(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189145
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/30 20120101AFI20221215BHJP
【FI】
G06Q50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097545
(22)【出願日】2021-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520123032
【氏名又は名称】株式会社KINTO
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】北村 聡
(72)【発明者】
【氏名】祖父江 雄介
(72)【発明者】
【氏名】中田 聖良
(72)【発明者】
【氏名】森 麻美
(72)【発明者】
【氏名】森嶋 聖人
(72)【発明者】
【氏名】布川 康之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC42
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両の長期利用契約の契約者の利便性を向上する情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、情報処理装置であるサーバ3は、レンタカー15の利用の希望を示す情報がユーザ11の端末2から取得された場合に、車両10の長期利用契約の契約者に関する情報を取得する。そしてサーバ3は、ユーザ11が車両10の長期利用契約の契約者であると判定した場合には、レンタカー15の利用の料金を減額した割引料金をユーザ11の端末2へ出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の車両の短期利用の希望を示す第1の情報がユーザから取得された場合に、前記第1の車両と異なる第2の車両の長期利用契約の契約者に関する第2の情報を取得し、前記第1の情報及び前記第2の情報から前記ユーザが前記第2の車両の長期利用契約の契約者であると判定する場合に、前記第1の車両の短期利用の料金を減額した割引料金を出力する制御部を含む情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第2の情報から前記ユーザの家族が前記第2の車両の長期利用契約の契約者であると判定される場合に、前記第1の車両の短期利用の料金を減額した割引料金を出力する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記ユーザ又は前記ユーザの家族が前記第2の車両の長期利用契約の契約者である場合において、前記ユーザが参加する旅行の参加者の人数を示す情報を取得した場合に、前記第2の車両の定員を示す情報を前記第2の情報から取得し、前記参加者の人数が前記第2の車両の定員より多いと判定する場合に、前記第1の車両の短期利用を勧める情報と、前記第1の車両の短期利用の割引料金を示す情報を出力する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記旅行の参加者の人数と前記第2の車両の定員との差分以上の定員を有する前記第1の車両の短期利用を勧める情報を出力する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記旅行の参加者の人数以上の定員を有する前記第1の車両の短期利用を勧める情報を出力する
請求項3又は4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記ユーザ又は前記ユーザの家族が前記第2の車両の長期利用契約の契約者である場合において、前記ユーザの家族構成の変化が推定される情報を前記第2の情報から取得した場合に、変化後の家族構成に応じた車両を前記第1の車両として勧める情報を出力する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記ユーザ又は前記ユーザの家族が前記第2の車両の長期利用契約の契約者である場合において、前記ユーザの家族構成の変化が推定される情報を前記第2の情報から取得した場合に、変化後の家族構成に応じた車両を次の長期利用契約の対象車両として勧める情報と、次の長期利用契約に係る料金の減額を示す情報を出力する
請求項1、2又は6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記家族構成の変化が推定される情報は、前記ユーザ又は前記ユーザの配偶者の懐妊又は出産を示す情報を含む
請求項6又は7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記家族構成の変化が推定される情報は、前記ユーザ若しくは前記ユーザの配偶者の親族、又は前記親族以外との同居を示す情報を含む、
請求項6から8の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記家族構成の変化が推定される情報は、前記ユーザが同居していた親族と別居したことを示す情報を含む
請求項6から9の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
情報処理装置が、
第1の車両の短期利用の希望を示す第1の情報がユーザから取得された場合に、前記第1の車両と異なる第2の車両の長期利用契約の契約者に関する第2の情報を取得し、
前記第1の情報及び前記第2の情報から前記ユーザが前記第2の車両の長期利用契約の契約者であると判定する場合に、前記第1の車両の短期利用の料金を減額した割引料金を出力する
ことを含む情報処理方法。
【請求項12】
前記情報処理装置は、前記第2の情報から前記ユーザの家族が前記第2の車両の長期利用契約の契約者であると判定される場合に、前記第1の車両の短期利用の料金を減額した割引料金を出力する
請求項11に記載の情報処理方法。
【請求項13】
前記情報処理装置は、前記ユーザ又は前記ユーザの家族が前記第2の車両の長期利用契約の契約者である場合において、前記ユーザが参加する旅行の参加者の人数を示す情報を取得した場合に、前記第2の車両の定員を示す情報を前記第2の情報から取得し、前記参加者の人数が前記第2の車両の定員より多いと判定する場合に、前記第1の車両の短期利用を勧める情報と、前記第1の車両の短期利用の割引料金を示す情報を出力する
請求項11又は12に記載の情報処理方法。
【請求項14】
前記情報処理装置は、前記ユーザ又は前記ユーザの家族が前記第2の車両の長期利用契約の契約者である場合において、前記ユーザの家族構成の変化が推定される情報を前記第2の情報から取得した場合に、変化後の家族構成に応じた車両を前記第1の車両として勧める情報を出力する
請求項11又は12に記載の情報処理方法。
【請求項15】
前記情報処理装置は、前記ユーザ又は前記ユーザの家族が前記第2の車両の長期利用契約の契約者である場合において、前記ユーザの家族構成の変化が推定される情報を前記第2の情報から取得した場合に、変化後の家族構成に応じた車両を次の長期利用契約の対象車両として勧める情報と、次の長期利用契約に係る料金の減額を示す情報を出力する
請求項11、12又は14に記載の情報処理方法。
【請求項16】
第1の車両の短期利用の希望を示す第1の情報がユーザから取得された場合に、前記第1の車両と異なる第2の車両の長期利用契約の契約者に関する第2の情報を取得し、
前記第1の情報及び前記第2の情報から前記ユーザが前記第2の車両の長期利用契約の契約者であると判定する場合に、前記第1の車両の短期利用の料金を減額した割引料金を出力する
ことをコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項17】
前記第2の情報から前記ユーザの家族が前記第2の車両の長期利用契約の契約者であると判定される場合に、前記第1の車両の短期利用の料金を減額した割引料金を出力する
ことを前記コンピュータに実行させる請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記ユーザ又は前記ユーザの家族が前記第2の車両の長期利用契約の契約者である場合において、前記ユーザが参加する旅行の参加者の人数を示す情報を取得した場合に、前記第2の車両の定員を示す情報を前記第2の情報から取得し、前記参加者の人数が前記第2の車両の定員より多いと判定する場合に、前記第1の車両の短期利用を勧める情報と、前記第1の車両の短期利用の割引料金を示す情報を出力する
ことを前記コンピュータに実行させる請求項16又は17に記載のプログラム。
【請求項19】
前記ユーザ又は前記ユーザの家族が前記第2の車両の長期利用契約の契約者である場合において、前記ユーザの家族構成の変化が推定される情報を前記第2の情報から取得した場合に、変化後の家族構成に応じた車両を前記第1の車両として勧める情報を出力する
ことを前記コンピュータに実行させる請求項16又は17に記載のプログラム。
【請求項20】
前記ユーザ又は前記ユーザの家族が前記第2の車両の長期利用契約の契約者である場合において、前記ユーザの家族構成の変化が推定される情報を前記第2の情報から取得した場合に、変化後の家族構成に応じた車両を次の長期利用契約の対象車両として勧める情報と、次の長期利用契約に係る料金の減額を示す情報を出力する
ことを前記コンピュータに実行させる請求項16、17又は19に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、バッテリで駆動する電動モータを駆動源とする電気自動車をレンタカーやリース車両として貸与する場合の賃貸料金を設定する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、車両の長期使用契約の契約者の利便性を向上させることができる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の態様の一つは、第1の車両の短期利用の希望を示す第1の情報がユーザから取得された場合に、前記第1の車両と異なる第2の車両の長期利用契約の契約者に関する第2の情報を取得し、前記第1の情報及び前記第2の情報から前記ユーザが前記第2の車両の長期利用契約の契約者であると判定する場合に、前記第1の車両の短期利用の料金を減額した割引料金を出力する制御部を含む情報処理装置である。
【0006】
また、本開示の態様の一つは、情報処理装置が、第1の車両の短期利用の希望を示す第1の情報がユーザから取得された場合に、前記第1の車両と異なる第2の車両の長期利用契約の契約者に関する第2の情報を取得し、前記第1の情報及び前記第2の情報から前記ユーザが前記第2の車両の長期利用契約の契約者であると判定する場合に、前記第1の車両の短期利用の料金を減額した割引料金を出力する情報処理方法である。
【0007】
また、本開示の態様の一つは、第1の車両の短期利用の希望を示す第1の情報がユーザから取得された場合に、前記第1の車両と異なる第2の車両の長期利用契約の契約者に関する第2の情報を取得し、前記第1の情報及び前記第2の情報から前記ユーザが前記第2の車両の長期利用契約の契約者であると判定する場合に、前記第1の車両の短期利用の料金を減額した割引料金を出力することをコンピュータに実行させるプログラムである。
【0008】
本開示の態様は、上述した情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム以外に、上記情報処理装置を含んだ情報処理システム、及び上記プログラムを記録した記録媒体の少なくとも一つを含んでもよい。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、車両の長期使用契約の契約者の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムの概要図である。
【
図2】
図2は、端末及びサーバとして使用可能な端末装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、管理テーブルのデータ構造例を示す図である。
【
図4】
図4は、車両データベースのデータ構造例を示す図である。
【
図5】
図5は、サーバにおける処理例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、サーバにおける処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施形態に係る情報処理装置は、制御部を含む。制御部は以下を行う。
(1)第1の車両の短期利用の希望を示す第1の情報がユーザから取得された場合に、前記第1の車両と異なる第2の車両の長期利用契約の契約者に関する第2の情報を取得する。
(2)第1の情報及び第2の情報からユーザが第2の車両の長期利用契約の契約者であると判定する場合に、第1の車両の短期利用の料金を減額した割引料金を出力する。
【0012】
情報処理装置によると、制御部は、ユーザが第2の車両の長期利用契約の契約者である場合に、第1の車両の短期利用の割引料金を出力する。このように、長期利用契約の契約者であるユーザは、契約者でない者よりも安価で第1の車両を短期利用することができる。これによって、長期利用契約の契約者であるユーザの利便性の向上を図ることができる。
【0013】
ここに、第1の車両は、短期利用の対象となる車両を示す。「短期利用」は、例えば、数時間から数日、或いは1週間程度までの期間の利用を指し、例えば、レンタカーの貸与、又はカーシェアリングを含む。第2の車両は、長期利用契約の対象車両を指す。「長期利用契約」は、例えば年単位での利用の契約を指し、車両のリース又はサブスクリプションの契約を指す。第1の車両及び第2の車両は、例えば自動車(乗用車又はトラックなど)である。第2の車両は第1の車両と物理的に異なる車両であればよい。このため、第1の車両と異なる車種の車両が第2の車両として用いられてもよく、第1の車両と同種の車両が第2の車両として用いられてもよい。
【0014】
情報処理装置における制御部は、第2の情報からユーザの家族が第2の車両の長期利用契約の契約者であると判定される場合に、第1の車両の短期利用の料金を減額した割引料金を出力してもよい。このようにすれば、ユーザ本人だけでなく、ユーザの家族が契約者である場合にも、第1の車両の短期利用の料金が減額されるため、ユーザの利便性の幅を広げることができる。
【0015】
情報処理装置における制御部は、以下の構成を有していてもよい。すなわち、制御部は、ユーザ又はユーザの家族が第2の車両の長期利用契約の契約者である場合において、ユーザが参加する旅行の参加者の人数を示す情報を取得した場合に、第2の車両の定員を示す情報を第2の情報から取得する。そして、制御部は、参加者の人数が第2の車両の定員より多いと判定する場合に、第1の車両の短期利用を勧める情報と、第1の車両の短期利用の割引料金を示す情報を出力する。
【0016】
旅行の参加者の人数が第2の車両の定員より多いことは、第2の車両には、参加者全員が搭乗することができず、第2の車両の1台で旅行先へ移動することができないことを意味する。そこで、割引料金での第1の車両の短期利用(レンタル)を勧めることで、ユーザの利便性を向上させることができる。また、第1の車両の提供者は、第1の車両を利用してもらう機会を増やすことができる。但し、旅行の参加者の人数が第2の車両の定員以上である場合に第1の車両の短期利用を勧めるようにしてもよい。すなわち、旅行の参加者と定員が同数である場合でも、参加者が第2の車両と第1の車両に分かれて乗車し、余裕を持った乗員で旅行ができるように第1の車両の利用を勧めるようにしてもよい。
【0017】
利用が勧められる第1の車両は、例えば、旅行の参加者の人数と第2の車両の定員との差分以上の定員を有する車両である。例えば参加者が7名で第2の車両の定員が5名である場合、2名以上搭乗可能な第1の車両の利用が勧められる。或いは、利用が勧められる第1の車両は、旅行の参加者の人数以上の定員を有する車両であってもよい。この場合、第2の車両は旅行に使用せず、第1の車両に全員が搭乗して旅行を行うことを勧めることができる。この場合は車両に関して発生する費用が1台分で済む点で、ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【0018】
制御部は、ユーザ又はユーザの家族が第2の車両の長期利用契約の契約者である場合において、ユーザの家族構成の変化が推定される情報を第2の情報から取得した場合に、変化後の家族構成に応じた車両を第1の車両として勧める情報を出力してもよい。このようにすれば、ユーザが家族構成の変化に応じた車両を、次の長期利用契約で利用する車両としてレンタルしてもらうことができる。ユーザにとっては、家族構成の変化によって長期利用契約の対象車両を変更する機会を得ることができるため、利便性が向上する。このとき、割引料金で第1の車両を利用できることでも利便性が向上する。
【0019】
また、制御部は、ユーザ又はユーザの家族が第2の車両の長期利用契約の契約者である場合において、ユーザの家族構成の変化が推定される情報を第2の情報から取得してもよい。この場合、制御部は、変化後の家族構成に応じた車両を次の長期利用契約の対象車両として勧める情報と、次の長期利用契約に係る料金の減額を示す情報とを出力してもよい。このようにすれば、ユーザに次の長期利用契約の対象車両を検討する機会を与え、料金の減額によってユーザに次の長期利用契約を促すことができる。
【0020】
ここに、家族構成の変化が推定される情報は、ユーザ又はユーザの配偶者の懐妊又は出産を示す情報、ユーザ若しくはユーザの配偶者の親族、又は親族以外との同居を示す情報、或いは、ユーザが同居していた親族(例えば子又は親)と別居したことを示す情報の少なくとも一つを含んでもよい。但し、家族構成の変化が推定される情報は上記の例示に制限されない。
【0021】
以下、図面を参照して実施形態に係る情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて説明する。実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。
【0022】
<情報処理システムの構成>
図1は、実施形態に係る情報処理システムの概要図である。
図1において、情報処理システムは、ネットワーク1と、ネットワーク1に夫々接続された端末2、サーバ3、及び端末4を含む。
【0023】
ネットワーク1は、例えば、インターネット等の公衆通信網であり、端末2、サーバ3、及び端末4等に通信回線を提供する。ネットワーク1には、無線通信網が接続されていてもよい。無線通信網は端末2が利用可能な無線通信規格に適合又は準拠する。無線通信規格は、例えば、4G(LTE(Long Term Evolution))、5G、無線LAN(Local Area Network:Wi-Fi含む)、及びBLEなどであるが、これら以外でもよい。
【0024】
サーバ3は、車両のサブスクリプション又はリースのサービス(車両長期利用サービスと称する)を提供する事業者によって使用される。すなわち、サーバ3は、車両長期利用サービスに関してユーザ登録をした会員(ユーザ)向けに、ウェブサイトを介して情報を供給するために使用される。サーバは、「情報処理装置」の一例であり、車両のサブスクリプション又はリースの契約は、「車両の長期利用契約」の一例である。
【0025】
なお、本実施形態では、会員向けの情報はウェブサイトを介してユーザに提供されるが
、端末2又は端末4にインストールされたアプリケーションを介してサーバ3から情報が提供されるようにしてもよい。
【0026】
端末2は、会員の一人であるユーザ11がサーバ3(のウェブサイト)にアクセスするために使用される。ユーザ11は、車両長期利用サービスの対象車両である車両10について、長期利用契約を事業者との間で締結している契約者である。端末2は、ユーザ11がサーバ3から提供される情報を閲覧したり必要な情報を入力したりするために使用される。端末2は、固定端末でも携帯端末でもよい。ユーザ11は、サーバ3を通じて、事業者が提供する様々なサービスの提供を受けることができる。例えば、ユーザ11は、サーバ3のウェブサイトを介してレンタカーを予約し、借りることができる。レンタカーは、短期利用される「第1の車両」の一例であり、車両10は長期利用契約の対象車両である「第2の車両」の一例である。
【0027】
事業者によるサービスは、車両長期利用サービスだけでなく、レンタカーサービス(車両の短期利用契約)、車両長期利用サービスの対象の車両10の点検等の予約、及び、旅行に係る各種予約などを含むことができる。
【0028】
旅行は、見物、保養、又は調査などのために居所を離れてよその土地に行くことを指すが、その目的は問わない。例えば、旅行が単なるよその土地の訪問であってもよい。旅行は宿泊を伴う旅行であっても日帰り旅行であってもよい。旅行に係る各種予約は、宿泊施設、飲食店、レクリエーション施設、又はアクティビティ施設などの、ユーザ11が訪問した土地でユーザ11が行う活動(ユーザ11が参加するイベント)に係るサービスを提供するための予約を含む。また、予約は、車両(レンタカー)、航空機などのチケット、或いは訪問先で使用する道具などのレンタルの予約を含み得る。
【0029】
端末4は、事業者の事業所5に置かれた端末であり、固定端末でも携帯端末でもよい。端末4は、事業所5の従業員12によって操作される。ユーザ11は、事業所5を訪問し、従業員12がサーバ3にアクセスして端末4に提供された情報を参照し、必要な情報を従業員12に伝え、従業員12が端末4に入力した情報をサーバ3に登録することもできる。ユーザ11は、レンタカーである車両15のレンタルを予約した場合、事業所5において車両15を借り受けることができる。
【0030】
<端末装置の構成>
図2は、端末2、サーバ3、及び端末4として動作可能な端末装置20の構成例を示す図である。端末装置20は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)又はワークステーションなどの汎用の情報処理装置(コンピュータ)、或いはサーバマシンのような専用の情報処理装置を用いて構成することができる。また、端末2又は端末4として使用される端末装置20は、スマートフォン或いはタブレット端末などのスマートデバイスであってもよい。端末装置20は、通信機能を有し、有線又は無線によりネットワーク1と接続可能である。
【0031】
図2において、端末装置20は、バス26を介して相互に接続された、処理部又は制御部(コントローラ)としてのプロセッサ21と、記憶装置22と、通信装置23と、入力装置24と、出力装置25とを含む。サーバ3は、1台の端末装置20でも、2以上の端末装置20の集合(クラウド)でもよい。
【0032】
記憶装置22は、主記憶装置と補助記憶装置とを含む。主記憶装置は、プログラム及びデータの記憶領域、プログラムの展開領域、プログラムの作業領域、及び通信データのバッファ領域などとして使用される。主記憶装置はRAM(Random Access Memory)、又はRAMとROM(Read Only Memory)との組み合わせで構成される。補助記憶装置は、デ
ータ及びプログラムの記憶領域として使用される。補助記憶装置として、例えば、ハードディスク、Solid State Drive(SSD)、フラッシュメモリ、或いはEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの不揮発性記憶媒体を適用できる。
【0033】
通信装置23は、通信処理を行う回路であり、送信部及び受信部(通信部)として動作する。例えば、通信装置23は、ネットワークインタフェースカード(NIC)である。また、通信装置23は、無線通信(LTE、5G、無線LAN(Wi-Fi)、BLEな
ど)を行う無線通信回路であってもよい。また、通信装置23は、有線の通信処理を行う回路と、無線通信回路との双方を含んでいてもよい。
【0034】
入力装置24は、キー、ボタン、ポインティングデバイス、及びタッチパネル等を含み、情報の入力に使用される。入力装置24は、マイク(音声入力装置)を含んでいてもよい。出力装置25は、例えば液晶ディスプレイ、或いは有機ELディスプレイなどであり、情報及びデータを表示する。出力装置25は、スピーカ(音声出力装置)を含んでいてもよい。
【0035】
プロセッサ21は、例えばCPU(Central Processing Unit)などである。プロセッ
サ21は、記憶装置22に記憶された各種のプログラムを実行することによって、様々な処理を行う。
【0036】
例えば、端末2として動作する端末装置20のプロセッサ21は、サーバ3にアクセスして、事業者から提供可能な各種サービスに係る情報を取得する。サーバ3として動作する端末装置20のプロセッサ21は、端末2(ユーザ11)又は端末4からの要求に応じた情報を端末2又は端末4に供給する処理を行う。
【0037】
なお、上述したプロセッサ21として、複数個のCPUを適用しても、マルチコア型のCPUを適用してもよい。CPUによって行われる処理の少なくとも一部が、DSP(Digital Signal Processor)又はGPU(Graphical Processing Unit)のようなCPU以
外のプロセッサによって行われてもよい。また、CPUによって行われる処理の少なくとも一部が、専用又は汎用の集積回路(ハードウェア)によって行われてもよい。集積回路は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、或いはFPGA(Field Programmable Gate Array)などを含む。或いは、CPUによって行われる処理の少なくとも一部が、プロセッサと集積回路との組み合わせにより実行されてもよい。組み合わせは、例えば、マイクロコントローラ(MCU)、SoC(System-on-a-chip)、システムLSI、又はチップセットなどと呼ばれる。
【0038】
<管理テーブル>
図3は、サーバ3として動作する端末装置20によって管理される管理テーブルのデータ構造例を示す図である。管理テーブルは、例えば、端末装置20の記憶装置22に記憶される。但し、管理テーブルが記憶装置22以外の記憶装置、或いはネットワーク1上で管理され、サーバ3が必要に応じてネットワーク1等から取得する構成が採用されてもよい。
【0039】
管理テーブルは、会員(ユーザ)単位のレコードの集合である。レコードは、会員の識別子である会員IDと関連づけられた、会員種別、氏名、個人情報、家族構成情報、長期利用契約関連情報、車両情報、嗜好タイプ、及び備考情報を含む。但し、レコードの要素は当該内容に制限されない。
【0040】
会員種別は、ユーザが正会員であるか家族会員であるかを示す。家族会員は、正会員の
家族(配偶者又は子など)であって、正会員が受けることのできるサービスより制限された範囲でのサービスを享受できる会員である。但し、家族会員を会員に含めることはオプションである。個人情報は、会員の氏名以外の年齢、性別、住所、及び連絡先(電話番号又はメールアドレスなど)などを示す情報を含む。家族構成情報は、家族(すなわち会員が同居する親族(配偶者、子、及び親などを含む))、或いは同居人の人数、各人の氏名、年齢、及び会員であるか否かなどを示す情報を含む。家族構成情報は、同居するペットの種類及び数を含んでもよい。家族が会員である場合、家族構成情報は、会員である家族の会員IDを示す情報を含む。
【0041】
長期利用契約関連情報は、会員の車両の長期利用契約の有無を示す情報を含む。ここに、ユーザが長期利用契約を締結することは会員登録の条件ではなく、長期利用契約を締結する前に、会員登録手続きを行った者は会員となることができる。会員が長期利用契約の契約者である場合には、長期利用契約関連情報は、契約対象の車両(車両10等)の識別子(車両ID)、契約期間、契約の詳細を示す情報、及び車両の利用に係る料金などを含む情報を含む。
【0042】
車両情報は、車両ID、及び車両の搭乗定員を含む諸元情報などを含む。嗜好タイプは、例えば、会員が選択した長期利用契約の対象車両のタイプなどを参考にした、会員の嗜好のタイプを示す情報である。嗜好のタイプの情報は、現契約の次の長期利用契約の対象となる車両を選定する場合の参考情報となる。備考情報の内容に制限はないが、このフィールドには、従業員12等が書き込み可能な情報が記憶される。例えば、車両10の点検時などに従業員12がユーザ11から聞いた、ユーザ11の配偶者の懐妊又は出産、子の独立などの同居人との別居、或いは自身又は配偶者の親との同居などを示す、家族構成の変化を示す情報(家族の数の増減後の人数を示す情報)などが記憶される。
【0043】
<車両データベース(車両DB)>
図4は、車両DBのデータ構造例を示す図である。車両DBは、例えば、端末装置20の記憶装置22に記憶される。但し、車両DBが記憶装置22以外の記憶装置、或いはネットワーク1上で管理され、サーバ3が必要に応じてネットワーク1等から取得する構成が採用されてもよい。
【0044】
車両DBは、車両ID単位のレコードが集合したテーブル形式を有する。レコードは、車両IDに関連づけられた、車両の名称、詳細情報、レンタル料金、レンタル割引料金、長期利用契約の料金及び割引情報、及び嗜好タイプなどを含む。但し、レコードに含まれる情報要素はこれらに限られない。
【0045】
詳細情報は、車両の定員などを含む諸元情報を含む。レンタル料金は、車両を短期利用契約に基づく車両(レンタカー)として貸し出す場合の利用料金を示す。レンタル割引料金は、長期利用契約の契約者に車両を貸し出す場合に適用する割引後の料金を示す。但し、レンタル割引料金の代わりにレンタル料金に対する割引率を示す情報を記憶してもよい。
【0046】
長期利用契約料金は、車両IDで特定される車両を次の長期利用契約の対象車両とする場合に適用する利用料金(通常料金)である。割引情報は、長期利用契約料金の割引率、割引額又は通常料金からの割引後の料金を示す情報である。次の長期利用契約は、現在の長期利用契約の期間満了後の契約であっても、期間満了前の乗り換えであってもよい。期間満了か否かに関わらず割り引かれる額が同じでも、期間満了か否かで割り引かれる額が異なっていてもよい。嗜好タイプは、管理テーブルについて説明したものと同じである。管理テーブルのレコードが登録される場合に、そのレコードに含まれる車両IDと合致する車両DBのレコードが車両DBから読み出され、車両情報として登録される。但し、嗜
好タイプは、管理テーブルのレコードにおける「嗜好タイプ」のフィールドに登録される。
【0047】
<動作例>
図4は、サーバ3として動作する端末装置20のプロセッサ21(サーバ3のプロセッサ21)の処理例を示すフローチャートである。
図4に示す処理はサーバ3のプロセッサ21がプログラムを実行することによって行われる。
【0048】
車両10のユーザ11等の会員は、旅行に関する予約を行う場合、端末2又は端末4を用いて、ネットワーク1を介して、サーバ3によって提供されるウェブサイトにアクセスする。本実施形態では、一例として、車両10に係る長期利用契約の契約者であるユーザ11が端末2を操作してサーバ3のウェブサイトにアクセスする場合について説明する。
【0049】
ステップS001では、サーバ3のプロセッサ21は、端末2からのアクセスを受け付けて、端末2(ユーザ11)に対し、旅行に係る情報の受付画面のデータを送信する。受付画面は、ユーザが、旅行の行き先、日程、参加人数、行き先で希望する行動、予約希望の施設(宿泊施設、飲食店、レクリエーション施設、或いはアクティビティ施設など)或いは設備(レンタカーなど)などを入力するための画面である。
【0050】
ステップS002では、サーバ3のプロセッサ21は、受付画面を用いてユーザ11が端末2に入力した情報及び会員ID(入力情報と称する)を、ネットワーク1を介して受信する。ステップS003では、プロセッサ21は、入力情報にユーザのレンタカーの貸与希望を示す情報が含まれているか否かを判定する。このとき、貸与の希望を示す情報が含まれていると判定される場合には、処理がステップS004に進み、そうでない場合には、処理がステップS008に進む。
【0051】
ステップS004では、プロセッサ21は、入力情報中の会員IDを用いて管理テーブル(
図3)から対応するレコードを検索し、ヒットしたレコードを読み出す。
【0052】
ステップS005では、プロセッサ21は、会員又は会員の家族が長期利用契約の契約者か否かを判定する。すなわち、プロセッサ21は、ステップS003から読み出したレコード中の長期利用契約関連情報を参照し、長期利用契約の有無を判定する。長期利用契約があると判定される場合、会員が長期利用契約の契約者と判定される。また、長期利用契約関連情報において、会員の長期利用契約がないと判定される場合、プロセッサ21は、当該レコード中の家族構成情報から、会員である家族の会員IDを取得し、管理テーブルを参照して、会員IDに対応するレコードを抽出する。プロセッサ21は、抽出したレコード中の長期利用契約関連情報から、家族について長期利用契約がある旨の情報を含むか否かを判定する。家族について長期利用契約がある旨の情報が含まれると判定される場合、会員の家族が長期利用契約の契約者と判定される。会員又は家族が契約者と判定される場合、処理がステップS006に進み、そうでない場合、処理がステップS007に進む。
【0053】
ステップS006では、プロセッサ21は、レンタカーの貸与希望を示す情報に含まれた、車両の車種或いは定員などの希望に合致する車両のレコードを車両DBから読み出す。このとき、管理テーブルのレコード中の嗜好タイプの情報を車両の絞り込みに用いてもよい。プロセッサ21は、車両DBから読み出したレコード中のレンタル割引料金を用いて、レンタル料金を通常料金よりも減額する割引料金を出力(算出)する。その後、処理がステップS012に進む。
【0054】
ステップS007では、プロセッサ21は、レンタカーの貸与希望を示す情報に含まれ
た、車両の車種或いは定員などの希望に合致する車両のレコードを車両DBから読み出す。プロセッサ21は、車両DBから読み出したレコード中のレンタル通常料金を取得し、レンタル料金として出力(算出)する。その後、処理がステップS012に進む。
【0055】
ステップS008に処理が進んだ場合、プロセッサ21は、ステップS004及びS005と同様の処理をステップS008及びS009にて実行する。ステップS009において、会員又は家族が契約者と判定される場合には、処理がステップS010に進み、そうでない場合には処理がステップS012に進む。
【0056】
ステップS010では、ステップS003で読み出したレコードの車両情報を参照して、長期利用契約に係る車両の定員が、入力情報に含まれた旅行への参加人数以上であるか否かを判定する。この判定は、定員が参加人数より多い(超過する)か否かの判定であってもよい。定員が参加人数以上であると判定される場合、処理がステップS011に進み、そうでないと判定される場合、処理がステップS012に進む。
【0057】
ステップS011では、プロセッサ21は、契約車両と異なるレンタカーの貸与を勧める情報を生成し、そのレンタカーを貸し出すときの割引料金を出力(算出)する。すなわち、プロセッサ21は、契約車両の定員と参加人数との差分をとり、この差分の人数以上の搭乗定員を有する車両のレコードをレンタカーの候補の車両のレコードとして車両DBから抽出する。或いは、参加者の総数以上の定員を有する車両のレコードをレンタカーの候補のレコードとして抽出してもよい。このとき、管理テーブルのレコード中の嗜好タイプの情報を用いて、レンタカーとして勧める車両の絞り込みが行われてもよい。プロセッサ21は、車両DBから定員の条件を満たす2以上の車両のレコードを抽出することができる。そして、プロセッサ21は、車両DBから読み出した各レンタカー候補の車両のレコード中のレンタル割引料金をレンタカー候補の利用料金に適用することで、レンタカーの割引料金を算出する。
【0058】
ステップS012では、プロセッサ21は、旅行の行き先に応じた施設及び設備のお勧め情報を生成し、端末2又は端末4へ送信する。すなわち、プロセッサ21は、入力情報に含まれたユーザの希望する行動(宿泊、飲食、或いはレクリエーション又はアクティビティへの参加等)に応じた施設又は設備の名称、場所、及び利用料金等を示すお勧め情報を生成する。このお勧め情報は、ステップS006で得られたユーザの希望するレンタカーの情報及びその料金を示す情報を含むことができる。また、お勧め情報は、ステップS007で得られたユーザの希望するレンタカー及びそのレンタル割引料金を含むことができる。また、お勧め情報は、ステップS011で得られたレンタカーの候補の利用を勧める情報と、レンタル料金が減額されたレンタル割引料金を示す情報とを含むことができる。
【0059】
ユーザ11は、端末2又は端末4の出力装置25に出力(表示)されるお勧め情報を参照して、自身が予約を希望する施設又は設備の予約申し込み情報を端末2又は端末4に入力し、サーバ3に送信する。
【0060】
ステップS012では、プロセッサ21は、予約関連処理を行う。すなわち、プロセッサ21は、端末2又は端末4から送信された予約申し込み情報を受け付けて、ユーザ(端末2又は端末4)との間で予約を成立させるやりとりを行う。このようにして、ユーザが利用を希望する施設及び設備(レンタカー等)の予約が行われる。このとき、会員又はその家族が長期利用契約の契約者である場合には、レンタカーを割引料金で利用することができる。また、会員又はその家族が契約者であり、旅行の参加人数が契約車両の定員以上である場合には、レンタカーの割引料金での利用が勧められる。ユーザに対し、1又は2以上の利用を勧めるレンタカーの候補を示すことができる。このとき、プロセッサ21は
、契約車両との併用を前提とするレンタカーの利用を勧めてもよく、参加者全員が搭乗できるレンタカーの利用(1台で旅行に行く)を勧めても、双方を勧めてもよい。
【0061】
図6は、サーバ3における処理例を示すフローチャートである。例えば、車両10の長期利用契約の契約者であるユーザ11が端末2を用いてサーバ3のウェブサイトにアクセスし、レンタカーの利用を申し込む場合の動作例を示す。
【0062】
ステップS101では、サーバ3のプロセッサ21は、端末2からのアクセスに応じて、受付画面のデータを送信する。ステップS102では、ユーザ11は、端末2の出力装置25に表示される受付画面及び入力装置24を用いて、レンタカーの貸与の希望を示す入力情報を入力する。入力情報はサーバ3へ送信される。
【0063】
入力情報を取得したサーバ3のプロセッサ21は、ステップS103において、入力情報中の会員IDを用いて管理テーブル(
図3)から対応するレコードを検索し、レコードを読み出す。
【0064】
ステップS104では、プロセッサ21は、会員又はその家族が長期利用契約の契約者か否かを判定する。当該処理はステップS004の処理と同じであるので説明を省略する。会員又は家族が契約者と判定される場合、処理がステップS105に進み、そうでない場合、処理がステップS106に進む。
【0065】
ステップS105では、プロセッサ21は、会員のレコード中の備考情報を参照して、家族構成の変化を示す情報(家族の人数の増減を示す情報)が含まれているか否かを判定する。このとき、家族構成の変化を示す情報があると判定される場合は処理がステップS107に進み、そうでない場合は処理がステップS106に進む。
【0066】
ステップS106では、プロセッサ21は、ユーザ11が希望するレンタカーのレンタルに係る情報(料金など)を、入力情報に含まれた車両IDを用いて車両DBから得た情報を用いて生成する。
【0067】
ステップS107では、プロセッサ21は、家族構成の変化を示す情報が、人数の増加を示す場合には、長期利用契約に係る車両10(契約車両)と異なる車両、例えば定員の多い車両を車両DBから抽出し、その車両を次の長期利用契約の車両とすることを勧める情報と、その車両について長期利用契約を締結した場合にその長期利用に係る料金を割り引くことを示す情報とを生成する。家族構成の変化によって人数が減る場合、定員の少ない車両が勧められてもよい。
【0068】
ステップS108では、プロセッサ21は、すなわちステップS106又はステップS107で生成した情報を含むレンタカーに関する詳細情報を端末2へ送信する。端末2のユーザ11は、レンタカーに関する詳細情報を参照して、レンタカーを予約するか否かを判断し、必要に応じて予約の申し込みをする。
【0069】
このとき、家族構成の変化に応じた車両(例えば車両15)が、レンタルのお勧め車両として提案され、その車両をレンタルする場合の料金として、通常料金より安い割引料金が提示される。また、当該車両は、次の長期利用契約の車両の候補として勧められる。さらに、その車両を次の契約車両として選択する場合の割引料金の情報も提供される。
【0070】
なお、
図6に示したステップS105及びステップS107の処理は、
図5に示したステップS010とステップS010との間に挿入されてもよい。そして、定員の条件を満たし、且つ家族構成の変化に応じた車両の情報がレンタカー候補及び次の長期利用契約対
象の車両の情報としてこれらの割引料金とともに出力されてもよい。このとき、家族構成の変化を示す情報が取得されない場合は、定員の条件を満たす車両がレンタカー候補として示される。また、
図6に示したステップS105、ステップS106及びステップS107の処理は、
図5に示したステップS005とステップS006との間に挿入されてもよい。この場合、家族構成の変化が推定される情報が取得された場合に、変化後の家族構成に応じた車両及び割引料金の情報が、ユーザ11の希望する車両の情報ととともに、又は希望する車両の情報の代わりに出力されてもよい。
【0071】
<実施形態の作用効果>
実施形態に係るサーバ3(情報処理装置)によれば、プロセッサ21(制御部)は、レンタカー(第1の車両)の貸与の希望を含む入力情報(第1の情報)を端末2(ユーザ11)から受信(取得)する。プロセッサ21は、管理テーブルに登録(記憶)されたユーザ11に関連づけられたレコード(第2の車両の長期利用契約の契約者に関する第2の情報)を取得することができる。そして、プロセッサ21は、入力情報と、管理テーブルのレコードからユーザ11が車両10(第2の車両)の長期利用契約の契約者であると判定することができる。この場合に、プロセッサ21は、レンタカーの通常料金を減額した割引料金を出力(算出)することができる。ユーザ11が車両10の長期利用契約(リース又はサブスクリプション契約)の契約者であることは、レンタカーを割引料金で利用することができるというインセンティブを与えられることになる。よって、契約者たるユーザ11の利便性が向上する。
【0072】
また、実施形態では、ユーザ11だけでなく、ユーザ11の家族が契約者である場合も、レンタカーを割引料金で利用することができる。この点でも、ユーザ11の利便性が向上する。
【0073】
また、サーバ3(のプロセッサ21)は、ユーザ11又はその家族が契約者である場合に、ユーザ11から、ユーザ11が参加する旅行の参加者の人数を示す情報を取得することができる。この場合、サーバ3は、管理テーブルから車両10の定員を示す情報を取得することができる。参加者の人数が車両10の定員より多いと判定する場合に、サーバ3は、レンタカーの利用を勧める情報と、レンタカーの割引料金を示す情報を出力し、端末2に送信することができる。これによって、車両10だけで旅行に行くことができず、レンタカーの利用が検討される場合に、レンタカーを割引料金で利用可能な情報がユーザ11に提供される。これによってユーザ11の利便性向上を図ることができる。
【0074】
このとき、レンタカー候補の情報として、車両10との2台で旅行に行く場合の候補の情報と、レンタカーの1台で旅行に行く場合の候補の情報とをユーザ11は受け取ることができる。これによって、ユーザ11は、選択肢の多い状況で、レンタカーの利用を検討することができる。
【0075】
また、実施形態では、サーバ3は、ユーザ11又はその家族が契約者である場合に、ユーザ11の家族構成の変化が推定される情報を管理テーブルの備考情報(第2の情報)から取得することができる。この場合に、サーバ3は、変化後の家族構成に応じた車両をレンタカーとして勧める情報を出力することができる。これにより、ユーザ11は、レンタカーの利用を通じて、長期利用契約の対象車両を検討することが可能となり、ユーザ11の利便性が向上する。
【0076】
また、サーバ3は、ユーザ11の家族構成の変化が推定される情報に応じて、変化後の家族構成に応じた車両を次の長期利用契約の対象車両として勧める情報と、その料金の減額を示す情報を出力することができる。これによって、ユーザ11が将来利用する可能性がある車両を低コストで利用する機会をユーザ11に提供可能となる。
【0077】
<その他>
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0078】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスクである。また、非一時的なコンピュータ可読媒体には、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0079】
1・・・ネットワーク、 2,4・・・端末、 3・・・サーバ、10・・・車両(リース又はサブスクリプション対象の車両)、11・・・ユーザ、15・・・車両(レンタカー)、20・・・端末装置、21・・・プロセッサ、22・・・記憶装置、23・・・通信装置、24・・・入力装置、25・・・出力装置