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特開2022-189792SDカードに搭載の航空機パーソナリティモジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189792
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】SDカードに搭載の航空機パーソナリティモジュール
(51)【国際特許分類】
   B64D 47/00 20060101AFI20221215BHJP
   H04W 84/06 20090101ALI20221215BHJP
   H04W 8/22 20090101ALI20221215BHJP
【FI】
B64D47/00
H04W84/06
H04W8/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022093740
(22)【出願日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】21178794
(32)【優先日】2021-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コンパクトフラッシュ
(71)【出願人】
【識別番号】516298445
【氏名又は名称】サフラン パッセンジャー イノベーションズ, エルエルシー
【住所又は居所原語表記】2929 East Imperial Highway, Suite 170, Brea, California 92821(US)
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マテオ・ベリオーリ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA34
5K067BB21
5K067FF02
5K067HH23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】MODMANに不具合が発生して交換が必要になった場合の交換手順を簡素化する。
【解決手段】メディアインターフェーススロット3が航空ブロードバンド人工衛星ターミナルの中のMODMAN1を提供し、メディアインターフェーススロット3がMODMAN1に統合され、メディアインターフェーススロット3が外部記憶装置4にインターフェースで接続するのに排他的に特化する。外部記憶装置4は、メディアインターフェーススロット3に取り付けまたは取り外しが可能なように構成され、メディアインターフェーススロット3は、APM5に特定の命令およびデータを付属の外部記憶装置4に送信および保存するように構成される。メディアインターフェーススロット3を介してMODMAN1と相互作用するとき、付属の外部記憶装置4は航空ブロードバンド人工衛星ターミナルのAPM5として動作するように構成されることが可能である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空ブロードバンド人工衛星ターミナル(2)で使用されるように構成されたMODMANモデムマネージャユニット(1)であって、メディアインタフェーススロット(3)がMODMAN(1)に統合され、前記メディアインターフェーススロット(3)は、外部記憶装置(4)に排他的に特化したインターフェースであり、前記メディアインターフェーススロット(3)は、外部記憶装置(4)に取り付け可能、または、そこから取り外し可能なように構成されているユニットであって、前記専用メディアインターフェーススロット(3)は、前記専用メディアインターフェーススロット(3)を介して、APM航空機パーソナリティモジュール(5)に特定の命令およびデータを付属の外部記憶装置(4)に送信および保存して、それを専用APM(5)として構成し、前記MODMAN(1)は、航空ブロードバンド人工衛星ターミナル(2)に使用されるためのこのような専用APM(5)と、前記専用メディアインターフェーススロット(3)を介して相互作用するように構成されていることを特徴とする、MODMAN(1)。
【請求項2】
前記専用メディアインターフェーススロット(3)は、前記MODMAN(1)のフロントパネルに統合されている、請求項1に記載のMODMAN(1)。
【請求項3】
前記専用メディアインターフェーススロット(3)が、標準的な民生用電子機器であり、APM(5)として動作するように構成されているSDセキュアデジタルメモリカードとインターフェースで接続するように構成されている、請求項1または2に記載のMODMAN(1)。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のMODMAN(1)の専用メディアインターフェーススロット(3)に取り付けおよび前記専用メディアインターフェーススロット(3)から取り外し可能なように構成された外部記憶装置(4)であって、前記外部記憶装置が、前記MODMAN(1)の前記メディアインターフェーススロット(3)を介してAPM航空機パーソナリティモジュールとして動作するように構成された、外部記憶装置(4)。
【請求項5】
前記外部記憶装置(4)が、セキュアデジタルメモリSDカードである、請求項4に記載の外部記憶装置(4)。
【請求項6】
前記外部記憶装置(4)が、静的な、設定済みデータを有する、読み取りのみ可能なパーティションとしての、静的な第1パーティション(A)と、静的でないデータの読み取り/書き込みを行うパーティションである第2パーティション(B)との、2つのパーティションを含むように構成された、請求項4または5に記載の外部記憶装置(4)。
【請求項7】
請求項1から3のいずれか1項に記載の、MODMAN(1)を構成する航空ブロードバンド人工衛星ターミナル(2)および、請求項4から6のいずれか1項に記載の外部記憶装置(4)のためのシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機のインターネット接続の分野に関し、特にARINC791および792規格に準ずるブロードバンド人工衛星ターミナルの設計に関するものである。このような航空ブロードバンド人工衛星ターミナルは、通常「航空機地球局(AES)」と呼ばれる。
【背景技術】
【0002】
ARINC791および792規格に準ずる航空ブロードバンド人工衛星ターミナルの先行技術は、概略的に図3および図4にそれぞれ図示されている。ARINC791および792のアーキテクチャは変形が可能であり、既知のAESの独占所有権のある変種については、図5で示されている。
【0003】
ARINC791は、商業用KuバンドまたはKaバンドの人工衛星トランスポンダを利用する、空中ブロードバンドVSAT(Very Small Aperture Terminal:超小型開口ターミナル)の仕様を定義している。
【0004】
図3に示されているARINC791のAESシステムは、5つのLRU(Line-Replaceable Units:ライン交換可能ユニット)、すなわち以下で構成されている。
- MODMAN(モデムマネージャ)
- APM(航空機用パーソナリティモジュール)
- KRFU(Ku/Kaバンド無線周波数ユニット)
- KANDU(Ku/Kaバンド航空機ネットワーキングデータ)
- FMA(機体搭載用アンテナ)
【0005】
ARINC791に基づいた現在のブロードバンド衛星通信ターミナルは、例えばMODMANなどのメインシステムコントローラLRUと共同して動作するAPM(航空機パーソナリティモジュール)という名前のライン交換可能ユニット(LRU)を使用している。
【0006】
MODMANは、航空機用人工衛星ターミナルの一部を構成するコンポーネント(LRU)であり、AESターミナル全体の全てのシステムコントローラである。MODMANは、人工衛星モデムのホストおよび駆動を行うサーバーと見なすことができる。
【0007】
MODMANは、
- 他のデバイス/コンポーネントとインターフェースで接続する(例:イーサネット経由、ARINC429、など)。
- CPU、RAM、記憶装置をホストする。
- 1つまたはそれ以上の衛星通信モデム(通常、商用衛星通信モデムベンダによって提供される)を統合する。
【0008】
MODMANの設計は、ARINC791および792の両方の規格によって決定されている。すなわち、
- エンベロープ/大きさ:ARINC600規格によって定義されている、4-MCU。
- 場所:電子的ebay(Electronic-ebay)の中の航空機用機器ラック。
- 消費電力:最大100W。アクティブ冷却はLRUではなく、E-ebay中に存在する。
- 重さ:最大10kg。
【0009】
APMは、ARINC791に準じてMODMANに接続される。
【0010】
APM(航空機パーソナリティモジュール)は、
- それぞれの航空機設備に特定の衛星通信システム構成情報を保持する場所を提供する。
- いつMODMANが変更されたとしても航空機に残り、これにより、構成パラメータや装置のキャリブレーションパラメータ、およびその他の装置に固有の情報を再ロードする必要なく、MODMANがスワッピングすることを容易にする。
【0011】
さらに、MODMANはAPMとの通信のコントロールおよび、APMからの/APM上の情報の、読み取り/書き込みも担当する。
【0012】
APMの機能性の詳細は、ARINC791の付属書11において説明される。
【0013】
ソース:
- ARINC791:KuバンドおよびKaバンド人工衛星通信システム
- ARINC792:第2世代KuバンドおよびKaバンド人工衛星通信システム
- ARINC600:航空輸送航空電子工学機器インターフェース
- RTCA DO-178C:機上システムおよび機器におけるソフトウェアの考察
証明
【0014】
図4は、ARINC792規格に準ずるブロードバンド人工衛星ターミナルの先行技術を示している。ARINC792は、主にフェーズドアレイアンテナ(通常、HPA、アップコンバージョン、およびダウンコンバージョンがアンテナパネルに統合されている)を適応させた点で、ARINC791のアーキテクチャを発展させた。
【0015】
図4のARINC792のAESシステムは、
- RXアンテナ
- TXアンテナ
- KPSU(Ku/Kaバンド電力供給ユニット)
- MODMAN
という、4つのライン交換ユニット(LRU)を含む。
【0016】
ARINC792は、APMが「バーチャル」になることを可能にする。ARINC791アーキテクチャに基づいたターミナルは、数年にわたって設計、実装および使用されている。これらの商用製品での経験を経て、APMのための追加のハードウェアを設計および維持することは、厳密には必要ではないと認識された。そのため、ARINC792は、APMの機能をホストするための追加のLRUの労力とコストを節約するために、異なる別の選択肢を提示した。
【0017】
APMの機能を実装するためにARINC792が挙げた先行技術の選択肢は、以下のものである。
- 物理的な小型の専用ドングル:ARINC792はMODMANに特定のフォームファクターやインターフェースを強制せず、ハードウェア設計に自由度を残している。
- バーチャル/ソフトウェア(SW):APMコンテンツのコピーは、複数のLRUに分散される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、ARINC791およびARINC792規格の両方に準ずるMODMANおよびAPMには、以下のような問題が残っている。
- MODMANに不具合が発生して交換が必要になった場合、両方の先行技術設計では、APMユニットを欠陥のあるMODMANから物理的(または仮想的)に切り離し、新しい動作中のMODMANと交換しなければならず、すなわち、欠陥のあるMODMANからAPMを適切に切り離し、新しい動作中のMODMANに接続するために、複雑かつエラーを起こしやすい交換手順を実行しなければならない。
【0019】
APMを不具合のあるMODMANから切り離すこと、および、新しい動作中のMODMANに再接続することは、SWの操作および、異なるユニット(主に、仮想APMの先行技術の変種と関連したもの)にわたるAPMデータの冗長な分散コピーを管理するための複雑なSWアルゴリズムを含む。その一方で、APMをドングルにする別の先行技術の変種は、MODMANおよびMODMANトレイ(特にARINC792の付属書5、セクション5.3を参照)の周りに追加の機械的ハードウェア構造を必要とし、高価で繊細な航空用コネクタをAPMの配線(例:D38999コネクタ、特にARINC791の付属書11、セクション11.2.2およびARINC792の付属品4、セクション4.9.5を参照)に専用化した。
【0020】
したがって、本発明の目的は、APMとして機能し得る何らかの形態の外部メモリまたはメディアとの接続および切断を容易に行う可能性を提供するように設計されたMODMANを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記の目的は、専用メディアインターフェーススロットに取り付けおよび取り外しが可能である外部記憶装置をインターフェースで接続するために排他的に特化したメディアインターフェーススロットが統合されているMODMANであって、前記専用メディアインターフェーススロットは、専用メディアインターフェーススロットを介してMODMANと相互作用するとき、航空ブロードバンド人工衛星ターミナルの専用APMとして動作するように設定可能な外部記憶装置上に取り付けられた前記専用メディアインターフェーススロットを介して特定のAPMを送信および保存できるよう構成されている、MODMANによって達成される。
【0022】
本発明によるこのようなMODMANの好ましい実施形態では、専用のメディアインターフェーススロットが、前記MODMANのフロントパネルに統合されている。
【0023】
MODMAN上のメディアインターフェーススロットは、異なる種類の規格メディア(例:USB、コンパクトフラッシュ、M.2など)を提供することができる。本発明の特に好ましい実施形態では、APMの機能のためのMODMAN上のSDカードスロットの使用を提供する。
【0024】
通常、MODMANは複数の「メディアスロット」を有してもよいが、これらのスロットのうち1つは排他的にAPMのために使用されるものとする。その理由は、APMメディア(例:SDカード)はいくつかのデータおよびコンテンツが予め保存された状態で顧客に納品されるためである。これらのデータは、認定ソフトウェアであるAESで使用されるソフトウェアおよび構成ファイルの一部であり、通常はユーザーモディフィケーションソフトウェアではなく、すなわちAPMコンテンツの一部は非UMSソフトウェア(RTCA DO-178CのUMSの定義に準ずる)である。
【0025】
別のMODMANメディアスロット(図2参照)は、異なる他の種類のファイルを受信することを意味する場合がある。例えば、
- コンテンツのみ(例:映画のような、機内エンターテインメント(IFE)コンテンツ)。
- UMSソフトウェア(例:カスタマーアプリケーション)。
- 他の種類の非UMSソフトウェアだが、APMデータとは異なるもの(例:AESシステム中の他のLRUのためのソフトウェア)。
【0026】
従って、これらのデータおよびファイルとAPMコンテンツおよびファイルを混在させることは不可能であり、または望ましくない。そのため、APMデータは排他的に1つのメディアスロットを介して交換されるべきであり、他の種類のデータはそのメディアスロットを介して交換されるべきではない。
【0027】
APMコンテンツに要求される、冗長性、頑健性、および完全性、およびその他のAPMの操作およびARINC791/792による機能(特に、ARINC791の付属書11による)に対する技術的要求事項は、APMのSDカード実装によって容易に達成されることができ、最良の実践および最先端のソリューションを提供する。
【0028】
APMメモリから/APMメモリへのデータの読み取り/書き込み操作は、耐空性および証明の目的のためにMODMANによって注意深く制御されなければならない。APMデータの一部は、航空機に納品される耐空性証明ソフトウェアに所属しており、そのため、顧客に出荷されたまま、手付かずのまま保たれるべきである。これは、RTCA DO-178CのUMSの定義に準ずる、典型的な非ユーザーモディフィケーションソフトウェア(UMS)である。これらのAPMデータは、航空機のAESのLRUのインストールの前に、計算および準備されることができ、これらは静的(AESの耐用期間の間に変化しない)であり、これらの事前構成データは、例えばAESのIPネットワークセットアップ、人工衛星アンテナの妨害物マップ、アンテナポイントのために航空機から受け取る情報のフォーマット、などを含む。そのため、APMコンテンツの静的部分は、ソフトウェアの非UMS部品となる。
【0029】
APMデータの別の部分では、AESシステムがインストールされた後でないと計算、測定、または入力をされることができない。これらの後者のデータは、APMメモリに格納され、MODMANまたはシステム中の他のLRUがスワップされたときに備えて保管される(これらのデータは、例えばアンテナアラインメントデータ、ケーブルキャリブレーション、機体識別番号などを含む)。これらのデータは、AESのインストール後に更新される必要があり、事前に計算および準備されることができないという意味で、非静的なものである。
【0030】
この理由のために、APMの記憶領域が以下の2つに分離可能であると特に好ましい。
- APMデータの出荷前に事前に構成される(耐空性の証明のために必要とされる)静的データ。
- 航空機にハードウェアがインストールされた後に読み出される非静的データ。
【0031】
この分離を実現するために、異なるファイル、フォルダ、パーティションなどの異なる可能性があってもよい。本願発明の好ましい実施形態において、外部記憶装置(例:SDカード)は2つのパーティションでMODMANに取り付けられることができる。読み取り専用として事前に構成される静的データを有するパーティションと、読み取り/書き込みとしての非静的データを有するパーティションである。この概念は、図2に概略的に示されている。
【0032】
「APM」としてSDカードを使用することに関する本願発明の2つの好ましい実施形態:
1. MODMANが不具合のために交換される必要がある場合、SDカードは簡単に古いMODMANから取り出され、新しいMODMANに挿入されることができる。
2. APMメモリ(例:SDカード)から/APMメモリへのデータの読み出し及び書き込み操作は、耐空性および証明の目的のためにMODMANによって注意深く制御されるべきである。
- 認証ソフトウェアの一部である静的APMデータは、選択的にSDカードの読み取り専用パーティションに保存されることができる。
- AESシステムがインストールされた後でなければ計算、測定、入力されることができない非静的APM構成データが、SDカードの読み取り/書き込み可能なパーティションに保存されることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】フロントパネルポートを有するMODMANの3Dモデルの例を示している。
図2】本発明の好ましい実施形態による、SDカード上のAPMデータを管理するために設計されたソフトウェアアーキテクチャの例を示している。
図3】従来のARINC791のブロードバンド人工衛星ターミナルの模式図を示している。
図4】従来のARINC792のブロードバンド人工衛星ターミナルの模式図を示している。
図5図3および図4に示される、ARINC791またはARINC792のアーキテクチャからわずかに逸脱する、独占権のある従来のAESブロードバンド人工衛星ターミナルの模式図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1は、筐体とフロントパネルポートを備えたMODMANの3Dモデルの例を示している。SDカードスロットは、フロントパネルドアの内側のメディアインターフェーススロット3に取り付けられるか、取り外されてもよい。
【0035】
既に上述したように、本発明によると、MODMANのフロントパネルの専用メディアスロット3は異なる種類のメディア(例:USB、コンパクトフラッシュ、M.2など)を提供することができる。SDカードは、そのシンプルさ、普及率の高さ、安価さ、および関連するソフトウェアやハードウェアの設計の容易さゆえに特に利益があるが、原則として、その他の種類の取り付けおよび取り外し可能な外部記憶装置では、「除去用(リムーバル)記憶媒体上のAPMデータ/機能」の機能を獲得するために本発明で使用されることができる。
【0036】
ARINC791規格に従う現在のブロードバンド衛星通信ターミナルのアーキテクチャは、MODMANというコア制御ユニットに基づいている。MODMANは、MODMANと連携して動作するAPMというユニット/モジュールに何らかの構成データを保存する必要がある。APMは基本的に、航空機搭載に特化した衛星通信システム構成情報を保持する場所を提供する。本発明によれば、APMのデータおよび機能は、MODMANのフロントパネルに直接差し込まれた、外部取り付けおよび取り外しが可能な記憶媒体に実装されている。
【0037】
本発明は、ARINC791規格によってAPMハードウェアモジュールのために予見された機能を、追加ハードウェアユニットの必要なく、シンプルなソフトウェアアーキテクチャで実装するために役立つ。
【0038】
APMデータ/機能は、MODMANの内部のソフトウェアモジュールによって制御される除去用(リムーバル)記憶媒体に実装されることができる。
【0039】
本発明は、必要とされる追加ハードウェアおよびソフトウェアの実装が非常にシンプルであるというさらなる利点に繋がる。なぜなら:
- 標準的な民生用電子機器の記憶媒体(例:SDカード)
- MODMANのメディアスロットおよびドライバ
- MODMAN上の既存のソフトウェアモジュール
を使用してもよいからである。
【0040】
このソリューションは、MODMANおよびMODMANトレイ周辺の複雑な機械的構造および、異なるユニットにわたるAPMデータの冗長な分散コピーを管理するための複雑なSWアルゴリズムを回避する。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、特にARINC791および792、航空機地球局(AES)システムに基づいた、機内接続性(IFC)システムのための航空機の接続性として利用されることができる。
【0042】
略称リスト
APM 航空機パーソナリティモジュール
SDカード セキュアデジタルメモリカード
ARINC 航空無線株式会社
AES 航空機地球局
LRU ライン交換可能ユニット
MODMAN モデムマネージャ
SW ソフトウェア
UMS ユーザー修正ソフトウェア
HPA 高出力増幅器
IP インターネットプロトコル
KPSU Ku/Kaバンド電力供給ユニット
KRFU Ku/Kaバンド無線周波数ユニット
KANDU Ku/Kaバンド航空ネットワーキングデータユニット
4-MCU 4モジュラーコンセプトユニット
RXアンテナ 受信アンテナ
TXアンテナ 送信アンテナ
IFC 機内接続性
IFE 機内エンターテインメント
VSAT 超小型開口ターミナル
【符号の説明】
【0043】
1 モデムマネージャユニット(MODMAN)
2 ブロードバンド人工衛星ターミナル
3 メディアインターフェーススロット
4 外部記憶装置(SDメモリカード)
5 航空機パーソナリティモジュール(APM)
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】