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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189669
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】情報処理装置及び決済方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/16 20120101AFI20221215BHJP
【FI】
G06Q20/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021119132
(22)【出願日】2021-06-10
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年1月10日 商品説明用パンフレット 令和3年2月8日 株式会社ちりもん 令和3年2月8日 エイ・ディ・システム株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】521317841
【氏名又は名称】冨山 勝
(72)【発明者】
【氏名】冨山 勝
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA35
(57)【要約】
【課題】非対面で支払いを容易にすること。
【解決手段】顧客に係る識別情報を受信する受信手段と、識別情報に対応する請求情報を決済手段に入力する入力手段と、識別情報に係る表示情報を作成する作成手段と、前記表示情報を顧客端末に送信する送信手段とを有し、前記決済手段は、前記請求情報に基づき決済を行い、前記表示情報には前記決済手段への接続を誘導する決済誘導情報が含まれる、ことを特徴とする情報処理装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客に係る識別情報を受信する受信手段と、
識別情報に対応する請求情報を決済手段に入力する入力手段と、
識別情報に係る表示情報を作成する作成手段と、
前記表示情報を顧客端末に送信する送信手段とを有し、
前記決済手段は、前記請求情報に基づき決済を行い、
前記表示情報には前記決済手段への接続を誘導する決済誘導情報が含まれる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
顧客の要請に基づき、顧客に係る識別情報に対応する請求情報を決済手段に入力する入力ステップと、
前記入力ステップの後に識別情報を顧客端末から受信する受信ステップと、
識別情報に係る表示情報を作成する作成ステップと、
前記表示情報を前記顧客端末に送信する送信ステップと、
前記請求情報に基づき前記決済手段により決済が行われる決済ステップと、
を有し、
前記表示情報には前記決済手段への接続を誘導する決済誘導情報が含まれる、
ことを特徴とする決済方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び決済方法に係り、例えば、QRコード(登録商標)を使用した非対面式客室クレジットカード決済システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一部のホテルでは、客室精算機もしくは、客室両替機という機器が各部屋に設置されている。この機器には料金表示パネルがついており、退室時に利用者はその時点の表示金額を清算する。この機器を使用するにはホテルコンピューターと呼ばれるPOSシステム(登録商標)を使用する必要がある。
この精算機とホテルコンピューターという組み合わせのシステムは導入、維持が高額なため、その予算を捻出できない施設は、フロントでの対面決済という方法を取らざるをえない状況になっている。
【0003】
一部のホテル(一般的にラブホテル、レジャーホテルと呼ばれる)は、客室を利用者に時間貸しするシステムで運用されている。この場合、チェックイン時に利用者は支払い料金を完全に決めずに入室する。そのため利用者は任意の退室時に客室使用料、注文した飲食代、購入した物販代などを清算する必要がある。この場合、施設は大別すると2通りの清算方法を用意している。フロントレジで清算する対面方式と、部屋内で清算する非対面方式である。
(精算時に利用客は、現金かクレジット決済かを選択するが、本システムはクレジットカードでの清算方法のみ使用可能であるので、現金清算に関しての説明は割愛する。)
【0004】
現金かクレジット決済かのどちらにしても、施設としては極力、非対面方式を採用したいという希求がある、なぜならば、清算をフロントで行わずに客室内で行うことができれば、清算待ち状況が解消され、他の利用者との接触ストレスを抑えられ、利用客のプライバシーを尊重することができるためである。又、フロントに常に人員を配置するための人件費を節約することができるのも、24時間365日営業が基本であるラブホテル業界にとっては大きな理由である。
【0005】
(1)客室精算機方式のクレジットカード決済の場合、クレジットカードリーダーの偽造防止によるスワイプ仕様の禁止など、法令レベルでの変更対応が求められる。又、カード会社によるシステム仕様変更によるリーダー機器の変更など、その都度機器モデルチェンジに高額の費用が掛かるのが問題である。
(2)フロント清算方式でクレジットカード清算をする場合、CAT端末リーダーを使用した対面決済のみの選択肢しかないため、非対面で決済を行いたいという希求を満たしていない。
まとめとして、(1)(2)とラブホテルにおける従来タイプのクレジットカード決済の問題点とは導入、運用費用が高額であるという点につきる。そして、退室時の清算を非対面で行いたいという業界特有の希求が従来タイプの方法をやめることができない理由である。
【0006】
たとえば、決済を簡易的に行う技術があるが、特許文献1記載の技術では顧客の顧客カードの少なくとも個人番号(A)の部分を、店員用電子端末の画像取込手段で取り込み、当該個人番号を含む顧客カード画像情報(B)を生成し、前記店員用電子端末のOCRソフトを用いて、当該顧客カード画像情報(B)から所定の識別情報(C1)を生成し、所定の個人カード情報(D)を確認し、所定の顧客表示用情報(E)を生成し、更には、前記決済サーバから、顧客表示用情報(E)を前記店員用電子端末に送信する。そのため、非対面での決済ができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2021-56682号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、非対面で支払いを容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明では、顧客に係る識別情報を受信する受信手段と、識別情報に対応する請求情報を決済手段に入力する入力手段と、識別情報に係る表示情報を作成する作成手段と、前記表示情報を顧客端末に送信する送信手段とを有し、前記決済手段は、前記請求情報に基づき決済を行い、前記表示情報には前記決済手段への接続を誘導する決済誘導情報が含まれる、ことを特徴とする情報処理装置を、提供する。
請求項2に記載の発明では、顧客の要請に基づき、顧客に係る識別情報に対応する請求情報を決済手段に入力する入力ステップと、前記入力ステップの後に識別情報を顧客端末から受信する受信ステップと、識別情報に係る表示情報を作成する作成ステップと、前記表示情報を前記顧客端末に送信する送信ステップと、前記請求情報に基づき前記決済手段により決済が行われる決済ステップと、を有し、前記表示情報には前記決済手段への接続を誘導する決済誘導情報が含まれることを特徴とする決済方法を、提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、識別情報を受信するので、非対面で支払いを容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】概念図
図2】ブロック図
図3】フローチャート
図4】QRコード(登録商標)
図5】決済画面遷移
図6】専用タブレットの画面遷移
図7】専用タブレットの管理画面
図8】導入仕様
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の情報処理装置および決済方法における好適な実施の形態について、図1から図8を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
(a)各部屋にQRコード(登録商標)を印刷した紙を貼るだけで、設置は完了する。利用客は退室時の任意のタイミングで利用客自身のスマートフォンでQRコード(登録商標)を読み込み、ブラウザ上でカード情報を入力すれば完了する。客室のQRコード(登録商標)はリンク情報しか持っていないので、カードシステム側の仕様変更があっても、即座に対応でき安価である。
(b)本システムは全てブラウザ上で機能する。専用のアプリを使用しないので利用者は各アプリストアからDLする手間がない。
(c)ホテルシステムとの連動を必要しないため導入が簡易かつ安価である。
(d)従来の客室精算機の場合、バックヤードに専用のサーバを用意しなければならないが、本システムの場合、クラウドサーバーを採用しているので、安価かつ保守やメンテナナンスに柔軟に対応できる。
なお、本システムは一部のホテルだけでなく、個室カラオケ店、個室ビデオ店、ネット喫茶、民泊など、対面でのサービスを必要としない業種での展開が期待できる。
また本発明の応用として、客室事前予約システムとの連動、宿帳システムとの連動、wifiリモートロックとの連動、非接触決済の対応への発展ができる。
【0013】
(2)実施形態の詳細
図1は、本実施形態が適用される情報処理装置100の概念図を表したものである。
図2はブロック図を表したものである。
情報処理装置100は、本実施例ではPCでありクラウドサーバーである。
情報処理装置100は、入力手段2、受信手段1、作成手段3、送信手段4、入力受信手段7を有する。また、情報処理装置100の外部に決済手段5を有する。
これらは、情報処理装置100のCPU、RAM、ROM、ハードディスク等のハードウェアとソフトウェアで実現されている。
なお、顧客端末6、情報処理装置100、決済手段5および、入力手段2はインターネット、イントラネット、モバイル通信網等で通信することができる。
〔入力手段2〕
入力手段2は本実施形態ではタブレット型PCである。通常のPCを使用することもできる。入力手段2は、情報処理装置100と決済手段5にインターネットまたはイントラネットで接続されている。
入力手段2は、請求情報53を入力する。請求情報53は本実施例では、ホテルの部屋の利用料である。入力手段2は、管理端末または、専用タブレットと呼ぶこともある。
【0014】
〔受信手段1〕
受信手段1は顧客端末6が読み込んだ、識別情報を受信する。識別情報は本実施例では、顧客が使用したホテルとその部屋の番号である。識別情報は、室内に貼られたQRコード(登録商標)の中に埋め込まれており、顧客端末6が内蔵のカメラによりQRコード(登録商標)を読み込むことにより、抽出可能である。
〔作成手段3〕
作成手段3は、識別情報に対応し表示情報52を作成する。表示情報52は、顧客端末6のブラウザに表示可能なデータであり、本実施例ではHTML形式で作成される。
表示情報52の中には、決済誘導情報51が含まれる。決済誘導情報51は本実施例では、決済ページへのリンクである。
〔送信手段4〕
送信手段4は、作成手段3が作成した表示情報52を顧客端末6に送信する。
〔顧客端末6〕
顧客端末6は、本実施例ではスマートフォンである。無線通信ができるタブレット型PCであってもよい。
【0015】
〔入力受信手段7〕
入力受信手段7は、補助的な役割をする。例えば、入力手段2により請求金額が入力されたかを判別する。そうしないと、前の顧客の請求金額が反映されてしまうからである。
〔決済手段5〕
決済手段5は、クレジット決済ができる仕組みを提供する。決済手段5は、本実施例では外部に設けているが、情報処理装置100内部に設けてもよい。クレジット決済以外の方法でも、決済ができる方法であればよい。
【0016】
次に、以上のように構成された実施形態の動作について説明する。
図3はフローチャートである。
このフローチャートは、フロントにいる従業員(以下、フロントという)が顧客からの内線電話を受けることによりSTARTする。
具体的には、顧客は部屋の使用が終わりチェックアウトするときにフロントに電話する。
請求項2の発明の顧客の要請は、本実施例では、このフロントへの電話に該当する。
【0017】
S1において、フロントは、入力手段2を用いて、請求情報53を入力する。請求情報53は本実施例では部屋の使用料である。
S2において、決済手段5は請求情報53に基づき、顧客に請求する請求金額を決定する。つまり請求金額は、請求情報53に基づき、動的に変化可能である。
S3において、顧客は顧客端末6を用いて、部屋の内部に掲示してある、QRコード(登録商標)(図4参照)を内蔵カメラでスキャンする。顧客端末6はQRコード(登録商標)に埋め込まれた識別情報を情報処理装置100に送信する。
情報処理装置100は、識別情報を受信する。
【0018】
図3に戻って説明する。
S4において、情報処理装置100は、表示情報52を作成する。
S5において、情報処理装置100は、表示情報52を顧客端末6に送信する。
顧客端末6は表示情報52を内蔵のブラウザを用いて表示する。図5Aはブラウザが表示情報52を表示した図である。顧客が進むのマークを押下すると図5Bに遷移する。進むのマークを押下することによって決済誘導情報51である決済ページのURLにアクセスすることになる。
【0019】
図3に戻って説明する。
S6において、決済手段5は、決済を実行する。
図5Bはブラウザが決済情報を表示した図である。決済情報にかかるHTMLファイルは決済手段5が動的に作成する。つまり、決済手段はWEBサーバの機能も有している。
決済情報の内部には請求情報53が反映されている。
図5Cは顧客が顧客端末6を用いてクレジットカードカード番号を入力した図である。
クレジットカード決済するのマークを押下すると、図5Dに遷移する。
図5Dは決済の最終確認画面の図である。ここで、決済を完了させるのマークを顧客が押下すると決済手段5が決済を実行する。
ここで処理は終了するが、その後、決済手段5から入力手段2に対して、決済が完了した旨の通知が来る。
それを受けて、フロントは、顧客に内線電話を使って、退室可能である旨の連絡をする。
【0020】
以上説明したように本実施形態の情報処理装置100及び決済方法によれば、識別情報を受信するので、非対面で支払いを容易にすることができる。
【0021】
以上、本発明の情報処理装置100及び決済方法における実施形態について説明したが、本発明は説明した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
図6は専用タブレットの画面遷移である。入力手段2または情報処理装置100に、部屋ごとの支払い状況の管理機能を設けてもよい。また顧客が顧客端末6を所持していない場合、入力手段2で決済ができるようにしてもよい。
図7は専用タブレットの管理画面である。入力手段2または、情報処理装置100によって売り上げ一覧、処理ログ、機器設定などが表示できるようにしてもよい。これにより利便性が向上する。
【0022】
図8は導入仕様である。入力手段はWifiによりLANに接続される。またプリンタを接続することにより、各種ログなどを印刷できるようにしてもよい。
例えば、説明した実施形態では、決済方法としたが、この決済方法を実行させるプログラムとしてもよい。
【符号の説明】
【0023】
1 受信手段
2 入力手段
3 作成手段
4 送信手段
5 決済手段
6 顧客端末
7 入力受信手段
51 決済誘導情報
52 表示情報
53 請求情報
100 情報処理装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8