(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189141
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】冷却部品
(51)【国際特許分類】
H05K 7/20 20060101AFI20221215BHJP
H01L 23/473 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
H05K7/20 P
H01L23/46 Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097539
(22)【出願日】2021-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】中村 安仁
【テーマコード(参考)】
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AA03
5E322AA07
5E322AA11
5E322FA01
5F136CB07
5F136CB08
5F136DA41
(57)【要約】
【課題】冷却対象物をほぼ均一に冷却することができる冷却部品を提供することを可能にする。
【解決手段】冷却部品は、冷却対象物から受熱する受熱板と、受熱板の上に、所定の間隔をあけて配置された複数の放熱板と、複数の放熱板に冷媒を供給する冷媒供給手段と、複数の放熱板から冷媒が供給される冷媒排出手段と、冷媒が通過する複数の貫通孔が形成されている冷媒通過部材とを備え、複数の貫通孔の一部は、冷媒供給手段によって供給された冷媒が通過し、複数の貫通孔の残部を通過した冷媒は、冷媒排出手段によって排出され、複数の貫通孔の一部と、複数の貫通孔の残部とは隣り合っている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却対象物から受熱する受熱板と、
前記受熱板の上に、所定の間隔をあけて配置された複数の放熱板と、
前記複数の放熱板に冷媒を供給する冷媒供給手段と、
前記複数の放熱板から前記冷媒が供給される冷媒排出手段と、
前記冷媒が通過する複数の貫通孔が形成されている冷媒通過部材とを備え、
前記複数の貫通孔の一部は、前記冷媒供給手段によって供給された前記冷媒が通過し、
前記複数の貫通孔の残部を通過した前記冷媒は、前記冷媒排出手段によって排出され、
前記複数の貫通孔の一部と、前記複数の貫通孔の残部とは隣り合っている
冷却部品。
【請求項2】
前記冷媒通過部材に、前記冷媒供給手段と前記冷媒排出手段とが形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の冷却部品。
【請求項3】
複数の前記冷媒供給手段のそれぞれの間には、複数の前記冷媒排出手段のうち1つの前記冷媒排出手段がそれぞれ配置されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷却部品。
【請求項4】
前記受熱板と、前記複数の放熱板の各々と、前記冷媒通過部材とに囲まれた複数の対流室が設けられ、
前記冷媒供給手段は、前記複数の貫通孔の一部である複数の供給口から前記冷媒を前記複数の対流室の各々に供給し、
前記複数の対流室に供給された前記冷媒は、前記複数の貫通孔の残部である複数の排出口から前記冷媒排出手段に排出される
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の冷却部品。
【請求項5】
前記複数の対流室のうち所定の対流室の上部に、少なくとも1つ以上の第1の数の前記供給口のそれぞれの間には、少なくとも1つ以上の第2の数の前記排出口がそれぞれ設けられている
ことを特徴とする請求項4に記載の冷却部品。
【請求項6】
前記第1の数が、前記第2の数と等しい
ことを特徴とする請求項5に記載の冷却部品。
【請求項7】
前記第1の数が、前記第2の数より大きい
ことを特徴とする請求項5に記載の冷却部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却部品に関する。
【背景技術】
【0002】
熱を発する電子部品から熱を受けて、電子部品を冷却する冷却部品がある。特許文献1には、冷却部品の内部に仕切板が設けられ、液体冷媒が通過する複数の流路が、仕切板によって形成されることが記載されている。液体冷媒は、流路の供給孔(供給口)から流入し、仕切板によって分離された流路を通過して排出孔(排出口)から排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の冷却部品では、液体冷媒が各流路を通過するにつれて電子部品から、液体冷媒は熱を受ける。熱を受けることにより、複数の流路の各々において、供給口付近を通過する液体冷媒の温度と比べて、排出口付近を通過する液体冷媒の温度は上昇する。言い換えると、電子部品のうち、排出口付近の部分は、温度が上昇した液体冷媒によって冷却される。このように、特許文献1に記載の冷却部品では、電子部品を均一に冷却できないという問題点がある。
【0005】
本発明の目的の一例は、冷却対象物をほぼ均一に冷却することができる冷却部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様において、冷却部品は、冷却対象物から受熱する受熱板と、受熱板の上に、所定の間隔をあけて配置された複数の放熱板と、複数の放熱板に冷媒を供給する冷媒供給手段と、複数の放熱板から冷媒が供給される冷媒排出手段と、冷媒が通過する複数の貫通孔が形成されている冷媒通過部材とを備え、複数の貫通孔の一部は、冷媒供給手段によって供給された冷媒が通過し、複数の貫通孔の残部を通過した冷媒は、冷媒排出手段によって排出され、複数の貫通孔の一部と、複数の貫通孔の残部とは隣り合っている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の冷却部品により、冷却対象物をほぼ均一に冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明における第一の実施形態の冷却部品の構成例を示す透過斜視図である。
【
図2】本発明における第一の実施形態の冷却部品の分解斜視図である。
【
図3】本発明における第一の実施形態の冷却部品の構成例を示す断面図である。
【
図4】本発明における第一の実施形態の冷却部品の天板を外した状態における上面透視図である。
【
図5】本発明における第一の実施形態の冷却部品の冷媒通過部材の構成例を示す平面図である。
【
図6】本発明における第一の実施形態の変形例の冷却部品の天板を外した状態における上面透視図である。
【
図7】本発明における第一の実施形態の変形例の冷却部品の冷媒通過部材の構成例を示す平面図である。
【
図8】本発明における第二の実施形態の冷却部品の構成例を示す透過斜視図である。
【
図9】本発明における第二の実施形態の冷却部品の分解斜視図である。
【
図10】本発明における第二の実施形態の冷却部品の構成例を示す断面図である。
【
図11】本発明における第二の実施形態の冷却部品の構成例を示す断面図に冷媒が流れる方向を模式的に示した模式図である。
【
図12】本発明における第二の実施形態の冷却部品の天板を外した状態における上面透視図である。
【
図13】本発明における第二の実施形態の冷却部品の冷媒通過部材の構成例を示す平面図である。
【
図14】本発明における第二の実施形態の変形例の冷却部品の天板を外した状態における上面透視図である。
【
図15】本発明における第二の実施形態の変形例の冷却部品の冷媒通過部材の構成例を示す平面図である。
【
図16】本発明における第三の実施形態の冷却部品の構成例を示す透過斜視図である。
【
図17】本発明における第三の実施形態の冷却部品の分解斜視図である。
【
図18】本発明における第三の実施形態の冷却部品の構成例を示す断面図である。
【
図19】本発明における第三の実施形態の冷却部品の構成例を示す断面図に冷媒が流れる方向を模式的に示した模式図である。
【
図20】本発明における第三の実施形態の冷却部品の天板を外した状態における上面透視図である。
【
図21】本発明における第三の実施形態の冷却部品の冷媒通過部材の構成例を示す平面図である。
【
図22】本発明における第三の実施形態の変形例の冷却部品の天板を外した状態における上面透視図である。
【
図23】本発明における第三の実施形態の変形例の冷却部品の冷媒通過部材の構成例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施形態について説明する。
【0010】
図1は、本実施形態における冷却部品1の構成例を示す透過斜視図である。
図2は、
図1に示す冷却部品1の分解斜視図である。
図3は、
図1におけるIII-III線に沿って冷却部品1を切断した断面図である。
図1、
図2および
図3における矢印は、冷却媒体(冷媒)が流れる方向を模式的に示したものである。
図1におけるIII-III線は、後述する放熱板12-1と放熱板12-2との間の位置に配置される。
【0011】
図1から
図3に示すように、本実施形態の冷却部品1は、受熱板11と、受熱板11の上に、所定の間隔をあけて配置された複数の放熱板12-1~12-n(nは2以上の整数)と、冷媒通過部材13とを備える。また、
図1から
図3に示すように、冷却部品1は、冷媒通過部材13の上部に配置される複数の冷媒供給手段14-1~14-5と、冷媒通過部材13の上部に配置される複数の冷媒排出手段15-1~15-5とを備える。
【0012】
受熱板11は、冷却対象物(図示せず)から受熱することにより、冷却対象物を冷却する。たとえば、受熱板11の下面には、冷却対象物が直接に接触する。または、受熱板11の下面には、冷却対象物が介在物を介して結合する。冷却対象物は、たとえば、半導体回路などの電子部品である。
【0013】
冷却部品1は、放熱板12-1~12-nの両端側に配置される仕切板17および仕切板18を備える。さらに、冷却部品1は、冷媒を供給する供給管19と、冷媒を排出する排出管20とを備える。冷媒供給手段14-1~14-5の各々は、供給管19に接続する。冷媒排出手段15-1~15-5の各々は、排出管20に接続する。冷媒供給手段14-1~14-5の各々、冷媒排出手段15-1~15-5の各々、供給管19、および排出管20は、外周壁が方形である。また、冷媒供給手段14-1~14-5の数、および冷媒排出手段15-1~15-5の数は、5つに限定されない。各管の外周壁の形状は、方形に限定されない。
【0014】
供給管19、および排出管20の内部には、冷媒が通過する流路を形成する、円筒形の空間が設けられている。供給管19は、供給管19に設けられている円筒形の空間の中心軸が、放熱板12-1~12-nの長手方向と平行に配置されている。排出管20は、排出管20に設けられている円筒形の空間の中心軸が、放熱板12-1~12-nの長手方向と平行に配置されている。
【0015】
供給管19と排出管20の間には、図示しない冷媒循環装置が接続され、冷媒は、循環するものとする。たとえば、冷媒循環装置は、排出管20から排出された冷媒を冷やした後、供給管19に再供給する。
【0016】
冷媒供給手段14-1~14-5と、冷媒排出手段15-1~15-5とは、冷媒通過部材13の上に密着するように配置される。冷媒供給手段14-1~14-5の各々は、複数の放熱板12-1~12-nに冷媒を供給する。冷媒排出手段15-1~15-5には、複数の放熱板12-1~12-nから冷媒が供給される。
図3に示すように、冷媒供給手段14-1~14-5の各々、および冷媒排出手段15-1~15-5の各々には、断面が方形の流路が設けられている。冷媒供給手段14-1~14-5の各々、および冷媒排出手段15-1~15-5の各々の断面は、円形であってもよい。
図1と
図2に示すように、冷媒供給手段14-1~14-5と、冷媒排出手段15-1~15-5とは、放熱板12-1~12-nの長手方向に対して、たとえば、垂直の方向に配列される。
【0017】
冷却部品1は、冷却部品1の最上部に配置される天板21を備える。
【0018】
冷却部品1の内部には、受熱板11と、複数の放熱板12-1~12-nの各々と、冷媒通過部材13とに囲まれる空間が複数設けられる。後述する第二の実施形態、および第三の実施形態では、この空間を対流室と呼ぶ。
【0019】
冷却部品1は、たとえば、スカイブ加工によって受熱板11と放熱板12-1~12-nが形成される。また、冷却部品1の各々の構成は、たとえば、ロウ付けによって接合される。このように、エッチング加工よりも一般に安価な、スカイブ加工とロウ付けによって冷却部品1を製造することができるので、安価に冷却部品1を製造することができる。
【0020】
図4は、
図1に示す冷却部品1の天板21を外した状態における上面透視図である。
図4では、冷媒通過部材13、放熱板12-1,12-2,12-(n-1),および12-nが破線で示され、それ以外の放熱板12-3から放熱板12-(n-2)は図示を省略されている。
【0021】
図5は、冷媒通過部材13の構成例を示す平面図である。
図2に示すように、冷媒通過部材13の上部に、冷媒供給手段14-1~14-5と冷媒排出手段15-1~15-5とが配置される。冷媒通過部材13には、冷媒が通過する複数の貫通孔(後述する複数の供給口131-1~131-5および複数の排出口132-1~132-5)が形成されている。具体的には、冷媒通過部材13には、冷媒供給手段14-1~14-5から複数の放熱板12-1~12-nに供給される冷媒が通過する、複数の貫通孔の一部である複数の供給口131-1~131-5が形成される。冷媒通過部材13には、複数の放熱板12-1~12-nから冷媒排出手段15-1~15-5へ供給される冷媒が通過する、複数の貫通孔の残部である複数の排出口132-1~132-5が形成される。複数の貫通孔の一部である複数の供給口131-1~131-5と、複数の貫通孔の残部である複数の排出口132-1~132-5とは隣り合っている。つまり、複数の供給口131-1~131-5と、複数の排出口132-1~132-5とは、放熱板12-1~12-nの長手方向に交互に設けられている。
【0022】
複数の供給口131-1は、たとえば、放熱板12-1~12-nの長手方向に対し直交する方向に、かつ冷媒供給手段14-1に対向する位置に、設けられる。複数の排出口132-1は、たとえば、放熱板12-1~12-nの長手方向に対し直交する方向に、かつ冷媒排出手段15-1に対向する位置に、設けられる。
【0023】
同様に、複数の供給口131-2は、たとえば、放熱板12-1~12-nの長手方向に対し直交する方向に、かつ冷媒供給手段14-2に対向する位置に、設けられる。複数の排出口132-2は、たとえば、放熱板12-1~12-nの長手方向に対し直交する方向に、かつ冷媒排出手段15-2に対向する位置に、設けられる。
【0024】
複数の供給口131-3~131-5および複数の排出口132-3~132-5と、冷媒供給手段14-3~14-5及び冷媒排出手段15-3~15-5との位置関係は、以上説明した位置関係と同様である。
【0025】
冷媒供給手段14-1~14-5の各々の内部の流路は、
図5に示す冷媒通過部材13の複数の貫通孔のうちの、貫通孔の一部(本実施形態では、供給口131-1~131-5)の各々に、接続する。そして、冷媒供給手段14-1~14-5の各々は、供給管19からの冷媒を、供給口131-1~131-5の各々を介して、受熱板11と、複数の放熱板12-1~12-nの各々と、冷媒通過部材13とに囲まれる空間の各々に供給する。一方、冷媒排出手段15-1~15-5の各々の内部の流路は、
図5に示す冷媒通過部材13の複数の貫通孔のうちの、貫通孔の一部(本実施形態では、供給口131-1~131-5)と隣り合う、複数の貫通孔の残部(本実施形態では、排出口132-1~132-5)の各々に、接続する。そして、冷媒排出手段15-1~15-5の各々は、排出口132-1~132-5の各々を通過した冷媒を排出する。複数の冷媒排出手段15-1~15-5の各々には、複数の放熱板12-1~12-nから冷媒が供給される。
【0026】
以上の構成をさらに言い換えると、1つの供給口131-1、1つの供給口131-2、・・・、1つの供給口131-5と、1つの排出口132-1、1つの排出口132-2、・・・、1つの排出口132-5とは、1つの放熱板の長手方向に平行にかつ一列に配列される。そして、複数の供給口131-1は、冷媒供給手段14-1の下に配列される。また、複数の排出口132-1は、冷媒排出手段15-1の下に配列される。同様に、複数の供給口131-2は、冷媒供給手段14-2の下に配列される。複数の排出口132-2は、冷媒排出手段15-2の下に配列される。説明を省略するが、他の供給口と他の排出口も同様に、他の冷媒供給手段と他の冷媒排出手段の下に配置される。
【0027】
また、
図3に示すように、供給口131-1の隣に排出口132-1が設けられている。また、排出口132-1は、供給口131-1と供給口131-2とに隣り合うように設けられている。このように、冷媒通過部材13の供給口131-1~131-5と排出口132-1~132-nとは、受熱板11と、複数の放熱板12-1~12-nの各々と、冷媒通過部材13とに囲まれる空間の各々の上部において交互に設けられている。各対流室の上部において、供給口131-1~131-5と排出口132-1~132-nは、1つ置き、2つ置き、あるいはm(<5)個置きに、交互に設けられていてもよい。
【0028】
すなわち、冷却部品1には、少なくとも1つ以上の供給口(本実施形態では、供給口131-1~131-5)と少なくとも1つ以上の排出口(本実施形態では、排出口132-1~132-5)とが交互に設けられてよい。
【0029】
受熱板11と、複数の放熱板12-1~12-nの各々と、冷媒通過部材13とに囲まれる空間のうち放熱板12-1と放熱板12-2とに囲まれる空間(後述する第二の実施形態、および第三の実施形態では対流室と呼ぶ)を代表して、冷媒の流れと、受熱とについて説明する。以下の説明は他の対流室でも同様である。
【0030】
冷媒は、冷却部品1の外部から、供給管19に供給される。冷媒は、
図1に示すように、仕切板17から仕切板18の方向へ、供給管19を通過する。供給管19に供給された冷媒は、冷媒供給手段14-1~14-5の各々に分流される。分流された冷媒は、供給管19から排出管20の方向へ、冷媒供給手段14-1~14-5の各々を通過する。
【0031】
図3に示すように、放熱板12-1と放熱板12-2とに囲まれる空間には、冷媒が、供給口131-1~131-5の各々から供給される。冷媒供給手段14-1~14-5の各々の底面には、
図3に示すように、冷媒供給手段14-1~14-5の長手方向に所定の間隔で貫通孔が形成されている。冷媒供給手段14-1~14-5の長手方向に所定の間隔で形成された貫通孔の各々は、冷媒通過部材13に形成された貫通孔である供給口131-1~131-5の各々に接続する。たとえば、冷媒供給手段14-1を通過する冷媒の一部は、冷媒通過部材13の貫通孔である1つの供給口131-1を通過して、放熱板12-1と放熱板12-2とに囲まれる空間に供給される。
【0032】
図1から
図5に示す冷却部品1の放熱板12-1と放熱板12-2とに囲まれる空間の例では、冷却対象物から発せられた熱は、受熱板11に伝わり、受熱板11から、放熱板12-1、放熱板12-2、および冷媒に伝わる。また、放熱板12-1と放熱板12-2とに伝わった熱も、放熱板12-1と放熱板12-2とに囲まれる空間に供給された冷媒に伝わる。そして、冷媒は、複数の貫通孔のうちの、供給口131-1~131-5と隣り合う排出口132-1~132-nの各々から、放熱板12-1と放熱板12-2とに囲まれる空間の外部に排出される。放熱板12-1と放熱板12-2とに囲まれる空間の外部に排出された冷媒は、冷媒排出手段15-1~15-5のいずれかへ排出される。
【0033】
冷媒排出手段15-1~15-5の各々の底面には、
図3に示すように、冷媒排出手段15-1~15-5の長手方向に所定の間隔で貫通孔が形成されている。冷媒排出手段15-1~15-5の長手方向に所定の間隔で形成された貫通孔は、冷媒通過部材13に形成された貫通孔である排出口132-1~132-5に接続する。たとえば、放熱板12-1と放熱板12-2とに囲まれる空間に供給された冷媒の一部は、冷媒通過部材13の1つの排出口132-1を通過して、冷媒排出手段15-1に排出される。
【0034】
そして、冷媒排出手段15-1~15-5のいずれかに排出された冷媒は、排出管20を通過し、冷却部品1の外部に排出される。
【0035】
冷媒は、たとえば水である。冷媒は、液体であってもよいし、気体であってもよい。冷媒が水である場合、冷却部品1は、たとえば、水冷用のコールドプレートである。空気よりも水の方が、単位重量当たりの熱輸送量が大きいので、冷媒として水が用いられる冷却部品1は、空冷の場合よりも、冷却対象物を効率的に冷却することができる。たとえば、冷却部品1は、情報処理装置内の冷却対象物を冷却するために、情報処理装置内に実装される。
【0036】
図4に示すように、供給管19と冷媒供給手段14-1~14-5とは、櫛歯状に形成される。また、排出管20と冷媒排出手段15-1~15-5とは、櫛歯状に形成される。複数の冷媒供給手段14-1~14-5のそれぞれの間には、複数の冷媒排出手段15-1~15-5のうち1つの冷媒排出手段がそれぞれ配置されている。
【0037】
以上で説明したように、本発明の第一の実施形態では、冷却部品1は、冷却対象物から受熱する受熱板11と、受熱板11の上に、所定の間隔をあけて配置された複数の放熱板12-1~12-nとを備える。また、冷却部品1は、複数の放熱板12-1~12-nに冷媒を供給する冷媒供給手段14-1~14-5と、複数の放熱板12-1~12-nから冷媒が供給される冷媒排出手段15-1~15-5とを備える。冷却部品1は、冷媒が通過する複数の貫通孔が形成されている冷媒通過部材13を備える。冷却部品1において、複数の貫通孔の一部は、冷媒供給手段14-1~14-5によって供給された冷媒が通過し、複数の貫通孔の残部を通過した冷媒は、冷媒排出手段15-1~15-5によって排出される。また、冷却部品1において、複数の貫通孔の一部と、複数の貫通孔の残部とは隣り合っている。これにより、冷却部品1は、冷却対象物から熱を受ける放熱板12-1~12-nおよび受熱板11の単位面積あたり、かつ単位時間当たりに供給される冷媒の量を偏らないようにすることができる。このように、放熱板12-1~12-nおよび受熱板11の所定の部分に偏らないように冷媒を供給するので、冷却対象物をほぼ均一に冷却することができる。
【0038】
[第一の実施形態の変形例1]
第一の実施形態の冷却部品1は、
図1から
図5に示されるように、冷媒通過部材13に、開口部の形状が円形の貫通孔である複数の供給口131-1が形成されている。また、
図1から
図5には、冷媒通過部材13に、開口部の形状が楕円形の貫通孔である複数の供給口131-2~131-5が形成されている。
図4および
図5に示すように、複数の供給口131-1の開口部は、複数の供給口131-2~131-5の開口部の長手方向の長さより短い。冷却部品1では、複数の供給口131-1に接続する貫通孔が形成されている冷媒供給手段14-1の幅が、冷媒供給手段14-2~14-5の各々の幅より短い。
【0039】
一方で、第一の実施形態の変形例1の冷却部品は、複数の冷媒供給手段の各々の幅が均一である。冷媒供給手段の幅は、冷媒供給手段の上面の短手方向の長さである。また、本変形例の冷却部品において、複数の冷媒供給手段の各々に対向する、冷媒通過部材の貫通孔のサイズおよび形状は、同じであってもよい。また、本変形例の冷却部品において、複数の冷媒供給手段の各々の幅が、少なくともいずれか1つの冷媒排出手段の幅と同じであってもよいし、いずれの冷媒排出手段の幅と異なってもよい。
【0040】
[第一の実施形態の変形例2]
第一の実施形態の冷却部品1は、
図1から
図5に示されるように、冷媒通過部材13に、開口部の形状が円形の貫通孔である複数の排出口132-5が形成されている。また、
図1から
図5には、冷媒通過部材13に、開口部の形状が楕円形の貫通孔である複数の排出口132-1~132-4が形成されている。
図4および
図5に示すように、複数の排出口132-5の開口部は、複数の排出口132-1~132-4の開口部の長手方向の長さより短い。冷却部品1では、複数の排出口132-5に接続する貫通孔が形成されている冷媒排出手段15-5の幅が、冷媒排出手段15-1~15-4の各々の幅より短い。
【0041】
一方で、第一の実施形態の変形例2の冷却部品は、複数の冷媒排出手段の各々の幅が均一である。冷媒排出手段の幅は、冷媒排出手段の上面の短手方向の長さである。また、本変形例の冷却部品において、複数の冷媒排出手段の各々に対向する、冷媒通過部材の貫通孔のサイズおよび形状は、同じであってもよい。また、本変形例の冷却部品において、複数の冷媒排出手段の各々の幅が、少なくともいずれか1つの冷媒供給手段の幅と同じであってもよいし、いずれの冷媒供給手段の幅と異なってもよい。
【0042】
なお、変形例2の冷却部品は、複数の冷媒供給手段の各々の幅が均一であり、かつ複数の冷媒排出手段の各々の幅が均一であってもよい。また、複数の冷媒供給手段および複数の冷媒排出手段の各々の幅が均一である場合、変形例2の冷却部品において、冷媒通過部材の貫通孔のサイズは、すべて同じであってもよい。
【0043】
[第一の実施形態の変形例3]
図1、および
図4に示すように、第一の実施形態の冷却部品1において、冷媒供給手段14-1~14-5と、冷媒排出手段15-1~15-5とは、放熱板12-1~12-nの長手方向に対して、垂直な方向に配列される。
【0044】
第一の実施形態の変形例3の冷却部品は、複数の冷媒供給手段、および複数の冷媒排出手段は、放熱板の各々の長手方向に対して、垂直ではない所定の方向に配列される。また、第一の実施形態の変形例3の冷却部品において、冷媒通過部材に、複数の冷媒供給手段、および複数の冷媒排出手段の各々に対向する位置に、所定の間隔をあけて貫通孔が形成されている。
【0045】
[第一の実施形態の変形例4]
第一の実施形態の変形例4の冷却部品は、冷媒供給手段が、1つの供給口の各々に対して設けられている。たとえば、本変形例の冷却部品において、冷媒供給手段の各々は、冷媒供給手段の流路の長手方向が、冷媒通過部材の上面に対して垂直になるように設けられる。冷媒供給手段が、1つの供給口の各々に対して設けられている場合、本変形例の冷却部品において、1つの冷媒供給手段は、その冷媒供給手段が接続する1つの供給口へのみ冷媒を供給する。また、本変形例の冷却部品において、所定の放熱板に囲まれる空間には、その空間に設けられている供給口と同じ数の冷媒供給手段が設けられる。
【0046】
また、本変形例の冷却部品において、複数の冷媒供給手段の各々は、冷媒通過部材と一体に形成されてもよい。
【0047】
[第一の実施形態の変形例5]
第一の実施形態の変形例5の冷却部品は、冷媒排出手段が、1つの排出口の各々に対して設けられている。たとえば、本変形例の冷却部品において、冷媒排出手段の各々は、冷媒排出手段の流路の長手方向が、冷媒通過部材の上面に対して垂直になるように設けられる。冷媒排出手段が、1つの排出口の各々に対して設けられている場合、本変形例の冷却部品において、1つの冷媒排出手段は、その冷媒排出手段が接続する1つの排出口へのみ冷媒を供給する。また、本変形例の冷却部品において、所定の放熱板に囲まれる空間には、その空間に設けられている排出口と同じ数の冷媒排出手段が設けられる。
【0048】
また、本変形例の冷却部品において、複数の冷媒排出手段の各々は、冷媒通過部材と一体に形成されてもよい。
【0049】
なお、本変形例の冷却部品において、冷媒供給手段の各々の流路、および冷媒排出手段の各々の流路の長手方向が、冷媒通過部材の上面に対して垂直になるように設けられてもよい。また、本変形例の冷却部品において、複数の冷媒供給手段の各々と、複数の冷媒排出手段の各々とは、冷媒通過部材と一体に形成されてもよい。
【0050】
[第一の実施形態の変形例6]
第一の実施形態の変形例6の冷却部品は、仕切板17と仕切板18とが、受熱板11または天板21と一体に形成される。
【0051】
[第一の実施形態の変形例7]
第一の実施形態の変形例7の冷却部品は、受熱板11と、放熱板12-1~12-nとが一体に形成される。
【0052】
[第一の実施形態の変形例8]
第一の実施形態の変形例8の冷却部品について、
図6と
図7とを参照して説明する。また、後述する冷媒通過部材22を除いて、本変形例の冷却部品の各構成は、第一の実施形態における冷却部品1の構成の各々と同様であるので、対応する要素には
図1から
図5と同じ符号を付して説明を省略する。
【0053】
図6は、本変形例における冷却部品の天板21を外した状態における上面透視図である。
図6では、放熱板12-1,12-2,12-(n-1),および12-nが破線で示され、それ以外の放熱板12-3から放熱板12-(n-2)は図示を省略されている。
図7は、冷媒通過部材22の構成例を示す平面図である。
【0054】
第一の実施形態の変形例8の冷却部品において、冷媒通過部材22に、貫通孔である供給口221-1,221-2,221-3,221-4,221-5が形成される。供給口221-1~221-5の各々は、受熱板11と、複数の放熱板12-1~12-nの各々と、冷媒通過部材13とに囲まれる空間の各々に対して設けられ、かつ所定の冷媒供給手段に対向する位置の冷媒通過部材22に形成された、開口部が楕円形の1つの貫通孔である。また、供給口221-1~221-5の各々の開口部の長手方向は、冷媒供給手段14-1~14-5の各々の上面の長手方向と同じである。また、
図6および
図7の例では、供給口221-1の開口部の短手方向の長さは、供給口221-2~221-5の各々の開口部の短手方向の長さより短い。供給口221-1~221-5の開口部の短手方向の長さは、同じ長さであってもよい。
【0055】
また、変形例8の冷却部品において、冷媒通過部材22に、貫通孔である排出口222-1,222-2,222-3,222-4,222-5が形成される。排出口222-1~222-5の各々は、受熱板11と、複数の放熱板12-1~12-nの各々と、冷媒通過部材13とに囲まれる空間の各々に対して設けられ、かつ所定の冷媒排出手段に対向する位置の冷媒通過部材13に形成された、開口部が楕円形の1つの貫通孔である。また、排出口222-1~222-5の各々の開口部の長手方向は、冷媒排出手段15-1~15-5の各々の上面の長手方向と同じである。また、
図6および
図7の例では、排出口222-5の開口部の短手方向の長さは、排出口222-1~222-4の各々の開口部の短手方向の長さより短い。排出口222-1~222-5の開口部の短手方向の長さは、同じ長さであってもよい。
【0056】
第一の実施形態の変形例8の冷却部品において、冷媒通過部材に、複数の冷媒供給手段、および複数の冷媒排出手段の各々に対向する位置に、貫通孔が形成されている。すなわち、本変形例の冷却部品において、冷媒通過部材に、複数の冷媒供給手段、および複数の冷媒排出手段の各々の長手方向に、開口部の長手方向が平行な貫通孔が、所定の間隔をあけて形成される。
【0057】
供給口221-1は、冷媒供給手段14-1の下に配置される。排出口222-1は、冷媒排出手段15-1の下に配置される。同様に、供給口221-2は、冷媒供給手段14-2の下に配置される。排出口222-2は、冷媒排出手段15-2の下に配置される。説明を省略するが、他の供給口と他の排出口も同様に、他の冷媒供給手段と他の冷媒排出手段の下に配置される。
【0058】
また、
図6および
図7に示すように、複数の冷媒供給手段14-1~14-5の各々は、複数の貫通孔(本変形例では、供給口221-1~221-5および排出口222-1~222-5)のうちの、貫通孔の一部(本変形例では、供給口221-1~221-5)から冷媒を複数の放熱板12-1~12-nの各々に供給する。
【0059】
図6および
図7に示すように、複数の冷媒排出手段15-1~15-5の各々は、貫通孔の一部(本変形例では、供給口221-1~221-5)と隣り合う、複数の貫通孔の残部(本変形例では、排出口222-1~222-5)を通過した冷媒を排出する。複数の冷媒排出手段15-1~15-5の各々には、複数の放熱板12-1~12-nから冷媒が供給される。
【0060】
受熱板11と、複数の放熱板12-1~12-nの各々と、冷媒通過部材13とに囲まれる空間の各々には、供給口221-1の隣に排出口222-1が設けられている。また、排出口222-1は、供給口221-1と供給口221-2とに隣り合うように設けられている。このように、冷媒通過部材22の供給口221-1~221-5と排出口222-1~222-nとは、受熱板11と、複数の放熱板12-1~12-nの各々と、冷媒通過部材13とに囲まれる空間の各々の上部において交互に設けられている。
【0061】
[第一の実施形態の変形例9]
第一の実施形態の変形例9の冷却部品は、冷媒通過部材13と、冷媒供給手段14-1~14-5と、冷媒排出手段15-1~15-5とが、一体に形成される。
【0062】
[第二の実施形態]
本発明の第二の実施形態における冷却部品3について、
図8から
図13を参照して説明する。
【0063】
図8は、本実施形態における冷却部品3の構成例を示す透過斜視図である。
図9は、
図8に示す冷却部品3の分解斜視図である。
図10は、
図8におけるX-X線に沿って冷却部品3を切断した断面図である。
図11は、
図8におけるX-X線に沿って冷却部品3を切断した断面図(
図10)に冷媒が流れる方向を模式的に示した模式図である。
図8から
図11の矢印は、冷媒が流れる方向を模式的に示したものである。
図8におけるX-X線は、放熱板12-1と放熱板12-2との間の位置で、かつ、対流室16-1を切断する位置に配置される。
【0064】
第二の実施形態の冷却部品3は、所定の1つの冷媒供給手段が、2つの供給口から所定の1つの対流室に冷媒を供給する点で、
図1から
図5に示す第一の実施形態の冷却部品1と異なる。また、第二の実施形態の冷却部品3は、所定の1つの冷媒排出手段が、2つの排出口から、所定の1つの対流室に供給された冷媒を排出する点で、
図1から
図5に示す第一の実施形態の冷却部品1と異なる。言い換えれば、第二の実施形態の冷却部品3は、各対流室の上部において、供給口と排出口とが、2つ置きに、交互に設けられている点で、
図1から
図5に示す第一の実施形態の冷却部品1と異なる。
【0065】
冷却部品3の受熱板11、放熱板12-1~12-n、冷媒供給手段14-1~14-5、冷媒排出手段15-1~15-5、仕切板17、仕切板18、供給管19、排出管20、および天板21は、第一の実施形態における冷却部品1の各々の構成と同様であるので、対応する要素には
図1から
図4と同じ符号を付して共通する説明を省略する。
【0066】
対流室16-1~16-n(nは2以上の整数)の各々は、放熱板12-1~12-nに沿って形成される。対流室16-1~16-nの底部に、受熱板11が配置される。また、対流室16-1~16-nの上部に、冷媒通過部材31が配置される。対流室16-1~16-nは、たとえば、マイクロチャンネルである。
【0067】
図8から
図11に示すように、本実施形態の冷却部品3は、冷媒通過部材31の上部に配置される複数の冷媒供給手段14-1~14-5と、冷媒通過部材31の上部に配置される複数の冷媒排出手段15-1~15-5とを備える。
【0068】
図12は、
図8に示す冷却部品3の天板21を外した状態における上面透視図である。
図12では、冷媒通過部材31、放熱板12-1,12-2,12-(n-1),および12-nが破線で示され、それ以外の放熱板12-3から放熱板12-(n-2)は図示を省略されている。
【0069】
図13は、冷媒通過部材31の構成例を示す平面図である。冷媒供給手段14-1~14-5の各々の内部の流路は、
図13に示す冷媒通過部材31の複数の貫通孔のうちの、貫通孔の一部(本実施形態では、供給口311-1,311-2a,311-2b,・・・,311-5a,311-5b)の各々に、接続する。そして、冷媒供給手段14-1~14-5の各々は、供給管19からの冷媒を、供給口311-1,および311-2a~311-5bの各々を介して複数の放熱板12-1~12-nの各々に供給する。一方、冷媒排出手段15-1~15-5の各々の内部の流路は、
図13に示す冷媒通過部材31の複数の貫通孔のうちの、貫通孔の一部(本実施形態では、供給口311-1,311-2a~311-5b)と隣り合う、複数の貫通孔の残部(本実施形態では、排出口312-1a,312-1b,・・・,312-5)の各々に、接続する。そして、冷媒排出手段15-1~15-5の各々は、排出口312-1a~312-4b,312-5の各々を通過した冷媒を排出する。
【0070】
対流室16-1~16-nの各々には、冷媒供給手段14-1~14-5のいずれかから冷媒が供給される、それぞれ複数の供給口311-1,311-2a~311-5bと、冷媒排出手段15-1~15-5へ冷媒を排出する、それぞれ複数の排出口312-1a~312-4b,312-5とが、設けられている。
図13に示されるように、冷媒通過部材31において、それぞれ複数の供給口311-1,311-2a~311-5b、およびそれぞれ複数の排出口312-1a~312-4b,312-5の開口部のサイズと形状が等しい。また、冷媒通過部材31において、それぞれ複数の供給口311-1,311-2a~311-5b、およびそれぞれ複数の排出口312-1a~312-4b,312-5の開口部の形状は、円形である。
【0071】
それぞれ複数の供給口311-1,311-2a~311-5b、およびそれぞれ複数の排出口312-1a~312-4b,312-5の開口部のサイズと形状が等しい。
【0072】
それぞれ複数の供給口とは、たとえば、対流室16-1~16-nの各々に対して設けられた、放熱板12-1~12-nの長手方向に対して直交する方向、かつ所定の冷媒供給手段に対向する位置の冷媒通過部材31に形成された複数の貫通孔である。たとえば、それぞれ複数の供給口311-2aは、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒供給手段14-2に対向する位置に設けられた複数の貫通孔である。また、それぞれ複数の供給口311-2bは、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒供給手段14-2に対向する位置に設けられた複数の貫通孔である。このように、冷媒通過部材31には、冷媒供給手段14-2~14-5の各々に対向する位置に、それぞれ複数の供給口が2組ずつ設けられている。また、冷媒通過部材31には、冷媒供給手段14-1に対向する位置に、それぞれ複数の供給口が1組(
図12および
図13に示される供給口311-1)設けられている。また、1組の複数の供給口に対向する冷媒供給手段14-1は、2組の複数の供給口に対向する冷媒供給手段14-2~14-5の各々よりも、上面の短手方向の幅が短い。
【0073】
それぞれ複数の供給口と同様に、それぞれ複数の排出口とは、たとえば、対流室16-1~16-nの各々に対して設けられた、放熱板12-1~12-nの長手方向に対して直交する方向に、かつ所定の冷媒排出手段に対向する位置の冷媒通過部材31に設けられた、複数の貫通孔である。冷媒通過部材31には、冷媒排出手段15-1~15-4の各々に対向する位置に、それぞれ複数の排出口が2組ずつ設けられている。また、冷媒通過部材31には、冷媒排出手段15-5に対向する位置に、それぞれ複数の排出口が1組(
図12および
図13に示される排出口312-5)設けられている。また、1組の複数の排出口に対向する冷媒排出手段15-5は、2組の複数の排出口に対向する冷媒排出手段15-1~15-4の各々よりも、上面の短手方向の幅が短い。
【0074】
また、それぞれ複数の供給口311-1,311-2a~311-5bと、それぞれ複数の排出口312-1a~312-4b,312-5とは、放熱板12-1~12-nの長手方向に、2つ置きに、交互に設けられている。
【0075】
たとえば、1つの供給口311-1、・・・、1つの供給口311-5a、1つの供給口311-5bと、1つの排出口312-1a、1つの排出口312-1b、・・・、1つの排出口312-5とは、1つの放熱板の長手方向に平行にかつ一列に配列される。そして、複数の供給口311-1は、冷媒供給手段14-1の下に配列される。また、複数の排出口312-1aと複数の排出口312-1bとは、冷媒排出手段15-1の下に配列される。同様に、複数の供給口311-2aと複数の供給口311-2bとは、冷媒供給手段14-2の下に配列される。複数の排出口312-2aと複数の排出口312-2bとは、冷媒排出手段15-2の下に配列される。説明を省略するが、他の供給口と他の排出口も同様に、他の冷媒供給手段と他の冷媒排出手段の下に配置される。
【0076】
また、
図10および
図11に示すように、対流室16-1には、供給口311-1の隣に排出口312-1aが設けられている。また、排出口312-1aは、供給口311-1と排出口312-1bとに隣り合うように設けられている。また、供給口311-2aは、排出口312-1bと供給口311-2bとに隣り合うように設けられている。このように、冷媒通過部材31の供給口311-1,311-2a~311-5bと排出口312-1a~312-4b,312-5とは、対流室16-1~16-nの各々の上部において、2つ置きに、交互に設けられている。
【0077】
対流室16-1~16-nのうち対流室16-1を代表して、冷媒の流れと、受熱とについて説明する。以下の説明は他の対流室でも同様である。
【0078】
冷媒は、冷却部品3の外部から、供給管19に供給される。冷媒は、
図8に示すように、仕切板17から仕切板18の方向へ、供給管19を通過する。供給管19に供給された冷媒は、冷媒供給手段14-1~14-5の各々に分流される。分流された冷媒は、供給管19から排出管20の方向へ、冷媒供給手段14-1~14-5の各々を通過する。
【0079】
対流室16-1には、冷媒が、
図11に示されるように供給口311-1,311-2a~311-5bの各々から供給される。冷媒供給手段14-1~14-5の各々の底面には、
図10および
図11に示すように、冷媒供給手段14-1~14-5の長手方向に所定の間隔で貫通孔が形成されている。冷媒供給手段14-1~14-5の長手方向に所定の間隔で形成された貫通孔の各々は、冷媒通過部材31に形成された貫通孔である供給口311-1,311-2a~311-5bの各々に接続する。たとえば、冷媒供給手段14-1を通過する冷媒の一部は、冷媒通過部材31の貫通孔である1つの供給口311-1を通過して、対流室16-1に供給される。たとえば、冷媒供給手段14-2を通過する冷媒の一部は、冷媒通過部材31の貫通孔である1つの供給口311-2aまたは、1つの供給口311-2bを通過して、対流室16-1に供給される。
【0080】
図8から
図13に示す冷却部品3の対流室16-1の例では、冷却対象物から発せられた熱は、受熱板11に伝わり、受熱板11から、放熱板12-1、放熱板12-2、および冷媒に伝わる。また、放熱板12-1と放熱板12-2とに伝わった熱も、対流室16-1を対流する冷媒に伝わる。そして、冷媒は、複数の貫通孔のうちの、供給口311-1,311-2a~311-5bの各々と隣り合う排出口312-1a~312-4b,312-5の各々から、対流室16-1の外部に排出される。対流室16-1の外部に排出された冷媒は、冷媒排出手段15-1~15-5のいずれかへ排出される。
【0081】
冷媒排出手段15-1~15-5の各々の底面には、
図10および
図11に示すように、冷媒排出手段15-1~15-5の長手方向に所定の間隔で貫通孔が形成されている。冷媒排出手段15-1~15-5の長手方向に所定の間隔で形成された貫通孔の各々は、冷媒通過部材31に形成された貫通孔である排出口312-1a~312-4b,312-5の各々に接続する。たとえば、対流室16-1に供給された冷媒の一部は、冷媒通過部材31の1つの排出口312-1aまたは、1つの排出口312-1bを通過して、冷媒排出手段15-1へ排出される。
【0082】
そして、冷媒排出手段15-1~15-5のいずれかに排出された冷媒は、排出管20を通過し、冷却部品3の外部に排出される。
【0083】
以上で説明したように、本発明の第二の実施形態では、冷却部品3は、冷却対象物から受熱する受熱板11と、受熱板11の上に、所定の間隔をあけて配置された複数の放熱板12-1~12-nとを備える。また、冷却部品3は、複数の放熱板12-1~12-nに冷媒を供給する冷媒供給手段14-1~14-5と、複数の放熱板12-1~12-nから冷媒が供給される冷媒排出手段15-1~15-5とを備える。冷却部品3は、冷媒が通過する複数の貫通孔が形成されている冷媒通過部材31とを備える。冷却部品3において、複数の貫通孔の一部は、冷媒供給手段14-1~14-5によって供給された冷媒が通過し、複数の貫通孔の残部を通過した冷媒は、冷媒排出手段15-1~15-5によって排出される。また、冷却部品3において、複数の貫通孔の一部と、複数の貫通孔の残部とは隣り合っている。これにより、冷却部品3は、冷却対象物から熱を受ける放熱板12-1~12-nおよび受熱板11の単位面積あたり、かつ単位時間当たりに供給される冷媒の量を偏らないようにすることができる。このように、放熱板12-1~12-nおよび受熱板11の所定の部分に偏らないように冷媒を供給するので、冷却対象物をほぼ均一に冷却することができる。
【0084】
本実施形態の冷却部品3は、冷媒通過部材31において、それぞれ複数の供給口311-1,311-2a~311-5b、およびそれぞれ複数の排出口312-1a~312-4b,312-5の開口部について、形状が円形であり、かつサイズが等しい。1つの所定の対流室に対して、1つの所定の冷媒供給手段に対向する位置に、2つの供給口が設けられることにより、冷却部品3では、たとえば、第一の実施形態の冷却部品1よりも所定の対流室に流れ込む冷媒の流速が速くなる。なぜなら、2つの供給口を接続した1つの供給口を設けた場合(たとえば、第一の実施形態の冷却部品1)よりも、2つの供給口として供給口を設けた方が、各々の供給口の開口部の面積が狭くなるため、流路が部分的に細くなる。流路が細くなると、流速が速くなるので、2つの供給口を接続した1つの供給口を設けた場合よりも、2つの供給口として供給口を設けた方が、対流室に供給される冷媒の流速が速くなる。このように、冷却部品3は、冷却対象物から熱を受ける放熱板12-1~12-nおよび受熱板11に、冷却部品1と比べて流速が速い冷媒を供給するので、冷却部品1よりも冷却性能が向上する。
【0085】
[第二の実施形態の変形例1]
第二の実施形態の変形例1の冷却部品は、複数の冷媒供給手段の各々の幅が均一である。冷媒供給手段の幅は、冷媒供給手段の上面の短手方向の長さである。また、本変形例の冷却部品において、複数の冷媒供給手段の各々に対向する、冷媒通過部材の貫通孔のサイズ、形状、および、所定の冷媒供給手段に対向する複数の貫通孔の組の数は、同じであってもよい。
【0086】
[第二の実施形態の変形例2]
第二の実施形態の変形例2の冷却部品は、複数の冷媒排出手段の各々の幅が均一である。冷媒排出手段の幅は、冷媒排出手段の上面の短手方向の長さである。また、本変形例の冷却部品において、複数の冷媒排出手段の各々に対向する、冷媒通過部材の貫通孔のサイズ、形状、および、所定の冷媒排出手段に対向する複数の貫通孔の組の数は、同じであってもよい。
【0087】
また、変形例2の冷却部品は、複数の冷媒排出手段の各々の幅と、複数の冷媒供給手段の各々の幅とが均一であってもよい。この場合、本変形例の冷却部品において、複数の対流室のうち所定の対流室の上部に、少なくとも1つ以上の第1の数の供給口のそれぞれの間に、少なくとも1つ以上の第2の数の排出口がそれぞれ設けられ、かつ第1の数が、第2の数と等しくてもよい。具体的には、本変形例の冷却部品において、複数の冷媒供給手段の各々に対向する複数の貫通孔の組の数と、複数の冷媒排出手段の各々に対向する貫通孔の組の数が、同じであってもよい。
【0088】
[第二の実施形態の変形例3]
第二の実施形態の変形例3の冷却部品について、
図14と
図15とを参照して説明する。また、後述する冷媒通過部材32を除いて、本変形例の冷却部品の各構成は、第二の実施形態における冷却部品3の構成の各々と同様であるので、対応する要素には
図8から
図13と同じ符号を付して説明を省略する。
【0089】
図14は、本変形例における冷却部品の天板21を外した状態における上面透視図である。
図14では、放熱板12-1,12-2,12-(n-1),および12-nが破線で示され、それ以外の放熱板12-3から放熱板12-(n-2)は図示を省略されている。
図15は、冷媒通過部材32の構成例を示す平面図である。
【0090】
第二の実施形態の変形例3の冷却部品において、冷媒通過部材32に、貫通孔である供給口321-1,321-2a,321-2b,・・・,321-5a,321-5bが形成される。供給口321-1,321-2a~321-5bの各々は、対流室16-1~16-nの各々に対して設けられ、かつ所定の冷媒供給手段に対向する位置の冷媒通過部材32に形成された、開口部が楕円形の1つの貫通孔である。また、供給口321-1,321-2a~321-5bの各々の開口部の長手方向は、冷媒供給手段14-1~14-5の各々の上面の長手方向と同じである。
【0091】
供給口321-2aは、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒供給手段14-2に対向する位置の冷媒通過部材32に設けられた貫通孔である。また、供給口321-2bは、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒供給手段14-2に対向する位置の冷媒通過部材32に設けられた貫通孔である。このように、冷媒通過部材32には、冷媒供給手段14-2~14-5の各々に対向する位置に、供給口が2つ設けられている。また、冷媒通過部材32には、冷媒供給手段14-1に対向する位置に、供給口が1つ(
図14および
図15に示される供給口321-1)設けられている。また、1つの供給口に対向する冷媒供給手段14-1は、2つの供給口に対向する冷媒供給手段14-2~14-5の各々よりも、上面の短手方向の幅が短い。また、
図14および
図15の例では、供給口321-1,321-2a~321-5bの各々の開口部の短手方向の長さは均一である。また、
図14および
図15の例では、供給口321-1,321-2a~321-5bの各々の開口部の長手方向の長さは均一である。
【0092】
また、変形例3の冷却部品において、冷媒通過部材32に、貫通孔である排出口322-1a,322-1b,・・・,322-5が形成される。排出口322-1a~322-4b,322-5の各々は、対流室16-1~16-nの各々に対して設けられ、かつ所定の冷媒排出手段に対向する位置の冷媒通過部材32に形成された、開口部が楕円形の1つの貫通孔である。また、排出口322-1a~322-4b,322-5の各々の開口部の長手方向は、冷媒排出手段15-1~15-5の各々の上面の長手方向と同じである。
【0093】
排出口322-1aは、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒排出手段15-1に対向する位置の冷媒通過部材32に設けられた貫通孔である。また、排出口322-1bは、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒排出手段15-1に対向する位置の冷媒通過部材32に設けられた貫通孔である。このように、冷媒通過部材32には、所定の1つの冷媒排出手段に対向する位置に、排出口が2つ設けられている。また、冷媒通過部材32には、冷媒排出手段15-5に対向する位置に、排出口が1つ(
図14および
図15に示される排出口322-5)設けられている。また、1つの排出口に対向する冷媒排出手段15-5は、2つの排出口に対向する冷媒排出手段15-1~15-4の各々よりも、上面の短手方向の幅が短い。また、
図14および
図15の例では、排出口322-1a~322-4b,322-5の各々の開口部の短手方向の長さは均一である。また、
図14および
図15の例では、排出口322-1a~322-4b,322-5の各々の開口部の長手方向の長さは均一である。
【0094】
供給口321-1は、冷媒供給手段14-1の下に配置される。排出口322-1aおよび排出口322-1bは、冷媒排出手段15-1の下に配置される。同様に、供給口321-2aおよび供給口321-2bは、冷媒供給手段14-2の下に配置される。説明を省略するが、他の供給口と他の排出口も同様に、他の冷媒供給手段と他の冷媒排出手段の下に配置される。
【0095】
また、
図14および
図15に示すように、複数の冷媒供給手段14-1~14-5の各々は、複数の貫通孔(本変形例では、供給口321-1,321-2a~321-5bおよび排出口322-1a~322-4b,322-5)のうちの、貫通孔の一部(本変形例では、供給口321-1,321-2a~321-5b)から冷媒を複数の放熱板12-1~12-nの各々に供給する。
【0096】
図14および
図15に示すように、複数の冷媒排出手段15-1~15-5の各々は、複数の貫通孔のうちの、貫通孔の一部(本変形例では、供給口321-1,321-2a~321-5b)と隣り合う、複数の貫通孔の残部(本変形例では、排出口322-1a~322-4b,322-5)を通過した冷媒を排出する。複数の冷媒排出手段15-1~15-5の各々には、複数の放熱板12-1~12-nから冷媒が供給される。
【0097】
対流室16-1~16-nの各々には、供給口321-1の隣に排出口322-1aが設けられている。また、排出口322-1bは、排出口322-1aと、供給口321-2aとに隣り合うように設けられている。このように、冷媒通過部材32の供給口321-1,321-2a~321-5bと排出口322-1a~322-4b,322-5は、対流室16-1~16-nの各々の上部において2つ置きに交互に設けられている。
【0098】
本変形例の冷却部品は、冷媒通過部材32において、複数の供給口321-1,321-2a~321-5b、および複数の排出口322-1a~322-4b,322-5の開口部について、形状が楕円形であり、かつサイズが等しい。1つの所定の冷媒供給手段に対向する位置に、2つの供給口が設けられることにより、本変形例の冷却部品では、所定の対流室に流れ込む冷媒の流速が速くなる。なぜなら、2つの供給口を1つの供給口として設けた場合(たとえば、第一の実施形態の変形例8の冷却部品)よりも、各々の供給口の開口部の面積が狭くなるため、流路が部分的に細くなり、流速が速くなる。これにより、本変形例の冷却部品は、放熱板12-1~12-nおよび受熱板11に、単位面積あたり、かつ単位時間当たりに供給される冷媒の量を偏らせることなく、かつ第一の実施形態の変形例8のよりも流速が速い冷媒を供給するので、冷却性能が向上する。
【0099】
[第三の実施形態]
本発明の第三の実施形態における冷却部品4について、
図16から
図21を参照して説明する。
【0100】
図16は、本実施形態における冷却部品4の構成例を示す透過斜視図である。
図17は、
図16に示す冷却部品4の分解斜視図である。
図18は、
図16におけるXVIII-XVIII線に沿って冷却部品4を切断した断面図である。
図19は、
図16におけるXVIII-XVIII線に沿って冷却部品4を切断した断面図(
図18)に冷媒が流れる方向を模式的に示した模式図である。
図16から
図19の矢印は、冷媒が流れる方向を模式的に示したものである。
図16におけるXVIII-XVIII線は、後述する放熱板12-1と放熱板12-2との間の位置で、かつ、対流室16-1を切断する位置に配置される。
【0101】
第三の実施形態の冷却部品4は、次の点で、
図1から
図5に示す第一の実施形態の冷却部品1と異なる。冷却部品4は、所定の冷媒供給手段に対向する冷媒通過部材43に形成された、対流室16-1~16-nの各々に対して設けられた供給口の数が、所定の冷媒排出手段に対向する冷媒通過部材43に形成された、対流室16-1~16-nの各々に対して設けられた排出口の数より多いという点で、第一の実施形態の冷却部品1と異なる。
【0102】
冷却部品4の受熱板11、放熱板12-1~12-n、仕切板17、仕切板18、供給管19、排出管20、および天板21は、第一の実施形態における冷却部品1の各々の構成と同様であるので、対応する要素には
図1から
図4と同じ符号を付して共通する説明を省略する。冷却部品4の対流室16-1~16-nは、第二の実施形態における冷却部品3の各々の構成と同様であるので、対応する要素には
図8から
図13と同じ符号を付して共通する説明を省略する。
【0103】
図16から
図19に示すように、本実施形態の冷却部品4は、冷媒通過部材43の上部に配置される複数の冷媒供給手段41-1,41-2,41-3,41-4と、冷媒通過部材43の上部に配置される複数の冷媒排出手段42-1,42-2,42-3,42-4,42-5とを備える。冷媒供給手段41-1~41-4の構成は、
図1から
図5に示す冷却部品1の冷媒供給手段14-1~14-5の構成と同様であるので、共通する説明を省略する。冷媒排出手段42-1~42-5の構成は、
図1から
図5に示す冷却部品1の冷媒排出手段15-1~15-5の構成と同様であるので、共通する説明を省略する。
【0104】
対流室16-1~16-nの各々は、放熱板12-1~12-nに沿って形成される。対流室16-1~16-nの底部には、受熱板11が配置される。また、対流室16-1~16-nの上部には、冷媒通過部材43が配置される。
【0105】
図20は、
図16に示す冷却部品4の天板21を外した状態における上面透視図である。
図20では、冷媒通過部材43、放熱板12-1,12-2,12-(n-1),および12-nが破線で示され、それ以外の放熱板12-3から放熱板12-(n-2)は図示を省略されている。
【0106】
図21は、冷媒通過部材43の構成例を示す平面図である。冷媒通過部材43には、冷媒が通過する複数の貫通孔(後述する複数の供給口431-1a~431-4dおよび複数の排出口432-1~432-5)が形成されている。冷媒供給手段41-1~41-4の各々の内部の流路は、
図21に示す冷媒通過部材43の複数の貫通孔のうちの、貫通孔の一部(本実施形態では、供給口431-1a,431-1b,431-1c,431-1d,・・・,431-4a,431-4b,431-4c,431-4d)の各々に、接続する。そして、冷媒供給手段41-1~41-4の各々は、供給管19からの冷媒を、供給口431-1a~431-4dの各々を介して複数の放熱板12-1~12-nの各々に供給する。一方、冷媒排出手段42-1~42-5の各々の内部の流路は、
図21に示す冷媒通過部材43の複数の貫通孔のうちの、貫通孔の一部(本実施形態では、供給口431-1a,431-1d,431-2a,431-2d,431-3a,431-3d,431-4a,431-4d)と隣り合う、複数の貫通孔の残部(本実施形態では、排出口432-1,432-2,432-3,432-4,432-5)の各々に、接続する。そして、冷媒排出手段42-1~42-5の各々は、排出口432-1~432-5の各々を通過した冷媒を排出する。複数の冷媒排出手段42-1~42-5の各々には、複数の放熱板12-1~12-nから冷媒が供給される。
【0107】
対流室16-1~16-nの各々には、冷媒供給手段41-1~41-4のいずれかから冷媒が供給される、それぞれ複数の供給口431-1a~431-4dと、冷媒排出手段42-1~42-5へ冷媒を排出する、それぞれ複数の排出口432-1~432-5とが、設けられている。
図21に示されるように、冷媒通過部材43において、それぞれ複数の供給口431-1a~431-4d、およびそれぞれ複数の排出口432-1~432-5の開口部のサイズと形状が等しい。また、冷媒通過部材43において、それぞれ複数の供給口431-1a~431-4d、およびそれぞれ複数の排出口432-1~432-5の開口部の形状は、円形である。
【0108】
それぞれ複数の供給口とは、たとえば、対流室16-1~16-nの各々に対して設けられた、放熱板12-1~12-nの長手方向に対して直交する方向、かつ所定の冷媒供給手段に対向する位置の冷媒通過部材43に形成された複数の貫通孔である。たとえば、それぞれ複数の供給口431-1aは、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒供給手段41-1に対向する位置の冷媒通過部材43に設けられた複数の貫通孔である。また、それぞれ複数の供給口431-1bは、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒供給手段41-1に対向する位置の冷媒通過部材43に設けられた複数の貫通孔である。それぞれ複数の供給口431-1cおよびそれぞれ複数の供給口431-1dも、同様に、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒供給手段41-1に対向する位置の冷媒通過部材43に設けられた、それぞれ複数の貫通孔である。このように、冷媒通過部材43には、冷媒供給手段41-1~41-4の各々に対向する位置に、それぞれ複数の供給口が4組ずつ設けられている。
【0109】
それぞれ複数の供給口と同様に、それぞれ複数の排出口とは、たとえば、対流室16-1~16-nの各々に対して設けられた、放熱板12-1~12-nの長手方向に対して直交する方向に、かつ所定の冷媒排出手段に対向する位置の冷媒通過部材43に設けられた、複数の貫通孔である。冷媒通過部材43には、冷媒排出手段42-1~42-5の各々に対向する位置に、それぞれ複数の排出口が1組ずつ設けられている。
【0110】
また、4組の複数の供給口に対向する冷媒供給手段41-1~41-4の各々は、1組の複数の排出口に対向する冷媒排出手段42-1~42-5の各々よりも、上面の短手方向の幅が長い。
【0111】
各対流室の上部において、冷媒通過部材43の貫通孔は次のように設けられる。少なくとも1つ以上の排出口が、第1の数の供給口(冷却部品4では、第1の数は4)置き、かつ少なくとも1つ以上の供給口が、第2の数の排出口(冷却部品4では、第2の数は1)置きに設けられる。つまり、各対流室の上部において、冷媒通過部材43に、少なくとも1つ以上の第1の数の供給口(冷却部品4では、第1の数は4)のそれぞれの間には、少なくとも1つ以上の第2の数の排出口(冷却部品4では、第2の数は1)がそれぞれ設けられている。さらに、各対流室の上部において、冷媒通過部材43に形成される貫通孔は、第1の数は、第2の数より大きい。
【0112】
たとえば、1つの供給口431-1a、・・・、1つの供給口431-4dと、1つの排出口432-1、・・・、1つの排出口432-5とは、1つの放熱板の長手方向に平行にかつ一列に配列される。そして、複数の排出口432-1は、冷媒排出手段42-1の下に配列される。また、複数の供給口431-1a~431-1dの各々は、冷媒供給手段41-1の下に配列される。複数の排出口432-2は、冷媒排出手段42-2の下に配列される。同様に、複数の供給口431-2a~431-2dの各々は、冷媒供給手段41-2の下に配列される。説明を省略するが、他の供給口と他の排出口も同様に、他の冷媒供給手段と他の冷媒排出手段の下に配置される。
【0113】
対流室16-1~16-nのうち対流室16-1を代表して、冷媒の流れと、受熱とについて説明する。以下の説明は他の対流室でも同様である。
【0114】
冷媒は、冷却部品4の外部から、供給管19に供給される。冷媒は、
図16に示すように、仕切板17から仕切板18の方向へ、供給管19を通過する。供給管19に供給された冷媒は、冷媒供給手段41-1~41-4の各々に分流される。分流された冷媒は、供給管19から排出管20の方向へ、冷媒供給手段41-1~41-4の各々を通過する。
【0115】
対流室16-1には、冷媒が、それぞれ1つの供給口431-1a~431-4dの各々から供給される。冷媒供給手段41-1~41-4の各々の底面には、
図18および
図19に示すように、冷媒供給手段41-1~41-4の長手方向に所定の間隔で貫通孔が形成されている。冷媒供給手段41-1~41-4の長手方向に所定の間隔で形成された貫通孔の各々は、冷媒通過部材43に形成された貫通孔であるそれぞれ複数の供給口431-1a~431-4dの各々に接続する。たとえば、冷媒供給手段41-1を通過する冷媒の一部は、冷媒通過部材43の貫通孔である1つの供給口431-1a、1つの供給口431-1b、1つの供給口431-1c、および1つの供給口431-1dのいずれかを通過して、対流室16-1に供給される。
【0116】
図16から
図21に示す冷却部品4の対流室16-1の例では、冷却対象物から発せられた熱は、受熱板11に伝わり、受熱板11から、放熱板12-1、放熱板12-2、および冷媒に伝わる。また、放熱板12-1と放熱板12-2とに伝わった熱も、対流室16-1を対流する冷媒に伝わる。そして、冷媒は、複数の貫通孔のうちの、供給口431-1a~431-4dのうち、いずれかと隣り合うそれぞれ1つの排出口432-1~432-5の各々から、対流室16-1の外部に排出される。対流室16-1の外部に排出された冷媒は、冷媒排出手段42-1~42-5のいずれかへ排出される。
【0117】
冷媒排出手段42-1~42-5の各々の底面には、
図18および
図19に示すように、冷媒排出手段42-1~42-5の長手方向に所定の間隔で貫通孔が形成されている。冷媒排出手段42-1~42-5の長手方向に所定の間隔で形成された貫通孔は、冷媒通過部材43に形成された貫通孔である、それぞれ複数の排出口432-1~432-5の各々に接続する。たとえば、対流室16-1に供給された冷媒の一部は、冷媒通過部材43の1つの排出口432-1を通過して、冷媒排出手段42-1に排出される。
【0118】
そして、冷媒排出手段42-1~42-5のいずれかに排出された冷媒は、排出管20を通過し、冷却部品4の外部に排出される。
【0119】
以上で説明したように、本発明の第三の実施形態では、冷却部品4は、冷却対象物から受熱する受熱板11と、受熱板11の上に、所定の間隔をあけて配置された複数の放熱板12-1~12-nとを備える。また、冷却部品4は、複数の放熱板12-1~12-nに冷媒を供給する冷媒供給手段41-1~41-4と、複数の放熱板12-1~12-nから冷媒が供給される冷媒排出手段42-1~42-5とを備える。冷却部品4は、冷媒が通過する複数の貫通孔が形成されている冷媒通過部材43を備える。冷却部品4において、複数の貫通孔の一部は、冷媒供給手段41-1~41-4によって供給された冷媒が通過し、複数の貫通孔の残部を通過した冷媒は、冷媒排出手段42-1~42-5によって排出される。また、冷却部品1において、複数の貫通孔の一部と、複数の貫通孔の残部とは隣り合っている。これにより、冷却部品4は、冷却対象物から熱を受ける放熱板12-1~12-nおよび受熱板11の単位面積あたり、かつ単位時間当たりに供給される冷媒の量を偏らないようにすることができる。このように、放熱板12-1~12-nおよび受熱板11の所定の部分に偏らないように冷媒を供給するので、冷却対象物をほぼ均一に冷却することができる。
【0120】
本実施形態の冷却部品4は、冷媒通過部材43において、それぞれ複数の供給口431-1a~431-4d、およびそれぞれ複数の排出口432-1~432-5の開口部について、形状が円形であり、かつサイズが等しい。1つの所定の対流室に対して、1つの所定の冷媒供給手段に対向する位置に、4つの供給口が設けられるため、各々の供給口の開口部の面積が狭くなる。これにより、流路が部分的に細くなる。そのため、冷却部品4では、たとえば、所定の1つの冷媒供給手段に対向する4つの供給口が接続した1つの供給口が形成された冷却部品よりも、所定の対流室に流れ込む冷媒の流速が速くなる。冷却部品4は、冷却対象物から熱を受ける放熱板12-1~12-nおよび受熱板11に、所定の1つの冷媒供給手段に対向する4つの供給口が接続した1つの供給口が形成された冷却部品よりも、流速が速い冷媒を供給するので、冷却性能が向上する。
【0121】
また、本実施形態の冷却部品4は、各対流室の上部において、第1の数の供給口(冷却部品4では、第1の数が4)のそれぞれの間には、第2の数の排出口(冷却部品4では、第2の数が1)がそれぞれ設けられる。また、冷却部品4において、第1の数が第2の数より大きい。これにより、供給口から供給される冷媒に接する放熱板12-1~12-nの面積が、排出される冷媒に接する放熱板12-1~12-nの面積よりも増えるので、冷却部品4の冷却性能が向上する。
【0122】
[第三の実施形態の変形例1]
第三の実施形態の変形例1の冷却部品について、
図22と
図23とを参照して説明する。また、後述する冷媒通過部材44を除いて、本変形例の冷却部品の各構成は、第三の実施形態における冷却部品4の構成の各々と同様であるので、対応する要素には
図16から
図21と同じ符号を付して説明を省略する。
【0123】
図22は、本変形例の冷却部品における天板21を外した状態における上面透視図である。
図22では、放熱板12-1,12-2,12-(n-1),および12-nが破線で示され、それ以外の放熱板12-3から放熱板12-(n-2)は図示を省略されている。
図23は、冷媒通過部材44の構成例を示す平面図である。
【0124】
第三の実施形態の変形例1の冷却部品において、冷媒通過部材44に、貫通孔である供給口441-1a,441-1b,441-1c,441-1d,・・・,441-4a,441-4b,441-4c,441-4dが形成される。供給口441-1a~441-4dの各々は、対流室16-1~16-nの各々に対して設けられ、かつ所定の冷媒供給手段に対向する位置の冷媒通過部材44に形成された、開口部が楕円形の1つの貫通孔である。また、供給口441-1a~441-4dの各々の開口部の長手方向は、冷媒供給手段41-1~41-4の各々の上面の長手方向と同じである。
【0125】
供給口441-1a~441-1dの各々は、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒供給手段41-1に対向する位置の冷媒通過部材44に設けられた貫通孔である。また、供給口441-2a~441-2dは、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒供給手段41-2に対向する位置の冷媒通過部材44に設けられた貫通孔である。このように、冷媒通過部材44には、冷媒供給手段41-1~41-4の各々に対向する位置に、供給口が4つ設けられている。また、
図22および
図23の例では、供給口441-1a~441-4dの各々の開口部の短手方向の長さは均一である。また、
図22および
図23の例では、供給口441-1a~441-4dの各々の開口部の長手方向の長さは均一である。
【0126】
また、本変形例の冷却部品において、冷媒通過部材44に、貫通孔である排出口442-1,442-2,442-3,442-4,442-5が形成される。排出口442-1~442-5の各々は、対流室16-1~16-nの各々に対して設けられ、かつ所定の冷媒排出手段に対向する位置の冷媒通過部材44に形成された、開口部が楕円形の1つの貫通孔である。また、排出口442-1~442-5の各々の開口部の長手方向は、冷媒排出手段42-1~42-5の各々の上面の長手方向と同じである。
【0127】
排出口442-1は、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒排出手段42-1に対向する位置の冷媒通過部材44に設けられた貫通孔である。また、排出口442-2は、対流室16-1~16-nの各々に対して、冷媒排出手段42-2に対向する位置の冷媒通過部材44に設けられた貫通孔である。このように、冷媒通過部材44には、所定の1つの冷媒排出手段に対向する位置に、排出口が1つ設けられている。また、
図22および
図23に示すように、排出口442-1~442-5の各々の開口部の短手方向の長さは均一である。また、
図22および
図23に示すように、排出口442-1~442-5の各々の開口部の長手方向の長さは均一である。
【0128】
供給口441-1a~441-1dの各々は、冷媒供給手段41-1の下に配置される。排出口442-1は、冷媒排出手段42-1の下に配置される。同様に、供給口441-2a~441-2dの各々は、冷媒供給手段41-2の下に配置される。説明を省略するが、他の供給口と他の排出口も同様に、他の冷媒供給手段と他の冷媒排出手段の下に配置される。
【0129】
また、
図22および
図23に示すように、複数の冷媒供給手段41-1~41-4の各々は、複数の貫通孔(本変形例では、供給口441-1a~441-4dおよび排出口442-1~442-5)のうちの、貫通孔の一部(本変形例では、供給口441-1a~441-4d)から冷媒を複数の放熱板12-1~12-nの各々に供給する。
【0130】
図22および
図23に示すように、複数の冷媒排出手段42-1~42-5の各々は、複数の貫通孔のうちの、貫通孔の一部(本変形例では、供給口441-1a,441-1d,441-2a,441-2d,441-3a,441-3d,441-4a,441-4d)と隣り合う、複数の貫通孔の残部(本変形例では、排出口442-1~442-5)を通過した冷媒を排出する。複数の冷媒排出手段42-1~42-5の各々には、複数の放熱板12-1~12-nから冷媒が供給される。
【0131】
対流室16-1~16-nの各々には、供給口441-1aの隣に排出口442-1が設けられている。また、排出口442-2は、供給口441-1dと、供給口441-2aとに隣り合うように設けられている。このように、冷媒通過部材44の排出口442-1~442-5の各々は、対流室16-1~16-nの各々の上部において、4つの供給口ごとに設けられている。
【0132】
本変形例の冷却部品は、冷媒通過部材44において、複数の供給口441-1a~441-4d、および複数の排出口442-1~442-5の開口部について、形状が楕円形であり、かつサイズが等しい。
【0133】
なお、上述する各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更実施が可能である。
【符号の説明】
【0134】
1、3、4 冷却部品
11 受熱板
12-1~12-n 放熱板
13、22、31、32、43、44 冷媒通過部材
131-1~131-5、221-1~221-5、311-1,311-2a~311-5b、321-1,321-2a~321-5b、431-1a~431-4d、441-1a~441-4d 供給口
132-1~132-5、222-1~222-5、312-1a~312-4b、312-5、322-1a~322-4b,322-5、432-1~432-5、442-1~442-5 排出口
14-1~14-5、41-1~41-4 冷媒供給手段
15-1~15-5、42-1~42-5 冷媒排出手段
16-1~16-n 対流室
17 仕切板
18 仕切板
19 供給管
20 排出管
21 天板
【手続補正書】
【提出日】2022-09-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却対象物から受熱する受熱板と、
前記受熱板の上に、所定の間隔をあけて立設された複数の放熱板と、
前記複数の放熱板に冷媒を供給する冷媒供給手段と、
前記複数の放熱板から前記冷媒が供給される冷媒排出手段と、
前記冷媒が通過する複数の貫通孔が形成されている冷媒通過部材とを備え、
前記複数の貫通孔の一部は、前記冷媒供給手段によって供給された前記冷媒が通過し、
前記複数の貫通孔の残部を通過した前記冷媒は、前記冷媒排出手段によって排出され、
前記複数の貫通孔の一部と、前記複数の貫通孔の残部とは隣り合い、
前記冷媒通過部材は、前記複数の放熱板の端面に接続され、
前記受熱板と、前記複数の放熱板の各々と、前記冷媒通過部材とに囲まれた複数の対流室が設けられ、
前記冷媒供給手段は、前記複数の貫通孔の一部である複数の供給口から前記冷媒を前記複数の対流室の各々に供給し、
前記複数の対流室に供給された前記冷媒は、前記複数の貫通孔の残部である複数の排出口から前記冷媒排出手段に排出され、
前記複数の対流室のうち所定の対流室の上部に、第1の数の前記供給口のそれぞれの間には、前記第1の数より少なく、かつ少なくとも1つ以上の第2の数の前記排出口がそれぞれ設けられている
冷却部品。
【請求項2】
前記複数の放熱板は、前記所定の間隔を介して並設されており、
前記貫通孔の開口部は、前記複数の放熱板の端面に向き合い当該複数の放熱板の並設方向に長い形状である
ことを特徴とする請求項1に記載の冷却部品。
【請求項3】
前記冷媒通過部材に、前記冷媒供給手段と前記冷媒排出手段とが形成されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷却部品。
【請求項4】
複数の前記冷媒供給手段のそれぞれの間には、複数の前記冷媒排出手段のうち1つの前記冷媒排出手段がそれぞれ配置されている
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の冷却部品。