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特開2022-189429プログラム、方法、及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189429
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】プログラム、方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20221215BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021097995
(22)【出願日】2021-06-11
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】塚田 雅也
(72)【発明者】
【氏名】中村 隼大
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 有沙
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 芳輝
(72)【発明者】
【氏名】新居 航平
(72)【発明者】
【氏名】平田 隼也
(72)【発明者】
【氏名】大野 千香
(72)【発明者】
【氏名】出澤 美紀
(72)【発明者】
【氏名】原田 哲弥
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA08
(57)【要約】
【課題】求職者によるインターンシップの評価情報を提示することが可能な技術を提供する。
【解決手段】管理サーバ10は、インターンシップを実施する求人企業の企業情報を記憶する記憶部12と、インターンシップに参加する求職者が操作する求職者端末30から、求人企業でのインターンシップの評価情報の投稿を受け付ける受付部11と、求人企業の企業情報に紐づけて、受け付けた求人企業でのインターンシップの評価情報を表示装置に表示する表示制御部15とを具備する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
求人企業の企業情報を記憶する記憶部を備えたコンピュータに、
外部端末から、前記求人企業でのインターンシップの評価情報の投稿を受け付ける受付ステップと、
前記求人企業の企業情報に紐づけて、受け付けた前記求人企業でのインターンシップの評価情報を表示装置に表示する表示制御ステップと、
を実行させる、プログラム。
【請求項2】
投稿される前記評価情報の内容に対して、不正があったか否かを判断する判断ステップと、
前記不正があったと判断された場合に、前記外部端末に不正内容の入力を要求する要求ステップと、
をさらに含む、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記不正があったと判断された場合に、前記評価情報は不正な投稿として評価に反映しない旨を前記外部端末に通知する通知ステップをさらに含む請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記不正がなかったと判断された場合に、前記評価情報は有効な投稿としてデータベースに登録する登録ステップをさらに含み、
前記表示制御ステップにおいては、
前記求人企業の企業情報に紐づけて、前記データベースに登録されている前記求人企業でのインターンシップの評価情報を、有効な評価情報として前記表示装置に表示する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記表示制御ステップにおいては、
前記有効な投稿が所定数以上検出された場合に、前記求人企業の企業情報に紐づけて、前記有効な評価情報を前記表示装置に表示する、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記有効な評価情報に基づき、前記求人企業のフィードバック情報を生成し、生成した前記フィードバック情報を前記求人企業の企業端末に送信するフィードバック・ステップをさらに含む、請求項4または5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記フィードバック・ステップにおいては、
前記有効な評価情報が所定数以上収集された場合に、前記フィードバック情報を生成し、生成した前記フィードバック情報を前記求人企業の企業端末に送信する、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
設定期間内に前記不正が所定数以上検出された場合に、前記求人企業の企業端末に対し、前記不正に関する注意喚起メッセージを送信する注意喚起ステップをさらに含む、請求項2から7のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項9】
求人企業の企業情報を記憶する記憶部を備えた情報処理装置の制御方法であって、
外部端末から、前記求人企業でのインターンシップの評価情報の投稿を受け付ける受付ステップと、
前記求人企業の企業情報に紐づけて、受け付けた前記求人企業でのインターンシップの評価情報を表示装置に表示する表示制御ステップと
を含む方法。
【請求項10】
求人企業の企業情報を記憶する記憶部と、
外部端末から、前記求人企業でのインターンシップの評価情報の投稿を受け付ける受付部と、
前記求人企業の企業情報に紐づけて、受け付けた前記求人企業でのインターンシップの評価情報を表示装置に表示する表示制御部と
を具備する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターンシップの評価に関する情報を処理するためのプログラム、方法及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
職探しをする学生などの求職者と、有用な人材を求める求人企業とを仲介する仲介システムが広く知られている(下記特許文献1及び特許文献2参照)。
例えば特許文献2には、インターンシップの仲介を行うとともに、インターンシップに参加した学生(求職者)の成績をサーバに登録することができるシステムが開示されている。かかるシステムによれば、求人企業側は、インターンシップに参加した各学生の成績を参照することで、自企業に興味をもった有用な学生に対し、採用のアプローチをかけることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-250038号公報
【特許文献2】特開2003-148922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献2に開示されているシステムでは、インターンシップに参加した各学生が、参加した求人企業のインターンシップに対してどのような感想を持ち、どのような満足度等(以下、「インターンシップの評価情報」と総称する。)を得たのかを知ることができない、という問題があった。
【0005】
本発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、求職者によるインターンシップの評価情報を提示することが可能な技術を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の他の態様に係る情報処理装置は、求人企業の企業情報を記憶する記憶部と、外部端末から、求人企業でのインターンシップの評価情報の投稿を受け付ける受付部と、求人企業の企業情報に紐づけて、受け付けた求人企業でのインターンシップの評価情報を表示装置に表示する表示制御部とを具備することを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、求職者によるインターンシップの評価情報を提示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係るインターンシップ評価システムの概略構成を示す図である。
図2】管理サーバ、企業端末、求職者端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】管理サーバの機能構成を示すブロック図である。
図4】インターンシップの評価情報を例示した図である。
図5】インターンシップの評価情報を収集するための準備の流れを示すフローチャートである。
図6】インターンシップの評価情報の投稿を案内するスライドを例示した図である。
図7】投稿を案内するメールを例示した図である。
図8】インターンシップの評価情報の投稿の流れを示すフローチャートである。
図9】投稿画面を例示した図である。
図10】投稿画面を例示した図である。
図11】投稿画面を例示した図である。
図12】投稿画面を例示した図である。
図13】インターンシップの評価情報を表示するまでの流れを示すフローチャートである。
図14】企業情報の提示画面を例示した図である。
図15】企業情報の提示画面を例示した図である。
図16】インターンシップの評価情報をフィードバックするまでの流れを示すフローチャートである。
図17】フィードバック情報を例示した図である。
図18】フィードバックメールを例示した図である。
図19】特定の企業に対して注意喚起メッセージを送信するまでの流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0010】
(1)実施形態の構成
図1は、本実施形態に係るインターンシップ評価システム1000の概略構成を示す図である。
【0011】
インターンシップ評価システム1000は、求人企業のインターンシップに参加した学生(求職者)から、インターンシップの評価情報を収集し、収集したインターンシップの評価情報を当該求人企業に提供したり、特定のWebサイトやアプリケーションに表示したりすることを可能とするシステムである。
【0012】
図1に示すように、インターンシップ評価システム1000は、管理サーバ10と、企業端末20と、求職者端末30とを備える。管理サーバ10と、企業端末20と、求職者端末30とは、通信ネットワークNを介して接続される。
【0013】
通信ネットワークNは、管理サーバ10、企業端末20、及び求職者端末30の間で相互に情報を送受信可能な通信網を含む。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0014】
管理サーバ(情報処理装置)10は、例えば、演算処理能力の高いコンピュータによって構成され、所定のプログラムを実行することにより、企業端末20や求職者端末30との間で様々な情報を送受信する機能、さらには、求職者端末30から投稿されるインターンシップの評価情報を管理する機能や、投稿されたインターンシップの評価情報が有効な投稿であるか、不正な投稿であるかを判断する機能などを実現する(詳細は後述)。
【0015】
企業端末20は、求人企業の責任者(例えば、採用担当者など)等が操作する端末であり、求職者端末30は、インターンシップに参加する求職者(例えば、学生など)等が操作する端末である。企業端末20及び求職者端末30は、例えばパーソナルコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータデバイス、スマートフォン、携帯電話、ウェアラブル端末などによって構成されている。なお、管理サーバ10や企業端末20、求職者端末30を構成するコンピュータは、必ずしも1台である必要はなく、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータやストレージから構成されてもよい。
【0016】
<ハードウェア構成>
図2は、管理サーバ10、企業端末20、求職者端末30のハードウェア構成の一例を示す図である。管理サーバ10、企業端末20、求職者端末30は、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)1、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置2、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)3、入力操作を受け付ける入力デバイス4、及び情報の出力を行う出力デバイス5を有する。入力デバイス4は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル、マイク等である。出力デバイス5は、例えば、表示装置(ディスプレイ)及び/又はスピーカ等である。
【0017】
以下、図面を参照しながら、管理サーバ10の機能構成及び機能概要について説明する。
【0018】
<機能構成及び機能概要>
図3は、管理サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
【0019】
管理サーバ10は、受付部11と、記憶部12と、判断部13と、登録部14と、表示制御部15と、フィードバック部16と、注意喚起部17とを含む。
【0020】
受付部11と、判断部13と、登録部14と、表示制御部15と、フィードバック部16と、注意喚起部17は、管理サーバ10のCPU1が記憶装置2に記憶された各種プログラムを実行することによって実現される。なお、プログラムは、USBメモリやCD-ROM等の記憶媒体に格納することができる。
【0021】
受付部11は、インターンシップに参加した学生による求職者端末(外部端末)30の操作等に応じて、求人企業でのインターンシップの評価情報などを受け付ける。
【0022】
記憶部12は、記憶装置2によって実現され、管理サーバ10の各種機能を実現するためのプログラムや、各種データなどを記憶する。記憶部12は、求職者情報データベースDB1と、企業情報データベースDB2と、評価情報データベースDB3とを備えている。
【0023】
求職者情報データベースDB1は、インターンシップへの参加を希望する学生ごとに、求職者情報を記憶する。求職者情報は、例えば各学生に設定されたユニークなID、パスワードなどの認証に関する情報、学生の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、各SNS(Social Networking Service)のアカウント、出身学校、出身学部、出身学科などの学生の属性に関する情報、インターンシップを希望する業務分野や地域、志望業種・職種などのインターンシップ希望情報などを含んで構成されている。
【0024】
企業情報データベースDB2は、インターンシップを実施する求人企業ごとに、企業情報を記憶する。企業情報は、例えば各企業に設定されたユニークなID、パスワード等の認証に関する情報、企業の名称、所在地、電話番号、メールアドレス、各SNSのアカウント、事業内容などの企業の属性に関する情報などを含んで構成されている。
【0025】
評価情報データベースDB3は、各学生によって投稿されるインターンシップの評価情報を記憶する。より具体的には、評価情報データベースDB3は、投稿されるインターンシップの評価情報のうち、有効な投稿であると判断されたインターンシップの評価情報(以下、有効なインターンシップの評価情報)を記憶する。なお、インターンシップの評価情報が、有効な投稿であるか否か(すなわち、不正がなかったか否か)は、判断部13において判断される。
【0026】
図4は、インターンシップの評価情報を例示した図である。
インターンシップの評価情報EIは、コース情報(必須入力)E1、評価情報(必須入力)E2、改善要望情報(任意入力)E3などを含んで構成される。
【0027】
コース情報E1は、求人企業におけるインターンシップの実施開始月、実施日数に関する情報を含む。
【0028】
評価情報E2は、総合評価と8つの評価項目によって構成されている。具体的には、参加したインターンシップの満足度をあらわす総合評価(5段階)のほか、業界の理解度をあらわす評価(5段階)、職場の雰囲気の理解度をあらわす評価(5段階)、事業内容の理解度をあらわす評価(5段階)、仕事内容の理解度をあらわす評価(5段階)、自分自身の強みや弱み、職業適性といった自己理解度をあらわす評価(5段階)、自己成長をあらわす評価(5段階)、社員からのアドバイスに関する評価(5段階)、人事とのやりとりに関する評価(5段階)を含む。
【0029】
改善要望情報E3は、インターンシップを実施した企業への改善要望事項をあらわす情報であり、8つの評価項目に対応する8つの改善項目によって構成されている。具体的には、業界の理解度に関する要望、職場の雰囲気に関する要望、事業内容の理解に関する要望、仕事内容の理解に関する要望、自分自身の強みや弱み、職業適性といった自己理解に関する要望、自己成長に関する要望、社員からのアドバイスに関する要望、人事とのやりとりに関する要望を含む。
【0030】
図3に戻り、判断部13は、投稿されるインターンシップの評価情報の内容について、不正があったか否かを判断する。なお、不正の態様としては、例えば以下に示す第1~第3の不正態様が考えられるが、これに限る趣旨ではない。
第1の不正態様・・・投稿するインターンシップの評価情報の内容に対して、他者から不適切な指示(例えば、「すべての評価に5をつけてほしい」など)があった場合。
第2の不正態様・・・投稿者(学生)のメールアドレスや電話番号などが、求職者情報データベースDB1に登録されておらず、有効でない場合。
第3の不正態様・・・その他客観的事項(例えば、ダミーデータを用いた大量の学生登録が確認されるなど)から不正な投稿であると判断できる場合。
【0031】
判断部13は、投稿されるインターンシップの評価情報の内容について、不正があったと判断すると、投稿のあった求職者端末30に対し、不正内容(例えば、誰から指示されたかなど)の入力を要求する。そして、判断部13は、不正な投稿して評価に反映しない旨を求職者端末30に通知する(詳細は後述)。
【0032】
登録部14は、判断部13によって不正がなかったと判断された場合に、そのインターンシップの評価情報を、有効なインターンシップの評価情報として評価情報データベースDB3に登録する一方、不正があったと判断された場合には、そのインターンシップの評価情報を、不正なインターンシップの評価情報とみなして、評価情報データベースDB3に登録しない。
【0033】
表示制御部15は、求人企業ごとに、自企業の企業情報と紐づけて、有効なインターンシップの評価情報を表示装置に表示する。詳細は後述するが、有効なインターンシップの評価情報が所定数以上(本実施形態では、10件以上)検出された場合に、対象となる求人企業の企業情報と紐づけて、有効なインターンシップの評価情報が表示装置に表示される。
【0034】
フィードバック部16は、求人企業ごとに、有効なインターンシップの評価情報に基づいてフィードバック情報を生成し、対応する企業端末20に送信する。フィードバック情報には、例えばインターンシップに関する総合満足度や総合評価(例えば8項目)、改善要望などをあらわす情報が含まれる。詳細は後述するが、対象となる求人企業について、有効なインターンシップの評価情報が所定数以上(本実施形態では、10件以上)収集された場合に、フィードバック情報が生成される。一方、有効なインターンシップの評価情報が10件未満である場合には、フィードバック情報は生成されない。
【0035】
注意喚起部17は、所定期間内(例えば1ヶ月以内)に、不正が所定数以上検出された場合には、その求人企業の企業端末20に対し、不正に関する注意喚起メッセージを送信する。例えば、ある求人企業について、1ヶ月以内に、10名以上の学生から、「投稿する評価情報の内容について、他者から指示あり」といった入力があった場合には、その求人企業の企業端末20に対し、不信感や誤解を生むような行為が行われないよう、注意喚起メッセージを送る(詳細は後述)。以下、図面を参照しながら、実施形態の動作について説明する。
【0036】
(2)実施形態の動作
<インターンシップの評価情報を収集するための準備>
図5は、インターンシップの評価情報を収集するための準備の流れを示すフローチャートである。
【0037】
求人企業の責任者は、企業端末20を操作して管理サーバ10にアクセスする、または取得したメールを参照することで、学生がインターンシップの評価情報を投稿するためのURL(以下、投稿URL)を取得する(ステップSA1)。
【0038】
求人企業の責任者は、特定のソフトウェアなどを利用して投稿URLから2次元コード(QRコード(登録商標)など)を作成し、これをスライドに貼り付けるなどしてインターンシップ用の説明資料を作成する(ステップSA2)。
【0039】
求人企業の責任者は、作成したイターンシップ用の説明資料を用いて、参加している学生に対し、インターンシップの評価情報の投稿を案内する(ステップSA3)。
【0040】
図6は、インターンシップ用の説明資料に含まれる、インターンシップの評価情報の投稿を案内するスライドGSを例示した図である。
【0041】
図6に示すように、スライドGSの中央には、投稿URLから作成した2次元コードTCが表示されている。この企業のインターンシップに参加した各学生は、自身の求職者端末30を用いて2次元コードTCを読み取ることで、インターンシップの評価情報の投稿が可能となる。
【0042】
なお、インターンシップ中に、投稿を案内するスライドGSを提示できない場合なども想定されるため、投稿を案内するメールを、参加した各学生の求職者端末30に送信してもよい。
【0043】
図7は、投稿を案内するメールGMを例示した図である。
図7に示すように、メールGMの中段には、インターンシップの評価情報を投稿するための投稿URLが記載されている。この企業のインターンシップに参加した各学生は、自身の求職者端末30を用いて投稿URLにアクセスすることで、インターンシップの評価情報の投稿が可能となる。
【0044】
<学生によるインターンシップの評価情報の投稿>
図8は、学生によるインターンシップの評価情報の投稿の流れを示すフローチャートであり、図9図12は、投稿画面P1~P4を例示した図である。
【0045】
学生が求職者端末30を用いて投稿URLにアクセスすると、管理サーバ10は、求職者端末30に対してインターンシップに参加したか否かの問い合わせを行う(ステップSB1)。管理サーバ10は、インターンシップに参加していない旨の入力があった場合には(ステップSB1;NO)、求職者端末30に対して、評価情報は投稿できない旨のメッセージを表示し(ステップSB2)、処理を終了する。
【0046】
一方、管理サーバ10は、インターンシップに参加した旨の入力があった場合には(ステップSB1;YES)、求職者端末30に対して、参加したインターンシップのコース情報(必須)及び評価情報(必須)の入力を求める(ステップSB3)。具体的には、管理サーバ10は、図9に示すようなコース情報E1及び評価情報E2の入力を求める投稿画面P1を、求職者端末30に表示する。学生は、求職者端末30を用いてコース情報E1及び評価情報E2を入力する。
【0047】
管理サーバ10は、学生によってコース情報E1及び評価情報E2が入力されると、求職者端末30に対して、参加したインターンシップの改善要望情報(任意)の入力を求める(ステップSB4)。具体的には、管理サーバ10は、図10に示すような改善要望情報E3の入力を求める投稿画面P2を、求職者端末30に表示する。学生は、求職者端末30を用いて改善要望情報E3を入力する。なお、本実施形態では、プルダウンリストなどを利用して迅速かつ簡易に入力することが可能となっているが、どのような入力方式を採用するかは任意である。
【0048】
管理サーバ10は、学生によって改善要望情報E3が入力されると、投稿されるインターンシップの評価情報(すなわち、コース情報、評価情報及び改善要望情報)の内容に対して、他者からの指示(不正)があったか否かを判断する(ステップSB5)。具体的には、管理サーバ10は、図11に示すような投稿内容について他者から指示があった否かの入力を求める投稿画面P3を、求職者端末30に表示する。学生は、求職者端末30を用いて投稿内容について他者から指示があったか否かの入力を行う。
【0049】
管理サーバ10は、入力内容に基づいて、他者からの指示があったと判断すると(ステップSB5;YES)、誰からの指示であったかの入力を求める(ステップSB6)。具体的には、管理サーバ10は、図12に示すような誰からの指示であったかの入力を求める投稿画面P4を、求職者端末30に表示する。例えば、(1)評価対象の企業の社員、(2)評価対象以外の企業の社員、(3)友達や知り合い、(4)その他、から選択できるようにしてもよい。学生は、求職者端末30を用いて誰からの指示であったかを入力する。
【0050】
管理サーバ10は、上記操作によって他者からの指示があったことを確認すると、今回投稿されたインターンシップの評価情報は、不正な投稿として評価に反映しない(ステップSB7)。なお、管理サーバ10は、例えば図12に示すように、不正な投稿として評価に反映しない旨のメッセージM1を、求職者端末30に通知してもよい。
【0051】
一方、管理サーバ10は、入力内容に基づいて、他者からの指示がなかったと判断すると(ステップSB5;NO)、今回投稿されたインターンシップの評価情報は、有効な投稿として画面チェックをクリアし、ステップSB8に進んでシステムチェックを行う。
【0052】
ステップSB8に進むと、管理サーバ10は、投稿者(学生)のメールアドレスや電話番号(以下、メールアドレス等)が有効であるか否かを判断する。一例として、管理サーバ10は、投稿者のメールアドレス等が、求職者情報データベースDB1に登録されているか否かを確認する。または、例えば電話番号が000-0000-0000など、明らかに不正と思われる電話番号は不正とする。
【0053】
管理サーバ10は、投稿者のメールアドレス等が、求職者情報データベースDB1に登録されていないために有効でないと判断すると(ステップSB8;NO)、今回投稿されたインターンシップの評価情報は、不正な投稿として評価に反映しない(ステップSB7)。
【0054】
一方、管理サーバ10は、投稿者のメールアドレス等が、有効であると判断すると(ステップSB8;YES)、ステップSB9に進み、その他客観的事項(例えば、ダミーデータを用いた大量の学生登録が確認されるなど)から不正な投稿であると判断できる事象等がないかを判断する。
【0055】
管理サーバ10は、その他客観的事項から不正な投稿であると判断できる事象等があると判断すると(ステップSB9;NO)、不正な投稿として評価に反映しない(ステップSB7)。
【0056】
一方、管理サーバ10は、その他客観的事項から不正な投稿であると判断できる事象等がないと判断すると(ステップSB9;YES)、今回投稿されたインターンシップの評価情報は、有効な投稿として評価情報データベースDB3に登録し(ステップSB10)、処理を終了する。
【0057】
<インターンシップの評価情報の表示>
図13は、インターンシップの評価情報を表示するまでの流れを示すフローチャートである。
【0058】
管理サーバ10は、未反映かつ有効なインターンシップの評価情報が10件未満あるか否かを判断する(ステップSC1)。管理サーバ10は、未反映かつ有効なインターンシップの評価情報が10件未満である場合には(ステップSC1;NO)、そのまま処理を終了する。
【0059】
一方、管理サーバ10は、未反映かつ有効なインターンシップの評価情報が10件以上ある場合には(ステップSC1;YES)、対象となる求人企業の評価値を算出し(ステップSC2)、表示装置や特定のWebサイトなどに表示して(ステップSC3)、処理を終了する。ここで、企業の評価値とは、10件以上の未反映かつ有効なインターンシップの評価情報に基づいて生成される値であり、例えば、集計された評価情報の平均値などである。
【0060】
図14は、求人企業の評価値が算出された後の求人企業のトップ画面TS1を例示した図であり、図15は、求人企業の詳細評価画面TS2を例示した図である。
【0061】
図14に示すように、求人企業のトップ画面TS1には、求人企業の企業情報ICに紐づけて、求人企業の評価値をあらわす総合評価情報IE1が表示される。また、トップ画面TS1に示す「学生からの評価」タブTがクリックされると、図15に示すように、総合評価情報IE1とともに、各項目の評価値をあらわす評価情報IE2を含む詳細評価画面TS2が表示される。
【0062】
インターンシップ先を探す学生等は、求人企業のトップ画面TS1や詳細評価画面TS2の内容を確認することで、自身の希望に沿ったインターンシップ先を見つけることが可能となる。
【0063】
<インターンシップの評価情報のフィードバック>
図16は、求人企業へインターンシップの評価情報をフィードバックするまでの流れを示すフローチャートである。
【0064】
管理サーバ10は、対象となる求人企業について、これまでに収集された有効なインターンシップの評価情報が10件以上あるか否かを判断する(ステップSD1)。管理サーバ10は、これまでに収集された有効なインターンシップの評価情報が10件未満である場合には(ステップSD1;NO)、そのまま処理を終了する。
【0065】
一方、管理サーバ10は、これまでに収集された有効なインターンシップの評価情報が10件以上ある場合には(ステップSD1;YES)、収集された有効なインターンシップの評価情報に基づき、フィードバック情報IF1を生成する(ステップSD2)。
【0066】
図17は、フィードバック情報IF1を例示した図であり、図18は、フィードバック情報IF1が埋め込まれたフィードバックメールFMを例示した図である。
【0067】
図17に示すように、フィードバック情報IF1は、総合評価情報IF2と、改善要望情報IF3とを含んで構成される。総合評価情報IF2は、必須回答項目の総合満足度と8つの評価項目(例えば、業界理解度など)の得点をあらわすものであり、それぞれ5点満点で全社平均と比較可能となっている。改善要望情報IF3は、任意回答項目の8つの改善要望事項の回答比率をあらわすものであり、全社平均と比較可能となっている。なお、「全社」とは、本システムを利用してインターンシップの評価情報のフィードバックを受ける全ての求人企業を意味する。
【0068】
管理サーバ10は、フィードバック情報IF1を生成すると、図18に示すようなフィードバック情報IF1を埋め込んだフィードバックメールFMを生成する(ステップSD3)。そして、管理サーバ10は、生成したフィードバックメールFMを、対象となる求人企業の企業端末20及び営業部門宛てに配信し(ステップSD3)、処理を終了する。
【0069】
以上の説明では、これまでに収集された有効なインターンシップの評価情報が10件以上ある場合に、フィードバックメールFMを配信したが、これに限る趣旨ではない。例えば、インターンシップの開催月ごと、あるいはインターンシップの開催日数ごとに、収集された有効なインターンシップの評価情報が10件以上あるか否かを判断し、収集された有効なインターンシップの評価情報が10件以上ある場合にフィードバックメールFMを配信するようにしてもよい。
【0070】
なお、求人企業によっては、開催月ごとのフィードバックメールFMの配信や、開催日数ごとのフィードバックメールFMの配信を望まないケースもあり得る。よって、フィードバックメールFMの配信の有無については、求人企業の担当者が事前に設定できるようにしてもよい。
【0071】
<注意喚起メッセージの送信>
図19は、特定の企業に対して注意喚起メッセージを送信するまでの流れを示すフローチャートである。ここで、「特定の企業」とは、月次で、新たに10名以上の学生から、「投稿する評価の内容に対して、他者からの指示があった」旨の申告(以下、強制評価申告)があった求人企業をいう。
【0072】
管理サーバ10は、月次で、新たに10件以上の強制評価申告があった企業を抽出する(ステップSE1)。管理サーバ10は、抽出した特定の企業向けに、このような強制評価申告が行われないように留意すべき旨の注意喚起メッセージを作成する(ステップSE2)。そして、管理サーバ10は、特定の企業に対し、作成した注意喚起メッセージを送信し(ステップSE3)、処理を終了する。
【0073】
以上説明したように、本実施形態によれば、インターンシップを実施する求人企業に対し、参加した求職者によるインターンシップの評価情報を提示することが可能となる。
【0074】
なお本実施例では、インターンシップの評価情報に不正がなかったと判断された場合に、そのインターンシップの評価情報を、有効なインターンシップの評価情報として評価情報データベースDB3に登録する一方、不正があったと判断された場合には、そのインターンシップの評価情報を、不正なインターンシップの評価情報とみなして、評価情報データベースDB3に登録しないとしたが、これに限らず、インターンシップの評価情報の投稿があった場合、評価情報テーブルに登録し、不正がないものに対して追加の評価情報計算元テーブルに登録し、その評価情報計算元データベースにあるインターンシップの評価情報を基にインターンシップの評価情報を提示しても良い。
【0075】
以上説明した実施形態は、本発明を説明するための一例であり、本発明をその実施形態に限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な変形が可能である。例えば、当業者であれば、実施形態で述べたリソース(ハードウェア資源又はソフトウェア資源)を均等物に置換することが可能であり、そのような置換も本発明の範囲に含まれる。また、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
【符号の説明】
【0076】
1000…インターンシップ評価システム、10…管理サーバ、11…受付部、12…記憶部、13…判断部、14…登録部、15…表示制御部、16…フィードバック部、17…注意喚起部、20…企業端末、30…求職者端末、DB1…求職者情報データベース、DB2…企業情報データベース、DB3…評価情報データベース、EI…インターンシップの評価情報、EI1…コース情報、EI2…評価情報、EI3…改善要望情報、P1~P4…投稿画面、TS1…トップ画面、TS2…詳細評価画面、IF1…フィードバック情報。
図1
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