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特開2022-189447情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189447
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20221215BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20221215BHJP
【FI】
G06Q30/06 340
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098023
(22)【出願日】2021-06-11
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】大西 翔一郎
(72)【発明者】
【氏名】中山 宏一
(72)【発明者】
【氏名】宮田 和季
(72)【発明者】
【氏名】正山 周那
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB66
5L049CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】拡張現実空間や仮想現実空間にて決済操作を完了させる情報処理システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムである仮想空間内支払いシステムにおいて、小売店端末400は、webページにてユーザが選択した店舗情報、商品情報を送信する。ウォレット提供サーバ100は、受信した店舗情報及び商品情報を、電子商取引サーバ500及び仮想空間管理サーバ200に送信する。ユーザ端末300は、仮想空間APP及びウォレットAPPをインストール及びウォレットAPPの操作入力にて取得したユーザ情報を送信する。ウォレット提供サーバは、受信したユーザ情報からユーザ決済対応のウォレットUIを特定する。ユーザ端末にて商品購入操作があると、仮想空間管理サーバは、その商品購入情報を送信する。電子商取引サーバは、ウォレット提供サーバ経由で受信した購入情報に基づき、小売店への振込処理を行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡張現実空間または仮想の3次元空間である仮想現実空間において、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間に配置される3次元表示された商品オブジェクトに対する、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間を表示する表示装置を装着したユーザによる選択操作によって選択された商品である選択商品の決済をするための、前記ユーザが利用可能な3次元表示された決済手段に関するユーザインターフェースを、前記表示装置の表示部に表示させるための処理を実行する表示処理部と、
前記決済手段に関するユーザインターフェースに対する前記ユーザによる選択操作に応じて、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において前記選択商品の決済に関する操作を完了させる決済部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記決済部は、前記決済手段を識別する識別符号を秘匿化した識別情報に基づいて、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間における前記ユーザによる前記選択商品の決済に関する操作を完了させる、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記決済手段による決済が可能な店舗に対して、所定の識別標識を表示させるための処理を実行する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記表示装置で認知される前記ユーザの手の動作に応じて移動する線状のオブジェクトを表示させ、前記線状のオブジェクトと重なるかまたは交差する商品である指定商品オブジェクトがある場合、前記ユーザのピンチ操作によって前記指定商品オブジェクトを前記ユーザに近づけて表示させるための処理を実行する、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、 前記指定商品オブジェクトの商品に関連する複数の関連商品を、前記複数の関連商品それぞれを所定の表示領域に表示させる表示オブジェクトあって、複数の前記表示オブジェクトは、前記複数の表示オブジェクトそれぞれの少なくとも一部が重なるように、前記複数の表示オブジェクトを前記ユーザから離れる方向に連ねて表示させ、 前記複数の表示オブジェクトに対する前記ユーザの手の動きに応じて、前記複数の表示オブジェクトを移動させるための処理を実行する、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記表示装置で認知される、前記ユーザが前記選択商品を示す選択商品オブジェクトをつまむような動作に応じて、前記選択商品オブジェクトを所定の領域内に縮小して表示させるための処理を実行する、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記選択商品を示す選択商品オブジェクトに対する前記ユーザによる選択操作によって購入の候補に設定された複数の選択商品を、商品表示オブジェクトに表示させることであって、複数の前記商品表示オブジェクトそれぞれは、前記ユーザまたは前記ユーザのアバターの胴体を取り囲むように連なって表示され、
前記複数の商品表示オブジェクトに対する前記ユーザの手の動きに応じて、前記複数の商品表示オブジェクトを移動させるための処理を実行する、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記表示装置で認知される、前記商品表示オブジェクトに表示された前記選択商品を、前記ユーザが所定の範囲外に移動させるような動作に応じて、当該選択商品が購入の候補の設定が外されるように、前記選択商品が表示される前記商品表示オブジェクトを非表示とするための処理を実行する、
請求項7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記表示装置で認知される前記ユーザの少なくとも一方の手の周りを取り囲むように表示されるメニューオブジェクトを構成する複数のアイコンを表示させるための処理を実行する、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記メニューオブジェクトに含まれる前記アイコンのうち一つのアイコンを指示する指示オブジェクトを表示させ、前記表示装置で認知される前記ユーザの手首を一方の方向に捻じる動作に応じて、前記指示オブジェクトで指示される前記アイコンを変更させるための処理を実行する、
請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記決済手段に関するユーザインターフェースを、現実空間における当該決済手段に対応するカード形状で表示させ、複数の前記カード形状のユーザインターフェースの一部が重なるように、一方の方向に連なって表示させるための処理を実行する、
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記決済手段に関するユーザインターフェースを、資産の種別に応じた形状で表示させるための処理を実行する、
請求項1から11のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記ユーザに秘密情報を入力させるためのダイヤル錠を示す入力オブジェクトを表示させための処理を実行し、
前記決済部は、前記表示装置で認知される前記ユーザの手の動作に応じて前記入力オブジェクトに入力された情報に基づいて、前記ユーザの決済を実行する、
請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項14】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記表示装置で認知される前記ユーザの手の動作に応じてスライドするスライドオブジェクトを表示させための処理を実行し、
前記決済部は、前記表示装置で認知される前記ユーザの手の動作に応じて前記スライドオブジェクトに入力された情報に基づいて、前記ユーザの決済を実行する、
請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項15】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記表示装置で認知される前記ユーザの一方の掌に前記スライドオブジェクトを表示させるための処理を実行する、
請求項14に記載の情報処理システム。
【請求項16】
前記決済部で決済された商品である購入商品に関する情報を複数のカテゴリのいずれかに分類する商品分類部をさらに備え、
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記複数のカテゴリに対応する複数のフォルダを表示し、
前記複数のフォルダのうちの一つのフォルダに対する前記ユーザの選択操作に応じて、選択操作を受け付けた前記フォルダに対応するカテゴリに分類される前記購入商品である購入商品オブジェクトを表示させるための処理を実行する、
請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項17】
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記商品分類部に格納されている前記購入商品オブジェクトに関する情報に基づいて、前記商品のカテゴリに応じて複数の前記購入商品オブジェクトを組み合わせて表示させるための処理を実行する、
請求項16のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項18】
前記商品分類部は、前記購入商品である前記ユーザの衣服に関する情報を格納し、
前記表示処理部は、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において、前記ユーザが視認可能に前記衣服である衣類オブジェクトをワードローブに吊り下げて表示させるための処理を実行する、
請求項17に記載の情報処理システム。
【請求項19】
コンピュータが、
拡張現実空間または仮想の3次元空間である仮想現実空間において、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間に配置される3次元表示された商品オブジェクトに対する、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間を表示する表示装置を装着したユーザによる選択操作によって選択された商品である選択商品の決済をするための、前記ユーザが利用可能な3次元表示された決済手段に関するユーザインターフェースを、前記表示装置の表示部に表示させるための処理を実行することと、
前記決済手段に関するユーザインターフェースに対する前記ユーザによる選択操作に応じて、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において前記選択商品の決済に関する操作を完了させることと、
を実行する情報処理方法。
【請求項20】
コンピュータに、
拡張現実空間または仮想の3次元空間である仮想現実空間において、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間に配置される3次元表示された商品オブジェクトに対する、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間を表示する表示装置を装着したユーザによる選択操作によって選択された商品である選択商品の決済をするための、前記ユーザが利用可能な3次元表示された決済手段に関するユーザインターフェースを、前記表示装置の表示部に表示させるための処理を実行することと、
前記決済手段に関するユーザインターフェースに対する前記ユーザによる選択操作に応じて、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において前記選択商品の決済に関する操作を完了させることと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
仮想空間内において商品の購入手続きが可能なシステムが開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-79439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のシステムは、仮想空間において対象物を仮想カートへ入れること(カートイン)や、商品に好感を持ったことを表明する(いいね)などのアクションを、ユーザが実行できるように構成されている。また、当該システムは、ユーザによる仮想カートに商品を入れることにより、EC(Electric Commerce)サイトと連携し、商品の購入を可能としている。しかしながら、一般的に、仮想空間において購入手続きを行う場合、購入手続きをECサイトがブラウザタブで行うような仕組みが採用されている。そうすると、当該システムでは、仮想空間において購入に関する操作が完了しないため、ユーザがゴーグルなどの端末装置を着脱するという動作を要することとなる。これにより、仮想空間において購入手続きを行う度に、ユーザは仮想空間に対する没入感を喪失されるという問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明は、上記の課題を解決するために、拡張現実空間または仮想現実空間において決済に関する操作を完了させるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理システムは、拡張現実空間または仮想の3次元空間である仮想現実空間において、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間に配置される3次元表示された商品オブジェクトに対する、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間を表示する表示装置を装着したユーザによる選択操作によって選択された商品である選択商品の決済をするための、前記ユーザが利用可能な3次元表示された決済手段に関するユーザインターフェースを、前記表示装置の表示部に表示させるための処理を実行する表示処理部と、前記決済手段に関するユーザインターフェースに対する前記ユーザによる選択操作に応じて、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において前記選択商品の決済に関する操作を完了させる決済部と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが、拡張現実空間または仮想の3次元空間である仮想現実空間において、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間に配置される3次元表示された商品オブジェクトに対する、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間を表示する表示装置を装着したユーザによる選択操作によって選択された商品である選択商品の決済をするための、前記ユーザが利用可能な3次元表示された決済手段に関するユーザインターフェースを、前記表示装置の表示部に表示させるための処理を実行することと、前記決済手段に関するユーザインターフェースに対する前記ユーザによる選択操作に応じて、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において前記選択商品の決済に関する操作を完了させることと、を実行する。
【0008】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、拡張現実空間または仮想の3次元空間である仮想現実空間において、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間に配置される3次元表示された商品オブジェクトに対する、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間を表示する表示装置を装着したユーザによる選択操作によって選択された商品である選択商品の決済をするための、前記ユーザが利用可能な3次元表示された決済手段に関するユーザインターフェースを、前記表示装置の表示部に表示させるための処理を実行することと、前記決済手段に関するユーザインターフェースに対する前記ユーザによる選択操作に応じて、前記拡張現実空間または前記仮想現実空間において前記選択商品の決済に関する操作を完了させることと、を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、拡張現実空間または仮想現実空間において決済を完了させることができるため、ユーザの仮想空間における没入感喪失を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】仮想空間内支払システム10の構成の一例を示す図である。
図2】仮想空間内支払システム10の処理の概要の一例を示す図である。
図3】ウォレット提供サーバ100の構成の一例を示す図である。
図4】ユーザ情報D111の構成を示す図である。
図5】小売店情報D112の構成を示す図である。
図6】UI情報D113の構成を示す図である。
図7】仮想空間における店舗識別UIの一例を示す図である。
図8】仮想空間における商品確認UIの一例を示す図である。
図9】仮想空間における商品選別UIの一例を示す図である。
図10】仮想空間における商品選別UIの他の例を示す図である。
図11】仮想空間におけるメニューUIの一例を示す図である。
図12】仮想空間における第1ウォレットUIの一例を示す図である。
図13】仮想空間における第2ウォレットUIの一例を示す図である。
図14】仮想空間における第3ウォレットUIの一例を示す図である。
図15】仮想空間における第4ウォレットUIの一例を示す図である。
図16】仮想空間における第5ウォレットUIの他の例を示す図である。
図17】仮想空間における購入商品確認UIの一例を示す図である。
図18】仮想空間管理サーバ200の構成の一例を示す図である。
図19】店舗空間情報D211の一例を示す図である。
図20】商品配置情報D212の一例を示す図である。
図21】商品情報D213の一例を示す図である。
図22】アクション情報D214の一例を示す図である。
図23】ユーザ端末300の構成の一例を示す図である。
図24】仮想空間内支払システム10の処理の一例を示すフロー図である。
図25】コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の一実施形態における仮想空間内支払システム10について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形し、または各実施例を組み合わせるなどして実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付して表している。
【0012】
===仮想空間内支払システム10の概要===
仮想空間内支払システム10は、例えば、ユーザが装着するゴーグルなどの端末装置に投影される、拡張された現実空間(以下、「拡張現実空間」という。)または仮想の3次元空間(以下、「仮想現実空間」という。)において、当該空間への没入感を喪失させることなく、商品などの購入手続きを完了させるシステムである。以下、便宜上、拡張現実空間および仮想現実空間をまとめて「仮想空間」ということがある。すなわち、仮想空間内支払システム10は、ユーザを仮想空間から離脱させることなく(例えば、ゴーグルなどの端末装置を外すことなく)、ユーザによる3Dアバターの購入手続きを完了させることができる。これにより、仮想空間内支払システムは、ユーザの仮想空間への没入感喪失を防止できる。
【0013】
拡張現実空間は、例えば、ユーザが透過型ヘッドマウントディスプレイである端末装置を装着することで、実空間の上に投影されるように表示される画像を含む空間である。また、仮想現実空間は、例えば、ユーザが装着する非透過型ヘッドマウントディスプレイである端末装置に表示される画像で構成される仮想の空間である。なお、仮想現実空間には、所謂、複合現実(Mixed Reality)空間(現実世界の情報をデジタル空間に反映させた空間)を含む。端末装置に表示される画像は、例えば、ユーザが3次元画像として視認される画像である。以下、端末装置に表示される画像のうち、仮想空間において実際のオブジェクトのようにユーザが視認可能なオブジェクトを「仮想オブジェクト」ということがある。
【0014】
まず、図1を参照して、仮想空間内支払システム10の構成の概要について説明する。図1は、仮想空間内支払システム10の構成の一例を示す図である。図1に示すように、仮想空間内支払システム10は、例えば、ウォレット提供サーバ100、仮想空間管理サーバ200、ユーザ端末300、小売店端末400を含んでいてもよい。
【0015】
ウォレット提供サーバ100は、仮想空間でユーザの購入手続きを実現させるための情報を処理するサーバである。ウォレット提供サーバ100は、仮想空間に小売店が店舗を開設するための情報(例えば、店舗の仮想オブジェクトに関する情報、商品の仮想オブジェクトに関する情報など)を処理し、仮想空間においてユーザの購入手続きを実現するためのユーザインターフェースに関する情報(例えば、支払いに関する仮想オブジェクトに関する情報)を処理する。ウォレット提供サーバ100は、店舗を開設するための情報およびユーザインターフェースに関する情報を、ソフトウェア開発キット(以下、「SDK」という)で後述する仮想空間管理サーバ200に提供してもよい。
【0016】
これにより、仮想空間内支払システム10は、容易に、小売店に店舗を開設させること、ユーザに仮想空間で購入手続きさせることを実現できる。さらに言うと、仮想空間を運営する事業者は、SDKによって容易に小売店による店舗開設およびユーザによる購入手続きを実現できるため、小売店を取り込めるとともに消費者の参加を促すことができる。これにより、仮想空間内支払システム10は、当該事業者に対して、商圏を拡大できるという経済的な効果を与えることができる。
【0017】
仮想空間管理サーバ200は、例えば、ユーザに仮想空間を提供するためのサーバである。ユーザ端末300は、仮想空間管理サーバ200から提供される情報に基づいて仮想空間をユーザに提供する。仮想空間管理サーバ200は、例えば、ウォレット提供サーバ100から提供されるユーザインターフェースに関する情報に基づき、ユーザ端末300に所定のユーザインターフェースを表示させる。
【0018】
ユーザ端末300は、例えば、非透過型ヘッドマウントディスプレイまたは透過型ヘッドマウントディスプレイなどであり、仮想空間においてユーザが仮想オブジェクトを視認可能に表示させる装置である。ユーザ端末300は、ユーザの動作を認識する機能を有する。
【0019】
小売店端末400は、例えば、仮想空間に開設する店舗や陳列する商品に関する情報を送信する装置である。小売店端末400は、例えば、小売店の運営者による操作入力を受け付けることで、各種情報を生成する。
【0020】
なお、上記において、ウォレット提供サーバ100および仮想空間管理サーバ200が別に設けられるように記載したが、これに限定されない。ウォレット提供サーバ100および仮想空間管理サーバ200は、1つのサーバで構成されていてもよく、クラウドサーバであってもよい。また、ウォレット提供サーバ100は、例えば、機能ごとに分けられる複数のサーバで構成されていてもよい。
【0021】
次に、図2を参照して、仮想空間内支払システム10の処理の概要について説明する。図2は、仮想空間内支払システム10の処理の概要の一例を示す図である。まず、ステップS1において、小売店端末400は、例えば、ウォレット提供サーバ100が提供するwebページに対するユーザの操作入力を受け付けて、店舗に関する情報(以下、「店舗情報」という)および商品に関する情報(以下、「商品情報」という)を、ウォレット提供サーバ100に送信する。ここでは、図示しないが、ウォレット提供サーバ100は、例えば、3次元データを作成する事業者に店舗情報および商品情報を提供することで、当該事業者から店舗および商品の3次元データを取得してもよい。なお、ウォレット提供サーバ100は、当該事業者に店舗情報および商品情報を提供することで当該事業者から自動的に店舗および商品の3次元データを取得してもよいし、そうでなくてもよい。
【0022】
次に、ステップS2において、ウォレット提供サーバ100は、例えば、店舗情報および商品情報を電子商取引サーバ500に送信する。これにより、ウォレット提供サーバ100は、仮想空間でユーザが小売店の提供する商品を購入する手続きを実行した際に、小売店への振込みが可能となる。
【0023】
次に、ステップS3において、ウォレット提供サーバ100は、例えば、店舗情報、商品情報、及び店舗と商品の3次元データを仮想空間管理サーバ200に送信する。これにより、小売店は、簡易な操作入力によって仮想空間に店舗を開設して商品を陳列できる。小売店が仮想空間に店舗を開設する際に店舗や商品の3次元データを準備することが障壁となっていたことを解消できる。
【0024】
次に、ステップS4において、ユーザ端末300は、例えば、仮想空間をユーザ端末300の表示部1007に表示させるためのアプリケーションソフトウェア(以下、「仮想空間APP」という)をインストールする。なお、ユーザ端末300は、仮想空間APPによらず、Webブラウザを通じて仮想空間を表示部1007に表示させてもよい。
【0025】
次に、ステップS5において、ユーザ端末300は、例えば、仮想空間で商品を購入するための決済手段をユーザに使用させるためのアプリケーションソフトウェア(以下、「ウォレットAPP」という)をインストールする。
【0026】
次に、ステップS6において、ユーザ端末300は、例えば、ウォレットAPPを通じてユーザの操作入力に基づき取得したユーザに関する情報(以下、「ユーザ情報」という)を、ウォレット提供サーバ100に送信する。ユーザ情報は、例えば、ユーザが利用する決済手段に関する情報(以下、「決済手段情報」という)を含んでいてもよい。
【0027】
次に、ステップS7において、ウォレット提供サーバ100は、例えば、ユーザ情報に基づきユーザが利用する決済手段に対応するユーザインターフェース(以下、「ウォレットUI」という)を特定する。ウォレット提供サーバ100は、ユーザ情報およびウォレットUIに関する情報を仮想空間管理サーバ200に送信する。これにより、ユーザは仮想空間で所望する決済手段を利用して商品を購入することができる。
【0028】
次に、ステップS8において、ユーザ端末300は、例えば、仮想空間の店舗の商品をカートに追加するユーザの操作入力を受け付ける。ユーザ端末300は、例えば、カートにある商品を選択するユーザの操作入力を受け付けて、購入手続きを実行する。以下、便宜上、ユーザによる商品が選択されて購入手続きが実行されるまでの操作を「購入操作」といい、購入操作によって決済を実行するための情報を「決済実行情報」という。購入操作においてユーザ端末300を通じてユーザに提供されるユーザインターフェースについては後述する。
【0029】
次に、ステップS9において、仮想空間管理サーバ200は、購入した商品に関する情報(以下、「購入情報」という)をウォレット提供サーバ100に送信する。購入情報は、例えば、ユーザによる購入操作の対象である商品に関する情報を含む。次に、ステップS10において、ウォレット提供サーバ100は、購入情報を電子商取引サーバ500に送信する。これにより、ユーザはユーザ端末300を着脱することなく購入手続きを完了できる。
【0030】
次に、ステップS11において、電子商取引サーバ500は、小売店にユーザが購入手続きを実行した商品の売上金の振込処理を実行する。これにより、小売店は、仮想空間内における売上金を取得できる。
【0031】
このように、仮想空間内支払システム10では、例えば、仮想空間管理サーバ200が複数存在していても、それぞれの仮想空間管理サーバ200はウォレット提供サーバ100を通じて適切な電子商取引サーバ500に対して購入情報を送信できる。換言すると、ユーザはユーザ端末300の着脱を伴わず、例えばVR(Virtual Reality)SNS(Social Networking Service)内で取引を完結することができるため、ユーザにおける仮想空間への没入感を喪失させるという問題を解消できる。
【0032】
===ウォレット提供サーバ100の構成===
次に、図3を参照して、ウォレット提供サーバ100の構成について説明する。図3は、ウォレット提供サーバ100の構成の一例を示す図である。図3に示すように、ウォレット提供サーバ100は、例えば、記憶部110と、取得部120と、UI情報提供部130と、表示処理部140と、決済部150と、商品分類部160との機能部を含む。各機能部は、例えば、プロセッサ1001がメモリ1002に格納されているプログラムを読み出して実現される機能である。
【0033】
記憶部110は、ユーザ情報D111、小売店情報D112、及びUI情報D113を記憶する。
【0034】
まず、図4を参照して、ユーザ情報D111について説明する。図4は、ユーザ情報D111の構成を示す図である。図4に示すように、ユーザ情報D111は、例えば、[ユーザID]、[氏名]、[メールアドレス]、[住所]、[電話番号]、[決済手段]、[購入商品]、[UIID]の項目を含んでいてもよい。[ユーザID]はユーザを一意に特定可能なユーザIDを記憶する。[氏名]はユーザの氏名を記憶する。[メールアドレス]はユーザが使用しているメールアドレスを記憶する。[住所]はユーザの現住所を記憶する。[電話番号]はユーザの電話番号を記憶する。[決済手段]はユーザが仮想空間で利用する決済手段を記憶する。ここでは、ユーザID「U0001」のユーザは、決済手段として、クレジットカードA、銀行口座B、仮想通貨C、電子マネーDを登録している。ウォレット提供サーバ100は、ユーザID「U0001」のユーザに紐づくウォレットUIに関する情報を生成する。[購入商品]はユーザが過去に仮想空間で購入した商品に関するデータを記憶する。[UIID]は各種UIを一意に特定可能なUIIDを記憶する。
【0035】
次に、図5を参照して、小売店情報D112について説明する。図5は、小売店情報D112の構成を示す図である。図5に示すように、小売店情報D112は、例えば、[小売店ID]、[小売店名]、[メールアドレス]、[住所]、[電話番号]、[店舗3Dデータ]、[商品3Dデータ]、[売上履歴]の項目を含んでいてもよい。[小売店ID]は小売店を一意に特定可能な小売店IDを記憶する。[小売店名]は小売店の名称を記憶する。[メールアドレス]は小売店が使用しているメールアドレスを記憶する。[住所]は小売店の現所在地を記憶する。[電話番号]は小売店の電話番号を記憶する。[店舗3Dデータ]は小売店の店舗に関する3次元データを記憶する。[商品3Dデータ]は小売店に紐づく商品に関する3次元データを記憶する。[売上履歴]は仮想空間における小売店の商品の売上げ履歴を記憶する。
【0036】
次に、図6を参照して、UI情報D113について説明する。図6は、UI情報D113の構成を示す図である。図6に示すように、UI情報D113は、例えば、[UIID]、[UI名称]、[UI種別]、[UIデータ]、[仮想空間ID]の項目を含んでいてもよい。[UIID]は各種UIを一意に特定可能なUIIDを記憶する。[UI名]は各種UIの名称を記憶する。[UI種別]は、UIが、店舗を識別するためのUI、商品を確認するためのUI、決済手段を実行するためのUI、購入した商品を確認するためのUI、メニューに関するUIなどのUIなどの種別を記憶する。[UIデータ]は仮想空間でUIを表示するためのデータを記憶する。[仮想空間ID]はUIが対応する仮想空間を一意に特定可能な仮想空間IDを記憶する。
【0037】
取得部120は、例えば、仮想空間管理サーバ200、ユーザ端末300、小売店端末400、及び電子商取引サーバ500などの他の装置から情報を取得する。
【0038】
UI情報提供部130は、ユーザによる購入操作に関するUIに関する情報(以下、「UI情報」という)を生成する。購入操作に関するUIは、例えば、仮想空間における、店舗を識別するためのUI(以下、「店舗識別UI」という)、商品を確認するためのUI(以下、「商品確認UI」という)、カート内の商品を選別するためのUI(以下、「商品選別UI」という)、決済手段を実行するためのウォレットUI、購入した商品を確認するためのUI(以下、「購入商品確認UI」という)、メニューに関するUI(以下、「メニューUI」という)を生成する。UI情報提供部130で生成されたUIに関する情報は、仮想空間管理サーバ200に送信される。これにより、仮想空間管理サーバ200は、仮想空間においてユーザに応じたUIをユーザ端末300に提供できる。以下、便宜上、「ユーザの手」というときには、仮想現実空間ではユーザに対応するアバターの手とし、拡張現実空間ではユーザの現実の手とする。
【0039】
まず、図7を参照して、店舗識別UIの一例について説明する。図7は、仮想空間における店舗識別UIの一例を示す図である。図7に示すように、店舗識別UIは、仮想空間において、決済手段による決済が可能な店舗に対して表示される識別オブジェクトU1を含む。識別オブジェクトU1は、例えば、ユーザが店舗に対して所定の距離(ここでは、「L」)まで近づいたときに表示される。識別オブジェクトU1は、例えば、ロゴ、決済手段の種別などを示すオブジェクトである。これにより、仮想空間内支払システム10は、ユーザ各自が有する決済手段を利用できる店舗を容易に見つけることができるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0040】
次に、図8を参照して、商品確認UIの一例について説明する。図8は、仮想空間における商品確認UIの一例を示す図である。図8に示すように、商品確認UIは、仮想空間において、ユーザ端末300が認知するユーザの手の動作に応じて表示される線状のオブジェクト(以下、「線オブジェクトU2」という)を含む。また、商品確認UIは、線オブジェクトU2が商品と重なるか又は交差する状態で、ユーザの人差し指と親指を重ねて物をつまむような動作(以下、「ピンチ動作」という)をした場合、当該商品をユーザに近づけて、商品を回転や変形可能に表示される。これにより、仮想空間内支払システム10は、ユーザが商品に近づくことなく商品を手元で様々な角度から確認できるため、ユーザの利便性を向上できる。また、商品確認UIは、商品が線オブジェクトU2で指定されている状態で、当該商品の価格や仕様などを表示させる価格表示オブジェクトU3を含んでいてもよい。これにより、仮想空間内支払システム10は、ユーザが商品の価格や仕様などを容易に確認できるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0041】
また、図8に示すように、商品確認UIは、例えば、ユーザによって指定された商品に関連する複数の商品それぞれを所定の領域内に表示させる表示オブジェクトU4を含んでいてもよい。関連する商品とは、例えば、ユーザによって指定された商品が「カバンA」である場合、カバンAとの関係で、同一のブランドのカバン、形状が類似しているカバン、色彩が類似しているカバン、用途が類似するカバンなどである。表示オブジェクトU4は、球形状を呈し、当該球形状の内側の領域に商品の3次元画像データを表示させるオブジェクトである。複数の表示オブジェクトU4それぞれは、少なくとも一部が重なるように、ユーザから離れる方向に連ねて表示されてもよい。これにより、仮想空間におけるユーザの商品に対する視認性を向上できる。また、複数の表示オブジェクトU4に対する前記ユーザの手の動きに応じて、商品確認UIが移動するように表示されてもよい。これにより、ユーザに直感的な操作による商品の閲覧を可能とさせる。
【0042】
次に、図9を参照して、商品選別UIの一例について説明する。図9は、仮想空間における商品選別UIの一例を示す図である。図9に示すように、商品選別UIは、例えば、カートオブジェクトU5と、選択された商品を表示する商品表示オブジェクトU6とを含む。カートオブジェクトU5は、選別した商品を保存するための3次元で表示されるオブジェクトである。カートオブジェクトU5は、ユーザの一方の掌を覆うように表示され、掌の動きに合わせて移動する。商品表示オブジェクトU6は、カートオブジェクトU5に商品を移動させるときに商品を所定の領域内に縮小して表示させるオブジェクトである。商品表示オブジェクトU6は、ユーザの他方の手による商品をつまむ動作に応じて、球形状の内側の領域に、当該商品の3次元画像データを表示させるオブジェクトである。商品表示オブジェクトU6は、ユーザのつまむ動作を受け付けている間、ユーザによって移動可能に表示される。これにより、ユーザに直感的な操作による商品の選別を可能とさせる。
【0043】
また、図10を参照して、商品選別UIの他の例について説明する。図10は、仮想空間における商品選別UIの他の例を示す図である。図10に示すように、商品選別UIは、例えば、ユーザによってカートに追加された複数の商品を表示する商品表示オブジェクトU7を含む。商品表示オブジェクトU7は、例えば、図9に示すカートオブジェクトU5に移動された商品それぞれを所定の領域内に縮小して表示させる領域である。商品選別UIは、例えば、複数の商品表示オブジェクトU7をユーザのアバターの上半身(胴体)を取り囲むように一列に連なって表示されてもよい。これにより、ユーザは選択した商品を閲覧しやすくなるため、ユーザの利便性を向上できる。また、商品選別UIは、一列に連なった商品表示オブジェクトU7に対してその列から外すようなユーザの手の動作に応じて、商品の選択状態を解除させる。これにより、ユーザに直感的な操作による商品の選択状態の解除を可能とさせる。また、商品選別UIは、一列に連なった商品表示オブジェクトU7を、その列に沿って移動させるような手の動作に応じて、商品を列に沿って移動させる。これにより、ユーザに対して、直感的な操作による、選択された商品の閲覧を可能とさせる。
【0044】
次に、図11を参照して、メニューUIの一例について説明する。図11は、仮想空間におけるメニューUIの一例を示す図である。図11に示すように、メニューUIは、例えば、親指を前方に向けて突き出されたユーザの手の周りを取り囲むように配置されるアイコンU8を含む。手の周りを取り囲むには、例えば、手首のあたりを1周または円弧状にアイコンU8を配置することが含まれる。アイコンU8は、メニューの項目(例えば、チェックアウト、カート、インベントリに遷移させる項目)である。これにより、ユーザはメニューに含まれる項目を容易に把握することができるため、ユーザの利便性を向上できる。また、メニューUIは、複数の当該アイコンU8のうちいずれかのアイコンU8を指示する指示オブジェクトU9を含んでいてもよい。指示オブジェクトU9は、例えばユーザの親指の先が指示する方向を指示するように表示される。メニューUIは、例えば、ユーザの手首の一方の方向に捻じる動作に応じて、指示オブジェクトU9が指示するアイコンU8を変更させてもよい。これにより、ユーザに直感的な操作によるメニューの項目の選択を可能とさせる。
【0045】
次に、図12を参照して、第1ウォレットUIの一例について説明する。図12は、仮想空間における第1ウォレットUIの一例を示す図である。図12に示すように、第1ウォレットUIは、仮想空間において、現実空間における決済手段に対応するカード形状のオブジェクトU10を含む。第1ウォレットUIは、複数のカード形状のオブジェクトU10の一部が重なるように、一方の方向に連ねて表示される。これにより、ユーザに対して、直感的な操作による決済手段の選択を可能とさせる。また、第1ウォレットUIは、ユーザの利用頻度に応じて、表示位置が変更されてもよい。具体的には、第1ウォレットUIは、利用頻度が高い順(例えば、図12では「クレジットカードA」が最も利用頻度が高い)に、カード形状のオブジェクトU10を順に上側に重ねて表示してもよい。これにより、ユーザは利用頻度の高い決済手段に対する選択操作を容易に実行できる。また、第1ウォレットUIは、決済手段それぞれの利用限度額を含む限度額表示オブジェクトU11を表示させてもよい。これにより、ユーザが各決済手段の利用可能額を容易に把握することができるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0046】
次に、図13を参照して、第2ウォレットUIの一例について説明する。図13は、仮想空間における第2ウォレットUIの一例を示す図である。図13に示すように、第2ウォレットUIは、仮想空間において、決済手段に関する資産の種別に応じた形状のオブジェクトU12を含む。第2ウォレットUIは、例えば、普段用の口座に対応する財布形状のオブジェクト、貯蓄用の口座に対応する貯金箱を模した形状のオブジェクト、暗号資産に対応する立体多角形状のオブジェクトなどを含んでいてもよい。これにより、ユーザに対して、直感的な操作による決済手段の選択を可能とさせる。
【0047】
次に、図14を参照して、第3ウォレットUIの一例について説明する。図14は、仮想空間における第3ウォレットUIの一例を示す図である。図14に示すように、第3ウォレットUIは、仮想空間において、ユーザに秘密情報を入力させるための入力オブジェクトU13を含む。入力オブジェクトU13は、例えばダイヤル錠である。入力オブジェクトU13は、ユーザの手によるダイヤル錠をつまんで回転させる動作に応じて、秘密情報の入力を受け付けるオブジェクトである。第3ウォレットUIは、秘密情報の正当性が確認されたことを契機に、ウォレット提供サーバ100に決済を実行させるための決済実行情報を送信させる。これにより、ユーザに対して、直感的な操作による決済を実行させることができる。なお、第3ウォレットUIは、ピンパッド、サインパッド、又はキーボードを示す入力オブジェクトであってもよい。
【0048】
次に、図15を参照して、第4ウォレットUIの一例について説明する。図15は、仮想空間における第4ウォレットUIの一例を示す図である。図15に示すように、第4ウォレットUIは、ユーザの手の動作に応じてスライドするスライドオブジェクトU14を含む。スライドオブジェクトU14は、板状のオブジェクトU15に設けられていてもよい。また、第4ウォレットUIは、ユーザの一方の掌にスライドオブジェクトU14を表示させれてもよい。第4ウォレットUIは、ユーザの手によるスライドオブジェクトU14をスライドさせる動作に応じて決済実行情報を送信させる。これにより、ユーザに対して、直感的な操作による決済を実行させることができる。
【0049】
また、図16を参照して、第5ウォレットUIの他の例について説明する。図16は、仮想空間における第5ウォレットUIの他の例を示す図である。図16に示すように、第5ウォレットUIは、カード形状のスライドオブジェクトU16と、スライドオブジェクトU16を通過させるゲートオブジェクトU17とを含んでいてもよい。この場合、第5ウォレットUIは、スライドオブジェクトU16をスライドさせるユーザの手の動きに応じて決済実行情報を送信させる。これにより、ユーザに対して、直感的な操作による決済を実行させることができる。
【0050】
次に、図17を参照して、購入商品確認UIの一例について説明する。図17は、仮想空間における購入商品確認UIの一例を示す図である。図17に示すように、購入商品確認UIは、後述する商品分類部で分類された商品のカテゴリ(例えば、衣類やゲームなど)に対応するアイコンU18(例えば、フォルダ形式など)を含む。購入商品確認UIは、例えば、ユーザによって選択されたアイコンU18に対応付けられる商品を所定の形式で表示してもよい。これにより、ユーザの操作性を向上させることができる。ユーザは購入済の商品の3次元画像データを容易に見つけることができる。また、所定の形式は、例えば、衣類のカテゴリに対応するアイコンU18の場合、ワードローブU19に購入済の衣類の3次元画像データを吊り下げて表示される形式を含んでいてもよい。これにより、購入商品を現実空間で確認するように閲覧することができるため、ユーザの利便性を向上できる。また、購入商品確認UIは、例えば、複数の購入商品を組み合わせて表示してもよい。具体的には、図17に示すように、購入商品確認UIは、ワードローブU19に吊り下げられる衣類であって、ユーザの選択操作を受け付けた衣類を、人型のオブジェクトU20に適用して表示してもよい。これにより、ユーザは、ショッピングの際、今持っている服とのコーディネートを確認しながら買い物ができるため、ユーザの利便性を向上できる。また、車やバイク・自転車などの大型であり機構が複雑なカスタマイズ性の高い商品についても、購入時に組み合わせを検討することができ、機能をプレビューできるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0051】
表示処理部140は、例えば、仮想空間管理サーバ200によってユーザ端末300の表示部1007にUI情報提供部130で生成された各種UIを表示させるべく、各種UIに関する情報を仮想空間管理サーバ200に送信する処理を実行する。なお、ウォレット提供サーバ100の表示処理部140は、各種UIをユーザ端末300の表示部1007に表示させるよう、直接にユーザ端末300に各種UIに関する情報を送信してもよい。各種UIに関する情報は、各種UIをユーザ端末300の表示部1007に表示させるためのプログラムを含んでいてもよい。
【0052】
決済部150は、例えば、決済手段に関するユーザインターフェース(例えば、第1~第4ウォレットUI)に対するユーザによる選択操作に応じて、仮想空間においてユーザによって選択された商品の決済に関する操作を完了させる。具体的には、ユーザ端末300は、決済手段に関する、例えば第1,第2ウォレットUIに対するユーザによる選択操作、例えば第3,第4,第5ウォレットUIに対するユーザによる操作に基づき、決済実行情報を仮想空間管理サーバ200に送信する。決済部150は、仮想空間管理サーバ200から決済実行情報に基づいて送信される購入情報に基づき、決済処理を実行する。決済処理は、例えば、ユーザが購入した商品に関する情報を含む購入情報を、電子商取引サーバ500に送信する処理である。決済部150が決済処理を実行することにより、仮想空間におけるユーザによる決済が完了する。
【0053】
商品分類部160は、例えば、決済決済部150で決済された商品である購入商品に関する情報を複数のカテゴリのいずれかに分類する。商品分類部160は、分類された購入商品に関する情報をユーザ情報D111に格納する。
【0054】
===仮想空間管理サーバ200の構成===
次に、図18を参照して、仮想空間管理サーバ200の構成について説明する。図18は、仮想空間管理サーバ200の構成の一例を示す図である。図18に示すように、仮想空間管理サーバ200は、例えば、記憶部210と、取得部220と、表示処理部230と、購入情報送信部240との機能部を含む。各機能部は、例えば、プロセッサ1001がメモリ1002に格納されているプログラムを読み出して実現される機能である。
【0055】
記憶部110は、例えば、店舗空間情報D211、商品配置情報D212、商品情報D213、アクション情報D214、UI情報D215、及びユーザ情報D216を記憶する。なお、UI情報D215およびユーザ情報D216は、UI情報D113およびユーザ情報D111と同様であるため、その説明を省略する。
【0056】
まず、図19を参照して、店舗空間情報D211について説明する。図19は、店舗空間情報D211の一例を示す図である。店舗空間情報D211は、仮想空間内の店舗の3次元データを記憶するデータベースである。店舗の3次元データは、壁、床、天井、商品陳列棚などからなる部屋の3次元形状に関するデータを含む。図19に示すように、店舗空間情報D211は、例えば、[店舗空間ID]、[店舗空間名称]、[更新履歴]の項目を含んでいてもよい。[店舗空間ID]は仮想空間内の店舗を一意に特定可能な店舗空間IDを記憶する。[店舗空間名称]は店舗空間の名称を記憶する。点p空間の名称は例えば店舗名であってもよい。[更新履歴]は店舗空間が更新された履歴を記憶する。
【0057】
次に、図20を参照して、商品配置情報D212について説明する。図20は、商品配置情報D212の一例を示す図である。商品配置情報D212は、対象物の配置を記憶する。対象物はユーザが注目する仮想空間内の物体である。図20に示すように、商品配置情報D212は、例えば、[店舗空間ID]、[対象物ID]、[3次元座標]、[スケール]、[更新日時]の項目を含んでいてもよい。[店舗空間ID]は店舗空間IDを記憶する。[対象物ID]は仮想空間内に配置される対象物の対象物IDを記憶する。[3次元座標]は仮想空間内の店舗に配置される対象物の位置を示す座標(x,y,z)を記憶する。[スケール]は仮想空間内に対象物を表示する際のスケールを記憶する。[更新日時]は各レコードの更新日時を記憶する。
【0058】
次に、図21を参照して、商品情報D213について説明する。図21は、商品情報D213の一例を示す図である。商品情報D213は、対象物の属性などを記憶する。図21に示すように、商品情報D213は、例えば、[対象物ID]、[商品名]、[価格]、[更新日時]の項目を含んでいてもよい。[対象物ID]は対応する対象物の対象物IDを記憶する。[商品名]は商品名を記憶する。[価格]は商品の価格を記憶する。[更新日時]は各レコードの更新日時を記憶する。
【0059】
次に、図22を参照して、アクション情報D214について説明する。図22は、アクション情報D214の一例を示す図である。アクション情報D214は、ユーザの動作に対応するアクションを記憶する。図22に示すように、アクション情報D214は、例えば、[アクションID]、[アクション名]、[認識動作]、[UIID]、[実行日時]の項目を含んでいてもよい。[アクションID]は、アクションの種別を一意に特定可能なアクションIDを記憶する。[アクション名]はアクションの名称を記憶する。[認識動作]はユーザ端末300で認識されるユーザの動作に対応する情報を記憶する。具体的には、認識されるユーザの動作は、例えば、図8図9図10図14図15図16図11に示すユーザの手の動きを含む。[UIID]は各種UIを一意に特定可能なUIIDを記憶する。[実行日時]はユーザによってアクションが実行された日時を記憶する。
【0060】
取得部220は、例えば、ウォレット提供サーバ100およびユーザ端末300などの他の装置から情報を取得する。取得部220で取得された各種情報は、記憶部210に記憶される。
【0061】
表示処理部230は、例えば、記憶部210に記憶する仮想空間に関する3次元画像データをユーザ端末300の表示部1007に表示させる処理を実行する。具体的には、表示処理部230は、ユーザ端末300の表示部1007に、図7図17に示すようなUIを含む仮想空間を表示させる。
【0062】
購入情報送信部240は、例えば、ユーザ端末300から決済実行情報を取得した場合、購入操作の対象である商品を特定する。購入情報送信部240は、購入操作の対象の商品に関する購入情報をウォレット提供サーバ100に送信する。
【0063】
===ユーザ端末300===
次に、図23を参照して、ユーザ端末300の構成について説明する。図23は、ユーザ端末300の構成の一例を示す図である。図23に示すように、ユーザ端末300は、例えば、記憶部310と、取得部320と、動作認識部330と、表示処理部340との機能部を含む。各機能部は、例えば、プロセッサ1001がメモリ1002に格納されているプログラムを読み出して実現される機能である。
【0064】
記憶部310は、例えば、ユーザ情報D311およびアクション情報D312を記憶する。ユーザ情報D311は、ユーザ情報D111と同様であるため、その説明を省略する。アクション情報D312は、アクション情報D214と同様であるため、その説明を省略する。なお、記憶部310は、UI情報D215と同様の情報を記憶していてもよい。取得部320は、例えば、ウォレット提供サーバ100および仮想空間管理サーバ200などの他の装置から情報を取得する。取得部320で取得された各種情報は、記憶部310に記憶される。動作認識部330は、例えば、ユーザ端末300が備えるセンサ群1008で取得された情報に基づき、ユーザのアクションを認識する。具体的には、動作認識部330は、アクション情報D312を参照して、動作に関する情報(以下、「動作情報」という)を生成する。ユーザ端末300は、動作情報を仮想空間管理サーバ200に送信する。これにより、ユーザの動作に応じたUIを表示部1007に表示させることができる。表示処理部340は、例えば、仮想空間管理サーバ200から取得する仮想空間に関する3次元画像データ、及び各種UIに関する3次元画像データを、表示部1007に表示させる。
【0065】
===仮想空間内支払システム10の処理===
図24を参照して、仮想空間内支払システム10の処理の一例について説明する。図24は、仮想空間内支払システム10の処理の一例を示すフロー図である。以下では、小売店が仮想空間に店舗を開設することから、ユーザが仮想空間において当該小売店を見つけ、小売店で洋服を購入して決済処理が完了するまでの処理の流れの一例について説明する。また、以下では、適宜、図7図17を参照して説明する。
【0066】
ステップS100において、小売店の小売店端末400は、ウォレット提供サーバ100に店舗情報および商品情報を送信する。ウォレット提供サーバ100は、店舗情報および商品情報に基づき店舗および商品の3次元画像データを作成してもよい。ウォレット提供サーバ100は、店舗情報、商品情報、及び店舗および商品の3次元画像データに、店舗IDを対応付けて記憶部110に記憶する。
【0067】
次に、ステップS101において、ウォレット提供サーバ100は、仮想空間管理サーバ200に、店舗情報、商品情報、及び店舗および商品の3次元画像データを仮想空間管理サーバ200に送信する。この際、ウォレット提供サーバ100は、店舗情報、商品情報、及び店舗および商品の3次元画像データを、仮想空間管理サーバ200が提供する仮想空間に適用するためのプログラムとともに送信してもよい。すなわち、ウォレット提供サーバ100は、仮想空間管理サーバ200に店舗情報、商品情報、及び店舗および商品の3次元画像データをSDKによって送信してもよい。これにより、小売店は簡易に仮想空間において店舗を開設できる。
【0068】
次に、ステップS102において、仮想空間管理サーバ200は、店舗情報、商品情報、及び店舗および商品の3次元画像データを記憶部210に記憶する。仮想空間管理サーバ200は、店舗および商品を仮想空間に反映する。
【0069】
次に、ステップS200において、ウォレット提供サーバ100は、ユーザ端末300の要求に応じて、仮想空間で各種UIを利用可能となるためのウォレットAPPを送信する。また、仮想空間管理サーバ200は、ユーザ端末300の要求に応じて、仮想空間を表示させるための仮想空間APPを送信する。
【0070】
次に、ステップS201において、ユーザ端末300は、ユーザの操作入力を受け付けて、ユーザ情報および決済手段情報をウォレット提供サーバ100に送信する。ウォレット提供サーバ100は、ユーザ情報および決済手段情報を記憶部110に記憶する。
【0071】
次に、ステップS202において、ウォレット提供サーバ100は、決済手段情報に対応するUI情報をユーザ情報に対応づけて仮想空間管理サーバ200に送信する。これにより、仮想空間管理サーバ200において、当該ユーザにウォレットUIを提供できる。ステップS203において、仮想空間管理サーバ200は、ユーザ情報にウォレットUIを対応付けて記憶部210に記憶する。
【0072】
次に、ステップS300において、ユーザ端末300は、仮想空間管理サーバ200に認証情報を送信する。ステップS301において、仮想空間管理サーバ200は、仮想空間に関する情報をユーザ端末300に送信する。ステップS302において、ユーザ端末300は、仮想空間を表示部1007に表示させる。ユーザ端末300は、アクション情報D312を参照してユーザの動作を認識することで動作情報を仮想空間管理サーバ200に送信する。ステップS303において、仮想空間管理サーバ200は、動作情報に基づきユーザの動作に対応する各種UIに関するUI情報をユーザ端末300に送信する。次に、ステップS304において、ユーザ端末300は、各種UIを表示部1007に表示させる。
【0073】
以下、ユーザ端末300が各種UIを表示する処理について説明する。なお、以下では、仮想空間管理サーバ200がUI情報215を参照してユーザ端末300の表示部1007に各種UIを表示させるよう説明するが、例えば、ユーザ端末300にUI情報が記憶されている場合、ユーザ端末300が当該UI情報を参照して表示部1007に各種UIを表示させてもよい。
【0074】
図7に示すように、仮想空間管理サーバ200は、仮想空間においてアバタと店舗との距離が所定の距離になったと判定した場合、UI情報D215を参照して店舗識別UIを表示部1007に表示させる。これにより、ユーザは登録した決済手段を利用可能な店舗を容易に認識することができるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0075】
図8に示すように、仮想空間管理サーバ200は、ユーザが店舗内の商品を確認する際に、UI情報D215を参照して商品を手元に引き寄せるための商品確認UI(ここでは、線オブジェクトU2)をユーザ端末300の表示部1007に表示させる。仮想空間管理サーバ200は、ユーザ端末300でアクション情報D312を参照して認識されたユーザの手の動き関する動作情報を取得することで、ユーザの手元に引き寄せられ商品を回転させることや縮小、拡大させることができる。また、仮想空間管理サーバ200は、商品情報D213を参照して線オブジェクトU2で指定された商品に関連する商品を特定する。仮想空間管理サーバ200は、特定された複数の商品の3次元画像データそれぞれを球形状の表示オブジェクトU4の領域内に表示させる。仮想空間管理サーバ200は、ユーザ端末300で認識したユーザの手の動きに関する動作情報に基づき、手の動きに合わせて球形状の表示オブジェクトU4を移動させる。これにより、ユーザは関連する商品を一覧で確認することができるとともに、仮想空間内支払システム10はユーザに直感的な操作による商品の閲覧を可能とさせる。
【0076】
図9に示すように、仮想空間管理サーバ200は、ユーザが店舗内の商品をカートに追加するための商品選別UI(ここでは、カートオブジェクトU5および商品表示オブジェクトU6)をユーザ端末300の表示部1007に表示させる。仮想空間管理サーバ200は、ユーザ端末300でアクション情報D312を参照して認識されたユーザの左手の掌を突き出す動作に関する動作情報を取得する。仮想空間管理サーバ200は、UI情報D215に基づきカートオブジェクトU5をユーザ端末300の表示部1007に表示させる。これにより、仮想空間内支払システム10は、直感的な動作によってカートを表示できるため、ユーザの利便性を向上できる。仮想空間管理サーバ200は、ユーザ端末300でアクション情報D312を参照して認識されたユーザの商品をつまむ動作に関する動作情報を取得する。仮想空間管理サーバ200は、UI情報D215を参照して商品の3次元画像データを含む商品表示オブジェクトU6をユーザ端末300の表示部1007に表示させる。仮想空間管理サーバ200は、商品表示オブジェクトU6をカートオブジェクトU5に移動させる動作に関する動作情報を取得すると、当該商品を購入するリスト(以下、「購入リスト」という)に追加する。購入リストは、例えば、仮想空間管理サーバ200の記憶部210に格納されるリストである。これにより、仮想空間内支払システム10は、直感的な動作によってカートに商品を追加できるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0077】
また、図10に示すように、仮想空間管理サーバ200は、購入リストに格納された商品を閲覧するための商品選別UI(ここでは、商品表示オブジェクトU7)をユーザ端末300の表示部1007に表示させる。仮想空間管理サーバ200は、ユーザ端末300から例えばメニューUIのカートを示すアイコンU8を選択した操作に関する動作情報を取得すると、表示部1007に商品表示オブジェクトU7を表示させる。仮想空間管理サーバ200は、商品表示オブジェクトU7を列から外す動作に関する情報を取得すると、当該商品表示オブジェクトU7に表示される商品を購入リストから除外する。これにより、仮想空間内支払システム10は、カートにある商品を容易に閲覧することができるとともに、直感的な動作によってカートから商品を除外できるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0078】
図11に示すように、仮想空間管理サーバ200は、項目を選択させるためのメニューUIをユーザ端末300の表示部1007に表示させる。仮想空間管理サーバ200は、ユーザ端末300でアクション情報D312を参照して認識された、親指を前方に向けて握られた一方の手を突き出す動作に関する動作情報を取得する。仮想空間管理サーバ200は、突き出されたユーザの手の周りを取り囲むようにメニューUIに含まれるアイコンU8をユーザ端末300の表示部1007に表示させる。これにより、ユーザはメニュー項目を容易に確認できるため、ユーザの利便性を向上できる。仮想空間管理サーバ200は、ユーザ端末300からメニューUIの所定のアイコンU8を選択した操作に関する動作情報を取得すると、当該アイコンU8に対応するオブジェクトをユーザ端末300の表示部1007に表示させる。
【0079】
図12図13に示すように、仮想空間管理サーバ200は、ユーザが商品を購入する際の決済手段を選択するためのウォレットUI(ここでは、第1ウォレットUIまたは第2ウォレットUI)をユーザ端末300の表示部1007に表示させる。仮想空間管理サーバ200は、例えば、ユーザ端末300でアクション情報D312を参照して認識された購入リストのうちの商品を決済するための操作に関する動作情報を取得すると、表示部1007に第1ウォレットUIまたは第2ウォレットUIを表示させる。仮想空間管理サーバ200は、第1ウォレットUIまたは第2ウォレットUIのうちユーザによって選択された決済手段(例えば、クレジットカードU10やお財布オブジェクトU12)に対する購入操作に基づき、購入情報を生成する。
【0080】
また、図14図15図16に示すように、仮想空間管理サーバ200は、所定の決済手段で決済を行う際の、購入を確定させるための動作を受けつけるウォレットUI(ここでは、第3ウォレットUI、第4ウォレットUI、または第5ウォレットUI)をユーザ端末300の表示部1007に表示させる。仮想空間管理サーバ200は、例えば、図12図13に示す決済手段を選択した操作に関する動作情報を取得すると、ユーザ端末300の表示部1007に、第3ウォレットUI、第4ウォレットUI、または第5ウォレットUIを表示させる。ユーザ端末300は、アクション情報D312を参照して、第3ウォレットUI、第4ウォレットUI、または第5ウォレットUIに対するユーザの決済を実行させる動作を認識した場合、当該決済を実行させるための決済実行情報を、仮想空間管理サーバ200に送信する。
【0081】
次に、ステップS305において、決済実行情報に基づき購入情報を生成して、ウォレット提供サーバ100に購入情報を送信する。次に、ステップS306において、ウォレット提供サーバ100は、当該決済の対象である商品を決済するために、電子商取引サーバ500に購入情報を送信する。これにより、ユーザはユーザ端末300を操作することで、ユーザ端末300を着脱することなく仮想空間において決済に関する操作を完了できる。
【0082】
次に、ステップS306において、ウォレット提供サーバ100は、購入情報に基づき購入商品に対応する電子商取引サーバ500を特定して、購入情報を送信する。これにより、電子商取引サーバ500は、購入情報に紐づく小売店への支払い処理を実行することができる。これにより、ユーザは、例えばVR(Virtual Reality)SNS(Social Networking Service)内で取引を完結することができる。
【0083】
次に、ステップS307において、ユーザ端末300は、ウォレット提供サーバ100から、電子商取引サーバ500において決済が可能か否かに関する決済可否通知を受信する。これにより、ユーザは仮想空間での決済が実行可能か否かを知ることができるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0084】
次に、ステップS308において、仮想空間管理サーバ200は、ユーザ情報D216に購入した商品情報を記憶する。図17に示すように、仮想空間管理サーバ200は、ユーザ情報D216を参照して、購入の手続きが完了した商品に関する3次元画像データを3次元画像で表示させる購入商品確認UIをユーザ端末300の表示部1007に表示させてもよい。
【0085】
===変形例===
仮想空間内支払システム10は、決済手段における例えばクレジットカードの秘密情報(例えば、カード番号など)に基づき暗号化(秘匿化)されたトークン番号を発行する構成を、さらに備えていてもよい。具体的には、例えば、図2におけるステップS6の後に、ユーザ端末300は、ユーザの操作入力によりカード番号に関する情報を、トークン番号を発行するサービス事業者に送信する。ユーザ端末300は、カード番号に対応するトークン番号を取得する。ユーザ端末300は、トークン番号を仮想空間APPと連携して記憶する。ユーザ端末300は、仮想空間においてユーザから商品を購入する動作を受け付けた場合、決済実行情報を仮想空間管理サーバ200に送信する。仮想空間管理サーバ200は、トークン番号を含む購入情報をウォレット提供サーバ100に送信する(図2のステップS9)。これにより、ユーザにセキュアな購入処理を提供できる。
【0086】
また、仮想空間内支払システム10は、購入した商品に関する3次元データをブロックチェーン基盤上で管理してもよい。具体的には、購入した商品については購入証明書をユーザに発行し、商品に関する3次元データについては分散ストレージに配置する。また、当該商品の取引履歴をブロックチェーン基盤上に記憶させる。これにより、ユーザが商品の正当な購入者であることを証明できるとともに、コンテンツ配信事業者のサービスが停止したとしてもデータを利用することができる。
【0087】
===ハードウェア構成===
上述した実施形態に関する機能を実現するウォレット提供サーバ100および仮想空間管理サーバ200は、例えば、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA、電子メールクライアントなど)、あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームであってもよい。
【0088】
上述した実施形態に関する機能を実現するユーザ端末300および小売店端末400は、例えば、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、パーソナルコンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、PDA(Personal Digital Assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームであってもよい。なお、ユーザ端末300は、透過型ヘッドマウントディスプレイまたは非透過型ヘッドマウントディスプレイであることが望ましい。
【0089】
図25を参照して、ウォレット提供サーバ100、仮想空間管理サーバ200、ユーザ端末300、及び小売店端末400をコンピュータ1000により実現する場合のハードウェア構成の一例について説明する。なお、ウォレット提供サーバ100、仮想空間管理サーバ200、ユーザ端末300、及び小売店端末400の各種機能は、複数台の装置に分けて実現できる。
【0090】
図25は、コンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。図25に示すように、コンピュータ1000は、例えば、プロセッサ101と、メモリ1002と、記憶装置1003と、入力I/F部1004と、データI/F部1005と、通信I/F部1006、表示部1007、及びセンサ群1008を含む。なお、センサ群1008は、ユーザ端末300に備えられているハードウェアであり、ウォレット提供サーバ100、仮想空間管理サーバ200、ユーザ端末300、及び小売店端末400には備えられていなくてもよい。
【0091】
プロセッサ1001は、メモリ1002に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ1000における各種の処理を制御する制御部である。
【0092】
メモリ1002は、例えばRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体である。メモリ1002は、プロセッサ1001によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0093】
記憶装置1003は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体である。記憶装置1003は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。
【0094】
入力I/F部1004は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部1004の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイス等である。入力I/F部1004は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のインタフェースを介してコンピュータ1000に接続されてもよい。
【0095】
データI/F部1005は、コンピュータ1000の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部1005の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置等がある。データI/F部1005は、コンピュータ1000の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部1005は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ1000へと接続される。
【0096】
通信I/F部1006は、コンピュータ1000の外部の装置と有線又は無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部1006は、コンピュータ1000の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部1006は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ1000に接続される。
【0097】
表示部1007は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示部1007の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイ等が挙げられる。表示部1007は、コンピュータ1000の外部に設けられてもよい。その場合、表示部1007は、例えばディスプレイケーブル等を介してコンピュータ1000に接続される。また、入力I/F部1004としてタッチパネルが採用される場合には、表示部1007は、入力I/F部1004と一体化して構成することが可能である。
【0098】
なお、上記において、ユーザ端末300の表示部1007というときには、表示部1007は液晶表示パネルを含む。そして、ユーザ端末300が透過型ヘッドマウントディスプレイの場合、実空間は表示部1007には表示しない。また、ユーザ端末300が非透過型ヘッドマウントディスプレイやスマートフォンの場合、撮影した実空間の画像と仮想現実空間の画像とを重畳した画像が生成され、表示部1007に表示されてもよい。ユーザ端末300が透過型ヘッドマウントディスプレイ又は非透過型ヘッドマウントディスプレイの場合、表示部1007は2枚の表示パネルを含み、ステレオ画像を表示してもよい。
【0099】
センサ群1008は各種のセンサを含む。センサ群1008は、ユーザの周囲空間を把握するためのセンサ、ユーザの位置、姿勢、手の動きを把握するためのセンサ、及びユーザの視点や視線方向を検知するためのセンサ等を含む。ユーザの周囲空間を把握するためのセンサは、RGBイメージセンサ、深度センサなどである。ユーザの位置、姿勢、手の動き、ユーザの視線を検知するためのセンサは、ジャイロセンサー、デジタルコンパス、加速度センサ、近接センサ、モーション・トラッキングセンサなどである。
【0100】
===まとめ===
本実施形態における仮想空間内支払システム10は、拡張現実空間または仮想の3次元空間である仮想現実空間において、拡張現実空間または仮想現実空間に配置される3次元表示された商品オブジェクトに対する、拡張現実空間または仮想現実空間を表示するユーザ端末300(表示装置)を装着したユーザによる選択操作によって選択された商品である選択商品の決済をするための、ユーザが利用可能な3次元表示された決済手段に関するユーザインターフェースを、ユーザ端末300(表示装置)の表示部1007に表示させるための処理を実行する表示処理部140と、決済手段に関するユーザインターフェースに対するユーザによる選択操作に応じて、拡張現実空間または仮想現実空間において選択商品の決済に関する操作を完了させる決済部150と、を備える。これにより、拡張現実空間または仮想現実空間において決済に関する操作を完了させることができるため、ユーザの仮想空間における没入感喪失を回避することができる。
【0101】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、決済部150は、決済手段を識別する識別符号を秘匿化したトークン番号(識別情報)に基づいて、拡張現実空間または仮想現実空間におけるユーザによる選択商品の決済に関する操作を完了させる。これにより、ユーザにセキュアな購入処理を提供できる。
【0102】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、決済手段による決済が可能な店舗に対して、識別オブジェクトU1(所定の識別標識)を表示させるための処理を実行する。これにより、ユーザ各自が有する決済手段を利用できる店舗を容易に見つけることができるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0103】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、ユーザ端末300(表示装置)で認知されるユーザの手の動作に応じて移動する線状オブジェクトU2(線状のオブジェクト)を表示させ、線状オブジェクトU2(線状のオブジェクト)と重なるかまたは交差する商品である指定商品オブジェクトがある場合、ユーザのピンチ操作によって指定商品オブジェクトをユーザに近づけて表示させるための処理を実行する。これにより、ユーザが商品に近づくことなく商品を手元で様々な角度から確認できるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0104】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、指定商品オブジェクトの商品に関連する複数の関連商品を、複数の関連商品それぞれを所定の表示領域に表示させる表示オブジェクトU4あって、複数の表示オブジェクトU4は、複数の表示オブジェクトU4それぞれの少なくとも一部が重なるように、複数の表示オブジェクトU4をユーザから離れる方向に連ねて表示させ、 複数の表示オブジェクトU4に対するユーザの手の動きに応じて、複数の表示オブジェクトU4を移動させるための処理を実行する。これにより、仮想空間におけるユーザの商品に対する視認性を向上できる。また、ユーザに直感的な操作による商品の閲覧を可能とさせる。
【0105】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、ユーザ端末300(表示装置)で認知される、ユーザが選択商品オブジェクトをつまむような動作に応じて、選択商品オブジェクトを所定の領域内に縮小して表示させる(ここでは、商品表示オブジェクトU6)ための処理を実行する。これにより、ユーザに直感的な操作による商品の選別を可能とさせる。
【0106】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、選択商品オブジェクトに対するユーザによる選択操作によって購入の候補に設定された複数の選択商品を、商品表示オブジェクトU6に表示させることであって、複数の商品表示オブジェクトU7それぞれは、ユーザまたはユーザのアバターの胴体を取り囲むように連なって表示され、複数の商品表示オブジェクトU7に対するユーザの手の動きに応じて、複数の商品表示オブジェクトU7を移動させるための処理を実行する。これにより、ユーザは選択した商品を閲覧しやすくなるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0107】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、ユーザ端末300(表示装置)で認知される、商品表示オブジェクトU7に表示された選択商品を、ユーザが所定の範囲外に移動させるような動作に応じて、当該選択商品が購入の候補の設定が外されるように、選択商品が表示される商品表示オブジェクトU7を非表示とするための処理を実行する。これにより、ユーザに直感的な操作による商品の選択状態の解除を可能とさせる。
【0108】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、ユーザ端末300(表示装置)で認知されるユーザの少なくとも一方の手の周りを取り囲むように表示されるメニューUI(メニューオブジェクト)を構成する複数のアイコンU8を表示させるための処理を実行する。これにより、ユーザはメニューに含まれる項目を容易に把握することができるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0109】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、メニューUI(メニューオブジェクト)に含まれるアイコンU8のうち一つのアイコンU8を指示する指示オブジェクトU9を表示させ、ユーザ端末300(表示装置)で認知されるユーザの手首を一方の方向に捻じる動作に応じて、指示オブジェクトU9で指示されるアイコンU8を変更させるための処理を実行する。これにより、ユーザに直感的な操作によるメニューの項目の選択を可能とさせる。
【0110】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、決済手段に関するユーザインターフェースを、現実空間における当該決済手段に対応するカード形状で表示させ、複数のカード形状のオブジェクトU10(ユーザインターフェース)の一部が重なるように、一方の方向に連なって表示させるための処理を実行する。これにより、ユーザに対して、直感的な操作による決済手段の選択を可能とさせる。
【0111】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、決済手段に関するユーザインターフェースを、資産の種別に応じた形状(ここでは、オブジェクトU12)で表示させるための処理を実行する。これにより、ユーザに対して、直感的な操作による決済手段の選択を可能とさせる。
【0112】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、ユーザに秘密情報を入力させるためのダイヤル錠を示す入力オブジェクトU13を表示させための処理を実行し、 決済部150は、表示装置で認知されるユーザの手の動作に応じて入力オブジェクトに入力された情報に基づいて、ユーザの決済を実行する。これにより、ユーザに対して、直感的な操作による決済を実行させることができる。
【0113】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、ユーザ端末300(表示装置)で認知されるユーザの手の動作に応じてスライドするスライドオブジェクトU16を表示させための処理を実行し、決済部150は、ユーザ端末300(表示装置)で認知されるユーザの手の動作に応じてスライドオブジェクトU16に入力された情報に基づいて、ユーザの決済を実行する。これにより、ユーザに対して、直感的な操作による決済を実行させることができる。
【0114】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、ユーザ端末300(表示装置)で認知されるユーザの一方の掌にスライドオブジェクトU14を表示させるための処理を実行する。これにより、ユーザに対して、直感的な操作による決済を実行させることができる。
【0115】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、決済部150で決済された商品である購入商品に関する情報を複数のカテゴリのいずれかに分類する商品分類部160をさらに備え、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、複数のカテゴリに対応する複数のフォルダを表示し、複数のフォルダのうちの一つのフォルダに対するユーザの選択操作に応じて、選択操作を受け付けたフォルダに対応するカテゴリに分類される購入商品である購入商品オブジェクト(ここでは、衣類の3次元画像データ)を表示させるための処理を実行する。これにより、ユーザの操作性を向上させることができる。
【0116】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、商品分類部160に格納されている購入商品オブジェクト(ここでは、衣類の3次元画像データ)に関する情報に基づいて、商品のカテゴリに応じて複数の購入商品オブジェクト(ここでは、衣類の3次元画像データ)を組み合わせて表示させるための処理を実行する。これにより、購入商品を現実空間で確認するように閲覧することができるため、ユーザの利便性を向上できる。
【0117】
また、本実施形態における仮想空間内支払システム10において、商品分類部160は、購入商品であるユーザの衣服に関する情報を格納し、表示処理部140は、拡張現実空間または仮想現実空間において、ユーザが視認可能に衣服である衣類オブジェクトをワードローブU19に吊り下げて表示させるための処理を実行する。これにより、ユーザは、ショッピングの際、今持っている服とのコーディネートを確認しながら買い物ができるため、ユーザの利便性を向上できる。
【符号の説明】
【0118】
10…仮想空間内支払システム、100…ウォレット提供サーバ、200…仮想空間管理サーバ、300…ユーザ端末、400…小売店端末。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図19
図20
図21
図22
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