(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189867
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】空気調和機用ファン装置
(51)【国際特許分類】
F24F 13/10 20060101AFI20221215BHJP
F04D 29/56 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
F24F13/10 E
F04D29/56 E
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022164584
(22)【出願日】2022-10-13
(62)【分割の表示】P 2021092100の分割
【原出願日】2021-06-01
(31)【優先権主張番号】10-2020-0066278
(32)【優先日】2020-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0066279
(32)【優先日】2020-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0066280
(32)【優先日】2020-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0072337
(32)【優先日】2020-06-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0121543
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】ジェヒョン キム
(72)【発明者】
【氏名】ホジン キム
(72)【発明者】
【氏名】シユン オ
(72)【発明者】
【氏名】ヨンミン キム
(72)【発明者】
【氏名】キドン キム
(72)【発明者】
【氏名】ソクホ チェ
(72)【発明者】
【氏名】ヒョンホ パク
(72)【発明者】
【氏名】チユン チェ
(57)【要約】
【課題】 本発明は吐出口を介して吐出される空気を様々な方向及び様々な形態で吐出させる空気調和機用ファン装置を提供する。
【解決手段】 吸入された空気を吐出する第1タワーと、前記第1タワーと離隔されて吸入された空気を吐出する第2タワーを含むタワーケース;及び前記第1タワーと前記第2タワーから吐出された空気の方向を変える気流変換器;を備え、前記気流変換器は、駆動力を提供するガイドモータ;前記タワーケースの内部と外部との間を往復するスペースボード;及び前記スペースボードに連結され、前記ガイドモータの駆動力を前記スペースボードに直線運動力として伝達するボードガイダー;を備える本発明によって達成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和機用ファン装置であって、
吸入された空気を吐出するタワーケース;
吐出された空気の方向を変える気流変換器;を備えてなり、
前記気流変換器は、
前記タワーケースに配置され、駆動力を提供するガイドモータ、
前記タワーケースに配置され、前記タワーケースの内部及び外部を往復するスペースボード、及び
前記スペースボードと連結され、前記ガイドモータの駆動力を前記スペースボードに直線運動力で伝達するボードガイダー、を備える、空気調和機用ファン装置。
【請求項2】
前記気流変換器は、
前記ガイドモータのシャフトに結合されたピニオンギア、及び
前記ピニオンギアと連結され、前記ガイドモータの回転力で前記ボードガイダーに直線運動として伝達するラック、を更に備える、請求項1に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項3】
前記ラックは、前記ボードガイダーにおいて前記スペースボードと対向する面と反対面に形成される、請求項2に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項4】
前記タワーケースに形成された吐出口は第2方向に延長され、
前記ボードガイダーは前記第2方向に沿って移動する、請求項1に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項5】
前記ボードガイダーは、前記スペースボードの移動を案内する第1スリットを備え、
前記スペースボードは、少なくとも一部が前記第1スリットに挿入され、前記第1スリットに沿ってスライド移動する第1突起を備える、請求項1に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項6】
前記第1スリットは、水平方向から前記スペースボードが突出される前記タワーケースの外部方向に上向傾斜したスリット傾斜部を備える、請求項5に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項7】
前記第1スリットは、前記スペースボードが突出される前記タワーケースの外部に近い部分が前記外部に遠い部分より高い高さを有するスリット傾斜部を備える、請求項5に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項8】
前記第1スリットは、下端が前記スリット傾斜部の上端と連結され、前記ボードガイダーの長さ方向に延長される垂直部を更に備える、請求項6に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項9】
前記気流変換器は、前記ボードガイダーの移動をガイドするガイドボディを更に備える、請求項1に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項10】
前記ガイドボディは、前記ガイドボディの長さ方向と交差する方向に突出したボディ突起を更に備え、
前記ボードガイダーは、前記ボディ突起が挿入されてガイドされる第2スリットを備える、請求項9に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項11】
前記気流変換器は、前記ボードガイダーと前記スペースボードとの間を離隔させて面接触を防止する摩擦低減突起を更に備える、請求項1に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項12】
前記摩擦低減突起は、前記ボードガイダーに形成され、前記スペースボードと対向する面から突出し、前記スペースボードと接触する、請求項11に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項13】
前記摩擦低減突起は、前記スペースボードに形成され、前記ボードガイダーと対向する面から突出し、前記ボードガイダーと接触する、請求項11に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項14】
前記スペースボードは第1方向に沿って移動し、
前記摩擦低減突起は第1方向に延長される、請求項11に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項15】
前記第1方向は水平方向である、請求項14に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項16】
前記摩擦低減突起は、前記の第1方向と交差する第2方向に複数離隔して配列される、請求項14に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項17】
前記気流変換器は、前記タワーケースと前記スペースボードを離隔させ、前記タワーケース及び前記スペースボードの何れか1つに設置されるローラーを更に備える、請求項1に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項18】
前記ローラーは、前記スペースボードの下部に位置する、請求項17に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項19】
前記スペースボードは弧形状を有する、請求項1に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項20】
前記ガイドモータは、前記スペースボードの上に配置される、請求項1に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項21】
前記タワーケースに形成された吐出口は第2方向に延長され、
前記スペースボードは前記第2方向に延長され、前記第2方向と交差する第1方向に往復運動する、請求項1に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項22】
前記ボードガイダーは前記第2方向に延長され、
前記スペースボード及び前記ボードガイダーを締め付ける締付手段は前記第2方向に沿って複数個が形成される、請求項21に記載の空気調和機用ファン装置。
【請求項23】
前記ガイドモータは単数個である、請求項1に記載の空気調和機用ファン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コアンダ効果により吐出される空気の経路及び空気の吐出形態を変更できる空気調和機用ファン装置に関する。
〔関連技術〕
本発明は、韓国特許出願第10-2020-0066278号(出願日:2020年6月2日)、韓国特許出願第10-2020-0066279号(出願日:2020年6月2日)、韓国特許出願第10-2020-0066280号(出願日:2020年6月2日)、韓国特許出願第10-2020-0072337号(出願日:2020年6月15日)、及び韓国特許出願第10-2020-0121543号(出願日:2020年9月21日)に基づくパリ条約4条の優先権主張を伴ったものであり、当該韓国特許出願に開示された内容に基づくものである。参考のために、当該韓国特許出願の明細書及び図面の内容は本願明細書の一部に包摂されるものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、送風機は、ファンを駆動して空気を流動させる機械装置である。従来の送風機は、回転軸を中心に回転するファンを備え、モータが前記ファンを回転させて風を発生させる。
【0003】
軸流ファンを利用する従来のファンは、広い範囲に風を提供する長所があるが、狭い領域に集中的に風を提供することはできない問題点があった。
【0004】
特許文献1(日本公開特許2019107643号)には、コアンダ効果を利用して使用者に風を提供するファンが記載されている。
【0005】
従来のファンの場合は、コアンダ効果により吐出される空気の経路を調節するか、吐出される空気の形態を変更する技術を開示していない。従って、従来ファンの場合、吐出される空気の流速が非常に弱いか、吐出される空気の方向を変更できない問題点があり、吐出される空気が遠くにいる使用者に届きにくい問題点がある。
【0006】
特許文献2(中国公開実用新案202392959号)においては、空気調和機の一般的なダンパ構造を開示している。具体的に、モータの駆動力によりベーン又はドアを回転させて空気を吐出する吐出口を開閉するようになる。このような構造は、ドアの回転半径のため、ドアの開閉時に本体から突出する問題点が存在し、多様な気流を形成できない問題点が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】日本公開特許2019107643号
【特許文献2】中国公開実用新案202392959号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、吐出口を介して吐出される空気を様々な方向及び様々な形態で吐出させる空気調和機用ファン装置を提供することである。
【0009】
また、本発明が解決しようとする他の課題は、空気が吐出されるブローイングスペースを遮蔽するように動くスペースボードと他の構成品との摩擦を減らすことにより、ガイド
モータの負担を軽減する空気調和機用ファン装置を提供することである。
【0010】
また、本発明が解決しようとする他の課題は、ガイドモータの電源が切れた状態でスペースボードの自重により発生するガイドモータのディテントトルク(Detent Torque)を減らす空気調和機用ファン装置を提供することである。
【0011】
また、本発明が解決しようとする他の課題は、スペースボードを安定的に案内して振動と騒音を低減する空気調和機用ファン装置を提供することである。
【0012】
また、本発明が解決しようとする課題は、カバーと本体を隙間なしに堅固に結合させ、カバーと本体を分離するとき、カバー分離ユニットに外力を加えて本体とカバーを容易に分離できる空気調和機用ファン装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、スペースボードがブローイングスペースを選択的に遮蔽する構造を特徴とする。
〔本発明の一の態様〕
本発明の一の態様は以下のように開示される。
〔1〕
空気調和機用ファン装置であって、
吸入された空気を吐出する第1タワーと、前記第1タワーと離隔して吸入された空気を吐出する第2タワーとを備えるタワーケース;
前記第1タワーと前記第2タワーの間に位置し、前記第1タワー及び前記第2タワーから吐出される空気が流動する空間を提供するブローイングスペース;並びに
前記ブローイングスペースの少なくとも一部を閉鎖するか、又は、前記ブローイングスペースを開放することにより、前記ブローイングスペースを介して流動する空気の方向を変える気流変換器;を備えてなり、
前記気流変換器は、
前記タワーケースに配置され、駆動力を提供するガイドモータ;
前記タワーケースに設置されて、前記ブローイングスペースと前記タワーケースの内部を往復するスペースボード;及び
前記スペースボードと連結され、前記ガイドモータの駆動力を前記スペースボードに直線運動力で伝達するボードガイド;を備える、空気調和機用ファン装置。
〔2〕
前記気流変換器は、
前記ガイドモータのシャフトに結合されたピニオンギア;及び
前記ピニオンギアと連結され、前記ガイドモータの回転力で前記ボードガイダーに直線運動として伝達するラック;を更に備える、〔1〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔3〕
前記ラックは、前記ボードガイダーにおいて前記スペースボードと対向する面と反対面に形成される、〔3〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔4〕
前記第1タワーに形成された第1吐出口は第2方向に延長され、
前記第2タワーに形成された第2吐出口は前記第2方向に延長され、
前記ボードガイダーは前記第2方向に沿って移動する、〔1〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔5〕
前記ボードガイダーは、前記スペースボードの移動を案内する第1スリットを備え、
前記スペースボードは、少なくとも一部が前記第1スリットに挿入され、前記第1スリットに沿ってスライド移動する第1突起を備える、〔1〕に記載の空気調和機用ファン装
置。
〔6〕
前記第1スリットは、水平方向から前記ブローイングスペース方向に下向傾斜したスリット傾斜部を備える、〔5〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔7〕
前記第1スリットは、前記ブローイングスペースに近い部分が前記ブローイングスペースから遠い部分より低い高さを有するスリット傾斜部を備える、〔5〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔8〕
前記第1スリットは、下端が前記スリット傾斜部の上端と連結され、前記ボードガイダーの長さ方向に延長される垂直部を更に備える、〔6〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔9〕
前記気流変換器は、前記ボードガイダーの移動をガイドするガイドボディを更に備える、〔1〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔10〕
前記ガイドボディは、前記ガイドボディの長さ方向と交差する方向に突出したボディ突起を更に備え、
前記ボードガイダーは、前記ボディ突起が挿入されてガイドされる第2スリットを備える、〔9〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔11〕
前記気流変換器は、前記ボードガイダーと前記スペースボードとの間を離隔させて面接触を防止する摩擦低減突起を更に備える、〔1〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔12〕
前記摩擦低減突起は、前記ボードがライダーに形成され、前記スペースボードと対向する面から突出し、前記スペースボードと接触する、〔11〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔13〕
前記摩擦低減突起は、前記スペースボードに形成され、前記ボードガイドと対向する面から突出し、前記ボードガイドと接触する、〔11〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔14〕
前記スペースボードは第1方向に沿って移動し、
前記摩擦低減突起は第1方向に延長される、〔14〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔15〕
前記第1方向は水平方向である、〔14〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔16〕
前記摩擦低減突起は、前記の第1方向と交差する第2方向に複数離隔して配列される、〔11〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔17〕
前記気流変換器は、前記タワーケースと前記スペースボードを離隔させ、前記タワーケース及び前記スペースボードの何れか1つに設置されるローラーを更に備える、〔1〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔18〕
前記ローラーは、前記スペースボードの下部に位置する、〔17〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔19〕
前記スペースボードは、第2方向から見るとき、弧形状を有する、〔1〕に記載の空気調和機用ファン装置。
〔20〕
空気調和機用ファン装置であって、
吸入された空気を吐出する第1タワーと、前記第1タワーと離隔して吸入された空気を吐出する第2タワーとを備えるタワーケース;並びに
前記第1タワーと前記第2タワーから吐出した空気の方向を変える気流変換器;を備えてなり、
前記気流変換器は、
駆動力を提供するガイドモータ;
前記タワーケースの内部と外部の間を往復するスペースボード;及び
前記スペースボードと連結され、前記ガイドモータの駆動力を前記スペースボードに直線運動力として伝達するボードガイド;を備える、空気調和機用ファン装置。
【0014】
また、本発明は、スペースボードと他の構成品との間の摩擦を減らす摩擦低減突起を特徴とする。
【0015】
なた、本発明は、スペースボードとケース間の摩擦を減らすローラーを特徴とする。
【0016】
具体的に、本発明は、吸入された空気を吐出する第1タワーと、前記第1タワーと離隔し、吸入された空気を吐出する第2タワーとを含むタワーケース;及び前記第1タワーと前記第2タワーから吐出された空気の方向を変える気流変換器;を含み(備える:構成する)、前記気流変換器は、駆動力を提供するガイドモータ;前記タワーケースの内部と外部との間を往復するスペースボード;及び前記スペースボードと連結され、前記ガイドモータの駆動力を前記スペースボードに直線運動力として伝達するボードガイダー;を含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、吸入された空気を吐出する第1タワーと、前記第1タワーと離隔し、吸入された空気を吐出する第2タワーとを含むタワーケース;前記第1タワーと前記第2タワーの間に位置し、前記第1タワー及び前記第2タワーから吐出される空気が流動する空間を提供するブローイングスペース;及び前記ブローイングスペースの少なくとも一部を閉鎖するか、前記ブローイングスペースを開放することにより、前記ブローイングスペースを介して流動する空気の方向を変える気流変換器;を含み、前記気流変換器は、前記タワーケースに設置され、駆動力を提供するガイドモータ;前記タワーケースに設置されて、前記ブローイングスペースと前記タワーケースの内部を往復するスペースボード;及び前記スペースボードに連結され、前記ガイドモータの駆動力を前記スペースボードに直線運動力として伝達するボードガイダー;を含むことを特徴とする。
【0018】
前記気流変換器は、前記ガイドモータのシャフトに結合されたピニオンギアと、前記ピニオンギアと連結され、前記ガイドモータの回転力により前記ボードガイダーに直線運動として伝達するラックとをさらに含む。
【0019】
前記ラックは、前記ボードガイダーにおいて前記スペースボードと対向する面と反対面である後面に形成されてもよい。
【0020】
前記第1タワーに形成された第1吐出口は第2方向に延長され、前記第2タワーに形成された第2吐出口は前記第2方向に延長され、前記ボードガイダーは前記第2方向に沿って移動する。
【0021】
前記ボードガイダーは、前記スペースボードの移動を案内する第1スリットを含み、前記スペースボードは、少なくとも一部が前記第1スリットに挿入され、前記第1スリットに沿ってスライド移動する第1突起を含む。
【0022】
前記第1スリットは、水平方向から前記ブローイングスペース方向に下向に傾斜したスリット傾斜部を含んでもよい。
【0023】
前記第1スリットは、前記ブローイングスペースに近い部分が前記ブローイングスペースから遠い部分より低い高さを有するスリット傾斜部を含んでもよい。
【0024】
前記第1スリットは、下端が前記スリット傾斜部の上端と連結され、前記ボードガイダーの長さ方向に延長される垂直部をさらに含んでもよい。
【0025】
前記気流変換器は、前記ボードガイダーの移動をガイドするガイドボディをさらに含んでもよい。
【0026】
前記ガイドボディは、前記ガイドボディの長さ方向と交差する方向に突出したボディ突起をさらに含み、前記ボードガイダーは、前記ボディ突起が挿入されてガイドされる第2スリットをさらに含んでもよい。
【0027】
前記気流変換器は、前記ボードガイダーと前記スペースボードの間を離隔させて面接触を防止する摩擦低減突起をさらに含んでもよい。
【0028】
前記摩擦低減突起は、前記ボードガイダーに形成され、前記スペースボードと対向する面から突出し、前記スペースボードと接触する。
【0029】
前記摩擦低減突起は、前記スペースボードに形成され、前記ボードガイダーと対向する面から突出し、前記スペースボードと接触する。
【0030】
前記スペースボードは第1方向に沿って移動し、前記摩擦低減突起は第1方向に延長する。
【0031】
前記第1方向は水平方向であってもよい。
【0032】
前記摩擦低減突起は、前記第1方向と交差する第2方向に複数が離隔して配列されてもよい。
【0033】
前記気流変換器は、前記タワーケースと前記スペースボードを離隔させ、前記タワーケース及び前記スペースボードのいずれか1つに設置されるローラーをさらに含んでもよい。
【0034】
前記ローラーは、前記スペースボードの下部に位置してもよい。
【0035】
前記気流変換器は、前記タワーケースと前記スペースボードを離隔させ、前記タワーケース及び前記スペースボードのいずれか1つに設置されるガイドピンをさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0036】
本発明は、ブローイングスペースをスペースボードが選択的に遮蔽することにより、吐出口を介して吐出される空気を様々な方向及び様々な形態で吐出させる利点がある。
【0037】
また、本発明は、スペースボードとボードガイダーが接触する面にスペースボードの移動方向と並んでいる摩擦低減突起を形成することにより、スペースボードとボードガイダーの摩擦を減らすことができ、ガイドモータの負担を軽減することができ、ガイドモータ
のサイズを減らすことができる。
【0038】
また、本発明は、スペースボードにローラーを設置することにより、スペースボードとケースの間に発生する摩擦を減らすことができ、ガイドモータの負担を減らすことができる。
【0039】
また、本発明は、スペースボードをガイドするボードガイダーのスリットの傾斜をブローイングスペースの方向に下向傾斜するように形成することにより、ガイドモータの電源が切れた状態でスペースボードの自重により発生するガイドモータのディテントトルク(Detent torque)を減らす利点がある。
【0040】
また、本発明は、カバーと本体を隙間なしに堅固に結合することにより、カバーと本体が結合した状態では使用者への審美感を向上させることができ、カバーと本体を分離するときは、カバー分離ユニットに外力を加えて本体とカバーを容易に分離できる利点がある。
【0041】
また、本発明は、第1タワーから吐出される空気及び第2タワーから吐出される空気に対してそれぞれコアンダ効果を誘発させた後、ブローイングスペースにおいて合流させて吐出し、これにより吐出空気の直進性及び到達距離を増加させる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】本発明の一実施形態による空気調和機用ファン装置の斜視図である。
【
図7】
図2の第2タワーの内部を示す一部分解斜視図である。
【
図9】
図1の空気調和機用ファン装置を他の方向から見た斜視図である。
【
図10】
図9のケースにフィルタが分離された様子を示す斜視図である。
【
図11】
図9のA-A’線に沿って切断された断面斜視図である。
【
図13】カバーとケースが結合された状態の
図9の作動を示す図である。
【
図14】
図3のIX-IXに沿って切断された平面断面図である。
【
図15】
図3のIX-IXに沿って切断された底面断面図である。
【
図16】気流変換器の第1状態を示す斜視図である。
【
図17】気流変換器の第2状態を示す斜視図である。
【
図19】気流変換器からスペースボードを除いた状態を示す正面図である。
【
図20】
図19においてスペースボードを設置した状態を示す正面図である。
【
図22】気流変換器のスペースボードの後面を示す図である。
【
図23】第2突起が第2スリットに挿入された状態の気流変換器を示す断面図である。
【
図24】本発明の他の実施形態による
図2の正断面図である。
【
図25】
図24の第2タワーの内部を示す一部分解斜視図である。
【
図27】本発明による空気調和機用ファン装置の水平気流を示す例示図である。
【
図28】本発明による空気調和機用ファン装置の上昇気流を示す例示図である。
【
図30】
図29のリーディングエッジ部分を拡大した拡大図である。
【
図31】
図30のC1-C1’のラインを取った断面図である。
【
図32】
図29においてリーディングエッジのノッチ部分を通る空気の流れを示す図である。
【
図33】比較例と実施例の風量に応じたシャープネスを比較した実験データである。
【
図34】比較例と実施例の風量に応じた騒音を比較した実験データである。
【
図35】本発明のまた他の実施形態による気流変換器を示す平断面図である。
【
図40】本発明のまた他の実施形態による他のエアガイドを説明するための
図2の正断面図である。
【
図42】本発明のまた他の実施形態による空気調和機の右側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明の利点と特徴及びこのような利点と特徴を達成する方法は、添付の図面を参照して詳細に後述される実施形態を参照すれば明確になる。しかしながら、実施形態が本明細書に開示された実施形態に限定されるものではなく、他の方式で実現されることもできる。本明細書の実施形態は発明の開示を完全なものにし、該当技術分野において通常の知識を有する者にほん発明の範囲を知らせるために提供されるものである。本明細書にわたって同一参照符号は同一構成要素を示す。
【0044】
図面に示されているように、「下」、「下側」、「下部」、「上」、又は「上部」のように空間的に相対的な用語が本明細書において1つの要素がまた他の要素に対して有する関係を記述するために使用される。空間的に相対的な用語は、図面で図示された配置とともに装置の相異なる配置を包括するために使われたものと理解されるべきである。例えば、図面のうち1つにおける装置が反転された場合、他の要素の「下」又は「下側」に配置されたと記述された要素は他の要素の「上」に配置されることになる。従って、「下」又は「下側」のような例示的用語は、上と下の配置両方ともを包括することができる。当該装置がまた他の方向に配置される可能性があるので、このような空間的に相対的な用語はこのような装置の配置に応じて解釈されなければならない。
【0045】
本発明の開示に用いる用語は、特定の実施形態を記述するための目的のみを有し、本発明を制限するものではない。本発明及び添付の請求項で用いられているように、単数形式の「1つ」及び「前記」は、文脈上に明らかに異なるものを示すことではない場合、複数形式も含む。「含む」及び/又は「包含する」などの用語が本明細書において使用されるとき、これらは明示された特徴、整数、段階、作動、要素、及び/又は構成品の存在を特定するものと理解されるべきであるが、1つ又はそれ以上の他の特徴、整数、段階、作動、要素、構成品、及び/又はこれらの群の存在又は追加を排除しない。
【0046】
本明細書で使用された全ての用語(技術的用語と科学的用語を含む)は、他の意味として定義されない限り、当該技術分野において通常の技術を有する者が一般的に理解することと同一の意味を有する。一般的に用いられる辞書で定義されたような用語も、関連する技術分野及び本発明の文脈での意味に相応する意味を有すると解釈され、本明細書で明示的に定義されない限り、理想的な意味又は過度に形式的な形態として解釈されてはならない。
【0047】
図面において、各階の厚さ又はサイズは説明の便宜及び明確性のために誇張、省略されるか、概略的に示された。また、各構成要素のサイズや面積は、これらの実際のサイズを完全に反映するものではない。
【0048】
以下の説明において、本発明の例示的な実施形態を添付の図面を参照して説明する。
【0049】
図1は、本発明の一実施形態による空気調和機用ファン装置の斜視図であり、
図2は、
図1の作動例示図であり、
図3は、
図2の正面図であり、
図4は、
図3の平面図である。
【0050】
図1ないし
図4を参照すると、本発明の実施形態による空気調和機用ファン装置1は、外形を提供するケース100を含む。ケース100は、フィルタ200が設置されるベースケース150と、コアンダ効果により空気を吐出するタワーケース140とを含む。
【0051】
また、タワーケース140は、2つの柱の形態に分離して配置された第1タワー110及び第2タワー120を含む。本実施形態において、第1タワー110は左側に配置され、第2タワー120は右側に配置される。
【0052】
本明細書において、上下方向は、ファン320の回転軸方向と平行の方向として定義する。上部方向(垂直方向)はケース100においてタワーケース140が位置する方向であり、下部方向はケース100においてベースケース150が位置する方向を意味する。
【0053】
第1タワー110及び第2タワー120は離隔され、第1タワー110と第2タワー120の間にブローイングスペース105が形成される。
【0054】
本実施形態において、ブローイングスペース105は、前方、後方及び上方が開口し、ブローイングスペース105の上端及び下端の間隔が等しく形成される。
【0055】
第1タワー、第2タワー及びブローイングスペースを含むタワーケース140は円錐台状に形成される。
【0056】
第1タワー110及び第2タワー120にそれぞれ配置された吐出口117、127はブローイングスペース105に空気を吐出する。吐出口の区分が必要な場合、第1タワー110に形成された吐出口を第1吐出口117といい、第2タワー120に形成された吐出口を第2吐出口127という。
【0057】
第1吐出口及び第2吐出口はブローイングスペースの高さ内に配置され、ブローイングスペース105を横切る方向を空気吐出方向として定義する。
【0058】
第1タワー110及び第2タワー120が左右に配置されるため、本実施形態において空気吐出方向は前後方向及び上下方向に形成される。
【0059】
すなわち、ブローイングスペース105を横切る空気吐出方向は、水平方向に配置される第1空気吐出方向(S1)と、上下方向に形成される第2空気吐出方向(S2)とを含む。
【0060】
第1空気吐出方向(S1)に流動する空気を水平気流といい、第2空気吐出方向(S2)に流動する空気を上昇気流という。
【0061】
水平気流は、空気を水平方向にのみ流動させるという意味よりは、水平方向に流動する
空気の流量がより多いと理解されるべきである。同様に、上昇気流は空気を上側方向にのみ流動させるという意味よりは、上側方向に流動する空気の流量がより多いと理解されるべきである。
【0062】
本実施形態において、ブローイングスペース105の上端間隔と下端間隔は等しく形成される。本実施形態と異なり、ブローイングスペース105の上端間隔が下端間隔より狭く形成されるか広く形成されても構わない。
【0063】
ブローイングスペース105の左右幅を一定に形成させることにより、ブローイングスペースの前方において流動する空気の流動をより均一に形成させることができる。
【0064】
例えば、上側の幅と下側の幅が異なる場合、広い側の流動速度が低く形成されて、上下方向を基準に速度の偏差が発生する。上下方向に対して空気の流速偏差が発生する場合、空気の到達長さが変わる可能性がある。
【0065】
第1吐出口及び第2吐出口から吐出された空気はブローイングスペース105において合流した後、使用者に流動する。
【0066】
すなわち、本実施形態においては、第1吐出口117の吐出空気及び第2吐出口127の吐出空気が個別に使用者に流動するようにすることなく、第1吐出口117の吐出空気及び第2吐出口127の吐出空気をブローイングスペース105において合流させた後、使用者に提供する。
【0067】
ブローイングスペース105は吐出空気が合流してミックスされる空間として利用される。また、ブローイングスペース105に吐出される吐出空気によりブローイングスペースの後方の空気もブローイングスペースに流動させることができる。
【0068】
第1吐出口117の吐出空気及び第2吐出口127の吐出空気がブローイングスペースにおいて合流することにより、吐出空気の直進性を向上させることができる。また、第1吐出口117の吐出空気及び第2吐出口127の吐出空気をブローイングスペースにおいて合流させることにより、第1タワー及び第2タワーの周辺の空気も空気吐出方向に間接流動させることができる。
【0069】
本実施形態において、第1空気吐出方向(S1)は後方から前方に形成され、第2空気吐出方向(S2)は下側から上側に形成される。
【0070】
第2空気吐出方向(S2)のために第1タワー110の上側端111及び第2タワー120の上側端121が離隔される。すなわち、第2空気吐出方向(S2)に吐出される空気は、空気調和機用ファン装置1のケースと干渉を発生させない。
【0071】
また、第1空気吐出方向(S1)のために、第1タワー110の前端112及び第2タワー120の前端122が離隔され、第1タワー110の後端113及び第2タワー120の後端123も離隔される。
【0072】
第1タワー110及び第2タワー120においてブローイングスペース105に向かう面を内側面といい、ブローイングスペース105に向かない面を外側面という。
【0073】
第1タワー110の外側壁114及び第2タワー120の外側壁124は互いに反対方向に配置され、第1タワー110の内側壁115及び第2タワー120の内側壁125は互いに対向する。
【0074】
内側壁115、125の区分が必要な場合、第1タワーの内側面を第1内側壁115といい、第2タワーの内側面を第2内側壁125という。
【0075】
同様に、外側壁114、124の区分が必要な場合、第1タワーの外側面を第1外側壁114といい、第2タワーの外側面を第2外側壁124という。
【0076】
第1外側壁114は、第1内側壁115の外側方に形成される。第1外側壁114と第1内側壁115は、内部に空気が流動する空間を形成する。第2外側壁124は第2内側壁125の外側方に形成される。第1外側壁124と第1内側壁125は内部に空気が流動する空間を形成する。
【0077】
第1タワー110及び第2タワー120は空気の流動方向に対して流線形に形成される。
【0078】
具体的に、第1内側壁115及び第1外側壁114は前後方向に対して流線形に形成され、第2内側壁125及び第2外側壁124は前後方向に対して流線形に形成される。
【0079】
第1吐出口117は第1内側壁115に配置され、第2吐出口127は第2内側壁125に配置される。
【0080】
第1内側壁115と第2内側壁125の最短距離をB0という。吐出口117、127は最短距離(B0)より後方側に位置する。
【0081】
第1タワー110の前端112と第2タワー120の前端122の離隔距離を第1離隔距離B1といい、第1タワー110の後端113と第2タワー120の後端123の離隔距離を第2離隔距離B2という。
【0082】
本実施形態において、B1及びB2は同一に形成される。本実施形態と異なり、B1又はB2のいずれか1つの長さが長く形成されても構わない。
【0083】
第1吐出口117及び第2吐出口127はB0及びB2の間に配置される。
【0084】
第1吐出口117及び第2吐出口127はB0より第1タワー110の後端113及び第2タワー120の後端123に近く配置されることが好ましい。
【0085】
吐出口117、127が後端113、123に近く配置されるほど、後述するコアンダ効果による気流制御に容易である。
【0086】
第1タワー110の内側壁115及び第2タワー120の内側壁125はコアンダ効果を直接的に提供し、第1タワー110の外側壁114及び第2タワー120の外側壁124はコアンダ効果を間接的に提供する。
【0087】
内側壁115、125は吐出口117、127から吐出された空気を前端112、122まで直接的にガイドする。
【0088】
すなわち、吐出口117、127から吐出された空気を水平気流として直接提供する。
【0089】
ブローイングスペース105における空気流動により外側壁114、124においても間接的な空気流動が発生する。
【0090】
外側壁114、124は間接的な空気流動に対してコアンダ効果を誘発させ、間接空気流動を前端112、122に案内する。
【0091】
ブローイングスペースの左側は第1内側壁115により塞がれ、ブローイングスペースの右側は第2内側壁125により塞がれるが、ブローイングスペース105の上側は開放される。
【0092】
後述する気流変換器は、ブローイングスペースを通過する水平気流を上昇気流に転換させ、上昇気流はブローイングスペースの開放された上側に流動する。上昇気流は、吐出空気が使用者に直接流動することを抑制し、室内空気を積極的に対流させる。
【0093】
また、ブローイングスペースにおいて合流した空気の流量により吐出空気の幅を調節することができる。
【0094】
ブローイングスペースの左右幅(B0、B1、B2)より第1吐出口117及び第2吐出口127の上下長さをはるかに長く形成することにより、第1吐出口の吐出空気及び第2吐出口の吐出空気がブローイングスペースにおいて合流するように誘導することができる。
【0095】
図1ないし
図3を参照すると、本発明の実施形態による空気調和機用ファン装置1のケース100は、フィルタが着脱可能に設置されるベースケース150と、ベースケース150の上側に配置され、ベースケース150に支持されるタワーケース140とを含む。
【0096】
タワーケース140は、第1タワー110及び第2タワー120を含む。
【0097】
本実施形態においては、第1タワー110及び第2タワー120を連結するタワーベース130が配置され、タワーベース130がベースケース150に組み立てられる。タワーベース130は第1タワー110及び第2タワー120と一体で製作されてもよい。
【0098】
本実施形態と異なり、第1タワー110及び第2タワー120はタワーベース130なしでベースケース150に直接組み立てられてもよく、ベースケース150と一体で製作されてもよい。
【0099】
ベースケース150は空気調和機用ファン装置1の下部を形成し、タワーケース140は空気調和機用ファン装置1の上部を形成する。
【0100】
空気調和機用ファン装置1は、ベースケース150において周囲の空気を吸入し、タワーケース140において濾過された空気を吐出する。タワーケース140は、ベースケース150より高い位置において空気を吐出させる。
【0101】
空気調和機用ファン装置1は、上部に向かうほど直径が小さくなる柱の形状である。空気調和機用ファン装置1は、全体的に円錐又は円錐台(Truncated cone)の形状であってもよい。
【0102】
本実施形態と異なり、空気調和機用ファン装置1は2つのタワーが配置された形態を全て含む。また、本実施形態と異なり、上側に行くほど断面が狭くなる形態でなくても構わない。
【0103】
ただし、本実施形態のように、上側に行くほど断面が狭くなる場合、重心が低くなり、
外部からの衝撃による転倒の危険が低減するという長所がある。組み立ての便宜性のために、本実施形態においてはベースケース150とタワーケース140に分離して製作する。
【0104】
本実施形態と異なり、ベースケース150及びタワーケース140が一体であっても構わない。例えば、ベースケース及びタワーケースが一体で製作されたフロントケース及びリアケースの形態で製作した後、組み立てることも可能である。
【0105】
本実施形態において、ベースケース150は上端に行くほど直径が漸進的に小さくなるように形成される。タワーケース140も上端に行くほど直径が漸進的に小さくなるように形成される。
【0106】
ベースケース150及びタワーケース140の外側面は連続するように形成される。特に、タワーベース130の下端とベースケース150の上端が密着し、タワーベース130の外側面とベースケース150の外側面が連続した面を形成する。
【0107】
このために、タワーベース130の下端の直径がベースケース150上端の直径と等しいかわずか小さく形成される。
【0108】
タワーベース130は、ベースケース150から供給された濾過空気を分配し、分配された空気を第1タワー110及び第2タワー120に提供する。
【0109】
タワーベース130は、第1タワー110及び第2タワー120を連結し、ブローイングスペース105はタワーベース130の上側に配置される。
【0110】
また、タワーベース130の上側に吐出口117、127が配置され、上昇気流及び水平気流はタワーベース130の上側において形成される。
【0111】
空気との摩擦を最小化するために、タワーベース130の上側面131は曲面で形成される。特に、上側面は下側に凹んだ曲面で形成され、前後方向に延長されて形成される。上側面131の一側131aは第1内側壁115に連結され、上側面131の他側131bは第2内側壁125に連結される。
【0112】
図4を参照すると、トップビューで見るとき、第1タワー110及び第2タワー120は中心線L-L’を基準に左右対称となる。特に、第1吐出口117及び第2吐出口127は中心線L-L’を基準に左右対称に配置される。
【0113】
中心線L-L’は、第1タワー110と第2タワー120間の仮想線であり、本実施形態において前後方向に配置され、上側面131を通るように配置される。
【0114】
本実施形態と異なり、第1タワー110及び第2タワー120が非対称の形態で形成されても構わない。しかしながら、中心線L-L’を基準に第1タワー110及び第2タワー120が対称に配置されることが水平気流及び上昇気流の制御に有利である。
【0115】
【0116】
図1、
図5又は
図6を参照すると、空気調和機用ファン装置1は、ケース100の内部に配置されたフィルタ200と、ケース100の内部に配置されて空気を吐出口117、127に流動させるファン装置300とを含む。
【0117】
本実施形態において、フィルタ200及びファン装置300はベースケース150の内部に配置される。ベースケース150は円錐台形状に形成され、本実施形態において上側が開口する。
【0118】
ベースケース150は、地面に安着するベース151と、ベース151の上側に結合し、内部に空間が形成され、吸入口155が形成されたベースアウター152とを含む。
【0119】
トップビューで見ると、ベース151は円形に形成される。ベース151の形状は多様に形成されてもよい。
【0120】
ベースアウター152は、上側及び下側が開口した円錐台形状に形成される。また、ベースアウター152の側面の一部は開口して形成される。ベースアウター152の開口した部分をフィルタ挿入口154という。
【0121】
ケース100は、フィルタ挿入口154又は/及び吸入口を遮蔽するカバー153をさらに含む。カバー153はベースアウター152において着脱可能に組み立てられる。本実施形態において、カバー153及びフィルタ挿入口154をともに遮蔽する構造を有する。
【0122】
使用者は、カバー153を分離してフィルタ200をケース100の外に引き出すことができる。本発明は、カバー153を分離させるカバー分離ユニットをさらに含んでもよい。カバー分離ユニットについては
図9ないし
図13において詳述する。
【0123】
吸入口155は、ベースアウター152及びカバー153の少なくともいずれか1つに形成される。本実施形態において、吸入口155は、ベースアウター152及びカバー153の両方ともに形成され、ケース100の周囲の360度全方向から空気を吸入することができる。
【0124】
本実施形態において、吸入口155はホール形状に形成され、吸入口155の形態は多様に形成される。
【0125】
フィルタ200は、内部に上下方向の中空が形成された円筒状に形成される。フィルタ200の外側面は吸入口155と対向する。
【0126】
室内の空気はフィルタ200の外側から内側に貫通して流動し、この過程で空気中の異物又は有害なガスを除去することができる。
【0127】
ファン装置300はフィルタ200の上側に配置される。ファン装置300はフィルタ200を通過した空気を第1タワー110及び第2タワー120に流動させる。
【0128】
ファン装置300は、ファンモータ310と、ファンモータ310により回転されるファン320とを含み、ベースケース150の内部に配置される。
【0129】
ファンモータ310はファン320より上側に配置され、ファンモータ310のモータ軸は下側に配置されたファン320に結合される。
【0130】
ファン320の上側にファンモータ310が設置されるモータハウジング330が配置される。
【0131】
本実施形態において、モータハウジング330はファンモータ310の全体を包む形状
である。モータハウジング330がファンモータ310の全体を包むため、下側から上側に流動する空気との流動抵抗を低減させることができる。
【0132】
本実施形態と異なり、モータハウジング330はファンモータ310の下部のみを包む形状に形成されてもよい。
【0133】
モータハウジング330は、ロアーモータハウジング332及びアッパーモータハウジング334を含む。ロアーモータハウジング332及びアッパーモータハウジング334の少なくともいずれか1つはケース100に結合される。
【0134】
本実施形態においては、ロアーモータハウジング332がケース100に結合される。ロアーモータハウジング332の上側にファンモータ310が設置された後、アッパーモータハウジング334を覆ってファンモータ310を包む。
【0135】
ファンモータ310のモータ軸はロアーモータハウジング332を貫通し、下側に配置されたファン320に組み立てられる。
【0136】
ファン320は、ファンモータの軸が結合されるハブと、ハブと離隔配置されるシュラウドと、ハブ及びシュラウドを連結する多数のブレードとを含む。
【0137】
フィルタ200を通過した空気は、シュラウドの内側に吸入された後、回転するブレードにより加圧されて流動する。ハブはブレードの上側に配置され、シュラウドはブレードの下側に配置される。ハブは下側に凹んだボール(BOWL)形状に形成され、ロアーモータハウジング332の下側が一部挿入される。
【0138】
本実施形態において、ファン320は斜流ファンが使用される。斜流ファンは軸中心に空気を吸入し、半径方向に空気を吐出するものの、吐出される空気が軸方向に対して傾斜するように形成される特徴を有する。
【0139】
全体的な空気流動が下側から上側に流動するため、一般的な遠心ファンのように半径方向に空気を吐出する場合、流動方向転換による流動損失が大きく発生する。斜流ファンは半径方向の上側に空気を吐出することにより空気の流動損失を最小化することができる。
【0140】
一方、ファン320の上側にディフューザ340がさらに配置されてもよい。ディフューザ340は、ファン320による空気流動を上側方向にガイドする。
【0141】
ディフューザ340は、空気流動から半径方向成分をさらに低減し、上側方向空気流動性分を強化させる役割を果たす。モータハウジング330は、ディフューザ340とファン320の間に配置される。モータハウジングの上下方向の設置高さを最小化するために、モータハウジング330の下端はファン320に挿入され、ファン320とオーバーラップされる。また、モータハウジング330の上端はディフューザ340に挿入され、ディフューザ340とオーバーラップされる。
【0142】
ここで、モータハウジング330の下端はファン320の下端より高く配置され、モータハウジング330の上端はディフューザ340の上端より低く配置される。
【0143】
モータハウジング330の設置位置を最適化するために、本実施形態においてモータハウジング330の上方はタワーベース130の内部に配置され、モータハウジング330の下側はベースケース150の内部に配置される。本実施形態と異なり、モータハウジング330がタワーベース130又はベースケース150の内部に配置されてもよい。
【0144】
一方、ベースケース150の内部に吸入グリル350が配置される。吸入グリル350は、フィルタ200が分離されたとき、ファン320側に使用者の指が侵入することを遮断し、これにより、使用者及びファン320を保護する。
【0145】
吸入グリル350の下側にフィルタ200が配置され、上側にファン320が配置される。吸入グリル350は、空気が流動するように多数の通孔が上下方向に形成される。
【0146】
ケース100の内部において、吸入グリル350の下側空間をフィルタ設置空間101と定義する。ケース100の内部において吸入グリル350と吐出口117、127の間の空間を送風空間102と定義する。ケース100の内部において吐出口117、127が配置された第1タワー110及び第2タワー120の内部空間を吐出空間103と定義する。
【0147】
室内空気は、吸入口155を介してフィルタ設置空間101に流入した後、送風空間102及び吐出空間103を経て吐出口117、127に吐出される。
【0148】
次に、
図5又は
図8を参照すると、本実施形態による第1吐出口117及び第2吐出口127は上下方向に長く延長して配置される。第1吐出口117は第1タワー110の前端112と後端113の間に配置され、後端113に近く配置される。第1吐出口117から吐出された空気は、コアンダ効果により第1内側壁115に沿って流動し、前端112に向かって流動する。
【0149】
第1吐出口117は、空気吐出側(本実施形態において前端)の縁部を形成する第1ボーダー117aと、空気吐出反対側(本実施形態において後端)の縁部を形成する第2ボーダー117bと、第1吐出口117の上側縁部を形成する上側ボーダー117cと、第1吐出口117の下側縁部を形成する下端ボーダー117とを含む。
【0150】
本実施形態において、第1ボーダー117a及び第2ボーダー117bは互いに平行に配置される。上側ボーダー117c及び下側ボーダー117dは互いに平行に配置される。
【0151】
第1ボーダー117a及び第2ボーダー117bは垂直方向(V)に対して傾斜して配置される。また、第1タワー110の後端113も垂直方向(V)に対して傾斜して配置される。
【0152】
本実施形態において、垂直方向(V)に対する第1ボーダー117a及び第2ボーダー117bの傾き(a1)は4度で形成され、後端113の傾き(a2)は3度で形成される。すなわち、吐出口117の傾き(a1)がタワーの外側の傾きより大きく形成される。
【0153】
第2吐出口127は第1吐出口117と左右対称である。
【0154】
第2吐出口127は、空気吐出側(本実施形態において前端)の縁部を形成する第1ボーダー127aと、空気吐出反対側(本実施形態において後端)の縁部を形成する第2ボーダー127bと、第2吐出口127の上側縁部を形成する上側ボーダー127cと、第2吐出口127の下側縁部を形成する下側ボーダー127dとを含む。
【0155】
第1ボーダー127a及び第2ボーダー127bは垂直方向(V)に対して傾斜して配置され、第1タワー110の後端113も垂直方向(V)に対して傾斜して配置される
。また、吐出口127の傾き(a1)がタワーの外側面の傾き(a2)より大きく形成される。
【0156】
以下、カバー153をベースケース150から分離するカバー分離ユニット600について詳述する。
【0157】
図9及び
図10を参照すると、本発明のカバー153は、使用者に与える審美感のためにケース100と離隔なしに結合される。具体的には、カバー153はケース100と磁性で結合し、カバー153とケース100には磁石(図示せず)が設置される。以下で、説明する方向は特別に説明がない限り、カバー153がケース100に結合された状態での方向を意味する。
【0158】
また、カバー153は、ベースケース150の外面(詳しくは外周面)の全体を包む形状を有する。従って、カバー153は円筒状でベースケース150の外周面に対応する形状を有する。また、カバー153は分離の利便性と、結合時の隙間を減らすために、2つのピースに分離されてもよい。
【0159】
具体的に、カバー153はベースケース150の前面をカバーする前面カバー153aと、ベースケース150の前面を除いた残りの面をカバーする後面カバー153bとを含む。前面カバー153aと後面カバー153bは半円筒状である。従って、カバー153は、ベースケース150に形成されたフィルタ挿入口154及び吸入口155を全て遮蔽することになり、使用者への審美感に優れている。
【0160】
また、カバー153の外面はタワーケース140の外面を延長した面又は線と一致する。従って、カバー153がベースケース150に結合されるとき、タワーケース140と一体感を有し、隙間がなくなる。この場合、使用者に与える審美感は向上するが、使用者の手が入る空間がなくて使用者がカバー153をベースケース150から分離しにくくなる。
【0161】
本発明は、使用者がカバー153をベースケース150から容易に分離するためにカバー分離ユニット600を提供する。
【0162】
カバー分離ユニット600はケース100に設置され、カバー153をベースケース150から分離させる。例えば、カバー分離ユニット600は、レバー610と上部カバープッシャー620とを含む。他の例を挙げると、カバー分離ユニット600はカバー153の上下を同時に分離させるために、レバー610、上部カバープッシャー620、スライダー630及び下部カバープッシャー640を含む。
【0163】
図11及び
図12を参照すると、レバー610はケース100に設置され、ケース100の外面に沿ってスライドされる。レバー610は、ベースケース150又はタワーケース140に設置される。本実施形態において、カバー153がベースケース150全体を遮蔽し、レバー610はタワーケース140に設置され、タワーケース140の外面に沿ってスライドされる。
【0164】
レバー610は、外力を上部カバープッシャー620又は及び下部カバープッシャー640に伝達する。レバー610は少なくとも一部がケース100の外面に露出する。本実施形態においては、レバー610の少なくとも一部がタワーケース140の外面に露出する。レバー610はカバー153より上部に配置されてもよい。
【0165】
レバー610がタワーケース140に一面に露出して外力により上下に移動するように
なる。従って、使用者が腰を過度に下げることなく、レバー610を操作することができ、レバー610がケース100の外面に沿って移動するので、レバー610が動くとき、ケース100の外部に突出しなくなる。従って、レバー610の使用中にレバー610がケース100外部に突出してレバー610が破損する可能性が少なくなる。
【0166】
レバー610はケース100に形成された、レバー収容溝1310に収容できる。レバー収容溝1310はタワーケース140に形成されるか、ベースケース150に形成されてもよい。
【0167】
本実施形態において、レバー収容溝1310はタワーケース140の外周面が中心方向に陥没して形成される。また、レバー収容溝1310は、後述のプッシャー収容溝1521と連通してもよい。すなわち、レバー収容溝1310の下部は開放されて、プッシャー収容溝1521と連通される。レバー収容溝1310はレバー610を収容し、レバー610が移動する空間を提供する。
【0168】
レバー収容溝1310にはガイドスリット1311が形成される。ガイドスリット1311はレバー610をガイドし、レバー610がケース100から離れることを防止する。レバー610にはホルダー611がさらに形成される。
【0169】
ホルダー611の一端はレバー610とガイドスリット1311を介して連結され、ホルダー611の他端はタワーケース140の内部に位置し、ガイドスリット1311の幅より大幅な幅を有する。従って、レバー610が上下に移動しても、レバー610がケース100から離脱することを防止する。
【0170】
カバー分離ユニット600は、レバー610に復元力を提供するリターンスプリング660をさらに含む。リターンスプリング660はレバー610に上部方向復元力を提供する。具体的には、リターンスプリング660の一端はケース100に連結され、他端はレバー610に連結される。より具体的に、リターンスプリング660の一端はタワーケース140の内側に、他端はホルダー611に連結される。
【0171】
上部カバープッシャー620は、レバー610に回転可能に結合され、ケース100の外面にガイドされてカバー153を押し出す。従って、レバー610に外力を加えると、上部カバープッシャー620によりカバー153がケース100から分離される。
【0172】
上部カバープッシャー620がレバー610に回転可能に結合されることは、上部カバープッシャー620がレバー610にヒンジ結合されて回転することと、レバー610の一端にベンディングされるように連結されて回転することを含む。また、上部カバープッシャー620がレバー610に回転可能に結合することは、上部カバープッシャー620が柔軟な材質として、全体がベンディングされながら、上部カバープッシャー620の一端が外面方向に動くことを含む。本実施形態において、カバー153プッシャーはレバー610の下部にヒンジ結合される。
【0173】
上部カバープッシャー620は、カバー153がベースケース150に結合されるベースケース150の結合領域に配置されてもよい。ここで、結合領域は、ベースケース150においてカバー153と水平に重なる位置を意味する。結合領域はベースケース150の一部であってもよく、ベースケース150の全体であってもよい。
【0174】
上部カバープッシャー620はカバー153とベースケース150の間に位置する。カバー153がベースケース150に結合される場合、上部カバープッシャー620はカバー153により外部に露出しなくなる。上部カバープッシャー620は、後述のベースケ
ース150に形成されたプッシャー収容溝1521に位置する。
【0175】
従って、カバー153がベースケース150と結合された状態で、上部カバープッシャー620がカバー153により隠れるようになるので、使用者に与える審美感を向上させることができる。また、上部カバープッシャー620が回転する別途の空間が必要ないので、スリムな製品を実現できるという利点もある。
【0176】
上部回転ガイド1520は、上部カバープッシャー620がベースケース150の外面に沿って移動されるとき、上部カバープッシャー620が一方向に回転するようにガイドする。また、上部回転ガイド1520は、上部カバープッシャー620を収容する。
【0177】
上部回転ガイド1520はベースケース150の外面(外周面)と交差する方向に延長され、上部カバープッシャー620をガイドする上部ガイド面1522を含む。上部ガイド面1522はベースケース150の外周面の上下方向と交差する方向に延長される。具体的に、上部ガイド面1522はベースケース150の外面と0度より大きな傾斜角を有する。上部ガイド面1522はベースケース150の内側から外側へ行くほど下向に傾斜する。
【0178】
このとき、上部カバープッシャー620の下面は上部ガイド面1522と対応するように内側から外側へ行くほど下向に傾斜する。上部カバープッシャー620の下面は上下方向と一定の角度の傾斜角を有する。従って、上部カバープッシャー620の下面と上部ガイド面1522の干渉により上部カバープッシャー620が下に移動するようになると、上部カバープッシャー620の下端が外側に突出する。
【0179】
上部ガイド面1522の少なくとも一部は、上部カバープッシャー620の上端と垂直に重畳される。上部ガイド面1522の少なくとも一部は、フィルタが結合した状態で、上部カバープッシャー620の上端と垂直に重畳される。
【0180】
上部回転ガイド1520はベースケース150に形成される。具体的に、ベースケース150においてカバー153と水平に重なる領域に配置される。従って、カバー153がベースケース150に結合される場合、上部回転ガイド1520はカバー153により外部に露出しなくなる。
【0181】
より具体的に、ベースケース150は、インナーベースケース150aとインナーベースケース150aの少なくとも一部を包むように配置されるアウターベースケース150bを含み、上部ガイド面1522はアウターベースケース150bの外面に形成される。
【0182】
上部回転ガイド1520は、上部カバープッシャー620を収容する上部プッシャー収容溝1521をさらに含む。上部プッシャー収容溝1521はレバー610が下に移動するときにレバー610の一部を収容することもできる。
【0183】
上部プッシャー収容溝1521は、レバー610が作動しない場合に上部カバープッシャー620を収容し、レバー610が下に移動する場合に上部カバープッシャー620の移動をガイドするとともに、レバー610の移動をガイドする。
【0184】
本実施形態において、上部プッシャー収容溝1521はアウターベースケース150bの外周面が内側方向に陥没して形成される。すなわち、上部プッシャー収容溝1521は、アウターベースケース150bから外側方向に開放される。また、上部プッシャー収容溝1521は、レバー610が下に移動するときにレバー610を収容してガイドするために、上部方向が開放され、レバー収容溝1310の下部と連通される。上部プッシャー
収容溝1521と、レバー収容溝1310は垂直に少なくとも一部が重畳するように位置される。
【0185】
上部プッシャー収容溝1521の一面には上部ガイド面1522が形成される。上部ガイド面1522は上部プッシャー収容溝1521の下側面に形成される。上部ガイド面1522に沿ってガイドされて、上部カバープッシャー620は、プッシャー収容溝1521から外部に離脱するようになる。
【0186】
スライダー630は、上部カバープッシャー620から離隔してケース100にスライドされるように設置され、レバー610に連結される。スライダー630はレバー610に拘束されて移動される。スライダー630はベースケース150にスライドされるように設置される。スライダー630はレバー610から伝達された外力を下部カバープッシャー640に伝達する。
【0187】
スライダー630はケース100に形成された、下部回転ガイド1530に収容できる。スライダー630は、下部回転ガイド1530内で移動しながら、下部回転ガイド1530によりその移動方向がガイドされる。
【0188】
スライダー630は、上部カバープッシャー620より下部に位置する。スライダー630は、ベースケース150とカバー153の間に位置する。従って、カバー153がケース100に結合した状態でスライダー630が外部から見えない利点がある。
【0189】
下部回転ガイド1530にはスライドスリット1534が形成される。スライドスリット1534はスライダー630をガイドし、スライダー630がケース100から離脱することを防止する。
【0190】
スライダー630にはスライドホルダー631がさらに形成されてもよい。スライドホルダー631の一端はスライダー630とスライドスリット1534により連結され、スライドホルダー631の他端はベースケース150の内部に位置し、スライドスリット1534の幅より大きな幅を有する。従って、スライダー630が上下に移動しても、スライダー630がケース100から離脱することを防止する。
【0191】
スライダー630とレバー610は連結リンク650により連結される。連結リンク650の一端はホルダー611に連結され、連結リンク650の他端はスライドホルダー631に連結される。連結リンク650はレバー610の移動に拘束されて一緒に移動される。
【0192】
連結リンク650はケース100の内部に位置してもよい。本実施形態においては、連結リンク650はインナーベースケース150aとアウターベースケース150bの間の空間に位置し、インナーベースケース150aとアウターベースケース150bにガイドされることができる。
【0193】
下部カバープッシャー640はスライダー630に回転可能に結合し、ケース100の外面にガイドされてカバー153を押し出す。従って、スライダー630に外力を加えると、下部カバープッシャー640によりカバー153がケース100から分離される。
【0194】
下部カバープッシャー640がスライダー630に回転可能に結合されることは、下部カバープッシャー640がスライダー630にヒンジ結合して回転することと、スライダー630の一端にベンディングされるように連結されて回転することを含む。また、下部カバープッシャー640がスライダー630に回転可能に結合することは、下部カバープ
ッシャー640が柔軟な材質として、全体がベンディングされながら、下部カバープッシャー640の一端が外面方向に動くことを含む。本実施形態において、カバー153プッシャーはスライダー630の下端にヒンジ結合される。
【0195】
下部カバープッシャー640はカバー153がベースケース150に結合されるベースケース150の結合領域に配置される。ここで、結合領域は、ベースケース150からカバー153と水平に重なる位置を意味する。結合領域はベースケース150の一部であってもよく、ベースケース150の全体であってもよい。
【0196】
下部カバープッシャー640はカバー153とベースケース150の間に位置する。カバー153がベースケース150に結合される場合、下部カバープッシャー640はカバー153により外部に露出しなくなる。下部カバープッシャー640は、後述のベースケース150に形成された下部プッシャー収容溝1531に位置する。
【0197】
従って、カバー153がベースケース150と結合された状態で、下部カバープッシャー640がカバー153により隠れるようになるので、使用者に与える審美感を向上させることができる。また、下部カバープッシャー640が回転する別途の空間が必要ないので、スリムな製品を実現できる利点もある。
【0198】
下部カバープッシャー640は、上部カバープッシャー620より下部に位置する。レバー610の作動時にカバー153が上部カバープッシャー620と下部カバープッシャー640により上下部が同時に分離されるようになるため、安定的にカバー153が分離される。
【0199】
下部回転ガイド1530は、下部カバープッシャー640がベースケース150の外面に沿って移動されるとき、下部カバープッシャー640が一方向に回転するようにガイドする。また、下部回転ガイド1530は下部カバープッシャー640を収容する。
【0200】
下部回転ガイド1530は、ベースケース150の外面(外周面)と傾斜を有し、下部カバープッシャー640をガイドする下部ガイド面1532を含む。
【0201】
下部ガイド面1532はベースケース150の外周面の上下方向と交差する方向に延長される。下部ガイド面1532は上下方向と交差する方向に延長される。具体的に、下部ガイド面1532は、ベースケース150の外面と平行でない傾斜を有する。下部ガイド面1532は、ベースケース150の内側から外側へ行くほど下向に傾斜する。
【0202】
このとき、下部カバープッシャー640の下面641は、下部ガイド面1532と対応するように内側から外側へ行くほど下向に傾斜する。従って、下部カバープッシャー640の下面と下部ガイド面1532の干渉により下部カバープッシャー640が下に移動すると、下部カバープッシャー640の下端が外側に突出する。
【0203】
下部ガイド面1532の少なくとも一部は、下部カバープッシャー640の上端と垂直に重なる。下部ガイド面1532の少なくとも一部は、カバー153が結合した状態で、下部カバープッシャー640の上端と垂直に重なる。
【0204】
下部回転ガイド1530はベースケース150に形成される。具体的には、ベースケース150においてカバー153と水平に重なる領域に配置される。従って、カバー153がベースケース150に結合される場合、下部回転ガイド1530はカバー153により外部に露出しなくなる。
【0205】
より具体的に、ベースケース150は、インナーベースケース150aとインナーベースケース150aの少なくとも一部を包むように配置されるアウターベースケース150bを含み、下部ガイド面1532はアウターベースケース150bの外面に形成される。
【0206】
下部回転ガイド1530は、下部カバープッシャー640を収容する下部プッシャー収容溝1531をさらに含む。下部プッシャー収容溝1531は、スライダー630が下に移動するときにスライダー630の一部を収容することもできる。
【0207】
下部プッシャー収容溝1531は、スライダー630が動作しない場合、下部カバープッシャー640及びスライダー630を収容し、スライダー630が下に移動する場合、下部カバープッシャー640及びスライダー630の移動をガイドする。
【0208】
本実施形態において、下部プッシャー収容溝1531はアウターベースケース150bの外周面が内側方向に陥没して形成される。すなわち、下部プッシャー収容溝1531は、アウターベースケース150bから外側方向に開放される。また、下部プッシャー収容溝1531はスライダー630が下に移動するときにスライダー630を収容してガイドするために、下部方向が開放され、スライダー630収容溝の下部に連通される。下部プッシャー収容溝1531とスライダー630収容溝は垂直に少なくとも一部が重畳するように位置する。
【0209】
下部プッシャー収容溝1531の一面には下部ガイド面1532が形成される。下部ガイド面1532は下部プッシャー収容溝1531の下側面に形成される。下部ガイド面1532に沿ってガイドされて、下部カバープッシャー640は、プッシャー収容溝1521から外部に離脱するようになる。
【0210】
カバー分離ユニット600の位置は制限がない。好ましくは、使用者が空気調和機用ファン装置1の後方を壁側に配置することが一般的であるので、カバー分離ユニット600は空気調和機用ファン装置1の後面に配置される。
【0211】
具体的に、カバー分離ユニット600はブローイングスペース105と少なくとも一部が垂直に重なる位置に配置される。レバー610は、ブローイングスペース105と少なくとも一部が垂直に重畳するように位置する。レバー610はブローイングスペース105の下部に配置される。また、上部カバープッシャー620、下部カバー153プッシャー及びスライダー630は、ブローイングスペース105と垂直に重なる位置に配置される。
【0212】
図14は、
図3のIX-IXに沿って切断された平面断面図であり、
図15は、
図3のIX-IXに沿って切断された底面断面図である。
【0213】
図5、
図14又は
図15を参照すると、第1タワー110の第1吐出口117は第2タワー120に向かって配置され、第2タワー120の第2吐出口127は第1タワー110に向かって配置される。
【0214】
第1吐出口117から吐出される空気は、コアンダ効果により第1タワー110の内側壁115に沿って空気が流動する。第2吐出口127から吐出される空気は、コアンダ効果により第2タワー120の内側壁125に沿って空気が流動する。
【0215】
本実施形態においては、第1吐出ケース170及び第2吐出ケース180をさらに含む。
【0216】
第1吐出口117は第1吐出ケース170に形成され、第1吐出ケース170は第1タワー110に組み立てられる。第2吐出口127は第2吐出ケース180に形成され、第2吐出ケース180は第2タワー120に組み立てられる。
【0217】
第1吐出ケース170は第1タワー110の内側壁115を貫通するように設置され、第2吐出ケース180は第2タワー120の内側壁125を貫通するように設置される。
【0218】
第1タワー110に第1吐出ケース170が設置される第1吐出開口部118が形成され、第2タワー120に第2吐出ケース180が設置される第2吐出開口部128が形成される。
【0219】
第1吐出ケース170は第1吐出口117を形成し、第1吐出口117の空気吐出側に配置された第1吐出ガイド172と、第1吐出口117を形成し、第1吐出口117の空気吐出反対側に配置された第2吐出ガイド174とを含む。
【0220】
第1吐出ガイド172及び第2吐出ガイド174の外側面172a、174aは第1タワー110の内側壁115の一部を提供する。
【0221】
第1吐出ガイド172の内側は第1吐出空間103aに向かって配置され、外側はブローイングスペース105に向かって配置される。第2吐出ガイド174の内側は第1吐出空間103aに向かって配置され、外側はブローイングスペース105に向かって配置される。
【0222】
第1吐出ガイド172の外側面172aは曲面で形成される。外側面172aは第1内側壁115と連続した面を提供する。特に、外側面172aは第1内側壁115の外側面と連続した曲面を形成する。
【0223】
第2吐出ガイド174の外側面174aは、第1内側壁115と連続した面を提供する。第2吐出ガイド174の内側面174bは曲面で形成される。特に、内側面174bは第1外側壁114の内側面と連続した曲面を形成し、これにより、第1吐出空間103aの空気を第1吐出ガイド172側に案内することができる。
【0224】
第1吐出ガイド172と第2吐出ガイド174の間に第1吐出口117が形成され、第1吐出空間103aの空気は第1吐出口117を介してブローイングスペース105に吐出される。
【0225】
具体的に、第1吐出空間103aの空気は、第1吐出ガイド172の外側面172aと第2吐出ガイド174の内側面174bの間に吐出され、第1吐出ガイド172の外側面172aと第2吐出ガイド174の内側面174bの間を吐出間隔175と定義する。吐出間隔175は所定のチャンネルを形成する。
【0226】
吐出間隔175は、入口175aと出口175cに比べて中間部分175bの幅が狭く形成される。中間部分175bは、第2ボーダー117b及び外側面172aの最短距離と定義する。
【0227】
吐出間隔175の入口から中間部分175bまで漸進的に断面積が狭くなり、中間部分175bから出口175cまで断面積が再び広くなる。中間部分175bは第1タワー110の内側に位置する。外部から見ると、吐出間隔175の出口175cが吐出口117として見えることもある。
【0228】
コアンダ効果を誘発させるために、第1吐出ガイド172の外側面172a曲率半径より第2吐出ガイド174の内側面174bの曲率半径がより大きく形成される。
【0229】
第1吐出ガイド172の外側面172aの曲率中心は外側面172aより前方に位置し、第1吐出空間103aの内部に形成される。第2吐出ガイド174の内側面174bの曲率中心は第1吐出ガイド172側に位置し、第1吐出空間103aの内部に形成される。
【0230】
第2吐出ケース180は、第2吐出口127を形成し、第2吐出口127の空気吐出側に配置された第1吐出ガイド182と、第2吐出口127を形成し、第2吐出口127の空気吐出反対側に配置された第2吐出ガイド184とを含む。
【0231】
第1吐出ガイド182と第2吐出ガイド184の間に吐出間隔185が形成される。第2吐出ケース180は、第1吐出ケース170と左右対称であるため、詳細な説明を省略する。
【0232】
一方、空気調和機用ファン装置1はブローイングスペース105の空気流動方向を変える気流変換器(Airflow converter)400をさらに含む。気流変換器400は、ブローイングスペース105を開放するか、ブローイングスペース105を閉鎖することにより、ブローイングスペース105を介して流動する空気の方向を変える構成要素である。
【0233】
もちろん、気流変換器400は、ブローイングスペース105を一部開放するか、ブローイングスペース105を一部閉鎖することにより、ブローイングスペース105を介して流動する空気の方向を変えることもできる。本実施形態において、気流変換器400は、ブローイングスペース105を介して流動する水平気流を上昇気流に転換させることができる。
【0234】
図16及び
図17は、気流変換器400の斜視図である。より詳細に、
図16は、ブローイングスペース105の前方を開いて前方吐出気流を実現する気流変換器400を示す図である。
図1ないし
図6には、気流変換器400がボックス(box)として図示されており、気流変換器400が第1タワー110の上部又は第2タワー120の上部に配置されていることを示す。
【0235】
図17は、ブローイングスペース105の前方を塞いで上昇気流を実現する気流変換器400を示す図であり、
図6を参照すると、気流変換器400は、第1タワー110に配置された第1気流変換器401と、第2タワー120に配置された第2気流変換器402とを含む。第1気流変換器401及び第2気流変換器402は左右対称であり、構成が同一である。以下では、第1気流変換器401を主として説明し、第1気流変換器401と同一構成の第2気流変換器402に関する説明は省略する。
【0236】
気流変換器400は、タワーケース140に配置され、ブローイングスペース105とタワーケース140の内部を往復するスペースボード410と、スペースボード410の移動のために駆動力を提供するガイドモータ420と、タワーケース140に設置され、スペースボード410の移動を案内するボードガイダー430とを含む。
【0237】
図15ないし
図17を参照すると、スペースボード410は、第1タワー110又は第2タワー120の少なくともいずれか1つに配置され、タワーの内部とブローイングスペース105の間を移動して、ブローイングスペース105の前方の吐出面積を選択的に変更する構成要素である。スペースボード410は、ボードスリット119、129を介し
てブローイングスペース105の前方に露出する。
【0238】
スペースボード410はタワーの内部に隠されてもよく、ガイドモータ420の作動時にタワーから突出してブローイングスペース105を遮蔽してもよい。本実施形態において、スペースボード410は、第1タワー110に配置された第1スペースボード410、411と、第2タワー120に配置された第2スペースボード410、412とを含む。
【0239】
このために、
図15を参照すると、第1タワー110の内側壁115を貫通するボードスリット119が形成され、第2タワー120の内側壁125を貫通するボードスリット129がそれぞれ形成される。
【0240】
第1タワー110に形成されたボードスリット119を第1ボードスリット119といい、第2タワー120に形成されたボードスリットを第2ボードスリット129という。第1ボードスリット119及び第2ボードスリット129は左右対称に配置される。第1ボードスリット119及び第2ボードスリット129は、上下方向(第2方向)に長く延長して形成される。第1ボードスリット119及び第2ボードスリット129は、垂直方向(V)に対して傾斜して配置されてもよい。
【0241】
第1タワー110の前端112は3度の傾きで形成され、第1ボードスリット119は4度の傾きで形成される。第2タワー120の前端122は3度の傾きで形成され、第2ボードスリット129は4度の傾きで形成される。
【0242】
スペースボード410は、平面又は曲面の板状に形成される。スペースボード410は、上下方向に長く延長されて形成され、ブローイングスペース105の中心に前方に偏って配置される。スペースボード410は半径方向に凸な曲面部を含む。スペースボード410は、ブローイングスペース105に流動する水平気流を遮って上側方向に方向を転換させることができる。
【0243】
本実施形態においては、第1スペースボード(410)411の内側端411a及び第2スペースボード(410)412の内側端412aが当接するか近接して上昇気流を形成させる。本実施形態と異なり、1つのスペースボード410が反対側タワーに密着して上昇気流を形成することもできる。
【0244】
気流変換器400が上昇気流を形成するとき、第1スペースボード(410)411の内側端411aが第1ボードスリット119を閉鎖し、第2スペースボード(410)412の内側端412aが第2ボードスリット129を閉鎖する。
【0245】
気流変換器400が水平気流を形成するとき、第1スペースボード(410)411の内側端411aが第1ボードスリット119を貫通してブローイングスペース105に突出し、第2スペースボード(410)412の内側端412aが第2ボードスリット129を貫通してブローイングスペース105に突出する。
【0246】
本実施形態において、第1スペースボード(410)411及び第2スペースボード(410)412は、回転動作でブローイングスペース105に突出する。本実施形態と異なり、第1スペースボード(410)411及び第2スペースボード(410)412の少なくともいずれか1つがスライド方式で直線移動されてブローイングスペース105に露出しても構わない。第1スペースボード(410)411及び第2スペースボード(410)412は第1方向(水平方向)に沿って移動する。
【0247】
トップビューで見たとき、第1スペースボード(410)411及び第2スペースボード(410)412は弧形状に形成される。第1スペースボード(410)411及び第2スペースボード(410)412は所定の曲率半径を形成し、曲率中心はブローイングスペース105に位置する。
【0248】
タワー内部にスペースボード410が隠された状態であるとき、スペースボード410の半径方向内側の体積が半径方向外側の体積より大きく形成されることが好ましい。
【0249】
スペースボード410は透明な材質で形成される。
【0250】
ガイドモータ420はスペースボード410に駆動力を提供する構成要素である。ガイドモータ420は、第1タワー110又は第2タワー120のいずれか1つに配置される。ガイドモータ420は、スペースボード410より上方に配備される。
【0251】
ガイドモータ420は、第1スペースボード(410)411に回転力を提供する第1ガイドモータ421と、第2スペースボード(410)412に回転力を提供する第2ガイドモータ422とを含む。
【0252】
第1ガイドモータ421は、上側及び下側にそれぞれ配置され、区分が必要な場合は、上側第1ガイドモータ421と下側第1ガイドモータ421に区分してもよい。
【0253】
第2ガイドモータ422も上側及び下側にそれぞれ配置され、区分が必要な場合は、上側第2ガイドモータ422と下側第2ガイドモータ422に区分してもよい。
【0254】
特に、
図18を参照すると、ガイドモータ420はタワーケース140に締結できる。タワーケース140はガイドモータ420が設置されるガイドボディ440を含む。本実施形態において、ガイドモータ420はガイドボディ440に締結される。ガイドボディ440はタワーケース140と一体で形成されてもよく、組み立ての利便性のために別個に構成されてもよい。
【0255】
ガイドモータ420にはピニオンギア423が軸結合される。ピニオンギア423は、ガイドモータ420のシャフト(図示せず)に結合される。ガイドモータ420が作動すると、ピニオンギア423が回転する。
【0256】
ピニオンギア423の回転軸は、スペースボード410の長さ方向と交差する方向に配置される。ピニオンギア423の回転軸は、水平方向に並んで配置されることが好ましい。
【0257】
ピニオンギア423は、ボードガイダー430に形成されたラック436にギア結合される。ピニオンギア423が水平方向を軸にして回転すると、ラック436が上下移動し、ラック436と連結されたボードガイダー430が昇降される。
【0258】
ボードガイダー430は、ガイドモータ420の駆動力をスペースボード410に伝達する構成要素である。ボードガイダー430はガイドモータ420の前方に配置され、スペースボード410の後方に配置される。ボードガイダー430はスペースボード410と連結され、スペースボード410の移動方向と交差する方向に移動する。ボードガイダー430は上下方向に昇降される。
【0259】
第1タワー110に配置されるボードガイダー430を第1ボードガイダー430aと定義し、第2タワー120に配置されるボードガイダー430を第2ボードガイダー43
0bと定義する。
【0260】
ボードガイダー430はスペースボード410と並んで配置される。ボードガイダー430は、第1ボードスリット119又は第2ボードスリット129と平行に配置される。
【0261】
ボードガイダー430は前面が曲面で形成される。ボードガイダー430の前面はスペースボード410の後面と隣接する。スペースボード410の後面が弧状に形成された場合、ボードガイダー430の前面は曲面で形成されてスペースボード410がボードガイダー430の前面に沿ってスライドできる。
【0262】
ボードガイダー430は後面が平面に形成されてもよい。ボードガイダー430の後面は気流変換器の第1カバー441の前面に隣接する。ボードガイダー430は気流変換器の第1カバー441に沿ってスライドできる。
【0263】
ボードガイダー430の上端はスペースボード410より上部に配置される。ガイドモータ420を吐出空間103a、103bから遮蔽する板が形成された場合、スペースボード410の上端は板より低く配置され、ボードガイダー430の上端は板より上に配置される。
【0264】
ボードガイダー430には第1スリット432が形成される。第1スリット432にはスペースボード410の第1突起4111が挿入され、ボードガイダー430が移動するとき、スペースボード410を移動させる。
【0265】
図19及び
図20を参照すると、第1スリット432は、ボードガイダー430のボードガイダー430が開口して形成されて、スペースボード410の移動を案内する。第1突起4111は、スペースボード410の一側に突出して形成され、少なくとも一部が第1スリット432に挿入され、第1スリット432に沿ってスライド移動する。
【0266】
第1スリット432の左側端(
図19基準)はボードガイダー430の左側端に近く配置され、第1スリット432の右側端はボードガイダー430の右側端に配置される。
【0267】
第1スリット432は、ブローイングスペース105に相対的に近い部分がブローイングスペース105から相対的に遠い部分より低い高さを有する。具体的に、第1スリット432の下端は第1スリット432の上端よりブローイングスペース105から近く配置される。例えば、
図19を参照すると、第1ボードガイダー430aに形成された第1スリット432の下端は、第1スリット432の上端より右側に配置される。同様に、図示していないが、第2ボードガイダー(430)430bに形成された第2スリット434の下端は、第2スリット434の上端より左側に配置される。
【0268】
第1スリット432はスリット傾斜部4321を含む。スリット傾斜部4321はブローイングスペース105方向に下向傾斜した傾斜を含む。例えば、
図19を参照すると、第1ボードガイダー430aに形成された第1スリット432は右方向に下向傾斜する。同様に、図示していないが、第2ボードガイダー430bに形成された第1スリット432は左方向に下向傾斜する。好ましくは、スリット傾斜部4321は垂直方向を基準に40度から60度の傾斜角を有する。
【0269】
スリット傾斜部4321はブローイングスペース105の方向に下向傾斜すると、ガイドモータ420の電源が切れた状態でスペースボード410の自重により発生するガイドモータ420のディテントトルク(Detent Torque)を減らすようになる。
【0270】
第1スリット432のスリット傾斜部4321はボードガイダー430の上昇下降により位置が上下に移動する。ボードガイダー430が上昇すると、第1突起4111が第1スリット432のスリット傾斜部4321の下端に向かう。逆に、ボードガイダー430が下降すると、第1突起4111が第1スリット432のスリット傾斜部4321の上端に向かう。
【0271】
図19及び
図21を参照すると、第1スリット432のスリット傾斜部4321は段差を形成する。第1スリット432のスリット傾斜部4321は、前端の幅が後端の幅より小さく形成される。
【0272】
第1スリット432のスリット傾斜部4321は、前端の幅が後端の幅より小さく形成されると、第1突起4111がスリット傾斜部4321に沿って移動するとき、第1突起4111の離脱を防止する。
【0273】
第1突起4111は第1スリット432のスリット傾斜部4321の段差に対応するように、引っ掛かり段差4111bを形成する。すなわち、第1スリット432のスリット傾斜部4321の後端には第1突起4111の引っ掛かり段差4111bが配置される。従って、第1スリット432のスリット傾斜部4321においては第1突起4111は離脱しない。
【0274】
第1スリット432は、垂直部4322を含む。垂直部4322の下端はスリット傾斜部4321の上端と連結される。垂直部4322はボードガイダー430の長さ方向(垂直方向)に延長される。
【0275】
第1スリット432の垂直部4322はストッパーの機能をする。すなわち、第1突起4111は上方最大移動距離がスリット傾斜部4321の上端であり、垂直部4322に沿ってスライド移動はしない。
【0276】
第1スリット432の垂直部4322は段差を形成することができる。第1スリット432の垂直部4322は、前端の幅が後端の幅より小さく形成されてもよい。第1突起4111は第1スリット432の垂直部4322の段差に対応するように引っ掛かり段差4111bを形成する。すなわち、第1スリット432の垂直部4322の後端には第1突起4111の引っ掛かり段差4111bが配置される。従って、第1スリット432のスリット傾斜部4321においては第1突起4111は離脱しない。
【0277】
第1スリット432は垂直部4322の上端に配置され、第1突起4111を第1スリット432内に挿入する第1突起挿入部4323を含む。
【0278】
第1突起挿入部4323は、第1突起4111の断面形状に対応する形状に形成される。第1突起挿入部4323の直径は、第1突起4111の直径より大きく形成されてもよい。より詳細に、第1突起挿入部4323の直径は第1突起の引っ掛かり段差4111bの直径より大きく形成される。
【0279】
第1突起4111は第1突起挿入部4323に挿入される。第1突起4111が垂直部4322に沿って下降してスペースボード410がボードガイダー430に締結される。第1突起4111がスリット傾斜部4321に沿ってスライド下降又はスライド上昇し、スペースボード410が移動する。
【0280】
第1スリット432は複数形成されてもよい。ボードガイダー430には3つの第1スリット432が形成される。第1スリット432の間には第2スリット434が形成され
る。第1スリット432の個数は限定されず、通常の技術者が容易に採用できる範囲で変更できる。
【0281】
図18を参照すると、ボードガイダー430には第2スリット434が形成される。第2スリット434はボードガイダー430の長さ方向(垂直方向)に延長される。第2スリット434はボードガイダー430が水平方向に開口して形成される。
【0282】
第2スリット434は1つの第1スリット432と他の第1スリット432の間に配置される。第2スリット434と第1スリット432は交差に配置される。第2スリット434と第1スリット432を交差に配置して力を分散させ、ボードガイダー430の曲げ応力を相殺することができる。
【0283】
第2スリット434にはガイドボディ440のボディ突起444が挿入され、ボードガイダー430はボディ突起444に沿ってスライドされる。
【0284】
ガイドボディ440のボディ突起444はガイドボディ440の長さ方向と交差する方向に突出する。具体的に、ボディ突起444はガイドボディ440から水平方向に突出する。
【0285】
より詳細に、ボディ突起444は第1カバー441の前面に形成される。ボディー突起444は第1カバー441から前面に突出して形成される。ボディー突起444は側面が第1タワー110又は第2タワー120の長さ方向に延長される。
図18を参照すると、ボディ突起444は上下方向に延長される。
【0286】
ボードガイダー430にはラック436が形成される。ラック436はピニオンギア423と連結されてガイドモータ420が作動するとき、ボードガイダー430を移動させる。ラック436はガイドモータ420の回転力をボードガイダー430に直線運動として伝達する。ラック436は、ボードガイダー430においてスペースボード410に対向する面と反対面439に配置される。具体的に、ラック436はボードガイダー430の上部の後面439に配置される。
【0287】
気流変換器400は、ガイドモータ420、及びボードガイダー430を設けるガイドボディ440を含む。ガイドボディ440はボードガイダー430の後方に配置される。ガイドボディ440は、第1カバー441、第2カバー442、及びモータ支持板443から構成される。
【0288】
第1カバー441はボードガイダー430の後面を支持し、ボードガイダー430のスライドを案内する。第1カバー441の左側端、すなわち、第1カバー441の外側端は第1タワー110の外側壁に配置される。第1カバー441の右側端、すなわち、第1カバー441の内側端は第1タワー110の内側壁に配置される。
【0289】
第2カバー442の外側端はボードガイダー430の内側面と接する。従って、ボードガイダー430は第2カバー442の外側面に沿ってスライド移動できる。モータ支持板443は第1カバー441の上端に配置され、一面がガイドモータ420を支持し、他の一面がボードガイダー430を支持する。
【0290】
モータ支持板443は、第1カバー441の上端から上部に突出して形成される。モータ支持板443は第2カバー442の外側方に配置される。モータ支持板443の上端はモータより上方に配置される。より詳しくは、モータ支持板443の上端はピニオンギア423より上方に配置される。
【0291】
図22に示すように、ガイドボディ440は後述するローラー412をガイドするレール445を含んでもよい。
【0292】
第1突起4111はスペースボード410に形成される。より詳しく、第1突起4111はスペースボード410の後面に形成される。
図22を参照すると、第1突起4111はスペースボード410の幅方向の一端に隣接して形成される。しなしながら、これに限定されなく、通常の技術者が容易に採用できる範囲で第1突起4111の位置は変更できる。
【0293】
第1突起4111は、引っ掛かり段差4111bを形成する。
図21を参照すると、第1突起の引っ掛かり段差4111bは第1突起4111の端部から半径方向外側に突出して形成される。第1突起の引っ掛かり段差4111bは第1スリット432のスリット傾斜部4321や垂直部4322の段差に引っ掛かって離脱しない。
【0294】
ボードガイダー430と第1スリット432が上昇又は下降する場合、第1突起4111とスペースボード410は引込み又は突出する。ボードガイダー430が上昇する場合、第1突起4111は第1スリット傾斜部4321の下端に位置する。第1突起4111がスリット傾斜部4321の下端に位置する場合、スペースボード410は円周方向に移動し、第1ボードスリット119を介してワーケース140の内部に引き込まれる。ボードガイダー430が下降する場合、第1突起4111は第1スリット432のスリット傾斜部4321の上端に位置する。第1突起4111がスリット傾斜部4321の上端に位置する場合、スペースボード410は円周方向に移動し、第1ボードスリット119を介してタワーケース140の外部に突出する。
【0295】
ボードガイダー430は、一側に貫通して形成される第2スリット434を含む。ガイドボディ440は、一側に突出して形成され、少なくとも一部が第2スリット434に挿入されるボディ突起444を含む。
【0296】
図18を参照すると、気流変換器400はボードガイダー430とスペースボード410の間を離隔させて面接触を防止する摩擦低減突起437を含む。摩擦低減突起437はスペースボード410とボードガイダー430を水平方向において離隔させる。
【0297】
摩擦低減突起437は、ボードガイダー430及びスペースボード410の少なくともいずれか1つに形成される。摩擦低減突起437は、ボードガイダー430及びスペースボード410において水平方向に突出する。以下では、摩擦低減突起437がボードガイダー430に形成されたことを基準に説明するが、このような説明はスペースボード410に摩擦低減突起437が形成されたことにそのまま適用することができる。
【0298】
摩擦低減突起437は、ボードガイダー430に形成され、スペースボード410と対向する面から突出し、スペースボード410と接触する。具体的には、摩擦低減突起437は、ボードガイダー430においてスペースボード410と対向面である前面438から前方に突出して形成される。
【0299】
他の例として、摩擦低減突起437は、スペースボード410に形成され、ボードガイダー430と対向する面から突出し、ボードガイダー430と接触する。具体的に、摩擦低減突起437はスペースボード410においてボードガイダー430と対向する後面から後方に突出して形成される。
【0300】
スペースボード410が水平方向(第1方向)に往復するので、摩擦低減突起437は
第1方向に延長される。すなわち、摩擦低減突起437は第1方向の長さが最も長い形態を有する。摩擦低減突起437の第2方向(垂直方向)の幅は、摩擦低減突起437の第1方向の長さより小さく、ボードガイダー430の幅より小さい。摩擦低減突起437の幅が広すぎると、摩擦低減効果が期待できないので、5mm以下が好ましい。
【0301】
従って、摩擦低減突起437は、第1方向に移動するスペースボード410とボードガイダー430の間の摩擦を減らすようになる。ただし、摩擦低減突起437が1つのみ配置される場合、スペースボード410の移動が不安になるので、摩擦低減突起437は第1方向と交差する第2方向に複数が離隔して配列されることが好ましい。より好ましくは、摩擦低減突起437はボードガイダー430の上部、中部、下部に3つが配置されてもよい。
【0302】
図18及び
図22を参照すると、気流変換器400はタワーケース140とスペースボード410を離隔させて、タワーケース140とスペースボード410の面接触を防止するローラー412をさらに含んでもよい。
【0303】
ローラー412は、タワーケース140及びスペースボード410のいずれか1つに設置される。本実施形態において、ローラー412はスペースボード410に設置される。ローラー412はスペースボード410の下部に位置する。ローラー412の回転軸は水平方向に延長される。より具体的に、ローラー412の回転軸は前後方向に延長される。
【0304】
ローラー412がスペースボード410の後面下部に設置され、ローラー412はタワーケース140の上面に支持される。ローラー412はスペースボード410の重量を支持しながら、タワーケース140と滑り摩擦する。具体的に、ローラー412はタワーケース140のガイドボディ440に支持される。ローラー412はレール445によりガイドされる。
【0305】
ローラー412がスペースボード410を垂直方向で支持しながら、タワーケース140において動くと、スペースボード410の重量を支持しながら、タワーケース140とスペースボード410の間に摩擦を減らすようになる。また、ローラー412はスペースボード410の移動時にスペースボード410を安定的に維持する。
【0306】
特に、スペースボード410がブローイングスペース105側に突出する場合も、ローラー412がタワーケース140に支持されるようにローラー412はスペースボード410の幅方向の一側に偏るように配置される。具体的に、ローラー412は、スペースボード410の幅方向の両端のうちブローイングスペース105側から遠い一端に位置する。
【0307】
図示してはいないが、気流変換器400はタワーケース140とスペースボード410を離隔させ、タワーケース140及びスペースボード410のいずれか1つに設置されるガイドピンをさらに含んでもよい。
【0308】
ガイドピンはタワーケース140及びスペースボード410のうち1つに設置される。本実施形態において、ガイドピンはスペースボード410に設置される。ガイドピンはスペースボード410の下部に位置してもよい。ガイドピンは水平方向に延長される円柱状である。ガイドピンは前後方向に延長される。
【0309】
ガイドピンがスペースボード410を垂直方向で支持しながら、タワーケース140から滑れば、スペースボード410の重量を支持しながら、タワーケース140とスペースボード410の間に摩擦を減らすようになる。ガイドピンは、スペースボード410の幅
方向の両端のうちブローイングスペース105側から遠い一端に位置する。
【0310】
気流変換器400は、空気吐出方向を基準に第1吐出口117又は第2吐出口より前方に配置される。空気は、第1吐出口117又は第2吐出口から前方に吐出する。空気が第1内側壁115又は第2内側壁125を通るときにコアンダ効果が発生する。気流変換器400は、第1内側壁115又は第2内側壁125に配置されて選択的に風向を変更させる。気流変換器400は突出の程度に応じて、広域風、集中風又は上昇気流を実現することができる。
【0311】
以下、気流変換器400の駆動方法を説明する。
【0312】
図16及び
図17を参照すると、ガイドモータ420が作動するとき、ピニオンギア423が回転し、ピニオンギア423と噛み合ったラック436が移動しながらボードガイダー430が昇降される。
【0313】
ボードガイダー430が上昇すると、第1スリット432と第2スリット434の位置も高くなる。第2スリット434はボディー突起444に沿ってスライド下降される。第1スリット432の位置が高くなるにつれて、第1突起4111は次第に右側に移動し、スペースボード410がボードスリットを貫通してブローイングスペース105に突出する。
【0314】
すなわち、ブローイングスペース105がスペースボード410により閉鎖される。ブローイングスペース105を介して吐出される空気は上昇気流を形成する。
【0315】
ボードガイダー430が下降するとき、第1スリット432と第2スリット434の位置も低くなる。第2スリット434はボディー突起444に沿ってスライド上昇する。第1スリット432の位置が低くなるにつれて第1突起4111は次第に左側に移動し、スペースボード410がボードスリットを介してタワーケース140内部に引き込まれる。すなわち、ブローイングスペース105がスペースボード410により開放される。ブローイングスペース105を介して吐出された空気は前方に吐出されるとともに、左右に広がって広域風を形成する。
【0316】
ボードガイダー430が上昇又は下降して中間に位置する場合、スペースボード410がボードスリットを貫通してブローイングスペース105の一部を遮蔽する。すなわち、ブローイングスペース105がスペースボード410により一部開放される。ブローイングスペース105を介して吐出された空気は前方に集中的に吐出されて集中風を形成する。
【0317】
以下、空気調和機用ファン装置に設置されたヒーター500を説明する。
【0318】
ヒーター500は、第1吐出空間103a又は第2吐出空間103bに配置されて、流動する空気を加熱する構成要素である。ヒーター500は、流動する空気を加熱して、空気調和機用ファン装置の外部に加熱した空気を吐出させる。
【0319】
図1及び
図2を参照すると、ヒーター500は、空気調和機用ファン装置の第1タワー110又は第2タワー120に配置される。
【0320】
ヒーター500は上下方向に長く配置される。ヒーター500は第1タワー110又は第2タワー120の長さ方向に配置される。ヒーター500は気流変換器400の下方に配置される。
【0321】
図3を参照すると、ヒーター500は、第1タワー110及び第2タワー120にそれぞれ配置される。第1タワー110に配置されたヒーター500を第1ヒーター501といい、第2タワー120に配置されたヒーター500を第2ヒーター502という。第1タワー110と第2タワー120は中心軸を基準に対称に形成され、第1タワー110と第2タワー120は中心軸を基準に対称に配置される。
【0322】
ヒーター500の上端はスペースボード410の上端より下に配置されてもよい。ヒーター500の下端はスペースボード410の下端より上に配置されてもよい。
【0323】
図4を参照すると、上部から見るとき、ヒーター500の上端は第1タワー110又は第2タワー120の前後方向上の中央に配置される。
【0324】
図5を参照すると、ヒーター500の上端はヒーター500の下端より前方に配置される。言い換えれば、ヒーター500は下端が上端より後方に配置されるように傾斜して配置される。
【0325】
ヒーター500はタワーケース140の内部に配置されるものの、第1吐出口117又は第2吐出口の上流に配置される。上流とは、空気流動方向を基準に空気流入方向に配置されることを意味する。すなわち、ヒーター500は第1吐出口117又は第2吐出口の空気流入方向に配置される。より詳細には、ヒーター500は、第1吐出口117又は第2吐出口の前方に配置される。
【0326】
ヒーター500は、熱を発する発熱チューブ520と、発熱チューブ520から熱を伝達するフィン(Fin)530とを含む。
【0327】
発熱チューブ520は、供給されたエネルギーを熱エネルギーに転換して熱を発する構成要素である。発熱チューブ520は、電気装置と連結されて電気エネルギーの供給を受け、抵抗で構成されて電気エネルギーを熱エネルギーに転換する。または、発熱チューブ520は、内部に冷媒が流動する配管で形成されて、内部を流動する冷媒と外部を流動する空気の間で熱を交換することにより空気を加熱することもできる。この他、発熱チューブ520は通常の技術者を基準に容易に変更できる範囲内で発熱素子を含む。
【0328】
発熱チューブ520は、傾斜を有して形成されてもよい。より詳細に、発熱チューブ520の上端は下端より前方に配置される。
【0329】
発熱チューブ520は、U字状に形成される。フィン(Fin)530は発熱チューブ520と連結され、発熱チューブ520から熱を伝達する構成要素である。フィン530は広い表面積を有するので、発熱チューブ520から伝達された熱を流動空気に効果的に伝達することができる。
【0330】
フィン530は空気流動方向を転換して、第1吐出口117又は第2吐出口に空気を案内する。
図5を参照すると、吸入口は下方に配置され、第1吐出口117と第2吐出口は上方に配置される。第1タワー110と第2タワー120の内部において、空気は下部から上部に上昇する流動を形成する。フィン530は下部から上部に上昇する流動を前方から後方に移動する流動に転換する。
【0331】
ヒーター500は支持部材510を含む。支持部材510は、チューブとヒーター500を支持する構成要素である。支持部材510は、上部水平板511と垂直板512と下部水平板513とを含む。
【0332】
垂直板512は上下に長く延長される。
【0333】
垂直板512には複数のフィン530が固定される。複数のフィン530は垂直板512の延長方向と交差する方向に延長される。例えば、垂直板512は上下に長く延長され、複数のフィン530は前後左右に延長される。
【0334】
垂直板512の延長方向に沿って発熱チューブ520が長く配置される。発熱チューブ520は、垂直板512と平行に配置されてもよい。または、発熱チューブ520は、垂直板512に接触してもよい。
【0335】
垂直板512は傾斜を有して形成される。より詳細に、垂直板512の上端は下端より前方に配置される。
【0336】
上部水平板511は垂直板512の上端に配置される。第1タワー110と第2タワー120の上部にはガイドモータ420を遮蔽する板が形成され、上部水平板511は板に固定されてヒーター500を支持する。上部水平板511は、ガイドモータ420を遮蔽する板が地面に対して水平である場合、板のように地面に対して平行に配置される。
図5を参照すると、側方から見るときは、上部水平板511は垂直板512と垂直ではない。
図6を参照すると、前方又は後方から見るときは、上部水平板511は垂直板512と垂直である。
【0337】
下部水平板513は垂直板512の下端に配置される。下部水平板513の上部面には垂直板512が連結され、下部水平板513の下部面は流路遮蔽部材540が配置される。下部水平板513は上部水平板511と異なって垂直板512と垂直である。
図5を参照すると、下部水平板513は側方から見るときは垂直板512と垂直になり、地面に対して水平ではないように配置される。
図6を参照すると、下部水平板513は前方から見るときも垂直板512と垂直である。
【0338】
図5を参照すると、第1吐出口117は第1タワー110の長さ方向に長く延長され、第2吐出口は第2タワー120の長さ方向に長く延長される。フィン530は第1吐出口117又は第2吐出口の長さ方向に沿って複数配置される。第1吐出口117と第2吐出口は、第1タワー110と第2タワー120の長さ方向に長く形成される。ヒーター500は、第1吐出口117に沿って複数配置されてもよく、第2吐出口に沿って複数配置されてもよい。ヒーター500は第1吐出口117と第2吐出口に沿って複数配置されるので、第1吐出口117と第2吐出口に均等に空気を吐出することができる。
【0339】
図5を参照すると、フィン530は第1吐出口117又は第2吐出口の長さ方向と交差する方向に延長される。
図5を参照すると、第1吐出口117と第2吐出口は上端中央から右側下端に長く延長される。複数のフィン530は中央から右上に延長される。第1吐出口117と第2吐出口の長さ方向と複数のフィン530の延長方向は互いに交差できる。より詳しくは、フィン530は第1吐出口117又は第2吐出口の長さ方向に垂直に延長される。
【0340】
フィン530は、第1吐出口117と第2吐出口の長さ方向に複数配置されるものの、第1吐出口117と第2吐出口の長さ方向に垂直する方向に延長される。従って、空気流動はフィン530の案内に従って第1吐出口117と第2吐出口の方に流動方向が転換され、上下に長く形成された第1吐出口117と第2吐出口に均等な量で分散して流動する。
【0341】
発熱チューブ520は、第1吐出口117又は第2吐出口の長さ方向に沿って長く延長され、フィン530は発熱チューブ520の延長方向に垂直に延長される。
【0342】
図5を参照すると、発熱チューブ520はヒーター500の上部に配置される。発熱チューブ520は、ヒーター500の上部から下方に延長される。発熱チューブ520は、垂直板512と離隔したまま垂直板512と平行に配置てもよく、垂直板512に接触したまま延長されてもよい。発熱チューブ520は、第1吐出口117と第2吐出口の長さ方向に沿って長く延長される。
【0343】
図5を参照すると、フィン530は発熱チューブ520の延長方向の垂直に延長される。例えば、発熱チューブ520が垂直軸(V)との間に4度程度の角度を形成する場合、フィン530は地面との間で4度程度の角度を形成することができる。この時、フィン530は発熱チューブ520の延長方向の垂直に延長される。
【0344】
図5を参照すると、側方から見るとき、発熱チューブ520は垂直軸との間で一定の傾きを有して傾斜するように配置され、垂直板512も垂直軸との間で一定の傾きを有して傾斜するように配置され、発熱チューブ520と垂直板512は平行に配置される。また、上部水平板511は地平面と平行に配置される。下部水平板513は地平面との間に一定の傾きを有して傾斜して配置される。フィン530は、地平面との間に一定の傾きを有して傾斜するように配置され、下部水平面と平行に配置される。
【0345】
図5を参照すると、ヒーター500は垂直方向に対して傾斜して配置される。ヒーター500は第1吐出口117又は第2吐出口127と平行に配置される。
【0346】
ヒーター500は、垂直方向に対してa3の分だけの傾き(角度)を有するように傾斜して配置される。例えば、ヒーター500は、垂直方向に対して4度の角度を基準に一定の誤差範囲内で傾斜して配置される。
図5を参照すると、第2吐出口は垂直方向に対してa1の分だけの傾きを有するように傾斜して配置される。例えば、第2吐出口は、垂直方向に対して4度の角度を基準に一定の誤差範囲内で傾斜して配置される。
図5に図示されてはいないが、第1吐出口117も垂直方向に対してa1の分だけの傾きを有するように傾斜して配置されることは明らかである。
【0347】
ヒーター500の傾き(a3)は、次の値と対応できる。地面に対する垂直軸(V)と垂直板512の有する傾き。地面に対する垂直軸(V)と発熱チューブ520が有する傾き。上部水平板511と垂直板512の有する傾き。フィン530と上部水平板511の有する傾き。フィン530と地面が有する傾き。下部水平板513と地面が有する傾き。
【0348】
ヒーター500は、垂直方向に対して第1吐出口117又は第2吐出口と平行に配置される。言い換えれば、ヒーター500が垂直方向に対して有する傾き(a3)と第1吐出口117/第2吐出口が垂直方向に対して有する傾き(a1)は同一であってもよい。ヒーター500は第1吐出口117又は第2吐出口と平行に配置されることにより、フィン530により案内される空気は均等な量が第1吐出口117又は第2吐出口に流動される。
【0349】
図14及び
図15を参照すると、第1タワー110は、ブローイングスペース105に向かって配置され、第1吐出口117が形成された第1内側壁115を含む。第2タワー120は、ブローイングスペース105に向かって配置され、第2吐出口が形成された第2内側壁125を含む。ヒーター500は、第1内側壁115又は第2内側壁125の少なくともいずれか1つの内側面と離隔して配置される。ヒーター500と第1内側壁115の間には空気が流動できる空間が形成され、空間には空気が流動する。ヒーター500
と第2内側の間には空気が流動できる空間が形成され、空間には空気が流動する。ヒーター500と内側面の間に空気が流動することにより、空気の壁を形成する。従って、ヒーター500から放出される熱は第1内側壁115や第2内側壁125に対流できず、第1内側壁115と第2内側壁125が過熱することを防止する。
【0350】
図14及び
図15を参照すると、第1タワー110は、第1内側壁115の外側方に形成された第1外側壁114を含む。第2タワー120は、第2内側壁125の外側方に形成された第2外側壁124を含む。ヒーター500は、第1外側壁114又は第2外側壁124の内側面と離隔して配置される。ヒーター500と第1外側壁114の内側面の間には空気が流動できる空間が形成され、空間には空気が流動する。ヒーター500と第2外側壁124の内側面の間には空気が流動できる空間が形成され、空間には空気が流動する。ヒーター500と外側壁の内側面の間に空気が流動することにより、空気の壁を形成する。従って、ヒーター500から放出される熱は第1外側壁114や第2外側壁124に対流できず、第1外側壁114と第2外側壁124が過熱することを防止する。
【0351】
図14及び
図15を参照すると、ヒーター500は第1外側壁114より第1内側壁115にさらに近く配置される。ヒーター500は、第2外側壁124より第2内側壁125にさらに近く配置される。第1内側壁115には第1吐出口117から吐出された空気が速い速度で流動し、第2内側壁125には第2吐出口から吐出された空気が速い速度で流動する。第1内側壁115と第2内側壁125には空気が速い速度で流動するので、強制対流が発生し、第1内側壁115と第2内側壁125をより早く冷却させることができる。しかしながら、第1外側壁114と第2外側壁124には間接的なコアンダ効果により空気が遅い速度で流動する。従って、第1外側壁114の冷却速度は第1内側壁115より遅く、第2外側壁124の冷却速度は第2内側壁125より遅い。従って、ヒーター500を第1内側壁115又は第2外側壁124にさらに近く配置することにより、タワーケース140の過熱をより効率的に防止することができる。
【0352】
図5を参照すると、ヒーター500の下端は第1タワー110又は第2タワー120の前方下端より後方下端に近く配置される。従って、吐出空間103の断面積は下部が上部より大きい。
【0353】
第1タワー又は第2タワー120の下端において流動する空気の量は最大であり、上部に行くほどヒーター500を通過してブローイングスペース105に吐出され、第1タワー110又は第2タワー120の上端において流動する空気の量が最小である。ヒーター500の下端は、第1タワー110又は第2タワー120の前方下端より後方下端に近く配置することにより、空気流量に適した吐出空間103を形成できる。従って、圧力差を補償して圧力損失を防止し、効率を向上させることができる。
【0354】
ヒーター500は、フィン530と第1吐出口117又は第2吐出口の間に空気が流動することを遮蔽する流路遮蔽部材540をさらに含む。
図5を参照すると、流路遮蔽部材540は、ヒーター500の下端に配置され、第1吐出口117又は第2吐出口の下端に向かって延長される。
【0355】
流路遮蔽部材540は、タワーケース140の内部に配置される。流路遮蔽部材540の下端は吸入グリルより上部に配置される。
【0356】
流路遮蔽部材540は、後端が前端より上部に配置されるように傾斜を形成する。
【0357】
流路遮蔽部材540は第1タワー110又は第2タワー120の後端に延長される。
【0358】
第1吐出口117又は第2吐出口の下端は流路遮蔽部材540の上部に配置される。
【0359】
流路遮蔽部材540は、
図7に示すように、下部水平板513の前端から左側又は右側に延長され、後方にも延長される。従って、半円状に形成されることもある。または、流路遮蔽部材540は、
図5に示すように、下部水平板513の幅と同一の幅で形成され、後端に延長されることもある。
【0360】
流路遮蔽部材540は、第1吐出空間103a又は第2吐出空間103bを流動する空気がヒーター500を通過せずに第1吐出口117又は第2吐出口に直接吐出することを防止する。より詳細に、流路遮蔽部材540はヒーター500の後方下端、左側下端、右側下端と第1タワー110の内側面を遮蔽し、ヒーター500の後方下端、左側下端、右側下端と第2タワー120の内側面を遮蔽する。従って、ヒーター500の後方下端、左側下端、右側下端から第1吐出口117又は第2吐出口に直接吐出される空気流動を遮蔽して、効率を向上させる。
【0361】
図24ないし
図26を参照して、本発明の他の実施形態による空気調和機用ファン装置は、ヒーター500のほか、方向転換した空気を第1吐出口117又は第2吐出口に案内するエアガイド160をさらに含む。
【0362】
エアガイド160は、吐出空間103には空気の流動方向を水平方向に転換させる構成要素である。エアガイド160は複数配置されてもよい。
【0363】
エアガイド160は、下側から上側に流動する空気を水平方向に方向転換させ、方向転換した空気は吐出口117、127に流動する。
【0364】
エアガイド160の区分が必要な場合、第1タワー110の内部に配置されたものを第1エアガイド161といい、第2タワー120の内部に配置されたものを第2エアガイド162という。
【0365】
第1エアガイド161の外側端は第1タワー110の外側壁に結合される。第1エアガイドの内側端は第1ヒーター501に隣接する。
【0366】
第1エアガイド161は前方側端が第1吐出口117に近接する。第1エアガイドの前方側端は、第1吐出口117に近接した内側壁に結合する。第1エアガイドの後方側端は第1タワー110の後端と離隔される。
【0367】
下側において流動する空気を第1吐出口117に案内するために、第1エアガイド161は下側から上側に凸な曲面で形成され、後方側端が前方側端より低く配置される。
【0368】
第1エアガイド161は、曲面部161fと平面部161eに区分される。
【0369】
第1エアガイド161の平面部161eは後端が第1吐出ガイドに近接する。第1エアガイドの平面部161eは前方に延長され、より詳細には、地面に水平に延長される。
【0370】
第1エアガイドの曲面部161fは、後端が第1エアガイドの平面部に配置される。第1エアガイドの曲面部161fは、曲面を形成しながら前方下部に延長される。第1エアガイドの曲面部161fの前端は後端より低く配置される。第1エアガイドの曲面部161fの前端と後端は地面から水平距離が10mm~20mmの間で形成される。第1エアガイドの曲面部161fの前端と後端が地面からの水平距離は曲率長さと定義する。すなわち、第1エアガイドの曲面部の曲率長は10mm~20mmの間で形成される。
【0371】
第1エアガイドの曲面部161fの前端の入口角(a4)は10度で形成される。入口角(a4)とは、地面に対する垂直線と第1エアガイドの曲面部161fの前端の接線との間の角度と定義する。
【0372】
第1エアガイド161の右側端の少なくとも一部はヒーター500の外側に隣接し、残りの一部は第1タワー110の内側壁に結合する。第1エアガイド161の左側端は、第1タワー110の外側壁に密着又は結合する。
【0373】
そのため、吐出空間103に沿って上側に移動する空気は、第1エアガイド161の後端から前端に流動する。言い換えれば、ファン装置300を通過した空気は上昇し、第1エアガイド161の案内により後方に流動する。
【0374】
第2エアガイド162は第1エアガイド161と左右対称になる。
【0375】
第2エアガイド162の外側端は第2タワー120の外側壁に結合される。第2エアガイド162の内側端は第2ヒーター502に隣接する。
【0376】
第2エアガイド162は前方側端が第2吐出口127に近接する。第2エアガイド162の前方側端は、第2吐出口に近接した内側壁に結合される。第2エアガイド162の後方側端は第2タワー120の後端と離隔される。
【0377】
下側において流動する空気を第2吐出口127に案内するために、第2エアガイド162は下側から上側に凸な曲面で形成され、後方側端が前方側端より低く配置される。
【0378】
第2エアガイド162は、曲面部162fと平面部162eに区分される。
【0379】
第2エアガイドの平面部162eは後端が第2吐出ガイドに近接する。第2エアガイドの平面部は前方に延長され、より詳細には、地面に水平に延長される。
【0380】
第2エアガイドの曲面部162fは、後端が第2エアガイドの平面部162eの前端に配置される。第2エアガイドの曲面部162fは、曲面を形成しながら前方下部に延長される。第2エアガイドの曲面部162fの前端は後端より低く配置される。第2エアガイドの曲面部162fの前端と後端は地面から水平距離が10mm~20mmの間で形成される。第2エアガイドの曲面部162fの前端と後端の地面からの水平距離は曲率長さと定義する。すなわち、第2エアガイドの曲面部162fの曲率長さは10mm~20mmの間で形成される。
【0381】
第2エアガイドの曲面部162fの前端の入口角(a4)は10度で形成される。入口角(a4)とは、地面に対する垂直線と第2エアガイドの曲面部の前端の接線との間の角度として定義する。
【0382】
第2エアガイド162の左側端のうち少なくとも一部は第2ヒーター502の外側に隣接し、残りの一部は第2タワー120の内側壁に結合する。第2エアガイド162の右側端は第2タワー120の外側壁に密着又は結合する。
【0383】
そのため、吐出空間103に沿って上側に移動する空気は、第2エアガイド162の後端から前端に流動する。言い換えれば、ファン装置300を通過した空気は上昇し、第2エアガイド162の案内により後方に流動する。
【0384】
エアガイド160を設置する場合、垂直方向に上がってくる空気を水平方向に方向転換する。従って、上下に長く形成された空気吐出口から均一な流量の空気を吐出できるという長所がある。また、空気を水平に吐出できるという効果もある。
【0385】
エアガイド160の入口角(a4)が大きいか曲率長さが長い場合、垂直方向に上がってくる空気に抵抗として作用して騒音が増加する問題がある。逆に、 エアガイドの曲率の長さが短い場合、空気をガイドする役割を果たすことができないため、水平吐出が不可能になる。従って、本発明による入口角(a4)で配置するか曲率長さで形成する場合、風量が増加し、騒音が減少する効果がある。
【0386】
気流変換器400は、ヒーター500の上方に配置されてもよい。より詳細に、ガイドモータ420はヒーター500の上方に配置される。ガイドモータ420は駆動力を発生させ、スペースボード410は吐出される空気を変化させ、ボードガイダー430はガイドモータ420の駆動力をスペースボード410に伝達する。スペースボード410とボードガイダー430はヒーター500の前方に配置されてもよいが、ガイドモータ420はヒーター500の上方に配置される。従って、空間を効率的に活用することができ、ガイドモータ420が吐出空間103の内部の空気流動を妨害することを防止する。ガイドモータ420は熱を発する構成要素であり、熱に弱いという短所がある。従って、ガイドモータ420をヒーター500の上方に配置して、空気流路上に配置せず、ヒーター500の熱がガイドモータ420に対流することを防止することができる。
【0387】
以下、上部から見たヒーターの周囲を流動する空気流動を説明する。ファン装置300を通過した空気はヒーターの前方から上昇する。ヒーターの前方から上昇する空気は、流動方向が後方に転換される。空気の大部分はヒーターを通過して加熱され、暖かい空気がブローイングスペースに吐出される。一部の空気はヒーターと外側壁114、124の間の空間を流動する。この空気はヒーターと外壁の間にエアカーテンを形成して、ヒーターの熱が外側壁に対流することを防止する。他の一部の空気はヒーターと内側壁の間の空間に流動する。この空気はヒーターと内側壁の間にエアカーテンを形成して、ヒーターの熱が内側壁に対流することを防止する。
【0388】
図27は、本発明の第1実施形態による空気調和機用ファン装置の水平気流を示す例示図である。
【0389】
図27を参照すると、水平気流を提供する場合、第1スペースボード411は第1タワー110内部に隠され、第2スペースボード412は第2タワー120の内部に隠される。
【0390】
第1吐出口117の吐出空気と第2吐出口127の吐出空気はブローイングスペース105において合流し、前端112、122を通過して前方に流動する。
【0391】
また、ブローイングスペース105の後方の空気はブローイングスペース105の内部に誘導された後、前方に流動する。
【0392】
また、第1タワー110の周辺の空気は第1外側壁114に沿って前方に流動し、第2タワー120の周辺の空気は第2外側壁124に沿って前方に流動する。
【0393】
第1吐出口117及び第2吐出口127は、上下方向に長く延長されて形成され、左右対称に配置されるため、第1吐出口117及び第2吐出口127の上方において流動する空気と下方において流動する空気をさらに均一に形成することができる。
【0394】
また、第1吐出口及び第2吐出口から吐出された空気がブローイングスペース105において合流することにより、吐出空気の直進性を向上させ、より遠くまで空気を流動させることができる。
【0395】
図28は、本発明の第1実施形態による空気調和機用ファン装置の上昇気流を示す例示図である。
【0396】
図28を参照すると、上昇気流を提供する場合、第1スペースボード411及び第2スペースボード412がブローイングスペース105に突出し、ブローイングスペース105の前方を塞ぐ。
【0397】
第1スペースボード411及び第2スペースボード412によりブローイングスペース105の前方が塞がれることにより、吐出口117、127から吐出された空気は第1スペースボード411及び第2スペースボード412の後面に沿って上昇し、ブローイングスペース105の上部に吐出される。
【0398】
空気調和機用ファン装置1において上昇気流を形成することにより、吐出空気が使用者に直接流動することを抑制できる。また、室内空気を循環させようとする時、空気調和機用ファン装置1を上昇気流を形成するように作動させることができる。
【0399】
例えば、空気調和機と空気調和機用ファン装置を同時に使用する場合、空気調和機用ファン装置1を上昇気流で作動させて室内空気の対流を促進することができ、室内空気をより速やかに冷房又は暖房することができる。
【0400】
以下、騒音と騒音のシャープネスを減らすための空気調和機用ファン320について詳述する。
【0401】
図29を参照すると、本発明のファン320は回転軸Axと連結されるハブ328と、ハブ328の外周面に一定間隔で設置される複数のブレード325と、ハブ328と離隔されてハブ328を囲むように配置され、複数のブレード325の一端と連結されるシュラウド32とを含む。
【0402】
ファン320は、回転中心軸が結合するためのハブ328が備えられたバックプレート324をさらに含む。実施形態によってはバックプレート324とシュラウド32が省略されてもよい。ハブ328は外周面が回転軸Axと平行な円筒形状である。
【0403】
バックプレート324から延長された複数のブレード325が備えられる。ブレード325は、ブレード325の外郭線が曲線をなすように延長されてもよい。
【0404】
ブレード325はファン320の回転翼を構成し、ファン320の運動エネルギーを流体に伝達する機能を果たす。ブレード325は所定の間隔を置いて複数備えられ、バックプレート324上に放射状に配列される。複数のブレード325の一端はハブ328の外周面に連結される。
【0405】
また、シュラウド32は、ブレード325の一端と連結(結合)される。シュラウド32は、バックプレート324と対向する位置に形成され、円形のリング状に形成される。シュラウド32とハブ328は回転軸Axを中心に共有する。
【0406】
シュラウド32は、流体が流入される吸入端部321と流体が吐出される吐出端部323とを有する。シュラウド32は、吐出端部323から吸入端部321側へ行くほど直径
が小さくなるように湾曲して形成される。
【0407】
すなわち、吸入端部321と吐出端部323の間を曲線で連結する連結部322を含む。連結部は、シュラウド32の内側断面積が広くなるように曲率を有してラウンディングされる。
【0408】
このようなシュラウド32は、バックプレート324及びブレード325とともに流体の移動通路を形成する。流体の移動方向を見ると、中心軸方向に流入した流体は、ブレード325の回転によりファン320の円周方向に流動することが分かる。
【0409】
すなわち、ファン320は、遠心力で流速を増加させてファン320の半径方向に流体を吐出させる。
【0410】
ブレード325の端部と結合されるシュラウド32は、バックプレート324と所定の間隔が離隔されて形成される。シュラウド32は、バックプレート324と平行に対向する面が発生するように備えられる。
【0411】
以下、ブレード325と、ブレード325に形成されるノッチ40について詳述する。
【0412】
図30及び
図31を参照すると、各ブレード325は、ハブ328が回転される方向の一面を定義するリーディングエッジ33と、リーディングエッジ33と対向する方向の一面を定義するトレーリングエッジ37と、リーディングエッジ33の上端とトレーリングエッジ37の上端を連結し、リーディングエッジ33及びトレーリングエッジ37より大きな面積を有する負圧面34と、リーディングエッジ33の下端とトレーリングエッジ37の下端を連結し、負圧面34と対向する圧力面36とを含む。
【0413】
すなわち、各ブレード325は、プレートの形状として負圧面34と圧力面36がブレード325において最も広い上下面を定義し、長さ方向の両端がブレード325の両側面を形成し、長さ方向と交差する幅方向(
図31において左右方向)の両端がリーディングエッジ33とトレーリングエッジ37を形成する。トレーリングエッジ37とリーディングエッジ33の面積は、負圧面34と圧力面36より小さい。
【0414】
リーディングエッジ33はトレーリングエッジ37より上部(
図31基準)に位置する。
【0415】
各ブレード325には、ファンから発生する騒音と騒音のシャープネスを減らすために複数のノッチ40が形成される。
【0416】
各ノッチ40は、リーディングエッジ33の一部と負圧面34の一部にわたって形成される。また、各ノッチ40は、リーディングエッジ33と負圧面34が会うコーナー35が下部方向に陥没することにより形成されてもよい。すなわち、各ノッチ40は、リーディングエッジ33の中上端部分と負圧面34においてリーディングエッジ33に隣接した一部の領域にわたって形成される。
【0417】
ノッチ40の断面形状は制限がなく、多様な形状を有する。ただし、ファンの効率と騒音を減らすためにノッチ40の断面形状はU字状、又はV字状を有することが好ましい。ノッチ40の形状については後述する。
【0418】
ノッチ40の幅(W)は、下部から上部へ行くほど拡張する。ノッチ40の幅(W)は上部に行くほど漸進的又は階段式に拡張される。
【0419】
ノッチ40の方向は、回転軸Axを中心とする任意の円周の接線方向であり得る。ここで、ノッチ40の方向はノッチ40の長さ(L11)の方向を意味する。すなわち、ノッチ40の同一の断面形状が円周の接線方向に延長される。
【0420】
ノッチ40は、ファン320の回転軸Axを中心とする任意の円柱の弧に沿って形成される。すなわち、ノッチ40は曲線形状を有する。具体的に、ノッチ40の同一の断面形状が円周に沿って形成される。
【0421】
ノッチ40の深さ(H11)は、リーディングエッジ33と負圧面34が会う地点から遠くなるほど小さくなる。ノッチ40の深さ(H11)は中央が高く、長さ方向の両端に行くほど低くなる。
【0422】
以下、各ノッチ40の形状について詳細に説明する。本実施形態において、ノッチ40の断面形状はV字状である。
【0423】
具体的に、ノッチ40は、第1傾斜面42と、第1傾斜面42と対向し、第1傾斜面42の下端と連結された第2傾斜面43と、第1傾斜面42と第2傾斜面43が連結されて定義されるボトムライン41とを含む。
【0424】
第1傾斜面42と第2傾斜面43の離隔距離は上部方向に行くほど遠くなる。第1傾斜面42と第2傾斜面43の離隔距離は漸進的に遠くなるか階段式に遠くなる。第1傾斜面42及び第2傾斜面43は平面又は曲面であり得る。第1傾斜面42と第2傾斜面43は三角形状であり得る。
【0425】
ボトムライン41は、回転軸Axを中心とする任意の円周の接線方向に延長される。他の例として、回転軸Axを中心とする任意の円周に沿って延長されてもよい。すなわち、ボトムライン41が回転軸Axを中心とする弧を形成することができる。
【0426】
ボトムライン41はノッチ40の長さ(L11)と同一である。ボトムライン41の方向はノッチ40の方向を意味する。ボトムライン41は、リーディングエッジ33及び負圧面34で発生する流動剥離を減らし、空気の抵抗を減らすための方向になる。
【0427】
具体的に、ボトムライン41は、回転軸Axと垂直である水平面と0度ないし10度の傾きを有する。好ましくは、ボトムライン41は回転軸Axと垂直である水平面と平行である。従って、ブレード325が回転しながらノッチ40により抵抗を減らせるようになる。
【0428】
ボトムライン41の長さ(L11)はリーディングエッジ33の高さ(H22)より長い。ボトムライン41の長さ(L11)が短すぎると、負圧面34で発生する流動剥離を減らずことができず、ボトムライン41の長さ(L11)が長すぎると、ファンの効率が低下するためである。
【0429】
ノッチ40の長さ(L11)(ボトムライン41の長さ(L11))は、ノッチ40の深さ(H11)及びノッチ40の幅(W)より大きい。好ましくは、ノッチ40の長さ(L11)は5mmないし6.5mmであり、ノッチ40の深さ(H11)は1.5mmないし2.0mmであり、ノッチ40の幅(W)は2.0mmないし2.2mmであり得る。
【0430】
ノッチ40の長さ(L11)は、ノッチ40の深さ(H11)に対して2.5倍ないし
4.33倍であり、ノッチ40の長さ(L11)はノッチ40の幅(W)に対して2.272倍ないし3.25倍であり得る。
【0431】
ボトムライン41の一端はリーディングエッジ33に位置し、ボトムライン41の他端は負圧面34に位置する。リーディングエッジ33においてボトムライン41の一端が位置する地点はリーディングエッジ33の中間高さが好ましい。
【0432】
リーディングエッジ33においてボトムライン41の一端が位置する地点とコーナー35の間の離隔距離は、負圧面34においてボトムライン41の他端が位置する地点とコーナー35間の離隔距離より小さい。
【0433】
負圧面34においてボトムライン41の他端が位置する地点は、負圧面34の幅において1/5地点から1/10地点の間に位置することが好ましい。
【0434】
ボトムライン41と負圧面34がなす角度(A11)及びボトムライン41とリーディングエッジ33がなす角度(A12)は制限がない。ボトムライン41と負圧面34がなす角度(A11)は、ボトムライン41とリーディングエッジ33がなす角度(A12)より小さいことが好ましい。
【0435】
ノッチ40は、3つが備えられることが好ましい。ノッチ40は、第1ノッチ40と、第1ノッチ40よりハブ328から遠く位置している第2ノッチ40と、第2ノッチ40よりハブ328から遠く位置している第3ノッチ40とを含む。各ノッチ40間の離隔距離は6mmないし10mmであることが好ましい。各ノッチ40間の離隔距離は、ノッチ40の深さ(H11)及びノッチ40の幅(W)より大きい。
【0436】
リーディングエッジ33は、中心を基準にハブ328に隣接した第1領域S1と、シュラウド32に隣接した第2領域S2とに区分され、3つのノッチ40のうち2つは第1領域S1に位置し、残りのノッチ40は第2領域S2に位置する。
【0437】
具体的に、第1ノッチ40及び第2ノッチ40は第1領域S1に位置し、第3ノッチ40は第2領域S2に位置する。より具体的に、第1ノッチ40のハブ328において離撃距離はリーディングエッジ33の長さに対して19%ないし23%であり、第2ノッチ40のハブ328において離撃距離はリーディングエッジ33の長さに対して40%ないし44%であり、第1ノッチ40のハブ328において離撃距離はリーディングエッジ33の長さに対して65%ないし69%である。
【0438】
複数のノッチ40のうちハブ328から最も遠く離隔されたノッチ40が最も長い長さを有する。具体的に、第3ノッチ40の長さ(L11)は第2ノッチ40の長さ(L11)より大きく、第2ノッチ40の長さ(L11)は第1ノッチ40の長さ(L11)より大きい。
【0439】
このようなノッチ40の形状、配置及び個数によりファンのブレード325から発生する流動剥離を減らし、結果として、ファンから発生する騒音を減らすことができる。
【0440】
図32を参照すると、リーディングエッジ33を通過する流体の一部はノッチ40を通過した流動が乱流を起こし、翼の表面に沿って流動が流れて、リーディングエッジ33を通過した流体と混ざるようになるので、翼の表面で流動剥離が起きずに表面に沿って流動が流れることにより騒音が改善される。
【0441】
図33及び
図34を参照して、同一の環境で一般ファン(比較例)と実施例の騒音及び
シャープネスを実験した結果を見ると、確かに騒音とシャープネスが減少したことが分かる。
【0442】
図35ないし
図39を参照して上昇気流を形成できるまた他の実施形態の気流変換器700について説明する。本実施形態において、気流変換器700は、
図16ないし
図22の実施形態との相違点を中心に説明し、別の説明のない構成は
図16ないし
図22の実施形態と同一であるとみなす。
【0443】
本実施形態において、気流変換器700は、ブローイングスペース105を介して流動する水平気流を上昇気流に転換させることができる。
【0444】
気流変換器700は、第1タワー110に配置された第1気流変換器701と、第2タワー120に配置された第2気流変換器702とを含む。第1気流変換器701及び第2気流変換器702は左右対称であり、構成が同一である。
【0445】
気流変換器700は、タワーに配置され、ブローイングスペース105に突出するガイドボード710と、ガイドボード710の移動のために駆動力を提供するガイドモータ720と、ガイドモータ720の駆動力をガイドボード710に提供する動力伝達部材730と、タワー内部に配置され、ガイドボード710の移動を案内するボードガイダー740とを含む。
【0446】
ガイドボード710はタワー内部に隠され、ガイドモータ720の作動時、ブローイングスペース105に突出する。ガイドボード710は、第1タワー110に配置された第1ガイドボード711と、第2タワー120に配置された第2ガイドボード712とを含む。
【0447】
本実施形態において、第1ガイドボード711は第1タワー110の内部に配置され、選択的にブローイングスペース105に突出する。同様に、第2ガイドボード712は第2タワー120の内部に配置され、選択的にブローイングスペース105に突出する。
【0448】
このために、第1タワー110の内側壁115を貫通するボードスリット119が形成され、第2タワー120の内側壁125を貫通するボードスリット129がそれぞれ形成される。
【0449】
第1タワー110に形成されたボードスリット119を第1ボードスリット119といい、第2タワー120に形成されたボードスリットを第2ボードスリット129という。
【0450】
第1ボードスリット119及び第2ボードスリット129は左右対称に配置される。第1ボードスリット119及び第2ボードスリット129は、上下方向に長く延長して形成される。第1ボードスリット119及び第2ボードスリット129は、垂直方向(V)に対して傾斜して配置される。
【0451】
第1ガイドボード711の内側端711aは第1ボードスリット119に露出され、第2ガイドボード712の内側端712aは第2ボードスリット129に露出される。
【0452】
内側端711a、712aは内側壁115、125から突出しないことが好ましい。内側端711a、712aが内側壁115、125から突出した場合、追加的なコアンダ効果を誘発する可能性がある。
【0453】
垂直方向を0度とすると、第1タワー110の前端112は第1傾きで形成され、第1
ボードスリット119は第2傾きで形成される。第2タワー120の前端122も第1傾きで形成され、第2ボードスリット129は第2傾きで形成される。
【0454】
第1傾きは垂直方向と第2傾きの間で形成され、第2傾きは水平方向よりは大きくなければならない。第1傾き及び第2傾きは同一であるか、第2傾きが第1傾きより大きくてもよい。
【0455】
垂直方向を基準にボードスリット119、129は、前端112、122よりさらに傾斜するように配置される。
【0456】
第1ガイドボード711は第1ボードスリット119と平行に配置され、第2ガイドボード712は第2ボードスリット129と平行に配置される。
【0457】
ガイドボード710は平面又は曲面の板状に形成される。ガイドボード710は、上下方向に長く延長されて形成され、ブローイングスペース105の前方に配置される。
【0458】
ガイドボード710は、ブローイングスペース105に流動する水平気流を遮って上側方向に方向転換させることができる。
【0459】
本実施形態において、第1ガイドボード711の内側端711a及び第2ガイドボード712の内側端712aが当接するか近接して上昇気流を形成する。本実施形態と異なり、1つのガイドボード710が反対側タワーに密着して上昇気流を形成することもできる。
【0460】
気流変換器700が作動しないとき、第1ガイドボード711の内側端711aが第1ボードスリット119を閉鎖し、第2ガイドボード712の内側端712aが第2ボードスリット129を閉鎖する。
【0461】
気流変換器700が作動する場合、第1ガイドボード711の内側端711aが第1ボードスリット119を貫通してブローイングスペース105に突出し、第2ガイドボード712の内側端712aが第2ボードスリット129を貫通してブローイングスペース105に突出する。
【0462】
第1ガイドボード711が第1ボードスリット119を閉鎖することにより、第1吐出空間103aの空気の漏れを遮断することができる。第2ガイドボード712が第2ボードスリット129を閉鎖することにより、第2吐出空間103bの空気の漏れを遮断することができる。
【0463】
本実施形態において、第1ガイドボード711及び第2ガイドボード712は回転動作でブローイングスペース105に突出する。本実施形態と異なり、第1ガイドボード711及び第2ガイドボード712の少なくともいずれか1つがスライド方式で直線移動されてブローイングスペース105に突出しても構わない。
【0464】
トップビューで見たとき、第1ガイドボード711及び第2ガイドボード712は弧形状に形成される。第1ガイドボード711及び第2ガイドボード712は所定の曲率半径を形成し、曲率中心はブローイングスペース105に位置する。
【0465】
タワー内部にガイドボード710が隠された状態であるとき、ガイドボード710の半径方向内側の体積が半径方向外側の体積より大きく形成されることが好ましい。
【0466】
ガイドボード710は透明な材質で形成されてもよい。ガイドボード710にLEDのような発光部材750を配置し、発光部材750から発生した光によりガイドボード710全体を発光させることができる。発光部材750は、タワー内部の吐出空間103に配置され、ガイドボード710の外側端712bに配置されてもよい。
【0467】
発光部材750はガイドボード710の長さ方向に沿って複数配置される。
【0468】
ガイドモータ720は、第1ガイドボード711に回転力を提供する第1ガイドモータ721と、第2ガイドボード712に回転力を提供する第2ガイドモータ722とを含む。
【0469】
第1ガイドモータ721は、第1タワー内において上側及び下側にそれぞれ配置され、区分が必要な場合は、上側第1ガイドモータ721と下側第1ガイドモータ721に区分できる。上側第1ガイドモータは第1タワー110の上側端111より低く配置され、下側第1ガイドモータはファン320より高く配置される。
【0470】
第2ガイドモータ722も第2タワー内において上側及び下側にそれぞれ配置され、区分が必要な場合は、上側第2ガイドモータ722aと下側第2ガイドモータ722bに区分できる。上側第2ガイドモータは第2タワー120の上側端121より低く配置され、下側第2ガイドモータはファン320より高く配置される。
【0471】
本実施形態において、第1ガイドモータ721及び第2ガイドモータ722の回転軸は垂直方向に配置され、駆動力を伝達するためにラック-ピニオン構造が使用される。動力伝達部材730はガイドモータ720のモータ軸に結合された駆動ギア731と、ガイドボード710に結合されたラック732とを含む。
【0472】
駆動ギア731はピニオンギアが使用され、水平方向に回転される。ラック732はガイドボード710の内側面に結合される。ラック732はガイドボード710に対応する形状に形成される。本実施形態において、ラック732は弧状に形成される。ラック732の歯形はタワーの内側壁に向かって配置される。
【0473】
ラック732は、吐出空間103に配置され、ガイドボード710と共に旋回運動する。
【0474】
ボードガイダー740は、ガイドボード710の旋回運動を案内する。ボードガイダー740はガイドボード710の旋回運動のとき、ガイドボード710を支持する。
【0475】
本実施形態において、ガイドボード710を基準にボードガイダー740はラック732の反対側に配置される。ボードガイダー740はラック732で加えられる力を支持することができる。本実施形態と異なり、ボードガイダー740にガイドボードの旋回半径に対応する溝を形成し、溝に沿ってガイドボードが移動するようにしても構わない。
【0476】
ボードガイダー740はタワーの外側壁114、124に組み立てられる。ボードガイダー740は、ガイドボード710を基準に半径方向の外側に配置され、これにより、吐出空間103を流動する空気との接触を最小化することができる。
【0477】
ボードガイダー740は、移動ガイダー742と、固定ガイダー744、摩擦低減部材746を含む。移動ガイダー742は、ガイドボードと一緒に移動される構造物に結合できる。本実施形態において、移動ガイダー742は、ラック732又はガイドボード710に結合され、ラック732又はガイドボード710とともに回転する。
【0478】
本実施形態において、移動ガイダー742はガイドボード710の外側面710bに配置される。トップビューで見ると、移動ガイダー742は弧状に形成され、ガイドボード710と同じ曲率で形成される。
【0479】
移動ガイダー742の長さは、ガイドボード710の長さより短く形成される。移動ガイダー742はガイドボード710と固定ガイダー744の間に配置される。移動ガイダー742の半径はガイドボード710の半径より大きく、固定ガイダー744の半径より小さい。
【0480】
移動ガイダー742の移動時、固定ガイダー744と互いに引っ掛かって移動が制限されることがある。固定ガイダー744は、移動ガイダー742より半径方向外側に配置され、移動ガイダー742を支持する。
【0481】
固定ガイダー744は、移動ガイダー742が挿入されて移動されるガイド溝745が形成される。ガイド溝745は移動ガイダー742の回転半径及び曲率に対応するように形成される。
【0482】
ガイド溝745は弧状に形成され、移動ガイダー742の少なくとも一部が挿入される。ガイド溝745は下側方向に凹んで形成される。ガイド溝745に移動ガイダー742が挿入され、ガイド溝745が移動ガイダー742を支持する。
【0483】
移動ガイダー742の回転時、ガイド溝745の前方側端745aに移動ガイダー742が支持されて移動ガイダー742の一側方向(ブローイングスペースに突出する方向)の回転を制限することができる。
【0484】
移動ガイダー742の回転時、ガイド溝745の後方側端745bに移動ガイダー742が支持されて移動ガイダー742の他側方向(タワー内部に収納されるための方向)の回転を制限することができる。
【0485】
また、摩擦低減部材746は、移動ガイダー742の移動時、移動ガイダー742及び固定ガイダー744の摩擦を低減する。
【0486】
本実施形態において、摩擦低減部材746はローラーが使用され、移動ガイダー742と固定ガイダー744の間に転がり摩擦を提供する。ローラーの軸は上下方向に形成され、移動ガイダー742に結合される。
【0487】
摩擦低減部材746により摩擦及び作動騒音を低減できる。摩擦低減部材746の少なくとも一部は移動ガイダー742の半径方向外側に突出する。
【0488】
摩擦低減部材746は弾性材質で形成され、半径方向に対して固定ガイダー744に弾性支持される。
【0489】
すなわち、移動ガイダー742の代わりに摩擦低減部材746が固定ガイダー744を弾性支持し、ガイドボード710の回転時の摩擦及び作動騒音を低減できる。
【0490】
本実施形態において、摩擦低減部材746がガイド溝745の前方側端745a及び後方側端745bと接触する。
【0491】
一方、ガイドモータ720を支持し、ガイドモータ720をタワーに固定するためのモ
ータマウント760がさらに配置される。
【0492】
モータマウント760は、ガイドモータ720の下部に配置され、ガイドモータ720を支持する。ガイドモータ720は、モータマウント760に組み立てられる。
【0493】
本実施形態において、モータマウント760はタワーの内側壁114、124に結合する。モータマウント760は内側壁114、124と一体で製作される。
【0494】
<エアガイドの他の実施形態>
【0495】
図40及び
図41を参照すると、吐出空間103には空気の流動方向を水平方向に転換させるためのエアガイド160が配置される。エアガイド160は複数配置されてもよい。
【0496】
エアガイド160は、下側から上側に流動する空気を水平方向に方向転換させ、方向転換した空気は吐出口117、127に流動する。
【0497】
エアガイドの区分が必要な場合、第1タワー110の内部に配置されたものを第1エアガイド161といい、第2タワー120の内部に配置されたものを第2エアガイド162という。
【0498】
第1エアガイド161は複数配置され、複数の第1エアガイド161は上下方向に配置される。第2エアガイド162は複数配置され、複数の第2エアガイド162は上下方向に配置される。
【0499】
正面から見ると、第1エアガイド161は、第1タワー110の内側壁及び/又は外側壁に結合される。側面から見ると、第1エアガイド161は後方側端161aが第1吐出口117に近接し、前方側端161bが第1タワー110の前端と離隔される。
【0500】
下側において流動する空気を第1吐出口117に案内するために、複数の第1エアガイド161の少なくともいずれか1つは下側から上側に凸な曲面で形成される。
【0501】
複数の第1エアガイド161の少なくともいずれか1つは前方側端161bが後方側端161aより低く配置され、これにより、下側において流動した空気との抵抗を最小化しながら、空気を第1吐出口117に案内する。
【0502】
第1エアガイド161の左側端161cのうち、少なくとも一部は第1タワー110の左側壁に密着又は結合する。第1エアガイド161の右側端161dの少なくとも一部は第1タワー110の右側壁に密着又は結合する。
【0503】
そのため、吐出空間103に沿って上側に移動する空気は、第1エアガイド161の前端から後端に流動される。第2エアガイド162は第1エアガイド161と左右対称になる。
【0504】
正面から見ると、第2エアガイド162は、第2タワー120の内側壁及び/又は外側壁に結合される。側面から見ると、第2エアガイド162は後方側端162aが第2吐出口127に近接し、前方側端162bは第2タワー120の前端と離隔される。
【0505】
下側において流動される空気を第2吐出口127に案内するために、複数の第2エアガイド162の少なくとも1ずれか1つは下側から上側に凸な曲面で形成される。
【0506】
複数の第2エアガイド162の少なくとも1ずれか1つは前方側端162bが後方側端162aより低く配置され、これにより、下側において流動した空気との抵抗を最小化するとともに、空気を第2吐出口127に案内する。
【0507】
第2エアガイド162の左側端162cのうち少なくとも一部は第2タワー120の左側壁に密着又は結合する。第2エアガイド162の右側端162dの少なくとも一部は第1タワー110の右側壁に密着又は結合する。
【0508】
本実施形態において、第2エアガイド162は4つが配置され、下側から上側方向に第2-1エアガイド162-1、第2-2エアガイド162-2、第2-3エアガイド162-3、第2-4エアガイド162-4という。
【0509】
第2-1エアガイド162-1及び第2-2エアガイド162-2は、前端162bが後端162aより低く配置され、空気を後方上側に向くようにガイドする。
【0510】
それに対して、第2-3エアガイド162-3及び第2-4エアガイド162-4は後端162aが前端162bより低く配置され、空気を後方下側に向くようにガイドする。
【0511】
このようなエアガイドの配置は、吐出空気がブローイングスペース105の高さ中間に収束されるようにするためであり、これにより吐出空気の到達距離を増加させることができる。
【0512】
第2-1エアガイド162-1及び第2-2エアガイド162-2は、それぞれ上側に凸な曲面で形成され、下側に配置された第2-1エアガイド162-1が第2-2エアガイド162-2よりも凸な形成となり得る。
【0513】
第2-3エアガイド162-3及び第2-4エアガイド162-4のうち下側に配置された第2-3エアガイド162-3は上側に凸状であるが、第2-4エアガイド162-4は平板状に形成される。
【0514】
下側に配置された第2-2エアガイド162-2が第2-3エアガイド162-3よりもっと凸な曲面を形成する。すなわち、下側から上側に行くほどエアガーデニングの曲面は漸進的に平坦化する。
【0515】
最上側に配置された第2-4エアガイド162-4は後端162aが前端162bより低く平らな形態で形成される。第1エアガイド161の構成は、第2エアガイド162の構成と左右対称であるため、詳細な説明を省略する。
【0516】
図42を参照すると、
図42は、本発明のまた他の実施形態による空気調和機を示す。
【0517】
図42を参照すると、タワーベース130の上側面131を上下方向に貫通する第3吐出口132が形成される。第3吐出口132には濾過空気をガイドする第3エアガイド133がさらに配置される。
【0518】
第3エアガイド133は、上下方向に対して傾斜して配置される。第3エアガイド133の上側端133aは前方に配置され、下側端133bは後方に配置される。すなわち、上側端133aが下側端133bより前方に配置される。
【0519】
第3エアガイド133は、前後方向に配置された複数のベーンを含む。
【0520】
第3エアガイド133は第1タワー110と第2タワー120の間に配置され、ブローイングスペース105の下側に配置され、ブローイングスペース105に向かって空気を吐出する。垂直方向に対する第3エアガイド133の傾きをエアガイド角度(C)と定義する。
【0521】
前述の特徴、構成、効果などは、本発明の前記実施形態の少なくとも1つに含まれ、1つの実施形態のみに限定されてはならない。また、それぞれの実施形態に例示されたこのような特徴、構成、効果などは、当該分野に通常の知見を有する者が相互結合するか修正することにより、他の実施形態に対しても実装できる。従って、このような結合又は修正に関連した事項は、添付の請求項に開示された本発明の範囲及び思想に含まれるものとみなされなければならない。