(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189142
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】情報処理装置および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221215BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097542
(22)【出願日】2021-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520123032
【氏名又は名称】株式会社KINTO
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】北村 聡
(72)【発明者】
【氏名】祖父江 雄介
(72)【発明者】
【氏名】中田 聖良
(72)【発明者】
【氏名】森 麻美
(72)【発明者】
【氏名】森嶋 聖人
(72)【発明者】
【氏名】布川 康之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】旅行するユーザに対して効率よくインセンティブを発行する。
【解決手段】情報処理装置が、複数のユーザの移動に関する第一のデータを取得し、前記第一のデータに少なくとも基づいて、所定のエリアにおいて、車両によって集合した複数の前記ユーザが同伴して所定のサービスを受けたと判定された場合に、前記複数のユーザに提供するインセンティブを決定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの移動に関する第一のデータを取得することと、
前記第一のデータに少なくとも基づいて、所定のエリアにおいて、車両によって集合した複数の前記ユーザが同伴して所定のサービスを受けたと判定された場合に、前記複数のユーザに提供するインセンティブを決定することと、
を実行する制御部を有する、情報処理装置。
【請求項2】
前記第一のデータは、前記ユーザの旅行計画を作成するオンラインサービスによって生成された、前記複数のユーザの合流計画を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第一のデータに、前記ユーザの旅行計画を作成するオンラインサービスによって生成された合流計画が含まれることを条件として、前記インセンティブを決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記インセンティブは、前記複数のユーザのそれぞれが利用する前記車両について提供される、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記インセンティブは、前記所定のエリア内の所定の拠点において提供される、駐車または洗車に関するサービスである、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記決定したインセンティブを表すデータを、前記所定の拠点に対応する外部装置に送信する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記複数のユーザが前記所定のエリア内において受けたサービスに関する第二のデータをさらに取得する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記インセンティブは、前記ユーザが前記サービスを受けている間に提供される、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第二のデータは、前記複数のユーザが利用したスポットの数、または、前記スポットにおける支払い金額に関するデータをさらに含む、
請求項7または8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記利用したスポットの数、または、前記スポットにおける支払い金額が条件を満たした場合に、前記インセンティブを提供することを決定する、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記利用したスポットの数、または、前記スポットにおける支払い金額に基づいて、前記インセンティブの内容を決定する、
請求項9または10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記支払い金額は、前記スポットにおいて、前記複数のユーザによって支払われた金額の合計である、
請求項9から11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
ユーザの移動に関する第一のデータを取得するステップと、
前記第一のデータに少なくとも基づいて、所定のエリアにおいて、車両によって集合した複数の前記ユーザが同伴して所定のサービスを受けたと判定された場合に、前記複数のユーザに提供するインセンティブを決定するステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項14】
前記第一のデータは、前記ユーザの旅行計画を作成するオンラインサービスによって生成された、前記複数のユーザの合流計画を含む、
請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記第一のデータに、前記ユーザの旅行計画を作成するオンラインサービスによって生成された合流計画が含まれることを条件として、前記インセンティブを決定する、
請求項13に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記インセンティブは、前記複数のユーザのそれぞれが利用する前記車両について提供される、
請求項13から15のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項17】
前記インセンティブは、前記所定のエリア内の所定の拠点において提供される、駐車または洗車に関するサービスである、
請求項16に記載の情報処理方法。
【請求項18】
前記決定したインセンティブを表すデータを、前記所定の拠点に対応する外部装置に送信するステップをさらに含む、
請求項17に記載の情報処理方法。
【請求項19】
前記複数のユーザが前記所定のエリア内において受けたサービスに関する第二のデータを取得するステップをさらに含む、
請求項13から18のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項20】
前記第二のデータは、前記複数のユーザが利用したスポットの数、または、前記スポットにおける支払い金額に関するデータをさらに含む、
請求項19に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、旅行サービスに関する。
【背景技術】
【0002】
旅行中のユーザに対して情報を提供するサービスが知られている。これに関して、例えば、特許文献1には、観光地に関するリアルタイムの情報をデータベースに集約し、利用者が所持する携帯端末によってこれを閲覧することができるシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、旅行するユーザに対して効率よくインセンティブを発行することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第一の態様に係る情報処理装置は、ユーザの移動に関する第一のデータを取得することと、前記第一のデータに少なくとも基づいて、所定のエリアにおいて、車両によって集合した複数の前記ユーザが同伴して所定のサービスを受けたと判定された場合に、前記複数のユーザに提供するインセンティブを決定することと、を実行する制御部を有する。
【0006】
また、本開示の第二の態様に係る情報処理方法は、ユーザの移動に関する第一のデータを取得するステップと、前記第一のデータに少なくとも基づいて、所定のエリアにおいて、車両によって集合した複数の前記ユーザが同伴して所定のサービスを受けたと判定された場合に、前記複数のユーザに提供するインセンティブを決定するステップと、を含む。
【0007】
また、本開示の他の態様は、上記の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、または、該プログラムを非一時的に記憶したコンピュータ可読記憶媒体である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、旅行するユーザに対して効率よくインセンティブを発行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】予約サーバおよびユーザ端末の構成を説明する図。
【
図5】予約サーバによって生成される予約データの例。
【
図8】第一の実施形態において制御部が行う第一の処理のフローチャート。
【
図9】第一の実施形態において制御部が行う第一の処理のフローチャート。
【
図11】第一の実施形態において制御部が行う第二の処理のフローチャート。
【
図12】第一の実施形態において制御部が行う第三の処理のフローチャート。
【
図13】第二の実施形態における予約サーバの構成を説明する図。
【
図14】第二の実施形態において制御部が行う第二の処理のフローチャート。
【
図15】第二の実施形態における合流計画データの例。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の一態様に係る情報処理装置は、ユーザの移動に関する第一のデータを取得することと、前記第一のデータに少なくとも基づいて、所定のエリアにおいて、車両によって集合した複数の前記ユーザが同伴して所定のサービスを受けたと判定された場合に、前記複数のユーザに提供するインセンティブを決定することと、を実行する制御部を有する。
【0011】
情報処理装置は、例えば、旅行に関するオンラインサービスを提供する装置とすることができる。このようなサービスとして、例えば、旅行計画を生成するサービスや、旅行中に立ち寄る複数のスポット(例えば、宿泊施設、飲食店、駐車場等)の予約を一括して行うサービス、旅行商品を販売するサービス等が挙げられる。
制御部は、例えば、第一のデータに基づいて、複数のユーザが目的地において合流後に同伴して行動していることを判定する。別々に目的地に向かい、合流して観光を行っているグループの全員をターゲットとしてインセンティブを提供することで、より多くのユーザに対して当該オンラインサービスの利用を促すことができる。
【0012】
また、前記第一のデータは、前記ユーザの旅行計画を作成するオンラインサービスによって生成された、前記複数のユーザの合流計画を含むことを特徴としてもよい。
また、前記制御部は、前記第一のデータに、前記ユーザの旅行計画を作成するオンラインサービスによって生成された合流計画が含まれることを条件として、前記インセンティブを決定することを特徴としてもよい。
【0013】
合流計画とは、例えば、「複数のユーザが、どの地点において、どのタイミングで集合(合流)するか」といった計画である。オンラインサービスによって生成された合流計画を参照することで、複数のユーザが合流して行動しているか(すなわち、インセンティブの対象となるか)を判定することができる。
【0014】
なお、前記インセンティブは、前記複数のユーザのそれぞれが利用する前記車両について提供されることを特徴としてもよい。
複数のユーザが車両によって目的地に集合する場合、各車両についてインセンティブを与えることで、ユーザの負担を軽減することができる。
【0015】
また、前記インセンティブは、前記所定のエリア内の所定の拠点において提供される、駐車または洗車に関するサービスであることを特徴としてもよい。
例えば、駐車や洗車に対する無料サービス(または割引サービス)を提供することで、ユーザの負担を軽減することができる。
【0016】
また、前記制御部は、前記決定したインセンティブを表すデータを、前記所定の拠点に対応する外部装置に送信することを特徴としてもよい。
外部装置は、例えば、駐車場の入出庫を管理する装置や、洗車が行える拠点(洗車場やガソリンスタンド等)に設置された装置とすることができる。
【0017】
また、前記制御部は、前記複数のユーザが前記所定のエリア内において受けたサービスに関する第二のデータをさらに取得することを特徴としてもよい。
第二のデータは、例えば、複数のユーザが利用したスポットの数や、スポットにおける支払い金額に関するデータとすることができる。
第二のデータを用いることで、所定のエリアにおいてユーザが受けたサービスの内容に基づいてインセンティブを決定することができるようになる。第二のデータは、ユーザが受けたサービスの内容を識別できれば、どのようなものであってもよい。例えば、第二のデータは、店舗等に設置された装置から取得してもよいし、ユーザが所持する携帯端末から取得してもよい。
【0018】
また、前記制御部は、前記利用したスポットの数、または、前記スポットにおける支払い金額が条件を満たした場合に、前記インセンティブを提供することを決定することを特徴としてもよい。
例えば、団体行動をしている複数のユーザが、所定数以上の店舗を利用した場合、または、店舗等において所定額以上を利用した場合に、インセンティブを提供するようにしてもよい。
【0019】
また、前記制御部は、前記利用したスポットの数、または、前記スポットにおける支払い金額に基づいて、前記インセンティブの内容を決定することを特徴としてもよい。
例えば、利用した店舗数や支払い金額に基づいて、無料で駐車できる時間などを決定してもよい。なお、支払い金額は、複数のユーザによって支払われた金額の合計であってもよい。
【0020】
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。各実施形態に記載されているハードウェア構成、モジュール構成、機能構成等は、特に記載がない限りは開示の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0021】
(第一の実施形態)
第一の実施形態に係る予約システムの概要について、
図1を参照しながら説明する。本実施形態に係る予約システムは、複数のスポット(例えば、宿泊施設や飲食店)の予約を一括して行うサーバ装置100と、複数のユーザ端末200と、を含んで構成される。
【0022】
サーバ装置100は、ユーザ端末200から送信されたリクエストに基づいて、予め登録された複数のスポットを予約するための予約データを生成する。サーバ装置100は、複数のスポットや、これらのスポットにおいて提供されるプランを管理しており、ユーザからのリクエストに基づいて、これらのスポットやプランを予約することができる。
ユーザ端末200は、予約サービスを利用するユーザが所持するコンピュータである。ユーザは、ユーザ端末200を介してサーバ装置100にアクセスし、複数のスポットの予約をリクエストすることができる。
【0023】
なお、以降の説明において、スポットの予約を行うユーザを第一ユーザと称し、現地において第一ユーザと行動を共にするユーザを第二ユーザと称する。第一ユーザは、複数のユーザを代表して予約を行うユーザであると言える。第二ユーザは複数人であってもよい。
【0024】
また、サーバ装置100は、第一ユーザと、一人以上の第二ユーザが合流するための補助を行う。例えば、サーバ装置100は、行動を共にする第一ユーザおよび第二ユーザの組み合わせを決定し、各ユーザが現地において合流するための案内を生成して、各ユーザ端末200に送信する。
また、サーバ装置100は、複数のユーザ端末200から、スポットの利用に関する実績データを取得し、取得した実績データに基づいて、クーポンを発行する。具体的な方法については後述する。
【0025】
図2は、本実施形態に係る情報処理システムに含まれる、サーバ装置100およびユーザ端末200の構成要素をより詳細に示した図である。ここではまず、ユーザ端末200について説明する。
ユーザ端末200は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、タブレットコンピュータ、個人情報端末といった、個人が利用するコンピュータである。ユーザ端末200は、制御部201、記憶部202、通信部203、および入出力部204を含んで構成される。
【0026】
制御部201は、ユーザ端末200が行う制御を司る演算装置である。制御部201は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置によって実現することができ
る。
制御部201は、サーバ装置100にアクセスしてインタラクションを行う機能を実行する。当該機能は、ユーザ端末200で動作するウェブブラウザや、専用のアプリケーションソフトウェアによって実現されてもよい。
【0027】
記憶部202は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部201によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部201において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。補助記憶装置には、制御部201で実行されるプログラムをアプリケーションとしてパッケージ化したものを記憶してもよい。また、これらのアプリケーションを実行するためのオペレーティングシステムを記憶してもよい。補助記憶装置に記憶されたプログラムが主記憶装置にロードされ、制御部201によって実行されることで、以降に説明する処理が行われる。
【0028】
主記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含んでもよい。また、補助記憶装置は、EPROM(Erasable Programmable ROM)やハード
ディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)を含んでもよい。さらに、補助記憶装置
は、リムーバブルメディア、すなわち可搬記録媒体を含んでもよい。
【0029】
通信部203は、ユーザ端末200をネットワークに接続するための無線通信インタフェースである。通信部203は、例えば、無線LANや3G、LTE、5G等の移動体通信サービスを介して、サーバ装置100と通信可能に構成される。
入出力部204は、ユーザが行った入力操作を受け付け、ユーザに対して情報を提示するユニットである。本実施形態では一つのタッチパネルディスプレイからなる。すなわち、液晶ディスプレイとその制御手段、タッチパネルとその制御手段から構成される。
【0030】
次に、サーバ装置100について説明する。
サーバ装置100は、ユーザ端末200から送信されたリクエストに基づいて、複数のスポットの予約を行う装置である。
【0031】
本実施形態では、サーバ装置100は、ユーザ端末200とのインタラクションを行うためのWebサーバを実行可能に構成されてもよい。この場合、例えば、ユーザ端末200が、ブラウザを用いてWebサーバにアクセスすることで、ユーザが、スポットの予約を行うことができる。なお、サーバ装置100は、Webサーバ以外の手段によってサービスを提供してもよい。例えば、ユーザ端末200にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアと所定のプロトコルによって対話するサービスをサーバ装置100において実行してもよい。
【0032】
サーバ装置100は、汎用のコンピュータにより構成することができる。すなわち、サ
ーバ装置100は、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するコンピュータとして構成することができる。補助記憶装置には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納され、そこに格納されたプログラムを主記憶装置の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、後述するような、所定の目的に合致した各機能を実現することができる。ただし、一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0033】
制御部101は、サーバ装置100が行う制御を司る演算装置である。制御部101は、CPUなどの演算処理装置によって実現することができる。
制御部101は、予約実行部1011、駐車拠点決定部1012、および、クーポン発行部1013の3つの機能モジュールを有して構成される。各機能モジュールは、記憶されたプログラムをCPUによって実行することで実現してもよい。
【0034】
予約実行部1011は、第一ユーザが所持するユーザ端末200とインタラクションを行った結果に基づいて、旅行中においてユーザが利用するスポットおよびプランを決定し、予約データを生成する。
本実施形態において、スポットとは、ユーザが利用する施設である。スポットの例として、例えば、宿泊施設、飲食店、娯楽施設などが挙げられる。さらに、スポットは、駐車場、洗車場、ガソリンスタンドなど、自動車に関するサービスを提供する施設であってもよい。さらに、スポットは、アクティビティや体験を提供する施設(体験型施設)であってもよい。このような施設として、例えば、農業をはじめとする特定の職業、スポーツ、クルージング、遊覧飛行などを体験できる施設が挙げられる。
【0035】
また、本実施形態において、プランとは、複数のスポットのそれぞれが提供するサービスを識別するものである。スポットが宿泊施設である場合、プランの例として、例えば、「シングルルーム1泊」、「シングルルーム1泊(朝食つき)」、「ダブルルーム1泊」などが挙げられる。また、スポットが飲食店である場合、プランの例として、例えば、「コース料理(ランチ)」、「コース料理(ディナー)」などが挙げられる。この他にも、個々のスポットにおいて提供されるサービスを識別できるものであれば、プランはどのように設定されてもよい。
【0036】
予約実行部1011は、ユーザが、旅行中において利用するスポット、および、各スポットにおいて利用するプランの組み合わせを決定する。決定したプランには、当該スポットを利用する日時が関連付いている。これらの情報を「旅程」と称する。
予約実行部1011は、生成した旅程に従って、スポットの予約を行うためのデータ(予約データ)を生成し、各スポットに対応する外部装置に送信する。これによりユーザは、旅行中において利用する施設等の予約を一括して行うことができる。
【0037】
駐車拠点決定部1012は、第一ユーザと第二ユーザが車両を駐車する拠点(以下、駐車拠点)を決定する。駐車拠点とは、第一ユーザおよび第二ユーザが合流する地点であり、かつ、各ユーザが観光中において車両を駐車する地点である。駐車拠点決定部1012は、第一ユーザが旅程を生成した場合に、当該旅程中において、車両の駐車が可能である地点を決定する。
【0038】
図3は、第一ユーザが生成した旅程の例である。本例では、駐車場Aに車を止めて複数の観光スポットを巡回し、その後、発着地に戻る例が示されている。駐車拠点を決定することで、別々に目的地に向かった複数のユーザを現地において集合させ、団体行動を行わせることが可能になる。
【0039】
クーポン発行部1013は、合流した複数のユーザが同伴してスポットを利用した場合に、各ユーザが利用できる電子クーポンを発行する。本実施形態では、クーポン発行部1013は、所定のエリアにおいて、合流した複数のユーザがスポット(例えば、店舗)を利用した実績に基づいて、当該複数のユーザに対して、車両に関連するクーポン(例えば、駐車場で利用できる無料駐車券)を発行し、第一ユーザおよび第二ユーザに対応する複数のユーザ端末200に送信する。
なお、電子クーポンは、例えば、端末間で伝送可能なデータであってもよいし、バーコードや、二次元コードのように、光学的に読み取り可能なものであってもよい。または、画像データなどであってもよい。
【0040】
図3の例では、複数のユーザがスポットX1~X3を利用した実績に基づいて、駐車場Aにおける駐車サービスを提供することができる。これにより、目的のエリアで車を停めて集団で観光することが容易になる。
なお、ユーザが予約通りにスポットを利用したことを確認するため、クーポン発行部1013は、スポットを訪問したユーザが所持するユーザ端末200と通信を行い、実績に関するデータ(実績データ102Cとして後述)を取得してもよい。
【0041】
記憶部102は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部101によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部101において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。
【0042】
また、記憶部102は、スポットデータ102A、予約データ102B、実績データ102C、および、クーポンデータ102Dを記憶する。
【0043】
スポットデータ102Aは、予約対象である複数のスポットを定義したデータである。
図4は、スポットデータ102Aの例である。スポットデータ102Aには、例えば、スポットの識別子、スポットの名称、位置情報(スポットが存在するエリア)、ジャンルに関する情報、スポットにおいて提供されるサービス(プラン)などが含まれる。
【0044】
なお、各スポットにおいて提供可能なサービスのリソース(例えば、客室数や客席数)に限りがある場合、予約を受け付ける前に、空き状況の確認が必要な場合がある。これに対応するため、スポットデータ102Aに、予約の可否を判定するためのデータを含ませてもよい。このようなデータとして、例えば、予約台帳へのリファレンスが例示できる。当該データを介して予約台帳にアクセスすることで、予約実行部1011は、ユーザに対して予約の可否を提示することができる。予約台帳は、サーバ装置100が有していてもよいし、各スポットに対応する外部装置が有していてもよい。
【0045】
予約データ102Bは、予約実行部1011が生成した予約データである。生成された予約データは、外部装置に送信されるまでの間において記憶部102に一時的に記憶される。
図5(A)は、予約データ102Bの例である。予約データ102Bには、予約、日付、スポット(プランを含んでもよい)、ユーザの組み合わせを識別する情報のほか、付帯情報が含まれる。付帯情報とは、スポットに予約を申し込む際に必要な付帯的な情報である。付帯情報の例として、例えば、予約時刻(到着時刻やチェックイン時刻)、利用人数、利用者の年齢や性別、または、ユーザの連絡先などが挙げられる。
【0046】
実績データ102Cは、スポットを予約したユーザが、当該スポットを利用したか否かを確認するためのデータである。
第一の実施形態では、ユーザが、予約したスポットを利用した場合に、ユーザ端末200が、当該スポットを利用した旨を表す実績データをサーバ装置100に送信する。例えば、ユーザがスポットに到着した場合において、予約に係るサービスを受けたことを証明するデータをユーザ端末200が読み取り、サーバ装置100に送信する。このようなデータとして、例えば、店頭に掲示された二次元バーコードなどがある。このような操作は、第一ユーザが代表して行ってもよいし、グループの全員によって行ってもよい。
また、ユーザ端末200が電子決済を利用できる場合、電子決済の履歴を表すデータをユーザ端末200からサーバ装置100に送信することで、サーバ装置100は、対応するスポットにおいてユーザが支払った金額を確認することができる。なお、複数のユーザ端末200から取得したデータに基づいて、グループの全員が支払った金額の合計を算出してもよい。
実績データが、本開示における第二のデータに相当する。
【0047】
図6は、第一の実施形態における実績データ102Cの例である。実績データ102Cには、例えば、予約の識別子、ユーザの識別子、スポットの識別子、実績に関する情報(例えば、来店の有無、来店人数、支払い金額)などが含まれる。
【0048】
クーポンデータ102Dは、ユーザに提供されるインセンティブ(具体的には電子クーポン)を定義するデータである。
図7は、第一の実施形態におけるクーポンデータ102Dの例である。クーポンデータ102Dには、例えば、スポットの識別子、クーポンの識別子、クーポンの内容に関するデータなどが含まれる。
【0049】
第一の実施形態では、クーポンは、駐車拠点において提供される駐車サービス、および、洗車サービスに関するものである。クーポンは、無料クーポンであってもよいし、割引クーポンであってもよい。なお、ここでは駐車場においてサービスが提供される例を挙げるが、サービスを提供する拠点は、ガソリンスタンドや洗車場などであってもよい。また、クーポンによって提供されるサービスは、給油や、車内清掃等の無料(または割引)サービスなどであってもよい。
【0050】
また、クーポンデータ102Dは、クーポンが発行される条件に関するデータ(発行条件)を含む。クーポンが発行される条件として、例えば、「対象店舗において、3名以上で3000円以上を利用する」、「3名以上で対象店舗を3店舗以上利用する」などが例示できる。また、クーポンデータ102Dは、対象店舗(スポット)を規定するためのデータを含んでいてもよい。このようなデータとして、例えば、対象であるスポットの識別子や、エリアの識別子がある。
また、クーポンデータ102Dは、ユーザ端末200に伝送される電子データ、または、当該データを生成するためのデータを含んでいてもよい。
【0051】
前述した各データは、プロセッサによって実行されるデータベース管理システム(DBMS)のプログラムが、記憶装置に記憶されるデータを管理することで構築されてもよい。この場合、各データは、例えばリレーショナルデータベースとすることができる。
【0052】
通信部103は、サーバ装置100をネットワークに接続するための通信インタフェースである。通信部103は、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信インタフェースを含んで構成される。
【0053】
なお、
図2に示した構成は一例であり、図示した機能の全部または一部は、専用に設計された回路を用いて実行されてもよい。また、図示した以外の、主記憶装置および補助記憶装置の組み合わせによってプログラムの記憶ないし実行を行ってもよい。
【0054】
次に、サーバ装置100が実行する処理について説明する。サーバ装置100は、以下の三つの処理を実行する。
(1)第一ユーザからの要求に基づいて、スポットの予約を行う処理(第一の処理)
(2)行動を共にする第一ユーザおよび第二ユーザを関連付け、互いの合流を補助する処理(第二の処理)
(3)合流後にサービスを利用した複数のユーザに対して電子クーポンを発行する処理(第三の処理)
【0055】
図8は、サーバ装置100が実行する第一の処理を示したフローチャートである。
図8に示したフローチャートは、例えば、第一ユーザが、サーバ装置100が提供する予約サービスにログインしたタイミングで実行される。処理を開始するタイミングにおいて、サーバ装置100は、ユーザの識別が完了しているものとする。
【0056】
ステップS11~S13は、予約実行部1011が旅程の作成を行うステップである。旅程の作成は、一つ以上のスポットを追加し、次いで、交通手段を決定することで行う。
ステップS11では、スポットを追加するか否かを決定する。本ステップでは、例えば、宿泊施設、飲食店、娯楽施設、体験型施設、駐車場などの予約に関するリクエストをユーザから取得する。本ステップで肯定判定となった場合、処理はステップS12へ遷移する。本ステップで否定判定となった場合、処理はステップS13へ遷移する。
【0057】
ステップS12では、ユーザが利用するスポットおよびプランを決定する。ステップS12において予約実行部1011が実行する処理について、
図9を参照して、より詳しく説明する。
【0058】
まず、ステップS121にて、利用するスポットおよびプランを決定する。
例えば、追加されるスポットが宿泊施設である場合、ステップS12では、ユーザの選択に基づいて、宿泊施設を決定する。予約実行部1011は、例えば、宿泊施設の検索画面を提供し、利用可能な宿泊施設をユーザに検索させる。さらに、画面を介して入力された検索条件に応じて、プランの一覧を提供し、ユーザに選択させる。
予約が可能なプランは、例えば、スポットデータ102A、および、予約台帳を参照することで決定することができる。
【0059】
次に、ステップS122にて、スポットの利用に関する付帯的な情報(付帯情報)を取得する。スポットが宿泊施設である場合、付帯情報として、例えば、日時情報(本例では、チェックイン日およびチェックイン時刻)、宿泊者の人数、年齢、性別などを取得する。
【0060】
なお、本例では、スポットが宿泊施設である例を挙げたが、スポットが、飲食店、娯楽施設、体験型施設、駐車場など、宿泊以外に係る施設であった場合、ステップS12において、当該スポットに適合した付帯情報を取得してもよい。例えば、スポットが駐車場である場合、車両や台数に関する情報が付帯情報となりうる。なお、スポットが駐車場である場合、行動を共にする全てのユーザが車両を駐車できるだけの枠を予約してもよい。
ステップS123では、ユーザの入力に基づいて、予約内容を確定する。
【0061】
図8に戻り、説明を続ける。
スポットの追加が完了すると、処理はステップS11へ戻り、他のスポットの追加要否を判定する。さらにスポットを追加する場合、ステップS11およびS12の処理が繰り返される。
【0062】
なお、
図8のフローチャートでは、複数のスポットを順次追加する例を挙げたが、旅程
の作成を開始する前に、条件をユーザに指定させ、指定された条件に合致するスポットおよびプランの組み合わせを自動的に抽出し、提示するようにしてもよい。このような条件として、例えば、旅行対象のエリア、出発地、出発日時、訪問を希望するスポット、訪問を希望するスポットのジャンル、帰着日時などが挙げられる。これにより、おすすめの旅程を自動的に生成することもできる。生成された旅程は、ユーザによって編集可能であってもよい。例えば、スポットの追加、削除、差し替え、プランの差し替えなどをユーザに行わせてもよい。
【0063】
図10(A)は、追加された複数のスポットを一覧する画面の例である。なお、追加されたスポットの中に、インセンティブが提供されるスポット(例えば、無料駐車サービスを提供する駐車場など)がある場合、その旨を表示してもよい(符号1001)。
【0064】
ステップS13では、利用する交通手段と、その経路を決定する。
ユーザが利用できる交通手段には、自家用車のほか、レンタカーや、公共交通機関等がある。本ステップでは、ユーザインタフェース画面を介して、利用する交通手段およびその詳細を決定し、必要に応じて、交通手段を予約するための情報を収集する。なお、予約が必要な交通手段を利用する場合、本ステップにおいて、当該交通手段を管轄する外部装置と通信を行って、空き状況の確認などを行ってもよい。外部装置は、例えば、鉄道、飛行機、タクシー、レンタカー等の予約サービスを提供する装置とすることができる。
交通手段として自家用車を利用する場合、本ステップにおいて経路探索を行い、移動経路を決定してもよい。例えば、予約したスポットが複数ある場合、スポット間を結ぶ経路を探索し、全ての行程について経路を決定してもよい。例えば、
図3の例では、6個のトリップからなる移動経路を決定することができる。
【0065】
ステップS14では、予約実行部1011が、ユーザが利用するスポット(必要に応じて交通手段)を予約するためのデータ(予約データ)を生成する。本ステップでは、
図5(A)に例示したような予約データが生成され、ユーザが利用する一つ以上のスポット(または交通手段)にそれぞれ対応する外部装置に送信される。
【0066】
以上の処理によって、サーバ装置100は、ユーザから、複数のスポットの予約を受け付け、その旅程を決定することができる。
【0067】
次に、複数のユーザの合流を補助する処理(第二の処理)について説明する。
第二の処理では、サーバ装置100は、第二ユーザからの要求に基づいて、第一ユーザと第二ユーザの関連付けを行い、双方が合流するための駐車拠点を決定する。
【0068】
図11は、サーバ装置100が実行する第二の処理を示したフローチャートである。
図11に示したフローチャートは、例えば、第二ユーザが、サーバ装置100が提供する予約サービスにログインしたタイミングで実行される。処理を開始するタイミングにおいて、サーバ装置100は、ユーザの識別が完了しているものとする。
【0069】
まず、ステップS21で、合流相手である第一ユーザを決定する。合流相手であるユーザは、第一ユーザの識別子を入力することによって指定してもよいし、第一ユーザが生成した旅程に対応する識別子を入力することで指定してもよい。
【0070】
次に、ステップS22で、駐車拠点を決定する。駐車拠点は、前述したように、複数のユーザが車両で集合できる拠点である。駐車拠点は、例えば、時間貸し駐車場など、車両を長時間駐車できるスポットであることが好ましい。例えば、駐車拠点決定部1012は、第一ユーザが生成した旅程の中に駐車場が含まれている場合に、当該駐車場を駐車拠点として決定する。
なお、旅程の中に駐車拠点は複数あってもよい。例えば、旅程が一泊二日である場合、一日目に利用する駐車拠点と、二日目に利用する駐車拠点を個別に決定してもよい。
また、本ステップでは、待ち合わせ時刻を決定してもよい。
【0071】
次に、ステップS23にて、決定した駐車拠点を案内する。本ステップでは、決定した駐車拠点と、待ち合わせ時刻を含むデータを、第一ユーザおよび第二ユーザに対応するユーザ端末200にそれぞれ送信する。これにより各ユーザは、互いに合流するために必要な情報を得ることができる。この際、駐車拠点決定部1012は、各ユーザの出発地から駐車拠点までの経路を生成し、各ユーザに提示してもよい。
図10(B)は、決定した駐車拠点と、合流日時を案内する画面の例である。当該画面では、第一ユーザが生成した旅程を同時に提示してもよい。
【0072】
さらに、ステップS23では、ユーザ同士の合流計画に関するデータを生成し、予約データと関連付ける。ユーザ同士の合流計画に関するデータを、合流計画データと称する。合流計画データには、第一ユーザに合流する第二ユーザの識別子(二人以上であってもよい)、駐車拠点の識別子などが含まれる。
図5(B)は、第一ユーザが生成した予約データに、合流計画データを関連付けた例である。双方のデータを関連付けて記憶させることで、任意の予約について、同行するユーザの識別子と、駐車拠点を取得することができる。
合流計画データが関連付いた予約データが、本開示における第一のデータに相当する。
【0073】
次に、サーバ装置100が電子クーポンを発行する処理(第三の処理)について説明する。
図12は、サーバ装置100が、現地において合流した複数のユーザに対して電子クーポンを発行する処理のフローチャートである。図示した処理は、ユーザ端末200が実績データを送信したタイミングで、クーポン発行部1013によって実行される。
【0074】
まず、ステップS31において、ユーザ端末200から送信された実績データを取得する。本実施形態においては、ユーザが予約済みのスポットを訪問した場合に、ユーザ端末200が、サーバ装置100に対して、訪問実績を表すデータを送信する。当該データには、予約の識別子、訪問したスポットの識別子、利用人数、利用金額などが含まれる。実績データは、例えば、第一ユーザが所持するユーザ端末200から受信するが、同伴して行動している複数のユーザに対応する複数のユーザ端末200の全てから受信してもよい。
これにより、
図6に示した実績データがサーバ装置100に蓄積される。
【0075】
次に、ステップS32において、実績データによって示された予約が、インセンティブ対象の予約であるか否かを判定する。本ステップでは、実績データによって示された予約に、合流計画データが関連づいている場合に肯定判定となる。かかる場合、第一ユーザと第二ユーザが同伴して、予約したスポットを訪問したと判定できるためである。
本ステップで肯定判定となった場合、処理はステップS33へ遷移する。本ステップで否定判定となった場合、処理はステップS31へ戻る。
【0076】
次に、ステップS33において、発行条件を満たすクーポンが存在するかを判定する。クーポン発行部1013は、例えば、クーポンデータ102Dに定義された発行条件と、蓄積された実績データを比較することで、クーポンの発行可否を決定することができる。
例えば、訪問人数、訪問スポット数、利用金額などが発行条件を満たすクーポンがある場合、本ステップは肯定判定となる。
発行可能なクーポンがある場合、処理はステップS33へ遷移する。発行可能なクーポンが無い場合、処理はステップS31へ戻る。
【0077】
ステップS34では、発行対象であるクーポンに対応する電子データを、対応するユーザ端末200へ送信する。具体的には、対象の予約に関連付いた合流計画データを参照して、当該予約に係るユーザ(第一ユーザおよび第二ユーザ)を特定し、各ユーザに関連付いたユーザ端末200に、クーポンデータ102Dで定義された電子データを送信する。これにより、第一ユーザに同行した全てのユーザが、駐車場の無料クーポンといったようなインセンティブを手にすることができる。
【0078】
電子クーポンは、例えば、駐車場の出口で提示することで無料ないし割引サービスを受けられるものであってもよい。また、電子クーポンが、洗車や清掃等に係るものである場合、ユーザ端末200から、車両を駐車したスポットに対応する装置(例えば、駐車場を管理する装置)に電子クーポンを送信するようにしてもよい。これにより、駐車場の係員が洗車や清掃等を開始することができる。
【0079】
以上説明したように、第一の実施形態では、第一ユーザが旅行先のスポットを予約し、現地において集合した第二ユーザを同伴して当該スポットを利用した場合に、全てのユーザに対して、車両に関するインセンティブを提供する。第二ユーザは、予約を行うユーザではないが、第一ユーザに同行する旨を登録することでクーポンを取得できるため、より多くのユーザに、予約サービスの利用を促すことが可能になる。
【0080】
(第一の実施形態の変形例1)
第一の実施形態では、ユーザがスポットを利用した旨を表す実績データをユーザ端末200が送信したが、実績データは、各スポットに配置された装置(店舗端末)が送信してもよい。例えば、ユーザがスポットに到着した場合において、ユーザが、予約に係る訪問であることを申告し、これを受けた店舗係員が、店舗端末を介して実績データをサーバ装置100に送信してもよい。
【0081】
(第一の実施形態の変形例2)
第一の実施形態では、第一ユーザがスポットの予約を行うことを必須としたが、必ずしもスポットを予約する必要はない。例えば、予約データを生成する代わりに、対象のスポットを利用する意向に関するデータ(意向データ)をユーザに事前に登録させ、登録された内容の通りの利用が確認できた場合に、クーポンの提供を行うようにしてもよい。意向データは、予約データ102Bと同様のフォーマットによって提供されてもよい。
【0082】
(第二の実施形態)
第一の実施形態では、第一ユーザが複数のスポットを予約した。これに対し、第二の実施形態は、スポットの予約や、スポットの利用意向に関する事前登録を必要としない実施形態である。
【0083】
図13は、第二の実施形態におけるサーバ装置100の構成要素を詳細に示した図である。
第二の実施形態は、サーバ装置100(制御部101)が、予約実行部1011を有さないという点と、記憶部102が、スポットデータ102Aおよび予約データ102Bを記憶しないという点において、第一の実施形態と相違する。また、サーバ装置100が、第一の処理を実行しないという点において、第一の実施形態と相違する。
【0084】
図14は、第二の実施形態における第二の処理のフローチャートである。本実施形態では、第一ユーザが、グループを生成して駐車拠点を決定し、第二ユーザが、生成されたグループに参加する。
【0085】
まず、ステップS41で、サーバ装置100にアクセスしているユーザが第一ユーザで
あるか第二ユーザであるかを判定する。ユーザが第一ユーザである場合、処理はステップS42へ遷移し、ユーザが第二ユーザである場合、処理はステップS45へ遷移する。
【0086】
ステップS42では、新規のグループを生成する。本ステップでは、グループを一意に識別するための識別子(グループID)を付与してもよい。
次に、ステップS43で、第一ユーザに対して、旅行中に経由する一つ以上の経由地を指定させる。経由地は、合流地点として利用できる駐車場等を少なくとも含む。そして、ステップS44で、指定された経由地のうちのいずれかを駐車拠点として決定する。
【0087】
ステップS45では、第二ユーザに対して、既に生成されたグループのうち、どのグループに参加するかを指定させる。グループの指定は、例えば、ステップS42において付与されたグループIDを入力することによって行うことができる。
【0088】
第二の実施形態では、以上の処理により、第一ユーザと第二ユーザの組み合わせ、および、駐車拠点を生成する。なお、第二の実施形態では、予約データが記憶されないため、合流計画データは単独で記憶部102に記憶される。
図15は、本実施形態における合流計画データ102Eの一例である。
【0089】
第二の実施形態では、第三の処理において、要件を満たす実績データが発生した場合に、対応するクーポンを自動的に発行する。
第二の実施形態では、ユーザ端末200から送信された実績データに予約IDは含まれない。代わりに、第二の実施形態では、第三の処理(ステップS32)において、実績データに示されているユーザIDをキーとして合流計画データを検索する。これにより、実績データを送信したユーザが、複数のユーザと合流して行動していることを判定することができる。第三の処理の他のステップは、第一の実施形態と同様である。
【0090】
以上説明したように、第二の実施形態によると、スポットの事前予約をユーザに行わせることなく、インセンティブを発行することが可能になる。
【0091】
(変形例)
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
例えば、本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0092】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0093】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク・ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタ
イプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0094】
100・・・予約サーバ
101,201・・・制御部
102,202・・・記憶部
103,203・・・通信部
200・・・ユーザ端末
204・・・入出力部