(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189750
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】軟質部材の取付構造
(51)【国際特許分類】
B43K 29/02 20060101AFI20221215BHJP
B43L 19/00 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
B43K29/02 F
B43L19/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022087340
(22)【出願日】2022-05-30
(31)【優先権主張番号】P 2021097863
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】303022891
【氏名又は名称】株式会社パイロットコーポレーション
(72)【発明者】
【氏名】福田 将弘
(72)【発明者】
【氏名】栗田 哲宏
(57)【要約】
【課題】着脱自在な軟質部材ユニットについて、着脱時に軟質部材の外面を傷めることがなく、且つ、軟質部材をより外れにくく、より強固に取り付けることができる軟質部材の取付構造を提供する。
【解決手段】軟質部材の取付構造は、筆記具の軸筒またはキャップ等の本体1の上端に、軟質部材ユニット6を着脱自在に取り付ける。軟質部材ユニット6は軟質部材3とカバー5を備える。本体1の上端は上方に突出する棒状部2を備える。軟質部材3は下端に下方に開口する取付孔4を備える。軟質部材3の外面には筒状のカバー5が固着されている。軟質部材3はカバー5の開口部51から突出する筒状突出部31を備える。棒状部2の外面と取付孔4の内面とが着脱自在に嵌合する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筆記具の軸筒またはキャップ等の本体の上端に、軟質部材とカバーを備える軟質部材ユニットを、着脱自在に取り付ける軟質部材の取付構造であって、前記本体の上端は上方に突出する棒状部を備え、前記軟質部材の下端は下方に開口する取付孔を備え、前記軟質部材の外面には筒状のカバーが固着され、前記軟質部材は前記カバーの下端から突出する筒状突出部を備え、前記棒状部の外面と前記取付孔の内面とが着脱自在に嵌合することを特徴とする軟質部材の取付構造。
【請求項2】
前記軟質部材ユニットが前記本体に取り付けられている状態で、前記棒状部の外面と前記取付孔の内面との嵌合部の径方向外方に前記カバーが位置していることを特徴とする請求項1に記載の軟質部材の取付構造。
【請求項3】
前記軟質部材と前記カバーとが、前記棒状部と前記取付孔との嵌合よりも強固に固着されていることを特徴とする請求項2に記載の軟質部材の取付構造。
【請求項4】
前記カバーには、前記取付孔と連通する通気孔が設けられており、前記軟質部材ユニットは前記本体に対して上下どちら側からでも装着可能であることを特徴とする請求項3に記載の軟質部材の取付構造。
【請求項5】
前記本体の上端は、前記棒状部を包囲する筒状の側壁部を備え、前記軟質部材ユニットが前記本体に取り付けられている状態で、前記筒状突出部が前記側壁部の径方向内方に収容されることを特徴とする請求項3に記載の軟質部材の取付構造。
【請求項6】
前記棒状部の外面には外側係合部、前記取付孔の内面には内側係合部が設けられ、前記本体に前記軟質部材ユニットを装着した際に、前記外側係合部と前記内側係合部とが係合することを特徴とする請求項5に記載の軟質部材の取付構造。
【請求項7】
前記カバーには、前記取付孔と連通する通気孔が設けられており、前記軟質部材ユニットは前記本体に対して上下どちら側からでも装着可能であり、前記軟質部材ユニットを前記本体に対して上下どちら側から装着した場合でも、前記外側係合部と前記内側係合部とが係合することを特徴とする請求項6に記載の軟質部材の取付構造。
【請求項8】
前記本体が、筆記具の上端を押圧操作することでペン先を出没させ、筆記状態と非筆記状態を切り替えることができるノック式筆記具の押圧操作部の上端部であって、前記本体はノック式筆記具の軸筒である外筒体の内部に軸方向に移動可能に収容されており、前記棒状部の上端が、常に前記外筒体の上端から上方に突出していることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の軟質部材の取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟質部材の取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、軟質部材を用いて摩擦動作を行うことで筆跡を熱変色させることができる熱変色性筆記具に関し、特許文献1には、非使用時に軟質部材をカバー(文献1における天冠)で覆うことで、軟質部材(文献1における消去部材)の汚れを防止し、且つカバーを外すと直ちに筆跡の摩擦動作を行うことができる軟質部材の取付構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1では、カバーより突出する軟質部材の突出部が筆記具の端部に嵌合する構造であるため、着脱時に軟質部材の突出部の外面を傷めてしまい、筆跡の消去性に影響を及ぼす可能性がある。さらに、突出部が短いため、強固な取り付けができず、外部から不意にカバーに力が加わった際に軟質部材が筆記具の端部から外れるおそれがあった。
【0005】
本発明は、前記従来の問題点を解決するものであって、着脱時に軟質部材の外面を傷めることがなく、且つ、軟質部材をより外れにくく、より強固に取り付けることができる軟質部材の取付構造を提供しようとするものである。尚、本発明では、本体において、「上」とは棒状部側を指し、「下」とはその反対側を指す。また、本発明で、軟質部材において、「下」とは棒状部への挿入側を指し、「上」とはその反対側を指す。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の第1の発明は、筆記具の軸筒またはキャップ等の本体の上端に、軟質部材とカバーを備える軟質部材ユニットを、着脱自在に取り付ける軟質部材の取付構造であって、前記本体の上端は上方に突出する棒状部を備え、前記軟質部材の下端は下方に開口する取付孔を備え、前記軟質部材の外面には筒状のカバーが固着され、前記軟質部材は前記カバーの下端から突出する筒状突出部を備え、前記棒状部の外面と前記取付孔の内面とが着脱自在に嵌合することを特徴とする。
【0007】
本願の第1の発明の軟質部材の取付構造は、前記構成により、着脱時に軟質部材の外面が傷つくことがない。さらに、棒状部の外面と取付孔の内面との嵌合部の長手寸法を、筒状突出部の長手寸法より大きく確保することができるため、外部から不意にカバーに力が加わっても、軟質部材ユニットが外れるおそれがない。
【0008】
本願の第2の発明の軟質部材の取付構造は、前記第1の発明において、前記軟質部材ユニットが前記本体に取り付けられている状態で、前記棒状部の外面と前記取付孔の内面との嵌合部の径方向外方に前記カバーが位置していることを特徴とする。
【0009】
本願の第2の発明は、前記構成により、軟質部材の取付孔を棒状部に装着する際、カバーにより軟質部材の径方向の膨出変形が規制され、棒状部の外面と取付孔の内面との嵌合部が径方向内方に押さえつけられるため、軟質部材のみで棒状部に嵌合する場合と比較してより大きな嵌合力を得ることができる。
【0010】
本願の第3の発明の軟質部材の取付構造は、前記第2の発明において、前記軟質部材と前記カバーとが、前記棒状部と前記取付孔との嵌合よりも強固に固着されていることを特徴とする。
【0011】
本願の第3の発明は、前記構成により、軟質部材ユニットが本体に取り付けられている状態において、棒状部に対する軟質部材の抜け力(即ち、棒状部から軟質部材を引き抜くために必要な力の大きさ)よりも、軟質部材に対するカバーの抜け力(即ち、軟質部材からカバーを引き抜くために必要な力の大きさ)の方が大きいため、カバーを把持して棒状部から軟質部材ユニットを取り外す際、カバーのみが外れることなく、確実に軟質部材ユニットを取り外すことができる。
【0012】
本願の第4の発明の軟質部材の取付構造は、前記第3の発明において、前記カバーには、前記取付孔と連通する通気孔が設けられており、前記軟質部材ユニットは前記本体に対して上下どちら側からでも装着可能であることを特徴とする。
【0013】
本願の第4の発明は、前記構成により、筒状突出部を上にして軟質部材ユニットを本体に装着した場合、従来の熱変色性筆記具のように軸筒を反転して、軸筒を保持して摩擦動作を行うことが可能となり、ユーザーの使用方法の選択肢を広げることができる。
【0014】
本願の第5の発明の軟質部材の取付構造は、前記第3の発明において、前記本体の上端は、前記棒状部を包囲する筒状の側壁部を備え、前記軟質部材ユニットが前記本体に取り付けられている状態で、前記筒状突出部が前記側壁部の径方向内方に収容されることを特徴とする。
【0015】
本願の第5の発明は、前記構成により、筒状突出部の側方が側壁部によって塞がれるため、軟質部材の汚れを確実に防ぐことができる。
【0016】
本願の第6の発明の軟質部材の取付構造は、前記第5の発明において、前記棒状部の外面には外側係合部、前記取付孔の内面には内側係合部が設けられ、前記本体に前記軟質部材ユニットを装着した際に、前記外側係合部と前記内側係合部とが係合することを特徴とする。
【0017】
本願の第6の発明は、前記構成により、軟質部材ユニットが本体から外れ難くなる。
【0018】
本願の第7の発明の軟質部材の取付構造は、前記第6の発明において、前記カバーには、前記取付孔と連通する通気孔が設けられており、前記軟質部材ユニットは前記本体に対して上下どちら側からでも装着可能であり、前記軟質部材ユニットを前記本体に対して上下どちら側から装着した場合でも、前記外側係合部と前記内側係合部とが係合することを特徴とする。
【0019】
本願の第7の発明は、前記構成により、軟質部材ユニットを本体に対して上下どちら側から装着した場合でも、軟質部材ユニットが本体から外れ難くなる。
【0020】
本願の第8の発明の軟質部材の取付構造は、前記第1乃至第7の何れかの発明において、前記本体が、筆記具の上端を押圧操作することでペン先を出没させ、筆記状態と非筆記状態を切り替えることができるノック式筆記具の押圧操作部の上端部であって、前記本体はノック式筆記具の軸筒である外筒体の内部に軸方向に移動可能に収容されており、前記棒状部の上端が、常に前記外筒体の上端から上方に突出していることを特徴とする。
【0021】
本願の第8の発明は、前記構成により、本体から軟質部材ユニットを外した状態でも、棒状部を押圧操作することで、本体を移動させ、ペン先を出没させることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、着脱時に軟質部材の外面を傷めることがなく、且つ、軟質部材をより外れにくく、より強固に取り付けることができる軟質部材の取付構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の第1実施形態において、本体と軟質部材ユニットを分解した状態を示す要部拡大縦断面図である。
【
図2】第1実施形態において、本体に軟質部材ユニットを装着した状態を示す要部拡大縦断面図である。
【
図3】第1実施形態において、本体に軟質部材ユニットを上下反転して装着した状態を示す要部拡大縦断面図である。
【
図4】第1実施形態におけるカバーを示す縦断面図である。
【
図5】第1実施形態における軟質部材ユニットの斜視図である。
【
図6】本発明の第2実施形態における棒状部を示す要部拡大正面図である。
【
図7】本発明の第3実施形態における棒状部を示す要部拡大正面図である。
【
図8】本発明の第4実施形態において、本体と軟質部材ユニットを分解した状態を示す要部拡大縦断面図である。
【
図9】第4実施形態において、本体に軟質部材ユニットを装着した状態を示す要部拡大縦断面図である。
【
図10】本発明の第5実施形態において、本体と軟質部材ユニットを分解した状態を示す要部拡大縦断面図である。
【
図11】第5実施形態において、本体に軟質部材ユニットを装着した状態を示す要部拡大縦断面図である。
【
図12】第6実施形態における軟質部材ユニットの縦断面図である。
【
図13】第7実施形態における軟質部材ユニットの縦断面図である。
【
図14】第8実施形態における軟質部材ユニットの縦断面図である。
【
図15】第8実施形態におけるカバーを示す縦断面図である。
【
図16】第9実施形態における軟質部材ユニットを示す縦断面図である。
【
図17】本発明の第10実施形態において、本体と軟質部材ユニットを分解した状態を示す要部拡大縦断面図である。
【
図18】第10実施形態において、本体に軟質部材ユニットを装着した状態を示す要部拡大縦断面図である。
【
図19】第10実施形態において、本体に軟質部材ユニットを上下反転して装着した状態を示す要部拡大縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の6つの実施形態について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。第1実施形態は本発明の基本形態であり、第2実施形態乃至第9実施形態は各部品の変形例である。各実施形態はそれぞれ組み合わせて利用してもよい。
【0025】
<第1実施形態>
図1乃至
図5に本発明の第1実施形態を示す。
【0026】
・本体
本体1は、合成樹脂(例えばポリプロピレン、ポリカーボネイト)または金属により形成される。本体1は、例えば、筆記具の軸筒、尾栓、軸筒のペン先側に着脱自在のキャップ等の筆記具用部品が挙げられる。本体1の上端には、本体段部11が設けられている。本体1の上端には、軸方向上方に突出する棒状部2が一体に形成される。棒状部2は、本体1がキャップの場合には、キャップの閉塞端側に形成され、本体1が軸筒の場合には、ペン先と反対側の端部(即ち軸筒の尾端)に形成される。尚、棒状部2は、本体1と一体に形成される構成以外に、別部品の取り付けにより構成することもできる。
【0027】
・棒状部
図1に示すように、棒状部2は横断面円形状の軸方向に延びる棒状体である。棒状部2の外径は、取付孔4の内径より僅かに大きく設定されている。本実施の形態では、棒状部2の長手寸法Aは13mmである。
【0028】
棒状部2の先端には、面取りが設けられていることが好ましい。面取りは、例えば円錐面、環状凸曲面が挙げられる。前記構成により、棒状部2に対する軟質部材ユニット6の挿入性が向上する。
【0029】
棒状部2の外面にはアンダーカット形状を設けないことが好ましい。棒状部2の外面の形状は、例えば、上方に向かうに従い外径が小さくなる形状、または、軸方向に渡り外径が一定のストレート形状が挙げられる。前記構成により、軟質部材ユニット6を着脱する際に棒状部2が取付孔4の内面に引っかからず、確実に着脱することができる。
【0030】
図2に示すように、棒状部2の長手寸法Aは筒状突出部31の長手寸法Bより大きく、筒状突出部31の長手寸法Bとカバー5の内孔の長手寸法Dの合計以下であることが好ましい(即ち、B<A≦B+D)。棒状部2の長手寸法Aの下限について、筒状突出部31の長手寸法Bとカバー5の内孔の長手寸法Dの半分の合計以上であることがより好ましい(即ち、B+(D/2)≦A≦B+D)。前記構成により、棒状部2が軟質部材ユニット6を確実に保持することができ、且つ、装着時に軟質部材ユニット6の上端から棒状部2が突出しないため、筆記具の外観を損ねない。
【0031】
・軟質部材ユニット
図5に軟質部材ユニット6の斜視図を示す。軟質部材ユニット6は、軟質部材3とカバー5とからなり、本体1と着脱自在に設けられている。軟質部材ユニット6は、カバー5を把持することで、筒状突出部31を用いて摩擦動作が可能である。
【0032】
・軟質部材
軟質部材3は、弾性材料により一体に形成される。弾性材料は、例えば、シリコーン樹脂、SBS樹脂(スチレン-ブタジエン-スチレン共重合体)、SEBS樹脂(スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン共重合体)などのゴム弾性を有する合成樹脂等が採用される。軟質部材3により、ペン先により紙面上に形成された熱変色性インキの筆跡を摩擦してその際の発生する摩擦熱で熱変色性インキの筆跡を熱変色させることができる。
【0033】
軟質部材3は、横断面円形状を備える筒状体からなる。軟質部材3は、カバー5の底部52に当接した状態でカバー5に固着されている。軟質部材3の軸心には、軸方向に取付孔4が貫設されている。軟質部材3の下端部の外周面には、凸曲面が形成されている。本実施の形態では、軟質部材3の外径は7mmであり、軟質部材3全体の長手寸法Cは18mmである。
【0034】
軟質部材3は、カバー5の開口部51から突出する筒状突出部31を備える。本実施の形態では、筒状突出部31の長手寸法Bは2mmである。
【0035】
・取付孔
取付孔4の内径は、棒状部2の外径より僅かに小さく設定されている。前記構成により、棒状部2と取付孔4とが着脱自在に嵌合する。
【0036】
・カバー
カバー5は、合成樹脂(例えばポリプロピレン、ポリカーボネイト)または金属により形成される。
図1、
図4に示すように、カバー5は横断面円形状を備える有底の筒状体である。カバー5は、軟質部材3の外面に隙間なく固着されている。カバー5は、開口部51を備える。開口部51からは、軟質部材3の筒状突出部31が突出している。カバー5は軟質部材3の外面に固着されていればよく、嵌合、圧入、係合、螺合、接着、または2色成形等によって設けてもよい。
【0037】
カバー5の底部52には、軸心に取付孔4と連通する通気孔53が設けられている。取付孔4と通気孔53により、誤って軟質部材ユニット6を呑み込んだ場合でも、空気流路を確保することができる。
【0038】
カバー5の外面には、凸凹部、ローレット部等からなる滑り止め部が設けられていてもよい。前記構成により、軟質部材ユニット6の着脱、及び摩擦動作が容易となる。
【0039】
・取り付け状態
本体1と軟質部材ユニット6とが着脱自在に取り付けられている。
図2に示すように、本体1に軟質部材ユニット6が取り付けられた状態で、本体1の本体段部11と軟質部材3の下端とが当接する。
【0040】
取付孔4の内径を棒状部2の外径より僅かに小さく設定したことにより、棒状部2の外面と取付孔4の内面とを確実に嵌合させることができる。
【0041】
取付孔4と通気孔53が軸方向に連通していることにより、棒状部2を取付孔4に嵌合する際、取付孔4の内部の空気を、圧縮させることなく確実に外部に逃がすことができ、本体1への軟質部材ユニット6の取付が容易となる。
【0042】
図3に示すように、通気孔53の内径が棒状部2の基部の外径より大きい。前記構成により、軟質部材ユニット6の上下を反転して本体1に装着することができる。軟質部材ユニット6を、筒状突出部31を上側にして装着することで、従来の熱変色性筆記具のように軸筒を反転して摩擦動作を行うことも可能となり、ユーザーが異なる複数の使用方法を選択することが可能となる。
【0043】
本実施の形態の軟質部材の取付構造は、筆記具の軸筒またはキャップ等の本体1の上端に、軟質部材3とカバー5を有する軟質部材ユニット6を、着脱自在に取り付ける軟質部材の取付構造であって、本体1の上端は上方に突出する棒状部2を備え、軟質部材3は下端に下方に開口する取付孔4を備え、軟質部材3の外面には筒状のカバー5が固着され、軟質部材3はカバー5の下端から突出する筒状突出部31を備え、棒状部2の外面と取付孔4の内面とが着脱自在に嵌合することにより、着脱時に軟質部材3の外面が傷つくことがない。さらに、棒状部2の外面と取付孔4の内面との嵌合部の長手寸法を、筒状突出部31の長手寸法Bより長く確保することができるため、外部から不意にカバー5に力が加わっても、軟質部材ユニット6が外れるおそれがない。
【0044】
本実施の形態の軟質部材の取付構造は、軟質部材ユニット6が棒状部2に取り付けられている状態で、棒状部2の外面と取付孔4の内面との径方向外方にカバー5が位置していることにより、軟質部材3の取付孔4を棒状部2に装着する際、カバー5により軟質部材3の径方向の膨出変形が規制され、棒状部2の外面と取付孔4の内面との嵌合部が径方向内方に押さえつけられるため、軟質部材3のみで棒状部2に嵌合する場合と比較してより大きな嵌合力を得ることができる。
【0045】
本実施の形態の軟質部材の取付構造は、軟質部材3とカバー5とが、棒状部2と取付孔4との嵌合よりも強固に固着されていることにより、棒状部2に対する軟質部材3の抜け力よりも、カバー5に対する軟質部材3の抜け力の方が大きいため、カバー5を把持して棒状部2から軟質部材ユニット6を取り外す際、カバー5のみが外れることなく、確実に軟質部材ユニット6を取り外すことができる。
【0046】
本実施の形態の軟質部材の取付構造は、カバー5には、取付孔4と連通する通気孔53が設けられており、軟質部材ユニット6は本体1に対して上下どちら側からでも装着可能であることにより、筒状突出部31を上にして軟質部材ユニット6を本体1に装着した場合、従来の熱変色性筆記具のように軸筒を反転して、軸筒を保持して摩擦動作を行うことが可能となり、ユーザーの使用方法の選択肢を広げることができる。
【0047】
<第2実施形態>
図6に本発明の第2実施形態を示す。第2実施形態は、第1実施形態における棒状部2の変形例である。第1実施形態と同じ構成及び作用効果については、説明を省略する。
【0048】
・棒状部
図6に示すように、棒状部2の表面には上部に小径部21が設けられている。小径部21の外径を取付孔4の内径より小さく設定することにより、軟質部材3の挿入性が向上する。
【0049】
棒状部2と小径部21との間には面取りが設けられていることが好ましい。
【0050】
<第3実施形態>
図7に本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態は、第1実施形態における棒状部2の変形例である。第1実施形態と同じ構成及び作用効果については、説明を省略する。
【0051】
・棒状部
図7に示すように、棒状部2の表面には軸方向に延びる縦リブ部22が周方向に複数本(本実施例では4本)設けられている。棒状部2の外径は取付孔4の内径より小さく設定されている。縦リブ部22の外周面の外径は、取付孔4の内径より僅かに大きく設定されている。前記構成により、棒状部2と軟質部材3との接触面積を小さくすることができ、適度な嵌合力を保ったまま、軟質部材ユニット6を着脱する際に必要な力を低減することができる。
【0052】
<第4実施形態>
図8、
図9に本発明の第4実施形態を示す。第4実施形態は、第1実施形態における本体1の変形例である。第1実施形態と同じ構成及び作用効果については、説明を省略する。
【0053】
・本体
本体1は、合成樹脂(例えばポリプロピレン、ポリカーボネイト)または金属により形成される。本体1は、例えば、筆記具の軸筒、または軸筒のペン先側に着脱自在のキャップ等の筆記具用部品が挙げられる。本体1の上端には、本体段部11が設けられている。本体1の上端には、軸方向上方に突出する棒状部2、及び棒状部2を包囲する筒状の側壁部7が一体に形成される。棒状部2は、本体1がキャップの場合には、キャップの閉塞端側に形成され、本体1が軸筒の場合には、ペン先と反対側の端部(即ち軸筒の尾端)に形成される。尚、棒状部2及び側壁部7は、本体1と一体に形成される構成以外に、別部品の取り付けにより構成することもできる。
【0054】
・棒状部
図8に示すように、棒状部2の長手寸法Aは、側壁部7の軸方向の高さEより大きい。即ち、棒状部2は側壁部7の上端より上方に突出している。前記構成により、軟質部材ユニット6が本体1に取り付けられている状態で、確実に棒状部2の外面と取付孔4の内面との嵌合部の径方向外方にカバー5が位置する。さらに、軟質部材ユニット6を本体1に取り付ける際、本体1の軸心からずれた位置において挿入を開始したとしても、棒状部2が位置決めとして機能し、筒状突出部31が側壁部7に到達する前に筒状突出部31が軸心に移動するため、筒状突出部31が側壁部7に接触せず、軟質部材3の外面に傷が付くことがない。
【0055】
・側壁部
側壁部7の内径は筒状突出部31の外径よりも大きく、カバー5の外径より小さい。側壁部7の軸方向の高さEは、筒状突出部31の長手寸法Bよりも大きい。前記構成により、円筒状の側壁部7の内面と、筒状突出部31の外面との非接触状態が維持されるため、着脱時に軟質部材3の外面が傷つくことがない。
【0056】
・取り付け状態
本体1と軟質部材ユニット6とが着脱自在に取り付けられている。
図9に示すように、本体1に軟質部材ユニット6が取り付けられた状態で、側壁部7の上端とカバー5の下端とが当接する。前記構成により、筒状突出部31の側方が側壁部7によって塞がれるため、軟質部材ユニット6が本体1に装着されている間、軟質部材3の汚れを確実に防ぐことができる。
【0057】
第1実施形態と同様、通気孔53の内径が棒状部2の基部の外径より大きい構成であれば、本体1に軟質部材ユニット6を装着する際、上下を反転して装着することができる。前記構成により、軟質部材ユニット6を、軟質部材3の筒状突出部31を上側にして装着することで、従来の熱変色性筆記具のように軸筒を反転して摩擦動作を行うことも可能となり、ユーザーが異なる複数の使用方法を選択することが可能となる。
【0058】
本実施の形態の軟質部材の取付構造は、本体1の上端は、棒状部2を包囲する筒状の側壁部7を備え、軟質部材ユニット6が本体1に取り付けられている状態で、筒状突出部31が側壁部7の径方向内方に収容されることにより、筒状突出部31の側方が側壁部7によって塞がれるため、軟質部材の汚れを確実に防ぐことができる。
【0059】
<第5実施形態>
図10、
図11に本発明の第5実施形態を示す。第5実施形態は、第1実施形態における本体1の変形例である。本実施例は、押圧操作部の上端を押圧操作することで先端からペン先を出没させ、筆記状態と非筆記状態を切り替えることができるノック式筆記具に関する。第1実施形態と同じ構成及び作用効果については、説明を省略する。
【0060】
・本体
本体1は、合成樹脂(例えばポリプロピレン、ポリカーボネイト)または金属により形成される。本体1は、ノック式筆記具の押圧操作部の上端部である。本体1の上端には、軸方向上方に突出する棒状部2が一体に形成される。尚、棒状部2は、本体1と一体に形成される構成以外に、別部品の取り付けにより構成することもできる。
【0061】
第4実施形態(
図8、
図9)と同様に、本体1の上端には側壁部7が設けられていてもよい。
【0062】
・外筒体
外筒体8は、合成樹脂(例えばポリプロピレン、ポリカーボネイト)または金属により形成される。外筒体8は筆記具の軸筒である。外筒体8の内部には、本体1が軸方向に移動可能に収容されている。外筒体8の内径は、軟質部材ユニット6の外径より大きい。
【0063】
図11に示すように、非筆記状態(ペン先没入状態)において、外筒体8の上端は本体1の本体段部11よりも上方に位置しており、外筒体8の上端と本体段部11の軸方向の位置の差Fは、常に筒状突出部31の長手寸法Bよりも大きい。前記構成により、筒状突出部31の側方が外筒体8によって塞がれるため、軟質部材ユニット6が本体1に装着されている間、軟質部材3の汚れを防止することができる。但し、本体1の上端に側壁部7が設けられている場合は、この限りではない。
【0064】
・棒状部
棒状部2の上端が、常に外筒体8の上端から上方に突出している。前記構成により、軟質部材ユニット6を外した状態でも、棒状部2を押圧操作することで、ペン先を出没させることができる。
【0065】
・軟質部材ユニット
軟質部材ユニット6が本体1に取り付けられている状態では、軟質部材ユニット6を押圧操作することで、ペン先を出没させることができる。
【0066】
本実施の形態の軟質部材の取付構造は、本体1が、筆記具の上端を押圧操作することでペン先を出没させ、筆記状態と非筆記状態を切り替えることができるノック式筆記具の押圧操作部の上端部であって、本体1はノック式筆記具の軸筒である外筒体8の内部に軸方向に移動可能に収容されており、棒状部2の上端が、常に外筒体8の上端から上方に突出していることにより、本体1から軟質部材ユニット6を外した状態でも、棒状部2を押圧操作することで、本体1を移動させ、ペン先を出没させることができる。
【0067】
<第6実施形態>
図12に本発明の第6実施形態を示す。第6実施形態は、第1実施形態における取付孔4の変形例である。第1実施形態と同じ構成及び作用効果については、説明を省略する。
【0068】
・取付孔
取付孔4の下端には拡径部41が設けられている。拡径部41と取付孔4の内面との間には、面取りが設けられている。拡径部41の軸方向の長さは、筒状突出部31の長手寸法Bよりも大きく設けられている。拡径部41は、軟質部材ユニット6の本体1への挿入性向上及び装着時の位置決めとして機能する。
【0069】
<第7実施形態>
図13に本発明の第7実施形態を示す。第7実施形態は、第1実施形態における軟質部材3の変形例である。第1実施形態と同じ構成及び作用効果については、説明を省略する。
【0070】
・軟質部材
図13に示すように、軟質部材3の筒状突出部31の外面には、大径部32が形成されている。前記構成により、摩擦動作時に使用する軟質部材3の領域をより大きく確保することができ、摩擦動作が容易になる。
【0071】
軟質部材3は、大径部32の上端に形成される軟質部材段部33とカバー5の下端とが当接した状態でカバー5に固着される。前記構成により、軟質部材3の上端がカバー5の底部52に当接する必要がなくなり、軟質部材3全体の長手寸法Cを短く抑えることができる。本実施の形態では、大径部32の外径は9mmであり、軟質部材3全体の長手寸法Cは6mmである。
【0072】
さらに、前記構成により、棒状部2と軟質部材3との接触面積を小さくすることができ、適度な嵌合力を保ったまま、軟質部材ユニット6を着脱する際に必要な力を低減することができる。
【0073】
・取り付け状態
第4実施形態(
図8、
図9)と同様に、本体1の上端に側壁部7が設けられている場合、大径部32の外径は、側壁部7の内径よりも小さく設定する。
【0074】
<第8実施形態>
図14、
図15に本発明の第8実施形態を示す。第8実施形態は、第1実施形態における軟質部材3及びカバー5の変形例である。第1実施形態と同じ構成及び作用効果については、説明を省略する。
【0075】
・軟質部材
軟質部材3は、横断面円形状を備える筒状体からなり、カバー5に固着されている。軟質部材3の軸心には、軸方向に取付孔4が貫設されている。軟質部材3の両端部の外周面には、凸曲面が形成されている。
【0076】
軟質部材3は、カバー5の開口部51から突出する筒状突出部31、及びカバー5の上側開口部54から突出する上側筒状突出部34を備える。本実施の形態では、筒状突出部31及び上側筒状突出部34の長手寸法は2mmである。
【0077】
筒状突出部31及び上側筒状突出部34はそれぞれ異なる形状でもよい。前記構成により、筒状突出部31及び上側筒状突出部34の形状によって軟質部材ユニット6の上下を使い分けることができる。
【0078】
・カバー
カバー5は、合成樹脂(例えばポリプロピレン、ポリカーボネイト)または金属により形成される。
図14、
図15に示すように、カバー5は横断面円形状を備える筒状体である。カバー5は、軟質部材3の外面に隙間なく固着されている。カバー5の両端は、開口部51、上側開口部54を備える。開口部51、上側開口部54からは、軟質部材3の筒状突出部31、上側筒状突出部34がそれぞれ突出している。カバー5は軟質部材3の外面に固着されていればよく、嵌合、圧入、係合、螺合、接着、または2色成形等によって設けてもよい。
【0079】
本実施の形態では、軟質部材ユニット6の上下を反転して本体1に装着することができる。前記構成により、従来の熱変色性筆記具のように軸筒を反転して摩擦動作を行う場合、例えば筒状突出部31が摩耗により使用不能となった際に、軟質部材ユニット6の上下を反転することで、未使用の上側筒状突出部34に入れ替えることができる。
【0080】
<第9実施形態>
図16に本発明の第9実施形態を示す。第9実施形態は、第8実施形態における軟質部材3の変形例である。第8実施形態と同じ構成及び作用効果については、説明を省略する。
【0081】
・軟質部材
軟質部材3の上下が別体で形成されており、軟質部材3の筒状突出部31の外面には、大径部32が形成されている。同様に、上側筒状突出部34の外面には、上側大径部35が形成されている。前記構成により、摩擦動作時に使用する軟質部材3の領域をより大きく確保することができ、摩擦動作が容易になる。
【0082】
下側の軟質部材3は、大径部32の上端に形成される軟質部材段部33とカバー5の下端とが当接した状態でカバー5に固着されている。上側の軟質部材3は、上側大径部35の下端に形成される上側軟質部材段部36とカバー5の上端とが当接した状態でカバー5に固着されている。前記構成により、軟質部材3全体の長手寸法Cを短く抑えることができる。
【0083】
さらに、前記構成により、棒状部2と軟質部材3との接触面積を小さくすることができ、適度な嵌合力を保ったまま、着脱する際に必要な力を低減することができる。
【0084】
軟質部材3の上下で別種の弾性材料を使用してもよい。前記構成により、1つの軟質部材ユニット6でありながら、筆跡に応じて別種の弾性材料を使い分けることができる。
【0085】
・取り付け状態
第4実施形態(
図8、
図9)と同様に、本体1の上端に側壁部7が設けられている場合、大径部32及び上側大径部35の外径は側壁部7の内径よりも小さく設定する。
【0086】
<第10実施形態>
図1乃至
図5に本発明の第1実施形態を示す。第10実施形態は、第4実施形態における棒状部2及び軟質部材3の変形例である。第4実施形態と同じ構成及び作用効果については、説明を省略する。
【0087】
・棒状部
図17に示すように、棒状部2の外面には外側係合部23が設けられている。外側係合部23は環状溝である。外側係合部23は、軸方向に並んだ環状突起と環状突起との間に形成される溝であってもよい。
【0088】
・取付孔
取付孔4の内径は、棒状部2の外径より僅かに大きく設定されている。
図17に示すように、取付孔4の内面には内側係合部42が設けられている。内側係合部42は環状突起である。内側係合部42の内径は外側係合部23の外径より僅かに小さく設定される。カバー5の下端から内側係合部42までの長手寸法G2と側壁部7の上端から外側係合部23までの長手寸法G3とは等しく設定される。即ち、G2=G3である。
【0089】
外側係合部23が環状突起、内側係合部42が環状溝であってもよい。また、前記環状突起は、同一軸方向位置に周状に離散して配置された点状の突起であってもよい。
【0090】
・取り付け状態
本体1と軟質部材ユニット6とが着脱自在に取り付けられている。
図18に示すように、本体1に軟質部材ユニット6が取り付ける際、外側係合部23と内側係合部42とが係合することにより、棒状部2と取付孔4とが着脱自在に嵌合する。側壁部7の上端とカバー5の下端とが当接するため、筒状突出部31が摩耗したとしても外側係合部23と内側係合部42との位置関係が変化することがない。
【0091】
第1実施形態と同様、通気孔53の内径が棒状部2の基部の外径より大きい構成であれば、本体1に軟質部材ユニット6を装着する際、上下を反転して装着することができる。さらに、カバー5の上端から内側係合部42までの長手寸法G1とカバー5の下端から内側係合部42までの長手寸法G2とを等しく設定することにより(即ち、G1=G2=G3)、
図19に示すように、軟質部材ユニット6の上下を反転して本体1に装着した場合でも、外側係合部23と内側係合部42とが係合する。軟質部材ユニット6を、筒状突出部31を上側にして装着することで、従来の熱変色性筆記具のように軸筒を反転して摩擦動作を行うことも可能となり、ユーザーが異なる複数の使用方法を選択することが可能となる。
【0092】
本実施の形態の軟質部材の取付構造は、棒状部2の外面には外側係合部23、取付孔4の内面には内側係合部42が設けられ、本体1に軟質部材ユニット6を装着した際に、外側係合部23と内側係合部42とが係合することにより、軟質部材ユニット6が本体1から外れ難くなる。
【0093】
本実施の形態の軟質部材の取付構造は、前記第6の発明において、カバー5には、取付孔4と連通する通気孔53が設けられており、軟質部材ユニット6は本体1に対して上下どちら側からでも装着可能であり、軟質部材ユニット6を本体1に対して上下どちら側から装着した場合でも、外側係合部23と内側係合部42とが係合することにより、軟質部材ユニット6を本体1に対して上下どちら側から装着した場合でも、軟質部材ユニット6が本体1から外れ難くなる。
【符号の説明】
【0094】
1 本体
11 本体段部
2 棒状部
21 小径部
22 縦リブ部
23 外側係合部
3 軟質部材
31 筒状突出部
32 大径部
33 軟質部材段部
34 上側筒状突出部
35 上側大径部
36 上側軟質部材段部
4 取付孔
41 拡径部
42 内側係合部
5 カバー
51 開口部
52 底部
53 通気孔
54 上側開口部
6 軟質部材ユニット
7 側壁部
8 外筒体
A 棒状部2の長手寸法
B 筒状突出部31の長手寸法
C 軟質部材3全体の長手寸法
D カバー5の内孔の長手寸法
E 側壁部7の軸方向の高さ
F 外筒体8の上端と本体段部11の軸方向の位置の差
G1 カバー5の上端から内側係合部42までの長手寸法
G2 カバー5の下端から内側係合部42までの長手寸法
G3 側壁部7の上端から外側係合部23までの長手寸法