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特開2022-189767重心の低下機能を備えた路上走行車のアクティブ・ショック・アブソーバを制御する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189767
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】重心の低下機能を備えた路上走行車のアクティブ・ショック・アブソーバを制御する方法
(51)【国際特許分類】
   B60G 17/00 20060101AFI20221215BHJP
【FI】
B60G17/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022092622
(22)【出願日】2022-06-08
(31)【優先権主張番号】102021000015170
(32)【優先日】2021-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】519463178
【氏名又は名称】フェラーリ エッセ.ピー.アー.
【氏名又は名称原語表記】FERRARI S.p.A.
【住所又は居所原語表記】Via Emilia Est, 1163, 41100 MODENA, Italy
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】弁理士法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フェデリコ ファヴァッリ
(72)【発明者】
【氏名】フランチェスカ ミンチグルッチ
【テーマコード(参考)】
3D301
【Fターム(参考)】
3D301AA04
3D301AA05
3D301AA10
3D301AB02
3D301DA08
3D301DA33
3D301DB48
3D301DB50
3D301EA04
3D301EA17
3D301EA21
3D301EA35
3D301EB16
3D301EC01
3D301EC05
(57)【要約】
【課題】路上走行車(1)のアクティブ・ショック・アブソーバ(6)を制御する方法が提供される。
【解決手段】各アクティブ・ショック・アブソーバ(6)は、車体フレーム(4)を車輪(2)のハブ(3)に接続するサスペンション(5)の一部であり、アクチュエータ(10)を備えている。本制御方法は、路上走行車(1)の縦加速度(a)及び横加速度(a)を求めるステップと、縦加速度(a)及び横加速度(a)に応じて、路上走行車(1)の重心(B)の所望の低下(hb-TGT)を確定するステップと、重心(B)の所望の低下(hb-TGT)を得るように、各アクティブ・ショック・アブソーバ(6)のアクチュエータ(10)を制御するステップと、を含む。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
路上走行車(1)のアクティブ・ショック・アブソーバ(6)を制御する方法であって、
各前記アクティブ・ショック・アブソーバ(6)は、車体フレーム(4)を車輪(2)のハブ(3)に接続するサスペンション(5)の一部であり、アクチュエータ(10)を備えており、前記制御方法は、前記路上走行車(1)の縦加速度(a)及び横加速度(a)を求めるステップを含み、
前記制御方法は、前記制御方法が、
前記縦加速度(a)のみに応じて、前記路上走行車(1)の重心(B)の所望の低下(hb-TGT)の第1の寄与を確定する更なるステップと、
前記横加速度(a)のみに応じて、前記路上走行車(1)の前記重心(B)の前記所望の低下(hb-TGT)の第2の寄与を確定する更なるステップと、
より大きな絶対値を有する前記寄与に等しい、前記路上走行車(1)の前記重心(B)の前記所望の低下(hb-TGT)を確定する更なるステップと、
前記重心(B)の前記所望の低下(hb-TGT)を得るように、各前記アクティブ・ショック・アブソーバ(6)の前記アクチュエータ(10)を制御する更なるステップと、を含むことを特徴とする、
路上走行車(1)のアクティブ・ショック・アブソーバ(6)を制御する方法。
【請求項2】
前記第1の寄与は、第1の線形則(L1)を用いて、前記縦加速度(a)に応じて確定される、請求項1に記載の制御方法。
【請求項3】
前記第1の線形則(L1)は、前記縦加速度(a)の前記絶対値が大きくなるにつれて、前記重心(B)の前記所望の低下(hb-TGT)を比例的に増大させることを伴う、請求項2に記載の制御方法。
【請求項4】
前記縦加速度(a)の前記絶対値が第1の閾値(TH1)よりも小さいときは、前記第1の線形則(L1)は前記重心(B)のゼロの所望の低下(hb-TGT)を伴う、請求項2に記載の制御方法。
【請求項5】
前記縦加速度(a)の前記絶対値が第2の閾値(TH2)よりも大きいときは、前記第1の線形則(L1)は、最大値(VMAX1)に等しい前記重心(B)の一定の所望の低下(hb-TGT)を伴う、請求項2に記載の制御方法。
【請求項6】
前記縦加速度(a)の前記絶対値が第1の閾値(TH1)よりも小さいときは、前記第1の線形則(L1)は前記重心(B)のゼロの所望の低下(hb-TGT)を伴い、
前記縦加速度(a)の前記絶対値が第2の閾値(TH2)よりも大きいときは、前記第1の線形則(L1)は、最大値(VMAX1)に等しい前記重心(B)の一定の所望の低下(hb-TGT)を伴い、また、
前記第1の線形則(L1)は、前記縦加速度(a)の前記絶対値が前記第1の閾値(TH1)に等しいときのゼロ値から、前記縦加速度(a)の前記絶対値が前記第2の閾値(TH2)に等しいときの最大値(VMAX1)まで、前記重心(B)の前記所望の低下(hb-TGT)を線形に変動させることを伴う、
請求項2に記載の制御方法。
【請求項7】
前記第2の寄与は、第2の線形則(L2)を用いて、前記横加速度(a)に応じて確定される、請求項1から6のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項8】
前記第2の線形則(L2)は、前記横加速度(a)の前記絶対値が大きくなるにつれて、前記重心(B)の前記所望の低下(hb-TGT)を比例的に増大させることを伴う、請求項7に記載の制御方法。
【請求項9】
前記横加速度(a)の前記絶対値がゼロであるときにのみ、前記第2の線形則(L2)は前記重心(B)のゼロの所望の低下(hb-TGT)を伴う、請求項7に記載の制御方法。
【請求項10】
前記第2の線形則(L2)は、前記横加速度(a)の前記絶対値がゼロであるときのゼロ値から、前記横加速度(a)の前記絶対値が最大であるときの最大値(VMAX2)まで、前記重心(B)の前記所望の低下(hb-TGT)を線形に変動させることを伴う、請求項7に記載の制御方法。
【請求項11】
前記重心(B)の前記所望の低下(hb-TGT)に応じて各前記アクティブ・ショック・アブソーバ(6)の前記アクチュエータ(10)の力目標値(F1...4-TGT)を求める、前記路上走行車(1)の数学モデルを使用する更なるステップと、
対応する前記力目標値(F1...4-TGT)を追求するように、各前記ショック・アブソーバの前記アクチュエータ(10)を制御する更なるステップと、を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項12】
前記重心(B)の前記所望の低下(hb-TGT)が、1~4Hzの範囲の周波数で再算出されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本特許出願は、2021年6月10日に出願されたイタリア特許出願第102021000015170号の優先権を主張するものであり、その開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、路上走行車のアクティブ・ショック・アブソーバを制御する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
パッシブ・ショック・アブソーバの動きは、路面から伝わる応力によってすべてが決まるものであり、それ故に、パッシブ・ショック・アブソーバは路面の「なすがまま」である。ここ数年、路面から伝わる応力によって生じる動きに加わる自律移動(即ち、路面から伝わる応力とは完全に別個である)を行うことができる、アクティブ・ショック・アブソーバが提案されており、アクティブ・ショック・アブソーバによって行われる自律移動の目的は、路面から伝わる応力に反応して、路上走行車の動的性能を最大にすること、又は路上走行車の運転快適性を向上させることである(同じ路上走行車において、運転者によって選択される運転の様式に応じて、そのアクティブ・ショック・アブソーバに異なる目標を追求させることができる)。
【0004】
アクティブ・ショック・アブソーバには、それ自体の電動アクチュエータ又は油圧アクチュエータが設けられており、このアクチュエータは、自律移動(即ち、路面から伝わる応力とは完全に別個である)を行わせるように制御され得、例えば、アクティブ・ショック・アブソーバのアクチュエータを制御することによって、各車輪上で独立して(走行車が静止している場合であっても)路上走行車の車体フレームを引き下げたり、引き上げたりすることができる。
【0005】
特許文献1には、路上走行車のアクティブ・サスペンションの制御について記載されており、カーブに沿って走行している間、路上走行車の車体は両方の車軸上で、かつカーブの内側で能動的に引き下げられ、これはなぜなら、アクティブ・サスペンションの運動学的特性が、カーブに沿って運転している間に、すべての車軸の車輪がより大きな負のキャンバ角に向かってキャンバ変動の影響を受けるように設計されているからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】独国特許出願公開第102005053222(A1)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、路上走行車のアクティブ・ショック・アブソーバを制御する方法であって、グリップ限界に近い状況下で運転中であっても、性能を最大化するような方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、添付の特許請求の範囲による、路上走行車のアクティブ・ショック・アブソーバを制御する方法が提供される。
【0009】
添付の特許請求の範囲で本発明の好ましい実施形態について述べており、当該特許請求の範囲は、本明細書の不可欠な部分を形成している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に従って制御される、4つのアクティブ・ショック・アブソーバを備える路上走行車の概略平面図である。
図2図1の路上走行車のサスペンションを示す概略図である。
図3】走行軌跡、走行速度、操舵角、及び姿勢角を強調表示している、カーブに沿って走行中の図1の路上走行車を示す概略図である。
図4図1の路上走行車の制御ユニットに実装された制御図である。
図5】縦加速度が変化するときの、図1の路上走行車の重心における所望の低下の変動を示す図である。
図6】横加速度が変化するときの、図1の路上走行車の重心における所望の低下の変動を示す図である。
図7】横加速度が変化するときの、図1の路上走行車における所望のロール角の変動を示す図である。
図8】縦加速度が変化するときの、図1の路上走行車における所望のピッチ角の変動を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明について、その非限定的な実施形態を示す添付の図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1において、参照番号1は、概して2本の前輪2及び2本の後輪2を備える路上走行車を示す。
【0013】
路上走行車1には、内燃エンジン及び/又は1つ若しくは複数の電動モータを備え得る、パワートレインシステム(公知であるが、本明細書には図示せず)が設けられている。
【0014】
各車輪2のハブ3(図2に概略的に示す)は、サスペンション5(図1に部分的に示す)によって路上走行車1の車体フレーム4に接続され、サスペンション5には、路面から伝わる応力によって生じる動きに加わる自律移動(即ち、路面から伝わる応力とは完全に別個である)を行うことができる、(電子制御式)アクティブ・ショック・アブソーバ6が設けられている。
【0015】
図2によれば、各アクティブ・ショック・アブソーバ6は、アクティブ・ショック・アブソーバ6の端部を画定する要素7と、アクティブ・ショック・アブソーバ6の他端部を画定しており、要素7に対して直線的に平行移動できるように、要素7に対して摺動するよう取り付けられた要素8とを備える。各アクティブ・ショック・アブソーバ6はばね9を備え、このばね9は、2つの要素7と8との間に接続されており、これら2つの要素7と8とが互いに対して直線的に平行移動するときに伸縮する。最後に、各アクティブ・ショック・アブソーバ6は電動アクチュエータ10を備え、この電動アクチュエータ10は、アクティブ・ショック・アブソーバ6に、要素7と要素8との間で自律移動(即ち、路面から伝わる応力とは完全に別個である)を行わせるように構成されており、これは即ち、要素7と要素8との間に印加される力Fを発生させられることを意味する。一実施例として、アクティブ・ショック・アブソーバ6を、米国特許出願公開第2008190104(A1)号明細書及び国際公開第2014145215(A2)号パンフレットに記載されている型式のものとすることができる。各アクティブ・ショック・アブソーバ6は位置センサ11(例えば、ポテンショメータである)を備え、この位置センサ11は、2つの要素7及び8の現在相対位置p1...4、即ち要素8の要素7に対する平行移動量を表す厳密な測定値を提供する。
【0016】
路上走行車1は、とりわけ、以下に述べるようにアクティブ・ショック・アブソーバ6のアクチュエータ10を制御する、電子制御ユニット(electronic control unit 「ECU」)12を備え、この制御ユニット12は物理的な観点から言うと、単一の装置又は複数の装置から構成され得、これらは互いから分離されており、路上走行車1のCANネットワーク(Controller Area Network:CAN)を介して通信している。
【0017】
図1によれば、路上走行車1は縦加速度計13と横加速度計14とを備え、これらは車体フレーム4に取り付けられており、即ち、車体フレーム4と一体的に作動するように車体フレーム4にしっかりと固定されており、車体フレーム4における(即ち、路上走行車1の)縦加速度a及び横加速度aをそれぞれ測定するように構成されている。有効な一実施形態によれば、2つの加速度計13及び14は、縦加速度a及び横加速度aの両方を示す単一のセンサ(例えば、3軸加速度計である)に一体化され得る。制御ユニット12は、縦加速度a及び横加速度aの現在値を周期的に読み取るために、加速度計13及び14に(直接的、又は路上走行車1のBUSネットワークを介して間接的に)接続されている。
【0018】
制御ユニット12は、前輪2(典型的には、路上走行車1のBUSネットワークを介して)の操舵角α(図3に示す)の現在値を周期的に読み取ることができる。
【0019】
図4によれば、制御ユニット12は、既知の方法で路上走行車1の実姿勢角β(即ち、路上走行車1の縦軸xと、重心Bにおける路上走行車1の走行速度Vの方向との間に成す角度)を測定する推定ブロック15を実装している。一実施例として、制御ユニット12の推定ブロック15は、3軸ジャイロスコープ及びGPS追跡ユニットによってリアルタイムで提供される測定値を使用して、路上走行車1がたどる軌跡Tを推定しており、具体的には軌跡Tは、3軸ジャイロスコープによって測定された加速度を、時間内に2回積分することによって求められ、また、GPS追跡ユニットによって提供される測定値を使用して、積分プロセス中に発生する位置誤差が周期的に相殺されている。さらに、制御ユニット12の推定ブロック15は、3軸ジャイロスコープによってリアルタイムで提供される測定値を使用して、重心Bにおける路上走行車1の走行速度Vを推定しており、具体的には、重心Bにおける路上走行車1の速度Vは、3軸ジャイロスコープによって測定された加速度を、時間内に1回積分することによって求められる(重心Bにおける路上走行車1の走行速度Vが、実際に路上走行車1がたどる軌跡Tから外れていないかを確認し、外れているならば、そして著しい逸脱が見られる場合には、使用されるパラメータに対する補正を行う計算を、少なくとも1回追加で反復することが実行される)。
【0020】
制御ユニット12は推定ブロック16を実装しており、この推定ブロック16は、ヨー角ψ(即ち、重心Bを通る縦軸を中心とした路上走行車1の振動角)、及び実質的にはヨー速度Vψ、即ちヨー角ψの経時変動を既知の方法で測定している(ヨー速度Vψは、ヨー角ψを経時的に導出することによって測定され得る)。有効な一実施形態によれば、ヨー速度Vψは、2つの加速度計13及び14を組み込んだ同一のセンサによって測定かつ提供され得、これは即ち、一体型センサが、縦加速度a及び横加速度aに加えて、ヨー速度Vψをも提供することを意味し、ヨー角ψは、ヨー速度Vψを経時的に積分することによって求められ得る。
【0021】
図4によれば、制御ユニット12は算出ブロック17を実装しており、この算出ブロック17は、位置センサ11によって提供される4つのアクティブ・ショック・アブソーバ6の位置p1...4、縦加速度計13によって提供される縦加速度a、横加速度計14によって提供される横加速度a、推定ブロック15によって提供される姿勢角β、及び推定ブロック16によって提供されるヨー速度Vψを、入力として受け取る。算出ブロック17は、以下でより詳細に説明する方法で、重心Bの所望の低下hb-TGT、即ち外部干渉がない場合(例えば、路上走行車1が静止しているとき)の重心Bが示す標準位置に対して、重心Bを引き下げるべき程度を示す値(通常はmm単位で表される)を求める。さらに、算出ブロック17は、以下でより詳細に説明する方法で、所望のロール角φTGT及び所望のピッチ角θTGTを求める。
【0022】
重心Bの所望の低下hb-TGTの目的は、絶対荷重の伝達を減少させることによってより良好な性能を得るような動的条件で、路上走行車1を引き下げて、最終的な効果として、車輪2のタイヤの全体的なグリップ力を増加させる(即ち、受ける応力が大きい車輪2と、受ける応力が小さい車輪2とが存在する代わりに、各車輪2が基本的に同程度の応力を受ける)ことであり、ここでは、横すべりの場合と縦すべりの場合との両方で荷重伝達の減少が起こり、その結果、最大横加速度a及び最大縦加速度aに関する性能が改良されることになる。したがって、縦荷重の伝達が減少することにより、より大きな力が地面に伝達されるようになり、その結果、最大縦加速度aが増加するようになるので、重心Bの所望の低下hb-TGTがさらに、加速段階及び制動段階に良い影響を与えることになる。
【0023】
所望のロール角φTGTを制御する目的は、動的かつ静的ロールを低減することであり、即ち、入力周波数が変化するにつれて、静的ロールの傾斜と所望の動的挙動との両方を定義することが可能である。
【0024】
所望のピッチ角θTGTを制御する目的は、静的かつ動的ピッチを減少させること、空力的作用点を最適化するために、路上走行車1の姿勢を変化させること、及び車輪2のアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)が介入する制動動作における過渡現象を減衰させることである。ピッチを減少させることやピッチのダイナミクスを減速させることが、垂直抗力のより迅速な安定化をもたらし、空力バランスを向上させるので(したがって、縦荷重の伝達を減少させる)、これらの個々の効果が制動空間の改良につながる。
【0025】
図4によれば、制御ユニット12は算出ブロック18を実装しており、この算出ブロック18は、算出ブロック17からの入力として、重心Bの所望の低下hb-TGT、所望のロール角φTGT、及び所望のピッチ角θTGTを受け取り、次いで各アクティブ・ショック・アブソーバ6に対して、アクティブ・ショック・アブソーバ6が発生させるはずであり、それ故にニュートンで表される所望の力F1...4-TGT(即ち、力目標値である)を確定する。つまり、各アクティブ・ショック・アブソーバ6の電動アクチュエータ10は、対応する所望の力F1...4-TGTを追求するように、即ち対応する所望の力F1...4-TGTを発生させるように制御されている。
【0026】
好ましい一実施形態によれば、算出ブロック18は路上走行車1のある数学モデルを使用しており、この数学モデルは、入力変数(重心Bの所望の低下hb-TGT、所望のロール角φTGT及び所望のピッチ角θTGTである)の瞬時値に応じて、出力変数(アクティブ・ショック・アブソーバ6が発生させる所望の力F1...4-TGTである)の瞬時値を提供するものである。
【0027】
好ましくは、制御ユニット12に実装された算出ブロック17が、重心Bの所望の低下hb-TGT、所望のロール角φTGT、及び所望のピッチ角θTGTを、概して1~4Hzの範囲の比較的低い周波数で再算出(更新)しているため、制御ユニット12に実装された算出ブロック18が、算出ブロック17と同一の更新周波数で所望の力F1...4-TGTを再算出(更新)していることは言うまでもない。
【0028】
制御ユニット12に実装された算出ブロック17は、縦加速度a及び横加速度aに応じて、路上走行車1の重心Bの所望の低下hb-TGTを確定する(上述したように、各ショック・アブソーバ6のアクチュエータ10は、算出ブロック18の動作によって、重心Bの所望の低下hb-TGTを得るように制御されている)。具体的には、算出ブロック17は、縦加速度aのみに応じて(即ち、横加速度aを考慮せずに)第1の寄与を確定し、また横加速度aのみに応じて(即ち、縦加速度aを考慮せずに)第2の寄与を確定し、次いで、重心Bの所望の低下hb-TGTを、第1の寄与と第2の寄与との間の絶対値の大きい方として求める(即ち、より大きな絶対値を有する寄与を選択する)。換言すれば、重心Bの所望の低下hb-TGTは、より大きな絶対値を有する寄与に等しい。
【0029】
図5によれば、算出ブロック17は、線形則L1(図5に示す)を用いて、縦加速度aに応じて重心Bの所望の低下hb-TGT(即ち、重心Bの所望の低下hb-TGTの第1の寄与である)を確定する。この線形則L1は、正及び負の縦加速度aに対して鏡のように対称であり(重心Bの所望の低下hb-TGTが、縦加速度aの符号にかかわらず常に負になるため、鏡のように対称となる)、縦加速度aの絶対値が大きくなるにつれて、重心Bの所望の低下hb-TGTを比例的に増大させることを伴う。具体的には、縦加速度aの絶対値が閾値TH1よりも小さいときは、線形則L1は重心Bのゼロの所望の低下hb-TGTを伴い、縦加速度aの絶対値が閾値TH2よりも大きいときは、最大値VMAX1に等しい重心Bの一定の所望の低下hb-TGTを伴い、また、縦加速度aの絶対値が第1の閾値TH1に等しいときから、縦加速度aの絶対値が第2の閾値TH2に等しいときの最大値VMAX1まで、重心Bの所望の低下hb-TGTを線形に変動させることを伴う。
【0030】
図5に示す実施形態では、最大値VMAX1は(その絶対値が)20mmに等しく(図5では、値VMAX1は、低下していることを示すために負である)、閾値TH1は(その絶対値が)0.25gに等しく、また、閾値TH2は(その絶対値が)1gに等しく、ここで、文字「g」は、地球上で測定される平均重力加速度を示し、これは慣例により、9.80665m/sに相当する。
【0031】
図6によれば、算出ブロック17は、線形則L2を用いて、横加速度aに応じて重心Bの所望の低下hb-TGT(即ち、重心Bの所望の低下hb-TGTの第2の寄与である)を確定する。この線形則L2は、正及び負の横加速度aに対して鏡のように対称であり(重心Bの所望の低下hb-TGTが、横加速度aの符号にかかわらず常に負になるため、鏡のように対称となる)、あらゆる運転条件において、横加速度aの絶対値が大きくなるにつれて、重心Bの所望の低下hb-TGTを比例的に増大させることを伴うものであり、具体的には、横加速度aの絶対値がゼロであるときにのみ、線形則L2は重心Bのゼロの所望の低下hb-TGTを伴い、また、横加速度aの絶対値がゼロであるときのゼロ値から、横加速度aの絶対値が最大であるときの最大値VMAX2まで、重心Bの所望の低下hb-TGTを線形に変動させることを伴う。
【0032】
図6に示す実施形態では、値VMAX2は(その絶対値が)22.5mmに等しく(図6では、値VMAX2は、低下していることを示すために負である)、また、横加速度aが(その絶対値が)1.5gに等しいときにその値に到達される。
【0033】
上述したように、算出ブロック18は、重心Bの所望の低下hb-TGTに応じて(同様に)各アクティブ・ショック・アブソーバ6のアクチュエータ10の力目標値F1...4-TGTを確定する、路上走行車1の数学モデルを使用しており、その結果として、各ショック・アブソーバのアクチュエータ10は、対応する力目標値F1...4-TGTを追求するように制御されている。
【0034】
好ましい一実施形態によれば、重心Bの所望の低下hb-TGTは、縦加速度a及び横加速度aの両方に応じて確定されるが、異なる一実施形態によれば、重心Bの所望の低下hb-TGTは、縦加速度aのみに応じて、又は横加速度aのみに応じて確定される。
【0035】
図7によれば、算出ブロック17は、線形則L3を用いて、横加速度aのみに応じて所望のロール角φTGTを確定する。この線形則L3は、正及び負の横加速度aに対して鏡のように対称であり(即ち、横加速度aが正であるとき、ロール角φTGTは常に正になり、また、横加速度aが負であるとき、ロール角φTGTは常に負になる)、また、横加速度aの絶対値が1g増大するたびに、所望のロール角φTGTを1.0°~1.8°の範囲の値(好ましくは1.4°に等しい)だけ線形に変動させることを伴い、これは即ち、線形則L3が、1.0°/g~1.8°/gの範囲であり、好ましくは1.4°/gに等しい傾斜(加速度の単位当たりの角度の変動である)を伴うことを意味する。したがって、線形則L3は、横加速度aの絶対値が増大するにつれて、所望のロール角φTGTの絶対値を比例的に変動させることを伴い、具体的には、横加速度aの絶対値がゼロであるときにのみ、線形則L3はゼロの所望ロール角φTGTを伴い、換言すれば、線形則L3は、横加速度aの絶対値がゼロであるときのゼロ値から、横加速度aの絶対値が最大であるときの最大絶対値VMAX3まで、所望のロール角φTGTを線形に変動させることを伴う。
【0036】
図7に示す実施形態では、値VMAX3の絶対値は1.8°~2.4°の範囲であり、好ましくは2.1°に等しく、また、横加速度aが(その絶対値が)1.5gに等しいときにその値に到達される。
【0037】
図8によれば、算出ブロック17は、線形則L4を用いて、縦加速度aのみに応じて所望のピッチ角θTGTを確定する。この線形則L4は、正又は負の横加速度aに対して対称ではなく(即ち、線形則L4は、正のピッチ角θTGTに向かって不均衡になっており、これは、路上走行車1の前部を引き下げ、かつ路上走行車1の後部を引き上げることを伴う)、また、縦加速度aの絶対値が1g増大するたびに、所望のピッチ角θTGTを1.2°~2.0°の範囲の値(好ましくは1.6°に等しい)だけ変動させることを伴い、これは即ち、線形則L4が、1.2°/g~2.0°/gの範囲であり、好ましくは1.6°/gに等しい傾斜(加速度の単位当たりの角度の変動である)を伴うことを意味する。
【0038】
線形則L4は、縦加速度aの値が減少するにつれて、所望のピッチ角θTGTを比例的に増大させることを伴う。具体的には、縦加速度aの値がゼロであるとき、線形則L4はゼロよりも大きい正のピッチ角θTGTを伴い、縦加速度aの値が正であり(路上走行車1が加速している)、また好ましくは少なくとも0.3gよりも大きいとき、線形則L4は負のピッチ角θTGTを伴い、具体的には、縦加速度aの値が正であり(即ち、路上走行車1が加速している)、0.3g~0.5gの範囲(好ましくは0.4gに等しい)であるときに、線形則L4はゼロピッチ角θTGTを伴う。
【0039】
図8に示す実施形態では、線形則L4は、最大減速度である場合及び最大加速度である場合に、それぞれ所望のピッチ角θTGTの範囲が+2.0°~-0.5°となることを伴う。
【0040】
上述したように、算出ブロック18は、所望のロール角φTGT及び所望のピッチ角θTGTに応じて(同様に)各アクティブ・ショック・アブソーバ6のアクチュエータ10の力目標値F1...4-TGTを確定する、路上走行車1の数学モデルを使用しており、その結果として、各ショック・アブソーバのアクチュエータ10は、対応する力目標値F1...4-TGTを追求するように制御されている。
【0041】
好ましい一実施形態によれば、算出ブロック18(所望のロール角φTGTを確定し、所望のロール角φTGTに応じて各アクティブ・ショック・アブソーバ6のアクチュエータ10の力目標値F1...4-TGTを確定する)は、所望のロール角φTGTに応じて総アンチロールモーメントを求め(即ち、所望のロール角φTGTが得られるようにする総アンチロールモーメントである)、前車軸(2本の前輪2を含む)と後車軸(2本の後輪2を含む)との間における総アンチロールモーメント分布を確定し、次いで総アンチロールモーメントに応じて、また前車軸と後車軸との間における総アンチロールモーメント分布に応じて、各アクティブ・ショック・アブソーバ6のアクチュエータ10の力目標値F1...4-TGTを確定する。
【0042】
この総アンチロールモーメントは通常、前車軸と後車軸との間で対称的に分布しており、即ち、前車軸に対して発生するアンチロールモーメントは、後車軸に対して発生するアンチロールモーメントに常に等しくなる。この総アンチロールモーメントが非対称に分布すると有利であることが観察されており、この場合、前車軸に対して発生するアンチロールモーメントは、後車軸に対して発生するアンチロールモーメントとは異なっており、さらに、路上走行車1の動態に応じて、総アンチロールモーメント分布を(総アンチロールモーメントの一部を前車軸から後車軸へ、又は後車軸から前車軸へと移動させることによって)変化させることができる。
【0043】
好ましい一実施形態によれば、総アンチロールモーメント分布は、後車軸のアンチロールモーメントの増加を特定するもので、-12%~-6%の範囲となる(即ち、後車軸のアンチロールモーメントは前車軸のアンチロールモーメントよりも12%~6%大きい)下限値と、前車軸のアンチロールモーメントの増加を特定するもので、+1.5%~+4%の範囲となる(即ち、前車軸のアンチロールモーメントは後車軸のアンチロールモーメントよりも1.5%~4%大きい)上限値とを伴う。
【0044】
算出ブロック18は、路上走行車1がこれからカーブし始めるところなのか、又はカーブの最中にあるのかを判定し、路上走行車1がこれからカーブし始めるとき、又はカーブの最中にあるときに、後車軸に向かうほど不均衡になる総アンチロールモーメント分布を確定する。さらに、算出ブロック18は、路上走行車1がカーブを脱出するところなのかを判定し、路上走行車1がカーブを脱出しているときに、前車軸に向かうほど不均衡ではなくなる総アンチロールモーメント分布を確定する。
【0045】
算出ブロック18は、路上走行車1がオーバーステア挙動を示しているかどうかを判定し、路上走行車1がオーバーステア挙動を示している場合は、(路上走行車1によりニュートラルな挙動をもたらそうと試みて、オーバーステア挙動に対抗すべく)、前車軸に向かう総アンチロールモーメント分布の均衡を崩す。同様に、算出ブロック18は、路上走行車1がアンダーステア挙動を示しているかどうかを判定し、路上走行車1がアンダーステア挙動を示している場合は(路上走行車1によりニュートラルな挙動をもたらそうと試みて、アンダーステア挙動に対抗すべく)、後車軸に向かう総アンチロールモーメント分布の均衡を崩す。
【0046】
ロール制御によって導入される総アンチロールモーメントは、前車軸と後車軸との間で任意に分布させることができ、こうした分布を選択することは、2つの車軸間における横荷重の伝達分布に影響を及ぼすが、総伝達量を変化させることはない。後車軸に向かうほどより不均衡になる分布は通常、前車軸への荷重集中を遅らせるため、最大横加速度を増加させるので、この構成は、走行車がこれからカーブし始めるとき、又は純粋な横すべりを伴うカーブの最中にあるときに好適となる。他方、前車軸に移動する分布は、最大横加速度を減少させ、前車軸への荷重集中を進めるが、同時に後車軸を優先し、抗力をより一層伝達させるようにするので、この構成は、カーブを脱出する引張段階中に好適となる。このアンチロールモーメント分布は、カーブ運転の個々の段階において路上走行車1をより良好な状態にするために、動的に変化させることができ、その一例として、アンチロールモーメント分布は、-8.5%(走行車がこれからカーブし始めるとき、又はカーブの最中にあるとき)、及び-3%(カーブを脱出するとき)の値を伴い得、これにより約5%の変動を使用することになる。
【0047】
重心Bの高さの制御と、ロール角φの制御とを組み合わせることにより、カーブ内側の角度を静止状態に維持し、カーブ外側の角度位置を不変のままにすることができるため、非制御路上走行車1のロール角φの半分に相当する所望のロール角φTGTを施すことにより(即ち、アクティブ・ショック・アブソーバ6がオフにされるため、パッシブモードでのみ)、かつ非制御路上走行車1のカーブ外側における角度低下の半分に相当する重心Bの所望の低下hb-TGTを施すことにより(即ち、アクティブ・ショック・アブソーバ6がオフにされるため、パッシブモードでのみ)、理想的な挙動が得られる。こうした機能は横加速度aに依存しており、具体的には、カーブに沿って運転するとき、重心Bを引き下げてロールを低減するように、カーブ内側の角度で下方向力が働き、カーブの引張を回避するが、ロール傾斜をさらに低減するためには、上方向力を外角に作用させること(この力は、いずれにせよ、内角に対して必要となる力よりもはるかに小さい)も必要である。
【0048】
重心Bの高さの制御と、静的ピッチ角θの制御とを組み合わせることにより、前車軸と後車軸との間で地面からの高さを差別化することを通じて重心Bの低下をもたらし、これによって空力効率の最良点で動作させるようにしている。こうした機能性は、実際に、所定の空力マップに従って適切な位置決めで垂直荷重を増加させることができるという絶対的な性能を得るために、また、直線道路に沿って走行するときに、走行車の前方移動に対する抵抗を低減することができるため、消費効率を目的とする両方の面で重要である。例えば、当該制御は、100km/hを下回る速度では2つの車軸間の高さが不均衡になることをまったく伴い得ず、また、100km/hを超える速度では、後車軸と比較して前車軸をより大きく引き下げることによって垂直荷重が増加することや、前方移動に対する抵抗を低減するために、直線道路に沿った走行時も同様に前車軸を引き下げることを伴わない場合もある。
【0049】
重心Bの高さの制御と、静的ピッチ角θの制御とを組み合わせることにより、制動空間もまた最適化される。重心を低下させることにより、縦荷重の伝達がより小さくなり、結果として全体的なグリップ力が増加する一方、静的及び動的ピッチ角θの両方を制御することにより、垂直抗力がより迅速に安定化するようになる。
【0050】
本明細書に記載の実施形態を互いに組み合わせることができるが、これを理由として、本発明の保護範囲を超えることはない。
【0051】
上記の制御方法は、様々な利点を有するものである。
【0052】
まず、上記の制御方法は、カーブに沿った場合でも、また直線道路に沿った場合でも(カーブから脱出するときの加速時や、カーブに進入するときの減速時にも)、グリップ限界付近(典型的には轍上である)を走行するときの、路上走行車1の性能を向上させるものである。
【0053】
とりわけ、上記の制御方法は、静的及び動的ロールの両方、並びに静的及び動的ピッチの両方を減少させており、こうした減少が運転者によって直接知覚され得、その結果運転者は、路上走行車1をより安定して、それ故により楽しく(より安全に)運転していると感じることになる。また、重心Bを低下させることで、絶対荷重の伝達を減少させ、それ故にすべての車輪2が自身の限界で動作できるようになるため、性能の向上を決定づけることになる。静的及び動的ピッチが減少すると、制動性能が向上する。アンチロールモーメントを動的に分布させると、車輪2のタイヤ摩擦楕円を好適に管理できるようになるため、制動性能が向上することになる。
【0054】
即ち、上記の制御方法は、純粋な性能向上を果たし、ラップタイムを短縮し、かつ運転の楽しみをも増進させて、運転者に乗り心地の良い車だと感じさせている。
【0055】
さらに、上記の制御方法は、あらゆる運転条件において極めて頑強かつ安全であり、即ち、サスペンション5の異常な振動や過剰伸長を発生させ得る制御誤差のリスクが、基本的に皆無である。
【0056】
最後に、上記の制御方法は、著しい計算能力又は広大なメモリ空間のいずれも必要としないため、実装が簡易に済み、経済的である。
【符号の説明】
【0057】
1 走行車
2 車輪
3 ハブ
4 車体フレーム
5 サスペンション
6 アクティブ・ショック・アブソーバ
7 要素
8 要素
9 ばね
10 電動アクチュエータ
11 位置センサ
12 制御ユニット
13 縦加速度計
14 横加速度計
15 推定ブロック
16 推定ブロック
17 算出ブロック
18 算出ブロック
縦加速度
横加速度
B 重心
α 操舵角
β 姿勢角
B-TGT 重心の所望の低下
F 力
TGT 所望の力
φ ロール角
θ ピッチ角
ψ ヨー角
α 操舵角
Vψ ヨー速度
L1 則
L2 則
L3 則
L4 則
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】