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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022190080
(43)【公開日】2022-12-22
(54)【発明の名称】電子機器、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/00 20060101AFI20221215BHJP
   G07G 1/01 20060101ALI20221215BHJP
【FI】
G07G1/00 301D
G07G1/01 301C
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022176354
(22)【出願日】2022-11-02
(62)【分割の表示】P 2018118310の分割
【原出願日】2018-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】村上 文吾
(57)【要約】
【課題】効率良く情報登録する。
【解決手段】表示機能と操作機能とが一体化している表示操作部10を有し、表示部230を有する売上データ処理装置200と通信接続可能なタブレット100であって、所定の情報(必須情報)が前記表示操作部に入力されたとき、当該情報に関わる関連情報(付加情報、支援情報)を前記表示部に表示させる表示指示を前記売上データ処理装置に送信する制御部50を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示機能と操作機能とが一体化している表示操作部を有し、表示部を有する売上データ処理装置と通信接続可能な電子機器であって、
前記表示操作部の操作状態に応じて、売上に関連する関連情報を前記表示部に表示させる表示指示を前記売上データ処理装置に送信する制御部を備える
ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記制御部は、前記表示操作部の操作状態として、情報の入力を受け付ける
ことを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器であって、
前記情報は、売上情報であり、
前記関連情報は、商品の売り上げを支援する支援情報である
ことを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記操作状態は、前記表示操作部の操作が行われない無操作状態を含む
ことを特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記表示部は、前記売上データ処理装置との通信が確立していないとき、商品登録情報を表示するものである
ことを特徴とする電子機器。
【請求項6】
表示部を有する売上データ処理装置と、表示機能と操作機能とが一体化している表示操作部を有する電子機器とが互いに通信可能に接続される電子機器システムであって、
前記電子機器は、所定の情報が前記表示操作部に入力されたとき、当該情報に関わる関連情報を前記表示部に表示させる表示指示を前記売上データ処理装置に送信し、
前記売上データ処理装置は、前記売上データ処理装置から受信した関連情報を前記表示部に表示する
ことを特徴とする売上データ処理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の売上データ処理システムであって、
前記売上データ処理装置は、前記電子機器との通信が確立していないとき、商品登録情報を前記表示部に表示する
ことを特徴とする売上データ処理システム。
【請求項8】
表示機能と操作機能とが一体化している表示操作部を有し、表示部を有する売上データ処理装置と通信可能な電子機器の制御部によって実行されるプログラムであって、
所定の情報が前記表示操作部に入力されたとき、当該情報に関わる関連情報を前記表示部に表示させる表示指示を前記売上データ処理装置に送信させるステップを実行させる
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、売上データ処理システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品の販売や飲食物の提供を行う店舗では、キーボード及び表示器を配設したキャッシュレジスタが多用される。そして、プリンタ及び表示器とタブレット端末とをインターフェースボードを介して接続した情報処理装置をキャッシュレジスタとして機能させたものが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-18521号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、キャッシュレジスタと通信可能に接続されたタブレット端末を用いて、飲食物の受注作業を顧客テーブルの近傍で行うことができるようになる。飲食物の受注は、タブレット端末のみで完結できるが、タブレット端末の表示操作部はサイズの制約があるため、更なる作業効率向上の要請がある。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、効率良く情報登録することができる電子機器、売上データ処理システム、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は、表示機能と操作機能とが一体化している表示操作部を有し、表示部を有する売上データ処理装置(例えば、ECR(Electronic Cash Register))と通信接続可能な電子機器(例えば、タブレット端末)であって、所定の情報(例えば、必須情報)が前記表示操作部に入力されたとき、当該情報に関わる関連情報(例えば、前記必須情報に対する付加情報、支援情報)を前記表示部に表示させる表示指示を前記売上データ処理装置に送信する制御部を備えることを特徴とする。なお、( )内の符号や文字は例示である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、効率良く情報登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態である注文受付装置の構成図である。
図2】本発明の実施形態である売上データ処理システムの外観を示す斜視図である。
図3】関連情報テーブルの一例を示す図である。
図4】本発明の実施形態である売上データ処理システムの通信動作を説明するフローチャートである。
図5】電子機器の通信状態を示す通信設定画面の一例を示す図である。
図6】本発明の実施形態である売上データ処理システムの表示動作を説明するフローチャートである。
図7】売上登録画面の一例を示す図である。
図8】売上データ処理装置の表示部に表示される画面の例(1)である。
図9】売上データ処理装置の表示部に表示される画面の例(2)である。
図10】売上データ処理装置の表示部に表示される画面の例(3)である。
図11】売上データ処理装置の表示部に表示される画面の例(4)である。
図12】売上データ処理装置の表示部に表示される画面の例(5)である。
図13】売上データ処理装置の表示部に表示される画面の例(6)である。
図14】売上データ処理装置の表示部に表示される画面の例(7)である。
図15】売上データ処理装置の表示部に表示される画面の例(8)である。
図16】変形例における売上登録画面の一例が表示された電子機器を示す図である。
図17】変形例において、売上データ処理装置の表示部に表示される画面の例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本実施形態を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0010】
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態である売上データ処理システムの構成図であり、図2は、本発明の実施形態である売上データ処理システムの外観を示す斜視図である。
売上データ処理システム1は、電子機器100と売上データ処理装置200とが、互いに近距離無線通信によって接続可能なように構成されている。なお、電子機器100は、売上データ処理装置200の上に載置されて使用することができる。
【0011】
電子機器100は、表示操作部10と、通信部20と、ROM(Read Only Memory)40と、RAM(Random Access Memory)45と、制御部50とを備えて構成されるタブレット端末である。表示操作部10は、表示機能と操作機能とが一体化しているタッチパネルである。
【0012】
売上データ処理装置200は、通信部220と、表示部230と、客用表示部235と、操作部240と、制御部250と、印刷部260と、ROM290と、RAM295とを備えて構成される。表示部230は、LCD(Liquid Crystal Display)やLED(Light Emitting Diode)であり、主として商品や役務(以下、商品等という)の単価や合計を示す数字を表示する。客用表示部235は、表示部230の反対側に設けられ、顧客が金額等を確認するディスプレイである。操作部240は、テンキー等を複数のスイッチで構成したものである。売上データ処理装置200は、操作部240の操作に基づいて、売り上げた商品の登録を行う装置であり、商品の金額や、釣銭等の商品登録情報を表示部230に表示する。
【0013】
通信部20,220は、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi(登録商標)等の近距離無線通信を行うハードウェアである。印刷部260は、レシートを印刷する熱転写プリンタである。RAM45,295は、後記する関連情報を一時記憶する揮発性記憶部である。ROM40,290は、関連情報テーブル41と、OS(Operating System)やプログラム42とが格納されている不揮発性記憶部である。
【0014】
図3は、関連情報テーブルの一例を示す図である。
関連情報テーブル41は、関連情報41bと、変数41cと、文字列41dとの組合せが、番号41aを付して列挙されたテーブルである。例えば、番号「001」の列において、関連情報「アルコール確認」は、文字列「酒類の注文の有無を確認」である。この文字列は、後記するように、客層が20歳代であるときに表示されるものである。また、番号「002」~「008」の列の説明も後記する。
【0015】
制御部50は、CPU(Central Processing Unit)であり、OS及びプログラムが実行されることにより、売上登録部51と、表示操作制御部52と、関連情報生成部53との機能を実現する。売上登録部51は、商品等の受注から代金受取までを管理する機能部である。表示操作制御部52は、売上登録画面を表示操作部10に表示させる機能部であり、売上登録部51と連関して処理を実行する。関連情報生成部53は、表示操作部10の操作機能を用いて入力された所定の情報(必須情報)に関わる情報(例えば、必須情報に対する付加情報や支援情報)を生成する。具体的には、関連情報生成部53は、入力された所定の情報に基づいて、関連情報テーブル41の所定の番号41aが選択され、関連情報41bとして、変数41cに従った文字列41dを決定する。そして、関連情報生成部53は、通信部20に対して、生成した関連情報41bとしての文字列41dを売上データ処理装置200に対して送信させる。
【0016】
制御部250は、CPUであり、OS及びプログラムが実行されることにより、売上登録部51と、表示操作制御部52との機能を実現する。売上登録部251は、商品等の受注から代金受取までを管理する機能部である。表示操作制御部252は、商品等の単価や合計を表示部230に表示させたり、操作部240で行われた入力を受け付けたりする機能部である。特に、本実施形態においては、表示操作制御部252は、通信部220が受信した関連情報を表示部230に表示させる。また、表示操作制御部252は、通信が確立しないとき、商品の金額や、釣銭等の商品登録情報を表示部230に表示させる。
【0017】
図4は、本発明の実施形態である売上データ処理システムの通信動作を説明するフローチャートであり、主として、電子機器100の制御部50がOSを実行しているときの動作を説明している。
売上データ処理装置200が待ち受け状態であるときに(S1)、電子機器100の制御部50は、売上データ処理装置200に対して、無線接続指示を行う(S2)。売上データ処理装置200は、電子機器100に対して、無線接続指示への返信処理を行う(S3)。電子機器100は、所定時間内に通信が確立したか、つまり、無線接続指示への返信が所定時間内にあったか否か判定する(S4)。所定時間内に通信が確立したら(S4で「通信確立」)、電子機器100は、設定画面において「接続済み」の表示がされるように設定を行う(S5)。一方、所定時間内に通信が確立しなければ、つまり、無線接続指示への返信が所定時間内になければ(S4で「通信非確立」)、電子機器100は、設定画面において、「未接続」の表示が行われるように設定を行う(S6)。S5又はS6の処理後、電子機器100は、メニュー画面を表示し(S7)、アプリアイコンがタップされるまで待機する(S8)。
【0018】
図5は、電子機器の通信状態を示す通信設定画面の一例を示す図である。
通信設定画面310は、電子機器100のメニュー画面で「通信設定」ボタン(図示せず)をタップしたときに表示される画面である。通信設定画面310は、ユーザ表示欄311と、「Bluetooth(登録商標)」設定表示ボタン312と、「Bluetooth(登録商標)」オン/オフ設定スイッチ313と、「Bluetooth(登録商標)」状態表示314とを備えている。
【0019】
「Bluetooth(登録商標)」設定表示ボタン311は、「機内モード」、「Wi-Fi(登録商標)」、「Bluetooth」、「モバイルネットワーク」、「テザリング」等の何れかの通信モードの中からBluetoothの通信設定を行うときにタップするボタンである。「Bluetooth(登録商標)」設定表示ボタン311をタップすると、右欄の設定画面が表示される。「Bluetooth(登録商標)」オン/オフ設定スイッチ313は、Bluetooth(登録商標)の使用/不使用を選択するスイッチである。「Bluetooth(登録商標)」状態表示314は、Bluetooth(登録商標)で「未接続」か「接続済み」であるかを表示する領域である。なお、図5の表示例では、「ペアリングされたデバイス」が売上データ処理装置200であることを示す「ECR-001」に対して、「未接続」であることを示している。なお、図5の表示例には、他の使用可能なデバイスの名称が複数表示されている。
【0020】
図6は、本発明の実施形態である売上データ処理システムの表示動作を説明するフローチャートである。このルーチンは、電子機器100のメニュー画面において、レジアプリのアイコンがタップされたときに起動する。
電子機器100の制御部50は、売上登録画面400(図7)を表示操作部10に表示させる(S20)。
【0021】
図7は、売上登録画面の一例を示す図である。
売上登録画面400は、小計欄410と、テンキー欄420と、「お客様」欄430と、客数欄435と、商品選択欄440と、明細欄450と、「MENU」選択欄460と、画面選択欄470とを備える。小計欄410と、テンキー欄420と、明細欄450とは、左側に配設されており、「お客様」欄430と、商品選択欄440と、「MENU」選択欄460とは、右側に配設されている。また、小計欄410と明細欄450とは、上下に並置されている。
【0022】
小計欄410は、「計」表示欄411と「税」表示欄412とが上下に並設されて構成されている。ここでは、具体的な例として、計「\4780」、税「\354」が表示されている。テンキー欄420は、数字表示欄421と、テンキー422と、機能ボタン423を備える。明細欄450は、「商品名」羅列欄451と、「個数」表示欄452と、「金額」表示欄453とが左右方向に併置されて構成されている。また、「商品名」羅列欄451と「個数」表示欄452と「金額」表示欄453との下部には、空欄領域454が設けられている。
【0023】
「お客様」欄430は、「お客様」特定欄431と「客層」指定欄432とが左右に併設されて構成されている。商品選択欄440は、複数種類の商品選択ボタンから構成されている。「MENU」選択欄460は、複数のMENUボタンから構成されている。例えば、「MENU02」がタップされると、図6のような居酒屋メニューが商品選択欄440に表示される。画面選択欄470は、「中止」ボタン471、「商品」ボタン472、「取引」ボタン473、「機能」ボタン474、「伝票」ボタン475、「小計」ボタン476、「仮締め」ボタン477、「お支払」ボタン478を備える。客数欄435は、客数をテンキー422で入力する欄である。
【0024】
明細欄450aは、「商品名」羅列欄451と、「個数」表示欄452と、「金額」表示欄453とが、空欄領域454aと共に、左右方向に併置されて構成されている。明細欄450aは、4行の明細行数が確保されている。例えば、商品名「グラスワイン」、個数「2」、金額「\1,600」と、商品名「クラフトビール」、個数「1」、金額「\980」と、商品名「カクテル」、個数「1」、金額「\700」と、商品名「日本酒」、個数「1」、金額「\1,200」との4行が表示されている。なお、空欄領域454aの下部は、商品の数が少ないときには空欄となる。
【0025】
図7の明細欄450aでは、4行の表示に留まっているが、明細欄450aの右側に付随するスクロールバーを動かすと、5行目に、例えば、商品名「緑茶」、個数「1」、金額「\300」が、さらに表示される。つまり、小計欄410(図7)は、これら5種類、6個の商品の合計「\4780」及び税「\354」が表示される。
【0026】
図6のフローチャートに戻り、表示操作部10の操作機能を用いて、入力された情報(入力情報)が「商品」であるか「顧客情報」であるか、「客層」であるか、「客数」であるかを判定する(S21)。入力情報(必須情報)が「客層」である場合(S21で「客層」)、電子機器100は、客層が20歳代か否か判定する(S22)。客層が20歳代であれば(S22で「20歳代」)、電子機器100の関連情報生成部53は、S22の判定結果に基づいて、関連情報テーブル41(図3)の番号41aを選択し、関連情報41bとしての文字列41dを設定し、処理をS30に進める。具体的には、関連情報生成部53は、関連情報テーブル41の番号「001」又は「002」を選択し、客層に関する関連情報「アルコール確認」として、例えば、文字列「酒類の注文の有無を確認」や、文字列「20歳以上であることの再確認」を設定する(S23)。
【0027】
一方、客層が20歳代を超えているときは(S22で「20歳代超」)、電子機器100は、関連情報41bとしての文字列41dを設定することなく、S30に処理を進める。入力情報が「客数」(必須情報)である場合(S21で「客数」)、電子機器100は、客数が所定の客数(例えば、10名)以上であるか否か判定する(S24)。所定の客数以上であるとき(S24で「以上」)、関連情報生成部53は、関連情報テーブル41の番号「003」を選択し、客数に関連する関連情報(支援情報)「刺し盛りの推奨」として、文字列「高単価の刺し盛り(10人前)をオススメして」を設定する(S25)。一方、客数が所定の客数未満であるとき(S24で「未満」)、電子機器100は、関連情報を設定することなく、処理をS30に進める。
【0028】
入力情報が顧客情報(必須情報)である場合(S21で「顧客情報」)、関連情報生成部53は、関連情報テーブル41の番号「004」を選択し、顧客に関連する関連情報(付加情報)「直近の売上登録情報」を設定し(S26)、処理をS30に進める。このとき、関連情報生成部53は、変数41c(図3)に列挙されている顧客情報(顧客名=“高橋”、来店回数=“10”、平均単価=“5,000”、前回来店日=”3/18“)を適用して、関連情報「直近の売上登録情報」としての文字列「高橋様、10回目の来店、平均5,000円、前回3/18来店」を設定する(S26)。
【0029】
入力情報が商品情報(必須情報)である場合(S21で「商品」)、電子機器100は、商品の在庫が所定数以上有るか否か判定する(S27)。指定された商品の在庫が所定数以上であるとき(S27で「以上」)、関連情報生成部53は、関連情報テーブル41の番号「005」を選択し、顧客に関連する関連情報(付加情報)「商品の在庫情報」を設定し(S28)、処理をS30に進める。このとき、関連情報生成部53は、変数41c(図3)に列挙されている商品情報(商品名=“グラスワイン”、在庫数=“10”)を適用して、関連情報「商品の在庫情報」としての文字列「グラスワイン、在庫数 10」を設定する(S28)。
【0030】
一方、指定された商品の在庫が所定数未満であるとき(S27で「未満」)、関連情報生成部53は、関連情報テーブル41の番号「005」を選択し、顧客に関連する関連情報(支援情報)「商品の発注情報」設定し(S29)、処理をS30に進める。このとき、関連情報生成部53は、変数41c(図3)に列挙されている商品情報(商品名=“グラスワイン”、在庫数=“10”)を適用して、関連情報「商品の発注情報」としての文字列「グラスワイン、残り在庫数 2、要発注」(図11参照)を設定する(S29)。
【0031】
S23,S25,S26,S28,S29等の処理後、電子機器100は、設定された関連情報としての文字列(表示内容)を売上データ処理装置200の表示部230に表示させるように、売上データ処理装置200に対して表示指示を行う(S30)。これにより、売上データ処理装置200の表示操作制御部252は、受信した表示内容(図8図13参照)を表示部230に表示させる。なお、商品の在庫が所定数未満になるときは(S27で「未満」)、表示部230は、例えば、文字列「グラスワイン、残り在庫数 2、要発注」(図13参照)と点滅表示する。
【0032】
電子機器100は、S30の処理後、売上登録画面400(図7)の商品、顧客情報、客層、客数の全項目が入力されたか否か判定する(S32)。商品、顧客情報、客層、客数の一部が入力されたのであれば(S32で「一部入力」)、電子機器100は、処理をS20に戻し、売上登録画面400を再表示する。一方、商品、顧客情報、客層、客数の全てが入力されたのであれば(S32で「全入力」)、電子機器100は、指定された商品の売上登録を実行する(S33)。売上登録後、電子機器100は、日次目標を達成したか否か判定する(S34)。
【0033】
日次目標を達成しなければ(S34で「未達成」)、電子機器100の関連情報生成部53は、関連情報テーブル41の番号「007」を選択し、顧客に関連する関連情報(付加情報)「目標情報」を設定する(S35)。このとき、関連情報生成部53は、変数41c(図3)に列挙されている(目標客数=“150”、目標売上=“50”)を適用して、関連情報「目標情報」としての文字列「本日の目標、客数150人、売上50万円」(図12参照)を設定する(S35)。一方、日次目標を達成すれば(S34で「達成」)、関連情報生成部53は、関連情報テーブル41の番号「008」を選択し、顧客に関連する関連情報(付加情報)「目標達成」として、文字列「本日の売上目標額を達成しました。」を設定する(S36)。
【0034】
S35又はS36の処理後、電子機器100は、設定された関連情報を表示部230に表示させる表示指示を売上データ処理装置200に送信し、設定された関連情報としての文字列(表示内容)を売上データ処理装置200に送信する(S37)。これにより、売上データ処理装置200は、表示部230に受信した表示内容(図14,15)を表示する(S38)。S37の処理後、電子機器100は、S20に処理を戻し、売上登録画面400(図7)を再表示する。
【0035】
本実施形態の売上データ処理システム1によれば、電子機器100と売上データ処理200との通信が確立している場合、電子機器100の表示操作部10が売上情報(顧客の客層、人数、商品)の入力を受け付けたとき、売上データ処理200の表示部230は、売上情報(必須情報)に関連する関連情報(例えば、顧客に提供した過去の商品情報、商品の在庫情報)や支援情報(例えば、複数人用商品の斡旋情報、商品の発注を促す情報、売上目標を達成した旨を示す情報)を表示する。一方、電子機器100と売上データ処理200との通信が確立しない場合、売上データ処理200の表示部230は、商品登録情報を前記表示部に表示する。
【0036】
(変形例)
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)前記実施形態の売上データ処理システム1は、実際に、売上登録を実行する動作について説明したが、売上登録をトレーニングするトレーニングモードを行うこともできる。MENU画面で、トレーニングアプリのアイコンがタップ(所定の情報入力)されると、電子機器100の表示操作部10には、売上登録画面400(図7)の文字列「売上登録」が文字列「売上登録(トレーニングモード)」に変更された売上登録画面401(図16参照)が表示される。また、売上データ処理装置200の表示部230(図17参照)には、所定の情報に対する関連情報(支援情報)として、次に操作する操作情報、例えば、文字列「次は商品を1つ選び、『お支払』をタップしてください。」が表示される。これにより、操作者は、商品選択欄440の商品ボタンをタップして、「お支払」ボタン478をタップすればよいことが分かる。
【0037】
(2)前記実施形態の売上データ処理システム1は、日次目標を達成しないとき(S34で「未達成」)、図14に示す目標情報を表示部230に表示させたが、S21での情報入力が行われない無操作状態のときにも、図14に示す目標情報を表示部230に表示させても構わない。つまり、表示操作部10の操作状態に応じて、売上に関連する関連情報としての目標情報が売上データ処理装置200の表示部230に表示される。
【0038】
(3)前記実施形態の売上データ処理システム1は、関連情報「アルコール確認」としての文字列「酒類の注文の有無を確認」を客層が20歳代であるときに表示させたが、例えば、顧客情報が入力されたときに表示させても構わない。
【0039】
〔付記〕
<請求項1>
表示機能と操作機能とが一体化している表示操作部を有し、表示部を有する売上データ処理装置と通信接続可能な電子機器であって、
前記表示操作部の操作状態に応じて、売上に関連する関連情報を前記表示部に表示させる表示指示を前記売上データ処理装置に送信する制御部を備える
ことを特徴とする電子機器。
<請求項2>
請求項1に記載の電子機器であって、
前記制御部は、前記表示操作部の操作状態として、情報の入力を受け付ける
ことを特徴とする電子機器。
<請求項3>
請求項2に記載の電子機器であって、
前記情報は、売上情報であり、
前記関連情報は、商品の売り上げを支援する支援情報である
ことを特徴とする電子機器。
<請求項4>
請求項1に記載の電子機器であって、
前記操作状態は、前記表示操作部の操作が行われない無操作状態を含む
ことを特徴とする電子機器。
<請求項5>
請求項1に記載の電子機器であって、
前記表示部は、前記売上データ処理装置との通信が確立していないとき、商品登録情報を表示するものである
ことを特徴とする電子機器。
<請求項6>
表示部を有する売上データ処理装置と、表示機能と操作機能とが一体化している表示操作部を有する電子機器とが互いに通信可能に接続される電子機器システムであって、
前記電子機器は、所定の情報が前記表示操作部に入力されたとき、当該情報に関わる関連情報を前記表示部に表示させる表示指示を前記売上データ処理装置に送信し、
前記売上データ処理装置は、前記売上データ処理装置から受信した関連情報を前記表示部に表示する
ことを特徴とする売上データ処理システム。
<請求項7>
請求項6に記載の売上データ処理システムであって、
前記売上データ処理装置は、前記電子機器との通信が確立していないとき、商品登録情報を前記表示部に表示する
ことを特徴とする売上データ処理システム。
<請求項8>
表示機能と操作機能とが一体化している表示操作部を有し、表示部を有する売上データ処理装置と通信可能な電子機器の制御部によって実行されるプログラムであって、
所定の情報が前記表示操作部に入力されたとき、当該情報に関わる関連情報を前記表示部に表示させる表示指示を前記売上データ処理装置に送信させるステップを実行させる
ことを特徴とするプログラム。
<請求項9>
請求項2に記載の電子機器であって、
前記表示操作部に入力された情報は、顧客の年齢情報であり、
前記関連情報は、酒類提供の有無の確認又は年齢再確認を促す確認依頼情報である
ことを特徴とする電子機器。
<請求項10>
請求項2に記載の電子機器であって、
前記表示操作部に入力された情報は、顧客が複数人である情報であり、
前記関連情報は、複数人用商品の斡旋情報である
ことを特徴とする電子機器。
<請求項11>
請求項2に記載の電子機器であって、
前記表示操作部に入力された情報は、顧客を識別する情報であり、
前記関連情報は、前記顧客に提供した過去の商品情報である
ことを特徴とする電子機器。
<請求項12>
請求項2に記載の電子機器であって、
前記表示操作部に入力された情報は、売上登録された商品に係る識別情報であり、
前記関連情報は、前記商品の在庫情報である
ことを特徴とする電子機器。
<請求項13>
請求項2に記載の電子機器であって、
前記表示操作部に入力された情報は、売上登録された商品に係る識別情報であり、
前記関連情報は、前記商品の発注を促す情報である
ことを特徴とする電子機器。
<請求項14>
請求項2に記載の電子機器であって、
前記表示操作部に入力された情報は、売上登録完了情報であり、
前記関連情報は、売上目標を達成した旨を示す情報である
ことを特徴とする電子機器。
<請求項15>
請求項2に記載の電子機器であって、
前記表示操作部に入力された情報は、売上登録のトレーニングモードにおける操作情報であり、
前記関連情報は、操作手順を示すガイダンス情報である
ことを特徴とする電子機器。
【符号の説明】
【0040】
1 売上データ処理システム
10 表示操作部
20,220 通信部
40,290 ROM(不揮発性記憶部)
41 関連情報テーブル
45 揮発性記憶部(関連情報)
50 制御部
51,251 売上登録部
52,252 表示操作制御部
53 関連情報生成部
100 電子機器
200 売上データ処理装置
230 表示部
240 操作部
250 制御部
260 印刷部
310 通信設定画面
400、401 売上登録画面
410 小計欄
420 テンキー欄
421 数字表示欄
430 「お客様」欄
431 「お客様」特定欄
432 「客層」指定欄
435 客数欄
450 明細欄
454 空欄領域
470 画面選択欄
478 「お支払」ボタン
500 標準「お支払」画面
510 明細欄
520 テンキー欄
530 合計欄
535 預かり金額欄
550 「本日の売上高」欄
560 外税表示欄
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2022-11-28
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、電子機器、及びプログラムに関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、効率良く情報登録することができる電子機器、及びプログラムを提供することを目的とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は、表示機能と操作機能とが一体化している表示操作部を有する電子機器(例えば、タブレット端末)であって、所定の情報(例えば、必須情報)が前記表示操作部に入力されたとき、商品の売り上げを支援する支援情報を含む、当該情報に関わる関連情報を生成する制御部を備えることを特徴とする。なお、( )内の符号や文字は例示である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
(実施形態)
図1、売上データ処理システムの構成図であり、図2、売上データ処理システムの外観を示す斜視図である。
売上データ処理システム1は、本発明の実施形態である電子機器100と売上データ処理装置200とが、互いに近距離無線通信によって接続可能なように構成されている。なお、電子機器100は、売上データ処理装置200の上に載置されて使用することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示機能と操作機能とが一体化している表示操作部を有する電子機器であって、
前記表示操作部の操作状態に応じて、商品の売り上げを支援する支援情報を含む、売上に関連する関連情報を生成する制御部を備える
ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記制御部は、前記表示操作部の操作状態として、情報の入力を受け付ける
ことを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器であって、
前記情報は、売上情報であ
ことを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記操作状態は、前記表示操作部の操作が行われない無操作状態を含む
ことを特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項1に記載の電子機器であって、
表示部を有する売上データ処理装置との通信が確立していないとき、前記表示部に商品登録情報を表示させるものである
ことを特徴とする電子機器。
【請求項6】
表示機能と操作機能とが一体化している表示操作部を有する電子機器の制御部によって実行されるプログラムであって、
前記表示操作部の操作状態に応じて、商品の売り上げを支援する支援情報を含む、売上に関連する関連情報を生成する
ことを特徴とするプログラム。