(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189289
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】サーバ装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/30 20120101AFI20221215BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20221215BHJP
G07B 1/00 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
G06Q50/30
G07B15/00 B
G07B1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097790
(22)【出願日】2021-06-11
(71)【出願人】
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲濱▼ 貴之
【テーマコード(参考)】
3E026
3E127
5L049
【Fターム(参考)】
3E026AA10
3E127AA03
3E127BA50
3E127CA02
3E127CA37
3E127CA47
3E127DA02
3E127DA16
3E127DA19
3E127EA02
3E127EA33
5L049CC43
(57)【要約】
【課題】ユーザが使用するチケットの内容に係る情報がサーバに記憶され、かつ、このようなサーバが複数存在する場合においても、自動改札機においてユーザの入出場に係る処理を行うことができなくなるおそれを低減する。
【解決手段】チケット内容情報D2を取得する第1取得手段(通信部133、233)と、チケット内容情報D2を記憶部132、232に記憶させる記憶制御手段(制御部131、231)と、チケット内容情報D2ごとに、二次元コードデータD12を作成する作成手段(制御部131、231)と、改札装置140、240において読み取られた二次元コードデータD12を取得する第2取得手段(通信部133、233)と、第2取得手段が取得した二次元コードデータD12に対応するチケット内容情報D2が記憶されたチケット発行サーバ130、230を特定する第1特定手段(制御部131、231)と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交通機関の利用に用いるチケットの内容に係る情報であるチケット内容情報を取得する第1取得手段と、
前記チケット内容情報を第1記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記第1記憶手段に記憶された前記チケット内容情報ごとに、交通機関の利用に用いるチケットに記憶される情報であるチケット記憶情報を作成する作成手段と、
改札装置において読み取られた前記チケット記憶情報を取得する第2取得手段と、
前記第2取得手段が取得した前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定する第1特定手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定可能な情報であるサーバ特定情報を記憶する第2記憶手段を備え、
前記第1特定手段は、前記第2記憶手段に記憶された前記サーバ特定情報を用いて、前記第2取得手段が取得した前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記作成手段が作成する前記チケット記憶情報は、前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定可能な情報であるサーバ特定情報を含み、
前記第1特定手段は、前記チケット記憶情報に含まれる前記サーバ特定情報を用いて、前記第2取得手段が取得した前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定することを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記第1記憶手段に記憶された前記チケット内容情報ごとに、当該チケット内容情報を特定可能な情報であるチケット特定情報を付与する付与手段を備え、
前記作成手段が作成する前記チケット記憶情報は、前記チケット特定情報をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記チケット記憶情報は、一部の情報のみが符号化され、
前記チケット特定情報は符号化された情報に含まれ、
前記サーバ特定情報は符号化されていない情報に含まれることを特徴とする請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記チケット記憶情報は、複数の記憶領域を有し、
一の記憶領域には、他の記憶領域に含まれる情報を基に第1の変換規則又は計算式に従って変換又は計算を行った結果に係る情報である第1検定情報と、他の記憶領域に含まれる情報を基に第2の変換規則又は計算式に従って所定の変換又は計算を行った結果に係る情報である第2検定情報と、が含まれ、
前記第1の変換規則又は計算式は複数の事業者間で共通に使用される変換規則又は計算式であり、前記第2の変換規則又は計算式は事業者毎に個別に使用される変換規則又は計算式であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記第2取得手段が取得した前記チケット記憶情報を、前記第1特定手段が特定したサーバ装置へと送信手段によって送信させる第1送信制御手段を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記第1特定手段が特定したサーバ装置から、前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報を用いて判定された前記チケットを所持するユーザの前記改札装置における入場又は出場の可否の判定結果に係る情報である第1判定結果情報を取得する第3取得手段と、
前記第1判定結果情報を、送信手段によって前記改札装置へと送信させる第2送信制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記第1特定手段が特定したサーバ装置から、前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報を取得する第4取得手段と、
前記第4取得手段が取得した前記チケット内容情報を用いて、前記改札装置における前記チケットを所持するユーザの入場又は出場の可否につき判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に係る情報である第2判定結果情報を、送信手段によって前記改札装置へと送信させる第3送信制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載のサーバ装置。
【請求項10】
前記第1特定手段が特定したサーバ装置から、前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報を取得する第4取得手段と、
前記第4取得手段が取得した前記チケット内容情報を、送信手段によって前記改札装置へと送信させる第4送信制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載のサーバ装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載のサーバ装置と、
前記チケット記憶情報を読み取る読取手段を備える改札装置と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項12】
サーバ装置と、改札装置と、を備え
前記サーバ装置は、
交通機関の利用に用いるチケットの内容に係る情報であるチケット内容情報を取得する第1取得手段と、
前記チケット内容情報を記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段に記憶された前記チケット内容情報ごとに、交通機関の利用に用いるチケットに記憶される情報であるチケット記憶情報を作成する作成手段と、
を備え、
前記改札装置は、
前記チケット記憶情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段が読み取った前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定する第2特定手段と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項13】
前記読取手段が読み取った前記チケット記憶情報を、前記第2特定手段が特定したサーバ装置へと送信手段によって送信させる第5送信制御手段を備えることを特徴とする請求項12に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記読取手段が読み取った前記チケット記憶情報を、前記第2特定手段が特定したサーバ装置を示す情報と共に、所定のサーバ装置へと送信手段によって送信させる第6送信制御手段を備えることを特徴とする請求項12に記載の情報処理システム。
【請求項15】
交通機関の利用に用いるチケットの内容に係る情報であるチケット内容情報を取得する第1取得ステップと、
前記チケット内容情報を記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、
前記記憶手段に記憶された前記チケット内容情報ごとに、交通機関の利用に用いるチケットに記憶される情報であるチケット記憶情報を作成する作成ステップと、
改札装置において読み取られた前記チケット記憶情報を取得する第2取得ステップと、
前記第2取得ステップにおいて取得した前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定する特定ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項16】
サーバ装置のコンピュータを、
交通機関の利用に用いるチケットの内容に係る情報であるチケット内容情報を取得する第1取得手段、
前記チケット内容情報を記憶手段に記憶させる記憶制御手段、
前記記憶手段に記憶された前記チケット内容情報ごとに、交通機関の利用に用いるチケットに記憶される情報であるチケット記憶情報を作成する作成手段、
改札装置において読み取られた前記チケット記憶情報を取得する第2取得手段、
前記第2取得手段が取得した前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定する特定手段、
として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、情報処理システム、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、駅における列車の利用者の改札内への入場の可否及び改札内からの出場の可否の判定は、自動改札機により自動的に行うことが主流となっており、このような自動改札機による処理を円滑に行うことを目的とした種々のシステムが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような自動改札機によるユーザの入出場に係る処理は、ユーザの持つチケットに、当該チケットによる乗車可能区間に係る情報等のチケットの内容に係る情報が全て含まれる場合であれば、自動改札機において、チケットに記憶された情報を読み取ることで、単独で行うことが可能である。
これに対し、ユーザの持つチケットに、当該チケットによる乗車可能区間に係る情報等のチケットの内容に係る情報が全て含まれることなく、このような情報の全部又は一部をサーバに記憶させることも考えられるところ、この場合、自動改札機は、ユーザの入出場に係る処理を行うに際して、所定のサーバとの通信を要することとなる。
【0005】
ユーザの持つチケットの内容に係る情報の全部又は一部がサーバに記憶させる構成とした場合、単一のサーバに、あらゆるエリアで使用される、あらゆる事業者が発行するチケットについて、その内容に係る情報を記憶させておくことは現実的ではないことから、自動改札機が通信するサーバが、例えば、エリア毎、事業者毎に分かれて、複数存在することが考えられる。
この場合、自動改札機が通信先のサーバから取得できるのは、当該サーバに記憶されているデータのみであることから、ユーザによって、自動改札機において、当該自動改札機が通信するのと異なるサーバにおいてチケットの内容に係る情報が記憶されているチケットが使用された場合、自動改札機におけるユーザの入出場に係る処理ができなくなるおそれがあった。
【0006】
本発明の課題は、ユーザが使用するチケットの内容に係る情報がサーバに記憶され、かつ、このようなサーバが複数存在する場合においても、自動改札機においてユーザの入出場に係る処理を行うことができなくなるおそれを低減することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、サーバ装置において、
交通機関の利用に用いるチケットの内容に係る情報であるチケット内容情報を取得する第1取得手段と、
前記チケット内容情報を第1記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記第1記憶手段に記憶された前記チケット内容情報ごとに、交通機関の利用に用いるチケットに記憶される情報であるチケット記憶情報を作成する作成手段と、
改札装置において読み取られた前記チケット記憶情報を取得する第2取得手段と、
前記第2取得手段が取得した前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定する第1特定手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサーバ装置において
前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定可能な情報であるサーバ特定情報を記憶する第2記憶手段を備え、
前記第1特定手段は、前記第2記憶手段に記憶された前記サーバ特定情報を用いて、前記第2取得手段が取得した前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のサーバ装置において、
前記作成手段が作成する前記チケット記憶情報は、前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定可能な情報であるサーバ特定情報を含み、
前記第1特定手段は、前記チケット記憶情報に含まれる前記サーバ特定情報を用いて、前記第2取得手段が取得した前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定することを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のサーバ装置において、
前記第1記憶手段に記憶された前記チケット内容情報ごとに、当該チケット内容情報を特定可能な情報であるチケット特定情報を付与する付与手段を備え、
前記作成手段が作成する前記チケット記憶情報は、前記チケット特定情報をさらに含むことを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のサーバ装置において、
前記チケット記憶情報は、一部の情報のみが符号化され、
前記チケット特定情報は符号化された情報に含まれ、
前記サーバ特定情報は符号化されていない情報に含まれることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載のサーバ装置において、
前記チケット記憶情報は、複数の記憶領域を有し、
一の記憶領域には、他の記憶領域に含まれる情報を基に第1の変換規則又は計算式に従って変換又は計算を行った結果に係る情報である第1検定情報と、他の記憶領域に含まれる情報を基に第2の変換規則又は計算式に従って所定の変換又は計算を行った結果に係る情報である第2検定情報と、が含まれ、
前記第1の変換規則又は計算式は複数の事業者間で共通に使用される変換規則又は計算式であり、前記第2の変換規則又は計算式は事業者毎に個別に使用される変換規則又は計算式であることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載のサーバ装置において、
前記第2取得手段が取得した前記チケット記憶情報を、前記第1特定手段が特定したサーバ装置へと送信手段によって送信させる第1送信制御手段を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のサーバ装置において、
前記第1特定手段が特定したサーバ装置から、前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報を用いて判定された前記チケットを所持するユーザの前記改札装置における入場又は出場の可否の判定結果に係る情報である第1判定結果情報を取得する第3取得手段と、
前記第1判定結果情報を、送信手段によって前記改札装置へと送信させる第2送信制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載のサーバ装置において、
前記第1特定手段が特定したサーバ装置から、前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報を取得する第4取得手段と、
前記第4取得手段が取得した前記チケット内容情報を用いて、前記改札装置における前記チケットを所持するユーザの入場又は出場の可否につき判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果に係る情報である第2判定結果情報を、送信手段によって前記改札装置へと送信させる第3送信制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項10に記載の発明は、請求項7に記載のサーバ装置において、
前記第1特定手段が特定したサーバ装置から、前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報を取得する第4取得手段と、
前記第4取得手段が取得した前記チケット内容情報を、送信手段によって前記改札装置へと送信させる第4送信制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項11に記載の発明は、情報処理システムにおいて、
請求項1から10のいずれか一項に記載のサーバ装置と、
前記チケット記憶情報を読み取る読取手段を備える改札装置と、
を備えることを特徴とする。
【0018】
請求項12に記載の発明は、情報処理システムにおいて、
サーバ装置と、改札装置と、を備え
前記サーバ装置は、
交通機関の利用に用いるチケットの内容に係る情報であるチケット内容情報を取得する第1取得手段と、
前記チケット内容情報を記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、
前記記憶手段に記憶された前記チケット内容情報ごとに、交通機関の利用に用いるチケットに記憶される情報であるチケット記憶情報を作成する作成手段と、
を備え、
前記改札装置は、
前記チケット記憶情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段が読み取った前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定する第2特定手段と、
を備えることを特徴とする。
【0019】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の情報処理システムにおいて、
前記読取手段が読み取った前記チケット記憶情報を、前記第2特定手段が特定したサーバ装置へと送信手段によって送信させる第5送信制御手段を備えることを特徴とする。
【0020】
請求項14に記載の発明は、請求項12に記載の情報処理システムにおいて、
前記読取手段が読み取った前記チケット記憶情報を、前記第2特定手段が特定したサーバ装置を示す情報と共に、所定のサーバ装置へと送信手段によって送信させる第6送信制御手段を備えることを特徴とする。
【0021】
請求項15に記載の発明は、情報処理方法において、
交通機関の利用に用いるチケットの内容に係る情報であるチケット内容情報を取得する第1取得ステップと、
前記チケット内容情報を記憶手段に記憶させる記憶制御ステップと、
前記記憶手段に記憶された前記チケット内容情報ごとに、交通機関の利用に用いるチケットに記憶される情報であるチケット記憶情報を作成する作成ステップと、
改札装置において読み取られた前記チケット記憶情報を取得する第2取得ステップと、
前記第2取得ステップにおいて取得した前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定する特定ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0022】
請求項16に記載の発明は、情報処理プログラムにおいて、
サーバ装置のコンピュータを、
交通機関の利用に用いるチケットの内容に係る情報であるチケット内容情報を取得する第1取得手段、
前記チケット内容情報を記憶手段に記憶させる記憶制御手段、
前記記憶手段に記憶された前記チケット内容情報ごとに、交通機関の利用に用いるチケットに記憶される情報であるチケット記憶情報を作成する作成手段、
改札装置において読み取られた前記チケット記憶情報を取得する第2取得手段、
前記第2取得手段が取得した前記チケット記憶情報に対応する前記チケット内容情報が記憶されたサーバ装置を特定する特定手段、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ユーザが使用するチケットの内容に係る情報がサーバに記憶され、かつ、このようなサーバが複数存在する場合においても、自動改札機においてユーザの入出場に係る処理を行うことができなくなるおそれを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】第1実施形態に係るチケット情報処理システムの構成の概略を示すブロック図である。
【
図2】第1実施形態に係るチケット情報処理システムにおけるチケット情報管理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図3】第1実施形態に係るチケット情報処理システムにおけるチケット予約サーバの構成を示すブロック図である。
【
図4】第1実施形態に係るチケット情報処理システムにおけるチケット発行サーバの構成を示すブロック図である。
【
図5】第1実施形態に係るチケット情報処理システムにおける改札装置の構成を示すブロック図である。
【
図6】第1実施形態に係るチケット情報処理システムにおけるチケット発行装置の構成を示すブロック図である。
【
図7】第1実施形態に係るチケット情報処理システムにおけるユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【
図8】第1実施形態に係るチケット情報処理システムの動作における全体の流れの概略を示すフローチャートである。
【
図9】第1実施形態に係るチケット情報処理システムのチケットの発行時の動作を示すフローチャートである。
【
図10】第1実施形態に係るチケット情報処理システムのチケットの発行時の動作を示すフローチャートである。
【
図11】第1実施形態に係るチケット情報処理システムの二次元コードデータのデータ構造を示す図である。
【
図12】第1実施形態に係るチケット情報処理システムの改札入出場時(第1チケット情報処理システムにおいて入出場判定がなされる場合)の動作を示すフローチャートである。
【
図13】第1実施形態に係るチケット情報処理システムの改札入出場時(第2チケット情報処理システムにおいて入出場判定がなされる場合)の動作を示すフローチャートである。
【
図14】第2実施形態に係るチケット情報処理システムの構成の概略を示すブロック図である。
【
図15】第2実施形態に係るチケット情報処理システムにおけるチケット発行サーバの構成を示すブロック図である。
【
図16】第2実施形態に係るチケット情報処理システムにおける発行事業者一覧情報の一例を示す図である。
【
図17】第2実施形態に係るチケット情報処理システムにおける発行サーバ一覧情報の一例を示す図である。
【
図18】第2実施形態に係るチケット情報処理システムの二次元コードデータのデータ構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、
図1から
図18に基づいて、本発明の第1実施形態(サーバ特定情報が二次元コードデータに含まれる場合)及び本発明の第2実施形態(サーバ特定情報がチケット発行サーバに記憶される場合)について説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、図示例に限定されるものではない。
【0026】
[第1 第1実施形態]
本発明の第1実施形態(サーバ特定情報が二次元コードデータに含まれる場合)について説明する。
【0027】
[1 構成の説明]
まず、本発明の第1実施形態に係る第1チケット情報処理システム100及び第2チケット情報処理システム200の構成について説明する。
【0028】
[(1) 第1チケット情報処理システム]
第1チケット情報処理システム100は、システムを利用するユーザへの一次元又は二次元の所定のコードを利用したチケットの提供、当該チケットを利用した改札における入出場等を支援するためのシステムであり、
図1に示すように、第1チケット情報処理システム100を管理・運営する特定の鉄道事業者(以下、「鉄道事業者A」という。)が管理する各種サーバ、すなわち、チケット情報管理サーバ110、チケット予約サーバ120及びチケット発行サーバ130と、鉄道事業者Aが運営する鉄道路線の各駅に設置された改札装置140及びチケット発行装置150と、第1チケット情報処理システム100を利用する各ユーザが携帯するユーザ端末160と、を備えて構成されている。
また、各装置の間は、
図1に示すように、通信ネットワークNを介して接続されている。
【0029】
第1チケット情報処理システム100に含まれる改札装置140及びチケット発行装置150は、鉄道事業者Aが運営する鉄道路線の各駅に設置されることで、鉄道事業者Aが鉄道路線を運営する特定のエリア(以下、「エリアX」という。)内に設置されていることとなる。
【0030】
なお、上記各サーバは、必ずしも別個に設けられていることを要せず、単一のPC(Personal Computer)、WS(Work Station)等の情報機器が、これら複数のサーバとしての機能を兼ねていてもよい。
また、反対に、上記各サーバは、必ずしも単一のPC、WS等の情報機器によって実現されることを要せず、複数台のPC、WS等の情報機器が通信ネットワークNを介して接続されることで、複数台の情報機器により、各サーバとしての機能が実現されていてもよい。また、改札装置140、チケット発行装置150及びユーザ端末160についても、必ずしも単一の機器によって実現されていることを要せず、複数の機器によって実現されていてもよい。
【0031】
[ア チケット情報管理サーバ]
チケット情報管理サーバ110は、例えば、PC、WS等の情報機器であり、後述のように、運行列車情報D3、予約状況情報D4等のチケット発行に際して必要となる情報につき管理すると共に、チケット内容情報D2の生成及び他のサーバへの送信等を行う。
チケット情報管理サーバ110は、
図2に示すように、例えば、制御部111と、記憶部112と、通信部113と、を備えて構成されている。
【0032】
制御部111は、チケット情報管理サーバ110の動作を制御する部分であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access
Memory)等を備えて構成され、RAMの作業領域に展開されたROMや記憶部112に記憶されたプログラムとCPUとの協働により、チケット情報管理サーバ110の各部を統括制御する。
【0033】
記憶部112は、チケット情報管理サーバ110の運用に必要となる各種情報が記憶される部分であり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ等により構成され、プログラムデータ等のチケット情報管理サーバ110の運用に必要となるデータを、制御部111から読み書き可能に記憶する。
【0034】
記憶部112には、チケット内容情報発行プログラム1121と、運行列車情報D3が記憶される運行列車情報記憶部1122と、予約状況情報D4が記憶される予約状況情報記憶部1123と、が備えられている。
【0035】
チケット内容情報発行プログラム1121は、チケット情報管理サーバ110を動作させるための制御部111への各種命令を含むプログラムであり、後述の動作の説明において述べるチケット情報管理サーバ110の動作は、チケット内容情報発行プログラム1121に従ってなされることとなる。
また、各記憶部に記憶された情報の詳細は、動作の説明において述べる。
【0036】
通信部113は、チケット情報管理サーバ110と、チケット予約サーバ120、チケット発行サーバ130及びチケット発行装置150との間の通信に用いられる部分であり、例えば、通信用IC(Integrated Circuit)及び通信コネクタなどを有する通信インターフェイスであり、制御部111の制御の元、所定の通信プロトコルを用いて、通信ネットワークNを介したデータ通信を行う。
【0037】
なお、チケット情報管理サーバ110は、第2チケット情報処理システム200に係るチケット情報管理サーバ210と連携し、運行列車情報D3及び予約状況情報D4として、後述の第2チケット情報処理システム200を管理・運営する鉄道事業者Bが運営する鉄道路線に関する情報も有しており、チケット内容情報D2として、乗車駅又は降車駅が、鉄道事業者Bが運営する鉄道路線の駅(後述のエリアY内に所在する駅、第2チケット情報処理システム200に係る改札装置240及びチケット発行装置250が設置されている駅)であるチケットに係る情報も生成することができるように構成されている。
【0038】
[イ チケット予約サーバ]
チケット予約サーバ120は、例えば、PC、WS等の情報機器であり、後述のように、ユーザ端末160からのユーザが購入を希望するチケットに係る情報の取得等を行う。
チケット予約サーバ120は、
図3に示すように、チケット情報管理サーバ110と同様、例えば、制御部121と、記憶部122と、通信部123と、を備えて構成されている。
【0039】
制御部121及び通信部123の構成は、それぞれチケット情報管理サーバ110における制御部111及び通信部113と変わるところはない。
記憶部122は、チケット情報管理サーバ110における記憶部112と同様に、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ等により構成され、チケット予約プログラム1221と、チケット内容情報D2、チケット購入情報D6、チケット予約情報D8、チケット番号情報D11及び二次元コード利用可能時間情報D14が記憶されるチケット情報記憶部1222と、が備えられている。
【0040】
チケット予約プログラム1221は、チケット予約サーバ120を動作させるための制御部121への各種命令を含むプログラムであり、後述の動作の説明において述べるチケット予約サーバ120の動作は、チケット予約プログラム1221に従ってなされることとなる。
また、各記憶部に記憶された情報の詳細は、動作の説明において述べる。
【0041】
また、チケット予約サーバ120は、
図1に示すように、通信部123により、チケット情報管理サーバ110、チケット発行サーバ130及びユーザ端末160と通信ネットワークNを介して接続され、チケット情報管理サーバ110、チケット発行サーバ130及びユーザ端末160との間でデータの送受信が可能とされている。
【0042】
[ウ チケット発行サーバ]
チケット発行サーバ130は、例えば、PC、WS等の情報機器であり、後述のように、チケットとして利用する二次元コードに係るデータの生成等を行う。
チケット発行サーバ130は、
図4に示すように、チケット情報管理サーバ110等と同様、例えば、制御部131と、記憶部132と、通信部133と、を備えて構成されている。
【0043】
制御部131及び通信部133の構成は、それぞれチケット情報管理サーバ110における制御部111及び通信部113と変わるところはない。
記憶部132は、チケット情報管理サーバ110における記憶部112と同様に、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ等により構成され、チケット発行プログラム1321と、チケット内容情報D2、チケット購入情報D6、チケット識別子情報D10、チケット番号情報D11及び二次元コード利用可能時間情報D14が記憶されるチケット情報記憶部1322と、符号化情報D16が記憶される符号化情報記憶部1323と、共通検定用処理情報D18A及び個別検定用処理情報D18Bが記憶される検定用処理情報記憶部1324と、発行サーバ特定情報D15及び発行事業者特定情報D27が記憶される特定情報記憶部1325と、が備えられている。
【0044】
チケット発行プログラム1321は、チケット発行サーバ130を動作させるための制御部131への各種命令を含むプログラムであり、後述の動作の説明において述べるチケット発行サーバ130の動作は、チケット発行プログラム1321に従ってなされることとなる。
また、各記憶部に記憶された情報の詳細は、動作の説明において述べる。
【0045】
また、チケット発行サーバ130は、
図1に示すように、通信部133により、チケット情報管理サーバ110、チケット予約サーバ120、改札装置140及びチケット発行装置150と通信ネットワークNを介して接続され、チケット情報管理サーバ110、チケット予約サーバ120、改札装置140及びチケット発行装置150との間でデータの送受信が可能とされている。
【0046】
[エ 改札装置]
改札装置140は、鉄道路線の各駅に設置された、改札における入出場の可否の判定等の改札業務を自動的に行う装置であり、後述のように、チケットを所持するユーザの改札内への入場又は改札内からの出場の可否に応じた開閉部145の開閉等を行う。
改札装置140は、
図5に示すように、チケット情報管理サーバ110等と同様、例えば、制御部141と、記憶部142と、通信部143と、を備えると共に、さらにチケット情報読取部144と、開閉部145と、を備えて構成されている。
【0047】
制御部141及び通信部143の構成は、それぞれチケット情報管理サーバ110における制御部111及び通信部113と変わるところはない。
記憶部142は、チケット情報管理サーバ110における記憶部112と同様に、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ等により構成され、入出場処理プログラム1421と、共通検定用処理情報D18Aが記憶される検定用処理情報記憶部1422と、改札装置設置駅情報D21及び改札装置機器情報D22が記憶される機器情報記憶部1423と、が備えられている。
【0048】
入出場処理プログラム1421は、改札装置140を動作させるための制御部141への各種命令を含むプログラムであり、後述の動作の説明において述べる改札装置140の動作は、入出場処理プログラム1421に従ってなされることとなる。
また、各記憶部に記憶された情報の詳細は、動作の説明において述べる。
【0049】
また、改札装置140は、
図1に示すように、通信部143により、チケット発行サーバ130と通信ネットワークNを介して接続され、チケット発行サーバ130との間でデータの送受信が可能とされている。
【0050】
チケット情報読取部144は、後述のように一次元又は二次元の所定のコードにより発行されたチケット、すなわち、チケット発行装置150若しくはチケット発行装置250にて紙等の所定の媒体に印字されて発行されたチケット又はユーザ端末160にて表示されるチケットの記憶内容を読み取るための部分であり、チケットの発行時に使用されるコードの種類に対応した所定の一次元コード又は二次元コードの読み取り機からなる。チケット情報読取部144は、ユーザによりチケットがかざされた際に、当該チケットの記憶内容を読み取る。
【0051】
開閉部145は、改札装置140の開状態と閉状態とを切り替える手段であり、開閉自在の柵を有し、後述のように、ユーザの当該改札装置140が設置された駅における入出場の可否に係る判定結果に従い、入場又は出場を許可する場合にこれを開状態とし、入場又は出場を不許可とする場合にこれを閉状態とする。
【0052】
なお、ユーザがチケットをチケット情報読取部144にかざしておらず、改札装置140が使用されていない不使用状態においては、開閉部145は、開状態・閉状態のどちらとしておいてもよい。ただし、不使用状態においてはこれを開状態とした上で、チケットをかざしたユーザにつき入場又は出場を許可する場合にこれを開状態のままとし、チケットをかざしたユーザにつき入場若しくは出場を不許可とする場合、又はユーザがチケットをかざすことなく入場又は出場しようとした場合にこれを閉状態とすることが好ましい。
本発明においては、不使用状態において開状態であった開閉部145につき、ユーザがチケットをかざした際に開状態を維持することも、開閉部145を開状態とすることに含まれるものとする。
【0053】
[オ チケット発行装置]
チケット発行装置150は、鉄道路線の各駅に設置された、ユーザが列車の乗車に用いるチケットを購入する際に使用する装置であり、本実施形態においては、後述のように、一次元又は二次元の所定のコードによるチケットを、紙等の所定の媒体により発行する際等に用いられる。
チケット発行装置150は、
図6に示すように、例えば、チケット情報管理サーバ110等と同様に、制御部151と、記憶部152と、通信部153と、を備えると共に、さらに、表示部154と、操作部155と、チケット発行部156と、を備えて構成されている。
【0054】
制御部151及び通信部153の構成は、それぞれチケット情報管理サーバ110における制御部111及び通信部113と変わるところはない。
記憶部152は、チケット情報管理サーバ110における記憶部112と同様に、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ等により構成され、チケット内容情報発行プログラム1521と、運行列車情報D3が記憶される運行列車情報記憶部1522と、予約状況情報D4が記憶される予約状況情報記憶部1523と、が備えられている。
【0055】
チケット内容情報発行プログラム1521は、チケット発行装置150を動作させるための制御部151への各種命令を含むプログラムであり、後述の動作の説明において述べるチケット発行装置150の動作は、チケット内容情報発行プログラム1521に従ってなされることとなる。
また、各記憶部に記憶された情報の詳細は、動作の説明において述べる。
【0056】
また、チケット発行装置150は、
図1に示すように、通信部153により、チケット情報管理サーバ110及びチケット発行サーバ130と通信ネットワークNを介して接続され、チケット情報管理サーバ110及びチケット発行サーバ130との間でデータの送受信が可能とされている。
【0057】
表示部154は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイを備え、制御部151から出力された表示制御信号に基づいた画像を表示画面に表示する。
【0058】
操作部155は、例えば、文字入力キー、数字入力キー、その他各種機能に対応付けられたキーを有するキーボード等を備え、チケット発行装置150でチケットを購入するユーザからの操作入力を受け付けて、操作入力に応じた操作信号を制御部151へと出力する。操作部155は、例えば、表示部154と一体的に形成されたタッチパネル等であってもよく、チケット発行装置150でチケットを購入するユーザからの操作入力を受け付けることができるものであれば特に限定されない。
【0059】
チケット発行部156は、制御部151の制御の下、ユーザに対するチケットの発行を行う部分であり、本実施形態においては、後述のようにチケット発行サーバ130から受信したデータに基づく、所定の一次元コード又は二次元コードによるチケットを、紙等の所定の媒体により発行することとなる。
【0060】
[カ ユーザ端末]
ユーザ端末160は、本システムを利用してチケットの発行等を受ける各ユーザが携帯するスマートフォン、タブレット端末等の情報機器であり、後述のように、一次元又は二次元の所定のコードによって発行されたチケットを用いた改札装置140における入場又は出場の際等に用いられる。
ユーザ端末160は、
図7に示すように、例えば、チケット発行装置150と同様に、制御部161と、記憶部162と、通信部163と、表示部164と、操作部165と、を備えて構成されている。
【0061】
制御部161、通信部163、表示部164、操作部165の構成は、それぞれチケット発行装置150における制御部151、通信部153、表示部154及び操作部155と変わるところはない。
記憶部162は、チケット発行装置150における記憶部152と同様に、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ等により構成され、ユーザ端末用アプリケーション1621と、二次元コード画像データD19、チケット番号情報D11及びチケット予約情報D8が記憶されるチケット情報記憶部1622と、が備えられている。
【0062】
ユーザ端末用アプリケーション1621は、ユーザ端末160を動作させるための制御部161への各種命令を含むプログラムであり、後述の動作の説明において述べるユーザ端末160の動作は、ユーザ端末用アプリケーション1621に従ってなされることとなる。
また、各記憶部に記憶された情報の詳細は、動作の説明において述べる。
【0063】
また、ユーザ端末160は、通信部163から通信ネットワークNを介してチケット予約サーバ120と接続され、チケット予約サーバ120との間でデータを送受信可能とされている。
【0064】
[キ 通信ネットワーク]
通信ネットワークNは、例えば、インターネット、電話回線網、携帯電話通信網、無線LAN通信網等であり、
図1に示すように、第1チケット情報処理システム100を構成する各装置の間を接続する。
通信ネットワークNとしては、上記のように各装置間を繋ぎ、これらの間でデータの送受信を行うことが可能なものであれば特に限定されない。
【0065】
[(2) 第2チケット情報処理システム]
第2チケット情報処理システム200は、第1チケット情報処理システム100と同様、システムを利用するユーザへの一次元又は二次元の所定のコードを利用したチケットの提供、当該チケットを利用した改札における入出場等を支援するためのシステムであり、
図1に示すように、第2チケット情報処理システム200を管理・運営する特定の鉄道事業者(以下、「鉄道事業者B」という。)が管理する各種サーバ、すなわち、チケット情報管理サーバ210、チケット予約サーバ220及びチケット発行サーバ230と、鉄道事業者Bが運営する鉄道路線の各駅に設置された改札装置240及びチケット発行装置250と、第2チケット情報処理システム200を利用する各ユーザが携帯するユーザ端末260と、を備えて構成されている。
また、各装置の間は、
図1に示すように、通信ネットワークNを介して接続されている。また、第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230が、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130と通信ネットワークNを介して接続されている。
【0066】
第2チケット情報処理システム200に含まれる改札装置240及びチケット発行装置250は、鉄道事業者Bが運営する鉄道路線の各駅に設置されることで、鉄道事業者Bが鉄道路線を運営する特定のエリア(以下、「エリアY」とする。)内に設置されていることとなる。
【0067】
第2チケット情報処理システム200を構成する各装置の構成は、
図2から
図7に示すように、第1チケット情報処理システム100を構成する各装置の構成と同様(チケット情報管理サーバ210の構成は第1チケット情報処理システム100に係るチケット情報管理サーバ110と同様、チケット予約サーバ220の構成は第1チケット情報処理システム100に係るチケット予約サーバ120と同様、チケット発行サーバ230の構成は第1チケット情報処理システム100に係るチケット発行サーバ130と同様、改札装置240の構成は第1チケット情報処理システム100に係る改札装置140と同様、チケット発行装置250の構成は第1チケット情報処理システム100に係るチケット発行装置150と同様、ユーザ端末260の構成は第1チケット情報処理システム100に係るユーザ端末160と同様)であることから、詳細な説明は省略する。
【0068】
ただし、チケット発行サーバ230の記憶部232の検定用処理情報記憶部2324に個別検定用処理情報D18Bとして記憶されている変換規則又は計算式は、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130の記憶部132の検定用処理情報記憶部1324に個別検定用処理情報D18Bとして記憶されている変換規則又は計算式とは異なるものである。
【0069】
また、チケット発行サーバ230の記憶部232の符号化情報記憶部2323に記憶されている符号化情報D16の内容は、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130の記憶部132の符号化情報記憶部1323に記憶されている符号化情報D16の内容とは異なるものである。これによって、第1チケット情報処理システム100と、第2チケット情報処理システム200とでは、異なるフォーマットで二次元コードが生成され、互いに他方で生成された二次元コードを復号化することができなくなる。
【0070】
なお、第1チケット情報処理システム100を管理・運営する鉄道事業者Aと、第2チケット情報処理システム200を管理・運営する鉄道事業者Bとは、必ずしも別個の事業者である必要はなく、同一の鉄道事業者において複数のシステムを管理・運営するようにしてもよい。また、第1チケット情報処理システム100に含まれる改札装置140及びチケット発行装置150が設置されるエリアXと、第2チケット情報処理システム200に含まれる改札装置240及びチケット発行装置250が設置されるエリアYとは、必ずしも別個のエリアである必要はなく、同一エリア、又は一部が重なるエリアにおいて、複数のシステムが管理・運営されるようにしてもよい。
【0071】
[2 動作の説明]
以下、本実施形態に係る第1チケット情報処理システム100及び第2チケット情報処理システム200の使用時の動作について説明する。第1チケット情報処理システム100及び第2チケット情報処理システム200の動作は、
図8のフローチャートに示すように、大きく分けて、ステップS1(チケットの発行)及びステップS2(改札入出場)の二つのステップからなる。
【0072】
[(1) ステップS1:チケットの発行]
まず、ユーザに対し、列車の乗車に用いるチケットを発行する際の本システムの動作につき、第1チケット情報処理システム100において、ユーザ端末160に対してデータによりチケットの発行がなされる場合を一例として、
図9及び
図10のフローチャートに従って説明する。
【0073】
第1チケット情報処理システム100のユーザは、本システムを利用し、列車の乗車に用いるチケットの発行を受けることを希望する場合、まず、ユーザ端末160の操作部165を用いて、予約を希望するチケットに係る情報、すなわち、例えば、列車の乗車駅、降車駅、出発時刻、到着時刻、座席番号等に係る情報を含む購入希望チケット情報D1につき入力し(ステップS1-1)、購入希望チケット情報D1が入力されると、制御部161は、入力された情報を、通信部163から通信ネットワークNを介して、チケット予約サーバ120へと送信する(ステップS1-2)。
なお、ここでは、乗車駅又は降車駅の何れかが、鉄道事業者Aが運営する鉄道路線の駅(エリアX内に所在する駅、第1チケット情報処理システム100に係る改札装置140及びチケット発行装置150が設置されている駅)ではなく、鉄道事業者Bが運営する鉄道路線の駅(エリアY内に所在する駅、第2チケット情報処理システム200に係る改札装置240及びチケット発行装置250が設置されている駅)であるものとする。
【0074】
ユーザによる予約を希望するチケットに係る情報の入力は、例えば、チケット予約サーバ120によって提供される、予約を希望する列車、座席、乗車駅、降車駅を指定できるように構成された所定のチケット予約に係るウェブサイトにおいて、予約を希望する列車及び座席を指定することによって行うようにすればよい。
また、ユーザ端末160の記憶部162に事前に所定のアプリケーションをダウンロードするようにし、当該アプリケーションにしたがって入力がなされるようにしてもよい。
【0075】
チケット予約サーバ120においては、通信部123により購入希望チケット情報D1を受信すると、制御部121が、通信部123から通信ネットワークNを介して、チケット情報管理サーバ110へと、受信した購入希望チケット情報D1を、当該データに対応したチケット内容情報D2を送信する旨の所定の要求と共に送信する(ステップS1-3)。
【0076】
チケット情報管理サーバ110においては、通信部113により、購入希望チケット情報D1と、チケット内容情報D2の送信要求と、を受信すると、制御部111が、運行列車情報記憶部1122に記憶された運行列車情報D3及び予約状況情報記憶部1123に記憶された予約状況情報D4に基づき、座席を確保する必要のある場合は列車の空席状況につき照合の上、購入希望チケット情報D1に係る、ユーザがチケットの購入を希望する列車の座席につき、チケットの購入が可能である場合、これに対応したチケット内容情報D2を生成し、取得する(ステップS1-4)。
【0077】
チケット内容情報D2は、購入希望チケット情報D1に対応した列車の乗車に用いるチケットの内容をなす情報であり、例えば、具体的なチケットの有効区間(乗車駅、降車駅、経由駅等)及びチケットの有効期間等の情報を含むこととなる。
【0078】
また、チケット内容情報D2は、チケットのステータス、すなわち、入場及び出場履歴と、乗車済区間に係る情報、具体的には、未使用(入場前)、既使用(降車駅における出場後)、使用中(入場後出場前)、使用中(途中駅における出場後)等の各チケットの状態に係る情報を含む。
【0079】
このような情報は、例えば、チケットの購入直後にはステータスとして未使用である旨の情報が記憶され、これが使用開始(例えば、改札装置140又は改札装置240からの入場)されると、ステータスが使用中(入場後出場前)である旨の情報に更新され、途中駅で出場すると、ステータスが使用中(途中駅における出場後)である旨の情報に更新され、さらに、使用が完了(降車駅における改札装置140又は改札装置240からの出場)すると、ステータスが既使用である旨の情報に更新されることとなる。
【0080】
チケット内容情報D2を生成すると、チケット情報管理サーバ110においては、制御部111が、通信部113から通信ネットワークNを介して、生成したチケット内容情報D2を、購入結果情報D5と共に、チケット予約サーバ120へと送信する(ステップS1-5)。
購入結果情報D5は、ユーザが購入希望チケット情報D1に対応するチケットを購入できるか否かに係る情報であり、チケット内容情報D2が生成される場合には、必然的に購入可能である旨の情報となる。なお、ユーザが購入希望チケット情報D1に対応するチケットを購入できない場合、チケット内容情報D2は送信されず、購入不可能である旨の購入結果情報D5のみがチケット予約サーバ120へと送信されることとなる。
【0081】
チケット予約サーバ120においては、通信部123によってチケット内容情報D2及び購入結果情報D5を受信すると、制御部121が、通信部123から通信ネットワークNを介して、ステップS1-2において購入希望チケット情報D1を送信したユーザ端末160へと、購入結果情報D5を送信し(ステップS1-6)、通信部163によりこれを受信したユーザ端末160においては、制御部161が、受信したデータに基づき、チケットの購入結果につき、表示部164に表示させる(ステップS1-7)。
【0082】
チケット予約サーバ120においては、ユーザ端末160への購入結果情報D5の送信が完了すると、続いて、ユーザが購入したチケットに係るチケット購入情報D6及びチケット予約情報D8を生成の上、これらをチケット内容情報D2と紐付けて、記憶部122のチケット情報記憶部1222に記憶させる(ステップS1-8)。
【0083】
チケット購入情報D6は、例えば各チケットに割り振られた購入番号に係る情報であるチケット購入番号情報D7を含む、チケット内容情報D2、購入結果情報D5及びチケット予約情報D8等の発行されたチケットに係る各情報を紐づけるための情報である。また、チケット購入情報D6にも、チケット内容情報D2に含まれるものと同様の、購入希望チケット情報D1に対応したチケットの内容に係る情報と、チケットのステータスに係る情報と、が含まれる。
【0084】
チケット予約情報D8は、予約されたチケットにつきチケット予約サーバ120において管理するための、ユーザによる具体的な予約内容に係るデータであり、チケット予約情報D8にも、チケット内容情報D2に含まれるものと同様の、購入希望チケット情報D1に対応したチケットの内容に係る情報と、チケットのステータスに係る情報と、が含まれる。
【0085】
チケット予約サーバ120においては、上記データを生成すると、制御部121が、通信部123から通信ネットワークNを介して、チケット内容情報D2及びチケット購入情報D6を、チケット発行サーバ130へと送信し(ステップS1-9)、これらデータを通信部133によって受信したチケット発行サーバ130においては、制御部131が、受信したチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6を紐付けて、記憶部132のチケット情報記憶部1322に記憶させる(ステップS1-10)。
【0086】
なお、ステップS1-9におけるチケット予約サーバ120からチケット発行サーバ130へのチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6の送信は、必ずしもステップS1-8におけるチケット購入情報D6及びチケット予約情報D8の生成の直後に行われる必要はなく、例えば、複数のチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6を所定のタイミングでまとめてチケット発行サーバ130へと送信するようにしてもよい。
【0087】
上記のようにしてチケット予約サーバ120及びチケット発行サーバ130に情報が記憶された後、購入したチケットにつき、二次元コードの発行を受けることを希望する場合、ユーザは、まず、ユーザ端末160の操作部165を用いて、二次元コードによるチケットの発行を要求する所定の情報(チケット発行要求情報D9)につき入力し(ステップS1-11)、チケット発行要求情報D9が入力されると、ユーザ端末160の制御部161は、入力された情報を、通信部163から通信ネットワークNを介して、チケット予約サーバ120へと送信する(ステップS1-12)。
【0088】
ユーザによる二次元コードの発行を受けることを希望するチケットに係る情報の入力は、例えば、チケット予約サーバ120によって提供される、チケット予約サーバ120に存在する当該ユーザが購入済みのチケットに係るチケット予約情報D8の一覧から、二次元コードの発行を受けることを希望するチケットを選択できるように構成された所定のウェブサイトにおいて、二次元コードの発行を希望するチケットを選択することによって行うようにすればよい。
また、ユーザ端末160の記憶部162に事前に所定のアプリケーションをダウンロードするようにし、当該アプリケーションにしたがって入力がなされるようにしてもよい。
【0089】
チケット予約サーバ120においては、通信部123によりチケット発行要求情報D9を受信すると、制御部121が、受信したチケット発行要求情報D9に基づき、記憶部122のチケット情報記憶部1222につき検索の上、対応するチケット購入情報D6を抽出し、抽出したチケット購入情報D6に含まれるチケット購入番号情報D7を、発行する二次元コードを利用に制限時間がない静的なものとするか、利用に制限時間があり、ユーザが利用時にリアルタイムに生成することを要する動的なもとするか、に関する情報である静的・動的発行識別情報D13と共に、通信部123から通信ネットワークNを介して、チケット発行サーバ130へと送信する(ステップS1-13)。
【0090】
チケット発行サーバ130においては、通信部133により、チケット発行要求情報D9に係るチケット購入情報D6に含まれるチケット購入番号情報D7を受信すると、制御部131が、受信したチケット購入番号情報D7に従い、記憶部132のチケット情報記憶部1322に記憶された対応するチケット購入情報D6につき抽出の上、抽出したチケット購入情報D6ごとに、所定の規則に従いID(識別子)を設定して、後述の二次元コードデータD12ごとに付されることとなる識別子に係る情報であるチケット識別子情報D10を生成するとともに、番号を採番して、後述の二次元コードデータD12ごとに付されることとなる番号に係る情報であるチケット番号情報D11を生成の上、記憶部132のチケット情報記憶部1322に、対応するチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6と紐付けて記憶させる(ステップS1-14)。チケット識別子情報D10、チケット番号情報D11のいずれも、チケットごとに付された各チケットを識別し、特定し得る情報となる。
【0091】
続いて制御部131は、チケット購入情報D6及び生成したチケット識別子情報D10を用いて、所定の二次元コードのフォーマットに従い、二次元コードデータD12を作成する(ステップS1-15)。二次元コードのフォーマットとしては、例えばQRコード(登録商標)に係るフォーマット等を用いることができる。
【0092】
また、制御部131は、二次元コードデータD12を作成する際、受信した静的・動的発行識別情報D13につき参照し、これが、発行する二次元コードを動的なもとする内容であった場合、作成する二次元コードデータD12に係る二次元コードの利用可能時間に係る情報である二次元コード利用可能時間情報D14を生成し、生成した二次元コード利用可能時間情報D14を、記憶部132のチケット情報記憶部1322に、対応するチケット内容情報D2、チケット購入情報D6、チケット識別子情報D10及びチケット番号情報D11と紐付けて記憶させる。
二次元コード利用可能時間情報D14は、例えば、ステップS1-15において二次元コードデータD12が作成された時刻と、当該時刻から所定の時間(5分等)という形で設定すればよい。
【0093】
二次元コードデータD12は、所定の二次元コードのフォーマットに従い作成された二次元コードの元となるデータであり、後述のように二次元コードにより発行されるチケットに記憶されることとなる情報を含む。なお、面積に対するデータ容量の関係で好ましくないものの、二次元コードに代えて一次元コードを使用することも一応可能である。
【0094】
二次元コードデータD12は、複数の記憶領域、例えば、
図11に示すように、基本情報部D12-1と、正当性検定部D12-2と、を有し、基本情報部D12-1の一部情報のみが、記憶部132の符号化情報記憶部1323に記憶された符号化情報D16を用いて符号化されている。なお、符号化情報D16は、チケット発行サーバ130が二次元コードデータD12の符号化の際に用いる所定の変換規則に係るデータである。
【0095】
このうち基本情報部D12-1には、発行時期などに係る属性情報に加え、ステップS1-14において生成されたチケット識別子情報D10と、発行サーバ特定情報D15と、発行事業者特定情報D27と、が含まれる。なお、チケット識別子情報D10は、符号化情報D16を用いて符号化されている情報に含まれ、発行サーバ特定情報D15及び発行事業者特定情報D27は、符号化情報D16を用いて符号化されていない情報に含まれている。
【0096】
発行サーバ特定情報D15は、例えば、チケット発行サーバ130に付された識別子等の、二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバ130を特定できる情報である。なお、直接チケット発行サーバ130を特定するものでなくても、例えば、本実施形態のように、チケット発行サーバ130と、これが管轄する改札装置140及びチケット発行装置150が設置されたエリア(エリアX)とが1:1で対応する場合であれば、このようなエリアに関する情報を記憶することでチケット発行サーバ130を特定できるものであってもよく、また、チケット発行サーバ130と、これを管理する鉄道事業者(鉄道事業者A)とが1:1で対応する場合であれば、このような鉄道事業者に関する情報を記憶することでチケット発行サーバ130を特定できるものであってもよい。
【0097】
発行事業者特定情報D27は、例えば、鉄道事業者毎に付された識別子等の、二次元コードデータD12を発行した事業者(本実施形態では、二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバ130を含む第1チケット情報処理システム100を管理・運営する鉄道事業者A)を特定できる情報である。
【0098】
発行サーバ特定情報D15及び発行事業者特定情報D27は、予め記憶部132の特定情報記憶部1325に記憶されていることから、制御部131は、記憶部132の特定情報記憶部1325に記憶された情報を読み出し、そのまま二次元コードデータD12に付与すればよい。
【0099】
また、正当性検定部D12-2には、基本検定情報D17Aと、個別検定情報D17Bと、が含まれる。
基本検定情報D17Aは、基本情報部D12-1に含まれるデータを、第1チケット情報処理システム100及び第2チケット情報処理システム200において共通する、すなわち、鉄道事業者A及び鉄道事業者Bにおいて共通に使用される所定の変換規則又は計算式である共通検定用処理情報D18Aに入力して生成する。
また、個別検定情報D17Bは、基本情報部D12-1に含まれるデータを、第1チケット情報処理システム100と第2チケット情報処理システム200とで異なる、すなわち、鉄道事業者Aと鉄道事業者Bとで個別に使用される所定の変換規則又は計算式である個別検定用処理情報D18Bに入力して生成する。
【0100】
二次元コードデータD12を生成すると、チケット発行サーバ130においては、制御部131が、生成した二次元コードデータD12を、対応するチケット番号情報D11と共に、通信部133から通信ネットワークNを介して、チケット予約サーバ120へと送信する(ステップS1-16)。
また、制御部131は、ステップS1-15において二次元コード利用可能時間情報D14を生成した場合には、二次元コード利用可能時間情報D14についても、チケット番号情報D11及び二次元コードデータD12と共に、通信部133から通信ネットワークNを介して、チケット予約サーバ120へと送信する。
【0101】
チケット予約サーバ120においては、通信部123によって、チケット発行サーバ130から送信された情報を受信すると、制御部121が、受信したチケット番号情報D11を、記憶部122のチケット情報記憶部1222に、対応するチケット内容情報D2、チケット購入情報D6及びチケット予約情報D8と紐付けて記憶させた上で、受信した二次元コードデータD12に基づき、これを画像データ化したデータである二次元コード画像データD19を生成する(ステップS1-17)。
なお、チケット発行サーバ130から、二次元コード利用可能時間情報D14を受信した場合には、制御部121は、二次元コード利用可能時間情報D14についても、記憶部122のチケット情報記憶部1222に、対応するチケット内容情報D2、チケット購入情報D6、チケット予約情報D8及びチケット番号情報D11と紐付けて記憶させる。
【0102】
二次元コード画像データD19を生成すると、制御部121は、生成したデータを、対応するチケット番号情報D11及びチケット予約情報D8と共に、通信部123から通信ネットワークNを介して、ユーザ端末160へと送信する(ステップS1-18)。
【0103】
また、上記送信処理が完了すると、チケット予約サーバ120においては、制御部121が、記憶部122のチケット情報記憶部1222に記憶された当該チケットに係るチケット内容情報D2、チケット購入情報D6及びチケット予約情報D8に含まれるチケットのステータスに係る情報につき、二次元コード発行済みである旨の情報に更新すると共に(ステップS1-19)、ステータス更新の内容に係る情報である二次元コード発行時ステータス更新情報D20をチケット発行サーバ130へと送信し(ステップS1-20)、チケット発行サーバ130においても、同様に、制御部131が、記憶部132のチケット情報記憶部1322に記憶された当該チケットに係るチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6に含まれるチケットのステータスに係る情報につき、二次元コード発行済みである旨の情報に更新する(ステップS1-21)。
【0104】
なお、ステップS1-19においては、チケット内容情報D2に含まれるチケットのステータスに係る情報については更新することなく、チケット購入情報D6及びチケット予約情報D8に含まれるチケットのステータスに係る情報についてのみ更新するようにしてもよい。
【0105】
ユーザ端末160においては、通信部163によって二次元コード画像データD19、チケット番号情報D11及びチケット予約情報D8を受信すると、制御部161が、受信したデータを紐付けて、記憶部162のチケット情報記憶部1622に記憶させる(ステップS1-22)。
これによって、ユーザ端末160においては、表示部164に、記憶部162のチケット情報記憶部1622に記憶された二次元コード画像データD19に係る二次元コードの画像及びチケット番号情報D11に係るチケット番号を表示させることが可能となる。
【0106】
なお、二次元コード画像データD19をチケット予約サーバ120において生成することなく、チケット予約サーバ120の制御部121が、二次元コード画像データD19に代えて、二次元コードデータD12を通信部123から通信ネットワークNを介してユーザ端末160へと送信するようにし、これを受信したユーザ端末160において、制御部161が、ユーザ端末用アプリケーション1621に従って二次元コード画像データD19を生成することによって、二次元コード画像データD19を取得するようにしてもよい。
【0107】
[(2) ステップS2:改札入出場]
続いて、ユーザが、ステップS1において、第1チケット情報処理システム100によって発行された二次元コードを利用して、第2チケット情報処理システム200に係る改札装置240において、改札内へ入場又は改札内から出場する際の本システムの動作につき、入出場の可否の判定を、二次元コードを発行した第1チケット情報処理システム100において行う場合と、改札装置において二次元コードが利用された第2チケット情報処理システム200において行う場合と、に分けて説明する。
【0108】
[ア ステップS21:第1チケット情報処理システムにおいて入出場判定がなされる場合]
まず、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130において入出場判定がなされる場合の第1チケット情報処理システム100及び第2チケット情報処理システム200の動作につき、
図12のフローチャートに従って説明する。
【0109】
ユーザは、列車への乗車前に、第2チケット情報処理システム200に係る改札装置240から駅の改札内へと入場することを希望する場合、又は列車への乗車後に、第2チケット情報処理システム200に係る改札装置240から駅の改札外へと出場することを希望する場合、ステップS1で発行された二次元コードを、改札装置240のチケット情報読取部244にかざす。
具体的には、ユーザは、ユーザ端末160の操作部165を用いて所定の操作を行い、二次元コード画像データD19に係る二次元コードを表示部164に表示させたのち、表示された二次元コードをチケット情報読取部244にかざすこととなる。
【0110】
二次元コードがチケット情報読取部244にかざされると、改札装置240の制御部241は、チケット情報読取部244により、かざされた二次元コードから、二次元コードデータD12を読み取らせる(ステップS21-1)。
【0111】
チケット情報読取部244によって二次元コードデータD12が読み取られると、制御部241は、基本情報部D12-1に含まれる発行事業者特定情報D27に基づき、当該二次元コードデータD12を発行した鉄道事業者を特定する(ステップS21-2)。
ここでは、二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバ130を含む第1チケット情報処理システム100を管理・運営する鉄道事業者Aが、二次元コードデータD12を発行した鉄道事業者として特定されることとなる。
【0112】
続いて、制御部241は、チケット情報読取部244にかざされた二次元コードが、正規のチケットか否かにつき判定する(ステップS21-3)
すなわち、ステップS1において説明したように、二次元コードデータD12は、複数の記憶領域、例えば、
図11に示すように、基本情報部D12-1と、正当性検定部D12-2と、から構成され、正当性検定部D12-2には、基本情報部D12-1に含まれるデータを基に、第1チケット情報処理システム100及び第2チケット情報処理システム200において共通の所定の変換規則又は計算式である共通検定用処理情報D18Aに従って、所定の検定用の変換又は計算を行った結果に係る情報である基本検定情報D17Aが含まれる。
【0113】
また、改札装置240においては、記憶部242の検定用処理情報記憶部2422に、同様の所定の変換規則又は計算式が、共通検定用処理情報D18Aとして記憶されている。
【0114】
そこで、制御部241は、ステップS21-1で読み取った二次元コードデータD12のうち、基本情報部D12-1に含まれるデータを基に、記憶部242の検定用処理情報記憶部2422に共通検定用処理情報D18Aとして記憶された上記所定の変換規則又は計算式に従って、所定の検定用の変換又は計算を行う。
そして、制御部241は、上記変換又は計算の結果が、正当性検定部D12-2に含まれる基本検定情報D17Aと一致する場合に、当該二次元コードを正規のチケットに係るものであると判定し、これが一致しない場合に、当該二次元コードを正規のチケットに係るものではないものと判定する。
【0115】
ステップS21-3において、二次元コードデータD12を正規のチケットに係るものであると判定した場合、改札装置240においては、制御部241が、チケット情報読取部244が読み取った二次元コードデータD12を、記憶部242の機器情報記憶部2423に記憶された改札装置設置駅情報D21及び改札装置機器情報D22と共に、通信部243から通信ネットワークNを介して、チケット発行サーバ230へと送信する(ステップS21-4)。
なお、ステップS21-3において非正規のチケットであると判定した場合には、制御部241は開閉部245を閉じて処理を終了することとなる。
【0116】
改札装置設置駅情報D21は、当該改札装置240が設置された駅に係る情報であり、二次元コードをチケット情報読取部244にかざしたユーザが改札から入場又は出場する駅を意味することとなる。
改札装置機器情報D22は、当該改札装置240に係る情報であり、設置した事業者(鉄道事業者B)を示す情報、改札装置240ごとに有している不正判定等の詳細設定に係る情報等が含まれる。
【0117】
通信部233によって、改札装置240から送信された情報を受信したチケット発行サーバ230においては、制御部231が、二次元コードデータD12の基本情報部D12-1のうち、符号化情報D16を用いて符号化されていない情報に含まれる発行サーバ特定情報D15に基づき、当該二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバを特定する(ステップS21-5)。
【0118】
ステップS1で説明したように、二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバに、当該二次元コードデータD12に対応するチケットの内容に係る情報(チケット内容情報D2及びチケット購入情報D6)が記憶されていることから、二次元コードデータD12の基本情報部D12-1に含まれる発行サーバ特定情報D15に基づいて、当該二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバを特定することによって、当該二次元コードデータD12に対応するチケットの内容に係る情報(チケット内容情報D2及びチケット購入情報D6)が記憶されているチケット発行サーバを特定することができる。
【0119】
上記のとおり、本実施形態においては、二次元コードデータD12は、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130によって作成されていることから、制御部231は、当該二次元コードデータD12が、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130によって作成されたものであると特定することとなる。
【0120】
続いて、制御部231は、ステップS21-4で受信した二次元コードデータD12、改札装置設置駅情報D21及び改札装置機器情報D22を、通信部233から通信ネットワークNを介して、ステップS21-5で特定した当該二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバ(チケット発行サーバ130)へと送信する(ステップS21-6)。
【0121】
なお、本実施形態と異なり、ステップS21-5において、制御部231が、当該二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバが自ら(チケット発行サーバ230)であると特定した場合には、ステップS21-6からステップS21-11の過程を経ることなく、ステップS21-7からステップS21-10で説明するのと同様にして、自ら個別検定、二次元コードデータの復号化、入出場の可否に係る判定及びステータス情報の更新を行った上で、ステップS21-12へと進むこととなる。
【0122】
第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130においては、通信部133によって第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230から送信された情報を受信した場合、制御部131が、まず、受信した二次元コードデータD12が、正規のチケットに係るものか否かにつき判定する(ステップS21-7)。
【0123】
すなわち、ステップS1において説明したように、二次元コードデータD12は、複数の記憶領域、例えば、
図11に示すように、基本情報部D12-1と、正当性検定部D12-2と、から構成され、正当性検定部D12-2には、基本情報部D12-1に含まれるデータを基に、第1チケット情報処理システム100と第2チケット情報処理システム200とで異なる所定の変換規則又は計算式である個別検定用処理情報D18Bに従って、所定の検定用の変換又は計算を行った結果に係る情報である個別検定情報D17Bが含まれる。
【0124】
また、この場合、二次元コードデータD12は、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130において作成されたものであることから、記憶部132の検定用処理情報記憶部1324に個別検定用処理情報D18Bとして記憶された所定の変換規則又は計算式は、二次元コードデータD12の作成時に使用されたものと同一である。
【0125】
そこで、制御部131は、ステップS21-6で受信した二次元コードデータD12のうち、基本情報部D12-1に含まれるデータを基に、記憶部132の検定用処理情報記憶部1324に個別検定用処理情報D18Bとして記憶された所定の変換規則又は計算式に従って、所定の検定用の変換又は計算を行う。
そして、制御部131は、上記変換又は計算の結果が、正当性検定部D12-2に含まれる個別検定情報D17Bと一致する場合に、当該二次元コードを正規のチケットに係るものであると判定し、これが一致しない場合に、当該二次元コードを正規のチケットに係るものではないものと判定する。
【0126】
ステップS21-7において二次元コードデータD12を正規のチケットに係るものであると判定した場合、続いて制御部131は、記憶部132の符号化情報記憶部1323に記憶されている符号化情報D16を用いて、二次元コードデータD12の基本情報部D12-1のうち符号化されている情報を復号化する(ステップS21-8)。
【0127】
なお、ステップS21-7において非正規のチケットであると判定した場合には、制御部131は、非正規のチケットである旨の判定結果を、通信部133から通信ネットワークNを介して、第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230へと送信する。これを受信した第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230の制御部231は、改札装置240の開閉部245を閉じる旨の所定の指令を、通信部233から通信ネットワークNを介して改札装置240へと送信し、処理を終了することとなる。
【0128】
二次元コードデータD12の基本情報部D12-1のうち符号化されている情報を復号化すると、続いて、制御部131は、復号化された情報に含まれるチケット識別子情報D10に基づき、記憶部132のチケット情報記憶部1322につき検索し、受信した二次元コードデータD12に対応するチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6を抽出した上で、受信した改札装置設置駅情報D21及び改札装置機器情報D22と、チケット内容情報D2とを対比して、入出場の可否に係る判定を行う(ステップS21-9)。
なお、受信した二次元コードデータD12に対応するチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6が抽出されなかった場合、制御部131は、その時点で入場又は出場不可能と判定する。したがって、上記のように改札装置設置駅情報D21及び改札装置機器情報D22とチケット内容情報D2との対比に進むのは、受信した二次元コードデータD12に対応するチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6が抽出された場合のみである。
【0129】
具体的には、入場の場合には、チケット内容情報D2及びチケット購入情報D6に含まれるチケットのステータスに係る情報から入出場履歴につき確認の上、改札装置設置駅情報D21に係るユーザの入場駅と、チケット内容情報D2に含まれる有効区間(乗車駅と降車駅との間の経由駅を経由する区間)に係る情報と、につき対比する。そして、例えば、入場履歴がないか途中駅における出場後であり、チケット内容情報D2に係る有効期間内であり、かつ、改札装置設置駅情報D21に係るユーザの入場駅が、チケット内容情報D2に含まれる有効区間に係る情報における有効区間内に存在する駅である場合に入場可能と判定し、既に入場履歴がありかつ途中駅における出場後でないか、チケット内容情報D2に係る有効期間外であるか、改札装置設置駅情報D21に係るユーザの入場駅が、チケット内容情報D2に含まれる有効区間に係る情報における有効区間内に存在する駅ではない場合に入場不可能と判定する。
【0130】
また、出場の場合には、チケット内容情報D2及びチケット購入情報D6に含まれるチケットのステータスに係る情報から入場履歴及び出場履歴につき確認の上、改札装置設置駅情報D21に係るユーザの出場駅と、チケット内容情報D2に含まれる有効区間に係る情報と、につき対比する。そして、例えば、入場後出場前であり、チケット内容情報D2に係る有効期間内であり、かつ、改札装置設置駅情報D21に係るユーザの出場駅が、チケット内容情報D2に含まれる有効区間に係る情報における有効区間内に存在する駅である場合に出場可能と判定し、入場前又は出場後であるか、チケット内容情報D2に係る有効期間外であるか、改札装置設置駅情報D21に係るユーザの出場駅が、チケット内容情報D2に含まれる有効区間に係る情報における有効区間内に存在する駅ではない場合に出場不可能と判定する。
【0131】
なお、記憶部132のチケット情報記憶部1322に、受信した二次元コードデータD12に対応する二次元コード利用可能時間情報D14が記憶されている場合には、制御部131は、チケット内容情報D2及びチケット購入情報D6の抽出に先立って、受信した二次元コードデータD12に対応する二次元コードが利用可能時間内であるかについての判定も行う。
具体的には、チケット識別子情報D10に基づき記憶部132のチケット情報記憶部1322につき検索し、受信した二次元コードデータD12に対応する二次元コード利用可能時間情報D14を抽出した上で、例えば、二次元コード利用可能時間情報D14に含まれる当該二次元コードデータD12が作成された時刻と、現在時刻とを対比し、その差が二次元コード利用可能時間情報D14に含まれる所定の時間内である場合に利用可能時間内であると判定し、その差が二次元コード利用可能時間情報D14に含まれる所定の時間外である場合に利用可能時間外であると判定する。
この場合、制御部131は、利用可能時間内であると判定した場合のみ、上記の受信した二次元コードデータD12に対応するチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6の抽出及び改札装置設置駅情報D21及び改札装置機器情報D22とチケット内容情報D2との対比による入出場の可否に係る判定を行い、利用可能時間外であると判定した場合には、制御部131は、その時点で入場又は出場不可能と判定することとなる。
【0132】
上記判定が完了すると、制御部131は、記憶部132のチケット情報記憶部1322に記憶されたチケットのステータスに係る情報につき更新する(ステップS21-10)。
具体的には、入場可能であった場合、チケット内容情報D2及びチケット購入情報D6に含まれるチケットのステータスに係る情報を、チケット使用中(入場後出場前)とし、出場可能であった場合、チケット内容情報D2及びチケット購入情報D6に含まれるチケットのステータスに係る情報を、既使用(降車駅における出場後)又は使用中(途中駅における出場後)とする。
【0133】
上記更新が完了すると、制御部131は、ステップS21-9における改札入出場の判定結果に係る情報(第1入出場判定結果情報D23)を、通信部133から通信ネットワークNを介して、第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230へと送信する(ステップS21-11)。
【0134】
第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130から送信された第1入出場判定結果情報D23を、通信部233によって受信した第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230においては、制御部231が、通信部233から通信ネットワークNを介して、ステップS21-4において二次元コードデータD12等を送信した改札装置240へと送信する(ステップS21-12)。
【0135】
通信部243によって、チケット発行サーバ230から送信された第1入出場判定結果情報D23を受信した改札装置240においては、制御部241が、受信した第1入出場判定結果情報D23に基づき、開閉部245の開閉を行う(ステップS21-13)。
具体的には、受信した第1入出場判定結果情報D23が、入場又は出場を可とするものであった場合、開閉部245につき開状態とし、入場又は出場を不可とするものであった場合、開閉部245につき閉状態とすることとなる。
【0136】
第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130においては、第1入出場判定結果情報D23を第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230へと送信した後、ステップS21-10におけるチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6に含まれるチケットのステータスに係る情報の更新内容に関する情報(第1入出場時ステータス更新情報D24)を、通信部133から通信ネットワークNを介して、チケット予約サーバ120へと送信する(ステップS21-14)。
【0137】
第1チケット情報処理システム100のチケット予約サーバ120においては、通信部123により第1入出場時ステータス更新情報D24を受信すると、制御部121が、記憶部122のチケット情報記憶部1222に記憶されたチケット内容情報D2、チケット購入情報D6及びチケット予約情報D8に含まれるチケットのステータスに係る情報につき、ステップS21-10におけるチケット発行サーバ130における更新と同様にして更新する(ステップS21-15)。
【0138】
[イ ステップS22:第2チケット情報処理システムにおいて入出場判定がなされる場合]
続いて、第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230において入出場判定がなされる場合の第1チケット情報処理システム100及び第2チケット情報処理システム200の動作につき、
図13のフローチャートに従って説明する。
【0139】
まず、二次元コードデータの読み取り(ステップS22-1)から二次元コードデータの復号化(ステップS22-8)までの工程については、第1チケット情報処理システムにおいて入出場判定がなされる場合(ステップS21)に係る二次元コードデータの読み取り(ステップS21-1)から二次元コードデータの復号化(ステップS21-8)までの工程と変わるところはない。
【0140】
第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130においては、第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230から受信した二次元コードデータD12の基本情報部D12-1のうち符号化されている情報を復号化すると、続いて、制御部131が、復号化された情報に含まれるチケット識別子情報D10に基づき、記憶部132のチケット情報記憶部1322につき検索し、受信した二次元コードデータD12に対応するチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6を抽出する(ステップS22-9)。
【0141】
続いて、制御部131は、ステップS22-9で抽出したチケット内容情報D2を、通信部133から通信ネットワークNを介して、第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230へと送信する(ステップS22-10)。
なお、ステップS22-9において、受信した二次元コードデータD12に対応するチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6が抽出されなかった場合、制御部131は、受信した二次元コードデータD12に対応するチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6が抽出されなかった旨の情報を、第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230へと送信することとなる。
【0142】
第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230においては、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130から送信されたチケット内容情報D2を通信部233によって受信すると、制御部231が、入出場の可否に係る判定を行う(ステップS22-11)。
【0143】
具体的には、まず、チケット内容情報D2を受信することなく、これが抽出されなかった旨の情報を受信した場合、その時点で入場又は出場不可能と判定する。
チケット内容情報D2を受信した場合、ステップS22-4で受信した改札装置設置駅情報D21及び改札装置機器情報D22と、ステップS22-10で受信したチケット内容情報D2とを対比して、入出場の可否に係る判定を行う。この際の具体的な判定方法は、ステップS21-9において説明したものと同様である。
【0144】
なお、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130の記憶部132のチケット情報記憶部1322に、二次元コードデータD12に対応する二次元コード利用可能時間情報D14が記憶されている場合には、チケット発行サーバ130の制御部131は、ステップS22-10において、チケット内容情報D2と併せて、二次元コード利用可能時間情報D14も送信し、これを受信した第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230においては、改札装置設置駅情報D21及び改札装置機器情報D22とチケット内容情報D2との対比に先立って、受信した二次元コードデータD12に対応する二次元コードが利用可能時間内であるかについての判定も行う。
この際の具体的な判定方法は、ステップS21-9において説明したものと同様である。
【0145】
上記判定が完了すると、制御部231は、ステップS22-11における改札入出場の判定結果に係る情報(第2入出場判定結果情報D25)を、通信部233から通信ネットワークNを介して、ステップS22-4において二次元コードデータD12等を送信した改札装置240及び第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130へと送信する(ステップS22-12)。
【0146】
通信部243によって、チケット発行サーバ230から送信された第2入出場判定結果情報D25を受信した改札装置240においては、制御部241が、受信した第2入出場判定結果情報D25に基づき、開閉部245の開閉を行う(ステップS22-13)。
具体的には、受信した第2入出場判定結果情報D25が、入場又は出場を可とするものであった場合、開閉部245につき開状態とし、入場又は出場を不可とするものであった場合、開閉部245につき閉状態とすることとなる。
【0147】
第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130においては、通信部133により第2入出場判定結果情報D25を受信すると、制御部131が、記憶部132のチケット情報記憶部1322に記憶されたチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6に含まれるチケットのステータスに係る情報につき更新する(ステップS22-14)。
更新内容は、ステップS21-10において説明したものと同様である。
【0148】
続いて、制御部131は、ステップS22-14におけるチケット内容情報D2及びチケット購入情報D6に含まれるチケットのステータスに係る情報の更新内容に関する情報(第2入出場時ステータス更新情報D26)を、通信部133から通信ネットワークNを介して、チケット予約サーバ120へと送信する(ステップS22-15)。
【0149】
第1チケット情報処理システム100のチケット予約サーバ120においては、通信部123により第2入出場時ステータス更新情報D26を受信すると、制御部121が、記憶部122のチケット情報記憶部1222に記憶されたチケット内容情報D2、チケット購入情報D6及びチケット予約情報D8に含まれるチケットのステータスに係る情報につき、ステップS22-14におけるチケット発行サーバ130における更新と同様にして更新する(ステップS22-16)。
【0150】
[3 効果の説明]
次に、本実施形態の効果について説明する。
【0151】
本実施形態においては、ユーザが使用する一次元又は二次元のコードによるチケットの内容に係る情報であるチケット内容情報D2等の情報は、チケット発行サーバに記憶されており、ユーザが所持する一次元又は二次元のコードによるチケットには記憶されていない。
また、チケット発行サーバは、少なくとも第1チケット情報処理システム100に係るチケット発行サーバ130と、第2チケット情報処理システムに係るチケット発行サーバ230の2個が存在している。
【0152】
したがって、例えば、上記のように、第1チケット情報処理システム100において発行され、チケット内容情報D2等のチケットの内容に係る情報がチケット発行サーバ130に保存されている一次元又は二次元のコードによるチケットが、第2チケット情報処理システム200に係る改札装置240において使用される場合も想定されるところ、この場合、第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230においては、ユーザの入出場の可否に係る判定を行うことができない。
【0153】
しかしながら、本実施形態によれば、ユーザが使用する一次元又は二次元のコードによるチケットに記憶された情報に、二次元コードデータD12を作成し、当該二次元コードデータD12に対応するチケット内容情報D2等のチケットの内容に係る情報が記憶されたチケット発行サーバ130を特定できる情報である発行サーバ特定情報D15が含まれることから、第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230において、当該二次元コードデータD12に対応するチケット内容情報D2等のチケットの内容に係る情報が記憶されているチケット発行サーバ130を特定することができる。
これによって、第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230において、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130からユーザの入出場の可否の判定結果に係る情報を取得し、又は第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130からチケット内容情報D2等のチケットの内容に係る情報を取得の上で、自らユーザの入出場の可否に係る判定を行うことが可能となる。
【0154】
したがって、ユーザが使用するチケットの内容に係る情報が、チケットが使用された改札装置240と接続されたチケット発行サーバ230とは異なる第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130に記憶されている場合においても、改札装置240においてユーザの入出場の可否の判定結果に係る情報を取得することが可能となり、改札装置240においてユーザを入場又は出場させることができなくなるおそれを低減することができる。
【0155】
また、上記のような二次元コードデータD12に対応するチケット内容情報D2等のチケットの内容に係る情報が記憶されているチケット発行サーバ130の特定が、改札装置240ではなく、チケット発行サーバ230において行われることから、このような特定を可能とするために、個々の改札装置を改修することを要しない。
したがって、複数の鉄道事業者が運営する路線の間で跨って使用することができる企画券等についても、上記のような特定を可能としつつ、低コストかつ迅速に発行することができる。
【0156】
また、本実施形態によれば、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130の記憶部132の符号化情報記憶部1323に記憶されている符号化情報D16と、第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230の記憶部232の符号化情報記憶部2323に記憶されている符号化情報D16と、を異なる内容としたまま上記のような効果を得ることができることから、第1チケット情報処理システム100を管理・運営する鉄道事業者Aと、第2チケット情報処理システム200を管理・運営する鉄道事業者Bと、が別の鉄道事業者である場合において、互いにチケットの符号化に係る情報を開示する必要がなく、セキュリティの観点からも好ましい。
【0157】
また、二次元コードデータD12は、基本情報部D12-1の一部の情報のみが符号化され、チケット識別子情報D10は符号化されている情報に含まれ、発行サーバ特定情報D15は符号化されていない情報に含まれている。
これによって、当該二次元コードデータD12を作成していない第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230においても、発行サーバ特定情報D15を読み取ることができる。また、チケット識別子情報D10は、当該二次元コードデータD12を作成していない第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230においては読み取ることができないことから、セキュリティの点からも好ましい。
【0158】
また、本実施形態によれば、二次元コードデータD12が、
図11に示すように、基本情報部D12-1と、正当性検定部D12-2と、から構成され、正当性検定部D12-2には、基本情報部D12-1に含まれるデータを基に、第1チケット情報処理システム100及び第2チケット情報処理システム200において共通する、すなわち、鉄道事業者A及び鉄道事業者Bにおいて共通に使用される所定の変換規則又は計算式である共通検定用処理情報D18Aに係る所定の変換規則又は計算式に従って、所定の検定用の変換又は計算を行った結果に係る情報である基本検定情報D17Aと、基本情報部D12-1に含まれるデータを基に、第1チケット情報処理システム100及び第2チケット情報処理システム200とで異なる、すなわち、鉄道事業者Aと鉄道事業者Bとで個別に使用される所定の変換規則又は計算式である個別検定用処理情報D18Bに従って、所定の検定用の変換又は計算を行った結果に係る情報である個別検定情報D17Bと、が含まれる。
【0159】
したがって、上記のように、二次元コードデータD12のうち、基本情報部D12-1に含まれるデータを基に、共通検定用処理情報D18Aを用いて所定の検定用の変換又は計算を行った上で、正当性検定部D12-2に含まれる基本検定情報D17Aと一致するかについて判定することで、第1チケット情報処理システム100によって発行された二次元コードを利用して第2チケット情報処理システム200に係る改札装置240において入場若しくは出場する場合においても、改札装置240において正規券判定を行うことができる。
【0160】
また、二次元コードを発行した第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130においても、二次元コードデータD12を受信した場合に、二次元コードデータD12のうち、基本情報部D12-1に含まれるデータを基に、個別検定用処理情報D18Bを用いて所定の検定用の変換又は計算を行った上で、正当性検定部D12-2に含まれる個別検定情報D17Bと一致するかについて判定することで、正規券判定を行うことができる。
【0161】
これによって、改札装置240において読み取った二次元コードデータD12が、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130又は第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230のいずれで生成されたものであるかを問わず、改札装置240で正規券判定を行った上で、正規券であると判定した場合にのみ、チケット発行サーバ230に二次元コードデータD12を送るようにできることから、非正規のチケットに係る情報がチケット発行サーバに到達する可能性を低減でき、非正規のチケットの処理に係るチケット発行サーバの負担を低減できる。
【0162】
また、二次元コードを発行した第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130においても、二次元コードデータD12を受信した場合に、改札装置240とは別にさらに正規券判定を行うことで、非正規のチケットが利用されるおそれをさらに低減できると共に、チケット発行サーバ130において使用する個別検定用処理情報D18Bは、第1チケット情報処理システム100と、第2チケット情報処理システム200と、において異なる内容であることから、第1チケット情報処理システム100を管理・運営する鉄道事業者Aと、第2チケット情報処理システム200を管理・運営する鉄道事業者Bと、が別の鉄道事業者であっても、チケット発行サーバにおける正規券判定に用いる個別検定用処理情報を外部に開示する必要がなく、セキュリティ上の問題が生じ難い。
【0163】
なお、共通検定用処理情報D18Aについては、第1チケット情報処理システム100及び第2チケット情報処理システム200において共通の内容となり、かつ、改札装置に保存されることから、個別検定用処理情報D18Bと比較して外部に漏洩する可能性が高い。
したがって、共通検定用処理情報D18Aについては、外部に漏洩したことが確認された時点で即変更する、又は外部に漏洩したことが確認されなくても所定の期間毎に変更する等の対策を採ることが好ましい。
【0164】
[4 変形例]
次に、本実施形態の変形例について説明する。
【0165】
[(1) 変形例1:第2チケット情報処理システムにおけるチケットの発行]
上記においては、チケットの発行時(動作の説明のステップS1)に、第1チケット情報処理システム100によって二次元コードによるチケットが発行される場合について説明したが、第2チケット情報処理システム200によって二次元コードによるチケットを発行する場合においても、同様の処理がなされる。
【0166】
すなわち、この場合、チケット発行サーバ230において作成される二次元コードデータD12には、当該データを作成したチケット発行サーバ、すなわち第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230を特定可能な情報として、発行サーバ特定情報D15が含まれることとなる。
【0167】
[(2) 変形例2:第1チケット情報処理システムにおける改札入出場]
上記においては、改札入出場時(動作の説明のステップS2)に、第1チケット情報処理システム100によって発行された二次元コードによるチケットを利用して、第2チケット情報処理システム200に係る改札装置240において、ユーザが改札内へ入場し、又は改札内から出場する場合について説明したが、第2チケット情報処理システム200によって発行された二次元コードによるチケットを利用して、第1チケット情報処理システム100に係る改札装置140において、ユーザが改札内へ入場し、又は改札内から出場する場合においても同様の処理がなされる。
【0168】
すなわち、この場合、第1チケット情報処理システム100に係るチケット発行サーバ130において、発行サーバ特定情報D15に基づいて、第2チケット情報処理システム200に係るチケット発行サーバ230によって二次元コードデータD12が作成されたと特定した場合、第1チケット情報処理システム100に係るチケット発行サーバ130から、第2チケット情報処理システム200に係るチケット発行サーバ230へと、二次元コードデータD12等のデータが送信される。この後、第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230においてユーザの入出場の可否に係る判定が行われ、又は第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230からチケット内容情報D2を取得した第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130においてユーザの入出場の可否に係る判定が行われることとなる。
【0169】
[(3) 変形例3:チケット発行サーバの追加]
上記においては、鉄道事業者Aが管理・運営し、改札装置140及びチケット発行装置150がエリアX内に設置された第1チケット情報処理システム100と、鉄道事業者Bが管理・運営し、改札装置240及びチケット発行装置250がエリアY内に設置された第2チケット情報処理システム200と、の二つのシステムが設けられている場合において、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130と第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230とが接続されている場合について説明したが、さらに多数のチケット情報処理システムが設けられ、さらに多数のチケット発行サーバが接続されるようにしてもよい。
【0170】
また、上記においては、第1チケット情報処理システム100、第2チケット情報処理システム200のいずれにおいても、各システムにチケット発行サーバが一つ(第1チケット情報処理システム100におけるチケット発行サーバ130、第2チケット情報処理システム200におけるチケット発行サーバ230)のみ設けられた場合について説明したが、単一のシステム内において、複数のチケット発行サーバを設け、二次元コードデータD12の作成及びこれに対応するチケット内容情報D2等のチケットの内容に係る情報の記憶が、複数のチケット発行サーバにおいて分割して行われるようにしてもよい。
【0171】
いずれの場合も、チケット発行サーバにおける二次元コードデータD12の作成時に、発行サーバ特定情報D15を二次元コードデータD12に含めることで、改札装置から二次元コードデータD12を受信した他のチケット発行サーバにおいて、発行サーバ特定情報D15に基づいて、複数のチケット発行サーバの中から、当該二次元コードデータD12を作成し、これに対応するチケット内容情報D2等のチケットの内容に係る情報が記憶されたチケット発行サーバを特定可能する点に変わるところはない。
【0172】
[(4) 変形例4:チケット発行装置におけるチケット発行]
上記においては、ユーザ端末160に対してデータによりチケットの発行がなされる場合について説明したが、これに限られず、チケット発行装置150において、紙等の所定の媒体によりチケットの発行がなされるようにすることも可能である。
【0173】
この場合、ユーザは、チケット発行装置150において、操作部155を用いて購入希望チケット情報D1を入力し、当該情報に従って、チケット情報管理サーバ110におけるチケット内容情報D2の生成、チケット発行サーバ130における二次元コードデータD12の生成等の過程を経た後、二次元コードデータD12を受信したチケット発行装置150において、二次元コードデータD12に基づき二次元コード画像データD19を生成の上、チケット発行部156により、二次元コード画像データD19に係る二次元コード及びチケット番号情報D11に係る番号が紙等の所定の媒体に印刷等の方法で記憶されたチケットを発行することとなる。
【0174】
なお、チケット発行装置150において発行する場合には、チケット内容情報D2は、チケット情報管理サーバ110で生成することなく、ユーザにより購入希望チケット情報D1が入力された直後に、チケット発行装置150において生成し、チケット発行サーバ130へと送信するようにしてもよい。
【0175】
チケット発行装置よってチケットを発行してもよい点は、第2チケット情報処理システム200においてチケットの発行がなされる場合も同様である。
【0176】
なお、チケット発行装置150において、紙等の所定の媒体によりチケットの発行がなされる場合には、二次元コード利用可能時間情報D14は生成されず、ステップS21-9又はステップS22-11における二次元コードが利用可能時間内であるかについての判定も省略される。
【0177】
[(5) 変形例5:改札装置における入出場判定]
上記においては、第1チケット情報処理システム100において入出場判定が行われる場合、第2チケット情報処理システム200において入出場判定が行われる場合のいずれも、チケット発行サーバにおいて入出場判定が行われるものとして説明したが、ステップS22で説明した第2チケット情報処理システム200において入出場判定が行われる場合には、改札装置240において入出場判定が行われるようにすることも可能である。
【0178】
この場合、ステップS22-10においてチケット内容情報D2を受信したチケット発行サーバ230から改札装置240へとチケット内容情報D2が送信され、改札装置240においてS22-11で説明したのと同様の入出場の可否に係る判定を行い、開閉部245の開閉を行った後、判定結果に係る情報を、チケット発行サーバ230へと送信するようにすればよい。
【0179】
なお、改札装置240において入出場の可否に係る判定を行う場合、ステップS22-10における第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130から第2チケット情報処理システム200のチケット発行サーバ230へのチケット内容情報D2の送信に代えて、第1チケット情報処理システム100のチケット発行サーバ130から第2チケット情報処理システム200の改札装置240へと直接チケット内容情報D2を送信するようにしてもよい。この場合、チケット発行サーバ130と改札装置240との間が、チケット発行サーバ230を介さずに接続されていることを要する。
このように構成することで、第2チケット情報処理システム200がチケット発行サーバ230を有しない場合においても、改札装置240にチケット内容情報D2を送信し、改札装置240においてS22-11で説明したのと同様の入出場の可否に係る判定を行うことが可能となる。
【0180】
[(6) 変形例6:一次元又は二次元のコード以外によるチケット発行]
上記においては、チケットを一次元又は二次元のコードにより発行する場合を例として説明した。
この点、専用の媒体を用いずとも簡易に発行できる点で、このような一次元又は二次元のコードにより発行することが最も好ましいものの、チケット識別子情報D10及び発行サーバ特定情報D15を記憶すると共に、これを改札装置において読み取らせることができるものであれば、他の手段により発行することも可能である。例えば、ICカード、磁気券等によって発行してもよい。
【0181】
[(7) 変形例7:改札装置における発行サーバの特定]
上記においては、ステップS21-5又はステップS22-5で、チケット発行サーバ230において、二次元コードデータD12に含まれる発行サーバ特定情報D15に基づき、当該二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバを特定する場合について説明した。この点、上記の通り、個々の改札装置の改修を要しない点で、チケット発行サーバ230において特定する方が好ましいものの、二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバの特定は、改札装置240において行うようにすることも可能である。
【0182】
すなわち、この場合、改札装置240においては、ステップS21-1又はステップS22-1でチケット情報読取部244によって二次元コードデータD12を読み取り、ステップS21-2又はステップS22-2で制御部241が当該二次元コードデータD12に含まれる発行事業者特定情報D27に基づいて、当該二次元コードデータD12を発行した鉄道事業者を特定した後に、さらに、当該二次元コードデータD12に含まれる発行サーバ特定情報D15に基づいて、当該二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバ(チケット発行サーバ130)を特定する。
【0183】
この場合、改札装置240から二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバ130への二次元コードデータD12等の情報の送信は、直接行ってもよいし、上記実施形態と同様に、チケット発行サーバ230を介して行ってもよい。
【0184】
前者の場合、改札装置240の制御部241が、チケット情報読取部244が読み取った二次元コードデータD12を、記憶部242の機器情報記憶部2423に記憶された改札装置設置駅情報D21及び改札装置機器情報D22と共に、通信部243から通信ネットワークNを介して、二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバ(チケット発行サーバ130)へと直接と送信する。この場合、改札装置240とチケット発行サーバ130との間が、チケット発行サーバ230を介さずに接続されていることを要する。
【0185】
また、後者の場合、制御部241が、チケット情報読取部244が読み取った二次元コードデータD12を、記憶部242の機器情報記憶部2423に記憶された改札装置設置駅情報D21及び改札装置機器情報D22と共に、通信部243から通信ネットワークNを介して、二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバ(チケット発行サーバ130)を示す情報(チケット発行サーバ130を特定できる内容を含む情報)と共に、チケット発行サーバ230へと送信する。
これによって、チケット発行サーバ230においては、発行サーバ特定情報D15に基づく二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバの特定の工程を経ることなく、改札装置240から受信した情報を、チケット発行サーバ130へと送信することが可能となる。
なお、この場合、改札装置240において二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバの特定を行った上で、さらにチケット発行サーバ230においても二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバの特定を行い、二重に特定作業を実施することで、特定の精度を向上するようにしてもよい。
【0186】
[(8) 変形例8:鉄道以外への適用]
上記においては、ユーザが二次元コードを利用して乗車する交通機関が鉄道である場合について説明したが、上記と同様の流れでチケットの発行、入出場の可否の判定等を行うことができるものであれば、鉄道以外の交通機関の利用に用いるチケットに対し、上記実施形態に係るシステムを適用することも可能である。
【0187】
[(9) 変形例9:チケット発行サーバに記憶された情報の発行サーバの特定への活用]
上記においては、二次元コードデータD12に含まれる発行サーバ特定情報D15のみを用いて、二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバを特定する場合について説明したが、二次元コードデータに含まれる情報と、チケット発行サーバに記憶された情報と、の両者を用いて、二次元コードデータを作成したチケット発行サーバを特定するようにしてもよい。
【0188】
例えば、二次元コードデータの基本情報部の符号化されていない情報に、二次元コードデータ毎に付された番号等の発行サーバ特定のみに用いる識別情報を含むようにした上で、チケット発行サーバに、このような二次元コードデータ毎に付された識別情報と当該識別情報を含む二次元コードデータを作成したチケット発行サーバとの対応関係に係る情報を記憶し、チケット発行サーバにおいて、改札装置から受信した二次元コードデータに含まれる識別情報と、チケット発行サーバにおいて記憶された上記対応関係に係る情報と、の両者を用いて、改札装置から受信した二次元コードデータを作成したチケット発行サーバを特定する。
【0189】
このように、二次元コードデータに含まれる情報のうち、チケット発行サーバに記憶された情報と併せて使用することで、二次元コードデータを作成したチケット発行サーバ、すなわち、当該二次元コードデータに対応するチケットの内容に係る情報(チケット内容情報D2及びチケット購入情報D6)が記憶されているチケット発行サーバを特定可能な情報も、二次元コードデータに対応するチケットの内容に係る情報が記憶されているチケット発行サーバを特定可能な情報として、本発明におけるサーバ特定情報に該当する。
また、チケット発行サーバに記憶された情報のうち、二次元コードデータに含まれる情報と併せて使用することで、二次元コードデータを作成したチケット発行サーバを特定可能な情報も、二次元コードデータに対応するチケットの内容に係る情報が記憶されているチケット発行サーバを特定可能な情報として、本発明におけるサーバ特定情報に該当する。
したがって、この場合、二次元コードデータに含まれる情報と、チケット発行サーバに記憶された情報と、の両者が、本発明におけるサーバ特定情報に該当することとなる。
【0190】
[第2 第2実施形態]
本発明の第2実施形態(サーバ特定情報がチケット発行サーバに記憶される場合)について説明する。なお、第1実施形態と同様の部分については、同様の符号を付して説明を省略する。
【0191】
[1 構成の説明]
まず、本発明の第2実施形態に係る第1チケット情報処理システム100A及び第2チケット情報処理システム200Aの構成について説明する。
【0192】
第1チケット情報処理システム100Aは、
図14に示すように、第1実施形態における第1チケット情報処理システム100に係るチケット発行サーバ130に代えて、チケット発行サーバ130Aを備える。
【0193】
チケット発行サーバ130Aは、
図15に示すように、記憶部132Aに、発行事業者一覧情報D28及び発行サーバ一覧情報D29が記憶される特定情報記憶部1325Aを備える。
【0194】
チケット発行サーバ130Aは、予め、鉄道事業者Aによる入力等に基づいてこのような発行事業者一覧情報D28及び発行サーバ一覧情報D29を取得の上、制御部131が、取得した情報を、記憶部132Aの特定情報記憶部1325Aに記憶させておく。
【0195】
発行事業者一覧情報D28は、本システムによってチケットを提供する各事業者(本実施形態においては、第1チケット情報処理システム100Aを管理・運営する鉄道事業者A及び第2チケット情報処理システム200Aを管理・運営する鉄道事業者B)において使用される発行事業者特定情報D27を一覧的に記憶した情報である。
【0196】
本実施形態においては、説明の便宜のため、鉄道事業者A及び鉄道事業者Bの2社のみが本システムによってチケットを提供する場合を一例として説明しているが、例えば、鉄道事業者A,B,C,D及びEの5社が存在する場合であれば、
図16に示すように、これら5社の事業者名と対応する発行事業者特定情報D27としての当該事業者を特定し得る識別子等の情報とが紐付けて記憶された情報となる。
【0197】
また、発行サーバ一覧情報D29は、本システムによってチケットを提供する各事業者において使用されるチケット発行サーバ(本実施形態においては、第1チケット情報処理システム100Aにおけるチケット発行サーバ130A及び第2チケット情報処理システム200Aにおけるチケット発行サーバ230A)に係る発行サーバ特定情報D15を一覧的に記憶した情報である。
【0198】
本実施形態においては、説明の便宜のため、鉄道事業者Aが管理・運営する第1チケット情報処理システム100Aが、チケット発行サーバとしてチケット発行サーバ130Aのみを備え、鉄道事業者Bが管理・運営する第2チケット情報処理システム200Aが、チケット発行サーバとしてチケット発行サーバ230Aのみを備える場合を一例として説明しているが、例えば、鉄道事業者A,B,C,D及びEの5社が存在する場合において、各社が管理・運営するチケット情報処理システムが、それぞれ3つのチケット発行サーバを備える場合であれば、
図17に示すように、これら5社の事業者名、対応するチケット発行サーバの名称及び発行サーバ特定情報D15としての当該サーバを特定し得る識別子等の情報とが紐付けて記憶された情報となる。
【0199】
第2チケット情報処理システム200Aは、
図14に示すように、第1実施形態に係る第2チケット情報処理システム200に係るチケット発行サーバ230に代えて、チケット発行サーバ230Aを備え、
図15に示すように、チケット発行サーバ230Aの記憶部232Aに、発行事業者一覧情報D28及び発行サーバ一覧情報D29が記憶される特定情報記憶部2325Aが備えられている。
【0200】
[2 動作の説明]
以下、本実施形態に係る第1チケット情報処理システム100A及び第2チケット情報処理システム200Aの使用時の動作について説明する。
【0201】
[(1) チケットの発行]
第1チケット情報処理システム100Aにおいて、ユーザ端末160に対してデータによりチケットの発行がなされる場合の流れは、二次元コードデータの生成時の処理を除いて、第1実施形態について
図9及び
図10のフローチャートに従って説明したものと同様である。
【0202】
二次元コードデータの生成時(第1実施形態に係るチケットの発行時のステップS1-15)において、チケット発行サーバ130Aの制御部131は、
図18に示す二次元コードデータD12Aを生成する。
二次元コードデータD12Aは、
図18に示すように、複数の記憶領域、すなわち、基本情報部D12-1Aと、正当性検定部D12-2と、を有し、基本情報部D12-1Aは、第1実施形態に係る二次元コードデータD12と同様、一部情報のみが記憶部132Aの符号化情報記憶部1323に記憶された符号化情報D16を用いて符号化され、符号化されている情報にチケット識別子情報D10を含み、符号化されていない情報に発行事業者特定情報D27を含むが、第1実施形態に係る二次元コードデータD12と異なり、発行サーバ特定情報D15を含まない。
【0203】
上記のように、記憶部132の特定情報記憶部1325には、本システムによってチケットを提供する各事業者(本実施形態においては、第1チケット情報処理システム100Aを管理・運営する鉄道事業者A及び第2チケット情報処理システム200Aを管理・運営する鉄道事業者B)において使用される発行事業者特定情報D27を一覧的に記憶した情報である発行事業者一覧情報D28が記憶されていることから、制御部131は、記憶部132Aの特定情報記憶部1325Aに記憶された発行事業者一覧情報D28から、第1チケット情報処理システム100Aを管理・運営する鉄道事業者Aに関する情報を読み出し、これを二次元コードデータD12に付与すればよい。
【0204】
[(2) 改札入出場]
ユーザが、上記の第2実施形態に係るチケットの発行時の処理を経て、第1チケット情報処理システム100Aによって発行された二次元コードを利用して、第2チケット情報処理システム200Aに係る改札装置240において、改札内へ入場又は改札内から出場する際の本システムの動作につき、入出場の可否の判定を、二次元コードを発行した第1チケット情報処理システム100Aにおいて行う場合と、改札装置において二次元コードが利用された第2チケット情報処理システム200Aにおいて行う場合と、に分けて説明する。
【0205】
[ア 第1チケット情報処理システムにおいて入出場判定がなされる場合]
第1チケット情報処理システム100Aのチケット発行サーバ130Aにおいて入出場判定がなされる場合の第1チケット情報処理システム100A及び第2チケット情報処理システム200Aの動作は、発行サーバの特定時の処理を除いて、第1実施形態について
図12のフローチャートに従って説明したものと同様である。
【0206】
発行サーバの特定時(第1実施形態に係る第1チケット情報処理システムにおいて入出場判定がなされる場合のステップS21-5)においては、通信部233によって改札装置240から送信された情報を受信したチケット発行サーバ230Aの制御部231が、記憶部232Aの特定情報記憶部2325Aに記憶された発行サーバ一覧情報D29に基づき、改札装置240から送信された二次元コードデータD12Aを作成したチケット発行サーバを特定する。
【0207】
すなわち、制御部231は、まず、二次元コードデータD12Aの基本情報部D12-1Aに記憶されている発行事業者特定情報D27及び記憶部232Aの特定情報記憶部2325Aに記憶されている発行事業者一覧情報D28から、当該二次元コードデータD12Aを発行した事業者名(当該二次元コードデータD12Aを作成したチケット発行サーバが含まれるチケット情報処理システムを管理・運営する事業者名)を特定する。
なお、二次元コードデータD12Aを発行した事業者名の特定は、チケット発行サーバ230Aにおいて行うことなく、改札装置240における特定(第1実施形態に係る第1チケット情報処理システムにおいて入出場判定がなされる場合のステップS21-2)の結果を、二次元コードデータD12A等と併せて改札装置240からチケット発行サーバ230Aへと送信するようにし、改札装置240から送信された特定結果を用いるようにしてもよい。
【0208】
さらに、上記のとおり、記憶部232Aの特定情報記憶部2325Aに記憶されている発行サーバ一覧情報D29は、
図17に示すように、発行した事業者の事業者名、対応するチケット発行サーバの名称及び発行サーバ特定情報D15が紐付けられて記憶された情報であることから、制御部231は、特定した事業者名に基づき、当該事業者名と紐付けて記憶された発行サーバ特定情報D15を抽出すればよい。
【0209】
なお、
図17に示すように、発行サーバ一覧情報D29が、各鉄道事業者につき、複数のチケット発行サーバに係る情報を含む場合には、例えば、ロードバランサ等にて冗長化処理を行うようにすればよい。ロードバランサのアドレスは事業者毎に1つだが、各事業者に係る複数のチケット発行サーバへの振り分けは、ラウンドロビンにて行う。
この場合、このようなロードバランサまでを含めたものが、本発明におけるサーバ装置に該当することとなる。
【0210】
また、例えば、ロードバランサを別途設けることなく、各チケット発行サーバがロードバランサの機能を有するようにし、改札装置から送信された情報を受信したチケット発行サーバ(この場合チケット発行サーバ230A)において、各事業者に係る複数のチケット発行サーバへの振り分けを行うようにしてもよい。
【0211】
同一の鉄道事業者が複数のチケット発行サーバを有する場合、その目的は、負荷分散と可用性の確保であるため、同一の事業者に係るいずれのチケット発行サーバにおいて上記の処理を行っても、振り分けの結果は同一となる。したがって、上記の何れか(ロードバランサを別途設ける、又はチケット発行サーバがロードバランサの機能を備えるようにする)によって、発行サーバ一覧情報D29が、各鉄道事業者につき、複数のチケット発行サーバに係る情報を含む場合にも、改札装置240から送信された二次元コードデータD12を作成したチケット発行サーバを特定することができる。
【0212】
[イ 第2チケット情報処理システムにおいて入出場判定がなされる場合]
第2チケット情報処理システム200Aのチケット発行サーバ230Aにおいて入出場判定がなされる場合の第1チケット情報処理システム100A及び第2チケット情報処理システム200Aの動作は、発行サーバの特定時の処理を除いて、第1実施形態について
図13のフローチャートに従って説明したものと同様である。
【0213】
発行サーバの特定(第1実施形態に係る第2チケット情報処理システムにおいて入出場判定がなされる場合のステップS22-5)において、通信部233によって改札装置240から送信された情報を受信したチケット発行サーバ230Aの制御部231が、改札装置240から送信された二次元コードデータD12Aを作成したチケット発行サーバを特定する際の特定方法は、第2実施形態の第1チケット情報処理システムにおいて入出場判定がなされる場合について説明したものと同様である。
【0214】
[3 効果の説明]
本実施形態においても、上記のように、第2チケット情報処理システム200Aのチケット発行サーバ230Aにおいて、改札装置240から受信した二次元コードデータD12Aに対応するチケット内容情報D2等のチケットの内容に係る情報が記憶されているチケット発行サーバ130Aを特定することができる。
これによって、第2チケット情報処理システム200Aのチケット発行サーバ230Aにおいて、第1チケット情報処理システム100Aのチケット発行サーバ130Aからユーザの入出場の可否の判定結果に係る情報を取得し、又は第1チケット情報処理システム100Aのチケット発行サーバ130Aからチケット内容情報D2等のチケットの内容に係る情報を取得の上で、自らユーザの入出場の可否に係る判定を行うことが可能となることから、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0215】
また、第1実施形態においては、二次元コードデータD12の基本情報部D12-1のうち符号化されていない情報に発行サーバ特定情報D15が含まれていたことから、これが第三者に容易に読み取られてしまう可能性があり、セキュリティの向上の観点からは好ましくない面があった。
これに対して、本実施形態によれば、二次元コードデータD12Aの基本情報部D12-1Aは、発行サーバ特定情報D15を含まず、二次元コードデータD12Aに対応するチケット内容情報D2等のチケットの内容に係る情報が記憶されているチケット発行サーバの特定は、チケット発行サーバにおいて記憶された発行サーバ一覧情報D29を用いてなされることから、第1実施形態と比較してセキュリティを向上しつつ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0216】
[4 変形例]
第2チケット情報処理システムにおいてチケットを発行する場合にも同様の処理がなされる点、第2チケット情報処理システムによって発行された二次元コードによるチケットを利用して第1チケット情報処理システムに係る改札装置おいてユーザが入出場する場合にも同様の処理がなされる点、チケット発行サーバを追加してもよい点、チケット発行装置においてチケットを発行してもよい点、改札装置において入出場判定が行われるようにしてもよい点、一次元又は二次元のコード以外によってチケットを発行してもよい点、鉄道以外の交通機関の利用に用いるチケットに適用してもよい点は、第1実施形態について説明したのと同様である(第1実施形態に係る変形例の説明における変形例1から6及び8)。
【0217】
なお、本実施形態においては、上記の通り、二次元コードデータD12Aは、第1実施形態に係る二次元コードデータD12と異なり、発行サーバ特定情報D15を含まず、二次元コードデータD12Aを作成したチケット発行サーバ、すなわち、当該二次元コードデータD12Aに対応するチケットの内容に係る情報(チケット内容情報D2及びチケット購入情報D6)が記憶されているチケット発行サーバの特定は、チケット発行サーバに記憶された発行サーバ一覧情報D29に基づいてなされることから、上記の構成のままでは、第1実施形態に係る変形例の説明における変形例7のように、改札装置において、二次元コードデータD12Aを作成したチケット発行サーバを特定する構成とすることはできない。
改札装置に発行サーバ一覧情報D29を記憶させることで、改札装置において二次元コードデータD12Aを作成したチケット発行サーバを特定する構成とすることも一応可能であるが、セキュリティの観点からは、発行サーバ一覧情報D29をチケット発行サーバに記憶させ、チケット発行サーバにおいて、二次元コードデータD12Aを作成したチケット発行サーバを特定する構成とする方が好ましい。
【符号の説明】
【0218】
100、100A 第1チケット情報処理システム(情報処理システム)
110 チケット情報管理サーバ
120 チケット予約サーバ
130、130A チケット発行サーバ(サーバ装置)
131 制御部(記憶制御手段、作成手段、第1特定手段、付与手段、第1送信制御手段、第2送信制御手段、判定手段、第3送信制御手段、第4送信制御手段)
132、132A 記憶部(第1記憶手段、第2記憶手段、記憶手段)
1321 チケット発行プログラム(情報処理プログラム)
133 通信部(第1取得手段、第2取得手段、送信手段、第3取得手段、第4取得手段、取得手段)
140 改札装置
141 制御部(第2特定手段、第5送信制御手段、第6送信制御手段)
142 記憶部
143 通信部(送信手段)
144 チケット情報読取部(読取手段)
145 開閉部
150 チケット発行装置
160 ユーザ端末
200、200A 第2チケット情報処理システム(情報処理システム)
210 チケット情報管理サーバ
220 チケット予約サーバ
230、230A チケット発行サーバ(サーバ装置)
231 制御部(記憶制御手段、作成手段、第1特定手段、付与手段、第1送信制御手段、第2送信制御手段、判定手段、第3送信制御手段、第4送信制御手段)
232、232A 記憶部(第1記憶手段、第2記憶手段、記憶手段)
2321 チケット発行プログラム(情報処理プログラム)
233 通信部(第1取得手段、第2取得手段、送信手段、第3取得手段、第4取得手段、取得手段)
240 改札装置
241 制御部(第2特定手段、第5送信制御手段、第6送信制御手段)
242 記憶部
243 通信部(送信手段)
244 チケット情報読取部(読取手段)
245 開閉部
250 チケット発行装置
260 ユーザ端末
D2 チケット内容情報
D6 チケット購入情報(チケット内容情報)
D8 チケット予約情報(チケット内容情報)
D10 チケット識別子情報(チケット特定情報)
D12 二次元コードデータ(チケット記憶情報)
D15 発行サーバ特定情報(サーバ特定情報)
D16 符号化情報
D17A 基本検定情報(第1検定情報)
D17B 個別検定情報(第2検定情報)
D18A 共通検定用処理情報
D18B 個別検定用処理情報
D23 第1入出場判定結果情報(第1判定結果情報)
D25 第2入出場判定結果情報(第2判定結果情報)
D28 発行事業者一覧情報
D29 発行サーバ一覧情報(サーバ特定情報)