上述したように、アタッチメント100は、部材101及びケーシング104(図3参照)のそれぞれに付されたマーカ120を備える。部材101は、ワーク300の穴に挿入されることに応じて、すなわち穴径に応じて、ケーシング104に対する位置が変動する。したがって、部材101に付されるマーカ120の位置は、穴径に応じてケーシング104に対して変動する。
位置取得部204は、例えば、画像情報に基づいて画像認識を行うことにより、画像情報に記録される複数のマーカ120を認識してもよい。この場合、位置取得部204は、例えば、マーカ120を認識するための画像認識として種々の公知の技術等を利用してもよい。位置取得部204は、例えば、その認識の結果に基づいて、複数のマーカ120の位置を取得する。
【0032】
この場合、位置取得部204は、画像情報に基づいて、アタッチメント100に付される複数のマーカ120の位置関係を取得してもよい。一例として、位置取得部204は、複数のマーカ120として2つのマーカA,Bがある場合、マーカA(マーカB)に対するマーカB(マーカA)の位置関係を取得してもよい。同様に、位置取得部204は、例えば、マーカが3つ以上ある場合、3つ以上のマーカそれぞれの位置関係(1のマーカと他のマーカとの位置関係)を取得してもよい。
【0033】
位置取得部204は、例えば、撮像部220によってアタッチメント100が異なる方向から複数回撮像されることに基づいて生成される画像情報に基づいて、複数のマーカ120の3次元の位置関係に関する3次元情報を取得してもよい。すなわち、位置取得部204は、例えば、撮像部220によってアタッチメント100が異なる方向から複数回撮像された場合、公知の技術等を利用して、それぞれの画像(画像情報)に基づいて、アタッチメント100の3次元画像を取得することが可能である。この場合、位置取得部204は、ワーク300が載せられる台に配される1又は複数の結合用マーカ302、及び、ワーク300に付される1又は複数の結合用マーカ303のうち少なくとも一方を利用して、複数の画像情報から1つの3次元画像を生成してもよい。結合用マーカ302,303は、例えば、複数の画像情報から1つの3次元画像を生成する場合、複数の画像(画像情報)の位置合わせに利用する。位置取得部204は、例えば、その3次元画像に基づいて複数のマーカ120の3次元の位置関係を取得することが可能である。位置取得部204は、複数のマーカ120の3次元の位置(3次元の位置関係)を取得した場合、その位置(位置関係)を記録する3次元情報を生成(取得)してもよい。
【0034】
穴径取得部205は、位置取得部204によって取得される複数のマーカ120の位置と、記憶部208に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する。すなわち、穴径取得部205は、例えば、位置取得部204によって取得される複数のマーカ120の位置関係と、穴径情報とを比較し、穴径情報に記録される複数のマーカ120の位置関係の中から、実際のマーカ120の位置関係に対応する(例えば、一致する又は略一致する等)ものを特定する。さらに、位置取得部204は、例えば、穴径情報に基づいて、特定したマーカ120の位置関係に対応する穴径を取得する。これにより、穴径取得部205は、穴径情報に基づいて、実際のマーカ120の位置関係に応じた穴径を取得することが可能である。
【0035】
この場合、穴径取得部205は、例えば、位置取得部204によって取得される3次元情報と、記憶部208に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得してもよい。すなわち、穴径取得部205は、位置取得部204によって複数のマーカ120の3次元の位置関係が取得される場合には、穴径情報に基づいて、複数のマーカ120の3次元の位置関係に応じた穴径を取得してもよい。
【0036】
穴径取得部205は、例えば、撮像部220によって撮像されるアタッチメント100の種類に応じた穴径情報を利用する。すなわち、穴径の測定には、穴径等に応じて複数の異なる種類のアタッチメント100の中から1つが選択されたアタッチメント100が利用される。
穴径取得部205は、例えば、キーボード及びマウス等の入力部(図示せず)がユーザによって操作されることに基づいて穴径の測定に利用されるアタッチメント100の種類(アタッチメントID)等が入力された場合、その入力に基づいて、測定に利用されるアタッチメント100に応じた穴径情報を特定してもよい。
又は、穴径取得部205は、撮像部220によって生成される画像情報、位置取得部204によって取得される複数のマーカ120の位置(位置関係)、及び、位置取得部204によって取得される3次元情報のうち少なくとも1つに基づいて、測定に利用されるアタッチメント100を特定できる場合には、その特定されるアタッチメント100に応じた穴径情報を特定してもよい。
【0037】
なお、穴径取得部205は、学習モデル(穴径情報)を利用して、穴径を取得してもよい。すなわち、穴径取得部205は、例えば、位置取得部204によって取得される複数のマーカ120の位置と、記憶部208に記憶される学習モデル(穴径情報)とに基づいて、穴径を取得してもよい。
【0038】
中心取得部206は、中心情報を記憶部208が記憶する場合、位置取得部204によって取得されるマーカ120の位置と、記憶部208に記憶される中心情報とに基づいて、穴の中心位置を取得してもよい。すなわち、中心取得部206は、アタッチメント100に少なくとも3つ以上のマーカ120が付されている場合(一例として、ケーシング104等に3つ以上のマーカ120が付されている場合等)には、位置取得部204によって取得される複数のマーカ120の位置(位置関係)と、中心情報とに基づいて穴の中心位置を取得してもよい。
【0039】
中心取得部206は、例えば、位置取得部204によって取得される複数のマーカ120の位置関係と、中心情報とを比較し、中心情報に記録される複数のマーカ120の位置関係の中から、実際のマーカ120の位置関係に対応する(例えば、一致する又は略一致する等)ものを特定する。さらに、中心取得部206は、例えば、中心情報に基づいて、特定したマーカ120の位置関係に対応する穴の中心位置を取得する。これにより、中心取得部206は、中心情報に基づいて、実際のマーカ120の位置関係に応じた穴の中心位置を取得することが可能である。
【0040】
この場合、中心取得部206は、例えば、位置取得部204によって取得される3次元情報と、記憶部208に記憶される中心情報とに基づいて、穴の中心位置を取得してもよい。すなわち、中心取得部206は、位置取得部204によって複数のマーカ120の3次元の位置関係が取得される場合には、中心情報に基づいて、複数のマーカ120の3次元の位置関係に応じた穴の中心位置を取得してもよい。
【0041】
なお、中心取得部206は、例えば、上述した穴径取得部205と同様に、撮像部220によって撮像されるアタッチメント100(穴の測定に利用されるアタッチメント100)の種類に応じた中心情報を利用してもよい。
【0042】
また、中心取得部206は、例えば、学習モデル(中心情報)を利用して、穴径を取得してもよい。すなわち、中心取得部206は、例えば、位置取得部204によって取得される複数のマーカ120の位置と、記憶部208に記憶される学習モデル(中心情報)とに基づいて、部材101(穴)の中心位置を取得してもよい。
【0043】
出力制御部207は、穴径取得部205によって取得される穴径を出力するよう出力部を制御する。この場合、出力制御部207は、例えば、出力部として、記憶部208、通信部209及び表示部210等を制御する。
すなわち、出力制御部207は、例えば、穴径に関する情報を記憶するよう記憶部208を制御してもよい。
また、出力制御部207は、例えば、穴径に関する情報を外部装置(図示せず)に送信するよう通信部209を制御してもよい。その外部装置は、例えば、情報処理装置201の外部にあるサーバ、並びに、デスクトップ、ラップトップ、タブレット及びスマートフォン等の端末等であってもよい。
また、出力制御部207は、例えば、穴径を表示するよう表示部210を制御してもよい。
【0044】
出力制御部207は、中心取得部206によって取得される穴の中心位置(複数の穴の中心間距離)を出力するよう出力部を制御してもよい。上述した場合と同様に、出力制御部207は、例えば、出力部として、記憶部208、通信部209及び表示部210等を制御する。
すなわち、出力制御部207は、例えば、中心位置(複数の穴の中心間距離)に関する情報を記憶するよう記憶部208を制御してもよい。
また、出力制御部207は、例えば、中心位置(複数の穴の中心間距離)に関する情報を外部装置(図示せず)に送信するよう通信部209を制御してもよい。その外部装置は、例えば、上述したようにサーバ及び端末等であってもよい。
また、出力制御部207は、例えば、中心位置(複数の穴の中心間距離)を表示するよう表示部210を制御してもよい。
【0045】
[アタッチメント1]
次に、アタッチメント100について説明する。
アタッチメント100は、例えば、穴の側面に接触する、移動可能な部材101を有し、その部材101の移動に応じて複数のマーカ120の位置関係が変わるものであれば種々のタイプであってよい。具体的な一例として、アタッチメント100(100a,100b)は、以下のようなタイプであってもよい。
【0046】
まず、第1のタイプのアタッチメント100aについて説明する。
図3は、第1のタイプのアタッチメント100aについて説明するための図である。図3(A)はアタッチメント100aの斜視図を示し、図3(B)はアタッチメント100aの断面図を示す。
図4は、第1のタイプのアタッチメント100aが穴に挿入された場合の一例について説明するための図である。図4(A)は測定子103が1つ有る場合の一例を示し、図4(B)は測定子103が複数有る場合の一例を示す。
【0047】
図3に示すように、アタッチメント100aは、穴に挿入される部材101として、移動部材102及び測定子103を備えてもよい。この場合、アタッチメント100aは、少なくとも1つの測定子103を備える。また、アタッチメント100aは、移動部材102及び測定子103が配されるケーシング104を備えてもよい。
【0048】
移動部材102は、穴の深さ方向に沿って第1方向D1に移動可能であってもよい。移動部材102は、第1方向D1に移動することに応じて、ケーシング104に対しても移動可能である。
【0049】
移動部材102の先端部102aは、例えば、ケーシング104に対して穴に対向する位置に配され、ケーシング104から突き出ることが可能になっている。移動部材102は、例えば、ケーシング104内に配されるスプリング等を始めとする種々の弾性部材(図示せず)によって、穴に向かって付勢されてもよい。これにより、アタッチメント100aは、後述する測定子103を確実に穴の側面に接触させることができ、穴に関する測定を行う場合に複数のマーカ120の適切な位置(位置関係)を取ることができる。
【0050】
移動部材102の基端部102b側(先端部102aとは反対側)は、例えば、ケーシング104から突き出るようになっている。この場合、移動部材102の基端部102b側は、例えば、測定子103が穴の側面に接触する場合でも、ケーシング104から突き出るようになっていてもよい。なお、実施形態によっては、移動部材102の基端部102b側は、常にケーシング104から突き出ていなくてもよいし、又は、測定子103が穴の側面に接触する場合に(測定前ではケーシング104から突き出ているが)ケーシング104から突き出ていなくてもよい。
情報処理装置201が、例えば、複数のマーカ120の3次元の位置(位置関係)を取得できる場合には、移動部材102の基端部102b側がケーシング104から突き出ていてもよいし、ケーシング104から突き出ていなくともよい。
【0051】
測定子103は、移動部材102との接触の面がテーパ状に形成され、移動部材102の移動に応じて第1方向D1とは交差する第2方向D2に移動可能であってもよい。測定子103は、移動部材102が穴に向かって第1方向D1に移動する場合、その移動部材102の移動に応じて穴の径方向(第2方向D2)に移動可能である。第2方向D2は、第1方向D1に対して直交(略直交)する方向である。
【0052】
測定子103は、穴に挿入可能であり、移動部材102の先端部102a側において移動部材102と接触可能に配され、移動部材102の移動に応じて第1方向D1に対して交差する第2方向D2に移動可能であってもよい。その測定子103は、移動部材102と接触する箇所に、第1方向D1に対して斜め方向となるテーパ形状面103aを有してもよい。この場合、測定子103のテーパ形状面103aに接触する移動部材102の先端部102aは、テーパ形状面103aに倣うように斜め(テーパ状)に形成される斜面を備えてもよい。測定子103は、移動部材102と接触する箇所とは第2方向D2において反対となる箇所に、穴の側面に接触可能な接触面103bを備えてもよい。
【0053】
なお、測定子103は、アタッチメント100aに1つ配されてもよく(図4(A)参照)、アタッチメント100aに複数配されてもよい(図4(B)参照)。
【0054】
図4に示すように、測定子103は、移動部材102の第1方向D1への移動に応じて第2方向D2(穴301の側面側)に押し出され、穴301の側面に接触する。測定子103は、穴301の側面に接触すると第2方向D2へ移動を停止する。移動部材102は、測定子103の移動の停止に応じて、第1方向D1への移動を停止する。
【0055】
アタッチメント100aでは、測定子103が配される位置とは反対側のケーシング104の表面と、反対側のケーシング104から突出する移動部材102の表面とに、マーカ120(図1,4参照)が配される。すなわち、アタッチメント100aは、移動部材102の基端部102b側と、その移動部材102の基端部102b側から相対的に近くのケーシング104表面とのそれぞれにマーカ120を備える。移動部材102の基端部102b側には、1又は複数のマーカ120が配される。移動部材102に配されるマーカ120は、例えば、移動部材102の上面に配されてもよく、側面に配されてもよい。同様に、ケーシング104には、1又は複数のマーカ120が配される。ケーシング104に配されるマーカ120は、例えば、ケーシング104の上面に配されてもよく、側面に配されてもよい。
【0056】
この場合、アタッチメント100aは、例えば、情報処理装置201によって穴の中心位置が取得される場合、3つ以上のマーカ120を備えてもよい。一例として、移動部材102の基端部102b側に配されるマーカ120と、ケーシング104に配されるマーカ120との合計数が3つ以上であってもよい。又は、一例として、ケーシング104に配されるマーカ120の数が3つ以上であってもよい。
【0057】
なお、アタッチメント100aは、穴の中心位置のみの取得に利用される場合には、移動部材102の基端部102b側がケーシング104から突きでないようになっていてもよい。すなわち、アタッチメント100aは、穴に対向する面とは反対面がケーシング104によって覆われていてもよい。
【0058】
[アタッチメント2]
次に、第2のタイプのアタッチメント100bについて説明する。
図5は、第2のタイプのアタッチメント100bについて説明するための図である。
【0059】
アタッチメント100bは、穴に挿入される部材101として、穴の深さ方向に沿って移動可能であり、先端部105aがテーパ状になる部材105を備える。また、アタッチメント100bは、部材105が配されるケーシング104を備えてもよい。
【0060】
部材105は、穴の深さ方向に沿って第1方向D1に移動可能であってもよい。部材105は、第1方向D1に移動することに応じて、ケーシング104に対しても移動可能である。
【0061】
部材105の先端部105aは、例えば、ケーシング104に対して穴に対向する位置に配され、ケーシング104から突き出ることが可能になっている。部材105は、ケーシング104内に配されるスプリング等を始めとする種々の弾性部材106によって、穴に向かって付勢されてもよい。これにより、アタッチメント100bは、部材105の先端部105aを確実に穴の開口部等に接触させることができ、穴に関する測定を行う場合に複数のマーカ120の適切な位置(位置関係)を取ることができる。
【0062】
部材105の先端部105aは、穴に近い側(先端)が細くなり、且つ、穴から離れる方向に徐々に太くなるテーパ形状を有する。部材105の先端部105aは、穴に近い側が穴径よりも細く、且つ、穴から離れる方向のテーパ形状の一部が穴径よりも太くなる。
【0063】
部材105の基端部105b側(先端部105aとは反対側)は、例えば、ケーシング104から突き出るようになっている。この場合、部材105の基端部105b側は、例えば、先端部105aが穴の開口部等に接触する場合に、ケーシング104から突き出ていてもよい。なお、実施形態によっては、部材105の基端部105b側は、常にケーシング104から突き出ていなくてもよいし、又は、先端部105aが穴に接触する場合に(測定前ではケーシング104から突き出ているが)ケーシング104から突き出ていなくてもよい。
情報処理装置201が、例えば、複数のマーカ120の3次元の位置(位置関係)を取得できる場合には、部材105の基端側がケーシング104から突き出ていてもよいし、ケーシング104から突き出ていなくともよい。
【0064】
アタッチメント100bでは、部材105の先端部105aとは反対側のケーシング104の表面と、その反対側のケーシング104から突出する部材105の表面とに、マーカ120が配される。すなわち、アタッチメント100bは、部材105の基端部105b側と、その部材105の基端部105b側から相対的に近くのケーシング104表面とのそれぞれにマーカ120を備える。部材105の基端部105b側には、1又は複数のマーカ120が配される。移動部材102に配されるマーカ120は、例えば、移動部材102の上面に配されてもよく、側面に配されてもよい。同様に、ケーシング104には、1又は複数のマーカ120が配される。ケーシング104に配されるマーカ120は、例えば、ケーシング104の上面に配されてもよく、側面に配されてもよい。
【0065】
この場合、アタッチメント100bは、例えば、情報処理装置201によって穴の中心位置が取得される場合、3つ以上のマーカ120を備えてもよい。一例として、部材105の基端部105b側に配されるマーカ120と、ケーシング104に配されるマーカ120との合計数が3つ以上であってもよい。又は、一例として、ケーシング104に配されるマーカ120の数が3つ以上であってもよい。
【0066】
なお、アタッチメント100bは、穴の中心位置のみの取得に利用される場合には、部材105の基端部105b側がケーシング104から突きでないようになっていてもよい。すなわち、アタッチメント100bは、穴に対向する面とは反対面がケーシング104によって覆われていてもよい。
【0067】
[アタッチメント100の作用]
次に、アタッチメント100の作用について説明する。
【0068】
(アタッチメント1)
まず、第1のタイプのアタッチメント100aの作用について説明する。
第1のタイプのアタッチメント100aは、例えば、穴に装着される前は、移動部材102が第1方向D1に対して上方(図3,4の上方向)に位置し、測定子103がアタッチメント100aの中心方向(第2方向D2のうちアタッチメント100aの内側に向かう方向)に位置していてもよい。
【0069】
アタッチメント100aは、穴に装着される場合、移動部材102が第1方向D1に対して下方向(図3,4の下方向)に移動することに応じて、測定子103のテーパ形状面103aを押す。測定子103は、移動部材102によって押されることにより、アタッチメント100aの外周方向(第2方向D2のうちアタッチメント100aの外側に向かう方向)に移動する。
【0070】
測定子103は、接触面103bが穴の側面に接触した場合、移動が停止する。移動部材102は、測定子103の移動停止に応じて下方向への移動が停止する。
【0071】
これにより、アタッチメント100aは、穴に装着された状態となる。情報処理装置201は、その状態のアタッチメント100aを撮像部220によって撮像した画像情報に基づいて、穴に関する測定を行う。
【0072】
(アタッチメント2)
次に、第2のタイプのアタッチメント100bの作用について説明する。
第2のタイプのアタッチメント100bは、例えば、穴に装着される前は、部材105が弾性部材106によって付勢されることにより第1方向D1に対して下方(図5の下方向)に位置している。
【0073】
アタッチメント100bでは、穴に装着される場合、部材105の先端部105a(テーパ形状)が穴の開口部に接触する。アタッチメント100bは、例えば、その接触の後も、部材105を収容するケーシング104が穴方向(ワーク300に近づく方向)に移動し、ケーシング104の下面がワーク300に接触するまで移動を続ける。この場合、部材105の先端部105aが穴の開口部に接触しているため、ケーシング104のみがワーク300に近づく。
【0074】
アタッチメント100bは、例えば、上述したようにケーシング104がワーク300に接触した場合(ケーシング104の移動が停止した場合)、穴に装着された状態となる。情報処理装置201は、その状態のアタッチメント100bを撮像部220によって撮像した画像情報に基づいて、穴に関する測定を行う。
【0075】
[情報処理方法]
次に、一実施形態に係る情報処理方法について説明する。
図6は、一実施形態に係る情報処理方法について説明するためのフローチャートである。
【0076】
ステップST101において、情報取得部203は、穴径及び穴の中心位置の少なくとも一方を測定したい穴にアタッチメント100が配された場合、そのアタッチメント100が撮像部220によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する。
【0077】
ステップST102において、位置取得部204は、ステップST101で取得する画像情報に基づいて、アタッチメント100に付される複数のマーカ120の位置を取得する。この場合、位置取得部204は、画像情報に基づいて、アタッチメント100に付される複数のマーカ120の位置関係を取得してもよい。また、位置取得部204は、例えば、撮像部220によってアタッチメント100が異なる方向から複数回撮像される場合、複数の画像情報に基づいて複数のマーカ120の3次元の位置関係に関する3次元情報を取得してもよい。
【0078】
ステップST103において、穴径取得部205は、ステップST102で取得する複数のマーカ120の位置(位置関係)と、記憶部208に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する。この場合、穴径取得部205は、例えば、ステップST102で取得する3次元情報と、記憶部208に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得してもよい。
この場合、穴径取得部205は、例えば、穴径情報に記録される複数のマーカ120の位置関係の中から、ステップST102で取得するマーカ120の位置関係に対応する(例えば、一致する又は略一致する等)ものを特定する。さらに、位置取得部204は、例えば、穴径情報に基づいて、特定したマーカ120の位置関係に対応する穴径を取得する。
又は、穴径取得部205は、例えば、ステップST102で取得する複数のマーカ120の位置(位置関係)と、記憶部208に記憶される学習モデル(穴径情報)とに基づいて、穴径を取得してもよい。
【0079】
ステップST104において、中心取得部206は、ステップST102で取得するマーカ120の位置(位置関係)と、記憶部208に記憶される中心情報とに基づいて、穴の中心位置を取得する。この場合、中心取得部206は、例えば、ステップST102で取得する3次元情報と、記憶部208に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得してもよい。
この場合、中心取得部206は、例えば、中心情報に記録される複数のマーカ120の位置関係の中から、ステップST102で取得するマーカ120の位置関係に対応する(例えば、一致する又は略一致する等)ものを特定する。さらに、中心取得部206は、例えば、中心情報に基づいて、特定したマーカ120の位置関係に対応する穴の中心位置を取得する。
又は、中心取得部206は、例えば、ステップST102で取得する複数のマーカ120の位置(位置関係)と、記憶部208に記憶される学習モデル(中心情報)とに基づいて、穴径を取得してもよい。
【0080】
なお、中心取得部206は、複数の穴それぞれにアタッチメント100が挿入され、複数の穴の中心位置の間の距離を取得する場合には、複数のアタッチメント100それぞれにおいて上述したステップST104の処理(各穴の中心位置を取得する処理)を行う。
さらに、撮像部220は、測定対象となる複数のアタッチメント100と、ワーク300は置かれる台上に配される基準ゲージ304(長さの基準となる複数(例えば、2つ)のマーカ305が配されたもの)(図1参照)とを撮像して画像情報を生成する。上述したステップST101において情報取得部203はその画像情報を取得し、ステップST102において位置取得部204は基準ゲージ304となるマーカ305の位置(位置関係)を取得している。
中心取得部206は、そのようなステップST102で取得される、基準ゲージ304となるマーカ305の位置関係と、アタッチメント100に基づいて取得される複数の穴それぞれの中心位置(測定対象の穴の中心位置)とに基づいて、複数の穴の中心間の距離を取得する。一例として、中心取得部206は、測定対象の複数の穴それぞれの中心位置の距離を、基準ゲージ304となる複数のマーカ305の間の距離で除算することにより、測定対象の複数の穴それぞれの中心位置の距離を取得することが可能である。なお、基準ゲージ304となる複数のマーカ305の間の距離は、予めわかっているものとする。
【0081】
また、上述したステップST103の処理、及び、上述したステップST104の処理は、穴に関する測定の項目に応じて少なくとも一方が行われればよい。
【0082】
ステップST105において、出力制御部207は、穴に関する測定の項目に応じて、その測定の結果を出力するよう出力部を制御する。この場合、出力制御部207は、例えば、出力部として、記憶部208、通信部209及び表示部210等を制御する。出力制御部207は、例えば、ステップST103で取得する穴径を出力するよう出力部(記憶部208、通信部209及び表示部210等)を制御する。また、出力制御部207は、例えば、ステップST104で取得する穴の中心位置(複数の穴の中心間距離)を出力するよう出力部(記憶部208、通信部209及び表示部210等)を制御する。
【0083】
[精度]
上述した情報処理装置201及びアタッチメント100、並びに、情報処理方法を利用して測定精度に関する実験を行い、穴に関する測定結果は良好であったことを確認している。
すなわち、実験は、台上に複数の穴が配されるワーク300を配置(固定)した後、アタッチメント100を穴に取り付けて撮像部220によって撮像を行い、1回の測定が終了すると、アタッチメント100を穴から取り外すことを測定毎に繰り返す。情報処理装置201は、測定毎に生成される画像情報に基づいて、穴径と、複数の穴の中心間距離とを取得する。測定は、30回行う。測定要求精度は、穴径の場合では±0.025mm、中心間距離の場合では±0.5mmである。
このような実験において、例えば、穴径(直径)が14.23mmの穴に関する測定(穴径)を行った場合、本実施形態の技術を用いたいずれの測定結果も14.23mmを示し、精度良い測定結果が得られたことを確認している。
同様に、穴径(直径)が14.25mmの穴に関する測定(穴径)を行った場合、本実施形態の技術を用いたいずれの測定結果も14.25mmを示し、精度良い測定結果が得られたことを確認している。
同様に、穴径(直径)が14.27mmの穴に関する測定(穴径)を行った場合、本実施形態の技術を用いたいずれの測定結果も14.27mmを示し、精度良い測定結果が得られたことを確認している。
また、複数の穴の中心間距離が150mmの穴に関する測定(中心間距離)を行った場合、本実施形態の技術を用いた測定結果は149.808mm~150.186mmの間を示し、標準偏差σに関連する3シグマ(±3σ)は±0.27mmとなり、精度良い測定結果が得られたことを確認している。
【0084】
本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0085】
上述した情報処理装置201の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置201の情報取得部203、位置取得部204、穴径取得部205、中心取得部206及び出力制御部207(制御部202)は、コンピュータの演算処理装置等による情報取得機能、位置取得機能、穴径取得機能、中心取得機能及び出力制御機能(制御機能)としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、情報処理装置201の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、情報処理装置201の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、情報処理装置201の情報取得部203、位置取得部204、穴径取得部205、中心取得部206及び出力制御部207(制御部202)は、コンピュータの演算処理装置等を構成する情報取得回路、位置取得回路、穴径取得回路、中心取得回路及び出力制御回路(制御回路)として実現されてもよい。
また、情報処理装置201の記憶部208、通信部209及び表示部210(出力部)は、例えば、演算処理装置等の機能を含む記憶機能、通信機能及び表示機能(出力機能)として実現されもよい。また、情報処理装置201の記憶部208、通信部209及び表示部210(出力部)は、例えば、集積回路等によって構成されることにより記憶回路、通信回路及び表示回路(出力回路)として実現されてもよい。また、情報処理装置201の記憶部208、通信部209及び表示部210(出力部)は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより記憶装置、通信装置及び表示装置(出力装置)として構成されてもよい。
【0086】
[本実施形態の態様及び効果]
次に、本実施形態の一態様及び各態様が奏する効果の一例について説明する。
【0087】
(態様1)
一態様の情報処理装置は、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、穴の直径とを対応付けた穴径情報を記憶する記憶部と、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得部と、情報取得部によって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得部と、位置取得部によって取得される複数のマーカの位置と、記憶部に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する穴径取得部と、を備える。
情報処理装置は、穴径に応じてマーカの位置(位置関係)が変動するアタッチメントを撮像部によって撮像することに応じて生成される画像情報に基づいて穴径を取得するので、ワーク等に形成される穴に関する適切な測定を行うことができる。
【0088】
(態様2)
一態様の情報処理装置は、位置取得部は、撮像部によってアタッチメントが異なる方向から複数回撮像されることに基づいて生成される画像情報に基づいて、複数のマーカの3次元の位置関係に関する3次元情報を取得し、穴径取得部は、位置取得部によって取得される3次元情報と、記憶部に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得することとしてもよい。
情報処理装置は、例えば、複数のマーカの3次元の位置(位置関係)に基づいて穴径を取得するので、複数のマーカの2次元の位置(位置関係)に基づいて穴径を取得する場合に比べて、複数のマーカの位置(位置関係)をより正確に取得できる場合がある。よって、情報処理装置は、例えば、より正確な穴径を取得できる場合がある。
【0089】
(態様3)
一態様の情報処理装置は、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、部材の中心位置とを対応付けた中心情報を記憶する記憶部と、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得部と、情報取得部によって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得部と、を備える。
情報処理装置は、穴径に応じてマーカの位置(位置関係)が変動するアタッチメントを撮像部によって撮像することに応じて生成される画像情報に基づいて穴の中心位置を取得するので、ワーク等に形成される穴に関する適切な測定を行うことができる。
【0090】
(態様4)
一態様の情報処理装置では、位置取得部は、画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置関係を取得することとしてもよい。
アタッチメントは、アタッチメントが穴に装着される場合には、穴径又はワークに対する穴の位置に応じて複数のマーカの位置(位置関係)を変動させることができる。複数のマーカの位置(位置関係)は、例えば、1つのマーカの位置と他のマーカの位置との関係、及び、複数のマーカの位置とワーク(ワークに配される穴の位置)との関係であってもよい。
情報処理装置は、そのようなアタッチメントを撮像部によって撮像することに応じて生成される画像情報に基づいて穴径及び穴の中心位置(複数の穴の中心間距離)のうち少なくとも一方を取得するので、ワーク等に形成される穴に関する適切な測定を行うことができる。
【0091】
(態様5)
一態様の情報処理装置では、アタッチメントは、穴に挿入される部材として、穴の深さ方向に沿って第1方向に移動可能な移動部材と、移動部材との接触の面がテーパ状に形成され、移動部材の移動に応じて第1方向とは交差する第2方向に移動可能な測定子と、を備えることとしてもよい。
アタッチメントは、部材が穴に挿入される場合、移動部材が穴に向かって(第1方向)に移動することに応じて測定子が穴の側面に接触するので、穴径に応じて移動部材の位置を変えることができる。アタッチメントは、移動部材及びケーシングのそれぞれにマーカが付されている。したがって、アタッチメントは、穴径に応じて複数のマーカの位置(位置関係)を変えることができる。
情報処理装置は、そのようなアタッチメントを利用して、穴径及び穴の中心位置(複数の穴の中心間距離)の少なくとも一方を取得するので、ワーク等に形成される穴に関する適切な測定を行うことができる。
【0092】
(態様6)
一態様の情報処理装置では、アタッチメントは、穴に挿入される部材として、穴の深さ方向に沿って移動可能であり、先端部がテーパ状になる部材を備えることとしてもよい。
アタッチメントは、穴に向う側が細くなり、且つ、穴から離れる方向に徐々に太くなった部材を有する。アタッチメントは、穴径に応じて、部材の先端部(テーパ部分)うち穴と接触する位置が変わる。アタッチメントは、部材及びケーシングのそれぞれにマーカが付されている。したがって、アタッチメントは、穴径に応じて複数のマーカの位置(位置関係)を変えることができる。
情報処理装置は、そのようなアタッチメントを利用して、穴径及び穴の中心位置(複数の穴の中心間距離)の少なくとも一方を取得するので、ワーク等に形成される穴に関する適切な測定を行うことができる。
【0093】
(態様7)
一態様の情報処理装置では、アタッチメントは、部材における、穴に挿入される先端部とは反対側の基端部と、部材が配されるケーシングとに、マーカを備えることとしてもよい。
アタッチメントは、穴に関する測定を行う場合でも、撮像部によって撮像可能な位置にマーカを配することができる。
情報処理装置は、そのようなアタッチメントを利用して、ワーク等に形成される穴に関する適切な測定を行うことができる。
【0094】
(態様8)
一態様の情報処理方法では、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、穴の直径とを対応付けた穴径情報を記憶する記憶部を有するコンピュータが、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得ステップと、情報取得ステップによって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得ステップと、位置取得ステップによって取得される複数のマーカの位置と、記憶部に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する穴径取得ステップと、を実行する。
これにより、情報処理方法は、上述した情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【0095】
(態様9)
一態様の情報処理方法では、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、部材の中心位置とを対応付けた中心情報を記憶する記憶部を有するコンピュータが、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得ステップと、情報取得ステップによって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得ステップと、位置取得ステップによって取得されるマーカの位置と、記憶部に記憶される中心情報とに基づいて、穴の中心位置を取得する中心取得ステップと、を実行する。
これにより、情報処理方法は、上述した情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【0096】
(態様10)
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、穴の直径とを対応付けた穴径情報を記憶する記憶機能と、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得機能と、情報取得機能によって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得機能と、位置取得機能によって取得される複数のマーカの位置と、記憶機能に記憶される穴径情報とに基づいて、穴径を取得する穴径取得機能と、を実現させる。
これにより、情報処理プログラムは、上述した情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【0097】
(態様11)
一態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、穴に挿入される部材を有するアタッチメントに付される複数のマーカの位置と、部材の中心位置とを対応付けた中心情報を記憶する記憶機能と、複数のマーカが付されるアタッチメントが撮像部によって撮像されることに基づいて生成される画像情報を取得する情報取得機能と、情報取得機能によって取得される画像情報に基づいて、アタッチメントに付される複数のマーカの位置を取得する位置取得機能と、位置取得機能によって取得されるマーカの位置と、記憶機能に記憶される中心情報とに基づいて、穴の中心位置を取得する中心取得機能と、を実現させる。
これにより、情報処理プログラムは、上述した情報処理装置と同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0098】
100(100a,100b) アタッチメント
101 部材
102 移動部材
103 測定子
104 ケーシング
105 部材
120 マーカ
200 情報処理システム
201 情報処理装置
202 制御部
203 情報取得部
204 位置取得部
205 穴径取得部
206 中心取得部
207 出力制御部
208 記憶部
209 通信部
210 表示部
220 撮像部
300 ワーク
301 穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6