(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189638
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】車両用灯具のレンズ、車両用灯具ユニット、車両用灯具装置
(51)【国際特許分類】
F21S 41/265 20180101AFI20221215BHJP
F21S 41/147 20180101ALI20221215BHJP
F21W 102/155 20180101ALN20221215BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20221215BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20221215BHJP
【FI】
F21S41/265
F21S41/147
F21W102:155
F21Y115:10
F21Y115:15
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021098331
(22)【出願日】2021-06-11
(71)【出願人】
【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000121
【氏名又は名称】IAT弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】小野間 慶
(57)【要約】
【課題】樹脂の流動性が向上され、また、ロービーム配光パターンの制御が向上され、さらに、反り上がりが無いカットオフラインを形成することができる車両用灯具のレンズ、車両用灯具ユニット、車両用灯具装置を提供することにある。
【解決手段】この発明は、入射部2と、第2反射面3と、カットオフライン形成部4と、出射面5と、を備える。カットオフライン形成部4は、車両の左右方向に設けられている。この結果、この発明は、樹脂の流動性が向上され、また、ロービーム配光パターンの制御が向上され、さらに、反り上がりが無いカットオフラインを形成することができる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源からの光のうち少なくとも一部を入射させる入射部と、
反射面焦点を有し、前記入射部からの入射光を反射させる反射面と、
車両の左右方向に設けられていて、前記反射面からの反射光の一部を制御して、カットオフラインを形成するカットオフライン形成部と、
前記カットオフライン形成部を通過する前記反射光を、前記カットオフラインを有する配光パターンとして、車両の前方に出射させる出射面と、
を備え、
前記反射面焦点は、前記カットオフライン形成部近傍に配置されていて、
前記反射面は、
前記反射光が前記カットオフライン形成部近傍を通る第1領域と、
前記反射光が前記カットオフライン形成部から前記反射面側に離れた位置を通る第2領域と、
を有する、
ことを特徴とする車両用灯具のレンズ。
【請求項2】
鉛直線に対して傾斜している入射部光軸を有し、光源からの光のうち少なくとも一部を、前記入射部光軸と平行もしくはほぼ平行な平行光として入射させる入射部と、
回転放物面を基本とし、前記回転放物面の回転軸を反射面光軸とし、前記回転放物面の焦点を反射面焦点とし、前記入射部からの入射光を反射させる反射面と、
車両の左右方向に設けられていて、前記反射面からの反射光の一部を制御して、車両の左右方向に沿ったカットオフラインを形成するカットオフライン形成部と、
前記カットオフライン形成部を通過した前記反射光を、前記カットオフラインを有する配光パターンとして、車両の前方に出射させる出射面と、
を備え、
前記出射面は、前記反射面焦点の近傍に出射面焦点を有し、
前記反射面は、中央の反射領域と、外側の反射領域と、を有し、
前記中央の反射領域の前記反射面光軸は、前記外側の反射領域の前記反射面光軸と比較して、前記鉛直線側に傾斜している、
ことを特徴とする車両用灯具のレンズ。
【請求項3】
前記入射部光軸は、前記入射光の方向が前記鉛直線に対して前記出射面側に向いた状態で、傾斜していて、
前記外側の反射領域のうちの左側の反射領域の前記反射面光軸は、左側に移行するに従って、前記入射部光軸と平行もしくはほぼ平行な状態から前記鉛直線と平行もしくはほぼ平行な状態に移行していて、
前記外側の反射領域のうちの右側の反射領域の前記反射面光軸は、右側に移行するに従って、前記入射部光軸と平行もしくはほぼ平行な状態から前記鉛直線と平行もしくはほぼ平行な状態に移行している、
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用灯具のレンズ。
【請求項4】
前記カットオフライン形成部は、
下側水平カットオフライン形成部と、
上側水平カットオフライン形成部と、
を有し、
前記左側の反射領域または前記右側の反射領域の一方は、前記下側水平カットオフライン形成部を通る前記反射光を制御し、
前記左側の反射領域または前記右側の反射領域の他方は、前記上側水平カットオフライン形成部を通る前記反射光を制御し、
前記左側の反射領域または前記右側の反射領域の一方の前記反射面光軸は、前記左側の反射領域または前記右側の反射領域の他方の前記反射面光軸に対して、前記鉛直線と平行もしくはほぼ平行な状態に近い、
ことを特徴とする請求項3に記載の車両用灯具のレンズ。
【請求項5】
光源と、
前記光源からの光を、入射させて、車両の左右方向に沿ったカットオフラインを有する配光パターンとして、出射させる前記の請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用灯具のレンズと、
を備える、
ことを特徴とする車両用灯具ユニット。
【請求項6】
前記光源は、複数個有し、
前記車両用灯具のレンズは、複数個の前記光源に対応して、複数個の入射部を有する、
ことを特徴とする請求項5に記載の車両用灯具ユニット。
【請求項7】
灯室を形成するランプレンズおよびランプハウジングと、
前記灯室内に配置されている前記の請求項5または6に記載の車両用灯具ユニットと、
を備える、
ことを特徴とする車両用灯具装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両用灯具のレンズに関するものである。また、この発明は、車両用灯具ユニットに関するものである。さらに、この発明は、車両用灯具装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の左右方向に沿ったカットオフラインを有する配光パターン、すなわち、ロービーム配光パターンを照射する車両用灯具のレンズ、車両用灯具ユニット、車両用灯具装置として、たとえば、特許文献1、特許文献2に示すものがある。以下、特許文献1、特許文献2について説明する。
【0003】
特許文献1のロービームのヘッドライトモジュールに用いられる集光器(以下、「集光器」と称する)は、集光構造と、カットオフライン形成構造と、を含む。集光構造は、集光器の後端であるLED光源側に設けられている。カットオフライン形成構造は、集光器の前端、すなわち、レンズ側に近い端に設けられている。カットオフライン形成構造のレンズ側に近い端面の輪郭曲線は、円弧状を呈している。特許文献1の集光器は、車両の左右方向に沿ったカットオフラインを有するロービーム配光パターンを照射する。
【0004】
特許文献2の車両用導光体及び車両用灯具ユニットは、入射面と、第1反射面と、第2反射面と、遮光部と、出射面と、を備える。第2反射面は、回転放物面を基調とし、出射面の焦点の近傍の位置に配置されている焦点を有する。遮光部は、焦点を通り、左右方向に線状に延びている。特許文献2の車両用導光体及び車両用灯具ユニットは、光源からの光が入射面から入射光として入射する。入射光が、第1反射面で平行光として内部反射する。平行光が、第2反射面で反射光として焦点側に反射する。反射光の一部は、遮光部で遮光され、反射光の残りは、遮光部を通過する。遮光部を通過した通過光は、出射面から車両前方に前照灯パターン(車両の左右方向に沿ったカットオフラインを有するロービーム配光パターン)を照射する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第6637187号公報
【特許文献2】特開2020-191204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の集光器は、カットオフライン形成構造のレンズ側に近い端面の輪郭曲線が円弧状を呈している、ものである。この結果、特許文献1の集光器は、樹脂成形時、カットオフライン形成構造のレンズ側に近い端面において、樹脂の円滑な流動が得られず、樹脂の流動性に課題がある。
【0007】
一方、特許文献2の車両用導光体及び車両用灯具ユニットは、遮光部を、左右方向に線状に延びた形状、すなわち、簡素化した形状に、形成したものである。この結果、特許文献2の車両用導光体及び車両用灯具ユニットは、樹脂成形時、遮光部において、樹脂の円滑な流動が得られ、樹脂の流動性が向上される。しかも、特許文献2の車両用導光体及び車両用灯具ユニットは、遮光部を、左右方向に線状に延びた簡素化した形状に、形成するものであるから、ロービーム配光パターンの制御が行い易く向上される。
【0008】
しかしながら、特許文献2の車両用導光体及び車両用灯具ユニットは、遮光部を左右方向に線状に延びた形状に形成したものであるから、ロービーム配光パターンのカットオフラインの形状が中間から左右に移行するに従って上側に反り上がる場合がある。たとえば、
図11(B)に示すように、スクリーンに投影されたロービーム配光パターンLP1のカットオフラインCLD1、CLU1の形状が中心(スクリーンの上下垂直線VU-VD)から左右に移行するに従って、水平なカットオフラインCLD、CLU(
図11(B)中の破線を参照)に対して、上側に反り上がる。この反り上がりが大きい場合、法規を満たさない可能性がある。このため、反り上がりが無いロービーム配光パターンのカットオフラインを形成する必要がある。なお、この反り上がりは、カットオフラインCLD1、CLU1の中心から左右に移行するに従って大きく反り上がっている。
【0009】
この発明が解決しようとする課題は、樹脂の流動性が向上され、また、ロービーム配光パターンの制御が向上され、さらに、反り上がりが無いカットオフラインを形成することができる車両用灯具のレンズ、車両用灯具ユニット、車両用灯具装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明の車両用灯具のレンズは、光源からの光のうち少なくとも一部を入射させる入射部と、反射面焦点を有し、入射部からの入射光を反射させる反射面と、車両の左右方向に設けられていて、反射面からの反射光の一部を制御して、カットオフラインを形成するカットオフライン形成部と、カットオフライン形成部を通過する反射光を、カットオフラインを有する配光パターンとして、車両の前方に出射させる出射面と、を備え、反射面焦点が、カットオフライン形成部近傍に配置されていて、反射面が、反射光がカットオフライン形成部近傍を通る第1領域と、反射光がカットオフライン形成部から反射面側に離れた位置を通る第2領域と、を有する、ことを特徴とする。
【0011】
この発明の車両用灯具のレンズは、鉛直線に対して傾斜している入射部光軸を有し、光源からの光のうち少なくとも一部を、入射部光軸と平行もしくはほぼ平行な平行光として入射させる入射部と、回転放物面を基本とし、回転放物面の回転軸を反射面光軸とし、回転放物面の焦点を反射面焦点とし、入射部からの入射光を反射させる反射面と、車両の左右方向に設けられていて、反射面からの反射光の一部を制御して、車両の左右方向に沿ったカットオフラインを形成するカットオフライン形成部と、カットオフライン形成部を通過した反射光を、カットオフラインを有する配光パターンとして、車両の前方に出射させる出射面と、を備え、出射面が、反射面焦点の近傍に出射面焦点を有し、反射面が、中央の反射領域と、外側の反射領域と、を有し、中央の反射領域の反射面光軸が、外側の反射領域の反射面光軸と比較して、鉛直線側に傾斜している、ことを特徴とする。
【0012】
この発明の車両用灯具のレンズにおいて、入射部光軸は、入射光の方向が鉛直線に対して出射面側に向いた状態で、傾斜していて、外側の反射領域のうちの左側の反射領域の反射面光軸は、左側に移行するに従って、入射部光軸と平行もしくはほぼ平行な状態から鉛直線と平行もしくはほぼ平行な状態に移行していて、外側の反射領域のうちの右側の反射領域の反射面光軸は、右側に移行するに従って、入射部光軸と平行もしくはほぼ平行な状態から鉛直線と平行もしくはほぼ平行な状態に移行している、ことが好ましい。
【0013】
この発明の車両用灯具のレンズにおいて、カットオフライン形成部は、下側水平カットオフライン形成部と、上側水平カットオフライン形成部と、を有し、左側の反射領域または右側の反射領域の一方は、下側水平カットオフライン形成部を通る反射光を制御し、左側の反射領域または右側の反射領域の他方は、上側水平カットオフライン形成部を通る反射光を制御し、左側の反射領域または右側の反射領域の一方の反射面光軸は、左側の反射領域または右側の反射領域の他方の反射面光軸に対して、鉛直線と平行もしくはほぼ平行な状態に近い、ことが好ましい。
【0014】
この発明の、車両用灯具ユニットは、光源と、光源からの光を、入射させて、車両の左右方向に沿ったカットオフラインを有する配光パターンとして、出射させるこの発明の車両用灯具のレンズと、を備える、ことを特徴とする。
【0015】
この発明の車両用灯具ユニットにおいて、光源は、複数個有し、車両用灯具のレンズは、複数個の光源に対応して、複数個の入射部を有する、ことが好ましい。
【0016】
この発明の、車両用灯具装置は、灯室を形成するランプレンズおよびランプハウジングと、灯室内に配置されているこの発明の車両用灯具ユニットと、を備える、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
この発明の車両用灯具のレンズ、車両用灯具ユニット、車両用灯具装置は、樹脂の流動性が向上され、また、ロービーム配光パターンの制御が向上され、さらに、反り上がりが無いカットオフラインを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、この発明にかかる車両用灯具のレンズ、車両用灯具ユニット、車両用灯具装置の実施形態を示すレンズの平面図である。
【
図2】
図2は、レンズおよび光源を示す側面図(
図1におけるII矢視図)である。
【
図3】
図3は、レンズ中の光路を示す縦断面図(垂直断面図であって、
図1におけるIII-III線断面図)である。
【
図4】
図4は、レンズ中の光路を示す横断面図(水平断面図であって、
図2におけるIV-IV線断面図)である。
【
図5】
図5は、レンズのカットオフライン形成部を示す縦断面図(垂直断面図であって、
図2におけるV-V線断面図)である。
【
図6】
図6は、レンズの要部(入射部光軸および反射面光軸)を示す説明図(
図3の一部拡大図)である。
【
図7】
図7は、レンズを示す横断面図(水平断面図であって、
図4に対応する横断面図)である。
【
図8】
図8は、レンズの入射部および反射面における光路を示す一部縦断面図(一部垂直断面図であって、
図7におけるVIII-VIII線断面図)である。
図8(A)は、この発明を実施しなかったレンズの入射部および反射面における光路を示す一部縦断面図である。
図8(B)は、この発明を実施したレンズの入射部および反射面における光路を示す一部縦断面図である。
【
図9】
図9は、レンズの反射面を示す一部拡大横断面図(一部拡大水平断面図であって、
図4に対応する一部拡大横断面図)である。
【
図10】
図10は、ロービーム配光パターンにおいて、法規で規定されているポイントの光度を示す説明図である。
【
図11】
図11は、ロービーム配光パターンを示す説明図である。
図11(A)は、基本の回転放物面からなる反射面によるロービーム配光パターンを示す説明図である。
図11(B)は、この発明を実施しなかった反射面によるロービーム配光パターンを示す説明図である。
図11(C)は、この発明を実施した反射面によるロービーム配光パターンを示す説明図である。
【
図12】
図12は、レンズの入射部の光路を示す一部拡大縦断面図(一部拡大垂直断面図であって、
図3に対応する一部拡大縦断面図)である。
【
図13】
図13(A)は、レンズの入射部の光路を示す一部拡大縦断面図(一部拡大垂直断面図であって、
図12におけるXIII-XIII線断面図)である。
図13(B)は、レンズの入射部の光路の変形例を示す一部拡大縦断面図(一部拡大垂直断面図であって、
図12におけるXIII-XIII線断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明にかかる車両用灯具のレンズ、車両用灯具ユニット、車両用灯具装置の実施形態(実施例)の1例を図面に基づいて詳細に説明する。この実施形態においては、日本国、英国などの左側通行に適用する。
【0020】
この明細書、別紙の特許請求の範囲において、前、後、上、下、左、右は、この発明にかかる車両用灯具のレンズ、車両用灯具ユニット、車両用灯具装置を車両に装備した際の前、後、上、下、左、右である。図面において、符号「F」は「前」、「B」は「後」、「U」は上、「D」は「下」、「L」は「左」、「R」は「右」である。
【0021】
また、
図10および
図11は、車両の前方の25mに設置されたスクリーンに照射されたロービーム配光パターンを示す説明図である。
図10および
図11において、符号「VU-VD」は、スクリーンの上下垂直線を示す。符号「HL-HR」は、スクリーンの左右水平線を示す。
【0022】
さらに、図面は、この発明にかかる車両用灯具のレンズ、車両用灯具ユニット、車両用灯具装置を示す概略図であるから、この発明にかかる車両用灯具のレンズ、車両用灯具ユニット、車両用灯具装置の主要部品を図示し、主要部品以外の部品の図示を省略する。さらにまた、
図3、
図6、
図8、
図9、
図12および
図13においては、ハッチングを省略する。
【0023】
(実施形態の構成の説明)
以下、この実施形態にかかる車両用灯具のレンズ1(以下、「レンズ1」と称する)、この実施形態にかかる車両用灯具ユニット1U(以下、「車両用灯具ユニット1U」と称する)、および、この実施形態にかかる車両用灯具装置100(以下、「車両用灯具装置100」と称する)の構成について説明する。
【0024】
(車両用灯具装置100の説明)
車両用灯具装置100は、図示されていない車両(自動車)の前部の左右にそれぞれ装備されている。車両用灯具装置100は、この例では、ロービーム配光パターン(
図11(C)に示す集光用ロービーム配光パターンLPを参照)を、車両の前方に照射する車両用前照灯(ヘッドランプ)である。
【0025】
図1は、車両用灯具装置100を示す横断面図(水平断面図)である。車両用灯具装置100は、
図1に示すように、ランプハウジング101と、ランプレンズ102と、車両用灯具ユニット1Uと、を備える。
【0026】
ランプハウジング101は、光不透過性の樹脂部材から構成されている。ランプレンズ102は、光透過性の樹脂部材あるいはガラスから構成されている。ランプレンズ102は、アウターレンズあるいはアウターカバーである。ランプレンズ102は、車両の意匠面に沿っている。
【0027】
ランプハウジング101およびランプレンズ102により、灯室103が形成されている。灯室103内には、車両用灯具ユニット1U、その他の1個もしくは複数個の車両用灯具ユニット(図示せず)やインナーパネル(図示せず)などが、それぞれ、配置されている。
【0028】
車両用灯具装置100は、その他の車両用灯具ユニットを配置することにより、ロービーム配光パターン以外の配光パターン、たとえば、ハイビーム配光パターン、デイタイムランニングランプ用の配光パターン、フロントターンシグナルランプ用の配光パターンなどを照射することができる。
【0029】
(車両用灯具ユニット1Uの説明)
車両用灯具ユニット1Uは、
図1、
図2および
図3に示すように、複数個、この例では、4個の光源10と、1個のレンズ1と、を備える。車両用灯具ユニット1Uは、後記のロービーム配光パターンを、車両の前方に照射する。
【0030】
ロービーム配光パターンは、上側に車両の左右方向に沿った水平なカットオフラインを有し、カットオフラインよりも下側の路面、すなわち、車両の前方側から車両の手前側までの路面であって、左右方向に幅広い範囲の路面を、照明する。
【0031】
(光源10の説明)
光源10は、この例では、LED、OELまたはOLED(有機EL)などの自発光半導体型発光素子(半導体発光素子)タイプの光源である。光源10は、
図1、
図2および
図3に示すように、発光面11を有する。発光面11は、レンズ1の後記の入射部2に対して上側に配置されている。発光面11は、
図6、
図8、
図12および
図13中において、点(発光面11の中心点)にて図示されている。
【0032】
(レンズ1の説明)
レンズ1は、光源10からの光L0を入射させて、車両の左右方向に沿った水平なカットオフラインを有する配光パターンを車両の前方に照射する。
【0033】
レンズ1は、光透過性の部材(樹脂部材など)であって、この例では、アクリル樹脂やPC(ポリカーボネート)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル、メタクリル樹脂)などの無色透明樹脂材からなる。レンズ1は、
図1から
図9、
図12および
図13に示すように、入射部2と、反射面3と、カットオフライン形成部4と、出射面5と、プリズム部12と、を備える。
【0034】
(入射部2の説明)
入射部2は、レンズ1の一端部分(後端部分)の上面に設けられている。入射部2は、4個の光源10に対応して、4個有する。4個の入射部2は、左右方向に整列されている。入射部2は、光源10からの光L0のうち少なくとも一部を平行光として入射させる。
【0035】
入射部2は、
図12および
図13(A)、(B)に示すように、反射面20と、第1入射面21、210および第2入射面22と、を有する。なお、入射部2の反射面20は、前記の反射面3(特許請求の範囲に記載の反射面)と区別するため、以下、「第1反射面20」と称する。
【0036】
入射部2は、入射部光軸Z2を有する。入射部光軸Z2は、入射部2の第1反射面20、第1入射面21、210および第2入射面22の中心を通る。第1入射面21、210および第2入射面22は、第1反射面20に対して、凹形状をなしている。
【0037】
第1入射面21は、
図12および
図13(A)に示すように、発光面11からの光L0のうち、発光面11の中心を点(角の頂点)とする立体角が約70°~80°の光L0を、第1入射光L1として屈折入射させる面である。なお、立体角は、特に限定しない。第1入射光L1は、入射部光軸Z2に対して平行もしくはほぼ平行である平行光である。第1入射面21は、発光面11に対して下側に設けられている。第1入射面21は、発光面11の中心もしくはその近傍を焦点とする双曲線を、双曲線の主軸(入射部光軸Z2)を回転軸として回転させてなる回転双曲面の屈折面である。この平行光である第1入射光L1は、集光タイプの配光パターンを形成するのに適している。
【0038】
なお、第1入射面としては、
図12および
図13(A)に示す第1入射面21の代わりとして、
図13(B)に示す第1入射面210であっても良い。この第1入射面210は、
図13(B)に示すように、発光面11からの光L0のうち、発光面11の中心を点(角の頂点)とする立体角が約70°~80°の光L0を、第1入射光L10として屈折入射させる面である。なお、立体角は、特に限定しない。第1入射光L10は、入射部光軸Z2に対して拡散する拡散光である。第1入射面210は、発光面11に対して下側に設けられている。第1入射面210は、シリンドリカルもしくはシリンドリカルに近い形状の屈折面である。この拡散光である第1入射光L10は、拡散タイプの配光パターンを形成するのに適している。
【0039】
このように、第1入射面は、集光タイプの配光パターンまたは拡散タイプの配光パターンに合わせて、
図12および
図13(A)に示す第1入射面21、または、
図13(B)に示す第1入射面210から、任意の第1入射面を選択することができる。
【0040】
第2入射面22は、
図12および
図13(A)、(B)に示すように、発光面11からの光L0のうち、発光面11の中心を点(角の頂点)とする立体角が約70°~80°から約180°までの間の光L0を、第2入射光L2として屈折入射させる面である。なお、立体角は、特に限定しない。第2入射面22は、第1入射面21、210の外周の側壁面であって、発光面11に対して外側に設けられている。第2入射面22は、直線もしくは曲線を、入射部光軸Z2を回転軸として回転させてなる回転面の屈折面である。第2入射面22は、入射部光軸Z2方向に対して、少なくとも、レンズ1の成形金型(図示せず)の抜き勾配(図示せず)分傾斜してなる屈折面である。
【0041】
第1反射面20は、第2入射面22から入射した第2入射光L2を入射部光軸Z2と平行もしくはほぼ平行な反射光L3として全反射させる面である。なお、第1反射面20からの反射光L3は、前記の反射面3からの反射光(特許請求の範囲に記載の反射光)と区別するため、以下、「第1反射光L3」と称する。
【0042】
ここで、第1入射面として、
図13(B)に示す第1入射面210を選択した場合において、第1入射面210からの第1入射光L10は、拡散光であって、平行光ではない。一方、第2入射面22からの第2入射光L2(すなわち、入射光の一部)は、第1反射面20で、入射部光軸Z2と平行もしくはほぼ平行な平行光の第1反射光L3として反射される。この結果、入射部2は、光源10からの光L0のうち少なくとも一部(すなわち、第2入射光L2)を平行光(すなわち、第1反射光L3)として入射させることができる。
【0043】
このように、
図12および
図13(A)に示すように、入射部2は、光源10からの光L0を、平行光の第1入射光L1、および、第2入射光L2であって平行光の第1反射光L3として、入射させる。または、
図12および
図13(B)に示すように、入射部2は、光源10からの光L0を、拡散光の第1入射光L10、および、第2入射光L2であって平行光の第1反射光L3として、入射させる。
【0044】
(反射面3の説明)
反射面3は、レンズ1の一端部分(後端部分)の下面に設けられている。入射部2と反射面3とは、上下に配置されている。反射面3は、
図3、
図4、
図6から
図9に示すように、回転放物面P(
図3および
図6中の2点鎖線を参照)を基本とし、この基本の回転放物面Pの回転軸を反射面光軸Z3とする。また、反射面3は回転放物面Pの焦点を反射面焦点RFとする。反射面3は、入射部2からの入射光(
図12および
図13(A)に示す平行光の第1入射光L1および第1反射光L3、または、
図13(B)に示す拡散光の第1入射光L10および平行光の第1反射光L3である。以下、「入射光L1、L3、または、L10、L3」と称する)を、反射光L4として、カットオフライン形成部4および出射面5側に反射させる。
【0045】
なお、反射面3(特許請求の範囲に記載の反射面)は、前記の第1反射面20と区別するため、以下、「第2反射面3」と称する。また、第2反射面3からの反射光L4(特許請求の範囲に記載の反射光)は、前記の第1反射面20からの第1反射光L3と区別するため、以下、「第2反射光L4」と称する。
【0046】
第2反射面3は、左右方向の中間部分の集光用第2反射面3Sと、左右両側部分の拡散用第2反射面3Wと、を有する。集光用第2反射面3Sは、4個の光源10および入射部2のうち中の2個の光源10および入射部2に対応する。集光用第2反射面3Sは、中の2個の光源10からの光L0であって、中の2個の入射部2からの入射光を、第2反射光L4として、反射させて、ロービーム配光パターンのうちの集光用ロービーム配光パターンLP(
図11(C)を参照)を形成する。
【0047】
一方、拡散用第2反射面3Wは、4個の光源10および入射部2のうち左右の2個の光源10および入射部2に対応する。拡散用第2反射面3Wは、左右の2個の光源10からの光L0であって、左右の2個の入射部2からの入射光を、第2反射光L4として、反射させて、拡散用ロービーム配光パターン(図示せず)を形成する。この拡散用ロービーム配光パターンは、
図11(C)に示す集光用ロービーム配光パターンLPに対して、左右方向および下側に拡散された配光パターンである。
【0048】
前記の集光用ロービーム配光パターンLPと拡散用ロービーム配光パターンとを重畳することにより、前記のロービーム配光パターンが形成される。ロービーム配光パターンは、車両の前方に照射される。
【0049】
(集光用ロービーム配光パターンLPの説明)
集光用ロービーム配光パターンLP(以下、「ロービーム配光パターンLP」と称する)は、
図11(C)に示すように、上側に車両の左右方向に沿った水平なカットオフラインを有する。カットオフラインは、右側の下側水平カットオフラインCLDと、左側の上側水平カットオフラインCLUと、中間の斜めカットオフラインCLSと、からなる。
【0050】
ロービーム配光パターンLPにおいては、下側水平カットオフラインCLDと斜めカットオフラインCLSとの交点がエルボー点であり、このエルボー点の近傍の領域が、最高光度を有する高光度領域である。
【0051】
(カットオフライン形成部4の説明)
カットオフライン形成部4は、第2反射面3からの第2反射光L4の一部を制御して、車両の左右方向に沿ったカットオフライン、すなわち、
図11(C)に示すロービーム配光パターンLPの下側水平カットオフラインCLD、上側水平カットオフラインCLUおよび斜めカットオフラインCLS、を形成する。
【0052】
カットオフライン形成部4は、第2反射面3と出射面5との間に設けられている。カットオフライン形成部4は、レンズ1の前後方向の中間部分の下面に設けられている。カットオフライン形成部4は、水平面4Hと垂直面4Vとで形成されている角部4Cを有する。垂直面4Vは、上側が後に下側が前に傾斜している。
【0053】
カットオフライン形成部4の角部4Cは、後記の出射面焦線LFLもしくは出射面焦線LFL近傍に、車両の左右方向に直線状に延びている。なお、カットオフライン形成部4は、この例では、直線状をなしているが、出射面5の後記の仮想像面VSに沿って湾曲していても良い。すなわち、カットオフライン形成部4は、車両の左右方向に平行もしくはほぼ平行形状をなしていれば良い。
【0054】
カットオフライン形成部4は、下側水平カットオフライン形成部4Dと、上側水平カットオフライン形成部4Uと、斜めカットオフライン形成部4Sと、を有する。下側水平カットオフライン形成部4Dは、左右方向の中心から左側の部分に設けられていて、下側水平カットオフラインCLDを形成する。上側水平カットオフライン形成部4Uは、左右方向の中心から右側の部分に設けられていて、上側水平カットオフラインCLUを形成する。斜めカットオフライン形成部4Sは、左右方向の中心の部分に設けられていて、斜めカットオフラインCLSを形成する。
【0055】
カットオフライン形成部4は、たとえば、カットオフライン形成部4に到達する光を出射面5の方向とは異なる方向に屈折または内部反射させることで光を遮断しても良いし、角部4Cを含む水平面4Hのうちカットオフライン形成部4に対応する部分に光吸収層を配置しておき、この光吸収層により光を吸収しても良い。なお、カットオフライン形成部4によって内部反射または屈折される光は、レンズ1の外部に出射され、レンズ1の外部であって、灯室103内に配置されるインナーパネル(インナーハウジングなど)によって、遮断されまたは吸収されて、灯室103外には出射されない。
【0056】
(出射面5の説明)
出射面5は、レンズ1の他端部分(前端部分)の前面に設けられている。出射面5は、後記の出射面焦点LFを有する。出射面5は、カットオフライン形成部4を通過した第2反射光L4を、カットオフラインを有する配光パターンとして、出射させる。すなわち、出射面5は、第2反射光L4を、出射光L5として、車両の前方に照射する。出射光L5は、
図11(C)に示すロービーム配光パターンLP(下側水平カットオフラインCLD、上側水平カットオフラインCLUおよび斜めカットオフラインCLSを有するロービーム配光パターンLP)を形成する。
【0057】
(出射面5の仮想像面VSの説明)
以下、出射面5の仮想像面VSについて、
図14を参照して説明する。通常(一般)のレンズにおいては、像面を有する。この像面は、レンズの外側からの複数の平行光線が入射面に入射して出射面から出射して集光(収束)する点を、集合させることにより形成される面(曲面)である。
【0058】
しかしながら、このレンズ1においては、出射面5しか有していない。このため、この出射面5において、像面は、存在せず、像面の近傍に仮想像面VS(
図14を参照)が形成されている。
【0059】
図14において、符号「5H」は、出射面5を横方向(水平方向)に切断した時の出射面5における横断面線である。符号「5V」は、出射面5を縦方向(鉛直方向)に切断した時の出射面5における縦断面線である。横断面線5Hおよび縦断面線5Vは、曲面の出射面5に倣って曲線をなす。
【0060】
また、
図14において、符号「VSH」は、仮想像面VSを横方向(水平方向)に切断した時の仮想像面VSにおける横断面線である。符号「VSV」は、仮想像面VSを縦方向(鉛直方向)に切断した時の仮想像面VSにおける縦断面線である。横断面線VSHおよび縦断面線VSVは、曲面の仮想像面VSに倣って曲線をなす。
【0061】
(反射面焦点RFと出射面焦点LFの説明)
第2反射面3は、基本の回転放物面Pの焦点を反射面焦点RFとする。また、出射面5は、反射面焦点RFもしくは反射面焦点RF近傍に出射面焦点LFを有する。反射面焦点RFと出射面焦点LFとは、
図4および
図7に示すように、この例において、一致している。なお、反射面焦点RFと出射面焦点LFとは、一致していなくても良い。
【0062】
ここで、第2反射面3が基本の(純粋な)回転放物面Pからなる反射面の場合について説明する。この場合においては、
図4に示すように、第2反射光L40が1点の焦点(反射面焦点RF、出射面焦点LF)に集中(集光)するため、
図11(A)に示すように、左右の拡散幅が狭い(少ない)ロービーム配光パターンLP2が形成される。この左右の拡散幅が狭い(少ない)ロービーム配光パターンLP2は、車両用灯具の配光パターンに適さない。なお、この左右の拡散幅が狭い(少ない)ロービーム配光パターンLP2は、
図11(C)に示すロービーム配光パターンLPと同様に、下側水平カットオフラインCLD2、上側水平カットオフラインCLU2および斜めカットオフラインCLS2を有する。
【0063】
そこで、第2反射面3を、基本の回転放物面Pを車両の左右方向に連続して延ばした面形状の反射面とする。これにより、第2反射面3は、
図4に示すように、第2反射光L4を、1点の焦点(反射面焦点RF、出射面焦点LF)に集中(集光)させずに、左右方向に拡散させる。この結果、
図11(B)および(C)に示すように、左右の拡散幅が広いロービーム配光パターンLP、LP1が形成される。この左右の拡散幅が広いロービーム配光パターンLP、LP1は、車両用灯具の配光パターンに適している。なお、この左右の拡散幅が広いロービーム配光パターンLP1は、
図11(C)に示すロービーム配光パターンLPと同様に、下側水平カットオフラインCLD1、上側水平カットオフラインCLU1および斜めカットオフラインCLS1を有する。
【0064】
(集光用第2反射面3Sの説明)
第2反射面3の集光用第2反射面3Sは、
図4および
図7に示すように、中間の第2反射領域3Cと、左側の第2反射領域3Lと、右側の第2反射領域3Rと、を有する。
【0065】
中間の第2反射領域3Cは、
図4、
図7に示すように、反射面焦点RF、出射面焦点LFを通る第2反射光L4、L4Cを制御する。左側の第2反射領域3Lは、同じく
図4、
図7に示すように、反射面焦点RF、出射面焦点LFから左側を通る第2反射光L4、L4Lを制御する。右側の第2反射領域3Rは、同じく
図4、
図7に示すように、反射面焦点RF、出射面焦点LFから右側を通る第2反射光L4、L4Rを制御する。
【0066】
ここで、
図4、
図7、
図14に示すように、左側の第2反射領域3Lからの第2反射光L4、L4Lは、仮想像面VSの横断面線VSHの任意の点VPLを通る。また、右側の第2反射領域3Rからの第2反射光L4、L4Rは、仮想像面VSの横断面線VSHの任意の点VPRを通る。
【0067】
(入射部光軸Z2と反射面光軸Z3、ZC、ZL、ZRの説明)
入射部光軸Z2と反射面光軸Z3、ZC、ZL、ZRについて、
図6を参照して、説明する。
【0068】
中間の第2反射領域3Cは、中間の反射面光軸ZCを有する。中間の反射面光軸ZCと、入射部光軸Z2とは、相互に平行もしくはほぼ平行である。また、中間の第2反射領域3Cは、基本の回転放物面Pの放物線であるから、中間の反射面光軸ZCは、反射面光軸Z3である。このため、以下、
図6中において、中間の反射面光軸ZCおよび反射面光軸Z3を入射部光軸Z2と同一とみなすことができる。ここで、入射部光軸Z2(中間の反射面光軸ZCおよび反射面光軸Z3)と、鉛直線ZVとのなす角度を、ZθC°とする。
【0069】
また、左側の第2反射領域3Lは、左側の反射面光軸ZLを有する。左側の第2反射領域3Lは、
図6中の実線矢印に示すように、第2反射面3の上端部の回転軸Oを中心として、左に移行するに従って、カットオフライン形成部4および出射面5と反対側に徐々に傾斜している。この結果、左側の反射面光軸ZLは、左に移行するに従って、入射部光軸Z2(中間の反射面光軸ZCおよび反射面光軸Z3)に対して、鉛直線ZV側に徐々に傾斜している。ここで、左側の反射面光軸ZLと、鉛直線ZVとのなす角度を、ZθL°とする。この左側の反射面光軸ZLと鉛直線ZVとのなす角度ZθL°は、入射部光軸Z2(中間の反射面光軸ZCおよび反射面光軸Z3)と鉛直線ZVとのなす角度ZθC°よりも小さい。この結果、左側の反射面光軸ZLは、中間の反射面光軸ZCよりも、鉛直線ZV側に傾斜している。
【0070】
さらに、右側の第2反射領域3Rは、右側の反射面光軸ZRを有する。右側の第2反射領域3Rは、同じく
図6中の実線矢印に示すように、第2反射面3の上端部の回転軸Oを中心として、右に移行するに従って、カットオフライン形成部4および出射面5と反対側に徐々に傾斜している。この結果、右側の反射面光軸ZRは、右に移行するに従って、入射部光軸Z2(中間の反射面光軸ZCおよび反射面光軸Z3)に対して、鉛直線ZV側に徐々に傾斜している。ここで、右側の反射面光軸ZRと、鉛直線ZVとのなす角度を、ZθR°とする。この右側の反射面光軸ZRと鉛直線ZVとのなす角度ZθR°は、入射部光軸Z2(中間の反射面光軸ZCおよび反射面光軸Z3)と鉛直線ZVとのなす角度ZθC°よりも小さい。この結果、右側の反射面光軸ZRは、中間の反射面光軸ZCよりも、鉛直線ZV側に傾斜している。
【0071】
(特許文献2の入射部光軸Z2と反射面光軸ZL、ZRの説明)
以下、特許文献2の入射部光軸Z2と反射面光軸ZL、ZRについて、
図8(A)を参照して説明する。なお、実施形態の部品および符号と同一の部品および符号を使用する。
【0072】
特許文献2は、左側の第2反射領域30Lの反射面光軸ZLと入射部光軸Z2とが、相互に平行もしくはほぼ平行であり、また、右側の第2反射領域30Rの反射面光軸ZRと入射部光軸Z2とが、相互に平行もしくはほぼ平行である。
【0073】
このため、特許文献2は、
図8(A)に示すように、左側の第2反射領域30Lおよび右側の第2反射領域30Rが、中間の第2反射領域3Cと同一となる。
【0074】
すると、左側の第2反射領域30Lおよび右側の第2反射領域30Rで反射された第2反射光L41は、中間の第2反射領域3Cで反射された第2反射光L4Cと同様に、出射面焦点LFに集中(集光)する。
【0075】
ここで、反射面5の仮想像面VSの横断面線VSHは、
図4、
図7中の湾曲一点鎖線に示すように、反射面焦点RF、出射面焦点LFから左右に移行するに従って、カットオフライン形成部4から出射面5側に離れるように、形成されている。このため、左側の第2反射領域30Lおよび右側の第2反射領域30Rで反射された第2反射光L41の一部L4Dは、
図8(A)に示すように、仮想像面VSの横断面線VSHの任意の点VPR、VPLよりも後方でかつカットオフライン形成部4の角部4Cよりも前方を、下向きで通過する。
【0076】
任意の点VPR、VPLとカットオフライン形成部4との間を下向きで通過した第2反射光L4D(以下、「下向き第2反射光L4D」と称する)は、出射面5から上向きの出射光(図示せず)として出射される。この結果、下向き第2反射光L4Dは、
図11(B)に示すように、水平カットオフラインCLD、CLUに対して、上側に反り上がったカットオフラインCLD1、CLU1を形成する原因となる。
【0077】
(入射部光軸Z2と反射面光軸Z3、ZC、ZL、ZRの再度の説明)
そこで、
図6に示すように、左側の反射面光軸ZLを、中間の反射面光軸ZCよりも、鉛直線ZV側に傾斜させ、また、右側の反射面光軸ZRを、同じく、中間の反射面光軸ZCよりも、鉛直線ZV側に傾斜させる。すると、左側の第2反射領域3Lで反射された第2反射光L4L(以下、「左側の第2反射光L4L」と称する)、および、右側の第2反射領域3Rで反射された第2反射光L4R(以下、「右側の第2反射光L4R」と称する)は、中間の第2反射領域3Cで反射された第2反射光L4C(以下、「中間の第2反射光L4C」と称する)に対して、下向きとなる。
【0078】
この結果、
図8(B)に示すように、下向きとなった左側の第2反射光L4Lおよび右側の第2反射光L4Rの一部は、カットオフライン形成部4の角部4Cよりも後方の水平面4Hで、上向きの第2反射光L4Uとして、反射される。
【0079】
これにより、下向きの第2反射光L4Dの光量を、特許文献2(反射面光軸ZL、ZRと入射部光軸Z2とが相互に平行もしくはほぼ平行な場合)と比較して、減らすことができる。したがって、
図11(B)に示すような、上側に反り上がったカットオフラインCLD1、CLU1が無い、
図11(C)に示すような、水平カットオフラインCLD、CLUが形成される。
【0080】
(左側の反射面光軸ZLと右側の反射面光軸ZRの説明)
図6および
図12に示すように、入射部光軸Z2(中心の反射面光軸ZC)は、入射光(特に、平行光の第1入射光L1、L3)の方向が鉛直線ZVに対して出射面5側に向いた状態で、傾斜している。すなわち、入射部光軸Z2は、上側が後に下側が前に傾斜している。
【0081】
左側の反射面光軸ZLは、反射面焦点RF、出射面焦点LFから左側に移行するに従って、入射部光軸Z2(反射面光軸ZC)と平行もしくはほぼ平行な状態から鉛直線ZVと平行もしくはほぼ平行な状態に徐々に移行している。
【0082】
また、右側の反射面光軸ZRは、反射面焦点RF、出射面焦点LFから右側に移行するに従って、入射部光軸Z2(反射面光軸ZC)と平行もしくはほぼ平行な状態から鉛直線ZVと平行もしくはほぼ平行な状態に徐々に移行している。
【0083】
左側の反射面光軸ZLと鉛直線ZVとのなす角度ZθL°を、右側の反射面光軸ZRと鉛直線ZVとのなす角度ZθR°に対して、大きく設定する。これにより、左側の反射面光軸ZLは、右側の反射面光軸ZRに対して、鉛直線ZV側に傾斜して、鉛直線ZVと平行もしくはほぼ平行な状態に近い。
【0084】
この結果、
図9に示すように、左側の回転放物面PLを中間の回転放物面PCに対して傾斜させる角度LPθ°は、右側の回転放物面PRを中間の回転放物面PCに対して傾斜させる角度RPθ°よりも、大きくなる。
【0085】
図9において、左側の回転放物面PLは、左側の第2反射領域3Lを形成する。右側の回転放物面PRは、右側の第2反射領域3Rを形成する。中間の回転放物面PCは、中間の第2反射領域3Cを形成する。また、中間の回転放物面PCは、基本の回転放物面Pである。
【0086】
そして、
図8に示す、左側の第2反射領域3Lからの第2反射光L4Lは、右側の第2反射領域3Rからの第2反射光L4Rよりも、大きく下向きとなる。すると、左側の第2反射領域3Lからの第2反射光L4Lのうち、カットオフライン形成部4の角部4Cよりも後方の水平面4Hで反射して、上向きの第2反射光L4Uとなる光量は、右側の第2反射領域3Rからの第2反射光L4Rのうち、カットオフライン形成部4の角部4Cよりも後方の水平面4Hで反射して、上向きの第2反射光L4Uとなる光量よりも多くなる。
【0087】
これにより、左側の第2反射光L4Lが下向きの第2反射光L4Dとなる光量は、右側の第2反射光L4Rが下向きの第2反射光L4Dとなる光量よりも、減らすことができる。すなわち、左側の反射領域3Lが形成する下側水平カットオフラインCLDよりも上方に反り上がる光の光量は、右側の反射領域3Rが形成する上側水平カットオフラインCLUよりも上方に反り上がる光の光量よりも、減らすことができる。
【0088】
ここで、ロービーム配光パターンは、法規によって定められている。たとえば、
図10に示すように、R123(R149Class-C)の法規において、カットオフラインCLD、CLS、CLUの上方のポイントとして、BLL/BRRがある。下側水平カットオフラインCLDの上方のポイントBRRの光度上限は、上側水平カットオフラインCLUの上方のポイントBLLの光度上限(3550cd)と比較して、625cdと低く設定されている。
【0089】
この結果、左側の反射領域3Lが形成する下側水平カットオフラインCLDよりも上方の光の光量を、右側の反射領域3Rが形成する上側水平カットオフラインCLUよりも上方の光の光量よりも、減らすことが重要である。
【0090】
そこで、前記の通り、左側の反射面光軸ZLを、右側の反射面光軸ZRに対して、鉛直線ZV側に傾斜させて、鉛直線ZVと平行もしくはほぼ平行な状態に近くなるように設定する。すると、左側の反射面3Lが形成する下側水平カットオフラインCLDよりも上方の光の光量を、右側の反射面3Rが形成する上側水平カットオフラインCLUよりも上方の光の光量よりも、減らすことができる。これにより、このレンズ1が形成するロービーム配光パターンは、前記の
図10に示す法規を満足することができる。
【0091】
(実施形態の作用の説明)
この実施形態にかかるレンズ1、この実施形態にかかる車両用灯具ユニット1U、この実施形態にかかる車両用灯具装置100は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
【0092】
4個の光源10を点灯させる。すると、4個の光源10からの光L0は、レンズ1の4個の入射部2からそれぞれレンズ1内部に入射する。中2個の光源10から中2個の入射部2からそれぞれレンズ1内部に入射した入射光L1、L3、または、L10、L3は、第2反射面3の中間部分の集光用第2反射面3Sで第2反射光L4として反射される。
【0093】
第2反射光L4の一部は、カットオフライン形成部4で制御される。カットオフライン形成部4を通過した第2反射光L4は、出射面5から出射光L5として車両の前方に照射される。出射光L5は、
図11(C)に示す集光用ロービーム配光パターンLPを形成する。
【0094】
一方、2個の光源10から中2個の入射部2からそれぞれレンズ1内部に入射した入射光L1、L3、または、L10、L3は、第2反射面3の左右両側部分の拡散用第2反射面3Wで反射光(図示せず)として反射される。
【0095】
反射光L4の一部は、カットオフライン形成部4で制御される。カットオフライン形成部4を通過した反射光は、出射面5から出射光(図示せず)として車両の前方に照射される。出射光は、図示されていない拡散用ロービーム配光パターンを形成する。
【0096】
前記の集光用ロービーム配光パターンLPと拡散用ロービーム配光パターンとが、重畳されてロービーム配光パターン(図示せず)が形成されて、車両の前方に照射される。
【0097】
(実施形態の効果の説明)
この実施形態にかかるレンズ1、この実施形態にかかる車両用灯具ユニット1U、この実施形態にかかる車両用灯具装置100は、以上のごとき構成、作用からなり、以下、その効果について説明する。
【0098】
この実施形態にかかるレンズ1は、カットオフライン形成部4を、車両の左右方向に、すなわち、簡素化した形状に、設けたものである。この結果、この実施形態にかかるレンズ1は、樹脂成形時、カットオフライン形成部4において、樹脂の円滑な流動が得られ、樹脂の流動性が向上される。しかも、この実施形態にかかるレンズ1は、カットオフライン形成部4を、左右方向に延びた簡素化した形状に、形成するものであるから、ロービーム配光パターンの制御が行い易く向上される。
【0099】
この実施形態にかかるレンズ1は、中間の第2反射領域3Cの反射面光軸ZCと入射部光軸Z2とが相互に平行もしくはほぼ平行であり、左側の第2反射領域3Lの反射面光軸ZL、および、右側の第2反射領域3Rの反射面光軸ZRが、入射部光軸Z2に対して、傾斜しているものである。
【0100】
この結果、この実施形態にかかるレンズ1は、左側の第2反射領域3Lで反射された左側の第2反射光L4L、および、右側の第2反射領域3Rで反射された右側の第2反射光L4Rが、中間の第2反射領域3Cで反射された中間の第2反射光L4Cに対して、下向きとなる。
【0101】
そして、この実施形態にかかるレンズ1は、
図8(B)に示すように、下向きとなった左側の第2反射光L4Lおよび右側の第2反射光L4Rの一部を、カットオフライン形成部4の角部4Cよりも後方の水平面4Hで、上向きの第2反射光L4Uとして、反射させることができる。
【0102】
これにより、この実施形態にかかるレンズ1は、下向きの第2反射光L4Dの光量を、特許文献2(反射面光軸ZL、ZRと入射部光軸Z2とが相互に平行もしくはほぼ平行な場合)と比較して、減らすことができる。したがって、この実施形態にかかるレンズ1は、
図11(B)に示すような、上側に反り上がったカットオフラインCLD1、CLU1が無い、
図11(C)に示すような、水平カットオフラインCLD、CLUを形成することができる。
【0103】
すなわち、この実施形態にかかるレンズ1は、カットオフライン形成部4を車両の左右方向に設け、また、出射面の仮想像面に近似させた曲線状(湾曲)に形成したものであっても、上側に反り上がったカットオフラインCLD1、CLU1が無い、水平カットオフラインCLD、CLUを形成することができる。
【0104】
この実施形態にかかるレンズ1は、入射部光軸Z2(中心の反射面光軸ZC)を、入射光(特に、平行光の第1入射光L1、L3)の方向が鉛直線ZVに対して出射面5側に向いた状態で、傾斜させたものである。この結果、この実施形態にかかるレンズ1は、入射光(特に、平行光の第1入射光L1、L3)を、第2反射面3で、出射面5側に効率良く反射させることができる。これにより、この実施形態にかかるレンズ1は、入射光(特に、平行光の第1入射光L1、L3)を効率良く利用することができ、その分、ロービーム配光パターンLPの光量を向上させることができる。
【0105】
この実施形態にかかるレンズ1は、左側の反射面光軸ZLを、左側に移行するに従って、入射部光軸Z2(反射面光軸ZC)と平行もしくはほぼ平行な状態から鉛直線ZVと平行もしくはほぼ平行な状態に移行させている。すなわち、この実施形態にかかるレンズ1は、左側の反射面光軸ZLを、入射部光軸Z2(中心の反射面光軸ZC)に対して、鉛直線ZV側に傾斜させている。この結果、この実施形態にかかるレンズ1は、前記の通り、左側の反射面光軸ZLを入射部光軸Z2に対して傾斜させているので、前記の効果、すなわち、樹脂の流動性が向上され、また、ロービーム配光パターンの制御が向上され、さらに、反り上がりが無いカットオフラインを形成することができる。
【0106】
また、この実施形態にかかるレンズ1は、前記の左側の反射面光軸ZLと同様に、右側の反射面光軸ZRを、右側に移行するに従って、入射部光軸Z2(反射面光軸ZC)と平行もしくはほぼ平行な状態から鉛直線ZVと平行もしくはほぼ平行な状態に移行させている。すなわち、この実施形態にかかるレンズ1は、右側の反射面光軸ZRを、入射部光軸Z2(中心の反射面光軸ZC)に対して、鉛直線ZV側に傾斜させている。この結果、この実施形態にかかるレンズ1は、前記の通り、右側の反射面光軸ZRを入射部光軸Z2に対して傾斜させているので、前記の効果、すなわち、樹脂の流動性が向上され、また、ロービーム配光パターンの制御が向上され、さらに、反り上がりが無いカットオフラインを形成することができる。
【0107】
この実施形態にかかるレンズ1は、左側の反射面光軸ZLを、右側の反射面光軸ZRに対して、鉛直線ZV側に傾斜させて、鉛直線ZVと平行もしくはほぼ平行な状態に近くなるように、設定するものである。この結果、この実施形態にかかるレンズ1は、左側の回転放物面PLを中心の回転放物面PCに対して傾斜させる角度LPθ°を、右側の回転放物面PRを中間の回転放物面PCに対して傾斜させる角度RPθ°よりも、大きくすることができる。
【0108】
そして、この実施形態にかかるレンズ1は、左側の第2反射領域3Lからの第2反射光L4Lを、右側の第2反射領域3Rからの第2反射光L4Rよりも、大きく下向きにすることができる。すると、この実施形態にかかるレンズ1は、左側の第2反射領域3Lからの第2反射光L4Lのうち、カットオフライン形成部4の角部4Cよりも後方の水平面4Hで反射して、上向きの第2反射光L4Uとなる光量が、右側の第2反射領域3Rからの第2反射光L4Rのうち、カットオフライン形成部4の角部4Cよりも後方の水平面4Hで反射して、上向きの第2反射光L4Uとなる光量よりも多くなる。これにより、この実施形態にかかるレンズ1は、左側の第2反射光L4Lが下向きの第2反射光L4Dとなる光量を、右側の第2反射光L4Rが下向きの第2反射光L4Dとなる光量よりも、減らすことができる。すなわち、この実施形態にかかるレンズ1は、左側の第2反射領域3Lが形成する下側水平カットオフラインCLDよりも上方に反り上がる光の光量を、右側の第2反射領域3Rが形成する上側水平カットオフラインCLUよりも上方に反り上がる光の光量よりも、減らすことができる。
【0109】
以上から、この実施形態にかかるレンズ1は、左側の第2反射領域3Lが形成する下側水平カットオフラインCLDよりも上方の光の光量を、右側の第2反射領域3Rが形成する上側水平カットオフラインCLUよりも上方の光の光量よりも、減らすことができ、
図10に示す法規を満足することができるロービーム配光パターンを形成することができる。
【0110】
この実施形態にかかるレンズ1は、4個の光源10を有し、かつ、4個の光源10に対応して、4個の入射部2を有するものであるから、ロービーム配光パターンの光量を向上させることができる。
【0111】
(実施形態以外の例の説明)
なお、前記の実施形態においては、日本国、英国などの左側通行に適用した例について説明するものである。しかしながら、この発明においては、欧米諸国などの右側通行にも適用することができる。右側通行の場合は、左側通行の場合における左右が反転されたものとなる。たとえば、
図10および
図11に示すロービーム配光パターンLPは、左右が反転されたロービーム配光パターンとなる。また、第2反射面3およびカットオフライン形成部4は、左右が反転された第2反射面およびカットオフライン形成部となる。
【0112】
また、前記の実施形態においては、ロービーム配光パターンのうち、集光タイプのロービーム配光パターンLPについて説明するものである。しかしながら、この発明においては、通常タイプのロービーム配光パターン、拡散タイプのロービーム配光パターンにも適用することができる。
【0113】
さらに、前記の実施形態においては、4個の光源10と4個の入射部2をと有するものである。しかしながら、この発明においては、光源10および入射部2を、1個から3個、または、5個以上使用しても良い。
【0114】
なお、この発明は、前記の実施形態により限定されるものではない。
【符号の説明】
【0115】
1 レンズ(車両用灯具のレンズ)
1U 車両用灯具ユニット
10 光源
11 発光面
12 プリズム部
2 入射部
20 第1反射面(反射面)
21、210 第1入射面
22 第2入射面
3 第2反射面(反射面)
3C 中間の第2反射領域
3L、30L 左側の第2反射領域
3R、30R 右側の第2反射領域
3S 集光用第2反射面(中間部分)
3W 拡散用第2反射面(左側部分、右側部分)
4 カットオフライン形成部
4C 角部
4D 下側カットオフライン形成部
4H 水平面
4S 斜めカットオフライン形成部
4U 上側カットオフライン形成部
4V 垂直面
5 出射面
5H 出射面5の横断面線
5V 出射面5の縦断面線
100 車両用灯具装置
101 ランプハウジング
102 ランプレンズ
103 灯室
B 後
CLD、CLD1、CLD2 下側水平カットオフライン
CLS、CLS1、CLS2 斜めカットオフライン
CLU CLU1、CLU2 上側水平カットオフライン
D 下
F 前
HL-HR スクリーンの左右水平線
L 左
L0 光(光源からの光)
L1、L10 第1入射光
L2 第2入射光
L3 第1反射光(反射光)
L4、L40、L41 第2反射光(反射光)
L4C 中間の第2反射光
L4D 下向きの第2反射光
L4L 左側の第2反射光
L4R 右側の第2反射光
L4U 上向きの第2反射光
L5 出射光
LF 出射面焦点
LP ロービーム配光パターン(集光用ロービーム配光パターン)
LP1 ロービーム配光パターン(左右の拡散幅が広いロービーム配光パターン)
LP2 ロービーム配光パターン(左右の拡散幅が狭いロービーム配光パターン)
LPθ° 角度
P 回転放物面
PC 中間の回転放物面
PL 左側の回転放物面
PC 右側の回転放物面
R 右
RF 反射面焦点
RPθ° 角度
U 上
VPL 仮想像面VSの横断面線VSH上の任意の点
VPR 仮想像面VSの横断面線VSH上の任意の点
VS 仮想像面
VSH 仮想像面VSの横断面線
VSV 仮想像面VSの縦断面線
VU-VD スクリーンの上下垂直線
Z2 入射部光軸
Z3 反射面光軸
ZC 中間の反射面光軸
ZL 左側の反射面光軸
ZR 右側の反射面光軸
ZV 鉛直線
ZθC° 角度
ZθL° 角度
ZθR° 角度