(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189235
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】帳票画面入力システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20120101AFI20221215BHJP
G06Q 10/06 20120101ALI20221215BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20221215BHJP
【FI】
G06Q10/10 310
G06Q10/06 302
G06F3/0484
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097715
(22)【出願日】2021-06-11
(71)【出願人】
【識別番号】000104652
【氏名又は名称】キヤノン電子株式会社
(72)【発明者】
【氏名】前川 周平
【テーマコード(参考)】
5E555
5L049
【Fターム(参考)】
5E555AA04
5E555AA71
5E555BA02
5E555BA53
5E555BA71
5E555BB02
5E555BC18
5E555CA43
5E555DB04
5E555DB18
5E555DB56
5E555EA06
5E555EA14
5E555FA00
5L049AA07
5L049AA09
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】作業担当者の交代や作業内容の更新が頻繁に行われる職場において、作業実行時に、作業担当者の実際の作業場所に紐づいた作業内容と使用端末に従った帳票画面を取得する。
【解決手段】作業者が使用する情報端末41に表示される帳票画面を情報端末41に入力する帳票画面入力システムであって、作業場所に対応した作業者情報および作業場所情報が保存される作業情報データベース120と、帳票画面を作成する帳票作成手段310と、帳票作成手段310によって作成された帳票が保存される帳票保存手段330と、帳票保存手段330に保存される帳票画面に対し、作業者情報および作業場所情報に基づいて変更した帳票画面を保存する帳票画面表示/遷移判断手段320とを備えることを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業者が使用する情報端末に表示される帳票画面を前記情報端末に入力する帳票画面入力システムであって、
作業場所に対応した作業者情報および作業場所情報が保存される作業情報データベースと、
前記帳票画面を作成する帳票作成手段と、
前記帳票作成手段によって作成された帳票が保存される帳票保存手段と、
前記帳票保存手段に保存される帳票画面に対し、前記作業者情報および前記作業場所情報に基づいて変更した帳票画面を保存する帳票画面表示/遷移判断手段と
を備えることを特徴とする帳票画面入力システム。
【請求項2】
前記作業者情報が保存される作業者情報データベースを備え、前記作業者情報データベースに保存された前記作業者情報には、前記作業者における前記作業場所に対応した習熟度情報が含まれることを特徴とする請求項1に記載の帳票画面入力システム。
【請求項3】
前記帳票画面表示/遷移判断手段は、前記帳票作成手段が作成した帳票画面を前記帳票保存手段に保存するにあたり、前記作業情報データベースと前記作業者情報データベースを参照して、作業単位での作業習熟度や使用端末にそれぞれ最適化された複数の帳票を自動的に登録することを特徴とする請求項2に記載の帳票画面入力システム。
【請求項4】
前記情報端末を介して二次元コードから情報を取得する二次元コード情報取得手段を備え、
前記帳票画面表示/遷移判断手段は、前記帳票保存手段に登録された帳票に対し、前記情報端末に入力された作業者の認証情報と前記二次元コード情報取得手段が取得した二次元コードとで認証を行う認証情報参照手段と、前記認証情報参照手段の参照結果および前記二次元コード情報取得手段で得られた情報に対応した帳票画面を前記情報端末に入力することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の帳票画面入力システム。
【請求項5】
前記作業者の作業実績から作業習熟度を自動的に計測し、前記作業者情報データベースの内容を更新する作業者情報更新手段を備え、前記作業場所ごとの前記作業者の習熟度をリアルタイムに更新することを特徴とする請求項2または3に記載の帳票画面入力システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報端末に表示される帳票画面を作成し、その画面と二次元コード読み取り機能を通じて作業を運用するシステムに関し、特に帳票画面情報の入力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
倉庫や工場における決められたラインや作業台における各工程において、特許文献1においては、担当者が使用する情報端末に表示される帳票画面を通し、各作業工程の処理結果を入力・更新し、業務ワークフローを行うシステムが開示されている。このシステムで使用される帳票画面を実行するために、情報端末における対話型の入力インターフェースを含む帳票画面を作業開始前に定義、登録しておく必要がある。帳票画面入力システムで開発された帳票画面は、帳票画面運用時に情報端末画面に表示され、担当者の入力情報や選択によって各処理が行われ、サーバーと通信を行いながら画面を更新していく。
【0003】
このような帳票画面入力システムを用いる例として、特許文献1や特許文献2に記載された技術のように、担当者の属性に応じて該当帳票のフォーマットを定義し、担当者が出力可能である帳票を指定できる帳票作成システムが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-27322号公報
【特許文献2】特開2012-118677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1及び特許文献2に記載のものにあっては、担当者の交代や作業内容の更新が頻繁に行われる職場において、担当者が予定されていない作業に交代になった場合、(作業変更が決定した時点では担当者の属性に該当帳票は登録されていないため)この担当者は使用中の情報端末を用いて作業交代後の帳票を実行できないという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を鑑み、本発明に係る帳票画面情報入力システムは、
作業者が使用する情報端末に表示される帳票画面を前記情報端末に入力する帳票画面入力システムであって、
作業場所に対応した作業者情報および作業場所情報が保存される作業情報データベースと、
前記帳票画面を作成する帳票作成手段と、
前記帳票作成手段によって作成された帳票が保存される帳票保存手段と、
前記帳票保存手段に保存された帳票画面に対し、前記情報端末に表示される帳票画面が前記作業者情報および前記作業場所情報に基づいて変更する帳票画面表示/遷移判断手段と
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、作業実行時には、作業担当者が実際の作業場所に紐づいた作業内容と使用端末に従った帳票画面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る帳票画面入力システムの概略図である。
【
図2】本発明の実施の形態1に係る帳票画面作成時の編集画面例である。
【
図3】本発明の実施の形態1に係る帳票画面入力システムのシステム構成図である。
【
図4】本発明の実施の形態1に係る帳票画面入力システムの帳票作成手段の構成例を示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態1に係る帳票画面入力システムの帳票作成時のシーケンス図である。
【
図6】本発明の実施の形態1に係る帳票画面入力システムの帳票実行手段の構成例を示す図である。
【
図7】本発明の実施の形態1に係る帳票画面入力システムの帳票実行時のシーケンス図である。
【
図8】本発明の実施の形態2に係る帳票画面入力システムのシステム構成図である。
【
図9】本発明の実施の形態2に係る帳票画面入力システムの帳票実行時のシーケンス図である。
【
図10】本発明の実施の形態3に係る帳票画面入力システムの帳票実行時のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施の形態1]
以下、この発明の実施の形態1について、概略図、システム構成図およびシーケンス図を用いて詳細に説明する。なお、この発明は、上記のシステムに限らず、帳票処理を作成するシステムであれば、他のシステムにも適用できる。
【0010】
図1は、帳票画面入力システムの全体構成を示す概略図である。
図1に示したように、担当者情報(作業者情報)を入力する担当者情報クライアント11と、作業実績から自動的に計測される作業習熟度情報が作業単位で格納される担当者情報サーバー12とを含み、作業場所情報を入力する作業場所情報クライアント21と、作業内容情報が作業場所単位で格納される作業場所情報サーバー22とを含み、帳票画面作成者が、帳票画面の作成と画面遷移を設定する帳票画面作成クライアント31と、担当者情報サーバー12と作業場所情報サーバー22とを連携して、作業習熟度情報や情報端末機種にそれぞれ対応した帳票画面と画面遷移情報が格納される帳票画面登録サーバー32と、格納された帳票画面と画面遷移情報を実行する帳票画面サーバー51を含み、情報端末/帳票実行クライアント41、42および43は、それぞれの作業場所に添付された二次元コード61、62及び63の作業内容を示す値を読み取り、無線回線を介して、帳票画面サーバー51と通信を行い、作業画面の表示と作業データの入力・更新を実行する。
【0011】
図2は、
図1の帳票画面作成クライアント31における帳票画面作成時の画面例である。帳票画面31aと帳票画面31b、および帳票画面31aの下部のボタンを押下した際に、帳票画面31aから帳票画面31b、もしくは31cへ画面遷移する条件分岐を持つ帳票画面遷移線31dが定義された状態の画面を示している。
【0012】
図3は、この発明の実施の形態1に係る帳票画面作成システムの全体構成を示すシステム構成図である。
図3に示したように、この発明の実施1に係る帳票作成システムは、作業場所情報/作業内容情報入力手段110と、作業場所情報データベース120(作業情報データベース)と、担当者情報入力手段210と、担当者情報データベース220と、帳票作成手段300と、情報端末400と、帳票実行手段500を含む。
【0013】
ここで、帳票作成手段300が有する構成について詳細に説明する。帳票作成手段300は、帳票画面情報入力手段310、帳票画面表示/遷移判断手段320、作業習熟度/情報端末別帳票保存手段330、帳票画面情報データベース340を有している。帳票画面表示/遷移判断手段320は、帳票画面情報入力手段310で入力された帳票画面と画面遷移情報を帳票画面情報データベース340に登録する際、作業場所情報データベース120及び担当者情報データベース220を参照して、作業習熟度/情報端末別帳票保存手段330により、作業単位での作業習熟度や使用端末別にそれぞれ最適化された複数の帳票設定を行う。
【0014】
図4は、帳票画面情報入力手段310、帳票画面表示/遷移判断手段320によって定義、作成された帳票設定に従って、作業場所情報データベース120、担当者情報データベース220、帳票画面情報データベース340から取得された情報に基づいて作業習熟度/情報端末別帳票保存手段330が保存した帳票画面の例および画面間の遷移の例を示す図である。帳票画面情報入力手段310は、
図2に例示した画面上において、複数の作業に対応した帳票画面を作成、編集することができる。
【0015】
図4を参照すると、帳票画面表示/遷移判断手段320は、業務Aに対応した帳票画面311、312、313および314といった、複数の帳票画面と画面遷移をまとめ、帳票業務フローとして定義することができる。作業習熟度/情報端末別帳票保存手段330は、帳票画面表示/遷移判断手段320で定義された業務フローを帳票画面情報データベース340へ登録する際、作業場所情報データベース120、担当者情報データベース220及び帳票画面情報データベース340内に保存済みの既存業務フローを参照し、作業場所情報、担当者情報及び作業習熟度を検索条件として、業務B及び業務Cと言ったユーザーが担当する可能性がある全ての帳票画面とそれぞれの画面遷移を自動作成できるようになっている。
【0016】
そこで例えば、
図4における作業習熟度/情報端末別帳票保存手段330は、作業場所情報データベース120、担当者情報データベース220を参照し、定義済みの帳票画面と画面遷移に加えて、担当者が所持している端末に最適化された帳票画面と画面遷移を定義し、自動保存ができる。具体的には、担当者が所持している端末が有する表示画面のピクセル数や、ハードキー(操作ボタン)の数や種類によって、帳票画面のレイアウトや画面遷移が調整される。
【0017】
作業習熟度/情報端末別帳票保存手段330は帳票画面311から331への遷移ラインにおいて、作業場所情報データベース120、担当者情報データベース220を参照し、得られた作業場所情報、担当者情報とその作業習熟度から、複数あるテキストボックスの値のデフォルト値や、テキストボックスの入力可否設定、チェックボックスやコンボボックス等の表示、非表示の設定ができるように定義し、自動保存することができる。
【0018】
作業習熟度/情報端末別帳票保存手段330は帳票画面331から332Aもしくは332Bへの遷移において、作業場所情報データベース120、担当者情報データベース220を参照し、得られた作業場所情報、担当者情報とその作業習熟度から、331Aまたは331Bへの遷移を決定し、複数あるチェックボックスやコンボボックスのデフォルト値、チェックボックスやコンボボックスの入力可否設定、チェックボックスやコンボボックス等の表示、非表示の設定ができるように定義し、自動保存することができる。
【0019】
作業習熟度/情報端末別帳票保存手段330は帳票画面311から334への遷移において、作業場所情報データベース120、担当者情報データベース220を参照し、得られた作業場所情報、担当者情報とその作業習熟度から、コンボボックスの値の範囲や、デフォルト値及びコンボボックスの入力可否設定、チェックボックスやコンボボックス等の表示、非表示の設定ができるように定義し、自動保存することができる。
【0020】
次に、
図5を参照しながら、帳票画面作成者が帳票を作成し、現場担当者が作業を開始する直前までの一連の処理の流れを説明する。
【0021】
まずステップS210において、作業管理者が担当者情報の入力を開始する。入力された作業習熟度情報S211は、各種業務情報データベース内の担当者情報データベース220に作業別の作業習得度を登録する(ステップS220)。一方で、作業フロアレイアウト設計者が作業場所/作業内容登録S110において、作業内容と作業フロアとの対応情報の登録を実行し、各種業務情報データベース内の作業場所情報データベース120に作業場所と作業内容情報S111を登録する(ステップS120)。
【0022】
帳票画面作成者は、
図2のような画面編集ツールを使用して、帳票画面を作成する(ステップS310)。作成した帳票画面情報S321を、ステップS320において帳票画面サーバーに登録要求し、帳票画面サーバーの帳票画面情報データベース340に登録される(ステップS340)。作成帳票登録・更新完了(ステップS322)と同時に、各種業務情報データベース内の作業場所情報データベース120から作業内容、場所情報といった作業場所情報S323と、担当者情報データベース220から担当者や作業習熟度情報と言った作業内容情報 S324を取得し、帳票画面自動保存ステップ(ステップS330)にて作業別に作業担当者の習熟度を集計して、該当する帳票画面とフロー情報を新規に作成し、画面情報とフロー情報といった業務別・習熟度別帳票情報をステップS331で送信し、帳票画面サーバー内の帳票画面情報データベース340に登録される(ステップS341)。
【0023】
次に、
図3を参照しながら、情報端末向け帳票画面入力システムにおいて、現場担当者が情報端末400を使用して、作業開始から一連の処理を行い、帳票画面情報データベース340に作業結果を格納する処理の流れを説明する。
【0024】
作業担当者が作業を開始する際、作業場所に設置されている二次元コードを情報端末にて読み取る。二次元コード情報取得手段430は、得られた二次元コード情報を認証情報参照手段530へ送信し、帳票画面表示/遷移判断手段520は、認証情報参照手段530と、担当者情報データベース220から得られたユーザー認証情報を元に、帳票画面情報データベース340に格納されている帳票画面表示/遷移情報を参照し、作業担当者の作業と、その作業習熟度に合わせた画面情報と遷移の設定を決定、帳票画面実行手段510を実行する。
【0025】
帳票画面実行手段510は、帳票画面登録・更新手段410から得られた帳票画面/遷移情報を、帳票画面表示/遷移判断手段520へ送信し、帳票画面情報データベース340に作業結果として格納する。また、帳票画面実行手段510は、前記帳票画面表示/遷移判断手段520から得られた実行結果を帳票画面表示手段420へ送信する。
【0026】
次に、
図6には、認証情報参照手段530、帳票画面実行手段510および帳票画面表示/遷移判断手段520の構成例を示している。帳票画面実行手段510は、
図4に例示した帳票作成画面における帳票画面例のうち、業務Bのフローに当たる、帳票画面311、331、332および333の作業設定を実行することを示している。
【0027】
帳票画面実行手段510は、帳票画面311、331、332および333の画面表示および画面遷移実行時において、認証情報参照手段530で得られた作業実行者情報を元に、帳票画面表示/遷移判断手段520で定義済みの業務Bが実行されると決定する。そして、業務Bに対する作業担当者の習熟度に合わせた帳票画面表示と遷移の構成で業務Bが実行されると判断し、実行される帳票画面表示を決定することができる。
【0028】
そこで例えば、
図6における帳票画面表示/遷移判断手段520は、帳票画面311から331への遷移において、LoginのIDを条件として、画面遷移を決定する。この場合、帳票画面表示/遷移判断手段520は、認証情報参照手段530が参照した担当者情報データベース220の情報から、業務Bを担当する担当者の習熟度に合わせた帳票画面331の各テキストボックスのデフォルト値表示や入力可否表示、チェックボックスやコンボボックス等の表示、非表示といった設定を行う。
【0029】
また、帳票画面表示/遷移判断手段520は、帳票画面331から332への遷移において、LoginのIDを条件として、画面遷移を決定する。この場合、帳票画面表示/遷移判断手段520は、認証情報参照手段530が参照した担当者情報データベース220の情報から、業務Bを担当する担当者の習熟度に合わせた帳票画面332Aもしくは332Bの各チェックボックスやコンボボックスのデフォルト設定や入力可否表示、チェックボックスやコンボボックス等の表示、非表示といった設定を行う。
【0030】
次に、
図7を参照しながら、作業担当者が作業を開始し、帳票画面サーバーが帳票を更新、帳票画面データベースにデータを登録するまでの一連の処理の流れを説明する。
【0031】
まず、ステップS410において、作業担当者が作業を開始し、作業担当者を一意に識別する担当者ログインID(ステップS411)と、作業担当者が作業実行場所で二次元コード取得装置から得られた二次元コード情報 (ステップS430) を帳票画面サーバーへ送信する。ステップS530にて、帳票画面サーバーは担当者ログインIDから担当者情報を確認し、ステップS520にて、二次元コード情報と合わせて該当作業とその習熟度画面情報を選択決定する。帳票画面サーバーが、作業担当者の情報端末画面に送信を行い、帳票画面情報を作業と、その担当者の習熟度に合った帳票画面を表示する(ステップS420)。この時点で、帳票画面は、二次元コードで指定された作業フローに限定されている。
【0032】
続いて、二次元コードが業務Aを示していた場合のフローを示す。業務Aの画面に表示されている状態で、ステップS411Aにて、帳票画面への入力を行い、帳票画面サーバーへ送信する(ステップS412A)。帳票実行サーバーにおける帳票画面実行処理(ステップS510A)により、担当者が業務Aの習熟度にあった帳票次画面と画面遷移を得る(ステップS421A)。同様に、ステップS413Aにて、帳票次々画面への入力を行い、帳票画面サーバーへ送信し(ステップS414A)、帳票実行サーバーにおける帳票画面実行処理(ステップS511A)により、担当者が業務Aの習熟度にあった帳票次々画面と画面遷移を得る(ステップS422A)。
【0033】
同様に、二次元コードが業務Bを示していた場合のフローを示す。業務Bの画面に表示されている状態で、ステップS411Bにて、帳票画面への入力を行い、帳票画面サーバーへ送信する(ステップS412B)。帳票実行サーバーにおける帳票画面実行処理(ステップS510B)により、担当者が業務Bの習熟度にあった帳票次画面と画面遷移を得る(ステップS421B)。同様に、ステップS413Bにて、帳票次々画面への入力を行い、帳票画面サーバーへ送信し(ステップS414B)、帳票実行サーバーにおける帳票画面実行処理(ステップS511B)により、担当者が業務Bの習熟度にあった帳票次々画面と画面遷移を得る(ステップS422B)。
【0034】
一方で、二次元コードが業務Cを示していた場合のフローを示す。業務Cの画面に表示されている状態で、ステップS411Cにて、帳票画面への入力を行い、帳票画面サーバーへ送信する(ステップS412C)。帳票実行サーバーにおける帳票画面実行処理(ステップS510C)により、担当者が業務Cの習熟度にあった帳票次画面と画面遷移を得る(ステップS421C)。
【0035】
以上説明したように、
図3に示す帳票画面入力システムの実施の形態1では、帳票作成時において、情報端末を使用する現場担当者の作業場所と連動した作業内容と、その作業に対する帳票画面を自動的に作成でき、現場担当者に合わせた帳票画面と操作感を提供することができる。
【0036】
従って、
図3に示す帳票画面入力システムの実施の形態1によれば、従来の帳票作成システムと比較して、標準の帳票画面作成と同時に、習熟度や使用機種に対応した帳票画面が自動的に作成されて、データベースに登録される。これにより帳票画面作成者の管理が簡易になる。
【0037】
[実施の形態2]
次に、この発明の実施の形態2について、システム構成図およびシーケンス図を用いて詳細に説明する。
【0038】
図8は、この発明の実施の形態2に係る帳票画面作成システムの全体構成を示すシステム構成図である。
図3に示した発明の実施1に係る帳票作成システムと比較して、担当者技能情報取得手段440が新たに追加され、それに合わせて認証情報参照手段530との通信が追加され、前記認証情報参照手段530は、担当者情報データベース220への送信機能が追加されている。
【0039】
担当者技能情報取得手段440は、
図3の情報端末400の機能に加え、情報端末に内蔵されている時間情報及び位置情報から、作業担当者の技能情報を算出し、前記認証情報参照手段530に送信する。認証情報参照手段530は作業フローが終了した際、任意のタイミングにおいて、担当者情報データベース220の担当者や作業習熟度情報を追加、更新することができる。
【0040】
次に、
図9を参照しながら、帳票画面入力システムの実施の形態2における一連の処理の流れを、
図5及び
図7の帳票画面入力システムの実施の形態1と比較して説明する。
【0041】
現場担当者が作業を開始し、ステップS441にて、現場担当者が情報端末を操作する時間及び位置情報から、該当作業における作業担当者の技能情報を算出する。算出結果は帳票次画面入力(作業更新情報) S412のタイミングで帳票画面サーバーへ送信する。
【0042】
作業終了後に、ステップS221にて、本作業で更新された担当者情報が、作業管理者の入力とは別に、自動的に担当者情報を更新する(ステップS221)。
【0043】
以上説明したように、
図8に示す帳票画面入力システムの実施の形態2では、帳票画面入力システムの実施の形態1に加えて、帳票実行時において、情報端末を使用する現場担当者の習得技能の更新作業において、作業管理者の更新以外に自動的に行う機能を提供することができる。
【0044】
従って、
図8に示す帳票画面入力システムの実施の形態2によれば、帳票画面入力システムの実施の形態1に加えて、作業実行時に作業担当者の習得度を自動的に取得し、データベースをリアルタイムで更新しておけるため、作業管理者の担当者管理を容易にすることができる。
【0045】
[実施の形態3]
次に、この発明の実施の形態2について、システム構成図およびシーケンス図を用いて詳細に説明する。
【0046】
実施の形態1や実施の形態2においては、帳票画面表示/遷移判断手段320によって定義された帳票画面に対し、帳票画面表示/遷移判断手段520は、作業担当者の習熟度に基づき、表示される項目等の設定を行っていたが、本実施形態においては、担当者の習熟度情報を利用せずに、帳票画面表示/遷移判断手段520が帳票画面の表示項目等の設定を行う。基本的な構成については実施の形態1と同様であるため同じ構成については同じ符号を用いて説明し、以下の説明においては主に異なる点についてのみ説明する。
【0047】
図10には、本実施形態に係るシステム構成の一例を示しており、作業情報データベース820、帳票画面情報入力手段310、実施の形態1の
図3における業務習得度/情報端末別帳票保存手段330に代えて設けられた作業予定/場所データカラム参照手段620、および帳票画面表示/遷移判断手段320の構成例を示している。なお、本実施形態における作業情報データベースには、実施の形態1における作業者情報データベースなどに含まれる作業者情報も記憶されている。
【0048】
帳票画面情報入力手段310は、
図2に例示した画面上において、
図10に示す帳票画面711、712、713a、713b、713c、713dおよび714を作成、編集することができる。
【0049】
図10を参照すると、帳票画面表示/遷移判断手段320は、帳票画面711、712、713a、713b、713c、713dおよび714とそれぞれの画面遷移に対して、一つもしくは複数の「条件と実行手段」を定義することができる。作業予定/場所データカラム参照手段620は、帳票画面表示/遷移判断手段320から送られたデータ属性(作業者ID、作業開始日時および作業終了日時)を検索条件として、入力:検索条件621を使用して、作業情報データベース820を検索し、出力:文字列622としてデータ属性(業務内容および作業場所)を帳票画面表示/遷移判断手段320から参照することができるようにする。
【0050】
そこで例えば、
図10における「条件と実行手段」である条件321は帳票画面711から712への遷移において、条件:[資産管理]画面表示時、実行:R, F2, F1, Lボタンの押下可否決定と定義する。この場合、資産管理帳票実行時に、作業予定/場所データカラム参照手段620で得られた業務内容データカラムの値を元に、該当ユーザーの該当業務に合わせてR, F2, F1, Lボタンをそれぞれ押下可能、押下不可能に設定できる。
【0051】
条件322は帳票画面712から713aへの遷移において、条件:[棚卸し]画面表示時、実行:使用場所のコンボボックス値の選択決定と定義する。この場合、棚卸し帳票実行時に、作業予定/場所データカラム参照手段620で得られた作業場所を元に、使用場所のコンボボックス値を場所データカラムの値に自動設定できる。
【0052】
条件323は帳票画面712から713bへの遷移において、条件:[作業データ送信]画面表示前、実行: データ送信先の設定の自動決定と定義する。この場合、作業データ送信実行直前に、作業予定/場所データカラム参照手段620で得られた業務内容を元に、使用場所のコンボボックス値を場所データカラムの値に自動設定できる。
【0053】
条件と実行手段324は帳票画面712から713cへの遷移において、条件:[未実施確認]画面表示時、実行: 使用場所その他の欄内自動決定と定義する。この場合、未実施確認帳票実行時に、作業予定/場所データカラム参照手段620で得られた業務内容と作業場所を元に、未実施確認画面の各欄を業務内容、場所データカラムの値で自動設定できる。
【0054】
条件と実行手段325は帳票画面712から713dへの遷移において、条件:[マスタデータ受信]画面表示時、実行: 使用場所のコンボボックス値の選択決定と定義する。この場合、マスタデータ受信画面表示時に、作業予定/場所データカラム参照手段620で得られた業務内容を元に、使用場所のコンボボックス値を場所データカラムの値に自動設定できる。
【0055】
このようにして作業予定データの作業内容と作業場所を元に、帳票画面の選択肢の絞り込みによる画面表示/遷移を定義することができる。
【0056】
本発明は、以上説明した各実施の形態に記載されたものを適宜組み合わせ、あるいは置き換えることなどにより、本発明の範囲を逸脱しない程度の変更が適用可能である。
【符号の説明】
【0057】
11 担当者情報クライアント
12 担当者情報サーバー
21 作業場所情報クライアント
22 作業場所情報サーバー
31 帳票画面作成クライアント
41 二次元コード読み取り機能付き情報端末/帳票実行クライアント
42 二次元コード読み取り機能付き情報端末/帳票実行クライアント
43 二次元コード読み取り機能付き情報端末/帳票実行クライアント
51 帳票画面サーバー
120 作業場所情報データベース(作業情報データベース)
220 担当者情報データベース(作業者情報データベース)
310 帳票画面情報入力手段(帳票作成手段)
320 帳票画面表示/遷移判断手段
330 作業習熟度/情報端末別帳票保存手段(帳票保存手段)