(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189513
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】選択支援装置、選択支援方法、記憶媒体及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20120101AFI20221215BHJP
【FI】
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098130
(22)【出願日】2021-06-11
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平川 めぐみ
(72)【発明者】
【氏名】村田 聡
(72)【発明者】
【氏名】坂口 壮太
(72)【発明者】
【氏名】並木 勝平
(72)【発明者】
【氏名】久田 亮太
(72)【発明者】
【氏名】木全 隆一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】作業機の使用の平準化を支援する選択支援装置、選択支援方法及び選択支援プログラムを提供する。
【解決手段】選択支援システムは、サーバコンピュータである選択支援サーバと、携帯型コンピュータである携帯端末と、を備える。選択支援サーバは、作業に使用する作業機の選択を支援する選択支援装置である。複数の作業機の中から、作業に使用する作業機の選択を支援する選択支援サーバは、各作業機の使用履歴に関する履歴情報を取得しS12、履歴情報に基づいて、各作業機の使用度を特定しS13、使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する選択するS14。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の作業機の中から、作業に使用する作業機の選択を支援する選択支援装置であって、
各作業機の使用履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、
前記履歴情報に基づいて、各作業機の使用度を特定する特定手段と、
前記使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する選択手段と、を備える、
ことを特徴とする選択支援装置。
【請求項2】
請求項1に記載の選択支援装置であって、
前記使用度は、作業機の累積作業時間である、
ことを特徴とする選択支援装置。
【請求項3】
請求項1に記載の選択支援装置であって、
前記使用度は、作業機の累積作業時間の増加にしたがって増加する指標である、
ことを特徴とする選択支援装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の選択支援装置であって、
複数の作業エリアの作業情報を取得する作業情報取得手段を備え、
前記選択手段は、前記作業情報と前記使用度とに基づいて、各作業エリアの作業に使用する作業機を選択する、
ことを特徴とする選択支援装置。
【請求項5】
請求項4に記載の選択支援装置であって、
前記作業情報は、作業時間の情報を含み、
前記選択手段は、
前記作業時間が長い作業エリアの作業に使用する作業機として、前記使用度が少ない作業機を優先的に選択する、
ことを特徴とする選択支援装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の選択支援装置であって、
作業地の作業情報を取得する作業情報取得手段と、
前記選択手段が選択した作業機によって前記作業地の作業を行った場合の作業時間を推定する推定手段と、を備える、
ことを特徴とする選択支援装置。
【請求項7】
請求項6に記載の選択支援装置であって、
前記選択手段は、作業に使用する作業機を複数パターン選択し、
前記推定手段は、前記複数パターンの各パターンについて、前記作業時間を推定する、
ことを特徴とする選択支援装置。
【請求項8】
請求項1に記載の選択支援装置であって、
前記選択手段は、
ユーザが第一選択モードを選択した場合は、前記使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択し、
ユーザが第二選択モードを選択した場合は、前記使用度が多い作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する、
ことを特徴とする選択支援装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の選択支援装置であって、
前記履歴情報に基づいて、各作業機の交換時期を推定する推定手段を備える、
ことを特徴とする選択支援装置。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の選択支援装置であって、
前記複数の作業機は、同種の作業機である、
ことを特徴とする選択支援装置。
【請求項11】
複数の作業機の中から、作業に使用する作業機の選択を支援する選択支援方法であって、
各作業機の使用履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得工程と、
前記履歴情報に基づいて、各作業機の使用度を特定する特定工程と、
前記使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する選択工程と、を備える、
ことを特徴とする選択支援方法。
【請求項12】
複数の作業機の中から、作業に使用する作業機の選択を支援する選択支援方法をコンピュータに実行させるプログラムを記憶した記憶媒体であって、
前記選択支援方法は、
各作業機の使用履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得工程と、
前記履歴情報に基づいて、各作業機の使用度を特定する特定工程と、
前記使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する選択工程と、を備える、
ことを特徴とする記憶媒体。
【請求項13】
複数の作業機の中から、作業に使用する作業機の選択を支援する選択支援方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記選択支援方法は、
各作業機の使用履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得工程と、
前記履歴情報に基づいて、各作業機の使用度を特定する特定工程と、
前記使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する選択工程と、を備える、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業に使用する作業機の選択を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
芝刈り機、除雪機、農作業機、ブロワ等の作業機は、使用により劣化し、メンテナンスや交換が必要とされる。メンテナンスや交換の時期の目安の一つとして、作業機の使用時間(作業時間)が知られている。特許文献1には作業機の作業時間を測定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
広範な作業地において作業を行うランドスケーパは、多数の作業機の中からその日に用いる作業機を選択して使用する。作業機の選択に偏りがあると、作業機のメンテナンスや交換の時期がばらばらとなり、管理の負担となる。
【0005】
本発明の目的は、作業機の使用の平準化を支援する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、
複数の作業機の中から、作業に使用する作業機の選択を支援する選択支援装置であって、
各作業機の使用履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、
前記履歴情報に基づいて、各作業機の使用度を特定する特定手段と、
前記使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する選択手段と、を備える、
ことを特徴とする選択支援装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、作業機の使用の平準化を支援する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】(A)は履歴情報の例を示す図、(B)は作業機情報の例を示す図。
【
図5】(A)は提案要求に含まれる台数指示情報の例を示す図、(B)は選択結果の表示例を示す図、(C)はメンテナンス時期及び交換時期の推定結果の表示例を示す図。
【
図7】(A)はモード選択画面の例を示すず、(B)はシステムの処理例を示すフローチャート。
【
図8】(A)は作業情報に応じた複数の選択パターンの例を示す図、(B)は作業規模に応じた作業機の台数選択例を示す図、(C)は作業機情報の例を示す図。
【
図9】システムの別の処理例を示すフローチャート。
【
図10】(A)は作業エリアの例を示す図、(B)は作業情報に応じた複数の選択パターンの例を示す図。
【
図11】システムの別の処理例を示すフローチャート。
【
図12】(A)は携帯端末を選択支援装置として利用した場合のブロック図、(B)及び(C)は処理例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
<第一実施形態>
図1は本発明による選択支援例を示す説明図である。図示の例は、作業地WAに対して芝刈作業を行う場合が想定されている。芝刈作業を行う業者の監督者110は、業者がその拠点(倉庫)100に保管して管理している作業機101~104の中から、作業地WAに対する作業で使用する作業機を選択する。選択された作業機はトラックなどを用いて作業地WAまで輸送され、作業に使用される。
【0011】
本実施形態では、作業に使用可能な作業機として、4種類の作業機が想定されている。作業機101は乗用芝刈機であり、作業機102は歩行芝刈機である。作業機103は刈払機であり、作業機104はブロワである。
図1の例では、監督者110が、作業地WAに使用する作業機として、作業機101を1台、作業機102を2台、作業機103を1台、作業機104を2台、選択している。
【0012】
拠点100には、各作業機101~104が複数台保管されている。業者の規模によって、管理される作業機の数は多数に上る。作業機101~104は、その種類ごとにメンテナンス時期や交換時期(買い替え時期)が一致する方が管理が容易である。例えば、作業機102(歩行芝刈機)を20台管理している場合、20台全機を一括して交換する方が、交換に伴う事務処理の負担を減らせる。しかし、各作業機の使用頻度は必ずしも一致しない。したがって、メンテナンス時期や交換時期が作業機毎に異なってしまい、一括した処理が難しい。
【0013】
そこで、本実施形態では、作業機の種類毎に、作業機の使用の平準化を支援する。これにより、同種作業機についてメンテナンス時期や交換時期を一律化することができる。
【0014】
<システムの構成例>
図2は、選択支援システム1のブロック図である。システム1は、サーバコンピュータである選択支援サーバ2、携帯型コンピュータである携帯端末3を含む。システム1において、選択支援サーバ2は、作業に使用する作業機の選択を支援する選択支援装置である。選択支援サーバ2は、処理部21、記憶部22、通信部23を含む。処理部21は、CPUに代表されるプロセッサであり、記憶部22に記憶されたプログラムを実行する。記憶部22は、半導体メモリ(RAM、ROM等)やハードディスクなどの記憶デバイスである。記憶部22に記憶されるプログラムは、CD-ROM等の記憶媒体で配布され、選択支援サーバ2にインストールされてもよい。通信部23は、通信ネットワークを介して携帯端末3と通信可能な有線又は無線の通信インタフェースを含む。
【0015】
記憶部22には、処理部21が実行するプログラムの他、各種のデータが格納される。各種のデータとして記憶部22はデータベース22aを含む。データベース22aに蓄積された情報の例については後述する。
【0016】
携帯端末3は、監督者110が使用するスマートフォンなどの通信端末である。携帯端末3は、処理部31、記憶部32、通信部33、表示部34、入力部35、通信部36を含む。処理部31は、CPUに代表されるプロセッサであり、記憶部32に記憶されたプログラムを実行する。記憶部32は、半導体メモリ(RAM、ROM等)などの記憶デバイスである。記憶部32には、本実施形態における選択支援サービスを受けるアプリケーションプログラムが記憶される。このアプリケーションプログラムは、選択支援サーバ2からダウンロードされてもよいし、CD-ROM等の記憶媒体で配布され、携帯端末3にインストールされてもよい。
【0017】
通信部33は、通信ネットワークを介して選択支援サーバ2と通信可能な無線通信装置を含む。表示部34は電子画像の表示装置であり、例えば、液晶表示装置である。入力部35はユーザ(監督者110)の入力を受け付けるデバイスである。表示部34と入力部35は、本実施形態の場合、タッチパネル式ディスプレイを構成する。
【0018】
通信部36は、測定器4と近距離無線通信が可能な近距離無線通信装置を含む。測定器4は、各作業機101~104に設けられており、作業機の作業時間を自動的に測定する。通信部36は、作業機101~104の作業後にこれらの作業時間の情報を無線通信によって測定器4から取得可能である。
【0019】
測定器4は通信部36の要求によって作業時間を通信部36へ送信する通信回路を備える。各作業機には、各作業機を特定する識別子(後述する「ID」)が設定されており、通信回路はこの識別子と共に作業時間を送信する。測定器4は公知の測定原理を利用した測定器であればよい。例えば、測定器4は振動を検知するセンサを備え、振動を検知している時間を作業時間として計時するものであってもよい。また、測定器4は作業機が備えるモータに供給される電流を検知するセンサを備え、電流を検知している時間を作業時間として計時するものであってもよい。また、測定器4は作業機が備える主電源がONかOFFかを検知するセンサを備え、主電源がONの時間を作業時間として計時するものであってもよい。
【0020】
<データベースに蓄積された情報の例>
図3(A)及び
図3(B)はデータベース22aに蓄積された情報の例を示し、
図3(A)は履歴情報の例を示し、
図3(B)は作業機情報の例を示す図である。履歴情報及び作業機情報の基本となる情報は、監督者110が携帯端末3を用いて登録する。しかし、選択永遠サーバ2の管理者が監督者110からのヒアリング等によって登録を行ってもよい。
【0021】
履歴情報は、各作業機101~104の使用履歴に関する情報である。「ID」は各作業機101~104を個別に特定するための識別子である。IDの冒頭の英字は作業機の種類を表しており、「A」は乗用芝刈機、「B」は歩行芝刈機、「C」は刈払機、「D」はブロワである。
【0022】
「使用度」は作業機がこれまでに使用された程度を示す情報である。本実施形態の場合、「使用度」はこれまでの累積作業時間であり、例えば、「ID」がA01の乗用芝刈機は累積作業時間が100時間である。「頻度」は、作業機の使用開始からこれまでの単位期間あたりの作業時間を示している。本実施形態の場合、「頻度」は一日あたりの作業時間であり、その演算式は、累積作業時間/作業機の使用開始からの日数、である。「その他」には各種情報が蓄積される。例えば、作業機の使用開始日、前回のメンテナンス時の使用度、作業に使用する作業機として現在選択中か否かの情報、等が蓄積される。
【0023】
作業機情報は、作業機の種類毎のメンテナンス時期、交換時期の目安となる情報である。
図3(B)の例では、作業時間によってメンテナンス時期、交換時期が特定されている。例えば、メンテナンス時期は、メンテナンス周期時間として規定されており、これが50時間と特定されている場合、50時間毎に消耗部品の交換などのメンテナンスが推奨されていることになる。交換時期として、交換時間が累積作業時間で500時間と特定されている場合、累積作業時間が500時間に達すると交換が推奨されていることになる。
【0024】
<処理例>
図4はシステム1の処理例を示すフローチャートであり、選択支援サーバ2の処理部21及び携帯端末3の処理部31がそれぞれ実行する処理例を示す。監督者110は携帯端末3のアプリケーションプログラムを起動し、携帯端末3から選択支援サーバ2へ、作業に使用する作業機の選択に関する提案要求を送信する(S1)。提案要求には、作業に必要な作業機の種類と台数の情報が含まれる。
図5(A)はその一例を示す。図示の例では、作業機101(乗用芝刈機)、作業機102(歩行芝刈機)、作業機103(刈払機)、作業機104(ブロワ)の台数として、順に、1台、2台、1台、2台が必要とされている。監督者110は作業地WAの規模に応じて、必要な作業機の種類及びその台数の選択を行って、提案要求において指定する。
【0025】
選択支援サーバ2は、携帯端末3からの提案要求を受信して受け付け(S11)、作業に必要な作業機の種類と台数の情報を取得する。S12で選択支援サーバ2はデータベース22aから履歴情報を取得する。S13で選択支援サーバ2は、履歴情報を参照して、今回の提案要求に係る種類の各作業機の使用度を特定する。S14で選択支援サーバ2は作業機の種類毎に、S13で特定した各作業機の使用度を比較して、推奨する作業機を作業機の種類毎に選択する。本実施形態の場合、使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する。
【0026】
具体的な選択方法としては、例えば、使用度が最も少ない作業機から順番に選択する。例えば、
図3(A)の履歴情報において、乗用芝刈機を1台選択する場合、「ID」がA03の乗用芝刈機が選択される。また、
図3(A)の履歴情報において、乗用芝刈機を2台選択する場合、「ID」がA03の乗用芝刈機が選択され、次いで「ID」がA01の乗用芝刈機が選択される。
【0027】
別の具体的な選択方法として、例えば、使用度の平均値を下回る作業機の中から任意に選択する。例えば、
図3(A)の履歴情報において、乗用芝刈機の使用度の平均値は、平均値=(100+130+90)/3≒107である。乗用芝刈機を1台選択する場合、「ID」がA03の乗用芝刈機又は「ID」がA01の乗用芝刈機が選択される。この場合、A03、A01のどちらを選択するか否かは抽選であってもよい。
【0028】
S15で選択支援サーバ2は、S14の選択結果を携帯端末3に通知する。ここでの通知は、例えば、選択した作業機のIDを示す情報を携帯端末3に送信することにより行う。
【0029】
S2で携帯端末3は、選択支援サーバ2からの通知を受信し、S3で表示部34に、選択支援サーバ2の選択結果を表示する。
図5(B)は表示部34の表示例を示す図である。図示の例では、作業機の種類毎に、使用を推奨する作業機のIDが示されている。監督者110はこの表示により、作業に使用する作業機の選択資料を得ることができる。監督者110は、選択支援サーバ2の選択結果に従って、作業に使用する作業機を選択していけば、同種作業機の使用の平準化を図ることができる。したがって、選択支援サーバ2は作業機の使用の平準化を支援することができる。
【0030】
続いて、作業終了後のシステム1の処理の例について説明する。作業地WAでの作業が終了すると、作業に使用した作業機が拠点100に戻る。監督者110は、作業に使用した作業機の作業時間の情報を収集する。具体的には、監督者110は携帯端末3と、作業に使用した各作業機の測定器4との無線通信により、作業機のIDと測定器4で測定された作業時間の情報とを携帯端末3に取り込み、選択支援サーバ2への送信を携帯端末3に指示する。
【0031】
図4を参照してS4で、携帯端末3が選択支援サーバ2へ使用結果を送信する。使用結果は、作業に使用した各作業機のIDと、測定器4で測定された作業時間の情報とを含む。S16で選択支援サーバ2は使用結果を携帯端末3から取得(受信)する。S17で選択支援サーバ2は、S16で取得した使用結果により、データベース22aの履歴情報を更新する。この更新では、使用結果に示されたIDの作業機について、使用度に作業時間を加算する。例えば、
図3(A)の例において、「ID」がA03の乗用芝刈機が5時間使用された場合、「使用度」が90から95に更新される。また、全作業機の「頻度」も更新される。
【0032】
S18で選択支援サーバ2は、更新後の履歴情報と、作業機情報(
図3(B))とに基づいて、作業機毎及び作業機の種類毎にメンテナンス時期及び交換時期を推定する。作業機毎のメンテナンス時期、交換時期は、例えば、以下の演算式により推定される。
メンテナンス時期={メンテナンス周期時間-(使用度-前回のメンテナンス時の使用度)}÷頻度
交換時期=(交換時間-使用度)÷頻度
作業機の種類毎のメンテナンス時期及び交換時期は、その種類の作業機毎のメンテナンス時期及び交換時期の平均値とする。
【0033】
S19で選択支援サーバ2は、S18の推定結果を携帯端末3に通知する。ここでの通知は、例えば、メンテナンス時期や交換時期を示す情報を携帯端末3に送信することにより行う。
【0034】
S5で携帯端末3は、選択支援サーバ2からの通知を受信し、S6で表示部34に、選択支援サーバ2の推定結果を表示する。
図5(C)は表示部34の表示例を示す図である。図示の例では、作業機の種類毎に、選択支援サーバ2の推定結果である、次回のメンテナンス時期と、交換時期とが示されている。監督者110はこの表示により、作業機のメンテナン時期や交換時期の目安となる資料を得ることができ、今後の作業機の運用に活かすことができる。
【0035】
表示中、「個別に確認」ボタンを監督者110が選択すると、携帯端末3は作業機毎の個別のメンテナンス時期、交換時期を選択支援サーバ2に要求し、折り返し選択支援サーバ2は作業機毎の個別のメンテナンス時期、交換時期を携帯端末3に送信する。携帯端末3は受信した情報を表示部34に表示する。これにより監督者110は作業機の個別のメンテナンス時期、交換時期の目安となる資料も得ることができる。
【0036】
<第二実施形態>
同じ作業時間であっても、作業環境によって作業機の消耗度或いは劣化度は異なる。第一実施形態では、「使用度」として累積作業時間を例示したが、異なる指標であってもよい。但し、累積作業時間は、メンテナンス時期や交換時期の主要な目安であるから、累積作業時間の増加にしたがって増加する指標であることが好ましい。本実施形態では、作業時間に重みづけを行って「使用度」を演算する。使用度は、使用度=作業時間×重みづけの値で演算される。
【0037】
図6(A)は重みづけの例を示す図である。図示の例では、作業地の状態によって、重みづけの値が異なる。作業地の状態が普通の場合、重みづけを1.0(増減なし)とする。荒れた作業地では、同じ作業時間であっても、作業機の消耗、劣化が進む。そこで、作業地の状態が、荒れ地の場合、重みづけを1.2(増加)とする。荒れ地としては、これまで芝の手入れがほとんど行われていない作業地、起伏が多い作業地、或いは、障害物(岩石、人工物)が多い作業地が挙げられる。作業地の状態が、良地の場合、重みづけを0.9(減少)とする。良地としては、芝の手入れが定期的に行われている作業地、平坦な作業地が挙げられる。
【0038】
重みづけに際し、作業地の状態の種類の選択は、監督者110が行ってもよい。例えば、
図4のS4の使用結果の送信の際、監督者110が今回の作業地の状態の種類を指定してもよい。選択支援サーバ2は、S17の履歴情報の更新の際、更新後の使用度=更新前の使用度+作業時間×重みづけの値、で更新する。作業地の状態の種類の選択は、選択支援サーバ2が行ってもよい。この場合、人工知能(機械学習)に作業地の画像と、その作業地を作業した作業機の消耗度或いは劣化度との関係を学習させておき、学習結果をデータベース22aに利用可能に記憶しておく。そして、監督者110から提供される今回の作業地の画像から、学習結果を用いて作業地の状態の種類を判別させてもよい。
【0039】
図6(B)は重みづけの別の例を示す図である。図示の例では、作業を行った作業者(又は作業者のグループ)の作業態度によって、重みづけの値が異なる。作業が丁寧な作業者が作業を担当した場合、作業時間通りに作業機の消耗、劣化が進行すると推測される。そこで、重みづけを1.0(増減なし)とする。作業が粗くはないが、丁寧でもない作業者が作業を担当した場合、重みづけを1.1(少し増加)とする。作業が粗い作業者が作業を担当した場合、同じ作業時間であっても、作業機の消耗、劣化が進む。そこで、重みづけを1.3(増加)とする。
【0040】
図6(B)の例の重みづけにおいても、作業態度の種類の選択は、監督者110が行ってもよい。例えば、
図4のS4の使用結果の送信の際、監督者110が今回の作業を行った作業者の態度の種類を指定してもよい。選択支援サーバ2は、S17の履歴情報の更新の際、更新後の使用度=更新前の使用度+作業時間×重みづけの値、で更新する。
【0041】
<第三実施形態>
第一実施形態では、S14で作業機を選択する際、使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択した。しかし、作業機間の使用度の差が大きく、交換までに平準化が困難な場合、使用度が大きい作業機を先に使い切ってしまう方が有利な場合もある。例えば、
図3(A)の3つの乗用芝刈機のうち、2つの使用度が80前後であるのに対し、残り一つの使用度が400前後であり、交換時間が500時間である場合、使用度が400前後の乗用芝刈機を使い切ってしまい、これを新しい乗用芝刈機に交換した方が有利である。
【0042】
そこで、推奨する作業機の選択基準を監督者110が選択できるようにしてもよい。
図7(A)は携帯端末3の表示部34におけるモード選択画面の表示例である。図示の例では、「平準化モード」ボタンと、「使い切りモード」ボタンとが表示されている。平準化モードは、第一実施例で説明した、使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択するモードである。使い切りモードは、逆に、使用度が多い作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択するモードである。
【0043】
図7(B)はモード選択に係るシステム1の処理例を示すフローチャートである。
図7(A)のモード選択画面において監督者110はいずれかのボタンを選択操作すると、S21で携帯端末3から選択支援サーバ2へ、監督者110が選択したモードでの処理を要求するモード選択要求が送信される。選択支援サーバ2は、携帯端末3からのモード選択要求を受信して受け付け(S31)、S32で推奨作業機の選択基準として、モード選択要求で要求されたモード(平準化モード又は使い切りモード)の選択基準を設定する。
【0044】
平準化モードが設定されると、
図4のS14の推奨作業機の選択の際、使用度が少ない作業機が優先的に選択され、使い切りモードが設定されると、
図4のS14の推奨作業機の選択の際、使用度が多い作業機が優先的に選択されることになる。
【0045】
<第四実施形態>
第一実施形態では、S1の提案要求において、監督者110が必要な作業機の種類及びその台数を指定した。しかし、S1の提案要求において、監督者110が作業情報を指定し、選択支援サーバ2の側において必要な作業機の種類及びその台数を選択してもよい。
図8(A)はその一例を示す説明図である。
図9は
図4の例に代わる本実施形態におけるシステム1の処理例を示すフローチャートであり、
図4と異なる処理について説明する。
【0046】
図8(A)の例では、作業情報として作業規模が指定されている。ここでの作業規模は作業地WAの作業面積(1.5ha)である。監督者110はS1の提案要求の際に、作業規模を指定する。選択支援サーバ2はS11の提案要求の受付において、作業情報(作業規模)を取得する。選択支援サーバ2はS14’の推奨作業機の選択の際、作業に用いる作業機の種類と台数とをはじめに選択する。この選択は、例えば、
図8(B)に例示されるように予め定めたルールにしたがって選択することができる。図示の例では、作業規模の大きさと、その際に適した作業機の種類毎の台数が示されている。こうしたルールは、過去の作業実績に応じて作成され、データベース22aに記憶される。
【0047】
作業に用いる作業機の種類と台数の選択は、人工知能(機械学習)を用いてもよい。この場合、人工知能に作業地の作業規模と、その作業地を作業した作業機の種類と台数との関係を学習させておき、学習結果をデータベース22aに利用可能に記憶しておく。そして、監督者110から提供される今回の作業規模の情報から、学習結果を用いて作業機の種類と台数を選択してもよい。
【0048】
このような手法によって、作業機の種類と台数とを選択した後、各作業機の使用度を比較して、使用度の観点から推奨する作業機を作業機の種類毎に選択する。
【0049】
図8(A)の例では、推奨作業機の選択例として、パターン1とパターン2との2パターンが選択されている。各パターンは、使用機の種類毎に、推奨作業機のIDが示されている。パターン1では乗用芝刈機は2台であり、歩行芝刈機も2台である。一方、パターン2では歩行芝刈機は同じく2台であるが、乗用芝刈機は1台である。
【0050】
本実施形態の場合、S41で選択支援サーバ2がパターン毎の作業時間を推定する。
図8(A)の例では、パターン毎の推定作業時間も示されている。パターン1の場合、推定作業時間は約2時間であり、パターン2の場合、推定作業時間は約3時間30分である。
【0051】
作業時間の推定は、作業機の能力を示す情報を予めデータベース22aに記憶しておき、これを参照して演算することで行える。作業機の能力を示す情報は、作業機情報(
図3(B))の一部の情報とすることができる。
図8(C)は作業機の能力を示す情報の例を示す図である。図示の例では、作業機の種類毎に単位時間あたりの作業機の作業可能面積が特定されている。
図8(A)の各パターンの推定作業時間は、選択した作業機の種類及び台数と、
図8(C)の情報から演算することができる。
【0052】
本実施形態では、S15の選択結果として、
図8(A)に示すパターン1及びパターン2の情報が携帯端末3へ通知される。監督者110は、パターン1とパターン2とを比較検討して、作業に使用する作業機を選択することができる。例えば、パターン1の場合、作業時間が短いというメリットがある。また、パターン2の場合、乗用芝刈機の台数が少ないというメリットがある。
【0053】
なお、本実施形態では、推奨作業機の選択例として、2種類のパターンを例示したが、3種類以上のパターンが生成されてもよいし、逆に1種類のパターンのみが生成されるが作業時間が推定されるものであってもよい。
【0054】
<第五実施形態>
第四実施形態では、作業情報として作業規模、特に、作業面積を例示したが、作業情報はこれに限られない。例えば、作業情報は、作業地WAの作業エリア毎の情報であってもよい。
図10(A)及び
図10(B)はその説明図であり、
図11は
図4の例に代わる本実施形態におけるシステム1の処理例を示すフローチャートであり、
図4と異なる処理について説明する。
【0055】
図10(A)に例示するように、本実施形態では、作業地WAを複数のエリアに区画して作業を行う場合を想定する。
図10(A)の例では作業地WAが2つの作業エリアR1及びR2に区画されている。
【0056】
図10(B)に例示するように、監督者110はS1の提案要求の際に、作業エリア毎に必要な作業機の種類及びその台数を指定すると共に、作業情報を指定する。各作業エリアR1、R2には個別に作業情報が設定される。ここでの作業情報は作業時間である。選択支援サーバ2はS11の提案要求の受付において、必要な作業機の種類及びその台数と共に、作業情報(作業時間)を取得する。
【0057】
選択支援サーバ2はS14”の推奨作業機の選択の際、作業情報と使用度を参照して作業エリア毎に推奨作業機を選択する。この場合、作業時間が長い作業エリアR1の作業に使用する作業機として、使用度が少ない作業機を優先的に選択する。これにより、作業機の使用度の平準化が図れる。
【0058】
例えば、
図10(B)は、選択結果として、作業エリアR1にはIDがA02及びA03の乗用芝刈機が、作業エリアR2にはIDがA01の乗用芝刈機が、それぞれ選択されている。
図3(A)の例の使用度によれば、使用度が最も多いA01の乗用芝刈機が、作用時間の短い作業エリアR2に割り当てられ、使用度が少ないA02及びA03の乗用芝刈機が、作用時間の長い作業エリアR1に割り当てられることになる。このような選択により、作業機の使用度の平準化が図れる。
【0059】
なお、第三実施形態のようにモード選択が可能な構成において、「使い切りモード」が選択された場合は、作業時間が長い作業エリアR1の作業に使用する作業機として、使用度が多い作業機を優先的に選択することになる。
【0060】
本実施形態では、S15の選択結果として、
図10(B)に示す作業エリア毎の推奨作業機の情報が携帯端末3へ通知される。監督者110は、選択支援サーバ2の選択結果に従って、作業に使用する作業機を選択していけば、同種作業機の使用の平準化を図ることができる。
【0061】
<第六実施形態>
第一実施形態では、作業に使用した作業機の作業時間の情報を測定器4から携帯端末3において収集し、収集した情報を選択支援サーバ2へ送信する形態(S4、S16)について説明した。しかし、測定器4が広域無線通信機能を有している場合、携帯端末3を介在させず、作業機の作業終了を契機として測定器4から直接選択支援サーバ2へ作業機のIDと作業時間との情報(使用結果)を送信し、選択支援サーバ2において収集する形態であってもよい。
【0062】
また、広域無線通信機能を備えた作業機と、広域無線通信機能を備えていない作業機とが混在する場合、広域無線通信機能を備えていない備えた作業機の作業結果は、広域無線通信機能を備えた作業機に近距離無線通信機能により一旦送信し、当該作業機から、選択支援サーバ2に送信してもよい。
【0063】
<第七実施形態>
第一~第六実施形態では、システム1として、選択支援サーバ2と携帯端末3とを含むサーバ-クライアント形式のシステムを例示した。しかし、システム1と同様の処理を携帯端末3で実現し、携帯端末3を選択支援装置として利用することも可能である。
【0064】
図12(A)は本実施形態の携帯端末3のブロック図である。
図2の例と異なる点は、上記のデータベース22aに相当するデータベース32aを、携帯端末3が備えている点にある。
【0065】
図12(A)及び
図12(B)は本実施形態の携帯端末3の処理部31が実行する処理例を示すフローチャートである。
図12(A)の処理は、推奨作業機の選択処理に関し、
図4に示す選択支援サーバ2の処理であるS11~S15と実質的に同じ処理である。
【0066】
簡単に説明すると、S51では監督者110からの提案要求を受け付ける。監督者110は入力部35から作業に必要な作業機の種類と台数の情報を入力し、提案要求を行う。これにより携帯端末3は、作業に必要な作業機の種類と台数の情報を取得する。S52で携帯端末3はデータベース32aから履歴情報を取得する。S53で携帯端末3は、履歴情報を参照して、今回の提案要求に係る種類の各作業機の使用度を特定する。S54で携帯端末3は作業機の種類毎に、S53で特定した各作業機の使用度を比較して、推奨する作業機を作業機の種類毎に選択する。S5で携帯端末3は5表示部34に、S54の選択結果を表示する。監督者110はこの表示により、作業に使用する作業機の選択資料を得ることができる。監督者110は、選択結果に従って、作業に使用する作業機を選択していけば、同種作業機の使用の平準化を図ることができる。したがって、携帯端末3は作業機の使用の平準化を支援することができる。
【0067】
図12(B)の処理は、作業終了後の処理に関し、
図4に示す選択支援サーバ2の処理であるS16~S19と実質的に同じ処理である。
【0068】
簡単に説明すると、作業地WAでの作業が終了すると、作業に使用した作業機が拠点100に戻る。監督者110は、作業に使用した作業機の作業時間の情報を収集する。具体的には、S61において携帯端末3は、作業に使用した各作業機の測定器4との無線通信により、作業機のIDと測定器4で測定された作業時間の情報とを携帯端末3に取り込む。
【0069】
S62で携帯端末3は、取り込んだ使用結果により、データベース32aの履歴情報を更新する。また、全作業機の「頻度」も更新される。S63で携帯端末3は、更新後の履歴情報と、作業機情報(
図3(B))とに基づいて、作業機毎及び作業機の種類毎にメンテナンス時期及び交換時期を推定する。S64で携帯端末3は表示部34に推定結果を表示する。監督者110はこの表示により、作業機のメンテナンス時期や交換時期の目安となる資料を得ることができ、今後の作業機の運用に活かすことができる。
【0070】
なお、第二実施形態から第五実施形態の少なくともいずれか一つと本実施形態とを組み合わせることも可能である。本実施形態では、携帯端末3がデータベース32aを備える構成としたが、そうではなく、選択支援サーバ2に相当するサーバのデータベース22aから必要に応じて、履歴情報等の各種の情報を通信により取得するようにしてもよい。
【0071】
<他の実施形態>
上記各実施形態では、作業地WAでの作業内容として芝刈り作業を例示したが、作業内容や対応する作業機の種類はこれに限られず、路上作業、敷地作業等の各種作業、例えば、除雪作業、農耕作業、舗装作業、公園や道路の清掃作業等の各種の作業に本発明は適用可能である。また、上記各実施形態では、測定器4によって各作業機の作業時間を測定したが、監督者や作業者が作業時間を計時し、携帯端末3に入力する形態であってもよい。
【0072】
<実施形態のまとめ>
上記実施形態は、少なくとも以下の選択支援装置、選択支援方法、記憶媒体及びプログラムを開示する。
【0073】
1.上記実施形態の選択支援装置は、
複数の作業機の中から、作業に使用する作業機の選択を支援する選択支援装置(2,3)であって、
各作業機の使用履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得手段(S12,S52)と、
前記履歴情報に基づいて、各作業機の使用度を特定する特定手段(S13,S53)と、
前記使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する選択手段(S14,S54)と、を備える。
この実施形態によれば、作業機の使用の平準化を支援する技術を提供することができる。
【0074】
2.上記実施形態では、
前記使用度は、作業機の累積作業時間である。
この実施形態によれば、累積作業時間の平準化を支援でき、複数の作業機のメンテナンスや交換の一律化を支援することができる。
【0075】
3.上記実施形態では、
前記使用度は、作業機の累積作業時間の増加にしたがって増加する指標である。
この実施形態によれば、複数の作業機のメンテナンスや交換の一律化を支援することができる。
【0076】
4.上記実施形態の選択支援装置は、
複数の作業エリアの作業情報を取得する作業情報取得手段(S11,S51)を備え、
前記選択手段は、前記作業情報と前記使用度とに基づいて、各作業エリアの作業に使用する作業機を選択する。
この実施形態によれば、作業エリア毎の作業機の選択によって、作業機の使用の平準化を支援することができる。
【0077】
5.上記実施形態では、
前記作業情報は、作業時間の情報を含み、
前記選択手段は、
前記作業時間が長い作業エリアの作業に使用する作業機として、前記使用度が少ない作業機を優先的に選択する。
この実施形態によれば、作業エリア毎の作業機の選択によって、作業機の使用の平準化を支援することができる。
【0078】
6.上記実施形態の選択支援装置は、
作業地の作業情報を取得する作業情報取得手段(S11,S51)と、
前記選択手段が選択した作業機によって前記作業地の作業を行った場合の作業時間を推定する推定手段(S41)と、を備える。
この実施形態によれば、ユーザに作業時間の目安となる情報を提供できる。
【0079】
7.上記実施形態では、
前記選択手段は、作業に使用する作業機を複数パターン選択し、
前記推定手段は、前記複数パターンの各パターンについて、前記作業時間を推定する。
この実施形態によれば、パターン毎に作業時間の目安となる情報をユーザに提供できる。
【0080】
8.上記実施形態では、
前記選択手段は、
ユーザが第一選択モードを選択した場合は、前記使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択し、
ユーザが第二選択モードを選択した場合は、前記使用度が多い作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する。
この実施形態によれば、複数の作業機の使用を平準化することに適した作業機の選択方法と、使用度が大きい作業機を先に使い切ってしまうことに適した作業機の選択方法と、をユーザが選択することができる。
【0081】
9.上記実施形態の選択支援装置は、
前記履歴情報に基づいて、各作業機の交換時期を推定する推定手段(S18,S63)を備える。
この実施形態によれば、ユーザに交換時期の目安となる情報を提供できる。
【0082】
10.上記実施形態では、
前記複数の作業機は、同種の作業機である。
この実施形態によれば、同種の作業機の使用の平準化を支援できる。
【0083】
11.上記実施形態の選択支援方法は、
複数の作業機の中から、作業に使用する作業機の選択を支援する選択支援方法であって、
各作業機の使用履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得工程(S12,S52)と、
前記履歴情報に基づいて、各作業機の使用度を特定する特定工程(S13,S53)と、
前記使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する選択工程(S14,S54)と、を備える。
この実施形態によれば、作業機の使用の平準化を支援する技術を提供することができる。
【0084】
12.上記実施形態の記憶媒体は、
複数の作業機の中から、作業に使用する作業機の選択を支援する選択支援方法をコンピュータに実行させるプログラムを記憶した記憶媒体であって、
前記選択支援方法は、
各作業機の使用履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得工程(S12,S52)と、
前記履歴情報に基づいて、各作業機の使用度を特定する特定工程(S13,S53)と、
前記使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する選択工程(S14,S54)と、を備える。
この実施形態によれば、作業機の使用の平準化を支援する技術を提供することができる。
【0085】
13.上記実施形態のプログラムは、
複数の作業機の中から、作業に使用する作業機の選択を支援する選択支援方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記選択支援方法は、
各作業機の使用履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得工程(S12,S52)と、
前記履歴情報に基づいて、各作業機の使用度を特定する特定工程(S13,S53)と、
前記使用度が少ない作業機を、作業に使用する作業機として優先的に選択する選択工程(S14,S54)と、を備える。
この実施形態によれば、作業機の使用の平準化を支援する技術を提供することができる。
【0086】
以上、発明の実施形態について説明したが、発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0087】
2 選択支援サーバ、3 携帯端末、101~104 作業機