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特開2022-18975紫外線照射装置、紫外線照射制御装置、紫外線照射システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022018975
(43)【公開日】2022-01-27
(54)【発明の名称】紫外線照射装置、紫外線照射制御装置、紫外線照射システム
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/10 20060101AFI20220120BHJP
   A61L 2/24 20060101ALI20220120BHJP
【FI】
A61L2/10
A61L2/24
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020122457
(22)【出願日】2020-07-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】504452859
【氏名又は名称】株式会社サンコーデバイス
(74)【代理人】
【識別番号】100145241
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康裕
(72)【発明者】
【氏名】中村 ▲隆▼一
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA23
4C058BB06
4C058DD01
4C058DD05
4C058DD13
4C058DD16
4C058KK02
4C058KK32
(57)【要約】
【課題】 対象となる領域の殺菌・除菌を安全かつ確実に行う。
【解決手段】 紫外線を照射する殺菌灯130の点滅を制御する紫外線照射制御装置101であって、殺菌灯の点滅を制御する制御部111と、殺菌灯の点灯時間を入力するための入力部121と、入力部で入力された点灯時間を記憶する記憶部112と、人の存在を検知するセンサ140から信号を受信する信号受信部141と、を備え、制御部は、記憶部が記憶する点灯時間になると殺菌灯を点灯し、該点灯中に信号受信部がセンサから信号を受信すると、記憶部が記憶する点灯時間になるまで殺菌灯を消灯する紫外線照射制御装置101を提供する。また、紫外線照射制御装置101と、殺菌灯130と、人感センサ140を備える紫外線照射システム100を提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線を照射する殺菌灯の点滅を制御する紫外線照射制御装置であって、
前記殺菌灯の点滅を制御する制御部と、
前記殺菌灯の点灯時間を入力するための入力部と、
前記入力部で入力された点灯時間を記憶する記憶部と、
人の存在を検知するセンサから信号を受信する信号受信部と、
を備え、
前記制御部は、前記記憶部が記憶する点灯時間になると前記殺菌灯を点灯し、該点灯中に前記信号受信部が前記センサから信号を受信すると、前記記憶部が記憶する点灯時間になるまで前記殺菌灯を消灯する、
紫外線照射制御装置。
【請求項2】
前記入力部は暗証番号の入力を受け付け可能であり、
前記制御部は、前記点灯中に前記信号受信部が前記センサから信号を受信した場合、前記入力部が正規の暗証番号を受け付けると、前記記憶部に記憶する点灯時間になる前であっても前記殺菌灯を点灯することを特徴とする請求項1に記載の紫外線照射制御装置。
【請求項3】
前記制御部は、所定の周期とデューティ比で前記殺菌灯の点灯と消灯を繰り返すインターバル照射を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の紫外線照射制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記センサから信号を受信して前記殺菌灯を消灯した場合、次の点灯時間に前記殺菌灯を点灯するとき前記インターバル照射においてデューティ比を増加させることを特徴とする請求項3に記載の紫外線照射制御装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の紫外線照射制御装置と、
前記殺菌灯と、
前記センサと、
を備える紫外線照射システム。
【請求項6】
紫外線を照射する殺菌灯と、
前記殺菌灯の点滅を制御する制御部と、
前記殺菌灯の点灯時間を入力するための入力部と、
前記入力部で入力された点灯時間を記憶する記憶部と、
人の存在を検知するセンサと、
を備え、
前記制御部は、前記記憶部が記憶する点灯時間になると前記殺菌灯を点灯し、該点灯中に前記センサが人の存在を検知すると、前記記憶部が記憶する点灯時間になるまで前記殺菌灯を消灯する、
紫外線照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線照射装置、紫外線照射制御装置、紫外線照射システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から社会の殺菌・除菌指向を反映して、住宅、病院、工場、事務所、ホテルなどの施設において、対象とする領域に対して紫外線等の殺菌・除菌効果の高い光を照射して殺菌・除菌する装置等が提供されている。一方、殺菌・除菌効果の高い紫外線等は、人体には有害である場合が多く、安全に配慮した構成や機能が採用されることが多い。
【0003】
たとえば、特許文献1は、紫外線ランプを用いた軽量、且つ、頑丈で、さらに、安全に使用することのできるコンパクトタイプのハンディ型除菌器を開示する。この除菌器では、スライド式ゲージで紫外線ランプをカバーしたハンディ型除菌器を使用する際、被殺菌対象と近接させすぎると、人感(温度)センサの働きで、電源OFFにすることができ、また、紫外線ランプの照射時間を長くしすぎたりして、低温火傷を起こしそうなとき、時限タイマーの働きで電源OFFにすることができて、火傷を防ぐこともできる、より安全に使用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-176291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
人体への安全を配慮して電源をオフにし、照射を止めることは必要なことであるが、照射を止めた場合であっても殺菌・除菌の効果が得られなくなることを回避しなければ、本来の殺菌・除菌するための装置等として意味をなさなくなってしまう。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みて考案されたものであり、対象となる領域の殺菌・除菌を安全かつ確実に行う紫外線照射装置、紫外線照射制御装置、紫外線照射システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、紫外線を照射する殺菌灯の点滅を制御する紫外線照射制御装置であって、殺菌灯の点滅を制御する制御部と、殺菌灯の点灯時間を入力するための入力部と、入力部で入力された点灯時間を記憶する記憶部と、人の存在を検知するセンサから信号を受信する信号受信部と、を備え、制御部は、記憶部が記憶する点灯時間になると殺菌灯を点灯し、その点灯中に信号受信部がセンサから信号を受信すると、記憶部が記憶する点灯時間になるまで殺菌灯を消灯する紫外線照射制御装置が提供される。
これによれば、点灯中に人を検知すると殺菌灯を消灯することで人体に対して安全であると共に、次回の点灯時間になるまで消灯すなわち次回の点灯時間になれば自動的に点灯することで次回の点灯により確実に殺菌・除菌を行う紫外線照射制御装置を提供することができる。
【0007】
さらに、入力部は暗証番号の入力を受け付け可能であり、制御部は、点灯中に信号受信部がセンサから信号を受信した場合、入力部が正規の暗証番号を受け付けると、記憶部に記憶する点灯時間になる前であっても殺菌灯を点灯することを特徴としてもよい。
これによれば、点灯中に人を検知し殺菌灯を消灯した場合、次回の点灯時間前であっても暗証番号を入力すれば点灯を再開することで、確実に殺菌・除菌を行うことができる。
【0008】
さらに、制御部は、所定の周期とデューティ比で殺菌灯の点灯と消灯を繰り返すインターバル照射を行うことを特徴としてもよい。
これによれば、紫外線による細菌の殺菌やウイルスの不活化できる時間と、それらが増殖する時間を考慮した適切な周期とデューティ比で殺菌灯の点灯と消灯を繰り返すインターバル照射を行うことで、使用エネルギーを低減すると共に確実に殺菌・除菌を行うことができる。
【0009】
さらに、制御部は、センサから信号を受信して殺菌灯を消灯した場合、次の点灯時間に殺菌灯を点灯するときインターバル照射においてデューティ比を増加させることを特徴としてもよい。
これによれば、点灯中に人を検知し殺菌灯を消灯した場合、次の点灯時間に殺菌灯を点灯するときインターバル照射のデューティ比を増加させることで、予定点灯時間を増やすことなく殺菌除菌機能を強化し、確実に殺菌・除菌を行うことができる。
【0010】
上記課題を解決するために、上記の紫外線照射制御装置と、殺菌灯と、センサと、を備える紫外線照射システムが提供される。
これによれば、点灯中に人を検知すると殺菌灯を消灯することで人体に対して安全であると共に、次回の点灯時間になるまで消灯すなわち次回の点灯時間になれば自動的に点灯することで次回の点灯により確実に殺菌・除菌を行う紫外線照射システムを提供することができる。
【0011】
上記課題を解決するために、紫外線を照射する殺菌灯と、殺菌灯の点滅を制御する制御部と、殺菌灯の点灯時間を入力するための入力部と、入力部で入力された点灯時間を記憶する記憶部と、人の存在を検知するセンサと、を備え、制御部は、記憶部が記憶する点灯時間になると殺菌灯を点灯し、その点灯中にセンサが人の存在を検知すると、記憶部が記憶する点灯時間になるまで殺菌灯を消灯する紫外線照射装置が提供される。
これによれば、点灯中に人を検知すると殺菌灯を消灯することで人体に対して安全であると共に、次回の点灯時間になるまで消灯すなわち次回の点灯時間になれば自動的に点灯することで次回の点灯により確実に殺菌・除菌を行う紫外線照射装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明によれば、対象となる領域の殺菌・除菌を安全かつ確実に行う紫外線照射装置、紫外線照射制御装置、紫外線照射システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る第一実施形態の紫外線照射システムの概観構成図。
図2】本発明に係る第一実施形態の紫外線照射システムの使用例を示す使用説明図。
図3】本発明に係る第一実施形態の紫外線照射システムと紫外線照射制御装置の構成を示すブロック図。
図4】本発明に係る第一実施形態の紫外線照射制御装置が表示する画面の例を示す画面説明図。(A)点灯中表示画面、(B)暗証番号入力画面、(C)設定時間入力画面、(D)センサ検知時表示画面。
図5】本発明に係る第一実施形態の紫外線照射制御装置における制御フローを示すフローチャート。
図6】本発明に係る第一実施形態の変形例1の紫外線照射制御装置における制御フローを示すフローチャート。
図7】本発明に係る第一実施形態の変形例2の紫外線照射制御装置における制御フローを示すフローチャート。
図8】本発明に係る第一実施形態の変形例2の紫外線照射制御装置におけるインターバル照射を説明する説明図。
図9】本発明に係る第二実施形態の紫外線照射装置の概観構成図。
図10】本発明に係る第二実施形態の紫外線照射装置の構成を示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る実施形態について説明する。
<第一実施形態>
図1図8を参照し、本実施形態における紫外線照射システム100を説明する。紫外線照射システム100は、図1に示すように、商用電源に接続される紫外線照射制御装置101と、紫外線照射制御装置101に電気的に接続された殺菌灯130と、紫外線照射制御装置101と電気的に接続された人感センサ140と、を備える。
【0015】
殺菌灯130は、紫外線を発生させるランプである。紫外線の波長は、殺菌・除菌に適した短波長(UV-C)が好ましく、より好ましくは253.7nmである。紫外線を発生させる光源は、短波長の紫外線を発生させることができる限り特に限定されず、電球型、水銀灯型、蛍光灯型、LED型のいずれであってもよいが、高放射効率、小発熱、長寿命、小型軽量のLED型が好ましい。また、殺菌灯130は、照射対象領域に、照射の影(紫外線が照射されない部分)が生じないよう複数設けられることが好ましい。たとえば、病室に設ける場合、天井だけでなく、ベッドの下方にも紫外線が照射できる位置にも設けられることが好ましい。人感センサ140は、人の照射対象領域への接近を感知するセンサであり、感知する仕組みは特に限定されない。たとえば、周囲の温度変化を感知して動作する赤外線センサである。人感センサ140が感知する領域は、照射対象領域と一致させておくことが好ましい。
【0016】
紫外線照射制御装置101は、人感センサ140が感知した信号を受信し、紫外線を照射する殺菌灯130の点滅を制御する。紫外線照射制御装置101、殺菌灯130、および、人感センサ140は、部屋に設けられる場合、たとえば図2に示すように配置される。紫外線照射制御装置101は、ドアの近傍に配置されて、人が入退室する際に操作し易い場所(部屋の電灯のスイッチの近くなど)に設けられることが好ましい。殺菌灯130は、上方から紫外線を照射するために天井に配置されると共に、上方から紫外線が影になりやすい家具等の下方も照射できるように床の近傍に配置されて設けられることが好ましい。人感センサ140は、照射中にもし人が入室してきた場合に直ぐに感知する必要があるため、ドア近傍の天井付近に配置されて設けられることが好ましい。
【0017】
紫外線照射制御装置101は、図3に示すように、殺菌灯130の点滅を制御する制御部111と、殺菌灯130の点灯時間/消灯時間や暗証番号を入力するための入力部121と、入力部121で入力された点灯時間等を記憶する記憶部112と、情報を出力する出力部122と、人の存在を検知する人感センサ140から電気信号を受信する信号受信部141と、殺菌灯130と電気的に接続される殺菌灯接続部131と、商用電源に接続され、主に殺菌灯130に電源を供給する電源部150と、を備える。
【0018】
制御部111と記憶部112は、紫外線照射制御装置101全体を制御するマイクロプロセッサ110およびその中に設けられるメモリによって構成されている。もちろん、これに限定されず、制御部111と記憶部112は別体であってもよい。入力部121と出力部122は、タッチパネル120により一体となり構成されている。なお、本実施例では、出力部122は、画面を通して文字図形情報を出力するが、これに限定されず、スピーカを設けて音情報を出力してもよい。
【0019】
タッチパネル120は、場合に応じて適宜、文字図形情報を表示する出力部122と、人の指等の接触により反応する入力部121を形成する。出力部122と入力部121の形成は、事前に記憶部112に記憶されたプログラムを制御部111が実行することにより行われる。たとえば、制御部111は、殺菌灯130を点灯中の場合、図4(A)に示すように、タッチパネル120のほぼ全体に「システム作動中」の文字情報を出力部122として、下部に接触検知可能な確認ボタンを入力部121として形成する。
【0020】
また、制御部111は、入力部121を暗証番号の入力を受け付け可能にするために、図4(B)に示すように、タッチパネル120の下部にテンキーおよび決定ボタン/取消ボタンを入力部121として、上部に入力部121で入力した数字を表示する表示部を出力部122として形成する。入力されて決定ボタンに接触された場合入力された数字が暗証番号として記憶部112に記憶される。
【0021】
また、制御部111は、入力部121が点灯や消灯の設定時間の入力を受け付けることを可能にするため、図4(C)に示すように、タッチパネル120の中部に時分を上下するためのボタン、下部に点灯/消灯ボタンおよび決定ボタン/取消ボタンを入力部121として、上部に入力部121で入力した設定した時分を表示する表示部を出力部122として形成する。入力されて決定ボタンに接触された場合入力された点灯時間と消灯時間は記憶部112に記憶される。たとえば、点灯時間は、照射対象となる領域に通常すべての人がいなくなる時間(たとえば事務所であれば午前1時)を設定し、消灯時間は、その領域に人がい始める時間の前(たとえば事務所であれば午前6時)を設定することが好ましい。
【0022】
また、制御部111は、殺菌灯130を点灯中に人感センサ140が感知した場合、図4(D)に示すように、タッチパネル120の全体に「危険 退場してください」の文字情報を出力部122として形成すると共に、全体を入力部121と形成し、接触された場合は、図4(B)の暗証番号入力画面を表示してもよい。
【0023】
図5を参照し、制御部111が行う制御方法について説明する。なお、フローチャートにおけるSはステップを示す。制御部111は、紫外線照射制御装置101が商用電源に接続されると(または電源スイッチを備える場合は電源スイッチをオンすると)、S10において、図4(B)に示す暗証番号入力画面をタッチパネル120に出力し、暗証番号入力を受け付け可能にする。制御部111は、正規の暗証番号を受け付けた場合、S100において、図4(C)に示す点灯時間/消灯時間の設定時間入力画面を出力し、設定時間を受け付け可能にする。そして、使用者により点灯時間/消灯時間が入力され設定されると、制御部111は、記憶部112に点灯時間/消灯時間を記憶する。
【0024】
制御部111は、S102において記憶部112に設定された点灯時間になるまで待機し、その点灯時間になったら、S104において、殺菌灯接続部131を介して殺菌灯130を点灯する。この点灯は、継続的な点灯でもよいし、後述するような点灯と消灯を繰り返すインターバル照射であってもよい。制御部111は、S106において、人感センサ140が人の存在を感知したことの信号を信号受信部141を介して受信するか否かを検査する。その信号を受信しない場合、制御部111は、S108において、記憶部112に設定された消灯時間になるまで人感センサ140が感知するか否かの検査を繰り返し継続する。感知せずに設定された消灯時間になった場合、制御部111は、S110において、殺菌灯130を消灯する。
【0025】
また、S106において人感センサ140が人の存在を感知したことの信号を信号受信部141を介して受信した場合、すなわち、消灯時間になる前に殺菌灯130が紫外線を照射しているにもかかわらず人感センサ140が感知した場合、制御部111は、消灯時間になる前であっても直ちに殺菌灯130を消灯する(S110)。制御部111は、消灯時間になって殺菌灯130を消灯した場合であっても、消灯時間になる前に人感センサ140が感知しことにより殺菌灯130を消灯した場合であっても、記憶部112が記憶する点灯時間になるまで待機し、殺菌灯130を消灯し続ける。すなわち、制御部111は、電源の供給が止められない限り(電源がオフにならない限り)、設定された点灯時間になると自動的に点灯する。
【0026】
このように、制御部111は、記憶部112が記憶する点灯時間になると殺菌灯130を点灯し、その点灯中に信号受信部141が人感センサ140から信号を受信すると、記憶部112が記憶する点灯時間になるまで殺菌灯を消灯する。これによれば、点灯中に人を検知すると殺菌灯130を消灯することで人体に対して安全であると共に、次回の点灯時間になるまで消灯するすなわち次回の点灯時間になれば自動的に点灯することで次回の点灯により確実に殺菌・除菌を行う紫外線照射制御装置101を提供することができる。また、紫外線照射制御装置101と、殺菌灯130と、人感センサ140と、を備える紫外線照射システム100が提供される。これによれば、同様に、点灯中に人を検知すると殺菌灯130を消灯することで人体に対して安全であると共に、次回の点灯時間になるまで消灯すなわち次回の点灯時間になれば自動的に点灯することで次回の点灯により確実に殺菌・除菌を行う紫外線照射システム100を提供することができる。
【0027】
なお、安全面を考慮し、消灯時間になる前に人感センサ140が感知して消灯した場合は、永続的に消灯することを基本としてもよく、再度暗証番号を受け付けた場合にのみ次回設定された点灯時間になると自動的に点灯するようにしてもよい。
【0028】
<第一実施形態の変形例1>
図6を参照し、本実施形態における変形例1の制御方法について説明する。なお、上記制御方法と同じステップには同じステップ番号を付し、説明を簡略にする。制御部111は、紫外線照射制御装置101が商用電源に接続されると、S20において、暗証番号入力画面をタッチパネル120に出力し、暗証番号入力を受け付け可能にすると共に、検知フラグをOFFに初期化する。制御部111は、正規の暗証番号を受け付けた場合、S100において、設定時間入力画面を出力、設定時間を受け付け可能にし、使用者により点灯時間/消灯時間が入力され設定されると、記憶部112に点灯時間/消灯時間を記憶する。
【0029】
制御部111は、S102において点灯時間になるまで待機し、その点灯時間になったら、S104において、殺菌灯130を点灯する。制御部111は、S106において、人感センサ140が人の存在を感知するか否かを検査する。感知しない場合、制御部111は、S108において、消灯時間になるまで人感センサ140が感知するか否かの検査を繰り返し継続する。感知せずに設定された消灯時間になった場合、制御部111は、S110において、殺菌灯130を消灯する。また、S106において人感センサ140が人の存在を感知した場合、制御部111は、S114において検知フラグをONにし、その後S110において殺菌灯130を消灯する。
【0030】
制御部111は、S112において、検知フラグがONか否かを検査する。人感センサ140が人の存在を感知しなかった場合検知フラグはOFFに設定されているので、制御部111は、記憶部112が記憶する点灯時間になるまで待機し続ける。人感センサ140が人の存在を感知した場合検知フラグはONになっているので、制御部111は、S116において、次回ループのために検知フラグをOFFに初期設定すると共に、「退場してください」などのメッセージを伴って暗証番号入力画面をタッチパネル120に出力する。制御部111は、S118において、暗証番号入力画面に対して正規の暗証番号の入力があるか否かを検査する。所定時間内に正規の暗証番号の入力があった場合は、正規の人が何らかの必要があったため消灯時間前に照射領域に入ってしまったまたは誤って入ってしまったとして、入力後はその領域から退去するものと考えられるから点灯時間になる前であっても殺菌灯130を僅かな時間後(例えば数分後)に点灯する(S104)。しかし、所定時間内に正規の暗証番号の入力がなかった場合は、安全面を考慮し、記憶部112が記憶する次回の点灯時間になるまで待機し、殺菌灯130を消灯し続ける。
【0031】
このように、制御部111は、殺菌灯130が点灯中に信号受信部141が人感センサ140から信号を受信した場合、暗証番号入力画面の入力部121が正規の暗証番号を受け付けると、記憶部112に記憶する点灯時間になる前であっても殺菌灯130を点灯する。これによれば、点灯中に人を検知し殺菌灯130を消灯した場合、次回の点灯時間前であっても暗証番号を入力すれば点灯を再開することで、確実に殺菌・除菌を行うことができる。
【0032】
<第一実施形態の変形例2>
図7を参照し、本実施形態における変形例2の制御方法について説明する。なお、上記制御方法と同じステップには同じステップ番号を付し、説明を簡略にする。制御部111は、紫外線照射制御装置101が商用電源に接続されると、S20において、暗証番号入力画面をタッチパネル120に出力し、暗証番号入力を受け付け可能にすると共に、検知フラグをOFFに初期化する。制御部111は、正規の暗証番号を受け付けた場合、S100において、設定時間入力画面に使用者により点灯時間/消灯時間が入力されると、記憶部112に点灯時間/消灯時間を記憶する。
【0033】
制御部111は、S102において点灯時間になるまで待機し、その点灯時間になったら、S120において、検知フラグがONか否かを検査する。最初に検知フラグはOFFに設定されているので、制御部111は、S124において、殺菌灯130をインターバル照射する。図8を参照し、インターバル照射を説明する。インターバル照射とは、殺菌灯130をオンする時とオフする時を交互に繰り返して紫外線を照射することである。
【0034】
紫外線照射量(J/m)は、紫外線の放射照度(W/m)と照射時間(Sec)の積で与えられる。一般的に細菌やウイルスによりたとえば99.9%不活化に必要な紫外線照射量は知られているので、照射対象領域に存在しそうな細菌やウイルスに対応して殺菌するために必要な照射時間(Sec)は、紫外線照射量(J/m)÷紫外線照度(W/m)で得られる。紫外線放射照度は殺菌灯130の照射能力に基づくので、照射時間は、設置する殺菌灯130と想定する紫外線照射量に基づき設定できる。このような設定した照射時間をTonとし、この照射時間経過後殺菌灯130をオフしてもよい。
【0035】
一方、細菌は、完全に滅菌されない以上残った細胞が分裂し指数的に増殖する可能性があり、いずれは静止期になり増殖は停止するもののあまり増えることは好ましくない。したがって、照射時間Tonの後に殺菌灯130をオフするオフ時間Toff(照射時間Tonと照射時間Tonの間の時間)は、照射対象領域に存在しそうな細菌に対応して定めることが好ましい。しかし、細菌が増殖する速さは種類、環境や条件により大きく異なるので、照射時間Tonとオフ時間Toffのデューティ比がおおよそ1:10~1:20になるように定めるとよい。
【0036】
たとえば、照射時間Tonが2分の場合、オフ時間Toffが18分程度である。これは、20分が1周期となり、殺菌灯130の点灯と消灯を繰り返すように制御部111が殺菌灯130の点灯を制御することになる。すなわち、所定の周期とデューティ比で殺菌灯130の点灯と消灯を繰り返すことを、本明細書ではインターバル照射という。これによれば、紫外線による細菌の殺菌やウイルスの不活化できる時間と、それらが増殖する時間を考慮した適切な周期とデューティ比で殺菌灯の点灯と消灯を繰り返すインターバル照射を行うことで、使用エネルギーを低減すると共に確実に殺菌・除菌を行うことができる。
【0037】
殺菌灯130をインターバル照射し始めると、制御部111は、S106において、人感センサ140が人の存在を感知するか否かを検査する。感知しない場合、制御部111は、S108において、消灯時間になるまで人感センサ140が感知するか否かの検査を繰り返し継続する。感知せずに設定された消灯時間になった場合、制御部111は、S110において、殺菌灯130を消灯する。また、S106において人感センサ140が人の存在を感知した場合、制御部111は、S114において検知フラグをONにし、S110において殺菌灯130を消灯する。
【0038】
殺菌灯130を消灯すると、次回のループではいずれの場合であっても、制御部111は、S102において点灯時間になるまで待機し、その点灯時間になったら、S120において、検知フラグがONか否かを検査する。前回ループにおいて人感センサ140が感知して検知フラグがONになっている場合、制御部111は、S122において、検知フラグを次回のループのためにOFFにすると共に、デューティ比を増加させて、この増加させたデューティ比により殺菌灯130をインターバル照射する(S124)。
【0039】
前回のループ(前回の点灯時間から消灯時間の間)で人感センサ140が感知しなかった場合、予定されたインターバル照射が行われたと考えられるので、制御部111は、今回のループ(今回の点灯時間から消灯時間の間)においても前回のループと同じデューティ比でインターバル照射を行っても問題ないと思われる(図8(A))。しかし、前回のループで人感センサ140が感知した場合、予定されたインターバル照射が十分行われなかったと考えられる。
【0040】
図8(B)の左図に示すように、点灯時間から消灯時間までの間にインターバル照射時間ITが予定されていたところ、途中の経過時間ITonで人感センサ140が感知した場合、制御部111は、それ以降は殺菌灯130を消灯するので、IT-ITonの時間が予定照射時間より短いことになる。この場合、制御部111は、今回のループにおいては前回のループでのデューティ比より大きなデューティ比でインターバル照射を行う(図8(B)の右図)。どの程度増加させるかは、予定されたインターバル照射時間ITと実際のインターバル照射時間ITonの割合(IT/ITon)から計算してもよい。これにより、前回の照射中断時間により、殺菌できなかった細菌やウイルスまた増殖した細菌をより長い紫外線の照射時間により殺菌除菌機能を強化することで、点灯時間から消灯時間の間の時間すなわち予定点灯時間を増やすことなく、確実に殺菌・除菌を行うことができる。
【0041】
また、変形例1のように、人感センサ140が感知し正規の暗証番号を受け付けた場合でも、図8(C)の左図に示すようにIT-ITon1-ITon2の時間が予定照射時間より短いので、同様に、予定されたインターバル照射時間ITと実際のインターバル照射時間の割合(IT/(ITon1+ITon2))からデューティ比を計算し、より大きなデューティ比でインターバル照射を行うことが好ましい(図8(C)の右図)。
【0042】
制御部111は、人感センサ140から信号を受信して殺菌灯130を消灯した場合、次の点灯時間に殺菌灯130を点灯するときインターバル照射においてデューティ比を増加させることが好ましい。このように、点灯中に人を検知し殺菌灯130を消灯した場合、次の点灯時間に殺菌灯130を点灯するときインターバル照射のデューティ比を増加させることで、予定点灯時間を増やすことなく殺菌除菌機能を強化し、確実に殺菌・除菌を行うことができる。
【0043】
<第二実施形態>
図9図10を参照し、本実施形態における紫外線照射装置100Aを説明する。なお、上記実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、説明を省略する。紫外線照射装置100Aは、紫外線を照射する殺菌灯130Aと、殺菌灯130Aの点滅を制御する制御部111と、殺菌灯130Aの点灯時間/消灯時間や暗証番号を入力するための入力部121と、入力部121で入力された点灯時間等を記憶する記憶部112と、情報を出力する出力部122と、人の存在を検知する人感センサ140Aと、商用電源に接続され、主に殺菌灯130に電源を供給する電源部150と、を備える。
【0044】
殺菌灯130Aと人感センサ140Aは、紫外線照射装置100Aに組み込まれており、一体に構成されている。紫外線照射装置100Aは、紫外線照射が必要な場所に移動することができる、所謂移動可能な床置き式の装置である。殺菌灯130Aと人感センサ140Aは、上記実施形態の殺菌灯130および人感センサ140と機能的には同等であるが、コンパクトで軽量であることが好ましい。
【0045】
紫外線照射装置100Aは、下部の台座の側面にタッチパネル120を、台座の内部にマイクロプロセッサ110と電源部150を含み、また上部の頂部材には人感センサ140Aが設けられている。殺菌灯130Aは、台座と頂部材の間に取り付けられるように構成されている。
【0046】
制御部111は、記憶部112が記憶する点灯時間になると殺菌灯130Aを点灯し、その点灯中に人感センサ140Aが人の存在を検知すると、記憶部112が記憶する点灯時間になるまで殺菌灯130Aを消灯する。これによれば、点灯中に人を検知すると殺菌灯130Aを消灯することで人体に対して安全であると共に、次回の点灯時間になるまで消灯すなわち次回の点灯時間になれば自動的に点灯することで次回の点灯により確実に殺菌・除菌を行う紫外線照射装置100Aを提供することができる。
【0047】
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
【符号の説明】
【0048】
100 紫外線照射システム
101 紫外線照射制御装置
100A 紫外線照射装置
110 マイクロプロセッサ
111 制御部
112 記憶部
120 タッチパネル
121 入力部
122 出力部
130 殺菌灯
131 殺菌灯接続部
140 人感センサ
141 信号受信部
150 電源部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2021-01-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線を照射する殺菌灯の点滅を制御する紫外線照射制御装置であって、
前記殺菌灯の点滅を制御する制御部と、
前記殺菌灯の点灯時間を入力するための入力部と、
前記入力部で入力された点灯時間を記憶する記憶部と、
人の存在を検知するセンサから信号を受信する信号受信部と、
を備え、
前記制御部は、前記記憶部が記憶する点灯時間になると第1デューティ比で前記殺菌灯の点灯と消灯を繰り返す第1インターバル照射を行い、該第1インターバル照射中に前記信号受信部が前記センサから信号を受信した場合、前記記憶部が記憶する点灯時間になるまで前記殺菌灯を消灯し、次の点灯時間になると自動的に第2デューティ比で前記殺菌灯の点灯と消灯を繰り返す第2インターバル照射を行う紫外線照射制御装置であって、
前記第2デューティ比は、前記第1デューティ比に対する、予定された第1インターバル照射の時間ITと、前記殺菌灯を消灯したことにより減少した実際の第1インターバル照射の時間ITonとの割合(IT/ITon)から求められることを特徴とする、
紫外線照射制御装置。
【請求項2】
前記入力部は暗証番号の入力を受け付け可能であり、
前記制御部は、前記点灯中に前記信号受信部が前記センサから信号を受信した場合、前記入力部が正規の暗証番号を受け付けると、前記記憶部に記憶する点灯時間になる前であっても前記殺菌灯を点灯することを特徴とする請求項1に記載の紫外線照射制御装置。
【請求項3】
請求項1乃至のいずれかに記載の紫外線照射制御装置と、
前記殺菌灯と、
前記センサと、
を備える紫外線照射システム。
【請求項4】
紫外線を照射する殺菌灯と、
前記殺菌灯の点滅を制御する制御部と、
前記殺菌灯の点灯時間を入力するための入力部と、
前記入力部で入力された点灯時間を記憶する記憶部と、
人の存在を検知するセンサと、
を備え、
前記制御部は、前記記憶部が記憶する点灯時間になると第1デューティ比で前記殺菌灯の点灯と消灯を繰り返す第1インターバル照射を行い、該第1インターバル照射中に前記センサが人の存在を検知した場合、前記記憶部が記憶する点灯時間になるまで前記殺菌灯を消灯し、次の点灯時間になると自動的に第2デューティ比で前記殺菌灯の点灯と消灯を繰り返す第2インターバル照射を行う紫外線照射制御装置であって、
前記第2デューティ比は、前記第1デューティ比に対する、予定された第1インターバル照射の時間ITと、前記殺菌灯を消灯したことにより減少した実際の第1インターバル照射の時間ITonとの割合(IT/ITon)から求められることを特徴とする、
紫外線照射装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記課題を解決するために、紫外線を照射する殺菌灯の点滅を制御する紫外線照射制御装置であって、殺菌灯の点滅を制御する制御部と、殺菌灯の点灯時間を入力するための入力部と、入力部で入力された点灯時間を記憶する記憶部と、人の存在を検知するセンサから信号を受信する信号受信部と、を備え、制御部は、記憶部が記憶する点灯時間になると第1デューティ比で殺菌灯の点灯と消灯を繰り返す第1インターバル照射を行い、該第1インターバル照射中に信号受信部がセンサから信号を受信した場合、記憶部が記憶する点灯時間になるまで殺菌灯を消灯し、次の点灯時間になると自動的に第2デューティ比で殺菌灯の点灯と消灯を繰り返す第2インターバル照射を行う紫外線照射制御装置であって、第2デューティ比は、第1デューティ比に対する、予定された第1インターバル照射の時間ITと、殺菌灯を消灯したことにより減少した実際の第1インターバル照射の時間ITonとの割合(IT/ITon)から求められることを特徴とする紫外線照射制御装置が提供される。
これによれば、点灯中に人を検知すると殺菌灯を消灯することで人体に対して安全であると共に、次回の点灯時間になるまで消灯すなわち次回の点灯時間になれば自動的に点灯することで次回の点灯により確実に殺菌・除菌を行う紫外線照射制御装置を提供することができる。また、紫外線による細菌の殺菌やウイルスの不活化できる時間と、それらが増殖する時間を考慮した適切な周期とデューティ比で殺菌灯の点灯と消灯を繰り返すインターバル照射を行い、点灯中に人を検知し殺菌灯を消灯した場合、次の点灯時間に殺菌灯を点灯するときインターバル照射のデューティ比を増加させることで、予定点灯時間を増やすことなく殺菌除菌機能を強化し、確実に殺菌・除菌を行うことができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記課題を解決するために、紫外線を照射する殺菌灯と、殺菌灯の点滅を制御する制御部と、殺菌灯の点灯時間を入力するための入力部と、入力部で入力された点灯時間を記憶する記憶部と、人の存在を検知するセンサと、を備え、
制御部は、記憶部が記憶する点灯時間になると第1デューティ比で殺菌灯の点灯と消灯を繰り返す第1インターバル照射を行い、該第1インターバル照射中にセンサが人の存在を検知した場合、記憶部が記憶する点灯時間になるまで殺菌灯を消灯し、次の点灯時間になると自動的に第2デューティ比で殺菌灯の点灯と消灯を繰り返す第2インターバル照射を行う紫外線照射制御装置であって、第2デューティ比は、第1デューティ比に対する、予定された第1インターバル照射の時間ITと、殺菌灯を消灯したことにより減少した実際の第1インターバル照射の時間ITonとの割合(IT/ITon)から求められることを特徴とする紫外線照射装置が提供される。
これによれば、点灯中に人を検知すると殺菌灯を消灯することで人体に対して安全であると共に、次回の点灯時間になるまで消灯すなわち次回の点灯時間になれば自動的に点灯することで次回の点灯により確実に殺菌・除菌を行う紫外線照射装置を提供することができる。また、紫外線による細菌の殺菌やウイルスの不活化できる時間と、それらが増殖する時間を考慮した適切な周期とデューティ比で殺菌灯の点灯と消灯を繰り返すインターバル照射を行い、点灯中に人を検知し殺菌灯を消灯した場合、次の点灯時間に殺菌灯を点灯するときインターバル照射のデューティ比を増加させることで、予定点灯時間を増やすことなく殺菌除菌機能を強化し、確実に殺菌・除菌を行うことができる。