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特開2022-189871分離部が縮小されたインダクタコイルを有するエアロゾル発生装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189871
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】分離部が縮小されたインダクタコイルを有するエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/465 20200101AFI20221215BHJP
【FI】
A24F40/465
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165198
(22)【出願日】2022-10-14
(62)【分割の表示】P 2020507065の分割
【原出願日】2018-08-09
(31)【優先権主張番号】17185601.6
(32)【優先日】2017-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】フルサ オレク
(72)【発明者】
【氏名】ミロノフ オレク
(72)【発明者】
【氏名】リーヴェル トニー
(72)【発明者】
【氏名】ジノヴィク イハル ニコラエヴィチ
(57)【要約】
【課題】
インダクタからサセプタ素子へのエネルギー伝達を改善するエアロゾル発生装置を提供する。
【解決手段】
エアロゾル発生物品(14)の少なくとも一部分を受容するためのチャンバー(18)を画定するハウジング(16)と、チャンバー(18)の中に配置されたインダクタコイル(26)とを備えるエアロゾル発生装置(12)が提供されている。エアロゾル発生装置(12)はまた、使用時にインダクタコイル(26)が交番磁界を発生してサセプタ素子(24)を誘導加熱し、これによってインダクタコイル(26)の中に受容されたエアロゾル発生物品(14)の少なくとも一部分を加熱するように、インダクタコイル(26)に接続された、かつ交流電流をインダクタコイル(26)に提供するように構成された電源(32)およびコントローラー(30)を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受容するためのチャンバーを画定する、ハウジングと、
前記チャンバーの中に少なくとも部分的に配置されたインダクタコイルであって、前記ハウジングが前記チャンバーの内表面内に陥凹部を画定し、前記インダクタコイルが少なくとも部分的に前記陥凹部内に配置されている、インダクタコイルと、
使用時に前記インダクタコイルが交番磁界を発生してサセプタ素子を誘導加熱し、これによって前記インダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を加熱するように、前記インダクタコイルに接続された、かつ交流電流を前記インダクタコイルに提供するように構成された電源およびコントローラーと、を備えるエアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記インダクタコイルの中に少なくとも部分的に配置された細長いサセプタ素子をさらに備える、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記インダクタコイルが、前記インダクタコイルの中のエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受容するように構成されていて、かつエアロゾル発生物品が前記インダクタコイル内に受容されている時に、前記インダクタコイルが前記エアロゾル発生物品に接触するように構成されている、請求項1または2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記インダクタコイルの外表面が前記ハウジングの一部分でオーバーモールドされていて、前記ハウジングの前記オーバーモールドされた部分が前記陥凹部を形成する、請求項1、2、または3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記インダクタコイルが、前記インダクタコイルの巻線が前記チャンバーの内表面に対して付勢されるように、弾性材料から形成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記インダクタコイルの各巻線が、前記インダクタコイルの隣接する巻線に接触する、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記インダクタコイルが、導電性コアおよび前記導電性コアを包囲する外層を備えるワイヤーから形成されていて、前記外層が電気絶縁性材料を含む、請求項6に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記インダクタコイルが、長方形の断面形状を有するワイヤーから形成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記インダクタコイルの各巻線の平面が、前記インダクタコイルの隣接する巻線の平面と接触する、請求項8に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記インダクタコイルが、エアロゾル発生物品を受容するために前記インダクタコイルを通って延びる内腔を画定し、かつ前記インダクタコイルの複数の連続した巻線が、一定の断面積を有する前記内腔の第一の部分を画定する、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記内腔が第一の端、第二の端、および前記第一の端と前記第二の端との間に延びる長さを有し、かつ前記内腔がその長さに沿って一定の断面積を有する、請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記インダクタコイルの中に挿入されたエアロゾル発生物品が前記内腔の第一の端を通して前記内腔に入るように、前記インダクタコイルが前記ハウジングの中に配設されていて、前記内腔の第二の部分が、前記内腔の前記第一の部分と前記内腔の前記第一の端との間に延び、前記第二の部分の断面積が前記第一の部分から前記第一の端に向かう方向で増大する、請求項10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記内腔が前記第一の端の反対側の第二の端を有し、前記内腔の前記第一の部分が前記内腔の前記第二の部分と前記第二の端との間に延びる、請求項12に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置と、エアロゾル形成基体を有し、かつ前記エアロゾル発生装置で使用するために構成されたエアロゾル発生物品とを備える、エアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生物品に接触するように配設されたインダクタコイルを有するエアロゾル発生装置に関する。本発明はまた、エアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置で使用するためのエアロゾル発生物品とを備えるエアロゾル発生システムに関する。
【背景技術】
【0002】
たばこプラグなどのエアロゾル形成基体を加熱するために電気ヒーターを有するエアロゾル発生装置が使用される数多くの電気的に作動するエアロゾル発生システムが、当該技術分野において提唱されてきた。こうしたエアロゾル発生システムの一つの目的は、従来の紙巻たばこにおけるたばこの燃焼および熱分解によって生成されるタイプの周知の有害な煙成分を減少させることである。典型的に、エアロゾル発生基体は、エアロゾル発生装置のチャンバーまたはくぼみの中に挿入されているエアロゾル発生物品の一部として提供されている。一部の周知のシステムにおいて、エアロゾルを形成することができる揮発性成分を放出することが可能な温度にエアロゾル形成基体を加熱するために、加熱ブレードなどの抵抗発熱体は、物品がエアロゾル発生装置内に受容されている時にエアロゾル形成基体の中に、またはその周りに挿入される。その他のエアロゾル発生システムにおいて、抵抗発熱体ではなく誘導ヒーターが使用されている。誘導ヒーターは典型的に、エアロゾル発生装置の一部を形成するインダクタと、エアロゾル発生装置の中にあって、かつエアロゾル形成基体と熱的に近接するように配設された導電性サセプタ素子とを備える。使用中、インダクタは交番磁界を発生して、サセプタ素子内に渦電流およびヒステリシス損失を生成し、サセプタ素子の加熱を生じさせ、これによってエアロゾル形成基体を加熱する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
誘導加熱システムは、インダクタからサセプタ素子への誘導エネルギー伝達に依存する。インダクタからサセプタ素子へのエネルギー伝達を改善するエアロゾル発生装置を提供することが望ましいことになる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第一の態様によると、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受容するためのチャンバーを画定するハウジングと、チャンバーの中に少なくとも部分的に配置されたインダクタコイルとを備えるエアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置は、使用時にインダクタコイルが交番磁界を発生してサセプタ素子を誘導加熱し、これによってチャンバーの中に受容されたエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を加熱するように、インダクタコイルに接続された、かつ交流電流をインダクタコイルに提供するように構成された電源およびコントローラーも備える。
【0005】
本明細書で使用される「長軸方向」という用語は、エアロゾル発生装置またはエアロゾル発生物品の主軸に沿った方向を説明するために使用され、「横断方向」という用語は、長軸方向に対して直角を成す方向を説明するために使用されている。チャンバーまたはインダクタコイルを参照する時、「長軸方向」という用語は、エアロゾル発生物品がチャンバーまたはインダクタコイルの中に挿入される方向を指し、また「横断方向」という用語は、エアロゾル発生物品がチャンバーまたはインダクタコイルの中に挿入される方向と直角を成す方向を指す。
【0006】
本明細書で使用される「幅」という用語は、エアロゾル発生装置の、またはエアロゾル発生物品の構成要素の、その長さに沿った特定の場所での、横断方向の主要な寸法を指す。「厚さ」という用語は、エアロゾル発生装置の、またはエアロゾル発生物品の構成要素の、幅と直角を成す横断方向における寸法を指す。
【0007】
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体に関する。こうした揮発性化合物は、エアロゾル形成基体を加熱することによって放出されてもよい。エアロゾル形成基体はエアロゾル発生物品の一部である。
【0008】
本明細書で使用される「エアロゾル発生物品」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有するエアロゾル形成基体を含む物品を指す。例えば、エアロゾル発生物品は、システムの近位端またはユーザー側の端でマウスピースを吸うまたは吸煙するユーザーによって直接吸入可能なエアロゾルを発生する物品であってもよい。エアロゾル発生物品は使い捨てであってもよい。たばこを含むエアロゾル形成基体を含む物品は、たばこスティックと呼ばれる。
【0009】
本明細書で使用される「エアロゾル発生装置」という用語は、エアロゾル発生物品と相互作用してエアロゾルを発生する装置を指す。
【0010】
本明細書で使用される「エアロゾル発生システム」という用語は、本明細書でさらに記述および図示される通りのエアロゾル発生物品と、本明細書でさらに記述および図示される通りのエアロゾル発生装置との組み合わせを指す。エアロゾル発生システムにおいて、エアロゾル発生物品とエアロゾル発生装置は協働して、呼吸に適したエアロゾルを発生する。
【0011】
本明細書で使用される「細長い」という用語は、その幅と厚さの両方より大きい(例えば、二倍)長さを有する構成要素を指す。
【0012】
本明細書で使用される「サセプタ素子」は、変化する磁界に供された時に加熱する導電性素子を意味する。これはサセプタ素子内で誘起された渦電流、またはヒステリシス損失、または渦電流とヒステリシス損失の両方の結果でありうる。使用時に、サセプタ素子は、エアロゾル発生装置のインダクタコイル内に受容されたエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体と熱的に接触して、または熱的に近接して位置する。このようにして、エアロゾル形成基体は、エアロゾルが形成されるように、使用中にサセプタ素子によって加熱される。サセプタ素子は、エアロゾル発生装置の一部またはエアロゾル発生物品の一部を形成してもよい。
【0013】
有利なことに、抵抗ヒーターに関連する電力損失、特に抵抗ヒーターと電源の間の接続部における接触抵抗に起因する損失を理由に、抵抗加熱ではなく誘導加熱の使用はエネルギー変換の改善を提供しうる。
【0014】
有利なことに、インダクタコイルをチャンバーの中に少なくとも部分的に配置することは、インダクタコイルとサセプタ素子の間の距離を減少または最小化しうる。有利なことに、インダクタコイルをチャンバーの中に少なくとも部分的に配置することは、インダクタコイルとエアロゾル発生物品の間のいかなる介在する材料も排除しうる。有利なことに、これらの特徴のうちの一方または両方は、インダクタコイルからサセプタ素子への誘導エネルギー伝達を最大化しうる。これは、サセプタ素子が使用中にエアロゾル発生物品の内側に位置付けられている実施形態において特に有意でありうる。
【0015】
エアロゾル発生物品は、インダクタコイルの中に少なくとも部分的に配置されたサセプタ素子を備えてもよい。有利なことに、エアロゾル発生装置の一部としてインダクタコイルおよびサセプタ素子の両方を提供することは、単純かつ安価で頑丈なエアロゾル発生物品を構築することを可能にする。エアロゾル発生物品は典型的には使い捨てであり、またエアロゾル発生物品が動作されるエアロゾル発生装置よりもずっと大量に製造される。その結果、物品のコストを低減することは(それがたとえ、より高価な装置を必要とする場合でも)、製造者および消費者の両方にとって著しいコスト節約をもたらすことができる。
【0016】
サセプタ素子は細長いサセプタ素子であることが好ましい。細長いサセプタ素子は、エアロゾル発生物品がインダクタコイルの中に挿入されている時に、エアロゾル発生物品の中への挿入のために配設されていることが好ましい。有利なことに、エアロゾル発生物品の中への挿入のために配設された細長いサセプタ素子は、サセプタ素子からエアロゾル発生物品のエアロゾル形成基体への熱伝達を最適化しうる。
【0017】
サセプタ素子は、チャンバーの閉鎖端からインダクタコイルおよびチャンバーの中に延びることが好ましい。
【0018】
インダクタコイルは、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分がチャンバーの中に受容されている時、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分をインダクタコイルの中に受容するように構成されてもよい。インダクタコイルは、エアロゾル発生物品がインダクタコイルの中に受容されている時、インダクタコイルがエアロゾル発生物品に接触するように構成されていることが好ましい。
【0019】
有利なことに、インダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品と接触するようにインダクタコイルを構成することは、使用中にエアロゾル発生物品の加熱を増大させる場合がある。例えば、インダクタコイルは典型的に、交流電流がインダクタコイルに提供された時に、比較的少量の抵抗加熱を呈する。従って、インダクタコイルとエアロゾル発生物品の間の接触を提供することは、インダクタコイルからエアロゾル発生物品への伝導熱伝達を容易にする場合がある。
【0020】
有利なことに、インダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品と接触するようにインダクタコイルを構成することは、使用中にエアロゾル発生物品をエアロゾル発生装置内に保持することを容易にする場合がある。例えば、インダクタコイルとエアロゾル発生物品の間の接触は、使用中にエアロゾル発生物品がチャンバーから摺動して出るリスクを低減するために望ましい程度の摩擦を提供する場合がある。
【0021】
ハウジングは、ハウジングを通って延び、かつチャンバーと連通する少なくとも一つのスロットを備えてもよい。インダクタコイルは、スロットを通してチャンバーに露出されていて、これによってインダクタコイルはチャンバーの中に受容されたエアロゾル形成物品に接触する。インダクタコイルは、スロットを通してチャンバー内に部分的に延びてもよい。
【0022】
ハウジングは、外側ハウジング部分および内側ハウジング部分を備えてもよく、内側ハウジング部分は、少なくとも一つのスロットを画定する。インダクタコイルの外表面は、外側ハウジング部分の内表面に当接してもよい。インダクタコイルは、インダクタコイルの外表面を外側ハウジング部分の内表面に対して付勢するために弾性材料から形成されてもよい。
【0023】
有利なことに、インダクタコイルが内側ハウジング部分内の少なくとも一つのスロットを通して部分的に延びる実施形態は、ハウジングの中のインダクタコイルの保持を容易にしうる。例えば、インダクタコイルは、チャンバーの中に挿入され、少なくとも一つのスロットの中に拡張され、かつ外側ハウジング部分に対して拡張されてもよい。
【0024】
インダクタコイルはチャンバーの中に配置されてもよい。すなわち、インダクタコイルは、実質的に完全にチャンバーの中に配置されてもよい。ハウジングの内表面は、チャンバーを少なくとも部分的に画定してもよく、インダクタコイルの外表面はハウジングの内表面に当接する。インダクタコイルは、インダクタコイルの外表面をハウジングの内表面に対して付勢するために弾性材料から形成されてもよい。
【0025】
ハウジングは、チャンバーの内表面に陥凹部を画定してもよい。ハウジングの内表面は、陥凹部を形成することが好ましい。インダクタコイルは、陥凹部の中に少なくとも部分的に配置されてもよい。有利なことに、陥凹部は、チャンバーの中のインダクタコイルの保持を容易にする場合がある。
【0026】
陥凹部は、エアロゾル発生装置の組立中にインダクタコイルが陥凹部の中に挿入されるように、ハウジング内に予め形成されてもよい。例えば、インダクタコイルはチャンバーの中に挿入されて、陥凹部の中に拡張されてもよい。これは、別個の製造プロセスにおけるハウジングおよびインダクタコイルの構築を容易にしうる。
【0027】
インダクタコイルの外表面はハウジングの一部分にオーバーモールドされてもよく、ハウジングのオーバーモールドされた部分は陥凹部を形成する。有利なことに、これは、ハウジングを製造することと、インダクタコイルをハウジングと組み立てることとを統合して、単一の製造工程にする。例えば、ハウジングの少なくとも一部分は、予め形成されたインダクタコイルの上にハウジングをオーバーモールドすることによって形成されてもよい。有利なことに、オーバーモールドは、陥凹部の中のインダクタコイルの保持を容易にする場合がある。例えば、オーバーモールド工程は、インダクタコイルの外表面をハウジングに接着する場合がある。
【0028】
ハウジングは、チャンバーの長さに沿って実質的に一定の断面形状を有するチャンバーを画定してもよい。例えば、チャンバーは、円状の円筒形状または楕円状の円筒形状などの、実質的に円筒形状を有する容積を画定してもよい。インダクタコイルの外表面は、チャンバーの内表面に当接してもよい。インダクタコイルは、インダクタコイルの外表面をチャンバーの内表面に対して付勢するために弾性材料から形成されてもよい。インダクタコイルの外表面は、例えば接着剤を使用して、チャンバーの内表面に接着されてもよい。
【0029】
本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかにおいて、インダクタコイルの各巻線は、インダクタコイルの隣接する巻線から間隙を介してもよい。有利なことに、隣接する巻線間の間隔は、インダクタコイルの巻線の間にらせん状のチャネルを形成してもよい。有利なことに、らせん状のチャネルは、エアロゾル発生物品がチャンバーの中に受容されている時に、チャンバーを通る気流を容易にしうる。例えば、インダクタコイルがインダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品と接触するように構成された実施形態において、気流は、エアロゾル発生物品がインダクタコイルの中に受容されている時に、らせん状のチャネルに沿って通ってもよい。有利なことに、隣接する巻線間の間隔は、らせん状のチャネルに望ましい断面積を提供するように調節されうる。有利なことに、これは、例えば望ましい引き出し抵抗を提供する場合がある。
【0030】
インダクタコイルは、インダクタコイルの各巻線がインダクタコイルの隣接する巻線に接触するように構成されてもよい。有利なことに、これはインダクタコイルの隣接する巻線の間の間隙を無くす。有利なことに、これは汚染物質または破片がインダクタコイルの巻線の間に引っかかるリスクを低減または無くしうる。これは、インダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品と接触するようにインダクタコイルが配設されているため、特に有利である。有利なことに、インダクタコイルの隣接する巻線の間の間隙を無くすことは、インダクタコイルの単位長さ当たりの巻線の数を増加させ、これはインダクタコイルのインダクタンスを増加させる。
【0031】
インダクタコイルは導電性コアおよび導電性コアを包囲する外層を備えるワイヤーから形成されていて、外層は電気絶縁性材料を含むことが好ましい。有利なことに、外層は、インダクタコイルの隣接する巻線の間の電気的短絡を防止する。有利なことに、外層は、インダクタコイル内に受容されたエアロゾル発生物品からインダクタコイルを電気的に絶縁する。外層は、ガラスおよびセラミックのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0032】
インダクタコイルは、実質的に長方形の断面形状を有するワイヤーから形成されてもよい。本明細書で使用される長方形の形状は、正方形を含む任意の直角平行四辺形であってもよい。インダクタコイルは、実質的に正方形の断面形状を有するワイヤーから形成されていることが好ましい。
【0033】
有利なことに、実質的に長方形の断面形状を有するワイヤーからインダクタコイルを形成することは、各巻線が隣接する巻線に接触する実施形態におけるインダクタコイルの隣接する巻線の間の間隙を無くすことを容易にする場合がある。インダクタコイルの各巻線の平面は、インダクタコイルの隣接する巻線の平面と接触することが好ましい。
【0034】
インダクタコイルは、エアロゾル発生物品を受容するためにインダクタコイルを通って延びる内腔を画定することが好ましい。インダクタコイルが実質的に長方形の断面形状を有するワイヤーから形成されていて、かつ各巻線が隣接する巻線に接触する実施形態において、インダクタコイルの複数の連続巻線は、一定の断面積を有する内腔の第一の部分を画定することが好ましい。有利なことに、一定の断面積を有する内腔の第一の部分は、インダクタコイルの内表面の滑らかな部分を形成しうる。有利なことに、インダクタコイルの内表面の滑らかな部分は、インダクタコイルの中にエアロゾル発生物品を挿入することを容易にしうる。有利なことに、インダクタコイルの内表面の滑らかな部分は、インダクタコイルとインダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品との間の接触面積を増大しうる。有利なことに、これはインダクタコイルの中のエアロゾル発生物品の保持を容易にしうる。
【0035】
内腔は、第一の端、第二の端、および第一の端と第二の端との間に延びる長さを有することが好ましい。
【0036】
内腔は、その長さに沿って実質的に一定の断面積を有してもよい。
【0037】
インダクタコイルは、インダクタコイルの中に挿入されたエアロゾル発生物品が内腔の第一の端を通して内腔に入るように、ハウジングの中に配設されてもよい。インダクタコイルが一定の断面積を有する内腔の第一の部分を画定する実施形態において、インダクタコイルは、内腔の第一の部分と内腔の第一の端との間に延びる内腔の第二の部分を画定してもよく、第二の部分の断面積は第一の部分から第一の端に向かう方向で増大する。有利なことに、これはエアロゾル発生物品をインダクタコイルの中に挿入することを容易にしうるテーパー付き断面積を内腔に提供しうる。第一の端での内腔の断面積は、第一の部分の中の内腔の断面積より大きいことが好ましい。第一の部分の中の内腔の断面積は、インダクタコイルの中への挿入のために構成されたエアロゾル発生物品の一部分の断面積と実質的に同一であることが好ましい。
【0038】
内腔の第一の部分は、内腔の第二の部分と第二の端との間に延びてもよい。
【0039】
インダクタコイルの外表面がハウジングによって画定された陥凹部またはチャンバーの内表面に当接する実施形態において、陥凹部またはチャンバーの断面プロファイルの変化は、内腔の断面プロファイルの変化に対応することが好ましい。
【0040】
エアロゾル発生装置がサセプタ素子を備える実施形態において、サセプタ素子は、エアロゾル形成基体をエアロゾル化するのに十分な温度に誘導加熱されることができる任意の材料から形成されてもよい。サセプタ素子のための適切な材料としては黒鉛、モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス鋼、ニオブ、アルミニウムが挙げられる。好ましいサセプタ素子は金属または炭素を含む。サセプタ素子は、例えばフェライト鉄、強磁性鋼またはステンレス鋼などの強磁性合金、強磁性粒子、フェライトなどの強磁性材料を含む、またはその強磁性材料から成ることが好ましい。適切なサセプタ素子はアルミニウムであってよく、またはアルミニウムを含んでもよい。サセプタ素子は、約5%超の強磁性材料もしくは常磁性材料を含むことが好ましく、約20%超の強磁性材料もしくは常磁性材料を含むことが好ましく、約50%超または90%超の強磁性材料もしくは常磁性材料を含むことがより好ましい。好ましいサセプタ素子は摂氏約250度を超える温度に加熱されてもよい。
【0041】
サセプタ素子は、非金属コア上に配置された金属層を有する非金属コアを含んでもよい。例えば、サセプタ素子は、セラミックコアまたは基体の外表面上に形成された一つ以上の金属トラックを含んでもよい。
【0042】
サセプタ素子は、保護外部層、例えば保護セラミック層または保護ガラス層を有してもよい。保護外部層は、サセプタ素子を封入してもよい。サセプタ素子は、サセプタ材料のコアの上に形成された、ガラス、セラミック、または不活性金属によって形成された保護被覆を備えてもよい。
【0043】
サセプタ素子は任意の適切な断面を有してもよい。例えば、サセプタ素子は、正方形、楕円形、長方形、三角形、五角形、六角形または類似の断面形状を有してもよい。サセプタ素子は、平面形状または平坦な断面形状を有してもよい。
【0044】
サセプタ素子は、中実であってもよく、中空であってもよく、または多孔性であってもよい。サセプタ素子は中実であることが好ましい。
【0045】
サセプタ素子が平面形状または平坦な断面形状を有する実施形態において、サセプタ素子は約1ミリメートル~約8ミリメートルの厚さを有することが好ましく、約3ミリメートル~約5ミリメートルの厚さを有することがより好ましい。サセプタ素子の厚さは、エアロゾル発生装置の長軸方向で測定される。サセプタ素子は、約3ミリメートル~約12ミリメートルの幅または直径を有することが好ましく、約4ミリメートル~約10ミリメートルの幅または直径を有することがより好ましく、約5ミリメートル~約8ミリメートルの幅または直径を有することがより好ましい。サセプタ素子の幅または直径は、その厚さに対して直角である。
【0046】
サセプタ素子が細長いサセプタ素子である実施形態において、細長いサセプタ素子はピン、ロッド、ブレード、またはプレートの形態であることが好ましい。細長いサセプタ素子は5ミリメートル~15ミリメートルの長さ、例えば6ミリメートル~12ミリメートル、または8ミリメートル~10ミリメートルの長さを有することが好ましい。細長いサセプタ素子は、約1メートル~約8ミリメートルの幅を有することが好ましく、約3ミリメートル~約5ミリメートルの幅を有することがより好ましい。細長いサセプタ素子は、約0.01ミリメートル~約2ミリメートルの厚さを有してもよい。細長いサセプタ素子は一定の断面、例えば円形断面を有する場合、1ミリメートル~5ミリメートルの好ましい幅または直径を有する。
【0047】
エアロゾル発生装置は携帯型であることが好ましい。エアロゾル発生装置は従来の葉巻たばこまたは紙巻たばこと匹敵するサイズを有してもよい。エアロゾル発生装置は、およそ30ミリメートル~およそ150ミリメートルの全長を有してもよい。エアロゾル発生装置は、およそ5ミリメートル~およそ30ミリメートルの外径を有してもよい。
【0048】
エアロゾル発生装置ハウジングは細長くてもよい。ハウジングは任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。適切な材料の例としては、金属、合金、プラスチック、もしくはこれらの材料のうちの一つ以上を含有する複合材料、または食品もしくは医薬品用途に適切な熱可塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリエチレンが挙げられる。材料は軽く、かつ脆くないことが好ましい。
【0049】
ハウジングはマウスピースを備えてもよい。マウスピースは少なくとも一つの空気吸込み口と、少なくとも一つの空気出口とを備えてもよい。マウスピースは二つ以上の空気吸込み口を備えてもよい。空気吸込み口のうちの一つ以上は、エアロゾルがユーザーに送達される前にエアロゾルの温度を低減してもよく、またエアロゾルがユーザーに送達される前にエアロゾルの濃度を低下させてもよい。
【0050】
別の方法として、マウスピースはエアロゾル発生物品の一部として提供されてもよい。
【0051】
本明細書で使用される「マウスピース」という用語は、ハウジングのチャンバー内に受容されたエアロゾル発生物品からエアロゾル発生装置によって発生されたエアロゾルを直接吸い込むためにユーザーの口の中に定置されているエアロゾル発生装置の一部分を指す。
【0052】
エアロゾル発生装置は、装置を起動するためのユーザーインターフェース、例えば装置の加熱を開始するボタン、または装置またはエアロゾル形成基体の状態を表示するディスプレイを含んでもよい。
【0053】
エアロゾル発生装置は電源を備えてもよい。電源は再充電可能なリチウムイオン電池などの電池であってもよい。別の方法として、電源はコンデンサーなど別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を必要とする場合がある。電源は、装置の一回以上の使用のために十分なエネルギーの蓄積を可能にする容量を有してもよい。例えば、電源は従来の紙巻たばこ1本を喫煙するのにかかる典型的な時間に対応する約6分間、または6分の倍数の時間にわたるエアロゾルの連続的な生成を可能にするのに十分な容量を有してもよい。別の実施例において、電源は所定の吸煙回数、または不連続的な起動を可能にするのに十分な容量を有してもよい。
【0054】
電源はDC電源であってもよい。一実施形態において、電源は、約2.5ボルト~約4.5ボルトの範囲のDC供給電圧、および約1アンペア~約10アンペアの範囲のDC供給電流(約2.5ワット~約45ワットの範囲のDC電源に相当)を有するDC電源である。
【0055】
電源は高周波で動作するように構成されてもよい。本明細書で使用される「高周波振動電流」という用語は、約500キロヘルツ~約30メガヘルツの周波数を有する、振動する電流を意味する。高周波振動電流は、約1メガヘルツ~約30メガヘルツの周波数を有してもよく、約1メガヘルツ~約10メガヘルツの周波数を有することが好ましく、約5メガヘルツ~約8メガヘルツの周波数を有することがより好ましい。
【0056】
エアロゾル発生装置は、インダクタコイルに接続されたコントローラーと、電源とを備える。コントローラーは、電源からインダクタコイルへの電力供給を制御するように構成されている。コントローラーはマイクロプロセッサを備えてもよく、これはプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコントローラー、または特定用途向け集積回路チップ(ASIC)もしくは制御を提供する能力を有するその他の電子回路であってもよい。コントローラーはさらなる電子構成要素を備えてもよい。コントローラーはインダクタコイルへの電流の供給を調節するように構成されてもよい。電流はエアロゾル発生装置の起動後、インダクタコイルに連続的に供給されてもよく、または断続的(例えば、毎回の吸煙ごと)に供給されてもよい。コントローラーは有利なことにDC/ACインバータを備えてもよく、これはクラスDまたはクラスEの電力増幅器を備えてもよい。
【0057】
本発明の第二の態様によると、エアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生システムは、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかによる、本発明の第一の態様によるエアロゾル発生装置を備える。エアロゾル発生システムはまた、エアロゾル形成基体を有する、かつエアロゾル発生装置で使用するために構成されたエアロゾル発生物品を備える。
【0058】
エアロゾル発生物品はサセプタ素子を備えてもよい。エアロゾル発生装置がサセプタ素子を含む実施形態において、エアロゾル発生物品内のサセプタ素子は、エアロゾル発生装置内のサセプタ素子とは別の追加のサセプタ素子であってもよい。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置がサセプタ素子を含まない実施形態において、サセプタ素子を備えることが好ましい。
【0059】
サセプタ素子は、エアロゾル形成基体に隣接して位置付けられてもよい。サセプタはエアロゾル形成基体の中に位置付けられていることが好ましい。
【0060】
サセプタ素子は、本発明の第一の態様に関して本明細書に記載の随意の特徴または好ましい特徴のうちのいずれかを備えてもよい。
【0061】
エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。ニコチン含有エアロゾル形成基体はニコチン塩マトリクスであってもよい。エアロゾル形成基体は植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体はたばこを含んでもよい。エアロゾル形成基体は、加熱に伴いエアロゾル形成基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含むたばこ含有材料を含んでもよい。別の方法として、エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化した植物由来材料を含んでもよい。エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料を含んでもよい。均質化したたばこ材料は、粒子状たばこを凝集することによって形成されてもよい。特に好ましい実施形態において、エアロゾル形成基体は均質化したたばこ材料の捲縮したシートの集合体を含む。本明細書で使用される「捲縮したシート」という用語は、複数の実質的に平行した隆起またはコルゲーションを有するシートを意味する。
【0062】
エアロゾル形成基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。エアロゾル形成体は、使用時に高密度の安定したエアロゾルの形成を容易にし、かつシステムの動作温度にて熱分解に対して実質的に抵抗性である任意の適切な周知の化合物または化合物の混合物である。適切なエアロゾル形成体は当業界で周知であり、これには多価アルコール(トリエチレングリコール、1、3-ブタンジオール、およびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、またはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコールまたはその混合物(トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールなど)である。エアロゾル形成体は、グリセリンであることが好ましい。存在する場合、均質化したたばこ材料は、乾燥質量基準で5パーセント以上のエアロゾル形成体含有量を有してもよく、また乾燥質量基準で5重量パーセント~30重量パーセントのエアロゾル形成体含有量を有することが好ましい。エアロゾル形成基体は、その他の添加物および成分(風味剤など)を含んでもよい。
【0063】
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、エアロゾル発生物品およびエアロゾル発生装置のチャンバーは、物品がエアロゾル発生装置のチャンバーの中に部分的に受容されるように配設されてもよい。エアロゾル発生装置のチャンバーおよびエアロゾル発生物品は、物品がエアロゾル発生装置のチャンバーの中に完全に受容されるように配設されてもよい。
【0064】
エアロゾル発生物品は実質的に円筒状であってもよい。エアロゾル発生物品は実質的に細長くてもよい。エアロゾル発生物品は、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す周囲とを有してもよい。エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成基体を含有するエアロゾル形成セグメントとして提供されてもよい。エアロゾル形成セグメントは実質的に円筒状であってもよい。エアロゾル形成セグメントは実質的に細長くてもよい。エアロゾル形成セグメントはまた、長さと、その長さに対して実質的に直角を成す円周とを有してもよい。
【0065】
エアロゾル発生物品は、およそ30ミリメートル~およそ100ミリメートルの全長を有してもよい。一実施形態において、エアロゾル発生物品は、およそ45ミリメートルの全長を有してもよい。エアロゾル発生物品は、およそ5ミリメートル~およそ12ミリメートルの外径を有してもよい。一実施形態において、エアロゾル発生物品は、およそ7.2ミリメートルの外径を有してもよい。
【0066】
エアロゾル形成基体は、約7ミリメートル~約15ミリメートルの長さを有するエアロゾル形成セグメントとして提供されてもよい。一実施形態において、エアロゾル形成セグメントは、およそ10ミリメートルの長さを有してもよい。別の方法として、エアロゾル形成セグメントは、およそ12ミリメートルの長さを有してもよい。
【0067】
エアロゾル発生セグメントは、エアロゾル発生物品の外径にほぼ等しい外径を有することが好ましい。エアロゾル形成セグメントの外径は、およそ5ミリメートル~およそ12ミリメートルであってもよい。一実施形態において、エアロゾル形成セグメントは、およそ7.2ミリメートルの外径を有してもよい。
【0068】
エアロゾル発生物品は、フィルタープラグを備えてもよい。フィルタープラグは、エアロゾル発生物品の下流端に位置してもよい。フィルタープラグは、セルロースアセテートフィルタープラグであってもよい。一実施形態において、フィルタープラグはおよそ7ミリメートルの長さであるが、およそ5ミリメートル~およそ10ミリメートルの長さを有してもよい。
【0069】
エアロゾル発生物品は外側紙ラッパーを備えてもよい。さらに、エアロゾル発生物品は、エアロゾル形成基体とフィルタープラグとの間に分離部を備えてもよい。分離部は、およそ18ミリメートルであってもよいが、およそ5ミリメートル~およそ25メートルの範囲であってもよい。
【0070】
本発明の第三の態様によると、エアロゾル発生装置と、サセプタ素子と、エアロゾル形成基体を含むエアロゾル発生物品とを備えるエアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品がインダクタコイルの中に受容されている時にインダクタコイルがエアロゾル発生物品に接触するように、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分をインダクタコイルの中に受容するために、ハウジングおよびハウジングの中に配置されたインダクタコイルを備える。サセプタ素子は、インダクタコイルの中のサセプタ素子の少なくとも一部分の配置のために構成されている。エアロゾル発生装置はまた、使用時にインダクタコイルが交番磁界を発生してサセプタ素子を誘導加熱し、これによってインダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を加熱するように、インダクタコイルに接続された、かつ交流電流をインダクタコイルに提供するように構成された電源およびコントローラーを備える。
【0071】
エアロゾル発生装置は、本発明の第一の態様に関して本明細書に記載の随意の特徴または好ましい特徴のうちのいずれかを備えてもよい。
【0072】
エアロゾル発生物品は、本発明の第二の態様に関して本明細書に記載の随意の特徴または好ましい特徴のうちのいずれかを備えてもよい。
【0073】
本発明の第四の態様によると、エアロゾル発生物品がインダクタコイルの中に受容されている時にインダクタコイルがエアロゾル発生物品に接触するように、エアロゾル発生物品の少なくとも一部分をインダクタコイルの中に受容するための、ハウジングおよびハウジングの中に配置されたインダクタコイルを備えるエアロゾル発生装置が提供されている。エアロゾル発生装置はまた、使用時にインダクタコイルが交番磁界を発生してサセプタ素子を誘導加熱し、これによってインダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を加熱するように、インダクタコイルに接続された、かつ交流電流をインダクタコイルに提供するように構成された電源およびコントローラーを備える。
【0074】
有利なことに、インダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品と接触するようにインダクタコイルを構成することは、使用中にエアロゾル発生物品の加熱を増大させる場合がある。例えば、インダクタコイルは典型的に、交流電流がインダクタコイルに提供された時に、比較的少量の抵抗加熱を呈する。従って、インダクタコイルとエアロゾル発生物品の間の接触を提供することは、インダクタコイルからエアロゾル発生物品への伝導熱伝達を容易にする場合がある。
【0075】
有利なことに、インダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品と接触するようにインダクタコイルを構成することは、使用中にエアロゾル発生物品をエアロゾル発生装置内に保持することを容易にする場合がある。例えば、インダクタコイルとエアロゾル発生物品の間の接触は、使用中にエアロゾル発生物品がチャンバーから摺動して出るリスクを低減するために望ましい程度の摩擦を提供する場合がある。
【0076】
有利なことに、インダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品に接触するようにインダクタコイルを配設することは、インダクタコイルとサセプタ素子の間の距離を減少または最小化する場合がある。有利なことに、インダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品に接触するようにインダクタコイルを配設することは、インダクタコイルとエアロゾル発生物品との間のいかなる介在する材料を無くす。有利なことに、これらの特徴のうちの一方または両方は、インダクタコイルからサセプタ素子への誘導エネルギー伝達を最大化しうる。これは、サセプタ素子が使用中にエアロゾル発生物品の内側に位置付けられている実施形態において特に有意でありうる。
【0077】
エアロゾル発生装置はチャンバーを備えてもよい。ハウジングは少なくとも部分的にチャンバーを画定してもよい。チャンバーは開放端を含むことが好ましく、これを通してエアロゾル発生物品がインダクタコイルの中に挿入される。チャンバーは、開放端の反対側の閉鎖端を含むことが好ましい。使用中に、エアロゾル発生物品はインダクタコイルの中に受容されている時、チャンバーの中に受容されている。
【0078】
有利なことに、チャンバーはエアロゾル発生装置の組み立てを容易にしうる。特に、チャンバーは、インダクタコイルをハウジング内の望ましい位置に保持しうる。
【0079】
インダクタコイルは、チャンバー内に少なくとも部分的に配置されてもよい。
【0080】
エアロゾル発生装置は、本発明の第一の態様に関して本明細書に記載の随意の特徴または好ましい特徴のうちのいずれかを備えてもよい。
【0081】
本発明の第五の態様によると、エアロゾル発生システムが提供されている。エアロゾル発生システムは、本明細書に記載の実施形態のうちのいずれかによる、本発明の第四の態様によるエアロゾル発生装置を備える。エアロゾル発生システムはまた、エアロゾル形成基体を有する、かつエアロゾル発生装置で使用するために構成されたエアロゾル発生物品を備える。エアロゾル発生物品は、本発明の第二の態様に関して本明細書に記載の随意の特徴または好ましい特徴のうちのいずれかを備えてもよい。
【0082】
添付図面を参照しながら、例証としてのみ、本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0083】
図1図1は、本発明の第一の実施形態によるエアロゾル発生システムの斜視図を示す。
図2図2は、エアロゾル発生装置の中に挿入されたエアロゾル発生物品を有する、図1のエアロゾル発生システムの斜視図を示す。
図3図3は、図1のエアロゾル発生システムのエアロゾル発生装置の断面図を示す。
図4図4は、図2のエアロゾル発生システムの断面図を示す。
図5図5は、本発明の第二の実施形態によるエアロゾル発生装置の断面図を示す。
図6図6は、本発明の第三の実施形態によるエアロゾル発生装置の断面図を示す。
図7図7は、本発明による代替的なインダクタコイルの配設の斜視図を示す。
図8図8は、本発明による、さらなる代替的なインダクタコイルの配設の断面図を示す。
図9図9は、本発明による、なおさらなる代替的なインダクタコイルの配設の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0084】
図1図4は、本発明の第一の実施形態によるエアロゾル発生システム10を示す。エアロゾル発生システム10は、エアロゾル発生装置12およびエアロゾル発生物品14を備える。
【0085】
エアロゾル発生装置12は、エアロゾル発生物品14の一部分を受容するためのチャンバー18を画定するハウジング16を備える。チャンバー18は、エアロゾル発生物品14が通ってチャンバー18の中に挿入される開放端20と、開放端20の反対側の閉鎖端22とを備える。サセプタ素子24は、エアロゾル発生物品14の中への挿入のために、チャンバー18の閉鎖端22から延びる。
【0086】
エアロゾル発生装置12はまた、チャンバー18の中に配置された、かつサセプタ素子24の周りに延びる複数の巻線28を含むインダクタコイル26を備える。インダクタコイル26をチャンバー18の中に位置付けることは、インダクタコイル26とサセプタ素子24との間の距離を減少させる。インダクタコイル26をチャンバー18の中に位置付けることはまた、インダクタコイル26とサセプタ素子24との間のハウジング16の任意の部分を無くす。
【0087】
ハウジング16、チャンバー18、インダクタコイル26、およびサセプタ素子24は、エアロゾル発生装置12の中心軸29に対して同心に配置されている。
【0088】
エアロゾル発生装置12はまた、インダクタコイル26に接続されたコントローラー30および電源32を備える。コントローラー30は、電源32からインダクタコイル26に交互電流を提供して交番磁界を発生するように構成されていて、これはサセプタ素子24を誘導加熱する。
【0089】
エアロゾル発生物品14は、たばこプラグの形態のエアロゾル形成基体34と、中空のアセテート管36と、高分子フィルター38と、マウスピース40と、外側ラッパー42とを備える。使用中に、エアロゾル発生物品14がインダクタコイル26に接触するように、エアロゾル発生物品14の一部分がチャンバー18およびインダクタコイル26の中に挿入されている。エアロゾル発生物品14がチャンバー18の中に挿入されている時、サセプタ素子24はエアロゾル形成基体34の中に挿入されている。コントローラー30は、インダクタコイル26に交流電流を提供してサセプタ24を誘導加熱し、これがエアロゾル形成基体34を加熱してエアロゾルを発生させる。エアロゾル発生装置12は、ハウジング16を通って延びる、かつエアロゾル発生装置12の外部と閉鎖端22に隣接したチャンバー18との間に流体連通を提供する空気吸込み口44を備える。使用中に、ユーザーはエアロゾル発生物品14のマウスピース40を吸い、空気吸込み口44を介してチャンバー18の中に気流を引き出す。次いで気流はエアロゾル形成基体34の中に流れ、この時点でエアロゾルは気流に同伴される。次いで気流およびエアロゾルは、ユーザーへの送達のために中空のアセテート管36、高分子フィルター38、およびマウスピース40を通って流れる。
【0090】
図5は、本発明の第二の実施形態によるエアロゾル発生装置112の断面図を示す。エアロゾル発生装置112は、図1図4を参照しながら説明したエアロゾル発生装置12と類似していて、同様の部品を指定するために、同様の参照符号が使用されている。
【0091】
エアロゾル発生装置112は、チャンバー18を画定する内側ハウジング部分117と、内側ハウジング部分117から間隙を介した外側ハウジング部分119とを有するハウジング116を備える。ハウジング116は、内側ハウジング部分117の中に環状スロット121をさらに備え、かつチャンバー18と連通している。インダクタコイル26は、インダクタコイル26がチャンバー18の中に部分的に延びるように、スロット121の中に配置されている。インダクタコイル26の外表面は、外側ハウジング部分119の内表面に当接する。エアロゾル発生装置112は、図1図4を参照しながら説明したエアロゾル発生物品14と組み合わせることができ、エアロゾル発生装置112の動作はエアロゾル発生装置12の動作と同一である。
【0092】
図6は、本発明の第三の実施形態によるエアロゾル発生装置212の断面図を示す。エアロゾル発生装置212は、図5を参照しながら説明したエアロゾル発生装置112と類似していて、同様の部品を指定するために、同様の参照符号が使用されている。
【0093】
エアロゾル発生装置212は、陥凹部223を形成するためにインダクタコイル26に対してオーバーモールドされている内側ハウジング部分217を備えるハウジング216を備え、この陥凹部の中には、インダクタコイル26がチャンバー18の中に部分的に延びるように、インダクタコイル26が配置されている。インダクタコイル26の外表面は、陥凹部223を形成する内側ハウジング部分217の部分に当接する。エアロゾル発生装置112は、図1図4を参照しながら説明したエアロゾル発生物品14と組み合わせることができ、エアロゾル発生装置112の動作はエアロゾル発生装置12の動作と同一である。
【0094】
図7は、インダクタコイル26の代わりに、図1図6を参照しながら説明したエアロゾル発生装置のいずれかで使用されうる代替的なインダクタコイル326を示す。インダクタコイル326の各巻線328は、隣接する巻線328と接触して、巻線328間の間隙を無くす。これは、巻線328の間に引っかかる汚染物質または破片を低減または防止し、インダクタコイル328のインダクタンスを増加させる。隣接する巻線328間の電気的短絡を防止するために、インダクタコイル326は、電気絶縁性外層329で被覆されている導電性ワイヤーから形成されている。
【0095】
図8は、さらなる代替的なインダクタコイル426の断面図を示す。インダクタコイル426は、インダクタコイル426が正方形の断面形状を有するワイヤーから形成されることを除いて、図7に示すインダクタコイル326と実質的に同一である。インダクタコイル426は、エアロゾル発生物品14の一部分を受容するためのインダクタコイル426を通って延びる内腔431を画定する。インダクタコイル426の巻線428は、内腔431の断面積が中心軸29に沿って一定のままになるように、同一の直径を有する。この配設の結果は、中心軸29に沿って実質的に滑らかなインダクタコイル426の内表面433である。
【0096】
図9は、なおさらなる代替的なインダクタコイル526の断面図を示す。インダクタコイル526は、図8を参照しながら説明したインダクタコイル426と類似している。インダクタコイル526は、内腔431の断面積536が一定のままである第一のセクション535と、内腔431の断面積538が第一のセクション535から離れる方向で増大する第二のセクション537とを含む点で異なる。第二のセクション537における内腔431のより大きい断面積は、内腔431の中にエアロゾル発生物品14を挿入することを容易にする場合がある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-11-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受容するためのチャンバーを画定する、ハウジングと、
前記チャンバーの中に少なくとも部分的に配置されたインダクタコイルと
使用時に前記インダクタコイルが交番磁界を発生してサセプタ素子を誘導加熱し、これによって前記インダクタコイルの中に受容されたエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を加熱するように、前記インダクタコイルに接続された、かつ交流電流を前記インダクタコイルに提供するように構成された電源およびコントローラーと、を備えるエアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記ハウジングは、前記ハウジングを通って延び、かつ前記チャンバーと連通する少なくとも一つのスロットを備えており、前記インダクタコイルは、前記スロットを通してチャンバーに露出されている、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記ハウジングは、外側ハウジング部分と内側ハウジング部分を備えており、前記内側ハウジング部分は、前記少なくとも一つのスロット画定する、請求項2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記インダクタコイルの外表面は、前記外側ハウジング部分の内表面に当接している、請求項3に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
前記インダクタコイルは、前記インダクタコイルの外表面を前記外側ハウジング部分の内表面に対して付勢するために弾性材料から形成されている、請求項4に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記ハウジングは、前記チャンバーの内表面に陥凹部を画定しており、前記インダクタコイルは、前記陥凹部の中に少なくとも部分的に配置されており、前記インダクタコイルの外表面が前記ハウジングの一部分でオーバーモールドされていて、前記ハウジングの前記オーバーモールドされた部分が前記陥凹部を形成する、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記インダクタコイルの中に少なくとも部分的に配置された細長いサセプタ素子をさらに備える、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記インダクタコイルが、前記インダクタコイルの中のエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受容するように構成されていて、かつエアロゾル発生物品が前記インダクタコイル内に受容されている時に、前記インダクタコイルが前記エアロゾル発生物品に接触するように構成されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記インダクタコイルが、前記インダクタコイルの巻線が前記チャンバーの内表面に対して付勢されるように、弾性材料から形成されている、請求項1~のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記インダクタコイルの各巻線は、前記インダクタコイルの隣接する巻線から離間している、請求項1~9のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記インダクタコイルの各巻線が、前記インダクタコイルの隣接する巻線に接触する、請求項1~のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記インダクタコイルが、導電性コアおよび前記導電性コアを包囲する外層を備えるワイヤーから形成されていて、前記外層が電気絶縁性材料を含む、請求項11に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
前記インダクタコイルが、長方形の断面形状を有するワイヤーから形成されている、請求項1~12のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項14】
前記インダクタコイルの各巻線の平面が、前記インダクタコイルの隣接する巻線の平面と接触する、請求項13に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項15】
前記インダクタコイルが、エアロゾル発生物品を受容するために前記インダクタコイルを通って延びる内腔を画定し、かつ前記インダクタコイルの複数の連続した巻線が、一定の断面積を有する前記内腔の第一の部分を画定する、請求項14に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項16】
前記内腔が第一の端、第二の端、および前記第一の端と前記第二の端との間に延びる長さを有し、かつ前記内腔がその長さに沿って一定の断面積を有する、請求項15に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項17】
前記インダクタコイルの中に挿入されたエアロゾル発生物品が前記内腔の第一の端を通して前記内腔に入るように、前記インダクタコイルが前記ハウジングの中に配設されていて、前記内腔の第二の部分が、前記内腔の前記第一の部分と前記内腔の前記第一の端との間に延び、前記第二の部分の断面積が前記第一の部分から前記第一の端に向かう方向で増大する、請求項15に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項18】
前記内腔が前記第一の端の反対側の第二の端を有し、前記内腔の前記第一の部分が前記内腔の前記第二の部分と前記第二の端との間に延びる、請求項17に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか一項に記載のエアロゾル発生装置と、エアロゾル形成基体を有し、かつ前記エアロゾル発生装置で使用するために構成されたエアロゾル発生物品とを備える、エアロゾル発生システム。