(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189208
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】商品販売促進サーバ
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221215BHJP
【FI】
G06Q30/02 346
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097665
(22)【出願日】2021-06-11
(71)【出願人】
【識別番号】520044690
【氏名又は名称】ルーツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110560
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 恵三
(74)【代理人】
【識別番号】100182604
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 二美
(72)【発明者】
【氏名】加藤 照
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】オンライン上で、バーゲンセールの会場に来場したかのような、バーチャルバーゲン会場を再現し、ユーザの商品購買意欲を劇的に高める商品販売促進サーバを提供すること。
【解決手段】商品登録部と、複数のユーザ端末から、ユーザが前記商品登録部に登録された商品をカートに投入した情報を受信するカート投入情報受信部と、前記カート投入情報受信部に記録された情報に基づいて商品毎にカート投入順位リストを作成する順位リスト作成部と、最先順位のユーザに、前記商品を購入する購入権を所定時間付与する購入権付与部と、前記購入権付与部で付与された購入権が所定時間経過により終了すると前記順位リストから該ユーザの順位を削除して残ユーザの順位を更新し、前記購入権付与部で付与された購入権が商品が決済されることにより終了すると前記順位リストから全ユーザの順位を削除する順位リスト更新部を備えたサーバを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
販売する商品の情報を登録する商品登録部と、
ユーザが前記商品登録部に登録された商品の中からカートに投入した商品の情報を複数のユーザの有するユーザ端末から受信するカート投入情報受信部と、
前記カート投入情報受信部に記録された情報に基づいて、前記商品登録部に登録された商品毎に、前記カートに前記商品を投入するアクションを行ったユーザと、前記商品が前記カートに投入された時刻とを取得し、当該ユーザ及び時刻からユーザの順位リストを作成する順位リスト作成部と、
前記順位リスト作成部に順位情報が書き込まれるか又は順位情報が更新されると該順位情報に基づいて、最先順位のユーザに前記商品を購入する購入権を所定時間付与する購入権付与部と、
前記購入権付与部で付与された購入権が所定時間経過により終了すると前記順位リストから該ユーザの順位を削除して他ユーザの順位を更新し、前記購入権付与部で付与された購入権が商品決済により終了すると前記順位リストから全ユーザの順位を削除する順位リスト更新部と、を備えたことを特徴とする商品販売促進サーバ。
【請求項2】
販売する商品の情報と在庫数量を登録する商品登録部と、
ユーザが前記商品登録部に登録された商品の中からカートに投入した商品の情報を複数のユーザの有するユーザ端末から受信するカート投入情報受信部と、
前記カート投入情報受信部に記録された情報に基づいて、前記商品登録部に登録された商品毎に、前記カートに前記商品を投入するアクションを行ったユーザと、前記商品が前記カートに投入された時刻とを取得し、前記ユーザ及び時刻からユーザの順位リストを作成する順位リスト作成部と、
前記順位リスト作成部に順位情報が書き込まれるか又は前記順位リストが更新されると該順位情報に基づいて、前記順位が前記在庫数量以下であるユーザに対して前記商品を購入する購入権を所定時間付与する購入権付与部と、
前記購入権付与部で付与された購入権が所定時間経過により終了すると前記順位リストから該ユーザの順位を削除して他ユーザの順位を更新し、前記購入権付与部で付与された購入権が、商品決済により終了すると前記在庫リストに記録された在庫数が0より上である場合には前記順位リストから該ユーザの順位を削除して他ユーザの順位を更新し、前記在庫リストに記録された在庫数が0である場合は前記順位リスト作成から全ユーザの順位を削除する順位リスト更新部と、を備えたことを特徴とする商品販売促進サーバ。
【請求項3】
商品を購入するユーザが、一の商品の代金を決済するに際し、
前記ユーザが所定期間中に購入し決済した他の商品の代金と前記一の商品の代金を合算した合計額を算出し、
前記合計額が所定金額より上である場合は、前記所定期間中に決済した送料を前記一の商品の代金から差し引いた金額を決済処理する送料調整部を更に備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の商品販売促進サーバ。
【請求項4】
商品購入を完了したユーザが、販売サイトから退出する前の画面において、
前記ユーザが購入した商品及び数量の合計金額が所定金額に満たない場合は同日中に決済した送料金額を表示すると共に
前記送料金額を差し引いた実質支払額と前記送料金額を差し引かない商品金額とを表示した商品の追加購入画面を表示することを特徴とする請求項1から請求項3いずれか1つに記載の商品販売促進サーバ。
【請求項5】
前記追加購入画面において、該ユーザが前記カートに投入した商品であって前記順位リストの該ユーザの順位が所定順位内である商品を表示することを特徴とする請求項4に記載の商品販売促進サーバ。
【請求項6】
前記カートに投入可能な商品の数は、ユーザ毎に上限が設定されていることを特徴とする請求項1から請求項5いずれか1つに記載の商品販売促進サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品の販売促進サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットにて商品を購入する際に、ユーザが購入したい商品に迅速に辿り着き、必要な買い物を効率的に行うための各種検索システムや情報配信システムが考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、特許文献1に記載の技術は、ユーザの情報端末から特売品検索の要求を送信し、該要求を受信した管理センタが特売品情報を抽出し、顧客の情報端末に商品販売促進のための電子情報を生成し送信することによって、ユーザは、ユーザが必要とする商品販売情報をリアルタイムで入手することができる。
【0005】
実店舗に出向いて商品を購入する場合と違って、インターネットでの商品購入は、気軽に商品を閲覧できる反面、時間的場所的な拘束がないので、いつでも買えるという気持ちから、購入決定前に、他の店舗の商品に目移りし購入に至らないことも多い。実店舗でも買い物では、商品を一旦カートに入れたら店舗を出るまでに購入するかどうかを決定する必要があり短時間内に購入の有無が決定される。また、日時を決めて開催されるバーゲンセールでは、会場に集まった人々の熱気もあいまって、「今買わなければ。」「他の人もこんなに買っている。」と、気分が高揚し、商品への購入意欲が劇的に促進される。インターネット上でも買物は、そのような気分的な高揚は得られないため、商品を「カート」に入れた状態のままで、商品が決済に進められないことも多い。
【0006】
インターネットを介しての商品販売では、気軽に他店の商品と閲覧することができることから、ユーザは、商品を「カート」に入れた状態のまま、別のサイトに行き、商品を閲覧する。時間が経過すると、ユーザは、他店の商品に目移りし、該商品に対する購入意欲が減退していく。インターネットで商品を販売する際は、ユーザがカートに商品を投入したら、短時間に決済まで進めてもらえるように働きかけることが重要である。
【0007】
そこで、本発明は、オンライン上で、バーゲンセールの会場に来場したかのような、バーチャルバーゲン会場を再現し、ユーザの商品購買意欲を劇的に高める商品販売促進サーバを提供する。本発明の商品販売促進サーバは、オンライン上で、バーゲンセール会場における熱気を体感できるものである。他のユーザが、どの商品を好んでカートに入れているか等が視覚的に捉えられ、また、カートに入れた商品は一定時間を経過するとカートの外に出されるという制限時間がつくことで、気持ちが昂揚するので商品販売が劇的に促進される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
販売する商品の情報を登録する商品登録部と、
複数のユーザ端末から、ユーザが前記商品登録部に登録された商品をカートに投入した情報を受信するカート投入情報受信部と、
前記カート投入情報受信部に記録された情報に基づいて、前記商品登録部に登録された商品毎に、前記カートに前記商品を投入するアクションを行ったユーザと、前記商品が前記カートに投入された時刻と、前記ユーザの順位を記録して順位リストを作成する順位リスト作成部と、
前記順位リスト作成部に順位情報が書き込まれるか又は順位情報が更新されると該順位情報に基づいて、最先順位のユーザに前記商品を購入する購入権を所定時間付与する購入権付与部と、
前記購入権付与部で付与された購入権が所定時間経過により終了すると前記順位リストから該ユーザの順位を削除して残ユーザの順位を更新し、前記購入権付与部で付与された購入権が商品決済により終了すると前記順位リストから全ユーザの順位を削除する順位リスト更新部と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、商品の購入を希望するユーザが複数いた場合に、最先のユーザに制限時間つきの購入権が付与され、所定時間内に決済しない場合は次点のユーザに購入権が移ることになる。購入権を得たユーザの商品購入意欲を刺激し、早期決済を促すことができ、商品の販売を劇的に促進することができる。
【0010】
また、本発明の商品販売促進サーバは、販売する商品の情報と在庫数量を登録する商品登録部と、
複数のユーザ端末から、ユーザが前記商品登録部に登録された商品をカートに投入した情報を受信するカート投入情報受信部と、
前記カート投入情報受信部に記録された情報に基づいて、前記登録された商品毎に、前記カートに前記商品を投入するアクションを行ったユーザと、前記商品が前記カートに投入された時刻と、前記ユーザの順位を記録して順位リストを作成する順位リスト作成部と、
前記順位リスト作成部に順位情報が書き込まれるか又は前記順位リストが更新されると該順位情報に基づいて、前記順位が前記在庫数量以下であるユーザに対して前記商品を購入する購入権を所定時間付与する購入権付与部と、
前記購入権付与部で付与された購入権が所定時間経過により終了すると前記順位リストから該ユーザの順位を削除して残ユーザの順位を更新し、前記購入権付与部で付与された購入権が、商品決済により終了すると前記在庫リストに記録された在庫数が0より上である場合には前記順位リストから該ユーザの順位を削除して残ユーザの順位を更新し、前記在庫リストに記録された在庫数が0である場合は前記順位リスト作成から全ユーザの順位を削除する順位リスト更新部と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、商品の購入を希望するユーザが複数いた場合に、最先のユーザに制限時間つきの購入権が付与され、所定時間内に決済しない場合は次点のユーザに購入権が移る。購入権を得たユーザの商品購入意欲を刺激し、早期決済を促すことができ、商品の販売を劇的に促進することができる。
【0012】
また、本発明の商品販売促進サーバは、商品を購入するユーザが、一の商品の代金を決済するに際し、前記ユーザが所定期間中に購入し決済した他の商品の代金と前記一の商品の代金を合算した合計額を算出して、前記合計額が所定金額より上である場合は、所定期間中に決済した送料を前記一の商品の代金から差し引いた金額を決済処理する送料調整部を更に備えたことを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、同日中に決済した商品は、まとめて配送することとし、ユーザは、同日中の購入合計額に応じた送料を1回分のみ支払えばよい。ユーザは、同日中に、多くの商品を購入して送料無料になる金額まで購入しようという気持ちになるので、商品の購入意欲が刺激され、商品の販売を促進することができる。
【0014】
また、本発明の商品販売促進サーバは、商品購入を完了したユーザが、販売サイトから退出する前の画面において、前記ユーザが購入した商品及び数量の合計金額を表示し、前記合計金額が所定金額に満たない場合は同日中に決済した送料金額を表示すると共に前記送料金額を差し引いた実質支払額と、前記送料金額を差し引かない商品金額とを表示した商品の追加購入画面を表示することを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、少量の買い物で終了しようとするユーザに、送料無料になる購入額との差額を表示し、追加購入候補の商品と、送料相当分の金額を差し引いた該商品の実質支払い額を表示することで、商品の追加購入を促し、商品の販売を促進することができる。
【0016】
また、本発明の商品販売促進サーバの追加購入画面は、該ユーザが前記カートに投入した商品であって前記順位リストの該ユーザの順位が所定順位内である商品を表示することを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、買い物を終了しようとしたユーザは、送料がかかること及び追加で商品を購入すれば送料が無料になることを把握したうえで、追加購入画面を確認し、もうすこし待てば購入権が発生する商品があることを認識する。買い物を終了しようとしたユーザに、ログアウト前に、更に商品を購入しようという意欲をわかせることができる。
【0018】
また、本発明の商品販売促進サーバは、前記カートに投入可能な商品の数について、ユーザ毎に上限が設定されていることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、前記カートに投入可能な商品の数は、ユーザ毎に上限が設定されているので、各ユーザが商品を吟味したうえで、選りすぐった商品だけをカートに投入するので、無駄にキャンセル待ち人数が膨れ上がることなく、効率よく商品を販売することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施の形態1の商品販売促進サーバの構成を示す構成図である。
【
図2】実施の形態1に係る商品販売促進サーバを示す機能ブロック図である。
【
図3】実施の形態1に係る商品販売促進サーバのエントリー画面の表示例を示す説明図である。
【
図4】実施の形態1に係る商品販売促進サーバのエントリー登録の画面の表示例を示す説明図である。
【
図5】実施の形態1に係る商品販売促進サーバのエントリー登録後の事前閲覧画面の表示例を示す説明図である。
【
図6】実施の形態1に係る商品販売促進サーバにおける商品購入の処理処理手順の例を示すフローチャートである。
【
図7】実施の形態1に係る商品販売促進サーバの入場画面の表示例を示す説明図である。
【
図8】実施の形態1に係る商品販売促進サーバの商品販売画面の表示例を示す説明図である。
【
図9】実施の形態1に係る商品販売促進サーバの商品購入完了画面の表示例を示す説明図である。
【
図10】実施の形態1に係る商品販売促進サーバにおける商品及び送料の決済手順の例を示すフローチャートである。
【
図11】変形例1に係る商品販売促進サーバにおける商品購入終了後の処理手順の例を示すフローチャートである。
【
図12】変形例1に係る商品販売促進サーバの送料算定画面の表示例を示す説明図である。
【
図13】実施の形態2に係る商品販売促進サーバにおける商品購入の処理手順の例を示すフローチャートである。
【
図14】実施の形態2に係る商品販売促進サーバの商品販売画面の表示例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施の形態1)
本発明に係る商品販売促進サーバは、オンライン上に、バーチャルなバーゲン会場を設置してバーゲン開催日時を設定し、事前に登録(エントリー)したユーザに対し、先着順に制限時間つきで格安な価格で商品を出品し、制限時間内に購入することで、バーゲンセールに来場したようなバーチャル体験を促して商品販売を促進させるものである。
【0022】
実施の形態1にかかる商品販売促進サーバは、オンライン上でバーゲンセールを開催するものである。実施の形態1では、オンラインバーゲンセールに参加するユーザについて、原則として招待制を取る。バーゲンセールを開催する販売者は、オンラインバーゲンセールに来場してほしいユーザに招待状を送付するか又はエントリーサイトのURLを記載したメールを送付する等して、ユーザに事前にエントリー手続を行うように促す。招待を受けたユーザは、エントリーサイトにアクセスして所定の情報を入力してエントリーを行う。オンラインバーゲンセールを開催する販売者は、エントリーされたユーザ全員又は審査を得て選別した選出ユーザに対して、オンラインバーゲンセールに入場するためのID及びパスワードを発行する。
【0023】
販売者は、オンラインバーゲンセールで販売する商品の内容にあわせて、ユーザ全員を入場可とするか、必要な選別を行うかを選択する。選別に必要な情報はエントリー登録の入力画面で収集する。エントリー登録画面では、氏名、住所、所属等のほか、本人確認資料をアップロードさせて本人確認を行っても良い。また、エントリー登録の際、オンラインバーゲンセールで購入した商品は転売禁止としたり、購入価格を他に公開しないことを誓約させたり、その他必要な同時事項を盛り込んだ規約を表示して、該規約に同意することをエントリーの条件とする仕様を盛り込んでも良い。販売者がオンラインバーゲンセールで出品するのが高級ブランド商品である場合、購入を上得意客のみとしたり、身元の明らかな者のみとしたりして、ブランドの値崩れを防いだり、安価な転売品が流通することを防ぐ手立てを施すことが望ましい。
【0024】
この実施の形態1において、「販売者」とは、被服その他アパレル商品を販売する者及び企業をいうものとする。実施の形態1は、一例としてアパレルを販売するオンラインバーゲンセールを開催する仕様を説明するが本発明の商品販売システムで扱う商品はアパレル商品に限定されるものではなく、時計、雑貨、食品のほか自動車や家具等を販売する仕様としても良い。自動車や家具類は、実店舗で販売する場合は広い展示スペースを必要とするが、本商品販売促進システムを仕様すれば、大型商品も多数出品して、ユーザに供することができる。実施の形態1において、「ユーザ」とは、販売者から招待された者を含む、商品販売促進システムにアクセス可能な者をいうものとし、システムの説明においてはユーザ端末を指すこともある。「管理者」とは、本発明に係るサーバの管理者をいう。
【0025】
図1は、本発明の実施の形態1の商品販売促進サーバの構成を示す構成図である。
図1に示すように、販売者と購入者との間の取引を支援する管理者として動作するサーバ1と、ユーザが所有する端末である利用者端末2と、販売者が所有する端末である販売者端末3とがネットワークで接続されている。なお、サーバ1に対して前記利用者端末2及び販売者端末3はクライアント端末として機能する。
【0026】
図2は、実施の形態1に係る商品販売促進サーバを示す機能ブロック図である。サーバ1は、利用者情報登録部、商品情報登録部、カート順位監視部、商品決済処理部及び送料演算部等からなり、該データの記憶部はサーバ1自体若しくはサーバ1からアクセス可能なクラウド上にある。
【0027】
サーバ1は、販売する商品の情報を登録する商品登録部と、複数のユーザ端末から、ユーザが前記商品登録部に登録された商品をカートに投入した情報を受信するカート投入情報受信部と、前記カート投入情報受信部に記録された情報に基づいて、前記カートに投入された前記商品の情報、前記商品が前記カート投入された情報が前記カート投入情報受信部に到達した時刻及び前記カートに前記商品を投入するアクションを行ったユーザの情報を記録して、前記登録された商品毎にカート投入順位リストを作成する順位リスト作成部と、前記順位リスト作成部に順位情報が書き込まれるか又は前記順位リストが更新されると該順位情報に基づいて、最先順位のユーザに、前記商品を購入する購入権を所定時間付与する購入権付与部と、前記購入権付与部で付与された購入権が所定時間経過により終了すると前記順位リストから該ユーザの順位を削除して残ユーザの順位を更新し、前記購入権付与部で付与された購入権が商品が決済されることにより終了すると前記順位リストから全ユーザの順位を削除する順位リスト更新部と、を備えている。
【0028】
前記商品情報登録部は、販売者端末3から送信された商品情報を受信して登録し、販売者端末3から送信された在庫数量を在庫情報として保持する。前記カート投入情報受信部は、ユーザが該商品を前記カートに投入した情報を受信する。順位リスト作成部は、前記カート投入情報受信部が受信した情報、すなわち、前記カートに商品を投入したユーザ、該ユーザがカートに商品を投入した時刻及び前記カートに投入された商品情報から順位リストを作成して記憶する。
【0029】
[動作概要]
本発明の商品販売促進サーバは、事前にエントリー登録したユーザが、指定された日時にオンラインバーゲンサイトに一斉に入場(ログイン)し、販売者が出品し登録した商品を閲覧して、オンライン上で、バーゲンセールの会場に来場したかのような体験を得ながら商品を閲覧し購入する。本発明の商品販売促進サーバでは、ユーザは、画面において、他のユーザが、どの商品を好んでカートに入れているか等を視覚的に捉えられる。また、カートに入れた商品は一定時間を経過するとカートの外に出されるという制限時間がつく。他のユーザがカートに投入したが時間切れとなった商品は、該ユーザのカートから外れ、次点ユーザに制限時間つきの購入権が発生する。通常のインターネットショッピングとは違って、他者に取られる前に、購入権が発生した商品を制限時間内に商品を購入しようという気持ちになり、あたかも、バーゲン会場に来ているかのような高揚感を得ながら商品を購入していくことができる。
【0030】
[事前エントリー登録]
図3は、実施の形態1に係る商品販売促進サーバのエントリー画面の表示例を示す説明図である。
図4は、実施の形態1に係る商品販売促進サーバのエントリー登録の画面の表示例を示す説明図である。オンラインバーゲンセールで商品を販売したい販売者は、まず、商品販売促進サーバの商品登録部に、出品する商品の詳細と価格、在庫数量等を送信する。商品登録部は、販売者から送信された商品詳細情報や在庫終了等を受信し記憶する。販売者は、商品販売促進サーバで提供されるオンラインバーゲンセールにアクセスしてほしいユーザに、予め、招待メール又はハガキを送付し、事前にエントリー登録を行うよう働きかける。招待を受けたユーザは、販売者から受け取ったURL情報を元に、事前エントリーのサイトにアクセスし、エントリー登録を行う。招待制とせず、インターネットで広く告知を行って、ユーザからのエントリー登録を募る方式としても良い。エントリー登録の画面は、
図3及び
図4に示すような画面であって、エントリー登録では販売者が、商品を販売したいユーザを選定又は抽出するために必要な情報を入力させる。転売防止等必要な事項を盛り込んだ規約を表示させ合意させる工程を必須工程として組み込んだり、本人確認書類をアップロードさせる仕様を入れてたりしても良い。
【0031】
[入場コードの配布及び事前閲覧]
エントリー登録を済ませたユーザに対し、販売者は、エントリー登録された内容に沿って事前審査を行い、オンラインバーゲンに入場を許可するユーザにのみ、入場のためのIDとパスワードをメールその他事前登録で登録された連絡先に送付する。事前審査なしで全員に入場を許可する場合は、エントリー登録されたユーザに対して入場IDとパスワードを送付する。入場IDとパスワードを得たユーザは、指定されたサイトにアクセスすると、オンラインバーゲンが開始する前は、
図5に示すような事前閲覧画面を閲覧することができる。事前閲覧画面に表示される商品は、販売者が、予め、商品登録部に送信し、記憶された商品情報である。商品登録部は、販売者から送信された商品情報等を記録して、ユーザ端末の画面に該商品情報の一部を表示してユーザに閲覧させる。予め設定されたオンラインバーゲンセールの前に、ユーザは、出品される予定の商品を閲覧し、下見を済ませておくことができる。
【0032】
[入場及び商品購入]
図6は、実施の形態1に係る商品販売促進サーバにおける商品購入の処理手順の例を示すフローチャートである。予め告知された日時に、入場を許可されたユーザは、入場IDとパスワードを使用して指定されたサイトにアクセスする。
図7は、実施の形態1に係る商品販売促進サーバの入場画面の表示例を示す説明図である。
図7に示すように、ユーザは、入場画面が表示されたら、事前に販売者から送付されたIDとパスワードを用いてログインし、商品販売促進サーバの商品登録部に記憶された情報にアクセスし、表示された商品及び商品情報を閲覧する(ステップS1)。
図8は、実施の形態1に係る商品販売促進サーバの商品販売画面の表示例を示す説明図である。
図8に示すように、表示される商品ページには、他のユーザが、その商品に対して「いいね」をつけた数や、現在、何人のユーザが商品を検討中であるか、また、何人のユーザが商品をカートに入れて順番待ちをしているかが表示される。インターネットでの商品購入は、通常、他者の視線や視点を気に掛けることがない買い物方法であるが、本発明の商品販売促進サーバは、同時に、多数のユーザが該サイトにログインし、同時に閲覧している状況をユーザに強く意識させることで、ユーザの商品販売意欲を促進させる。
【0033】
[カート投入]
図6に示すように、ユーザは商品を閲覧し(ステップS1)、気に入った商品をカートに投入する(ステップS2)。カート投入情報受信部は、ユーザが商品をカートに投入した情報を受信し、カートに商品を投入するアクションを行ったユーザと、ユーザがカートに商品を投入した時刻を取得して記憶する。順位リスト作成部は、カート投入情報受信部に記憶された情報(カート投入アクションを行ったユーザ情報及びカート投入時刻情報)から、商品登録部に登録された商品毎に、ユーザの順位リストを作成してサーバ1に書き込む(ステップS3)。購入権付与部は、書き込まれたカート順位情報を元に、条件を充たしたユーザに購入権を付与する(ステップS4)。すなわち、カート投入順位が、商品の在庫数よりも小さい場合は、該ユーザに即購入権を発生させる。前記購入権は、制限時間つきの購入権であり、購入権発生と同時にカウントダウンが始まる(ステップS5)。サーバ1は、該ユーザ端末の画面に、購入権発生の残時間についてカウントダウンを表示させる。
【0034】
ユーザが、制限時間内に商品を決済すると(ステップS6)、商品登録部は、在庫数量の変動を記録する(ステップS7)。順位リスト更新部は、商品が決済されたことを受けて順位リストを更新し、商品を決済したユーザの順位を削除すると共に他ユーザの順位を更新して記憶する。購入権付与部は、順位リスト更新部が順位リストを更新したことを受け、新しい順位リストの順位に基づいて、カート投入順位が在庫数量よりも小さいユーザに所定時間の購入権を発生させる。当該処理は、在庫数が0になるまで続けらる。購入権付与部は、順位リストが更新される毎に、カート投入順に、次点ユーザに次々購入権を付与する(ステップS8~)。順位リスト作成部は、商品決済により、在庫数が0になると、順位リスト内の全ユーザの順位を削除し、商品画面に売り切れの表示を行う(ステップS21)。売り切れ表示により該商品の販売は終了となる。順位リスト更新部は、ユーザが商品をカートに投入したが(ステップS4~ステップS6)、制限時間内に商品を決済しなかった場合、順位リストから該ユーザのカート投入順位を削除し(ステップS9)、新たな順位を他ユーザに付与して順位リストを更新して記憶する(ステップS10)。購入権付与部は、順位リストが更新されたことを受け、次点ユーザに所定時間の購入権を発生させる。
【0035】
図9は、実施の形態1に係る商品販売促進サーバの商品購入完了画面の表示例を示す説明図である。ユーザが制限時間内に、商品を決済すると、注文確定の画面が表示され、他にユーザのカートに購入権発生中の商品があれば該商品を表示して、商品購入を促す。ユーザは、カート内の他の商品を決済しない場合は、商品閲覧画面に戻り、他の商品を閲覧して買い物を続けることができる。
【0036】
[商品と送料の決済]
図10は、実施の形態1に係る商品販売促進サーバにおける商品及び送料の決済手順の例を示すフローチャートである。ユーザが商品を決済する際、送料も同時に決済する。サーバ1の送料調整部は、ユーザが商品を決済する際、該商品の代金に該ユーザが所定期間中に決裁した商品代金を合算し、その合計額から送料を算出する。
所定期間とは、購入された商品を同梱して送付すると定めた期間である。同一日付の商品は同梱すると定めても良いし、複数日にわたって開催されるバーゲンにおいては当該開催期間中に購入した商品は全て同梱して同一発送すると定めても良い。いつからいつまでの決済商品を同梱発送するかは、ユーザ端末画面に表示させる等して予めユーザに周知しておく。
【0037】
ユーザが購入商品を決定して決済に進むと(ステップS101)、送料調整部は、商品代金と、該商品の配送に必要な送料を合算した金額を決済処理する。実施例1の商品販売促進サーバでは、所要期間内に、所定金額以上商品を購入すると送料は無料になり、所定金額以下である場合は一律金額の送料が発生する例である。サーバ1の送料調整部は、所定期間内の商品購入に際し、最大一回分の送料を決済する処理を行う。すなわち、送料調整部は、所定期間中に、ユーザ端末から送信された複数回の商品購入要求を決済するに際し、所定期間内に決済された商品代金の累積額が送料無料となる金額に達すると、既に決済した送料金額を商品代金から差し引いた金額を決済する処理を行う。
【0038】
送料調整部が行う処理は下記のとおりである。
商品の決済処理において、該決済が、所定期間中に初めてなされる決済であり該商品の代金が、送料無料となる所定金額を超えている場合(ステップS102)、送料調整部は、送料を加算せず該商品の代金のみを決済処理する(ステップS105)。
商品の決済処理において、該決済が、所定期間中に初めてなされる決済であり該商品の代金が、送料無料となる所定金額を超えない場合、送料調整部は、該商品代金に送料を加算した金額を決済処理する(ステップS104)。
【0039】
商品の決済処理において、該決済が、所定期間中になされる二回目以降の決済であって既に前回までの決済で送料無料となる所定金額に達しており、送料の決済がなされていないか又は送料の決済がなされていても既に相殺済である場合(ステップS106~S109)、送料調整部は、該商品の決済処理を行う(ステップS105)。
商品の決済処理において、該決済が所定期間中になされる二回目以降の決済であって、前回までの決済で送料無料となる所定金額に達しておらず、これから決済する該商品の代金と所定期間中に決済された商品とを合算しても送料無料となる所定金額に達しない場合(ステップS106~S108)、送料調整部は、該商品代金の決済処理を行う(ステップS105)。
商品の決済処理において、所定期間中になされる二回目以降の決済であって、前回までの決済で送料無料となる所定金額に達しておらず、これから決済する該商品の代金と所定期間中に決済された商品とを合算すると送料無料となる所定金額に達する場合(ステップS106~S109)、送料調整部は、該商品の代金から送料金額を差し引いた金額の決済処理を行う(ステップS110)。
【0040】
実施の形態1の商品販売促進サーバは、所定期間中に商品決済した累計額が、送料無料となる所定金額に達した場合に、送料調整部が、決済する商品代金から該送料金額を差し引いた金額を決済する。送料調整部は、商品代金から送料相当分を差し引いた額を決済処理する仕様のほか、累計額が送料無料となる所定金額に達すると、既に決済した送料を返金処理する仕様としても良い。
【0041】
[追加購入画面]
サーバ1は、追加購入画面表示部を備えている。追加購入画面表示部は、商品購入を完了したユーザが、販売サイトから退出する前の画面において、送料が決済されたままである、すなわち、該ユーザの所定期間中の購入合計額が送料無料となる所定金額に満たない場合に追加購入画面を表示する。追加購入画面では、該ユーザが所定期間中に購入した商品及び数量の合計金額と決済した送料金額が表示されると共に、商品の追加購入を促す画面が表示される。追加購入画面表示部は、追加購入画面において、前記送料金額を差し引いた実質支払額と、前記送料金額を差し引かない商品金額とを表示した商品画面を表示する。
【0042】
さらに、追加購入画面表示部は、追加購入画面において、ユーザがカートに投入中の商品であって、購入権発生までの待ち人数が所定人数以内の商品の購入画面も表示する。すなわち、ユーザは、追加購入画面において、もうすこし待てば、カートに投入した商品について購入権が発生することを確認できる。ユーザに対し、もうすこし待って追加で商品を購入しようという意欲を発生させることができる。追加購入画面表示部は、追加購入画面において、ユーザがカートに投入中の商品を、購入権発生までの待ち人数が少ないものから順に商品の購入画面を表示する仕様としても良い。ユーザにカートに投入中の商品についてのキャンセル待ちの数を再確認してもらうことにより、商品の追加購入を促すことができる。
【0043】
サーバ1は、追加購入画面表示部により追加購入画面を表示させることによって、ユーザに、当該サイトを退出する前に、送料無料となる所定金額まで商品を追加購入するかどうかを再度、検討することになる。追加購入画面では、送料金額を差し引かれた実質支払い額を表示することによって、該商品を通常より安く購入できることをユーザに認識させ、商品の販売を促進する。
【0044】
[カートに投入できる商品数]
本商品販売促進サーバは、カート投入順に、制限時間つきの購入権を付与して、各ユーザの商品購入意欲を刺激するものであるが、ユーザが全商品を入場と同時にカートに投入する等の行為を行うと、無駄な待ち時間が発生し、かえってユーザの購入意欲を削ぐ結果となるので、カートに投入できる商品の数には上限を設定する仕様としても良い。カートに投入できる商品の数を限定することで、各ユーザは、商品をよく吟味してカートに投入することになるので、購入意欲の高いユーザに購入権を付与することができる。
【0045】
また、ユーザ毎に、購入権の発生時間を設定し、該発生時間はカート内の商品の数によって変動する仕様としても良い。すなわち、サーバ1に、カート内の商品数に応じて各商品の購入権発生時間が変動する手段を設ける。たとえば、ユーザ毎に、60分の購入権発生時間を設定したとする。その場合、カート内の商品が1つの場合、ユーザは該商品の購入権発生時間を60分間獲得できる。カート内の商品が2つの場合、それら2つの商品について、ユーザは購入権発生時間を、それぞれ30分間ずつ獲得できる。カート内の商品が3つ、4つ、と、増えるに従い、ユーザが該商品の購入権が発生した際の発生時間は60分をカート内の商品の数で割った時間分となる。このようにして、カート内の商品が多いほど、各商品の購入権発生時間が短くなる仕様とすれば、ユーザが商品を吟味せず、やみくもにカートに投入して他のユーザの購入権発生の機会を奪うことがなく、購入意欲の高いユーザに対して購入権を発生させ、効率よく商品を販売することができる。
【0046】
(変形例1)
[退場前画面における送料の精算]
図11は、変形例1に係る商品販売促進サーバにおける商品購入終了後の処理手順の例を示すフローチャートである。
図12は、変形例1に係る商品販売促進サーバの送料算定画面の表示例を示す説明図である。
【0047】
変形例1は、ユーザが個々の商品を決済する際、送料については決済せず商品代金のみを決済し、買い物を終了してサイトから退出する前の画面で、送料のみを決済する仕様である。変形例1では、送料精算画面表示部を備えている。送料精算画面は、ユーザは、買い物を終えてサイトから退出する前に表示され、所定期間中に決済した商品代金の合計額から送料を判定して決済する。また、送料精算画面では、所定期間中にユーザが購入した商品及び数量の合計金額を表示し、前記合計金額が所定金額に満たない場合は送料を算出して表示すると共に前記合計金額と前記所定金額との差額を表示し、商品の追加購入を促す画面もあわせて表示する。前記画面では前記差額より高い金額の商品を表示させ、該商品の通常価格と、前記通常価格から前記送料を差し引いた実質支払額とが表示される。
【0048】
図12に示すように、送料精算画面表示部は、希望の商品を購入し(ステップS31)、買い物を終了するユーザに対して(ステップS32)、送料精算画面を表示させる。該送料精算画面では、購入した商品一覧から送料が算出され表示される(ステップS33)。変形例1の商品販売促進サーバでは、所定金額以上の購入をした場合、送料は無料になる。送料精算画面表示部は、購入合計額が、所定金額に満たないと判定した場合(ステップS34)、画面に、今回の買い物によって送料が発生する旨と送料の金額、さらに、送料無料になる所定金額とユーザの購入金額との差額を表示する。さらに、
図12に示すように、送料精算画面表示部は、該差額の金額よりも高い価格の商品を表示し、追加商品の購入を促す画面もあわせて表示する。追加商品の金額表示は、販売価格と共に、該販売価格から先ほど表示した該ユーザの送料金額を差し引いた実質支払い金額があわせて表示される。送料精算画面表示部は、上述の画面表示により、ユーザに、該商品を実質支払い金額で購入可能できることを認識させ、商品購入を促す。
【0049】
追加購入画面から、ユーザは、追加の商品購入を行っても良いし、他の商品候補を更に表示させて追加商品の購入を検討してもよい。追加商品を購入しないことを選択したユーザは、送料を精算してオンラインバーゲンサイトからのログアウトを行う。
【0050】
(実施の形態2)
次に、
図13及び
図14を示しながら、実施の形態2の商品販売促進サーバについて説明する。実施の形態2の商品販売促進サーバは、高級時計や自動車、一点もの家具、アンティーク品等、高額商品や一点もの商品における商品販売促進システムである。販売される商品は、個々の商品毎に出品されており、それぞれの在庫数は1であって該商品がユーザに決済されると出品終了となる。
図13は、実施の形態2に係る商品販売促進サーバにおける商品購入の処理手順の例を示すフローチャートである。
図14は、実施の形態2に係る商品販売促進サーバの商品販売画面の表示例を示す説明図である。
【0051】
実施の形態2のサーバ1は、販売する商品の情報と在庫数量を登録する商品登録部と、複数のユーザ端末から、ユーザが前記商品登録部に登録された商品をカートに投入した情報を受信するカート投入情報受信部と、前記カート投入情報受信部に記録された情報に基づいて、前記カートに投入された前記商品の情報と、前記商品が前記カート投入された情報が前記カート投入情報受信部に到達した時刻と、前記カートに前記商品を投入するアクションを行ったユーザの情報を記録して、前記登録された商品毎にカート投入順位リストを作成する順位リスト作成部と、前記順位リスト作成部に順位情報が書き込まれるか又は前記順位リストが更新されると該順位情報に基づいて、前記順位が前記在庫数量以下であるユーザに、前記商品を購入する購入権を所定時間付与する購入権付与部と、前記購入権付与部で付与された購入権が所定時間経過により終了すると前記順位リストから該ユーザの順位を削除して残ユーザの順位を更新し、前記購入権付与部で付与された購入権が、商品が決済されることにより終了すると前記在庫リストに記録された在庫数が0より上である場合には前記順位リストから該ユーザの順位を削除して残ユーザの順位を更新し、前記在庫リストに記録された在庫数が0である場合は前記順位リスト作成から全ユーザの順位を削除する順位リスト更新部と、を備えている。
【0052】
[エントリー登録]
実施の形態1と同様に、販売者は、事前に、商品登録部に販売したい商品を送信する。サーバ1の商品登録部は販売者から送信された商品情報(商品詳細や販売予定価格、在庫数量等を含む)を記憶する。また、販売者は、予め、商品内容に応じ、購入意欲が高そうなユーザ、各販売者が各自で保管している得意先リスト掲載の顧客等に招待メール又はハガキを送付して、事前にエントリー登録を行うよう働きかける。ユーザは、販売者から受け取った招待を元に、事前エントリーのサイトにアクセスし、エントリー登録を行う。エントリー登録の画面は、ユーザの属性その他個人情報のほか転売防止等必要な事項を盛り込んだ規約を表示させ合意させる工程を必須工程として組み込んだうえ、本人確認書類をアップロードさせる仕様を入れる。これら収集した情報は、ユーザが商品購入した後のフォローアップやデータ解析に使用される。
【0053】
[入場及び購入]
エントリー登録を済ませたユーザに対し、販売者は、エントリー登録された内容に沿って事前審査を行い、オンラインバーゲンに入場を許可するユーザにのみ、入場のためのIDとパスワードをメールその他事前登録で登録された連絡先に送付する。エントリー登録から入場までのフロー、商品販売ページの仕様は実施の形態1と同様のため記載を省略する。
図13に示すように、オンラインバーゲンが始まると、ユーザは、予め受領した入場IDとパスワードを用いてユーザがオンラインバーゲンサイトにログインする。ユーザは、商品登録部に記録された商品を閲覧して(ステップS51)、購入を検討する商品をカートに投入する。カート投入情報受信部は、ユーザが商品をカートに投入した情報を受信し、カートに商品を投入するアクションを行ったユーザと、ユーザがカートに商品を投入した時刻を取得して記憶する(ステップS52)。順位リスト作成部は、カート投入情報受信部に記憶された情報(カート投入アクションを行ったユーザ情報及びカート投入時刻情報)から、商品登録部に登録された商品毎に、ユーザの順位リストを作成してサーバ1に書き込む(ステップS53)。購入権付与部は、書き込まれたカート順位情報を元に、条件を充たしたユーザに購入権を付与する(ステップS54)。前記購入権は、制限時間つきの購入権であり、購入権発生と同時にカウントダウンが始まる(ステップS55)。サーバ1は、該ユーザの画面に、購入権発生の残時間についてカウントダウンを表示させる。
【0054】
購入権付与部が付与する購入権の制限時間の設定について、全てのユーザに対し同一の制限時間を与える仕様としても良いし、ユーザ毎に、各ユーザのこれまでの購入履歴等を勘案して、販売者が高評価を与えたユーザには長めの制限時間を設定する仕様としても良い。購入権付与部が各ユーザに発生させる購入権の時間は、予め、販売者によって各ユーザに付与され、サーバ1のユーザ情報登録部に記憶されている。ユーザ情報登録部は、予め販売者から送信された各ユーザに与えられた購入権発生時間を記録する。購入権付与部は、順位リストと共に各ユーザに、設定された所要時間分の購入権を付与する。サーバ1は、ユーザに購入権が付与されると、購入権の残り時間のカウントダウンをユーザの画面に表示する(
図14)。順位リスト更新部は、制限時間内にユーザが商品を決済すると(ステップS56)、順位リスト内の全ユーザの順位を削除する。商品が決済されることによって該商品の販売は終了となる。サーバ1は、該商品の販売が終了すると、他のユーザの画面に売り切れの表示を行う。
【0055】
カート投入順位が2番目以下であったユーザは(ステップS58)、キャンセル待ちの表示がなされる。(ステップS59)順位リスト更新部は、先ユーザーが商品を決済せず制限時間を終了した場合または先ユーザが該商品をカートから外す等してカート投入順位が繰り上がると(ステップS60)、順位リストを更新し、商品を決済したユーザの順位を削除すると共に他ユーザの順位を更新して記録する。購入権付与部は、順位リストが更新されたことを受けて、新しい順位リストの順位に基づいて次点ユーザに制限時間つきの購入権を付与する(ステップS61)。順位リスト更新部は、制限時間内に商品が決済されなかったり、ユーザがカートから商品を外すと、順位リストを更新して記録する。購入権付与部は、順位リストが更新されると、キャンセル待ちのユーザが存在している場合には(ステップS63)、次点ユーザに購入権を付与する(ステップS64~)。
【0056】
実施の形態2の商品販売促進サーバにおいても、実施の形態1と同様、表示される商品ページには、他のユーザが、その商品に対して「いいね」をつけた数や、現在、何人のユーザが商品を検討中であるか、また、何人のユーザが商品をカートに入れて順番待ちをしているかが表示される。商品登録部には、予め販売者が登録した商品情報のほか、ユーザが送信した「いいね」情報や、ユーザが商品を検討中である情報も随時記録される。インターネットでの商品購入は、通常、他者の視線や視点を気に掛けることがない買い物方法であるが、本発明の商品販売促進サーバは、同時に、多数のユーザが該サイトにログインし、同時に閲覧している状況をユーザに強く意識させることで、ユーザの商品販売意欲を促進させる。
【符号の説明】
【0057】
1 サーバ
2 利用者端末
3 販売者端末