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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189389
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】把持装置、把持方法
(51)【国際特許分類】
   B25J 13/00 20060101AFI20221215BHJP
【FI】
B25J13/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097941
(22)【出願日】2021-06-11
(71)【出願人】
【識別番号】505045322
【氏名又は名称】サンワテクノス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101856
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 日出夫
(72)【発明者】
【氏名】豊浦 健
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707BS12
3C707ES03
3C707ET08
3C707HS12
3C707JS02
3C707LV06
3C707MT10
3C707NS02
(57)【要約】
【課題】多種多様なワークを把持することができる技術を提供する。
【解決手段】ワークWを把持する箱詰め装置1であって、ワークWの下方に設けられ、該ワークWの一部を下方から突き上げることによりワークWをアーチ状に湾曲させる突上げプレート30と、湾曲されたワークWの下方両端部を係止する把持プレート233とを備えた。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを把持する把持装置であって、
前記ワークの下方に設けられ、該ワークを下方から突き上げることにより該ワークをアーチ状に湾曲させる突上げ部と、
前記湾曲されたワークの下方両端部を係止する係止部と
を備えることを特徴とする把持装置。
【請求項2】
前記係止部は対をなし、該一対の係止部の間に前記ワークが位置し、
前記一対の係止部を、互いに接離可能に支持する支持部
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の把持装置。
【請求項3】
前記支持部は、前記突上げ部による前記ワークの突き上げに先立って、前記一対の係止部を互いに接近させることにより該ワークを両側方から付勢する
ことを特徴とする請求項2記載の把持装置。
【請求項4】
前記一対の係止部は、それぞれ上下方向に延在する第1壁部と該第1壁部に対して角度を有して設けられた横方向に延在する第2壁部とを備え、
前記一対の係止部の一方における前記第1壁部と前記第2壁部とによりなる角部内側に前記湾曲されたワークの下方一端部が係止され、前記一対の係止部の他方における前記第1壁部と前記第2壁部とによりなる角部内側に前記湾曲されたワークの下方他端部が係止される
ことを特徴とする請求項2または請求項3記載の把持装置。
【請求項5】
前記係止部の上方に設けられ、前記湾曲されたワークの上面に当接する当接部
を更に備えることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項記載の把持装置。
【請求項6】
ワークを把持する把持方法であって、
突上げ部によりワークの一部を下方から突き上げ、該ワークをアーチ状に湾曲させ、
前記ワークが湾曲された状態において係止部により該ワークの下方両端部を係止する
ことを特徴とする把持方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、紙葉束や袋体等のワークを把持する把持装置、把持方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の把持装置としては、下記特許文献1に示されるような装置が知られている。これに示される装置は、複数のフィルム包装品のそれぞれを同時に把持して、前記複数のフィルム包装品を、箱における上部開口から該箱の中へと移動させる把持移動機構を備えており、複数のフィルム包装品における第1フィルム包装品および第2フィルム包装品のそれぞれが、重心と、前記重心よりも互いに近い内側部分と、前記重心よりも互いから遠い外側部分と、を有し、前記把持移動機構が、前記第1フィルム包装品および前記第2フィルム包装品を、いずれも、その外側部分において把持し、前記第1フィルム包装品および第2フィルム包装品を、それぞれの内側部分がその外側部分よりも下がるように傾いた状態で移動させることを特徴としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-231868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した装置は、把持移動機構が複数の吸引手段を有し、複数の吸引手段で複数のフィルム包装品を吸引することによって、複数のフィルム包装品を把持するものであるため、紙葉束や袋体が積層状態にあるワークについては、最上面の1枚のみを吸着することとなる。したがって多種多様なワークを把持することができないという問題があった。
【0005】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、多種多様なワークを把持することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するため、本発明の実施形態は、ワークを把持する把持装置であって、前記ワークの下方に設けられ、該ワークの一部を下方から突き上げることにより該ワークをアーチ状に湾曲させる突上げ部と、前記湾曲されたワークの下方両端部を係止する係止部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、多種多様なワークを把持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る箱詰め装置の概略斜視図である。
図2】実施形態に係る箱詰め装置の把持搬送機構を示す概略正面図である。
図3】把持搬送機構が下降する状態を示す概略側面図である。
図4】把持搬送機構が下降する状態を示す概略正面図である。
図5】把持搬送機構の把持部が互いに接近する状態を示す概略正面図である。
図6】実施形態に係る箱詰め装置の突上げプレートが上昇してワークを湾曲させる状態を示す概略正面図である。
図7】把持搬送機構がワークを把持して上昇する状態を示す概略正面図である。
図8】把持搬送機構が梱包箱に向けて下降する状態を示す概略正面図である。
図9】把持搬送機構が梱包箱にワークを収容する状態を示す概略正面図である。
図10】把持搬送機構が梱包箱にワークを収容した後に上昇する状態を示す概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0010】
本実施形態においては、可撓性を有する紙や板紙等のシート状物が積層状態にあるワークを箱詰め対象物として把持し、上面のフラップが開放された状態にある段ボール箱といった梱包箱に箱詰めする箱詰め装置を例にとり説明を行う。
【0011】
(装置構成)
先ず、本実施形態に係る箱詰め装置の構成について図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は、本実施形態に係る箱詰め装置を示す概略斜視図である。図2は本実施形態に係る箱詰め装置の把持搬送機構を示す概略正面図である。ここでは、ワークWが供給される側を正面として以後説明を行う。
【0012】
図1に示されるように、本実施形態に係る箱詰め装置1は、所定の位置にまでワークWを供給する一対の供給コンベア10と、供給コンベア10上に位置するワークWを把持して所定の位置に載置された梱包箱に箱詰めする把持搬送機構20と、ワークWをアーチ状の湾曲させる突上げプレート30とを備える。
【0013】
一対の供給コンベア10は、それぞれ搬送方向Xに延在する無端状のタイミングベルトが駆動ローラに巻き掛けられてこれにより周回移動されることでベルト上のワークWを搬送する。一対の供給コンベア10は、搬送方向Xに直交する直交方向Yに互いに一定距離離間して配設されている。この離間距離はワークWの種類や供給コンベヤ10の幅等により適宜設定すればよいが、少なくとも後に詳述する突上げプレート30が通過可能な距離以上とすることが好ましい。また、一対の供給コンベア10は、図1に示されるようにワークWが上面に載置された状態においてワークWのY方向両端が一対の供給コンベア10それぞれからはみ出す程度、離間させることが好ましい。このはみ出し長さは、後に詳述する把持プレート233の係止部233cのY方向長さ程度あればよい。
【0014】
把持搬送機構20は、図1及び図2に示されるように、移動シリンダ21と、ロボットアーム22と、一対の把持部23とを備える。なお、図1では移動シリンダ21及び一対の把持部23が突上げプレート30の鉛直上に位置する、ワークWの把持位置に位置付けられた状態が示されている。また、説明上、ロボットアーム22は図1では省略されている。
【0015】
移動シリンダ21は、両側面から突出して設けられる一対のピストンロッド211をY方向に往復移動可能に支持する。このようなシリンダとしては、電動または油圧シリンダを用いることができる。一対のピストンロッド211により一対の把持部23が支持されており、したがってピストンロッド211の往復動により一対の把持部23が移動シリンダ21に対してY方向に往復動されることとなる。
【0016】
ロボットアーム22は、複数のアームが互いに回動可能に連結されることにより、その先端部221がX方向、Y方向、これらの方向に直交する上下方向に移動可能に、且つこれらの方向軸周りに回転可能となった所謂6軸ロボットである。本実施形態においては、ロボットアーム22の先端部221は移動シリンダ21に対して回動可能に連結されており、したがって移動シリンダ21が6軸に移動可能にロボットアーム22により支持される。
【0017】
一対の把持部23は、それぞれピストンロッド211先端に連結されて移動シリンダ21に対して相対移動可能に支持されたベース231を有し、ベース231の下面にはプレート支持体232が連結されている。プレート支持体232はX方向に延在する長尺の角柱部材であり、その外方側壁面、即ち一対の把持部22それぞれのプレート支持体232における互いに対向する面とは逆位置にある側壁面に把持プレート233が当接している。
【0018】
把持プレート233は、プレート支持体232と連結される一対の連結部233aと、一対の連結部233a下端と一体的に接続されたプレート本体233bと、プレート本体233bの下端に一体的に接続された係止部233cとを有して構成されている。
【0019】
一対の連結部233aは、把持プレート233のX方向上方両端に位置するよう互いにX方向に離間しており、それぞれ上下方向に延在するスリット孔234が設けられている。スリット孔234は、ヘッド部とネジ溝が切られたネジ部とを有するねじ部材等の締結部材235が挿通可能となっている。プレート支持体232のX方向両端部には、締結部材235が螺合可能な不図示の締結孔が穿設されており、2つのスリット孔234それぞれに締結部材235が挿通されてプレート支持体232の締結孔にそれぞれ螺合することにより、1つのプレート支持体232に対して一対の連結部233a、延いては把持プレート233が相対移動不能に固定される。なお、スリット孔234は上下方向に延在する形状となっているため、ワークWの寸法、特に厚さに応じてプレート支持体232に対する把持プレート233の上下方向位置を容易に設定変更可能となっている。
【0020】
プレート本体233bは、Y方向における外方側に延在する水平壁部と上下方向に延在する垂直壁部とからなる略L字状に形成されている。把持搬送機構20によるワークWの把持の際には、このプレート本体233bの垂直壁部における内方側側面にワークWの側面、具体的にはY方向端面が当接することとなる。
【0021】
係止片233cは、プレート本体233bから略90度の角度を有してY方向における内方側に僅かに延在するように該プレート本体233b下端に接続されている。係止片233cは、把持搬送機構20によるワークWの把持の際には、ワークWのY方向における下方両端の一方をプレート本体233bの垂直壁部と協働して引っ掛かるようにして係止する。具体的には、係止部233cは、プレート本体233bと係止片233cとにより形成される角部内側にワークWの下方端部が位置することでワークWが支持される。係止片233cの内方側への突出量、具体的にはY方向の長さは、ワークWが引っ掛かる程度の短い長さであればよい。そのような長さとしては、例えば1.5mm程度が挙げられる。
【0022】
プレート支持体232の下面にはX方向に延在する円柱状のサポートガイド236が設けられている。サポートガイド236は、ワークWが把持された際に、その最上面に位置するシートと当接することができ、これにより搬送中において当該シートの脱落を防止して確実なワークWの支持を実現することができる。このようなサポートガイド236としては、摩擦力が高い部材を用いることが好ましく、例えばゴム材といった弾性体が挙げられる。なお、サポートガイド236に代わり、これと同素材平板をプレート支持体232の下面や移動シリンダ21の下面に取り付けて、ワークWの把持の際に最上面のシートがこれらの下面の少なくともいずれかに当接させるようにしても同様の効果を得ることができる。
【0023】
突上げプレート30は、一対の供給コンベア10の間に画成された空間に位置した板状部材であり、その上部先端が湾曲した形状となっている。突上げプレート30は、不図示の駆動装置により上下方向に往復動可能となっており、駆動前の通常時ではその上部先端が一対の供給コンベア10それぞれの上面、即ちワークWの載置面よりも下方に位置した状態となる。ワークWが把持搬送機構20により把持される際に、突上げプレート30はこの通常状態から上方に突出した突上げ状態となることができ、これによりワークWをその中央、換言すれば突上げプレート30により突上げられた部分の上方先端を頂点としてアーチ状に湾曲させることができる。
【0024】
上述した供給コンベア10や把持搬送機構20、突上げプレート30の駆動制御は、CPU(Central Processing Unit)やメモリ等の記憶装置を有する制御装置により実行される。このような制御装置としてはPC(Personal Computer)等の情報処理装置を用いればよい。
【0025】
(装置動作)
次に、本実施形態に係る箱詰め装置1の動作について図3図10を参照しつつ説明する。図3図10は本実施形態に係る箱詰め装置の動作を説明するための図である。図3には右側面から見た箱詰め装置1が示されており、図4図10には正面から見た把持搬送機構20が示されている。先ず供給コンベア10によりワークWが把持位置にまで供給され、ロボットアーム22によって把持搬送機構20が把持位置上方に位置付けられた後、図3及び図4に示されるように、ロボットアーム22によって把持搬送機構20が下降される。この時、一対の係止片233cがワークWの両端部よりも下方に位置付けられる。
【0026】
なお、図4に示されるようにサポートガイド236と係止片233c上面との距離tは、予めワークWの上下方向長さよりも僅かに長い程度に設定されるとよい。このように設定されることにより、ワークWの把持状態において、その上面をサポートガイド236に良好に当接させることができる。また、この下降に先立って、把持部23の一対の把持プレート233がそれらの間にワークWが進入可能な程度、予め離間されるとよい。この離間距離は、把持するワークWのサイズに応じて適宜設定される。
【0027】
下降後、図5に示されるように、移動シリンダ21によって一対の把持プレート233が互いに接近され、ワークW両側面に当接すると共に、さらに接近されてワークWを両側方から付勢する。付勢後、図6に示されるように、突上げプレート30が上昇してワークWの下面中央を突き上げる。この時、移動シリンダ21によって一対の把持プレート233が互いに接近され続け、予め設定された位置となるまで、これら突上げプレート30の突き上げと把持プレート233の接近とが実行される。これによりワークWは、中央が上方に突出したアーチ状の湾曲状態となってそのアーチの基端となるY方向両端部が一対のプレート本体233b及び係止片233cにより係止され、さらにワークWの上面がサポートガイド236に当接した状態となる。なお、図6及び以降に説明する図7図8では、説明上、中央が僅かに湾曲された状態のワークWを示しているが、当然ワークWの厚さや種類等に応じてより湾曲するようにしてもよく、湾曲形状は多様に設定することができる。
【0028】
この状態においてワークWは、元の水平状態となるようにY方向に復元力が働き、各把持プレート233のプレート本体233bを外方に押圧した状態を維持する形となる。以上により、ワークWを容易に把持プレート233から脱落しない略移動不能な把持状態とすることができ、これを維持することができる。次に把持状態を維持したまま、図7に示されるように、ロボットアーム22によって把持搬送機構20が再度上方の位置に移動される。上方へ移動後、突上げプレート30は下降し、元の位置に退去する。
【0029】
ワークWを把持した把持部23は、ロボットアーム22によって図8に示されるように梱包箱B上方に位置付けられた後、梱包箱Bに向けて下降される。この時、把持プレート233下面が梱包箱Bの底壁に当接または近接するまで下降される。下降後、移動シリンダ21によって図9に示されるように一対の把持プレート233が互いに離間されることにより、ワークWが元の水平状態に戻ると共に撓み、係止片233cから落下または中央から端部にかけて順次接地するようにして梱包箱B底壁上に載置される。載置後、図10に示されるようにロボットアーム22によって把持部23が上方に移動され、次のワークWを把持するために再度把持位置上方に移動される。これら一連の動作を繰り返すことにより、ワークWの把持、搬送、及び梱包箱Bへの箱詰めを順次行うことができる。
【0030】
以上に説明した本実施形態によれば、ワークWが積層されたシート状物であったとしても確実に把持することが可能となり、搬送及び箱詰めも容易である。また、ワークWが1枚のシートであっても、把持プレート233の上下方向位置を調節することで把持することができ、ワークがパウチといった袋体であっても、1つまたは積層状態で把持し搬送することができる。一方、ワークWが可撓性を有さない固形物であれば、突上げプレート30によるワークの突上げを行わなければよく、したがって多種多様なワークの箱詰めを実現できる。なお、ワークWが予め帯封がされているものであれば、その把持はより確実にできることは言うまでもない。
【0031】
さらに、本実施形態は、ワークWの箱詰めの際に特に有用な効果を奏することができる。本実施形態では、ワークWを湾曲した状態とすることにより、ワークWのY方向両端部のみの支持でワークWを確実に把持することができるため、係止片233cの幅(Y方向長さ)を極めて短い長さ(例えば1.5~3.0mm程度)にすることができる。梱包箱Bに対してワークWを箱詰めする際には、把持プレート233も梱包箱Bに挿入されることとなる。そのため、梱包箱Bは、その幅が少なくともワークWの幅(Y方向長さ)に係止片233cの幅を加えた分のものを用意すればよい。換言すれば、収容されたワークWと梱包箱Bとの隙間を係止片233cの幅の長さとすることができるため、極めて隙間を小さくすることができる。したがって梱包箱Bのサイズの縮小化と共に、ワークWの梱包箱B内での移動量を小さくすることができ、複数のワークWを詰めて収容することも可能となる。また、梱包箱Bへの収容時には、ワークWはアーチ状に湾曲された状態となっている。そのため、把持中のワークWを既に収容されている複数のワークW間の空間やワークWと梱包箱Bの内壁面との間の空間等に収容する場合、ワークWのY方向幅がその空間より十分短くされているため、隣接するワークWや内壁面への干渉をすることなく、余裕をもって収容することができる。当然、把持を解除すればワークWのY方向幅が広がるため、隣接するワークWや内壁面との隙間は最低限のものとなり、複数のワークWを密な状態で箱詰めすることができる。
【0032】
なお、本実施形態においてはサポートガイド236をプレート支持体232下面に設けると説明したが、これに限定するものではなく、移動シリンダ21下面に設けるようにしてもよい。また、サポートガイド236を設けずに移動シリンダ21下面にワークWの湾曲した上面が当接するようにし、これにより搬送中において当該シートの脱落を防止して確実なワークWの支持を実現してもよい。
【0033】
本発明は、その要旨または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の各実施形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、全て本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0034】
1 箱詰め装置(把持装置)
21 移動シリンダ(支持部)
23 把持部(係止部)
233 把持プレート(係止部)
233a 垂直壁部(係止部、第1壁部)
233c 係止片(係止部、第2壁部)
236 サポートガイド(当接部)
30 突上げプレート(突上げ部)
W ワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10