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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189474
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 1/04 20060101AFI20221215BHJP
【FI】
B65H1/04 324
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098067
(22)【出願日】2021-06-11
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123559
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 俊和
(74)【代理人】
【識別番号】100177437
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 英子
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 浩一
(72)【発明者】
【氏名】石川 晋平
【テーマコード(参考)】
3F343
【Fターム(参考)】
3F343FA02
3F343FB01
3F343FC03
3F343FC25
3F343GA01
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HE04
3F343HE12
3F343HE17
3F343HE20
3F343HE21
3F343KB03
3F343LA04
3F343LA13
3F343LC04
3F343LC12
3F343LD10
3F343MA16
3F343MA32
3F343MC26
(57)【要約】
【課題】給紙トレイの幅規制板の操作時の用紙の給送を防ぐこと。
【解決手段】用紙Pが積載される給紙トレイ83と、給紙トレイ83に積載された用紙Pの端部の位置を規制するサイド規制板82と、サイド規制板82により規制された用紙Pの端部の位置を検知し、前記端部の位置に応じた検知信号を出力する用紙幅センサ101と、を備え、CPU205は、用紙幅センサ101から出力された検知信号に基づいて算出された用紙Pの幅に基づいてサイド規制板82をスライドさせる操作が行われているかどうか(S600~S607)判断し、サイド規制板82の操作に応じて画像形成動作の中断及び再開を制御する(S610~S619)。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録材への画像形成を制御する制御手段を備える画像形成装置であって、
記録材が積載される積載部と、
前記積載部に積載された記録材の端部の位置を規制する規制部と、
前記規制部により規制された記録材の前記端部の位置を検知し、前記端部の位置に応じた検知信号を出力する検知手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記検知手段から出力された前記検知信号に基づいて算出された記録材の幅に基づいて前記規制部をスライドさせる操作が行われているかどうか判断し、前記規制部の操作に応じて画像形成動作の中断及び再開を制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記検知信号に基づいて算出された記録材の幅が変化した場合には、前記規制部の操作が行われていると判断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、画像形成動作を実行中に前記規制部の操作を検知した場合には、画像形成動作を中断することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記画像形成動作を中断しているときに、前記検知信号に基づいて算出された記録材の幅が所定の時間、変化しない場合には、前記規制部の操作が行われていないと判断し、前記中断していた画像形成動作を再開することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記画像形成動作を中断しているときに、前記検知信号に基づいて算出された記録材の幅が所定の時間、変化しない場合に前記検知信号に基づいて算出された記録材の幅が、前記画像形成動作が開始されたときに前記検知信号に基づいて算出された記録材の幅以上である場合には、前記中断していた画像形成動作を再開することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記積載部に積載された記録材の有無を検知する用紙検知手段を備え、
前記制御手段は、前記画像形成動作を中断しているときに、前記用紙検知手段の検知結果に基づいて前記積載部に積載された記録材の交換が行われたことを検知した後、前記検知信号に基づいて算出された記録材の幅が所定の時間、変化しない場合には、前記規制部の操作が行われていないと判断し、前記中断していた画像形成動作を再開することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記用紙検知手段が前記積載部に記録材がないことを検知した後に、前記積載部に記録材が積載されていることを検知した場合には、前記積載部に積載された記録材の交換が行われたと判断することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記規制部は、記録材の搬送方向と直交する幅方向における一端の位置を規制する第1規制部材と、前記第1規制部材の操作方向と対称の方向に移動し、記録材の前記幅方向における他端の位置を規制する第2規制部材と、を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記画像形成装置は、前記第1規制部材と一体となって移動するラックを備え、
前記検知手段は、前記ラックと噛み合わされて紙幅検知を行うための歯車と、前記歯車に軸部が連結され、前記軸部の回転角に応じて抵抗値が変化する回転式の可変抵抗器と、を有し、
前記検知信号として前記可変抵抗器の抵抗値に応じた電圧を出力することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記電圧と前記電圧を用いた一次式とにより、前記積載部に積載された記録材の幅を算出することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式を利用した画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置には、給紙トレイに載置された用紙の端部に接触するようにスライドさせる幅規制板に連動して、抵抗値が変化する可変抵抗器を有し、可変抵抗器の抵抗値に基づいて載置された用紙幅を検知する用紙幅検知装置を備えているものがある。用紙幅検知装置の用紙幅の検知方法として、例えば特許文献1では次のような検知方法が提案されている。すなわち、特許文献1では、2つの記憶部にそれぞれ異なる用紙幅(例えば、最大の用紙幅と最小の用紙幅)を記憶しておき、2つの記憶部に記憶した用紙幅と可変抵抗器の抵抗値とに基づいて、給紙トレイに載置された用紙の用紙幅を検知する。検知された用紙幅はユーザに報知されたり、原稿サイズと給紙トレイにセットされた用紙の用紙幅が一致しているかどうかの判定に用いられたりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6-115715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した画像形成装置の給紙トレイに設けられた幅規制板は、画像形成装置がプリント動作を行っている間でも、ユーザが操作してスライドさせることが可能である。そのため、プリント動作中に幅規制板の操作が行われた場合には、給紙トレイに載置された用紙の端部が幅規制板と接触していない状態に変化していることがあり、その結果、給紙トレイから用紙の給送が正常に行われないおそれがある。また、ユーザが給紙トレイに載置された用紙を交換しようとして、幅規制板を操作した場合にも、画像形成装置がプリント動作中の場合には、用紙の交換が完了していなくても用紙の給送が行われる。その結果、ユーザが意図していない交換前の用紙が給送されてしまうことがある。
【0005】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、給紙トレイの幅規制板の操作時の用紙の給送を防ぐことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明では、以下の構成を備える。
【0007】
(1)記録材への画像形成を制御する制御手段を備える画像形成装置であって、記録材が積載される積載部と、前記積載部に積載された記録材の端部の位置を規制する規制部と、前記規制部により規制された記録材の前記端部の位置を検知し、前記端部の位置に応じた検知信号を出力する検知手段と、を備え、前記制御手段は、前記検知手段から出力された前記検知信号に基づいて算出された記録材の幅に基づいて前記規制部をスライドさせる操作が行われているかどうか判断し、前記規制部の操作に応じて画像形成動作の中断及び再開を制御することを特徴とする画像形成装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、給紙トレイの幅規制板の操作時の用紙の給送を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施例1~3の画像形成装置の構成を示す断面図
図2】実施例1~3の画像形成装置のシステム構成を説明するブロック図
図3】実施例1~3の用紙幅センサとプリント基板の構成を説明する図
図4】実施例1~3の用紙幅検知ユニットの構成とサイド規制板との関係を説明する図
図5】実施例1~3の用紙幅検知ユニットの動作を説明する図
図6】実施例1~3のサイド規制板を監視する制御シーケンスを示すフローチャート、及び実施例1の印刷動作の制御シーケンスを示すフローチャート
図7】実施例2の印刷動作の制御シーケンスを示すフローチャート
図8】実施例2の印刷動作の制御シーケンスを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【実施例0011】
[画像形成装置の構成]
まず、本発明が適用される画像形成装置の全体構成について、図を用いて説明する。図1は、本実施例の画像形成装置の一態様であるレーザビームプリンタ1(以下、プリンタ1という)の構成を示す断面図である。図1に示すプリンタ1では、最下段に記録材である用紙Pが収容される給紙部80が配置されている。給紙部80には、給紙トレイ83が設けられており、ユーザが直接、用紙Pを積載することが可能である。また、給紙部80には、用紙Pを1枚ずつ給送するための給送ローラ81と、用紙Pが給紙部80にセットされているかどうかを検知する用紙検知手段である用紙センサ217が配置されている。給紙部80の図中、左上部には、給紙部80より搬送されてきた用紙Pの先端位置を合わせ、用紙Pを転写ローラ91へと搬送するレジストレーションローラ51と、レジストレーション対向ローラ52が配置されている。以下では、レジストレーションローラ51はレジローラ51といい、レジストレーション対向ローラ52はレジ対向ローラ52という。
【0012】
給紙部80の図中上部には、用紙Pの搬送方向(図中、右から左に向かう方向)に直交する長さである用紙幅を検知する用紙幅検知ユニット100と、感光ドラム11に静電潜像を形成するレーザスキャナユニット30が配置されている。レーザスキャナユニット30の図中左側にはスキャナフレーム31が配置され、レーザスキャナユニット30は、スキャナフレーム31に固定されている。スキャナフレーム31の図中左方向には、プロセスカートリッジ10が配置されている。プロセスカートリッジ10は、感光ドラム11上を一様な電位で帯電する帯電ローラ12、レーザスキャナユニット30から画像情報に応じて出射される光ビームにより露光され、静電潜像が形成される感光ドラム11を有している。更に、プロセスカートリッジ10は、感光ドラム11上の静電潜像を現像し、トナー像を形成する現像ローラ13を有している。プロセスカートリッジ10の図中左方向には、感光ドラム11に対向する位置に、感光ドラム11上のトナー像を用紙Pに転写するための転写ローラ91が設けられている。また、プロセスカートリッジ10及び転写ローラ91の図中上部には、用紙Pに転写されたトナー像を用紙Pに定着させる定着ユニット20が配置されている。そして、定着ユニット20の図中右上部には、定着ユニット20から搬送された用紙Pを排出トレイ65に排出する排出ローラ対61が設けられている。また、用紙Pへの画像形成を制御するエンジン制御部202(図2参照)には、制御手段であるCPU205(図2参照)が搭載されており、プリンタ1の画像形成動作を一括して制御している。
【0013】
[システム構成]
次に、プリンタ1のシステム構成について説明する。図2は、プリンタ1のシステム構成を説明するブロック図である。図2において、プリンタ1は、コントローラ部201、及びエンジン制御部202を備えている。コントローラ部201は、外部装置であるホストコンピュータ200、及びエンジン制御部202との通信が可能である。エンジン制御部202は、ビデオインタフェース部203、CPU205、露光制御部208、駆動制御部209、高電圧制御部210、定着制御部211、センサ入力部212、用紙幅検知部216から構成されている。CPU205は、ROM206、RAM207と接続されている。ROM206には、エンジン制御部202を制御するためにCPU205が実行する制御プログラムやデータが記憶されており、RAM207は一時的なデータの記憶に用いられる。また、CPU205は、時間を計測するタイマを複数有している。
【0014】
外部装置であるホストコンピュータ200は、プリンタ1のコントローラ部201にプリント条件、プリント画像の画像データ、プリント指令を送信する。コントローラ部201は、ホストコンピュータ200から受信した画像データをプリンタ1に必要な露光データに変換すると共に、受信したプリント条件に基づいて、各用紙Pのプリント予約情報を作成する。プリント予約情報は、例えば、用紙Pの供給元を示す給紙口(給紙トレイ)、用紙Pのサイズ、用紙Pの搬送速度、定着ユニット20の定着ヒータ(不図示)の目標温度等である。コントローラ部201は、ビデオインタフェース部203を介して、CPU205へプリント予約情報を送信する。コントローラ部201による画像データから露光データへの変換処理は、時間を要する。そのため、コントローラ部201は、データ変換処理が完了する前に、プリント準備指示をCPU205へ送信する。CPU205は、コントローラ部201からプリント準備指示を受信すると、プリント準備動作を開始する。そして、コントローラ部201は、画像データから露光データへの変換処理が完了すると、CPU205へプリント開始指示を送信する。CPU205は、コントローラ部201からプリント開始指示を受信すると、プリント動作を開始する。
【0015】
駆動制御部209は、ドラムモータ204、定着モータ213によって、プリンタ1内の各ローラを回転駆動する。駆動制御部209により制御されるドラムモータ204は、給送ローラ81、レジローラ51、感光ドラム11、転写ローラ91を回転駆動する。ドラムモータ204と給送ローラ81は、給紙クラッチ214を介して接続される。給紙トレイ83から用紙Pを給送する際は、所定時間、給紙クラッチ214を介して、ドラムモータ204と給送ローラ81とが連結され、給送ローラ81が回転駆動される。定着モータ213は、加圧ローラ21(図1)、排出ローラ対61を回転駆動する。
【0016】
露光制御部208は、CPU205からの指示に応じて、レーザスキャナユニット30のスキャナモータ(不図示)の回転や露光光量の補正を制御し、コントローラ部201から受信する露光データに基づいて、感光ドラム11へのレーザ光の照射を行う。高電圧制御部210は、プリンタ1内の各部材、例えば帯電ローラ12、現像ローラ13、転写ローラ91へ、直流電圧又は交流電圧を印加する高電圧電源の制御を行う。定着制御部211は、サーミスタ(不図示)によって定着ヒータ(不図示)の表面温度を検知し、検知した定着ヒータの温度に基づいて、定着ヒータへの電力供給の制御を行う。センサ入力部212は、搬送路を搬送される用紙Pを検知するトップセンサ215(図1)や用紙センサ217の検知情報を、CPU205に出力する。用紙幅検知部216は、用紙Pの用紙幅を検知する用紙幅センサ101の検知情報を取得し、用紙Pの用紙幅を算出する。なお、上述した機能ブロックである露光制御部208、駆動制御部209、高電圧制御部210、定着制御部211、センサ入力部212、用紙幅検知部216は、CPU205により実行される機能であるが、例えばASIC等によって実行されてもよい。
【0017】
[画像形成動作]
まず、ユーザは、用紙Pに画像形成を行うために、図1の用紙Pを積載する積載部である給紙トレイ83に用紙Pをセットする。このとき、ユーザは、用紙Pの搬送方向と直交する幅方向の大きさを規制する規制部であるサイド規制板82(82R、82L)を用紙Pの幅に応じた位置に移動(スライド)させる。
【0018】
エンジン制御部202のCPU205に、外部のホストコンピュータ(不図示)等から印刷命令や画像情報等から構成されるプリントジョブが入力されると、用紙Pへの印刷動作を開始する。CPU205の制御により、まず、用紙Pは給送ローラ81によって給紙トレイ83から給送され、レジローラ51及びレジ対向ローラ52まで搬送される。また、CPU205は、用紙Pの搬送制御と並行して、レーザスキャナユニット30を画像情報に基づいて制御して、感光ドラム11上に静電潜像を形成させ、現像ローラ13を制御して、感光ドラム11上の静電潜像を現像して、トナー像を形成させる。そして、CPU205は、感光ドラム11上に形成されたトナー像が転写ローラ91へ移動するタイミングに合わせて、レジローラ51及びレジ対向ローラ52を回転させて、用紙Pを転写ローラ91へと搬送させる。これにより、用紙Pは、感光ドラム11と転写ローラ91とが当接して形成されるニップ部へ搬送され、ニップ部において、感光ドラム11上のトナー像が用紙Pへ転写される。用紙Pに転写されたトナー像は、定着ローラ等から構成される定着ユニット20によって加熱、加圧されることにより、用紙P上に溶融定着される。そして、トナー像が定着された後の用紙Pは、排出ローラ対61によって排出トレイ65に排出され、画像形成動作が終了する。
【0019】
[用紙幅センサの構成]
図3は、図1に示す用紙幅検知ユニット100において、給紙トレイ83に収容された用紙Pの幅を検知する用紙幅センサ101(以下、幅センサ101という)と、幅センサ101が実装されるプリント基板105の構成を示す斜視図である。図3に示すように、検知手段である幅センサ101は、突起軸部101aとセンサ本体101bから構成されている。突起軸部101aは、中央に穴部が設けられており、センサ本体101bに対して回転自在に取り付けられている。一方、センサ本体101bは、回転式の可変抵抗器であり、プリント基板105に電気的に接続された状態で固定されている。センサ本体101bは、突起軸部101aの回転角度に応じて抵抗値が変化する。幅センサ101は、センサ本体101bの可変抵抗器の抵抗値を検知信号である電圧に変換して、用紙幅検知部216に出力する。
【0020】
[用紙幅検知ユニットの構成]
図4は、用紙幅検知ユニット100の構成とサイド規制板82(82R)との関係を説明する図である。図4(a)は、用紙幅検知ユニット100とサイド規制板82(82R)とを給紙トレイ83の用紙Pの用紙搬送方向の下流側から見たときの斜視図である。図4(a)に示すように、幅センサ101が取り付けられたプリント基板105は、サイド規制板82(82R)の動きに連動して移動するサイズ検知ホルダー102に取り付けられている。すなわち、プリント基板105は、幅センサ101の突起軸部101aの中心線S(図中、一点鎖線で表示)が、重力方向(図中、矢印G方向)に対して略垂直方向で、給紙トレイ83に収容された用紙Pの用紙搬送方向に略直交するように配置されている。また、プリント基板105の幅センサ101が取り付けられた面の反対側には、サイド規制板82(82R)の動きに応じて回転するセンサギア103が設けられている。
【0021】
図4(b)は、用紙幅検知ユニット100とサイド規制板82(82R)とを給紙トレイ83の用紙Pの用紙搬送方向の上流側から見たときの斜視図である。図4(b)に示すように、プリント基板105の幅センサ101の反対側の面には、センサギア103が取り付けられている。センサギア103は回転軸103a(図4(b)では不図示)を有し、幅センサ101の突起軸部101aに設けられた穴に嵌合されるとともに、サイズ検知ホルダー102に回転可能に取り付けられている。センサラック104は、サイド規制板82R(第1規制部材)と突起部82Raを介して接続されている。そして、給紙トレイ83に用紙Pを収容した際に、用紙Pの幅に合わせてサイド規制板82Rをスライドさせると、サイド規制板82Rの動きに連動して、センサラック104もスライドする構成となっている。例えば、サイド規制板82Rを図中A方向に移動させた場合には、センサラック104もA方向にスライドするとともに、センサギア103は図中Z方向に回転する。一方、サイド規制板82Rを図中B方向に移動させた場合には、センサラック104もB方向にスライドするとともに、センサギア103は図中Y方向に回転する。
【0022】
図4(c)は、用紙幅検知ユニット100の構成とサイド規制板82(82R)との関係を説明する断面図である。図4(c)は、センサギア103の回転軸103aの中心を含むように切断したときの、図4(b)において右側から左方向を見たときの用紙幅検知ユニット100とサイド規制板82Rの切断面を示している。図4(c)に示すように、プリント基板105は、サイズ検知ホルダー102に固定されている。また、センサギア103の回転軸103aの一端は、サイズ検知ホルダー102に回転可能に支持され、他端は、プリント基板105に取り付けられた幅センサ101の突起軸部101aに設けられた穴に嵌合されている。これにより、センサギア103の回転軸103aの回転に連動して、突起軸部101aも図4(b)に示す矢印Y方向、Z方向に回転する。また、サイド規制板82Rは、サイド規制板82Rの突起部82Raを介してセンサラック104と接続されている。更に、センサラック104は、センサギア103にサイド規制板82Rの動き(移動)を伝達するように、サイズ検知ホルダー102に取り付けられている。これにより、サイド規制板82Rが図中、用紙搬送方向と直交する図4(b)に示す矢印A、B方向への移動に連動して、センサラック104もA、B方向へ移動可能となっている。
【0023】
図4(d)は、用紙幅検知ユニット100を給紙トレイ83側から見たときの斜視図である。図4(d)に示すように、センサラック104の下部には、サイド規制板82Rの突起部82Raと嵌合するための溝部104aが設けられている。一方、図4(b)に示すように、サイド規制板82Rのセンサラック104と対向する側には突起部82Raが設けられており、溝部104aと突起部82Raを嵌合させることにより、サイド規制板82Rとセンサラック104とは連結される。これにより、センサラック104は、サイド規制板82Rの移動に同期して移動可能に構成されている。また、図4(d)に示すように、センサギア103に設けられた歯車は、センサラック104に設けられた歯と噛み合わされている。そのため、センサラック104は、サイド規制板82Rの移動に同期して移動すると、センサギア103もセンサラック104の移動に連動して回転する。
【0024】
[用紙幅検知ユニットの動作]
図5は、給紙トレイ83に用紙Pがセットされたときの用紙幅検知ユニット100の動作を説明する図である。図5は、図1に示す給紙トレイ83と用紙幅検知ユニット100の構成を図1の右側から左方向を見たときの図である。図5において、ユーザは、給紙トレイ83に用紙Pをセットするために、サイド規制板82Rを図中右方向に移動させる。そして、ユーザは、給紙トレイ83に用紙Pをセットすると、サイド規制板82Rを矢印A方向に用紙Pの幅側の端部に当接する位置まで移動させる。サイド規制板82は、82R(右側)、82L(左側)の左右で1対の構成であり、一方をスライドさせると、ピニオン(不図示)によって、他方も対称的にスライドする構成となっているため、用紙Pの幅方向の端部を左右同時に規制することができる。
【0025】
図5において、サイド規制板82Rを矢印A方向にスライド(移動)させると、サイド規制板82Rの動きに連動して、サイド規制板82L(第2規制部材)は、サイド規制板82Rのスライド方向(操作方向)とは対称の方向であるB方向にスライドする。このとき、サイド規制板82RがA方向に移動すると、溝部104aと突起部82Raを介してサイド規制板82Rと連結され、一体となっているセンサラック104も矢印A方向に移動する。そして、センサラック104が矢印A方向に移動することにより、歯車がセンサラック104に設けられた歯と噛み合っているセンサギア103が矢印Z方向に回転する。これにより、センサギア103の回転軸103a(図5では不図示)が嵌合している幅センサ101(図5では不図示)の突起軸部101a(図5では不図示)も矢印Z方向に回転する。幅センサ101は、突起軸部101aの角度に応じた、センサ本体101bの可変抵抗器の抵抗値を電圧に変換して、用紙幅検知部216に出力する。用紙幅検知部216は、幅センサ101から出力された電圧信号に基づいて、給紙トレイ83に載置された用紙Pの幅を検知する。
【0026】
[用紙幅の検知]
プリンタ1の電源がオンされると、コントローラ部201、エンジン制御部202が起動され、CPU205はプリンタ1の制御を開始する。プリンタ1が起動されると、幅センサ101は、突起軸部101aの角度に応じた、センサ本体101bの可変抵抗器の抵抗値に対応する電圧信号を、用紙幅検知部216であるCPU205のA/D(アナログ/デジタル)端子に出力する。CPU205は、A/D端子に入力された電圧信号に基づいて、用紙幅検知処理を開始する。用紙幅検知処理では、幅センサ101から出力された電圧信号(アナログ信号)をA/D変換によりデジタル値に変換し、次の変換式である一次式を用いて、給紙トレイ83に載置された用紙Pの用紙幅Wに変換する。
用紙幅W[単位:mm]=α×AD値[単位:V]+β
【0027】
なお、α、βは定数であり、事前に実験等により算出した値である。例えば、異なる用紙幅の2種類の用紙Pを用いて、幅センサ101から出力される電圧信号の電圧値[V]を測定することにより、定数α、βを求めることができる。上述した変換式は一例であり、本発明は上述した変換式に限定されるものではない。CPU205が、A/D端子に入力される幅センサ101からの電圧信号に基づいて、給紙トレイ83に載置された用紙Pの用紙幅Wを検知する処理は、プリンタ1が起動されている間、繰り返される。
【0028】
[サイド規制板の監視]
次に、図6を用いて、用紙幅検知部216の用紙幅の検知結果に基づいて、サイド規制板82の操作を監視する処理、及びプリンタ1が印刷動作中のサイド規制板82の操作に応じて印刷停止及び印刷再開を行う処理について説明する。まず、図6(a)に示すフローチャートを用いて、サイド規制板82が操作されたか(動かされたか)どうかを判断する制御について説明する。
【0029】
図6(a)は、サイド規制板82の操作を監視する制御シーケンスを示すフローチャートである。図6(a)に示す処理は、プリンタ1の電源がオンされると、コントローラ部201、エンジン制御部202が起動されると起動され、CPU205により実行される。なお、本実施例では、CPU205により検知されたサイド規制板82をスライドさせる操作の有無の検知結果は、RAM207に格納されるものとする。また、上述したように、用紙幅検知部216は、CPU205のプログラム実行により実現される機能であるが、以下の説明では、機能ブロックである用紙幅検知部216が、CPU205に幅センサ101により検知された用紙幅を通知するものとする。
【0030】
ステップ(以下、Sとする)600では、CPU205は、用紙幅検知部216が検知した用紙Pの用紙幅を取得し、用紙幅W1として記憶する。S601では、CPU205は幅センサ101により検知された用紙幅を所定の周期T1毎に取得するため、タイマをリセットして、スタートさせる。
【0031】
S602では、CPU205は、タイマを参照して、前回の用紙幅取得から時間T1が経過したかどうか判断する。CPU205は、時間T1が経過したと判断した場合には処理をS603に進め、時間T1が経過していないと判断した場合には処理をS602に戻す。S603では、CPU205は、用紙幅検知部216が検知した用紙Pの用紙幅W2を取得する。
【0032】
S604では、CPU205は、S603で取得した用紙幅W2と用紙幅W1の差が所定の用紙幅の誤差△Wよりも大きいかどうか(|幅W1-幅W2|>△W?)判断する。CPU205は、用紙幅W2と用紙幅W1の差が所定の用紙幅の誤差ΔWよりも大きいと判断した場合には、処理をS605に進める。一方、CPU205は、用紙幅W2と用紙幅W1の差が所定の用紙幅の誤差ΔW以下である(|幅W1-幅W2|≦△W)と判断した場合には、処理をS607に進める。
【0033】
S605では、CPU205は、今回取得した用紙幅W2は、以前取得した用紙幅W1から変化しており、サイド規制板82が操作されていると判断し、サイド規制板82が操作中(移動中)であるという検知結果をRAM207に格納する。S606では、CPU205は、今回取得した用紙幅W2を、用紙幅W1として記憶し、処理をS602に戻す。
【0034】
S607では、CPU205は、今回取得した用紙幅W2は、以前取得した用紙幅W1から変化していないため、サイド規制板82は操作されていないと判断する。そして、CPU205は、サイド規制板82は操作されていない(停止中)であるという検知結果をRAM207に格納し、処理をS602に戻す。
【0035】
[サイド規制板の操作に伴う画像形成動作の中断及び再開]
次に、図6(b)を用いて、プリンタ1が印刷動作中のサイド規制板82の操作に応じて印刷停止及び印刷再開を行う処理について説明する。図6(b)は、サイド規制板82の操作に伴い画像形成動作の中断及び再開を行う制御シーケンスを示すフローチャートである。図6(b)に示す処理は、印刷ジョブが実行されると起動されて、CPU205により実行され、印刷ジョブが終了すると、図6(b)の処理も終了する。なお、図6(b)に示す処理は、印刷動作の中断及び再開を制御する処理であり、画像形成動作は図6(b)とは異なる処理により制御されているものとする。また、本実施例では、サイド規制板82の操作の有無は、図6(a)に示すS605、S607の処理でRAM207に格納された、サイド規制板82の検知結果に基づいて、判断するものとする。
【0036】
S610では、CPU205は、サイド規制板82の状態を、RAM207に格納されたサイド規制板82の検知結果から取得する。S611では、CPU205は、取得したサイド規制板82の検知結果に基づいて、サイド規制板82を操作中かどうか判断する。CPU205は、サイド規制板82を操作中であると判断した場合には処理をS612に進め、サイド規制板82を操作中ではない(停止している)と判断した場合には処理をS610に戻す。
【0037】
S612では、CPU205は、サイド規制板82の操作が行われているため、実行中の印刷動作を中断させる。印刷動作は、用紙Pの給送動作に同期して行われる。そのため、用紙Pの給送を停止することにより、実行中の画像形成動作も中断される。本実施例の印刷動作の中断とは、後続の用紙Pの給紙動作を停止(中断)することによって、印刷動作を一旦中断することを指している。なお、印刷動作の中断の際に、駆動装置等の駆動を一旦停止させる場合には、適切な後処理を実行する必要がある。本実施例の後処理は、一般的な電子写真方式の画像形成装置の後処理と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0038】
S613では、CPU205は、サイド規制板82の状態を、RAM207に格納されたサイド規制板82の検知結果から取得する。S614では、CPU205は、取得したサイド規制板82の検知結果に基づいて、サイド規制板82を操作中かどうか判断する。CPU205は、サイド規制板82を操作中であると判断した場合には処理をS615に進め、サイド規制板82を操作中ではない(停止している)と判断した場合には処理をS616に進める。S615では、CPU205は、(タイマを起動していれば)タイマを停止し、処理をS613に戻す。
【0039】
S616では、CPU205は、サイド規制板82の操作が行われず、停止している状態の経過時間を計測するためのタイマが作動中かどうか判断する。CPU205は、タイマが作動していると判断した場合には処理をS618に進め、タイマが起動されていないと判断した場合には処理をS617に進める。S617では、CPU205は、タイマをリセットし、スタートさせる。
【0040】
S618では、CPU205は、タイマを参照して、サイド規制板82が操作されず、停止している状態で、所定の時間である時間T2が経過したかどうか判断する。CPU205は、時間T2が経過したと判断した場合には処理をS619に進め、時間T2が経過していないと判断した場合には処理をS613に戻す。
【0041】
S619では、CPU205は、サイド規制板82の操作が行われず、サイド規制板82の状態が停止しているため、中断していた印刷動作を再開させ、処理をS610に戻す。印刷動作の再開とは、用紙Pの給送動作を再開することによって、印刷動作も再開させることを指している。給送動作の再開に際して、駆動装置等の駆動を一旦停止している場合、又は後処理を実行中の場合は、用紙Pの給送動作に先んじて、前処理を実施する。なお、本実施例の前処理は、一般的な電子写真方式の画像形成装置の前処理と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0042】
上述したように、本実施例では、プリンタ1が用紙Pに印刷中に、ユーザがサイド規制板82の操作を行っている場合には印刷を中断し、用紙Pが不安定な状況で給送されることを防いでいる。そして、サイド規制板82の操作が終了し、安定した状態になると、印刷を再開させることにより、用紙Pへの画像品質を安定させることができる。
【0043】
以上説明したように、本実施例によれば、給紙トレイの幅規制板の操作時の用紙の給送を防ぐことができる。
【実施例0044】
実施例1では、サイド規制板の操作中は印刷動作を中断し、サイド規制板の操作が終了すると、印刷動作を再開させる実施例について説明した。実施例2では、印刷再開時の条件として、サイド規制板による用紙幅の設定を加えた実施例について説明する。なお、本実施例における画像形成装置の構成は、実施例1の図1図5に示した構成と同様であり、同じ構成品には同じ符号を用いて説明することにより、ここでの説明を省略する。
【0045】
[サイド規制板の操作に伴う画像形成動作の中断及び再開]
図7は、サイド規制板82の操作に伴い、画像形成動作の中断及び再開を行う、本実施例の制御シーケンスを示すフローチャートである。図7に示す処理は、実施例1の図6(b)のフローチャートに示す処理と同様に、印刷ジョブが実行されると起動されて、CPU205により実行され、印刷ジョブが終了すると、図7の処理も終了する。なお、本実施例においても、サイド規制板82の操作の有無は、図6(a)に示すS605、S607の処理でRAM207に格納された、サイド規制板82の検知結果に基づいて、判断することとする。
【0046】
S700では、CPU205は、用紙幅検知部216が検知した用紙Pの用紙幅Waを取得する。なお、取得した用紙幅Waは、印刷ジョブが実行されたときの、サイド規制板82が設定された位置に基づいて検知された用紙Pの用紙幅である。S701~S709までの処理は、実施例1の図6(b)に示すS610~S618の処理に対応し、同様の処理内容であるため、ここでの説明は省略する。
【0047】
S710では、CPU205は、タイマを停止し、タイマにより時間計測を止める。S711では、CPU205は、用紙幅検知部216が検知した用紙Pの用紙幅Wを取得する。なお、取得した用紙幅Wは、サイド規制板82の操作が終了した後の、サイド規制板82が設定された位置に基づいて検知された用紙Pの用紙幅である。S712では、CPU205は、S700で取得した用紙幅Waと、S711で取得した用紙幅Wの大小比較を行い、用紙幅Wは用紙幅Wa以上で用紙幅が広がったかどうか(W≧Wa?)判断する。CPU205は、用紙幅が広がった(用紙幅W≧用紙幅Wa)と判断した場合には処理をS713に進め、用紙幅が狭くなった(用紙幅W<用紙幅Wa)と判断した場合には処理をS704に戻す。S713の処理は、実施例1の図6(b)に示すS619の処理に対応し、同様の処理内容であるため、ここでの説明は省略する。
【0048】
上述したように、本実施例では、プリンタ1が用紙Pに印刷中に、ユーザがサイド規制板82の操作を行っている場合には印刷動作を中断し、用紙Pが不安定な状況で給送されることを防いでいる。更に、操作が終了した後のサイド規制板82の設定に基づいて検知した、操作後に給送される用紙Pの用紙幅が、印刷しようとする画像幅以上であり、確実に画像を印刷可能な場合には印刷動作を再開させる。これにより、印刷再開後の画像品質を安定させることができる。
【0049】
以上説明したように、本実施例によれば、給紙トレイの幅規制板の操作時の用紙の給送を防ぐことができる。
【実施例0050】
実施例3では、給紙トレイに載置された用紙の交換が完了し、サイド規制板の操作が終了すると、印刷動作が再開される実施例について説明する。なお、本実施例における画像形成装置の構成は、実施例1の図1図5に示した構成と同様であり、同じ構成品には同じ符号を用いて説明することにより、ここでの説明を省略する。
【0051】
[サイド規制板の操作に伴う画像形成動作の中断及び再開]
図8は、サイド規制板82の操作に伴い、画像形成動作の中断及び再開を行う、本実施例の制御シーケンスを示すフローチャートである。図8に示す処理は、実施例1の図6(b)のフローチャートに示す処理と同様に、印刷ジョブが実行されると起動されて、CPU205により実行され、印刷ジョブが終了すると、図8の処理も終了する。なお、本実施例においても、サイド規制板82の操作の有無は、図6(a)に示すS605、S607の処理でRAM207に格納された、サイド規制板82の検知結果に基づいて、判断することとする。
【0052】
S800~S802の処理は、実施例1の図6(b)のS610~S612の処理に対応し、同様の処理内容であるため、ここでの説明を省略する。S803では、CPU205は、センサ入力部212を介して、用紙センサ217による給紙トレイ83の用紙Pの有無の検知結果を取得する。S804では、CPU205は、S803で取得した検知結果に基づいて、給紙トレイ83の用紙Pの有無を判断する。CPU205は、給紙トレイ83に用紙Pがないと判断した場合には処理をS805に進め、給紙トレイ83に用紙Pがあると判断した場合には処理をS803に戻す。S805では、CPU205は、センサ入力部212を介して、用紙センサ217による給紙トレイ83の用紙Pの有無の検知結果を取得する。S806では、CPU205は、S805で取得した検知結果に基づいて、給紙トレイ83の用紙Pの有無を判断する。CPU205は、給紙トレイ83に用紙Pがあると判断した場合には、給紙トレイ83の用紙Pの交換作業が終了したと判断して処理をS807に進める。一方、CPU205は、給紙トレイ83に用紙Pがないと判断した場合には、給紙トレイ83の用紙Pの交換作業が終了していないと判断して処理をS805に戻す。S807~S813の処理は、実施例1の図6(b)のS613~S619の処理に対応し、同様の処理内容であるため、ここでの説明を省略する。
【0053】
上述したように、本実施例では、プリンタ1が用紙Pに印刷中に、ユーザがサイド規制板82の操作を行っている場合には印刷を中断し、用紙Pが不安定な状況で給送されることを防いでいる。更に、給紙トレイ83に載置された用紙Pが取り除かれた後に、再度、用紙Pが載置されたことを検知し、その後、サイド規制板82の操作が終了した後に、印刷動作を再開させる。これにより、用紙Pの交換作業が終了したことを検知してから印刷動作の再開を行っているため、用紙Pを交換する前の用紙Pが給送されてしまうことを防ぐことができる。
【0054】
以上説明したように、本実施例によれば、給紙トレイの幅規制板の操作時の用紙の給送を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0055】
82 サイド規制板
83 給紙トレイ
101 用紙幅センサ
205 CPU
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8