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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189775
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】移動式バイオハイタン乾燥室
(51)【国際特許分類】
   F26B 23/02 20060101AFI20221215BHJP
   F26B 21/00 20060101ALI20221215BHJP
   F26B 25/06 20060101ALI20221215BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20221215BHJP
   C12P 5/02 20060101ALN20221215BHJP
   C12N 1/00 20060101ALN20221215BHJP
【FI】
F26B23/02 Z
F26B21/00 A
F26B25/06
C12M1/00 D
C12P5/02
C12N1/00 P
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022093320
(22)【出願日】2022-06-08
(31)【優先権主張番号】202110651164.0
(32)【優先日】2021-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520504404
【氏名又は名称】河南農業大学
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】張 志萍
(72)【発明者】
【氏名】張 全国
(72)【発明者】
【氏名】張 寰
(72)【発明者】
【氏名】殷 全玉
(72)【発明者】
【氏名】胡 兵
(72)【発明者】
【氏名】焦 有宙
(72)【発明者】
【氏名】李 剛
(72)【発明者】
【氏名】李 亜猛
(72)【発明者】
【氏名】張 洋
(72)【発明者】
【氏名】荊 艶艶
(72)【発明者】
【氏名】焦 映鋼
(72)【発明者】
【氏名】周 子博
【テーマコード(参考)】
3L113
4B029
4B064
4B065
【Fターム(参考)】
3L113AA01
3L113AB02
3L113AC03
3L113AC45
3L113AC50
3L113AC57
3L113AC67
3L113BA39
3L113CB02
3L113CB23
3L113CB28
3L113DA02
4B029AA01
4B029BB01
4B064AB03
4B064CA01
4B064DA16
4B065AA01X
4B065AA57X
4B065AC14
4B065CA03
4B065CA54
(57)【要約】      (修正有)
【課題】穀稈発酵装置と発電機と乾燥室とを含む移動式バイオハイタン乾燥室を開示する。
【解決手段】乾燥室は、ハウジング本体と本体と第1仕切り板と第2仕切り板と少なくとも4つのガイド板とを含み、発電機の第2排気管はハウジング本体に連通し、本体はハウジング本体内に取り付けられ、本体とハウジング本体との間には、気流チャンバが形成され、第1仕切り板及び第2仕切り板は、本体の両端に取り付けられ、螺旋状に設けられる複数のガイド板は、第1仕切り板と第2仕切り板との間に位置する。発電機の燃焼室の後ろに乾燥室が設けられ、ハイタンが発電機内で燃焼した後、余熱を有する気流は第2排気管に沿ってハウジング本体と本体との間の気流チャンバ内に入る。本体は、これらの気流の熱を吸収して本体内の物品を乾燥させることによって、ハイタンの燃焼熱を十分に利用することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
穀稈発酵装置と、発電機と、乾燥室とを含む移動式バイオハイタン乾燥室であって、
前記穀稈発酵装置の第1排気管は、前記発電機の吸気管に連通し、
前記乾燥室は、ハウジング本体と、本体と、第1仕切り板と、第2仕切り板と、少なくとも4つのガイド板とを含み、前記ハウジング本体には、入口及び出口が設けられ、前記発電機の第2排気管は、前記入口を介して前記ハウジング本体に連通し、前記本体は、前記ハウジング本体内に取り付けられ、前記本体と前記ハウジング本体との間には、気流チャンバが形成され、前記第1仕切り板には、第1取付孔及び第1ガスガイド孔が設けられ、前記第2仕切り板には、第2取付孔及び第2ガスガイド孔が設けられ、前記第1仕切り板及び前記第2仕切り板は、いずれも前記ハウジング本体内に取り付けられ、前記第1仕切り板と前記第2仕切り板とは、対向して設けられ、前記第1仕切り板の周囲は、それぞれ前記ハウジング本体の4つの側壁に当接し、前記第2仕切り板の周囲は、それぞれ前記ハウジング本体の4つの側壁に当接し、前記本体の一端は、前記第1取付孔内に係止され、前記本体の他端は、前記第2取付孔内に係止され、前記少なくとも4つのガイド板は、前記本体の周方向に沿って螺旋状に設けられ、前記ガイド板は、前記第1仕切り板に対して傾斜して設けられ、最上端にある前記ガイド板の一端は、前記第1仕切り板に当接し、前記第1ガスガイド孔は、前記第1仕切り板と前記ガイド板との接続箇所に位置し、最下端にある前記ガイド板の一端は、前記第2仕切り板に当接し、前記第2ガスガイド孔は、前記ガイド板と前記第2仕切り板との接続箇所に位置し、前記入口は、前記第1仕切り板の前記第2仕切り板から離間する側に位置し、前記出口は、前記第2仕切り板の前記第1仕切り板から離間する側に位置することを特徴とする、移動式バイオハイタン乾燥室。
【請求項2】
前記本体は、ベースと、スライド框と、スライドフレームとを含み、前記ベースは、前記ハウジング本体に取り付けられ、前記スライド框は、前記ベースにスライド可能に接続され、前記スライドフレームは、前記スライド框にスライド可能に接続され、前記ハウジング本体は、前記スライドフレームに対応する位置にはスライドカバーが設けられ、前記スライドカバーは、前記ハウジング本体にスライド可能に接続され、前記スライドカバーをスライドさせることにより前記気流チャンバが開閉されることを特徴とする、請求項1に記載の移動式バイオハイタン乾燥室。
【請求項3】
前記ハウジング本体には、貫通孔、第1溝及び第2溝が設けられ、前記貫通孔は、前記気流チャンバに連通し、前記第1溝は、前記第2溝に垂直に設けられ、前記第1溝は、前記ハウジング本体の高さ方向に沿って設けられ、前記第1溝は、前記気流チャンバに連通し、前記第2溝の一端は、前記貫通孔に連通し、前記第2溝の他端は、前記第1溝に連通し、
前記ハウジング本体には、第1弾性部材、第1スライダー、第1接続ロープ及び第2スライダーが設けられ、前記第1スライダー及び前記第2スライダーは、いずれも前記ハウジング本体にスライド可能に接続され、前記第1スライダーは、前記第1溝内に位置し、前記第1弾性部材及び前記第2スライダーは、第2溝内に位置し、前記第1弾性部材により、前記第2スライダーは前記貫通孔に向かって移動する傾向があり、前記第1スライダーと前記第2スライダーとは、前記第1接続ロープにより接続され、
前記スライド框には、前記第1溝に係合するための突起が設けられ、前記突起は、前記第1溝に入るときに、前記第1スライダーを押して移動させることができ、前記スライドカバーには、前記第2スライダーが係止するための第1係止溝が設けられ、前記突起が前記第1スライダーを押して移動させるとき、前記第2スライダーを前記第1係止溝の範囲から離間させることができることを特徴とする、請求項2に記載の移動式バイオハイタン乾燥室。
【請求項4】
前記スライド框には、第3溝、第4溝及び第5溝が設けられ、前記第3溝は、前記スライド框の高さ方向に垂直であり、前記第4溝は、前記スライド框の高さ方向に沿って設けられ、前記第5溝は、前記スライド框の高さ方向に垂直であり、前記第3溝は、前記突起に位置し、前記第5溝は、前記スライドフレームの底部に位置し、前記第3溝と前記第5溝とは、前記第4溝を介して連通し、
前記スライド框には、第2弾性部材、第3スライダー、第2接続ロープ及び第4スライダーが設けられ、前記第3スライダー及び前記第4スライダーは、いずれも前記スライド框にスライド可能に接続され、前記第3スライダーは、前記第4溝内に位置し、前記第2弾性部材及び前記第4スライダーは、前記第5溝内に位置し、前記第3スライダーと前記第4スライダーとは前記第2接続ロープにより接続され、前記第2弾性部材により、前記第4スライダーは、前記スライドフレームに向かって移動する傾向があり、
前記スライドフレームの底部には、前記第4スライダーに係止するための第2係止溝が設けられ、前記第4スライダーをスライドさせることにより前記第4スライダーは前記第2係止溝の範囲に入るか又は離れ、
前記第1スライダーには、第1斜面が設けられ、前記第3スライダーには、前記第1斜面と一致するための第2斜面が設けられ、前記突起が前記第2スライダーを押して移動させるとき、前記第1スライダーは、前記第3溝に沿って前記第4溝内に入ることができ、前記第1スライダーが前記第4溝内に入り、前記第3スライダーを押して移動させることで前記第4スライダーは、前記第2係止溝の範囲から離れることを特徴とする、請求項3に記載の移動式バイオハイタン乾燥室。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電の技術分野に関し、具体的には、移動式バイオハイタン乾燥室に関する。
【背景技術】
【0002】
科学的定義の観点から、メタンガスは、様々な有機物質が空気遮断(還元条件)、適切な温度とPH値の条件下で、微生物の発酵作用により生成される可燃性ガスである。メタンガスは、二次エネルギーに属し、再生可能エネルギーであり、メタンガスが燃焼して発生する熱は、発電に利用できる。
【0003】
従来のメタンガス発電設備は、メタンガスの燃焼を発電のみに使用し、その後、燃焼したガスをそのまま排出するため、メタンガス燃焼後の熱の浪費を引き起こす。
【発明の概要】
【0004】
本発明によれば、上記の問題を解決するために、移動式バイオハイタン乾燥室が提供される。
【0005】
穀稈発酵装置と、発電機と、乾燥室とを含む移動式バイオハイタン乾燥室であって、
穀稈発酵装置の第1排気管は、発電機の吸気管に連通し、
乾燥室は、ハウジング本体と、本体と、第1仕切り板と、第2仕切り板と、少なくとも4つのガイド板とを含み、ハウジング本体には、入口及び出口が設けられ、発電機の第2排気管は、入口を介してハウジング本体に連通し、本体は、ハウジング本体内に取り付けられ、本体とハウジング本体との間には、気流チャンバが形成され、第1仕切り板には、第1取付孔及び第1ガスガイド孔が設けられ、第2仕切り板には、第2取付孔及び第2ガスガイド孔が設けられ、第1仕切り板及び第2仕切り板は、いずれもハウジング本体内に取り付けられ、第1仕切り板と第2仕切り板とは、対向して設けられ、第1仕切り板の周囲は、それぞれハウジング本体の4つの側壁に当接し、第2仕切り板の周囲は、それぞれハウジング本体の4つの側壁に当接し、本体の一端は、第1取付孔内に係止され、本体の他端は、第2取付孔内に係止され、少なくとも4つのガイド板は、本体の周方向に沿って螺旋状に設けられ、ガイド板は、第1仕切り板に対して傾斜して設けられ、最上端にあるガイド板の一端は、第1仕切り板に当接し、第1ガスガイド孔は、第1仕切り板とガイド板との接続箇所に位置し、最下端にあるガイド板の一端は、第2仕切り板に当接し、第2ガスガイド孔は、ガイド板と第2仕切り板との接続箇所に位置し、入口は、第1仕切り板の第2仕切り板から離間する側に位置し、出口は、第2仕切り板の第1仕切り板から離間する側に位置する。
【0006】
選択的に、本体は、ベースと、スライド框と、スライドフレームとを含み、ベースは、ハウジング本体に取り付けられ、スライド框は、ベースにスライド可能に接続され、スライドフレームは、スライド框にスライド可能に接続され、ハウジング本体は、スライドフレームに対応する位置にはスライドカバーが設けられ、スライドカバーは、ハウジング本体にスライド可能に接続され、スライドカバーをスライドさせることにより気流チャンバが開閉される。
【0007】
選択的に、ハウジング本体には、貫通孔、第1溝及び第2溝が設けられ、貫通孔は、気流チャンバに連通し、第1溝は、第2溝に垂直に設けられ、第1溝は、ハウジング本体の高さ方向に沿って設けられ、第1溝は、気流チャンバに連通し、第2溝の一端は、貫通孔に連通し、第2溝の他端は、第1溝に連通し、
ハウジング本体には、第1弾性部材、第1スライダー、第1接続ロープ及び第2スライダーが設けられ、第1スライダー及び第2スライダーは、いずれもハウジング本体にスライド可能に接続され、第1スライダーは、第1溝内に位置し、第1弾性部材及び第2スライダーは、第2溝内に位置し、第1弾性部材により、第2スライダーは貫通孔に向かって移動する傾向があり、第1スライダーと第2スライダーとは、第1接続ロープにより接続され、
スライド框には、第1溝に係合するための突起が設けられ、突起は、第1溝に入るときに、第1スライダーを押して移動させることができ、スライドカバーには、第2スライダーが係止するための第1係止溝が設けられ、突起が第1スライダーを押して移動させるとき、第2スライダーを第1係止溝の範囲から離間させることができる。
【0008】
選択的に、スライド框には、第3溝、第4溝及び第5溝が設けられ、第3溝は、スライド框の高さ方向に垂直であり、第4溝は、スライド框の高さ方向に沿って設けられ、第5溝は、スライド框の高さ方向に垂直であり、第3溝は、突起の底部に位置し、第5溝は、スライドフレームの底部に位置し、第3溝と第5溝とは、第4溝を介して連通し、
スライド框には、第2弾性部材、第3スライダー、第2接続ロープ及び第4スライダーが設けられ、第3スライダー及び第4スライダーは、いずれもスライド框にスライド可能に接続され、第3スライダーは、第4溝内に位置し、第2弾性部材及び第4スライダーは、第5溝内に位置し、第3スライダーと第4スライダーとは第2接続ロープにより接続され、第2弾性部材により、第4スライダーは、スライドフレームに向かって移動する傾向があり、
スライドフレームの底部には、第4スライダーに係止するための第2係止溝が設けられ、第4スライダーをスライドさせることにより第4スライダーは第2係止溝の範囲に入るか又は離れ、
第1スライダーには、第1斜面が設けられ、第3スライダーには、第1斜面と一致するための第2斜面が設けられ、突起が第2スライダーを押して移動させるとき、第1スライダーは、第3溝に沿って第4溝内に入ることができ、第1スライダーが第4溝内に入り、第3スライダーを押して移動させることで第4スライダーは、第2係止溝の範囲から離れる。
【0009】
本発明の有益な効果は、以下の通りである。
上記の移動式バイオハイタン乾燥室は、第2排気管により発電機の燃焼室と乾燥室とを接続させる。ハイタンが発電機内で燃焼した後、余熱を有する気流は、第2排気管に沿ってハウジング本体と本体との間の気流チャンバ内に入る。本体は、これらの気流の熱を吸収して本体内にある物品を乾燥させることによって、ハイタンの燃焼熱を十分に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例に係る移動式バイオハイタン乾燥室の断面図である。
図2】本発明の実施例に係る図1の第1の部分拡大図である。
図3】本発明の実施例に係る図1の第2の部分拡大図である。
図4】本発明の実施例に係る第2スライダーと第3スライダーとの協働の断面図である。
図5】本発明の実施例に係る図1の第3の部分拡大図である。
図6】本発明の実施例に係るハウジング本体の断面図である。
図7】本発明の実施例に係るスライドカバーの断面図である。
図8】本発明の実施例に係る本体の断面図である。
図9】本発明の実施例に係るスライドフレームの断面図である。
図10】本発明の実施例に係るスライド框の断面図である。
図11】本発明の実施例に係るガイド板と本体との接続の模式図である。
図12】本発明の実施例に係るガイド板の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施例
図1から図12を参照されたい。本発明の実施例には穀稈発酵装置10と、発電機20と、乾燥室30とを含む移動式バイオハイタン乾燥室が開示されている。
【0012】
穀稈発酵装置10の第1排気管11は、発電機20の吸気管21に連通する。乾燥室30は、ハウジング本体100と、本体200と、第1仕切り板300と、第2仕切り板400と、少なくとも4つのガイド板500とを含む。ハウジング本体100には、入口191及び出口192が設けられる。発電機20の第2排気管22は、入口191を介してハウジング本体100に連通する。本体200は、ハウジング本体100内に取り付けられる。本体200とハウジング本体100との間には気流チャンバ110が形成される。第1仕切り板300には、第1取付孔及び第1ガスガイド孔310が設けられ、第2仕切り板400には、第2取付孔及び第2ガスガイド孔が設けられる。第1仕切り板300及び第2仕切り板400はいずれもハウジング本体100内に取り付けられる。第1仕切り板300と、第2仕切り板400とは対向して設けられる。第1仕切り板300の周囲は、それぞれハウジング本体100の4つの側壁に当接し、第2仕切り板400の周囲は、それぞれハウジング本体100の4つの側壁に当接する。本体200の一端は、第1取付孔内に係止され、本体200の他端は、第2取付孔内に係止される。少なくとも4つのガイド板500は、本体200の周方向に沿って螺旋状に設けられる。ガイド板500は、第1仕切り板300に対して傾斜して設けられる。最上端にある前記ガイド板500の一端は、第1仕切り板300に当接する。第1ガスガイド孔310は、第1仕切り板300とガイド板500との接続箇所に位置する。最下端にある前記ガイド板500の一端は、第2仕切り板400に当接する。第2ガスガイド孔は、ガイド板500と第2仕切り板400との接続箇所に位置する。入口191は、第1仕切り板300の第2仕切り板400から離間する側に位置し、出口192は、第2仕切り板400の第1仕切り板300から離間する側に位置する。
【0013】
本実施例に係る移動式バイオハイタン乾燥室は、第2排気管22により発電機20の燃焼室と乾燥室30とを接続させる。ハイタンが発電機20内で燃焼した後、余熱を有する気流は、第2排気管22に沿ってハウジング本体100と本体200との間の気流チャンバ110内に入る。本体200は、これらの気流の熱を吸収して本体200内にある物品を乾燥させることによって、ハイタンの燃焼熱を十分に利用することができる。
【0014】
さらに、第1仕切り板300、第2仕切り板400及びガイド板500を設けることにより、気流は本体200の頂部のみから環状流路に沿って本体200の底部へ流れることによって、本体200は気流内の熱を十分に吸収できる。また、環状下降流路の設計によって、気流チャンバ110内での気流の堆積が回避されることで、本体200の各位置に対する加熱が不均一になることが回避される。
【0015】
第1仕切り板300及び第2仕切り板400をハウジング本体100の高さ方向に垂直にするとともに、出口192及び入口191をハウジング本体100の高さ方向に垂直にしてもよい。このようにして、気流が気流チャンバ110に入るとき、気流はハウジング本体100の一端からハウジング本体100の他端に達した後、第1ガスガイド孔310に沿って第1仕切り板300の下方にある気流チャンバ110内に入り、後続の気流を利用して前方の気流を押し動かすことにより、気流は第1ガスガイド孔310内に迅速に入ることができる。
本実施例において、気流チャンバ110は乾燥室30及び発電機20に連通し、乾燥室30及び発電機20が停止せずに作動する際、それは、熱気が気流チャンバ110内に連続的に搬送されることを意味する。熱気はいずれも気流チャンバ110の頂部に直接搬送されるため、気流チャンバ110の頂部の圧力は気流チャンバ110の底部の圧力より高く、熱気の密度は冷気の密度より小さいが、気流チャンバ110の頂部の圧力が比較的大きい時、熱気も気流チャンバ110に沿って下へ向かって流動する。
熱気の密度が小さいため、外力が作用しない時、浮上する傾向があり、即ち、冷気は通常状態で沈下する傾向がある。
本発明により開示される気流チャンバ110は比較的広く、熱気が気流チャンバ110の底部から上へ向かって移動する場合、熱気は迅速に上昇し、熱気が気流チャンバ110底部の冷気の全てを吹き飛ばせなくなる可能性があり、更に、気流チャンバ110の底部温度がその頂部温度より低くなる恐れがあるため、本体に対する加熱が不利になる。もし、熱気が気流チャンバ110の頂部から下へ向かって移動する場合、気流チャンバ110の出口192が下方に位置し、かつ冷気が下へ沈下する傾向を有するため、熱気は圧力作用によって下方に移動すると、冷気も熱気により下方に排出されることで、気流チャンバ110内の気流温度が更に均等になるように保証できる。
【0016】
さらに、乾燥室30は、2つのストッパ600をさらに含む。1つのストッパ600は、ガイド板500及び本体200と第1仕切り板300との間に取り付けられる。このストッパ600により、流体は第1ガスガイド孔310から流出するときにガイド板500に沿ってのみ第1仕切り板300の板面へ流動する。もう1つのストッパ600は、ガイド板500及び本体200と第2仕切り板400との間に取り付けられる。このストッパ600は、ガイド板500及び本体200と第2仕切り板400との間に形成される隙間を塞ぐ。図11に示すように、1つのストッパ600は、最上方のガイド板500の左側に位置することにより、気流はガイド板500からもう1つのガイド板500だけにしか流れることができない。もう1つのストッパ600は、最下方のガイド板500の内側に位置することにより、気流は本体200の最下方に達した後、引き続き本体200の周りを1周流れてから第2ガスガイド孔内に入ることができる。
【0017】
本実施例のいくつかの実施形態において、本体200は、ベース210と、スライド框220と、スライドフレーム230とを含む。ベース210は、ハウジング本体100に取り付けられる。スライド框220は、ベース210にスライド可能に接続される。スライドフレーム230は、スライド框220にスライド可能に接続される。ハウジング本体100は、スライドフレーム230に対応する位置にスライドカバー120が設けられる。スライドカバー120は、ハウジング本体100にスライド可能に接続される。スライドカバー120をスライドさせることにより気流チャンバ110を開閉することができる。
【0018】
このように物品を出し入れするとき、スライドフレーム230が常に気流チャンバ110と隔離されることが保証されることにより、ハイタンの不十分な燃焼又はハイタンの他の燃焼ガスによる乾燥物品の汚染が回避される。
【0019】
具体的には、ハウジング本体100に貫通孔193、第1溝130及び第2溝140を設けてもよい。貫通孔193は、気流チャンバ110に連通する。第1溝130は、第2溝140に垂直に設けられる。第1溝130は、ハウジング本体100の高さ方向に沿って設けられる。第1溝130は、気流チャンバ110に連通する。第2溝140の一端は、貫通孔193に連通する。第2溝140の他端は、第1溝130に連通する。
ハウジング本体100には、第1弾性部材、第1スライダー160、第1接続ロープ150及び第2スライダー170が設けられる。第1スライダー160及び第2スライダー170は、いずれもハウジング本体100にスライド可能に接続される。第1スライダー160は、第1溝130内に位置する。第1弾性部材及び第2スライダー170は、第2溝140内に位置する。第1弾性部材により、第2スライダー170は、貫通孔193に向かって移動する傾向がある。第1スライダー160と第2スライダー170とは、第1接続ロープ150により接続される。
スライド框220には、第1溝1302に係合するための突起221が設けられる。突起221は第1溝130に入るときに第1スライダー160を押して移動させることができる。スライドカバー120には、第2スライダー170と係合するための第1係止溝121が設けられる。突起221が第1スライダー160を押して移動するとき、第2スライダー170は、第1係止溝121の範囲から離れることができる。
【0020】
スライド框220には、第3溝226、第4溝223及び第5溝227が設けられる。第3溝226は、スライド框220の高さ方向に垂直である。第4溝223は、スライド框220の高さ方向に沿って設けられる。第5溝227は、スライド框220の高さ方向に垂直である。第3溝226は、突起221に位置し、第5溝227は、スライドフレーム230の底部に位置する。第3溝226と第5溝227は第4溝223を介して連通する。
スライド框220には、第2弾性部材、第3スライダー222、第2接続ロープ224及び第4スライダー225が設けられる。第3スライダー222及び第4スライダー225は、いずれもスライド框220にスライド可能に接続される。第3スライダー222は、第4溝223内に位置する。第2弾性部材及び第4スライダー225は、第5溝227内に位置する。第3スライダー222と第4スライダー225とは、第2接続ロープ224により接続される。第2弾性部材により、第4スライダー225は、スライドフレーム230に向かって移動する傾向がある。
スライドフレーム230の底部には、第4スライダー225と係合するための第2係止溝232が設けられる。第4スライダー225をスライドさせることにより、第4スライダー225は、第2係止溝232の範囲に入るか又はそこから離れる。
第1スライダー160には、第1斜面1701が設けられる。第3スライダー222には、第1斜面1701に対応する第2斜面2221が設けられる。突起221が第2スライダー170を押して移動するとき、第1スライダー160は、第3溝226に沿って第4溝223内に入ることができる。第1スライダー160は、第4溝223内に入った後、第3スライダー222を押して移動させ、さらに第4スライダー225を第2係止溝232の範囲から離れるようにする。
本実施例により開示される移動式バイオハイタンの乾燥室30のハウジング本体100と本体200は常に高温環境になっている。
先ず、オイルシリンダまたはガスシリンダなどの伸縮制御部材は全て温度の影響を受け、かつ温度が高い場合にはその影響が大きくなって、精度は完全に制御できなくなるため、オイルシリンダ及びガスシリンダなどの構造の使用も制限を受ける。そのため、本願発明の上述の構成によって、本体200を駆動して上下に移動させる。
次に、本実施形態では可動部材が比較的多く、かつ、それらは順番に並んでおり、位置が限定されている。本実施形態では、スライド框220により貫通孔193を閉鎖した後にのみスライドカバー120が開かれ、スライドカバー120が開けられてからスライド框220が移動し始める。それによって、プッシュ装置を使用する場合、センサーなどの識別装置を取り付けて、スライド框220、スライドカバー120及びスライドフレーム230の位置を確定する必要がある。センサーも気流チャンバ110内に取り付ける必要があり、高温環境において、プッシュ装置またはセンサーは、その作動精度及び作動寿命に大きな影響を受け、継続的にプッシュ装置及びセンサーなどの構造を取り替え及びメンテナンスを行う必要があり、メンテナンスコストの増加を引き起こす恐れがある。
機械構造は高温環境において、更に高い信頼性及び更に長い使用寿命を有し、そのメンテナンスコストはプッシュ装置及びセンサーなどのモーター構造の交換と比較して更に低い。
【0021】
スライドカバー120には、細孔が設けられてもよい。スライドフレーム230の頂部には、細紐が接続される。細紐の他端は、細孔に沿って気流チャンバ110に伸び出す。細紐を引っ張ることにより、スライドフレーム230をスライドカバー120へ移動させることができる。なお、細紐を引っ張る際に、気流チャンバ110が常に外部に対して独立するように、細孔内にシールリングが設けられてもよい。
【0022】
さらに、突起221に第3斜面2211が設けられてもよい。第3斜面2211は、第3溝226に向かって設けられるとともに、第3溝226の第4溝223から離間する側に位置する。第3斜面2211の傾斜角度は、第2斜面2221の傾斜角度と同じである。
【0023】
第1スライダー160が第3溝226に沿ってスライドするときに第4溝223にスムーズに出入りすることで、第1スライダー160が第2スライダー170と協働するように、第3斜面2211は、第1斜面1701及び第2斜面2221と一致することができる。
【0024】
第3溝226の高さは、第2スライダー170の高さよりも高く設けられる。このようにして、本体200が下降するとき、第1斜面1701、第2斜面2221及び第3斜面2211の一致により、第1スライダー160を第4溝223及び第3溝226の範囲から退出させることで本体200がスムーズに下降することができるとともに、第1スライダー160が第1弾性部材の作用下でスライドカバー120に再度係止することができる。
【0025】
本実施例において、スライドフレーム230は、前後に貫通するチャンバ本体234を含む。スライドフレーム230には、複数の仕切り板231が設けられる。複数の仕切り板231により、チャンバ本体234は、複数の保存チャンバ233に仕切られる。前後に貫通するチャンバ本体234により、物品を素早く容易に出し入れすることができ、仕切り板231を設けることにより、1回で乾燥できる物品の数を増加させることができる。スライド框220は、シリンダー状に設けられてもよい。スライド框220の頂部には、スライドフレーム230が移動するための開口が形成される。
【0026】
本実施例に係る移動式バイオハイタン乾燥室の乾燥室30は、以下のように動作する。
最初に、スライドカバー120は貫通孔193の位置をカバーし、スライド框220の底部はベース210に接触し、スライドフレーム230はスライド框220内に位置し、スライドフレーム230の頂部はスライド框220の頂部と同一面にあり、チャンバ本体234と気流チャンバ110は完全に隔離され、第2スライダー170は第1弾性部材の作用下で第1係止溝121内に係入され、第4スライダー225は第2弾性部材の作用下で第2係止溝232内に係入される。
【0027】
乾燥室30内の物品が乾燥された後、細紐を引っ張ると、スライド框220とスライドフレーム230とが第3スライダー222を介して係合されるため、スライド框220はスライドフレーム230に伴ってスライドカバー120へ移動する。
【0028】
次に、スライド框220上の突起221は第1スライダー160に接触し、第1スライダー160を押して上昇させる。第1スライダー160の上昇過程において、第1スライダー160は第1接続ロープ150により第2スライダー170をスライドカバー120から離間する方向へ移動するように引っ張り(第2スライダー170の敏感な移動を保証しながら第2スライダー170が第4溝223内に係入できるために、第1接続ロープ150の一端を第1スライダー160の頂部に接触させ、第1接続ロープ150の他端を第2スライダー170のスライドカバー120に向かう端に接続させることができる)、第1スライダー160の頂部は制御ブロック180に接触し、制御ブロック180をハウジング本体100の頂部に沿って前記ハウジング本体100から突出するように押す。
【0029】
本体200が引き続き上昇する過程において、突起221は第1溝130内に完全に係入される。このとき、第2スライダー170は、スライドカバー120の範囲から完全に離れ、第2スライダー170の一部は、第3溝226内に係入され、第2スライダー170の他の部分は、第4溝223内に係入され、第2スライダー170上の第1斜面1701と第3スライダー222上の第2斜面2221とが一致することにより、第3スライダー222は上方へ移動すると同時に、第3スライダー222は、第4スライダー225をスライドフレーム230から離間する方向へ移動するように引っ張ることにより、第4スライダー225はスライドフレーム230の範囲から完全に離れ、第2スライダー170は、ハウジング本体100と突起221との間に係止されることで、スライド框220の直接落下が回避される。
【0030】
この場合、細紐を引っ張り続けると、スライドフレーム230は、スライドカバー120を一緒に上昇させることができる。スライドフレーム230が引き続き上昇する過程において、スライド框220の頂部は常にハウジング本体100に当接するため、気流チャンバ110がチャンバ本体234又は外部に連通することが回避される。
物品を出し入れした後、スライドフレーム230を再度スライド框220内に置き、スライドカバー120も再度貫通孔193内に入った後、制御ブロック180を押し、制御ブロック180により第1スライダー160及び突起221に圧力を加える。この圧力は、突起221から第3スライダー222に伝達され、第3スライダー222と第2スライダー170との接触面は第2斜面2221及び第1斜面1701である。第3スライダー222が第2スライダー170を押すと、第2スライダー170はスライドカバー120に向かう方向へ移動することができる。このとき、制御ブロック180は第1スライダー160及び突起221を下降するように押し、第2スライダー170はちょうどスライドカバー120に移動することができる。第2斜面2221及び第3斜面2211により、第2スライダー170は突起221の範囲からスムーズに離れることができる。その後、スライド框220が引き続き下降するとき、第2スライダー170は、第1弾性部材の作用下で第1係止溝121内に再度係入することができる。第3スライダー222が第2スライダー170の制限から解除された後、第4スライダー225は、第2弾性部材の作用下で第3スライダー222を下降させ、第4スライダー225は、第2係止溝232内に再度係入する。その後、スライドフレーム230はスライド框220に伴ってベース210に再度当接する。これによって、物品の1回の交換及び出し入れが完了する。
【符号の説明】
【0031】
10 穀稈発酵装置
11 第1排気管
20 発電機
21 吸気管
22 第2排気管
30 乾燥室
100 ハウジング本体
110 気流チャンバ
120 スライドカバー
121 第1係止溝
130 第1溝
140 第2溝
150 第1接続ロープ
160 第1スライダー
170 第2スライダー
1701 第1斜面
180 制御ブロック
191 入口
192 出口
193 貫通孔
200 本体
210 ベース
220 スライド框
221 突起
2211 第3斜面
222 第3スライダー
2221 第2斜面
223 第4溝
224 第2接続ロープ
225 第4スライダー
226 第3溝
227 第5溝
230 スライドフレーム
231 仕切り板
232 第2係止溝
233 保存チャンバ
234 チャンバ本体
300 第1仕切り板
310 第1ガスガイド孔
400 第2仕切り板
500 ガイド板
600 ストッパ
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