(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189125
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】情報処理装置および情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221215BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097514
(22)【出願日】2021-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520123032
【氏名又は名称】株式会社KINTO
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】北村 聡
(72)【発明者】
【氏名】祖父江 雄介
(72)【発明者】
【氏名】中田 聖良
(72)【発明者】
【氏名】森 麻美
(72)【発明者】
【氏名】森嶋 聖人
(72)【発明者】
【氏名】布川 康之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】ユーザが有する運転技能に基づいてインセンティブを発行する。
【解決手段】移動に関連したオンラインサービスを提供する情報処理装置が、所定のユーザについて、運転技能に関する情報である技能情報を取得し、前記技能情報に基づいて、前記ユーザに対して、前記オンラインサービスに関連したインセンティブを付与する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動に関連したオンラインサービスを提供する情報処理装置であって、
所定のユーザについて、運転技能に関する情報である技能情報を取得することと、
前記技能情報に基づいて、前記ユーザに対して、前記オンラインサービスに関連したインセンティブを付与することと、
を実行する制御部を有する、情報処理装置。
【請求項2】
前記技能情報は、前記ユーザが、前記オンラインサービスを利用して、運転技能の習得に関する第一のサービスを過去に受けた旨を示す情報である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第一のサービスに関連付いた装置から、前記技能情報を取得する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記ユーザが車両を運転する際に携帯する端末から、前記技能情報を取得する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記オンラインサービスによって、所定のスポットにおいて提供されるサービスを販売する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記サービスを購入したユーザからなるグループを生成し、前記グループの中から、前記インセンティブの付与を行う対象のユーザを選択する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、目的地のエリアごとに前記グループを生成する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、目的地のエリアごと、および、前記エリアへの到着時間帯ごとに前記グループを生成する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、目的地までの経路の類似度にさらに基づいて前記グループを分割する、
請求項7または8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記インセンティブの付与を行うユーザの上限人数が、前記グループごとに定義される、
請求項6から9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記技能情報に基づいて、前記ユーザの運転技能レベルを判定する、
請求項6から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記制御部は、所定値以上の運転技能レベルを有すると認定されたユーザを対象として前記インセンティブの付与を行う、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
移動に関連したオンラインサービスを提供する第一の装置と、ユーザの運転技能に関する情報である技能情報を提供する第二の装置と、を含む情報処理システムであって、
前記第一の装置は、前記第二の装置から提供された前記技能情報に基づいて、前記ユーザに対して、前記オンラインサービスに関連したインセンティブを付与する、
情報処理システム。
【請求項14】
前記第二の装置は、運転技能の習得に関する第一のサービスに関連付いた装置であり、前記ユーザが、前記オンラインサービスを利用して、前記第一のサービスを受けた場合に、前記技能情報を提供する、
請求項13に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記第一の装置は、前記オンラインサービスによって、所定のスポットにおいて提供されるサービスを販売する、
請求項13または14に記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記第一の装置は、前記サービスを購入したユーザからなるグループを生成し、前記グループの中から、前記インセンティブの付与を行う対象のユーザを選択する、
請求項15に記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記第一の装置は、目的地のエリアごとに前記グループを生成する、
請求項16に記載の情報処理システム。
【請求項18】
前記インセンティブの付与を行うユーザの上限人数が、前記グループごとに定義される、
請求項16または17に記載の情報処理システム。
【請求項19】
前記第一の装置は、前記技能情報に基づいて、前記ユーザの運転技能レベルを判定する、
請求項13から18のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項20】
前記第一の装置は、所定値以上の運転技能レベルを有すると認定されたユーザを対象として前記インセンティブの付与を行う、
請求項19に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、旅行サービスに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが有する運転技能を測定する技術が知られている。これに関して、例えば、特許文献1には、ユーザが所持する携帯端末から収集した情報に基づいて、ユーザの運転を診断する情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、ユーザが有する運転技能に基づいてインセンティブを発行することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第一の態様に係る情報処理装置は、移動に関連したオンラインサービスを提供する情報処理装置であって、所定のユーザについて、運転技能に関する情報である技能情報を取得することと、前記技能情報に基づいて、前記ユーザに対して、前記オンラインサービスに関連したインセンティブを付与することと、を実行する制御部を有する。
【0006】
また、本開示の第二の態様に係る情報処理システムは、移動に関連したオンラインサービスを提供する第一の装置と、ユーザの運転技能に関する情報である技能情報を提供する第二の装置と、を含む情報処理システムであって、前記第一の装置は、前記第二の装置から提供された前記技能情報に基づいて、前記ユーザに対して、前記オンラインサービスに関連したインセンティブを付与する。
【0007】
また、本開示の他の態様は、上記の装置が実行する方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、または、該プログラムを非一時的に記憶したコンピュータ可読記憶媒体である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ユーザが有する運転技能に基づいてインセンティブを発行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】サーバ装置、ユーザ端末、および外部装置の構成を説明する図。
【
図4】サーバ装置によって生成される予約データの例。
【
図5】記憶部に記憶されるインセンティブデータの例。
【
図6】第一の実施形態において制御部が行う処理のフローチャート。
【
図9】第二の実施形態におけるサーバ装置の構成を説明する図。
【
図11】第二の実施形態において制御部が行う処理のフローチャート。
【
図12】第二の実施形態において制御部が行う処理のフローチャート。
【
図13】第四の実施形態におけるユーザのグルーピングを説明する図。
【
図14】第四の実施形態の変形例におけるユーザのグルーピングを説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の一態様に係る情報処理装置は、移動に関連したオンラインサービスを提供する情報処理装置であって、所定のユーザについて、運転技能に関する情報である技能情報を取得することと、前記技能情報に基づいて、前記ユーザに対して、前記オンラインサービスに関連したインセンティブを付与することと、を実行する制御部を有する。
【0011】
情報処理装置は、例えば、移動に関するオンラインサービスを提供する装置とすることができる。このようなサービスとして、例えば、旅行商品を販売するサービスや、移動中に立ち寄る複数のスポット(例えば、宿泊施設、飲食店、駐車場等)の予約を一括して行うサービス等が挙げられる。
技能情報とは、ユーザが有する運転技能に関する情報である。技能情報として、例えば、第三者によって評価された運転スキルを示すデータや、運転技能講習の受講履歴などが例示できる。制御部は、技能情報に基づいて、オンラインサービスに関連したインセンティブ(例えば、商品やサービスの割引等)を付与する。これにより、例えば、運転技能を有するユーザをより優遇して旅行商品等の販売を行うことができる。
なお、インセンティブは、オンラインサービス上で利用できる割引やポイントなどであってもよいし、オンラインサービス上で予約可能なスポット(店舗等)において利用できる割引または無料サービスなどであってもよい。
【0012】
また、前記技能情報は、前記ユーザが、前記オンラインサービスを利用して、運転技能の習得に関する第一のサービスを過去に受けた旨を示す情報であることを特徴としてもよい。また、前記制御部は、前記第一のサービスに関連付いた装置から、前記技能情報を取得することを特徴としてもよい。
第一のサービスは、例えば、運転技能講習や、ペーパードライバー講習などとすることができる。
【0013】
また、前記制御部は、前記ユーザが車両を運転する際に携帯する端末から、前記技能情報を取得することを特徴としてもよい。
技能情報は、携帯端末で動作するアプリケーションソフトウェア(例えば、運転診断を行うアプリケーションソフトウェア)等によって生成されてもよい。
【0014】
また、前記制御部は、前記オンラインサービスによって、所定のスポットにおいて提供されるサービスを販売することを特徴としてもよい。
オンラインサービスでは、所定のスポットにおいて提供されるサービスを単体で販売してもよいし、複数のサービスを含む旅行商品を販売してもよい。
【0015】
また、前記制御部は、前記サービスを購入したユーザからなるグループを生成し、前記グループの中から、前記インセンティブの付与を行う対象のユーザを選択することを特徴としてもよい。
グループは、類似した属性を持つ複数のユーザを含むことが好ましい。属性として、例えば、年齢、性別、目的地エリア、移動経路などが例示できる。
【0016】
また、前記制御部は、目的地のエリア、および/または、前記エリアへの到着時間帯ごとに前記グループを生成することを特徴としてもよい。
また、前記制御部は、目的地までの経路の類似度にさらに基づいて前記グループを分割することを特徴としてもよい。
すなわち、類似した移動を行う複数のユーザをグループ化し、その中から、インセンティブを付与するユーザを選択してもよい。
【0017】
また、前記制御部は、前記技能情報に基づいて、前記ユーザの運転技能レベルを判定することを特徴としてもよい。また、前記制御部は、所定値以上の運転技能レベルを有すると認定されたユーザを対象として前記インセンティブの付与を行うことを特徴としてもよい。
これにより、複数のユーザに運転技能を競わせることが可能になり、モチベーションの向上につながる。なお、インセンティブの付与を行うユーザの上限人数は、グループごとに定義されていてもよい。
【0018】
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。各実施形態に記載されているハードウェア構成、モジュール構成、機能構成等は、特に記載がない限りは開示の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0019】
(第一の実施形態)
第一の実施形態に係る予約システムの概要について、
図1を参照しながら説明する。本実施形態に係る予約システムは、複数のスポット(例えば、飲食店やプレイスポット)において提供されるサービスを販売するサーバ装置100と、複数のユーザ端末200と、複数の外部装置300と、を含んで構成される。
【0020】
サーバ装置100は、ユーザ端末200から送信されたリクエストに基づいて、所定のスポットにて提供されるサービス(例えば、宿泊サービス、飲食サービス等)を販売する。具体的には、サーバ装置100は、複数のスポットや、これらのスポットにおいて提供されるサービスの内容を管理しており、ユーザからのリクエストに基づいて、ユーザが利用するサービスを決定し、予約を実行(予約データを生成)する。また、サーバ装置100は、これらのスポットにおける利用料金の決済を代行する機能も有する。
これにより、ユーザは、複数のスポットの予約を一括して行うことができ、また、予約に係るスポットを訪問するだけで各種のサービスを受けることができる。
【0021】
なお、本実施形態では、サーバ装置100は、スポットにおいて提供されるサービスを販売するものとするが、サーバ装置100は、複数のサービスや、交通手段をセットにした旅行商品を販売することもできる。
【0022】
ユーザ端末200は、予約サービスを利用するユーザが所持するコンピュータである。ユーザは、ユーザ端末200を介してサーバ装置100にアクセスし、スポットやサービスの予約をリクエストすることができる。システムには、複数のユーザ端末200が含まれていてもよい。
【0023】
外部装置300は、複数のスポットのそれぞれに関連付いたサーバ装置である。外部装置300は、サーバ装置100から、予約データを受信する。システムには、複数の外部装置300が含まれていてもよい。例えば、外部装置300は、複数のスポット(例えば、店舗)のそれぞれに設置された装置であってもよいし、複数のスポットを管理する(例えば、同一のグループに属する複数の店舗を管理する)装置であってもよい。
【0024】
図2は、本実施形態に係る情報処理システムに含まれる、サーバ装置100、ユーザ端末200、および、外部装置300の構成要素をより詳細に示した図である。ここではまず、ユーザ端末200について説明する。
ユーザ端末200は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、タブレットコンピュータ、個人情報端末といった、個人が利用するコンピュータである。ユーザ端末200は、制御部201、記憶部202、通信部203、および入出力部204を含んで構成される。
【0025】
制御部201は、ユーザ端末200が行う制御を司る演算装置である。制御部201は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置によって実現することができ
る。
制御部201は、サーバ装置100にアクセスしてインタラクションを行う機能を実行する。当該機能は、ユーザ端末200で動作するウェブブラウザや、専用のアプリケーションソフトウェアによって実現されてもよい。
【0026】
記憶部202は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部201によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部201において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。補助記憶装置には、制御部201で実行されるプログラムをアプリケーションとしてパッケージ化したものを記憶してもよい。また、これらのアプリケーションを実行するためのオペレーティングシステムを記憶してもよい。補助記憶装置に記憶されたプログラムが主記憶装置にロードされ、制御部201によって実行されることで、以降に説明する処理が行われる。
【0027】
主記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含んでもよい。また、補助記憶装置は、EPROM(Erasable Programmable ROM)やハード
ディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)を含んでもよい。さらに、補助記憶装置
は、リムーバブルメディア、すなわち可搬記録媒体を含んでもよい。
【0028】
通信部203は、ユーザ端末200をネットワークに接続するための無線通信インタフェースである。通信部203は、例えば、無線LANや3G、LTE、5G等の移動体通信サービスを介して、サーバ装置100と通信可能に構成される。
入出力部204は、ユーザが行った入力操作を受け付け、ユーザに対して情報を提示するユニットである。本実施形態では一つのタッチパネルディスプレイからなる。すなわち、液晶ディスプレイとその制御手段、タッチパネルとその制御手段から構成される。
【0029】
外部装置300は、複数のスポットのそれぞれに関連付いたサーバ装置である。
外部装置300は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ等の、汎用のコンピュータである。外部装置300は、制御部301、記憶部302、通信部303、および入出力部304を含んで構成される。
各構成要素については、ユーザ端末200と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0030】
次に、サーバ装置100について説明する。
サーバ装置100は、複数のスポット、および、スポットにおいて提供されるサービスの内容をユーザに提示し、ユーザ端末200から送信されたリクエストに基づいて、サービスの販売を行う装置である。
【0031】
本実施形態では、サーバ装置100は、ユーザ端末200とのインタラクションを行うためのWebサーバを実行可能に構成されてもよい。この場合、例えば、ユーザ端末200が、ブラウザを用いてWebサーバにアクセスすることで、ユーザが、サービスの購入を行うことができる。なお、サーバ装置100は、Webサーバ以外の手段によってサービスを提供してもよい。例えば、ユーザ端末200にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアと所定のプロトコルによって対話するサービスをサーバ装置100
において実行してもよい。
【0032】
サーバ装置100は、汎用のコンピュータにより構成することができる。すなわち、サーバ装置100は、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するコンピュータとして構成することができる。補助記憶装置には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納され、そこに格納されたプログラムを主記憶装置の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、後述するような、所定の目的に合致した各機能を実現することができる。ただし、一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0033】
制御部101は、サーバ装置100が行う制御を司る演算装置である。制御部101は、CPUなどの演算処理装置によって実現することができる。
制御部101は、予約実行部1011、および、インセンティブ発行部1012の2つの機能モジュールを有して構成される。各機能モジュールは、記憶されたプログラムをCPUによって実行することで実現してもよい。
【0034】
予約実行部1011は、ユーザが所持するユーザ端末200とインタラクションを行った結果に基づいて、当該ユーザが予約するスポットおよびサービスを決定し、予約データの生成を行う。
【0035】
本実施形態において、スポットとは、ユーザが移動先において利用する施設である。スポットの例として、例えば、宿泊施設、飲食店、娯楽施設などが挙げられる。また、スポットは、駐車場、洗車場、ガソリンスタンドなど、自動車に関するサービスを提供する施設であってもよい。さらに、スポットは、アクティビティや体験を提供する施設(体験型施設)であってもよい。さらに、スポットは、自動車の運転技能講習を行う施設(自動車教習所、ドライビングスクール)であってもよい。
【0036】
複数のスポットのそれぞれが提供するサービスは、スポットごとに定義される。例えば、スポットが宿泊施設である場合、サービスは、客室の種類ごとに定義されてもよい。また、スポットが飲食店である場合、サービスは、提供される料理のコースごとに定義されてもよい。また、スポットが、自動車の運転技能講習を行う施設である場合、サービスは、講習を行う車種やプランごとに定義されていてもよい。
【0037】
予約実行部1011は、ユーザが利用するスポット、および、当該ユーザが当該スポットにおいて提供を受けるサービスの組み合わせを決定する。予約実行部1011は、このような組み合わせを決定したのち、スポットの予約を行うためのデータ(予約データ)を生成し、対象のスポットに対応する外部装置300に送信する。これによりユーザは、利用を希望する施設等の予約を一括して行うことができる。
さらに、予約実行部1011は、予約に係る代金の事前決済を行ってもよい。
【0038】
インセンティブ発行部1012は、予約サービスを利用したユーザに対してインセンティブを付与する。本実施形態では、ユーザが、予約サービスを利用してサービスを購入した場合であって、当該ユーザに一定以上の運転技能があると評価できる場合に、インセンティブ発行部1012が、当該ユーザに所定のインセンティブを付与する。
【0039】
インセンティブは、典型的には、予約サービスにおいて利用できる割引クーポンやポイント等である。インセンティブを付与する場合、インセンティブ発行部1012は、ユーザに関連付いたアカウントに、電子クーポンないしポイントを付与する。当該電子クーポ
ンやポイントは、即日利用可能なものであってもよい。例えば、予約に係るサービスの利用代金をサーバ装置100が事前に決済する場合、決済のタイミングにおいて割引や無料化の処理を施すこともできる。これにより、ユーザは、スポットで提供されるサービスや旅行商品を購入する際に金銭的な優遇を受けることができる。
【0040】
記憶部102は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部101によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部101において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。
【0041】
また、記憶部102は、スポットデータ102A、予約データ102B、および、インセンティブデータ102Cを記憶する。
【0042】
スポットデータ102Aは、予約対象である複数のスポットと、当該スポットにおいて提供されるサービスを定義したデータである。
図3は、スポットデータ102Aの例である。スポットデータ102Aには、例えば、スポットの識別子、スポットの名称、スポットの位置情報、ジャンルに関する情報、提供されるサービスの識別子、サービスの詳細情報などが含まれる。
【0043】
なお、各スポットにおいて提供可能なサービスのリソース(例えば、客室数や客席数)に限りがある場合、予約を受け付ける前に、空き状況の確認が必要な場合がある。これに対応するため、スポットデータ102Aに、予約の可否を判定するためのデータを含ませてもよい。このようなデータとして、例えば、予約台帳へのリファレンスが例示できる。当該データを介して予約台帳にアクセスすることで、予約実行部1011は、ユーザに対して予約の可否を提示することができる。予約台帳は、サーバ装置100が有していてもよいし、各スポットに対応する外部装置300が有していてもよい。
【0044】
予約データ102Bは、予約実行部1011が生成した予約データである。生成された予約データは、外部装置300に送信されるとともに、記憶部102に記憶される。
図4は、予約データ102Bの例である。予約データ102Bには、予約、スポット、サービス、ユーザの組み合わせを識別する情報のほか、付帯情報が含まれる。付帯情報とは、スポットに予約を申し込む際に必要な付帯的な情報である。付帯情報の例として、例えば、予約時刻(到着時刻やチェックイン時刻)、利用人数、利用者の年齢や性別、または、ユーザの連絡先などが挙げられる。
【0045】
インセンティブデータ102Cは、ユーザに提供されるインセンティブを定義するデータである。
図5(A)は、インセンティブデータ102Cの例である。インセンティブデータ102Cには、例えば、インセンティブの識別子、インセンティブの内容、インセンティブの発行条件に関するデータなどが含まれる。
なお、インセンティブによって優遇される金額は、一定額であってもよいし、ユーザが支払う金額に基づいて(例えば、総支払額の10%など)決定されてもよい。
【0046】
前述した各データは、プロセッサによって実行されるデータベース管理システム(DBMS)のプログラムが、記憶装置に記憶されるデータを管理することで構築されてもよい。この場合、各データは、例えばリレーショナルデータベースとすることができる。
【0047】
通信部103は、サーバ装置100をネットワークに接続するための通信インタフェースである。通信部103は、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信インタフェースを含んで構成される。
【0048】
なお、
図2に示した構成は一例であり、図示した機能の全部または一部は、専用に設計された回路を用いて実行されてもよい。また、図示した以外の、主記憶装置および補助記憶装置の組み合わせによってプログラムの記憶ないし実行を行ってもよい。
【0049】
次に、サーバ装置100が実行する処理について説明する。サーバ装置100は、ユーザからの要求に基づいてスポットの予約を行う。この際、ユーザが、過去の所定期間において、運転技能の向上を目的とするスポット(以下、運転教習施設と称する)における、運転技能講習の受講履歴がある場合、当該ユーザに対してインセンティブを付与する。運転教習施設は、自動車学校であってもよいし、公的機関が運営するものであってもよい。
【0050】
図6は、サーバ装置100が実行する処理を示したフローチャートである。
図6に示したフローチャートは、例えば、ユーザが、サーバ装置100が提供する予約サービスにログインしたタイミングで実行される。処理を開始するタイミングにおいて、サーバ装置100は、ユーザの識別が完了しているものとする。
【0051】
ステップS11では、予約対象として新たなスポットを追加するか否かを決定する。本ステップでは、例えば、宿泊施設、飲食店、娯楽施設、運転教習施設、駐車場などの予約に関するリクエストをユーザから取得する。本ステップで肯定判定となった場合、処理はステップS12へ遷移する。本ステップで否定判定となった場合、処理はステップS15へ遷移する。
【0052】
ステップS12では、利用するスポットおよびサービスを決定する。
スポットおよびサービスの検索は、既存の技術を用いて行うことができる。例えば、予約実行部1011は、ユーザに対して
図7のような検索画面を提供し、スポットの検索を行わせてもよい。また、検索条件に応じて、
図8に示したようなスポット/サービスの一覧を提供し、ユーザに選択させてもよい。予約が可能なサービスは、例えば、スポットデータ102A、および、予約台帳を参照することで決定することができる。
なお、この際、インセンティブ付与のトリガとなるサービス(例えば、運転教習施設における運転技能講習)がある場合、符号801で例示したように、その旨をユーザに示してもよい。
【0053】
次に、ステップS13にて、利用に関する付帯的な情報(付帯情報)を取得する。スポットが宿泊施設である場合、付帯情報として、例えば、日時情報(チェックイン日およびチェックイン時刻)、宿泊者の人数、年齢、性別などを取得する。
【0054】
なお、本例では、スポットが宿泊施設である例を挙げたが、スポットが、飲食店、娯楽施設、体験型施設、駐車場など、宿泊以外に係る施設であった場合、当該スポットに適合した付帯情報を取得してもよい。例えば、スポットが駐車場である場合、車両に関する情報が付帯情報となりうる。また、スポットが体験型施設である場合、参加者の年齢などに関する情報が付帯情報となりうる。
ステップS14では、ユーザの入力に基づいて、予約内容を確定する。
【0055】
スポットの追加が完了すると、処理はステップS11へ戻り、他のスポットの追加要否を判定する。さらにスポットを追加する場合、ステップS11~S14の処理が繰り返される。
【0056】
なお、
図6のフローチャートでは、複数のスポットを順次追加する例を挙げたが、条件をユーザに指定させ、指定された条件に合致するスポットおよびサービスの組み合わせを自動的に抽出し、提示するようにしてもよい。このような条件として、例えば、旅行対象のエリア、出発地、出発日時、訪問を希望するスポット、訪問を希望するスポットのジャ
ンル、帰着日時などが挙げられる。これにより、旅程を自動的に生成することもできる。生成された旅程は、ユーザによって編集可能であってもよい。例えば、スポットの追加、削除、差し替え、サービスの差し替えなどをユーザに行わせてもよい。
【0057】
ステップS15では、予約を行ったユーザに対してインセンティブを付与するか否かを判定する。本ステップでは、ユーザに対応する過去の予約データを参照し、過去の所定の期間において、当該ユーザについて、所定の運転教習施設において、運転技能講習を予約した履歴がある場合に、肯定判定がなされる。それ以外の場合は、否定判定がなされる。
なお、対象となるスポット(運転教習施設)およびサービス(運転技能講習)は、事前にスポットデータ102Aに記憶させてもよい。
ステップS15で肯定判定がなされた場合、処理はステップS16へ遷移する。ステップS15で否定判定がなされた場合、処理はステップS17へ遷移する。
【0058】
ステップS16では、インセンティブ発行部1012が、対象のユーザにインセンティブを付与する。具体的には、インセンティブ発行部1012は、ユーザに関連付いたアカウントに、予約サービスにおいて利用できる電子クーポンやポイントを付与する。
【0059】
ステップS17では、予約実行部1011が、ユーザが利用するスポットを予約するためのデータ(予約データ)を生成する。本ステップでは、
図4に例示したような予約データが生成され、対象のスポットに対応する外部装置300に送信される。
本ステップでは、予約に係る代金の事前決済を行ってもよい。
なお、ステップS16においてインセンティブが付与された場合、ユーザは、当該インセンティブを利用して(例えば、付与されたポイントを利用して)代金の決済を行うことができる。これによりユーザは、現在の予約に係る割引等を受けることができる。
【0060】
以上説明したように、第一の実施形態に係る予約システムでは、運転技能の習得に関するサービスを受けた履歴があるユーザが所定のスポットを予約する際に、予約サービスにおいて利用できるインセンティブを付与する。これにより、ユーザの技能向上を図ることができる。
【0061】
(第一の実施形態の変形例)
第一の実施形態では、ユーザがスポットを追加した後で、当該ユーザにインセンティブを付与するか否かを判定(ステップS15)したが、当該ユーザにインセンティブを付与するか否かを、ステップS11~S14の処理に先立って判定してもよい。当該判定は、例えば、ユーザが予約サービスにログインしたタイミングで実行してもよい。また、インセンティブが付与された旨を通知してから、スポットの選択等を行わせてもよい。
【0062】
また、第一の実施形態では、二回目以降の予約時にインセンティブを付与したが、ユーザが、運転教習施設を予約したタイミングで(すなわち、一回目の予約時に)インセンティブの付与を行ってもよい。
【0063】
また、第一の実施形態では、インセンティブは、予約サービス上で提供されるものであるとしたが、インセンティブは、スポットにおいて提供されるものであってもよい。
このようなインセンティブの例として、例えば、宿泊施設や飲食店などにおける無料(または割引)サービスの提供が挙げられる。例えば、客室のアップグレード、商品やサービスの無料提供(または割引価格での提供)などをインセンティブとすることができる。また、利用するスポットが駐車場である場合、駐車や洗車の無料(または割引)サービスをインセンティブとしてもよい。
【0064】
この場合、インセンティブ発行部1012は、インセンティブとして電子クーポンをユ
ーザ端末200に送信してもよい。電子クーポンは、例えば、端末間で伝送可能なデータであってもよいし、バーコードや、二次元コードのように、光学的に読み取り可能なものであってもよい。または、画像データなどであってもよい。これにより、スポットを訪問したユーザが、各種の優待を受けることができる。
【0065】
図5(B)は、インセンティブがスポットにおいて提供される場合における、インセンティブデータ102Cの例である。当該インセンティブデータには、インセンティブの識別子のほか、スポットの識別子、提供されるサービスの内容、および、前述した電子クーポンを生成するための電子データなどが含まれる。インセンティブ発行部1012は、ステップS16において、当該インセンティブデータを用いて、電子クーポンの提供を行うことができる。なお、インセンティブを提供するスポットは、サーバ装置100が決定してもよいし、ユーザに選択させてもよい。
【0066】
(第二の実施形態)
第一の実施形態では、運転技能講習を受けた履歴があるユーザに対してインセンティブの付与を行った。これに対し、第二の実施形態は、ユーザの運転技能を評価した結果を用いて、インセンティブの付与対象を決定する実施形態である。
【0067】
図9は、第二の実施形態におけるサーバ装置100の構成要素を詳細に示した図である。
第二の実施形態は、サーバ装置100(制御部101)が、技能評価部1013をさらに有するという点と、記憶部102が、評価データ102Dをさらに記憶するという点において、第一の実施形態と相違する。
【0068】
技能評価部1013は、予約サービスを利用するユーザの運転技能に関するデータ(本開示の技能情報に相当。以下、評価データ)を取得する。評価データは、運転技能講習を行うスポットに対応する外部装置300によって生成される。例えば、運転教習施設の指導員がユーザの運転を評価し、外部装置300を用いて、評価の結果を入力する。外部装置300は、入力された評価に基づいて評価データを生成し、サーバ装置100に送信する。
【0069】
図10は、評価データ102Dの例である。評価データ102Dには、例えば、ユーザの識別子、運転技能の評価を行った日付、運転技能の評価内容、これらに付帯する情報(例えば、運転技能を評価した人の識別子等)などが含まれる。
【0070】
第二の実施形態では、ステップS15において、インセンティブ発行部1012が、評価データ102Dを参照して、ユーザの運転技能レベルを判定する。また、当該判定の結果に基づいて、当該ユーザにインセンティブを付与するか否かを決定する。例えば、評価データが、運転技能を数値化したスコアを含む場合、所定値以上のスコアを有しているユーザを、インセンティブを付与する対象として決定する。なお、
図5(A)の符号501で示したように、インセンティブの付与条件となるスコアの閾値等を、インセンティブデータ102Cに含ませてもよい。
【0071】
このように、第二の実施形態によると、ユーザが有している運転技能のレベルに応じて、インセンティブの付与を行うことが可能になる。
【0072】
(第三の実施形態)
第二の実施形態では、運転教習施設においてユーザの運転評価を行い、その結果をサーバ装置100が取得した。一方、運転評価は、必ずしも人が行う必要はない。
例えば、運転評価を行うためのアプリケーションソフトウェアを、運転教習施設、また
は、予約サービスの運営者が提供し、ユーザが、当該ソフトウェアを用いて自己の運転評価を行うようにしてもよい。
【0073】
本実施形態では、ユーザ端末200が、運転評価を行うためのアプリケーションソフトウェアを実行可能に構成される。当該ソフトウェアは、例えば、ユーザ端末200が有するセンサやGPSモジュール等を介して、ユーザが運転する車両の位置情報、速度、加速度などを取得し、これらのデータに基づいて評価データを生成する。評価データを生成する方法は、公知のものを利用することができる。例えば、計測した加速度に基づいて運転のスムーズさを判定してもよいし、位置情報や速度に基づいて、適切な速度で走行しているかを判定してもよい。また、これらの判定結果に基づいて、総合的なスコアを算出してもよい。
【0074】
ユーザ端末200において実行される当該ソフトウェアは、所定量のデータが蓄積されたタイミングで、評価データを生成し、サーバ装置100に送信することができる。また、サーバ装置100は、ユーザ端末200から評価データを受信して記憶し、ステップS15において、当該評価データに基づいて、対応するユーザがインセンティブの対象であるか否かを判定する。
このように、第三の実施形態によると、運転技能の評価を低コストで行うことが可能になる。
【0075】
(第四の実施形態)
第一乃至第三の実施形態では、条件を満たしたユーザが、新たにスポットを予約したタイミングでインセンティブの付与を行う。
これに対し、第四の実施形態は、スポットを予約した複数のユーザをグルーピングし、グループごとに、(例えば、運転技能を数値化したスコアが高い順に)一定数のユーザに対してインセンティブを付与する実施形態である。
【0076】
図11は、第四の実施形態においてサーバ装置100が実行する処理のフローチャートである。本実施形態では、ステップS15およびS16の処理、すなわち、予約時においてインセンティブを付与する処理を省略する。そして、予約データが蓄積された後、所定のタイミングで、インセンティブを付与するユーザを決定する。
【0077】
図12は、第四の実施形態においてインセンティブを付与するユーザを決定する処理のフローチャートである。図示した処理は、所定のタイミングで(例えば、毎日所定の時刻に)、インセンティブ発行部1012によって実行される。
【0078】
まず、ステップS21で、スポットを予約している複数のユーザをグルーピングする。
グルーピングは、ユーザの目的地であるエリア、および、当該目的地を訪問する日付に基づいて行うことができる。
【0079】
図13は、ある日付において、予約したスポットを利用するために移動するユーザを表した図である。ここでは、予約したスポットを利用するために、同じ日に合計7名のユーザが移動するものとする。図中の白丸はユーザの出発地を表し、黒丸はユーザの目的地(予約したスポット)を表す。どのユーザが、どのような移動をするかは、予約データ102Bを参照することで判定することができる。
【0080】
ここでは、ユーザの目的地であるスポットが属するエリアごとにグルーピングを行う例を挙げる。図示した例では、ユーザA1~A4が、エリアA内にあるスポットを目的地として移動し、ユーザB1~B4が、エリアB内にあるスポットを目的地として移動するものとする。この場合、エリアAを目的地とするグループとしてグループAと、エリアBを
目的地とするグループとしてグループBを生成する。
【0081】
なお、ここでは、日付ごとにグルーピングを行っているが、グループの生成基準はこれに限られない。例えば、「連続する土日にエリアAに到着するグループ」といったような基準でグループを生成してもよい。また、例えば、「当日の午前中にエリアBに到着するグループ」といったように、時間帯ごとにグルーピングを行ってもよい。また、同一の旅行商品を購入したユーザが同一のグループに含まれるようにしてもよい。
これにより、移動する複数のユーザをグルーピングすることができる。
【0082】
なお、グループに関する情報を、当該グループに属する各ユーザに知らせてもよい。例えば、グループの生成基準、グループに属しているユーザの数、または、インセンティブの付与対象となるユーザの数などを、各ユーザに関連付いたユーザ端末200に事前に通知するようにしてもよい。
【0083】
次に、ステップS22で、グループごとに、インセンティブの付与対象ユーザを決定する。インセンティブの付与対象は、所定の規則に沿って決定することができる。例えば、「グループに属する複数のユーザのうち、運転技能スコアが上位20%に位置するユーザに対してインセンティブを付与する」といった規則を用いることができる。当該規則は、
図5(A)における符号502のように、インセンティブデータ102Cに含ませてもよい。
【0084】
ステップS23では、対象のユーザに対してインセンティブを付与する。なお、ユーザは利用するスポットを既に予約しているため、本実施形態では、対象のユーザに対して、以下のうちのいずれかによってインセンティブを付与する。
(1)予約済みのスポットにおいて利用できる電子クーポンを付与する
(2)予約済みのスポット以外の任意のスポットにおいて利用できる電子クーポンを付与する
【0085】
対象のユーザは、電子クーポンを、所定のスポットにおいて提示することで、所定のサービスを受けることができる。なお、インセンティブの付与は、対象のユーザが目的地に到着するよりも前のタイミングで行うことが好ましい。
本実施形態では、第一の実施形態の変形例において、
図5(B)を参照して説明したインセンティブデータを利用して、電子クーポンの提供を行うことができる。
【0086】
以上説明したように、第四の実施形態では、スポットにおいて提供されるサービスを購入したユーザからなるグループを生成し、グループ単位で、インセンティブの付与対象を決定する。かかる構成によると、行動が類似しているユーザ同士で運転技能を競わせることが可能になる。
【0087】
なお、本実施形態では、ユーザの目的地と、到着時間帯に基づいてグループを生成したが、その他の基準によってさらに基づいてグループを生成(ないし分割)してもよい。例えば、ユーザの出発地から目的地までの移動経路が既知である場合、移動経路の類似度にさらに基づいて、生成されたグループを分割してもよい。
図14は、同一のエリアを目的地とする4人のユーザを含むグループ(グループA)を、移動経路の類似度に基づいて分割した場合の例を示す図である。本例では、ユーザA1とA2を含むグループA1と、ユーザA3とA4を含むグループA2がさらに生成される。移動経路の類似度は、公知技術によって求めることができる。なお、各ユーザの移動経路は、スポットの予約を受け付けたサーバ装置100が算出してもよい。
【0088】
(変形例)
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
例えば、本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0089】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0090】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク・ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0091】
100・・・サーバ装置
101,201,301・・・制御部
102,202,302・・・記憶部
103,203,303・・・通信部
200・・・ユーザ端末
204,304・・・入出力部
300・・・外部装置