(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189276
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】自動販売機用商品見本
(51)【国際特許分類】
G07F 9/02 20060101AFI20221215BHJP
【FI】
G07F9/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097773
(22)【出願日】2021-06-11
(71)【出願人】
【識別番号】520145470
【氏名又は名称】ベステクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100172096
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 理太
(72)【発明者】
【氏名】只野 和広
(72)【発明者】
【氏名】東 孝博
【テーマコード(参考)】
3E044
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044EA12
3E044EB01
3E044FB01
(57)【要約】
【課題】着脱が容易で嵩張らず、保管・運搬スペースを軽減した自動販売機用商品見本の提供。
【解決手段】自動販売機用商品見本1は、底受け部9の背面側に支持された一対の弾性係合部材11,11を備え、可動係合突起25が弾性支持片23,23に見本着脱孔5の内側面側に付勢されて見本着脱孔5の内縁部と係合し、背面基板12に形成された背面採光孔15の背面側に配置された操作用部材26,26を互いに近接させることによって、見本着脱孔5の内縁部から離脱するようにした。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を表示した見本表示体と、前面側に前記見本表示体を着脱自在に保持する見本ホルダとを備え、該見本ホルダが自動販売機の商品展示部内に設置されたステージ上面に設置された見本設置板に開口した見本着脱孔に着脱可能に取り付けられるようにした自動販売機用商品見本において、
前記見本ホルダは、前面側に前記見本表示体を保持する背面基板と、該ホルダ本体の下端より前面側に張り出した底受け部と、前記底受け部の背面側に支持された一対の弾性係合部材とを備え、
該弾性係合部材は、前記底受け部の背面側に支持された弾性支持片と、該弾性支持片に支持された可動体の下面に突出した可動係合突起と、前記可動体の上面に突設された操作用部材とを備え、
前記可動係合突起が前記弾性支持片に前記見本着脱孔の内側面側に付勢されて前記見本着脱孔の内縁部と係合し、前記背面基板に形成された背面採光孔の背面側に配置された前記操作用部材を互いに近接させることによって、前記見本着脱孔の内縁部から離脱するようにしたことを特徴とする自動販売機用商品見本。
【請求項2】
前記背面採光孔の両側部に操作補助用切り欠き部が形成されている請求項1に記載の自動販売機用商品見本。
【請求項3】
前記底受け部は、両側部に前記背面基板との背面と平行な背面当接部と、該背面当接部間に配置された膨出部とを備え、該膨出部の横幅が前記両操作補助用切り欠き部間の最大幅より狭く形成されている請求項2に記載の自動販売機用商品見本。
【請求項4】
前記底受け部の底面より突出し、前記見本着脱孔の縁部と係合する固定係合突起を備えている請求項1~3の何れか一に記載の自動販売機用見本。
【請求項5】
前記固定係合突起は、前記底受け部の下面により突出した当接片と、該当接片の下端より前方に延出し、前記ステージ見本設置板の下側に挿し込まれる挿し込み片と、該挿し込み片の前縁より下向きに延出した案内片とを備えている請求項4に記載の自動販売機用見本。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動販売機の前面側に展示される商品見本を保持する自動販売機用商品見本に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動販売機の商品見本は商品見本の底部、もしくは背部からその内部を照明する照明方法が一般的である。いずれの方法も商品見本が鮮明に浮き出るような照明がなされ、商品イメージを高め、消費者の購買意欲を喚起させる。
【0003】
しかしながら、これらの商品見本は長期使用による色あせが生じると商品イメージを低下させ、著しく消費者の購買意欲も減退させることが経験的に判明しており、商品見本を常に新しくしておく必要がある。
【0004】
そこで、近年では、商品見本展示用ステージに対して着脱可能に固定されたホルダに商品の画像を印刷したシート状の見本表示体を湾曲させた状態で保持させた自動販売機用商品見本が広く使用されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
一方、商品見本を設置するステージには、販売商品や自動販売機メーカー等の違いによって様々な形状があり、例えば、上面に配置された見本設置板に円形状の見本着脱孔が形成されたステージ等が用いられている。
【0006】
この種のステージに対応したホルダは、見本表示体を保持するホルダ本体部と、ホルダ本体部を支持する円板状の底受け部と、底受け部の下面に突設された短筒状の係合筒部とを備えている。
【0007】
この係合筒部には、左右の対称な位置に一部を切り欠いてバネ片部が形成され、バネ片部の先端にあって、係合筒部の下端外周位置に抜け止め突起が突設されている。
【0008】
そして、見本着脱孔には、周方向の対称な位置に切り欠き部が形成されており、この切り欠き部を通して抜け止め突起をステージの上面の裏側に通過させ、この状態でホルダをステージ上で旋回させることによって、抜け止め突起が見本設置板の裏面下に移動し、係合筒部が抜け止めされるとともにバネ片部が見本着脱孔の内面に当接し、ホルダがステージに固定されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上述の如き従来の技術では、ホルダ本体の下側に円板状の底受け部と、その下面に突設された短円筒状の係合筒部を有するため、複数のホルダをまとめて保管・運搬しようとすると取付部が互いに干渉して嵩張り、スペースが取られるという問題があった。
【0011】
また、従来の技術では、見本着脱孔の形状が異なると取り付けることができず、多様な販売商品や自動販売機メーカー等の違いに適応できていないという問題があった。
【0012】
さらに、従来の技術では、ホルダを着脱する際にステージに対し旋回させなければならず、着脱に手間が掛かり、商品見本の切り換え作業の作業効率が悪いという問題があった。
【0013】
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、着脱が容易で嵩張らず、保管・運搬スペースを軽減した自動販売機用商品見本の提供を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述の如き従来の問題を解決するための請求項1に記載の発明の特徴は、商品を表示した見本表示体と、前面側に前記見本表示体を着脱自在に保持する見本ホルダとを備え、該見本ホルダが自動販売機の商品展示部内に設置されたステージ上面に設置された見本設置板に開口した見本着脱孔に着脱可能に取り付けられるようにした自動販売機用商品見本において、前記見本ホルダは、前面側に前記見本表示体を保持する背面基板と、該ホルダ本体の下端より前面側に張り出した底受け部と、前記底受け部の背面側に支持された一対の弾性係合部材とを備え、
該弾性係合部材は、前記底受け部の背面側に支持された弾性支持片と、該弾性支持片に支持された可動体の下面に突出した可動係合突起と、前記可動体の上面に突設された操作用部材とを備え、前記可動係合突起が前記弾性支持片に前記見本着脱孔の内側面側に付勢されて前記見本着脱孔の内縁部と係合し、前記背面基板に形成された背面採光孔の背面側に配置された前記操作用部材を互いに近接させることによって、前記見本着脱孔の内縁部から離脱するようにしたことにある。
【0015】
また、請求項2に記載の発明の特徴は、請求項1の構成に加え、前記背面採光孔の両側部に操作補助用切り欠き部が形成されていることにある。
【0016】
また、請求項3に記載の発明の特徴は、請求項2の構成に加え、前記底受け部は、両側部に前記背面基板との背面と平行な背面当接部と、該背面当接部間に配置された膨出部とを備え、該膨出部の横幅が前記両操作補助用切り欠き部間の最大幅より狭く形成されていることにある。
【0017】
さらに、請求項4に記載の発明の特徴は、請求項1~3の何れか一の構成に加え、前記底受け部の底面より突出し、前記見本着脱孔の縁部と係合する固定係合突起を備えていることにある。
【0018】
また、請求項5に記載の発明の特徴は、請求項4の構成に加え、前記固定係合突起は、前記底受け部の下面により突出した当接片と、該当接片の下端より前方に延出し、前記ステージ見本設置板の下側に挿し込まれる挿し込み片と、該挿し込み片の前縁より下向きに延出した案内片とを備えていることにある。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る自動販売機用商品見本は、請求項1の構成を具備することによって、形状の違う多様なステージに対応でき、且つ多様なステージにワンタッチで容易に着脱することができる。
【0020】
また、本発明において、請求項2の構成を具備することによって、ホルダ本体の背面側に配置された操作用部材を操作する手指を好適に挿し込むことができる。
【0021】
さらに、本発明において、請求項3の構成を具備することによって、見本を重ねた際に隙間ができずにホルダ本体同士を重ねることができ、保管や運搬の際にコンパクトに収容することができる。
【0022】
また、本発明において、請求項4乃至5の構成を具備することによって、見本着脱孔に対し安定して見本ホルダを固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明に係るに自動販売機用商品見本をステージに取り付けた状態を示す正面図である。
【
図2】同上の自動販売機用商品見本をステージに取り付けた状態を示す縦断面図である。
【
図9】(a)は同上の見本ホルダを重ね合わせた状態を示す縦断面図、(b)は同A-A線矢視断面図である。
【
図10】同上の見本ホルダをステージに取り付ける手順を示す底面図であって、(a)は取付作業時の状態、(b)は取付完了の状態を示す図である。
【
図11】同上の見本ホルダをステージから取り外す作業の状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
次に、本発明に係る自動販売機用商品見本の実施態様を
図1~
図11に示した実施例に基づいて説明する。尚、図中符号1は自動販売機用商品見本(以下、商品見本という)であり、符号2は商品見本1が設置されるステージである。
【0025】
ステージ2は、
図1及び
図2に示すように、上面に水平配置された平板状の見本設置板3を備え、内部にLED電灯等からなる光源4が設置されている。
【0026】
また、ステージ2の見本設置板3には、その長手方向に複数の円形状の見本着脱孔5が間隔をおいて形成され、各見本着脱孔5にそれぞれ商品見本1が着脱されるようになっているとともに、見本着脱孔5を通して光源4により商品見本1が照明されるようになっている。
【0027】
見本着脱孔5は、例えば、円形状に形成され、その内縁部であって、見本設置板3の長手方向と平行な中心線(直径方向線)に対し、互いに周方向に所定の角度だけずれ、且つ、180度隔てた対称な位置に一対の着脱用切欠部5a,5aが設けられている。
【0028】
また、見本着脱孔5には、その内縁部であって、見本設置板3の長手方向と平行な中心線(直径方向線)上に180度隔てた対称な位置に一対の係合用凹部5b,5bが形成されている。
【0029】
商品見本1は、商品の画像が印刷されたフィルム状の見本表示体6と、見本表示体6を保持する見本ホルダ7とを備え、見本表示体6を湾曲させた状態で見本ホルダ7に保持されることにより立体的に商品を表示するようになっている。
【0030】
見本ホルダ7は、
図3~
図8に示すように、弾性を有する合成樹脂材等によって一体に形成され、前面部にフィルム状の見本表示体6を保持するホルダ本体8と、ホルダ本体8の下端より前面側に張り出した底受け部9と、底受け部9の底面より突出した固定係合突起10,10と、底受け部9の背面側に支持された一対の弾性係合部材11,11とを備え、ステージ2上面の見本設置板3に着脱可能に固定できるようになっている。
【0031】
ホルダ本体8は、矩形状の背面基板12と、背面基板12の側縁より斜め内向きに突出した一対の保持片13,13とを備え、背面基板12の前面側にフィルム状の見本表示体6を湾曲させた状態で見本表示体6の両側縁を保持片13,13の裏側に挿し込むことによって保持するようになっている。
【0032】
背面基板12は、上下方向に長い矩形板状に形成され、中央の上下に間隔をおいて採光用の背面採光孔14,15が形成されている。
【0033】
背面採光孔14,15は、それぞれ矩形孔状に形成され、背面側の照明を通して見本表示体6を照らすようになっている。
【0034】
また、下段の背面採光孔15には、その両側部に背面採光孔15と連通した操作補助用切り欠き部15a,15aが形成され、背面採光孔15の両側に手指16,16を挿通するためのスペースが確保されている。
【0035】
操作補助用切り欠き部15a,15aの形状は、特に限定されないが、下部が円弧状に形成され、手指16,16の挿通を阻害しないようにすることが好ましい。
【0036】
背面基板12は、対応する商品のうちで最も低い商品を表示する見本表示体6の高さに合わせた高さ、例えば、185gの所謂ショート缶の高さに合わせて形成され、それよりも背の高い例えば、350ml缶や500mlペットボトル等を表示する見本表示体6の高さより低くなっている。
【0037】
底受け部9は、両側部の前面に配置された一対の背面当接部17,17と、背面当接部17,17間に配置された膨出部18とを備え、背面基板12の下端より前方に突出した円弧板状を成し、中央に半円形の光透過孔19が開口されている。
【0038】
背面当接部17,17は、保持片13,13の先端縁より内側に前面部を切欠いた形状に形成され、切欠いた前面が背面基板12の背面と平行に向けられている。
【0039】
膨出部18は、前方に向けて膨出した円弧板状に形成され、その横幅が両操作補助用切り欠き部15a,15a間の最大幅より狭く形成され、
図9に示すように、見本ホルダ7を重ね合わせた際に、膨出部18が両操作補助用切り欠き部15a,15a間に挿入され、両背面当接部17,17が背面基板12の背面に当接することによって、隙間なく見本ホルダ7が重ね合わされるようになっている。
【0040】
この底受け部9は、横幅が見本着脱孔5の直径より広く、且つ、張出し幅が見本着脱孔5の半径より小さく形成され、見本ホルダ7の前後方向幅の小型化を図るとともに、両側部を見本設置板3で支持できるようにしている。
【0041】
また、この底受け部9は、張出し幅が見本着脱孔5の半径より小さく形成されたことによって、商品見本1より前方の見本着脱孔5の一部が露出し、見本着脱孔5を透過した光が光透過孔19を経て見本表示体6を裏面側から照明するとともに、露出した前方側より見本表示体6を前方より照明できるようになっている。
【0042】
固定係合突起10,10は、底受け部9の前方部に互いに横方向に間隔をおいて配置され、それぞれ下面により突出した当接片20と、当接片20の下端より前方に延出した挿し込み片21と、挿し込み片21の前縁より下向きに延出した案内片22とを備え、案内片22を見本着脱孔5の内縁に案内させつつ挿入されるようになっている。
【0043】
当接片20は、見本着脱孔5の半径と同じ曲率半径を有する円弧突条状に形成され、底受け部9の前縁より所定の距離をおいて光透過孔19に沿って配置され、見本着脱孔5の内縁に嵌合するようになっている。
【0044】
挿し込み片21は、前端が底受け部9の前縁よりはみ出さない長さに形成され、前端縁が見本着脱孔5の半径と同じ曲率半径を有する円弧状を成し、ステージ2の見本設置板3の下側に挿し込まれるようになっている。
【0045】
案内片22は、挿し込み片21の前端縁に沿って円弧板状に形成され、表面が見本着脱孔5の内縁に当接できるようになっている。
【0046】
各弾性係合部材11,11は、底受け部9の背面側に支持された弾性支持片23と、弾性支持片23に支持された可動体24の下面に突出した可動係合突起25と、可動体24の上面に突設された操作用部材26とを備え、操作用部材26が下段の背面採光孔15の背面側に配置され、背面採光孔15を通して操作用部材26を操作できるようなっている。
【0047】
弾性支持片23は、一端が底受け部9に形成された光透過孔19の内縁に支持された円弧状の片持ちバネ状に形成され、底受け部9の背面側に突出し、他端に板状の可動体24が支持されている。
【0048】
この弾性支持片23は、曲率半径が見本着脱孔5の半径よりも小さい円弧状に形成され、半径方向を水平に向けて配置され、横方向に揺動できるようになっている。
【0049】
可動体24は、横方向に長い板状に形成され、内側端部上面に操作用部材26が突設され、外側端部の下面に可動係合突起25が突設されている。
【0050】
可動係合突起25は、可動体24の下面に突設された突条部25aと、突条部25aの外側面に突出した係合凸部25bと、突条部25aの下面に支持された鉤部25cとを備え、可動体24の端部より所定の距離だけ内側に配置されている。
【0051】
突条部25aは、外側面が見本着脱孔5の半径と同様の曲率半径の円弧状に形成され、両突条部25a,25aの外側面間の最大距離が見本着脱孔5の直径と同じ又は稍大きくなるように配置され、弾性支持片23に付勢されて見本着脱孔5の内縁に押し当てられるようになっている。
【0052】
鉤部25cは、突条部25aの端面を基部とし、可動体24の下面と間に係合溝27が形成された鉤状に形成され、外側に傾斜面が形成されている。
【0053】
係合凸部25bは、円弧凸状に形成され、鉤部の係合溝27内に突出するように突条部25aの外側面に突設されている。
【0054】
この可動係合突起25は、突条部25aが弾性支持片23に付勢されて見本着脱孔5の内縁に押し当てられ、係合凸部25bが係合用凹部5bに嵌り込み、可動体24が見本設置板3の上側に載置されるとともに、鉤部25cが見本設置板3の裏側に係合するようになっている。
【0055】
操作用部材26は、板状に形成され、可動体24の上面に表面を横方向に向けて突設されている。
【0056】
この両操作用部材26は、背面採光孔15を通して二本の手指16,16で摘まむことによって互いに近接し、可動体24を介して弾性支持片23を撓ませ、可動係合突起25を見本着脱孔5の内縁部から離脱させるようにしている。
【0057】
見本表示体6は、方形状をした弾性及び透明・透光性を有する合成樹脂製フィルム材により形成され、合成樹脂製フィルム材の表面部に筒状の商品の外形を展開した状態の商品展開画像が印刷され、湾曲させることによって実際の商品に近い状態に表示されるようになっている。
【0058】
この見本表示体6は、横幅が商品の半周長よりも短く且つ、実際の商品の直径よりもやや長く形成され、実際の商品の直径を横幅とし、且つ、周方向半径よりも大きな曲率半径で湾曲させるようになっている。
【0059】
この商品見本1をステージ2に取り付けるには、先ず、
図10(a)に示すように、ステージ2に対して商品見本1を正面に向け、見本着脱孔5に対し、見本ホルダ7をやや後方にずらした状態で固定係合突起10,10の案内片22を見本着脱孔5の内縁に案内させながら、固定係合突起10,10及び可動係合突起25を見本着脱孔5に挿入する。
【0060】
その際、可動係合突起25は、鉤部25cの傾斜面が見本着脱孔5の内面に押され、弾性支持片23の付勢力に反して内側に押し込まれ、可動体24の下面が見本設置板3の表面に当接するまで挿入される。
【0061】
そして、固定係合突起10,10及び可動係合突起25が見本着脱孔5に挿入されると、弾性支持片23が弾性復帰し、両可動係合突起25,25を外側に付勢するので、その力によって、見本ホルダ7全体が前方に押し出され、
図10(b)に示すように、固定係合突起10,10の挿し込み片21が見本設置板3の下側に挿し込まれるとともに、当接片20が見本着脱孔5の前方内縁に当接し、可動係合突起25の係合凸部5bが見本着脱孔5の係合用凹部5b,5bに嵌り込み、見本ホルダ7がステージ2に固定される。
【0062】
最後に、ホルダ本体8の前面側に見本表示体6を湾曲させた状態で保持させ、商品見本1の取り付けが完了する。
【0063】
一方、商品見本1を取り外すには、先ず、ホルダ本体8から見本表示体6を取り外し、背面採光孔15を通して両弾性係合部材11,11の操作用部材26を露出させる。
【0064】
そして、
図11に示すように、操作補助用切り欠き部15a,15aを有する背面採光孔15を通して手指16,16を挿し込み、操作用部材26を奥側に押し込みつつ、互いに近接する方向に摘まむと、両可動係合突起25,25が弾性支持片23の付勢力に反して見本着脱孔5の内縁部から離脱し、図(a)と同様の状態となり、その状態で固定係合突起10,10及び可動係合突起25を見本着脱孔5より上側に引き出すことによって、見本ホルダ7を見本着脱孔5より取り外すことができる。
【0065】
尚、上述の実施例では、標準的なステージに取り付ける場合について説明したが、弾性係合部材11,11の付勢力によって可動係合突起25,25が見本着脱孔の内縁又は内側面に押し付けられるので、多様な形状の孔に対応することができる。
【符号の説明】
【0066】
1 自動販売機用商品見本(商品見本)
2 ステージ
3 見本設置板
4 光源
5 見本着脱孔
6 見本表示体
7 見本ホルダ
8 ホルダ本体
9 底受け部
10 固定係合突起
11 弾性係合部材
12 背面基板
13 保持片
14 背面採光孔
15 背面採光孔
16 手指
17 背面当接部
18 膨出部
19 光透過孔
20 当接片
21 挿し込み片
22 案内片
23 弾性支持片
24 可動体
25 可動係合突起
26 操作用部材
27 係合溝