IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ トヨタ自動車株式会社の特許一覧 ▶ 株式会社KINTOの特許一覧

<>
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図1
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図2
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図3
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図4
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図5
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図6
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図7
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図8
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図9
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図10
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図11
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189160
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】情報処理装置および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20221215BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097569
(22)【出願日】2021-06-10
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】520123032
【氏名又は名称】株式会社KINTO
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡 尚哉
(72)【発明者】
【氏名】北村 聡
(72)【発明者】
【氏名】祖父江 雄介
(72)【発明者】
【氏名】中田 聖良
(72)【発明者】
【氏名】森 麻美
(72)【発明者】
【氏名】森嶋 聖人
(72)【発明者】
【氏名】布川 康之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】移動するユーザに対して効率よくインセンティブを発行する。
【解決手段】複数のユーザのそれぞれが一つ以上のスポットにおいて受けるサービスに関するデータを取得する情報処理装置が、所定のエリアに含まれる前記スポットにおいてサービスを受ける前記ユーザの数に基づいて、前記所定のエリア内において提供されるインセンティブを決定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザのそれぞれが一つ以上のスポットにおいて受けるサービスに関するデータを取得することと、
所定のエリアに含まれる前記スポットにおいてサービスを受ける前記ユーザの数に基づいて、前記所定のエリア内において提供されるインセンティブを決定することと、
を実行する制御部を有する、情報処理装置。
【請求項2】
前記データは、前記複数のユーザが前記スポットに対して行う予約に関する予約データである、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記予約データは、予約対象のスポット、および、予約時刻を識別する情報を含む、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記予約データに基づいて、前記所定のエリア内にてサービスを受けるために滞在しているユーザの数を推定し、前記推定の結果に基づいて、前記インセンティブを決定する、
請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記所定のエリアに滞在しているユーザの数が所定値を上回る場合に、前記インセンティブを提供すると決定する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記所定値は、前記所定のエリアの現在状況に基づいて設定される、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記予約データは、前記ユーザが受けるサービスの内容を識別する情報をさらに含む、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記所定のエリアに滞在しているユーザが受けるサービスを識別し、前記サービスごとの前記ユーザの数に基づいて、前記インセンティブを決定する、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記決定したインセンティブを、前記所定のエリア内に位置するユーザに対応するユーザ装置に送信する、
請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記決定したインセンティブを、前記所定のエリア内にてサービスを受ける予定であるユーザに対応するユーザ装置に送信する、
請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記決定したインセンティブを、前記所定のエリア内にて、前記インセンティブに係るサービス以外のサービスを受ける予定であるユーザに対応するユーザ装置に送信する、
請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記インセンティブは、前記所定のエリアに含まれる複数のスポットのうちのいずれかにおいて提供される割引または無料サービスである、
請求項1から11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記制御部は、前記インセンティブに対応する電子データを生成する、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
複数のユーザのそれぞれが一つ以上のスポットにおいて受けるサービスに関するデータを取得するステップと、
所定のエリアに含まれる前記スポットにおいてサービスを受ける前記ユーザの数に基づいて、前記所定のエリア内において提供されるインセンティブを決定するステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項15】
前記データは、前記複数のユーザが前記スポットに対して行う予約に関する予約データである、
請求項14に記載の情報処理方法。
【請求項16】
前記予約データは、予約対象のスポット、および、予約時刻を識別する情報を含み、
前記予約データに基づいて、前記所定のエリア内にてサービスを受けるために滞在しているユーザの数を推定し、前記推定の結果に基づいて、前記インセンティブを決定する、
請求項15に記載の情報処理方法。
【請求項17】
前記予約データは、予約対象のスポット、予約時刻、および、前記ユーザが受けるサービスの内容を識別する情報を含み、
前記所定のエリアに滞在しているユーザが受けるサービスを識別し、前記サービスごとの前記ユーザの数に基づいて、前記インセンティブを決定する、
請求項15に記載の情報処理方法。
【請求項18】
前記決定したインセンティブを、前記所定のエリア内に位置するユーザに対応するユーザ装置に送信するステップをさらに含む、
請求項14から17のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項19】
前記決定したインセンティブを、前記所定のエリア内にてサービスを受ける予定であるユーザに対応するユーザ装置に送信するステップをさらに含む、
請求項14から18のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【請求項20】
前記インセンティブは、前記所定のエリアに含まれる複数のスポットのうちのいずれかにおいて提供される割引または無料サービスである、
請求項14から19のいずれか1項に記載の情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両の貸与サービスに関する。
【背景技術】
【0002】
移動するユーザに対してインセンティブを提供するサービスが知られている。これに関して、例えば、特許文献1には、移動機の位置情報と日時情報に応じて、クーポンをはじめとする割引情報を当該移動機に送信するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-293704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、移動するユーザに対して効率よくインセンティブを発行することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第一の態様に係る情報処理装置は、複数のユーザのそれぞれが一つ以上のスポットにおいて受けるサービスに関するデータを取得することと、所定のエリアに含まれる前記スポットにおいてサービスを受ける前記ユーザの数に基づいて、前記所定のエリア内において提供されるインセンティブを決定することと、を実行する制御部を有する。
【0006】
また、本開示の第二の態様に係る情報処理方法は、複数のユーザのそれぞれが一つ以上のスポットにおいて受けるサービスに関するデータを取得するステップと、所定のエリアに含まれる前記スポットにおいてサービスを受ける前記ユーザの数に基づいて、前記所定のエリア内において提供されるインセンティブを決定するステップと、を含む。
【0007】
また、本開示の他の態様は、上記の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、または、該プログラムを非一時的に記憶したコンピュータ可読記憶媒体である。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、移動するユーザに対して効率よくインセンティブを発行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】予約システムの概要を説明する図。
図2】予約サーバおよびユーザ端末の構成を説明する図。
図3】記憶部に記憶されるスポットデータの例。
図4】記憶部に記憶されるプランデータの例。
図5】予約サーバによって生成される予約データの例。
図6】記憶部に記憶されるクーポンデータの例。
図7】第一の実施形態において制御部が行う第一の処理のフローチャート。
図8】第一の実施形態において制御部が行う第一の処理のフローチャート。
図9】第一の実施形態において制御部が行う第二の処理のフローチャート。
図10】クーポンの発行を提案する画面の一例。
図11】第二の実施形態における集計結果の例。
図12】第二の実施形態におけるクーポンデータの例。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の一態様に係る情報処理装置は、複数のユーザのそれぞれが一つ以上のスポットにおいて受けるサービスに関するデータを取得することと、所定のエリアに含まれる前記スポットにおいてサービスを受ける前記ユーザの数に基づいて、前記所定のエリア内において提供されるインセンティブを決定することと、を実行する制御部を有する。
【0011】
情報処理装置は、移動に関するサービスを提供する装置である。このようなサービスとして、例えば、旅行プランを生成するサービスや、旅行中に立ち寄る複数のスポット(例えば、宿泊施設、飲食店、駐車場等)の予約を一括して行うサービス等が挙げられる。
制御部は、所定のエリアに含まれるスポットにおいてサービスを受けるユーザの数に基づいて、当該所定のエリア内において提供されるインセンティブを決定する。インセンティブとは、例えば、店舗や施設等で利用できるクーポンとすることができる。
かかる形態によると、例えば、ユーザがより多く集まっているエリアにおいて、効率よくクーポン等の配布を行うことができ、さらなる消費を促すことができる。
【0012】
なお、前記データは、前記複数のユーザが前記スポットに対して行う予約に関する予約データであることを特徴としてもよい。また、前記予約データは、予約対象のスポット、および、予約時刻を識別する情報を含むことを特徴としてもよい。
スポットを予約しているユーザは、予約時刻の前後において、当該スポットに滞在していると考えられる。よって、予約データに基づいて、あるタイミングにおいて、サービスを受けるために所定のエリア内にいるユーザの数を推定することができる。
【0013】
また、前記制御部は、前記予約データに基づいて、前記所定のエリア内にてサービスを受けるために滞在しているユーザの数を推定し、前記推定の結果に基づいて、前記インセンティブを決定することを特徴としてもよい。
また、前記制御部は、前記所定のエリアに滞在しているユーザの数が所定値を上回る場合に、前記インセンティブを提供すると決定することを特徴としてもよい。
かかる構成によると、あるエリアにユーザが多く集まっていると判定されたタイミングで、より多くの消費を促すためのインセンティブを発行することができる。
【0014】
また、前記所定値は、前記所定のエリアの現在状況に基づいて設定されることを特徴としてもよい。
例えば、エリア内の天候や気温などに基づいて、最適な所定値を決定するようにしてもよい。
【0015】
また、前記予約データは、前記ユーザが受けるサービスの内容を識別する情報をさらに含むことを特徴としてもよい。
また、前記制御部は、前記所定のエリアに滞在しているユーザが受けるサービスを識別し、前記サービスごとの前記ユーザの数に基づいて、前記インセンティブを決定することを特徴としてもよい。
これにより、例えば、ランチの予約が多く入っているエリアについては、ランチに係るクーポンの発行を抑制し、他のクーポンを発行するといった対応が可能になる。
【0016】
また、前記制御部は、前記決定したインセンティブを、前記所定のエリア内に位置するユーザに対応するユーザ装置に送信することを特徴としてもよい。
また、前記制御部は、前記決定したインセンティブを、前記所定のエリア内にてサービスを受ける予定であるユーザに対応するユーザ装置に送信することを特徴としてもよい。
すなわち、所定のエリアに来訪中、または、来訪が予測されるユーザを対象としてインセンティブを配布することができる。
【0017】
また、前記制御部は、前記決定したインセンティブを、前記所定のエリア内にて、前記インセンティブに係るサービス以外のサービスを受ける予定であるユーザに対応するユーザ装置に送信することを特徴としてもよい。
かかる構成によると、例えば、ランチを予約しているユーザに対して、他店のランチに係るクーポンを発行してしまうといったように、重複したサービスに係るインセンティブを発行してしまうことを抑制することができる。
【0018】
また、前記インセンティブは、前記所定のエリアに含まれる複数のスポットのうちのいずれかにおいて提供される割引または無料サービスであることを特徴としてもよい。
また、前記制御部は、前記インセンティブに対応する電子データを生成することを特徴としてもよい。
電子データは、例えば、非接触で伝送されるものであってもよいし、バーコードや二次元コードのように、光学的に読み取り可能なものであってもよい。
【0019】
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。各実施形態に記載されているハードウェア構成、モジュール構成、機能構成等は、特に記載がない限りは開示の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0020】
(第一の実施形態)
第一の実施形態に係る予約システムの概要について、図1を参照しながら説明する。本実施形態に係る予約システムは、複数のスポット(例えば、宿泊施設や飲食店)の予約を一括して行う予約サーバ100と、一つ以上のユーザ端末200と、を含んで構成される。
【0021】
予約サーバ100は、ユーザ端末200から送信されたリクエストに基づいて、予め登録された複数のスポットを予約するための予約データを生成する装置である。予約サーバ100は、複数のスポットや、これらのスポットにおいて提供されるプランを管理しており、ユーザからのリクエストに基づいて、これらのスポットやプランを予約することができる。
【0022】
ユーザ端末200は、予約サービスを利用するユーザが所持するコンピュータである。ユーザは、ユーザ端末200を介して予約サーバ100にアクセスし、複数するスポットの予約をリクエストすることができる。なお、ユーザは、希望条件(例えば、希望する地域、希望するスポットの属性、出発時刻など)を予約サーバ100に送信してもよい。
【0023】
さらに、予約サーバ100は、所定のエリアに含まれる複数のスポットごとの予約状況に基づいて、ユーザが使用できる電子クーポンを発行する。例えば、多くの予約が入っているエリアがある場合、当該エリアにおける電子クーポンを発行することで、当該エリアにおけるさらなる消費を喚起することができる。
【0024】
図2は、本実施形態に係る情報処理システムに含まれる、予約サーバ100およびユーザ端末200の構成要素をより詳細に示した図である。ここではまず、ユーザ端末200について説明する。
ユーザ端末200は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話、タブレットコンピュータ、個人情報端末といった、個人が利用するコンピュータである。ユーザ端末200は、制御部201、記憶部202、通信部203、および入出力部204を含んで構成される。
【0025】
制御部201は、ユーザ端末200が行う制御を司る演算装置である。制御部201は、CPU(Central Processing Unit)などの演算処理装置によって実現することができ
る。
制御部201は、予約サーバ100にアクセスしてインタラクションを行う機能を実行する。当該機能は、ユーザ端末200で動作するウェブブラウザや、専用のアプリケーションソフトウェアによって実現されてもよい。
【0026】
記憶部202は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部201によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部201において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。補助記憶装置には、制御部201で実行されるプログラムをアプリケーションとしてパッケージ化したものを記憶してもよい。また、これらのアプリケーションを実行するためのオペレーティングシステムを記憶してもよい。補助記憶装置に記憶されたプログラムが主記憶装置にロードされ、制御部201によって実行されることで、以降に説明する処理が行われる。
【0027】
主記憶装置は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を含んでもよい。また、補助記憶装置は、EPROM(Erasable Programmable ROM)やハード
ディスクドライブ(HDD、Hard Disk Drive)を含んでもよい。さらに、補助記憶装置
は、リムーバブルメディア、すなわち可搬記録媒体を含んでもよい。
【0028】
通信部203は、ユーザ端末200をネットワークに接続するための無線通信インタフェースである。通信部203は、例えば、無線LANや3G、LTE、5G等の移動体通信サービスを介して、予約サーバ100と通信可能に構成される。
入出力部204は、ユーザが行った入力操作を受け付け、ユーザに対して情報を提示するユニットである。本実施形態では一つのタッチパネルディスプレイからなる。すなわち、液晶ディスプレイとその制御手段、タッチパネルとその制御手段から構成される。
【0029】
次に、予約サーバ100について説明する。
予約サーバ100は、複数のスポットおよびプランの内容をユーザに提示し、ユーザ端末200から送信されたリクエストに基づいて、これらのスポットの予約を行うサーバ装置である。
【0030】
本実施形態では、予約サーバ100は、ユーザ端末200とのインタラクションを行うためのWebサーバを実行可能に構成されてもよい。この場合、例えば、ユーザ端末200が、ブラウザを用いてWebサーバにアクセスすることで、ユーザが、スポットの予約を行うことができる。なお、予約サーバ100は、Webサーバ以外の手段によってサービスを提供してもよい。例えば、ユーザ端末200にインストールされた専用のアプリケーションソフトウェアと所定のプロトコルによって対話するサービスを予約サーバ100において実行してもよい。
【0031】
予約サーバ100は、汎用のコンピュータにより構成することができる。すなわち、予約サーバ100は、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するコンピュータとして構成することができる。補助記憶装置には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納され、そこに格納されたプログラムを主記憶装置の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各構成部等が制御されることによって、後述するような、所定の目的に合致した各機能を実現することができる。ただし、一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路に
よって実現されてもよい。
【0032】
制御部101は、予約サーバ100が行う制御を司る演算装置である。制御部101は、CPUなどの演算処理装置によって実現することができる。
制御部101は、予約実行部1011、および、クーポン発行部1012の2つの機能モジュールを有して構成される。各機能モジュールは、記憶されたプログラムをCPUによって実行することで実現してもよい。
【0033】
予約実行部1011は、ユーザ端末200とインタラクションを行った結果に基づいて、旅行中においてユーザが利用するスポットおよびプランを決定し、予約データを生成する。
本実施形態において、スポットとは、ユーザが利用する施設である。スポットの例として、例えば、宿泊施設、飲食店、娯楽施設などが挙げられる。さらに、スポットは、駐車場、洗車場、ガソリンスタンドなど、自動車に関するサービスを提供する施設であってもよい。さらに、スポットは、アクティビティや体験を提供する施設(体験型施設)であってもよい。このような施設として、例えば、農業をはじめとする特定の職業、スポーツ、クルージング、遊覧飛行などを体験できる施設が挙げられる。
【0034】
また、本実施形態において、プランとは、複数のスポットのそれぞれが提供するサービスを識別するものである。スポットが宿泊施設である場合、プランの例として、例えば、「シングルルーム1泊」、「シングルルーム1泊(朝食つき)」、「ダブルルーム1泊」などが挙げられる。また、スポットが飲食店である場合、プランの例として、例えば、「コース料理(ランチ)」、「コース料理(ディナー)」などが挙げられる。この他にも、個々のスポットにおいて提供されるサービスを識別できるものであれば、プランはどのように設定されてもよい。
【0035】
予約実行部1011は、ユーザが、旅行中において利用するスポット、および、各スポットにおいて利用するプランの組み合わせを決定する。決定したプランには、当該スポットを利用する日時が関連付いている。これらの情報を「旅程」と称する。
予約実行部1011は、生成した旅程に従って、スポットの予約を行うためのデータ(予約データ)を生成し、各スポットに対応する外部装置に送信する。これによりユーザは、旅行中において利用する施設等の予約を一括して行うことができる。
【0036】
クーポン発行部1012は、複数のユーザがスポットに対して行った予約の状況に基づいて、ユーザが利用できる電子クーポンを発行する。本実施形態では、クーポン発行部1012は、所定のエリアにおいてスポットを予約したユーザの数が所定値を上回る場合に、当該エリアにおいて使用できる電子クーポンを発行し、当該エリアを訪問するユーザに対応するユーザ端末200に送信する。電子クーポンは、例えば、携帯端末間で伝送可能なデータであってもよいし、バーコードや、二次元コードのように、光学的に読み取り可能なものであってもよい。または、画像データなどであってもよい。電子クーポンを発行する具体的な方法については後述する。
【0037】
記憶部102は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部101によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部101において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。
【0038】
また、記憶部102は、スポットデータ102A、プランデータ102B、予約データ102C、および、クーポンデータ102Dを記憶する。
【0039】
スポットデータ102Aは、ユーザが利用する複数のスポットを定義したデータである。図3は、スポットデータ102Aの例である。スポットデータ102Aには、例えば、スポットの識別子、スポットの名称、スポットに対応する位置情報(スポットが存在するエリア)、ジャンルに関する情報などが含まれる。
【0040】
プランデータ102Bは、複数のスポットのそれぞれにおいて提供されるサービス(プラン)を定義したデータである。図4は、プランデータ102Bの例である。プランデータ102Bには、例えば、スポットの識別子、プランの識別子、提供されるサービスの内容や料金に関するデータなどが含まれる。
【0041】
なお、各スポットにおいて提供可能なサービスのリソース(例えば、客室数や客席数)に限りがある場合、予約を受け付ける前に、空き状況の確認が必要な場合がある。これに対応するため、プランデータ102Bに、予約の可否を判定するためのデータを含ませてもよい。このようなデータとして、例えば、予約台帳へのリファレンスが例示できる。当該データを介して予約台帳にアクセスすることで、予約実行部1011は、ユーザに対して予約の可否を提示することができる。予約台帳は、予約サーバ100が有していてもよいし、各スポットに対応する外部装置が有していてもよい。
【0042】
予約データ102Cは、予約実行部1011が生成した予約データである。生成された予約データは、外部装置に送信されるまでの間において記憶部102に一時的に記憶される。
図5は、予約データ102Cの例である。予約データ102Cには、スポット、プラン、ユーザの組み合わせを識別する情報のほか、付帯情報が含まれる。付帯情報とは、スポットに予約を申し込む際に必要な付帯的な情報である。付帯情報の例として、例えば、予約時刻(到着時刻、チェックイン時刻)、利用人数、利用者の年齢や性別、または、ユーザの連絡先などが挙げられる。
【0043】
クーポンデータ102Dは、複数のスポットにおいてユーザに提供されるインセンティブ(典型的には、電子クーポン)を定義するデータである。図6は、第一の実施形態におけるクーポンデータ102Dの例である。クーポンデータ102Dには、例えば、スポットの識別子、クーポンの識別子、クーポンに係るサービスの種別、クーポンの内容に関するデータなどが含まれる。サービスの種別は、例えば、宿泊施設、飲食店、娯楽施設、駐車場などとすることができる。なお、サービスの種別は、朝食、昼食、夕食のように、さらに細分化されていてもよい。
【0044】
クーポンの内容は、スポットごとに設定される。例えば、スポットが宿泊施設である場合、部屋のアップグレード、食事の無料(または割引)サービス、その他の追加サービス(例えば、VODサービス、ルームサービス、ウェルカムドリンクサービス)などが提供されうる。また、例えば、スポットが飲食店である場合、料理の無料(または割引)サービス、利用時間の延長、その他の追加サービスなどが提供されうる。
また、スポットが、駐車場、ガソリンスタンド、洗車場など、自動車に関するものである場合、自動車に関するサービスが提供されうる。このようなサービスとして、例えば、駐車料金の無料(または割引)サービス、洗車、給油、車内清掃等の無料(または割引)サービスなどが例示できる。
【0045】
また、クーポンデータ102Dは、クーポンの発行条件に関するデータを含む。クーポンの発行条件として、例えば、「エリア内に(スポットを予約している)ユーザが20名以上いる場合」などが例示できる。この場合、該当するエリア内に、いずれかのスポットを予約したユーザが20名以上いる場合に、対応するクーポンが発行される。
さらに、クーポンデータ102Dは、クーポンの発行上限枚数に関するデータを含んで
もよい。例えば、上限が20枚である場合、最大20人のユーザに対してクーポンが発行される。
また、クーポンデータ102Dは、ユーザ端末200に伝送される電子データ、または、当該データを生成するためのデータを含んでいてもよい。
【0046】
前述した各データは、プロセッサによって実行されるデータベース管理システム(DBMS)のプログラムが、記憶装置に記憶されるデータを管理することで構築されてもよい。この場合、各データは、例えばリレーショナルデータベースとすることができる。
【0047】
通信部103は、予約サーバ100をネットワークに接続するための通信インタフェースである。通信部103は、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信インタフェースを含んで構成される。
【0048】
なお、図2に示した構成は一例であり、図示した機能の全部または一部は、専用に設計された回路を用いて実行されてもよい。また、図示した以外の、主記憶装置および補助記憶装置の組み合わせによってプログラムの記憶ないし実行を行ってもよい。
【0049】
次に、予約サーバ100が実行する処理について説明する。予約サーバ100は、ユーザからの要求に基づいてスポットの予約を行う処理(第一の処理)と、エリアごとの予約状況に基づいて電子クーポンを発行する処理(第二の処理)の二種類の処理を実行する。
【0050】
図7は、第一の処理を示したフローチャートである。図7に示したフローチャートは、例えば、ユーザが予約サービスにログインしたタイミングで実行される。処理を開始するタイミングにおいて、予約サーバ100は、ユーザの識別が完了しているものとする。
【0051】
ステップS11~S14は、予約実行部1011が旅程の作成を行うステップである。旅程の作成は、一つ以上のスポットを追加し、次いで、交通手段を決定することで行う。
ステップS11では、スポットを追加するか否かを決定する。本ステップでは、例えば、宿泊施設、飲食店、娯楽施設、体験型施設、駐車場などの予約に関するリクエストをユーザから取得する。本ステップで肯定判定となった場合、処理はステップS12へ遷移する。本ステップで否定判定となった場合、処理はステップS13へ遷移する。
【0052】
ステップS12では、ユーザが利用するスポットおよびプランを決定する。ステップS12において予約実行部1011が実行する処理について、図8を参照して、より詳しく説明する。
【0053】
まず、ステップS121にて、利用するスポット(例えば、宿泊施設)を決定する。
追加されるスポットが宿泊施設である場合、ステップS12では、予約実行部1011は、例えば、宿泊施設の検索画面を提供し、利用可能な宿泊施設をユーザに検索させる。
【0054】
ステップS122では、プランを決定する。
プランの検索は、既存の技術を用いて行うことができる。例えば、画面を介して入力された検索条件に応じて、プランの一覧を提供し、ユーザに選択させてもよい。予約が可能なプランは、例えば、プランデータ102B、および、予約台帳を参照することで決定することができる。
【0055】
次に、ステップS123にて、利用に関する付帯的な情報(付帯情報)を取得する。スポットが宿泊施設である場合、付帯情報として、例えば、日時情報(本例では、チェックイン日およびチェックイン時刻)、宿泊者の人数、年齢、性別などを取得する。
【0056】
なお、本例では、スポットが宿泊施設である例を挙げたが、スポットが、飲食店、娯楽施設、体験型施設、駐車場など、宿泊以外に係る施設であった場合、ステップS12において、当該スポットに適合した付帯情報を取得してもよい。例えば、スポットが駐車場である場合、車両に関する情報が付帯情報となりうる。また、スポットが体験型施設である場合、参加者の年齢などに関する情報が付帯情報となりうる。
ステップS124では、ユーザの入力に基づいて、予約内容を確定する。
【0057】
図7に戻り、説明を続ける。
スポットの追加が完了すると、処理はステップS11へ戻り、他のスポットの追加要否を判定する。さらにスポットを追加する場合、ステップS11およびS12の処理が繰り返される。
【0058】
なお、図7のフローチャートでは、複数のスポットを順次追加する例を挙げたが、旅程の作成を開始する前に、条件をユーザに指定させ、指定された条件に合致するスポットおよびプランの組み合わせを自動的に抽出し、提示するようにしてもよい。このような条件として、例えば、旅行対象のエリア、出発地、出発日時、訪問を希望するスポット、訪問を希望するスポットのジャンル、帰着日時などが挙げられる。これにより、おすすめの旅程を自動的に生成することもできる。生成された旅程は、ユーザによって編集可能であってもよい。例えば、スポットの追加、削除、差し替え、プランの差し替えなどをユーザに行わせてもよい。
【0059】
ステップS13では、交通手段の手配を行うか否かを決定する。
交通手段の手配を行う場合、ステップS14において、ユーザインタフェース画面を介して、利用する交通手段およびその詳細を決定する。本ステップでは、例えば、出発地、目的地、経路、利用する交通手段などを決定する。なお、予約が必要な交通手段を利用する場合、本ステップにおいて、当該交通手段を管轄する外部装置と通信を行って、空き状況の確認などを行ってもよい。外部装置は、例えば、鉄道、飛行機、タクシー、レンタカー等の予約サービスを提供する装置とすることができる。
ステップS13で、交通手段の手配を行わないと決定した場合、交通手段の手配に関連する画面の提示、および、交通手段の予約を行う処理はスキップされる。この場合、利用するスポットおよびプランを確定したタイミングで、予約の実行に移ってもよい。
【0060】
なお、旅行中において利用する交通手段は、二つ以上であってもよい。例えば、鉄道によって、目的とするエリアまで移動したのちに、エリア内においてレンタカーによる移動を行ってもよい。この場合、交通手段を提供する施設(例えば、タクシーやレンタカーの営業所など)をスポットとして扱ってもよい。この場合、ステップS12と同様の処理によって、スポットおよびプランを決定してもよい。
【0061】
ステップS15では、予約実行部1011が、ユーザが利用するスポット(および交通手段)を予約するためのデータ(予約データ)を生成する。本ステップでは、図5に例示したような予約データが生成され、ユーザが利用する一つ以上のスポット(または交通手段)にそれぞれ対応する外部装置に送信される。
【0062】
以上の処理によって、予約サーバ100は、複数のユーザから、複数のスポットの予約を受け付けることができる。
【0063】
次に、予約サーバ100が電子クーポンを発行する処理(第二の処理)について説明する。図9は、予約サーバ100が、スポットの予約状況に基づいて電子クーポンを発行する処理のフローチャートである。図示した処理は、所定のタイミングで、クーポン発行部1012によって実行される。
【0064】
まず、ステップS21で、予約データ102Cを取得する。取得対象のデータは、例えば、当日分とすることができる。
次に、ステップS22で、予約に係るユーザ数をエリアごとに計数する。例えば、クーポン発行部1012は、以下の条件に適合するユーザの数を複数のエリアごとに計数し、その結果に基づいて、各エリア内においてスポットを予約しているユーザの数を推定する。
(1)対象のエリア内にあるスポットを予約している
(2)予約日時が、現在時刻を中心とした所定の範囲内にある
なお、複数のエリアは、メッシュで分割されたものであってもよいし、行政区画などによって分割されたものであってもよい。
【0065】
ステップS23では、配布するクーポンを決定する。本ステップでは、クーポンに対応するスポットが以下の条件に適合している場合に、当該クーポンを配布対象として決定する。
(1)スポットが、対象のエリア内にある
(2)当該エリア内にいるユーザの数(ステップS22で推定)が、クーポンデータ102Dに定義された発行条件を満たしている
【0066】
次に、ステップS24で、決定したクーポンをユーザに配布する。クーポンの配布対象であるユーザは、例えば、(1)クーポンに関連付いたエリア内に存在するユーザ、または、(2)クーポンに関連付いたエリアに、所定の時間内(例えば、1時間以内)に到着できるユーザ、とすることができる。また、クーポンに発行上限枚数が規定されている場合、当該上限に従って配布が行われる。
【0067】
予約サーバ100が、ユーザ端末200の位置情報を取得可能である場合、予約サーバ100は、取得した位置情報に基づいて、クーポンを配布するユーザ端末200を決定することができる。このため、予約サーバ100は、複数のユーザ端末200の位置情報を周期的に収集するようにしてもよい。
また、ユーザの位置は、予約サーバ100が生成した旅程に基づいて推定することもできる。例えば、あるエリア内にあるスポットを予約しているユーザがいる場合、予約時刻において、当該ユーザが当該エリア内にいると推定することができる。また、予約サーバ100が、経路探索サービスを提供している場合など、ユーザが移動する経路が既知である場合、時刻ごとのユーザの位置を推定することができる。
【0068】
クーポンの配布は、ユーザに関連付いたユーザ端末200に対して、クーポンの電子データをプッシュ送信することで行ってもよい。また、ユーザ端末200に対して、所定のWebサイト等においてクーポンを配布している旨を通知し、ユーザを当該Webサイト等に誘導して、クーポンをダウンロードさせてもよい。また、ダウンロードは、所定の時間内(例えば、通知から1時間以内)にのみ行えるようにしてもよい。さらに、クーポンは、有効期限(例えば、発行から1時間以内)があるものであってもよい。図10は、ユーザ端末200に送信される通知の一例である。
【0069】
以上に説明したように、第一の実施形態では、ユーザがスポットを予約した際のデータに基づいて、所定のエリア内においてサービスを受けるために滞在しているユーザの数を推定し、当該ユーザの数が所定値を上回る場合に、当該エリアにて利用できる電子クーポンを発行する。かかる構成によると、所定のエリアにより多くの人が集まっている場合において、より多くの消費を促すためのインセンティブを発行することができる。
【0070】
(第一の実施形態の変形例)
第一の実施形態では、クーポンの発行条件である人数の閾値を一律としたが、人数の閾値は、状況に合わせて変動させることが好ましい場合がある。このため、閾値を、対象エリアの現在状況に基づいて設定してもよい。現在状況として、例えば、天候、気温、降水量、積雪量などを利用することができる。例えば、該当するエリアが、悪天候など、人が集まりにくい状況下にある場合、閾値を引き下げる補正を行ってもよい。エリアの状況を表すデータは、例えば、気象情報などを提供する外部装置から取得するようにしてもよい。
【0071】
(第二の実施形態)
第一の実施形態では、エリア内に存在するユーザの数に基づいてクーポンの発行可否を決定した。しかし、ユーザが予約しているサービスと類似したサービスに係るクーポンを提供することが好ましくない場合がある。例えば、ランチタイムにおける食事を予約しているユーザが多いエリアにおいて、ランチに関するクーポンをさらに配布することは妥当ではない。第二の実施形態は、これに対応するため、予約に係るサービスごとにユーザの数を推定する実施形態である。
【0072】
第二の実施形態では、ステップS22において、クーポン発行部1012が、エリアごと、かつ、サービスごとにユーザを計数する。この結果、図11に示したような集計結果が得られる。なお、サービスは、例えば、宿泊、飲食といったような区分であってもよいし、ランチタイム、ディナータイムのような、時間帯による区分であってもよい。
【0073】
また、第二の実施形態では、図12に示したように、クーポンの発行条件に、サービスに関する条件が追加される。例えば、「エリア内にて、『宿泊(食事なし)』というサービスを予約しているユーザの数」、または、「エリア内にて、『飲食(ランチタイム)』以外のサービスを予約しているユーザの数」を、クーポンの発行条件とすることができる。
そして、ステップS23において、サービスごとの人数に基づいて、クーポンの発行可否を決定する。
かかる構成によると、エリア内において特定のサービスを受けているユーザの数、または、特定のサービスを受けていないユーザの数に基づいて、クーポンの発行可否を決定することが可能になる。
【0074】
(第三の実施形態)
第一および第二の実施形態では、発行されたクーポンが、対象エリアに訪問可能なユーザに対して配布された。一方、クーポンの取得を無条件に提案することが好ましくない場合がある。例えば、宿泊施設において、朝食つきの宿泊プランを予約しているユーザに対して、朝の時間帯に利用できる他店の飲食クーポンを配布すべきではない。第三の実施形態は、これに対応するため、クーポンを配布するユーザを個別にフィルタリングする形態である。
【0075】
第三の実施形態では、ステップS24において、クーポンに係るサービスが、ユーザによって予約されているサービスの種別と同一であるかをユーザごとに判定し、種別が同一であるユーザに対しては、クーポンの配布を行わないか、クーポンの取得を提案しない。クーポンに係るサービスは、クーポンデータ102Dを参照することで判定することができる。また、予約されているサービスは、予約データ102Cを参照することで判定することができる。例えば、あるユーザの予約に係るサービスが「飲食(ランチ)」であって、クーポンに係るサービスが「飲食(ランチ)」である場合、当該ユーザに対しては、当該クーポンを配布しない。
これにより、ユーザが受けようとしているサービスと重複するサービスに係るクーポンを配布してしまうことを避けることができる。
【0076】
(第四の実施形態)
第一ないし第三の実施形態では、所定のエリアに存在するユーザの数に基づいて、当該エリアにおいて利用できるクーポンの提供可否を決定した。一方、ユーザの移動経路が取得または推定可能な場合、所定のエリアを通過するユーザの数に基づいて、当該エリアにおいて利用できるクーポンの提供可否を決定してもよい。
【0077】
例えば、予約サーバ100が、経路探索サービスを提供しており、ユーザが移動する経路が既知である場合、あるエリアをある時間帯に通過するユーザの数が分かる。さらに、経路が既知でなくても、ユーザの出発地(住所など)が既知であれば、予約しているスポットまでのユーザの移動経路を推定することができる。
【0078】
そこで、あるエリアを所定の時間帯に通過するユーザの数に基づいて、当該エリアにおいて利用できるクーポンの提供可否を決定してもよい。例えば、予約に係るサービスを受けるため、エリアAから、エリアBを経由してエリアCに移動中であるユーザが存在し、かつ、予約時刻までに余裕がある場合、途中のエリアBにおいて利用できるクーポンをユーザにサジェストし、利用させることもできる。
【0079】
(変形例)
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
例えば、本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0080】
また、実施形態の説明では、ユーザに対して電子クーポンを配布する例を挙げたが、インセンティブの種類はクーポンに限定されない。例えば、所定の条件を満たした場合に、所定のスポットにおいて開催されるタイムセールを通知するようにしてもよい。さらに、タイムセールの開催の是非を、ユーザの数に基づいて決定してもよい。
【0081】
また、実施形態の説明では、特定のエリア内にいるユーザの数をリアルタイムに集計したが、将来の特定の時点において特定のエリア内にいるユーザの数を推定してもよい。これにより、クーポンの発行計画を事前に立てることができる。また、クーポンの配布予告などを行えるようになる。
また、実施形態の説明では、複数のスポットを個別に予約する例を挙げたが、予約サーバ100は、複数のスポットまたはプランがセットになった旅行商品を販売してもよい。この場合、旅行商品に含まれていないサービスに係るクーポンをユーザに発行してもよい。
【0082】
また、実施形態の説明では、第一のサービスとして、複数のスポットの予約を行うサービスを例示したが、第一のサービスは、予約を伴わないサービス(例えば、情報提供のみを行うサービス)であってもよい。例えば、第一のサービスは、クーポンを提供している複数のスポットを検索するサービスであってもよい。この場合、クーポンの取得状況等に応じて、エリア内にいるユーザの数を推定するようにしてもよい。
このように、特定のスポットにおいてサービスを受ける(または、受けている)ユーザの数を判定することができれば、情報処理装置は、予約データ以外のデータを利用してもよい。
さらに、ユーザに対して、あるスポットやエリアに向かう旨を申告させ、申告の結果に基づいて、対応するエリアにおけるクーポンを配布するようにしてもよい。
【0083】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行
されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0084】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク・ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0085】
100・・・予約サーバ
101,201・・・制御部
102,202・・・記憶部
103,203・・・通信部
200・・・ユーザ端末
204・・・入出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12