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特開2022-189794機械学習に基づく製品設計の自動化および最適化のためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189794
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】機械学習に基づく製品設計の自動化および最適化のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/04 20120101AFI20221215BHJP
   G06F 30/27 20200101ALI20221215BHJP
【FI】
G06Q50/04
G06F30/27
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022093752
(22)【出願日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】17/346,098
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516172237
【氏名又は名称】アクセンチュア グローバル ソリューションズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102406
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 健二
(74)【代理人】
【識別番号】100100240
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 孝
(72)【発明者】
【氏名】クマル,アミット
(72)【発明者】
【氏名】メタ,ニシャント
(72)【発明者】
【氏名】マノチャ,ピユシュ
(72)【発明者】
【氏名】グプタ,アンシュール
(72)【発明者】
【氏名】アナンド,アンシュール
(72)【発明者】
【氏名】サンカラン,ナヴェーン
【テーマコード(参考)】
5B146
5L049
【Fターム(参考)】
5B146DC03
5B146DE11
5B146DL08
5L049CC03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】製品設計を最適化し、より最適な形で製品を製造する製品設計プロセスをサポートするシステム、方法及びコンピュータ可読ストレージ媒体を提供する。
【解決手段】方法は、設計プロセスの間、製品設計に関わる特徴のセットを特定する情報を受信し、機械学習ロジックに照らして評価し、特徴のセットに対応するコンポーネントを含むコンポーネントのセットを特定する。方法はさらに、特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントが1つ以上のコンポーネントのセットに対する代替品として特定し、コンポーネントのセットを最適化(例えばコスト、重量などを削減)する変更を、少なくとも1つの設計メトリックおよび1つ以上の候補コンポーネントに基づき決定し、少なくとも1つの設計メトリックに関して最適化された最終的なコンポーネントのセットを出力する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品設計に関わる特徴のセットを特定する情報を1つ以上のプロセッサにより受信するステップと、
コンポーネントのセットを特定するために、前記特徴のセットに対して機械学習ロジックを前記1つ以上のプロセッサにより実行するステップであって、前記コンポーネントのセットは、前記特徴のセットの中の各特徴に対応するコンポーネントを含む、前記実行するステップと、
前記コンポーネントのセットの中の各コンポーネントに関連する特性を前記1つ以上のプロセッサにより判断するステップと、
前記特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントをコンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として前記1つ以上のプロセッサにより特定するステップと、
前記コンポーネントのセットを最適化する1つ以上の変更を、少なくとも1つの設計メトリックおよび前記1つ以上の候補コンポーネントに基づき前記1つ以上のプロセッサにより決定するステップと、
前記1つ以上の変更に基づき、前記製品設計に関わる最終的なコンポーネントのセットを前記1つ以上のプロセッサにより出力するステップであって、前記最終的なコンポーネントのセットは、前記1つ以上の候補コンポーネントから選択された少なくとも1つの候補コンポーネントを含み、前記少なくとも1つの候補コンポーネントは、前記少なくとも1つの設計メトリックに関して、前記最終的なコンポーネントのセットを前記コンポーネントのセットと比較して最適化する、前記出力するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記機械学習ロジックは、各コンポーネントと前記特徴のセットとの間の相関を表す相関係数を出力するように構成され、前記方法は、
前記機械学習ロジックにより出力される前記相関係数に少なくとも部分的に基づき前記コンポーネントのセットを決定するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上の候補コンポーネントを特定するステップは、前記製品設計の重複コンポーネントを特定するステップを含み、前記少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリックおよびコストメトリックを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上の候補コンポーネントを特定するステップは、前記製品設計の非重複コンポーネントを特定するステップを含み、前記少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリック、寸法ばらつきメトリック、およびコストメトリックを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上の候補コンポーネントを特定するステップは、前記製品設計の3Dプリント可能なコンポーネントを特定するステップを含み、前記少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリックおよび寸法ばらつきメトリックを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリック、寸法ばらつきメトリック、コストメトリック、重量メトリック、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントを前記コンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として特定するステップは、前記特徴のセットに基づき反復して実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、前記特定するステップの、少なくとも1つの反復の間に、第1の候補コンポーネントを第2の候補コンポーネントに対する代替品として特定するステップをさらに含み、前記第2の候補コンポーネントは、前記特定するステップの以前の反復の間に、前記コンポーネントのセットの中のコンポーネントに対する代替品として選択されたものである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
メモリと、
前記メモリに通信可能なように結合された1つ以上のプロセッサと
を含むシステムであって、前記1つ以上のプロセッサは、
製品設計に関わる特徴のセットを特定する情報を受信することと、
コンポーネントのセットを特定するために、前記特徴のセットに対して機械学習ロジックを実行することであって、前記コンポーネントのセットは、前記特徴のセットの中の各特徴に対応するコンポーネントを含む、前記実行することと、
前記コンポーネントのセットの中の各コンポーネントに関連する特性を判断することと、
前記特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントをコンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として特定することと、
前記コンポーネントのセットを最適化する1つ以上の変更を、少なくとも1つの設計メトリックおよび前記1つ以上の候補コンポーネントに基づき決定することと、
前記1つ以上の変更に基づき、前記製品設計に関わる最終的なコンポーネントのセットを出力することであって、前記最終的なコンポーネントのセットは、前記1つ以上の候補コンポーネントから選択された少なくとも1つの候補コンポーネントを含み、前記少なくとも1つの候補コンポーネントは、前記少なくとも1つの設計メトリックに関して、前記最終的なコンポーネントのセットを前記コンポーネントのセットと比較して最適化する、前記出力することと
をするように構成されている、システム。
【請求項10】
前記機械学習ロジックは、各コンポーネントと前記特徴のセットとの間の相関を表す相関係数を出力するように構成され、前記1つ以上のプロセッサは、
設計者によるコンポーネントの選択に基づくフィードバックを受信することと、
前記機械学習ロジックにより出力される前記相関係数を前記フィードバックに基づき更新することと
をするように構成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つ以上の候補コンポーネントの特定は、前記製品設計の重複コンポーネントを特定することを含み、前記少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリックおよびコストメトリックを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記1つ以上の候補コンポーネントの特定は、前記製品設計の非重複コンポーネントを特定することを含み、前記少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリック、寸法ばらつきメトリック、およびコストメトリックを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記1つ以上の候補コンポーネントの特定は、前記製品設計の3Dプリント可能なコンポーネントを特定することを含み、前記少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリックおよび寸法ばらつきメトリックを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリック、寸法ばらつきメトリック、コストメトリック、重量メトリック、またはそれらの組み合わせを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記1つ以上のプロセッサは、
前記特性に基づき、前記1つ以上の候補コンポーネントをコンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として反復して特定することであって、各反復は、前記特性の中の異なる特性に関連する、前記反復して特定することと、
前記特定することの、少なくとも1つの反復の間に、第1の候補コンポーネントを第2の候補コンポーネントに対する代替品として特定することであって、前記第2の候補コンポーネントは、前記特定することの以前の反復の間に、前記コンポーネントのセットの中のコンポーネントに対する代替品として選択されたものである、前記第1の候補コンポーネントを第2の候補コンポーネントに対する代替品として前記特定することと
をするように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
1つ以上のプロセッサにより実行されると前記1つ以上のプロセッサに動作を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体であって、前記動作は、
製品設計に関わる特徴のセットを特定する情報を受信することと、
コンポーネントのセットを特定するために、前記特徴のセットに対して機械学習ロジックを実行することであって、前記コンポーネントのセットは、前記特徴のセットの中の各特徴に対応するコンポーネントを含む、前記実行することと、
前記コンポーネントのセットの中の各コンポーネントに関連する特性を判断することと、
前記特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントをコンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として特定することと、
前記コンポーネントのセットを最適化する1つ以上の変更を、少なくとも1つの設計メトリックおよび前記1つ以上の候補コンポーネントに基づき決定することと、
前記1つ以上の変更に基づき、前記製品設計に関わる最終的なコンポーネントのセットを出力することであって、前記最終的なコンポーネントのセットは、前記1つ以上の候補コンポーネントから選択された少なくとも1つの候補コンポーネントを含み、前記少なくとも1つの候補コンポーネントは、前記少なくとも1つの設計メトリックに関して、前記最終的なコンポーネントのセットを前記コンポーネントのセットと比較して最適化する、前記出力することと
を含む、非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項17】
前記機械学習ロジックは、各コンポーネントと前記特徴のセットとの間の相関を表す相関係数を出力するように構成され、前記方法は、
前記機械学習ロジックにより出力される前記相関係数に少なくとも部分的に基づき前記コンポーネントのセットを決定すること
を含む、請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項18】
前記動作は、
前記機械学習ロジックにより出力される少なくとも1つの相関係数を変更することと、
変更された少なくとも1つの相関係数に少なくとも部分的に基づき、前記機械学習を訓練することと
をさらに含む、請求項17に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項19】
前記動作は、前記最終的なコンポーネントのセットに基づき製造インフラストラクチャを設定することをさらに含み、設計された製品は、前記設定に基づく前記製造インフラストラクチャにより少なくとも部分的に生産される、請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【請求項20】
前記特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントを前記コンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として特定することは、前記特徴のセットに基づき反復して実行され、前記動作は、
前記特定することの、少なくとも1つの反復の間に、第1の候補コンポーネントを第2の候補コンポーネントに対する代替品として特定することであって、前記第2の候補コンポーネントは、前記特定することの以前の反復の間に、前記コンポーネントのセットの中のコンポーネントに対する代替品として選択されたものである、前記第1の候補コンポーネントを第2の候補コンポーネントに対する代替品として前記特定すること
を含む、請求項16に記載の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全般的に、製品の設計開発法に関し、特に、製品の設計開発を自動化および最適化するための、機械学習(ML:machine learning)に基づくフレームワークに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの場合、製品の開発は、製品設計、試作、製品テスト、組み立て、および同様のものなど多数の複雑なプロセスを伴う。多くの製品、特に異なる部品を多数伴う複雑な製品(例えば車、飛行機、船、コンピュータコンポーネント、またはその他製品)に関して、設計プロセスは大きな課題をもたらす。既存の設計プロセスにおいて生じる課題の1つは、部品の選択である。例示として、いずれかの特定の部品に複数の供給元がある場合、または有望と考えられる部品であって、特徴、寸法、コストなどが異なるものが多数ある場合もある。そのような状況が生じた場合、設計プロセスを実施している者は、自らが知っている部品(例えば過去に使用したことがある部品、以前に仕事をともにしたことがある製造元の部品、および同様のもの)を選択したり、またはそのほか設計者の経験に基づく個人的な先入観で部品を選択したりしがちであろう。そのような手法が、製品設計に対して十分な部品の選択につながることもあるが、このようなタイプの選択プロセスまたは設計プロセスは、製品製造にかかる全体的なコストまたは製品の品質に関して最適な製品設計をもたらすものではない。さらに、現在使用されている手動の設計プロセスは、非常に時間がかかるものでもあるため、設計プロセスの完了、さらに結局は製品生産の完了までに要求される時間が延びる可能性がある。既存の手法は、時間がかかるにも関わらず、多くの場合は非網羅的な形で実行され、つまり、提案されている設計のために検討すらされない部品またはコンポーネントが多数あると考えられる。既存のアプローチの非網羅的な性質は、多くの部品またはコンポーネントが見落とされることにつながるが、多くの場合において、見落とされた部品またはコンポーネントは、設計されている製品のコスト、適合性、および/または機能の観点からより最適な設計につながる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の諸側面は、最適化された製品設計プロセスをサポートするシステム、方法、装置、およびコンピュータ可読ストレージ媒体を提供する。製品の設計プロセスの間、製品に関する特徴のセットを特定する情報が作成され得る。例として、ユーザまたは設計者が、設計者デバイスを利用して、製品の設計に関連する特徴のセットを編纂してもよい。特徴のセットは、顧客要件(例えば製品の生産を求める主体により規定された製品の要件)、マーケティングに関する要件(例えば消費者の関心を引く特徴は何か、安全性など)、エンジニアリング要件(例えば製品の耐久性に関するファクタ、電力要件など)から得られる情報を含んでもよい。製品の仕様が完成すると、設計中の製品の特徴のセットが、機械学習ロジックに照らして評価され、特徴のセットに対応するコンポーネントのセットが特定されてもよい。或る側面において、コンポーネントのセットは、様々な特徴のそれぞれに対して適切な部品またはコンポーネントを含んでもよく、部品またはコンポーネントは、部品のそれぞれと対応する特徴との間の相関に従って順序付けまたは優先順位付けされてもよい。さらなる側面において、部品またはコンポーネントは、コストに従って順序付けまたは優先順位付けされてもよい(例えば最低コストから最高コストまたは最高コストから最低コスト)。次に設計者は、提案されている設計のためのコンポーネントを、機械学習ロジックにより特定されたコンポーネントのセットから選択して、設計部品表(eBom:engineering bill of materials)を作ってもよい。注意すべきは、このeBomに含まれる部品またはコンポーネントは、コストまたはその他ファクタの観点から最適化されていないこともあり、それどころか、設計者の思い込みで製品設計に十分適しているとされたコンポーネントが含まれているにすぎない可能性があるということである。
【0004】
次に、eBomが分析されて、重複部品または重複コンポーネント(ある場合)が、1つ以上の候補部品または候補コンポーネントとともに特定されてもよい。候補部品または候補コンポーネントは、設計者によりeBomにおいて規定された部品またはコンポーネントの、代用品または代替品となり得るものであればよい。次に、製品設計を最適化するために、1つ以上の候補コンポーネントが1つ以上の設計メトリックを使用して評価されてもよい。候補部品または候補コンポーネントの評価は、部品またはコンポーネントの特性の分析と、1つ以上の設計メトリックに照らした当該の特性の評価とを含んでもよい。例として、或る設計メトリックは、特定の特徴をサポートする部品が材料a、b、cから作製され得ると規定し得るが、設計者は、材料bまたはcから作製された部品がより最適な製品設計(例えば、製品の構造的完全性を維持するがコストまたは重量を削減する)につながると考えられるかどうかについては検討することなく、材料aから作製された部品を選択したかもしれない。本開示の実施形態は、候補部品を評価する間、eBomにおいて規定された部品の代わりに候補部品の1つを用いることがより最適な設計につながると考えられるかどうかを、自動的に評価し得る。候補部品または候補コンポーネントを評価した結果として、製品設計を最適化する候補部品および候補コンポーネントが特定されてもよく、製品設計を最適化(例えばコストを削減する、重量を削減する、パフォーマンスを向上させるなど)するためにeBomに変更が加えられてもよい。少なくとも1つの設計メトリックに関して最適化された、最終的なコンポーネントのセットが出力されてもよく、これにより得られる最適化された製品設計をその後使用して、より最適な形で製品を製造することができる。
【0005】
前述の事項は、本開示の特徴および技術的利点に関するいくぶん大まかな概要であり、以下の詳細な説明をより深く理解できるようにすることを目的としている。以下、本開示の特許請求の範囲の主題を構成するさらなる特徴および利点が記載される。当業者には当然のことながら、開示されている構想および具体的な側面は、本開示と同じ目的を遂行するために他の構造を変更または設計するための基礎として容易に利用され得る。同じく当業者には当然のことながら、そのような等価な構成は、添付の特許請求の範囲に記載される開示の範囲から逸脱するものではない。以下の記載を添付の図面との関連で検討することにより、本願明細書において開示されている新規特徴が、編成および動作方法の両方について、さらなる目的および利点とともにより深く理解されるであろう。なお、当然のことながら、それぞれの図面は例示および説明を目的として示されるものでしかなく、本開示の限定を定義するものとして意図されてはいない。
【0006】
本開示がより包括的に理解されるよう、以下、添付の図面と併せて解釈される下記説明を参照する。
【0007】
当然のことながら、図面は必ずしも一定の縮尺でなく、開示される諸側面が概略的に部分図として例示されていることもある。場合によっては、開示される方法および装置の理解に必須でない詳細事項、または他の詳細をわかりにくくする詳細事項が省略されていることもある。言うまでもなく、当然のことではあるが、本開示は本願明細書に例示される特定の側面に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示による設計プロセスをサポートするシステムの例のブロック図である。
図2】本開示による設計プロセスの例示的な側面を示すブロック図を示す。
図3】本開示による設計プロセスの例示的なさらなる側面を示すブロック図を示す。
図4】本開示による設計プロセスに関わる方法の例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の諸側面は、製品の設計プロセスの自動化および最適化をサポートするシステム、方法、装置、およびコンピュータ可読ストレージ媒体を提供する。さらに後述されるように、各実施形態は、製品について規定された設計特徴のセットを、設計特徴のセットの中の様々な特徴のそれぞれに対して適切な部品またはコンポーネントを含むコンポーネントのセットへと、自動的に変換する機能性を提供し得る。そのような能力は、機械学習ロジックを活用して、様々な特徴と、1つ以上の部品またはコンポーネントとの間の相関を迅速に特定することにより提供され得る。コンポーネントのセットは、設計者に提示されてもよく、次に設計者は、特定された部品またはコンポーネントの中から選択して、製品設計のための初期のeBomを生成してもよい。ただしこのeBomは、1つ以上の設計メトリック(例えばコスト、サイズ、重量、および同様のもの)に関して最適化されていないか、または十分には最適化されていない可能性がある。
【0010】
製品設計を改善するために、初期のeBomはさらなる分析にかけられて、重複部品または重複コンポーネント(ある場合)が、初期のeBomに含まれる部品またはコンポーネントのうちの1つ以上の代わりに用いられてもよい候補部品または候補コンポーネントとともに、特定されてもよい。例として、初期のeBomにおいて特定された部品またはコンポーネントと他の既知の部品またはコンポーネントとの属性間の差を評価することにより、候補コンポーネントが特定されてもよい。設計メトリックは、特定の候補部品または候補コンポーネントが、初期のeBomの部品またはコンポーネントのうちの1つに対する代用品として選択されるべきかどうかを判断するために使用され得る基準を規定してもよい。例示として、重量メトリックは、候補部品または候補コンポーネントの重量がより小さければ、たとえ他のパラメータが同じであっても、初期のeBomに含まれる部品またはコンポーネントの代わりに候補部品または候補コンポーネントが用いられるべきであると規定してもよい。そのような分析により、設計メトリック(単数または複数)に関して最適化された最終的なeBomが生成されてもよい(例えば設計されている製品のコスト、重量、サイズ、または他の諸側面を最適化する最終的なeBomをもたらす)。
【0011】
図1を参照する。本開示による設計プロセスをサポートするシステムの例が、システム100として示されている。システム100は、製品設計プロセスの諸側面を自動化し、それを行う際に1つ以上の設計メトリック(例えばコスト、サイズ、重量、および同様のもの)に関して製品の設計を最適化するように構成されてもよい。図1に示されているように、システム100は、1つ以上のネットワーク150を介して設計者デバイス130に通信可能なように結合されたコンピューティングデバイス110を含む。一部の実装では、図1に示されているデバイスのうちの1つ以上が任意選択とされてもよい。例として、コンピューティングデバイス110により提供されるものとして本願明細書に記載される機能性は、設計最適化器152により示されるようにクラウドベースのデプロイメントを介して提供されてもよく、またはシステム100は、非限定的な例として、設計者デバイス130などの追加のコンポーネントを含んでもよい。
【0012】
コンピューティングデバイス110は、非限定的な例として、デスクトップコンピューティングデバイス、ラップトップコンピューティングデバイス、パーソナルコンピューティングデバイス、タブレットコンピューティングデバイス、モバイルデバイス(例えばスマートフォン、タブレット、携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、ウェアラブルデバイス、および同様のもの)、サーバ、バーチャルリアリティ(VR:virtual reality)デバイス、オーグメンテッドリアリティ(AR:augmented reality)デバイス、エクステンデッドリアリティ(XR:extended reality)デバイス、車両(またはそのコンポーネント)、娯楽システム、他のコンピューティングデバイス、またはそれらの組み合わせを含んでも、またはそれに対応してもよい。コンピューティングデバイス110は、1つ以上のプロセッサ112、メモリ114、推薦エンジン120、合理化エンジン122、設計エンジン124、および1つ以上の入出力(I/O:input/output)デバイス126を含む。他の一部の実装において、コンポーネント112~126のうちの1つ以上は任意選択とされてもよく、追加のコンポーネント1つ以上がコンピューティングデバイス110に含まれてもよく、またはその両方であってもよい。なお、コンピューティングデバイス110を参照して記載される機能性は、限定としてではなく例示目的で示されており、本願明細書に記載される例示的な機能性は、他のタイプのコンピューティングリソースのデプロイメントを介して提供されてもよい。例として、一部の実装において、コンピューティングデバイス110に関連して記載されるコンピューティングリソースおよび機能性は、複数のサーバまたは他のコンピューティングデバイスを使用する分散型システムにおいて提供されてもよく、または1つ以上のネットワーク170のうちの1つなどのネットワーク上でアクセス可能なクラウドベースの環境により提供されるコンピューティングリソースおよび機能性を使用するクラウドベースのシステムにおいて提供されてもよい。例示として、コンピューティングデバイス110を参照して本願明細書に記載される1つ以上の動作が、1つ以上のサーバにより、または設計者デバイス130などの1つ以上のクライアントデバイスもしくはユーザデバイスと通信する設計最適化器152により、実行されてもよい。さらに、または代わりに、コンピューティングデバイス110により提供されている機能性は、設計者デバイス130により提供されてもよい。
【0013】
1つ以上のプロセッサ112は、本開示の諸側面に従いコンピューティングデバイス110の動作を促進するように構成された、1つ以上のマイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field programmable gate array)、1つ以上の処理コアを有する中央処理ユニット(CPU:central processing unit)、または他の回路構成およびロジックを含んでもよい。メモリ114は、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)デバイス、読み取り専用メモリ(ROM:read only memory)デバイス、消去可能プログラマブルROM(EPROM:erasable programmable ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM:electrically erasable programmable ROM)、1つ以上のハードディスクドライブ(HDD:hard disk drive)、1つ以上のソリッドステートドライブ(SSD:solid state drive)、フラッシュメモリデバイス、ネットワークアクセス可能ストレージ(NAS:network accessible storage)デバイス、またはデータを永続的な状態もしくは非永続的な状態で記憶するように構成された他のメモリデバイスを含んでもよい。コンピューティングデバイス110の動作および機能性を促進するように構成されたソフトウェアは、命令116としてメモリ114に記憶されてもよく、この命令は、1つ以上のプロセッサ112により実行されると、より詳しく後述されるように、コンピューティングデバイス110に関して本願明細書に記載されている動作を1つ以上のプロセッサ112に実行させる。さらにメモリ114は、1つ以上のデータベース118にデータおよび情報を記憶するように構成されてもよい。1つ以上のデータベース118の例示の側面は、より詳しく後述される。
【0014】
図1には示されていないが、コンピューティングデバイス110は、1つ以上の通信プロトコルまたは通信規格(例えばイーサネットプロトコル、伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP:transmission control protocol/internet protocol)、電気電子技術者協会(IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11プロトコル、IEEE802.16プロトコル、第3世代(3G:3rd Generation)通信規格、第4世代(4G:4th Generation)/ロングタームエボリューション(LTE:long term evolution)通信規格、第5世代(5G:5th Generation)通信規格、および同様のもの)に従い確立された有線またはワイヤレスの通信リンクを介してコンピューティングデバイス110を1つ以上のネットワーク150に通信可能なように結合するように構成された、1つ以上の通信インターフェースを含んでもよい。コンピューティングデバイス110はさらに、1つ以上のディスプレイデバイス、キーボード、スタイラス、1つ以上のタッチスクリーン、マウス、トラックパッド、マイクロフォン、カメラ、1つ以上のスピーカ、触覚フィードバックデバイス、またはユーザがコンピューティングデバイス110から情報を受け取ることまたはコンピューティングデバイス110に情報を提供することを可能にする他のタイプのデバイスを含む、1つ以上の入出力(I/O)デバイス126も含んでもよい。一部の実装において、コンピューティングデバイス110は、モニタ、ディスプレイ(例えば液晶ディスプレイ(LCD:liquid crystal display)または同様のもの)、タッチスクリーン、プロジェクタ、バーチャルリアリティ(VR)ディスプレイ、オーグメンテッドリアリティ(AR)ディスプレイ、エクステンデッドリアリティ(XR)ディスプレイ、または同様のものなどのディスプレイデバイスに結合される。他の一部の実装では、ディスプレイデバイスは、コンピューティングデバイス110に含まれるか、またはコンピューティングデバイス110に統合される。
【0015】
図1に示されているように、コンピューティングデバイス110は、設計者デバイス130に通信可能なように結合されてもよい。設計者デバイス130は、1つ以上のプロセッサ132、メモリ134、および1つ以上のI/Oデバイス140を含む。1つ以上のプロセッサ132は、本開示の諸側面に従い設計者デバイス130の動作を促進するように構成された、1つ以上のマイクロコントローラ、ASIC、FPGA、1つ以上の処理コアを有するCPU、または他の回路構成およびロジックを含んでもよい。メモリ134は、RAMデバイス、ROMデバイス、EPROM、EEPROM、1つ以上のHDD、1つ以上のSSD、フラッシュメモリデバイス、NASデバイス、またはデータを永続的な状態もしくは非永続的な状態で記憶するように構成された他のメモリデバイスを含んでもよい。コンピューティングデバイス130の動作および機能性を促進するように構成されたソフトウェアは、命令136としてメモリ134に記憶されてもよく、この命令は、1つ以上のプロセッサ132により実行されると、より詳しく後述されるように、設計者デバイス130に関して本願明細書に記載されている動作を1つ以上のプロセッサ132に実行させる。さらにメモリ134は、1つ以上のデータベース138にデータおよび情報を記憶するように構成されてもよい。1つ以上のデータベース138の例示の側面は、より詳しく後述される。
【0016】
図1には示されていないが、設計者デバイス130は、1つ以上の通信プロトコルまたは通信規格(例えばイーサネットプロトコル、TCP/IP、IEEE802.11プロトコル、IEEE802.16プロトコル、3G通信規格、4G/LTE通信規格、5G通信規格、および同様のもの)に従い確立された有線またはワイヤレスの通信リンクを介して設計者デバイス130を1つ以上のネットワーク150に通信可能なように結合するように構成された、1つ以上の通信インターフェースを含んでもよい。1つ以上のI/Oデバイス140は、1つ以上のディスプレイデバイス、キーボード、スタイラス、1つ以上のタッチスクリーン、マウス、トラックパッド、マイクロフォン、カメラ、1つ以上のスピーカ、触覚フィードバックデバイス、またはユーザが設計者デバイス130から情報を受け取ることまたは設計者デバイス130に情報を提供することを可能にする他のタイプのデバイスを含んでもよい。一部の実装において、設計者デバイス130は、モニタ、ディスプレイ(例えばLCDまたは同様のもの)、タッチスクリーン、プロジェクタ、VRディスプレイ、ARディスプレイ、XRディスプレイ、または同様のものなどのディスプレイデバイスに結合される。他の一部の実装では、ディスプレイデバイスは、設計者デバイス130に含まれるか、または設計者デバイス130に統合される。
【0017】
製品設計者などのユーザは、設計者デバイス130を利用して、車両、電子デバイス、玩具、または他の有形物などの製品を設計してもよい。ユーザは、設計プロセスの一環として、製品特徴収集プロセスを実施し、設計中の製品のコンポーネントおよび特徴に関する情報を取得してもよい。製品特徴収集プロセスは、顧客(例えば製造元により製品が設計される対象顧客)からの入力、設計中の製品に類似する他の市販製品に関わる市場調査から取得される入力、または設計プロセスを左右し得る他のタイプの情報(例えば目標製品コスト、製品発売目標、および同様のもの)を取得することを伴ってもよい。例として、新たな車両の設計に関わる設計者は、エンジンの仕様、車両の重量、座席数、温度調節に関する特徴(例えば空調、暖房シート、冷房シート、および同様のもの)、オーディオ/ビジュアルに関する特徴(例えばスピーカ構成、ビデオの能力、カメラの能力、受信器の能力)、または車両設計の他のタイプの特徴および能力などの車両のリスト特徴を取得してもよい。或る側面において、製品特徴収集段階の間に取得された種々の特徴および能力が(例えば必須の特徴および望ましい特徴に)分類されてもよく、さらに、それぞれの特徴および能力に対して重みが割り当てられてもよい。この情報は、1つ以上のデータベース138などのデータベースに記憶されてもよい。
【0018】
その後、特徴のセットは、コンピューティングデバイス110の推薦エンジン120への入力として提供されてもよい。推薦エンジン120は、設計者により編纂された種々の特徴および能力を分析し、設計中の製品について規定された特徴および能力のセットに適合する部品またはコンポーネントのセットを出力するように構成されてもよい。推薦エンジン120は、種々のプロセスおよび動作を利用して、入力された特徴および能力のセットを部品またはコンポーネントのセットへと変換するように構成されてもよい。例として、図2を参照すると、本開示による設計プロセスの例示的なさらなる側面を示すブロック図が示されている。図2に示されている設計プロセスの特定の動作は、推薦エンジン200により実行されてもよく、推薦エンジン200は、図1の推薦エンジン120と同じもの、または類似したものとされてもよい。図2に示されているように、推薦エンジン200は、特徴分析器210およびコスト分析器220を含む。
【0019】
特徴分析器210は、機械学習手法を活用して、設計中の製品について規定された特徴および能力に適合するコンポーネントのセットを特定するように構成されてもよい。例示として、特徴分析器210は、訓練データ生成器212および機械学習エンジン214を含んでもよい。訓練データ生成器212は、機械学習エンジン214の機械学習モデルを訓練するために使用され得る訓練データセットを編纂してもよい。訓練データセットは、図1の1つ以上のデータベース118などの1つ以上のデータベースから編纂された情報を含んでもよい。例として、1つ以上のデータベースは、ストックキーピングユニット(SKU:stock keeping unit)データ、様々なコンポーネントに関連する特徴情報、多様な製品にまたがる様々なコンポーネントに関する情報、または他のタイプの情報など、コンポーネント情報のライブラリを含んでもよい。SKUデータは、様々なコンポーネントの識別情報を含んでもよい。なお、一部のコンポーネントは複数のSKUに関連してもよい。例として、或る製造元が、或るコンポーネントを様々な製造元から入手してもよく、さらに、各コンポーネントに対して別々のSKUを割り当ててもよい(例えば、第1のコンポーネント製造元から入手されるコンポーネントには第1のSKU、および第2のコンポーネント製造元から入手されるコンポーネントには第2のSKU)。特徴情報は、種々のコンポーネントに関連する寸法情報(例えば長さ、幅、高さ、直径、および同様のもの)、種々のコンポーネントの材料特性(すなわちコンポーネントが作製される材料のタイプおよび特質)、コンポーネントを所定位置に固定するため、もしくは各コンポーネントのそれぞれのものを互いに接続するために使用され得る様々なタイプの接続部を示す、接続性に関する特性(例えばコンポーネントのねじ部、スナップ嵌めコンポーネント、圧力嵌めもしくは摩擦嵌めコンポーネント、および同様のものに関する情報)、コンポーネントの説明、または種々のコンポーネントのさらなるタイプの特徴もしくはそれらに関する情報を含んでもよい。多様な製品にまたがる様々なコンポーネントに関する情報は、一緒に製品に組み込まれているコンポーネント、製品のファミリーにおいて使用されるコンポーネント(例えば「ロッド」として区分され得るすべての部品またはコンポーネントは、「ロッド」のファミリーまたは製品群の一部であってもよい)、および同様のものなど、コンポーネントの互換性に関する情報を含んでもよい。なお、上述された例示的な情報のタイプは、限定としてではなく例示目的で示されており、コンポーネント情報のライブラリは、上記で示された具体例以外の追加情報を含んでもよい。
【0020】
特徴分析器210は、1つ以上のデータベースから情報を選択して、機械学習エンジン214に提供され得る訓練データセットを作成してもよい。訓練データセットは、提案されている製品設計に適したコンポーネントまたは部品を、設計者デバイス130により編纂された特徴および能力の情報などの特徴および能力の情報に基づき特定するよう、機械学習モデルを訓練するために、機械学習エンジン214により利用されてもよい。適した部品またはコンポーネントを特徴および能力の情報に基づき特定するよう機械学習モデルを訓練するために、訓練の間、前の製品設計に関わる特徴および能力の情報が機械学習エンジン214により利用されてもよい。例として、特徴および能力の情報は、コンポーネントがサイズおよび寸法の要件、材料の要件、または設計されている製品の部品もしくはコンポーネントに関する他の情報に適合すべきであると示してもよい。機械学習モデルは、特徴および能力の情報に基づき、訓練データセットの中から、設計されている製品に適した部品またはコンポーネントを特定するように構成されてもよい。
【0021】
なお、機械学習エンジン214は、特徴および能力の情報に対して前処理動作を実行してもよい。例として、特徴および能力の情報は、自然言語として記述され、自然言語処理、ベクトル化、または他のタイプの処理ステップにかけられて、設計されている製品の特徴および能力の情報が、機械学習モデルに取り込まれ得るフォーマットに変換されてもよい。非限定的な例として、前処理動作は、自然言語データを処理済みデータ(例えば数値のベクトル1つ以上など)へと変換してもよく、機械学習モデルが処理済みデータに照らして評価されて、特徴および能力の情報に適合するコンポーネントの部品が特定されてもよい。モデルの訓練の一環として、訓練の間に特定されたコンポーネントが評価され、モデルパラメータを調整するために使用されてもよい。調整は、機械学習モデルの精度を向上させ、設計されている製品の特徴および能力の情報に適合する部品またはコンポーネントをモデルがより正確に特定できるようにするよう構成されてもよい。
【0022】
なお、訓練データ生成器212は、様々なタイプの訓練データを出力するように構成されてもよい。例として訓練データ生成器212は、訓練データセット、検証データセット、およびテストデータセットを出力してもよい。訓練データセットは、モデルを訓練するために利用されてもよく、検証データセットは、モデルを検証するために利用されてもよい。次に、テストデータセットが、検証されたモデルをテストするために使用されてもよく、これには、フィードバック218(またはフィードバック218の1つ以上の反復)に基づく調整の後にテストデータセットに照らしてモデルを評価することが含まれてもよい。
【0023】
一部の側面において、設計者フィードバックループを利用してフィードバック218が生成されてもよい。設計者フィードバックループは、設計者による部品またはコンポーネントの選択を分析し、プロモーションファクタおよび/またはペナライズファクタを決定するように構成されてもよく、このファクタは、機械学習エンジン214の機械学習モデルを調節してモデルの出力を改善するために使用されてもよい。或る側面において、フィードバックループアルゴリズムは、選ばれている部品と推薦された部品との間の距離、同じ部品が選ばれている回数もしくは選ばれていない回数、ファミリーもしくは非ファミリーの製品に関する情報、推薦された特定の部品もしくはコンポーネントについて報告されている故障(例えば販売後のデータからのもの)、またはその他ファクタなど、異なる複数のファクタを検討するように構成されてもよい。例として、プロモーションファクタは、他の部品と比べてより低い相関係数を有するにも関わらず設計者により選択された部品など、設計者により選択された部品に対して、より高い相関係数を提供するように機械学習モデルを調整するよう構成されてもよい。ペナライズファクタは、特定の部品もしくはコンポーネントについて故障が報告されている場合、設計者が他の部品もしくはコンポーネントと比べてより低い相関係数を有する他の部品もしくはコンポーネントを頻繁に選択している場合、またはその他のファクタにより、部品またはコンポーネントについて機械学習モデルにより出力される相関係数にペナルティを科すか、または相関係数を低下させるように構成されてもよい。
【0024】
本開示の諸側面による設計者フィードバックループの、説明のための非限定的な例として、b1,2,3,…,nをSKUの特定の特徴に対して推薦された部品(例えばモデルにより出力された部品またはコンポーネント)のリストとし、
【0025】
【数1】
【0026】
を、特徴jに対して推薦された部品リストに関わる相関係数のリストとし、
【0027】
【数2】
【0028】
となる(0~1の係数グレーディングスケールに関する)。各特徴jに対し選ばれている部品の累積的プロモーションファクタαは、次のように計算されてもよい:
【0029】
【数3】
【0030】
各特徴jに対し選ばれていない部品の累積的プロモーションファクタβは、次のように計算されてもよい:
【0031】
【数4】
【0032】
上記の式(1)および(2)において、n=1,2,3,…,nは、選ばれていない部品(単数または複数)を表し、ni=1,2,3,…,niは、選ばれていない部品(単数または複数)であって、その相関係数が、選ばれている部品(単数または複数)と比べ、より大きい(>)ものを表し、kは、選ばれている部品を示し、kは1と等しくなく、cは、推薦された特定の部品が選ばれている回数であり、dは、推薦された特定の部品が選ばれていない回数であり、Yは、乗算ファクタであり、同じファミリーの製品に対してY=1.2、非ファミリーの製品に対してY=1であり、xは、ペナルティファクタであり、故障率ペナルティファクタ(x)は以下とされてもよい:
0%~5% - 10
5%~10% - 8
10%~20% - 6
20%~40% - 4
40%~80% - 2
80%~100% - 1
なお、上記の式(1)および(2)において、「部品」という用語は、コンポーネントまたは/および半組立品も含んでもよい。さらに、上記に示された例示的な式は限定としてではなく例示目的で示されたものであり、ペナルティファクタおよびプロモーションファクタを計算するための他の手法が本開示の実施形態により利用されてもよいということにも留意されたい。
【0033】
モデルが検証され、(例えばテストデータセットに基づき)パフォーマンスが十分なレベルであると判断されると、モデルは、図1の設計者デバイス130を介して設計された製品など、新たに設計されている製品の特徴および能力の情報に照らして評価されてもよい。例として機械学習エンジン214は、図1の設計者デバイス130に関して上述された特徴および能力の情報など、新たに設計されている製品の特徴および能力の情報を提供されてもよい。特徴および能力の情報が、上述された前処理動作にかけられて、モデル入力データ(すなわち機械学習モデルにより評価されるのに適したフォーマットに変換されたデータ)がもたらされてもよい。前処理が完了すると、モデル入力データは、訓練済みの機械学習モデルに照らして評価され、モデル出力がもたらされてもよい。或る側面において、モデル出力は、コンポーネントのセット216を含んでもよい。コンポーネントのセット216は、新たに設計されている製品について規定された特徴および能力に適合する部品またはコンポーネントに対応してもよい。
【0034】
或る側面において、コンポーネントのセット216は、機械学習モデルにより特定された部品に関する特徴情報、コスト情報、SKU情報、寸法情報、または他のタイプの情報など、特定された部品またはコンポーネントに関する情報を含んでもよい。コンポーネントのセット216に含まれる情報は、1つ以上のデータベースから抽出されてもよい。例として、モデル出力は、特徴および能力の情報に適合するものとして機械学習モデルにより特定された部品またはコンポーネントに対応する値(例えばSKU値、数値、または他のタイプの識別情報)のセットを含んでもよい。値のセットは、1つ以上のデータベースに情報が記憶されている部品またはコンポーネントにマッピングされてもよい。その場合、値のセットに基づき、特定された部品またはコンポーネントに関する情報(例えば特徴情報、寸法情報、材料情報など)が、1つ以上のデータベースから抽出されてもよく、この情報が、図1の設計者デバイス130のユーザなどのユーザに提示されてもよい。さらなる側面または代わりの側面において、機械学習エンジン214により特定されたコンポーネントのセット216は、図1の設計者デバイス130などの外部デバイスに提供されてもよく、さらに外部デバイスは、コンポーネントのセット216に含まれる情報(例えば上述された値のセット)を利用して、ユーザに提示する情報を1つ以上のデータベースから抽出してもよい。なお、コンポーネントのセット216において特定される部品またはコンポーネントの1つ以上は、固有のものでなくてもよく、そのような固有でない部品またはコンポーネント同士は、同じ特徴もしくは特性または実質的に類似した特徴もしくは特性を有する。これが生じ得る理由は、上記で説明されたように、製品の製造元は、様々なコンポーネント製造元から部品またはコンポーネントを調達する場合があり、その結果、同じかまたは類似した特性または特徴を有する複数の部品がコンポーネントのセット216において特定され得るためである。同じかまたは実質的に類似した複数の部品またはコンポーネントが機械学習モジュール214により特定され得るということが理由で、設計者は、新たに設計されている製品の製造に使用されるコンポーネントの部品の特定のサブセットを選択するのに苦労するかもしれない。そのような難しさは、設計プロセスに遅れを発生させるかもしれず、さらに結局は、より詳しく後述されるように、意図された製品の生産に最適でないコンポーネントまたは部品が選択されることにつながるかもしれない。
【0035】
一部の側面において、機械学習エンジンは、機械学習モデルに基づき相関係数のセットを出力してもよい。相関係数のセットは、1つ以上の部品およびコンポーネントと、特徴または能力のセットの中の能力の特定の特徴との間の相関を示してもよい。例として、相関係数のセットは、部品またはコンポーネントの第1のセットと新たに設計されている製品の第1の特徴または能力との間の相関、部品またはコンポーネントの第2のセットと新たに設計されている製品の第2の特徴または能力との間の相関などを、新たに設計されている製品のnの特徴または能力について示してもよく、n≧1である。相関係数を利用して、新たに設計されている製品の特徴または能力のそれぞれに関して部品またはコンポーネントがランキングされてもよく、次に設計者は、部品またはコンポーネントのサブセットを部品またはコンポーネントの候補セットとして選択してもよい。次に、より詳しく後述されるように、コスト分析器220を利用して候補部品または候補コンポーネントの1つ以上のセットが評価されてもよく、これには、製品の様々な特徴または能力に関連する優先順位付け情報を考慮に入れることが含まれてもよい。
【0036】
一部の側面において、推薦エンジン200または(例えばコンピューティングデバイス110の)別のコンポーネントもしくは外部デバイス(例えば図1の設計者デバイス130)は、コンポーネントのセット216において特定されたそれぞれの部品またはコンポーネントのコストに関連する情報を取得してもよい。コスト分析器220は、コンポーネントのセット216に対してコスト分析を実行するように構成されてもよい。より具体的には、コスト分析器220は、新たに設計されている製品の製造にかかる目標コストを表すとよい「あるべきコスト」値に基づき、新たに設計されている製品用に推薦される部品またはコンポーネントを評価するように構成されてもよい。「あるべきコスト」値分析の実行の例示的な側面が、より詳しく後述される。
【0037】
図2に示されているように、コスト分析器220は、コストロジック222、評価ロジック224、優先順位ロジック226、リセットロジック228、選択ロジック230、およびコスト関数ロジック232を含んでもよい。コストロジック222は、特徴分析器210により特定された部品またはコンポーネントに関連するコスト情報を受信するように構成されてもよい。或る側面において、コスト情報は、コンポーネントのセット216において特定された部品またはコンポーネントのサブセットに関連してもよい。例として設計者は、コンポーネントのセット216を確認し、特定の部品またはコンポーネントを候補部品または候補コンポーネントとして選択してもよい。かかる例において、コスト情報は、設計者により選択された各候補部品(すなわち製品の生産に使用するために設計者により選択された部品)に関連するコストを含んでもよい。別の例において、部品またはコンポーネントと、設計されている製品の特徴および能力とに関連する相関係数を利用して、部品またはコンポーネントが選択されてもよい。例として、それぞれの特徴または能力に対して最高の相関係数を有する部品が、新たに設計されている製品の候補部品または候補コンポーネントとして選択されてもよい。
【0038】
コストロジック222は、候補部品または候補コンポーネントに関連するコスト情報を使用して、新たに設計されている製品の生産にかかるコストの合計(B)を計算してもよい。合計されたコスト(B)は、評価ロジック224に提供されてもよい。合計されたコスト(B)に加えて、評価ロジック224は、「あるべきコスト」(A)に関連する情報も受信してもよい。「あるべきコスト」(A)は、顧客(例えば新たに設計されている製品の生産を要請している主体)からの入力、ならびに他の情報源(例えばエンジニアリングチーム、マーケティングチーム、またはその他情報源)からの情報に基づき決定されてもよい。評価ロジック224は、合計されたコスト(B)が「あるべきコスト」(A)と比べてより大きい(>)かどうかを判断してもよい。合計されたコスト(B)が「あるべきコスト」(A)と比べてより大きい(>)、が否定される場合(例えばB≦A)、コスト分析器の動作は完了してもよく、最終的な候補コンポーネントのセット234が、コスト分析器220により出力されてもよい。
【0039】
合計されたコスト(B)が「あるべきコスト」(A)と比べてより大きい(>)場合、コスト分析器220の動作は、優先順位ロジック226に進んでもよく、これは、特徴優先順位付けデータ(FP:feature prioritization)に基づき候補部品または候補コンポーネントのセット(例えばコンポーネント216の中から設計者により、または後のコスト分析器220の反復により選択された候補部品または候補コンポーネントのセット)を評価するように構成されてもよい。特徴優先順位付けデータは、設計者、顧客、他の主体もしくはユーザ、またはそれらの組み合わせからの入力に基づき規定されて、設計プロセスが行われている製品の様々な特徴または能力の優先順位またはランキングを提供してもよい。優先順位ロジック226は、設計中の製品の特徴または能力の中から優先順位が最も低い特徴を特定するように構成されてもよい。以下でより詳しく説明されるように、次に低い特徴のセットを特定すると、優先順位が次に低い特徴または能力に対応しより低コストであるかもしれない別の候補部品のセットが有効になるとよい。或る側面において、コスト分析器220は、各反復の合間に、または条件B≦Aに適合するたびに、優先順位付けロジック226をリセットするように構成されたリセットロジック228を含んでもよい。コスト分析器は、B>Aであるかどうかをチェックし、そうであれば、各特徴(優先順位を基準として)について後ろから2番目のコンポーネント(係数を基準として)を検討し、次の合計を求める。このプロセスが、B≦Aになるまで継続してもよい。コスト分析器がすべての特徴の後ろから2番目のコンポーネントを調べ、それでもB>Aである場合、リセットロジック228は、特徴リストのカウンタをリセットし、今回のループも最初の反復の場合と同様に第1の特徴から実行しつつも、今回は前のループで検討されたものを基準にして後ろから2番目のコンポーネントが取り上げられるようにする。
【0040】
優先順位ロジック226は、優先順位が次に低い特徴または能力に関する情報を選択ロジック230に提供してもよい。選択ロジック230は、候補部品または候補コンポーネントの新たなセットを選択してもよく、これは、優先順位が次に低い特徴に対応し、且つ前に検討された部品またはコンポーネントと比べてより低コストである新たな部品またはコンポーネントを含んでもよい。選択ロジック230は、特徴分析器210により特定された部品またはコンポーネントの中から、新たな候補部品または候補コンポーネントを選択するように構成されてもよい。例として選択ロジック230は、検討中の該当する特徴または能力(例えば選択ロジック230により特定された特徴または能力)に対する相関が次に高い1つ以上の部品を選択してもよい。
【0041】
選択ロジック230は、コストロジック222に情報を提供し得るコスト関数232に、コンポーネントの新たなセットを提供してもよい。コストロジック222は、前の反復において検討された部品またはコンポーネントとはコストが異なるとよい、選択ロジック230により決定された部品またはコンポーネントの新たなセットに基づき、合計されたコスト(B’)を生成してもよい。上述のように、合計されたコスト(B’)は、「あるべきコスト」(A)に照らして評価される評価ロジック224に提供されてもよい。合計されたコスト(B’)が「あるべきコスト」(A)と比べてそれ以下(≦)である場合(例えばB’≦A)、コスト分析器の動作は完了してもよく、最終的な候補コンポーネントのセット234がコスト分析器220により出力されてもよい。合計されたコスト(B’)が「あるべきコスト」(A)と比べてより大きい(>)場合(例えばB’>A)、コスト分析器220の動作は、優先順位が次に低い特徴または能力が選択されるとよい優先順位ロジック226に進んでもよく、条件B≦Aに適合する部品もしくはコンポーネントのセットが特定されるか、またはすべての特徴もしくは能力が検討されるまで、上述された反復が継続してもよい。コンポーネントのセット234は、設計者デバイス(例えば設計者デバイス130)に提供されてもよく、設計者は、コンポーネントのセット234において特定された部品またはコンポーネントの中から部品またはコンポーネントを選択することにより、初期のeBomを生成してもよい。eBomは、設計中の製品の特徴または能力に対応し且つ「あるべきコスト」(A)以下である部品またはコンポーネントのリストを含んでもよい。
【0042】
図1を再び参照する。設計者デバイス130を使用して設計者により生成されたeBomは、設計中の製品を生産するために使用され得る部品またはコンポーネントの仮のセットを表してもよい。eBomは、合理化エンジン122に提供されてもよく、合理化エンジン122は、多様なファクタにわたりeBomを最適化するように構成されてもよい。例として合理化エンジン122は、eBomにおいて特定された1つ以上の部品またはコンポーネントに対する代用部品または代用コンポーネントを特定するように構成されてもよい。代用部品の特定は、eBomにおいて特定された部品とは、属性、寸法、またはコストの点で異なる部品を特定することを含んでもよい。さらに合理化エンジン122は、eBomに含まれる部品(または代用部品)で3Dプリント可能なものを特定するように構成されてもよい。3Dプリント可能な部品を特定できることは、いくつかの点で有利であろう。第1に、3Dプリントは、新たな部品またはコンポーネントの設計を他の製造手法よりも高速に実現できるようにすると考えられ、これにより、設計されている製品がより素早く生産され、または市場投入されることを可能にし得る(例えば、製造元が新たなコンポーネントを生産するために新たなインフラストラクチャを設置する必要、または新たなコンポーネントを生産できるベンダーを探し出す必要がないため)。第2に、或る部品が、3Dプリントではない手法を使用して生産可能であるが、3Dプリントの手法により部品を生産するとコスト節減につながり得る場合もあろう。合理化エンジン122により代用部品が特定されることで、代用部品および/または3Dプリント可能な部品の少なくとも一部を含む部品またはコンポーネントのセットを特定する新たなeBomがもたらされてもよい。合理化エンジン122により生成されたeBomにおいて特定された部品またはコンポーネントは、新たに設計されている製品の製造にかかるコストを削減してもよい(例えば、推薦エンジン120により実行されたプロセスの結果として生成された初期のeBomの当初の部品またはコンポーネントと比べて、代用部品または代用コンポーネントがより安価なこともあるため)。さらに合理化エンジン122は、コスト以外のメトリックにわたりeBomの部品またはコンポーネントを最適化するようにも構成されてもよい。例として、代用部品を特定する間、合理化エンジン122は、(例えば、適切な場合にスチール製部品の代わりにプラスチック製部品を用いることにより)製品の重量を削減し得る部品を特定してもよい。
【0043】
説明のための例として、図3を参照すると、本開示による設計プロセスの例示的なさらなる側面を示すブロック図が示されている。図2に示されている設計プロセスの特定の動作は、合理化エンジン300により実行されてもよく、合理化エンジン300は、図1の合理化エンジン122と同じもの、または類似したものとされてもよい。図3に示されているように、合理化エンジン300は、コンポーネント特徴モジュール310、代用モジュール330、および3Dプリンタモジュール350を含み、それぞれがより詳しく後述される。
【0044】
コンポーネント特徴モジュール310は、図1の推薦エンジン120または図2の推薦エンジン200による処理の完了を受けて生成されたeBomなどのeBom内で、重複部品または重複コンポーネントを特定するように構成されてもよい。コンポーネント特徴モジュール310は、特徴抽出モジュール320および特徴分析モジュール322を含んでもよい。特徴抽出モジュール320は、eBomを入力として受信し、eBom内の様々な部品またはコンポーネントを特定する情報を含むデータセットを出力するように構成されてもよい。例として、特徴抽出モジュール320により出力されるデータセットは、eBomに含まれるそれぞれの部品またはコンポーネントの識別情報、ならびに部品またはコンポーネントに関する説明またはその他情報を含んでもよい。
【0045】
特徴抽出モジュール320により出力されるデータセットは、分析のために特徴分析モジュール322に提供されてもよい。特徴分析モジュール322により実行される分析は、重複部品または重複コンポーネントおよび非重複部品または非重複コンポーネントを特定することを含んでもよい。例として特徴分析モジュール322は、データセットに含まれるテキストおよび他のタイプの情報を、1つ以上のアルゴリズムを利用して分析し、それぞれの部品またはコンポーネントの様々な特性または特徴を特定してもよい。特徴分析モジュール322により評価され得る例示的な特性または特徴には、部品名、部品の説明、材料の属性、作成日、寸法、部品もしくはコンポーネントに含まれるいくつかの材料、材料グループに関する情報、ストックもしくは在庫に関するデータ、コストデータ、供給者データ(例えば部品またはコンポーネントを供給する1つ以上の供給者)、部品グループに関する情報、重量情報(例えば部品またはコンポーネントの重量、コンポーネントが支えられる重量など)、または他のタイプの情報が含まれる。なお、上述の特徴分析モジュール322により分析される情報のタイプは、限定としてではなく例示目的で示されたものであり、本開示による特徴分析モジュールは、上記で列挙されたすべてのタイプの情報、上記で列挙されたタイプのサブセットの情報、追加のタイプの情報、またはそれらの組み合わせを分析してもよい。
【0046】
特徴分析モジュール322は、特徴を分析する間、eBomにおいて特定された部品またはコンポーネントのセットに基づき、ゼロ以上の重複部品または重複コンポーネントのセットと、ゼロ以上の非重複部品または非重複コンポーネントのセットとを特定してもよい。重複部品または重複コンポーネントは、eBomにおいて特定された部品またはコンポーネントの属性および特性と同じかまたは類似した特徴を有すると特定された、部品またはコンポーネントとされてもよい。非重複部品または非重複コンポーネントは、eBomにおいて特定された部品またはコンポーネントであって、それに対して同じかまたは類似した属性および特性を有する他の部品を発見できない部品またはコンポーネントに対応してもよい。なお、特徴分析モジュール322は、eBomを利用して関心対象の特徴(例えば属性および特性)を特定し、次に、eBomにおいて特定されていないがeBomの部品またはコンポーネントと同じ特性または類似した特性を共有する部品またはコンポーネントの特徴を評価してもよい。例として、重複部品は、1つ以上のデータベース(例えば図1の1つ以上のデータベース118)に記憶された部品またはコンポーネントに関する情報に基づき特定されてもよく、非重複部品または非重複コンポーネントは、1つ以上のデータベースから同じ特性または類似した特性を共有する他の部品またはコンポーネントを特定できなかった部品またはコンポーネントに対応してもよい。
【0047】
重複部品または重複コンポーネントおよび非重複部品または非重複コンポーネントの特定は、特徴抽出モジュール320により出力される特性または特徴を分析することにより実現されてもよい。例として、eBomの第1の部品またはコンポーネントの特性または特徴が、eBomの第2の部品またはコンポーネントと同じかまたは実質的に類似している場合に、重複部品または重複コンポーネントが特定されてもよく、eBomの特定の部品またはコンポーネントの特性または特徴が、eBomの他の部品またはコンポーネントと同じでなく、且つ実質的に類似していない場合に、非重複部品または非重複コンポーネントが特定されてもよい。なお、2つの部品は、1つ以上の点において特徴または特性が異なっていても(例えば説明が異なる、供給者データが異なる、ストックまたは在庫に関するデータが異なる、および同様)実質的には類似している場合がある。
【0048】
重複部品および非重複部品を特定することに加えて、コンポーネント特徴モジュール310、ならびに特徴抽出モジュール320および特徴分析モジュール322により実行されるプロセスは、eBomにおいて特定された部品またはコンポーネントのいずれかが3Dプリント可能であるかどうかも特定してもよい。部品またはコンポーネントのいずれかが3Dプリント可能であるかどうかは、(例えば部品またはコンポーネントのプリントに要求される時間の長さまたはその他の理由により)生産時間に影響し得るため、これがわかると有益であろう。3Dプリント可能なコンポーネントの分析のさらなる側面は、より詳しく後述される。
【0049】
或る側面において特徴分析モジュール322は、種々の手法を利用して、eBomにおいて特定されている部品またはコンポーネントの特性または特徴を分析してもよい。例として、部品またはコンポーネントの特性または特徴は、文字列として表されてもよく、特徴分析モジュール322は、レーベンシュタインアルゴリズムを利用して、異なる部品またはコンポーネントに対応する異なる文字列間の距離を判断してもよい。距離は、2つの文字列(例えば第1の部品またはコンポーネントの特徴または特性および第2の部品またはコンポーネントの特徴または特性)間の類似性のメトリックを表してもよい。さらに、または代わりに、特徴分析モジュール322は、音声学のアルゴリズム、ジャロ・ウィンクラー距離アルゴリズム、または他のあいまい検索手法などの他の手法を利用して、部品またはコンポーネントの特徴または特性を分析してもよい。なお、本願明細書において開示された例示的なアルゴリズムは、限定としてではなく例示目的で示されたものであり、本開示の特徴分析モジュールは、他のアルゴリズムおよび手法を利用してeBomから重複部品および非重複部品を特定してもよい。
【0050】
図3に示されているように、コンポーネント特徴モジュール310は、eBomの中のゼロ以上の重複部品または重複コンポーネントのセットと、eBomの中のゼロ以上の非重複部品または非重複コンポーネントのセットとを特定する情報を含んでもよい、コンポーネントデータのセット324を出力してもよい。コンポーネントデータのセット324は、コンポーネントロジック332による分析のために代用モジュール330に提供されてもよい。コンポーネントロジック332は、重複部品データ334を属性ばらつきロジック336に提供するように構成されてもよい。重複部品データ334は、ゼロ以上の重複コンポーネントから選択された特定の部品またはコンポーネントの特徴または特性に対応してもよい。属性ばらつきロジック336は、特定の部品またはコンポーネントが、設計中の製品に関わる属性のばらつき(または公差)の範囲内にあるかどうかを判断するように構成されてもよい。属性のばらつき(または公差)は、部品またはコンポーネントの種々の属性に関するばらつきを規定してもよい。例として、eBomは、第1の材料から作製された部品またはコンポーネントを規定してもよいが、別の材料から作製された部品またはコンポーネントも(例えば引っ張り強度、絶縁性または導電性、および同様のものなど、異なる2つの材料の特質に基づき)許容可能な場合がある。属性ばらつきロジック336により検討中の特定の部品またはコンポーネントが属性のばらつきの範囲内(例えば許容可能な材料の1つであるなど)になければ、コンポーネントロジック332は、属性ばらつきロジック336により評価される次の重複部品を選択し、次の重複部品に関連する更新された重複部品データ334を属性ばらつきロジック336に提供してもよい。属性ばらつきロジック336により検討中の特定の部品またはコンポーネントが属性のばらつき(または公差)の範囲内にあれば、特定の部品またはコンポーネントはコスト分析ロジック338に提供されてもよく、そこでeBomからの選択されている部品またはコンポーネントを基準にして特定の部品またはコンポーネントのコストが評価され、特定の(重複)部品または(重複)コンポーネントが、eBomの選択されている部品またはコンポーネントと比べて、より低コストであるかどうかが判断されてもよい。さらに、eBomにおいて特定されている部品と比べてより低コストである重複部品または重複コンポーネントが発見された場合、この、重複部品のより低いコストは、後の反復の間にコスト分析ロジック338により検討されてもよい。このプロセスは、すべての重複部品が属性ばらつきロジック336により、さらに必要に応じてコスト分析ロジック338により評価されるまで、反復方式で継続してもよい。
【0051】
同様に、コンポーネントロジック332は、非重複部品データ340を属性ばらつきロジック342に提供してもよい。非重複部品データ340は、ゼロ以上の非重複コンポーネントから選択された特定の部品またはコンポーネントの特徴または特性に対応してもよい。属性ばらつきロジック336を参照して上述されたように、属性ばらつきロジック342は、特定の非重複部品または非重複コンポーネントが、設計中の製品に関わる属性のばらつき(または公差)の範囲内にあるかどうかを判断するように構成されてもよい。例として属性ばらつきロジック342は、eBomにおいて特定されていない部品またはコンポーネントの特徴または属性を、eBomにおいて特定されている非重複部品の特徴または属性に照らして評価して、検討中の非重複部品について規定されている属性のばらつきの範囲内にあるほぼ同一の部品が利用可能かどうかを判断してもよい。或る側面において、eBomにおいて特定されていない1つ以上の部品またはコンポーネントの特徴または属性は、1つ以上のデータベース(例えば図1の1つ以上のデータベース118)に記憶された情報から得られてもよい。属性ばらつきロジック342により検討中の特定の部品またはコンポーネントが属性のばらつきの範囲内になければ、コンポーネントロジック332は、属性ばらつきロジック342により評価される次の非重複部品を選択し、次の非重複部品に関連する更新された非重複部品データ340を属性ばらつきロジック342に提供してもよい。
【0052】
属性ばらつきロジック342により検討中の特定の部品またはコンポーネントが属性のばらつき(または公差)の範囲内にあれば、特定の部品またはコンポーネントに関連する情報が、寸法ばらつきロジック344に提供されてもよい。寸法ばらつきロジック344は、特定の部品またはコンポーネントが、設計されている製品に関わる寸法のばらつき(または公差)に適合するかどうかを判断するように構成されてもよい。例として、製品設計は、ロッドなどの特定の部品またはコンポーネントは長さ10ミリメートル(mm:millimeter)および直径5mmの寸法を有するべきであるが、±10%のばらつき(例えば長さ9mm~11mmおよび/または直径4.5mm~5.5mm)の範囲内の部品は利用されてよいと規定してもよい。本例では、寸法ばらつきロジック344は、規定されたばらつきの範囲内の寸法を特定の部品が有するかどうか(例えば、属性ばらつきロジックにより出力された特定の部品またはコンポーネントの寸法が長さ9mm~11mmおよび/または直径4.5mm~5.5mmの寸法の範囲内にあるか)を判断してもよい。特定の部品またはコンポーネントの寸法がその設計に関して規定されたばらつきの範囲内にあれば、コンポーネントロジック332は、属性ばらつきロジック342により次の非重複部品を選択し、次の非重複部品に関連する更新された非重複部品データ340を属性ばらつきロジック342に提供してもよい。特定の部品またはコンポーネントの寸法がその設計に関して規定されたばらつきの範囲内にあれば、寸法ばらつきロジック344は、特定の部品またはコンポーネントに関連する情報をコスト分析ロジック338に提供してもよく、そこでeBomからの選択されている部品またはコンポーネントを基準にして特定の部品またはコンポーネントのコストが評価され、特定の部品またはコンポーネントが、eBomの選択されている非重複部品または非重複コンポーネントと比べて、より低コストであるかどうかが判断されてもよい。さらに、eBomにおいて特定されている部品と比べてより低コストである部品またはコンポーネントが発見された場合、このより低いコストは、後の反復の間にコスト分析ロジック338により検討されてもよい。このプロセスは、すべての非重複部品が属性ばらつきロジック342により、さらに必要に応じて寸法ばらつきロジック344およびコスト分析ロジック338により評価されるまで、反復方式で継続してもよい。
【0053】
図3に示されているように、合理化エンジン300は、3Dプリントモジュール350を含んでもよい。コンポーネントデータのセット346のうち、eBomからの3Dプリント可能な部品またはコンポーネントを特定する情報を含む部分が、コンポーネントロジック352による分析のために3Dプリントモジュール350に提供されてもよい。コンポーネントロジック352は、3Dプリント可能な部品またはコンポーネントから選択された特定の部品またはコンポーネントの特徴または特性に関連する情報を属性ばらつきロジック354に提供するように構成されてもよい。属性ばらつきモジュール336および342を参照して上述されたように、属性ばらつきロジック354は、3Dプリント可能な特定の部品またはコンポーネントが、設計中の製品に関わる属性のばらつき(または公差)の範囲内にあるかどうかを判断するように構成されてもよい。属性ばらつきロジック354により検討中の3Dプリント可能な特定の部品またはコンポーネントが属性のばらつきの範囲内になければ、コンポーネントロジック352は、属性ばらつきロジック354により評価される次の3Dプリント可能な部品またはコンポーネントを選択し、次の3Dプリント可能な部品に関連する更新された3Dプリント可能な部品またはコンポーネントのデータを属性ばらつきロジック354に提供してもよい。属性ばらつきロジック354により検討中の3Dプリント可能な特定の部品またはコンポーネントが属性のばらつき(すなわち公差)の範囲内にあれば、3Dプリント可能な特定の部品またはコンポーネントは、寸法ばらつきロジック356に提供されてもよく、寸法ばらつきロジック356は、寸法ばらつきモジュール344を参照して上述されたように、3Dプリント可能な特定の部品またはコンポーネントが、設計中の製品に関わる規定された寸法のばらつき(つまり公差)の範囲内にあるかどうかを判断するように構成されてもよい。一部の側面において、3Dプリントモジュール350はさらに、属性ばらつきモジュール354および寸法ばらつきモジュール356により特定された3Dプリント可能なほぼ同一の部品が、eBomにおいて特定されている3Dプリント可能な部品または3Dプリントモジュール350により実行される分析の以前の反復により特定された3Dプリント可能な部品と比べて、より安価なコストに関連するかどうかを、コストロジックを利用して評価するように構成されてもよい。一部の側面において、コンポーネントロジック352、属性ばらつきロジック354、および寸法ばらつきロジック356のうちの1つ以上の動作は、3Dプリントファイルか、3Dプリントファイルに関連するメタデータか、または3Dプリント可能な部品もしくはコンポーネントに関連する他のタイプの情報かの分析を含んでもよい。3Dプリントファイルの分析の例示的な側面は、「分散型台帳技術に基づく3次元プリントのための分散サプライチェーン(DECENTRALIZED SUPPLY CHAIN FOR THREE-DIMENSIONAL PRINTING BASED ON DISTRIBUTED LEDGER TECHNOLOGY)」という題の、2018年3月9日に出願された所有者共通の米国特許第10,520,922号に記載されており、その内容全体が参照により本願明細書に援用される。
【0054】
コンポーネント特徴モジュール310、代用モジュール330、および3Dプリントモジュール350の上述された動作を介して、合理化エンジン300は、製品設計についての洞察を提供し得る多様なタイプのデータ(例えばコンポーネントデータ324、346、358)をもたらし、設計されている製品の生産にかかるコストを最適化し、削減してもよい。なお、代用モジュール330および3Dプリントモジュール350は、主としてコストに関して部品またはコンポーネントを最適化することに関して記載されたが、合理化エンジン300の実施形態は、重量など他のファクタに基づき製品設計を最適化するようにも構成されてもよい。例として、候補コンポーネントまたは候補部品(例えば代用モジュール330および3Dプリントモジュール350により特定された部品)のコストを比較せずに、または比較するのに加えて、合理化エンジン300は、候補コンポーネントの重量が、候補コンポーネントにより置き換えられる可能性のあるコンポーネントと比べて、より低いかどうかも評価してもよい。製品の重量が削減される場合、以前に規定されたコンポーネントの代わりに候補コンポーネントが用いられ、それにより製品の全体的な重量が削減されてもよい。重量に基づき、または重量とコストとの両方に基づき製品設計を最適化できることは、製品の重量が全体的な設計の中で重要なファクタである場合に有利であろう。
【0055】
上記の図3の記載は合理化エンジン300の動作を概念的に例示するが、上述した動作は数学的にも表すことができる。例として、Fが、特定の製品の様々なSKUを示し、i=1,2,3,…,n(n=SKUの数)であり、Cが、製品のいくつかのSKUにわたる様々なコンポーネントを示し、j=1,2,3,…,m、m=コンポーネントの数であり、Hが、製品の各SKUにわたる様々な特徴を示し、k=1,2,3…o(o=特徴の数)であり、Fが、要求されるSKUを示し、Hが、要求される特徴を示し、p=1,2,3…l、l=特徴の数であると仮定する。
【0056】
【数5】
【0057】
を、特徴に対するコンポーネントの妥当性を示す、諸特徴にわたる各コンポーネントの係数とし、
【0058】
【数6】
【0059】
となる。その場合、各H=Hに対して、
【0060】
【数7】
【0061】
が当該特徴に対する各コンポーネントの相関係数を示す。
【0062】
係数
【0063】
【数8】
【0064】
を求めるために、システムは値の特定のセットを用いて訓練されてもよい。或る側面において、訓練は、図2の機械学習モジュール214に関連してもよい。訓練後、機械学習モデルまたは機械学習手法を使用して、実際の係数値が予測されてもよい。或る側面において、機械学習手法は、多項式回帰を含んでもよい。
【0065】
【数9】
【0066】
と仮定すると、
【0067】
【数10】
【0068】
であり、e=残差である。誤差関数J(e)が次のように定義され得る:
【0069】
【数11】
【0070】
式中、J(e)は誤差関数である。目標は、可能な限り誤差関数を小さくすることである。
【0071】
【数12】
【0072】
次式
【0073】
【数13】
【0074】
を解き、
【0075】
【数14】
【0076】
を維持することで、新たに現れる任意の特徴について各コンポーネントにわたる
【0077】
【数15】
【0078】
の予測値が得られて、この予測値はさらに、それに応じてシステムを訓練するために使用されてもよい。或る期間にわたりそのような相関係数がすべて計算されて、コンポーネントと特徴との間の関係が確立されることが可能である。
【0079】
【数16】
【0080】
の予測値が高いほど、特定のコンポーネントが対応する特徴によりよく整合していることを示し得る。予測された
【0081】
【数17】
【0082】
の値が(-1~0.3)の間であるコンポーネントは、関係している可能性がより低いため、無視されてもよい。この能力を使用して、SKUまたは製品を開発するために必要な特徴のセットに対して最も適切なコンポーネントのリストが設計者に推薦されてもよい。グラフィカルユーザインターフェースがユーザに提示されて、ユーザ(例えば設計者)がコンポーネントと特徴との間の関係を示す係数を確認できるようにしてもよい。グラフィカルユーザインターフェースは、係数値を修正した方が特徴とコンポーネントとの間の関係がよりよく反映されるとユーザが気づいた場合に、ユーザが修正した係数値を予測された係数値の代わりに入力できるオプションを含んでもよい。なお、修正された任意の係数は、修正された係数がより正確な形で出力され得るように、機械学習モデルに取り入れられ、または組み込まれてもよい。
【0083】
本開示の諸側面による「あるべきコストの計算」を実行するために、Oが、O(C)=コンポーネントCのコストである関数を示すものとし、j=1,2,3,…,n、nは(例えば1つ以上のデータベースにおいて利用可能な)コンポーネントの数を表す。Mが、入力として与えられたコンポーネントと特徴との間の相関係数に基づき対応するコンポーネントを返す関数を示すとすると、Mは次のように表現され得る:
【0084】
【数18】
【0085】
なお、
【0086】
【数19】
【0087】
は、例えばC,C,Cなど複数のコンポーネントを返してもよく、複数のコンポーネントそれぞれが、検討中の特徴に相関する。
【0088】
高パフォーマンスコスト(Gpc)が、製品設計のために検討されている最も適切なコンポーネントのコストを表すとして、高パフォーマンスコストのコンポーネントのリスト=Lpcを求めることができ、Gpcは、次のように定義され得る:
【0089】
【数20】
【0090】
式中、nは、関数Mが返すコンポーネントの数を表す。Lpcは、次のように定義され得る:
【0091】
【数21】
【0092】
Xが製品設計の「あるべきコスト」を表すとして、「あるべきコスト」の範囲内のコンポーネントのリスト(Rsc)が定義され得る。リストRscのコストは、Vscにより表されてもよく、特徴Hの優先順位は、qと定義されてもよく、k=1,2,3,…,nであり、昇順がより高い優先順位を表す。以下、Tを、優先順位を所与として特徴を返す関数とし、t(qk)=Hとなり、submaxを、変数のセットの中の2番目に高い値を返す関数とし、Y=max(q)、初回値Y=0、次に=max(q)とする。最後に、w=T(max(q-{Y}))とする。上記を考慮に入れ、Rscは次式により与えられ得る:
【0093】
【数22】
【0094】
式中、
【0095】
【数23】
【0096】
である。Yを利用し、初回値Z=0、次に
【0097】
【数24】
【0098】
であり、Vscは次のように表現され得る:
【0099】
【数25】
【0100】
式(7)は、Vsc≦Xになるまで、適したコンポーネントのリストを求め続けてもよい。このようにして、各特徴の実際と「あるべきコスト」との間のコスト差のパーセンテージが縮小されてもよく、これがeBomの作成を促進してもよい。
【0101】
上述のように、設計者が設計を完了してeBomを生成すると、コスト計算の入力とともに合理化エンジンに対し受信されてもよい。マスタデータセット(例えば図1の1つ以上のデータベース118)は、すべてのコンポーネントまたは部品およびそれらの対応する詳細に関する情報を含んでもよい。上述のように、合理化エンジンは、eBomにおいて列挙されたものについて重複コンポーネントを特定してより低コストな代替(または代用)のコンポーネントまたは部品を推薦し、さらに、重複したものに対するより低コストなほぼ同一のコンポーネントおよび/または非重複のものに対するより低コストなほぼ同一のコンポーネントを推薦するように構成されてもよい。その目的で、自然言語処理(NLP:natural language processing)手法を使用して、(例えば部品名、部品の説明、および同様のものに基づき)マスタデータセットから重複コンポーネントが判断されてもよい。上述のように、NLP手法には、最も近い正しい単語の長さを求めるために使用され得るレーベンシュタイン距離アルゴリズム、および音が類似しているがスペルは異なる単語を特定する音声学のアルゴリズムが含まれてもよい。より優れ、より高速な検索結果を実現するために、そのようなクエリのためのデータ構造としてハッシュマップが使用されてもよい。NLP処理の出力は、重複として特定されたいくつかのコンポーネントと、重複として特定されたeBom内のコンポーネントのパーセンテージとを含んでもよい。
【0102】
以下、c,c,c,…,cを特定された重複部品のリストとし、nは重複コンポーネントの数を表す。Cc1,Cc2,Cc3,…,Ccnを、マスタデータセットから判断され得る当該の重複コンポーネントの対応するコストとし、Ic1,Ic2,Ic3,…,Icnを、設計者により作成されたeBom内の当該の重複コンポーネントの対応するコストとする。Pを、価格の差が理由で実現可能なコスト節減とする(例えば、IとCとの間の価格の差。Tcを、eBomの設計の総計とし、コスト節減は次に従い求められてもよい:
=(Ic1-Cc1)+(Ic2-Cc2)+(Ic3-Cc3)+…+(Icn-Ccn) (9)
>0であれば、重複コンポーネントを特定することにより実現されるコスト節減はP/T*100%と表現され得る。
【0103】
マスタデータセット内のいくつかのファクタを使用して、ほぼ同一の部品が判断され得る。かかるファクタの1つは、重複項目(例えば基準部品属性)に対して推薦される代用部品がより低コストであることであろう。例示として、マスタデータセット内の部品属性1-iがa,a,a,…,aにより表されるものとし、eBom内の部品属性1-jがb,b,b,…,bにより表されるものとし、j≦iである。c,c,c,…,cを特定された重複部品のリストとし、n=重複部品の数であり、d,d,d,…,dをマスタデータセット内の部品のリストとし、m=マスタデータセット内の部品の総数となる。Zdmを、マスタデータセット内の任意の部品mの対応するコストとし、m=マスタデータセット内の部品の総数となる。Ic,Ic2,Ic3,…,Icnを、設計者により作成されたeBom内の当該の重複コンポーネントの対応するコスト、Uを、eBomの総コスト、±y%を、代用部品として適格とするために許される差異とし、±y%は設計者(または別のユーザ)により調節または設定され得る。
【0104】
次に、各重複部品cについて、マスタデータセットに対するチェックを行い、以下を評価する:
[(c(b)*(100-y)/100≦d(a)≦c(b)*(100+y)/100)||(c(b)*(100-y)/100≦d(a)≦c(b)*(100+y)/100)…||…(c(b)*(100-y)/100≦d(a)≦c(b)*(100+y)/100)&&Zd1<Ic1)]?dを代用部品として推薦 (10)
の比較は、すべてのcについてd,d,…,dなどに対し実行されてもよく、設計者により作成されたeBomに関連するコストと比べてより低コストな、すべての重複部品に関し設計者に推薦され得る代用部品のリストをもたらしてもよい。
【0105】
そのような、推薦されるdすべてに従い、eBom内の初期コストに対する削減されたコストの%が、次のように計算されてもよい:
【0106】
【数26】
【0107】
非重複項目に対して推薦される、より低コストなほぼ同一のコンポーネントを(例えば部品属性および部品寸法に基づき)特定するために、v1,v2,v3,…,vtをマスタデータセット内の寸法タイプの数とし、w1,w2,w3,…,wxをeBom内の部品に関する寸法タイプの数とし、g1,g2,g3,…,gsをeBom内の非重複部品のリストとし、s+nはeBom内のコンポーネントの総数を表す。Hg1,Hg2,Hg3,…,Hgsを設計者により作成されたeBom内の非重複コンポーネントの対応するコストとし、±zx%をほぼ同一の部品として適格とするために許される寸法の差異とし、±zx%は、設計者(または別のユーザ)により調節または設定され得る。次に、各非重複部品gsについて、アルゴリズムはマスタデータセットに対し以下によるチェックを行う:
[{(g(b1)*(100-y)/100≦d(a)≦g(b)*(100+y)/100)||(g(b)*(100-y)/100≦d(a)≦g(b)*(100+y)/100)…||…(g(b)*(100-y)/100≦d(a)≦g(b)*(100+y)/100)}&&{(g(w)*(100-z)/100≦d(v)≦g(w)*(100+z)/100)||(g(w)*(100-z)/100≦d(v)≦g(w)*(100+z)/100)||(g(w)*(100-z)/100≦d(v)≦g(w)*(100+z)/100)}&&(Zd1<Hg1)]?dをほぼ同一の部品として推薦 (12)
【0108】
の比較は、すべてのgについてd,d,…,dなどに対し繰り返されて、すべての非重複部品について設計者に推薦され得るほぼ同一の部品のリストがもたらされてもよく、そのそれぞれが、設計者により作成されたeBom内の対応する部品またはコンポーネントと比べてより低コストであるとよい。
【0109】
そのような、推薦されるdすべてに従い、eBom内の初期コストに対する削減されたコストの%が、次のように計算されてもよい:
【0110】
【数27】
【0111】
さらに、このアルゴリズムは別のアルゴリズムと組み合わされて、3Dプリント可能な部品またはコンポーネントおよび3Dプリント不可能な部品またはコンポーネントが、部品またはコンポーネントの材料および寸法に基づき推薦されてもよい。或る側面において、出力は次の形式のものであってもよい:30% 3Dプリント可能;70% 3Dプリント不可能。さらに、3Dプリント不可能な部品について、アルゴリズムは、eBomにおける当初のコストと比べてより低コストまたはより高コストのいずれかであるほぼ同一の部品またはコンポーネントを(例えば部品属性および部品寸法に基づき)推薦してもよい。例示として、r,r,r,…,rをeBom内の3Dプリント不可能な部品のリストとし、q=3Dプリント不可能な部品の総数である。次に、3Dプリント不可能な各部品rについて、アルゴリズムはマスタデータセットに対し以下によるチェックを行ってもよい:
[{(r(b)*(100-y)/100<=d(a)<=r(b)*(100+y)/100)||(r(b)*(100-y)/100<=d(a)<=r(b)*(100+y)/100)…||…(r(b)*(100-y)/100<=d(a)<=r(b)*(100+y)/100)}&&{(r(w)*(100-z)/100<=d(v)<=r(w)*(100+z)/100)||(r(w)*(100-z)/100<=d(v)<=r(w)*(100+z)/100)||(r(w)*(100-z)/100<=d(v)<=r(w)*(100+z)/100)}]?dをほぼ同一の部品として推薦
【0112】
の比較は、すべてのrについてd,d,…,dなどに対し繰り返されて、3Dプリント不可能なすべての部品について設計者に推薦され得るほぼ同一の部品のリストがもたらされてもよく、そのコストは、eBomにおける当初のコストと比べてより高くても、またはより低くてもよい。
【0113】
図1を再び参照する。上記に示されたように、ユーザ(例えば設計者)は、製造されるべき製品を、設計者デバイス130を利用して設計してもよい。設計プロセスの一環として、製品の特徴および能力が定義および優先順位付けされてもよい。設計者により規定された特徴および能力は、コンピューティングデバイス110に、より具体的には推薦エンジン120に提供されてもよい。図2を参照して上述されたように、推薦エンジン120は、機械学習ロジック(例えば図2の機械学習エンジン214)を使用して特徴および能力を評価し、規定された特徴または能力に相関するコンポーネントのセットを特定してもよい。さらに、推薦エンジン120のコスト分析器(例えば図2のコスト分析器220)は、コンポーネントおよび特徴に基づきコストに関して製品設計を最適化する。次に、推薦エンジン120の出力が、設計者デバイス130に提供され、設計中の製品のeBomを確立するために使用されてもよい。
【0114】
eBomは、作成されると、入力として合理化エンジン122に提供されてもよい。図3を参照して上述されたように、合理化エンジン122は、重複部品、非重複部品、代用部品、ほぼ同一の部品、3Dプリント可能および3Dプリント不可能な部品、ならびに同様のものを特定するように構成されてもよい。合理化エンジン122の動作は、現在利用可能な技術を使用して実行するのは難しい、「あるべきコスト」の考慮を、製品設計プロセスができるようにし得る。合理化エンジン122により利用される「あるべきコスト」のアプローチは、提案されている製品設計(例えば初期のeBomにおいて規定された製品設計)が、重複部品、非重複部品、代用部品、ほぼ同一の部品、および3Dプリント可能な部品に基づき多様なファクタにわたって、且つ生産コストを削減して、最適化されることを可能にしてもよい。なお、eBomを最適化することに加え、推薦エンジン120および合理化エンジン122の動作はさらに、製品が設計され得るスピードを向上させるかもしれない。例示として、設計中の製品の特徴および能力に対して適切な部品およびコンポーネントを、機械学習ロジックを活用して特定することにより、推薦エンジン120は、設計者がより迅速に部品またはコンポーネントの選択を実行できるようにしてもよく、これは、設計されている製品の特徴または能力に相関する部品またはコンポーネントのeBomがより素早く作成されることを可能にしてもよい。さらに、製品のコストを削減しながら、製品の特徴および能力の要件にも適合し、且つ容認される属性および寸法のばらつきの範囲内に収まる、代替製品または代替コンポーネント(すなわち初期のeBomに対する代替品)を特定するために、合理化エンジン122の動作が利用されてもよい。
【0115】
eBomが完成すると、製品が製造されてもよい。例として、eBomおよび他の情報(例えばワークフロー、部品またはコンポーネントのロジスティクスおよび調達など)が、製品の組み立てまたは生産のために作成されてもよい。eBomおよび他の情報を使用して、製造インフラストラクチャ160が設定されてもよく、設定が済むと、新たに設計された製品が、製造インフラストラクチャ160を使用して生産されてもよい。例として、製造インフラストラクチャを設定することは、特定された3Dプリント可能な部品またはコンポーネントに基づき、設計された製品の1つ以上のコンポーネントをプリントするように3Dプリンタを設定することを含んでもよい。一部の側面において、3Dプリントファイルが、特定のコンポーネントまたは部品のCAD図面またはその他仕様書に基づき生成されてもよい。非限定的な別の例として、機械ベースの製造ツール(例えばロボット式のアーム、ドライバなど)が、選択された1つ以上のコンポーネントの寸法に基づき調整されてもよい。例示として、第1のコンポーネントが留め具(例えばピン、ロッド、ねじなど)を使用して第2のコンポーネントに固定される場合、ロボット式の組み立てツールは、第1および第2のコンポーネントを整列させ、続いてロボット式のドライバが留め具を使用してコンポーネントを互いにはめ込んで固定できるように、調整されてもよい。ロボット式の組み立てツールの調整は、最終的なeBomに関連するコンポーネントの寸法またはその他情報に少なくとも部分的に基づき決定されてもよい。なお、上述の例示的な動作は、限定としてではなく例示目的で示されたものであり、他のタイプの製造インフラストラクチャの設定動作が、本願明細書に開示された概念と併せて利用されてもよい。
【0116】
図4を参照する。本開示の1つ以上の側面による製品設計を最適化する方法の例のフロー図が、方法400として示されている。一部の実装において、方法400の動作は、1つ以上のプロセッサ(例えば図1の1つ以上のプロセッサ112または1つ以上のプロセッサ132など、コンピューティングデバイスまたはサーバの1つ以上のプロセッサ)により実行されると1つ以上のプロセッサに方法400の動作を実行させる命令(例えば図1の命令116または命令136)として記憶されてもよい。一部の実装において、方法400は、図1のコンピューティングデバイス110または図1の設計者デバイス130などのコンピューティングデバイスにより実行されてもよい。方法400の特定の側面は、図1の推薦エンジン120および/または図2の推薦エンジン200などの推薦エンジンと、図1の合理化エンジン122および/または図3の合理化エンジン300などの合理化エンジンの動作を伴ってもよい。方法400のさらなる側面または代わりの側面は、図1の設計最適化器152などのクラウドベースのシステムの動作を伴ってもよい。
【0117】
ステップ410にて、方法400は、製品設計に関わる特徴のセットを特定する情報を1つ以上のプロセッサにより受信することを含む。上述のように、特徴のセットは、設計中の製品の特徴および能力に関連する情報を含んでもよい。特徴のセットは、製品の設計が行われている相手である顧客、市場調査に基づく入力(例えばどの特徴が顧客または業界の関心対象であるかなど)、設計者からの入力、またはその他情報源など、多様な情報源からの入力に基づき作成されてもよい。ステップ420にて、方法400は、コンポーネントのセットを特定するために、特徴のセットに対して機械学習ロジックを1つ以上のプロセッサにより実行することを含む。或る側面において、機械学習ロジックは、図2の機械学習エンジン214であってもよい。上述のように、機械学習ロジックにより特定されたコンポーネントのセットは、特徴のセットの中の各特徴に対応するコンポーネントを含んでもよい。一部の側面において、コンポーネントの特定は、図2を参照して上述されたように、コスト分析器の動作も伴ってもよい。さらにコンポーネントのセットは、(例えば図1の設計者デバイス130を介して)設計者から受信された入力に基づいてもよい。
【0118】
ステップ430にて、方法400は、コンポーネントのセットの中の各コンポーネントに関連する特性を1つ以上のプロセッサにより判断することを含む。一部の側面において、特性は、図1の合理化エンジン122または図3の合理化エンジン300などの合理化エンジンを使用して判断されてもよい。上述のように、特性は、eBomから抽出された情報に基づき、レーベンシュタインアルゴリズム、音声学のアルゴリズム、および同様のものなどの自然言語処理手法を使用して比較されてもよい。ステップ440にて、方法は、特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントをコンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として1つ以上のプロセッサにより特定することを含む。上述のように、候補コンポーネントは、重複コンポーネント、ほぼ同一のコンポーネント、および3Dプリント可能なコンポーネントを特定することに基づき選択されてもよい。
【0119】
ステップ450にて、方法400は、コンポーネントのセットを最適化する1つ以上の変更を、少なくとも1つの設計メトリックおよび1つ以上の候補コンポーネントに基づき1つ以上のプロセッサにより決定することを含む。図3を参照して上記で説明されたように、少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリック、寸法ばらつきメトリック、コストメトリック、重量メトリック、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。少なくとも1つの設計メトリックを使用して、候補コンポーネントが、ステップ420において決定されたコンポーネントのセットの中で特定されたコンポーネントに対する交換品または代用品として適しているかどうかが評価されてもよい。なお、種々の設計メトリックそれぞれが、様々な基準に基づき候補コンポーネントを評価してもよい。例示として、寸法ばらつきメトリックは、候補コンポーネントの寸法を評価して、候補コンポーネントの寸法が許されるばらつきレベル(または公差レベル)の範囲内かどうかを決定してもよく、コストメトリックは、候補コンポーネントのコストがコンポーネントのセットの中のコンポーネントと比べてより高いかまたはより低いかを決定してもよい。
【0120】
ステップ460にて、方法400は、1つ以上の変更に基づき、製品設計に関わる最終的なコンポーネントのセットを1つ以上のプロセッサにより出力することを含む。最終的なコンポーネントのセットは、ステップ450にて評価された1つ以上の候補コンポーネントから選択された、少なくとも1つの候補コンポーネントを含んでもよく、少なくとも1つの候補コンポーネントは、少なくとも1つの設計メトリックに関して、最終的なコンポーネントのセットをコンポーネントのセットと比較して最適化してもよい。例として、少なくとも1つの候補コンポーネントを含む最終的なコンポーネントのセットは、コストメトリックに関して最適化され、最終的なコンポーネントのセットを使用して製品を生産する方が、コンポーネントのセットを使用するのに比べて、より安価になるようなものであってもよい。別の例として、少なくとも1つの候補コンポーネントを含む最終的なコンポーネントのセットは、重量メトリックに関して最適化され、最終的なコンポーネントのセットを使用して製品を生産する方が、コンポーネントのセットを使用した場合の製品に比べて、より軽い製品をもたらすようなものであってもよい。
【0121】
一部の側面において、上述の手法は、製品設計との関連で利用されてもよい。例として、方法400および図1図4を参照して記載または例示された他の概念を利用して、製品設計プロセスを効率化し、加速させる製品設計法が提供されてもよい。さらに、自動化または半自動化された製品設計法を提供できることにより、製品が多様な設計メトリックにわたり最適化されることが可能になり、より効率の高い(例えば重量がより軽い)、またはより効率的に生産される(例えば削減されたコストで生産される、製品の特徴により適したコンポーネントを用いて生産される、および同様の)製品がもたらされてもよい。さらに、本開示により提供される設計法およびその能力は、フィードバックループおよび機械学習を活用して設計者の偏向および好みを特定し、そうした偏向および好みを考慮に入れて、コンポーネントの選択をより効率的且つ迅速に実行する。なお、これらは本開示の実施形態により提供される利点の一部にすぎず、当業者であれば他の改善点および利点が容易にわかるであろう。
【0122】
なお、本開示の諸側面に従い他のタイプのデバイスおよび機能性が提供されてもよく、本願明細書における特定のデバイスおよび機能性の考察は、限定としてではなく例示目的で示されたものである。図4の方法400の動作は、任意の順序で実行されてよく、または1つの方法の動作が別の方法が実行される間に実行されてもよいことに留意されたい。さらに、図4の方法400は、図1のシステム100、図2の推薦エンジン200、または図3の合理化エンジン300の動作の記載と整合性のある他の機能性または動作をも含んでもよいことにも留意されたい。
【0123】
当業者には当然のことながら、情報および信号は、異なる多様な技術および手法のいずれかを使用して表され得る。例として、上記の記載全体で参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光粒子、またはそれらの任意の組み合わせにより表され得る。
【0124】
図1図4)に関して本願明細書に記載されたコンポーネント、機能ブロック、およびモジュールは、ほかにも例はあるが、プロセッサ、電子デバイス、ハードウェアデバイス、電子コンポーネント、論理回路、メモリ、ソフトウェアコード、ファームウェアコード、またはそれらの任意の組み合わせを含む。さらに、本願明細書において考察された特徴は、専用プロセッサ回路構成、実行可能命令、またはそれらの組み合わせにより実装されてもよい。
【0125】
さらに、当業者には当然のことながら、本願明細書の開示に関連して記載された種々の例示の論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムのステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組み合わせとして実装され得る。ハードウェアとソフトウェアとのこの交換可能性を明確に例示するために、種々の例示のコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、全般的にそれらの機能性の観点から上述された。そのような機能性がハードウェアとして実装されるか、またはソフトウェアとして実装されるかは、特定の用途、およびシステム全体に課される設計上の制約に依存する。当業者であれば、記載された機能性を、それぞれの特定の用途のために様々な形で実装できるが、実装に関わるそのような決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じると解釈されるべきではない。さらに、当業者であれば、本願明細書に記載されているコンポーネント、方法、または相互作用の順序または組み合わせが単なる例であり、本開示の種々の側面のコンポーネント、方法、または相互作用が、本願明細書に例示および記載されたもの以外の形で組み合わされ、または実行され得ることが、容易にわかるであろう。
【0126】
本願明細書において開示された実装に関連して記載された種々の例示のロジック、論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムのプロセスは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組み合わせとして実装され得る。ハードウェアとソフトウェアとの交換可能性は、機能性の観点から広く記載されており、上述された種々の例示のコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびプロセスにおいて例示された。そのような機能性がハードウェアにおいて実装されるか、またはソフトウェアにおいて実装されるかは、特定の用途、およびシステム全体に課される設計上の制約に依存する。
【0127】
本願明細書において開示された諸側面に関連して記載された種々の例示のロジック、論理ブロック、モジュール、および回路を実装するために使用されるハードウェアおよびデータ処理装置は、本願明細書に記載された機能を実行するように設計された汎用シングルチッププロセッサもしくは汎用マルチチッププロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他プログラマブルロジックデバイス、個別ゲートロジックもしくは個別トランジスタロジック、個別ハードウェアコンポーネント、またはそれらの任意の組み合わせを用いて実装もしくは実行されてもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、または従来の任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、もしくは状態機械とされてもよい。一部の実装において、プロセッサは、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わされた1つ以上のマイクロプロセッサ、またはそれに類するその他任意の構成など、コンピューティングデバイスの組み合わせとしても実装されてもよい。一部の実装において、特定のプロセスおよび方法は、所定の機能に特有の回路構成により実行されてもよい。
【0128】
1つ以上の側面において、記載された機能は、本明細書において開示された構造およびそれらの構造的等価物、またはそれらの任意の組み合わせを含むハードウェア、デジタル電子回路構成、コンピュータソフトウェア、ファームウェアにおいて実装されてもよい。さらに、本明細書に記載された主題の実装は、1つ以上のコンピュータプログラムとして、つまり、データ処理装置により実行されるよう、またはデータ処理装置の動作を制御するよう、コンピュータストレージ媒体上にエンコーディングされたコンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして、実装されてもよい。
【0129】
ソフトウェアにおいて実装される場合、機能はコンピュータ可読媒体上で1つ以上の命令またはコードとして記憶または送信されてもよい。本願明細書において開示された方法またはアルゴリズムのプロセスは、コンピュータ可読媒体上に存在し得る、プロセッサによる実行が可能なソフトウェアモジュールにおいて実装されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータストレージ媒体と、コンピュータプログラムを或る場所から別の場所に転送できるとよい任意の媒体を含む通信媒体との両方を含む。ストレージ媒体は、コンピュータによりアクセスされ得る任意の利用可能な媒体とされてもよい。限定ではなく例として、かかるコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、CD-ROMもしくはその他光学ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくはその他磁気ストレージデバイス、または命令もしくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用できコンピュータによりアクセスされ得るその他任意の媒体を含むことができる。さらに、任意の接続が、コンピュータ可読媒体と呼ばれるのに適していることもある。本願明細書で使用されるディスク(disk、disc)は、コンパクトディスク(CD:compact disc)、レーザディスク(disc)、光学ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(DVD:digital versatile disc)、フロッピーディスク(disk)、ハードディスク(disk)、ソリッドステートディスク(disk)、およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再現し、ディスク(disc)はレーザを用いてデータを光学的に再現する。上記のものの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含められるべきである。さらに、方法またはアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に組み込まれ得る機械可読媒体およびコンピュータ可読媒体上のコードおよび命令の1つ、または任意の組み合わせもしくはセットとして存在してもよい。
【0130】
当業者であれば、本開示において記載された実装に対する種々の変更を容易に理解できるであろう。本願明細書において定義された包括的な原理は、本開示の意図または範囲から逸脱することなく他の何らかの実装に応用され得る。よって、特許請求の範囲は、本願明細書において示された実装に限定されるよう意図されてはおらず、本願明細書において開示された当該開示事項、原理、および新規特徴と整合性のある最も広い範囲を与えられるものとする。
【0131】
さらに、当業者には当然のことながら、「上方(upper)」および「下方(lower)」という用語が図面について説明しやすいように使用されることがあり、これは、正しい向きにされたページ上での図面の向きに対応する相対位置を示すものであり、実装された任意のデバイスの正しい向きを反映しないこともある。
【0132】
別々の実装との関連で本明細書に記載されている特定の特徴が、単一の実装に組み合わせて実装されることも可能である。逆に、単一の実装との関連で記載されている種々の特徴が、複数の実装において別々に、または任意の適した組み合わせの構成要素において実装されることも可能である。さらに、各特徴は、特定の組み合わせで動作するよう上述されていることもあり、当初そのように請求されていることさえもあるが、一部のケースでは、請求されている組み合わせの特徴1つ以上をその組み合わせから削除可能であり、請求されている組み合わせは、組み合わせの構成要素または組み合わせの構成要素の変形を対象とし得る。
【0133】
同じく、各動作は図面内に特定の順序で示されているが、これは、望ましい結果を実現するために、当該の動作が示されている特定の順序もしくは順番で実行されること、または例示されているすべての動作が実行されることを要求するものと理解されてはならない。さらに、図面は、プロセスのもう1つの例をフロー図の形態で概略的に示すこともある。しかしながら、示されていない他の動作が、概略的に示されたプロセスの例に組み込まれてもよい。例として、追加の1つ以上の動作が、例示された動作のいずれかの前、後、それと同時、またはその合間に実行されてもよい。特定の状況では、マルチタスクおよび並列処理が有利なこともある。さらに、上述の実装における種々のシステムコンポーネントの分離は、すべての実装においてそのような分離を要求するものと理解されてはならず、当然のことながら、記載されているプログラムコンポーネントおよびシステムは、概して、単一のソフトウェア製品に統合されても、または複数のソフトウェア製品にパッケージ化されてもよい。さらに、他のいくつかの実装が、添付の特許請求の範囲に記載の範囲内にある。一部のケースにおいては、特許請求の範囲に記載されたアクションが別の順序で実行され、それでも所望の結果が実現され得る。
【0134】
特許請求の範囲を含め、本願明細書で使用されるとき、種々の専門用語は、特定の実装について記載することのみを目的としたものであり、実装を限定することは意図されていない。例として、本願明細書において使用されるとき、例えば構造、コンポーネント、動作などの要素を修飾するために使用される序数の用語(例えば「第1(first)」、「第2(second)」、「第3(third)」など)は、それ自体でその要素の別の要素に対するいかなる優先順位または順序をも示すものではなく、むしろ、単にその要素を、(序数の用語が使用されていることを別にすれば)同じ名称を有する別の要素と区別するものである。「結合された(coupled)」という用語は、接続されていることと定義されるが、必ずしも直接的ではなく、必ずしも機械的ではない。「結合された」2つの項目は、互いに分割できなくてもよい。「または(or)」という用語は、2つ以上の項目の列挙の中で使用される場合、列挙された項目のうちの任意の1つが単独で用いられてもよく、または列挙された項目のうちの2つ以上の任意の組み合わせが用いられてもよいことを意味する。例として、構成物がコンポーネントA、B、またはCを含むと記載されている場合、構成物は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBとの組み合わせ、AとCとの組み合わせ、BとCとの組み合わせ、またはAとBとCとの組み合わせを含んでよい。さらに、特許請求の範囲を含め、本願明細書において使用されるとき、「~のうちの少なくとも1つ(at least one of)」とある項目の列挙の中で使用される「または(or)」は、例として、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ(at least one of A,B,or C)」という列挙が、A、またはB、またはC、またはAB、またはAC、またはBC、またはABC(すなわちAおよびBおよびC)、またはこれらを任意に組み合わせたこれらのうち任意のものを意味するような、選言的列挙を示す。「実質的に(substantially)」という用語は、当業者には当然のことながら、必ずしも完全にではないがおおむね規定されたものであり、且つ規定されたものを含むと定義され、例えば、実質的に90度とは、90度を含み、実質的に平行とは、平行を含む。開示された任意の側面において、「実質的に(substantially)」という用語は、規定されたもの「の[或るパーセンテージ]の範囲内(within[a percentage of])」に置き換えられてもよく、このパーセンテージには、0.1パーセント、1パーセント、5パーセント、および10パーセントが含まれる。「約(approximately)」という用語は、規定されたもの「の10パーセントの範囲内(within 10 percent of)」に置き換えられてもよい。「および/または(and/or)」という語句は、およびまたはを意味する。
【0135】
本開示の諸側面およびそれらの利点が詳しく記載されたが、当然のことながら、これを考慮して、種々の改変、代用、および変更が、添付の特許請求の範囲により定義される本開示の意図から逸脱することなく行われ得る。さらに、本願の範囲は、本明細書に記載されたプロセス、機械、製造物、物質の構成、手段、方法、および手順の特定の実装に限定されることは意図されていない。当業者であれば本開示から容易にわかるように、本願明細書に記載された対応する諸側面と実質的に同じ機能を実行するかまたは実質的に同じ結果を実現する、現在存在するかまたは後に開発される手順、機械、製造物、物質の構成、手段、方法、または動作が、本開示に従い利用されてもよい。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、かかる手順、機械、製造物、物質の構成、手段、方法、または動作を含むものとする。
【0136】
本願明細書に記載されたシステムおよび方法は、以下の側面のうちの1つ以上に関係してもよい。
【0137】
第1の側面は、製品設計に関わる特徴のセットを特定する情報を1つ以上のプロセッサにより受信するステップと、コンポーネントのセットを特定するために、特徴のセットに対して機械学習ロジックを1つ以上のプロセッサにより実行するステップであって、コンポーネントのセットは、特徴のセットの中の各特徴に対応するコンポーネントを含む、実行するステップと、コンポーネントのセットの中の各コンポーネントに関連する特性を1つ以上のプロセッサにより判断するステップと、特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントをコンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として1つ以上のプロセッサにより特定するステップと、コンポーネントのセットを最適化する1つ以上の変更を、少なくとも1つの設計メトリックおよび1つ以上の候補コンポーネントに基づき1つ以上のプロセッサにより決定するステップと、1つ以上の変更に基づき、製品設計に関わる最終的なコンポーネントのセットを1つ以上のプロセッサにより出力するステップであって、最終的なコンポーネントのセットは、1つ以上の候補コンポーネントから選択された少なくとも1つの候補コンポーネントを含み、少なくとも1つの候補コンポーネントは、少なくとも1つの設計メトリックに関して、最終的なコンポーネントのセットをコンポーネントのセットと比較して最適化する、出力するステップとを含む方法を含んでもよい。
【0138】
第2の側面は、第1の側面の方法を含んでもよく、機械学習ロジックは、各コンポーネントと特徴のセットとの間の相関を表す相関係数を出力するように構成され、方法は、機械学習ロジックにより出力される相関係数に少なくとも部分的に基づきコンポーネントのセットを決定するステップを含む。
【0139】
第3の側面は、前述のいずれかの側面の方法を含んでもよく、1つ以上の候補コンポーネントを特定するステップは、製品設計の重複コンポーネントを特定するステップを含み、少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリックおよびコストメトリックを含む。
【0140】
第4の側面は、前述のいずれかの側面の方法を含んでもよく、1つ以上の候補コンポーネントを特定するステップは、製品設計の非重複コンポーネントを特定するステップを含み、少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリック、寸法ばらつきメトリック、およびコストメトリックを含む。
【0141】
第5の側面は、前述のいずれかの側面の方法を含んでもよく、1つ以上の候補コンポーネントを特定するステップは、製品設計の3Dプリント可能なコンポーネントを特定するステップを含み、少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリックおよび寸法ばらつきメトリックを含む。
【0142】
第6の側面は、前述のいずれかの側面の方法を含んでもよく、少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリック、寸法ばらつきメトリック、コストメトリック、重量メトリック、またはそれらの組み合わせを含む。
【0143】
第7の側面は、前述のいずれかの側面の方法を含んでもよく、特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントをコンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として特定するステップは、特徴のセットに基づき反復して実行される。
【0144】
第8の側面は、第7の側面の方法を含んでもよく、方法は、特定するステップの、少なくとも1つの反復の間に、第1の候補コンポーネントを第2の候補コンポーネントに対する代替品として特定するステップをさらに含み、第2の候補コンポーネントは、特定するステップの以前の反復の間に、コンポーネントのセットの中のコンポーネントに対する代替品として選択されたものである。
【0145】
第9の側面は、メモリと、メモリに通信可能なように結合された1つ以上のプロセッサとを含むシステムを含んでもよく、1つ以上のプロセッサは、製品設計に関わる特徴のセットを特定する情報を受信することと、コンポーネントのセットを特定するために、特徴のセットに対して機械学習ロジックを実行することであって、コンポーネントのセットは、特徴のセットの中の各特徴に対応するコンポーネントを含む、実行することと、コンポーネントのセットの中の各コンポーネントに関連する特性を判断することと、特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントをコンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として特定することと、コンポーネントのセットを最適化する1つ以上の変更を、少なくとも1つの設計メトリックおよび1つ以上の候補コンポーネントに基づき決定することと、1つ以上の変更に基づき、製品設計に関わる最終的なコンポーネントのセットを出力することであって、最終的なコンポーネントのセットは、1つ以上の候補コンポーネントから選択された少なくとも1つの候補コンポーネントを含み、少なくとも1つの候補コンポーネントは、少なくとも1つの設計メトリックに関して、最終的なコンポーネントのセットをコンポーネントのセットと比較して最適化する、出力することとをするように構成される。
【0146】
第10の側面は、第9の側面のシステムを含んでもよく、機械学習ロジックは、各コンポーネントと特徴のセットとの間の相関を表す相関係数を出力するように構成され、1つ以上のプロセッサは、設計者によるコンポーネントの選択に基づくフィードバックを受信することと、機械学習ロジックにより出力される相関係数をフィードバックに基づき更新することとをするように構成される。
【0147】
第11の側面は、第9から第10の側面のいずれかのシステムを含んでもよく、1つ以上の候補コンポーネントの特定は、製品設計の重複コンポーネントを特定することを含み、少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリックおよびコストメトリックを含む。
【0148】
第12の側面は、第9から第11の側面のいずれかのシステムを含んでもよく、1つ以上の候補コンポーネントの特定は、製品設計の非重複コンポーネントを特定することを含み、少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリック、寸法ばらつきメトリック、およびコストメトリックを含む。
【0149】
第13の側面は、第9から第12の側面のいずれかのシステムを含んでもよく、1つ以上の候補コンポーネントの特定は、製品設計の3Dプリント可能なコンポーネントを特定することを含み、少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリックおよび寸法ばらつきメトリックを含む。
【0150】
第14の側面は、第9から第13の側面のいずれかのシステムを含んでもよく、少なくとも1つの設計メトリックは、属性ばらつきメトリック、寸法ばらつきメトリック、コストメトリック、重量メトリック、またはそれらの組み合わせを含む。
【0151】
第15の側面は、第9から第14の側面のいずれかのシステムを含んでもよく、1つ以上のプロセッサは、特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントをコンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として反復して特定することであって、各反復は、特性の中の異なる特性に関連する、反復して特定することと、特定することの、少なくとも1つの反復の間に、第1の候補コンポーネントを第2の候補コンポーネントに対する代替品として特定することであって、第2の候補コンポーネントは、特定することの以前の反復の間に、コンポーネントのセットの中のコンポーネントに対する代替品として選択されたものである、第1の候補コンポーネントを第2の候補コンポーネントに対する代替品として特定することとをするように構成される。
【0152】
第16の側面は、1つ以上のプロセッサにより実行されると1つ以上のプロセッサに動作を実行させる命令を記憶している非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体を含んでもよく、動作は、製品設計に関わる特徴のセットを特定する情報を受信することと、コンポーネントのセットを特定するために、特徴のセットに対して機械学習ロジックを実行することであって、コンポーネントのセットは、特徴のセットの中の各特徴に対応するコンポーネントを含む、実行することと、コンポーネントのセットの中の各コンポーネントに関連する特性を判断することと、特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントをコンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として特定することと、コンポーネントのセットを最適化する1つ以上の変更を、少なくとも1つの設計メトリックおよび1つ以上の候補コンポーネントに基づき決定することと、1つ以上の変更に基づき、製品設計に関わる最終的なコンポーネントのセットを出力することであって、最終的なコンポーネントのセットは、1つ以上の候補コンポーネントから選択された少なくとも1つの候補コンポーネントを含み、少なくとも1つの候補コンポーネントは、少なくとも1つの設計メトリックに関して、最終的なコンポーネントのセットをコンポーネントのセットと比較して最適化する、出力することとを含む。
【0153】
第17の側面は、第16の側面の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体を含んでもよく、機械学習ロジックは、各コンポーネントと特徴のセットとの間の相関を表す相関係数を出力するように構成され、方法は、機械学習ロジックにより出力される相関係数に少なくとも部分的に基づきコンポーネントのセットを決定することを含む。
【0154】
第18の側面は、第17の側面の非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体を含んでもよく、動作は、機械学習ロジックにより出力される少なくとも1つの相関係数を変更することと、変更された少なくとも1つの相関係数に少なくとも部分的に基づき、機械学習を訓練することとをさらに含む。
【0155】
第19の側面は、第16から第18の側面のいずれかの非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体を含んでもよく、動作は、最終的なコンポーネントのセットに基づき製造インフラストラクチャを設定することをさらに含み、設計された製品は、設定に基づく製造インフラストラクチャにより少なくとも部分的に生産される。
【0156】
第20の側面は、第16から第19の側面のいずれかの非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体を含んでもよく、特性に基づき、1つ以上の候補コンポーネントをコンポーネントのセットの中の1つ以上のコンポーネントに対する代替品として特定することは、特徴のセットに基づき反復して実行され、動作は、特定することの、少なくとも1つの反復の間に、第1の候補コンポーネントを第2の候補コンポーネントに対する代替品として特定することであって、第2の候補コンポーネントは、特定することの以前の反復の間に、コンポーネントのセットの中のコンポーネントに対する代替品として選択されたものである、第1の候補コンポーネントを第2の候補コンポーネントに対する代替品として特定することを含む。
図1
図2
図3
図4
【外国語明細書】