(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022189957
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】アミューズメントシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20221215BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20221215BHJP
A63F 13/25 20140101ALI20221215BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20221215BHJP
A63F 9/00 20060101ALI20221215BHJP
A63F 13/30 20140101ALI20221215BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/35
A63F13/25
A63F13/79
A63F9/00 512B
A63F13/30
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022174382
(22)【出願日】2022-10-31
(62)【分割の表示】P 2020149876の分割
【原出願日】2012-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(72)【発明者】
【氏名】藤井 智昭
(72)【発明者】
【氏名】大澤 直哉
(72)【発明者】
【氏名】村木 宏至
(72)【発明者】
【氏名】北條 美子
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 圭一
(72)【発明者】
【氏名】高橋 和也
(72)【発明者】
【氏名】立山 琢
(57)【要約】
【課題】ゲームに関連付けられた景品をユーザが入手する機会を拡大したアミューズメントシステムを提供する。
【解決手段】サーバ装置2のゲームサーバ部22を利用してユーザ端末7上でゲームをプレイすることができ、ユーザ端末7に対するユーザの操作に関連付けてゲームと関連付けられた景品をゲームサーバ部22で抽選し、抽選された景品をユーザがゲームで利用することが可能なアミューズメントシステム1において、ユーザ端末7とは異なる物理的装置として構成されたベンダ装置3をサーバ装置2と接続し、ベンダ装置3に対するユーザの操作に基づいてゲームサーバ部22で景品を抽選し、抽選された景品に対応する物理的な景品の一例として、ベンダ装置3のプリンタ35によりユーザに対して印刷出力する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のゲームをプレイするためのゲーム用端末装置がネットワークを介して接続可能なサーバ装置を具備し、該サーバ装置には、前記ゲームと関連付けられた複数の景品のそれぞれに対応する景品データを記憶する記憶手段と、前記ゲーム用端末装置に対するユーザの操作と関連付けて、前記複数の景品の少なくとも一部を対象として設定されたゲーム端末向け抽選候補の景品群からユーザに付与すべき景品を抽選し、抽選された景品に対応する景品データを前記ゲームにて前記ユーザに利用可能とさせるための処理を実行する抽選手段が設けられたアミューズメントシステムにおいて、
前記ゲーム用端末装置とは異なる物理的装置として構成され、前記ネットワークを介して前記サーバ装置に接続されたベンダ装置をさらに具備し、
前記ベンダ装置には、ユーザの操作に基づいて前記サーバ装置に前記景品の抽選を要求する抽選要求手段と、前記サーバ装置から前記景品データ又は該景品データと等価なデータを景品出力用データとして取得し、該景品出力用データに基づいて、前記景品を所定の態様でユーザに出力する景品出力手段とが設けられ、
前記サーバ装置の前記抽選手段は、前記ベンダ装置の前記抽選要求手段からの前記抽選の要求に応答して、前記複数の景品の少なくとも一部を対象として設定されたベンダ向け抽選候補の景品群からユーザに付与すべき景品を抽選し、抽選された景品を識別する情報を前記ベンダ装置に通知し、
前記ベンダ装置の前記景品出力手段は、前記抽選手段から通知された情報に基づいて前記抽選された景品を識別し、識別された景品に対応する景品出力用データに基づいて、当該景品を前記ユーザに出力する、アミューズメントシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、景品の抽選機能を備えたアミューズメントシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
サーバ装置とゲームをプレイする端末装置とをネットワークを介して接続し、サーバ装置からゲームに関連した種々のサービスを端末装置に提供するオンライン型のアミューズメントシステムが種々提供され、実用に供されている。例えば、SNS(ソーシャルネットワーキングシステムの略。以下同様。)の技術を利用してユーザの端末装置のブラウザ上でゲームをプレイさせるシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。また、店頭に設置される購入端末機、あるいは、携帯電話やパーソナルコンピュータ等のユーザ端末装置をサーバ装置とネットワークを介して接続し、端末装置に対するユーザの指示に基づいてサーバ装置が所定の景品の群からいずれかの景品を抽選し、当選した景品をユーザに提供するオンライン型の販売システムも提案されている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-206823号公報
【特許文献2】特開2002-42233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1のようなオンライン型のアミューズメントシステムでは、ゲームで使用するアイテム、キャラクタ等の多種多様なコンテンツ(あるいはコンテンツの利用権)を、所定の条件と対応付けてユーザに順次入手させることが一般的に行われる。その場合、コンテンツの獲得に対して偶然性、僥倖性を付加するため、コンテンツを景品として位置付けた抽選を実行し、当選した景品をユーザに入手させる方式が採用されることがある。しかしながら、オンライン型のアミューズメントシステムにてゲーム用端末装置の操作と関連付けて景品を抽選するだけでは、ユーザはオンラインゲームの閉じた仮想的な世界の中でしか景品入手の機会を得ることができない。
【0005】
そこで、本発明は、ゲームに関連付けられた景品をユーザが入手する機会を拡大したアミューズメントシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、所定のゲームをプレイするためのゲーム用端末装置(7)がネットワーク(4)を介して接続可能なサーバ装置(2)を具備し、該サーバ装置には、前記ゲームと関連付けられた複数の景品(一例としてカード)のそれぞれに対応する景品データ(D11)を記憶する記憶手段(21)と、前記ゲーム用端末装置に対するユーザの操作と関連付けて、前記複数の景品の少なくとも一部を対象として設定されたゲーム端末向け抽選候補の景品群からユーザに付与すべき景品を抽選し(S202)、抽選された景品に対応する景品データを、前記ゲームにて前記ユーザに利用させるための処理(S204)を実行する抽選手段(22)が設けられたアミューズメントシステム(1)において、前記ゲーム用端末装置とは異なる物理的装置として構成され、前記ネットワークを介して前記サーバ装置に接続されたベンダ装置(3)をさらに具備し、前記ベンダ装置には、ユーザの操作に基づいて前記サーバ装置に前記景品の抽選を要求する抽選要求手段(30、S302)と、前記サーバ装置から前記景品データ又は該景品データと等価なデータを景品出力用データとして取得し(S306)、該景品出力用データに基づいて、前記景品を所定の態様(一例として物理的なカードCDpの態様)でユーザに出力する景品出力手段(30、35、S307)とが設けられ、前記サーバ装置の前記抽選手段は、前記ベンダ装置の前記抽選要求手段からの前記抽選の要求に応答して、前記複数の景品の少なくとも一部を対象として設定されたベンダ向け抽選候補の景品群からユーザに付与すべき景品を抽選し(S221)、抽選された景品を識別する情報(一例としてカード番号)を前記ベンダ装置に通知し(S222)、前記ベンダ装置の前記景品出力手段は、前記抽選手段から通知された情報に基づいて前記抽選された景品を識別し、識別された景品に対応する景品出力用データに基づいて、当該景品を前記ユーザに出力するものである。
【0007】
本発明のアミューズメントシステムによれば、ゲーム用端末装置に対するユーザの操作と関連付けて抽選手段が景品を抽選し、抽選された景品に対応する景品データをユーザに利用させる処理が実行される。加えて、ベンダ装置に対するユーザの操作に基づいて抽選手段が抽選を実行し、サーバ装置から景品データ又はこれと等価なデータが景品出力用データとしてベンダ装置に提供され、その景品出力用データに基づいて、景品が所定の態様でユーザに出力される。したがって、ユーザは、オンラインゲームの閉じた仮想的な世界の中で景品入手の機会を得るだけでなく、ベンダ装置を利用して景品を入手することができる。言い換えれば、ゲーム用端末装置を操作するユーザに限定されず、ベンダ装置を操作するユーザに対してもゲームと関連付けられた景品を入手する機会を提供するこができる。そのため、ユーザが景品を入手する機会を拡大することが可能であり、ベンダ装置の設置台数及び設置場所を増やすほどその効果は顕著となる。ベンダ装置の存在それ自体、あるいはそのベンダ装置から払い出される景品を媒介としてゲームの存在をアピールし、現実の世界におけるゲームの認知度を高め、ゲームをプレイするモチベーションを多くのユーザに付与し、ゲームのユーザ数やユーザ層の拡大を図ることができる。
【0008】
本発明によれば、ゲーム用端末向けの抽選候補の景品群と、ベンダ向け抽選候補の景品群とが、サーバ装置の記憶手段に記録された景品データと対応する複数の景品の少なくとも一部を対象として設定されている。つまり、抽選候補となる景品群の最大範囲が共通化されている。したがって、ゲームのアップデート等に伴って新規の景品データをサーバ装置の記憶手段に追加した場合には、これに対応する新規の景品をゲーム用端末向けの抽選候補に加えることができるのみならず、ベンダ向けの抽選候補にも同様に加えることが可能である。抽選候補毎に別々に景品データを用意する必要がなく、データを記憶させる作業の手間を軽減し、かつサーバ装置の記憶容量も削減することができる。
【0009】
本発明の一形態において、前記景品出力手段は、前記景品出力用データに基づいて、物理的な景品を出力するものとしてもよい。これによれば、ゲーム用端末装置にて仮想的存在として表示される景品を、ベンダ装置では、現実世界における物理的存在に置き換えてユーザに提供することができる。そのため、景品に関するユーザの収集意欲を高め、あるいは、景品を所有することに対するユーザの満足感を高めることができる。
【0010】
さらに、前記景品出力手段は、前記景品データに基づいて前記ゲーム用端末装置に表示されるべき景品と少なくとも一部が共通するイメージを所定の印刷媒体上に印刷することにより物理的な景品を出力してもよい。これに代えて、又は加えて、前記景品出力手段は、前記景品出力用データに基づいて、前記識別された景品に対応する成型物を前記物理的な景品として出力してもよい。
【0011】
前記景品出力手段は、前記抽選された景品を識別する情報を、前記ゲーム用端末装置にて読み取り可能な態様で表現した識別情報部(P5)を、前記景品のイメージ(P1~P4)とともに前記印刷媒体上に印刷出力し、前記サーバ装置には、前記ゲーム用端末装置が前記識別情報部から読み取った前記景品を識別する情報を当該ゲーム用端末装置から取得し、その取得した情報に基づいて前記景品出力手段が出力した景品を識別し、その識別した景品に対応する景品データを前記ゲームにて前記ユーザに利用させるための処理を実行する情報処理手段(22、S231、S232)をさらに備えてもよい。これによれば、ベンダ装置からユーザに提供された景品の識別情報部の情報をゲーム用端末装置に読み取らせることにより、サーバ装置ではその情報に対応する景品が識別され、その景品に対応する景品データをユーザに利用させる処理が行われる。したがって、物理的存在としてユーザに提供された景品を、仮想的な景品に置き換えてユーザがゲーム用端末装置上で利用することが可能となる。これにより、ベンダ装置にてカードを取得したユーザのゲームに対する関心を高め、ゲームのプレイに対してより強いモチベーションをユーザに付与することができる。
【0012】
本発明の一形態において、前記ベンダ装置には、前記サーバ装置から取得した景品出力用データを記憶する記憶手段(31)がさらに設けられ、前記景品出力手段は、前記識別された景品に対応する景品出力用データが前記ベンダ装置の記憶手段に存在するか否かを判別し(S304)、存在している場合には当該記憶手段の景品出力用データに基づいて前記景品を前記ユーザに出力し、前記景品出力用データが存在しない場合には当該景品出力用データを前記サーバ装置から取得し(S306)、該景品出力用データを当該ベンダ装置の記憶手段に記憶させるものとしてもよい。これによれば、ベンダ装置がサーバ装置から景品出力用データを一旦取得すると、その景品出力用データがベンダ装置の記憶手段に記憶される。その後、同一の景品出力用データを利用して景品を出力する必要が生じた場合には、改めてサーバ装置から景品出力用データを取得することなく、ベンダ装置の記憶手段に存在するデータを再利用することができる。それにより、データ取得に要する時間的ロスを抑え、景品出力の迅速化を図るとともに、サーバ装置の負担を軽減することができる。
【0013】
前記ベンダ向け抽選候補の景品群には、前記ゲーム端末向け抽選候補の景品群に含まれていない景品(一例として
図6のランク2s、2+s、Xsの景品)が含まれていてもよい。これによれば、ベンダ装置に対する抽選でなければ入手不可能な景品を生じさせ、その種のカードの入手を目的として、ユーザをベンダ装置に対する抽選へと誘導することができる。
【0014】
本発明の一形態においては、前記複数の景品のそれぞれが複数のランク(1~Xs)に区分され、前記サーバ装置の記憶手段には、前記景品のランク毎に、抽選で選ばれるべき確率を配分した抽選テーブル(D3)が記録され、前記抽選手段は、前記ゲーム端末向け抽選候補の景品群から景品を抽選する場合、及び前記ベンダ向け抽選候補の景品群から景品を抽選する場合のいずれにおいても、前記抽選テーブルに記述された確率に従って一のランクを抽選し、選ばれたランクに所属する景品から前記ユーザに付与すべき景品を所定の規則に従って選び出すものとしてもよい。これによれば、ゲーム端末装置に対する抽選であるか、ベンダ装置に対する抽選であるかに関わりなく、抽選手段は、同一の抽選テーブルにアクセスして確率配分を取得し、その確率に従ってランクを抽選し、抽選されたランクに所属する景品からユーザに付与すべき景品を抽選すればよい。したがって、抽選の手順の共通化を図り、抽選に関するプログラミング作業の工数を削減することができる。抽選手順の共通化により、抽選手順の相違に起因して抽選傾向に偏りが生じるおそれを抑制することもできる。なお、前記抽選手段は、前記選ばれたランクに所属する景品から前記ユーザに付与すべき景品を無作為に選び出すものとしてもよい。
【0015】
前記抽選テーブルには、前記ゲーム端末向け抽選候補の景品群からの景品を抽選する場合に参照されるべきランク毎の確率配分を記述したゲーム端末向け確率設定部(
図6において、SNS無料及びSNS有料に対応する確率配分の部分)と、前記ベンダ向け抽選候補の景品群から景品を抽選する場合に参照されるべきランク毎の確率配分を記述したベンダ向け確率設定部(ベンダ抽選に対応する確率配分の部分)とが設けられてもよい。これによれば、各確率設定部における確率配分の調整により、母集団としての複数の景品を共通化しつつ、抽選候補の景品群及びそれらに含まれる景品の抽選確率の配分を、ゲーム用端末装置に対する抽選とベンダ装置に対する抽選とで区分して柔軟に設定することができる。もちろん、ゲーム用端末装置に対する抽選とベンダ装置に対する抽選との間で抽選候補の景品群及び確率配分を一致させてもよい。
【0016】
前記ゲーム端末向け確率設定部では、一部のランクに対してゼロの確率が設定され、前記ベンダ向け確率設定部では、前記ゲーム端末向け確率設定部にてゼロの確率が設定されたランクの少なくとも一つ対してゼロよりも大きい確率が設定されてもよい。確率がゼロに設定されたランクは抽選で選ばれる可能性がなく、抽選候補から排除されることになる。それにより、抽選候補の景品群の範囲を適宜に設定することができる。しかも、ゲーム端末向け確率設定部にてゼロの確率が設定されたランクの少なくとも一つ対して、ベンダ向け確率設定部ではゼロよりも大きい確率が設定された場合には、そのランクの景品をベンダ装置に対する抽選でなければ入手不可能な景品として設定することができる。
【0017】
前記ベンダ装置には、ユーザから抽選料金を徴収する料金徴収手段(34)が設けられ、前記ベンダ装置の前記抽選要求手段は、前記料金徴収手段が前記抽選料金を徴収したことを条件として、前記サーバ装置に前記景品の抽選を要求するものとしてもよい。これによれば、ベンダ装置を利用した抽選にて景品が過度に出力されるおそれを排除しつつ、ベンダ装置から払い出される景品に対して抽選料金に見合った価値を付加し、それによりベンダ装置を介した景品の入手に対するユーザの納得感を高めることができる。
【0018】
前記サーバ装置は前記ゲーム用端末装置からユーザの識別情報(一例としてユーザ毎にユニークに設定されるID)を取得してユーザを認証した場合に、当該ユーザのゲーム用端末装置に対して所定のサービスを提供する機能を有し、前記抽選手段は、前記ゲーム用端末装置のユーザが認証されている場合に限って前記ゲーム端末向け抽選候補の景品群からの景品の抽選を実行する一方で、前記ベンダ向け抽選候補の景品群からの抽選は、当該ベンダ装置のユーザを認証することなく実行するものとしてもよい。これによれば、ユーザの識別情報を取得していないユーザに対しても、ベンダ装置を利用して景品を入手する機会を提供することができる。これにより、新規ユーザの獲得効果を高めることができる。
【0019】
本発明において、ゲーム用端末装置は、ユーザにゲームをプレイさせることが可能であって、かつサーバ装置からネットワークを介してサービスの提供を受けることが可能であれば足り、その限りにおいて適宜の構成、用途の端末装置がゲーム用端末装置として利用されてよい。一例として、ユーザの個人用端末装置がゲーム用端末装置としてとして利用されてもよい。
【0020】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0021】
以上に説明したように、本発明のアミューズメントシステムによれば、ユーザに対して、オンラインゲームの閉じた仮想的な世界の中で景品入手の機会を提供するのみならず、ベンダ装置を利用した景品入手の機会をユーザに提供することができるので、ユーザが景品を入手する機会を拡大することができる。ベンダ装置の存在それ自体、あるいはそのベンダ装置から払い出される景品を媒介としてゲームの存在をアピールし、現実の世界におけるゲームの認知度を高め、ゲームをプレイするモチベーションを多くのユーザに付与し、ゲームのユーザ数やユーザ層の拡大を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一形態に係るアミューズメントシステムの全体構成を示す図。
【
図2】第1の形態に係るアミューズメントシステムの要部における機能ブロック図。
【
図3】カードデータと、そのカードデータに基づいて出力される仮想的及び物理的なカードとの相互の関係を示す図。
【
図7】ユーザ端末に対して実行される景品抽選の手順を示すフローチャート。
【
図8】ベンダ装置に対して実行される景品抽選の手順を示すフローチャート。
【
図9】ベンダ装置で出力されたカードに対応するカードデータを、ユーザ端末にてプレイされるゲームにてユーザに利用させるための手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一形態に係るアミューズメントシステムを説明する。本形態は、ユーザに複数のカードを利用したゲームをプレイさせるとともに、それらのカードの少なくとも一部を抽選候補として抽選を実施し、抽選されたカードを景品としてユーザに提供するアミューズメントシステムに対して本発明を適用した例である。まず、
図1を参照してシステムの全体構成を説明する。アミューズメントシステム1は、サーバ装置としてのセンターサーバ2と、複数のベンダ装置3とを含んでいる。センターサーバ2とベンダ装置3とはネットワーク4を介して接続されている。センターサーバ2は、複数のサーバユニット2A、2Bを組み合わせて一台の論理的なサーバ装置として機能するように構成されている。ただし、単一のサーバユニットをセンターサーバ2として機能させてもよい。クラウドコンピューティングを利用して一台の論理的なセンターサーバ2が構成されてもよい。
【0024】
ベンダ装置3は、所定の抽選料金の支払いと引き換えに、カードをユーザに払い出すための端末装置として設けられている。ベンダ装置3は、一例として、店舗5A、5B等の施設に設置される。店舗5Aは、プレイ料金の支払いと引き換えにユーザにゲームをプレイさせる商業用途のゲーム機(いわゆるアーケードゲーム機)6が設置された施設であって、ゲームアーケード、アミューズメント施設といった商業施設が該当する。ただし、ゲーム機6は、アミューズメントシステム1において必須の構成要素ではない。したがって、ベンダ装置3の設置場所はゲーム機6が設置される施設に限定されない。ショッピングモールのように、ゲーム機6の存在を前提としない商業施設5Bにベンダ装置3が設置されてもよい。公共施設にベンダ装置3が設置されてもよい。ネットワーク4は、一例として、インターネット4Aと、センターサーバ2及びベンダ装置3のそれぞれとインターネット4Aとを接続するLAN4B、4Cとが、ルータ4Dを介して接続されることにより構築される。
【0025】
センターサーバ2には、ネットワーク4を介してユーザ端末7が接続可能とされている。ユーザ端末7は、ユーザの個人用途に供される個人用端末装置である。例えばPC7a、携帯電話(スマートフォンを含む。)7bのようにネットワーク接続が可能でかつ個人用途に供される各種のコンピュータ装置をユーザ端末7として利用することができる。図示を省略したが、家庭用のゲーム機、携帯型のゲーム機、携帯型タブレット端末等のコンピュータ装置も、ネットワーク端末装置として機能し、かつユーザの個人用途に供される限り、ユーザ端末7として利用することができる。
【0026】
センターサーバ2は、ユーザ端末7及びベンダ装置3に対して所定のサービスを提供する。ゲーム機6がネットワーク4に接続される場合には、それらのゲーム機6に対してもセンターサーバ2がサービスを提供してもよい。センターサーバ2がユーザ端末7に提供するサービスとしては、ユーザ端末7をゲームに関連した操作の入力装置、及びゲームに関連した画像や音の出力装置として機能させつつ、所定のゲームをユーザにプレイさせるゲームサービスがある。そのゲームサービスの一部として、センターサーバ2はユーザ端末7からユーザ毎にユニークなユーザID(ユーザ識別情報)を受け取ってそのユーザを認証するサービス、ユーザがゲームをプレイした結果をプレイデータに記録し、該プレイデータをユーザ認証情報と対応付けてセンターサーバ2上の記憶装置に保存するサービスも提供する。複数のユーザがネットワーク4を介して共通のゲームをプレイする場合に、それらのユーザ同士をマッチングさせるサービスをセンターサーバ2がさらに提供可能としてもよい。センターサーバ2に対してゲーム機6が接続される場合、センターサーバ2はそれらのゲーム機6に対してもゲームに関連したサービスを提供してもよい。ゲーム機6にてプレイされるゲームは、ユーザ端末7にてプレイされるゲームと関連付けられてもよいし、関連付けられなくてもよい。以下の説明において、特に断りがない限り、ゲームの用語はユーザ端末7にてプレイされるべきゲームを指すものとする。
【0027】
次に、
図2を参照して、アミューズメントシステム1のセンターサーバ2及びベンダ装置3に関する制御系の主要部の構成を説明する。まず、センターサーバ2から説明する。センターサーバ2には、制御ユニット20と記憶装置21とが設けられている。制御ユニット20は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(不図示)等の周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットである。記憶装置21は、例えばハードディスク記憶装置等、記憶保持が可能な記憶装置である。制御ユニット20には、キーボード等の入力装置と、モニタ等の出力装置とが接続されるが、それらの図示は省略した。記憶装置21は、サーバ用のオペレーティングシステム(サーバOS)、そのサーバOS上で動作させるべき各種のアプリケーションプログラム及びそれらのプログラムが参照すべきデータ群を記憶する。アプリケーションプログラムには、上述したゲームサービスを実現するためのゲームプログラムPGが含まれる。記憶装置21に記録されるデータとしては、ゲームデータD1、プレイデータD2の群、及び抽選テーブルD3が存在するが、それらの具体例は後述する。なお、ゲームデータD1は、ゲームにて使用可能な多数のカードのそれぞれに対応するカードデータD11の群を含む。
【0028】
制御ユニット20の内部には、ゲームサーバ部22及びベンダサーバ部23が設けられる。サーバ部22、23は、いずれも制御ユニット20のコンピュータハードウエアと所定のソフトウエアとの組み合わせによって実現される論理的装置である。ゲームサーバ部22は、ユーザ端末7からのアクセスに応答して、そのユーザ端末7に対しゲームサービスを提供する。一例として、ゲームサーバ部22は、ユーザ端末7に対してSNS(ソーシャル・ネットワークキング・サービスの略)機能を提供し、そのSNS上でカードゲームをプレイさせるサービスを提供する。一方、ベンダサーバ部23は、ベンダ装置3に対して景品の出力に関連付けられたベンダサービスを提供する。なお、センターサーバ2には、ユーザ端末7と協働してユーザ端末7のユーザにゲームのプレイ料金といったサービス利用料金を課金し、所定の決済方法を利用してその利用料金を徴収する課金機能も実装されている。ただし、その課金機能は周知のシステムと同様に構築すれば足り、詳細は省略する。
【0029】
一方、ベンダ装置3には、制御ユニット30と、記憶装置31とが設けられている。制御ユニット30は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置等の周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットである。記憶装置31は、例えばハードディスク記憶装置等、記憶保持が可能な記憶装置である。記憶装置31は、制御ユニット30にて実行されるべきプログラム及びそのプログラムが参照すべき各種のデータを記憶する。一例として、記憶装置31には、センターサーバ2から配信されたカードデータD11の群が保存される。
【0030】
制御ユニット30には、操作ボタン等の入力装置32、並びに出力装置としてのモニタ33、コインセレクタ34及びプリンタ35が接続されている。コインセレクタ34は、料金徴収手段として設けられ、ユーザがベンダ装置に対して投入したコイン(又は代替通貨のメダルでもよい。)の真偽を判定し、真正と判定されたコインの投入枚数あるいは金額に対応した信号を出力する。プリンタ35は、制御ユニット30からの印刷指令に従って印刷対象の画像、文字等の情報を、所定の印刷用紙に出力する周知の印刷装置である。ただし、プリンタ35の印刷用紙は、所定寸法のカード台紙に統一されている。プリンタ35はベンダ装置3の筐体に内蔵されており、プリンタ35にて印刷済のカードCDpがベンダ装置3の排出口からユーザに対して払い出される。
【0031】
次に、
図3~
図6を参照して、センターサーバ2の記憶装置21に記録されたデータを具体的に説明する。まず、
図3及び
図4を参照してカードデータD11を説明する。
図3に示したように、アミューズメントシステム1では、カードデータD11に基づいて、ユーザ端末7の画面上に仮想的なカードCDvが表示出力される。一方、ベンダ装置3のプリンタ35からは物理的なカードCDpが印刷出力される。つまり、カードデータD11は、カードCDをユーザに対して出力するために作成されるデータである。以下では、カードCDv、CDpを総称してカードCDと呼ぶことがある。物理的なカードCDpは、ユーザ端末7上に表示される仮想的なカードCDvのイメージを、物理的な印刷媒体としてのカード台紙上に印刷出力したものである。
【0032】
カードCDのフォーマットは適宜に設定してよい。
図3の例では、カードCDを象徴するキャラクタCRの画像が表現されるキャラクタイメージ部P1、カードCDのランク(
図3の例では「2+」)が表示されるランク部P2、キャラクタCRの名称が表示される名称部P3、キャラクタCRのゲームにおける攻撃力、守備力といった各種のカード特性が表示される特性表示部P4がカードCDに含まれている。アミューズメントシステム1では、キャラクタCRや特性が異なる多種類のカードCDが用意され、カードデータD11にはカードCDの種類毎にユニークなカード番号がカード識別情報として対応付けられる。ここでいうカードCDの種類とは、カードCD上に表現されている全ての情報(内容)が一致するか否かによってカードCDを区分するための概念である。つまり、一つの種類に対して多数枚のカードCDが発行され得るため、内容が一致するカードCDを一つの景品として一纏めに取り扱うために「種類」の概念を用いる。したがって、一つのカードの種類が一つの景品に対応し、「カードの種類毎」の概念が「景品毎」の概念に対応する。
【0033】
物理的なカードCDpには、カード番号をユーザ端末7にて読取可能な態様で表現した識別情報部P5が設けられている。カード番号は一例として二次元バーコード化されて識別情報部P5に表示される。仮想的なカードCDvも物理的カードCDpと同様であるが、識別情報部P5は省略される。
【0034】
ユーザ端末7にてプレイされるゲームには、ユーザがカードCDを収集してデッキを組み、そのデッキのカードCDを適宜に選択して使用しつつ所定の課題に挑戦し、あるいは対戦相手と戦うといったモードが含まれている。上述したカードCDの特性は、課題の達成度や対戦の優劣を演算する際に参照されるパラメータである。また、カードCDをユーザが入手するための手段の一つとして、アミューズメントシステム1ではセンターサーバ2による抽選を介してユーザに景品としてカードCDを付与する手段が用意されている。識別情報部P5に記録されるカード番号は、ベンダ装置3にて入手したカードCDpに対応する仮想的なカードCDvをユーザがゲームで使用するために利用される。
【0035】
次に、
図4を参照して、カードデータD11の構造の一例を説明する。
図4の例において、カードデータD11は、基本データD12と画像データD13とを含む。基本データD12には、カード番号(カード#)、ランク、画像ID、パラメータ群等が記述される。ランクは、カードCDの入手の困難度の指標である。画像IDはキャラクタCRを表現するために使用されるべき画像データD13を指定する情報である。パラメータ群はカードCDに設定されるべき種々の特性を記述した情報である。一方、画像データD13は、キャラクタCRを描画するためのイメージ情報を画像IDと対応付けて記録したデータである。基本データD12とその基本データD12にて指定された画像IDに対応する画像データD13とを参照することにより、カードCDをユーザ端末7にて表示出力し、あるいはプリンタ35から印刷出力することができる。また、物理的なカードCDpの識別情報(二次元バーコード又はバーコード等)をユーザ端末7にて読み取ってカード番号を特定し、そのカード番号とカードデータD11の群とを照合することにより、カードCDpに対応するカードデータD11を特定し、そのカードデータD11に対応する仮想的なカードCDvをゲームで使用し、あるいはそのカードCDvをユーザ端末7上に表示させることができる。
【0036】
次に、
図5を参照してプレイデータD2を説明する。プレイデータD2は、ユーザがゲームをプレイした結果を記録したデータであり、ユーザに前回の続きからゲームをプレイさせること等を目的として記憶装置21に保存されるデータである。プレイデータD2には、一例としてプレイログ、ステータス、所有カード等の情報がユーザIDと対応付けて記録される。プレイログは、ユーザの過去のプレイ回数、対戦成績といった過去のプレイ内容を記録した情報である。ステータスは、ユーザがゲームで獲得した地位、達成度、到達度といったゲームの進行状況を示す各種の指標値を判別するための情報である。所有カードの情報は、ユーザがゲームで入手したカードCDを判別するための情報であって、一例としてユーザが入手済のカードCDのカード番号が所有カードの情報として記録される。
【0037】
なお、ユーザがカードCDを入手した後、ゲームの達成状況に応じてカードCDのキャラクタCRの画像や特性を変化させることが可能な場合には、カードデータD11に画像IDや特性の初期値を格納し、ユーザが入手したカードCDに関してはそのユーザのプレイデータD2にカードデータD11をコピーし、コピーされたカードデータの画像IDやパラメータ群を変化させればよい。
【0038】
次に、
図6を参照して抽選テーブルD3を説明する。
図6は抽選テーブルD3に記録される情報を表形式で示した図である。
図6の例から明らかなように、抽選テーブルD3は、カードCDが抽選で引き当てられるべき確率(単位は%である。)を、カードCDのランクと抽選の態様とに対応付けて記述したデータテーブルである。センターサーバ2のゲームサーバ部22は、その抽選テーブルD3を参照して、ユーザに景品として付与すべきカードCDを抽選する。
【0039】
図6の例においては、抽選の態様として、SNS無料、SNS有料及びベンダ抽選の3つの態様が存在する。SNS無料は、ユーザ端末7からアクセスするユーザに対して無料で実行される抽選であり、SNS有料はユーザ端末7からアクセスするユーザに対して所定の抽選料金の支払いと引き換えに実行される抽選である。ベンダ抽選は、ベンダ装置3のユーザに対して所定の抽選料金の支払いと引き換えに実行される抽選である。SNS有料と、ベンダ抽選とで抽選料金は一致してもよいし、異なってもよい。SNS無料の抽選については、1日1回といった制限が課されてもよい。ゲームと関連付けられた所定の条件が満たされた場合にSNS無料抽選が許可されるものとしてもよい。
【0040】
カードCDのランクは、
図6の左から右に向かって順に入手困難度が高くなるように設定され、最も入手容易なカードのランクが1、最も入手困難なカードのランクがXsである。ランク毎の確率は、ランクの入手困難度が高くなるほど小さい値となるように配分される。SNS無料とSNS有料とを比較した場合、SNS有料の方が相対的にランクの高いカードCDが当選し易くなるように確率が配分されている。また、SNS有料とベンダ抽選とを比較した場合、ベンダ抽選の方が相対的にランクの高いカードCDが当選し易くなるように確率が配分されている。さらに、添え字sが付されたランク(2s、2+s、Xs等)は、ベンダ抽選でのみ入手可能なランクであって、SNS無料及びSNS有料に対する確率はゼロ(
図6では-で示す。)に設定されている。SNS無料及びSNS有料に関してゼロよりも大きい確率が設定されたランクのカードCDの集合が、ゲーム端末向け抽選候補の景品群であり、ベンダ抽選に関してゼロよりも大きい確率が設定されたランクのカードCDの集合が、ベンダ向け抽選候補の景品群である。
図6におけるSNS無料及びSNS有料に対応した確率配分の部分が本発明におけるゲーム端末向け確率設定部に相当し、ベンダ抽選に対応した確率配分の部分が本発明におけるベンダ向け確率設定部に相当する。
【0041】
次に、景品の抽選に関連してセンターサーバ2及びベンダ装置3が実行する各種の処理を説明する。
図7は、ユーザ端末7に対するユーザの操作に関連付けてSNS有料抽選を実施するためのユーザ端末7及びゲームサーバ部22の処理を示している。なお、
図7の処理は、ユーザがユーザ端末7を操作してセンターサーバ2のゲームサーバ部22に自らの識別情報(ユーザID)を通知し、ユーザ認証が完了した後に行われる処理である。ユーザがユーザ端末7に対してSNS有料抽選の開始を指示すると、ユーザ端末7とゲームサーバ部22とが協働してSNS有料抽選に対応する抽選料金をユーザから徴収する処理が行われる(ステップS701、S201)。その料金の徴収は、ユーザ端末7とゲームサーバ部22との間で電子的情報を送受信することにより実現されるものであれば足りる。例えば、電子マネー等の仮想通貨を利用した料金の徴収、クレジットカードを利用した料金の徴収といった決済手段が用いられてよい。
【0042】
料金徴収が完了すると、ユーザ端末7はゲームサーバ部22に対して抽選を要求し(ステップS702)、ゲームサーバ部22はその要求に応じて抽選を実行する(ステップS202)。この場合、ゲームサーバ部22は、抽選テーブルD3を参照してSNS有料に対応付けられたランク毎の確率配分を取得し、その確率配分に従ってユーザに付与すべきカードCDのランクを抽選し、抽選されたランクに所属するカードCDの群から所定枚数(例えば一枚)のカードCDをユーザに付与すべき景品として所定の規則に従って選択する。所定の規則としては、一例として無作為の選択が採用される。ただし、規則は無作為に限定されず、カードCDのパラメータ等に応じて差別化された確率に従ってカードが選択されるように規則が設定されてもよい。選択されたカードCDが、抽選で引き当てられた景品である。
【0043】
抽選が完了すると、ゲームサーバ部22はユーザ端末7に対して抽選結果を通知する(ステップS203)。この場合、当選したカードCDをユーザ端末7上にて表示出力するために必要な情報、例えば当選したカードCDのカードデータD11の全部又は画像データD13や基本データD12に記録されているパラメータ群あるいはキャラクタCRの名称など)が抽選結果の少なくとも一部としてユーザ端末7に提供される。その後、ゲームサーバ部22は、当選したカードがユーザの所有カードとなるように、ユーザ端末7のユーザのユーザIDと対応付けて記憶装置21に記録されているプレイデータD2の所有カード情報を更新し(ステップS204)、その後、
図7の処理を終える。ステップS204の処理は、抽選された景品としてのカードCDに対応するカードデータD11をユーザがゲームにて利用させるための処理に相当する。なお、ステップS204にて更新対象となるプレイデータD2を特定するためのユーザIDは、ユーザ認証時に取得したユーザIDを利用するか、又はステップS702で改めてユーザ端末7から取得すればよい。
【0044】
一方、ユーザ端末7は、ゲームサーバ部22から抽選結果を取得し(ステップS703)、抽選結果をユーザに対して表示する(ステップS704)。その後、ユーザ端末7はSNS有料抽選に対応した処理を終える。なお、SNS無料抽選の場合には、ステップS701、S201を省略し、これらの処理に代えてSNS無料抽選を実行するための条件が成立したか否かをユーザ端末7に対するユーザの操作と関連付けて判別すればよい。SNS抽選(無料、有料を問わない。)を実行するトリガとなるべきユーザの操作は、ユーザ端末7に対する操作である限り適宜に設定してよい。例えば、SNS抽選の開始を指示する操作であってもよいし、ゲームのプレイを開始し又はプレイ中における所定の操作であってもよい。あるいは、ユーザを認証するための操作であってもよい。ただし、SNS無料の抽選とSNS有料の抽選とでは、抽選テーブルD3において参照すべき確率配分が異なるため、ゲームサーバ部22ではそれらを区別する必要がある。その区別は、例えば料金徴収の処理の有無によって判別することができる。
【0045】
図8は、ベンダ装置3に対するユーザの操作に対応してベンダ抽選を実施するためのベンダ装置3、ベンダサーバ部23及びゲームサーバ部22の処理を示している。ユーザがベンダ装置3の入力装置32を操作してベンダ抽選を要求すると、ベンダ装置3(より詳しくは制御ユニット30)はユーザから所定の抽選料金を徴収する(ステップS301)。ここでは、コインセレクタ34を介して料金が徴収される。料金が支払われるとベンダ装置3はベンダサーバ部23に抽選を要求し(ステップS302)、ベンダサーバ部23はその抽選要求をゲームサーバ部22に転送する(ステップS211)。ゲームサーバ部22は、ベンダサーバ部23を経由した抽選要求に応じてベンダ抽選を実行する(ステップS221)。この場合、ゲームサーバ部22は、抽選テーブルD3を参照してベンダ抽選に対応付けられたランク毎の確率配分を取得し、その確率配分に従ってユーザに付与すべきカードCDのランクを抽選し、抽選されたランクに所属するカードCDの群から所定枚数(例えば一枚)のカードCDを所定の規則(一例として無作為抽出という規則が設定される。)に従って選択する。選択されたカードCDが、抽選で引き当てられた景品である。
【0046】
抽選が完了すると、ゲームサーバ部22はベンダサーバ部23に対して抽選されたカードCDのカード番号を通知する(ステップS222)。ベンダサーバ部23はそのカード番号を抽選結果としてベンダ装置3に通知する(ステップS212)。ベンダ装置3はベンダサーバ部23から通知されるカード番号を取得し(ステップS303)、そのカード番号に対応するカードデータD11が自らの記憶装置31に存在するか否かを判別する(ステップS304)。カードデータD11が存在しないと判断された場合、ベンダ装置3はベンダサーバ部23に対して通知されたカード番号に対応するカードデータD11を要求し(ステップS305)、ベンダサーバ部23はその要求をゲームサーバ部22に転送する(ステップS213)。ゲームサーバ部22は、要求されたカードデータD11を自己の記憶装置21から取得し(ステップS223)、そのカードデータD11をベンダサーバ部23に提供する(ステップS224)。ベンダサーバ部23は、提供されたカードデータD11をベンダ装置3に提供する(ステップS214)。ベンダ装置3は、ベンダサーバ部23から提供されたカードデータD11を取得して自己の記憶装置31に記録し(ステップS306)、続いてそのカードデータD11に対応するカードCDをプリンタ35にて印刷させる処理を実行する(ステップS307)。ステップS304にてカードデータD11が存在すると判断された場合、ベンダ装置3はステップS305、S306の処理をスキップしてステップS307に進む。この場合は、既に記憶装置31に記録されているカードデータD11に基づいてカードCDpが印刷される。以上により、
図8の処理が完了する。なお、SNS抽選(無料か有料かを問わない)とベンダ抽選とでは、抽選テーブルD3において参照すべき確率配分、及び抽選結果の通知に含めるべき情報が相違する。そのため、ゲームサーバ部22ではそれらを区別する必要がある。その区別は、抽選がユーザ端末7又はベンダサーバ部23のいずれから要求されたかを判断することによって実現可能である。
【0047】
図8の処理により、ユーザにはベンダ装置3から物理的なカードCDpを払い出すことができる。
図9は、ユーザが入手したカードCDpに対応する仮想的なカードCDvをゲームにおけるユーザの所有カードとしてプレイデータD2に記録するためにユーザ端末7及びゲームサーバ部22が実行する処理を示す。なお、以下においては、カードCDvをユーザの所有カードとしてプレイデータD2に記録することを登録と表現することがある。
【0048】
図9の処理において、ユーザ端末7はまずカードCDpの識別情報部P5に記録された二次元バーコードを読み取って、その二次元バーコードに埋め込まれているカード番号を取得する(ステップS311)。続いて、ユーザ端末7は、取得したカード番号をゲームサーバ部22に通知する(ステップS312)。つまり、ユーザ端末7は、カードCDpから読み取ったカード番号を指定して、そのカード番号に対応するカードCDvの登録を要求する。この場合、ゲームサーバ部22にユーザを識別させるため、ユーザIDが併せて通知されてもよい。
図9の処理に先行してユーザ端末7とゲームサーバ部22との間でユーザの認証が完了している場合には、その認証時にゲームサーバ部22が取得したユーザIDが
図9の処理におけるユーザの認証情報として利用されてもよい。
【0049】
ゲームサーバ部22は、ユーザ端末7からカード番号が通知されると、ユーザ端末7から取得しているユーザIDを手掛かりとして、そのユーザIDに対応付けて記憶装置21に保存されているプレイデータD2を抽出する(ステップS231)。続いて、ゲームサーバ部22は、ユーザ端末7から受け取ったカード番号に対応するカードCDvがユーザの所有カードとして登録されるように、ステップS231で抽出したプレイデータD2の所有カードの情報を更新する(ステップS232)。一例として、
図5に示したように、プレイデータD2上の所有カードの情報としてカード番号が記録されている場合にはユーザ端末7から通知されたカード番号を所有カードの情報に追記すればよい。カードの所有枚数に上限が設定され、所有カードの枚数が上限数に達している場合には、削除すべきカードをユーザに選択させ、削除すべきカード番号を新たに取得されたカード番号にて置換してもよい。
【0050】
プレイデータD2の更新が完了すると、ゲームサーバ部22はユーザ端末7に対して完了通知を送信し(ステップS233)、その後、
図9の処理を終える。ユーザ端末7は、ゲームサーバ部22から完了通知を受け取ると、カードCDvの登録が完了した旨を処理結果としてユーザに表示する(ステップS313)。以上により、ユーザ端末7は
図9の処理を終える。
【0051】
以上に説明したように、本形態のアミューズメントシステム1によれば、ゲームにて予め景品として用意されているカードCDを、ユーザ端末7を介して仮想的なカードCDvの態様にてユーザが入手することを可能としたのみならず、ユーザ端末7とは異なる物理的装置として構成されたベンダ装置3を介して物理的なカードCDpの態様にてユーザが入手することを可能としたため、ユーザが景品を入手できる機会を拡大することができる。ベンダ装置3の設置台数及び設置場所を増やすほどその効果は顕著となる。ベンダ装置3の存在それ自体、あるいはそのベンダ装置3から払い出されるカードCDpを媒介としてゲームの存在をアピールし、現実の世界におけるゲームの認知度を高め、それにより、ゲームをプレイするモチベーションを多くのユーザに付与し、ゲームのユーザ数やユーザ層の拡大を図ることができる。ベンダ装置3の外観にゲームと関連する意匠(例えば、ゲームに登場するキャラクタCRの意匠、ゲームのシンボルを模した意匠等)を施せば、ベンダ装置3それ自体のアイキャッチ効果を高め、ゲームの認知度のさらなる向上を図ることができる。
【0052】
カード番号が一致する仮想的なカードCDvと物理的なカードCDpとは、共通のカードデータD11に基づいてユーザに表示され、あるいは印刷される。したがって、ユーザ端末7の画面上に表示されるに過ぎない仮想的な存在であるカードCDvを、現実の物理的存在のカードCDpに置き換えてユーザに提供することができる。これにより、カードCDの取得に関するユーザの収集意欲を高め、あるいは、カードを所有することに対するユーザの満足感を高めることができる。ゲームのアップデート等に合わせて新規のカードCDを追加する場合には、新規のカードCDのランクが既存の抽選テーブルD3に記録されているランクのいずれかに属する限り、新規のカードCDに対応するカードデータD11をセンターサーバ2の記憶装置21に記録するだけで、その新規のカードCDをそのランクに応じてゲーム端末向け抽選候補の景品群又はベンダ向け抽選候補の景品群に加えることができる。新たなランクを創設する場合でも、抽選テーブルD3を書き替えるだけでよい。抽選候補の景品群の最大範囲が共通化されているので、抽選の態様毎にカードデータD11の群を別々に用意する必要がなく、データを記憶させる作業の手間を軽減し、記憶装置21上に確保すべきデータ記憶容量を削減することができる。
【0053】
このように、ユーザ端末7に対する抽選と、ベンダ装置3に対する抽選とで、抽選候補の設定対象となるべき最大限の範囲であるカードCDの集合を共通化し、抽選テーブルD3にて抽選の態様に応じたランク別の確率配分を設定することにより、抽選の態様毎に抽選候補の景品群を設定する構成としたため、抽選の基本的な手順、つまり、抽選テーブルD3から確率配分を読み取ってランクを抽選し、引き当てたランクから所定数のカードを無作為に選択するという手順を抽選の態様に関わりなく共通化することができる。それにより、抽選に関するプログラミング作業の工数を削減することができる。ユーザ端末7に対する抽選と、ベンダ装置3に対する抽選との間で、抽選手順の相違に起因して抽選傾向に偏りが生じるおそれを抑制しつつ、抽選テーブルD3の確率配分の調整により、抽選候補の景品群を抽選の態様毎に柔軟に設定し、あるいは、各ランクの景品が抽選される確率を、抽選の態様に合わせて差別化することができる。抽選態様の相違に関わりなく、抽選候補の景品群及び確率配分を一致させてもよい。
【0054】
物理的カードCDpに識別情報部P5を設け、そこに、カードCDpをカードデータD11と対応付けるカード識別情報としてのカード番号をユーザ端末7が読み取り可能な態様で表現しているので、そのカード番号を介して物理的カードCDpをカードデータD11及びそのデータD11に対応する仮想的なカードCDvと対応付けることができる。それにより、物理的カードCDpを入手したユーザが、ゲームのプレイにてその物理的カードCDpに対応するカードデータD11を利用することが可能となり、カードデータD11に対応する仮想的なカードCDvを自らの所有カードとしてユーザ端末7上に表示出力させ、そのカードCDvを使用してゲームを進めることができる。この結果、物理的カードCDpを入手したユーザのゲームへの関心をさらに高め、ゲームのプレイに対して強いモチベーションを付与することができる。
【0055】
抽選テーブルD3において、ベンダ抽選でのみ入手可能なランクが生じるように確率配分が設定されているので、ユーザ端末7でゲームをプレイするだけでは入手不可能なカードCDが生じる。その種のカードの入手を目的としてユーザをベンダ装置3の抽選へと誘導することができる。これにより、ベンダ装置3を設けた効果を高めることができる。ベンダ抽選でなければ得られないカードCDpの確率を低く設定すれば、その種のカードCDpを希にしか入手できないレアカードとして位置付けることができる。これにより、ベンダ抽選に対するユーザの誘導効果をさらに高めることができる。また、レアカードの識別情報部P5のカード番号をユーザ端末7に読み取らせることにより、そのカードCDpに対応する仮想的なカードCDvをユーザがゲームで使用することが可能となるため、レアカードの入手に対してユーザにさらなる強い意欲を生じさせ、ベンダ装置3を設けた効果をより顕著に高めることができる。
【0056】
以上の形態においては、ゲームサーバ部22が、
図7のステップS202及びS204の処理を実行することにより、本発明のゲーム用端末装置に対する抽選手段として機能し、ベンダ装置3の制御ユニット30が
図8のステップS302の処理を実行することにより本発明の抽選要求手段として機能し、制御ユニット30が同図のステップS306、S307の処理を実行しかつプリンタ35がステップS307の処理に応答してカードを印刷出力することにより本発明の景品出力手段として機能し、ゲームサーバ部22が
図8のステップS221及びS222の処理を実行することにより、本発明のベンダ装置に対する抽選手段として機能する。また、ゲームサーバ部22は、
図9のステップS231及びS232の処理を実行することにより本発明の情報処理手段として機能する。
【0057】
本発明は上述した形態に限定されず、種々の形態にて実施することができる。例えば、本発明において、ゲーム用端末装置はユーザの個人用端末装置に限定されず、アーケードゲーム機等の各種のゲーム用端末装置が対象とされてよい。ベンダ装置におけるモニタは必須でなく、適宜省略可能である。ベンダ装置に対する抽選がサーバ装置にて実行される場合、その抽選と関連付けて追加的な抽選がベンダ装置にて行われてもよい。その追加的抽選では、一例として、ユーザにさらなる景品を付与するか否かを抽選し、ユーザが当選した場合にはサーバ装置に対してさらなる抽選を要求し、抽選された景品がベンダ装置を介してユーザにさらに出力されてもよい。ベンダ装置がモニタ(表示装置)を有する場合には、追加的抽選の状況をユーザに提示してもよい。
【0058】
上記の形態では景品データそのものをサーバ装置からベンダ装置に景品出力用データとして提供しているが、景品データと等価なデータを景品出力用データとしてベンダ装置に提供してもよい。例えばサーバ装置上で、景品データをプリンタ35が解釈可能な印刷データに変換し、変換後の印刷データをサーバ装置からベンダ装置に提供してベンダ装置の記憶手段に記憶させてもよい。印刷データは、ベンダ装置から要求される都度、サーバ装置が景品データに基づいて作成してもよい。景品データに対応する印刷データを予め用意してサーバ装置の記憶手段に記憶させ、その印刷データをベンダ装置に提供してもよい。景品データと等価なデータとしては、その他に、サーバ装置とベンダ装置との間のデータ通信量を削減する処理が施されたデータであってもよい。例えばキャラクタの画像データを圧縮したデータ、あるいは画像データの画素数を削減したデータをベンダ装置に提供してもよい。
【0059】
ベンダ装置における景品の出力は印刷出力に限定されない。印刷出力に代え、又は加えて景品データをユーザが持ち込んだ記憶媒体に出力してもよい。抽選された景品に対応する物理的な成型物、例えば景品としてのキャラクタやアイテムの外観、形態を模した成型物をベンダ装置から物理的な景品として出力してもよい。そのような成型物は、一例として、光造形法を利用した3Dプリンタ等の成形装置を印刷出力用のプリンタに代え、又は加えてベンダ装置に内蔵させ、景品出力用のデータに基づいてベンダ装置内で成型物を作成して出力してもよい。印刷物や成型物等の物理的景品を、抽選に先立って予めベンダ装置内で作成して蓄えておいてもよい。あるいは、成型物を景品としてユーザに付与する場合には、サーバ装置から取得した景品出力用データに基づいて、成型物の景品と交換するための情報を記録したチケット、引換券等の印刷物を物理的景品の一部として出力し、その印刷物を利用してユーザが景品を入手できるものとしてもよい。チケット等を媒介としてユーザに物理的な景品を与える場合、そのチケット等は必ずしも物理的な存在であることを要せず、ユーザが持ち込んだ記憶媒体にチケット等の情報をデータとして出力してもよい。記憶媒体へのデータ出力は、ゲームで利用される音のデータ(一例として音楽ゲームにおける楽曲のデータ等)が景品として設定される場合に有効である。あるいは、ベンダ装置に、赤外線通信、あるいは近距離無線通信のようなデータ通信機能を付加し、ユーザの個人用端末装置とベンダ装置との間でデータ通信を行ってユーザに景品データを出力するものとしてもよい。
【0060】
上記の形態では、物理的なカードCDpに識別情報部P5を設けることにより、そのカードCDpを仮想的なカードCDvに置き換えてユーザがゲームで利用できるようにしたが、識別情報部P5を省略し、カードCDpの画像をユーザ端末7からサーバ装置に提供して画像解析処理を行うことにより、サーバ装置がカードCDpに対応したカードデータD11を特定できるようにしてもよい。あるいは、物理的なカードCDpを仮想的なカードCDvに置き換える手段を省略し、物理的なカードCDpは収集対象のアイテムとしてユーザに提供されてもよい。あるいは、物理的なカードCDpのデッキを販売し、そのデッキを利用した現実のカードバトルをユーザ同士が行えるようにしてもよい。その場合、ベンダ装置3は、現実のカードバトルで利用可能なカードをユーザが入手する手段としても機能する。このように物理的な景品から仮想的な景品への置換を不可能とした場合でも、ベンダ装置を介して現実の景品を入手したユーザが、ゲーム用端末装置に対する抽選によって仮想的な景品を入手することを希望することがあり、それによりゲームのプレイに対するモチベーションをユーザに付与することが可能である。景品はカードに限らず、ゲームに関連付けられている限り、様々な要素を景品として設定することができる。例えば、ゲームにてユーザ又はそのユーザの操作対象として設定されたキャラクタが使用する武器、防具、道具、魔法、呪文、必殺技、衣装といった各種のアイテムが景品として設定されてよい。あるいは、上記でも触れたように、ゲームにて使用される音のデータが景品として設定されてもよい。ゲームのタイトル画面、ゲーム画面の壁紙その他の要素が景品として設定されてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1 アミューズメントシステム
2 センターサーバ(サーバ装置)
3 ベンダ装置
4 ネットワーク
5A、5B 店舗
7 ユーザ端末(ゲーム用端末装置)
20 センターサーバの制御ユニット
21 センターサーバの記憶装置(記憶手段)
22 ゲームサーバ部(抽選手段、情報処理手段)
23 ベンダサーバ部
30 ベンダ装置の制御ユニット(抽選要求手段、景品出力手段)
31 ベンダ装置の記憶装置(記憶手段)
34 コインセレクタ(料金徴収手段)
35 プリンタ(景品出力手段)
CD カード(景品)
CDp 物理的なカード
CDv 仮想的なカード
D11 カードデータ(景品データ)
D3 抽選テーブル
P5 識別情報部